JP2003135940A - 濾過装置 - Google Patents

濾過装置

Info

Publication number
JP2003135940A
JP2003135940A JP2001334302A JP2001334302A JP2003135940A JP 2003135940 A JP2003135940 A JP 2003135940A JP 2001334302 A JP2001334302 A JP 2001334302A JP 2001334302 A JP2001334302 A JP 2001334302A JP 2003135940 A JP2003135940 A JP 2003135940A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
filter
filtration
pipe
tank
pump
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001334302A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4353665B2 (ja
Inventor
Motoyuki Taihichi
元幸 対比地
Hirofumi Iinuma
宏文 飯沼
Hiroyuki Umezawa
浩之 梅沢
Masahiro Izeki
正博 井関
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Electric Co Ltd
Sanyo Aqua Technology Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
Sanyo Aqua Technology Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanyo Electric Co Ltd, Sanyo Aqua Technology Co Ltd filed Critical Sanyo Electric Co Ltd
Priority to JP2001334302A priority Critical patent/JP4353665B2/ja
Priority to TW091123661A priority patent/TW570835B/zh
Priority to KR1020020066322A priority patent/KR100562449B1/ko
Priority to US10/284,457 priority patent/US6830679B2/en
Priority to CNB021479526A priority patent/CN1272086C/zh
Publication of JP2003135940A publication Critical patent/JP2003135940A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4353665B2 publication Critical patent/JP4353665B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D37/00Processes of filtration
    • B01D37/02Precoating the filter medium; Addition of filter aids to the liquid being filtered
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D29/00Filters with filtering elements stationary during filtration, e.g. pressure or suction filters, not covered by groups B01D24/00 - B01D27/00; Filtering elements therefor
    • B01D29/11Filters with filtering elements stationary during filtration, e.g. pressure or suction filters, not covered by groups B01D24/00 - B01D27/00; Filtering elements therefor with bag, cage, hose, tube, sleeve or like filtering elements
    • B01D29/13Supported filter elements
    • B01D29/15Supported filter elements arranged for inward flow filtration
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D29/00Filters with filtering elements stationary during filtration, e.g. pressure or suction filters, not covered by groups B01D24/00 - B01D27/00; Filtering elements therefor
    • B01D29/39Filters with filtering elements stationary during filtration, e.g. pressure or suction filters, not covered by groups B01D24/00 - B01D27/00; Filtering elements therefor with hollow discs side by side on, or around, one or more tubes, e.g. of the leaf type
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C02TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02FTREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02F1/00Treatment of water, waste water, or sewage
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L21/00Processes or apparatus adapted for the manufacture or treatment of semiconductor or solid state devices or of parts thereof
    • H01L21/02Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof
    • H01L21/04Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof the devices having potential barriers, e.g. a PN junction, depletion layer or carrier concentration layer
    • H01L21/18Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof the devices having potential barriers, e.g. a PN junction, depletion layer or carrier concentration layer the devices having semiconductor bodies comprising elements of Group IV of the Periodic Table or AIIIBV compounds with or without impurities, e.g. doping materials
    • H01L21/30Treatment of semiconductor bodies using processes or apparatus not provided for in groups H01L21/20 - H01L21/26
    • H01L21/302Treatment of semiconductor bodies using processes or apparatus not provided for in groups H01L21/20 - H01L21/26 to change their surface-physical characteristics or shape, e.g. etching, polishing, cutting
    • H01L21/304Mechanical treatment, e.g. grinding, polishing, cutting

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Environmental & Geological Engineering (AREA)
  • Water Supply & Treatment (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • Hydrology & Water Resources (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
  • Grinding-Machine Dressing And Accessory Apparatuses (AREA)
  • Filtration Of Liquid (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来、CMP等の機械的加工により発生する
