JP2003139472A - 電気炉 - Google Patents

電気炉

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JP2003139472A JP2001339228A JP2001339228A JP2003139472A JP 2003139472 A JP2003139472 A JP 2003139472A JP 2001339228 A JP2001339228 A JP 2001339228A JP 2001339228 A JP2001339228 A JP 2001339228A JP 2003139472 A JP2003139472 A JP 2003139472A
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宏司 大西
Toshio Kawanami
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、小型でありながら発熱体の
有効加熱領域が大きく、急速加熱冷却が可能で長寿命の
ランタンクロマイト系発熱体からなるコンパクトな電気
炉を提供すること。 【解決手段】 発熱部3と両端からなる円筒型のランタ
ンクロマイト系発熱体1において、発熱体1の下端面を
2等分割する位置から垂直方向に2ケ所のスリットを設
けることによって端子部2を一方に集中し、該端子部2
に高温用金属電極膜を取り付けた発熱体1と、該発熱体
の外側に装着した断熱材9と、該発熱体1の中空部内に
装着したセラミックス炉心管8とを備え、該炉心管8の
中空部内を有効加熱室とした電気炉。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ランタンクロマイ
トを主成分とする円筒型の抵抗発熱体の内部を加熱室と
して利用する電気炉に関する。
【0002】
【従来の技術】ペロブスカイト型結晶構造を有するラン
タンクロマイト(LaCrO)を主成分とした、必要
に応じてLaの一部をSr、Caなどで、Crの一部を
Co、Ni、Al、Mgなどで置換固溶した組成を有す
る発熱体(以下単にランタンクロマイト系という)は、
1500℃以上の高温酸化雰囲気において優れた安定性
と長寿命をもつセラミックス抵抗発熱体として広く利用
されている。
【0003】従来、一般に用いられている抵抗発熱体を
使用した電気炉は、図1に示すように複数の棒状発熱体
12を用いて加熱室を加熱する構造になっているが、こ
のような構造の電気炉では、装置の構造が複雑かつ大型
化するなどの欠点があり、また熱効率が低く消費電力が
高くなるため発熱体の使用温度及び昇温速度などの性能
面及び寿命面にも限界があった。なお図1において、1
3は断熱材、14は炉心管を示す。
【0004】そこで図2に示すように発熱体1の構造を
円筒型の一本の発熱体を用いて、中空部を加熱室とする
構造にすることにより、電気炉の熱効率を向上し、使用
温度及び昇温速度などの性能面及び寿命面を改善するこ
とが可能であり、炭化ケイ素(SiC)のら管型、複ら
管型発熱体などで一部実用化されている。なお、図2に
おいて、15は発熱部、16は電極、17はリード線、
18は断熱材、19は炉心管を示す。
【0005】しかしながら、従来より使用されている炭
化ケイ素発熱体を大気中1500℃以上の温度領域で用
いる場合には、炭化ケイ素の酸化、及び炭化ケイ素の熱
伝導率が高いことから、発熱体の寸法を長尺化し、端子
部の温度を低下させること及び発熱部の気密性を高める
必要があり、所望の温度とする有効加熱領域に対して発
熱体が大型化し、ひいては電気炉が大型化してしまう問
題がある。また、急速加熱冷却を繰り返すと短期で破断
してしまうため寿命にも問題がある。このため、発熱体
の材質だけをランタンクロマイトに変えるなどの対策も
物理的には可能であるが、炭化ケイ素は熱膨張率が低
く、熱伝導がよく、耐熱衝撃性に優れるのに対し、ラン
タンクロマイトはこれらに劣る一方、耐熱性、導電性の
温度に対する安定性、耐久性が優れるなどの長所があ
る。そのため、炭化ケイ素製発熱体と同等の構造に使用
することが不適当である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来の問題点を解決し、小型でありながら発熱体の有効
