JP2003136950A - 車両用空調装置のドレン構造 - Google Patents

車両用空調装置のドレン構造

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JP2003136950A
JP2003136950A JP2001342071A JP2001342071A JP2003136950A JP 2003136950 A JP2003136950 A JP 2003136950A JP 2001342071 A JP2001342071 A JP 2001342071A JP 2001342071 A JP2001342071 A JP 2001342071A JP 2003136950 A JP2003136950 A JP 2003136950A
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JP2001342071A
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Toshiki Hakata
俊樹 伯方
Kazuhiro Yamamoto
和弘 山本
Shinji Yonehara
真司 米原
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Japan Climate Systems Corp
Original Assignee
Japan Climate Systems Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 空調ユニット2のケース4内にエバポレータ
5とヒータコア6とを車体前後方向に離して並設し、そ
れぞれ別の収容室S1,S2に収容した車両用空調装置
1において、ヒータコア6の収容室S2に水が溜まるこ
とやその付近からケース4外に漏れて車室内に漏水する
ことを防止する。 【解決手段】 空調ユニット2のケース4の底部に、主
にエバポレータ5の下方に臨むようにドレン受け部20
を設けるとともに、このドレン受け部20をヒータコア
6の収容室S2の下方まで延出させて、該収容室S2に
侵入した凝縮水を速やかに車室外に排出させる。収容室
S2の下方に位置するドレン受け部20の第2傾斜部2
0bの途中に縦壁部29を設けて、凝縮水の逆流を防止
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用空調装置の
冷却用熱交換器にて発生した凝縮水をケースの底部に設
けたドレン部から車室外に排出するようにした凝縮水の
ドレン構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、自動車のインストルメントパ
ネル内に配設される車両用の空調装置として、空調ユニ
ットのケース内においてエバポレータ(冷却用熱交換
器)とヒータコア(加熱用熱交換器)とを車体前後方向
に離して並設したものがある。このような空調装置で
は、図5に一例を示すように、エバポレータ5の収容さ
れる上流側の第1収容室S1とヒータコア6の収容され
る第2収容室S2とがそれぞれ空調ユニット2のケース
4内に区画されており、そのエバポレータ5を通過した
空気の流れを、図に白抜きの矢印で示すようにダンパ9
により2つに分けて、ヒータコア6を通過する空気の割
合を変更することにより、調和空気の温度や湿度を調整
できるようになっている。
【0003】また、そのような従来の空調装置では、一
般的に、図示の如く、第1収容室S1に臨むケース4の
底部にドレン部8を設け、エバポレータ5から滴下する
凝縮水waをドレン孔21に導いて、車室外に排出する
ようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記従来例
のようにエバポレータ5とヒータコア6とを水平方向に
並べた場合、そのエバポレータ5を通過する空気の流速
が高いときに、凝縮水の一部がエバポレータ5のフィン
やチューブから吹き飛ばされて、ヒータコア6の収容室
(第2収容室S2)に侵入することがある(いわゆる飛
水の問題)。そして、そのようにして第2収容室S2に
侵入した凝縮水はヒータコア6の熱によって蒸発するま
での間、当該第2収容室S2の底の部分に留まって、ヒ