排水は、CMPスラリーに含まれる砥粒が微粒子である
ためにコロイド溶液となり、有効な濾過装置がなかっ
た。 【解決手段】 本発明では、コロイド溶液の微粒子を含
む排水をタンク50に導入し、排水を循環させて第1の
フィルタ1の表面に吸引により形成されるゲル膜の第2
のフィルタ2を用いて濾過する濾過装置を提供する。こ
のときの吸引圧力は極めて微弱にして、第2のフィルタ
2の目詰まりを延ばしながら濾過能力を維持している。
更に第1のフィルタ1の表面に吸着される第2のフィル
タ2のゲル膜は吸引を停止することで容易に離脱でき、
再び濾過を続けることが可能な濾過装置を実現した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被除去物の除去方
法に関し、また主に0.15μm以下と非常に微細な被
除去物がコロイド溶液(ゾル)に含まれた流体の被除去
物を除去する濾過装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、産業廃棄物を減らすこと、また産
業廃棄物を分別し再利用することまたは産業廃棄物を自
然界に放出させないことは、エコロジーの観点から重要
なテーマであり、21世紀の企業課題である。この産業
廃棄物の中には、被除去物が含まれた色々な流体があ
る。
【0003】これらは、汚水、排水、廃液等の色々な言
葉で表現されているが、以下、水や薬品等の流体中に被
除去物である物質が含まれているものを排水と呼び説明
する。これらの排水は、高価な濾過処理装置等で前記被
除去物が取り除かれ、排水がきれいな流体となり再利用
されたり、分別された被除去物または濾過できず残った
ものを産業廃棄物として処理している。特に水は、濾過
により環境基準を満たすきれいな状態にして川や海等の
自然界に戻されたり、また再利用される。
【0004】しかし、濾過処理等の設備費、ランニング
コスト等の問題から、これらの装置を採用することが非
常に難しく、環境問題にもなっている。
【0005】このことからも判るように、排水処理の技
術は、環境汚染の意味からも、またリサイクルの点から
も重要な問題であり、低イニシャルコスト、低ランニン
グコストのシステムが早急に望まれている。
【0006】一例として、半導体分野に於ける排水処理
を以下に説明していく。一般に、金属、半導体、セラミ
ック等の板状体を研削または研磨する際、摩擦による研
磨(研削)治具等の温度上昇防止、潤滑性向上、研削屑
または切削屑の板状体への付着等が考慮され、水等の流
体が研磨(研削)治具や板状体にシャワーリングされて
いる。
【0007】具体的には、半導体材料の板状体である半
導体ウェハをダイシングしたり、バックグラインドする
際、純水を流す手法が取られている。ダイシング装置で
は、ダイシングブレードの温度上昇防止のために、また
ダイシング屑がウェハに付着するのを防止するために、
半導体ウェハ上に純水の流れを作ったり、ブレードに純
水が当たるように放水用のノズルが取り付けられ、シャ
ワーリングされている。またバックグラインドでウェハ
厚を薄くする際も、同様な理由により純水が流されてい
る。
【0008】前述したダイシング装置やバックグライン
ド装置から排出される研削屑または研磨屑が混入された
排水は、濾過されてきれいな水にして自然界に戻した
り、あるいは再利用され、濃縮された排水は、回収され
ている。
【0009】現状の半導体製造に於いて、Siを主体と
する被除去物(屑)の混入された排水の処理には、凝集
沈殿法、フィルタ濾過と遠心分離機を組み合わせた方法
の二通りがある。
【0010】前者の凝集沈殿法では、凝集剤としてPA
C(ポリ塩化アルミニウム)またはAl2(SO4)3
(硫酸バンド)等を排水の中に混入させ、Siとの反応
物を生成させ、この反応物を取り除くことで、排水の濾
過をしていた。
【0011】後者の、フィルタ濾過と遠心分離を組み合
わせた方法では、排水を濾過し、濃縮された排水を遠心
分離機にかけて、シリコン屑をスラッジとして回収する
とともに、排水を濾過してできたきれいな水を自然界に
放出したり、または再利用していた。
【0012】例えば、図11に示すように、ダイシング
時に発生する排水は、原水タンク201に集められ、ポ
ンプ202で濾過装置203に送られる。濾過装置20
3には、セラミック系や有機物系のフィルタFが装着さ
れているので、濾過された水は、配管204を介して回
収水タンク205に送られ、再利用される。または自然
界に放出される。
【0013】一方、濾過装置203は、フィルタFに目
詰まりが発生するため、定期的に洗浄が施される。例え
ば、原水タンク201側のバルブB1を閉め、バルブB
3と原水タンクから洗浄水を送付するためのバルブB2
が開けられ、回収水タンク205の水で、フィルタFが
逆洗浄される。これにより発生した高濃度のSi屑が混
入された排水は、原水タンク201に戻される。また濃
縮水タンク206の濃縮水は、ポンプ208を介して遠
心分離器209へ輸送され、遠心分離器209により汚
泥(スラッジ)と分離液に分離される。Si屑から成る
汚泥は、汚泥回収タンク210に集められ、分離液は分
離液タンク211に集められる。更に分離液が集められ
た分離液タンク211の排水は、ポンプ212を介して
原水タンク201に輸送される。
【0014】これらの方法は、例えば、Cu、Fe、A
l等の金属材料を主材料とする固形物または板状体、セ
ラミック等の無機物から成る固形物や板状体等の研削、
研磨の際に発生する屑を回収する際も採用されていた。
【0015】一方、CMP(Chemical-Mechanical Poli
shing)が新たな半導体プロセス技術として登場してき
た。
【0016】このCMP技術がもたらすものは、 :平坦なデバイス面形状の実現 :基板とは異なる材料の埋め込み構造の実現 である。
【0017】は、リソグラフィ技術を使った微細パタ
ーンを精度良く形成するものである。またSiウェハの
貼り付け技術の併用等で、三次元ICの実現の可能性を
もたらすものである。
【0018】は、埋め込み構造を可能とするものであ
る。従来、ICの多層配線には、タングステン(W)埋
め込み技術が採用されている。これは層間膜の溝にCV
D法でWを埋め込み、表面をエッチバックして平坦化し
ていたが、最近はCMPにより平坦化されている。この
埋め込み技術の応用としては、ダマシンプロセス、素子
分離があげられる。
【0019】これらCMPの技術および応用は、サイエ
ンスフォーラム発行の「CMPのサイエンス」に詳述さ
れている。
【0020】続いて、CMPの機構を簡単に説明する。
図12に示すように、回転定盤250上の研磨布251
に半導体ウェハ252を載せ、研磨材(スラリー)25
3を流しながら擦り合わせ、研磨加工、化学的エッチン
グすることにより、ウェハ252表面の凹凸を無くして
いる。研磨材253の中の溶剤による化学反応と、研磨
布と研磨剤の中の研磨砥粒との機械的研磨作用で平坦化
されている。研磨布251としては、例えば発泡ポリウ
レタン、不織布などが用いられ、研磨材は、シリカ、ア
ルミナ等の研磨砥粒を、pH調整材を含んだ水に混合し
たもので、一般にはスラリーと呼ばれている。このスラ
リー253を流しながら、研磨布251にウェハ252
を回転させながら一定の圧力をかけて擦り合わせるもの
である。尚、254は、研磨布251の研磨能力を維持
するもので、常に研磨布251の表面をドレスされた状
態にするドレッシング部である。また202、208、
212はモーター、255〜257はベルトである。
【0021】上述した機構は、例えば図13に示すよう
に、システムとして構築されている。このシステムは、
大きく分けると、ウェハカセットのローディング・アン
ローデイングステーション260、ウェハ移載機構部2
61、図12で説明した研磨機構部262、ウェハ洗浄
機構部263およびこれらを制御するシステム制御から
成る。
【0022】まずウェハが入ったカセット264は、ウ
ェハカセット・ローデイング・アンローディングステー
ション260に置かれ、カセット264内のウェハが取
り出される。続いて、ウェハ移載機構部261、例えば
マニプュレータ265で前記ウェハを保持し、研磨機構
部262に設けられた回転定盤250の上に載置され、
CMP技術を使ってウェハが平坦化される。この平坦化
の作業が終わると、スラリーの洗浄を行うため、前記マ
ニプュレータ266によりウェハがウェハ洗浄機構部2
63に移され、洗浄される。そして洗浄されたウェハ
は、ウェハカセット266に収容される。
【0023】例えば、1回の工程で使われるスラリーの
量は、約500cc〜1リットル/ウェハである。ま
た、前記研磨機構部262、ウェハ洗浄機構部263で
純水が流される。そしてこれらの排水は、ドレインで最
終的には一緒になるため、約5リットル〜10リットル
/ウェハの排水が1回の平坦化作業で排出される。例え
ば3層メタルであると、メタルの平坦化と層間絶縁膜の
平坦化で約7回の平坦化作業が入り、一つのウェハが完
成するまでには、5〜10リットルの七倍の排水が排出
される。
【0024】よって、CMP装置を使うと、純水で希釈
されたスラリーがかなりの量排出されることが判る。
【0025】そしてこれらの排水は、凝集沈殿法で処理
されていた。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、凝集沈
殿法は、凝集剤として化学薬品が投入される。しかし完
全に反応する薬品の量を特定するのは非常に難しく、ど
うしても薬品が多く投入され未反応の薬品が残る。逆に
薬品の量が少ないと、全ての被除去物が凝集沈降され
ず、被除去物が分離せず残ってしまう。特に、薬品の量
が多い場合は、上澄液に薬品が残る。これを再利用する
場合、濾過流体に薬品が残留するため、化学反応を嫌う
ものには再利用できない問題があった。
【0027】また薬品と被除去物の反応物であるフロッ
クは、あたかも藻の如き浮遊物で生成される。このフロ
ックを形成する条件は、pH条件が厳しく、攪拌機、p
H測定装置、凝集剤注入装置およびこれらを制御する制
御機器等が必要となる。またフロックを安定して沈降さ
せるには、大きな沈殿槽が必要となる。例えば、3立方
メートル(m3)/1時間の排水処理能力であれば、直
径3メートル、深さ4メートル程度のタンク(約15ト
