JP2003137478A - 印刷装置及び印刷位置評価装置 - Google Patents

印刷装置及び印刷位置評価装置

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JP2003137478A
JP2003137478A JP2001334842A JP2001334842A JP2003137478A JP 2003137478 A JP2003137478 A JP 2003137478A JP 2001334842 A JP2001334842 A JP 2001334842A JP 2001334842 A JP2001334842 A JP 2001334842A JP 2003137478 A JP2003137478 A JP 2003137478A
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JP2001334842A
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English (en)
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Yoshihisa Takanozawa
義久 高野澤
Shingo Kubo
真吾 久保
Hideo Nemoto
英雄 根本
Takeharu Nagai
丈晴 永井
Hideki Atari
英樹 當
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Fujifilm Business Innovation Corp
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Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 用紙搬送に係わる不具合を総合的に検知で
き、且つユーザには不要な不具合検知用の情報が視認性
を有する状態で紙面上に残ることを防ぐ。印刷装置によ
る印刷位置を自動的に検出する。 【解決手段】 用紙12に可視光下では透明で且つ可視
光以外の特定波長光により可視変色される透明インクを
用いて用紙搬送に係わる異常を検知するための不可視マ
ーク50を予め印字しておく。印刷装置10の搬送径路
18の途中に、透明インク読取部30Aを配設してお
き、この透明インク読取部30Aにより可視光以外の特
定波長の光を搬送中の用紙12に照射して不可視マーク
50を可視変色させて読取る。この透明インク読取部3
0Aによる読取結果を用いて、演算処理部30Bにおい
て用紙12の搬送状態に異常が発生しているか否かを判
定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、印刷装置及び印刷
位置評価装置に係わり、特に、給紙手段から給紙された
用紙を搬送しながら、該用紙に対して画像を印刷して、
所定の排出部へ排出する印刷装置及びこの印刷装置によ
る画像の印刷位置を評価するための印刷位置評価装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、複写機やプリンタなどの印刷
装置は、予め定型のサイズにカットされた用紙(所謂カ
ット紙)を用いるものが多く普及している。このような
カット紙は連続紙に比べて印刷後の取り扱い安さの点で
長けているが、用紙の搬送時にカット紙特有の不具合も
生じる。
【0003】具体的には、カット紙を用いることによ
り、給紙の際に用紙を捌ききれずに、複数枚の用紙を同
時に給紙されて複数枚の用紙が重なった状態のまま搬送
されたり(以下「重送」という)、搬送途中で用紙に皺
が生じたり、用紙の角が折れたりして(以下、「紙折
れ」という)、画像に抜けが発生してしまうことがあっ
た。また、所定の用紙揃え位置とずれて搬送されたり
(以下、「搬送位置ずれ」という)、斜めに搬送された
りして(以下、「斜行」という)、画像が所定の位置か
らずれて印刷されてしまう(以下、「印刷位置ずれ」と
いう)ことがあった。さらには、搬送中に用紙の順序が
入れ替わったり、抜け落ちたりすることがまれに発生
し、特に両面印刷の場合にはページの整合が取れなくな
るということもあった。
【0004】このため、従来より印刷装置には、用紙の
搬送径路途中に、用紙搬送に係わる不具合を検知するセ
ンサが設けられているものがある。例えば、重送を検知
するための重送検知装置としては、角度磁気センサを用
いて搬送されてくる用紙を挟み、その厚みにより角度が
変化することでセンサの出力が変わることを利用して、
センサ出力から用紙の厚みを求めるものが実用化されて
おり、紙折れ検知装置としては、例えば用紙が折れると
用紙の外形が変化することを利用し、用紙がセンサを通
過する時間から紙折れ検知するものが実用化されてい
る。
【0005】これらの検知装置を用いることで、搬送中
の用紙は、重送検知装置により厚みが検知され、用紙が
複数枚重なって給紙された場合には、所定の1枚分の厚
みよりも検知される厚みが大きくなるため重送と判断さ
れ、また紙折れ検知装置により用紙幅が測定され、用紙
が折れている場合は、所定の正常状態の用紙幅よりも測
定された用紙幅が短かくなるため紙折れと判断されるの
で、重送や紙折れを検知することができる。
【0006】また、用紙搬送順の乱れを検知するために
は、例えば、顧客が印刷する内容に、すでに知られてい
るバーコードなどのコード情報を載せ、これを排出前に
コードリーダにより読み取り順番を確認する技術が提案
されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来技
術では、重送を検知するための重送検知装置、紙折れを
検知するための紙折れ検知装置、用紙搬送順の乱れを検
知するためのバーコードリーダというように、検知対象
の異常項目毎に各々異なる種類の検知装置が必要であっ
た。
【0008】また、コード情報を用いて用紙搬送順の乱
れを検知する場合は、全ての用紙に印字する情報でなけ
