JP2003138026A - 樹脂組成物および成形品 - Google Patents

樹脂組成物および成形品

Info

Publication number
JP2003138026A
JP2003138026A JP2001339788A JP2001339788A JP2003138026A JP 2003138026 A JP2003138026 A JP 2003138026A JP 2001339788 A JP2001339788 A JP 2001339788A JP 2001339788 A JP2001339788 A JP 2001339788A JP 2003138026 A JP2003138026 A JP 2003138026A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
resin composition
meth
acid
group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001339788A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuudai Katsuyama
裕大 勝山
Mitsuo Takeda
光生 武田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Shokubai Co Ltd
Original Assignee
Nippon Shokubai Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Shokubai Co Ltd filed Critical Nippon Shokubai Co Ltd
Priority to JP2001339788A priority Critical patent/JP2003138026A/ja
Publication of JP2003138026A publication Critical patent/JP2003138026A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形加工性に優れ、高誘電率、低誘電正接を
示しうる樹脂組成物およびその成形品を提供する。 【解決手段】 誘電体粒子とマトリックス樹脂とを含ん
でなる樹脂組成物において、前記誘電体粒子と前記マト
リックス樹脂との混合が湿潤剤の存在下でなされている
か、もしくは、前記マトリックス樹脂が(メタ)アクリ
ル系硬化性樹脂を必須としてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高周波特性に優れ
た樹脂組成物およびその成形品に関する。さらに詳しく
は、高周波に対して高誘電率、低誘電正接の樹脂組成物
およびその成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、情報・通信の分野では電波による
高密度の情報の送受信が広く行われるようになり、使用
周波数の高周波数化が進んでいる。さらに、携帯電話な
どの移動体通信機では運搬効率や空間効率などの改善の
ために電波の受発信用アンテナや回路基板の小型化が進
められている。高周波に用いられるアンテナを小型化す
るには、アンテナ基板に誘電率の高い材料を用いること
が重要である。すなわち、アンテナ基板の誘電率が高い
ほど、アンテナが受発信できる電波の波長は短く、周波
数は大きくなり、アンテナ基板を小さくしても高周波の
受発信が可能になる。また、アンテナ基板や回路基板と
しては、誘電正接が低いという特性も求められる。誘電
正接が大きいと、高周波用途において、信号の伝送損失
が大きくなり、受発信の感度が悪く、ノイズの原因にな
るからである。
【0003】これまで、アンテナ基板や回路基板に用い
られる高誘電材料としては、種々のセラミックスが知ら
れていた。しかし、セラミックス材料は、焼成工程によ
り誘電率が左右されると同時に、加工性、耐衝撃性等に
欠ける傾向があり、さらに、基板に実装する必要がある
ので、小型化の観点からは適当であるとは言えなかっ
た。そこで、近年、マトリックス樹脂中に無機粉末等の
誘電体を添加して成形した高誘電材料が検討されるよう
になっている。しかし、充分に高い誘電率を実現するた
めには、誘電体を多量に配合する必要があったため、成
形加工性に問題があり、表面粗さが大きい、寸法変化が
大きいなど得られた基板に欠陥を生じることがあった。
また、例えば、特開平8−41247号公報には、合成
樹脂中に繊維状チタン酸金属塩を充填した樹脂組成物が
提案されているが、このような材料では、誘電正接が大
きく、高周波用途に適さないという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の目的
は、成形加工性に優れ、高誘電率、低誘電正接を示しう
る樹脂組成物およびその成形品を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決すべく鋭意検討を行った結果、マトリックス樹脂
に対する誘電体粒子の分散状態を改良することにより、
少ない誘電体量で充分に高い誘電率を発揮することが可
能となり、高誘電率、低誘電正接を実現しうると同時
に、優れた成形加工性をも発揮することを見出した。そ
して、特定の官能基を持つ湿潤剤を存在させること、お
よび/または、マトリックス樹脂として特定の硬化性樹
脂を用いることにより、誘電体粒子の分散性を向上させ
ることができることを見出し、本発明を完成した。
【0006】すなわち、本発明の第一の樹脂組成物は、
誘電体粒子とマトリックス樹脂とを含んでなる樹脂組成
物において、前記誘電体粒子と前記マトリックス樹脂と
の混合が湿潤剤の存在下でなされている、ことを特徴と
する。本発明の第二の樹脂組成物は、誘電体粒子とマト
リックス樹脂とを含んでなる樹脂組成物において、前記
マトリックス樹脂が、(メタ)アクリル系硬化性樹脂を
必須としてなる、ことを特徴とする。本発明の第三の樹
脂組成物は、誘電体粒子とマトリックス樹脂とを含んで
なる樹脂組成物において、前記誘電体粒子の粒子径(D
s)と、該樹脂組成物を成形して得られる成形体の表面
粗さ(Dr)とが下記式(1) Dr(μm)/Ds(μm)<0.5 (1) を満足する、ことを特徴とする。
【0007】本発明の第四の樹脂組成物は、誘電体粒子
とマトリックス樹脂とを含んでなる樹脂組成物であっ
て、誘電体粒子濃度(Cd)と、該樹脂組成物を成形し
て得られる成形体の周波数1GHzにおける誘電率
(ε)とが下記式(2) ε/Cd(重量%)>1.0(但し、50<Cd<90である。) (2) を満足する、ことを特徴とする。本発明の成形品は、前
記本発明の樹脂組成物を用いてなる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の樹脂組成物は、誘電体粒
子を含んでなるものである。誘電体粒子は、結晶の誘電
率が温度が低くなるとともに増大し、臨界温度(キュー
リー温度)で発散して相転移を起こし、低温相では自発
誘電分極が発生する物質である。前記誘電体粒子として
は、そのキューリー温度が、アンテナ基板や回路基板の
使用温度(通常、−40〜100℃、好ましくは−30
〜90℃、より好ましくは−20〜85℃)より高いも
のであることが好ましく、具体的には、前記誘電体粒子
のキューリー温度は、100℃以上であることが好まし
く、110℃以上であることがより好ましく、120℃
以上であることがさらに好ましい。また、前記誘電体粒
子のキューリー温度は、300℃以下であることが好ま
しい。キューリー温度が低すぎると、使用温度で誘電体
として十分に機能しない場合があり、高すぎるものは、
入手が困難であり、実用的ではないと同時に、キューリ
ー温度に比べて使用温度が極端に低すぎると、誘電率が
低下する場合がある。
【0009】前記誘電体粒子の具体例としては、例え
ば、BaTiO3、BaPbO3、CaTiO3、SrT
iO3、NaNbO3、KNbO3、NaTaO3、KTa
3などのペロブスカイト構造を有する物質;LiTa
