JP2003139209A - トロイダル型無段変速機 - Google Patents

トロイダル型無段変速機

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JP2003139209A
JP2003139209A JP2001335990A JP2001335990A JP2003139209A JP 2003139209 A JP2003139209 A JP 2003139209A JP 2001335990 A JP2001335990 A JP 2001335990A JP 2001335990 A JP2001335990 A JP 2001335990A JP 2003139209 A JP2003139209 A JP 2003139209A
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rotating shaft
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功久 小林
Takashi Imanishi
尚 今西
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 油圧式の押圧装置34を有する構造で、入力
側回転軸1bに入力側ディスク2aを支持する為のボー
ルスプライン4aを構成する為のボール7、7の組込み
を容易に行なえる様にする。 【解決手段】 上記入力側回転軸1bの周囲に、押圧装
置34と鍔輪61とローディングナット12bとを除く
部材を組み付けた状態で、上記入力側ディスク2aの内
径部分に形成した凹部62の奥端面67を、上記入力側
回転軸1bの外周面に形成した雄スプライン溝5の有効
溝部66の周囲に位置させる。この構成により、上記入
力側ディスク2aを移動させる事なく、上記ボール7、
7の組み込み作業が可能になり、上記課題を解決でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】この発明に係るトロイダル型無段
変速機は、自動車用自動変速装置を構成する変速ユニッ
トとして、或はポンプ等の各種産業機械の運転速度を調
節する為の変速機として利用する。 【0002】 【従来の技術】自動車用変速機を構成する変速ユニット
の一種としてトロイダル型無段変速機が知られ、一部で
実施されている。この様な既に一部で実施されているト
ロイダル型無段変速機は、従来から特開平2−2839
49号公報、同8−4869号公報、同8−61453
号公報等、多数の公報に記載されて周知であるが、その
基本構造に就いて、図3により説明する。この図3に示
した構造は、入力部から出力部への動力の伝達を、互い
に平行な2系統に分けて行なう、所謂ダブルキャビティ
型である。これに対して、動力の伝達を1系統のみで行
なう、所謂シングルキャビティ型のトロイダル型無段変
速機も、多数の公報に記載されて周知である。図3に示
したダブルキャビティ型のトロイダル型無段変速機の場
合、請求項に記載した回転軸に相当する入力側回転軸1
の中間部基端寄り(図3の左寄り)部分の周囲に、請求
項に記載した第一ディスクである入力側ディスク2a
を、同じく先端寄り(図3の右寄り)部分の周囲に別の
入力側ディスク2bを、それぞれがトロイド曲面である
入力側内側面3、3同士を互いに対向させた状態で、そ
れぞれボールスプライン4、4を介して支持している。
従って上記両入力側ディスク2a、2bは、上記入力側
回転軸1の周囲に、この入力側回転軸1の軸方向の変位
自在に、且つ、この入力側回転軸1と同期した回転自在
に支持されている。 【0003】上記各ボールスプライン4、4は、それぞ
れ上記入力側回転軸1の外周面に形成した雄スプライン
溝5、5と上記各入力側ディスク2a、2bの内周面に
形成した雌スプライン溝6、6との間にボール7、7
を、それぞれ複数個ずつ転動自在に設けて成る。又、こ
の入力側回転軸1の基端部と上記第一ディスクである入
力側ディスク2aの外側面との間に、転がり軸受8と、
ローディングカム式の押圧装置9とを設けている。そし
て、この押圧装置9を構成するカム板10を、駆動軸1
1により回転駆動自在としている。これに対して、上記
入力側回転軸1の先端部と上記別の入力側ディスク2b
の外側面との間に、ローディングナット12と、大きな
弾力を有する皿板ばね13とを設けている。 【0004】上記入力側回転軸1の中間部は、トロイダ
ル型無段変速機を収納したケーシング内に設けた隔壁部
14に設けた通孔15を挿通している。この通孔15の
内径側には円筒状のスリーブ16を、1対の転がり軸受
17、17により回転自在に支持しており、このスリー
ブ16の中間部外周面に、出力歯車18を固設してい
る。又、このスリーブ16の両端部で上記隔壁部14の
両外側面から突出した部分に、それぞれ出力側ディスク
19a、19bを、スプライン係合により、上記スリー
ブ16と同期した回転自在に支持している。この状態
で、それぞれがトロイド曲面である上記各出力側ディス
ク19a、19bの出力側内側面20、20が、前記各
入力側内側面3、3に対向する。又、これら両出力側デ
