JP2003138940A - 蓄熱装置を備えた内燃機関 - Google Patents

蓄熱装置を備えた内燃機関

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JP2003138940A
JP2003138940A JP2001339021A JP2001339021A JP2003138940A JP 2003138940 A JP2003138940 A JP 2003138940A JP 2001339021 A JP2001339021 A JP 2001339021A JP 2001339021 A JP2001339021 A JP 2001339021A JP 2003138940 A JP2003138940 A JP 2003138940A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、蓄熱装置を備えた内燃機関におい
て、内燃機関の過熱を防止しつつ所望量の熱を蓄熱装置
に蓄えることができる技術を提供することを課題とす
る。 【解決手段】本発明に係る蓄熱装置を備えた内燃機関
は、内燃機関1を循環する熱媒体循環経路(2a,2
b)と、熱媒体循環経路(2a,2b)から冷却手段
(5)を経由して熱媒体循環経路(2a,2b)に還流
させる冷却用熱媒体通路(4,6)とを備えた内燃機関
において、冷却用熱媒体通路(4,6)を開閉する通路
開閉弁(7)を備え、高温の冷却水を蓄熱装置(13)
に貯蔵する必要があるときは、熱媒体の温度が所望の温
度以上となるまで通路開閉弁(7)の開弁を禁止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷却水や潤滑油等
のような熱媒体の循環により冷却又は加熱される内燃機
関に関し、特に前記熱媒体が持つ熱を蓄える蓄熱装置を
具備した内燃機関に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車などに搭載される内燃機関が冷間
状態で始動される場合には、吸気ポートや燃焼室等の壁
面温度が低くなるため、燃料が霧化し難くなるとともに
燃焼室の周縁部において消炎が発生し易くなり、始動性
の低下や排気エミッションの悪化などが誘発される。
【0003】このような問題に対し、水冷式内燃機関に
おいて高温の冷却水を保温貯蔵する蓄熱装置を備え、内
燃機関の始動時や暖機時などに蓄熱装置に貯蔵されてい
る高温の冷却水を内燃機関へ供給することにより内燃機
関の昇温を図り、以て始動性の向上や暖機の早期化を図
る技術が提案されている。
【0004】蓄熱装置を備えた内燃機関では、より高温
の冷却水を蓄熱装置に貯蔵させることが重要である。高
温の冷却水を蓄熱装置に貯蔵させる技術としては、例え
ば、特開平10−71839号公報に記載されているよ
うな内燃機関の冷却水回路が知られている。
【0005】この公報に記載された内燃機関の冷却水回
路は、水冷式の内燃機関において、内燃機関を循環する
冷却水の一部を保温貯蔵する蓄熱タンクと、内燃機関か
ら流出した冷却水を蓄熱タンクへ供給するための電動ウ
ォーターポンプと、内燃機関から吐出された冷却水をラ
ジエターに導くとともにラジエターから流出した冷却水
を内燃機関に還流させるラジエター水路と、内燃機関か
ら流出する冷却水の温度が所定温度以上であるときに前
記ラジエター水路を開放する感温部を具備したサーモス
タットと、サーモスタットの感温部を流れる冷却水量を
絞る手段とを備えている。
【0006】このように構成された内燃機関の冷却水回
路は、内燃機関の負荷が低い時に前記サーモスタットの
感温部を流れる冷却水量を絞るとともに電動ウォーター
ポンプを作動させることにより、サーモスタットの開弁
時期を遅らせることにより内燃機関を循環する冷却水の
温度を高め、以て蓄熱タンクに蓄えられる熱量を増加さ
せようというものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、サーモスタ
ットは予め設定された一定の開弁温度で開弁するよう構
成されるものの、製造過程における初期公差などにより
開弁温度が個々のサーモスタット毎に異なる場合があ
る。
【0008】また、上記したような従来の技術では、サ
ーモスタットの感温部を流れる冷却水の流量を絞ること
により、冷却水から感温部へ加えられる熱量を減少さ
せ、サーモスタットの見かけ上の開弁温度を高くしてい
るが、冷却水から感温部へ実際に加えられる熱量はその
時々の条件に応じて変化することが想定される。
【0009】このようにサーモスタットの開弁温度のば
らつき、及び冷却水から感温部へ加えられる熱量のばら
つきが生じると、サーモスタットが所望開弁時期より早
く開弁し、蓄熱タンクに所望量の熱を蓄えることができ
なくなる場合がある。
【0010】これに対し、サーモスタットバルブの開弁
温度を通常よりも高く設定しておく方法が考えられる
が、蓄熱タンクに熱を蓄える必要がない場合にもサーモ
スタットバルブの開弁時期が遅くなるため、冷却水温度
が過剰に上昇し、内燃機関の過熱を招く虞がある。
【0011】本発明は、上記したような問題点に鑑みて
なされたものであり、蓄熱装置を備えた内燃機関におい
て、内燃機関の過熱を防止しつつ所望量の熱を蓄熱装置
に蓄えることができる技術を提供することを課題とす
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記した課題
を解決するために以下のような手段を採用した。すなわ
ち、本発明に係る蓄熱装置を備えた内燃機関は、内燃機
関に形成され、熱媒体が循環する熱媒体循環経路と、前
記熱媒体循環経路を流れる熱媒体の一部を保温貯蔵する
蓄熱装置と、前記熱媒体を冷却する冷却手段と、前記熱
媒体循環経路から前記冷却手段を経由して前記熱媒体循
環経路へ熱媒体を還流させる冷却用熱媒体通路と、前記
冷却用熱媒体通路を開閉する通路開閉弁と、前記蓄熱装
置に熱媒体を貯蔵する必要がないときは、前記熱媒体の
温度が第1の所定温度以上となった時点で前記通路開閉