ータコア6等の腐食やカビの繁殖等を引き起こす虞れが
ある。
【0005】また、前記の如く第2収容室S2に凝縮水
が溜まると、この凝縮水がケース4の構成部材の継ぎ目
から漏れ出して、車室内に侵入することも考えられれ
る。すなわち、例えば空調ユニット2のケース4を縦割
りにして2つのケース部材に分割するようにした場合、
図示の如くエバポレータ5とヒータコア6とを前後に配
置する関係上、ケース4は左右に2分割されて、その継
ぎ目が第2収容室S2の底部を通るものとなり、そこか
ら凝縮水が漏れることになるのである。
【0006】本発明は斯かる問題点に鑑みてなされたも
のであり、その目的とするところは、冷却用及び加熱用
熱交換器をケース内で水平方向に離して並設した車両用
空調装置において、冷却用熱交換器からの飛水に着目し
て工夫を凝らしたドレン構造により、加熱用熱交換器の
収容室に凝縮水が溜まったり、或いはその付近からケー
ス外へ漏水したりすることを防止することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、本発明に係る車両用空調装置のドレン構造による
と、冷却用熱交換器からの凝縮水を受けるドレン受け部
をケースの底部において該冷却用熱交換器を臨むように
設けるとともに、そこから加熱用熱交換器の下方まで延
びるように第2のドレン受け部を設けて、該加熱用熱交
換器の収容室に侵入した飛水も速やかに車室外に排出で
きるようにした。
【0008】具体的に、請求項1の発明では、車両用空
調装置のケース内に冷却用熱交換器と加熱用熱交換器と
を互いに水平方向に離して並設し、それぞれ、該ケース
内に区画した第1及び第2収容室に収容するとともに、
少なくとも第1収容室を臨むケースの底部にドレン部を
設けて、冷却用熱交換器にて発生した凝縮水を車室外に
排出するようにした車両用空調装置のドレン構造を前提
とする。そして、前記のドレン部として、ケースの底部
において前記第1収容室に臨むように形成した第1ドレ
ン受け部と、この第1ドレン受け部の最深部を貫通する
ドレン孔と、第1ドレン受け部に連続して前記第2収容
室の下方まで延びるようにケースの底部に形成された第
2ドレン受け部とを備えるものとする。
【0009】前記の構成により、まず、空調装置の運転
に伴い、冷却用熱交換器にて発生した凝縮水の殆どがそ
の下方の第1ドレン受け部に滴下し、そこからドレン孔
に導かれて車室外に排出される。また、前記冷却用熱交
換器を通過する空気の流速が高いときには、凝縮水の一
部が熱交換器のフィンやチューブから吹き飛ばされて、
加熱用熱交換器の収容室(第2収容室)に侵入すること
があるが、この凝縮水は第2収容室の下方に設けられた
第2ドレン受け部に滴下し、そこから前記第1ドレン受
け部に流れて、前記ドレン孔から車室外に排出される。
【0010】つまり、冷却用熱交換器から飛水して加熱
用熱交換器の収容室(第2収容室)に侵入した凝縮水が
第2ドレン受け部によって速やかに車室外に排出される
ことになり、これにより、第2収容室に凝縮水が溜まっ
たり、或いは車室内に漏水したりすることが防止でき
る。
【0011】請求項2の発明では、空調装置のケースが
縦割りに分割した複数のケース部材からなるものである
場合に、第1及び第2ドレン受け部における前記ケース
部材同士の継ぎ目にシール材を配設した。すなわち、縦
割りに分割されたケース部材からなるケースでは、ドレ
ン受け部を通るケース部材の継ぎ目から凝縮水がケース
外に漏れる虞れがあるが、この発明では、その継ぎ目の
部分にシール材を配設して、漏水を確実に防止すること
ができる。
【0012】請求項3の発明では、請求項2の発明にお
いて、第1及び第2収容室を水平方向に仕切る区画壁の
下端側から該第2収容室の下方に回り込むように、下側
壁部を延出させ、この下側壁部により第2ドレン受け部
の上方空間を前記第2収容室から仕切るとともに、前記
区画壁及びその下側壁部にケース部材同士の継ぎ目を形
成した。
【0013】このことで、区画壁の下側壁部によって第
2ドレン受け部の上方空間が第2収容室から仕切られて
いるので、冷却用熱交換器を通過した空気流の一部が前
記第2ドレン受け部の上方空間を介して第2収容室に流
入することはない。一方、飛水によって第2収容室に侵
入した凝縮水は前記下側壁部におけるケース部材の継ぎ
目から漏れ出て、第2ドレン受け部に滴下し、そこから