ィスク19a、19bの内周面のうちで上記スリーブ1
6の端縁よりも突出した部分と上記入力側回転軸1の中
間部外周面との間に、それぞれニードル軸受21、21
を設けて、上記各出力側ディスク19a、19bに加わ
る荷重を支承しつつ、上記入力側回転軸1に対するこれ
ら各出力側ディスク19a、19bの回転及び軸方向変
位を自在としている。尚、これら両出力側ディスク19
a、19bのうち、上記押圧装置9に近い側(図3の左
側)の出力側ディスク19aが、請求項に記載した第二
ディスクに相当する。 【0005】又、上記入力側回転軸1の周囲で上記入力
側、出力側両内側面3、20同士の間部分(キャビテ
ィ)に、それぞれ複数個(一般的には2個又は3個)ず
つのパワーローラ22、22を配置している。これら各
パワーローラ22、22はそれぞれ、上記入力側、出力
側両内側面3、20に当接する周面を球状凸面とされた
もので、トラニオン23、23の内側面部分に、変位軸
24、24と、ラジアルニードル軸受25、25と、ス
ラスト玉軸受26、26と、スラストニードル軸受2
7、27とにより、回転及び若干の揺動変位自在に支持
されている。即ち、上記各変位軸24、24は基半部と
先半部とが互いに偏心した偏心軸であり、このうちの基
半部を上記各トラニオン23、23の中間部に、図示し
ない別のラジアルニードル軸受により、揺動変位自在に
支持している。 【0006】上記各パワーローラ22、22は、この様
な変位軸24、24の先半部に、上記ラジアルニードル
軸受25、25と上記スラスト玉軸受26、26とによ
り、回転自在に支持している。又、構成各部材の弾性変
形に基づく、上記入力側回転軸1の軸方向に関する上記
各パワーローラ22、22の変位を、上記別のラジアル
ニードル軸受と上記各スラストニードル軸受27、27
とにより、自在としている。更に、上記各トラニオン2
3、23は、(図3で表裏方向の)両端部に設けた枢軸
により、図3の時計方向及び反時計方向の変位自在に支
持すると共に、図示しないアクチュエータにより、上記
枢軸の軸方向(図3の表裏方向)に変位させられる様に
している。 【0007】上述の様に構成するトロイダル型無段変速
機の運転時には、前記駆動軸11により前記第一ディス
クに相当する入力側ディスク2aを、前記押圧装置9を
介して回転駆動する。この押圧装置9は、軸方向の推力
を発生させつつ上記入力側ディスク2aを回転駆動する
ので、上記入力側ディスク2aを含む1対の入力側ディ
スク2a、2bが、前記各出力側ディスク19a、19
bに向け押圧されつつ、互いに同期して回転する。この
結果、上記各入力側ディスク2a、2bの回転が、上記
各パワーローラ22、22を介して上記各出力側ディス
ク19a、19bに伝わり、前記スリーブ16を介して
これら各出力側ディスク19a、19bと結合された、
前記出力歯車18が回転する。 【0008】運転時には上記押圧装置9が発生する推力
により、上記各パワーローラ22、22の周面と上記入
力側、出力側両内側面3、20との各当接部の面圧が確
保される。又、この面圧は、上記駆動軸11から上記出
力歯車18に伝達する動力(トルク)が大きくなる程高
くなる。この為、トルク変化に関わらず、良好な伝達効
率を得られる。又、伝達すべきトルクが0若しくは僅少
の場合にも、上記押圧装置9の内径側に設けた予圧ばね
28により、上記各当接部の面圧を或る程度確保する。
従って、上記各当接部でのトルク伝達は、起動直後か
ら、過大な滑りを伴う事なく、円滑に行なわれる。 【0009】上記駆動軸11とこの出力歯車18との間
の変速比を変える場合には、図示しないアクチュエータ
により上記各トラニオン23、23を、図3の表裏方向
に変位させる。この場合、図3の上半部のトラニオン2
3、23と下半部のトラニオン23、23とは、互いに
逆方向に、同じ量だけ変位させる。この変位に伴って、
上記各パワーローラ22、22の周面と上記入力側、出
力側両内側面3、20との当接部の接線方向に加わる力
の向きが変化する。そして、この接線方向の力によっ
て、上記各トラニオン23、23が、それぞれの両端部
に設けた枢軸を中心として揺動する。この揺動に伴っ
て、上記各パワーローラ22、22の周面と上記入力
側、出力側両内側面3、20との当接部の、これら両内
側面3、20の径方向に関する位置が変化する。これら
各当接部が、上記入力側内側面3の径方向外側に、上記
出力側内側面20の径方向内側に、それぞれ変化する
程、上記変速比は増速側に変化する。これに対して、上
記各当接部が、上記入力側内側面3の径方向内側に、上
記出力側内側面20の径方向外側に、それぞれ変化する
程、上記変速比は減速側に変化する。 【0010】上述した従来構造の場合、各パワーローラ
22、22の周面と入力側、出力側両内側面3、20と
の各当接部の面圧を確保する為の押圧装置9として、機
械式のローディングカム装置を使用していた。この様な
機械式の押圧装置9の場合には、伝達すべきトルクに応
じて上記面圧を調節できる反面、他の要素によりこの面
圧を調節する事はできない。これに対して、トロイダル
型無段変速機の伝達効率や耐久性をより一層向上させる
為には、例えば、トラクションオイルの粘度変化に結び