弁を開弁させ、前記蓄熱装置に熱媒体を貯蔵する必要が
あるときは、前記熱媒体の温度が前記第1の所定温度よ
り高い第2の所定温度となるまで前記通路開閉弁の開弁
を禁止する通路開閉制御手段と、を備えている。
【0013】この発明は、内燃機関を循環する熱媒体循
環経路と、熱媒体循環経路から冷却手段を経由して熱媒
体循環経路へ熱媒体を還流させる冷却用熱媒体通路とを
備えた内燃機関において、冷却用熱媒体通路を開閉する
通路開閉弁と、この通路開閉弁を制御する通路開閉制御
手段とを備え、高温の冷却水を蓄熱装置に貯蔵する必要
があるときは、熱媒体の温度が所望の温度以上となるま
で通路開閉弁の開弁を禁止することを最大の特徴として
いる。
【0014】かかる蓄熱装置を備えた内燃機関では、通
路開閉制御手段は、蓄熱装置に熱媒体を貯蔵する必要が
ないときは、熱媒体の温度が第1の所定温度以上となっ
た時点で通路開閉弁を開弁させる。
【0015】この場合、内燃機関の熱媒体循環経路を流
れる熱媒体が冷却用熱媒体通路を介して冷却手段を流通
することになるため、熱媒体が冷却手段によって冷却さ
れ、熱媒体の温度が第1の所定温度に保たれる。
【0016】また、通路開閉制御手段は、蓄熱装置に熱
媒体を貯蔵する必要があるときは、熱媒体の温度が第1
の所定温度より高い第2の所定温度となるまで通路開閉
弁の開弁を禁止するため、熱媒体が冷却手段を流通せず
に速やかに第2の所定温度以上まで昇温し、第2の所定
温度以上の熱媒体が蓄熱装置に貯蔵されることになる。
【0017】そして、蓄熱装置に第2の所定温度以上の
熱媒体が貯蔵されると、蓄熱装置に熱媒体を貯蔵する必
要がなくなるため、通路開閉制御手段が通路開閉弁を開
弁させて熱媒体を冷却手段に流通させる。その結果、熱
媒体が冷却手段によって速やかに冷却されることとな
り、内燃機関が長期にわたって高温の熱媒体に曝される
ことがない。
【0018】本発明に係る蓄熱装置を備えた内燃機関に
おいて、通路開閉弁としては、冷却用熱媒体通路を開閉
する弁体と、第2の所定温度より高い第3の所定温度以
上となったときに体積変化して弁体を開弁させる感温作
動部と、感温作動部を加熱する加熱部とを具備した電子
制御式サーモスタットを例示することができる。
【0019】この場合、通路開閉制御手段は、蓄熱装置
に熱媒体を貯蔵する必要がないときは、熱媒体の温度が
第1の所定温度以上となった時点で加熱部を作動させて
感温作動部を第3の所定温度以上まで昇温させ、蓄熱装
置に熱媒体を貯蔵する必要があるときは、熱媒体の温度
が第2の所定温度以上となるまで加熱部の作動を禁止す
るようにすればよい。
【0020】尚、本発明に係る蓄熱装置を備えた内燃機
関において、熱媒体としては、冷却水や潤滑油などを例
示することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る蓄熱装置を備
えた内燃機関の具体的な実施態様について図面に基づい
て説明する。
【0022】図1は、本発明を適用する車両用内燃機関
の冷却水循環系を示す図である。図1において、内燃機
関1は、ガソリン又は軽油を燃料とする水冷式の内燃機
関であり、シリンダヘッド1aとシリンダブロック1b
とを備えている。
【0023】前記内燃機関1には、駆動電力が印加され
たときに該内燃機関1の図示しないクランクシャフトを
回転させるスタータモータ100が取り付けられてい
る。
【0024】前記したシリンダヘッド1aとシリンダブ
ロック1bには、熱媒体としての冷却水を循環させるた
めのヘッド側冷却水路2aとブロック側冷却水路2bと
がそれぞれ形成され、それらヘッド側冷却水路2aとブ
ロック側冷却水路2bとが相互に連通している。前記ヘ
ッド側冷却水路2aは、本発明に係る熱媒体流通路に相
当するものである。
【0025】前記ヘッド側冷却水路2aには、第1冷却
水路4が接続され、その第1冷却水路4は、ラジエター
5の冷却水流入口に接続されている。ラジエター5の冷
却水流出口は、第2冷却水路6を介して三方切換弁7に
接続されている。
【0026】前記ラジエター5は、冷却水と外気との間
で熱交換を行う熱交換器であり、本発明に係る冷却手段
に相当する。
【0027】このラジエター5には、該ラジエター5に
外気を圧送する送風機としてのラジエターファン50が
併設されている。ラジエターファン50は、ファンモー
タ50aによって駆動されるようになっている。
【0028】前記三方切換弁7には、前記した第2冷却
水路6に加えて、第3冷却水路8と第4冷却水路9とが
接続されている。前記第3冷却水路8は、図示しないク
ランクシャフトの回転トルクによって駆動される機械式
ウォーターポンプ10の吸込口に接続され、その機械式
ウォーターポンプ10の吐出口は前記ブロック側冷却水
路2bに接続されている。一方、前記第4冷却水路9
は、前記ヘッド側冷却水路2aに連通している。
【0029】前記三方切換弁7は、第2冷却水路6と第
4冷却水路9との何れか一方を閉塞するよう構成されて
いる。具体的には、三方切換弁7は、図2に示されるよ
うに、第2冷却水路6と第3冷却水路8と第4冷却水路
9との接続部に配置されたフレーム70と、フレーム7
0に固定された筒状のケース71と、ケース71の外径
と略同径の内径を有する筒体で形成され該ケース71に
摺動自在に嵌合された摺動部材72と、前記摺動部材7
2の一端に形成され該摺動部材72の摺動に応じて第2
冷却水路6を開閉する第1の弁体72aと、前記摺動部
材72の他端に形成され該摺動部材72の摺動に応じて
第4冷却水路9を開閉する第2の弁体72bと、一端が
摺動部材72に固定され他端が前記ケース71内に延出
しつつテーパー状に形成されたロッド73と、前記ケー
ス71に内装され前記ロッドを進退自在に支持する弾性
部材74と、前記ケース71内における前記弾性部材7
4の周囲に充填され所定の作動温度:T1以上で熱膨張
する感温作動部75と、前記ケース71に内装され駆動
電流が印加されたときに前記感温作動部75を加熱する
加熱器76と、前記フレーム70と前記摺動部材72と
