JPH08250262A - セラミツクヒータ - Google Patents
セラミツクヒータInfo
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- JPH08250262A JPH08250262A JP8332195A JP8332195A JPH08250262A JP H08250262 A JPH08250262 A JP H08250262A JP 8332195 A JP8332195 A JP 8332195A JP 8332195 A JP8332195 A JP 8332195A JP H08250262 A JPH08250262 A JP H08250262A
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- wire coil
- ceramic
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 金属線コイルの断線が起りにくい、耐久性に
優れたセラミツクヒータを得る。 【構成】 窒化ケイ素、サイアロンなどのセラミツクか
らなる鞘状ないし管状の外殻21の内部に金属線コイル
2を内挿し、外殻21の内部にセラミツク焼結材を充填
する。金属線コイル2にタングステンを用い、金属線コ
イル2の巻きピツチが変化する部分を境に、巻きピツチ
が密な先端部の抵抗値をRA、巻きピツチが粗な基端部の
抵抗値をRB、金属線コイル全体の抵抗値をRT、金属線コ
イル2の巻きピツチが密になつているセラミツクヒータ
の先端側発熱部Aの熱容量をCA、金属線コイル2の巻き
ピツチが粗になつているセラミツクヒータの基端側通電
制御部Bの熱容量をCBとする時、CA/(RA/RT)の値が0.
35〜0.45J/℃に、CB/RB/RT)の値が3.3〜
4.3J/℃になるようにする。
優れたセラミツクヒータを得る。 【構成】 窒化ケイ素、サイアロンなどのセラミツクか
らなる鞘状ないし管状の外殻21の内部に金属線コイル
2を内挿し、外殻21の内部にセラミツク焼結材を充填
する。金属線コイル2にタングステンを用い、金属線コ
イル2の巻きピツチが変化する部分を境に、巻きピツチ
が密な先端部の抵抗値をRA、巻きピツチが粗な基端部の
抵抗値をRB、金属線コイル全体の抵抗値をRT、金属線コ
イル2の巻きピツチが密になつているセラミツクヒータ
の先端側発熱部Aの熱容量をCA、金属線コイル2の巻き
ピツチが粗になつているセラミツクヒータの基端側通電
制御部Bの熱容量をCBとする時、CA/(RA/RT)の値が0.
35〜0.45J/℃に、CB/RB/RT)の値が3.3〜
4.3J/℃になるようにする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はデイーゼルエンジン用グ
ロープラグなど、液体燃料を気化し着火させるのに用い
るセラミツクヒータ、詳しくはセラミツクからなる鞘状
ないし管状のの外殻に、金属発熱線ないし金属線コイル
を挿入したうえ、反応焼結法により作製したセラミツク
焼結材を充填してなるセラミツクヒータに関するもので
ある。
ロープラグなど、液体燃料を気化し着火させるのに用い
るセラミツクヒータ、詳しくはセラミツクからなる鞘状
ないし管状のの外殻に、金属発熱線ないし金属線コイル
を挿入したうえ、反応焼結法により作製したセラミツク
焼結材を充填してなるセラミツクヒータに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】特公昭60-19404号公報に開示される自己
制御型グロープラグは、耐熱金属製の外殻の内部に、先
端側に巻きピツチが密で抵抗温度係数が大なる金属線コ
イルを、基端側に巻きピツチが粗で抵抗温度係数が小な
る金属線コイルをそれぞれ配設し、基端側の温度制御部
の過熱による溶断を防止している。上述の自己制御型グ
ロープラグでは、外殻が金属製のものであるから、金属
線コイルの両端部すなわちリード部は特に折り返さない
でも、通電回路を構成できる。つまり、金属線コイルの
基端部を電極棒に、先端部を直接外殻にそれぞれ結合す
るだけでよい。一方、実公昭57-19583号公報に開示され