れば、ページ順を保証することができないという問題が
あった。すなわち、全てのページにコード情報が含まれ
ていれば良いが、実際にはそうでない場合のほうが多
く、ページ確認用のためだけにコード情報を加えるとな
ると、印刷した後、顧客にとっては不要な情報が紙面上
に残ってしまい目障りである。この他に、ページ情報を
読み取る手段として従来公知のOCR(OpticalCharact
er Reader)技術を用いることも考えられるが、装置が
大掛かりで高価になる傾向があり、また処理に時間がか
かるため、高速プリンターには向かず現実的ではない。
【0009】また、搬送位置ずれや斜行などが定常的に
発生するなどして、印刷装置に印刷位置ずれを低減する
ためのメンテナンスが必要な場合に、印刷装置による画
像の印刷位置を自動的に測定するものがなく、印刷位置
ずれを把握するのに手間がかるという問題があった。
【0010】本発明は上記問題点を解消するためになさ
れたもので、用紙搬送に係わる不具合を総合的に検知す
ることができ、且つユーザには不要な不具合検知用の情
報が視認性を有する状態で紙面上に残ることを防ぐこと
ができる印刷装置を提供することを目的とする。また、
印刷装置による印刷位置を自動的に検出することができ
る印刷位置評価装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明は、給紙手段から給紙された
用紙を搬送しながら、該用紙に対して画像を形成して、
所定の排出部へ排出する印刷装置であって、前記用紙に
可視光以外の特定波長光を照射して、可視光の下で不可
視状態で且つ前記特定波長光の下で可視像となり得る色
材を用いて前記用紙上に印字されている用紙搬送に係わ
る異常検知のための不可視マークを読み取る読取手段
と、前記用紙の排出前に、前記読取手段による読取結果
に基づいて、用紙搬送に異常が発生したか否かを判定す
る判定手段と、を有することを特徴としている。
【0012】請求項1に記載の発明によれば、用紙上
に、可視光の下で不可視状態で且つ可視光以外の特定波
長光の下で可視像となり得る色材を用いて、用紙搬送の
異常を検知するために所定の不可視マークが印字されて
おり、読取手段ではこの用紙に特定波長光を照射するこ
とにより不可視マークを可視化して読み取る。判定手段
では、この読取結果に基づいて、用紙搬送に係わる異常
が発生したか否かを判定することで、該異常を検知する
ことができる。
【0013】このように、可視光の下では不可視状態の
不可視マークを用いることにより、ユーザに視認される
ことがない。また視認性がないことから、重送、紙折
れ、しわ、搬送位置ずれ・斜行などの検知したい異常項
目に応じて不可視マークを容易に変更することができ、
同一の読取手段で複数種類の異常に対応可能となる。
【0014】なお、請求項2に記載されているように、
前記不可視マークが予め用紙に印字され、この予め不可
視マークが印字されている用紙を印刷装置で用いるよう
にしてもよいし、請求項3に記載されているように、前
記用紙に前記不可視マークを印字する不可視マーク印字
手段を更に有し、印刷装置において不可視マークが印字
されるようにしてもよい。
【0015】例えば、重送を検知するためには、請求項
4に記載されているように、前記不可視マークが、予め
定められた所定の法則に従って、用紙毎に該用紙の順番
に応じて位置或いは形状が変更されて印字されており、
前記判定手段は、前記読取手段で読み取った不可視マー
クが前記所定の法則に不従の場合に、複数の用紙が重な
っていると判定するようにすればよい。
【0016】また、例えば、用紙折れを検知するために
は、請求項5に記載されているように、前記不可視マー
クが、前記用紙の端部に所定方向に渡って予め定められ
た所定の長さ寸法の略直線状に、或いは前記用紙の四隅
に印字されており、前記判定手段は、前記読取手段で読
み取った不可視マークが前記所定の長さ寸法と異なる場
合、又は前記読取手段により前記四隅の少なくとも1つ
の不可視マークが読取不能であった場合に、前記用紙が
折れていると判定するようにすればよい。
【0017】また、例えば、しわを検知するためには、
請求項6に記載されているように、前記不可視マーク
が、前記用紙全面に予め定められた所定のパターンで印
字されており、前記判定手段は、前記読取手段で読み取
った不可視マークのパターンが前記所定のパターンと異
なる場合に、前記用紙にしわがあると判定するようにす
ればよい。
【0018】また、例えば、搬送位置ずれや斜行を検知
するためには、請求項7に記載されているように、前記
不可視マークが、前記用紙の予め定められた所定の位置
に所定の形状で印字されており、前記判定手段は、前記
読取手段で読み取った不可視マークが前記所定の位置よ
りも予め定められた所定値以上異なる場合又は回転して
いる場合に、前記用紙の搬送位置がずれている、或いは
前記用紙が斜行していると判定するようにすればよい。
【0019】また、請求項8に記載されているように、
前記判定手段により異常が発生したと判定された場合
に、前記所定の排出部への前記用紙の排出を中止する中
止手段を更に有するようにすれば、異常が発生した用紙
が正常に印刷された用紙にまじることを防止できる。
【0020】請求項9に記載の発明は、可視光の下で不
可視状態で且つ可視光以外の特定波長光の下で可視像と
なり得る色材を用いて所定の基準線が印字された用紙上
に、可視光の下で可視状態となる色材を用いて所定のパ
ターンを印刷する印刷装置に用いられる印刷位置評価装
置であって、前記特定波長光を前記用紙に照射して、前
記用紙から前記所定のパターンと共に前記基準線を読み
取る読取手段と、前記読取手段によって読み取った前記
所定パターンと基準線とを比較し、比較結果に基づい
て、前記印刷装置による前記用紙に対する印刷位置を検
出する検出手段と、を有することを特徴としている。
【0021】請求項9に記載の発明によれば、読取手段
によって、印刷装置によって所定のパターンを印刷した
後の用紙から該所定のパターンと共に、可視光以外の特