付く温度変化によって上記面圧を変化させる事が考えら
れる。更には、トロイダル型無段変速機と遊星歯車機構
とを組み合わせた無段変速装置の実現には、上記面圧
を、トルク以外の要素も加えて調節する事が必要にな
る。 【0011】例えば、この様な無段変速装置としては、
高速運転時の伝達効率及び耐久性を飛躍的に向上させ
る、パワー・スプリット型と呼ばれる無段変速装置が、
多くの特許公報の他、日経BP社が2001年9月1日
に発行した技術雑誌「日経メカニカル」第564号(2
001年9月号)の第76〜77頁に記載される等によ
り、従来から知られている。又、やはりトロイダル型無
段変速機と遊星歯車機構とを組み合わせる事により、入
力軸を回転させたまま出力軸の回転速度を0にできる、
ギーヤード・ニュートラルと呼ばれる無段変速装置も、
多くの特許公報等に記載されて、従来から知られてい
る。この様な無段変速装置の場合、低速モードと高速モ
ードとを含めた複数のモードを切り替えるが、このモー
ドの切換時に運転者に与える違和感を解消乃至は緩和す
る為には、この切換時に押圧装置が発生する推力を、ト
ルクとは別に調節する事が有効である。 【0012】 【先発明の説明】この様な場合に有効な構造として、特
願2001−208835号に開示されたものがある。
図4〜5は、この先発明に即した構造の2例を示してい
る。本発明は、この図4〜5に示した様な先願に係る構
造の改良に関するものであるから、先ず、このうちの図
4に示した構造に就いて説明する。尚、上記特願200
1−208835号に開示された構造は、対となる入力
側、出力側両ディスクの内側面同士の間にパワーローラ
を3個ずつ、合計6個設けた、ダブルキャビティ型であ
る。これに対して図4(及び図5)に示した構造は、対
となる入力側、出力側両ディスクの内側面同士の間にパ
ワーローラを2個ずつ、合計4個設けた、ダブルキャビ
ティ型である。但し、この様な構造の相違は、本発明と
の関係に於いて本質的なものではない。本発明は、図4
(及び図5)に示した構造に限らず、合計6個のパワー
ローラを設けた構造も、或は1対の入力側、出力側両デ
ィスクの内側面同士の間にパワーローラを2個又は3個
設けた、シングルキャビティ型の構造も、何れも対象と
なり得る。 【0013】上記図4に示した構造の場合、請求項に記
載した回転軸に相当する入力側回転軸1aの両端部に1
対の入力側ディスク2a、2bを、互いの入力側内側面
3、3同士を対向させた状態で、上記入力側回転軸1a
と同期した回転自在に支持している。このうち、請求項
に記載した第一ディスクに相当する、基端側(駆動源側
で、図4の左側)の入力側ディスク2aは上記入力側回
転軸1aの基端部に、ボールスプライン4aを介して、
軸方向の変位自在に、且つ、この入力側回転軸1aと同
期した回転自在に支持している。これに対して、先端側
(駆動源から遠い側で、図4の右側)の入力側ディスク
2bは、上記入力側回転軸1aの先端部にスプライン係
合させた状態でその背面をローディングナット12aで
抑える事により、上記入力側回転軸1aに固定してい
る。尚、このローディングナット12aと上記入力側デ
ィスク2bとの間にはシム板29を挟持している。この
シム板29は、予圧付与の為に後述する油圧式の押圧装
置に内蔵した、予圧ばねである皿板ばね30の弾力を調
整する為に、厚さの異なる複数種類の中から選択した、
適正厚さを有するものを使用する。 【0014】そして、上記入力側回転軸1aの中間部周
囲で上記1対の入力側ディスク2a、2b同士の間部分
に1対の出力側ディスク19a、19bを、それぞれの
出力側内側面20、20を上記各入力側ディスク2a、
2bの入力側内側面3、3に対向させた状態で、互いに
同期した回転自在に支持している。又、上記各入力側デ
ィスク2a、2bと上記各出力側ディスク19a、19
bとの入力側、出力側各内側面3、20同士の間に、そ
れぞれがトラニオン23、23の内側面に回転自在に支
持されたパワーローラ22、22を挟持している。図4
の構造の場合、これら各パワーローラ22、22を上記
各トラニオン23、23の内側面に支持する構造、及び
これら各トラニオン23、23をケーシング内に揺動及
び軸方向の変位自在に支持する部分の構造は、後述する
様に、前述の図3に示した構造を含め、従来から広く知
られている構造と同様である。 【0015】又、トロイダル型無段変速機を収納する為
に設けた図示しないケーシングの内部で、上記1対の出
力側ディスク19a、19b同士の間に存在するギヤハ
ウジング31の内径側に出力スリーブ32を、1対の転
がり軸受33、33により回転自在に支持している。そ
して、この出力スリーブ32の中間部外周面に固設した
出力歯車18aを、上記ギヤハウジング31内に回転自
在に支持している。又、上記出力スリーブ32の軸方向
両端縁部と上記各出力側ディスク19a、19bの外側
面内周寄り部分とを、円周方向に関し凹凸係合させて、
これら両出力側ディスク19a、19bと上記出力歯車
18aとを、互いに同期した回転自在に結合している。
又、これら両出力側ディスク19a、19bの内周面と
上記入力側回転軸1aの中間部外周面との間にニードル