3、LiNbO3などのイルメナイト構造を有する物
質;ロッシェル塩、KH2PO4、KH2AsO4、TiO
2、WO3、SbSI等が挙げられる。これらの中でも、
前記温度範囲で自発誘電分極しやすい点で、ペロブスカ
イト構造を有する物質が好ましく、特に、BaTi
3、BaPbO3、CaTiO3、SrTiO3が好まし
い。前記誘電体粒子の大きさや形状は、特に限定されな
いが、例えば、最大径が0.01μm以上、好ましくは
0.02μm以上、より好ましくは0.1μm以上、か
つ30μm以下、好ましくは20μm以下、より好まし
くは10μm以下であり、球状のものが、充填性、溶融
流れ性の点から好ましい。
【0010】本発明の樹脂組成物は、マトリックス樹脂
を含んでなるものである。マトリックス樹脂としては、
特に制限はなく、硬化性樹脂であってもよいし、熱可塑
性樹脂であってもよい。マトリックス樹脂は、1種のみ
でもよいし2種以上が混合されていてもよい。前記熱可
塑性樹脂としては、特に限定されるものではないが、例
えば、塩化ビニル、塩化ビニリデン樹脂、酢酸ビニル樹
脂、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ポ
リスチレン、AS樹脂、ABS樹脂、AXS樹脂、メタ
クリル樹脂、ポリエチレン、EVA樹脂、EVOH樹
脂、ポリプロピレン、フッ素樹脂、ポリアミド、ポリア
セタール、ポリカーボネート、飽和ポリエステル、ポリ
フェニレンエーテル、ポリフェニレンスルフィド、ポリ
アリレート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポ
リエーテルエーテルケトン等が挙げられ、これらの中で
も特に、耐熱性および低誘電損失の点から、フッ素樹脂
が好ましい。フッ素樹脂としては、具体的には、例え
ば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフル
オロエチレン、ポリビニリデンフルオライド、ポリビニ
ルフルオライド、テトラフルオロエチレン−ヘキサフル
オロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン−パ
ーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフ
ルオロエチレン−エチレン共重合体、全フッ素化ポリイ
ミド、部分フッ素化ポリイミド、部分フッ素化ポリエー
テルケトン、部分フッ素化ポリエーテルニトリル、フッ
素化パラキシレン、部分フッ素化マレイミドポリマー等
が挙げられる。
【0011】前記硬化性樹脂としては、特に限定される
ものではないが、得られる硬化物の諸物性等を考慮する
と、例えば、エポキシ樹脂、エポキシ(メタ)アクリレ
ート樹脂、ウレタン(メタ)アクリレート樹脂、ポリエ
ステル(メタ)アクリレート樹脂、不飽和ポリエステル
樹脂および(メタ)アクリルシラップ等が挙げられる。
本発明においては、マトリックス樹脂が(メタ)アクリ
ル系硬化性樹脂を必須としてなることが好ましく、特
に、本発明の第二の樹脂組成物においてはこれが必須要
件である。(メタ)アクリル系硬化性樹脂を必須とする
ことにより、誘電体粒子の分散性を向上させて、高誘電
率、低誘電正接を実現しうると同時に、優れた成形加工
性をも発揮することができる。(メタ)アクリル系硬化
性樹脂の具体例としては、エポキシ(メタ)アクリレー
ト樹脂、ウレタン(メタ)アクリレート樹脂、ポリエス
テル(メタ)アクリレート樹脂、(メタ)アクリルシラ
ップが挙げられる。なお、マトリックス樹脂における
(メタ)アクリル系硬化性樹脂の割合は、10重量%以
上であることが好ましく、より好ましくは30重量%以
上、さらに好ましくは50重量%以上であるのがよい。
【0012】以下、硬化性樹脂として例示した前記各樹
脂について、それぞれ詳しく説明する。 (エポキシ樹脂)前記エポキシ樹脂としては、通常に使用
されるものであれば良く、具体例としては、ビスフェノ
ールA、ビスフェノールF、テトラメチルビスフェノー
ルF、ビスフェノールS、ビスフェノールK、ビフェノ
ール、テトラメチルビフェノール、ハイドロキノン、ト
リメチルハイドロキノン、ジ−t−ブチルヒドロキノ
ン、レゾルシノール、メチルレゾルシノール、カテコー
ル、メチルカテコール、ジヒドロキシナフタレン、ジヒ
ドロキシジメチルナフタレン等のグリシジル化物、フェ
ノール類もしくはナフトール類とアルデヒド類との縮合
物、フェノール類もしくはナフトール類とキシリレング
リコールとの縮合物、フェノール類もしくはナフトール
類とビスメトキシメチルビフェニルとの縮合物、フェノ
ール類とジシクロペンタジエンとの反応物、フルオレン
類とフェノール類との反応物、テルペン類とフェノール
類との反応物のグリシジル化物等が挙げられる。これら
は公知の方法により得ることができる。
【0013】前記フェノール類としては、例えば、フェ
ノール、クレゾール、キシレノール、ブチルフェノー
ル、アミルフェノール、ノニルフェノール、カテコー
ル、レゾルシノール、メチルレゾルシノール、ハイドロ
キノン、フェニルフェノール、ビスフェノールA、ビス
フェノールF、ビスフェノールS、ビフェノール、テト
ラメチルビフェノール等が挙げられる。前記ナフトール
類としては、例えば、1−ナフトール、2−ナフトー
ル、ジヒドロキシナフタレン、ジヒドロキジメチルナフ
タレン、トリヒドロキシナフタレン等が挙げられる。
【0014】前記アルデヒド類としては、例えば、ホル
ムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピルアルデヒ
ド、ブチルアルデヒド、バレルアルデヒド、カプロンア
ルデヒド、ベンズアルデヒド、クロルベンズアルデヒ
ド、ブロムベンズアルデヒド、グリオキサザール、マロ
ンアルデヒド、ピメリンアルデヒド、セバシンアルデヒ
ド、アクロレイン、クロトンアルデヒド、サリチルアル
デヒド、フタルアルデヒド、ヒドロキシベンズアルデヒ
ド等が挙げられる。 (エポキシ(メタ)アクリレート樹脂)前記エポキシ(メ
タ)アクリレート樹脂は、分子末端に(メタ)アクリロ
イル基を有するものであり、例えば、分子内にエポキシ
基を2個以上有するエポキシ化合物と、(メタ)アクリ
ル酸と、必要に応じて多塩基酸とを付加反応させること
により得られるオリゴマーを成分とする樹脂である。
【0015】前記エポキシ化合物としては、エポキシ樹
脂を用いることができ、例えば、ビスフェノールA型エ
ポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、水素化
ビスフェノール型エポキシ樹脂、フェノールノボラック
型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂
等が挙げられる。また、エポキシ化合物としては、例え
ば、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、ポ
リプロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリメ
チロールプロパントリグリシジルエーテル等の多価アル
コールのグリシジルエーテル等;フタル酸ジグリシジル
エーテル、ダイマー酸ジグリシジルエーテル等の多塩基
酸のグリシジルエステル等が挙げられる。
【0016】前記多塩基酸としては、例えば、前述した
α,β−不飽和二塩基酸、飽和二塩基酸のほか、ピロメ
リット酸、トリメリット酸、トリマー酸、カルボキシル
基を有するポリブタジエン、カルボキシル基を有するブ
タジエン−アクリルニトリル共重合体、α,β−不飽和
二塩基酸および/または飽和二塩基酸と多価アルコール
のエステル化により得られる末端にカルボキシル基を有
する化合物等が挙げられる。前記エポキシ化合物と、
(メタ)アクリル酸と、必要に応じて多塩基酸とを付加
反応させるには、通常、付加反応触媒の存在下で50〜
150℃の範囲で加熱すればよい。付加反応触媒として
は、例えば、公知のエポキシ(メタ)アクリレート樹脂
の合成触媒を用いればよく、例えば、3級アミン類、オ
ニウム塩類、金属石鹸等が挙げられる。