加熱領域が大きく、1900℃まで急速加熱冷却が可能
で長寿命のランタンクロマイト系発熱体からなるコンパ
クトな電気炉を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、発熱体の端子
部を一ケ所に集中することにより発熱体の長尺化を防
ぎ、発熱体内部を有効加熱室として用いることにより電
気炉を一体型化し、これらにより電気炉をコンパクト化
すること、及び発熱体の形状及び材料の特性を適切な範
囲に設定することにより前記目的を達成することができ
た。
【0008】すなわち、本発明の第1は、発熱部と両端
部からなる円筒型のランタンクロマイト系発熱体におい
て、発熱体の下端面を2等分割する位置から垂直方向に
2ケ所のスリットを設けることによって端子部を一方に
集中し、該端子部に高温用金属電極を取り付けた発熱体
と、該発熱体の外側に装着した断熱材と、該発熱体の中
空部内に装着したセラミックス炉心管とを備え、該炉心
管の中空部内を有効加熱室としたことを特徴とする電気
炉に関する。本発明の第2は、請求項1におけるランタ
ンクロマイト系発熱体において、発熱部と端子部の外径
の比率([端子部外径]/[発熱部外径])が1.1〜
1.6の範囲にあり、発熱部と端子部の長さの比率
([端子部長さL]/[発熱部長さL])が0.3
〜1.0の範囲にあることを特徴とする請求項1記載の
電気炉に関する。本発明の第3は、請求項1または2に
おけるランタンクロマイト系発熱体において、スリット
の幅が1〜10mm、端子部と発熱部の長さの合計とス
リットの長さの比率([スリットの長さL]/{[端
子部の長さL]+[発熱部の長さL]})が0.8
〜1.2の範囲にあることを特徴とする請求項1または
2記載の電気炉に関する。本発明の第4は、請求項1〜
3のいずれか記載のランタンクロマイト系発熱体の材料
が、気孔率5%未満であり、かつ1000℃における比
抵抗が0.1Ωcm以上であることを特徴とする請求項
1〜3記載の電気炉に関する。
【0009】以下に、図面を参照しつつ、本発明の電気
炉について説明する。
【0010】図3および4は、本発明の電気炉の発熱体
を示す図である。即ち、図3は本発明電気炉の発熱体を
正面からみた図、図4(A)は本発明電気炉の発熱体を
側面からみた図、図4(B)は図4(A)のA−A′断
面図である。
【0011】図3において、発熱体1は、端子部2と発
熱部3と上端部4からなる円筒型のランタンクロマイト
系セラミックスからなり、発熱部3の外径を端子部2の
外径未満として、さらに発熱体1の下端面を2等分割す
る位置から垂直方向に2ケ所のスリット5を設け、端子
部電極を一方に集中して端子部2とし、該端子部2に高
温用電極6及び金属リード部品7を取り付け、両端部間
を発熱部3としたものである。かくして、電流は、一方
の端子部→一方の発熱体→上端部→他方の発熱体→他方
の端子部へと流れることとなる。
【0012】該発熱体1では、発熱部3と端子部2の外
径の比率([端子部外径]/[発熱部外径])を1.1
〜1.6の範囲とする必要がある。外径の比率が1.1
未満の場合、発熱部3と端子部2の外径差がほとんどな
くなり、端子部2の抵抗が発熱部3の抵抗とほぼ同じに
なるため、端子部電極が抵抗発熱を起こすため短寿命と
なる。また、外径の比率が1.6を超える場合、発熱部
3と端子部2との外径差が大きすぎて発熱体1が不必要
に大きくなるばかりでなく、消費電力の増大、端子部2
への熱衝撃などにより発熱体が短寿命となり実用的でな
くなる。このため、発熱部3と端子部2の外径の比率を
1.1〜1.6の範囲とする必要があり、1.15〜
1.5の範囲とすることがより望ましい。
【0013】また、該発熱体1の発熱部3と端子部2の
長さの比率([端子部の長さL]/[発熱部の長さL
])が0.3〜1.0の範囲にある必要がある。長さ
の比率が0.3未満の場合、端子部2が短すぎるため端
子部の冷却が十分にできず高温となり、端子部電極の劣
化が速くなるため短寿命となり実用的でない。長さの比
率が1.0を超える場合には端子部が不必要に長くなり
消費電力が増大することにより寿命が短くなるだけでな
く、発熱体の有効加熱領域に対して発熱体が大型化し、
ひいては電気炉が大型化してしまい本発明の目的が達成
されなくなる。このため発熱部と端子部の長さの比率が
0.3〜1.0の範囲にある必要があり、0.6〜0.