定波長光を照射することによって、可視光下では不可視
状態とされて用紙に印字されていた基準線とが読み取ら
れる。この基準線は印刷前に用紙に印字されているの
で、印刷装置による印刷によっても位置は変化しない。
検出手段では、読取手段による読取結果に画像処理を施
すなどして読み取った所定パターンと基準線とを比較、
例えば基準線に対する所定パターンの位置関係を測定す
るなどすれば、簡単に印刷装置による印刷位置を自動的
に検出することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】次に、図面を参照して本発明に係
る実施形態の1例を詳細に説明する。
【0023】<第1の実施の形態>図1には本発明が適
用された印刷装置が示されている。図1に示されている
ように、印刷装置10は、所定のサイズにカットされた
用紙(カット紙)12を積載する給紙トレイ14を備
え、給紙トレイ14から積載された用紙12が1枚ずつ
繰り出されるようになっている。この給紙トレイ14に
は、例えば、積載された用紙束の最上部からフィードベ
ルト14Aにて用紙を1枚取出すものを用いることがで
きる。
【0024】この給紙トレイ14から取出された用紙1
2は、複数対の搬送ロール16Aを具備する搬送装置1
6によって、該複数対の搬送ロール16Aにより形成さ
れた搬送径路18に沿って搬送される。この搬送径路1
8に沿って、搬送方向上流側から順に、用紙12に所望
の画像を印字するための画像形成部20と、用紙12上
に印字された画像を定着させる定着装置22とが配設さ
れており、給紙トレイ14から取出された用紙12は画
像形成部20、定着装置22へと案内される。
【0025】画像形成部20は、可視光下で可視状態と
なるトナーやインク等の従来より一般的に用いられてい
る色材を用いて、所望の画像を用紙12に印刷するもの
である。本実施の形態では、一例として、感光体に画像
データに基づく光ビームを照射して静電潜像を記録し、
この静電潜像をトナーを用いて現像して形成されたトナ
ー像を直接或いは中間転写体を介して搬送装置16によ
り搬送されてきた用紙12に転写する。
【0026】定着装置22は、加熱ロール及び加圧ロー
ルの2つのロールを備え、画像が転写された用紙12は
搬送装置16によってこの2つのロール間に案内されて
加熱・加圧されることにより所謂定着処理が施され、こ
れにより用紙12上に画像が定着される。
【0027】定着装置22よりも用紙搬送方向下流側に
は、画像が形成された用紙12が排出される排出トレイ
24、及び排出トレイ24への排出を中止した用紙12
が排出されるパージトレイ26が設けられている。定着
装置22により定着処理が施された用紙12は排出トレ
イ24に排出されて積載される。一方、パージトレイ2
6には、搬送中に何らかの不具合が発生し、適切な画像
形成処理を施すことができず、不要となった用紙12が
排出されて積載される。
【0028】また、定着装置22から用紙搬送方向下流
側の搬送径路18は分岐されて、分岐された一方は、定
着処理後の用紙12を反転装置28へ案内するようにな
っている。この反転装置28は、従来公知のインバータ
方式を採用し、用紙12を折返し搬送することで、用紙
12の表裏を反転させて、画像形成部20へと戻すもの
である。すなわち、印刷装置10では、用紙12の表面
に画像を形成した後、必要に応じて、反転装置28によ
って、用紙12を表裏反転させて用紙12の裏面にも画
像を形成することができるようになっている(両面印刷
可能)。なお、インバータ方式の代りに、中間トレイを
設けて用紙12を表裏反転するようにしてもよい。
【0029】ここで、第1の実施の形態で用いられる用
紙12の両面には、可視光下では透明(不可視状態)
で、紫外線など可視光以外の特定波長光により可視変色
される透明インクを用いて、用紙搬送に係わる異常を検
出するための所定の不可視マーク50が予め形成されて
いる(詳しくは後述の各異常項目の検知例、及び図5〜
図12参照)。すなわち、この不可視マークは通常の可
視光下では透明で不可視状態となっているので、ユーザ
に視認されることがない。
【0030】なお、透明インクの代りに、一般に用紙1
2は白色であることを利用して、可視域では白色で、可
視光以外の特定波長光により変色される白色インクを用
いても、同様に可視光下では不可視状態となる不可視マ
ークを形成することができる。
【0031】また、印刷装置10には、図2に示すよう
に、用紙12に形成されている不可視マーク50を用い
て用紙搬送に係わる異常を検出する異常検知装置30が
設けられている。この異常検知装置30は、用紙の搬送
径路18の途中或いは給紙トレイ14に設けられ、用紙
12から不可視マーク50を読み取る本発明の読取手段
としての透明インク読取部30A(図1参照)と、透明
インク読取部30Aによる読取結果を用いて所定の演算
処理を行って、用紙搬送に係わる異常を検出する本発明
の判定手段としての演算処理部30Bとで構成されてい
る。なお、図2は、一例として、搬送径路18の反転装
置28への分岐点の直前に透明インク読取部30Aを設
けた場合を示している。
【0032】より詳しくは、透明インク読取部30A
は、例えば、紫外線などの前記可視光以外の特定波長光
を用紙12に照射する光源部と、該特定波長光の用紙1
2による反射光を検知するCCDなどのセンサ部とを備
えて構成され、用紙12に印字されている不可視マーク
50を光源部からの特定波長光を照射することにより可
視化して、センサ部で読み取り、読取結果を演算処理部
30Bへ送信するようになっている。
【0033】演算処理部30Bは、CPUや或いは所定
の演算を行う演算回路を用いることができ、透明インク
読取部30Aのケーシング内部の基板に形成してもよい
し、透明インク読取部30Aの外部に設けてもよい。演
算処理部30Bは、透明インク読取部30Aによる読取
結果に基づいて、例えば、透明インク読取部30Aで所
定の不可視マーク50が読み取れたか否かを判定するこ
とにより、用紙の搬送状態に異常が発生したか否かを判
