JP2003139765A - 土壌特性観測装置 - Google Patents

土壌特性観測装置

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JP2003139765A JP2002169192A JP2002169192A JP2003139765A JP 2003139765 A JP2003139765 A JP 2003139765A JP 2002169192 A JP2002169192 A JP 2002169192A JP 2002169192 A JP2002169192 A JP 2002169192A JP 2003139765 A JP2003139765 A JP 2003139765A
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栄 澁澤
Atsushi Otomo
篤 大友
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ほ場内における土壌特性の分布に関し、精度
の高いデータ情報を効率的に取得し、一括管理すること
のできる土壌特性観測装置を提供する。 【解決手段】 土壌特性観測装置は、トラクタの後部に
連結される台座と、台座上に載置された制御部(コンピ
ュータ)と、台座後端の下部に取り付けられた土壌切削
部50とを備えて構成され、トラクタ等の車両に牽引さ
れることにより、ほ場内における土壌特性の分布をリア
ルタイムで観測する。制御部の頭上には、GPSアンテ
ナが取り付けられている。土壌切削部50は、台座の下
部に支持連結されたシャンク51と、シャンク51の下
部に固定され土壌中の所定の深さを略水平に進むセンシ
ング部52とを備える。制御部30は、検出対象となる
土壌特性や配置の異なる各種センサ57、61、62、
63、64、100等の検出信号について、同一の土壌
試料に対応するデータ情報のグループを作成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、土壌の特性を測定
する土壌特性観測装置に関し、特に、ほ場内における空
間的な土壌特性の分布について情報を収集する土壌特性
観測装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、環境の保全や収益性の向上といっ
た観点から、農作物の生産に供されるほ場単位面積当た
りに対し、農業資材、肥料あるいは飼料等の投入量を最
小化すべく、精密農法の導入が普及するようになってき
た。
【0003】精密農法では、比較的大規模なほ場を複数
の区画に分割し、区画毎に異なる土壌特性(土壌特性の
ばらつき)を考慮した上で、施肥や農薬散布等に関し区
画毎に最適な管理を行う。
【0004】このような精密農法の実施に際しては、土
壌特性に関して区画毎のばらつきを正確に反映する情報
を取得する必要がある。
【0005】例えば、米国特許第5,044,756号
公報に記載された装置は、車両等に牽引され所定の深さ
の土壌中を略水平に移動する。そして移動中、特定波長
の光を土嬢中に照射するとともにその反射光を検出し、
その反射光の特性に基づいて土壌中に含まれる有機物や
水分を定性的・定量的にリアルタイムで観測することが
できる。
【0006】各区画に対応する情報は、例えば過去に蓄
積されたデータ情報や、地理的に異なる他のほ場につい
てのデータ情報と比較することにより、個々の区画の土
壌特性に適合する最適な管理方法(施肥量や農薬散布量
の設定等)を見出すために活用されることになる。この
ため、各区画に対応するデータ情報は、時間的、地理的
に異なる領域から取得された土壌特性に関するデータ情
報と比較可能なように標準化されたもの(規格の統一化
がなされたもの)であることが望ましい。データ情報の
標準化に際しては、例えば土壌の物理的・化学的な特性
を反映する複数のパラメータ(変数)を採用して数式化
(関数化)し、土壌の性質を評価するための指標として
用いることが考えられる。ここで、例えば農業生産にと
っての優位性といった観点から土壌特性を評価する場
合、当該土壌特性を定義づけるための指標に不可欠なパ
ラメータとしては、上記公報記載の装置によって観測さ
れる有機物含量や水分量(含水率)の他、粘土含量や土
壌密度等が挙げられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、粘土含量や
土壌密度等といったパラメータは、土壌の物理的な特性
(例えば、土壌の硬度や電気伝導度等)に反映されると
ころが大きく、その定量も光学的な分析手法によって行
うのは困難であるため、土壌の硬度や電気伝導度検出す
る機能を備えたセンサを別途採用する必要が生じる。
【0008】ところが、検出原理の異なるセンサを採用
し、リアルタイムで複数のパラメータを検出する場合、
取り付け位置の制約等から、各センサは相互に離間した
位置で土壌に関する各種特性を検出することになる。こ
のため、検出される各種特性が同一試料についてのもの
である保証は得られなかった。
【0009】また、上記公報に記載の装置も含め、ほ場
内の土壌特性の分布を把握するにあたり、土壌の特性を
反映するパラメータを現場において直接測定(検出)す
るといった装置構成を適用する場合、検出素子と試料
(土壌)との関係に外乱が生じ易い。例えば、検出素子
を土壌に接触させて行う検出態様では検出素子及び土壌
間の接触圧の変動等、一方、検出素子を土壌から離間さ
せた状態で行う検出態様では検出素子及び土壌間の距離
の変動等が生じやすく、これらの外乱が取得データの精
度や再現性を低下させることとなる。
【0010】本発明は、上記実情に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、ほ場内における土壌
特性の分布に関し、精度の高いデータ情報を効率的に取
得し、一括管理することのできる土壌特性観測装置を提
供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明による装置は、土壌の特性を観測する土壌
特性観測装置であって、切削面を任意深さの土壌に接触
させ、土壌を切削しつつ進行しながら、前記切削面の進
行方向とは反対側に観測空間を形成する土壌切削手段
と、検出手段と、距離認識手段と、距離対応手段と、を
備え、前記検出手段は、前記観測空間と土壌との界面に
位置する観測面の土壌の特性を測定し、前記距離認識手
段は、前記検出手段から前記観測面までの距離を認識
し、前記距離対応手段は、前記距離認識手段が認識する
距離に応じて、前記検出手段が検出した土壌の特性に関
する情報処理を行うことを要旨とする。
【0012】同構成によれば、前記認識手段が認識する
距離に応じて、前記検出手段が検出した土壌の特性に関
する情報処理を行うことができるようになる。これによ
り、例えば、前記検出手段から前記観測面までの距離を
同等とした場合に得られる(最適な範囲にある条件下で
得られる)データ情報を取得し、これらデータ情報をグ
ループ化することができるようになる。従って、前記検
出手段によって検出される土壌の特性(その分析精度を
決定づける条件として、検出素子及び検出対象間の距離
が重要な特性、例えば土壌からの反射光の分光スペクト
ル等のような土壌の光学的な特性)について、精度や再
現性の高いデータ情報を取得することができるようにな
る。
【0013】また、前記距離対応手段は、前記認識手段
が認識する距離に基づいて、前記土壌の切削面の凹凸状
態を認識する凹凸状態認識手段と、前記凹凸状態認識手
段が認識する凹凸状態に基づいて、前記検出手段が検出
する土壌特性に関する情報をグループ化するグループ化
処理手段とを有するのが好ましい。
【0014】ここで、前記土壌特性に関する情報のグル
ープ化は、例えば前記凹凸状態が、前記検出手段による
土壌特性の検出条件として有利な状態である場合に得ら
れた情報を、実用性の高いグループとして選択(抽出)
する処理であってもよい。
【0015】また、前記土壌特性の観測点を含む所定の
区間で、所定回数に亘って前記距離を認識した場合、当
該認識された距離の平均値、分散(または標準偏差)若
しくは当該認識される距離の変動から評価される凹凸の
非対称性といった指標を適用し、これら指標の何れか、
若しくは全てを考量して前記情報のグループ化を行って
もよい。
【0016】同構成によれば、例えば凹凸状態の類似す
る土壌面、若しくは凹凸状態の好ましい土壌面で検出さ
れた土壌特性に関する情報をグループ化して取り扱うこ
とができるようになり、前記土壌特性検出手段によって
検出される土壌の特性(その分析精度を決定づける条件
として、検出素子及び検出対象間の距離が重要な特性)
について、より精度や再現性の高いデータ情報を取得す
ることができるようになる。
【0017】また、前記検出手段が検出する土壌の特性
には、前記観測面からの反射光に基づく光学的な特性が
含まれるようにするのが好ましい。
【0018】また、他の発明による装置は、土壌の特性
を観測する土壌特性観測装置であって、切削面を任意深
さの土壌に接触させ、土壌を切削しつつ進行する土壌切
削手段と、検出手段とを備え、前記検出手段は、前記切
削面に接触する土壌の電気特性を検出することを要旨と
する。
【0019】ここにいう電気特性には、例えば電気伝導
度、電気抵抗、電気容量、誘電率等が含まれる。
【0020】ここで、前記電気伝導度を検出する検出手
段の検出素子(例えば電極素子)は、前記土壌切削手段
の先端部近傍に設けられるのが好ましい。
【0021】同構成によれば、前記土壌切削手段の切削
面上に接触する土壌の電気伝導度或いは誘電率を、直接
的且つ連続的に検出することができるため、土壌の電気
特性、さらに電気特性に関連する(電気特性と相関のあ
る)各種土壌特性について、広域に亘る精密なデータ情
報を効率的に取得することができるようになる。
【0022】また、前記検出手段は、前記切削面に露呈
し、且つ、相互に絶縁された少なくとも一対の電極を有