るように、金属線コイルが窒化ケイ素などのセラミツク
からなる外殻と内殻の間に配設されるセラミツクヒータ
は、予め窒化ケイ素から成形し焼結した外殻に、窒化ケ
イ素質のセラミツク粉末を充填し焼結して一体に構成さ
れる。しかし、外殻がセラミツクからなるセラミツクヒ
ータでは、上述のような金属線コイルの接続方法を採る
ことはできない。
制御型グロープラグは、耐熱金属製の外殻の内部に、先
端側に巻きピツチが密で抵抗温度係数が大なる金属線コ
イルを、基端側に巻きピツチが粗で抵抗温度係数が小な
る金属線コイルをそれぞれ配設し、基端側の温度制御部
の過熱による溶断を防止している。上述の自己制御型グ
ロープラグでは、外殻が金属製のものであるから、金属
線コイルの両端部すなわちリード部は特に折り返さない
でも、通電回路を構成できる。つまり、金属線コイルの
基端部を電極棒に、先端部を直接外殻にそれぞれ結合す
るだけでよい。一方、実公昭57-19583号公報に開示され
るように、金属線コイルが窒化ケイ素などのセラミツク
からなる外殻と内殻の間に配設されるセラミツクヒータ
は、予め窒化ケイ素から成形し焼結した外殻に、窒化ケ
イ素質のセラミツク粉末を充填し焼結して一体に構成さ
れる。しかし、外殻がセラミツクからなるセラミツクヒ
ータでは、上述のような金属線コイルの接続方法を採る
ことはできない。
【0003】従来のセラミツクヒータについて説明する
と、図3に示すように、セラミツクヒータを備えたグロ
ープラグHは、中空の金属製本体4のねじ部4aをエン
ジン本体に螺合支持され、下端のセラミツクヒータ1を
エンジンの燃焼室へ突出される。金属製本体4は下端部
に金属製の保護筒3を嵌合固定される。電極棒8は金属
製本体4の上端を閉鎖する絶縁体12に螺合支持され、
かつねじ部8aにナツト13を螺合して締結される。金
属製の保護筒3は予めセラミツクヒータ1と嵌合部3a
でメタライズ接合法などにより結合される。
と、図3に示すように、セラミツクヒータを備えたグロ
ープラグHは、中空の金属製本体4のねじ部4aをエン
ジン本体に螺合支持され、下端のセラミツクヒータ1を
エンジンの燃焼室へ突出される。金属製本体4は下端部
に金属製の保護筒3を嵌合固定される。電極棒8は金属
製本体4の上端を閉鎖する絶縁体12に螺合支持され、
かつねじ部8aにナツト13を螺合して締結される。金
属製の保護筒3は予めセラミツクヒータ1と嵌合部3a
でメタライズ接合法などにより結合される。
【0004】セラミツクヒータ1は上端に金属キヤツプ
5を結合される。好ましくは、金属キヤツプ5は電極棒
8と接する端子5aを一体に構成される。セラミツクヒ
ータ1の下端は保護筒3から下方へ突出される。セラミ
ツクヒータ1は内部に、金属線コイル2を埋め込まれ
る。例えば直径約0.2mmのタングステンからなる金
属線コイル2は、リード部19の上端部19aを金属キ
ヤツプ5に結合される。金属線コイル2は保護筒3のほ
ぼ軸心を真直ぐに下方へ延び、保護筒3の内部でコイル
状に巻かれた通電制御部17を形成され、さらに通電制
御部17からリード部19bを下方へ延長され、保護筒
3の外部でコイル状に巻かれて発熱部14を形成され
る。金属線コイル2はコイル状の発熱部14の下端で、
上方へ折り返してリード部18を形成される。リード部
18はコイル状の発熱部14と通電制御部17の内部を
経て上方へ真直ぐに延び、上端部18aを保護筒3の上
端部へ結合される。
5を結合される。好ましくは、金属キヤツプ5は電極棒
8と接する端子5aを一体に構成される。セラミツクヒ
ータ1の下端は保護筒3から下方へ突出される。セラミ
ツクヒータ1は内部に、金属線コイル2を埋め込まれ
る。例えば直径約0.2mmのタングステンからなる金
属線コイル2は、リード部19の上端部19aを金属キ
ヤツプ5に結合される。金属線コイル2は保護筒3のほ
ぼ軸心を真直ぐに下方へ延び、保護筒3の内部でコイル
状に巻かれた通電制御部17を形成され、さらに通電制
御部17からリード部19bを下方へ延長され、保護筒
3の外部でコイル状に巻かれて発熱部14を形成され
る。金属線コイル2はコイル状の発熱部14の下端で、
上方へ折り返してリード部18を形成される。リード部