定する。また、この演算処理部30Bは、印刷装置10
の全体の動作を司る制御装置32と接続されており、判
定結果(異常の検知結果)を示す信号を制御装置32へ
送信し、制御装置32はこの検知結果に基づいて、搬送
装置16や画像形成部20の動作を制御することで、本
発明の判定手段、中止手段としての機能を担っている。
【0034】なお、演算処理部30Bの内部メモリ34
に、用紙搬送状態に異常が発生したか否かの判定基準と
して用いる不可視マーク50に係わる情報を登録してお
き、演算処理部30Bは、透明インク読取部30Aによ
る読取結果をこのメモリ34の記憶情報と比較(照合)
することにより異常の発生を判定するようにしてもよ
い。また、このメモリ34の代りに制御装置32側の内
部メモリを用いることもでき、この場合、演算処理部3
0Bで異常の発生を判定する際に、図2に破線矢印で示
すように制御装置32にアクセスして照合するようにす
ればよい。
【0035】次に、本実施の形態の作用を説明する。
【0036】印刷装置10では、プリント指示(ジョ
ブ)が入力されると、制御装置32の制御によって、フ
ィードベルト14Aが駆動されて、給紙トレイ14から
用紙12が1枚ずつ繰り出され、搬送装置16によって
搬送される。また、制御装置32は、画像形成部20を
駆動し、搬送装置16によって画像形成部20へ搬送さ
れた用紙12に該ジョブに基づく画像を転写させ、この
画像が転写された用紙12は、定着装置22へ搬送され
て定着処理が施される。そして制御装置32は、搬送装
置16の動作を制御して、片面印刷を指示するジョブの
場合は、定着処理後の用紙12をそのまま排出トレイ2
4へ排出させ、両面印刷を指示するジョブの場合は、反
転装置28へ送って表裏反転させて再び画像形成部20
へと戻して裏面にも画像を転写し、後段の定着装置22
によって定着処理が施された後、排出トレイ24へ排出
させる。
【0037】このとき、透明インク読取部30Aでは、
給紙トレイ14から給紙されたとき、或いは給紙後に搬
送装置16により搬送中の用紙12から不可視マーク5
0が読み取られ、演算処理部30Bでは、その読取結果
を用いて該用紙12の搬送状態に異常が発生しているか
否かを判定し、判定結果を制御装置32へ通知する。そ
して、制御装置32は、その通知を受けて、異常判定さ
れた場合には、搬送装置16を制御して、排出トレイ2
4への排出を中止して、パージトレイ26へ該用紙12
を排出させる。なお、画像形成部20による画像形成前
であれば、画像形成部20の動作も中止させ、異常判定
された用紙12に対しては画像を印刷せずに、画像形成
部20及び定着装置22を通過させて、パージトレイ2
6へ排出されるようにしてもよい。
【0038】なお、上記第1の実施の形態では、予め不
可視マーク50が印字された用紙12を用いる場合を例
に説明したが、本発明はこれに限定されるものではな
く、印刷装置10内で用紙12に不可視マーク50を印
字するようにしてもよく、この場合について以下に本発
明の第2の実施の形態として説明する。
【0039】<第2の実施の形態>図3、図4に、第2
の実施の形態に係わる印刷装置10を示す。なお、図
3、図4では、第1の実施の形態と同一の部材について
は同一の符号を付与して示しており、ここでは詳細な説
明を省略する。
【0040】図3、図4に示されているように、印刷装
置10には、用紙の搬送径路18の途中で、且つ透明イ
ンク読取部30Aよりも手前に、不可視マーク印字手段
としての透明インク印字部40が設けられている。な
お、図3は、画像形成部20と定着装置22の間に透明
インク印字部40を設けた場合を例に示しているこの透
明インク印字部40は、可視光下では透明(不可視状
態)で、紫外線など可視光以外の特定波長光により可視
変色される透明インクを用いて、用紙12に不可視マー
ク50を印字するものである。この透明インク印字部4
0は、制御装置32と接続されており、制御装置32に
よって駆動を制御することにより、用紙12に用紙搬送
に係わる異常を検出するための所定の不可視マーク50
が印字されるようになっている。
【0041】なお、透明インク印字部40の代りに、画
像形成部20に、可視光下では透明(不可視状態)で、
紫外線など可視光以外の特定波長光により可視変色され
るトナーを用いて感光体上の静電潜像を現像するモジュ
ールを設け、画像形成部20によって通常の画像(可視
光下で可視状態)と共に、該モジュールで形成した不可
視マーク50も用紙12に転写されるようにしてもよ
い。
【0042】このように、透明インク読取部30Aより
も手前に透明インク印字部40を設けたことにより、従
来より一般的に用いられている不可視マーク50が印字
されていない用紙12に対して、透明インク印字部40
により用紙の搬送状態の以上を検知するための不可視マ
ーク50を印字すれば、第1の実施の形態と同様に、異
常検知装置30では、透明インク読取部30Aにより不
可視マーク50を読み取って異常判定を行うことができ
る。また、この判定結果を用いて、印刷装置10では異
常があった用紙12をパージトレイ26へ排出させるこ
とができる。さらに、透明インク印字部40を設けたこ
とにより、ジョブ情報や顧客情報などの可変情報を不可
視マーク50に埋め込んで用紙12に印字することがで
き、埋め込まれた可変情報も可視光下では不可視状態で
あるので、目障りになる心配がない(図4の破線矢印参
照)。
【0043】<各異常項目の検知例>次に、上記第1及
び第2の実施の形態で説明した印刷装置10における異
常検知装置30による用紙の搬送状態の異常検知につい
て、具体的に異常項目毎に不可視マーク50の印字例を
挙げて説明する。
【0044】<重送検知例>図5には、重送を検知する
ための不可視マーク50の一例が示されいる。図5
(A)に示す重送を検知するための不可視マーク50
は、給紙トレイ14に積層された用紙12毎に、所定の
法則に従って位置が変更されて印字されている。なお、
図5では、給紙トレイ14から繰り出されるときの用紙
繰出し方向(Feed方向)と直交する方向に一定量(位置