することを要旨とする。
【0023】また、前記検出手段は、前記一対の電極に
所定周波数の交流電圧を印加する電圧印加手段を有する
こととしてもよい。
【0024】当該電極の表面において電極反応を発生さ
せることなく、出力信号の特性に経時変化や経年変化が
生じにくい。従って、土壌の電気伝導度や誘電率の検出
に関し、長期に亘って信頼性の高い検出値を得ることが
できるようになる。
【0025】また、前記電圧印加手段は、前記一対の電
極に所定周波数の交流電圧を印加する第1の電圧印加手
段と、該第1の電圧印加手段の印加する交流電圧とは周
波数の異なる電圧を印加する第2の電圧印加手段とを有
することとしてもよい。
【0026】同構成によれば、前記第1の電圧印加手段
の印加する交流電圧に基づいて所定の回路内を流れる電
流の特性を測定することで、土壌切削手段の切削面に接
触する土壌の電気伝導度を把握することができる他、前
記第2の電圧印加手段の印加する交流電圧に基づいて他
の回路内を流れる電流の特性を測定することで、土壌切
削手段の切削面に接触する土壌の他の電気特性(例えば
誘電率等)を把握することができるようになる。従っ
て、一対に電極により、前記土壌切削手段の切削面に接
触する土壌について、複数の異なる電気特性を把握する
ことができるようになる。
【0027】また、他の発明は、土壌の特性を観測する
土壌特性観測装置であって、任意深さの土壌を切削しつ
つ進行する刃状の土壌切削手段と、検出手段と、を備
え、前記検出手段は、該土壌切削手段の進行方向に対し
て反対側に働く力を検出することを有することを要旨と
する。
【0028】同構成によれば、前記土壌切削手段の進行
方向に対して反対側に働く力を通じ、前記土壌切削手段
の前方に存在する土壌が前記土壌切削手段の切削面(と
くに先端部)に付与する荷重、言い換えれば土圧(抵
抗)を検出することができる。また、この土圧は当該土
壌の硬度と高い相関性を有する。すなわち、前記土壌切
削手段の進行に従い、前方に存在する土壌の硬度を逐次
検出することができるようになる。
【0029】また、前方の土壌から受ける土圧(抵抗)
を直接検出するダイアフラム式感圧素子のように、当該
土圧を検出するにあたり前記土壌切削手段の切削面上、
若しくは切削面(表面)付近にセンサ素子を配設する必
要がない。言い換えれば、前記土壌切削手段の切削面
と、当該歪み量検出手段の検出素子との間を比較的肉厚
に形成し、土壌の接触による前記土壌切削手段の切削面
への衝撃や、当該切削面の摩耗に対し、十分な耐久性を
確保することができる。
【0030】また、他の発明は、土壌の特性を観測する
土壌特性観測装置であって、切削面を任意深さの土壌に
接触させ、土壌を切削しつつ進行しながら、前記切削面
の進行方向とは反対側に観測空間を形成する土壌切削手
段と、検出手段と、検出条件認識手段と、グループ情報
作成手段と、を備え、前記検出手段は、前記観測空間と
土壌との界面に位置する観測面の土壌の特性と、前記切
削面に接触する土壌の特性との少なくとも一方を測定
し、前記検出条件認識手段は、前記検出手段が複数種類
の土壌の特性を検出する際の検出条件を認識し、前記グ
ループ情報作成手段は、前記検出条件認識手段によって
認識される検出条件に基づいて、前記複数種類の土壌の
特性について、略同一の土壌試料に対応するデータ情報
のグループを作成することを要旨とする。
【0031】なお、「略同一」とは、全く同一であるの
みならず、例えば前記土壌切削手段によって切削される
土壌のうち相互に対峙する土壌表面(表層の土壌)をも
意味する。また、「検出条件」には、例えば各パラメー
タを検出するためのセンサ素子の配置の相違等が含まれ
てもよい。
【0032】同構成によれば、土壌特性に関する検出値
として任意の観測点で得られた複数のデータを、略同一
の土壌試料に対応する情報として正確且つ効率的に融合
することができる。よって、広域に亘る土壌特性の地理
的な分布を表現する上で、普遍性の高いデータマップを
作成するために役立つ情報を、効率的に収集することが
できるようになる。
【0033】また、前記検出条件認識手段が認識する検
出条件には、前記複数種類のの土壌の特性が検出される
タイミングと、前記土壌切削手段の進行速度とが含まれ
るのが好ましい。
【0034】同構成によれば、前記複数のパラメータ
を、同一の土壌試料に対応する情報として正確且つ効率
的に融合することができるようになる。
【0035】また、前記観測面に存在する土壌の特性に
は、土壌の光学的特性や熱力学的特性、例えば近赤外光
スペクトル、可視光スペクトル、撮像、温度等の少なく
とも1つが含まれるのが好ましい。
【0036】また、前記検出手段は、前記観測面に存在
する土壌の特性と、前記切削面に接触する土壌の特性と
の双方を測定するのが好ましい。
【0037】なお、前記切削面に接触する土壌の特性に
は、土壌の電気的特性や力学的特性、例えば土壌の電気
特性及び土壌硬度の少なくとも1つが含まれるのが好ま
しい。
【0038】また、前記検出手段は、前記観測面に存在
する土壌の特性と、前記切削面に接触する土壌の特性と
を略同一の土壌試料から検出するのがよい。
【0039】また、当該土壌特性観測装置は、比較手段
を備え、前記比較手段は、前記観測面に存在する土壌の
特性と、前記切削面に接触する土壌の特性との少なくと
も一方の特性に基づいて、他方の特性の信頼性を比較す
るのが好ましい。ここでいう「特性の信頼性」とは、前
記検出手段が検出する特性の信頼性を意味する。
【0040】同構成によれば、例えば土壌の含水率、有
機物含量等、同一の土壌特性を、当該土壌特性と相関の
ある2種の異なる特性に基づいて定量的に把握すること
ができるようになり、当該土壌特性に関して得られるデ
ータ情報の信頼性が向上するようになる。
【0041】また、ここでいう同一の土壌特性は、全く
の同一特性のみならず、略同一の土壌特性や、類似する
土壌特性等をも意味する。
【0042】また、当該土壌特性観測装置は、通信手段
と、処理手段と、を備え、前記通信手段は、当該土壌特
性観測装置の現在位置に関する情報を外部からの通信情
報として取得し、前記処理手段は、前記通信情報と、前
記検出手段が検出する土壌の特性とを、相互に関連する
データ情報として処理するのが好ましい。
【0043】同構成によれば、各観測点で得られる土壌
の特性に関するデータ情報を、ほ場内における正確な位
置に対応するものとして、効率的に取得し、管理するこ
とができるようになる。
【0044】この発明による土壌特性観測方法は、切削
面を任意深さの土壌に接触させ、土壌を切削しつつ進行
しながら、前記切削面の進行方向とは反対側に観測空間
を形成し、検出手段によって検出される前記観測空間と
土壌との界面に位置する観測面の土壌の特性に関する情
報処理を、前記検出手段から前記観測面までの距離に応
じて行うことを要旨とする。
【0045】同方法によれば、距離に応じて、前記検出
手段が検出した土壌の特性に関する情報処理を行うこと
ができるようになる。これにより、例えば、前記検出手
段から前記観測面までの距離を同等とした場合に得られ
る(最適な範囲にある条件下で得られる)データ情報を
取得し、これらデータ情報をグループ化することができ
るようになる。従って、前記検出手段によって検出され
る土壌の特性(その分析精度を決定づける条件として、
検出素子及び検出対象間の距離が重要な特性、例えば土
壌からの反射光の分光スペクトル等のような土壌の光学
的な特性)について、精度や再現性の高いデータ情報を
取得することができるようになる。
【0046】この発明による別の土壌特性観測方法は、
切削面を任意深さの土壌に接触させ、土壌を切削しつつ
進行しながら、前記切削面に接触する土壌の電気特性を
検出することを要旨とする。
【0047】ここにいう電気特性には、例えば電気伝導
度、電気抵抗、電気容量、誘電率等が含まれる。
【0048】同方法によれば、前記切削面上に接触する
土壌の電気伝導度或いは誘電率を、直接的且つ連続的に
検出することができるため、土壌の電気特性、さらに電
気特性に関連する(電気特性と相関のある)各種土壌特
性について、広域に亘る精密なデータ情報を効率的に取
得することができるようになる。
【0049】この発明によるさらに別の土壌特性観測方
法は、切削面を任意深さの土壌に接触させ、土壌を切削
しつつ進行しながら、前記切削面の進行方向に対して反
対側に働く力を検出することを要旨とする。
【0050】同方法によれば、前記切削面の進行方向に
対して反対側に働く力を通じ、土壌が切削面に付与する
荷重、言い換えれば土圧(抵抗)を検出することができ
る。また、この土圧は当該土壌の硬度と高い相関性を有
する。すなわち、前記切削面の進行に従い、前方に存在
する土壌の硬度を逐次検出することができるようにな
る。
【0051】上記各構成は、可能な限り組み合わせるこ
とができる。
【0052】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)以下、本発
明の土壌特性観測装置を具体化した第1の実施の形態に
ついて、図面を参照して説明する。
【0053】〔観測システムの概要〕図1には、本実施
の形態にかかる観測システムの概略を示す。
【0054】同図1に示すように、観測システム1は、
トラクタ等の車両2に牽引され、農作物の生産を行うべ
く耕地されたほ場3内を移動する土壌特性観測装置10
と、土壌特性観測装置10の正確な位置を把握するため
のGPS(Grobal Positioning System)衛星によって
構成されている。土壌特性観測装置10にはPSアンテ
ナ11が備えられており、土壌特性観測装置10はこの
GPSアンテナ11を通じGPS衛星200からの位置
情報(地表における土壌特性観測装置10の位置に関す
る情報)信号を受信して自身の現在位置を認識すること
になる。同図1中において破線で示すように、ほ場3は
仮想的に複数の区画に分割されており、土壌特性に関し
て取得した情報の管理や、農作物を生産するにあたって