軸受21a、21aを設けて、この入力側回転軸1aの
周囲に上記両出力側ディスク19a、19bを、この入
力側回転軸1aに対する回転及び軸方向の変位自在に支
持している。 【0016】又、上記入力側回転軸1aの周囲で上記入
力側、出力側両内側面3、20同士の間部分に、それぞ
れ2個ずつ配置したパワーローラ22、22を、それぞ
れトラニオン23、23の内側面部分に、変位軸24、
24と、ラジアルニードル軸受25、25と、スラスト
玉軸受26、26と、スラストニードル軸受27、27
とにより、回転及び若干の揺動変位自在に支持してい
る。更に、上記各トラニオン23、23は、両端部に設
けた枢軸により、図4の時計方向及び反時計方向の変位
自在に支持すると共に、図示しないアクチュエータによ
り、上記枢軸の軸方向に変位させられる様にしている。
そして、上記各パワーローラ22、22の周面と、前記
各ディスク2a、2b、19a、19bの入力側、出力
側各内側面3、20とを当接させている。又、基端側の
入力側ディスク2aと前記入力側回転軸1aとの間に、
油圧式の押圧装置34を組み付けて、上記内側面3、2
0と上記各パワーローラ22、22の周面との当接部
(トラクション部)の面圧を確保し、トロイダル型無段
変速機による動力の伝達を効率良く行なえる様にしてい
る。 【0017】上記押圧装置34を構成する為に、上記入
力側回転軸1aの外周面の基端寄り部分に、外向フラン
ジ状の鍔部35を固設すると共に、上記基端側の入力側
ディスク2aにシリンダ筒36を、この入力側ディスク
2aの外側面(図4の左面)から軸方向に突出する状態
で、油密に外嵌支持している。上記シリンダ筒36の内
径は、軸方向中間部で小さく、両端部で大きくなってお
り、上記入力側ディスク2aは、このうちの基端側(図
4の右側)の大径部分に、油密に且つ軸方向の変位自在
に内嵌している。又、上記シリンダ筒36の中間部内周
面に、内向フランジ状の仕切板部37を設け、更に、こ
のシリンダ筒36の内周面と上記入力側回転軸1aの外
周面との間に、第一ピストン部材38を設けている。 【0018】この第一ピストン部材38は、上記入力側
回転軸1aに外嵌自在な支持筒部39の中間部外周面
に、外向フランジ状の隔壁板40を形成したもので、こ
の隔壁板40の外周縁を上記シリンダ筒36の内周面中
間部の小径部分に、油密に且つ軸方向の変位自在に摺接
させている。又、この状態で上記仕切板部37の内周縁
を、上記支持筒部39の外周面に、油密に且つ軸方向の
変位自在に摺接させている。更に、上記支持筒部39の
先端部(図4の左端部)外周面と上記シリンダ筒36の
先端部内周面との間には、円輪状の第二ピストン部材4
1を設けている。この第二ピストン部材41は、その先
端側側面を上記鍔部35に当接させる事により軸方向の
変位を阻止すると共に、内外両周縁と上記支持筒部39
の先端部外周面及び上記シリンダ筒36の先端部内周面
との間の油密を保持している。 【0019】又、上記仕切板部37を備えた上記シリン
ダ筒36は、この仕切板部37と上記第二ピストン部材
41との間に設けた皿板ばね30により、上記入力側デ
ィスク2aに向け押圧している。従ってこの入力側ディ
スク2aは、少なくとも(前記押圧装置34内に圧油を
導入していない状態でも)上記皿板ばね30の弾力に見
合う押圧力により押圧され、前記入力側、出力側各内側
面3、20と前記各パワーローラ22、22の周面との
当接部に、この弾力に見合う面圧を付与する。従って、
この弾力は、トロイダル型無段変速機により極く小さな
動力の伝達を行なう際に、上記入力側、出力側各内側面
3、20と前記各パワーローラ22、22の周面との当
接部で(不可避であるスピンを除く)滑りが生じない程
度に規制する。 【0020】この様な目的で行なう、上記皿板ばね30
の弾力の調整は、前記ローディングナット12aと前記
入力側ディスク2bとの間に挟持する、前記シム板29
の厚さを変える事により行なう。即ち、上記ローディン
グナット12aを螺合させる為、前記入力側回転軸1a
の先端部(図4の右端部)に形成した雄ねじ部42の外
径は、上記入力側ディスク2bを係止した雄スプライン
部43の外径よりも小さい。従って、この雄スプライン
部43と上記雄ねじ部42との間には段差が存在する。
トロイダル型無段変速機の組立時に上記ローディングナ
ット12aは、上記段差に突き当たるまで上記雄ねじ部
42に螺合し更に緊締する。この状態で上記皿板ばね3
0の弾力が、上記予圧付与の為の適正値になる様に、上
記シム板29として適切な厚さ寸法を有するものを選択
し使用する。尚、上記ローディングナット12aを緊締
した状態でも、上記皿板ばね30が圧縮され切らない
(皿板ばね30が完全に平坦にならない)様に、上記シ
ム板29の厚さを選定する。従って、上記ローディング
ナット12aの緊締に伴って、上記入力側、出力側各内
側面3、20と上記各パワーローラ22、22の周面と
の当接部の面圧が過大になる事はなく、これら各面に圧
痕等の損傷が発生する事を確実に防止できる。 【0021】又、前記隔壁板40と上記入力側ディスク
2aとの間に存在する第一油圧室44と、上記第二ピス
トン部材41と上記仕切板部37との間に存在する第二