ずらし量)ずつ位置がずらして不可視マーク50が印字
されている。
【0045】このような不可視マーク50が予め印字さ
れている用紙12を用いる場合、給紙トレイ14から用
紙12が正常に1枚ずつ給紙されれば、図5(B)のよ
うに、透明インク読取部30Aで読み取られる不可視マ
ーク50の位置も所定の位置ずらし量ずつ移動するが、
複数枚の用紙12を同時に給紙されてしまった場合に
は、用紙の搬送順番に飛びが生じるため、図5(C)に
一点鎖線で示すように、所定の位置ずらし量よりも読み
取られる不可視マーク50の位置の移動量が大きくな
る。
【0046】このことを利用して、メモリ34に、予
め、不可視マーク50が従う所定の法則を示す情報、よ
り具体的には不可視マーク50の位置ずらし量を記憶し
ておき、演算処理部30Bでは、透明インク読取部30
Aから送信されてきた前回の不可視マーク50の読取結
果と、新しく送信されてきた不可視マーク50の読取結
果とを比較して、不可視マーク50の位置ずれ量を測定
する。そして、演算処理部30Bは、メモリ34の位置
ずらし量を参照して、測定した位置ずれ量が位置ずらし
量と略同等の場合は重送は発生していないと判定し、位
置ずらし量が位置ずらし量よりも大きい(所定の閾値以
上大きい)場合は、重送が発生したと判定すればよい。
【0047】このように重送を検知する場合、重送の発
生位置直近に透明インク読取部30Aを設け、重送発生
直後に検知できるようにすることが好ましく、例えば、
図6に示すように、印刷前の用紙12が積載されている
給紙トレイ14の上部に設けるとよい。この場合、給紙
トレイ14から用紙12が繰り出される度に、透明イン
ク読取部30Aにより、該給紙トレイ14に積載されて
いる用紙束の最上部にある用紙12の不可視マーク50
が読み取られて演算処理部30Bへ読取結果が送信され
るので、重送が発生した場合には、直ちに演算処理部3
0Bにより重送が発生したと判定することができる。ま
た、当然ながら、透明インク読取部30Aは、用紙繰出
し方向と直交する方向に亘って長軸状に形成し(図6
(B)参照)、図5で示した不可視マーク50の位置ず
らしに対応して、用紙12上の用紙繰出し方向と直交す
る方向の何れの位置に印字された不可視マーク50でも
読取可能とするとよい。
【0048】また、印刷装置10内で図5に示した不可
視マーク50を用紙12に印字する場合は、例えば、図
7に示すように、給紙トレイ14内に、該給紙トレイに
積載されている用紙束の一側面に対向して、透明インク
印字部40を配設すると共に、この透明インク印字部4
0に移動機構42を設け、給紙トレイ14に積載されて
いる用紙束の上下方向及び左右方向に移動可能として設
ければよい。そして、図7(C)に示すように、移動機
構42により透明インク印字部40を一定速度で上下方
向及び左右方向に移動させながら、用紙束の側面に透明
インクで斜めに線52を描くことで、用紙束の側面側か
ら用紙束を形成している各用紙12の表面に若干透明イ
ンクが染み込むため、結果として、図7(D)に示すよ
うに用紙端に一定間隔で不可視マーク50をずらして印
字することができる。このようにして透明インク印字部
40により印字した不可視マーク50を上記で説明した
如く透明インク読取部30Aで読み取れば、同様に重送
を把握することができる。
【0049】なお、本例では、不可視マーク50の位置
を所定の法則に従って変更して用紙12に印字してお
き、透明インク読取部30Aによって読み取った不可視
マーク50が該所定の法則に従わない場合に重送が発生
したと判定する場合を例に示したが、不可視マーク50
の形状を所定の法則に従って変更しても同様に重送の発
生を判定することができる。
【0050】例えば、図8(A)に示すように、一定の
法則に従って、棒状のマークを増やすことで形状を変更
して不可視マーク50を印字してもよいし、図8(B)
に示すように、用紙の順番(ページ番号)を示すバーコ
ードを不可視マーク50として印字してもよいし、図示
は省略するが、用紙の順番(ページ番号)を示す数字を
そのまま印字してもよい。このように不可視マーク50
の形状を変更する場合は、例えば従来公知のOCR技術
を利用することにより、演算処理部30Bにおいて、透
明インク読取部30Aによる読取結果から不可視マーク
50の形状を識別して、用紙の搬送順番の飛びの発生、
すなわち重送の発生を把握することができる。
【0051】<紙折れ検知例>図9には、用紙12の角
が折れる所謂紙折れを検知するための不可視マーク50
の一例が示されている。図9に示す紙折れを検知するた
めの不可視マーク50は、用紙12の搬送方向両端部と
中央に、用紙幅に渡って互いに略平行に略直線状に3本
印字されている。
【0052】このような不可視マーク50が予め印字さ
れた用紙を用いる場合や、紙折れが発生する前に透明イ
ンク印字部40により印字されている場合は、図9に示
すように、中央部に印字された不可視マーク50につい
ては紙折れが発生しても影響がでることはほとんどない
が(図9(A)参照)、両端部の不可視マーク50につ
いては、用紙の四隅の何れか1つでも角が折れて紙折れ
が発生すると、その部分については不可視マーク50が
隠されることになり(図9(B)参照)、透明インク読
取部30Aによって不可視マーク50を読み取った場合
(図9(C)参照)に、読み取られる当該部分にかかる
不可視マーク50の長さが変化する。
【0053】また、紙折れが発生した後に透明インク印
字部40により不可視マーク50を印字した場合も、用
紙両端部の不可視マーク50については、印字されるは
ずの角付近が折れてなくなっているので、その部分には
印字できないので、当該部分にかかる不可視マーク50
の長さが変化する。
【0054】このことを利用して、演算処理部30Bで
は、透明インク読取部30Aから送信されてきた読取結
果から透明インク読取部30Aで読み取った用紙12の
両端部に印字された不可視マーク50と、中央部に印字
された不可視マーク50の長さを比較し、略同等の長さ
であれば紙折れは発生していないと判定し、両端部の不