行う肥料や農薬等の投入量の決定は、区画毎に独立して
行うことになる。
【0055】〔土壌特性観測装置の構造及び機能〕次
に、土壌特性観測装置の構造及び機能について説明す
る。
【0056】図2は、車両(トラクタ)2に牽引される
土壌特性観測装置10の構造を概略的に示す側面図であ
る。
【0057】同図2に示すように、土壌特性観測装置1
0は、支持フレーム12a,12b,12c,12dを
介してトラクタ2の後部に連結された台座13と、台座
13上に載置された制御部(コンピュータを含む)と、
台座13後端の下部に取り付けられた土壌切削部50と
を備えて構成される。制御部30の頭上には、GPSア
ンテナ11が取り付けられている。土壌切削部50は、
台座13の下部に支持連結されたシャンク51と、シャ
ンク51の下部に固定され土壌中(地表面下)の所定の
深さを略水平に進むセンシング部52とを備える。シャ
ンク51の進行方向先端は土壌から受ける抵抗を低減す
べくV字型形状をなしており、また、センサ部は、その
先端に土壌を堀削するためのチゼル刃(チゼル部)53
を備えており、また土壌特性を観測するための各種セン
サ(図示略)を内蔵している。土壌切削部50の外部に
取り付けられたハロゲンランプ40は、センシング部5
2内に形成される観測空間(図示略)において、後述す
る各種センサ(図示略)の観測対象(土壌)を照明する
ための光源として機能する。台座13の側部に取り付け
られた支持アーム14は、その先端部に設けられたゲー
ジ輪15を接地させることにより、支持フレーム12
a,12b,12c,12dと併せて台座13を地表面
と水平な状態に保持する。また、ゲージ輪15及び台座
13間の距離は調整可能であり、この距離を調整するこ
とによって土壌中のセンシング部52の位置(深さ)を
調整することができる。同じく台座13の側部であっ
て、支持アーム14よりも前方の所定部位13aにおい
て、当該部位13aを中心に揺動自在に取り付けられた
揺動アーム16は、その先端部に設けられた深度測定用
自由転輪17を接地させる。揺動アーム16の取り付け
部位には、台座13に対する揺動アーム16の回転位相
に応じた信号を出力するポテンショメータ(回転角度セ
ンサ)18が取り付けられている。回転角度センサ18
の出力信号に基づいて、深度測定用自由転輪17の接地
面と台座13との距離D1、さらにはセンシング部52
の底面(観測土壌面)と地表面L1との間の距離、言い
換えれば観測土壌面L2の深さD2が求められる。ま
た、台座13の先端部に設けられたコールタ19は、土
壌切削部50前方の地表を切断することにより、センシ
ング部52を地表面下に誘導するために要する力(土壌
切削部50が土壌から受ける抵抗)を軽減する。また、
藁や雑草等を切断し、これらがシャンク51に絡みつく
のを防止する機能も有する。また、トラクタ2に取り付
けられた表示操作部20は、制御部30と電気的に接続
され、操作者の入力作業により、若しくは自動的に制御
部30と通信し、制御部30が記憶するデータ情報等を
適宜表示する。
【0058】〔センシング部の構造〕図3(a)は、セ
ンシング部の内部構造を概略的に示す側断面図である。
【0059】同図3(a)に示すように、センシング部
52は、進行方向に沿って先端部に相当するチゼル部5
3と、後端部に相当する(先端部の反対側に位置する)
光学センサ収納部60とに大別される。チゼル部53
は、その刃先により前方の土壌を上下に切り開きながら
進行するとともに、その後方に、地表面L1と水平をな
す観測土壌面L2を形成する。光学センサ収納部60に
は、可視光集光ファイバー(可視光センサ)61、近赤
外線集光ファイバー(赤外光センサ)62、CCD(Ch
arge Coupled Device)カメラ63、温度センサ64お
よび照明用光ファイバー65A,65Bが収容されてい
る。また、これら部材61〜65は、観測土壌面L2か
ら離間するように設けられ、各部材61〜65と観測土
壌面L2との間には所定の観測空間S1が形成される。
また、光学センサ収容部60の内部(観測空間S1の後
部)に土壌が溜まらないように、光学センサ収容部60
の後部60aは開放状態となっている(観測空間S1の
後方は外部に開放されている)。
【0060】ここで、照明用光ファイバー65A,65
Bは、ハロゲンランプ40(図2参照)から供給される
光のうち特定の波長領域(例えば400nm〜2400
nm程度)の光を選択的に透過させ、この光を観測土壌
面L2に照射する。可視光センサ61は、照明用光ファ
イバー65A,65Bによって観測土壌面L2に照射さ
れた光の反射光のうち、可視光の波長領域(例えば40
0nm〜900nm)の光を選択的に収集する。赤外光
センサ62は、同じく照明用光ファイバー65A,65
Bによって観測土壌面L2に照射された光の反射光のう
ち、近赤外光の波長領域(例えば900nm〜1700
nm)の光を選択的に収集する。CCD(Charge Coupl
ed Device)カメラ63は、観測土壌面L2を撮像す
る。温度センサ64は、観測土壌面L2の温度(放射
熱)を検出する。
【0061】また、可視光センサ61、赤外光センサ6
2、CCDカメラ63及び照明用光ファイバー65A,
65Aは、各々の前面(観測土壌面に臨む面)が光学窓
(例えば石英ガラス)66によって覆われている。光学
窓66には、送風管67を通じて乾燥した空気が常時吹
き付けられる。この乾燥空気の働きにより、光学窓66
の曇りが防止される。
【0062】また、観測空間S1の前方において、セン
シング部52の底面に凸設された第1均平板68a及び
第2均平板68bがチゼル部によって切削された土壌を
均等にならし、チゼル部53の後方に形成される土壌の
切削面(センシング部52と対峙する面)の凹凸を平滑
化することにより、観測土壌面L2は平坦な表面形状を
保つ。図3(b)は、第1均平板68a及び第2均平板
68bの設置部位を土壌面から上方に向かってみた拡大
平面図である。同図3(b)に示すように、第1均平板
68aはV字形状を有し、前方の土壌を両脇方向にかき
分けながら平坦にならしていく。また、第2均平板68
bの先端部には、複数の櫛板が並列配置されている。第
2均平板68bは、第1均平板68aによってならされ
た土壌の表面をより平滑な状態にならす機能を有する。
【0063】チゼル部53の後部と光学センサ収納部6
0の間には、土壌硬度センサ100が設けられている。
土壌硬度センサ100は、チゼル部53の後部に設けら
れたピストン101と、光学センサ収納部60の前部に
設けられたシリンダ102と、シリンダ102内に収容
された検出素子(ロードセル)103とを備えて構成さ
れる構造体である。ピストン101には、その径方向に
沿って楕円形の孔101aが貫通形成されている。シリ
ンダ102に固定された抜け止めピン102aが孔10
1aに差し込まれることにより、シリンダ102内での
ピストン101の回転が規制され、また、シリンダ10
2からのピストン101の抜けが防止される。ピストン
101の基端部101bと、シリンダ102の開口端1
02bとの間には、例えば1mm程度のギャップGが設
けられている。すなわち、ピストン101は、矢印Xの
方向に沿ってギャップGの範囲内で往復動可能な状態
で、シリンダ102内に収容されている。シリンダ10
2の開口端102b外周(ギャップGの外周)には、ウ
レタン製のシールリング102cが周設され、ギャップ
Gやシリンダ102内への土壌の侵入を防ぐ。ロードセ
ル103には、電子制御装置と電気的に接続され、ピス
トン101の押圧力に応じた検出信号を発生する歪みゲ
ージ(図示略)が設けられている。複数の皿バネ102
dは、シリンダ102からピストン101に向かってロ
ードセル103を押す。このように構成された土壌硬度
センサ100では、チゼル部53が前方から受ける土圧
(土壌硬度と相関のあるパラメータ)に応じてピストン
101がロードセル103を押圧し、この押圧力に応じ
た検出信号をロードセル103内の歪みゲージが発生す
ることにより、チゼル部53が前方の土壌から受ける土
圧を逐次検出する。ここで、ピストン101の動作が所
定範囲内に規制されていることから、ロードセル103
に付与される押圧が所定値を上回ることはない。すなわ
ち、シリンダ102の内壁やピストン101によって外
部から隔離された状態にあるロードセル103は、チゼ
ル部53が前方の土壌から受ける土圧を、チゼル部53
の進行方向に対して反対側に働く力として、長期に亘っ
て(十分な耐久性を確保した上で)正確に検出すること
ができる。
【0064】図4は、チゼル部53の外観を示す上視図
である。図3及び図4に併せ示すように、チゼル部53
の上面には表面電極55が埋設されている。表面電極5
5の外縁には、同電極55及びチゼル部53間を隔離す
るための絶縁性部材56が周設されている。表面電極5
5は、導電性材料から構成されたチゼル部53の上面5
3aと対電極をなし、チゼル部53の上面53a(表面
電極55を含む)に接触する土壌の電気伝導度と誘電率
とを同時に検出する電気特性センサ57を構成する。
【0065】なお、土壌中におけるセンシング部52の
進行速度等の諸条件が一定であれば、このチゼル部53
が土壌から受ける土圧は当該土壌の硬さ(土壌硬度)と
高い相関関係を示す。
【0066】〔コンピュータ及びその周辺機器の電気的
構成〕図5は、制御部30に内蔵されたコンピュータ及
びその周辺機器について、その電気的構成を示すブロッ
ク図である。
【0067】コンピュータ150は、その内部に中央処
理装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ラ
ンダムアクセスメモリ(RAM)、バックアップRAM
34、及びタイマーカウンタ等を備え、これら各部がバ
スにより接続されることにより論理演算回路を構成す
る。
【0068】このように構成されたコンピュータ150
は、光学センサ収容部60に設けられた可視光センサ6
1や赤外光センサ62からの検出信号を分光部を介して