の間に介設され前記第1の弁体72aが第2冷却水路6
を閉弁し且つ前記第2の弁体72bが第4冷却水路9を
開弁するよう前記摺動部材72を付勢するスプリング7
7と、を備えた電子制御式サーモスタットバルブで構成
されている。以下、三方切換弁7を電子制御式サーモス
タットバルブ7と称する。
【0030】上記した感温作動部75としては、作動温
度:T1未満であるときには固体となって収縮し、作動
温度:T1以上であるときには液体となって膨脹するサ
ーモワックスを例示することができる。また、上記した
加熱器76としては、PTCヒータを例示することがで
きる。
【0031】このように構成された電子制御式サーモス
タットバルブ7では、該電子制御式サーモスタットバル
ブ7を流れる冷却水の温度が作動温度:T1未満であり
且つ加熱器76に駆動電流が印加されていないときは、
サーモワックス75の温度が作動温度:T1未満とな
る。
【0032】この場合、サーモワックス75が熱膨張し
ないため、摺動部材72は、スプリング77の付勢力の
みを受けることになる。その結果、摺動部材72は、図
2(a)に示されるように、第1の弁体72aが第2冷
却水路6を閉弁し且つ第2の弁体72bが第4冷却水路
9を開弁する位置に保持される。
【0033】一方、電子制御式サーモスタットバルブ7
を流れる冷却水の温度が作動温度:T1以上となった場
合、若しくは、加熱器76に駆動電流が印加された場合
には、サーモワックス75の温度が作動温度:T1以上
まで上昇する。
【0034】この場合、サーモワックス75が熱膨張し
て弾性部材74を押圧するため、弾性部材74が変形し
つつロッド73を進出させる。その結果、摺動部材72
は、図2(b)に示されるように、スプリング77の付
勢力に抗して摺動し、第1の弁体72aが第2冷却水路
6を開弁し且つ第2の弁体72bが第4冷却水路9を閉
弁する位置に変位する。
【0035】尚、前記した作動温度:T1は、通常のサ
ーモスタットバルブ(開弁温度が固定式のサーモスタッ
トバルブ)の開弁温度(例えば、80℃〜90℃)に対
して十分に高い温度に設定されているものとする。
【0036】ここで図1に戻り、前記した第3冷却水路
8における機械式ウォーターポンプ10の直上流の部位
には、該第3冷却水路8内を流れる冷却水の温度に対応
した電気信号を出力する水温センサ19が取り付けられ
ている。
【0037】次に、ヘッド側冷却水路2aには、ヒータ
ホース11の基端が接続され、そのヒータホース11の
終端は、前記した電子制御式サーモスタットバルブ7と
機械式ウォーターポンプ10とを接続する第3冷却水路
8の途中に接続されている。
【0038】前記ヒータホース11の途中には、冷却水
と車室内暖房用空気との間で熱交換を行うヒータコア1
2が配置されている。このヒータコア12には、該ヒー
タコア12において冷却水との間で熱交換が行われた暖
房用空気を車室内へ圧送するヒータブロア120が併設
されている。このヒータブロア120は、車室内に設け
られたヒータスイッチ21がオン状態にあるときに作動
するようになっている。
【0039】前記ヒータホース11における該ヒータホ
ース11の基端とヒータコア12との間に位置する部位
には、蓄熱タンク13が配置されている。この蓄熱タン
ク13は、冷却水を蓄熱状態で貯蔵する容器であり、ヒ
ータホース11から該蓄熱容器13内へ冷却水を流入さ
せるための冷却水入口13cと、該蓄熱タンク13内か
らヒータホース11へ冷却水を流出させるための冷却水
出口13dとを備えている。
【0040】前記冷却水入口13cと前記冷却水出口1
3dとには、それぞれ冷却水の逆流を防止する一方向弁
(ワンウェイバルブ)13a、13bが設けられてい
る。
【0041】このように構成された蓄熱タンク13は、
冷却水入口13cから新規の冷却水が流入すると、その
代わりに該蓄熱タンク13内に貯蔵されていた高温の冷
却水(以下、蓄熱温水と称する)を冷却水出口13dか
ら排出する。
【0042】尚、蓄熱タンク13は、該蓄熱タンク13
の冷却水入口13cがヒータホース11の終端側に位置
し、且つ、冷却水出口13dがヒータホース11の基端
側に位置するようにヒータホース11と接続されるもの
とする。
【0043】また、蓄熱タンク13には、該蓄熱タンク
13内に貯蔵されている冷却水の温度に対応した電気信
号を出力するタンク内水温センサ25が取り付けられて
いる。
【0044】次に、前記ヒータホース11における蓄熱
タンク13とヒータコア12との間に位置する部位に
は、電動ウォーターポンプ14が配置されている。この
電動ウォーターポンプ14は、電気モータによって駆動
されるポンプであり、該電動ウォーターポンプ14の吸
込口から吸い込んだ冷却水を吐出口から所定の圧力で吐
出するよう構成されている。
【0045】尚、電動ウォーターポンプ14は、該電動
ウォーターポンプ14の吸込口がヒータホース11の終
端側に位置し、且つ、吐出口がヒータホース11の基端
側に位置するようヒータホース11と接続されるものと
する。
【0046】また、ヒータホース11における該ヒータ
ホース11の基端と蓄熱タンク13との間に位置する部
位には、第1バイパス通路15の基端が接続されてい
る。この第1バイパス通路15の終端は、ヒータホース
11における電動ウォーターポンプ14とヒータコア1
2との間に位置する部位に接続されている。
【0047】更に、ヒータホース11における該ヒータ
ホース11の基端と前記第1バイパス通路15の基端と
の間に位置する部位には、第2バイパス通路16の基端
が接続されている。この第2バイパス通路16の終端
は、ヒータホース11における電動ウォーターポンプ1
4と前記第1バイパス通路15の終端との間に位置する
部位に接続されている。
【0048】以下では、ヒータホース11において、該
ヒータホース11の基端と第2バイパス通路16の基端
との間に位置する部位を第1ヒータホース11aと称
し、第2バイパス通路16の基端と第1バイパス通路1
5の基端との間に位置する部位を第2ヒータホース11
bと称し、第1バイパス通路15の基端と蓄熱タンク1
