JP2003138216A - ワイパーブレードゴム用コーティング剤及びワイパーブレードゴム - Google Patents

ワイパーブレードゴム用コーティング剤及びワイパーブレードゴム

Info

Publication number
JP2003138216A
JP2003138216A JP2001335439A JP2001335439A JP2003138216A JP 2003138216 A JP2003138216 A JP 2003138216A JP 2001335439 A JP2001335439 A JP 2001335439A JP 2001335439 A JP2001335439 A JP 2001335439A JP 2003138216 A JP2003138216 A JP 2003138216A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wiper blade
blade rubber
coating
coating agent
binder
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001335439A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinya Goto
伸哉 後藤
Naoki Torii
直紀 鳥居
Akira Kobayashi
陽 小林
Akitoshi Ito
晁逸 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asmo Co Ltd
Fukoku Co Ltd
Denso Corp
Fukoku KK
DuPont Toray Specialty Materials KK
Original Assignee
Asmo Co Ltd
Dow Corning Asia Ltd
Fukoku Co Ltd
Denso Corp
Fukoku KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asmo Co Ltd, Dow Corning Asia Ltd, Fukoku Co Ltd, Denso Corp, Fukoku KK filed Critical Asmo Co Ltd
Priority to JP2001335439A priority Critical patent/JP2003138216A/ja
Publication of JP2003138216A publication Critical patent/JP2003138216A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60SSERVICING, CLEANING, REPAIRING, SUPPORTING, LIFTING, OR MANOEUVRING OF VEHICLES, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B60S1/00Cleaning of vehicles
    • B60S1/02Cleaning windscreens, windows or optical devices
    • B60S1/04Wipers or the like, e.g. scrapers
    • B60S1/32Wipers or the like, e.g. scrapers characterised by constructional features of wiper blade arms or blades
    • B60S1/38Wiper blades
    • B60S2001/3827Wiper blades characterised by the squeegee or blade rubber or wiping element
    • B60S2001/3829Wiper blades characterised by the squeegee or blade rubber or wiping element characterised by the material of the squeegee or coating thereof