油圧室45との内部に、上記入力側回転軸1aの中心孔
46を介して、油圧を導入自在としている。この為に、
上記入力側回転軸1aの中間部に径方向に形成した分岐
孔47、47により、上記中心孔46の奥端部と上記入
力側回転軸1aの中間部外周面とを連通させている。
又、前記支持筒部39の内周面で上記各分岐孔47、4
7の外径側開口と整合する部分の全周に環状凹部48を
形成している。更に、この環状凹部48にそれぞれの一
端を通じさせた第一、第二各連通孔49、50の他端
を、上記第一、第二各油圧室44、45に通じさせてい
る。一方、上記中心孔46は、図示しない油圧調整弁を
介して、やはり図示しない、加圧ポンプ等の油圧源に通
じている。トロイダル型無段変速機の運転時には、伝達
すべき動力の大きさやモードの切換状況等に応じて上記
油圧調整弁により調整された油圧を、上記第一、第二各
油圧室44、45内に導入し、上記入力側ディスク2a
を押圧して、上記入力側、出力側各内側面3、20と上
記各パワーローラ22、22の周面との当接部に、上記
動力の大きさやモードの切換状況等に見合う面圧を付与
する。 【0022】又、図示の例では、駆動軸51から前記入
力側回転軸1aへの回転力の伝達を、この入力側回転軸
1aの基端部に固設した、前記鍔部35を介して行なう
様にしている。この為に、この鍔部35の外周縁部に形
成した係止凹部52、52と、上記駆動軸51の先端部
に形成した駆動腕53、53の先端の係止突片54、5
4とを係合させている。又、上記入力側回転軸1aの中
心孔46への圧油の給排を上記駆動軸51を通じて行な
わせるべく、この駆動軸51を中空管状に形成すると共
に、この駆動軸51と上記入力側回転軸1aとの嵌合部
の油密をOリングにより保持している。 【0023】又、図示の例では、トロイダル型無段変速
機を、前述した無段変速装置に組み込むべく、上記駆動
軸51から上記入力側回転軸1aの基端部に伝達された
回転力を、この入力側回転軸1aの先端側から取り出せ
る様にしている。この為に、この入力側回転軸1aの先
端部に固定した入力側ディスク2bの外側面(図4の右
側面)の一部で、径方向に関してこの外側面の中央部よ
りも外径寄り半部に、複数の凸部55、55を突設して
いる。これら各凸部55、55は、それぞれ円弧状で、
上記入力側ディスク2bの中心軸をその中心とする同一
円弧上に、間欠的に且つ等間隔に配置している。そし
て、円周方向に隣り合う凸部55、55の円周方向端面
同士の間を、係止切り欠き部56、56としている。言
い換えれば、上記入力側ディスク2bの外側面に突設し
た短円筒部を等間隔で除去する事により上記各係止切り
欠き部56、56を形成し、円周方向に隣り合う係止切
り欠き部56、56同士の間を、上記各凸部55、55
としている。 【0024】一方、上記入力側回転軸1aの先端側に、
この入力側回転軸1aと同心に配置された伝達軸60の
基端部には、円すい筒状の伝達筒部57を介して、伝達
フランジ58を設けている。そして、この伝達フランジ
58の外周縁部に、上記各係止切り欠き部56、56と
同数の伝達用突片59、59を、円周方向に関して等間
隔に形成している。そして、これら各伝達用突片59、
59と上記各係止切り欠き部56、56とを係合させ
て、上記入力側ディスク2bと上記伝達軸60との間で
のトルク伝達を可能にしている。上記各伝達用突片5
9、59と上記各係止切り欠き部56、56との係合部
の径は十分に大きいので、上記伝達軸60と上記入力側
ディスク2bとの間で、十分に大きなトルクを伝達自在
である。 【0025】又、図5に示した構造の場合には、入力側
回転軸1bの中間部先端寄り(図5の右寄り)部分に固
設した鍔部35aにより先端側の入力側ディスク2bの
外側面を抑え、上記入力側回転軸1bの基端側(図5の
左端側)にスプライン係合させた鍔輪61を、ローディ
ングナット12bにより抑え付けている。そして、この
鍔輪61を介して、駆動軸51から上記入力側回転軸1
bへの回転力の伝達を自在としている。その他の点に関
しては、上記図5に示した構造も、上述した図4に示し
た構造と同様である。 【0026】上述の様に構成する、先発明に即した構造
を有するトロイダル型無段変速機が、上記駆動軸51と
前記出力歯車18aとの間で動力を伝達する際の基本的
な作用に関しては、前述の図3に示した構造を含め、従
来から広く知られているトロイダル型無段変速機の場合
と同様である。特に、図4〜5に示したトロイダル型無
段変速機の場合には、油圧式の押圧装置34を使用して
いる為、前記入力側、出力側各内側面3、20と前記各
パワーローラ22、22の周面との当接部の面圧を、伝
達すべきトルクに応じて調節できる他、温度やトロイダ
ル型無段変速機を組み込んだ無段変速装置のモード切換
状況等に応じて調節できる。この為、トロイダル型無段
変速機の効率のより一層の向上を図れる他、モード切換
に伴う構成各部材の弾性変形量の急変動を抑え、この急
変動に基づく変速比のふらつきを抑える制御が可能にな
る。 【0027】 【発明が解決しようとする課題】図4〜5に示す様な構
造を組み立てる場合、各部の形状を工夫しない限り、入
力側回転軸1a、1bの基端部に入力側ディスク2aを