可視マーク50の何れか一方でも中央部の不可視マーク
50の長さよりも短ければ(所定の閾値以上短けれ
ば)、紙折れが発生したと判定すればよい。なお、不可
視マーク50の長さは、透明インク読取部30Aから送
信されてきた読取結果を画像処理して求めてもよいが、
搬送中の用紙12からの透明インク読取部30Aによる
不可視マーク50の読取時間を計測することでも把握で
きる。
【0055】また、予め不可視マーク50が印字された
用紙を用いる場合は、両端部の不可視マーク50につい
ては画像形成部20による画像形成領域外に印字してお
けばよいが、中央部の不可視マーク50は、画像形成部
20によって該中央部の不可視マーク50上に画像が形
成されてしまう可能性がある。このため、不可視マーク
50を画像形成領域該の用紙の両端部のみに印字し、メ
モリ34に、予め各不可視マーク50の長さ(用紙12
が正常に搬送されているときの該用紙からの不可視マー
ク50の読み取り時間でもよい)を示す情報を記憶して
おき、演算処理部30Bでは、透明インク読取部30A
から送信されてきた読取結果から透明インク読取部30
Aで読み取った各不可視マーク50の長さを求めて、メ
モリ34に記憶されている長さと比較するようにしても
よい。すなわち、演算処理部30Bは、メモリ34に記
憶されている長さよりも読み取った各不可視マーク50
の長さが、メモリに記憶されている長さと略同等であれ
ば紙折れは発生していないと判定し、何れか一方でも読
み取った不可視マーク50が短ければ(所定の閾値以上
短い)場合は、紙折れが発生したと判定すればよい。
【0056】なお、紙折れは、通常、搬送装置16によ
る搬送途中で、画像形成部20や定着装置22、或いは
各搬送ロール対に先頭が突入するときなどに発生するの
で、紙折れ検知のためには、透明インク読取部30Aは
搬送径路18の途中に設けるとよい。より好ましくは、
定着装置22より後で且つ搬送径路18の分岐点よりも
手前の搬送径路18途中に設けるとよい。
【0057】また、本例では、紙折れを検知するための
不可視マーク50として、直線状の不可視マーク50を
例に示したが、図10に示すように、画像形成領域外で
且つ用紙の四隅に不可視マーク50を印字しておき、透
明インク読取部30Aによって四隅の不可視マーク50
を読み取ることができたか否かによって、詳しくは、四
隅の不可視マーク50のうち何れか1つでも読み取れな
いものがあった場合に紙折れと判定することもできる。
【0058】また、このような紙折れを検知するための
不可視マーク50を透明インク印字部40によって用紙
12に印字する場合は、不可視マーク50に情報を持た
せて印字するようにしてもよい。例えば、不可視マーク
50を小さい範囲に大量の情報を埋め込むことができる
2次元コードとすれば、ページ情報やジョブ情報などの
可変情報を不可視マーク50に埋め込むこともできる
(図3の破線矢印参照)。
【0059】<しわ検知例>図11には、用紙のしわを
検知するための不可視マーク50の一例が示されてい
る。図11に示す用紙のしわを検知するための不可視マ
ーク50は、用紙12の全面に格子状に印字されてい
る。
【0060】このような不可視マーク50が予め印字さ
れている用紙を用いたり、しわが発生する前に透明イン
ク印字部40により印字されている場合は、用紙12に
しわがなければ透明インク読取部30Aによって不可視
マーク50の格子形状は図11(A)に示すような正常
な形のままだが、図11(B)に示すように用紙12に
しわ60があると、用紙が歪むため、不可視マーク50
の格子形状も歪む(図11(B)の一点鎖線で示す領域
参照)。
【0061】このことを利用して、演算処理部30Bで
透明インク読取部30Aによる読取結果に対して画像処
理を施して、読み取られた不可視マーク50の格子形状
が正常な形であればしわは発生していないと判定し、格
子形状に所定以上の歪みが生じていれば、用紙にしわが
発生していると判定することができる。
【0062】なお、用紙のしわは、通常、搬送装置16
による搬送途中で、画像形成部20や定着装置22、或
いは各搬送ロール対に先頭が突入するときなどに発生す
るので、用紙のしわ検知のためには、透明インク読取部
30Aは搬送径路18の途中に設けるとよい。特に定着
装置22によって加圧する際にしわが生じ易く、より好
ましくは、定着装置22より搬送方向下流で搬送径路1
8の分岐点よりも手前に設けるとよい。また、透明イン
ク印字部40については、しわが発生する前に印字する
ことが求められ、同様の理由により、可能な限り搬送径
路18の上流側に設けるとよく、少なくとも定着装置2
2より手前に設けることが好ましい。
【0063】また、本例では、用紙のしわを検知するた
めに、用紙12の全面に格子状に印字された不可視マー
ク50を用いる例を説明したが、しわの検知は、格子状
でなくても、用紙12の全面に所定の模様(パターン)
で印字されていれば同様に行うことができる。
【0064】<搬送位置ずれ・斜行検知例>図12に
は、用紙の搬送位置ずれや斜行を検知するために、図1
1で説明した用紙12の全面に印字された格子状の不可
視マーク50を用いた場合を示す。
【0065】このような不可視マーク50が印字されて
いる場合、用紙12が正常位置で搬送された場合は、透
明インク読取部30Aによって読み取られる不可視マー
ク50の格子線と所定の読取基準位置、例えば基準線6
2とは所定の位置関係を保っているが、用紙12が正常
位置から搬送方向に対して前後又は左右にずれて搬送さ
れると、図12(A)に示すように、基準線62に対す
る格子線の位置が前後又は左右に変化し、斜行が発生す
ると、図12(B)に示すように、基準線62に対する
格子線の成す角度が変化する。
【0066】このことを利用して、メモリ34に、用紙
12が正常位置で搬送された場合の不可視マーク50の
格子線と基準線62との位置関係を示す情報を記憶して
おき、演算処理部30Bにおいて、透明インク読取部3
0Aにより読み取った不可視マーク50の格子線と基準
線とが一致するなど所定の位置関係であれば、搬送位置