Abstract

(57)【要約】 【課題】 撥水処理されたガラス及び清浄ガラスの両方
に対して良好な払拭性および異音防止性能を満たし得る
と共に、寒冷地における氷着による払拭不良を防止した
ワイパーブレードゴムを提供すること。 【解決手段】 ワイパーブレードゴムのリップ部の両面
にコーティング被膜を有し、コーティング被膜が粒子状
の固体潤滑剤とバインダーと撥水性付与剤を含み、バイ
ンダーは1MPa以上の弾性率(0.5%モジュラス)
および1%以上の破断伸びを有する、ワイパーブレード
ゴム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両等に用いられ
るワイパーブレードゴム及びこのワイパーブレードゴム
に塗布されるコーティング剤に関する。
【0002】
【従来の技術】ワイパーブレードゴムは払拭時の摩擦抵
抗を少なくし、ガラスと接触するリップ部先端の耐摩耗
性を向上させるために、表面を塩素処理することが行わ
れている。この塩素処理は少なくともワイパーブレード
ゴムのリップ部を塩素系の溶剤に浸漬させて表面を硬化
させるものである。この塩素処理をしたワイパーブレー
ドゴムを用いてフッ素系又はシリコーン系の撥水処理を
施したガラス面上で水濡れ状態で作動させると、びびり
を発生した。また、ワイパーを10万回作動させたとき
の払拭性の官能評価でスジ残りが多かった。
【0003】自動車等の良好な視界を確保するために、
ガラスに撥水処理を施すことがある。本発明者が検討し
たところ、撥水処理されたガラスは水を玉状にはじくた
め、スジ残し等は発生し難いが、水膜を形成しにくいた
め、ガラスとゴムが直接接触し易くなり、湿潤条件下で
あっても特に低速での摩擦係数が乾燥条件での静摩擦係
数に匹敵するほどに大きくなるため、湿潤条件下での静
摩擦係数が清浄ガラスの場合と比べて大きくなり摩擦係
数の速度依存性が大きくなることによって、びびり(異
音)が発生しやすくなるという問題があることが確認さ
れた。
【0004】また、撥水処理されていないガラス面にお
いてもワックスの付着等によって水膜が形成されにくく
なり、びびりが発生しやすくなることがある。また、ワ
イパーブレードゴムは撥水処理されていないガラス面で
も、長期使用による摩耗や砂の噛み込みなどによってス
ジ残しや拭きムラが発生し、視界を妨げる。
【0005】さらに、撥水処理されたガラスでも耐久使
用されると撥水処理が部分的に消失してガラス基材が露
出する事態が発生するので、ワイパーブレードゴムには
撥水処理されたガラスおよび清浄ガラスの両方に対して
良好な払拭性および異音防止性能が求められる。
【0006】上記の如き問題点に鑑み、本発明者らは、
先に、撥水処理されたガラスおよび清浄ガラスの両方に
対して良好な払拭性および異音防止性能を満たし得るコ
ーティングワイパーブレードゴムを開示した(特願20
00−241889号)。
【0007】しかし、このコーティングワイパーブレー
ドゴムを寒冷地で冬季に用いるとコーティング面に氷着
が発生して払拭不良になることがあるという問題が見出
された。
【0008】そこで、本発明はこの問題を解決し、撥水
処理されたガラスおよび清浄ガラスの両方に対して良好
な払拭性および異音防止性能を満たし得ると共に、寒冷
地における氷着による払拭不良を防止したワイパーブレ
ードゴムを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために鋭意検討した結果、下記を提供することに
よりその目的が達成されることを見出して完成されたも
のである。
【0010】(1)粒子状の固体潤滑剤と、この固体潤
滑剤をワイパーブレードゴムに付着させるためのバイン
ダーと撥水性付与剤を含むワイパーブレードゴム用コー
ティング剤であって、前記バインダーは乾燥又は硬化後
に1MPa以上の弾性率(0.5%モジュラス)と1%
以上の破断伸びを有するものとなる、ワイパーブレード
ゴム用コーティング剤。
【0011】(2)前記バインダーに対する前記固体潤
滑剤の体積比が0.25〜1.0である上記のワイパー
ブレードゴム用コーティング剤。
【0012】(3)前記固体潤滑剤がグラファイト粒子
である上記のワイパーブレードゴム用コーティング剤。
【0013】(4)前記撥水性付与剤がシリコーンレジ
ンである上記のワイパーブレードゴム用コーティング
剤。
【0014】(5)メディアミルで混練された上記のワ
イパーブレードゴム用コーティング剤。
【0015】(6)前記撥水性付与剤が前記コーティン
グ剤固形分の0.1〜100質量%である上記のワイパ
ーブレードゴム用コーティング剤。
【0016】(7)ワイパーブレードゴムのリップ部の
両面にコーティング被膜を有し、前記コーティング被膜
が粒子状の固体潤滑剤とバインダーと撥水性付与剤を含
み、前記バインダーは1MPa以上の弾性率(0.5%
モジュラス)および1%以上の破断伸びを有する、ワイ
パーブレードゴム。
【0017】(8)前記コーティング被覆の厚さは2〜
10μmである上記ワイパーブレードゴム。
【0018】(9)前記ワイパーブレードゴムは前記リ
ップ部の切断前にはタンデム形状である上記ワイパーブ
レードゴム。
【0019】(10)タンデム形状のワイパーブレード
ゴムのリップ部の両面にコーティング剤を塗布し、この
コーティング剤を乾燥し又は硬化させ、リップ部先端を
切断してリップ部側面で終端するコーティング被膜を形
成することを含む工程によってワイパーブレードゴムを
製造する方法であり、前記コーティング剤が粒子状の固
体潤滑剤とバインダーと撥水性付与剤を含み、前記バイ
ンダーは乾燥又は硬化後の弾性率(0.5%モジュラ
ス)が1MPa以上、破断伸びが1%以上である、ワイ
パーブレードゴムを製造する方法。
【0020】
【発明の実施の形態】清浄ガラスに対して、振動吸収
性、低温性、耐熱性、耐摩耗性、耐オゾン性などのバラ
ンスが考慮された、良好な払拭性および異音防止性能を
発揮できるワイパーブレードゴムは存在する。このよう
なワイパーブレードゴムは、例えば、天然ゴム、クロロ
プレン、天然ゴムとクロロプレンの混合ゴム、エチレン
プロピレンゴム、シリコーンゴムなどで構成される。本
発明では、このような公知のワイパーブレードゴムある
いはさらにそれを改良したワイパーブレードゴムのいず
れをもワイパーブレードゴム本体として使用することが
できる。本発明では、撥水性ガラスにおける払拭不良、
異音の防止を図るために、ワイパーブレードゴムにコー
ティングした表面改質法により低摩擦化したので、ワイ
パーブレードゴム本体の特性に基づく清浄ガラスにおけ
る良好な払拭性、異音防止の効果はそのまま保持するこ
とができるものである。