第1ドレン受け部及びドレン孔を介して車室外に排出さ
れる。つまり、加熱用熱交換器を収容する第2収容室へ
の意図しない空気流の侵入を防止しながら、その第2収
容室からの排水性を確保できる。
【0014】請求項4の発明では、請求項3の発明にお
ける第2ドレン受け部を、第1ドレン受け部に向かって
徐々に低くなるように傾斜する傾斜面を有するものと
し、かつ、該両ドレン受け部の境界部近傍にはケースの
底部から上方に延出する縦壁部を形成した。
【0015】このことで、凝縮水は、第2ドレン受け部
の傾斜面に沿って速やかに第1ドレン受け部に向かって
流れるから、良好な排水性が得られる一方、両方のドレ
ン受け部の間に設けられた縦壁部によって、第1ドレン
受け部から第2ドレン受け部への凝縮水の逆流が効果的
に防止できる。
【0016】請求項5の発明では、請求項4の発明にお
ける第2ドレン受け部の傾斜面の傾斜角度を、車両への
搭載状態で水平面に対し所定の角度以上となるように設
定した。すなわち、第2ドレン受け部の傾斜面を、車両
の走行中の姿勢変化を見越して、第1ドレン受け部に向
かうように大きく傾斜させることで、車両の走行中にい
つでも凝縮水の良好な排水性を確保することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。
【0018】図1は、本発明の実施形態に係る車両用空
調装置1の外観を示す。この空調装置1は、図示しない
が、自動車(車両)の車室内の最前部に位置するインス
トルメントパネルの内部に配設されるものであり、空調
ユニット2と、この空調ユニット2へ空気を送る送風ユ
ニット3とを備えている。前記空調ユニット2がインス
トルメントパネル内において車幅方向の略中央部に配置
される一方、送風ユニット3は、空調ユニット2の車体
左側に隣接するようにして、助手席前方のやや中央寄り
でエアバッグモジュールの下方、かつグローブボックス
の裏側(車体前方)に配置される。
【0019】前記空調ユニット2は、送風ユニット3か
ら送給される空調用の空気を、冷凍サイクルの一要素で
あるエバポレータ5(冷却用熱交換器:図2参照)によ
り冷却し、その後、必要に応じてヒータコア6(加熱用
熱交換器)により加熱して、所要の温度及び湿度状態の
調和空気を生成するものである。一方、前記送風ユニッ
ト3は、ケース30の上部にそれぞれ設けられた内気取
入口31や外気取入ダクト32を介してケース30内に
空気を取り入れるとともに、詳しい構成は図示しない
が、そのようにして取り入れた空気をエアフィルタによ
り濾過した後に、ケース30の下部に配設されたシロッ
コファンの回転によって、空調ユニット2へ送給するよ
うになっている。
【0020】(空調ユニットの全体構成)前記空調ユニ
ット2のケース4は、その車幅方向の略中央部において
縦割りに左右に分割された2つの部材(ケース部材4
a,4b)からなり、その2つの部材がファスナやネジ
等を用いて一体化されている。このケース4の内部に
は、図2に示すように車幅方向から見て、エバポレータ
5及びヒータコア6が互いに車体前後方向に離れて並設
されている。また、該エバポレータ5及びヒータコア6
の間には、ケース部材4a,bからそれぞれ内方に向か
って延びるリブによって、区画壁7が形成されていて、
該区画壁7の車体前側がエバポレータ5を収容する第1
収容室S1となり、一方、車体後側がヒータコア6を収
容する第2収容室S2となる。
【0021】前記エバポレータ5は、車幅方向から見て
略垂直に延びるように配設されていて、例えばアルミニ
ウム等の金属薄板から形成されたチューブを互いに同方
向に延びるように多数積層し、隣り合うチューブの間に
波形のフィンを介在させてなる。このエバポレータ5に
は、クーラパイプ5a,5bの各端部が接続されてい
て、主に自動車のエンジンルームに配設されたコンプレ
ッサやコンデンサ等と共に冷凍サイクルを構成してお
り、この冷凍サイクルを循環する冷媒がエバポレータ5
のチューブ内を流通して、該エバポレータ5を通過する
空気を冷却するようになっている。
【0022】また、前記エバポレータ5のチューブの延
びる方向は上下方向に向けられており、該エバポレータ
5において発生した凝縮水は、図に矢印waとして模式
的に示すようにチューブに沿って下方に流れ、エバポレ
ータ5の下端部から滴下して、詳しくは後述するが、ケ