【0017】(不飽和ポリエステル樹脂)前記不飽和ポリ
エステル樹脂は、二塩基酸と多価アルコールとを、例え
ば、120〜250℃に加熱して脱水縮合することによ
り得られるオリゴマーを成分とする樹脂である。前記二
塩基酸は、α,β−不飽和二塩基酸および/またはその
無水物(以下、α,β−不飽和二塩基酸類と記す)を含
んでいればよく、必要に応じて飽和二塩基酸並びにその
無水物(以下、飽和二塩基酸類と記す)をも含むもので
ある。α,β−不飽和二塩基酸類としては、具体的に
は、例えば、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、
イタコン酸、無水イタコン酸、シトラコン酸等が挙げら
れ、飽和二塩基酸類としては、具体的には、例えば、フ
タル酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、
テトラヒドロフタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メ
チルテトラヒドロフタル酸、メチルテトラヒドロ無水フ
タル酸、ヘキサヒドロフタル酸、ヘキサヒドロ無水フタ
ル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、無水コ
ハク酸、マロン酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライ
ン酸、セバシン酸、1,12−ドデカン二酸、ダイマー
酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタ
レンジカルボン酸、2,3−ナフタレンジカルボン酸、
2,3−ナフタレンジカルボン酸無水物、4,4’−ビ
フェニルジカルボン酸等が挙げられる。飽和二塩基酸類
をも含有する場合において、二塩基酸におけるα,β−
不飽和二塩基酸類の割合は15モル%〜100モル%で
あるのが好ましい。
【0018】前記多価アルコールとしては、具体的に
は、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、
トリプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、
1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、
1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、
1,2−シクロヘキサンジオール、1,3−シクロヘキ
サンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,
4−シクロヘキサンジメタノール、2−メチルプロパン
−1,3−ジオール、トリメチロールプロパン、水素化
ビスフェノールA、ビスフェノールAのアルキレンオキ
シド(例えばエチレンオキシド、プロピレンオキシド
等)付加物等が挙げられる。
【0019】前記二塩基酸と多価アルコールとを縮合反
応させる際の反応方法並びに反応条件等は、特に限定さ
れるものではないが、反応温度並びに反応時間は、縮合
反応が完結するように設定することが好ましい。また、
該反応においては、必要に応じて、縮合反応を促進させ
る触媒や消泡剤等の添加剤を反応系に共存させてもよ
い。該縮合反応は、窒素やヘリウム等の不活性ガスの雰
囲気下で行うことがより好ましい。また、前記飽和二塩
基酸類と多価アルコールとを前記反応条件にて反応させ
て得られる飽和ポリエステルに、スチレン等のラジカル
重合性単量体を配合したものを不飽和ポリエステル樹脂
として使用することもできる。
【0020】また、前記の製法以外で、例えば、特開平
8−73577号公報、特開昭56−150044号公
報あるいは特開昭57−59834号公報等に記載され
るラジカル重合性のオリゴマーである不飽和オリゴエス
テル等を前記不飽和ポリエステル樹脂のオリゴマーとし
て使用してもかまわない。前記不飽和オリゴエステルと
は、具体的には、分子末端に少なくとも1個の(メタ)
アクリロイル基を持つ不飽和オリゴエステルであり、よ
り具体的には、(メタ)アクリル酸、アルコール性水酸
基を有する(メタ)アクリレート、カルボン酸基を有す
る(メタ)アクリレート、アミノ基を有する(メタ)ア
クリレート、およびリン酸基を有する(メタ)アクリレ
ートから選択される少なくとも1種以上の化合物を出発
物質として、アルキレンオキシドおよび不飽和多塩基酸
無水物を反応させて得られる不飽和オリゴエステルであ
る。また、必要に応じて、さらに飽和多塩基酸無水物が
逐次開環付加した構造を有する低分子量オリゴエステル
であってもよい。
【0021】前記不飽和ポリエステル樹脂のオリゴマー
の数平均分子量(Mn)は、500〜6,000の範囲
内が好ましい。数平均分子量が6,000よりも大きい
不飽和ポリエステル樹脂は、粘度が高くなるので、取り
扱い性が低下する場合がある。 (ウレタン(メタ)アクリレート樹脂)前記ウレタン(メ
タ)アクリレート樹脂は、例えば、ポリイソシアネート
化合物と水酸基含有(メタ)アクリレート化合物と、必
要に応じてポリオール化合物とをウレタン化反応させる
ことにより得ることができるオリゴマーを成分とする樹
脂である。
【0022】前記ポリイソシアネート化合物として、例
えば、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジ
イソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ヘキサ
メチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネー
ト等が挙げられる。前記水酸基含有(メタ)アクリレー
ト化合物としては、分子内に少なくとも1個の水酸基を
有する(メタ)アクリレート化合物であればよく、例え
ば、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキ
シプロピル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコ
ールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコ
ールモノ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0023】前記ポリオール化合物としては、例えば、
前述した多価アルコールのほか、ポリエチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール、トリメチロールプロパ
ンのアルキレンオキシド付加物、フェノールノボラック
のアルキレンオキシド付加物等であるポリエーテルポリ
オール類;トリメチロールプロパンモノアリルエーテ
ル、ペンタエリスリトールジアリルエーテル等のアリル
エーテル基を有するアルコール類;マレイン酸、アジピ
ン酸、フタル酸等の多塩基酸とポリオールのエステル化
反応により得られるポリエステルポリオール類;等が挙
げられ、さらに、アリルアルコール、トリメチロールプ
ロパンジアリルエーテル等の1価のアルコール類;エチ
レンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシ
ド、グリシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジ
ルエーテル等のオキシラン化合物を併用してもよい。
【0024】前記ポリイソシアネート化合物と水酸基含
有(メタ)アクリレート化合物と、必要に応じてポリオ
ール化合物とをウレタン化反応させるためには、水酸基
とイソシアネート基がほぼ当量となる量を用い、40〜
140℃の範囲で加熱すればよい。また、該ウレタン化
反応を促進させるためには、公知のウレタン化触媒を用
いることができ、例えば、3級アミン類、ジブチル錫ジ
ラウレート、塩化錫等の錫化合物類が挙げられる。 (ポリエステル(メタ)アクリレート樹脂)前記ポリエス
テル(メタ)アクリレート樹脂は、(メタ)アクリル酸
類と、多価アルコールと、必要に応じて(メタ)アクリ