支持する為のボールスプライン4aの組立作業が面倒に
なり、トロイダル型無段変速機の製造コストが嵩んでし
まう。このうち、図4に示した構造の場合には、上記入
力側回転軸1aの基端部に押圧装置34の構成各部材と
入力側ディスク2aとを組み付けた段階で、他の構成部
品を組み付ける以前に、上記入力側回転軸1aの外周面
に形成した雄ボールスプライン溝5と上記入力側ディス
ク2aの内周面に形成した雌ボールスプライン溝6との
間にボール7、7を組み込む事により、上記ボールスプ
ライン4aの組立作業を行なえる。 【0028】これに対して、図5に示した構造の場合に
は、図6〜7に示す様に、上記入力側回転軸1bの周囲
に、押圧装置34と鍔輪61とローディングナット12
b(図5参照)を除く残りの部材を組み付けた段階で行
なう必要がある。この段階で上記ボールスプライン4a
を組み立てる為には、上記入力側ディスク2aの外側面
内周縁部に形成した凹部62を通じて、上記入力側回転
軸1bの外周面に形成した雄ボールスプライン溝5と上
記入力側ディスク2aの内周面に形成した雌ボールスプ
ライン溝6との間にボール7、7を組み込む必要があ
る。この際、これら両スプライン溝5、6により囲まれ
る空間63の開口部64の幅が、上記各ボール7、7の
直径以上である事が、上記ボールスプライン4aの組立
作業の円滑化の為に必要である。 【0029】一方、上記入力側回転軸1bの外周面基端
寄り部分に形成した雄スプライン溝5の両端部は、図6
〜7に示す様に、次第に浅くなる不完全溝部65、65
であり、これら両不完全溝部65、65の間部分が、深
さが変化しない有効溝部66である。上記入力側回転軸
1bの中間部基端寄り部分で上記雄スプライン溝5より
も更に基端面に寄った部分は、上記油圧式の押圧装置3
4の内径側の油密保持を図るべく、円筒面とする必要が
ある為、上記雄スプライン溝5の端部を、上記入力側回
転軸1bの基端寄り部分に形成した段部68部分に開口
させる事はできない。この為、上記入力側ディスク2a
の径方向内側に上記不完全溝部65が存在する事にな
る。ところが、上記ボールスプライン4aを組み立てる
状態で、図6〜7に示す様に、上記凹部62の奥端面6
7の軸方向位置が上記不完全溝部65に位置すると、上
記空間63の基端側の開口部64の幅Wが、上記各ボー
ル7、7の直径Dよりも小さく(W<D)なり、上記各
ボール7、7の挿入作業を行なえなくなる。 【0030】この場合でも、図8〜9に示す様に、基端
側の入力側ディスク2aと出力側ディスク19aとの間
のパワーローラ22の組付けを後から行ない、この入力
側ディスク2aを上記入力側回転軸1bの先端側に変位
させる事により、上記奥端面67を上記雄スプライン溝
5の有効溝部66にまで移動させれば、上記各ボール
7、7の挿入作業を行なう事は、一応可能にはなる。但
し、その場合には、上記雄スプライン溝5と前記雌スプ
ライン溝6との対向長さを確保すべく、上記入力側ディ
スク2aの軸方向位置を保持しておく必要がある等、組
立作業が面倒になる。又、上記各ボール7、7が上記入
力側ディスク2aの内側面側に抜け出る事を防止する為
の止め輪を、上記入力側ディスク2aの外周面側に係止
する構造を採用した場合には、この入力側ディスク2a
を図8の右方に変位させる分だけ、上記雄スプライン溝
5と雌スプライン溝6との間に組み込めるボール7、7
の数が少なくなり、上記ボールスプライン4aのトルク
容量を確保できなくなる為、好ましくない。 【0031】又、上記各ボール7、7を除く各部材を図
5に示す様に組み立てた後、これら各ボール7、7を上
記入力側ディスク2aの内側面側から組み込む事も考え
られる。但し、この場合には、組み込み作業に使用でき
るスペーサが極めて限られ、上記入力側ディスク2aの
入力側内側面3を損傷する可能性を生じる等、実際上は
非常に難しい。本発明のトロイダル型無段変速機は、こ
の様な事情に鑑みて発明したものである。 【0032】 【課題を解決するための手段】本発明のトロイダル型無
段変速機は、回転軸と、第一ディスクと、第二ディスク
と、複数個のトラニオンと、複数本の変位軸と、複数個
のパワーローラと、押圧装置とを備える。このうちの第
一ディスクは、ボールスプラインを介してこの回転軸の
周囲に、この回転軸の軸方向の変位及びこの回転軸と同
期した回転を自在として支持されている。又、上記第二
ディスクは、上記第一ディスクと同心に配置されてこの
第一ディスクとは独立した回転を自在とされている。
又、上記トラニオンは、上記第一、第二両ディスク同士
の間に設けられ、これら両ディスクの中心軸に対し捩れ
の位置にある枢軸を中心として揺動する。又、上記各変
位軸は、上記各トラニオンの内側面から突出した状態
で、これら各トラニオン毎に1本ずつ設けられている。
又、上記各パワーローラは、上記各変位軸に回転自在に
支持された状態で、上記両ディスクの内側面同士の間に
挟持されたもので、上記各トラニオン毎に1個ずつ設け
られている。更に、上記押圧装置は、上記回転軸と上記
第一ディスクとの間に設けられたもので、圧油の送り込
みによってこの第一ディスクを上記第二ディスクに向け
押圧する油圧式のものである。 【0033】特に、本発明のトロイダル型無段変速機に