3との間に位置する部位を第3ヒータホース11cと称
し、蓄熱タンク13と電動ウォーターポンプ14との間
に位置する部位を第4ヒータホース11dと称し、電動
ウォーターポンプ14と第2バイパス通路16の終端と
の間に位置する部位を第5ヒータホース11eと称し、
第2バイパス通路16の終端と第1バイパス通路15の
終端との間に位置する部位を第6ヒータホース11fと
称し、第1バイパス通路15の終端とヒータコア12と
の間に位置する部位を第7ヒータホース11gと称し、
更にヒータコア12と該ヒータホース11の終端との間
に位置する部位を第8ヒータホース11hと称するもの
とする。
【0049】前記した第6ヒータホース11fと第7ヒ
ータホース11gと第1バイパス通路15との接続部に
は、第1の流路切換弁17が設けられている。この第1
の流路切換弁17は、前記した3つの通路の導通と、前
記3つの通路の何れか1つの遮断とを選択に切り換える
バルブである。第1の流路切換弁17は、例えば、図示
しないステップモータ等からなるアクチュエータによっ
て駆動されるようになっている。
【0050】前記した第1ヒータホース11aと第2ヒ
ータホース11bと第2バイパス通路16との接続部に
は、第2の流路切換弁18が設けられている。この第2
の流路切換弁18は、前記した3つの通路の導通と、前
記3つの通路の何れか1つの遮断とを選択に切り換える
バルブである。第1の流路切換弁17は、例えば、図示
しないステップモータ等からなるアクチュエータによっ
て駆動されるようになっている。
【0051】このように構成された内燃機関1の冷却系
には、該冷却系を制御するための電子制御ユニット(El
ectronic Control Unit:ECU)20が併設されている。
このECU20は、冷却水循環系を専用に制御する電子
制御ユニットであってもよく、あるいは冷却水循環系の
制御と内燃機関1の制御とを兼任する電子制御ユニット
であってもよい。
【0052】前記ECU20には、前述した水温センサ
19及びタンク内水温センサ25に加え、車室内に取り
付けられたヒータスイッチ21、イグニッションスイッ
チ22、及びスタータスイッチ23が電気的に接続され
るとともに、電動ウォーターポンプ14、第1の流路切
換弁17、第2の流路切換弁18、ファンモータ50
a、電子制御式サーモスタットバルブ7の加熱器76、
スタータモータ100、及びヒータブロア120が電気
的に接続されている。
【0053】ECU20は、内燃機関1の運転状態や各
種センサの出力信号値等をパラメータとして、電動ウォ
ーターポンプ14、第1の流路切換弁17、第2の流路
切換弁18、ファンモータ50a、加熱器76、スター
タモータ100、及びヒータブロア120を制御する。
【0054】以下、この実施の形態における蓄熱装置を
備えた内燃機関の作用について説明する。先ず、内燃機
関1の始動に先駆けて該内燃機関1を予熱する場合につ
いて説明する。ここでは、蓄熱タンク13内に予め高温
の冷却水が貯蔵されているものとする。
【0055】ECU20は、内燃機関1のクランキング
が開始される前、例えば、イグニッションスイッチ22
がオフからオンへ切り換えられたときに、第1バイパス
通路15を遮断し且つ第6ヒータホース11fと第7ヒ
ータホース11gを導通させるべく第1の流路切換弁1
7を制御し、第2バイパス通路16を遮断し且つ第1ヒ
ータホース11aと第2ヒータホース11bを導通させ
るべく第2の流路切換弁18を制御し、更に電動ウォー
ターポンプ14を作動させるべく該電動ウォーターポン
プ14へ駆動電力を供給する。
【0056】この場合、機械式ウォーターポンプ10が
作動せずに電動ウォーターポンプ14のみが作動するた
め、図3に示すように、電動ウォーターポンプ14→第
4ヒータホース11d→蓄熱タンク13→第3ヒータホ
ース11c→第2ヒータホース11b→第2の流路切換
弁18→第1ヒータホース11a→ヘッド側冷却水路2
a→ブロック側冷却水路2b→機械式ウォーターポンプ
10→第3冷却水路8→第8ヒータホース11h→ヒー
タコア12→第7ヒータホース11g→第1の流路切換
弁17→第6ヒータホース11f→第5ヒータホース1
1e→電動ウォーターポンプ14の順に冷却水が流れる
循環回路が成立する。
【0057】上記したような循環回路が成立すると、電
動ウォーターポンプ14から吐出された冷却水が第4ヒ
ータホース11dを介して蓄熱タンク13に流入し、そ
れと入れ代わりに蓄熱タンク13内に貯蔵されていた蓄
熱温水が該蓄熱タンク13から排出される。蓄熱タンク
13から排出された蓄熱温水は、第3ヒータホース11
c、第2ヒータホース11b、第2の流路切換弁18、
及び第1ヒータホース11aを経由してヘッド側冷却水
路2aに流入し、次いでブロック側冷却水路2bに流入
することになる。
【0058】蓄熱タンク13からの蓄熱温水が内燃機関
1のヘッド側冷却水路2a及びブロック側冷却水路2b
に流入すると、それと入れ代わりにヘッド側冷却水路2
a及びブロック側冷却水路2bに元々滞留していた低温
の冷却水がヘッド側冷却水路2a及びブロック側冷却水
路2bから第1冷却水路4へ流出する。
【0059】この結果、内燃機関1では、蓄熱温水の熱
がヘッド側冷却水路2a及びブロック側冷却水路2bの
壁面に伝達される。特に上記した循環回路では蓄熱温水
がヘッド側冷却水路2aに流入した後にブロック側冷却
水路2bに流入するため、シリンダヘッド1aが優先的
に予熱されることになる。これによりシリンダヘッド1
aの図示しない吸気ポートの壁面温度及び吸気温度が上
昇するため、内燃機関1の始動時及び始動後において、
燃料の気化が促進されるとともに混合気の温度が上昇
し、以て壁面付着燃料量の減少、燃焼の安定化、始動性
の向上、及び排気エミッションの向上を図ることが可能
となる。
【0060】更に、上記した循環回路では、蓄熱タンク
13と内燃機関1のヘッド側冷却水路2aとがヒータコ
ア12等を介さずに直接的に連通するため、蓄熱タンク
13からヘッド側冷却水路2aに至る経路における蓄熱