95の範囲にあることがより望ましい。また、発熱部3
と端子部2の長さは上記の条件の範囲内で適宜決めるこ
とができるが、スリットの長さと有効加熱領域とを考慮
すると発熱体全長と端子部の長さの比率[(端子部の長
さL+発熱部の長さL+上端部の長さ)/端子部の
長さL]が2.0〜4.0の範囲にあることが望まし
い。
【0014】該発熱体1に設けられたスリット5の幅は
1〜10mmとすることが必要である。スリット5の幅
が1mm未満の場合には、長時間の使用による発熱体の
変形によって接触、回路的短絡が発生する可能性があ
り、一方、スリット5の幅が10mmを超える場合に
は、スリット5からの熱のロスが大きくなるため消費電
力が高くなり、さらにスリット5の幅が大きくなるため
に、発熱体の長時間使用による変形が大きくなり、発熱
体が破損しやすくなるなど寿命面での問題があるばかり
か、炉内温度分布が不均一となりやすく、発熱体として
実用的ではない。このため、該発熱体1に設けられたス
リット5の幅は1〜10mmとすることが必要であり、
2〜6mmの範囲にあることがより望ましい。
【0015】また、該発熱体1の端子部2と発熱部5の
長さの合計とスリット5の長さの比率([スリットの長
さL]/{[端子部の長さL]+[発熱部の長さL
]})が0.8〜1.2の範囲にあることが必要であ
る。かかる比率が0.8未満の場合には、スリットの終
端が肉薄である発熱部に位置するために強度的に弱く、
発熱体の耐久性が低下する。また比率が1.2倍を超え
る場合には、上端部4にスリットが入ってくるために上
端部の強度が低下し、発熱体の耐久性が低下する。この
ため、該発熱体1の端子部と発熱部の長さの合計とスリ
ットの長さの比率([スリットの長さL]/{[端子
部の長さL]+[発熱部の長さL]})が0.8〜
1.2の範囲にあることが必要であり、0.9〜1.0
5倍の範囲にあることがより望ましい。
【0016】該発熱体1の材料として用いるランタンク
ロマイト系セラミックスは、気孔率が5%未満であるこ
とが必要であり、3%未満であることがより望ましい。
気孔率を小さくすることにより繰り返しの熱衝撃に対す
る耐久性に優れた発熱体を得ることが可能となる。これ
に加えて、発熱体を形成するランタンクロマイト系セラ
ミックスの1000℃における比抵抗が0.1Ωcm以
上であることが必要である。比抵抗が0.1Ωcm未満
の場合は、抵抗特性が低く電流値が大きくなり端子部電
極の劣化が速くなるため短寿命となる。また逆に比抵抗
が高くなりすぎると、制御に必要な印加電圧値の範囲が
大きくなり実用的でなくなるため、比抵抗が0.2〜
2.0Ωcmの範囲にあることがより望ましい。これら
の特性制御は適宜、Laの一部をSr、Caなどで、C
rの一部をCo、Ni、Al、Mgなどで置換固溶させ
ることにより、上記特性を有する発熱体とすることがで
きる。
【0017】図5は、本発明の電気炉の一例を示す断面
図であり、発熱体1の中空部内には、セラミックス炉心
管8を装着し、この中空部内を有効加熱室とする。セラ
ミックス炉心管8は、この内部に被加熱物を置くことに
より、発熱体1からの蒸発物によって被加熱物が汚染さ
れることを防止できる。該セラミックス炉心管8の厚
さ、長さ、及び外寸法は、電気炉の仕様に応じて適宜決
めることができ、さらに、該セラミックス炉心管8は電
気炉の仕様に応じて長さ方向に対して位置によって厚み
や外寸法などを変化させてもよい。また、該セラミック