入力し、これら信号を処理する。分光部70は、可視光
用分光部71及び近赤外光用分光部72から構成され
る。分光部71,72は、フォトダイオードリニアアレ
イを備えたマルチチャンネル式分光器であり、可視光用
分光部71は400nm〜900nmの波長領域で25
6チャンネルに、近赤外光用分光部72は900nm〜
1700nmの波長領域で128チャンネルに対応する
波長の光の強度を個別に高速検出することができる。ま
た、コンピュータ150は、同じく光学センサ収容部6
0に設けられた温度センサ64からの検出信号やCCD
カメラ63からの撮像データを入力し、これらのデータ
情報(信号)を処理する。また、コンピュータ150
は、チゼル部53に設けられた電気特性センサ57や土
壌硬度センサ100からの検出信号を入力し、これら信
号を処理する。また、コンピュータ150は、揺動アー
ム16に取り付けられた回転角度センサ18からの検出
信号を入力し、この信号を処理する。また、コンピュー
タ150は、GPS衛星200から送信される信号をG
PSアンテナ11を通じて入力し、この信号を処理す
る。
【0069】コンピュータ150は、これら各部からの
入力した信号(データ情報)を、表示操作部20からの
指令信号に応じ、若しくは自動的に処理するとともに、
適宜同表示操作部20の画面上にその処理状況やデータ
情報等を表示する。また、表示操作部20からの指令信
号に応じ、若しくは自動的に、上記処理の結果を記録用
データ情報として外部記憶装置(例えばカードメモリ
等)75に記憶させる。
【0070】〔電気伝導度及び誘電率の検出回路の基本
構成〕図6には、チゼル部53の上面53aに接触する
土壌の電気伝導度及び誘電率に比例する信号を、電気特
性センサ57の検出信号として個別にコンピュータ15
0に出力する検出回路の機能ブロック図を示す。
【0071】同図6に示すように、電気伝導度検出用回
路57aには、振幅可変の発信部から周波数4kHzの
交流電圧が電極55,53aに印加される。各電極5
5,53aの電圧振幅を検出しつつ、所定の振幅制御電
圧を発振器に入力することにより、各電極55,53a
での印加電圧振幅が一定となるように発振器出力電圧を
制御する。コンピュータ150は、抵抗Rの両端の電圧
実効値(土壌の電気伝導度に比例)を、所定期間平均化
処理した後、これを記憶することになる。
【0072】ここで、直流電圧を採用して検出回路を構
成した場合、化学反応(電極反応)による生成物が電極
表面に堆積し、長期に亘り安定性の高い測定を行うこと
が困難になる。また、上記のように交流電圧を採用する
場合であれ、電極反応による影響を最小とするために
は、電圧振幅はできるだけ小さくする方が望ましいこと
が、発明者らによって確認されている。
【0073】また、定電流を両電極に印加する構成を採
用した場合、土壌の電気伝導度の大きさに依存して、両
電極に付与される電圧が変化することとなるため、電極
反応の程度も変化する懸念があり、この場合も安定性の
高い電気伝導度の測定を行うことが困難であることが、
発明者らによって確認されている。
【0074】この点、誘電率検出用回路57bには、電
気伝導度検出用回路57aに印加される低周波交流電圧
とは別途に、これと重畳して高周波交流電圧が印加され
る。同回路57bでは、電極55,53aをコンデンサ
の極板とみなし、両電極55,53aに接触する土壌の
誘電率が検出される。
【0075】しかも、各電極55,53aは、土壌の切
削面となるチゼル部53の上面に配置されているため、
センシング部52が土中に設置されている限り、常時土
壌と接触する。よって、正確で、且つ、安定性の高い土
壌の電気特性の測定ができる。
【0076】なお、高周波カットフィルタは電気伝導度
検出用回路57aへの高周波の混入を防止し、低周波カ
ット用コンデンサは誘電率検出用回路57bへの低周波
の混入を防止する。
【0077】なお、本実施の形態では、土壌電気伝導度
の検出にあたり、交流電圧を印加することとしたが、例
えば方形波や三角波等、正負の電圧が繰り返し印加され
る波形パターンからなる電圧の印加を通じて土壌電気伝
導度を検出する装置構成を適用してもよい。ただし、土
壌の電気伝導度と誘電率とを同一の電極を通じて検出す
る実施態様、すなわち電気伝導度の検出回路と誘電率の
検出回路とが同一の電極を共有する装置構成には、交流
電圧を用いる方が望ましい。
【0078】また、土壌の電気伝導度を検出するための
電極のセット(高周波交流電圧を印加する電極のセッ
ト)と、土壌の誘電率を検出するための電極のセット
(低周波交流電圧を印加する電極のセット)を、チゼル
部53の上面53aに分離して配置する装置構成を適用
しても、上記実施の形態に準ずる効果を奏することはで
きる。高周波用電極と低周波用電極を分離して配置する
装置構成は、搭載性の面で、上記実施の形態で適用した
装置構成(電気伝導度の検出回路と誘電率の検出回路と
が同一の電極を共有する装置構成)に劣るものの、検出
回路を簡易化することができる点では優位性も認められ
るからである。
【0079】次に、上記のようなハードウエア構成を備
えた土壌特性観測装置10が、どのような制御ロジック
に従いほ場3内の土壌特性に関するデータ情報を取得
し、これら情報を管理するのか、その詳細を説明する。
【0080】〔土壌特性に関するデータ情報を取得する
ための基本ルーチン〕図7は、センシング部52に備え
られた各種センサからの検出信号等に基づくデータ情報
を当該データ情報が取得された位置や観測土壌面の深さ
と共に記録するための基本ルーチンを示すフローチャー
トである。本ルーチンは、コンピュータ150の起動
後、当該コンピュータ150によって所定時間毎に実行
される。
【0081】本ルーチンに処理が移行すると、コンピュ
タ150は先ずステップS101において、データ情報
の取得要求があるか否かを判断する。すなわち、コンピ
ュタ150は、土壌についてのデータ情報を取得すべき
時刻、或いはほ場内における位置等の条件を予め記憶し
ておき、現時点がこのような条件に合致するタイミング
であるか否かを判断する。また、操作者が、手動によっ
て所定の指令信号(情報取得の開始信号)を表示入力操
作部に入力した場合、コンピュータ150は、データ情
報の取得要求があると判断するものであってもよい。同
ステップS101における判断が否定である場合、コン
ピュータ150は本ルーチンを一旦抜ける。
【0082】一方、上記ステップS101での判断が肯
定である場合、コンピュータ150はGPS衛星200
から送信される信号に基づいて当該土壌特性観測装置1
0の位置を把握し(ステップS102)、続いて光学セ
ンサ収容部60内の各種センサ61,62,63,6
4、チゼル部53内の各種センサ57,100の検出信
号等に基づくデータ情報を取得し、これらを演算処理
(例えば、積算や平均化)する(ステップS103)。
また、演算処理されたデータ情報は、前回までのルーチ
ンを通じて既に取得したデータ情報の履歴と照合し、加
工処理する(ステップS104)。
【0083】例えば、本ルーチンが0.05秒間隔で実
行されると仮定する。この場合、毎回3秒のインターバ
ルを経た後、一秒間データ情報の取得を行うように制御
ロジックを構成すれば、この一秒間に100個程度のデ
ータ情報が取得されることになる。コンピュータ150
は、この100個(組)のデータ情報について平均化処
理を行い1個(組)のデータ情報に加工して管理する。
【0084】その後コンピュータ150は、上記ステッ
プS104において得たデータ情報を、GPS衛星20
0からの位置情報と、観測土壌面L2の深さとに対応す
るデータ情報として外部記憶装置75に記憶し(ステッ
プS105)、本ルーチンでの処理を一旦終了する。
【0085】本実施の形態にかかる土壌特性観測装置1
0は、基本的にはこのような制御ロジックに従い、ほ場
3内の各区画で土壌特性に関するデータ情報を連続的に
取得及び記憶していく。
【0086】次に、上記基本ルーチンにおける処理のう
ち、とくにステップS104での処理、すなわち各種セ
ンサの検出信号を演算処理して得たデータ情報の加工処
理について、詳細に説明する。
【0087】〔各種センサの信号に基づくデータの融
合〕図8は、センシング部52に備えられた各種センサ
の出力信号がどのように処理されるのかを概念的に説明
する略図である。
【0088】同図8に示すように、コンピュータ150
は、土壌の光学的な特性を検知する検知手段、すなわち
可視光センサ61や赤外光センサ62を通じて得られた
データ情報を処理し、土壌有機物SOM(Soil Organic
matter)量、pH、硝酸態窒素(NO3−N)、電気
伝導度ECa及び水分量(含水率)等を推定するといっ
た第1の推定手段としての機能を有する。
【0089】同じくコンピュータ150は、土壌の電気
的若しくは力学的な特性を検知する検知手段、すなわち
電気特性センサ57や土壌硬度センサ100を通じて得
られたデータ情報を処理し、電気伝導度ECa及び水分
量(含水率)等を推定するといった第2の推定手段とし
ての機能を有する。
【0090】ここで、例えば土壌の電気伝導度ECaや
水分量(含水率)は、土壌の光学的な特性を検知する検
知手段を通じて得ることができる他、電気的若しくは力
学的な特性を検知する検知手段を通じて得ることもでき
る。本実施の形態にかかる土壌特性観測装置10では、
異なる検知手段を通じて得られた同一の観測項目(例え
ば電気伝導度ECaや含水率)に関するデータ情報につ
いては、それらデータ情報を相互に比較し、最も信頼度
の高いデータ情報を採用するといったデータ情報の融合
処理を行う。
【0091】〔土壌光スペクトル及び土壌電気伝導度に
関する情報の融合処理〕図9は、土壌特性に関するデー
タ情報の処理のうち、土壌光スペクトル及び土壌電気伝
導度に関する情報の融合処理の具体的な手順(ルーチ
ン)を示すフローチャートである。なお、当該フローチ
ャートに従う処理手順は、土壌特性観測装置10のコン