ンの沈降タンク)が必要となり、全体のシステムにする
と約11メートル×11メートル程度の敷地も必要とさ
れる大がかりなシステムになってしまう。
【0028】しかも沈殿槽に沈殿せず浮遊しているフロ
ックもあり、これらはタンクから外部に流出する恐れが
あり、全てを回収することは難しかった。つまり設備の
大きさの点、このシステムによるイニシャルコストが高
い点、水の再利用が難しい点、薬品を使う点から発生す
るランニングコストが高い点等の問題があった。
【0029】一方、図12の如き、5立方メートル(m
3)/1時間のフィルタ濾過と遠心分離機を組み合わせ
た方法では、濾過装置203にフィルタF(UFモジュ
ールと言われ、ポリスルホン系ファイバで構成されたも
の、またはセラミックフィルタ)を使用するため、水の
再利用が可能となる。しかし、濾過装置203には4本
のフィルタFが取り付けられ、フィルタFの寿命から、
約50万円/本と高価格なフィルタを、少なくとも年に
1回程度、交換する必要があった。しかも濾過装置20
3の手前のポンプ202は、フィルタFが加圧型の濾過
方法であるためフィルタの目詰まりが発生してモータの
負荷が大きく、ポンプ202が高容量であった。また、
フィルタFを通過する排水の内、2/3程度は、原水タ
ンク201に戻されていた。更には被除去物が入った排
水をポンプ202で輸送するため、ポンプ202の内壁
が削られ、ポンプ2の寿命も非常に短かった。
【0030】これらの点をまとめると、モータの電気代
が非常にかかり、ポンプPやフィルタFの取り替え費用
がかかることからランニングコストが非常に大きい問題
があった。
【0031】更に、CMPに於いては、ダイシング加工
とは、比較にならない量の排水が排出される。スラリー
はコロイド状に流体内に分布し、ブラウン運動によりな
かなか沈降しない。しかもスラリーに混入される砥粒の
粒径は10〜200nmの極めて微細なものである。従
って、微細な砥粒から成るスラリーをフィルタで濾過す
ると、フィルタの孔に砥粒が侵入し、すぐに目詰まりを
起こし、目詰まりが頻繁に発生するため、排水を大量に
処理できない問題があった。
【0032】今までの説明からも判るように、地球環境
に害を与える物質を可能な限り取り除くため、または濾
過流体や分離された被除去物を再利用するために、排水
の濾過装置は、色々な装置を追加して大がかりなシステ
ムとなり、結局イニシャルコスト、ランニングコストが
膨大と成っている。従って今までの汚水処理装置は、到
底採用できるようなシステムでなかった。
【0033】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の課題に鑑
みてなされ、本発明の目的は、コロイド溶液の被除去物
を含む流体が収納されるタンクと、前記タンク内に浸漬
される第1のフィルタとその表面に吸着されるゲル膜よ
り成る第2のフィルタとで形成されるフィルタ装置と、
前記フィルタ装置に接続された第1のパイプを介して前
記流体を吸引するポンプと、前記ポンプからの濾過流体
を前記タンク外に取り出す第2のパイプとを備え、前記
タンク内で前記流体の前記被除去物を濃縮する濾過装置
を提供することにある。
【0034】本発明の他の目的は、被除去物から成膜さ
れたゲル膜を第2のフィルタとして用いる濾過装置を提
供することにある。
【0035】本発明の他の目的は、前記フィルタ装置は
フレームと、該フレームにその周囲を支持された前記第
1のフィルタと、前記第1のフィルタの表面に吸着され
た前記第2のフィルタとで構成される濾過装置を提供す
ることにある。
【0036】また本発明の他の目的は、前記フィルタ装
置は前記フレームの両側に2枚の前記第1のフィルタが
設けられ、前記フレームと前記第1のフィルタとの間に
中空部を形成され、前記フレームの上部に前記第1のパ
イプが接続され、前記中空部から前記ポンプにより濾過
流体を吸引される濾過装置を提供することにある。
【0037】また本発明の他の目的は、前記フィルタ装
置は前記フレームと、多数の孔を設けたスペーサと、該
スペーサを覆う前記第1のフィルタと、前記第1のフィ
ルタの表面に吸着された前記第2のフィルタとで構成さ
れ、吸引されたときに前記第1のフィルタが内側に窪む
のを前記スペーサで支持する濾過装置を提供することに
ある。
【0038】また本発明の他の目的は、前記第1のフィ
ルタはポリオレフィン系高分子で形成され、フィルタ孔
は前記被除去物の径より大きい濾過装置を提供すること
にある。
【0039】また本発明の他の目的は、前記フィルタ装
置は前記流体内に複数枚間隔を設けて垂直に併設される
濾過装置を提供することにある。
【0040】更に本発明の他の目的は、前記タンクの底
部に散気管を設け、該散気管から発生される気泡を前記
フィルタ装置の表面に沿って上昇させ、前記流体に前記
フィルタ装置に沿って並行流を起こさせる濾過装置を提
供することにある。
【0041】更に本発明の他の目的は、前記ポンプは微
弱な吸引圧力を実現する小型で低消費電力のポンプを用
いた濾過装置を提供することにある。
【0042】更に本発明の他の目的は、前記第1のパイ
プには圧力計が設けられ、前記フィルタ装置の吸引圧力
を測定する濾過装置を提供することにある。
【0043】更に本発明の他の目的は、前記第2のパイ
プには流量計が挿入され、該流量計で測定される濾過流
量を一定にするように前記ポンプの吸引圧力を制御する
濾過装置を提供することにある。
【0044】更に本発明の他の目的は、前記第2のパイ
プの端部には光センサを設け、前記タンク外に濾過流体
を取り出す第3のパイプと濾過流体を前記タンクに戻す
第4のパイプに分岐して前記光センサで検出される光透
過率により前記第3および第4のパイプのいずれかに切
り換えられる濾過装置を提供することにある。
【0045】更に本発明の他の目的は、前記第1のパイ
プに接続された補助タンクを設け、該補助タンクには濾
過流体を蓄える濾過装置を提供することにある。
【0046】更に本発明の他の目的は、前記被除去物は
CMPスラリーから成る濾過装置を提供することにあ
る。
【0047】更に本発明の他の目的は、コロイド溶液の
被除去物を含む流体が収納されるタンクと、前記タンク
内に浸漬される第1のフィルタとその表面に吸着される
ゲル膜より成る第2のフィルタとで形成されるフィルタ
装置と、前記フィルタ装置に接続された第1のパイプを
介して前記流体を吸引するポンプと、前記ポンプからの
濾過流体を前記タンク外に取り出す第2のパイプと、前
記第2のパイプから光センサを介して分岐する前記タン
ク外に濾過流体を取り出す第3のパイプと濾過流体を前
記タンクに戻す第4のパイプとを備え、前記第2のフィ
ルタを成膜する際に、前記フィルタ装置、前記第1のパ
イプ、前記ポンプ、前記第2のパイプ、前記光センサお
よび前記第4のパイプの経路で前記流体を循環させる濾
過装置を提供することにある。
【0048】更に本発明の他の目的は、前記ポンプの前
記第2のフィルタ成膜時の吸引圧力は濾過時の吸引圧力
より小さく設定され、前記第2のフィルタを柔らかく形
成して前記第2のフィルタ成膜時と濾過時の濾過流量を
一定に保つ濾過装置を提供することにある。
【0049】更に本発明の他の目的は、前記ポンプの前
記第2のフィルタ成膜時の吸引圧力は濾過時の吸引圧力
より小さく設定され、前記第2のフィルタを柔らかく形
成して前記第2のフィルタ成膜時と濾過時の吸引圧力を
一定に保つ濾過装置を提供することにある。
【0050】更に本発明の他の目的は、前記光センサで
検出される光透過率が一定値以上になると前記第4のパ
イプから前記第3のパイプに切り換えて濾過工程に移行
する濾過装置を提供することにある。
【0051】更に本発明の他の目的は、コロイド溶液の
被除去物を含む流体が収納されるタンクと、前記タンク
内に浸漬される第1のフィルタとその表面に吸着される
ゲル膜より成る第2のフィルタとで形成されるフィルタ
装置と、前記フィルタ装置に接続された第1のパイプを
介して前記流体を吸引するポンプと、前記ポンプからの
濾過流体を前記タンク外に取り出す第2のパイプと、前
記第2のパイプに挿入された流量計と、前記フィルタ装
置で前記流体の濾過をする際に、前記流量計で測定され
る濾過流量を一定に保つように前記ポンプの吸引圧力を
増加させる濾過装置を提供することにある。
【0052】更に本発明の他の目的は、コロイド溶液の
被除去物を含む流体が収納されるタンクと、前記タンク
内に浸漬される第1のフィルタとその表面に吸着される
ゲル膜より成る第2のフィルタとで形成されるフィルタ
装置と、前記フィルタ装置に接続された第1のパイプを
介して前記流体を吸引するポンプと、前記ポンプからの
濾過流体を前記タンク外に取り出す第2のパイプと、前
記第1のパイプに接続され濾過流体を蓄える補助タンク
とを備え、前記第2のフィルタが目詰まりを起こして濾
過流量が減じる際に、前記ポンプを停止して前記フィル
タ装置に加えた吸引圧力を無くするとともに、前記補助
タンクに蓄えられた濾過流体を前記第1のパイプを介し
て前記フィルタに逆流させて前記フィルタ装置に内部か
ら静水圧を加えて前記第1のフィルタを外側に膨らませ
て前記第2のフィルタ表面に吸着されたゲルを離脱させ
る濾過装置を提供することにある。
【0053】更に本発明の他の目的は、前記静水圧は前
記補助タンクと前記タンクの液面の高さ差で決められる
濾過装置を提供することにある。
【0054】更に本発明の他の目的は、前記タンクの底
部に散気管を設け、気泡の発生量を濾過時より増加させ
る濾過装置を提供することにある。
【0055】更に本発明の他の目的は、前記第2のフィ
ルタの再生を完了すると前記ポンプを動作させて前記流
体の再濾過を開始する濾過装置を提供することにある。
【0056】更に本発明の他の目的は、前記第2のフィ
ルタの再生を完了すると前記ポンプを動作させて前記流
体の再濾過を開始し、濾過水を補助タンクに供給する濾
過装置を提供することにある。
【0057】一般に、CMPのスラリーに混入される砥
粒のように200nmクラス以下の粒体を取り除くに
は、この粒体よりも小さな孔のフィルタ膜を採用するの
が一般的である。しかし本発明は、被除去物より成るゲ
ル膜をフィルタとして用い、フィルタに形成される数多
くの隙間を流体の通過路として活用している。また本発