ース4の底部に設けられたドレン部8を介して車室外へ
排出される。
【0023】一方、前記ヒータコア6は、図示の如く車
幅方向から見て、上側ほど車体後方に位置するように傾
斜して配置され、前記エバポレータ5と同様に積層され
たチューブ及びフィンを有するものであって、2本のヒ
ータパイプ6a(1つのみ図示する)により自動車のエ
ンジンのウォータジャケットに接続されている。このウ
ォータジャケットとヒータコア6との間を循環する高温
の冷却水が該ヒータコア6のチューブ内を流通してい
て、ヒータコア6を通過する空気と熱交換して、この空
気を加熱する。
【0024】そして、送風ユニット3から空調ユニット
2へ送給される空気の流れは前記エバポレータ5の車体
前側(図の左側)の空間に導入され、そこから車体後方
(図の右方)に向かってエバポレータ5を通過して、エ
アミックスダンパ9によりヒータコア6乃至その下流側
のエアミックス通路C1へと分配される。すなわち、上
述の如く、第1及び第2収容室S1,S2は大略上下方
向に延びる区画壁7によって車体前後方向に仕切られて
いて、この区画壁7を貫通する開口部10,11がエア
ミックスダンパ9により開閉されるようになっている。
また、前記区画壁7の下端部は第2収容室S2の下方に
回り込んでいて、車体後方に延出する下側壁部7aが設
けられている。
【0025】前記エアミックスダンパ9は、車幅方向に
延びる支軸を有し、この支軸の両端がケース4に対して
回動自在に支持されており、その支軸の一方の端部がケ
ース4の側壁部を貫通して外方に突出して、該ケース4
の外面に配設されたリンク機構(図示せず)に接続され
ている。該エアミックスダンパ9が区画壁7の開口部1
0を全開とし、かつ開口部11を全閉とする状態では、
その開口部10によって第1収容室S1と第収容室S2
とが連通されて、エバポレータ5を通過した空気の全て
がヒータコア6に向かうようになる。
【0026】一方、その状態からエアミックスダンパ9
がリンク機構により支軸周りに回動されて、開口部10
を全閉としかつ開口部11を全開とする状態になると、
その開口部11によって第1収容室S1とエアミックス
通路C1とが連通されて、エバポレータ5を通過した空
気はその全てがヒータコア6をバイパスしてエアミック
ス通路C1に流通するようになる。
【0027】また、図示の如く、エアミックスダンパ9
が前記2つの状態の中間の位置にあるときには、図に矢
印wiとして模式的に示すように、エバポレータ5を通
過した空気の流れがエアミックスダンパ9の位置に応じ
てヒータコア6及びエアミックス通路C1の両方に分配
される。そして、エバポレータ5からの冷たい空気とヒ
ータコア6からの暖かい空気とはエアミックス通路C1
において合流し、混合されて調和空気となる。つまり、
エアミックスダンパ9は、エバポレータ5を通過した空
気の流れをヒータコア6及びエアミックス通路C1に分
配するとともに、その分配の割合、即ちヒータコア6を
通過する空気の割合を変更して、調和空気の温度及び湿
度状態を調節する機能を有する。
【0028】そうして、前記エアミックス通路C1にお
いて混合された調和空気は該エアミックス通路C1を上
方に流れ、ケース4の上部に開口する吹出口12,13
から図示しない複数のダクトに分配されて、車室内の上
方に供給されるとともに、空調ユニット2のケース4内
に区画された下流側の通路C2を介して、車室内の下方
にも供給される。すなわち、空調ユニット2のケース4
の上面には、車体後側にベント吹出口12が開口すると
ともに、その車体前側に隣接してデフロスト吹出口13
が開口していて、これらの各吹出口12,13には、そ
れらを開閉して調和空気の吹出方向を変更する吹出方向
切換ドア14,15が配設されている。
【0029】また、エアミックス通路C1の上端側から
下流側の通路C2に連通する開口部16にも、この開口
部16を開閉するように吹出方向切換ドア17が配設さ
れており、これらの各ドア14,15,17は、それぞ
れ前記エアミックスダンパ9と同様に設けられていて、
空調ユニット2のケース4の側壁部に配設されたリンク
機構(図示せず)により作動されるようになっている。
【0030】尚、前記図1、2において、符号18は、
送風ユニット3を図示しないインパネメンバに固定する
ためのブラケットを示し、また、符号19は、空調ユニ