温水の不要な放熱が抑制されることになる。この結果、
蓄熱タンク13に蓄えられていた熱が効率的に内燃機関
1へ伝達されることになる。
【0061】従って、上記した循環回路によれば、少な
い熱量であっても内燃機関1を十分に予熱することが可
能となり、以て始動性の向上、燃焼の安定化、及び暖機
運転時間の短縮等を図ることが可能となる。
【0062】次に、スタータスイッチ23がオフからオ
ンへ切り換えられると、ECU20は、電動ウォーター
ポンプ14に対する駆動電力の供給を停止した後に、ス
タータモータ100や図示しない燃料噴射弁等に駆動電
力を印加して内燃機関1のクランキングを開始し、以て
内燃機関1を始動させる。
【0063】内燃機関1のクランキングが開始される
と、クランクシャフトの回転トルクによって機械式ウォ
ーターポンプ10が駆動される。これに対応してECU
20は、第7ヒータホース11gを遮断すべく第1の流
路切換弁17を制御し、およびまたは第1ヒータホース
11aを遮断すべく第2の流路切換弁18を制御すると
ともに、電動ウォーターポンプ14を停止状態とする。
【0064】その際、水温センサ19の出力信号値(冷
却水温度:THW)が内燃機関1の運転に適した温度(例
えば80℃〜90℃)より低ければ、ECU20は、電
子制御式サーモスタットバルブ7の加熱器76に対する
駆動電流の印加を禁止し、電子制御式サーモスタットバ
ルブ7が第2冷却水路6を遮断すると同時に第4冷却水
路9を開放するようにする。尚、以下では上記した内燃
機関1の運転に適した冷却水温度を機関運転適合水温:
T2と称するものとする。
【0065】この場合、図4に示すように、機械式ウォ
ーターポンプ10→ブロック側冷却水路2b→ヘッド側
冷却水路2a→第4冷却水路9→電子制御式サーモスタ
ットバルブ7→第3冷却水路8→機械式ウォーターポン
プ10の順で冷却水が流れる循環回路が成立する。
【0066】このような循環回路が成立した場合には、
内燃機関1から流出した比較的低温の冷却水がラジエタ
ー5を迂回して流れることになるため、冷却水がラジエ
ター5によって必要以上に冷却されることがない。
【0067】この結果、内燃機関1が冷却水によって不
要に冷却されることがなく、内燃機関1の暖機が妨げら
れることがない。
【0068】その後、水温センサ19の出力信号値(冷
却水温度)が機関運転適合水温:T2以上になると、E
CU20は、電子制御式サーモスタットバルブ7の加熱
器76に駆動電流を印加して、電子制御式サーモスタッ
トバルブ7が第4冷却水路9を遮断すると同時に第2冷
却水路6を開放するようにする。
【0069】この場合、図5に示すように、機械式ウォ
ーターポンプ10→ブロック側冷却水路2b→ヘッド側
冷却水路2a→第1冷却水路4→ラジエター5→第2冷
却水路6→電子制御式サーモスタットバルブ7→第3冷
却水路8→機械式ウォーターポンプ10の順で冷却水が
流れる循環回路が成立する。
【0070】このような循環回路が成立した場合には、
内燃機関1から流出した比較的高温の冷却水がラジエタ
ー5を流通することになるため、冷却水の熱がラジエタ
ー5によって放熱される。この結果、冷却水の温度が機
関運転適合水温:T2に保たれるようになる。
【0071】次に、内燃機関1が運転状態にあるとき
に、ヒータスイッチ21がオフからオンへ切り換えられ
ると、ECU20は、電動ウォーターポンプ14を停止
状態に維持し、第1バイパス通路15を遮断し且つ第6
ヒータホース11fと第7ヒータホース11gを導通さ
せるべく第1の流路切換弁17を制御し、第2ヒータホ
ース11bを遮断し且つ第1ヒータホース11aと第2
バイパス通路16を導通させるべく第2の流路切換弁1
8を制御し、更にヒータブロア120を作動させるべく
該ヒータブロア120に駆動電力を供給する。
【0072】この場合、電動ウォーターポンプ14を作
動せずに機械式ウォーターポンプ10のみが作動するた
め、図6に示すように、機械式ウォーターポンプ10→
ブロック側冷却水路2b→ヘッド側冷却水路2a→第1
冷却水路4→ラジエター5→第2冷却水路6→電子制御
式サーモスタットバルブ7→第3冷却水路8→機械式ウ
ォーターポンプ10の順で冷却水が流れる第1の循環回
路が成立すると同時に、機械式ウォーターポンプ10→
ブロック側冷却水路2b→ヘッド側冷却水路2a→第1
ヒータホース11a→第2の流路切換弁18→第2バイ
パス通路16→第6ヒータホース11f→第1の流路切
換弁17→第7ヒータホース11g→ヒータコア12→
第8ヒータホース11h→第3冷却水路8→機械式ウォ
ーターポンプ10の順で冷却水が流れる第2の循環回路
が成立する。
【0073】上記したように第2の循環回路が成立する
と、内燃機関1から流出した高温の冷却水は、第1ヒー
タホース11a、第2の流路切換弁18、第2バイパス
通路16、第6ヒータホース11f、第1の流路切換弁
17、及び第7ヒータホース11gを経由してヒータコ
ア12に流入することになるため、ヒータコア12にお
いて冷却水と暖房用空気との間で熱交換が行われる。つ
まり、ヒータコア12において冷却水の熱が暖房用空気
へ伝達され、暖房用空気が暖められる。ヒータコア12
において暖められた暖房用空気は、ヒータブロア120
によって車室内へ圧送される。
【0074】その際、内燃機関1から流出した高温の冷
却水が蓄熱タンク13等を介さずに直接的にヒータコア
12へ到達することができるため、内燃機関1からヒー
タコア12に至る経路における冷却水の不要な放熱が抑
制されることになる。この結果、内燃機関1から冷却水
へ伝達された熱が効率的に暖房用空気へ伝達されること
になる。
【0075】次に、蓄熱タンク13に高温の冷却水を貯
蔵する方法について述べる。蓄熱タンク13に高温の冷
却水を貯蔵する場合には、ECU20は、電動ウォータ
ーポンプ14を停止状態に維持し、第6ヒータホース1
1fを遮断し且つ第1バイパス通路15と第7ヒータホ
ース11gを導通させるべく第1の流路切換弁17を制
御し、更に第2ヒータホース11bを遮断し且つ第1ヒ