ずれや斜行は発生していないと判定し、読み取った不可
視マーク50の格子線が基準線62に対して前後又は左
右にずれている場合は搬送位置ずれが発生していると判
定し、格子線の基準線62に対する角度が変化している
場合は、斜行が発生していると判定することができる。
【0067】なお、用紙の搬送位置ずれや斜行は、画像
形成部20で画像を用紙12に転写するときの位置(印
刷位置)に影響するので、印刷位置ずれを未然に検知し
て防止するためには、透明インク読取部30Aを画像形
成部20の直前に設けるとよい。
【0068】また、本例では、用紙の搬送位置ずれや斜
行を検知するために、用紙12の全面に格子状に印字さ
れた不可視マーク50を用いる例を説明したが、用紙の
搬送位置ずれや斜行の検知は、上記で説明した如く透明
インク読取部30Aの読取基準位置と読み取られた不可
視マーク50との位置関係で判定されるので、不可視マ
ーク50は用紙全面に印字されていなくても、また格子
状でなくても、用紙12上の所定の位置に所定の形状で
印字されていれば、同様に用紙の搬送位置ずれや斜行を
検知することができる。
【0069】このように、重送、紙折れ、しわ、搬送位
置ずれ・斜行など検知対象の異常項目に応じて、用紙1
2に印字しておく不可視マーク50を変更することで、
同一構成の異常検知装置30でも複数種類の異常項目に
対応可能である。
【0070】なお、本発明は、印刷装置10に設ける異
常検知装置30の個数は限定するものではなく、複数の
異常検知装置30を印刷装置10に設け、1つの印刷装
置10において複数種類の異常項目を検知できるように
してもよい。例えば、図13に示すように、用紙の搬送
径路18の途中の画像形成部20の直前に透明インク読
取部30Aが設けられた搬送位置ずれ・斜行を検知する
ための異常検知装置30と、定着装置22の後方に透明
インク読取部30Aが設けられたしわ検知用の異常検知
装置30とを印刷装置10に備えれば、印刷装置10
は、用紙の搬送位置ずれ・斜行の発生としわの発生の両
者を監視しながら用紙12に画像を印刷することがで
き、何れか一方でも発生した用紙12についてはパージ
トレイ26へ排出させることができる。
【0071】なお、上記では、異常検知装置30によっ
て印刷装置10の印刷時に用紙搬送の異常を検知する場
合を例に説明したが、上記と同一構成の異常検知装置3
0を印刷位置評価装置として用いて、印刷後の用紙から
印刷位置ずれを測定することもできる。
【0072】詳しくは、図14に示すように、印刷装置
10によって、例えば格子状に不可視マーク50が印字
された用紙12を用いて(図14(A)参照)、或いは
透明インク印字部40によって格子状の不可視マークを
用紙12に印字した後に、画像形成部20によって所定
のテストパターン64(可視状態)を印刷する(図14
(B)参照)。
【0073】異常検知装置30では、透明インク読取部
30Aによってこの印刷後の用紙12から不可視マーク
50と共にテストパターン64を読み取り、この読取結
果に対して演算処理部30Bで画像処理を施して不可視
マーク50とテストパターン64を識別し、不可視マー
クの格子線を基準としたテストパターン64の位置や角
度を検出する。この検出結果(a2、b2)が、予め設
定されている所定値(a1、b1)からずれている場合
は印刷位置ずれが発生していると判断することができ
(図14(C)参照)、この結果を装置のメンテナンス
情報として用いることにより、印刷装置10の印刷位置
ずれを補正することができる。
【0074】なお、この場合、当然ながら、異常検知装
置30の透明インク読取部30Aは、画像形成部20で
画像(テストパターン64)が転写された後の用紙を読
み取る必要があり、透明インク読取部30Aは少なくと
もよりも画像形成部20よりも後に設ける。また、異常
検知装置30は印刷装置10内部に設ける必要はなく、
異常検知装置30を印刷装置10と独立して設けて、印
刷装置10から排出された用紙12を読み取るようにし
てもよい。
【0075】また、不可視マーク50は用紙全面に印字
されていなくても、また格子状でなくても、用紙12上
の所定の位置に所定の形状で印字されていれば、印刷位
置を検出するための基準に用いることができる。
【0076】
【発明の効果】上記に示したように、本発明は、用紙搬
送に係わる不具合を総合的に検知することができ、且つ
ユーザには不要な不具合検知用の情報が視認性を有する
状態で紙面上に残ることを防ぐことができるという優れ
た効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施の形態に係わる印刷装置の構成図
である。
【図2】 第1の実施の形態に係わる印刷装置における
電気的接続及び印刷装置の動作を示す概念図である。
【図3】 第2の実施の形態に係わる印刷装置の構成図
である。
【図4】 第2の実施の形態に係わる印刷装置における
電気的接続及び印刷装置の動作を示す概念図である。
【図5】 (A)〜(C)は重送の検知に用いる不可視
マークの一例及び検知方法を説明するための図である。
【図6】 重送を検知するために透明インク読取部を給
紙トレイ内に設ける場合の給紙トレイ内の断面図(A)
及び斜視図(B)である。
【図7】 (A)(B)は、透明インク印字部の給紙ト
レイ内への設置例を示し、(C)は透明インク印字部に
よる印字例、(D)は(C)の印字により用紙に形成さ
れる不可視マークを示す概念図である。
【図8】 (A)(B)は重送の検知に用いる不可視マ
ークのその他の例を示す図である。
【図9】 (A)〜(C)は紙折れの検知に用いる不可
視マークの一例及び検知方法を説明するための図であ
る。
【図10】 紙折れ検知に用いる不可視マークのその他
の例を示す図である。
【図11】 (A)、(B)はしわの検知に用いる不可
視マークの一例及び検知方法を説明するための図であ
る。
【図12】 (A)、(B)は、搬送位置ずれ・斜行の
検知に用いる不可視マークの一例及び検知方法を説明す
るための図である。
【図13】 複数種類の異常項目に対応した異常検知装