明はフィルタ自身が被除去物の粒体の集合体であること
から、目詰まりの原因となる被除去物をフィルタから離
間させることができ、濾過能力の維持が実現できるもの
である。更に本発明はゲル膜のフィルタが濾過を続ける
ことで目詰まりしても、そのフィルタを再生して濾過を
継続でき長時間の濾過が実現できるものである。
【0058】
【発明の実施の形態】本発明を説明する上で本発明に用
いる用語の定義を明確にする。
【0059】コロイド溶液とは直径が1nm〜1μmの
大きさの微粒子が媒質中に分散している状態をいう。こ
の微粒子はブラウン運動をし、普通の濾紙は通過するが
半透膜は通過しない性質がある。また凝集速度が非常に
遅い性質は微粒子間に静電気反発力が働いているため、
接近する機会を少なくしていると考えられている。
【0060】ゾルはコロイド溶液とほぼ同義に使用さ
れ、ゾルはゲルと異なり液体中に分散していて流動性を
示し、微粒子は活発にブラウン運動をしている。
【0061】ゲルはコロイド粒子が独立した運動性を失
って、集合して固化した状態をいう。例えば寒天やゼラ
チンは温水に溶かせば分散してゾルになるが、これを冷
却すると流動性を失ってゲルとなる。ゲルには液体分の
多いヒドロゲルとやや乾燥したキセロゲルとがある。
【0062】ゲル化の要因としては、分散媒の水を取り
除いて乾燥させたり、シリカスラリー(pH9〜10)
に電解質塩を添加してpH6〜7までpH調整をした
り、冷却をして流動性を失わせる等がある。
【0063】スラリーは粒子と液体および化学薬品を混
合して、ポリッシングに使用するコロイド溶液またはゾ
ルを言う。前述したCMPに用いる研磨剤をCMPスラ
リーと呼んでいる。CMPスラリーにはシリカ系研磨
剤、酸化アルミニウム(アルミナ)系研磨剤、酸化セリ
ウム(セリア)系研磨剤等が知られている。もっともよ
く利用されるのはシリカ系研磨剤であり、その中でもコ
ロイダルシリカが広く用いられる。コロイダルシリカと
は、7〜300nmのコロイドサイズのシリカ超微粒子
が水または有機溶媒中に沈降すること無く均質に分散し
ている分散液であり、シリカゾルとも呼ばれる。このコ
ロイダルシリカは水の中で粒子が単分散しているので、
コロイド粒子の相互の反発力で1年以上放置してもほと
んど沈降することはない。
【0064】まず本発明は被除去物がコロイド溶液ある
いはゾルで流体中に含まれた状態の排水から被除去物を
濾過により取り除く被除去物の除去方法を提供すること
にある。
【0065】被除去物は、3nm〜2μmの粒径分布の
微粒子が大量に入ったコロイド溶液(ゾル)であり、例
えばCMPに用いるシリカ、アルミナあるいはセリア等
の砥粒と砥粒により削られて発生する半導体材料屑、金
属屑および/または絶縁膜材料屑である。本実施例では
CMPスラリーとして、キャボット社製W2000タン
グステン研磨用のスラリーを用いた。このスラリーはp
H 2.5、砥粒分布10〜200nmのシリカを主成
分としている。
【0066】本発明の原理を図1を参照して説明する。
【0067】本発明は、コロイド溶液(ゾル)の被除去
物が混入された流体(排水)を、被除去物から形成した
ゲル膜から成るフィルタで除去するものである。
【0068】具体的に説明すると、有機高分子の第1の
フィルタ1表面に、コロイド溶液の被除去物であるCM
Pスラリーから形成した第2のフィルタ2となるゲル膜
を形成し、このフィルタ1、2をタンク内の流体3中に
浸漬し、被除去物が入った排水を濾過するものである。
【0069】第1のフィルタ1は、ゲル膜を付着させる
ことができれば原理的に考えて有機高分子系、セラミッ
ク系とどちらでも採用可能である。ここでは、平均孔径
0.25μm、厚さ0.1mmのポリオレフィン系の高
分子膜を採用した。このポリオレフィン系から成るフィ
ルタ膜の表面写真を図2Bに示した。
【0070】また、第1のフィルタ1はフレーム4の両
面に設けられた平膜構造を有し、流体に垂直になるよう
に浸漬され、フレーム4の中空部5からポンプ6により
吸引する様に構成され、ろ液7を取り出せる。
【0071】次に、第2のフィルタ2は第1のフィルタ
1表面全体に付着され、被除去物のゾルを吸引すること
でゲル化して形成されるゲル膜である。一般にゲル膜は
ゼリー状であるので、フィルタとしての働きは無いと考
えられている。しかし、本発明ではこのゲル膜の生成条
件を選択することで第2のフィルタ2の機能を持たせる
ことができる。この生成条件は後で詳述する。
【0072】では、上記した被除去物のコロイド溶液
(ゾル)で被除去物のゲル膜である第2のフィルタ2を
形成し、被除去物を取り除く濾過について図1および図
2Aを参照して説明する。
【0073】1は第1のフィルタで、11はフィルタ孔
である。またフィルタ孔11の開口部および第1のフィ
ルタ1の表面に層状に形成されている膜は、被除去物1
3のゲル膜である。この被除去物13はポンプからの吸
引圧力により第1のフィルタ1を介して吸引され、流体
3の水分が吸い取られるために乾燥(脱水)してコロイ
ド溶液の被除去物の微粒子がゲル化して結合し、フィル
タ孔11を通過できない大きなゲル膜を第1のフィルタ
ー1表面に形成する。このゲル膜が第2のフィルタ2を
形成する。
【0074】やがて第2のフィルタ2が所定の膜厚にな
ると第2のフィルタ2は被除去物のゲルを通過させない
隙間を形成し、この第2のフィルタ2を利用してコロイ
ド溶液の被除去物の濾過が開始される。従ってポンプ6
で吸引しながら濾過を続けると、第2のフィルタ2の表
面には徐々にゲル膜が積層されて厚くなり、やがて第2
のフィルタ2は目詰まりして濾過を続けられなくなる。
この間に被除去物のコロイド溶液はゲル化されながら、
第2のフィルタ2の表面に付着してコロイド溶液の水が
第1のフィルター1を通過して濾過水として取り出され
る。
【0075】図2Aにおいて、第1のフィルタ1の片面
には、被除去物が混入されたコロイド溶液の排水があ
り、第1のフィルタ1の反対面には、第1のフィルタ1
を通過した濾過水が生成されている。矢印の方向に排水
は吸引されて流れ、この吸引によりコロイド溶液中の微
粒子が第1のフィルタ1に近づくにつれて静電気反発力
を失いゲル化されていくつかの微粒子が結合したゲル膜
が第1のフィルタ1表面に吸着されて第2のフィルタ2
が形成される。この第2のフィルタ2の働きでコロイド
溶液中の被除去物はゲル化されながら排水の濾過が行わ
れる。第1のフィルタ1の反対面からは濾過水が吸引さ
れる。
【0076】このように第2のフィルタ2を介してコロ
イド溶液の排水をゆっくりと吸引することで、排水中の
水が濾過水として取り出せ、被除去物は乾燥してゲル化
し第2のフィルタ2表面に積層されて被除去物はゲル膜
として捕獲される。
【0077】次に、第2のフィルタ2の生成条件につい
て図3を参照して説明する。図3は第2のフィルタ2の
生成条件とその後の濾過量を示している。
【0078】本発明の方法では、まず第2のフィルタ2
の生成と濾過の工程から構成されている。第2のフィル
タ2の生成条件により濾過時の精製水濾過量が大きく異
なり、第2のフィルタ2の精製条件を適切に選択しない
と、ゲル膜の第2のフィルタ2でほとんど濾過できない
ことが明らかとなる。これは従来ではコロイド溶液の濾
過は不可能であると言われてきた事実と一致している。
【0079】図3Bに示す特性は、図3Aに示す方法で
実験的に求められたものである。すなわち、円筒の容器
21の底部に第1のフィルタ1を設け、キャボット社製
W2000タングステン研磨用のスラリー22の原液5
0ccを入れて吸引圧力を変えてゲル膜の生成を行う。
続いて残ったスラリー22を捨てて精製水23を100
cc入れ、極めて低い吸引圧力で濾過を行うものであ
る。これにより第2のフィルタ2となるゲル膜の濾過特
性を調べることが出来る。なお、このときの第1のフィ
ルタ1は直径47mmのものを用い、その面積は173
4mm2である。
【0080】図3Bにおいて、ゲル膜の生成工程では、
吸引圧力を−55cmHg、−30cmHg、−10c
mHg、−5cmHg、−2cmHgと変えて120分
間成膜を行い、ゲル膜の性質を調べた。この結果、吸引
圧力を−55cmHgと強く設定すると2時間で濾過量
は16ccと一番多く、順に12.5cc、7.5c
c、6cc、4.5ccとなる。
【0081】次に、精製水に入れ替えてこのゲル膜で濾
過を行う。このときの吸引圧力は−10cmHg一定に
設定される。吸引圧力−55cmHgで成膜されたゲル
膜ではわずか0.75cc/時間しか濾過できない。吸
引圧力−30cmHgで成膜されたゲル膜では約1cc
/時間の濾過量である。しかし、吸引圧力−10cmH
gのゲル膜では2.25cc/時間、吸引圧力−5cm
Hgのゲル膜では3.25cc/時間、吸引圧力−2c
mHgのゲル膜では3.1cc/時間の濾過量となり、
極めて弱い吸引圧力で成膜されたゲル膜は濾過工程でも
安定して濾過が行える。この実験結果から、第2のフィ
ルタ2のゲル膜の生成工程では約3cc/時間の濾過量
になるように吸引圧力を設定すれば、その後の濾過工程
での濾過量が一番大きくなることが明らかである。
【0082】この理由は吸引圧力が強いと、成膜される
ゲル膜が膨潤度が低く、緻密で硬くなり、ゲル膜が水分
の含有が少なく収縮された状態で成膜されるので、精製
水が浸透する通路がほとんど無くなるためであると考え
られる。
【0083】これに対して吸引圧力を弱くすると、成膜
されるゲル膜は膨潤度が高く、密度が低く柔らかくな
り、ゲル膜に水分の含有が多く膨潤された状態のまま成
膜され、精製水が浸透する通路を多く確保できる。ちょ
うど粉雪がゆっくり降り積もる状態を考えれば容易に理
解できる。本発明の特徴はこの微弱な吸引圧力で成膜さ
れた膨潤度の高いゲル膜を用いて、このゲル膜に水分が
浸透する性質を利用して濾過を実現したことにある。
【0084】図4を参照して、ゲル膜の特性を説明す
る。
【0085】図4Aはゲル膜中に含まれるゾル量と濾過
量の関係を示す。ゾルの除去量はスラリー濃度3%の精
製水からゲル膜成膜時の濾過量から第1のフィルタ1に
捕捉されたゾル量を求めている。このゾル量が吸引によ
る乾燥で第2のフィルタ2としてゲル化して付着した量
と考えられる。これから明らかになることは微弱な吸引
により第2のフィルタ2を成膜したときほどゾル量が少