於いては、上記ボールスプラインを構成する為に上記回
転軸の外周面に形成した、雄スプライン溝の有効溝部の
端部の軸方向位置を規制して、上記ボールスプラインの
組立作業の容易化を図っている。即ち、上記回転軸の周
囲に上記第一、第二両ディスクとパワーローラとを組み
付けた状態で、上記ボールスプラインを構成する為に上
記回転軸の外周面に形成した雄スプライン溝の有効溝部
の端部の軸方向位置が、上記第一ディスクの内周面に形
成した雌スプライン溝の外端部の軸方向位置と同じか、
この外端部の軸方向位置よりも上記第二ディスクから遠
い側に存在する。 【0034】 【作用】上述の様に構成する本発明のトロイダル型無段
変速機の場合には、特にパワーローラを組み付ける以前
の状態として上記第一ディスクを第二ディスク側に変位
させなくても、ボールスプラインを構成するボールを、
回転軸の外周面に形成した雄スプライン溝と、第一ディ
スクの内周面に形成した雌スプライン溝との間に容易に
組み込める。 【0035】 【発明の実施の形態】図1〜2は、本発明の実施の形態
の1例を示している。尚、本例の特徴は、請求項に記載
した回転軸である入力側回転軸1bの基端部外周面に形
成した雄スプライン溝5と、第一ディスクである入力側
ディスク2aの内周面に形成した雌スプライン溝6との
間へのボール7、7の挿入作業の容易化を図るべく、上
記雄スプライン溝5の寸法を、上記入力側ディスク2a
との関係で規制した点にある。その他の部分の構成及び
作用は、前述の図5に示した先発明に則した構造と同様
であるから、同等部分に関する図示並びに説明は、省略
若しくは簡略にし、以下、本発明の特徴部分を中心に説
明する。 【0036】図1〜2は、本発明のトロイダル型無段変
速機の組立を完了した状態を示しているが、この状態
で、入力側ディスク2aの内周面に形成した雌スプライ
ン溝6の軸方向端部となる、この入力側ディスク2aの
外側面内周縁部に形成した凹部62の奥端面67は、図
2のα位置に存在する。これに対して、上記入力側回転
軸1bの外周面に形成した雄スプライン溝5の不完全溝
部65と有効溝部66との境界は、図2のβ位置に存在
する。この様に本例のトロイダル型無段変速機の場合に
は、上記有効溝部66の端部の軸方向位置が、上記雌ス
プライン溝6の外端部の軸方向位置よりも、第二ディス
クである出力側ディスク19aから遠い側に存在する。 【0037】上述の様に本例のトロイダル型無段変速機
の場合には、上記雄スプライン溝5の有効溝部66の端
部が、上記雌スプライン溝6の開口端部よりも外側に存
在するので、これら両スプライン溝5、6同士の間に存
在する、各ボール7、7を組み込むべき空間63の開口
部64の幅Wが、上記各ボール7、7の直径D以上(W
≧D)になる。この為、上記両スプライン溝5、6同士
の間への上記各ボール7、7の組み込みを、前述の図6
の様に、上記入力側回転軸1bの周囲に、押圧装置34
と鍔輪61とローディングナット12bと(図1参照)
を除く残りの部材を組み付けた段階で行なう事ができ
る。上記押圧装置34と鍔輪61とローディングナット
12bとの組み付け作業は、上記両スプライン溝5、6
同士の間に上記各ボール7、7を組み込み、ボールスプ
ライン4aを構成した後に行なう。 【0038】尚、図示の例は、上記雄スプライン溝5の
有効溝部66の端部が、上記雌スプライン溝6の開口端
部よりも、上記各ボール7、7の直径D以上、外側に存
在する場合に就いて示している。但し、本発明を実施す
る場合には、上記入力側回転軸1bの周囲に上記押圧装
置34と鍔輪61とローディングナット12bとを除く
残りの部材を組み付けた状態で、上記雄スプライン溝5
の有効溝部66の端部の軸方向位置βが、上記雌スプラ
イン溝6の外端部の軸方向位置αと同じか、この外端部
の軸方向位置αよりも出力側ディスク19aから遠い側
(図1〜2の左側)に存在すれば良い。 【0039】この理由は、上記入力回転軸1bの中心軸
を含む仮想平面に関する、上記不完全溝部65の断面形
状が円弧形であり、この断面形状の曲率半径が、上記各
ボール7、7の転動面の曲率半径よりも遥かに大きい為
である。各部の曲率半径がこの様な関係にあれば、上記
空間63の開口部64の幅Wが上記各ボール7、7の直
径D以上である限り、上記不完全溝部65に沿ってこれ
ら各ボール7、7を移動させる事で、これら各ボール
7、7を上記開口部64にまで送り込む事ができる。上
記不完全溝部65の断面形状の曲率半径を上記転動面の
曲率半径よりも小さくする事は、上記雄スプライン溝5
の加工が面倒になる他、上記不完全溝部65に応力が集
中し易くなる為、現実的ではない。 【0040】尚、図示の実施例では、第一、第二両ピス
トン部材38、41を組み込む事で、直径に比べて大き
な推力を発生させる事のできる押圧装置34を使用した
場合に就いて示した。これに対して本発明は、1個のピ
ストンのみを組み込んだ油圧式の押圧装置で実施する事
もできる。更には、前述した様に、シングルキャビティ
型のトロイダル型無段変速機で実施する事もできる。
又、鍔輪61を入力側回転軸1bの段部68に対し抑え
付ける部材に就いても、図示の例の様なローディングナ