【0021】本発明によれば、ワイパーブレードゴムの
リップ部の両面に、粒子状の固体潤滑剤とバインダーと
撥水性付与剤を含むコーティング剤を塗布し、乾燥及び
/又は硬化して、ワイパーブレードゴムの低摩擦化を図
ると共に寒冷地における氷着を防止する。粒子状の固体
潤滑剤の種類、バインダーの種類、配合比が主としてガ
ラスとの摩擦係数の低減に影響する。撥水性付与剤の種
類、配合比が寒冷地における氷着防止効果に影響する。
【0022】限定するわけではないが、好適な固体潤滑
剤はグラファイトであり、特に鱗片状が摩擦係数がより
小さいのでより好ましい。そのほか、二硫化モリブデン
なども使用できる。固体潤滑剤の粒径の影響は小さい
が、粒径は小さいほど摩擦係数が小さくなる傾向があ
り、また粒径が大きいと脱落の可能性も高くなるので、
コーティングの厚さより小さい粒径とする。一般的に
は、コーティング被膜の厚さは好ましくは2〜10μm
であるので、固体潤滑剤の粒径は2〜10μmの範囲内
で、コーティングの厚さより小さい粒径が好ましい。粒
子状の固体潤滑剤の粒径が10μmを超えるとコーティ
ング表面が粗面化し拭きが不良となる恐れがある。
【0023】さらに、コーティング剤のバインダーは、
乾燥し又は硬化後に弾性率(0.5%モジュラス)が1
MPa以上であり、破断伸びが1%以上であることが必
要である。コーティングが直接ガラスと接触すると考え
られ、アブレシブ摩耗時の摩擦係数は弾性率に逆比例す
るので、所望の低摩擦係数を得るためには弾性率(0.
5%モジュラス)が1MPa以上であることが必要であ
る。前記弾性率が1MPa未満では、ワイパーブレード
ゴムの摩擦係数を充分に小さくすることができない。好
ましい弾性率(0.5%モジュラス)は4MPa以上で
ある。ただし、破断伸びが1%未満であると、コーティ
ング剤をワイパーブレードゴムに塗布し乾燥又は硬化し
た後リップ部先端を切断するときに、あるいは使用時
に、塗膜割れを生じて塗膜剥離が発生することがあるの
で、破断伸びが1%以上であることが必要である。好ま
しい破断伸びは2%以上である。
【0024】このようなバインダーの特性を満たす樹脂
としては、特に限定されないが、ウレタン樹脂、ポリア
ミドイミド樹脂、エポキシ樹脂などが好ましく、特にウ
レタン樹脂が好適である。
【0025】撥水性付与剤としては、疎水性シリカ、シ
リコーンレジンなど撥水性を有する材料であればよい。
そして、撥水性付与剤を添加して撥水効果を付与する効
果に優れると共に、摩擦係数を増加させない、ガラスの
表面処理層を傷つけないなどの効果を含めた総合的な見
地から、シリコーンレジンが好適に選択される。
【0026】このシリコーンレジンの例としては、2官
能性単位と3官能性単位を有するシリコーンレジン(D
Tシリコーンレジン)、1官能性単位、2官能性単位及
び3官能性単位を有するシリコーンレジン(MDTシリ
コーンレジン)、1官能性単位と4官能性単位を有する
シリコーンレジン(MQシリコーンレジン)、また、1
官能性単位〜4官能性単位の全てを有するシリコーンレ
ジン(MDTQシリコーンレジン)などが挙げられる
が、これらに限定されるものではない。尚、シリコーン
レジンは通常、合成方法上の理由で、その構成単位中に
シラノール基を有するものであり、本発明に使用される
シリコーンレジンにおいても、発明の効果に影響を与え
ない範囲でこれらのシラノール基を有する単位が存在し
ても構わない。また、同様に本発明に使用されるシリコ
ーンレジン中にアルコキシ基を有する単位が存在しても
構わない。
【0027】本発明に使用されるシリコーンレジンが有
する有機置換基としては、炭素数1〜3のアルキル基ま
たはフェニル基が好適に選択される。
【0028】本発明に使用されるシリコーンレジンのう
ち、より好適には2官能性単位と3官能性単位を有する
DTシリコーンレジンが選択される。DTシリコーンレ
ジンとして、具体的には下記一般式(1)で表される単
位と下記一般式(2)で表される単位を有するシリコー
ンレジンが挙げられる。
【0029】(R2SiO2/2) 一般式(1) (R
はメチル基またはフェニル基) (R’SiO3/2) 一般式(2) (R’はメチル基
またはフェニル基) このようなDTシリコーンレジンの場合、2官能性単位
と3官能性単位の全体に占める2官能性単位の割合が、
10モル%以上のものが好ましい。
【0030】撥水性付与剤の量は、撥水性付与剤の種類
にも依存するが、コーティング剤バインダー、固体潤滑
剤および撥水性付与剤の全量を基準に一般的には撥水性
付与剤の固形分換算で0.1〜100質量%、好ましく
は0.1〜70質量%、より好ましくは0.1〜50質
量%の範囲内がよい。撥水性付与剤の量が少ないと氷着
防止効果が得られず、一方多すぎると摩擦係数を増加さ
せ、また撥水性付与剤の種類によるが固体潤滑剤又はバ
インダーとして必要な特性を損なう恐れがあるからであ
る。好適な撥水性付与剤であるシリコーンレジンを用い
る場合にはコーティング剤の全量を基準に撥水性付与剤
固形分換算で0.1〜100質量%、より好ましくは
0.1〜20質量%の範囲内が選択される。
【0031】固体潤滑剤(添加する場合には固形撥水性
付与剤を含むものとし、これら全体をパウダーPと称す
ることができる)のバインダーB(添加する場合の撥水
性付与剤レジンを含む)に対する配合比(以下「P/B
比」と記述する)は、体積比で、0.25〜1.0の範
囲内が好ましく、さらには0.4〜0.7の範囲内が好
ましい。パウダー(特に固体潤滑剤)の量が多すぎると
粒子が脱離し易くなり、一方固体潤滑剤の量が少ないと
摩擦係数が十分に低下しないので、びびり(異音)が発
生し易くなる。
【0032】コーティング被膜の厚さは、好ましくは2
〜10μmである。2μm未満であれば、得られるワイ
パーブレードゴムのガラスに対する摩擦係数が大きくて
好ましくない。10μmを超えると拭きが不良となる。
【0033】必要に応じて適当な溶剤を使用することが
できる。本発明のコーティング剤は、バインダーと固体
潤滑剤とを含むものであり、通常はこれらのバインダー
と固体潤滑剤からなる固形分を溶剤に溶かして使用す
る。固形分に対する溶剤の使用量は、調製されるコーテ
ィング剤の使用方法により異なるものであり、格別に限
定されるものではないが、通常は固形分100質量部に
対して、溶剤150〜1200質量部の範囲が選択され
る。
【0034】本発明のコーティング剤は材料の混練をメ
ディアミルを用いて行うことが好ましい。添加する撥水
性付与剤がより均一に分散されることにより氷着防止効
果が顕著になると共に、ミリングによって固体潤滑剤、
特にグラファイトの活性の高いエッジを潰して吸水性を
抑制(撥水性を増加)させる効果もある。