ット2を図示しないダッシュパネルに固定するためのブ
ラケットを示す。
【0031】(空調ユニットのドレン部の構造)次に、
本願発明の特徴部分として、空調ユニット2のケース4
底部のドレン部8の構造を説明する。図3に拡大して示
すように、ドレン部8は、上方のエバポレータ5等から
滴下する凝縮水を受けるトレイ状のドレン受け部20
と、このドレン受け部20の最深部を貫通して上下方向
に延びるドレン孔21とを備えている。このドレン孔2
1は、ケース4の底部の下面から下方に突出する略矩形
台状のボス部22を貫通し、さらに該ボス部22の先端
面から下方に延びるパイプ部23の内部に連通してい
る。そして、空調装置1が車両に搭載された状態では、
前記ボス部22の下端面が車両のダッシュロワパネルP
(図3に仮想線で示す)の上面に当接するとともに、パ
イプ部23が該ダッシュロワパネルPを貫通して、ドレ
ン孔21の下端部が車室外に臨むように位置付けられ
る。
【0032】前記ドレン受け部20の構成について詳し
くは、ケース4の底部には左右方向に延びる溝状の凹陥
部24が設けられていて、この凹陥部24においてエバ
ポレータ5下端の車体前側の端縁部が支持される。そし
て、その凹陥部24から車体後側に向かって徐々に低く
なるように傾斜する第1傾斜部20aと、その車体後側
の端部に連続してさらに車体後側に向かって延び、かつ
車体後側に向かって徐々に高くなるように傾斜する第2
傾斜部20bとが形成されていて、該第1及び第2傾斜
部20a,20bにより、ドレン受け部20が構成され
ている。
【0033】前記第1及び第2傾斜部20a,20bの
左右方向略中央部には、その2つの傾斜部20a,20
bに亘って、ケース部材4a,4b同士の継ぎ目が車体
前後方向に直線状に延びている。また、この継ぎ目は前
記ドレン孔21やそのボス部22とは車幅方向にずれて
いる。そして、車体前後方向について前記ドレン受け部
20の全体を含むように、継ぎ目の広い範囲に亘ってシ
ール部25が配設されている。すなわち、図4に断面構
造を拡大して示すように、シール部25はケース4の底
部から下方に突出していて、車体右側のケース部材4b
におけるシール部25aには断面コ字状の溝部26が形
成され、一方、車体左側のケース部材4aにおけるシー
ル部25bには、前記溝部26の開口を閉塞するような
矩形断面の凸条部27が形成されている。そして、該溝
部26及び凸条部27が組合わされてそれらの間に形成
される閉断面空間に、EPDM等のゴム製のシール部材
28が配設されている。
【0034】また、前記図3や4にも示すように、区画
壁7の下方位置、即ち第1収容室S1及び第2収容室S
2の境界部近傍においてドレン受け部20の第2傾斜部
20bの上面から上方に延出するように、縦壁部29が
形成されている。この縦壁部29は、第2傾斜部20b
の左右方向全体に亘って設けられていて、エバポレータ
5から滴下する凝縮水の量が非常に多いときにその凝縮
水が第2傾斜部20bを逆流しないように堰き止める一
方、図4に示すように左右方向の中間部には縦長の通路
部29aが形成されていて、比較的少量の凝縮水が第2
傾斜部20bに沿って流下するときにはその水の流れを
妨げないものである。
【0035】言い換えると、ドレン受け部20のうち、
前記縦壁部29よりも車体前側に位置する部分、即ち、
第1傾斜部20aの全部と第2傾斜部20bの相対的に
低位置の部分とによって、第1収容室S1に臨む第1ド
レン受け部が構成され、また、前記縦壁部29よりも車
体後側に位置する第2傾斜部20bの相対的に高位置の
部分によって、前記第1ドレン受け部に連続して第2収
容室S2の下方まで延びる第2ドレン受け部が構成され
ている。
【0036】さらに、前記第2ドレン受け部の上方空間
S3は、縦壁部29の上方と通路部29aとによって第
1収容室S1に連通している一方、上述したように、区
画壁7の下側壁部7aによって第2収容室S2からは仕
切られている。このことで、エバポレータ5を通過した
空気流の一部が第1収容室S1の底部から連通する空間
S3に流れても、そこから第2収容室S2へ流入するこ
とはないから、該第2収容室S2への意図しない空気流
の侵入を防止して、エアミックスダンパ9による空気流
の分配に悪影響の及ぶことを防止できる。
【0037】ここで、前記区画壁7及び下側壁部7a