ス炉心管8は発熱体1と密着させても良いが、発熱部3
では非接触とすることで、より一層被加熱物への汚染防
止効果が向上する。図4に示した本発明の電気炉は、縦
型で示されているが、縦型での使用は勿論のこと、横型
での使用も全く問題なく可能であり、横型での使用の場
合には、試料の出し入れが容易となる。また、本発明の
電気炉において、セラミック炉心管8の上端部は、開放
状態で使用されるが、密閉状態で使用することもでき
る。その場合、試料搬入口と試料搬出口は同一となる。
【0018】セラミックス炉心管8は、電気炉を使用す
る温度域に応じて、従来電気炉の炉心管として用いられ
ている各種の公知のセラミックスを使用することができ
るが、特に、純度95%以上、相対密度93%以上のア
ルミナ、ムライト、スピネル、安定化ジルコニア(安定
化剤も含めた純度が95%以上)、マグネシア又はイッ
トリアを使用することが望ましく、これらの材料を用い
ることにより、セラミックス炉心管8の耐熱性がさらに
向上すると共に、発熱体1との反応も抑制され、被加熱
物への汚染防止効果も向上する。
【0019】上記発熱体1の外側には、断熱材9を装着
する。発熱体1の外側に断熱材9を装着することによっ
て、電気炉の熱効率を上げることができる。断熱材の材
質としては、耐火煉瓦、耐火断熱煉瓦、キャスタブル耐
火物、セラミックファイバー成形体等の各種の公知の耐
火物を使用できる。又、セラミックファイバー成形体を
使用する場合には、断熱性に優れ、蓄熱量が小さいため
に、消費電力を低減することができ、発熱体1を更に長
寿命化することが可能となる。また、断熱材の材質とし
てセラミックファイバー成形体を使用する場合、発熱体
1と断熱材9との間に厚さ1〜3mm程度のセラミック
ス層を形成することにより、発熱体1と断熱材9との反
応をより一層少なくすることができ、発熱体1をより一
層長寿命化することが可能となる。
【0020】
【実施例】以下に本発明の実施例について下記に説明す
るが、本発明はこれらの実施例だけに限定するものでは
ない。
【0021】実施例1 図5の電気炉において、発熱体1として、図3および図
4(A)(B)に示すように、表1に記載した形状およ
び特性を有し、内径32mm、端子部2及び上端部4の
外径44mm(端子部2の長さ55mm、上端部4の長
さ25mm)、発熱部3の外径36mm(有効発熱部の
長さ75mm)、全長155mmの円筒型ランタンクロ
マイト系セラミックスを用い、端子部2の下端面を2等
分割する位置から上端部に向かって垂直方向に2ケ所の
幅3mm、長さ130mmの溝を設けスリット5とし、
端子部2の下端から25mmの位置までの部位(外周面
及び端面)に白金ペーストを塗布し、1300℃で焼き
付けて、高温用電極6を形成したのち、ステンレス鋼S
US304からなる金属リード部品7を取り付けた。こ
の発熱体1の中空部内に純度99.5%、相対密度97
%のアルミナセラミックス炉心管8(以下炉心管と呼
ぶ)(外径30mm×内径24mm×長さ400mm)
を挿入し、発熱体1の外側に、純度99.5%、相対密
度97%の円筒型のアルミナセラミックス10(外径1
0aの大きさが54mm、外径10bの大きさが50m
m、内径10が46mm、全長120mm)を装着し
た。さらにその外側には断熱材9として、純度95%の
α−アルミナ材質からなる、かさ密度0.7g/cm
の成形体(セラミックファイバー成形体)を、中央部に