【0035】ワイパーブレードゴムのリップ部の両面に
コーティング剤を塗布し、このコーティング剤を乾燥し
又は硬化させ、リップ部先端を切断してリップ部側面で
終端するコーティング被膜を形成することを含む方法に
よって製造され得る。
【0036】ワイパーブレードゴムは切断前はタンデム
形状であることが好ましい。これによって、リップ部先
端をきれいに切断することが容易になり、また、リップ
部にコーティング被膜を付着されたワイパーブレードゴ
ムを経済的に製造することが可能になる。
【0037】このコーティング剤を乾燥し又は硬化する
熱処理は、120℃、30分の条件より厳しい条件とし
ないことが望ましい。これより厳しい条件で熱処理する
と、ワイパーブレードゴム本体の材質にもよるが、ワイ
パーブレードゴム本体が劣化して清浄ガラスを払拭する
性能や異音防止性能が低下する恐れがあるからである。
【0038】このコーティング剤を用いてワイパーブレ
ードのリップ部にコーティングする例を図1に示す。図
1に見られるように、タンデム形状のワイパーブレード
ゴム1のリップ部2の両面にコーティング剤3をスプレ
ー塗付し、乾燥又は硬化してコーティング被膜を形成す
る。前記リップ部2の中央で切断してリップ部にコーテ
ィング被膜を有するワイパーブレードゴムを作る。4は
切断面を表す。
【0039】
【実施例】粒子径4〜6μmのグラファイトおよび下記
のバインダーa〜gを用い、かつP/B比を0.5とし
て粉落ちがなく低摩擦化に有効なグラファイト対バイン
ダーの配合比を採用して、弾性率(モジュラス)が段階
的に異なるワイパーブレードゴム用コーティング剤を調
製した。
【0040】(a)ポリオールポリエーテル系ウレタン
/芳香族イソシアネート(「ニッポラン3016」(商
標;日本ポリウレタン工業(株)製)100質量部/
「コロネートL」(商標;日本ポリウレタン工業(株)
製;硬化剤)5質量部) (b)テトラフロロエチレン、ヘキサフロロプロピレン
及びビニリデンフロライドの共重合体(住友スリーエム
(株)製;商品名「THV200P」) (c)シリコン変性ウレタンポリオール/イソホロンジ
イソシアネート(「タケラックTE−520」(商標;
武田薬品工業(株)製)100質量部/「タケネートD
−140N」(商標;武田薬品工業(株)製;硬化剤)
33質量部) (d)BPA型液状エポキシ/芳香族ポリアミド(「ア
デカレジンEP−4100」(商標;旭電化工業(株)
製)100質量部/「アデカハードナーEH−540」
(商標;旭電化工業(株)製;硬化剤)60質量部) (e)ポリアミドイミド「HPC−5000−37」
(商標;日立化成工業(株)製) (f)ポリオールポリエーテル系ウレタン/ブロックイ
ソシアネート(「ニッポラン179」(商標;日本ポリ
ウレタン工業(株)製)100質量部/「コロネート2
513」(商標;日本ポリウレタン工業(株)製)12
4質量部;硬化剤) (g)アクリル(「アクリディック56−1155」
(商標;大日本インキ化学工業(株)製)) 上記コーティング剤は次のように調製した。すなわち、
バインダーに応じて有機溶剤を選択して容器に入れ、バ
インダーを攪拌機を用いて混合溶解した。これにグラフ
ァイトを少量ずつ加え、均一に大きな粒子がなくなるま
で攪拌してコーティング剤を得た。硬化剤を用いる場合
は、ワイパーブレードへ塗布直前に、コーティング剤に
所定量の硬化剤を加えて、よく混合して調製した。
【0041】このようにして得られたリップ部にコーテ
ィング被膜を有するワイパーブレードゴムについて、撥
水ガラスに対する静摩擦係数を測定した。静摩擦係数
は、長さ10cmのワイパーブレードゴムサンプルをガラ
ス面に荷重P=1.67N(170gf)で押圧し、ガ
ラス面とワイパーブレードゴムサンプルとを0〜2m/
sの範囲で相対速度を変化させ、サンプルがガラス面を
擦る荷重Fを歪みゲージで測定した。用いた撥水ガラス
は、平滑清浄なガラス表面にフッ素含有シリコーンの二
液系コーティング剤を塗工した。即ち、最初にフッ素含
有シリコーンのイソプロピルアルコール90質量%から
なる第1剤を塗布し、次いでエチルアルコール85質量
%からなる第2剤(仕上剤)を塗布して形成したもので
ある。測定時の周囲温度は常温である。上記測定によっ
て得られた値より、摩擦係数μ=P/Fで算出した。
【0042】バインダーa,c,d,fについては、架
橋反応により硬化させた硬化物を生成し、バインダー
b,e,gについては、溶剤を揮発させて乾燥体を生成
した後、厚さ30〜150μm、幅10mmの短冊状に加
工し、引張り速度10mm/分で引張ったときの応力−変
位(S−S)曲線を測定し、その0.5%伸張時のモジ
ュラスを弾性率の目安として、0.5%伸張時のモジュ
ラスと静摩擦係数の関係を表1及び図2に示す。なお図
2では0.5%モジュラスは対数表示されている。
【0043】
【表1】
【0044】図2から、バインダーの乾燥体又は硬化物
の0.5%モジュラスを対数軸にとると、モジュラスが
大きくなる程、静摩擦係数は小さくなり、モジュラスが
1MPa以上で静摩擦係数が0.65以下になることが
見て取れる。また、静摩擦係数が0.65以下になる
と、撥水ガラスにおいてワイパーブレードゴムの駆動速
度が遅くても(ワイパー駆動モーター端子電圧が低くて
も)もびびりが発生し難いことを別途確認した。
【0045】次に、上記各バインダーについてその乾燥
体又は硬化物の破断伸び(%)を測定し、これらを用い
たコーティング剤を塗布し乾燥又は硬化させた後、リッ
プ部先端を切断するときの塗膜割れ(これから塗膜剥離
が発生してしまう)との関係を調べた。
【0046】その結果を表2に示す。この表から破断伸
びが0.8%で膜厚やカット刃の影響により、塗膜割れ
が発生することがあることが分かる。
【0047】
【表2】
【0048】次に上記バインダーa〜gと、これらを用
いて作ったワイパーブレード用コーティング剤の組成
と、下記参考例、比較例の対応関係を示す。
【0049】
【表3】
【0050】(参考例1)図1に示す、2本のワイパー
ブレードゴム(材料:天然ゴム/クロロプレンのブレン
ド)がくっついたタンデム形状体を成形加工した。この
タンデム形状体を処理液に浸漬して表面を塩素化処理
し、煮沸洗浄した。次いで、スプレーガンで片側のリッ
プ部を中心にコーティング剤を塗布した。このワイパー
ブレードゴムを反転させて反対側にも塗布した。その
後、焼成炉で焼成した。リップ部中央でカットしてワイ
パーブレードゴムを2本に分離した。
【0051】上記コーティング剤は、固体潤滑剤として
鱗片状グラファイト(SKWイーストアジア(株)製;
商品名「UF−2」)8.0wt%を、バインダーとして