18はコイル状の発熱部14と通電制御部17の内部を
経て上方へ真直ぐに延び、上端部18aを保護筒3の上
端部へ結合される。
【0005】図2に示すように、コイル状の発熱部14
と通電制御部17は、予め窒化ケイ素などのセラミツク
から成形されかつ焼結された鞘状または管状の外殻21
の内面30に接するように嵌装される。外殻21は内空
部に、焼結に際し無収縮性のセラミツク、詳しくは少く
ともケイ素を含むセラミツク粉末を隙間なく充填された
うえ焼結される。
と通電制御部17は、予め窒化ケイ素などのセラミツク
から成形されかつ焼結された鞘状または管状の外殻21
の内面30に接するように嵌装される。外殻21は内空
部に、焼結に際し無収縮性のセラミツク、詳しくは少く
ともケイ素を含むセラミツク粉末を隙間なく充填された
うえ焼結される。
【0006】しかし、上述のような従来のセラミツクヒ
ータでは、金属線コイル2の一端のリード部19を電極
棒8に結合する一方、発熱部14の端部を折り返してリ
ード部18を保護筒3の基端部へ結合する必要があり、
長期使用の内に金属線コイル2のリード部に断線が頻発
していることが、透過X線により分つた。この原因は、
金属線コイル2のリード部が直線状になつているため
に、セラミツクヒータの先端部から基端部までの温度勾
配が大きくなり、したがつて、金属線コイル2に作用す
る熱応力も大きくなり、断線を引き起すものと考えられ
る。
ータでは、金属線コイル2の一端のリード部19を電極
棒8に結合する一方、発熱部14の端部を折り返してリ
ード部18を保護筒3の基端部へ結合する必要があり、
長期使用の内に金属線コイル2のリード部に断線が頻発
していることが、透過X線により分つた。この原因は、
金属線コイル2のリード部が直線状になつているため
に、セラミツクヒータの先端部から基端部までの温度勾
配が大きくなり、したがつて、金属線コイル2に作用す
る熱応力も大きくなり、断線を引き起すものと考えられ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は上述の
問題に鑑み、金属線コイルの断線が起りにくい、耐久性
に優れたセラミツクヒータを提供することにある。
問題に鑑み、金属線コイルの断線が起りにくい、耐久性
に優れたセラミツクヒータを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明の構成は窒化ケイ素、サイアロンなどのセラ
ミツクからなる鞘状ないし管状の外殻の内部に金属線コ
イルを内挿し、前記外殻の内部に外殻とは異なる材質の
セラミツク焼結材を充填した構造のセラミツクヒータに
おいて、前記金属線コイルが螺旋状のリード部をもつこ
とを特徴とする。
に、本発明の構成は窒化ケイ素、サイアロンなどのセラ
ミツクからなる鞘状ないし管状の外殻の内部に金属線コ
イルを内挿し、前記外殻の内部に外殻とは異なる材質の
セラミツク焼結材を充填した構造のセラミツクヒータに
おいて、前記金属線コイルが螺旋状のリード部をもつこ
とを特徴とする。
【0009】
【作用】本発明のセラミツクヒータは窒化ケイ素(Si
3N4)などのセラミツクからなる外殻の内部に、タング
ステン(W)からなる金属線コイルを挿入し、外殻と金
属線コイルとの空部に反応焼結法により作製したセラミ
ツク焼結材を充填する。金属線コイルの通電制御部の巻
きピツチは、発熱部のそれよりも粗にし、かつ所定時間
経過後に蓄熱されて高温になるように、通電制御部の基
端側ないし端末部の巻きピツチをやや密にする。
3N4)などのセラミツクからなる外殻の内部に、タング
ステン(W)からなる金属線コイルを挿入し、外殻と金
属線コイルとの空部に反応焼結法により作製したセラミ
ツク焼結材を充填する。金属線コイルの通電制御部の巻
きピツチは、発熱部のそれよりも粗にし、かつ所定時間
経過後に蓄熱されて高温になるように、通電制御部の基
端側ないし端末部の巻きピツチをやや密にする。
【0010】発熱部と通電制御部の温度差に起因する熱
応力を緩和するために、金属線コイルのリード部も螺旋
状にする。
応力を緩和するために、金属線コイルのリード部も螺旋
状にする。
【0011】
【実施例】図1に示すように、本発明の第1実施例によ