ル酸類以外の塩基酸とのエステル化反応により得られる
オリゴマーを成分とする樹脂である。
【0025】前記(メタ)アクリル酸類としては、具体
的には、例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリ
ル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸ハライド等
の、水酸基とのエステル結合を生成しうる(メタ)アク
リル酸およびその誘導体が挙げられる。前記多価アルコ
ールとしては、具体的には、例えば、不飽和ポリエステ
ル樹脂の原料として例示した多価アルコールが挙げられ
る。前記(メタ)アクリル酸類以外の塩基酸としては、
特に限定されるものではないが、具体的には、例えば、
不飽和ポリエステル樹脂の原料として例示したα,β−
不飽和二塩基酸類、飽和二塩基酸類等が挙げられる。
【0026】また、前記多塩基酸と不飽和エポキシ化合
物の反応により得られるオリゴマーも、ポリエステル
(メタ)アクリレート樹脂のオリゴマーとして使用する
ことができる。不飽和エポキシ化合物としては、不飽和
グリシジル化合物等が挙げられ、好ましくは、グリシジ
ル(メタ)アクリレートが挙げられる。前記多塩基酸と
不飽和エポキシ化合物の反応条件は、エポキシ(メタ)
アクリレート樹脂の付加反応条件が好ましい。 ((メタ)アクリルシラップ)前記(メタ)アクリルシラップ
としては、例えば、ポリメチル(メタ)アクリレート樹脂
をメチル(メタ)アクリレート等のラジカル重合性単量体
である(メタ)アクリレート系反応性希釈剤に希釈した
シラップが挙げられる。また、(メタ)アクリル重合体
の側鎖にラジカル重合性の二重結合が導入された架橋性
(メタ)アクリルシラップであってもよい。架橋性(メ
タ)アクリルシラップであるとさらに良好な硬化物物性
が得られるので好ましい。架橋性(メタ)アクリルシラ
ップとは、具体的には、例えば、(メタ)アクリル酸や
クロトン酸等の不飽和モノカルボン酸と(メタ)アクリ
ル酸エステル等のアクリレート系単量体と、必要に応じ
てその他のビニルモノマーとを含む単量体成分を部分重
合して得られる重合体か、あるいは、前記単量体成分を
重合してなる重合体にラジカル重合性単量体を添加する
ことによって得られるポリマーシラップに該ポリマーシ
ラップが有する官能基(より具体的には、(メタ)アク
リル酸を重合成分として用いて重合してなる重合体の場
合には、カルボキシル基)と反応しうる不飽和エポキシ
化合物や不飽和イソシアネート化合物等を反応させるこ
とにより変性した、重合性二重結合を側鎖に導入した重
合体である。
【0027】前記(メタ)アクリル酸エステルとして
は、特に限定されるものではないが、具体的には、例え
ば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アク
リレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メ
タ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリ
レート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、グリシ
ジル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)
アクリレート等が挙げられる。前記その他のビニルモノ
マーとしては、特に限定されるものではないが、具体的
には、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニル
トルエン、酢酸ビニル等が挙げられる。
【0028】また、(メタ)アクリルシラップには、必要
に応じて、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリ
レート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレー
ト、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート等の
重合性二重結合を2個以上持つ、いわゆる架橋性モノマ
ーをシラップ中に含んでいてもよい。本発明の樹脂組成
物における前記マトリックス樹脂と誘導体粒子との割合
は、マトリックス樹脂100重量部に対して誘電体粒子
50〜900重量部であることが好ましく、より好まし
くはマトリックス樹脂100重量部に対して誘電体粒子
100〜900重量部、さらに好ましくは200〜90
0重量部であるのがよい。誘電体粒子の添加量が多すぎ
ると、誘電体粒子の分散が不均一になりやすく成形加工
性が低下する恐れがあり、一方、少なすぎると、高誘電
率が得られにくくなる。
【0029】本発明の樹脂組成物においては、前記誘電
体粒子と前記マトリックス樹脂との混合が湿潤剤の存在
下でなされていることが好ましく、特に、本発明の第一
の樹脂組成物においては、これが必須要件である。湿潤
剤は前記マトリックス樹脂に対して優れた粘度低減機能
を付与しうるものであり、これにより誘電体粒子の分散
性を著しく向上させ、ひいては、高誘電率、低誘電正接
を実現しうると同時に、優れた成形加工性をも発揮する
ことができる。特に、本発明においては、前記湿潤剤と
して、少なくとも酸基を有する湿潤剤が用いられている
ことが好ましく、とりわけ、該湿潤剤が、カルボキシル
基、フェノール性水酸基、リン酸基およびスルホン酸基
からなる群のうちから選ばれる少なくとも1種の酸基を
有することが好ましい。
【0030】前記酸基を有する湿潤剤としては、例え
ば、分子中に、カルボキシル基、フェノール性水酸基、
リン酸基およびスルホン酸基のいずれかの基をもつ、分
子量100〜1000のオリゴマーが挙げられる。この
ような化合物の市販品としては、例えば、ビック・ケミ
ー社製のBYK(登録商標)(品名;W900、W90
5、W960、W965、W980、W990、W99
5、W996、W9010)等が挙げられる。また、前
記酸基を有する湿潤剤の具体例としては、下記一般式
(3)および(4)で示される化合物をも挙げられる。
【0031】 R1−R2−O−(CO−R3−O)l−CO−R4−COOH (3) (但し、式(3)において、R1は、水素原子、ハロゲ
ン原子、置換されていてもよいアルキル基、シクロアル
キル基、アリール基、アラルキル基、アシル基および
(メタ)アクリロイル基から選ばれる少なくとも1種;
2はアルキレン基;R3はアルキレン基、好ましくは炭
素数3〜20のアルキレン基、より好ましくはシクロ環
構造よりも直鎖状構造のアルキレン基;R4はアルキレ
ン基、好ましくは炭素数2〜6のアルキレン基、より好
ましくはシクロ環構造よりも直鎖状構造のアルキレン
基;lは1以上、好ましくは50以下であり、より好ま
しくは20以下の数である。) Ra−[CO−(O−Rb−CO−)n−OH]m (4) (但し、式(4)において、Raは、置換されていても
よいアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラ
ルキル基、アシル基および(メタ)アクリロイル基から
選ばれる少なくとも1種;Rbはアルキレン基;nは1
以上、好ましくは50以下、より好ましくは20以下;
mは1〜4、好ましくは1〜2である。)前記式(3)
で示される化合物としては、例えば、ラクトン変性カル
ボキシル基含有(メタ)アクリレート等を挙げることが
でき、このような化合物の市販品としては、ダイセル化
学工業製のプラクセルFM1A、FM4A、FM10A
等が挙げられる。
【0032】前記式(4)で示される化合物としては、
例えば、下記式(5)で示される構造を有するω―カル
ボキシポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート等
の(メタ)アクリル酸のカプロラクトン変性物等が挙げ
られる。 CH2=C(CH3)−COO−(CH25COOH (5) 前記湿潤剤の配合割合は、樹脂組成物中、0.1〜10
重量%であることが好ましく、より好ましくは0.5〜