ポリオールポリエーテル系ウレタン/ブロックイソシア
ネート(いずれも日本ポリウレタン工業(株)製;商品
名「ニッポラン3016」100質量部と商品名「コロ
ネート2513」15質量部からなる)11.0wt%を
用いてP/B比を0.5とし、これらとメチルエチルケ
トン56.0wt%、キシレン15.0wt%、N,N−ジ
メチルアセトアミド10.0wt%を溶剤として容器に入
れて、均一になるまで攪拌して調整した。 (参考例2)参考例1と同様で、バインダーをポリアミ
ドイミド、主溶剤をN,N−ジメチルアセトアミドに変
更したコーティング液を塗布した。 (参考例3)参考例1と同様で、バインダーをビスフェ
ノールA(BPA)型液状エポキシ/芳香族ポリアミ
ド、主溶剤をセルソルブアセテートに変更したコーティ
ング液を塗布した。 (比較例1)参考例1におけるタンデム形状体の塩素化
までを行い、コーティング剤を塗布せずに、中央で切断
してワイパーブレードゴムを作製した。 (比較例2)参考例1と同様で、バインダーをポリオー
ルポリエーテル系ウレタン/芳香族イソシアネート、主
溶剤をセルソルブアセテートに変更したコーティング液
を塗布した。 (比較例3)参考例1と同様で、バインダーをシリコン
変性ウレタンポリオール/イソホロンジイソシアネート
に変更したコーティング液を塗布した。
【0052】参考例1及び比較例1で得られたワイパー
ブレードゴムについて、撥水ガラス面での、ワイパーブ
レードゴム速度と摩擦係数の関係を図3に、参考例1〜
3及び比較例1〜3のモータ端子電圧とびびり発生状況
を表4に示す。表4では、ワイパーの作動限界の6Vま
でモータ端子電圧を低くしてびびりの発生の有無を調べ
た。
【0053】
【表4】
【0054】表4に見られる如く、参考例1〜3のワイ
パーブレードゴムはワイパーの作動限界の6Vまでモー
タ端子電圧を低くしてもびびりが発生しなかった。な
お、参考例1〜3のワイパーブレードゴムの弾性率
(0.5%モジュラス)および破断伸びは下記のとおり
であった。
【0055】 弾性率(0.5%モジュラス) 破断伸び 参考例1: 5.00MPa 3.1% 参考例2: 4.67MPa 7.0% 参考例3: 4.58MPa 4.8% 比較例1: ――― ――― 比較例2: 0.02MPa 554% 比較例3: 0.25MPa 948% 次に、参考例1及び比較例1で得られたワイパーブレー
ドゴムについて、撥水処理をしていない清浄なガラス面
について、ワイパーブレードゴム速度と摩擦係数の関係
(図4)、ワイパーブレードゴム駆動モータ端子電圧の
変化に対するびびり発生状況(表5)、10万回払拭耐
久(拭き)の官能評価(図5)、及び10万回払拭耐久
(摩耗)(図6)を調べた。その結果を図4、表5、図
5及び図6にそれぞれ示す。
【0056】図4の静摩擦係数の測定方法は先に述べた
静摩擦係数の測定方法と同様にして、ガラス面とワイパ
ーブレードゴムとの相対速度を変えて測定したものであ
る。図5に示した拭きの官能評価の点数(1点〜5点)
は、図7に示した基準に基づいて評価したものである。
また図6のグラフに示した10万回払拭耐久(摩耗)
は、10万回払拭耐久後の図6に示したワイパーブレー
ドゴムのリップ先端部の摩耗面積である。
【0057】
【表5】
【0058】図4と図3を比較すると、清浄ガラスでは
湿潤状態での摩擦係数がワイパーブレードゴム速度に依
存せず全体に低いことが、撥水ガラスでは湿潤状態にも
かかわらず摩擦係数がワイパーブレードゴム速度が低く
なるほどに高くなることが認められる。特に従来例であ
る比較例1のワイパーブレードゴムでは摩擦係数が顕著
に高くなっていることが認められる。このように、撥水
ガラスでは、ワイパーブレードゴム速度が低いとき(ワ
イパーブレードゴム駆動モータ端子電圧が低いとき)
に、摩擦係数が顕著に高くなり、摩擦係数の速度依存性
が大きくなることが、びびり(異音)の原因であること
を確認できた。これに対して、本発明の参考例1では、
ワイパーブレードゴム速度が低いとき(ワイパーブレー
ドゴム駆動モータ端子電圧が低いとき)にも、撥水ガラ
スとの摩擦係数が比較例1(コーティングなし)と比べ
て十分に低くできるので、びびりが防止された。実験に
よると、この摩擦係数が0.65以下であれば、ワイパ
ーブレードゴム速度が低く、摩擦係数の速度依存性が大
きいとき(ワイパーブレードゴム駆動モータ端子電圧が
低いとき)でもびびりが防止されることが確認されてい
る。ここで再度図2を参照すると、動摩擦係数は静摩擦
係数より小さいので、静摩擦係数が0.65以下となる
弾性率(0.5%モジュラス)1MPa以上、特に4M
Pa以上のコーティングをワイパーブレードゴムのリッ
プ先端に形成することにより、撥水ガラスにおいてもび
びりを防止できることが分かる。また、表5を参照する
と、比較例1ではワイパーブレードゴム駆動モータ端子
電圧が8Vまで低くなるとびびりが発生しているが、参
考例1ではモータ端子電圧が6Vまで低くなってもびび
りが発生していないことがわかる。現在の実用上のワイ
パーブレードゴム駆動モータ端子電圧は6Vが最低であ
る。
【0059】また、図5を参照すると、比較例1のワイ
パーブレードゴム(コーティングなし)では、耐久試験
で払拭性能が低下しているが、参考例1では10万回の
耐久試験でも払拭性能の低下が顕著に減少していること
が認められる。図6に見られるように、比較例1ではワ
イパーブレードゴムの摩耗が激しいが(900μm2
上)、参考例1ではワイパーブレードゴムの摩耗が顕著
に減少していることが見られる(200μm2)。即
ち、比較例1ではワイパーブレードゴムが摩耗して、払
拭むらやスジ残しが発生しているのに対して、参考例1
ではワイパーブレードゴムの摩耗が防止されるので耐久
後も均一な払拭性能が維持されているものである。
【0060】以上の如く、本発明によれば、ワイパーブ
レードゴムの低摩擦化が可能となり、びびりを大幅に抑
えることが可能となる。モーター端子電圧が低くてもび
びりが生じなければ、ワイパーブレードのアームの低剛
性化が可能となり、モーターの小型化が可能となり、び
びり防止ブッシュの廃止の可能性が出てき、ワイパーシ
ステムとして大幅なコストダウンの可能性が出てくる。
また、ワイパーブレードゴムの大幅な低摩耗化が可能に
なる。 (実施例1)参考例でコーティングして作成したワイパ
ーブレードゴムを寒冷地で冬季に使用したところ、ワイ
パーブレードゴムの特にコーティング部で氷着が見られ
たので、以下の如く、参考例と同様のコーティング剤に
各種の撥水性付与剤を添加して氷着防止効果を検討し
た。
【0061】バインダーとしてウレタン樹脂「ニッポラ
ン179」3.7質量部及び硬化剤「コロネート2513」