ータホース11aと第2バイパス通路16を導通させる
べく第2の流路切換弁18を制御する。
【0076】この場合、電動ウォーターポンプ14が作
動せずに機械式ウォーターポンプ10のみが作動するた
め、図7に示すように、機械式ウォーターポンプ10→
ブロック側冷却水路2b→ヘッド側冷却水路2a→第1
冷却水路4→ラジエター5→第2冷却水路6→電子制御
式サーモスタットバルブ7→第3冷却水路8→機械式ウ
ォーターポンプ10の順で冷却水が流れる第1の循環回
路が成立すると同時に、機械式ウォーターポンプ10→
ブロック側冷却水路2b→ヘッド側冷却水路2a→第1
ヒータホース11a→第2の流路切換弁18→第2バイ
パス通路16→第5ヒータホース11e→電動ウォータ
ーポンプ14→第4ヒータホース11d→蓄熱タンク1
3→第3ヒータホース11c→第1バイパス通路15→
第1の流路切換弁17→第7ヒータホース11g→ヒー
タコア12→第8ヒータホース11h→第3冷却水路8
→機械式ウォーターポンプ10の順で冷却水が流れる第
3の循環回路が成立する。
【0077】上記したような第3の循環回路が成立する
と、冷却水がヘッド側冷却水路2a及びブロック側冷却
水路2bを通過する際に、シリンダヘッド1a及びシリ
ンダブロック1bの熱がヘッド側冷却水路2a及びブロ
ック側冷却水路2bの壁面を介して冷却水に伝達される
ため、ヘッド側冷却水路2aから流出する冷却水は多量
の熱を持つ高温の冷却水となる。
【0078】ヘッド側冷却水路2aから流出した高温の
冷却水は、第1ヒータホース11a、第2の流路切換弁
18、第2バイパス通路16、第5ヒータホース11
e、電動ウォーターポンプ14、及び第4ヒータホース
11dを介して蓄熱タンク13に流入することになる。
【0079】ヘッド側冷却水路2aから流出した高温の
冷却水が蓄熱タンク13に流入すると、それと入れ代わ
りに蓄熱タンク13内に元々貯蔵されていた冷却水が該
蓄熱タンク13から排出される。内燃機関1からの高温
の冷却水が蓄熱タンク13に流入し続けると、蓄熱タン
ク13内に元々貯蔵されていた冷却水の全てが該蓄熱タ
ンク13から排出され、その結果、高温の冷却水のみが
蓄熱タンク13に貯蔵されるようになる。
【0080】尚、上記したような貯蔵処理を終了するタ
イミングとしては、蓄熱タンク13内の冷却水が全て入
れ替わった時期が好ましく、そのような時期を判定する
方法としては、蓄熱タンク13内の冷却水が全て入れ替
わるまでに要する時間(以下、冷却水入替時間と称す
る)を予め実験的に求めておき、貯蔵処理が開始された
時点からの経過時間が上記の冷却水入替時間に達した時
点で、蓄熱タンク13内の冷却水が全て入れ替わったと
判定する方法を例示することができる。
【0081】その際、冷却水入替時間は、ヘッド側冷却
水路2aから流出した冷却水が蓄熱タンク13に到達す
るまでに要する時間と、機械式ウォーターポンプ10の
単位時間当たりの吐出量とを考慮して決定されることが
好ましい。但し、機械式ウォーターポンプ10の単位時
間当たりの吐出量は、機関回転数に応じて変化するた
め、機関回転数と冷却水入替時間との関係を予めマップ
化しておくようにしてもよい。
【0082】一方、冷却水入替時間は、内燃機関1を循
環する冷却水の温度、蓄熱タンク13内の冷却水の温
度、外気温度などをパラメータとして決定されるように
してもよい。例えば、内燃機関1を循環する冷却水の温
度が高く、蓄熱タンク13内の冷却水の温度が高く、更
に外気温度が高くなるほど冷却水入替時間を短くするよ
うにしてもよく、あるいは内燃機関1を循環する冷却水
の温度と蓄熱タンク13内の冷却水の温度との差が小さ
くなるほど(且つ蓄熱タンク13内の冷却水の温度が高
くなるほど)冷却水入替時間を短くするようにしてもよ
い。
【0083】ところで、内燃機関1が長期間運転停止さ
れた後の始動時においても内燃機関1を効果的に予熱す
るためには、蓄熱タンク13に貯蔵されるべき冷却水の
温度が高いほど好ましいと言える。
【0084】しかしながら、電子制御式サーモスタット
バルブ7が第4冷却水路9を遮断すると同時に第2冷却
水路6を開放している状態、つまり前述した図7の説明
で述べた第1の循環回路が成立している状況下で蓄熱処
理が行われると、冷却水がラジエター5において冷却さ
れることになるため、機関運転適合水温:T2温度より
高い温度の冷却水を蓄熱タンク13に貯蔵することは困
難となる。
【0085】そこで、本実施の形態に係る蓄熱装置を備
えた内燃機関では、ECU20は、蓄熱タンク13に冷
却水の熱を蓄える必要がない場合には、水温センサ19
の出力信号値(冷却水温度)が機関運転適合水温:T2
以上となった時点で電子制御式サーモスタットバルブ7
の加熱器76に駆動電流を印加して第2冷却水路6と第
3冷却水路8を導通させ、蓄熱タンク13に冷却水の熱
を蓄える必要がある場合には、水温センサ19の出力信
号値(冷却水温度)が蓄熱に適した温度(以下、蓄熱適
応温度:T3(>T2)と称する)以上となるまで電子
制御式サーモスタットバルブ7の加熱器76に対する駆
動電流の印加を禁止するようにした。
【0086】その際、電子制御式サーモスタットバルブ
7の感温作動部75の作動温度が蓄熱適応温度:T3以
下であると、冷却水温度が蓄熱適応温度:T3に達する
前に不用意に冷却水がラジエター5を流通してしまうこ
とになるため、前記感温作動部75の作動温度は蓄熱適
応温度:T3より十分に高い温度に設定されるものとす
る。
【0087】但し、電子制御式サーモスタットバルブ7
の加熱器76に対する駆動電流の印加禁止により内燃機
関1を循環する冷却水の温度が過剰に上昇すると内燃機
関1の過熱を招く虞があるため、電子制御式サーモスタ
ットバルブ7の感温作動部75の作動温度を冷却水温度
の上限値に設定しておくことが好ましい。
【0088】以下では、蓄熱タンク13に高温の冷却水
を貯蔵する方法について図8に沿って説明する。
【0089】図8は、蓄熱制御ルーチンを示すフローチ
ャート図である。蓄熱制御ルーチンは、ECU20のR
OMなどに予め記憶されているルーチンであり、ECU