るセラミツクヒータ1は、窒化ケイ素(Si3N4)など
のセラミツクからなる鞘状ないし管状の外殻21の内部
に、タングステン(W)からなる金属線コイル2が挿入
され、外殻21と金属線コイル2との間の空部にセラミ
ツク焼結材が充填されている。
るセラミツクヒータ1は、窒化ケイ素(Si3N4)など
のセラミツクからなる鞘状ないし管状の外殻21の内部
に、タングステン(W)からなる金属線コイル2が挿入
され、外殻21と金属線コイル2との間の空部にセラミ
ツク焼結材が充填されている。
【0012】金属線コイル2には予めケイ素(Si),
チタン(Ti)を含むスラリーを着肉する。この時、ス
ラリーに含まれるTiは焼結時に若干膨張させる役目を
もつが、Tiはスラリーに必ずしも加えなくてもよい。
こうして着肉したコイルを肉厚0.8mmの窒化ケイ素
からなる外殻21の内部へ挿入し、外殻21の空部にセ
ラミツク焼結材16を充填し、窒素雰囲気中で反応焼結
法により前記原料(外殻、充填材としてのセラミツク焼
結材およびスラリー)を窒化すると、外殻とセラミツク
焼結材と金属線コイルとの3者が一体化されたセラミツ
クヒータ1が得られる。
チタン(Ti)を含むスラリーを着肉する。この時、ス
ラリーに含まれるTiは焼結時に若干膨張させる役目を
もつが、Tiはスラリーに必ずしも加えなくてもよい。
こうして着肉したコイルを肉厚0.8mmの窒化ケイ素
からなる外殻21の内部へ挿入し、外殻21の空部にセ
ラミツク焼結材16を充填し、窒素雰囲気中で反応焼結
法により前記原料(外殻、充填材としてのセラミツク焼
結材およびスラリー)を窒化すると、外殻とセラミツク
焼結材と金属線コイルとの3者が一体化されたセラミツ
クヒータ1が得られる。
【0013】金属線コイル2(線径φ0.2mm、巻径
φ3.2mm)の先端側の発熱部14の巻きピツチを
0.3mmとし、基端側の通電制御部17の巻きピツチ
は1mmとし、さらに通電制御部17の基端側ないし端
末部B1の巻きピツチを0.7mmにし、通電してから所
定時間経過後に蓄熱されて高温になるようにした。図示
の実施例では、通電制御部17と発熱部14とは連続し
て形成され、巻きピツチを変更するだけであり、発熱部
14の先端部で金属線コイル2を基端側へ折り返すして
リード部18を構成する。通電制御部17の端末にはリ
ード部を設けないか、設ける時はできるだけ短くする。
φ3.2mm)の先端側の発熱部14の巻きピツチを
0.3mmとし、基端側の通電制御部17の巻きピツチ
は1mmとし、さらに通電制御部17の基端側ないし端
末部B1の巻きピツチを0.7mmにし、通電してから所
定時間経過後に蓄熱されて高温になるようにした。図示
の実施例では、通電制御部17と発熱部14とは連続し
て形成され、巻きピツチを変更するだけであり、発熱部
14の先端部で金属線コイル2を基端側へ折り返すして
リード部18を構成する。通電制御部17の端末にはリ
ード部を設けないか、設ける時はできるだけ短くする。
【0014】発熱部14と通電制御部17の温度差に起
因する熱応力を緩和するために、金属線コイル2のリー
ド部18も螺旋状にした。本発明によるセラミツクヒー
タ1をデイーゼルエンジン用グロープラグの発熱部に適
用する時は、図2,3に示す従来例と同様に構成する。
因する熱応力を緩和するために、金属線コイル2のリー
ド部18も螺旋状にした。本発明によるセラミツクヒー
タ1をデイーゼルエンジン用グロープラグの発熱部に適
用する時は、図2,3に示す従来例と同様に構成する。
【0015】本発明の第2実施例によるセラミツクヒー
タ1は、窒化ケイ素(Si3N4)製の外殻21の内部
に、タングステン(W)からなる金属線コイル2を挿入
し、外殻21と金属線コイル2(線径φ0.2mm、巻
径φ3.2mm)との空部に反応焼結法により作製した
セラミツク焼結材16を充填するのは、第1実施例と同
様である。第2実施例では金属線コイル2の先端側の発
熱部14の巻きピツチと、基端側の通電制御部17の巻
きピツチを等しくした。
タ1は、窒化ケイ素(Si3N4)製の外殻21の内部
に、タングステン(W)からなる金属線コイル2を挿入
し、外殻21と金属線コイル2(線径φ0.2mm、巻