は、2つのケース部材4a,4bからそれぞれ延出する
リブによって構成されていて、それらのリブの継ぎ目が
車体前後方向に直線状に延びており、この継ぎ目にはシ
ール部材等は配設されていないので、第2収容室S2内
に侵入した凝縮水は前記下側壁部7aの継ぎ目部分から
その下方の空間S3に漏れ出ることになる。すなわち、
エバポレータ5から飛水してヒータコア6の収容室S2
に侵入した凝縮水は、該第2収容室S2の下側壁部7a
から漏れ出てドレン受け部20の第2傾斜部20bに滴
下し、この傾斜部20bに沿って流れて、ドレン孔21
から車室外に排出される。
【0038】したがって、この実施形態に係る車両用空
調装置のドレン構造によると、まず、空調装置1の運転
に伴い、空調ユニット2内のエバポレータ5にて凝縮水
が発生すると、この凝縮水の大部分は下方のドレン受け
部20に滴下して、ドレン孔21を通って車室外に排出
されるから、良好な排水性が得られる。
【0039】また、前記エバポレータ5を通過する空気
の流速が高いときには、該エバポレータ5のフィンやチ
ューブの間から凝縮水の一部が吹き飛ばされて、水滴w
a′,wa′,…となってヒータコア6の収容室S2に
侵入することがある(飛水)。この凝縮水は収容室S2
の下側壁部におけるリブの継ぎ目から漏れ出て、ドレン
受け部20の第2傾斜部20bに滴下し、該第2傾斜部
20bの傾斜面に沿って流れて、縦壁部29の通路部2
9aを通ってドレン受け部20の最深部に至り、ドレン
孔21を介して車室外に排出される。
【0040】つまり、エバポレータ5からの飛水によっ
てヒータコア6の収容室(第2収容室S2)に侵入した
凝縮水がドレン受け部20の第2傾斜部20bによって
速やかに車室外に排出されることになり、その収容室S
2に凝縮水が溜まったり、或いは、ケース4の継ぎ目か
ら車室内に漏れたりすることがないのである。
【0041】また、エバポレータ5にて発生する凝縮水
の量が特に多いときには、ドレン受け部20の深部に一
時的に凝縮水が溜まることがあるが、この実施形態のド
レン構造によれば、ドレン受け部20の第2傾斜部20
bの途中に縦壁部29を設けて凝縮水の逆流を堰き止め
るようにしているので、ドレン受け部20の深部に溜ま
った凝縮水が第2傾斜部20bを逆流して第2収容室S
2に侵入することはない。
【0042】尚、自動車の走行中の姿勢変化を考慮すれ
ば、前記ドレン受け部20の第2傾斜部20bの傾斜角
度は、静止している自動車への搭載状態で水平面に対し
所定角度(例えば略30°)以上とするのが好ましい。
このようにすれば、例えば自動車のピッチングモーショ
ンによっても前記第2傾斜面20bをドレン孔21に向
かって下方に傾斜する状態に保つことが可能となり、自
動車の走行中にいつでも凝縮水の良好な排水性を確保で
きる。
【0043】また、前記実施形態では、エバポレータ5
及びヒータコア6を車体前後方向に離して並設している
が、これに限らず、それらを車幅方向に並べるレイアウ
トとしてもよく、この場合には、ケース4は車体前後方
向に分割するようにすればよい。
【0044】
【発明の効果】以上、説明したように、請求項1の発明
に係る車両用空調装置のドレン構造によると、ケース内
に冷却用及び加熱用熱交換器を互いに水平方向に離して
並設し、それぞれ第1及び第2収容室に収容するととも
に、ケースの底部にドレン部を設けて冷却用熱交換器か
らの凝縮水を排出するようにする場合に、前記ケースの
底部において冷却用熱交換器を臨む第1のドレン受け部
を設けるとともに、そこから第2収容室の下方まで延び
るように第2のドレン受け部を設けたことで、その第2
収容室に侵入した凝縮水を該収容室内に溜まったり、或
いは車室内に漏れたりすることなく、速やかに車室外に
排出できる。
【0045】請求項2の発明によると、空調装置のケー
スが縦割りの複数のケース部材からなる場合に、ドレン
受け部におけるケース部材同士の継ぎ目にシール材を配
設することで、漏水を確実に防止できる。
【0046】請求項3の発明によると、第1及び第2収
容室を区画する区画壁の下側壁部を該第2収容室の下方
に回り込ませて、該第2収容室と第2ドレン受け部の上
方空間とを仕切ることにより、第2収容室への意図しな
い空気流の侵入を阻止しながら、該収容室に侵入した凝
縮水を第2ドレン受け部に漏出させて、排水性を確保す