ピュータ150によって実行される処理の一環として、
例えば先の基本ルーチン(図7)におけるステップS1
04に含まれる。
【0092】同ルーチンに処理が移行すると、コンピュ
ータ150は先ずステップS201において、ほ場3内
の任意の観測点における土壌について取得した最新のデ
ータ情報を、融合処理に供するデータ情報として選択す
る。そして、光学センサ収納部60に設けられた可視光
センサ61及び赤外光62等の検出信号に基づいて各観
測点における土壌の含水率を推定する一方、電気特性セ
ンサ57(誘電率検出用回路57b)の検出信号に基づ
いて各観測点における土壌の含水率を別途に推定する。
【0093】ステップS202においては、可視光セン
サ61及び赤外光62等の検出信号に基づいて推定した
含水率(以下、光学特性に基づく含水率という)WP
と、電気特性センサ57の検出信号に基づいて各観測点
における土壌の含水率(以下、電気特性に基づく含水率
という)WEとを比較し、各観測点における土壌の含水
率としてより信頼性の高い含水率(以下、適用含水率と
いう)WMを演算する。
【0094】以下、適用含水率WMの演算方法の一例を
説明する。
【0095】すなわち、光学特性に基づく含水率WPと
電気特性に基づく含水率WEとの偏差が所定範囲内であ
れば両値WP,WEの平均を適用含水率WMとして採用
する。一方、当該偏差が所定値を上回っている場合、当
該観測点と地理的に最も近接する他の観測点で得られた
データ情報(含水率WP,WE)を採用して適用含水率
WMを演算する。
【0096】続くステップS203においては、電気伝
導度ECaと、上記ステップS202で得られた適用含
水率WMとに基づいて土壌溶液電気伝導度ECwを推定
する。なお、電気伝導度ECaは、電気特性センサ57
(電気伝導度検出用回路57a)の検出信号に基づいて
演算する。
【0097】上記ステップS203を経た後、コンピュ
ータ150は本ルーチンでの処理を一旦終了する。
【0098】本ルーチンでの処理を終了した後、コンピ
ュータ150は、例えば先の図7におけるステップ10
5に処理を戻すことにより、今回得られた適用含水率W
Mや土壌溶液電気伝導度ECwを、ほ場3内におけるこ
れらパラメータWM,ECwの分布状態を示すマップを
作成するためのデータ情報として、外部記憶装置75に
記憶することになる。
【0099】なお、上記処理ルーチン(図9)に替え、
ほ場3内での観測を終了した後、例えば図10に示す処
理ルーチンに従い基本ルーチン(図7)とは独立した処
理を行うこととしてもよい。
【0100】以下、図10の処理ルーチンについて説明
する。なお、本ルーチンは、コンピュータ150を通じ
て行うものであってもよいし、外部記憶装置75に保管
されたデータ情報を基に他の制御装置を通じて実行して
もよい。また、本ルーチンの実行に先立ち、ほ場3内に
おけるN箇所の観測点のうち、n(n<N)箇所の観測
点から実際に土壌試料を採取しておき、これら土壌試料
については、その電気伝導度及び含水率を実験室内の分
析機器を用いて予め測定し、標準データ情報として例え
ば外部記憶装置75に保管しておくものとする。
【0101】本ルーチンにおいて、例えばコンピュータ
150は先ずステップS301において、ほ場3内のN
箇所で取得したデータ情報を、融合処理に供するデータ
情報として選択する。
【0102】ステップS302においては、光学センサ
収納部60に設けられた可視光センサ61及び赤外光6
2等の検出信号に基づいて各観測点における土壌の含水
率を推定する他、電気特性センサ57(誘電率検出用回
路57b)の検出信号に基づいて各観測点における土壌
の含水率を別途に推定する。
【0103】ステップS303においては、融合処理に
供されるN個のデータ群のうち、上記標準データ情報を
取得した土壌試料の採取位置と、同一位置で取得したデ
ータ群について、可視光センサ61及び赤外光62等の
検出信号に基づいて推定した含水率(以下、光学特性に
基づく含水率という)WPと、電気特性センサ57の検
出信号に基づいて各観測点における土壌の含水率(以
下、電気特性に基づく含水率という)WEとで何れがよ
り高い相関を示すか検定を行う。そして、光学特性に基
づく含水率WP、および電気特性に基づく含水率WEの
うち、標準(参照)データ情報としての含水率(以下、
標準含水率という)WSに対し、より高い相関を示した
データ情報をほ場内における土壌の含水率(採用含水
率)として採用するように決定する。
【0104】ステップS304においては、ステップS
303で採用することとした採用含水率(WP又はW
E)から正確な含水率を算出するための算出方法を、n
個のデータ情報について、採用含水率と標準含水率とを
比較することによって確立する(例えば、両者間の関係
を示す回帰式を算出式として採用すればよい)。
【0105】続くステップS305においては、ステッ
プS301において今回選択されたN個のデータ情報に
ついて、上記ステップS303で確立した含水率の推定
方法と同様の推定方法で取得された採用含水率(WP又
はWE)を、各観測点における土壌の含水率(適用含水
率)WMとして採用する。
【0106】ステップS306においては、電気伝導度
ECaと、適用含水率WMとに基づいて土壌溶液電気伝
導度ECwを推定する。なお、電気伝導度ECaは、電
気特性センサ57(電気伝導度検出用回路57a)の検
出信号に基づいて演算する。
【0107】上記ステップS306を経た後、コンピュ
ータ150は本ルーチンでの処理を一旦終了する。
【0108】本ルーチンでの処理を終了した後、コンピ
ュータ150は、例えば先の図7におけるステップ10
5に処理を戻すことにより、今回得られた適用含水率W
Mや土壌溶液電気伝導度ECwを、ほ場3内におけるこ
れらパラメータWM,ECwの分布状態を示すマップを
作成するためのデータ情報として外部記憶装置75に記
憶することになることは、先述の処理ルーチン(図9)
と同様である。
【0109】なお、土壌溶液電気伝導度に限らず、例え
ば有機物の含量や特定の無機塩類の含量等、土壌に含ま
れる他のパラメータについても、上記ルーチン(図9若
しくは図10)と同様の制御構造を適用することによ
り、土壌の電気的な特性と光学的な特性とから別途に推
定することができる。そして、各推定結果を相互に比較
すれば、圃場内における特定の土壌特性の分布に関して
信頼性の高いデータ情報を取得することができるといっ
た本実施の形態と同等、若しくはこれに準ずる効果を奏
することができる。
【0110】以上説明したように、本実施の形態にかか
る土壌特性観測装置10によれば、トラクタ2に牽引さ
れつつ、土壌切削部50が効果的に土壌を切削し、その
後方には観測空間をS1(観測土壌面L2)を形成して
いく。そして、土壌切削部50の前部に設けられたチゼ
ル部53は、自身によって切削した土壌の切削面を通
じ、土壌の電気的な特性(例えば、土壌電気伝導度や誘
電率)を当該チゼル部53の先端部に設けられた電気特
性センサ57を通じて直接的に、また力学的な特性(例
えば、土圧や土壌硬度)等をチゼル部53の先端部から
所定の長さ後方に設けられた土壌硬度センサ100を通
じて効率的に検出する機能を有する。
【0111】その一方、土壌切削部50の後部に設けら
れたセンシング部52は、土壌の光学的特性(例えば、
近赤外光スペクトル、可視光スペクトル、撮像)や熱力
学的特性(例えば、土壌表面の温度)等を検出する機能
を有する。このような構成により、当該土壌特性観測装
置は、ほぼ同一の土壌試料についての各種特性を、ほぼ
同時に、しかも連続的に観測することができる。また、
これら同一の土壌試料についての各種特性は、GPS衛
星からの情報と併せて管理することになるため、ほ場内
における各種土壌特性の正確な分布を効率的に取得し、
マップ等の作成に利用することができる。
【0112】また、本実施の形態にかかる土壌特性観測
装置10では、チゼル部(第1の検出手段)53によっ
て得られる土壌特性(例えば、含水率WP)と、センシ
ング部(第2の検出手段)52によって得られる土壌特
性(例えば、含水率WE)とに基づいて、土壌特性に関
する単一(同一)のパラメータ(例えば、土壌溶液電気
伝導度や有機物含量等)を個々に推定することとしてい
るため、個々に得られたパラメータを相互に比較するこ
とで、当該土壌特性に関する単一のパラメータに関する
データ情報として、より信頼性の高いものを得ることが
できる。
【0113】なお、本実施の形態において、電気特性セ
ンサ57は、被検出体としての土壌に接触する一組の電
極間に電圧を印加し、土壌の電気伝導度や誘電率を検出
することとしたが、同様の原理に基づいて、例えば土壌
の電気容量等他の電気特性を検出するようにしてもよ
い。
【0114】(第2の実施の形態)次に、本発明の土壌
特性観測装置を具体化した第2の実施の形態について、
上記第1の実施の形態と異なる点を中心に説明する。
【0115】なお、当該第2の実施の形態にかかる土壌
特性観測装置について、その基本的なハードウエア構成
は先の第1の実施の形態と略同等である。このため、同
等の構造や機能を有する構成部材については同一の名称
及び符号を用いることとして、ここでの重複する説明は
割愛する。
【0116】本実施の形態にかかる土壌特性観測装置も
また、土壌特性に関する各種データ情報の融合処理に関
し、第1の実施の形態にかかる装置の適用するものと基
本的には同様の制御ロジック(図7、図9、図10等を
参照)を適用する。
【0117】ただし当該第2の実施の形態にかかる土壌
特性観測装置は、そのセンシング部(光学センサ収納
部)に、各種センサと土壌観測面との間の距離を測定す
る土壌変位センサを備え、土壌特性に関するデータ情報
の作成に際し、各種センサと土中観測面との間の距離を
反映させる点において上記第1の実施の形態とは異な
る。
【0118】〔センシング部の構造〕図11は、本実施
の形態にかかる土壌特性観測装置のセンシング部の内部
構造を概略的に示す側断面図である。