48mmの貫通孔を有する形状に加工して配置し、その
外部を、耐火材を内張りにした金属缶体で取り囲み固定
することによって、電気炉を得た。
【0022】実施例2 図5の電気炉において、実施例1と同様の特性を有する
ランタンクロマイト系セラミックスを用いて、端子部2
の外径50mm、端子部2の長さ60mm、全長160
mm、スリットの長さ137mmとして発熱体1を作製
し、発熱体1の外側に、純度99.5%、相対密度97
%の円筒型のアルミナセラミックス10(外径10aの
大きさが60mm、外径10bの大きさが56mm、内
径10が52mm、全長120mm)を装着したこと以
外は、実施例1と同様にして電気炉を得た。
【0023】実施例3 図5の電気炉において、実施例1と同様の特性を有する
ランタンクロマイト系セラミックスを用いて、端子部2
の長さ50mm、発熱部3の外径38mm、発熱部3の
長さ80mmとして発熱体1を作製したこと以外は、実
施例1と同様にして電気炉を得た。
【0024】実施例4 図5の電気炉において、実施例1と同様の特性を有する
ランタンクロマイト系セラミックスを用いて、発熱体1
の内径28mm、端子部2及び上端部4の外径40mm
(端子部2の長さ65mm、上端部4の長さ25m
m)、発熱部3の外径32mm、スリットの長さ140
mmとして発熱体1を作製したこと以外は、実施例1と
同様にして電気炉を得た。
【0025】実施例5 図5の電気炉において、スリットの幅を5mm、発熱体
1の全長160mm(上端部4の長さ30mm)、スリ
ットの長さを132mmとして発熱体1を作製したこと
以外は、実施例1と同様にして電気炉を得た。
【0026】実施例6 図5の電気炉において、実施例1と同様の特性を有する
ランタンクロマイト系セラミックスを用いて、発熱体1
の内径16mm、端子部2及び上端部4の外径24mm
(端子部2の長さ35mm、上端部4の長さ15m
m)、発熱部3の外径20mm(有効発熱部の長さ50
mm)、全長100mm、スリットの幅2.5mm、ス
リットの長さ80mmとして発熱体1を作製し、発熱体
1の中空部内に純度99.5%、相対密度97%のアル
ミナ炉心管(外径15mm×内径11mm×長さ200
mm)を挿入し、発熱体1の外側に、純度99.5%、
相対密度97%の円筒型のアルミナセラミックス10
(外径10aの大きさが36mm、外径10bの大きさ
が32mm、内径10が25mm、全長80mm)を装
着したこと以外は、実施例1と同様にして電気炉を得
た。
【0027】実施例7 図5の電気炉において、実施例1と同様の特性を有する
ランタンクロマイト系セラミックスを用いて、発熱体1
の内径8mm、端子部2及び上端部4の外径15mm
(端子部2の長さ20mm、上端部4の長さ30m
m)、発熱部3の外径11mm(有効発熱部の長さ30
mm)、全長60mm、スリットの幅2mm、スリット
の長さ52mmとして発熱体1を作製し、発熱体1の中
空部内に純度99.5%、相対密度97%のアルミナ炉
心管(外径6mm×内径4mm×長さ90mm)を挿入
し、発熱体1の外側に、純度99.5%、相対密度97
%の円筒型のアルミナセラミックス10(外径10aの
大きさが24mm、外径10bの大きさが20mm、内
径10が16mm、全長75mm)を装着したこと以外
は、実施例1と同様にして電気炉を得た。
【0028】実施例8 図5の電気炉において、発熱体1の材料の比抵抗が0.