20によって所定時間毎(例えば、クランクシャフトが
所定角度回転する度)に繰り返し実行されるルーチンで
ある。
【0090】蓄熱制御ルーチンにおいて、ECU20
は、先ずS801において、ECU20のRAMやバッ
クアップRAM等に予め設定されている予熱完了フラグ
記憶領域へアクセスし、その予熱完了フラグ記憶領域に
“1”が記憶されているか否かを判別する。
【0091】予熱完了フラグ記憶領域は、蓄熱タンク1
3に貯蔵されていた高温の冷却水により内燃機関1の予
熱が完了した際に“1”が記憶され、内燃機関1の運転
停止時(イグニッションスイッチ22がオンからオフへ
切り換えられた時)又は始動開始時(イグニッションス
イッチ22がオフからオンへ切り換えられた時)に
“0”がリセットされる領域である。
【0092】前記S801において前記予熱完了フラグ
記憶領域に“0”が記憶されていると判定された場合に
は、ECU20は、本ルーチンの実行を一旦終了する。
【0093】一方、前記S801において前記予熱完了
フラグ記憶領域に“1”が記憶されていると判定された
場合には、ECU20は、S802へ進む。
【0094】S802では、ECU20は、タンク内水
温センサ25の出力信号値(タンク内水温):Tthを入
力する。
【0095】S803では、ECU20は、前記S80
2で入力されたタンク内水温:Tthが蓄熱適応温度:T
3以上であるか否かを判別する。
【0096】前記S803においてタンク内水温:Tth
が蓄熱適応温度:T3以上であると判定された場合は、
ECU20は、蓄熱タンク13内に高温の冷却水を貯蔵
する必要がないとみなし、S804〜S807において
電子制御式サーモスタットバルブ7を通常通りに制御す
る。
【0097】すなわち、ECU20は、先ずS804に
おいて、水温センサ19の出力信号値(冷却水温度):
Twを入力する。
【0098】S805では、ECU20は、前記S80
4で入力された冷却水温度:Twが機関運転適合水温:
T2以上であるか否かを判別する。
【0099】前記S805において冷却水温度:Twが
機関運転適合水温:T2以上であると判定された場合
は、ECU20は、S806へ進む。
【0100】S806では、ECU20は、第2冷却水
路6と第3冷却水路8を導通(第4冷却水路9を遮断)
すべく電子制御式サーモスタットバルブ7の加熱器76
に駆動電流を印加して、本ルーチンの実行を一旦終了す
る。
【0101】この場合、冷却水がラジエター5を流通す
ることになるため、冷却水の温度が不要に上昇せずに機
関運転適合水温:T2に保たれることになる。
【0102】一方、前記S805において冷却水温度:
Twが機関運転適合水温:T2未満であると判定された
場合は、ECU20は、S807へ進む。
【0103】S807では、ECU20は、第3冷却水
路8と第4冷却水路9を導通(第2冷却水路6を遮断)
すべく電子制御式サーモスタットバルブ7の加熱器76
に対する駆動電流の印加を停止して、本ルーチンの実行
を一旦終了する。
【0104】この場合、冷却水がラジエター5を流通し
ないため、冷却水が不要に冷却されずに速やかに機関運
転適合水温:T2まで昇温することになる。
【0105】また、前述したS803においてタンク内
水温:Tthが蓄熱適応温度:T3以下であると判定され
た場合は、ECU20は、S808〜S813において
冷却水を昇温させるべく電子制御式サーモスタットバル
ブ7を制御する。
【0106】すなわち、ECU20は、先ずS808に
おいて、水温センサ19の出力信号値(冷却水温度):
Twを入力する。
【0107】S809では、ECU20は、前記S80
8で入力された冷却水温度:Twが蓄熱適応温度:T3
以上であるか否かを判別する。
【0108】前記S809において冷却水温度:Twが
蓄熱適応温度:T3以上であると判定された場合には、
ECU20は、S810へ進み、蓄熱処理を実行する。
【0109】具体的には、ECU20は、電動ウォータ
ーポンプ14を停止状態に維持し、第6ヒータホース1
1fを遮断し且つ第1バイパス通路15と第7ヒータホ
ース11gを導通させるべく第1の流路切換弁17を制
御し、更に第2ヒータホース11bを遮断し且つ第1ヒ
ータホース11aと第2バイパス通路16を導通させる
べく第2の流路切換弁18を制御することにより、前述
した図7の説明で述べたような循環回路を成立させ、ヘ
ッド側冷却水路2aから流出した高温の冷却水を蓄熱タ
ンク13へ貯蔵させる。
【0110】この場合、蓄熱タンク13には、蓄熱適応
温度:T3以上の冷却水が貯蔵されることになる。
【0111】S811では、ECU20は、蓄熱処理が
完了したか否か、言い換えれば、蓄熱タンク13内の冷
却水が蓄熱適応温度:T3以上の冷却水に入れ替わった
か否かを判別する。すなわち、ECU20は、蓄熱処理
の実行開始時点からの経過時間が冷却水入替時間以上に
達したか否かを判別する。
【0112】前記S811において蓄熱処理が完了して
いないと判定された場合には、ECU20は、前記S8
10以降の処理を繰り返し実行する。
【0113】前記S811において蓄熱処理が完了した
と判定された場合には、ECU20は、S812へ進
み、電子制御式サーモスタットバルブ7の加熱器76に
対して駆動電流を印加し、第2冷却水路6と第3冷却水
路8とを速やかに導通させる。
【0114】一方、前記S809において冷却水温度:
Twが蓄熱適応温度:T3未満であると判定された場合
には、ECU20は、S813へ進み、電子制御式サー
モスタットバルブ7の加熱器76に対する駆動電流の印
加を禁止する。この場合、電子制御式サーモスタットバ
ルブ7により、第2冷却水路6が遮断されると同時に第
4冷却水路9が開放されて第3冷却水路8と第4冷却水
路9が導通するため、冷却水がラジエター5を流通しな
いことになる。
【0115】このS813の処理は、S808において
水温センサ19の出力信号値(冷却水温度):Twが蓄
熱適応温度:T3以上であると判定されるまで継続され
る。つまり、冷却水の温度が蓄熱適応温度:T3以上と