【0119】同図11において、土壌特性観測装置1
0'の光学センサ収納部60内には、赤外光センサ62
及び照明用光ファイバー65Bの間に土壌変位センサ
(レーザ距離計)69が配設されている。土壌変位セン
サ69は、特定波長(例えば780nm)のレーザ光を
測定対象(土壌観測面L2)に向けて照射するレーザ光
照射部69aと、土壌観測面L2からの反射光を検出す
る受光部69bとを備え、三角測量の原理でレーザ光照
射部69a及び土壌観測面L2間の距離D3を測定する
機能を有する。土壌変位センサ69は、光学センサ収納
部60内の他のセンサ部材61〜64と同様、制御部内
のコンピュータ150(図5参照)と電気的に接続され
ており、距離D3の微少な変動、言い換えれば土壌観測
面L2の変化に応じた信号を当該コンピュータ150に
対して連続的に出力する。コンピュータ150は、土壌
変位センサ69の出力信号に基づき土壌観測面L2の凹
凸状態を指標化し、当該信号が得られた観測点に対応す
るデータ情報としての信頼性を判定する。
【0120】なお、本実施の形態においては土壌変位セ
ンサとしてレーザ距離計69を採用することとしたが、
これに替え、LEDを光源とする距離計や超音波距離計
等、対象物との距離を計測する機能を備えた他の距離計
を適用することもできる。
【0121】〔土壌変位センサの信号処理部の電気的構
成〕図12は、土壌変位センサ69の出力信号を指標化
してコンピュータ150へ送信する信号処理部の電気的
な構成及び機能を説明する機能ブロック図である。
【0122】同図12に示すように、土壌変位センサ6
9の出力信号は、ノイズカットフィルタを通じてその高
周波成分(ノイズ)が除去された後、三種の指標(平均
距離、凹凸指標1、凹凸指標2)として数値化されたの
ち、コンピュータ150に送信される。
【0123】ここで、平均距離は、観測期間(例えば1
秒間)中に検出された距離D3の平均値(平均距離)に
相当する。平均距離に対応する信号を生成するために
は、観測期間中、土壌変位センサ69の出力信号(ノイ
ズの除去されたもの)を積分し、A/D変換する。
【0124】また、凹凸指標1は、土壌変位センサ69
の出力信号の周波数成分が1Hz〜10Hzに対応する
凹凸(比較的大きな凹凸)の数(測定対象となった土壌
観測面上で検出された数)に相当する。凹凸指標1に対
応する信号を生成するためには、観測期間中、土壌変位
センサ69の出力信号(ノイズの除去されたもの)のう
ち周波数成分が1Hz〜10Hzであるものを取り出
し、これを整流した後に積分して、A/D変換を行う。
【0125】また、凹凸指標2は、土壌変位センサ69
の出力信号のうち、その周波数成分が10Hz以上であ
るものに対応する凹凸(比較的小さな凹凸)の数(測定
対象となった土壌観測面上で検出された数)に相当す
る。凹凸指標2に対応する信号を生成するためには、観
測期間中、土壌変位センサ69の出力信号(ノイズの除
去されたもの)のうち周波数成分が10Hz以上である
ものを取り出し、これを整流した後に積分して、A/D
変換を行う。
【0126】なお、上記ノイズの除去、特定周波数成分
の取出し、整流及び積分といった一連処理を終えた後に
A/D変換を行うといった態様に替え、土壌変位センサ
69の出力を直接A/D変換し、その後コンピュータ1
50で計算処理する態様で各指標を求める構成を適用し
てもよい。
【0127】〔土壌の変位状態に関する指標の選定、及
びデータ情報の選択〕図13には、複数の観測点で得ら
れた平均距離、凹凸指標1及び凹凸指標2各々のヒスト
グラムの一例を示す。
【0128】本実施の形態にかかる土壌特性観測装置1
0'では、これらヒストグラムの横軸(各指標の大き
さ)に所定の分析領域を設定し、平均距離、凹凸指標1
及び凹凸指標2が、各ヒストグラム上で分析領域内にあ
る観測点で得られたデータ情報(可視光センサ61や赤
外光センサ62等を通じて得られたデータ情報)のみ
を、土壌特性(光学特性)についてより詳細な分析(分
光スペクトル解析)を行うためのデータ情報として選択
し、外部記憶装置75に記憶させることとする。
【0129】ここで、平均距離についてのヒストグラム
上における分析領域(A1)は、例えば全データ(平均
距離)の平均値を中心とする所定範囲に設定することが
できる。また、凹凸指標1についてのヒストグラム上に
おける分析領域(B1)は、当該凹凸指標1の最小値を
「0」として所定範囲に設定することができる。また、
凹凸指標1についてのヒストグラム上における分析領域
(C1)は、当該凹凸指標1の最小値を「0」よりやや
大きな値として所定範囲に設定するのが好ましい。凹凸
指標2が「0」である場合、土壌観測面L2が微小な凹
凸すら有することなく略鏡面に近似する状態であること
を意味するため、このような状態では、土壌観測面L2
における照明光の反射光が拡散せず、かえって分光スペ
クトル解析に適さないためである。
【0130】図14は、各観測点における土壌変位状態
の三種の指標(平均距離、凹凸指標1、凹凸指標2)に
基づいて、分光スペクトル解析に供されるデータ情報を
選択するための処理手順(ルーチン)を示すフローチャ
ートである。
【0131】本ルーチンは、所定数の観測点において土
壌特性についての観測が行われた後、コンピュータ15
0によって実施される。
【0132】本ルーチンに処理が移行すると、コンピュ
ータ150は先ずステップS401において、処理対象
となる全てのデータ情報(例えば現時点までに観測を行
った全て観測点で得られたデータ情報)について、土壌
観測面の平均距離、凹凸指標1、凹凸指標2を導入し、
ヒストグラムを作成する。
【0133】そして、図13において説明したように、
各ヒストグラムについて、分析領域を設定し(ステップ
S402)、土壌観測面の平均距離、凹凸指標1、凹凸
指標2の全てが各ヒストグラム上で分析領域内にある観
測点で得られたデータ情報(土壌の光学的な特性に関す
るもの)のみを、十分に信頼性の高いものであるとみな
し、外部記憶装置75に記憶させ(ステップS40
3)、より詳細な分析に供する。
【0134】〔土壌変位状態の指標の選定に関する他の
処理態様〕なお、上記第2の実施の形態では、平均距
離、凹凸指標1及び凹凸指標2といった3種の指標につ
いてヒストグラムを作成し、各指標がヒストグラム上で
所定の分析領域内にあるか否かによって、各観測点で得
られたデータ情報(可視光センサ61や赤外光センサ6
2等を通じて得られたデータ情報)の信頼性を判定する
こととした。
【0135】これに対し、他の指標についてヒストグラ
ムを作成し、これに基づいて、各観測点で得られたデー
タ情報(可視光センサ61や赤外光センサ62等を通じ
て得られたデータ情報)の信頼性を判定することもでき
る。
【0136】以下、土壌特性観測装置10'が適用し得
る他の処理態様例について説明する。
【0137】当該他の処理態様例では、個々の観測点に
おける個々の期間において得られるデータ情報であっ
て、土壌の変位状態に関する三種の指標として、平均変
位m、変位の分散v、及び非対称性sといった概念を導
入する。なお、これらの指標は、例えば図12中のデー
タレコーダに記録される土壌の変位の時系列信号を解析
することによって得ることができる。
【0138】先ずここで、距離D3の最適値と、実際の
距離D3との間の差分を変位dと定義する。平均変位m
とは、個々の観測点での観測期間に得られた変位の平均
値を意味する。また、変位の分散vは、個々の観測点で
の観測期間に得られた変位の分散である。また、非対称
性sは、平均変位m及び変位d間の差の3乗に比例する
関数、すなわち「α・(m−d)3;但しαは定数」と
して表される。
【0139】図15には、複数の観測点で得られた平均
変位m、変位の分散v、及び非対称性sによって作成さ
れたヒストグラムの一例を示す。
【0140】平均変位についてのヒストグラム上におけ
る分析領域(A2)は、全データの平均値を中心とする
所定範囲に設定する。また、変位の分散vについてのヒ
ストグラム上における分析領域(B2)は、当該変位の
分散vの最小値を「0」よりやや大きな値として所定範
囲に設定するのが好ましい。変位の分散vが「0」であ
る場合、土壌観測面L2が微小な凹凸すら有することな
く略鏡面に近似する状態であることを意味するため、こ
のような状態では、土壌観測面L2における照明光の反
射光が拡散せず、かえって分光スペクトル解析に適さな
いためである。また、非対称性sについてのヒストグラ
ム上における分析領域(C2)は、最適値(最小値)を
「0」として所定範囲に設定する。
【0141】このように、平均変位m、変位の分散v、
非対称性sを土壌変位状態の指標として適用する場合
も、先の図14において説明した処理ルーチンによるも
のと略同様の制御ロジックに従い、各指標m,v,sの
全てが各ヒストグラム上で分析領域内にある観測点で得
られたデータ情報(土壌の光学的な特性に関するもの)
のみを、十分に信頼性の高いものであるとみなし、外部
記憶装置75に記憶させ、より詳細な分析に供する。
【0142】以上説明したように、本実施の形態にかか
る土壌特性観測装置10'によれば、土壌観測面の凹凸
状態の変動に関わらず、土壌の光学的特性或いは熱力学
的特性に関し、信頼性の高いデータ情報を安定して、し
かも連続的に取得することができるようになる。
【0143】(第3の実施の形態)次に、本発明の土壌
特性観測装置を具体化した第3の実施の形態について、
上記第2の実施の形態と異なる点を中心に説明する。
【0144】なお、当該第3の実施の形態にかかる土壌
特性観測装置について、その基本的なハードウエア構成
は先の第2の実施の形態と略同等である。すなわち、当
該第3の実施の形態にかかる土壌特性観測装置もまた、
光学センサ収納部に、土壌変位センサを備え、当該光学
センサ収納部内に設けられた各種センサと、土壌観測面
との間の距離を測定することができる。また、当該第3
の実施の形態にかかる土壌特性観測装置は、土壌特性に
関する各種データ情報の融合処理に関しても、第1及び