56Ωcmであるランタンクロマイト系セラミックスを
用いて、発熱体1の内径45mm、端子部2及び上端部
4の外径60mm(端子部2の長さ100mm、上端部
4の長さ40mm)、発熱部3の外径50mm(有効発
熱部の長さ160mm)、全長300mm、スリットの
幅5mm、スリットの長さ260mmとして発熱体1を
作製し、発熱体1の中空部内に純度99.5%、相対密
度97%のアルミナ炉心管(外径42mm×内径35m
m×長さ450mm)を挿入し、発熱体1の外側に、純
度99.5%、相対密度97%の円筒型のアルミナセラ
ミックス10(外径10aの大きさが85mm、外径1
0bの大きさが75mm、内径10が65mm、全長2
30mm)を装着したこと以外は、実施例1と同様にし
て電気炉を得た。
【0029】比較例1 実施例1における図5の電気炉において、発熱部3の外
径を42mmとして発熱体1を作製したこと以外は、実
施例1と同様にして電気炉を得た。
【0030】比較例2 図5の電気炉において、実施例1と同様の特性を有する
ランタンクロマイト系セラミックスを用いて、発熱体1
の内径18mm、端子部2及び上端部4の外径50m
m、発熱部3の外径22mm、スリットの幅2.5mm
として発熱体1を作製し、発熱体1の中空部内に純度9
9.5%、相対密度97%のアルミナ炉心管(外径15
mm×内径11mm×長さ400mm)を挿入し、発熱
体1の外側に、純度99.5%、相対密度97%の円筒
型のアルミナセラミックス10(外径10aの大きさが
60mm、外径10bの大きさが56mm、内径10が
52mm、全長120mm)を装着したこと以外は、実
施例1と同様にして電気炉を得た。
【0031】比較例3 実施例1における図5の電気炉において、発熱体1の内
径33mm、端子部2の長さ35mm、発熱部3の長さ
85mm(全長145mm、スリットの長さ120m
m)として発熱体1を作製したこと以外は、実施例1と
同様にして電気炉を得た。
【0032】比較例4 図5の電気炉において、端子部2の長さを100mm
(全長205mm、スリットの長さ180mm)として
発熱体1を作製したこと以外は、実施例1と同様にして
電気炉を得た。
【0033】比較例5 図5の電気炉において、端子部2および上端部4の外径
42mm、発熱部3の外径35mm、スリットの幅を
0.5mmとして発熱体1を作製したこと以外は、実施
例1と同様にして電気炉を得た。
【0034】比較例6 図5の電気炉において、発熱体1の内径30mm、スリ
ットの幅を12mm、全長160mmとして発熱体1を
作製したこと以外は、実施例1と同様にして電気炉を得
た。
【0035】比較例7 実施例1における図5の電気炉において、端子部2及び
上端部4の外径46mm、発熱部3の外径38mm、ス
リットの長さ110mmとして発熱体1を作製し、発熱
体1の外側に、純度99.5%、相対密度97%の円筒
型のアルミナセラミックス10(外径10aの大きさが
58mm、外径10bの大きさが54mm、内径10が
50mm、全長120mm)を装着したこと以外は、実
施例1と同様にして電気炉を得た。
【0036】比較例8 実施例1における図5の電気炉において、発熱体1の内
径33mm、スリットの長さ145mm、全長160m
mとして発熱体1を作製したこと以外は、実施例1と同
様にして電気炉を得た。
【0037】比較例9 実施例8における図5の電気炉において、発熱体1の材
料として気孔率7.2%のランタンクロマイト系セラミ
ックスを用いて発熱体1を作製したこと以外は、実施例
8と同様にして電気炉を得た。
【0038】比較例10 実施例6における図5の電気炉において、発熱体1の材
料の比抵抗が0.08Ωcmであるランタンクロマイト
系セラミックスを用いて、スリットの長さを85mmと
して発熱体1を作製したこと以外は、実施例6と同様に
して電気炉を得た。
【0039】試験例1 実施例1〜8及び比較例1〜10のそれぞれの電気炉
を、有効炉内中央での保持温度1800℃、保持時間3
0min、昇降温速度600℃/hで繰り返しサイクル
通電試験を実施したときの、消費電力が最大となる保持
温度到達時の電圧、電流、消費電力及び発熱体が破損す
るまでのサイクル回数を求めた。その結果を表2に示
す。
【0040】表2から明らかなように、実施例1〜8の
電気炉は、高い耐久性を示した。また比較例1〜10の
結果から明らかなように、本発明の要件を満足しないラ
ンタンクロマイト系発熱体を用いた電気炉は、耐久性に
優れた電気炉とはならない。
【0041】試験例2 実施例1及び6〜8のそれぞれの電気炉を、有効炉内中
央での保持温度1900℃、保持時間30min、昇降
温速度600℃/hで通電試験を実施したときの、消費