ット12bに限らず、ドイツ特許公報DE198563
16A1等に記載されている様に、コッタ(セグメント
リング)を使用する事もできる。この場合に、コッタの
半径方向に関する固定は、上記公報に記載されている様
に、上記鍔輪61に相当する部材の背面でコッタに対向
する部分に、このコッタを嵌合させる凹部を形成した
り、或は保持リングやねじを使用する事により行える。 【0041】 【発明の効果】本発明は、以上に述べた通り構成され作
用するので、入力側、出力側各ディスクの内側面と各パ
ワーローラの周面との当接部の面圧を、運転状況に応じ
て最適の値に迅速に調整でき、しかも小型且つ軽量なト
ロイダル型無段変速機の組立作業の容易化により、安価
なトロイダル型無段変速機の実現に寄与できる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の実施の形態の1例を示す断面図。 【図2】図1のA部拡大図。 【図3】従来から広く知られているトロイダル型無段変
速機の基本構成の1例を示す断面図。 【図4】先発明に即したトロイダル型無段変速機の構造
の第1例を示す断面図。 【図5】同第2例を示す断面図。 【図6】この第2例の構造を構成するボールスプライン
を組み立てる工程を示す断面図。 【図7】図6のB部拡大図。 【図8】上記第2例の構造を別の方法で組み立てる場合
の初めの工程を示す断面図。 【図9】続く工程を示す断面図。 【符号の説明】 1、1a、1b 入力側回転軸 2a、2b 入力側ディスク 3 入力側内側面 4、4a ボールスプライン 5 雄スプライン溝 6 雌スプライン溝 7 ボール 8 転がり軸受 9 押圧装置 10 カム板 11 駆動軸 12、12a、12b ローディングナット 13 皿板ばね 14 隔壁部 15 通孔 16 スリーブ 17 転がり軸受 18、18a 出力歯車 19a、19b 出力側ディスク 20 出力側内側面 21、21a ニードル軸受 22 パワーローラ 23 トラニオン 24 変位軸 25 ラジアルニードル軸受 26 スラスト玉軸受 27 スラストニードル軸受 28 予圧ばね 29 シム板 30 皿板ばね 31 ギヤハウジング 32 出力スリーブ 33 転がり軸受 34 押圧装置 35、35a 鍔部 36 シリンダ筒 37 仕切板部 38 第一ピストン部材 39 支持筒部 40 隔壁板 41 第二ピストン部材 42 雄ねじ部 43 雄スプライン部 44 第一油圧室 45 第二油圧室 46 中心孔 47 分岐孔 48 環状凹部 49 第一連通孔 50 第二連通孔 51 駆動軸 52 係止凹部 53 駆動腕 54 係止突片 55 凸部 56 係止切り欠き部 57 伝達筒部 58 伝達フランジ 59 伝達用突片 60 伝達軸 61 鍔輪 62 凹部 63 空間 64 開口部 65 不完全溝部 66 有効溝部 67 奥端面 68 段部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3J051 AA03 AA08 BA03 BD02 BE09 CA05 CB07 EA01 EB01 EC02 ED01 FA02

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 回転軸と、ボールスプラインを介してこ
    の回転軸の周囲に、この回転軸の軸方向の変位及びこの
    回転軸と同期した回転を自在として支持された第一ディ
    スクと、この第一ディスクと同心に配置されてこの第一
    ディスクとは独立した回転を自在とされた第二ディスク
    と、これら第一、第二両ディスク同士の間に設けられ、
    これら両ディスクの中心軸に対し捩れの位置にある枢軸
    を中心として揺動する複数個のトラニオンと、これら各
    トラニオンの内側面から突出した、これら各トラニオン
    毎に1本ずつの変位軸と、これら各変位軸に回転自在に
    支持された状態で、上記両ディスクの内側面同士の間に
    挟持された、上記各トラニオン毎に1個ずつのパワーロ
    ーラと、上記回転軸と上記第一ディスクとの間に設けら
    れて、圧油の送り込みによってこの第一ディスクを上記
    第二ディスクに向け押圧する油圧式の押圧装置とを備え
    たトロイダル型無段変速機に於いて、上記回転軸の周囲
    に上記第一、第二両ディスクとパワーローラとを組み付
    けた状態で、上記ボールスプラインを構成する為に上記
    回転軸の外周面に形成した雄スプライン溝の有効溝部の
    端部の軸方向位置が、上記第一ディスクの内周面に形成
    した雌スプライン溝の外端部の軸方向位置と同じか、こ
    の外端部の軸方向位置よりも上記第二ディスクから遠い
    側に存在する事を特徴とするトロイダル型無段変速機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2021220904A1 (ja) * 2020-04-27 2021-11-04 川崎重工業株式会社 トロイダル無段変速機

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