4.6質量部、固体潤滑剤として鱗片状グラファイト8
質量部、撥水性付与剤としてシリコーンレジン成分を含
有する下記組成物を2.9質量部を用い、 i)シリコーンレジン 75質量部 (このシリコーンレジンは次の単位から構成される ジメチルシロキサン単位50質量% フェニルシルセスキオキサン単位38質量% メチル(ジメトキシ)シロキシ単位12質量%) ii)メチルトリメトキシシラン 8質量部 iii)ターシャリーブチルチタネート 0.3質量部 iv)トルエン 22質量部 (なお、この組成物の加水分解縮合後の分子量は、重量
平均分子量Mw=3,656,000、数平均分子量M
n=989,250、Mw/Mn=3.7、具体的な製
造方法は米国特許第4,404,305号の例1に記載
された方法に準じて製造した。)溶剤としてはN,N−
ジメチルアセトアミド10質量部、キシレン15質量部
及びメチルエチルケトン55.8質量部を用いて、全量
を2Lステンレスビーカーに入れ、通常の攪拌機で均一
に攪拌した後、メディア(1.5mmφスチールビー
ズ)を等量(体積)加え、2160rpmで10分間ミリング
した。その後粗い金網でメディアを除去し、200メッシ
ュ金網でろ過し、コーティング剤を作成した。このコー
ティング剤におけるP/B比は0.5、ウレタン樹脂:
グラファイト:レジンの固形分の質量比は6:8:2で
ある。
【0062】このコーティング剤を用いて、参考例1と
同じ材質のゴムの平板(厚さ2mm)に参考例1と同様
の方法でコーティングした試料と、コーティング剤を参
考例1と同様のタンデム形ワイパーブレードゴムに参考
例1と同様にリップ部にコーティングして作成したワイ
パーブレードゴムの試料を作成した。
【0063】これらの試料について、下記の如く吸水
量、氷着強度、拭き点数並びに摩擦係数を試験し評価し
た。
【0064】・ 吸水量:コーティング平板試料を一分
間水没後、取り出し、90°に立てて30秒後に水没前
後の重量変化を測定する。
【0065】・ 氷着強度:2枚のコーティング平板試
料間に20μlの水滴を挟み、−20℃で凍らせ、その
平板試料間の剪断強度を測定する。
【0066】・ 拭き点数:ワイパーブレードゴムによ
る湿潤状態の清浄ガラスとの拭きを官能評価し、5点満
点で表示する。
【0067】・ 静摩擦係数:ワイパーブレードゴムに
よる湿潤状態の撥水ガラスとの摩擦試験。
【0068】その結果、実施例1のコーティング剤は、
吸水量127mg、氷着強度1.5kgf、拭き点数
5.0であった。なお、比較例1(コーティングなしの
ワイパーブレードゴム)の対応する試験では、吸水量8
5mg、氷着強度1.1kgf、拭き点数5.0であっ
た。また、参考例1(撥水性付与剤なしのコーティン
グ)の対応する試験では、吸水量880mg、氷着強度
2.9kgf、拭き点数4.75であった。従って、実
施例1では比較例1及び参考例1と比べて、拭き特性を
落とすことなく、氷着を有効に防止できていることが確
認された。
【0069】また、びびり防止効果についても、参考例
の場合と同様に試験したが、モータ端子電圧が6Vまで
びびりを防止できることを確認した。 (実施例2〜12)実施例1と同様にして、ただしシリ
コーンレジンの添加量を変え、あるいはシリコーンレジ
ンの種類を変えて、コーティング剤を作成し、かつ、実
施例1の場合と同様に吸水量、氷着強度、拭き点数を評
価した。結果を表6に示す。
【0070】また、びびり防止効果についても、参考例
の場合と同様に試験したが、いずれ場合にも、参考例の
コーティング剤で実現された効果を失わないか、または
少なくとも著しくは失うものではなかった。 (参考例4)参考例1と同様にして、ただしコーティン
グ剤の混練を攪拌だけでなく、実施例1と同様に攪拌後
にメディアミルで混練してコーティング剤を作成し、か
つ、実施例1の場合と同様に吸水量、氷着強度、拭き点
数を評価した。結果を併せて表6に示す。
【0071】
【表6】
【0072】表中、Gはグラファイト、Fはポリテトラ
フルオロエチレン、SiはシリコーンレジンBはバイン
ダーである。シリコーンレジンの種類の欄において、A
で表されるものは、実施例1にて使用したシリコーンレ
ジン成分を含有する組成物を意味する。また、Bで表さ
れるものは、ジメチルシロキサン単位とメチルシルセス
キオキサン単位とのモル比が15.6/84.4のシリ
コーンレジン(重量平均分子量Mw=12,200、数
平均分子量Mn=1,870、Mw/Mn=6.51)
のトルエン50%希釈品を表す。但し、シリコーンレジ
ンの添加量の欄の数値は、いづれも固形分換算量を基準
としている。G(F),Si,Bの量(組成)は質量基
準、P/B比は体積基準である。
【0073】
【発明の効果】本発明によれば、撥水処理されたガラス
および清浄ガラスの両方に対して良好な払拭性および異
音防止性能を満たし得ると共に、寒冷地における氷着に
よる払拭不良を防止したワイパーブレードゴムを提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施の形態及び参考例で用いたタンデム
形状のコーティング被膜を有するワイパーブレードゴム
の断面図。
【図2】各種バインダーについての0.5%伸長時のモ
ジュラスと静摩擦係数の関係を示すグラフ。
【図3】参考例1及び比較例1のワイパーブレードゴム
の撥水ガラスに対する移動速度と摩擦係数との関係を表
すグラフ。
【図4】参考例1及び比較例1のワイパーブレードゴム
の撥水処理をしていない清浄なガラスに対する移動速度
と摩擦係数との関係を表すグラフ。
【図5】撥水処理をしていない清浄なガラスに対する払
拭回数と拭きの官能性評価点の関係を表すグラフ。
【図6】撥水処理をしていない清浄なガラスについての
10万回払拭時の参考例1と比較例1の摩耗面積(μ
m2)を表すグラフ。
【図7】図5の拭きの官能性評価の点数の基準を表す
図。
フロントページの続き (71)出願人 000109185 ダウ コーニング アジア株式会社 東京都千代田区丸の内1丁目1番3号 (72)発明者 後藤 伸哉 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 鳥居 直紀 静岡県湖西市梅田390番地 アスモ株式会 社内 (72)発明者 小林 陽 埼玉県上尾市菅谷3丁目105番地 株式会 社フコク内 (72)発明者 伊藤 晁逸 神奈川県足柄上郡山北町岸507番地1 ダ ウ コーニング アジア株式会社内 Fターム(参考) 3D025 AA02 AC01 AD01 AD09 AE18 AE19 4J038 DB001 DG001 DJ051 DL002 DL032 HA036 NA07 NA09 PB07 PC07