5重量%、さらに好ましくは1〜3重量%であるのがよ
い。湿潤剤が少なすぎると、充分な分散効果が得られに
くく、一方、多すぎると、成形したときに湿潤剤が表面
に浮き出し、成形不良を招く恐れがある。
【0033】本発明の樹脂組成物は、必要に応じて、各
種溶剤を含有していてもよい。溶剤としては、具体的に
は、例えば、キシレン類、ジエチルベンゼン類、ジクロ
ヘキサン、シクロヘキシルベンゼン、ドデカン、ドデシ
ルベンゼン、トルエン、ナフタレン、ヘキサン、ヘプタ
ン、ベンゼン等の炭化水素系溶剤;n−アミルアルコー
ル、s−アミルアルコール、t−アミルアルコール、ア
リルアルコール、イソアミルアルコール、イソブチルア
ルコール、イソプロピルアルコール、ウンデカノール、
エタノール、2−エチルブタノール、2−エチルヘキサ
ノール、2−オクタノール、n−オクタノール、グリシ
ドール、シクロヘキサノール、3,5−ジメチル−1−
へキシン−3−オール、n−デカノール、テトラヒドロ
フルフリルアルコール、n−テルピネオール、ネオペン
ンチルアルコール、ノナノール、フーゼル油、n−ブタ
ノール、s−ブタノール、t−ブタノール、フルフリル
アルコール、プロパギルアルコール、1−プロパノー
ル、n−ヘキサノール、2−ヘプタノール、3−ヘプタ
ノール、n−ヘプタノール、ベンジルアルコール、3−
ペンタノール、メタノール、メチルシクロヘキサノー
ル、2−メチル−1−ブタノール、3−メチル−2−ブ
タノール、3−メチル−1−ブチン−3−オール、4−
メチル−2−ペンタノール、3−メチル−1−ペンチン
−3−オール等のアルコール系溶剤;アニソール、エチ
ルイソアミルエーテル、エチル−t−ブチルエーテル、
エチルベンジルエーテル、エピクロロヒドリン、エポキ
シブタン、クラウンエーテル類、クレジルメチルエーテ
ル、酸化プロピレン、ジイソアミルエーテル、ジイソプ
ロピルエーテル、ジエチルアセタール、ジエチルエーテ
ル、ジオキサン、ジグリシジルエーテル、1,8−シネ
オール、ジフェニルエーテル、ジブチルエーテル、ジプ
ロピルエーテル、ジベンジルエーテル、ジメチルエーテ
ル、テトラヒドロピラン、テトラヒドロフラン、トリオ
キサン、ビス(2−クロロエチル)エーテル、ビニルエ
チルエーテル、ビニルメチルエーテル、フェネトール、
ブチルフェニルエーテル、フラン、フルフラール、メチ
ラール、メチル−t−ブチルエーテル、メチルフラン、
モノクロロジエチルエーテル等のエーテル・アセタール
系溶剤;アクロレイン、アセチルアセトン、アセトアル
デヒド、アセトフェノン、アセトン、ジアセトンアルコ
ール、ジクロヘキサン、ホロン、メシチルオキシド、メ
チルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、メチルシ
クロヘキサノン、メチル−n−ブチルケトン、メチル−
n−プロピルケトン、メチル−n−ヘキシルケトン、メ
チル−n−ヘプチルケトン等のケトン・アルデヒド系溶
剤;アジピン酸ジエチル、アジピン酸ジオクチル、アセ
チルクエン酸トリエチル、アセチルクエン酸トリブチ
ル、アセト酢酸アリル、アセト酢酸エチル、アセト酢酸
メチル、アピエチン酸メチル、安息香酸イソアミル、安
息香酸エチル、安息香酸ブチル、安息香酸プロピル、安
息香酸ベンジル、安息香酸メチル、イソ吉草酸イソアミ
ル、イソ吉草酸エチル、ギ酸イソアミル、ギ酸イソブチ
ル、ギ酸エチル、ギ酸ブチル、ギ酸プロピル、ギ酸ヘキ
シル、ギ酸ベンジル、ギ酸メチル、クエン酸トリブチ
ル、ケイ酸エステル、ケイ皮酸エチル、ケイ皮酸メチ
ル、酢酸アミル、酢酸アリル、酢酸イソアミル、酢酸イ
ソブチル、酢酸イソプロピル、酢酸エチル、酢酸2−エ
チルヘキシル、酢酸シクロヘキシル、酢酸n−ブチル、
酢酸s−ブチル、酢酸プロピル、酢酸ベンジル、酢酸メ
チル、酢酸メチルシクロヘキシル、サリチル酸イソアミ
ル、サリチル酸ベンジル、サリチル酸メチル、シュウ酸
ジアミル、シュウ酸ジエチル、シュウ酸ジブチル、酒石
酸ジエチル、酒石酸ジブチル、ステアリン酸アミル、ス
テアリン酸エチル、ステアリン酸ブチル、セバシン酸ジ
オクチル、セバシン酸ジブチル、炭酸ジエチル、炭酸ジ
フェニル、炭酸ジメチル、乳酸アミル、乳酸エチル、乳
酸ブチル、乳酸メチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジ
オクチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジメチル、γ−
ブチロラクトン、プロピオン酸イソアミル、プロピオン
酸エチル、プロピオン酸ブチル、プロピオン酸ベンジ
ル、プロピオン酸メチル、ホウ酸エステル類、マレイン
酸ジオクチル、マレイン酸ジブチル、マロン酸ジイソプ
ロピル、マロン酸ジエチル、マロン酸ジメチル、酪酸イ
ソアミル、酪酸イソプロピル、酪酸エチル、酪酸ブチ
ル、酪酸メチル、リン酸エステル類等のエステル系溶
剤;エチレンカルボナート、エチレングリコールジメチ
ルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、
エチレングリコールモノエチルエーテルアセタート、プ
ロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレング
リコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモ
ノメチルエーテル等の多価アルコール系溶剤およびその
誘導体;等が挙げられる。
【0034】前記溶剤をも含有させる場合、その含有量
は、樹脂組成物中50重量%以下であることが好まし
く、より好ましくは40重量%以下、さらに好ましくは
30重量%以下、最も好ましくは20重量%以下である
のがよい。本発明の樹脂組成物は、必要に応じて、各種
添加剤を含有していてもよい。例えば、フェノール系や
リン系などの酸化防止剤;フェノール系などの熱劣化防
止剤;ベンゾフェノン系などの紫外線安定剤;アミン系
などの帯電防止剤;脂肪族アルコールのエステル、多価
アルコールの部分エステル及び部分エーテルなどの滑
剤;等の添加剤を、本発明の効果を損なわない範囲で適
宜配合することができる。また、用途に応じて、本発明
の組成物の特性を損なわない範囲で、エチレン系重合体
などの樹脂やゴム質重合体を含有させてもよく、フィラ
ーを配合して用いることもできる。
【0035】本発明の樹脂組成物を得る方法は、特に限
定されず、通常は、前記各成分を、ロール、ブラベンダ
ー、押出機などを用いて機械的に混合すればよい。本発
明の樹脂組成物においては、前記誘電体粒子の粒子径
(Ds)と、該樹脂組成物を成形して得られる成形体の
表面粗さ(Dr)とが下記式(1) Dr(μm)/Ds(μm) < 0.5 (1) を満足することが好ましく、特に、本発明の第三の樹脂
組成物においては、これが必須要件である。前記誘電体
粒子の粒子径(Ds)と、該樹脂組成物を成形して得ら
れる成形体の表面粗さ(Dr)とが式(1)を満足する
と、高誘電率、低誘電正接を実現するとともに、優れた
成形加工性を発揮する。なお、誘電体粒子の粒子径(D
s)は、動的光散乱法により測定された数基準の平均粒
径であり、成形体の表面粗さ(Dr)は、例えば、注型
成形やスピンコート等の成形方法で成形して得られた成
形体の表面の平均相である。粒子径(Ds)および表面
粗さ(Dr)は、具体的には、例えば、実施例で後述す
る方法で測定すればよい。
【0036】本発明の硬化性樹脂組成物においては、誘
電体粒子濃度(Cd)と、該樹脂組成物を成形して得ら
れる成形体の周波数1GHzにおける誘電率(ε)とが
下記式(2) ε/Cd(重量%)>1.0(但し、50<Cd<90である。) (2) を満足することが好ましく、特に、本発明の第四の硬化
性樹脂組成物においては、これが必須要件である。誘電
率(ε)/誘電体粒子濃度(Cd)が1.0以下である
と、充分に高い誘電率が得られないか、もしくは成形加
工性を損なうこととなる。また、誘電体粒子濃度(C
d)が50重量%未満であると、樹脂と粒子とが相分離
を起こしやすくなり、90重量%を超えると、硬脆い成
形物となる傾向がある。前記式(2)を満足する樹脂組