ないことが分かる。すなわち、3cc/時間の濾過量の
ときに消費されるゾル量は0.15ccと極めて少な
く、第2のフィルタ2に含まれるゾル量が少ないほど濾
過量は多くなる。これが本発明の重要なポイントを示唆
するもので、出来るだけゾル量の少ない第2のフィルタ
2を形成することでコロイド溶液の排水の濾過を実現可
能にするものである。
【0086】また、図4Bでは上述したゾル除去量とゲ
ル膜の体積からその膨潤度すなわちゲル膜中のゾルの密
度を示す。吸引圧力が−30mmHgのときの第2のフ
ィルタ2の膜厚が6mm、吸引圧力が−10mmHgの
ときの第2のフィルタ2の膜厚が4mmである実験結果
から、膨潤度は27から30に増加している。すなわ
ち、吸引圧力が大きいほど膨潤度が低下し、第2のフィ
ルタ2のゾル量の密度が高くなることを示している。さ
らに重要なことは吸引圧力が低いほど第2のフィルタ2
の膜厚も薄くなり且つ膨潤度も大きくなり、図3Bに示
す吸引圧力を微弱にして形成した第2のフィルタ2の濾
過時の濾過量が多く且つ長時間濾過できることを裏付け
ている。
【0087】従って、本発明で主に0.15μm以下の
微粒子のコロイド溶液の排水が濾過できる大きなポイン
トは第2のフィルタ2の成膜条件に依るところが大きい
ことが明確になる。
【0088】図2に示すフィルタは図1のフィルタの片
側を示しており、実際にはゲル膜がどのように付着する
かを説明する模式図である。
【0089】第1のフィルタ1はコロイド溶液の排水に
垂直に立って浸漬され、排水は被除去物13が分散した
コロイド溶液となっている。被除去物13は小さい黒丸
で示している。ポンプ6により第1のフィルタ1を介し
て排水を微弱な吸引圧力で吸引をすると、第1のフィル
タ1に近づくにつれて被除去物の微粒子はゲル化して第
1のフィルタ1の表面に吸着される。白丸で示すゲル化
した微粒子14は第1のフィルタ1のフィルタ孔11よ
り大きいものが徐々に第1のフィルタ1表面に吸着して
積層され、ゲル膜より成る第2のフィルタ2を形成す
る。なおフィルタ孔11より径の小さいゲル化した微粒
子14は第1のフィルタ1を通過するが、第2のフィル
タ2を成膜する工程では濾過水は再び排水に循環される
ので問題はない。そして前述したように約120分間を
掛けて第2のフィルタ2が形成される。この成膜する工
程では、極めて微弱な吸引圧力で吸引されているのでゲ
ル化した微粒子14はいろいろな形状の隙間を形成しな
がら積層され、極めて膨潤度の低い柔らかなゲル膜の第
2のフィルタ2となる。排水中の水はこの膨潤度の高い
ゲル膜を浸透して吸引されて第1のフィルタ1を通過し
て濾過水として取り出され、最終的に排水は濾過される
ことになる。
【0090】すなわち、本発明では膨潤度の高いゲル膜
で第2のフィルタ2を形成し、第1のフィルタ1から微
弱な吸引圧力で吸引することで第1のフィルタ1に接す
るゲル膜に含まれる水分を脱水させてゲル膜を収縮さ
せ、そのゲル膜に排水に接するゲル膜から水分を浸透さ
せて補給して膨潤させることを繰り返して、第2のフィ
ルタ2を水分のみ浸透させて濾過するのである。
【0091】また、第1のフィルタ1には排水の底面か
ら空気の気泡12を送り、第1のフィルタ1の表面に沿
って排水に並行流を形成している。これは第2のフィル
タ2が第1のフィルタ1の表面全体に均一に付着するた
めと第2のフィルタ2に隙間を形成して柔らかく付着す
るためである。具体的には1.8リットル/分のエアー
流量に設定をしているが、第2のフィルタ2の膜質によ
り選択される。
【0092】次に濾過工程では、この第2のフィルタ2
の表面に微弱な吸引圧力により白丸で示すゲル化した微
粒子14が吸着されながら徐々に積層される。このとき
に精製水は第2のフィルタ2および更に積層される白丸
で示すゲル化した微粒子14を浸透して第1のフィルタ
1から濾過水として取り出される。すなわち排水に含ま
れる、例えばCMPの場合にはシリカ、アルミナあるい
はセリア等の砥粒と砥粒により削られて発生する半導体
材料屑、金属屑および/または絶縁膜材料屑等の加工屑
はゲルとして第2のフィルタ2の表面に徐々に積層して
捕獲され、水はゲル膜を浸透して第1のフィルタ1から
濾過水として取り出せる。
【0093】しかし、図3Bに示すように長時間濾過を
続けると、第2のフィルタ2表面には厚くゲル膜が付着
されるために上述した隙間もやがて目詰まりを起こし、
濾過水は取り出せなくなる。このために濾過能力を再生
するにはこの積層されたゲル膜を除去することが必要に
なる。
【0094】続いて、図5を参照してより具体化された
濾過装置を説明する。
【0095】図5において、50は原水タンクである。
このタンク50の上方には、排水供給手段としてパイプ
51が設けられている。このパイプ51は被除去物が混
入した流体をタンク50に導入する。例えば、半導体分
野で説明すると、ダイシング装置、バックグラインド装
置、ミラーポリッシング装置またはCMP装置から流れ
出るコロイド溶液の被除去物が混入された排水(原水)
が導かれる所である。尚、この排水は、CMP装置から
流れる砥粒、砥粒により研磨または研削された屑が混入
された排水として説明していく。
【0096】原水タンク50に貯められた原水52の中
には、第2のフィルタが形成されたフィルタ装置53が
複数個設置される。このフィルタ装置53の下方には、
例えばパイプに小さい孔を開けたような、また魚の水槽
に使うバブリング装置の如き、散気管54が設けられ、
ちょうどフィルタ装置53の表面を通過するようにその
位置が調整されている。この散気管54はフィルタ装置
53の底辺全体に渡って配置され、気泡をフィルタ装置
53の全面に均一に供給出来るようになっている。55
はエアーポンプである。ここでフィルタ装置53は図1
に示す第1のフィルタ1、フレーム4、中空部5および
第2のフィルタ2を指している。
【0097】フィルタ装置53に固定されたパイプ56
は、図1のパイプ8に相当するものである。このパイプ
56は、フィルタ装置53で濾過された濾過流体が流
れ、バルブV1を介して吸引を行うマグネットポンプ5
7に接続される。パイプ58はマグネットポンプ57か
らコントロールバルブCV1を介してバルブV3および
バルブV4に接続されている。またパイプ56のバルブ
V1の後に第1の圧力計59が設けられ、吸引圧力Pi
nを測定している。更にパイプ58のコントロールバル
ブCV1の後には流量計Fおよび第2の圧力計60が設
けられ、流量計61で一定の流量になるように制御して
いる。またエアーポンプ55からのエアー流量はコント
ロールバルブCV2で制御される。
【0098】パイプ51から供給された原水52は、原
水タンク50に貯められ、フィルタ装置53により濾過
される。このフィルタ装置に取り付けられた第2のフィ
ルタ2の表面は、気泡が通過し、気泡の上昇力や破裂に
より並行流を発生させ、第2のフィルタ2に吸着するゲ
ル化した被除去物を動かし、フィルタ装置53の全面に
均一に吸着させてその濾過能力が低下しないように維持
されている。
【0099】ここで前述したフィルタ装置53、具体的
には原水タンク50の中に浸漬されるフィルタ装置53
について図6および図7を参照しながら説明する。
【0100】図6Aに示す符号30は、額縁の如き形状
のフレームであり、図1のフレーム4と対応する。この
フレーム30の両面には第1のフィルタ1(図1)とな
るフィルタ膜31、32が貼り合わされ固定されてい
る。そしてフレーム30、フィルタ膜31、32で囲ま
れた内側の空間33(図1の中空部5と対応する)に
は、パイプ34(図1のパイプ8と対応する)を吸引す
ることにより、フィルタ膜31、32により濾過され
る。そしてフレーム30にシールされて取り付けられて
いるパイプ34を介して濾過水が取り出されている。も
ちろんフィルタ膜31、32とフレーム30は、排水が
フィルタ膜以外から前記空間33に侵入しないように完
全にシールされている。
【0101】図6Aのフィルタ膜31、32は、薄い樹
脂膜であるため、吸引されると内側に反り、破壊に至る
場合もある。そのため、この空間をできるだけ小さく
し、濾過能力を大きくするために、この空間33を大き
く形成する必要がある。これを解決したものが、図6B
である。図6Bでは、空間33が9個しか示されていな
いが、実際は数多く形成される。また実際に採用したフ
ィルタ膜31は、約0.1mm厚さのポリオレフィン系
の高分子膜であり、図6Bに示す如く、薄いフィルタ膜
が袋状に形成されており、図6BではFTで示した。こ
の袋状のフィルタFTの中に、パイプ34が一体化され
たフレーム30が挿入され、前記フレーム30と前記フ
ィルタFTが貼り合わされている。符号RGは、押さえ
手段であり、フィルタFTが貼り合わされた枠を両側か
ら押さえるものである。そして押さえ手段の開口部OP
からは、フィルタFTが露出している。詳細について
は、図7を参照して再度説明する。
【0102】図6Cは、フィルタ装置53自身を円筒形
にしたものである。パイプ34に取り付けられたフレー
ムは、円筒形で、側面には開口部OP1、OP2が設け
られている。開口部OP1と開口部OP2に対応する側
面が取り除かれているため、開口部間には、フィルタ膜
31を支持する支持手段SUSが設けられることにな
る。そして側面にフィルタ膜31が貼り合わされる。
【0103】更に図7を参照して、図6Bのフィルタ装
置53を詳述する。
【0104】まず図6Bのフレーム30に相当する部分
30aを図7Aおよび図7Bで説明する。部分30a
は、見た限り段ボールの様な形状に成っている。0.2
mm程度の薄い樹脂シートSHT1、SHT2が重な
り、その間に縦方向にセクションSCが複数個設けら
れ、樹脂シートSHT1、SHT2,セクションSCで
囲まれて空間33が設けられる。この空間33の断面
は、縦3mm、横4mmから成る矩形であり、別の表現
をすると、この矩形断面を持ったストローが何本も並べ
られ一体化されたような形状である。部分30aは、両
側のフィルタ膜FTを一定の間隔で維持しているので、
以下スペーサと呼ぶ。
【0105】このスペーサ30aを構成する薄い樹脂シ
ートSHT1,SHT2の表面には、直径1mmの孔H
Lがたくさん開けられ、その表面にはフィルタ膜FTが
貼り合わされている。よって、フィルタ膜FTで濾過さ