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粒子状の固体潤滑剤と、この固体潤滑剤
    をワイパーブレードゴムに付着させるためのバインダー
    と、撥水性付与剤を含むワイパーブレードゴム用コーテ
    ィング剤であって、前記バインダーは乾燥又は硬化後に
    1MPa以上の弾性率(0.5%モジュラス)と1%以
    上の破断伸びを有するものとなる、ワイパーブレードゴ
    ム用コーティング剤。
  2. 【請求項2】 前記バインダーに対する前記固体潤滑剤
    の体積比が0.25〜1.0である請求項1に記載のワ
    イパーブレードゴム用コーティング剤。
  3. 【請求項3】 前記固体潤滑剤がグラファイト粒子であ
    る請求項1又は2に記載のワイパーブレードゴム用コー
    ティング剤。
  4. 【請求項4】 前記撥水性付与剤がシリコーンレジンで
    ある請求項1〜3のいずれか1項に記載のワイパーブレ
    ードゴム用コーティング剤。
  5. 【請求項5】 メディアミルで混練された請求項1〜4
    のいずれか1項に記載のワイパーブレードゴム用コーテ
    ィング剤。
  6. 【請求項6】 前記撥水性付与剤が前記コーティング剤
    全量の0.1〜100質量%である請求項1〜5のいず
    れか1項に記載のワイパーブレードゴム用コーティング
    剤。
  7. 【請求項7】 ワイパーブレードゴムのリップ部の両面
    にコーティング被膜を有し、前記コーティング被膜が粒
    子状の固体潤滑剤とバインダーと撥水性付与剤を含み、
    前記バインダーは1MPa以上の弾性率(0.5%モジ
    ュラス)および1%以上の破断伸びを有する、ワイパー
    ブレードゴム。
  8. 【請求項8】 前記コーティング被覆の厚さが2〜10
    μmである請求項7に記載のリップ部にコーティング被
    覆を付着されたワイパーブレードゴム。
  9. 【請求項9】 前記ワイパーブレードゴムは前記リップ
    部の切断前にはタンデム形状である請求項7又は8に記
    載のリップ部にコーティング被覆を付着されたワイパー
    ブレードゴム。
  10. 【請求項10】 タンデム形状のワイパーブレードゴム
    のリップ部の両面にコーティング剤を塗布し、このコー
    ティング剤を乾燥し又は硬化させ、リップ部先端を切断
    してリップ部側面で終端するコーティング被膜を形成す
    ることを含む工程によってワイパーブレードゴムを製造
    する方法であり、前記コーティング剤が粒子状の固体潤
    滑剤とバインダーと撥水性付与剤を含み、前記バインダ
    ーは乾燥又は硬化後の弾性率(0.5%モジュラス)が
    1MPa以上、破断伸びが1%以上である、ワイパーブ
    レードゴムを製造する方法。
JP2001335439A 2001-10-31 2001-10-31 ワイパーブレードゴム用コーティング剤及びワイパーブレードゴム Pending JP2003138216A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001335439A JP2003138216A (ja) 2001-10-31 2001-10-31 ワイパーブレードゴム用コーティング剤及びワイパーブレードゴム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001335439A JP2003138216A (ja) 2001-10-31 2001-10-31 ワイパーブレードゴム用コーティング剤及びワイパーブレードゴム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003138216A true JP2003138216A (ja) 2003-05-14