成物であれば、高誘電率、低誘電正接を実現するととも
に、優れた成形加工性をも有することとなる。なお、誘
電率(ε)は、具体的には、例えば、実施例で後述する
方法で測定すればよい。
【0037】本発明の成形品は、前述した本発明の樹脂
組成物を用いてなるものである。前述した本発明の樹脂
組成物は、成形加工性に優れるものであるので、本発明
の成形品を得る際の成形方法としては、特に制限はな
く、例えば、射出成形法、押出成形法、インフレーショ
ン成形法、ブロー成形法、熱プレス成形法、カレンダー
成形法など公知の溶融成形法や、溶媒を用いたキャスト
法等を採用することができる。また、本発明の樹脂組成
物の硬化方法としては、特に制限はなく、例えば、常温
硬化、熱硬化、放射線硬化などの通常行われている方法
により行うことができる。なお、本発明の成形品の形状
や大きさ等には特に制限はなく、例えば、厚みのある成
形板や、薄膜、フィルム、シート等の厚みのない薄物で
あってもよい。
【0038】本発明の成形品は、高周波帯において、高
誘電率、低誘電正接という特性を有するものである。具
体的には、10MHz以上の高周波帯において、誘電率
が40以上、好ましくは50以上であり、誘電正接が
0.1以下、好ましくは0.05以下であるものであ
る。このように、高周波帯において、高誘電率、低誘電
正接という特性を発揮することができるので、本発明の
成形品は、小型化されたアンテナ基板や回路基板等の用
途に好適に用いることができる。
【0039】
【実施例】以下、実施例および比較例により本発明をさ
らに具体的に説明するが、本発明はこれらにより何ら限
定されるものではない。なお、得られた樹脂組成物また
は成形品の評価は以下のようにして行った。 <粒子径> PARTICLE SIZE ANALYZER(堀場製作所製
「LA-700」)を用い、BaTiO8の屈折率を1.8に
設定して測定した。 <成形加工性(表面粗さ)> 表面粗さ計(日本真空技
術製「DEKTAK IIA」)を用い、成形品表面の凹凸を測
定した。
【0040】<誘電率(ε)・誘電正接(tanδ)>
LCRメータ(アジレント・テクノロジー製「4291
B」)を用い、周波数1GHzで測定した。 (実施例1〜22および比較例1〜18)表1〜表5に
示す種類および配合量の各成分(誘電体粒子、マトリッ
クス樹脂、湿潤剤、および溶剤)を、卓上型小型三本ロ
ールを用いて混合し、樹脂組成物を得た。そして、得ら
れた樹脂組成物を表1〜表5に示す成形方法(注型もし
くはスピンコート)で成形し、厚み1mmの成形品を得
た。得られた成形品の物性を表1〜表5に示す。
【0041】なお、実施例および比較例で用いた各成分
は、以下の通りである。 <誘電体粒子> ・チタン酸バリウム(共立マテリアル(株)製「BT−
SA」) ・チタン酸バリウム(共立マテリアル(株)製「BCT
Z−F」) ・チタン酸バリウム(共立マテリアル(株)製「SBT
−S2」) ・チタン酸バリウム(堺化学(株)製「BT−02」) ・チタン酸バリウム(堺化学(株)製「BT−04」) ・チタン酸バリウム(堺化学(株)製「BT−07」) <マトリックス樹脂> ・エポキシ樹脂;市販のエポキシ樹脂(東都化成(株)
製「YD−127」エポキシ当量183.7)30g、
4−メチルテトラヒドロ無水フタル酸24g、およびト
リエタノールアミン1gを混合して得た。
【0042】・アクリル樹脂;メチルメタクリレート9
4g、トリエチレングリコールジメタクリレート5g、
および硬化剤(日本油脂(株)製「パーヘキサTM
H」)1gを混合して得た。 ・ポリメチルメタクリレート(PMMA)樹脂;市販の
ポリメチルメタクリレート(住友化学(株)製「スミペ
ックスLG−6A」重量平均分子量5万)99g、メタ
クリル酸メチル100g、および硬化剤(日本油脂
(株)製「パーヘキサTMH」)1gを混合して得た。 ・フッ素樹脂A(部分フッ素化ポリエーテルニトリ
ル);還流管およびディーンスタークトラップを備えた
25mlフラスコに、2,2−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプ
ロパン(6FBA)0.377g、炭酸カリウム0.1
71g、N−メチル−2−ピロリジノン2.5ml、お
よびトルエン2.5mlを仕込み、窒素気流下130℃
で2時間共沸脱水を行い、6FBAのカリウム塩を合成
した後、トルエンを留去し、放冷した。反応液の温度が
80℃になった時点で、反応液にテトラフルオロベンゾ
ニトリル0.3gを添加し、80℃を維持しながら20
時間反応させた。反応後、反応液をブレンダーで激しく
攪拌しながら1%酢酸水溶液中に注加し、析出したポリ
マーを濾別して蒸留水およびメタノールで洗浄した後、
減圧乾燥した。次いで、得られたポリマーを、30wt/
vol%濃度になるようにジメチルアセトアミドに溶解さ
せ、該溶液をメタノール中に攪拌下でゆっくり注加して
再沈精製し、完全に固化するまで放置した後、沈殿・固
化したポリマーを濾過、減圧乾燥することにより、部分
フッ素化ポリエーテルニトリルを得た。
【0043】・フッ素樹脂B(部分フッ素化ポリエーテ
ルケトン);ディーンスタークトラップ、コンデンサ
ー、マグネティック攪拌機および窒素供給管を備えた1
00ml三ッ口丸底フラスコに、トルエンから再結晶に
より精製された2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパ
ン(6FBA)1.2g、重質炭酸カリウム1.48
g、ジメチルアセトアミド13ml、およびトルエン1
0mlを仕込み、160℃で2時間還流させた後、トル
エンを留去した。次いで、4,4’−ビス(2,3,
4,5,6−ペンタフルオロベンゾイル)ジフェニルエ
ーテル2.0gを添加し、100℃で20時間重合させ
た。重合後冷却した後、反応液を激しく攪拌しながら1
%酢酸水溶液中に注加し、析出したポリマーを濾別して
水洗した後、乾燥することにより、部分フッ素化ポリエ
ーテルケトンを得た。
【0044】<湿潤剤> ・湿潤・分散剤(ビック・ケミー社製「BYK−W96
8」) ・湿潤・分散剤(ビック・ケミー社製「BYK−W98
0」) ・湿潤・分散剤(ビック・ケミー社製「BYK−P10
5」) ・ラクトン変性カルボキシル基含有アクリレート(ダイ
セル化学製「プラクセルFM4A」) <溶剤> ・酢酸エチル
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】
【表3】
【0048】
【表4】
【0049】
【表5】
【0050】
【発明の効果】本発明によれば、成形加工性に優れ、高
誘電率、低誘電正接を示しうる樹脂組成物およびその成
形品を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 101/00 C08L 101/00 Fターム(参考) 4F070 AA11 AA12 AA13 AA15 AA18 AA19 AA20 AA22 AA23 AA24 AA32 AA41 AA42 AA47 AA50 AA52 AA54 AA58 AB09 AB10 AC13 AC15 AC18 AC20 AC88 AD00 AD10 AE30 FB05 FB06 FC02 FC05 4F071 AA02 AA03 AA15 AA20 AA22 AA24 AA26 AA27 AA28 AA29 AA33 AA34 AA40 AA42 AA43 AA49 AA50 AA51 AA54 AA60 AA62 AA64 AA77 AA78 AB18 AB19 AB20 AE22 AF40 AH12 BA01 BB02 BB03 BB04 BB05 BB06 BB09 BC01 BC07 BC16 BC17 4J002 AA011 AA021 BB031 BB041 BB061 BB121 BC031 BD041 BD101 BD121 BD151 BE021 BF021 BG041 BG051 CD001 CD031 CD051 CF192 CF211 CF221 DE056 DE066 DE086 DE096 DE136 DE156 DE186 DH026 FD200 FD202 FD206