れた濾過水は、孔HL、空間33を通り、最終的にはパ
イプ34から出ていく。
【0106】またフィルタ膜FTは、スペーサ30aの
両面SHT1、SHT2に貼り合わされている。スペー
サ30aの両面SHT1,SHT2には、孔HLの形成
されていない部分があり、ここに直接フィルタ膜FT1
が貼り付けられると、孔HLの形成されていない部分に
対応するフィルタ膜FT1は、濾過機能が無く排水が通
過しないため、被除去物が捕獲されない部分が発生す
る。この現象を防止するため、フィルタ膜FTは、少な
くとも2枚貼り合わされている。一番表側のフィルタ膜
FT1は、被除去物を捕獲するフィルタ膜で、このフィ
ルタ膜FT1からスペーサ30aの表面SHT1に向か
うにつれて、フィルタ膜FT1の孔よりも大きな孔を有
するフィルタ膜が設けられ、ここではフィルタ膜FT2
が一枚貼り合わされている。依って、スペーサ30aの
孔HLが形成されていない部分でも、間にフィルタ膜F
T2が設けられているため、フィルタ膜FT1全面が濾
過機能を有するようになり、フィルタ膜FT1全面に被
除去物が捕獲され、第2のフィルタ膜が表裏の面SH
1、SH2全面に形成されることになる。また図面の都
合で、フィルタ膜SHT1、SHT2が矩形状のシート
の様に表されているが、実際は図6Bに示すように袋状
に形成されている。
【0107】次に、袋状のフィルタ膜SHT1、SHT
2、スペーサ30aおよび押さえ手段RGがどのように
取り付けられているか、図7A、図7Cおよび図7Dを
参照して説明する。
【0108】図7Aは完成図であり、図7Cは、図7A
のA−A線に示すように、パイプ34頭部からパイプ3
4の延在方向(縦方向)に切断した図を示し、図7D
は、B−B線に示すように、フィルタ装置35を水平方
向に切断した断面図である。
【0109】図7A、図7C、図7Dを見ると判るよう
に、袋状のフィルタ膜FTに挿入されたスペーサ30a
は、フィルタ膜FTも含めて4側辺が押さえ手段RGで
挟まれている。そして袋状にとじた3側辺および残りの
1側辺は、押さえ手段RGに塗布された接着剤AD1で
固定される。また残りの1側辺(袋の開口部)と押さえ
手段RGとの間には、空間SPが形成され、空間33に
発生した濾過水は、空間SPを介してパイプ34へと吸
引される。また押さえ金具RGの開口部OPには、接着
剤AD2が全周に渡り設けられ、完全にシールされ、フ
ィルタ以外から流体が侵入できない構造になっている。
【0110】よって空間33とパイプ34は連通してお
り、パイプ34を吸引すると、フィルタ膜FTの孔、ス
ペーサ30aの孔HLを介して流体が空間33に向かっ
て通過し、空間33からパイプ34を経由して外部へ濾
過水を輸送できる構造となっている。
【0111】ここで用いるフィルタ装置53は、図7の
構造を採用しており、フィルタ膜を取り付けるフレーム
(押さえ金具RG)の大きさはA4サイズであり、具体
的には縦:約19cm、横:約28.8cm、厚み:5
〜10mmである。実際にはフィルタ装置53はフレー
ムの両面に設けられるので、上記した2倍の面積(面
積:0.109m2)となる。しかし原水タンク50の
大きさによりフィルタ装置の枚数や大きさは自由に選ば
れ、求められる濾過量から決められる。
【0112】続いて、図5に示す濾過装置を用いて実際
の濾過方法を具体的に説明する。
【0113】まず原水タンク50にコロイド溶液の被除
去物が混入された排水をパイプ51を介して入れる。こ
のタンク50の中に第2のフィルタ2が形成されていな
い第1のフィルタ1のみのフィルタ装置53を浸漬し、
パイプ56を介してポンプ57で微弱な吸引圧力で吸引
しながら排水を循環させる。循環経路はフィルタ装置5
3、パイプ56、バルブV1、ポンプ57、パイプ5
8、コントロールバルブCV1、流量計61、光センサ
ー62、バルブV3であり、排水はタンク50から吸引
されまたタンク50に戻される。
【0114】循環させることによりフィルタ装置53の
第1のフィルタ1(図6では31)には、第2のフィル
タ2が成膜され、最終的には目的のコロイド溶液の被除
去物が捕獲される様になる。
【0115】すなわち、ポンプ57により第1のフィル
タ1を介して排水を微弱な吸引圧力で吸引をすると、第
1のフィルタ1に近づくにつれて被除去物の微粒子はゲ
ル化して第1のフィルタ1の表面に吸着される。ゲル化
した微粒子は第1のフィルタ1のフィルタ孔11より大
きいものが徐々に第1のフィルタ1表面に吸着して積層
され、ゲル膜より成る第2のフィルタ2を形成する。な
おフィルタ孔11より径の小さいゲル化した微粒子は第
1のフィルタ1を通過するが、第2のフィルタ2の成膜
とともに排水中の水はこの隙間を通路として吸引されて
第1のフィルタ1を通過して精製水として取り出され、
排水は濾過されるようになる。
【0116】光センサー62で濾過水に含まれる微粒子
の濃度を監視し、微粒子が所望の混入率よりも低いこと
を確認して濾過を開始する。濾過が開始される時は、バ
ルブV3が光センサー62からの検出信号で閉じられ、
バルブV4が開かれて前述した循環経路は閉じられる。
従って、バルブV4から精製水が取り出される。散気管
54からは常時エアーポンプ55から供給される空気の
気泡がコントロールバルブCV2で調整されてフィルタ
装置53の表面に供給されている。
【0117】そして連続して濾過が続けられると、原水
タンク50の排水中の水は精製水としてタンク50の外
に取り出されるので、排水中の被除去物の濃度は上がっ
てくる。すなわち、コロイド溶液は濃縮されて粘度を増
してくる。このために原水タンク50にはパイプ51か
ら排水を補充して、排水の濃度の上昇を抑えて濾過の効
率を上げる。しかし、フィルタ装置53の第2のフィル
タ2表面にゲル膜が厚く付着して、やがて第2のフィル
タ2は目詰まりを起こし、濾過が行えない状態になる。
【0118】フィルタ装置53の第2のフィルタ2が目
詰まりを起こすと、第2のフィルタ2の濾過能力の再生
を行う。すなわち、ポンプ57を停止し、フィルタ装置
53に加わる負の吸引圧力を解除する。
【0119】図8に示すその模式図を参照して、その再
生工程を更に詳述する。図8Aは濾過工程のフィルタ装
置53の状態を示している。第1のフィルタ1の中空部
5は微弱な吸引圧力によりは外側と比較すれば負圧とな
っているので、第1のフィルタ1は内側に窪んだ形状に
なっている。従って、その表面に吸着される第2のフィ
ルタ2も同様に内側に窪んだ形状になっている。更に第
2のフィルタ2の表面に徐々に吸着されるゲル膜も同様
である。
【0120】ところが、再生工程ではこの微弱な吸引圧
力が停止されてほぼ大気圧に戻るので、フィルタ装置5
3の第1のフィルタ1は元の状態に戻る。これにより第
2のフィルタ2およびその表面に吸着されたゲル膜も同
様に戻る。この結果、まずゲル膜を吸着していた吸引圧
力がなくなるので、ゲル膜はフィルタ装置53への吸着
力を失うと同時に外側に膨らむ力を受ける。これによ
り、吸着したゲル膜は自重でフィルタ装置53から離脱
を始める。更に、この離脱を進めるために散気管54か
らの気泡の量を2倍程度に増加させると良い。実験に依
れば、フィルタ装置53の下端から離脱が始まり、雪崩
の様に第1のフィルタ1表面の第2のフィルタ2のゲル
膜が離脱し、原水タンク50の底面に沈降する。その
後、第2のフィルタ2は前述した循環経路で排水を循環
させて再度成膜を行うと良い。この再生工程で第2のフ
ィルタ2は元の状態まで戻り、排水の濾過を行える状態
まで復帰し、再び排水の濾過を行う。
【0121】更に、この再生工程で中空部5に濾過水を
逆流させると、第1に、第1のフィルタ1が元の状態に
戻るのを助け且つ濾過水の静水圧が加わり更に外側に膨
らむ力を加え、第2に、第1のフィルタ1の内側からフ
ィルタ孔11を通して濾過水が第1のフィルタ1と第2
のフィルタ2の境界にしみ出して第1のフィルタ1の表
面から第2のフィルタ2のゲル膜が離脱するのを促進す
る。
【0122】上述のように第2のフィルタ2を再生させ
ながら濾過を続けると、原水タンク50の排水の被除去
物の濃度が上昇し、やがて排水もかなりの粘度を有す
る。従って、排水の被除去物の濃度が所定の濃度を超え
たら、濾過作業を停止し沈殿させるために放置する。す
るとタンク50の底に濃縮スラリーが貯まり、このゲル
の濃縮スラリーをバルブ64を開けて回収する。回収さ
れた濃縮スラリーは圧縮または熱乾燥してその中に含ま
れる水を除去して更にその量を圧縮する。これにより産
業廃棄物として扱われるスラリーの量は大幅に減少でき
る。
【0123】図9を参照して、図5に示す濾過装置の運
転状況を説明する。運転条件は前述したA4サイズのフ
ィルタ装置53の1枚の両面(面積:0.109m2
を用いたものである。初期流量は前述したように濾過効
率の良い3cc/時間(0.08m3/日)に設定し、
再生後流量も同じに設定している。エアーブロー量は成
膜および濾過時1.8L/分、再生時3L/分としてい
る。Pinおよび再Pinは吸引圧力であり、圧力計5
9で測定される。Poutおよび再Poutはパイプ5
8の圧力であり、圧力計60で測定される。流量および
再流量は流量計61で測定され、フィルタ装置53から
吸引される濾過量を表している。
【0124】図9で左側のY軸は圧力(単位:MPa)
を示し、X軸に近づくほど負圧が大きくなることを示し
ている。右側のY軸は流量(単位:cc/分)を示す。
X軸は成膜からの経過時間(単位:分)を示す。
【0125】本発明のポイントであるが、第2のフィル
タ2の成膜工程、濾過工程および再生後の濾過工程にお
いて、流量および再流量は3cc/時間を維持するよう
に制御している。このために成膜工程ではPinは−
0.001MPaから−0.005MPaと極めて微弱
の吸引圧力で柔らかく吸着されたゲル膜で第2のフィル
タ2を形成している。
【0126】次に、濾過工程ではPinは−0.005
MPaから徐々に大きくして、一定の流量を確保しなが
ら濾過を続ける。濾過は約1000分続けられ、やがて
流量が減少し始めてときに再生工程を行う。これは第2
のフィルタ2の表面にゲル膜が厚く付着して目詰まりを
起こすためである。
【0127】更に、第2のフィルタ2の再生が行われる
と、徐々に再Pinを大きくしながら一定の再流量で再
度濾過を続ける。第2のフィルタ2の再生および再濾過