径φ3.2mm)との空部に反応焼結法により作製した
セラミツク焼結材16を充填するのは、第1実施例と同
様である。第2実施例では金属線コイル2の先端側の発
熱部14の巻きピツチと、基端側の通電制御部17の巻
きピツチを等しくした。
【0016】発熱部14と通電制御部17の温度差に起
因する熱応力を緩和するために、金属線コイル2のリー
ド部18も螺旋状にした。
因する熱応力を緩和するために、金属線コイル2のリー
ド部18も螺旋状にした。
【0017】上述の構成になるセラミツクヒータ1につ
いて、金属線コイル2の両端にそれぞれ銅線を接続し、
11Vの電圧をかけて、セラミツクヒータ1の昇温特性
と耐久性を試験した。耐久試験の条件は金属線コイル2
に1分間通電した後に3分間通電を停止し、これを繰り
返した。セラミツクヒータ1の金属線コイル2は1分間
通電した後に通電を停止し3分間放置すると、セラミツ
クヒータ1の表面温度は40℃前後になることを確認し
た。
いて、金属線コイル2の両端にそれぞれ銅線を接続し、
11Vの電圧をかけて、セラミツクヒータ1の昇温特性
と耐久性を試験した。耐久試験の条件は金属線コイル2
に1分間通電した後に3分間通電を停止し、これを繰り
返した。セラミツクヒータ1の金属線コイル2は1分間
通電した後に通電を停止し3分間放置すると、セラミツ
クヒータ1の表面温度は40℃前後になることを確認し
た。
【0018】表1に上述の耐久試験の結果を示す。セラ
ミツクヒータ1の昇温特性はいずれも大差ないが、本発
明のように外殻21の内部に装填された金属線コイル2
のリード部18を螺旋状にすると、耐久性が向上するこ
とが分る。
ミツクヒータ1の昇温特性はいずれも大差ないが、本発
明のように外殻21の内部に装填された金属線コイル2
のリード部18を螺旋状にすると、耐久性が向上するこ
とが分る。
【0019】
【表1】 これは金属線コイル2のリード部18が螺旋状になつて
いると、温度勾配が小さいために、金属線コイル2に作
用する熱応力も緩和され、断線しにくくなることによ
る。また、金属線コイル2の基端部B1の巻きピツチを小
さくすると、所定時間経過後に蓄熱し、温度が上昇する
結果、金属線コイル2の抵抗値が大きくなり、飽和温度
が低下する。つまり、金属線コイル2のリード部18を
流れる電流が抑えられ、リード部18の過熱による溶断
が抑えられる。
いると、温度勾配が小さいために、金属線コイル2に作
用する熱応力も緩和され、断線しにくくなることによ
る。また、金属線コイル2の基端部B1の巻きピツチを小
さくすると、所定時間経過後に蓄熱し、温度が上昇する
結果、金属線コイル2の抵抗値が大きくなり、飽和温度
が低下する。つまり、金属線コイル2のリード部18を
流れる電流が抑えられ、リード部18の過熱による溶断
が抑えられる。
【0020】表1において、比較例1は図3に示すよう
な金属線コイル2の通電制御部17と発熱部14との間
に直線状のリード部19bを、金属線コイル2の両端部
に直線状のリード部18,19をそれぞれ備えたもの、
比較例2は金属線コイル2の中間に直線状のリード19
bがなく、金属線コイル2の両端部に直線状のリード部
18,19を備えたものの試験結果である。
な金属線コイル2の通電制御部17と発熱部14との間
に直線状のリード部19bを、金属線コイル2の両端部
に直線状のリード部18,19をそれぞれ備えたもの、
比較例2は金属線コイル2の中間に直線状のリード19
bがなく、金属線コイル2の両端部に直線状のリード部
18,19を備えたものの試験結果である。
【0021】各比較例について透過X線による金属線コ
イルの断線部の位置を確認したところ、金属線コイルの
リード部に断線が頻発していることが分つた。金属線コ
イルのリード部が直線状になつていると、セラミツクヒ
ータ1の先端部から基端部までの温度勾配が大きいため
に、金属線コイルに作用する熱応力も大きくなり、断線
を引き起すものと考えられる。
イルの断線部の位置を確認したところ、金属線コイルの
リード部に断線が頻発していることが分つた。金属線コ
イルのリード部が直線状になつていると、セラミツクヒ
ータ1の先端部から基端部までの温度勾配が大きいため
に、金属線コイルに作用する熱応力も大きくなり、断線