置(不可視マーク読取部)の設置例を示す図である。
【図14】 (A)〜(C)は異常検知装置を印刷位置
ずれの検出に用いる場合の印刷位置ずれ検出方法を説明
するための図である。
【符号の説明】
10 印刷装置 12 用紙 14 給紙トレイ 16A 搬送ロール 16 搬送装置 18 搬送径路 20 画像形成部 22 定着装置 24 排出トレイ 26 パージトレイ 28 反転装置 30 異常検知装置 30A 透明インク読取部 30B 演算処理部 32 制御装置 34 メモリ 40 透明インク印字部 42 移動機構 50 不可視マーク
フロントページの続き (72)発明者 根本 英雄 埼玉県岩槻市府内3丁目7番1号 富士ゼ ロックス株式会社岩槻事業所内 (72)発明者 永井 丈晴 埼玉県岩槻市府内3丁目7番1号 富士ゼ ロックス株式会社岩槻事業所内 (72)発明者 當 英樹 埼玉県岩槻市府内3丁目7番1号 富士ゼ ロックス株式会社岩槻事業所内 Fターム(参考) 2C087 AA13 AC08 BB10 2H027 DA09 DA21 DC16 DE02 DE07 EC03 ED16 EE02 HA02 HA07 HA12 3F048 AA05 AB01 BA11 BA13 BA14 BA20 BA21 BA29 BB02 BB05 BD01 BD08 CA06 CA08 DA06 DC15 EA03 EB22 EB24

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 給紙手段から給紙された用紙を搬送しな
    がら、該用紙に対して画像を印刷して、所定の排出部へ
    排出する印刷装置であって、 前記用紙に可視光以外の特定波長光を照射して、可視光
    の下で不可視状態で且つ前記特定波長光の下で可視像と
    なり得る色材を用いて前記用紙上に印字されている用紙
    搬送に係わる異常検知のための不可視マークを読み取る
    読取手段と、 前記用紙の排出前に、前記読取手段による読取結果に基
    づいて、用紙搬送に係わる異常が発生したか否かを判定
    する判定手段と、 を有することを特徴とする印刷装置。
  2. 【請求項2】 前記不可視マークが予め前記用紙に印字
    されている、 ことを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
  3. 【請求項3】 前記用紙に前記不可視マークを印字する
    不可視マーク印字手段を更に有する、 ことを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
  4. 【請求項4】 前記不可視マークが、予め定められた所
    定の法則に従って、用紙毎に該用紙の順番に応じて位置
    或いは形状が変更されて印字されており、 前記判定手段は、前記読取手段で読み取った不可視マー
    クが前記所定の法則に不従の場合に、複数の用紙が重な
    っていると判定する、 ことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に
    記載の印刷装置。
  5. 【請求項5】 前記不可視マークが、前記用紙の端部に
    所定方向に渡って予め定められた所定の長さ寸法で略直
    線状に、或いは前記用紙の四隅に印字されており、 前記判定手段は、前記読取手段で読み取った不可視マー
    クが前記所定の長さ寸法と異なる場合、又は前記読取手
    段により前記四隅の少なくとも1つの不可視マークが読
    取不能であった場合に、前記用紙が折れていると判定す
    る、 ことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に
    記載の印刷装置。
  6. 【請求項6】 前記不可視マークが、前記用紙全面に予
    め定められた所定のパターンで印字されており、 前記判定手段は、前記読取手段で読み取った不可視マー
    クのパターンが前記所定のパターンと異なる場合に、前
    記用紙にしわがあると判定する、 ことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に
    記載の印刷装置。
  7. 【請求項7】 前記不可視マークが、前記用紙の予め定
    められた所定の位置に所定の形状で印字されており、 前記判定手段は、前記読取手段で読み取った不可視マー
    クが前記所定の位置よりも予め定められた所定値以上異
    なる場合又は回転している場合に、前記用紙の搬送位置
    がずれている、或いは前記用紙が斜行していると判定す
    る、 ことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に
    記載の印刷装置。
  8. 【請求項8】 前記判定手段により異常が発生したと判
    定された場合に、前記所定の排出部への前記用紙の排出
    を中止する中止手段を更に有する、 ことを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れか1項に
    記載の印刷装置。
  9. 【請求項9】 可視光の下で不可視状態で且つ可視光以
    外の特定波長光の下で可視像となり得る色材を用いて所
    定の基準線が印字された用紙上に、可視光の下で可視状
    態となる色材を用いて所定のパターンを印刷する印刷装
    置に用いられる印刷位置評価装置であって、 前記特定波長光を前記用紙に照射して、前記用紙から前
    記所定のパターンと共に前記基準線を読み取る読取手段
    と、 前記読取手段によって読み取った前記所定パターンと基
    準線とを比較し、比較結果に基づいて、前記画像形成装
    置による前記用紙に対する印刷位置を検出する検出手段
    と、 を有することを特徴とする印刷位置評価装置。
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