は原水52が所定の濃度、具体的には濃縮度が5倍から
10倍になるまで続けられる。
【0128】また、上述した運転方法とは異なり、吸引
圧力を濾過流量の多い−0.005MPaに固定して濾
過を行う方法も採用できる。この場合は、第2のフィル
タ2の目詰まりとともに濾過流量は徐々に減少するが、
濾過時間を長く取れ且つポンプ57の制御が簡単となる
利点がある。従って、第2のフィルタ2の再生は濾過流
量が一定値以下に減少したときに行えば良い。
【0129】図10Aは、CMP用スラリーの中に含ま
れる砥粒の粒径分布を示すものである。この砥粒は、S
i酸化物から成る層間絶縁膜をCMPするものであり、
材料はSi酸化物から成り、一般にシリカと呼ばれてい
るものである。最小粒子径は約0.076μm、最大粒
子径は、0.34μmであった。この大きな粒子は、こ
の中の粒子が複数集まって成る凝集粒子である。また平
均粒径は、約0.1448μmであり、この近傍0.1
3〜0.15μmで分布がピークとなっている。またス
ラリーの調整剤としては、KOHまたはNH3が一般的
に用いられる。またpHは、約10から11の間であ
る。
【0130】具体的に、CMP用の砥粒はシリカ系、ア
ルミナ系、酸化セリウム系、ダイヤモンド系が主にあ
り、他に酸化クロム系、酸化鉄系、酸化マンガン系、B
aCO4系、酸化アンチモン系、ジルコニア系、イット
リア系がある。シリカ系は、半導体の層間絶縁膜、P−
Si、SOI等の平坦化、Al・ガラスディスクの平坦
化に使用されている。アルミナ系は、ハードディスクの
ポリッシング、金属全般、Si酸化膜等の平坦化に使用
されている。また酸化セリウムは、ガラスのポリッシン
グ、Si酸化物のポリッシングとして、酸化クロムは、
鉄鋼の鏡面研磨に使用されている。また酸化マンガン、
BaCO4は、タングステン配線のポリッシングに使用
されている。
【0131】更には、酸化物ゾルと呼ばれ、このゾル
は、シリカ、アルミナ、ジルコニア等、金属酸化物また
は一部水酸化物から成るコロイドサイズの微粒子が水ま
たは液体中に均一に分散されているモノで、半導体デバ
イスの層間絶縁膜やメタルの平坦化に使用され、またア
ルミ・ディスク等の情報ディスクにも検討されている。
【0132】図10Bは、CMP排水が濾過され、砥粒
が捕獲されていることを示すデータである。実験では、
前述したスラリーの原液を、純水で50倍、500倍、
5000倍に薄め、試験液として用意した。この3タイ
プの試験液は、従来例で説明したように、CMP工程に
於いて、ウェハが純水で洗浄されるため、排水は、50
倍〜5000倍程度になると想定し、用意された。
【0133】この3つのタイプの試験液の光透過率を4
00nmの波長の光で調べると、50倍の試験液は、2
2.5%、500倍の試験液は、86.5%、5000
倍の試験液は、98.3%である。原理的には、排水に
砥粒が含まれていなければ、光は散乱されず、限りなく
100%に近い数値をとるはずである。
【0134】これら3つのタイプの試験液に前記第2の
フィルタ膜13が形成されたフィルタを浸漬し濾過する
と、濾過後の透過率は、3つのタイプとも99.8%と
なった。つまり濾過する前の光透過率よりも濾過後の光
透過率の値が大きいため、砥粒は捕獲できている。尚、
50倍希釈の試験液の透過率データは、その値が小さい
ため図面には出てこない。
【0135】以上の結果から、本発明の濾過装置に設け
たフィルタ装置53のゲル膜より成る第2のフィルタ2
でCMP装置から排出されるコロイド溶液の被除去物を
濾過すると、透過率で99.8%程度まで濾過できるこ
とが判った。
【0136】図11を参照して再生回路を追加した具体
化された濾過装置を説明する。なお、図5に示す濾過装
置と同一構成要素は同一符号を付した。
【0137】図11において、50は原水タンクであ
る。このタンク50の上方には、排水供給手段としてパ
イプ51が設けられている。このパイプ51は被除去物
が混入した流体をタンク50に導入する。例えば、半導
体分野で説明すると、ダイシング装置、バックグライン
ド装置、ミラーポリッシング装置またはCMP装置から
流れ出るコロイド溶液の被除去物が混入された排水(原
水)が導かれる所である。尚、この排水は、CMP装置
から流れる砥粒、砥粒により研磨または研削された屑が
混入された排水として説明していく。
【0138】原水タンク50に貯められた原水52の中
には、第2のフィルタが形成されたフィルタ装置53が
複数個設置される。このフィルタ装置53の下方には、
例えばパイプに小さい孔を開けたような、また魚の水槽
に使うバブリング装置の如き、散気管54がフィルタ装
置53の底辺全体に渡って設けられ、ちょうどフィルタ
装置53の表面を通過するようにその位置が調整されて
いる。55はエアーポンプである。空気はエアーポンプ
55から供給され、エアーの流量を制御するコントロー
ルバルブCV2およびエアー流量計69を介して散気管
54に導かれる。ここでフィルタ装置53は図1に示す
第1のフィルタ1、フレーム4、中空部5および第2の
フィルタ2を指している。
【0139】フィルタ装置53に固定されたパイプ56
は、図1のパイプ8に相当するものである。このパイプ
56は、フィルタ装置53で濾過された濾過流体が流
れ、バルブV1を介して吸引を行うマグネットポンプ5
7に接続される。パイプ58はマグネットポンプ57か
ら第1のコントロールバルブCV1を介してバルブV3
およびバルブV4に接続されている。またパイプ56の
バルブV1の後に第1の圧力計59が設けられ、吸引圧
力Pinを測定している。更にパイプ58の第1のコン
トロールバルブCV1の後には流量計61および第2の
圧力計60が設けられ、流量計61で一定の濾過流量に
なるように制御している。
【0140】また、バルブ58は光センサ62に接続さ
れ、光センサ62からは分岐したパイプ63、64に導
かれる。パイプ63、64には光センサ62からの検出
信号で開閉が切り換えられるバルブV3、V4が挿入さ
れ、パイプ63は濾過水をタンク50に戻し、パイプ6
4は濾過水を外部に取り出すようになっている。光セン
サー62は濾過水に含まれる微粒子の濃度を監視し、微
粒子が所望の混入率よりも低いことを確認して濾過を開
始する。濾過が開始される時は、バルブV3が光センサ
ー62からの検出信号で閉じられ、バルブV4が開かれ
て精製水が外部に取り出される。
【0141】また、補助タンク70はバルブV5により
パイプ58と接続され、濾過水を貯める働きがあり、一
定量を超えるとオーバーフローしてタンク50にパイプ
71で戻される。その底部にはバルブV2が設けられ、
パイプ56と接続されている。この補助タンク70はタ
ンク50の液面より10〜20cm程度高い位置に設け
られ、第2フィルタの再生工程で利用される。
【0142】更に、タンク50にはpH調節機65、加
熱冷却機66が設けられ、特にCMP排水のpHを6〜
7程度に調整をしたり、ゲル化を促進するために排水の
温度を調整する。タンク50から排水がオーバーフロー
するのを防止するために液面計67で監視し、排水の流
入量を調整する。
【0143】更に、この濾過装置の運転を制御する制御
装置68が設けられ、図11で点線で示すようにコント
ロールバルブCV1、CV2、流量計61、69、ポン
プ57、圧力計59、60、光センサ62等が各工程毎
に制御される。
【0144】上述した濾過装置では、第2のフィルタの
成膜工程、濾過工程、第2のフィルタの再生工程、再濾
過工程、メンテナンス工程において、制御装置68から
の制御で各バルブ等を開閉し、ポンプ57等の運転を制
御している。以下に各工程毎にその運転状況を説明す
る。なお、図12に各工程でのポンプ57,光センサ6
2、エアーポンプ55および各バルブの動作状態を示
す。
【0145】まず、原水タンク50にコロイド溶液の被
除去物が混入された排水をパイプ51を介して入れる。
このタンク50の中に第2のフィルタ2が形成されてい
ない第1のフィルタ1のみのフィルタ装置53を所望の
濾過流量を得られる枚数だけ間隔を設けて浸漬する。具
体的には、10枚から40枚程度のフィルタ装置53が
図示しないが支持手段に懸架される。当然フィルタ装置
53の1枚の濾過面積によりこの枚数も異なるが、タン
ク50の大きさよりフィルタ装置53の必要な濾過面積
総計は求められる。
【0146】次に、第2のフィルタ2の成膜工程に移行
する。パイプ56を介してポンプ57で微弱な吸引圧力
で吸引しながらタンク50内の排水を循環させる。循環
経路はフィルタ装置53、パイプ56、バルブV1、ポ
ンプ57、パイプ58、コントロールバルブCV1、流
量計61、光センサー62、バルブV3であり、排水は
タンク50から吸引されまたタンク50に戻される。散
気管54からはエアーポンプ55からコントロールバル
ブV2を通り供給される空気の気泡が上昇してフィルタ
装置53の表面に供給されている。このとき、他のバル
ブV2、V4、V5、V6、Dは閉じられている。
【0147】排水を循環させることによりフィルタ装置
53の第1のフィルタ1(図6では31)には、第2の
フィルタ2が成膜され、最終的には目的のコロイド溶液
の被除去物が捕獲される様になる。すなわち、ポンプ5
7により第1のフィルタ1を介して排水を微弱な吸引圧
力で吸引をすると、第1のフィルタ1に近づくにつれて
被除去物の微粒子はゲル化して第1のフィルタ1の表面
に吸着される。ゲル化した微粒子は第1のフィルタ1の
フィルタ孔11より大きいものが徐々に第1のフィルタ
1表面に吸着して積層され、ゲル膜より成る第2のフィ
ルタ2を形成する。なおフィルタ孔11より径の小さい
ゲル化した微粒子は第1のフィルタ1を通過するが、第
2のフィルタ2の成膜とともに排水中の水はこの隙間を
通路として吸引されて第1のフィルタ1を通過して精製
水として取り出され、排水は濾過されるようになる。
【0148】このとき光センサー62で濾過水に含まれ
る微粒子の濃度を監視し、微粒子が所望の混入率よりも
低いことを確認して濾過工程に移行する。
【0149】続いて、第2のフィルタ2の成膜が完了す
ると、濾過工程に進む。濾過が開始されると、バルブV
3が光センサー62からの検出信号で閉じられ、バルブ
V4が開かれて前述した循環経路は閉じられ、バルブV