を引き起すものと考えられる。
【0022】本発明によるセラミツクヒータ1の先端側
発熱部A(図1を参照)の熱容量(比熱×密度×体積)
の総和をCA、基端側通電制御部Bの熱容量の総和をCB、
金属線コイル2の先端側発熱部14の抵抗をRA、金属線
コイル2の基端側通電制御部17の抵抗をRA、金属線コ
イル全体の抵抗をRTとする時、CA/(RA/RT)の値と性能の
関係と、CB/(RB/RT)の値と飽和温度の関係を検討したと
ころ、表2に示すように、CA/(RA/RT)の値が0.35〜
0.45J/℃、CB/(RB/RT)の値が3.3〜4.3J/
℃の時に、良好な性能が得られることが分つた。
発熱部A(図1を参照)の熱容量(比熱×密度×体積)
の総和をCA、基端側通電制御部Bの熱容量の総和をCB、
金属線コイル2の先端側発熱部14の抵抗をRA、金属線
コイル2の基端側通電制御部17の抵抗をRA、金属線コ
イル全体の抵抗をRTとする時、CA/(RA/RT)の値と性能の
関係と、CB/(RB/RT)の値と飽和温度の関係を検討したと
ころ、表2に示すように、CA/(RA/RT)の値が0.35〜
0.45J/℃、CB/(RB/RT)の値が3.3〜4.3J/
℃の時に、良好な性能が得られることが分つた。
【0023】
【表2】
【0024】
【発明の効果】本発明は上述のように、窒化ケイ素、サ
イアロンなどのセラミツクからなる鞘状ないし管状の外
殻の内部に配設される金属線コイルについて、先端側発
熱部から基端側通電制御部へ折り返されるリード部を螺
旋状に形成したから、リード部を流れる電流が制限さ
れ、かつ発熱部から通電制御部に至る温度勾配が緩和さ
れるので、金属線コイルに作用する熱応力も緩和され、
過熱による断線を防止できる。
イアロンなどのセラミツクからなる鞘状ないし管状の外
殻の内部に配設される金属線コイルについて、先端側発
熱部から基端側通電制御部へ折り返されるリード部を螺
旋状に形成したから、リード部を流れる電流が制限さ
れ、かつ発熱部から通電制御部に至る温度勾配が緩和さ
れるので、金属線コイルに作用する熱応力も緩和され、
過熱による断線を防止できる。
【図1】本発明に係るセラミツクヒータの側面断面図で
ある。
ある。
【図2】従来のセラミツクヒータを用いたグロープラグ
の平面断面図である。
の平面断面図である。
【図3】同グロープラグの側面断面図である。
【符号の説明】 A:先端側発熱部 B:基端側通電制御部 1:セラミ
ツクヒータ 2:金属線コイル 14:発熱部 16:
セラミツク焼結材 17:通電制御部 18,19:リ
ード部 21:外殻
ツクヒータ 2:金属線コイル 14:発熱部 16:
セラミツク焼結材 17:通電制御部 18,19:リ
ード部 21:外殻
Claims (7)
- 【請求項1】窒化ケイ素、サイアロンなどのセラミツク
からなる鞘状ないし管状の外殻の内部に金属線コイルを
内挿し、前記外殻の内部に外殻とは異なる材質のセラミ
ツク焼結材を充填した構造のセラミツクヒータにおい
て、前記金属線コイルが螺旋状のリード部をもつことを
特徴とするセラミツクヒータ。 - 【請求項2】前記金属線コイルの巻きピツチは前記外殻
の先端部から基端部へ向つて順に密・粗・密になつてい
る、請求項1に記載のセラミツクヒータ。 - 【請求項3】前記金属線コイルの巻きピツチが変化する
部分を境に、金属線コイルの巻きピツチが密な先端部の
室温での抵抗値をRA、金属線コイル全体の室温での抵抗
値をRT、金属線コイルの巻きピツチが密な先端部の周囲
に配された充填材であるセラミツク焼結材と外殻と金属
線コイルとの熱容量の総和をCAとする時、CA/(RA/RT)の
値が0.35〜0.45J/℃である、請求項1に記載
のセラミツクヒータ。 - 【請求項4】前記金属線コイルの巻きピツチが変化する
部分を境に、金属線コイルの巻きピツチが粗な基端部の
室温での抵抗値をRB、金属線コイル全体の室温での抵抗
値をRT、金属線コイルの巻きピツチが粗な先端部の周囲
に配された充填材であるセラミツク焼結材と外殻と金属
線コイルとの熱容量の総和をCBとする時、CB/(RB/RT)の
値が3.3〜4.3J/℃である、請求項1に記載のセ