第2の実施の形態にかかる装置の適用するものと基本的
には同様の制御ロジック(図7、図9、図10等を参
照)を適用する。
【0145】ただし、当該第3の実施の形態にかかる土
壌特性観測装置は、土壌変位センサの出力信号に基づ
き、土壌に対するセンシング部(チゼル刃)の進入角を
フィードバック制御する機能を有する点で、先の第1及
び第2の実施の形態とは異なる。
【0146】図16には、本実施の形態にかかる土壌特
性観測装置の一部をなす土壌切削部及びその周辺部位
を、コンピュータと併せて模式的に示す略図である。
【0147】同図16に示すように、当該第3の実施の
形態にかかる土壌特性観測装置は、台座13の下面に駆
動装置80を備えている。駆動装置80は、コンピュー
タ150からの指令信号に基づいて作動し、一端をシャ
ンク51に支持されたバー81を自在に往復動させるこ
とにより、台座13に対して軸50aを中心に揺動可能
に構成された土壌切削部50を駆動制御し、土壌に対す
るセンシング部52(チゼル刃53)の進入角βを調整
することができる。コンピュータ150は、光学センサ
収納部60内に設けられた土壌変位センサ(レーザ距離
計)69の出力信号に基づいて駆動装置80を作動し、
同センサ69の受光部及び土壌観測面L2間の距離(土
壌の光学特性を検出する各種センサ61,62等と土壌
観測面L2との間の距離)D3が最適値を保持するよう
にフィードバック制御を行う。
【0148】このように、本実施の形態にかかる土壌特
性観測装置10''によっても、土壌観測面の凹凸状態の
変動に関わらず、土壌の光学的特性或いは熱力学的特性
に関し、信頼性の高いデータ情報を安定して、しかも連
続的に取得することができるようになる。
【0149】なお、同図16に示す装置構成では、セン
シング部52の進入角βを調整することにより、距離D
3の最適化を図ることとしたが、例えば台座13と地表
面L1との間の距離を可変制御することのできる駆動装
置等を採用し、距離D3の最適化を図るようにしてもよ
い。
【0150】また、駆動装置80の駆動方式としては、
油圧駆動式、モータ駆動方式等、種々の駆動方式を採用
することができる。
【0151】(第4の実施の形態)次に、本発明の土壌
特性観測装置を具体化した第4の実施の形態について、
上記第1〜3の実施の形態と異なる点を中心に説明す
る。
【0152】なお、当該第4の実施の形態にかかる土壌
特性観測装置について、その基本的なハードウエア構成
は上記各実施の形態と略同等である。また、当該第3の
実施の形態にかかる土壌特性観測装置は、土壌特性に関
する各種データ情報の融合処理に関しても、上記各実施
の形態にかかる装置の適用するものと基本的には同様の
制御ロジック(図7、図9、図10等を参照)を適用す
る。
【0153】当該第4の実施の形態も含め、本発明の各
実施の形態にかかる土壌特性観測装置は、土壌特性に関
するデータ情報を取得すべく、土壌観測面に沿って異な
る配置に複数のセンサ類を備え、これらのセンサが各種
土壌特性に関する検出信号を個別に出力するといった装
置構成を適用している。
【0154】ここで、任意の時刻において各種センサが
個別に出力する検出信号は、実際には、土壌観測面上の
同一部位に対応するものではない。
【0155】例えば、土壌観測面L2上における電気特
性センサ及び赤外光センサ間の距離が60cmであり、
センシング部の進行速度が30cm/秒を維持していた
とする。この場合、任意の時刻において赤外光センサが
出力する検出信号に対応する土壌観測面は、電気特性セ
ンサが2秒(60cm÷30cm/秒)前に出力した検
出信号に対応する土壌観測面であることになる。
【0156】そこで本実施の形態にかかる土壌特性装置
では、当該装置に設けられた各種センサの位置関係(正
確には、各種センサの検出対象となる土壌の位置関係)
と、センシング部の進行速度とに基づいて、同一の土壌
試料について取得される各種データ情報の取得タイミン
グの差を演算することにより、常に同一の土壌試料につ
いての各種情報(土壌特性に関するデータ情報)が一括
して管理されるようにデータ情報のグループ化を行う。
つまり、土壌観測面に存在する土壌の特性と、チゼル部
53上面53aの電極に接触する土壌の特性とを略同一
の土壌試料について検出し、一組のデータとして管理す
ることができる。
【0157】以下、上記のようなデータ情報のグループ
化処理の具体的な手順について、フローチャートを参照
して説明する。
【0158】図17は、各種センサに検出信号に基づい
て取得される土壌特性情報の融合処理を行うための処理
手順(ルーチン)を示すフローチャートである。なお、
当該フローチャートに従う処理手順は、土壌特性観測装
置10等のコンピュータ150によって実行される処理
の一環として、例えば先の基本ルーチン(図7)のステ
ップS104に含まれる。
【0159】本ルーチンに処理が移行すると、コンピュ
ータ150は先ずステップS501において、光学セン
サ収納部60の各種センサの検出信号に基づくデータ情
報を導入する。
【0160】ステップS502においては、光学センサ
収納部60及びチゼル部53間の位置関係と、センシン
グ部の進行速度とに基づいて、取得データ情報のタイム
ラグを演算する。
【0161】ステップS503においては、上記ステッ
プS502において演算されたタイムを考量し、電気特
性センサ57及び土壌硬度センサ100の検出信号に基
づくデータ情報の履歴から、光学センサ収納部60内の
各種センサの検出信号に基づくデータ情報に対応するも
のを抽出する。そして、両データ情報を同一の土壌試料
に関するデータ情報としてグループ化し、一括管理す
る。
【0162】このように、センサ素子の配置、或いは実
際に検出対象となる土壌面(例えば、土壌切削面及び土
壌観測面L2間における相違)が異なることに起因し、
任意のタイミングで検出される土壌試料(観測対象)が
異なっていても、各土壌特性に関するデータ情報の集合
としては、略同一の土壌試料に対応するデータを確実に
取得し、一括管理することができるようになる。
【0163】なお、上記ルーチンによる制御構造に替
え、相対的な距離が異なる各種センサが同一の土壌試料
を観測するように、各センサのデータ取得開始のタイミ
ングを調整するような制御構造を適用してもよい。
【0164】また、チゼル部53の上面53aを電極と
して活用する上記各実施の形態にかかる電気特性センサ
57の構成に替え、図18においてチゼル部の上視図と
して示すように、チゼル部53の上面53aに絶縁部材
を囲設した2種の電極55a,55bを設け、これら電
極間で、土壌の電気伝導度や誘電率を検出する装置構成
を適用することとしてもよい。
【0165】また、同じく図19においてチゼル部の上
視図として示すように、チゼル部53の上面53aに絶
縁部材を囲設した4種の電極55c,55d,55e,
55fを設け、一対の電極を電圧検出端子(例えば電極
55c,55d)、他の一対の電極を電流検出端子(例
えば電極55e,55f)として採用することで、4端
子法によって土壌の電気特性を検出することとしてもよ
い。
【0166】また、図20においてシャンクの部分的な
側面図として示すように、シャンク51の外縁に沿って
(土壌中において異なる深度に)、絶縁部材51a,5
1b,51c,51dを囲設した電極51e,51f,
51g,51hを複数配列し、各電極を活用することに
より、異なる深度における土壌の電気特性を検出する装
置構成を採用してもよい。
【0167】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
土壌特性に関する検出値として任意の観測点で得られた
複数のデータを、同一の土壌試料に対応する情報として
正確且つ効率的に融合することができる。よって、広域
に亘る土壌特性の地理的な分布を表現する上で、普遍性
の高いデータマップを作成するために役立つ情報を、効
率的に収集することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態にかかる観測システ
ムの概略構成を示す略図。
【図2】同実施の形態にかかる土壌特性観測装置を概略
的に示す側面図。
【図3】同実施の形態にかかる土壌特性観測装置のセン
シング部について、その内部構造を概略的に示す側断面
図。
【図4】同実施の形態にかかるセンシング部の一部をな
すチゼル部の外観を示す上視図。
【図5】同実施の形態にかかる土壌特性観測装置の制御
部の電気的構成を示すブロック図。
【図6】同実施の形態にかかる検出回路の機能ブロック
図。
【図7】同実施の形態において、土壌特性に関するデー
タ情報を、その取得位置や観測土壌面の深さと共に記録
するための基本手順を示すフローチャート。
【図8】同実施の形態にかかるセンシング部に備えられ
た各種センサの出力信号がどのように処理されるのかを
概念的に説明する略図。
【図9】同実施の形態において、土壌光スペクトル及び
土壌電気伝導度に関する情報の融合処理手順を示すフロ
ーチャート。
【図10】同実施の形態において、土壌光スペクトル及
び土壌電気伝導度に関する情報の融合処理手順を示すフ
ローチャート。
【図11】本発明の第2の実施の形態にかかるセンシン
グ部の内部構造を概略的に示す側断面図。
【図12】同実施の形態において、土壌変位センサの出
力信号を指標化する信号処理部の機能ブロック図。
【図13】同実施の形態において、複数の観測点で得ら
れた土壌変位状態に関する三種の指標のヒストグラム。
【図14】同実施の形態において、各観測点における土
壌変位状態の三種の指標に基づいて、分光スペクトル解
析に供されるデータ情報を選択するための処理手順を示
すフローチャート。
【図15】同実施の形態において、複数の観測点で得ら
れた平均変位、変位の分散、及び非対称性によって作成
されたヒストグラム。
【図16】本発明の第3の実施の形態にかかる土壌切削
部及びその周辺部位をコンピュータと併せて模式的に示
す略図。
【図17】本発明の第4の実施の形態において、各種セ