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】誘電体粒子とマトリックス樹脂とを含んで
    なる樹脂組成物において、前記誘電体粒子と前記マトリ
    ックス樹脂との混合が湿潤剤の存在下でなされている、
    ことを特徴とする樹脂組成物。
  2. 【請求項2】前記湿潤剤として、少なくとも酸基を有す
    る湿潤剤が用いられている、請求項1に記載の樹脂組成
    物。
  3. 【請求項3】前記酸基を有する湿潤剤が、カルボキシル
    基、フェノール性水酸基、リン酸基およびスルホン酸基
    からなる群のうちから選ばれる少なくとも1種の酸基を
    有する、請求項2に記載の樹脂組成物。
  4. 【請求項4】誘電体粒子とマトリックス樹脂とを含んで
    なる樹脂組成物において、前記マトリックス樹脂が、
    (メタ)アクリル系硬化性樹脂を必須としてなる、こと
    を特徴とする樹脂組成物。
  5. 【請求項5】誘電体粒子とマトリックス樹脂とを含んで
    なる樹脂組成物において、前記誘電体粒子の粒子径(D
    s)と、該樹脂組成物を成形して得られる成形体の表面
    粗さ(Dr)とが下記式(1) Dr(μm)/Ds(μm)<0.5 (1) を満足する、ことを特徴とする樹脂組成物。
  6. 【請求項6】誘電体粒子とマトリックス樹脂とを含んで
    なる樹脂組成物であって、誘電体粒子濃度(Cd)と、
    該樹脂組成物を成形して得られる成形体の周波数1GH
    zにおける誘電率(ε)とが下記式(2) ε/Cd(重量%)>1.0(但し、50<Cd<90である。) (2) を満足する、ことを特徴とする樹脂組成物。
  7. 【請求項7】請求項1から6までのいずれかに記載の樹
    脂組成物を用いてなる、成形品。
JP2001339788A 2001-11-05 2001-11-05 樹脂組成物および成形品 Pending JP2003138026A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001339788A JP2003138026A (ja) 2001-11-05 2001-11-05 樹脂組成物および成形品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001339788A JP2003138026A (ja) 2001-11-05 2001-11-05 樹脂組成物および成形品