Family

ID=19150429

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001335439A Pending JP2003138216A (ja) 2001-10-31 2001-10-31 ワイパーブレードゴム用コーティング剤及びワイパーブレードゴム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003138216A (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010540706A (ja) * 2007-09-28 2010-12-24 ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング ウインドウワイパーのワイパーブレードを被覆するための減摩塗料
KR101123677B1 (ko) * 2010-01-27 2012-03-20 동서대학교산학협력단 파워 윈도우 모터용 자기 윤활성 고무 및 그 제조방법
US8227522B2 (en) 2006-07-19 2012-07-24 Mitsuba Corporation Surface-modified blade rubber, wiper unit, and blade rubber surface modifying method
JP2013520368A (ja) * 2010-02-22 2013-06-06 アイティーダブリュ シーシーアイピー ホールディングス エルエルシー フロントガラス処理剤とワイパーブレードとの組合せ
DE102012204748A1 (de) 2012-03-26 2013-09-26 Robert Bosch Gmbh Reibwertreduziertes Wischgummi
JP2014015093A (ja) * 2012-07-06 2014-01-30 Shin Etsu Polymer Co Ltd ワイパーラバー
JP2014105836A (ja) * 2012-11-29 2014-06-09 Nissin Kogyo Co Ltd ピストンシール部材及び該ピストンシール部材を用いたディスクブレーキ
KR20150079648A (ko) * 2012-10-29 2015-07-08 일리노이즈 툴 워크스 인코포레이티드 접촉 표면으로 이동 가능한 소수성 코팅을 갖는 애플리케이터
JP2017019310A (ja) * 2015-07-07 2017-01-26 アスモ株式会社 車両用ワイパ装置
JP2020192916A (ja) * 2019-05-29 2020-12-03 株式会社デンソー ワイパ装置
CN114867794A (zh) * 2019-12-31 2022-08-05 株式会社东进世美肯 包含倍半硅氧烷低聚物的湿式涂布用防水涂层组合物

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8227522B2 (en) 2006-07-19 2012-07-24 Mitsuba Corporation Surface-modified blade rubber, wiper unit, and blade rubber surface modifying method
JP2010540706A (ja) * 2007-09-28 2010-12-24 ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング ウインドウワイパーのワイパーブレードを被覆するための減摩塗料
KR101123677B1 (ko) * 2010-01-27 2012-03-20 동서대학교산학협력단 파워 윈도우 모터용 자기 윤활성 고무 및 그 제조방법
JP2013520368A (ja) * 2010-02-22 2013-06-06 アイティーダブリュ シーシーアイピー ホールディングス エルエルシー フロントガラス処理剤とワイパーブレードとの組合せ
DE102012204748A1 (de) 2012-03-26 2013-09-26 Robert Bosch Gmbh Reibwertreduziertes Wischgummi
JP2014015093A (ja) * 2012-07-06 2014-01-30 Shin Etsu Polymer Co Ltd ワイパーラバー
KR102105121B1 (ko) 2012-10-29 2020-04-27 일리노이즈 툴 워크스 인코포레이티드 접촉 표면으로 이동 가능한 소수성 코팅을 갖는 애플리케이터
KR20150079648A (ko) * 2012-10-29 2015-07-08 일리노이즈 툴 워크스 인코포레이티드 접촉 표면으로 이동 가능한 소수성 코팅을 갖는 애플리케이터
JP2014105836A (ja) * 2012-11-29 2014-06-09 Nissin Kogyo Co Ltd ピストンシール部材及び該ピストンシール部材を用いたディスクブレーキ
JP2017019310A (ja) * 2015-07-07 2017-01-26 アスモ株式会社 車両用ワイパ装置
JP2020192916A (ja) * 2019-05-29 2020-12-03 株式会社デンソー ワイパ装置
JP7081569B2 (ja) 2019-05-29 2022-06-07 株式会社デンソー ワイパ装置
CN114867794A (zh) * 2019-12-31 2022-08-05 株式会社东进世美肯 包含倍半硅氧烷低聚物的湿式涂布用防水涂层组合物
CN114867794B (zh) * 2019-12-31 2023-10-27 株式会社东进世美肯 包含倍半硅氧烷低聚物的湿式涂布用防水涂层组合物

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100497791B1 (ko) 와이퍼 블레이드 러버용 코팅제 및 그를 구비한 와이퍼블레이드 러버
JP5837516B2 (ja) フロントガラス処理剤とワイパーブレードとの組合せ
EP2067833B1 (en) Composition for coating wiper blade rubbers, coating method using the same, and wiper blade rubbers made therefrom
EP2407520B1 (en) Composition for coating a vehicle wiper blade, and vehicle wiper blade
KR100372630B1 (ko) 와이퍼블레이드및그의제조방법
JP2003138216A (ja) ワイパーブレードゴム用コーティング剤及びワイパーブレードゴム
JP6482472B2 (ja) ワイパーブレードゴム用コーティング剤及びそれを用いたワイパーブレードゴム
KR102428063B1 (ko) 와이퍼 블레이드 고무
JP4162729B2 (ja) ワイパーブレードゴム用塗料組成物
JP2003253214A (ja) コーティング組成物およびワイパーブレード
US10336435B2 (en) Erosion resistant blade and blade coating
JP3086888B2 (ja) 車両用ワイパーブレード及び車両ウインドガラスの水滴払拭方法
KR100314514B1 (ko) 고체 윤활제 조성물 및 이 조성물로 코팅된 차량용 와이퍼 블레이드
JP4268017B2 (ja) ワイパーブレード
JP2000190821A (ja) 車両用ワイパ―ブレ―ド及び車両ウインドガラスの水滴払拭方法
JP2019064281A (ja) ワイパーブレードゴム
JP4283503B2 (ja) 塗料組成物
KR20020091721A (ko) 발수 코팅 유리용 와이퍼 브레이드 윤활 코팅 조성물
WO2018030084A1 (ja) ワイパーブレードラバー
KR100444666B1 (ko) 와이퍼 블레이드용 고무 조성물
JPH1024803A (ja) ワイパーブレードラバー
JP2012131844A (ja) ワイパー用ゴム組成物、およびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040412

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20050609

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20060518

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060915

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070918

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071119

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20071211