ンサの検出信号に基づくデータ情報を融合するための処
理手順を示すフローチャート。
【図18】本発明の土壌特性観測装置について、他の実
施の形態を示す略図。
【図19】本発明の土壌特性観測装置について、他の実
施の形態を示す略図。
【図20】本発明の土壌特性観測装置について、他の実
施の形態を示す略図。
【符号の説明】
1 観測システム 2 車両(トラクタ) 3 ほ場 10 土壌特性観測装置 11 アンテナ 12a,12b,12c,12d 支持フレーム 13 台座 13a 所定部位 14 支持アーム 16 揺動アーム 17 深度測定用自由転輪 18 回転角度センサ 19 コールタ 20 適宜同表示操作部 20 表示操作部 30 制御部 40 ハロゲンランプ 50 土壌切削部 51 シャンク 52 センシング部 53 チゼル部 53a 上面(土壌切削手段の切削面) 55 表面電極 56 絶縁性部材 57 電気特性センサ(検出手段を構成) 60 光学センサ収納部 61 可視光センサ(検出手段を構成) 62 赤外光センサ(検出手段を構成) 63 CCDカメラ(検出手段を構成) 64 温度センサ(検出手段を構成) 65A,65B 照明用光ファイバー 66 光学窓 67 送風管 68a 第1均平板 68b 第2均平板 70 分光部 71 可視光用分光部 72 近赤外光用分光部 75 外部記憶装置 100 土壌硬度センサ(検出手段を構成) 101 ピストン 101a 孔 101b ピストン基端部 102 シリンダ 102a 抜け止めピン 102b シリンダ開口端 102c シールリング 102d 皿バネ 103 ロードセル 150 コンピュータ 200 GPS衛星 L1 地表面 L2 観測土壌面(観測面) S1 観測空間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 21/27 G01N 21/27 B 21/35 21/35 A Z 27/04 27/04 Z (72)発明者 澁澤 栄 東京都府中市晴見町3丁目11番30号 (72)発明者 大友 篤 熊本県上益城郡益城町大字田原2081番地10 財団法人くまもとテクノ産業財団 内 (72)発明者 平子 進一 京都府京都市下京区塩小路通堀川東入南不 動堂町801番地 株式会社オムロンライフ サイエンス研究所内 Fターム(参考) 2B041 AA20 AB05 AC02 CA03 HA10 2D043 AA00 AB00 BA10 2G059 AA03 AA05 BB08 CC09 CC12 EE02 EE12 FF01 GG10 HH01 HH02 KK04 MM01 MM02 MM10 NN07 PP04 PP06 2G060 AA08 AD01 AE40 HE03 KA09

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 土壌の特性を観測する土壌特性観測装置
    であって、 切削面を任意深さの土壌に接触させ、土壌を切削しつつ
    進行しながら、前記切削面の進行方向とは反対側に観測
    空間を形成する土壌切削手段と、 検出手段と、 距離認識手段と、 距離対応手段と、を備え、 前記検出手段は、前記観測空間と土壌との界面に位置す
    る観測面の土壌の特性を測定し、 前記距離認識手段は、前記検出手段から前記観測面まで
    の距離を認識し、 前記距離対応手段は、前記距離認識手段が認識する距離
    に応じて、前記検出手段が検出した土壌の特性に関する
    情報処理を行うことを特徴とする土壌特性観測装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の土壌特性観測装置におい
    て、 前記距離対応手段は、 前記距離認識手段が認識する距離に基づいて、前記観測
    面の凹凸状態を認識する凹凸状態認識手段と、 前記凹凸状態認識手段が認識する凹凸状態に基づいて、
    前記検出手段が検出する土壌特性に関する情報をグルー
    プ化するグループ化処理手段と、 を有することを特徴とする土壌特性観測装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の土壌特性観測装置にお
    いて、 前記検出手段が検出する土壌の特性には、前記観測面か
    らの反射光に基づく光学的な特性が含まれることを特徴
    とする土壌特性観測装置。
  4. 【請求項4】 土壌の特性を観測する土壌特性観測装置
    であって、 切削面を任意深さの土壌に接触させ、土壌を切削しつつ
    進行する土壌切削手段と、 検出手段と、を備え、 前記検出手段は、前記切削面に接触する土壌の電気特性
    を検出することを特徴とする土壌特性観測装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の土壌特性観測装置におい
    て、 前記検出手段は、前記切削面に露呈し、且つ、相互に絶
    縁された少なくとも一対の電極を有することを特徴とす
    る土壌特性観測装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の土壌特性観測装置におい
    て、 前記検出手段は、 前記一対の電極に所定周波数の交流電圧を印加する電圧
    印加手段を有することを特徴とする土壌観測装置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の土壌特性観測装置におい
    て、 前記電圧印加手段は、 前記一対の電極に所定周波数の交流電圧を印加する第1
    の電圧印加手段と、 同じく前記一対の電極に該第1の電圧印加手段の印加す
    る交流電圧とは周波数の異なる交流電圧を印加する第2
    の電圧印加手段と、 を有することを特徴とする土壌特性観測装置。
  8. 【請求項8】 土壌の特性を観測する土壌特性観測装置
    であって、 切削面を任意深さの土壌に接触させ、土壌を切削しつつ
    進行する土壌切削手段と、 検出手段と、を備え、 前記検出手段は、前記土壌切削手段の進行方向に対して
    反対側に働く力を検出することを特徴とする土壌特性観
    測装置。
  9. 【請求項9】 土壌の特性を観測する土壌特性観測装置
    であって、 切削面を任意深さの土壌に接触させ、土壌を切削しつつ
    進行しながら、前記切削面の進行方向とは反対側に観測
    空間を形成する土壌切削手段と、 検出手段と、 検出条件認識手段と、 グループ情報作成手段と、を備え、 前記検出手段は、前記観測空間と土壌との界面に位置す
    る観測面の土壌の特性と、前記切削面に接触する土壌の
    特性との少なくとも一方を測定し、 前記検出条件認識手段は、前記検出手段が複数種類の土
    壌の特性を検出する際の検出条件を認識し、 前記グループ情報作成手段は、前記検出条件認識手段に
    よって認識される検出条件に基づいて、前記複数種類の
    土壌の特性について、略同一の土壌試料に対応するデー
    タ情報のグループを作成することを特徴とする土壌の特
    性について、略同一の土壌試料に対応するデータ情報の
    グループを作成することを特徴とする土壌特性観測装
    置。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の土壌特性観測装置にお
    いて、 前記検出条件認識手段が認識する検出条件には、 前記複数種類の土壌の特性が検出されるタイミングと、
    前記土壌切削手段の進行速度とが含まれることを特徴と
    する土壌特性観測装置。
  11. 【請求項11】 請求項9記載の土壌特性観測装置にお
    いて、 前記検出手段は、前記観測面に存在する土壌の特性と、
    前記切削面に接触する土壌の特性との双方を検出するこ
    とを特徴とする土壌特性観測装置。
  12. 【請求項12】 請求項11記載の土壌特性観測装置に
    おいて、 前記検出手段は、前記観測面に存在する土壌の特性と、
    前記切削面に接触する土壌の特性とを略同一の土壌試料
    から検出することを特徴とする土壌特性観測装置。
  13. 【請求項13】 請求項12記載の土壌特性観測装置に
    おいて、 前記土壌特性観測装置は、 比較手段を備え、 前記比較手段は、前記観測面の土壌の特性と、前記切削
    面に接触する土壌の特性との少なくとも一方の特性に基
    づいて、他方の特性の信頼性を比較することを特徴とす
    る土壌特性観測装置。
  14. 【請求項14】 請求項1〜13の何れかに記載の土壌
    特性観測装置において、 通信手段と、 処理手段と、を備え、 前記通信手段は、当該土壌特性観測装置の現在位置に関
    する情報を外部からの通信情報として取得し、 前記処理手段は、前記通信情報と、前記検出手段が検出
    する土壌の特性とを、相互に関連するデータ情報として
    処理することを特徴とする土壌特性観測装置。
  15. 【請求項15】 切削面を任意深さの土壌に接触させ、
    土壌を切削しつつ進行しながら、前記切削面の進行方向
    とは反対側に観測空間を形成し、 検出手段によって検出される前記観測空間と土壌との界
    面に位置する観測面の土壌の特性に関する情報処理を、 前記検出手段から前記観測面までの距離に応じて行うこ
    とを特徴とする土壌特性観測方法。
  16. 【請求項16】 切削面を任意深さの土壌に接触させ、
    土壌を切削しつつ進行しながら、 前記切削面に接触する土壌の電気特性を検出することを
    特徴とする土壌特性観測方法。
  17. 【請求項17】 切削面を任意深さの土壌に接触させ、
    土壌を切削しつつ進行しながら、 前記切削面の進行方向に対して反対側に働く力を検出す
    ることを特徴とする土壌特性観測方法。
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