ることができる。
【0047】請求項4の発明によると、第2ドレン受け
部における良好な排水性を確保しながら、縦壁部によっ
て凝縮水の逆流を効果的に防止できる。
【0048】請求項5の発明によると、第2ドレン受け
部の傾斜面の角度を所定以上に大きくすることで、車両
の走行中にいつでも凝縮水の良好な排水性を確保でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る空調装置の外観を示す
正面左側斜め上方からの斜視図である。
【図2】空調ユニットの内部構造を示す縦断面図であ
る。
【図3】ケース底部のドレン構造を示す拡大図である。
【図4】図3のIV-IV線における部分断面図である。
【図5】従来までのドレン部の構造を模式的に示す図2
相当図である。
【符号の説明】
1 空調装置 2 空調ユニット 3 送風ユニット 4 ケース 4a、4b ケース部材 5 エバポレータ(冷却用熱交換器) 6 ヒータコア(加熱用熱交換器) 7 区画壁 7a 下側壁部 8 ドレン部 20 ドレン受け部 20b 第2傾斜面 21 ドレン孔 25 シール部 28 シール部材 29 縦壁部 S1 第1収容室 S2 第2収容室 S3 上方空間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 米原 真司 広島県東広島市吉川工業団地3番11号 株 式会社日本クライメイトシステムズ内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両用空調装置のケース内に冷却用熱交
    換器と加熱用熱交換器とを互いに水平方向に離して並設
    し、それぞれ、該ケース内に区画した第1及び第2収容
    室に収容するとともに、少なくとも第1収容室に臨むケ
    ースの底部にドレン部を設けて、冷却用熱交換器にて発
    生した凝縮水を車室外に排出するようにした車両用空調
    装置のドレン構造において、 前記ドレン部が、 ケースの底部において前記第1収容室に臨むように形成
    された第1ドレン受け部と、 前記第1ドレン受け部の最深部を貫通するドレン孔と、 前記第1ドレン受け部に連続して前記第2収容室の下方
    まで延びるようにケースの底部に形成された第2ドレン
    受け部とを備えることを特徴とする車両用空調装置のド
    レン構造。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 ケースは、縦割りに分割された複数のケース部材からな
    り、 第1及び第2ドレン受け部における前記ケース部材同士
    の継ぎ目には、シール材が配設されていることを特徴と
    する車両用空調装置のドレン構造。
  3. 【請求項3】 請求項2において、 第1及び第2収容室を水平方向に仕切る区画壁の下端側
    から該第2収容室の下方に回り込むように下側壁部が延
    出し、この下側壁部が第2ドレン受け部の上方空間を前
    記第2収容室と仕切っていて、 前記区画壁及びその下側壁部にケース部材同士の継ぎ目
    が形成されていることを特徴とする車両用空調装置のド
    レン構造。
  4. 【請求項4】 請求項3において、 第2ドレン受け部は、第1ドレン受け部に向かって徐々
    に低くなるように傾斜する傾斜面を有し、 前記両ドレン受け部の境界部近傍には、ケースの底部か
    ら上方に延出する縦壁部が形成されていることを特徴と
    する車両用空調装置のドレン構造。
  5. 【請求項5】 請求項4において、 第2ドレン受け部の傾斜面の傾斜角度は、車両への搭載
    状態で水平面に対し所定の角度以上となるように設定さ
    れていることを特徴とする車両用空調装置のドレン構
    造。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007069698A (ja) * 2005-09-06 2007-03-22 Denso Corp 車両用空調装置
CN110068132A (zh) * 2019-05-24 2019-07-30 珠海格力电器股份有限公司 表冷器、表冷器机构和列间机房空调系统

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