ラミツクヒータ。 - 【請求項5】前記金属線コイルがタングステンである、
請求項1に記載のセラミツクヒータ。 - 【請求項6】前記セラミツク焼結材が少なくともケイ
素、チタンを含んでいる、請求項1に記載のセラミツク
ヒータ。 - 【請求項7】前記セラミツクヒータがデイーゼルエンジ
ン用グロープラグの発熱部である、請求項1〜6に記載
のセラミツクヒータ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8332195A JPH08250262A (ja) | 1995-03-15 | 1995-03-15 | セラミツクヒータ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8332195A JPH08250262A (ja) | 1995-03-15 | 1995-03-15 | セラミツクヒータ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08250262A true JPH08250262A (ja) | 1996-09-27 |
Family
ID=13799169
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8332195A Pending JPH08250262A (ja) | 1995-03-15 | 1995-03-15 | セラミツクヒータ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08250262A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5811761A (en) * | 1995-10-12 | 1998-09-22 | Isuzu Ceramics Research Institute Co., Ltd. | Ceramic sheath device with multilayer silicon nitride filler insulation |
US6984889B2 (en) | 2001-05-25 | 2006-01-10 | Nec Electronics Corporation | Semiconductor device |
WO2018191610A1 (en) | 2017-04-13 | 2018-10-18 | Bradley Fixtures Corporation | Ceramic heating element |
-
1995
- 1995-03-15 JP JP8332195A patent/JPH08250262A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5811761A (en) * | 1995-10-12 | 1998-09-22 | Isuzu Ceramics Research Institute Co., Ltd. | Ceramic sheath device with multilayer silicon nitride filler insulation |
US6984889B2 (en) | 2001-05-25 | 2006-01-10 | Nec Electronics Corporation | Semiconductor device |
WO2018191610A1 (en) | 2017-04-13 | 2018-10-18 | Bradley Fixtures Corporation | Ceramic heating element |
EP3610206A4 (en) * | 2017-04-13 | 2021-01-20 | Bradley Fixtures Corporation | CERAMIC HEATING ELEMENT |
US11457513B2 (en) | 2017-04-13 | 2022-09-27 | Bradford White Corporation | Ceramic heating element |
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