なるまでは、冷却水がラジエター5を流通しないことに
なる。その結果、冷却水の温度が速やかに蓄熱適応温
度:T3まで上昇することになる。
【0116】そして、冷却水の温度が蓄熱適応温度:T
3以上まで昇温すると、ECU20は、S810へ進ん
で蓄熱処理を実行し、次いでS811において蓄熱処理
が終了したと判定されると、S812において電子制御
式サーモスタットバルブ7の加熱器76へ駆動電流を印
加して冷却水のラジエター5への流通を許容する。
【0117】このようにECU20が蓄熱制御ルーチン
を実行することにより、蓄熱タンク13に高温の冷却水
を貯蔵する必要がない場合には、冷却水温度が機関運転
適合水温:T2以上となった時点で冷却水のラジエター
5への流通が許容され、蓄熱タンク13に高温の冷却水
を貯蔵する必要がある場合には、冷却水温度が蓄熱適応
温度:T3以上となるまで冷却水のラジエター5への流
通が禁止されることになる。
【0118】この結果、蓄熱タンク13に高温の冷却水
を貯蔵する必要がある場合には、冷却水温度が速やかに
蓄熱適応温度:T3以上まで昇温することになり、蓄熱
適応温度:T3以上の冷却水を蓄熱タンク13内に貯蔵
することが可能となる。
【0119】更に、電子制御式サーモスタットバルブ7
の感温作動部75の作動温度が蓄熱適応温度:T3より
高い温度に設定されているため、冷却水温度が蓄熱適応
温度:T3未満であるときに不用意に冷却水がラジエタ
ー5を流通してしまうことがなく、蓄熱適応温度:T3
以上の冷却水を確実に蓄熱タンク13に貯蔵することが
可能である。
【0120】また、蓄熱タンク13に対する蓄熱処理が
完了した後は、直ちに冷却水がラジエター5を流通する
ようになるため、冷却水温度が速やかに機関運転適合水
温:T2まで低下し、内燃機関1が高温の冷却水に長期
間曝されることがない。特に、電子制御式サーモスタッ
トバルブ7の感温作動部75の作動温度が冷却水温度の
上限値に設定されている場合には、冷却水温度が過剰に
上昇することが無く、内燃機関1の過熱を防止すること
も可能である。
【0121】従って、本実施の形態に係る蓄熱装置を備
えた内燃機関によれば、内燃機関の過熱を防止しつつ高
温の冷却水を蓄熱タンク13に貯蔵することが可能とな
る。
【0122】尚、本実施の形態では、本発明に係る通路
開閉弁として電子制御式サーモスタットバルブ7を例に
挙げたが、電磁式の三方切換弁であってもよい。
【0123】
【発明の効果】本発明に係る蓄熱装置を備えた内燃機関
によれば、蓄熱装置に熱媒体を貯蔵する必要がある場合
にのみ熱媒体の冷却手段への流通が禁止されるため、内
燃機関を長期にわたって高温の熱媒体に曝すことなく、
高温の熱媒体を蓄熱装置に貯蔵することが可能となる。
この結果、内燃機関の過熱を防止しつつ所望の熱量を蓄
熱装置に蓄えることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 車両用内燃機関の冷却水循環系の概略構成を
示す図
【図2】 (a)三方切換弁(電子制御式サーモスタッ
トバルブ)の構成を示す図 (b)三方切換弁(電子制御式サーモスタットバルブ)
の動作を説明する図
【図3】 内燃機関を予熱する場合の冷却水の流れを示
す図
【図4】 機関始動後における冷却水の流れを示す図
【図5】 機関暖機後における冷却水の流れを示す図
【図6】 ヒータスイッチがオンのときの冷却水の流れ
を示す図
【図7】 蓄熱タンクに冷却水を貯蔵する場合の冷却水
の流れを示す図
【図8】 蓄熱制御ルーチンを示すフローチャート図
【符号の説明】
1・・・・内燃機関 1a・・・シリンダヘッド 1b・・・シリンダブロック 2a・・・ヘッド側冷却水路 2b・・・ブロック側冷却水路 5・・・・ラジエター 7・・・・電子制御式サーモスタットバルブ 10・・・機械式ウォーターポンプ 13・・・蓄熱タンク 14・・・電動ウォーターポンプ 17・・・第1の流路切換弁 18・・・第2の流路切換弁 19・・・水温センサ19(機関側水温センサ) 20・・・ECU20 25・・・タンク内水温センサ 75・・・感温作動部 76・・・加熱器

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関に形成され、熱媒体が循環する
    熱媒体循環経路と、 前記熱媒体循環経路を流れる熱媒体の一部を保温貯蔵す
    る蓄熱装置と、 前記熱媒体を冷却する冷却手段と、 前記熱媒体循環経路から前記冷却手段を経由して前記熱
    媒体循環経路へ熱媒体を還流させる冷却用熱媒体通路
    と、 前記冷却用熱媒体通路を開閉する通路開閉弁と、 前記蓄熱装置に熱媒体を貯蔵する必要がないときは、前
    記熱媒体の温度が第1の所定温度以上となった時点で前
    記通路開閉弁を開弁させ、前記蓄熱装置に熱媒体を貯蔵
    する必要があるときは、前記熱媒体の温度が前記第1の
    所定温度より高い第2の所定温度となるまで前記通路開
    閉弁の開弁を禁止する通路開閉制御手段と、を備えるこ
    とを特徴とする蓄熱装置を備えた内燃機関。
  2. 【請求項2】 前記通路開閉弁は、前記冷却用熱媒体通
    路を開閉する弁体と、第2の所定温度より高い第3の所
    定温度以上となったときに体積変化して弁体を開弁させ
    る感温作動部と、前記感温作動部を加熱する加熱部とを
    具備した電子制御式サーモスタットであり、 前記通路開閉制御手段は、前記蓄熱装置に熱媒体を貯蔵
    する必要がないときは、前記熱媒体の温度が第1の所定
    温度以上となった時点で前記加熱部を作動させて前記感
    温作動部を第3の所定温度以上まで昇温させ、前記蓄熱
    装置に熱媒体を貯蔵する必要があるときは、前記熱媒体
    の温度が前記第2の所定温度以上となるまで前記加熱部
    の作動を禁止することを特徴とする請求項1に記載の蓄
    熱装置を備えた内燃機関。
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