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003138026A true JP2003138026A (ja) 2003-05-14

Family

ID=19154084

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001339788A Pending JP2003138026A (ja) 2001-11-05 2001-11-05 樹脂組成物および成形品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003138026A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2005033209A1 (ja) * 2003-09-30 2006-12-14 株式会社日本触媒 複合誘電体用樹脂組成物および複合誘電体、該誘電体を使用した電気回路基板
JP2007530736A (ja) * 2004-03-23 2007-11-01 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー 粒子含有固体表面材料

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2005033209A1 (ja) * 2003-09-30 2006-12-14 株式会社日本触媒 複合誘電体用樹脂組成物および複合誘電体、該誘電体を使用した電気回路基板
US7632884B2 (en) 2003-09-30 2009-12-15 Nippon Shokubai Co., Ltd. Resin composition for composite dielectric material, composite dielectric material and electric circuit board using the same
JP2007530736A (ja) * 2004-03-23 2007-11-01 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー 粒子含有固体表面材料
JP4880585B2 (ja) * 2004-03-23 2012-02-22 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー 粒子含有固体表面材料

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN112334513A (zh) 马来酰亚胺树脂、硬化性树脂组合物及其硬化物
KR102232508B1 (ko) 바인더 수지의 제조방법, 수지 조성물의 제조방법, 바인더 수지 및 수지 조성물
EP2695906B1 (en) Polybenzoxazole resin and precursor thereof
JP6044636B2 (ja) 高分子量脂肪族ポリエステルを製造する固相重合法
JP2003138026A (ja) 樹脂組成物および成形品
WO2021182360A1 (ja) マレイミド樹脂およびその製造方法、マレイミド溶液、並びに、硬化性樹脂組成物およびその硬化物
CN1639238A (zh) 交联三聚氰氨甲醛的聚酯形成的涂料
JP5996412B2 (ja) ビス(メタ)アクリロイル末端ベンジルエーテル化合物及びその製造方法
JPH07504692A (ja) 線用エナメルならびにその製造方法
JP2014047338A (ja) 焼結用バインダー樹脂組成物
JP4956402B2 (ja) ジヒドロベンゾキサジン環構造を有する熱硬化性樹脂の製造方法
TWI628194B (zh) 含(2,6-二甲基-1,4-苯醚)寡聚物之氧氮苯并環己烷樹脂、固化物及其製備方法
KR20190017749A (ko) 상이한 2종류의 구조 단위를 갖는 방향족 폴리케톤
US6534595B2 (en) Coating solution for forming porous organic film
JP2007204639A (ja) ウレタン化反応生成物及びその製造方法
JP2017061665A (ja) カリックスアレーン系化合物、組成物、その製造方法、エポキシ樹脂用硬化剤、エポキシ樹脂組成物、積層板、半導体封止材及び半導体装置
JP2013072082A (ja) ポリエステル樹脂組成物
US6815523B2 (en) Polyether and its production method
JPS6151620A (ja) 磁気記録媒体
JPH11130854A (ja) ポリエステル樹脂および其の製造方法ならびに其れを含有する組成物
TWI401242B (zh) 含羥基烯類之製造方法及含羥基烯類
JP2004091479A (ja) マレイミド化合物、それを含有する活性エネルギー線硬化性組成物、低屈折光学材料用重合体、及びマレイミド化合物の製造方法
JP2003318331A (ja) 電子実装用基板
JPH10310476A (ja) 粉体成形用バインダーおよび組成物、並びに焼結部材
WO2023100644A1 (ja) 粉体成分、コーティング用樹脂組成物、コーティング膜

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040625

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060510

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060530

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060731

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060912

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061110

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070320

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070517

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20070710

A912 Removal of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20070928