電力が最大となる保持温度到達時の電圧、電流、消費電
力を求めた。その結果を表3に示す。
【0042】表3から明らかなように、本発明の電気炉
は1900℃までの急速加熱冷却が可能であった。
【表1】
【表2】
【表3】
【0043】
【発明の効果】本発明に係る電気炉においては、円筒型
のランタンクロマイト系発熱体に2ケ所のスリットを設
けることによって端子部を一方に集中しているため発熱
体を従来よりも短尺化することができ、発熱体内部を有
効加熱室として用いることにより電気炉を一体型化し、
これらにより電気炉をコンパクト化することができる。
また1900℃まで急速加熱冷却が可能で長寿命となる
ほか、各種雰囲気制御を行うことが可能である。また本
電気炉は、縦型での使用はもちろんのこと、横型での使
用も全く問題なく可能であり、試料の出し入れが容易で
あるというメリットも持ちあわせている。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(A)は従来の複数の発熱体を使用した管
状型電気炉の縦断面図、図1(B)は従来の管状型電気
炉の横断面図である。
【図2】図2(A)は従来の一本の発熱体を使用した一
体型の管状型電気炉の縦断面図、図2(B)は従来の一
本の発熱体を使用した一体型の管状型電気炉の横断面図
である。
【図3】図3は本発明電気炉の発熱体を正面から見た図
である。
【図4】図4(A)は本発明電気炉の発熱体を側面から
見た図、図4(B)は図4(A)のA−A′断面図であ
る。
【図5】図5は本発明電気炉の一例を示す縦断面図であ
る。
【符号の説明】
1 発熱体 2 端子部 3 発熱部 4 上端部 5 スリット 6 電極 7 金属リード部品 8 セラミックス炉心管 9 断熱材 10 セラミックス層 10a セラミックス層 10b セラミックス層 11 金属缶体 12 棒状発熱体 13 断熱材 14 炉心管 15 発熱部 16 電極 17 リード線 18 断熱材 19 炉心管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 乾 一代 大阪府堺市遠里小野町3丁2番24号 株式 会社ニッカトー内 (72)発明者 大西 宏司 大阪府堺市遠里小野町3丁2番24号 株式 会社ニッカトー内 (72)発明者 河波 利夫 大阪府堺市遠里小野町3丁2番24号 株式 会社ニッカトー内 Fターム(参考) 3K092 PP09 QA05 QB07 QB30 QB40 QC02 QC37 SS18 VV04 VV15 4K063 AA12 CA06 FA04 FA10

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発熱部と両端部からなる円筒型のランタ
    ンクロマイト系発熱体において、発熱体の下端面を2等
    分割する位置から垂直方向に2ケ所のスリットを設ける
    ことによって端子部を一方に集中し、該端子部に高温用
    金属電極を取り付けた発熱体と、該発熱体の外側に装着
    した断熱材と、該発熱体の中空部内に装着したセラミッ
    クス炉心管とを備え、該炉心管の中空部内を有効加熱室
    としたことを特徴とする電気炉。
  2. 【請求項2】 請求項1におけるランタンクロマイト系
    発熱体において、発熱部と端子部の外径の比率([端子
    部外径]/[発熱部外径])が1.1〜1.6の範囲に
    あり、発熱部と端子部の長さの比率([端子部長さ
    ]/[発熱部長さL])が0.3〜1.0の範囲
    にあることを特徴とする請求項1記載の電気炉。
  3. 【請求項3】 請求項1または2におけるランタンクロ
    マイト系発熱体において、スリットの幅が1〜10m
    m、端子部と発熱部の長さの合計とスリットの長さの比
    率([スリットの長さL]/{[端子部の長さL
    +[発熱部の長さL]})が0.8〜1.2の範囲に
    あることを特徴とする請求項1または2記載の電気炉。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか記載のランタン
    クロマイト系発熱体の材料が、気孔率5%未満であり、
    かつ1000℃における比抵抗が0.1Ωcm以上であ
    ることを特徴とする請求項1〜3記載の電気炉。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2023024132A1 (zh) * 2021-08-23 2023-03-02 株洲瑞德尔冶金设备制造有限公司 一种新型炉门发热装置及其卧式烧结炉

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