4から濾過水が取り出される。この工程では、流量計6
1で一定の濾過流量になるように制御装置68で制御さ
れ、第2のフィルタ2の目詰まりをできるだけ防いで濾
過時間を長く保持できるように運転される。図9に示す
ように、ポンプ57の吸引圧力Pinは徐々に増加さ
れ、濾過流量を一定に保持している。なお、他の部分は
成膜工程と同様の運転条件となっている。
【0150】何らかの原因で第2のフィルタ2が破壊さ
れた場合は、光センサ62で微粒子の混入が検出され
て、バルブV4が閉じられ、逆にバルブV3が開かれて
濾過水はタンク50に戻される。すなわち、成膜工程に
逆戻りをして第2のフィルタ2の修復を行い、正常に戻
ると再び濾過工程に戻る。
【0151】そして連続して濾過が続けられると、原水
タンク50の排水中の水は濾過水としてタンク50の外
に取り出されるので、排水中の被除去物の濃度は上がっ
てくる。すなわち、コロイド溶液は濃縮されて粘度を増
してくる。このために原水タンク50にはパイプ51か
ら排水を補充して、排水の濃度の上昇を抑えて濾過の効
率を上げる。しかし、フィルタ装置53の第2のフィル
タ2表面にゲル膜が厚く付着して、やがて第2のフィル
タ2は目詰まりを起こし、濾過が行えない状態になる。
【0152】この第1フィルタ1の表面に第2のフィル
タ2のゲル膜が厚く吸着されると、濾過流量の減少とし
て流量計61で検知されて制御装置68により濾過工程
から第2のフィルタの再生工程に移行する。
【0153】まず、再生工程ではポンプ57を停止し、
フィルタ装置53に加わる負の吸引圧力を解除する。同
時に、バルブV2が開かれて補助タンク70に予め蓄え
られた濾過水がバルブV1を介してパイプ56を逆流し
てフィルタ装置53の中空部5に送られる。
【0154】従って、再生工程ではこの微弱な吸引圧力
が停止されてほぼ大気圧に戻るので、フィルタ装置53
の第1のフィルタ1は吸引圧力で窪んだ状態から元の状
態に戻る。これにより第2のフィルタ2およびその表面
に吸着されたゲル膜も同様に戻る。この結果、まずゲル
膜を吸着していた吸引圧力がなくなるので、ゲル膜はフ
ィルタ装置53への吸着力を失うと同時に外側に膨らむ
力を受ける。更に、補助タンク70がタンク50液面よ
り高い位置に設けられるので、補助タンク70からの濾
過水の逆流によりその高低差による静水圧が加わり、フ
ィルタ装置53の第1のフィルタ1および第2のフィル
タ2は外側に膨らむ力が加わる。これにより、吸着した
ゲル膜は自重および静水圧でフィルタ装置53から離脱
を始める。更に、この離脱を進めるために散気管54か
らの気泡の量を2倍程度に増加させると良い。実験に依
れば、フィルタ装置53の下端から離脱が始まり、雪崩
の様に第1のフィルタ1の表面に付着した第2のフィル
タ2のゲル膜が離脱し、原水タンク50の底面に沈降す
る。続いて前述した循環経路で排水を循環させて第2の
フィルタ2の成膜を行うと良い。この再生工程で第2の
フィルタ2は元の状態まで戻り、排水の濾過を行える状
態まで復帰し、再び排水の濾過を行う。このときにバル
ブV2を閉じてバルブV5を開き、補助タンク70に濾
過水を貯めておき、次の再生工程に備える。
【0155】この後に、再濾過工程に入り再び排水の濾
過を開始する。運転条件は濾過工程と同様である。この
ように第2のフィルタ2を再生させながら何度も濾過を
続けると、原水タンク50の排水の被除去物の濃度が上
昇し、やがて排水もかなりの粘度を有する。従って、排
水の被除去物の濃度が所定の濃度を超えたら、濾過作業
を停止してメンテナンス工程に移行する。
【0156】メンテナンス工程はパイプ56、58およ
び補助タンク70にある濾過水を排出するステップと、
タンク50内の排水および底部に貯まったゲルを排出す
るステップから構成される。
【0157】前のステップでは、ポンプ57およびエア
ーポンプ55を停止し、コントロールバルブCV1、バ
ルブV1、V2、V5を開いて、パイプ56、58およ
び補助タンク70にある濾過水をパイプ56に設けた排
出用のバルブDより外部に排出する。
【0158】また、後のステップでは凝集沈殿させるた
めに放置してタンク50の底に濃縮スラリーを沈殿さ
せ、このゲルの濃縮スラリーをバルブV6を開けて回収
する。回収された濃縮スラリーは熱乾燥してその中に含
まれる水を蒸発させて更にその量を圧縮する。これによ
り産業廃棄物として扱われるスラリーの量は大幅に減少
できる。上澄みの排水は同様にバルブV6から排出さ
れ、続く濾過工程においてまたタンク50に戻される。
【0159】
【発明の効果】一般に、CMPのスラリーに混入される
砥粒のように主に0.15μmクラス以下の微粒子を取
り除くには、この微粒子よりも小さな孔のフィルタ膜を
採用するのが一般的であるが、このようなフィルタ膜は
存在しないので濾過をすることができなかった。しか
し、本発明は主に0.15μm以下の小さな孔のフィル
タ膜を用いることなく、コロイド溶液の被除去物をゲル
膜のフィルタを成膜して濾過出来る濾過装置を実現し
た。
【0160】また、ゲル膜のフィルタをゾルで含まれる
被除去物の流体から形成するために、凝集剤等の薬品を
添加すること無く且つ微小孔のフィルタも用いること無
く濾過出来る濾過装置を実現した。
【0161】更に、ゲル膜より成る第2のフィルタの成
膜は吸引により第1のフィルタ表面に微粒子をゲル化し
ながら行え、しかも吸引圧力を微弱に設定してゆっくり
排水を吸引することで極めて濾過効率の良い濾過装置を
実現できた。
【0162】更に、ゲル膜より成る第2のフィルタは成
膜条件を最適に選ぶことおよび濾過流量または吸引圧力
を一定に保持することで、極めて目詰まりし難い且つ濾
過時間の長い濾過装置を実現できた。
【0163】更に、CSPの半導体装置を製造するため
に用いるCMPスラリーの濾過を実現し、CMPスラリ
ーに含まれる大量の砥粒やCMPで排出される電極材料
の屑やシリコンあるいはシリコン酸化膜の屑も同時に濾
過できる濾過装置を実現した。
【0164】また、本発明では第2のフィルタ表面に濾
過を続けることで吸着されるゲルをポンプでの吸引を停
止することで、そのゲルの自重を利用して離脱できるの
で、第2のフィルタの再生が容易に行える濾過装置であ
る。そして濾過工程、再生工程および再濾過工程を何度
も繰り返し行え、極めて長時間の濾過を続けることを可
能にした濾過装置である。
【0165】更に、本発明では第2のフィルタの再生に
際したポンプの吸引を停止するだけでフィルタ装置が外
側に膨らんで戻る力を利用して第1のフィルタ表面に吸
着された第2のフィルタのゲル膜の離脱を行うので、従
来の濾過装置の様に大がかりな逆洗浄を全く必要としな
い利点がある。また再生工程で気泡を濾過時より増量す
ることで、気泡の上昇力や破裂による力が更に第1のフ
ィルタ表面に追加されて更に第2のフィルタのゲル膜の
離脱を促進する利点もある。更に補助タンクからの濾過
水をフィルタ装置に逆流させることで更に高低差による
静水圧を追加して加えるので、ゲル膜の離脱をより促進
する利点もある。
【0166】更にまた、本発明を実現する濾過装置では
第2のフィルタが目詰まりしない様に、微弱な吸引圧力
で吸引しているため、ポンプは小型ポンプで達成でき
る。しかも濾過水がポンプを通過するため、被除去物に
よる摩耗の心配もなく、その寿命もはるかに長くなっ
た。従ってシステムの規模が小さくでき、ポンプを稼働
するための電気代は節約でき、更にはポンプの取り替え
費用も大幅に抑えられ、イニシャルコストも、ランニン
グコストも削減できた。
【0167】また原水タンクのみを利用して濃縮させる
ので、余分な配管、タンクおよびポンプ等が不要とな
り、省資源型の濾過装置が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のフィルタを説明する図である。
【図2】 本発明のフィルタの動作原理を説明する図で
ある。
【図3】 本発明の第2のフィルタの成膜条件を説明す
る(A)断面図および(B)特性図である。
【図4】 本発明の第2のフィルタの特性を説明する図
である。
【図5】 本発明の具体化された濾過装置を説明する図
である。
【図6】 本発明のフィルタ装置を説明する図である。
【図7】 本発明の更に具体化されたフィルタ装置を説
明する図である。
【図8】 本発明のフィルタ装置の再生を説明する図で
ある。
【図9】 本発明の濾過装置の運転状況を説明する図で
ある。
【図10】 本発明の濾過特性を説明する図である。
【図11】 本発明の更に具体化された濾過装置を説明
する図である。
【図12】 本発明の更に具体化された濾過装置の運転
状況を説明する図である。
【図13】 従来の濾過システムを説明する図である。
【図14】 CMP装置を説明する図である。
【図15】 CMP装置のシステムを説明する図であ
る。
【符号の説明】
1 第1のフィルタ 2 第2のフィルタ 4 フレーム 5 中空部 6 ポンプ 7 ろ液 11 フィルタ孔 50 原水タンク 52 原水 53 フィルタ装置 57 ポンプ 61 流量計 62 光センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01D 69/10 B01D 69/10 (72)発明者 飯沼 宏文 群馬県邑楽郡大泉町坂田1丁目1番1号 三洋アクアテクノ株式会社内 (72)発明者 梅沢 浩之 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 井関 正博 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 Fターム(参考) 4D006 GA02 HA42 HA93 JA03A JA03C JA04A JA07A JA08A JA19A JA31A JA53A JB01 JB11 KA12 KA42 KA43 KA64 KC02 KC03 KC12 KC14 KC27 KE03Q KE06Q KE09P KE11P KE22Q MA03 MA16 MB02 MB19 NA46 PA02 PB15 PB23 PC01

Claims (41)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コロイド溶液の被除去物を含む流体が収
    納されるタンクと、 前記タンク内に浸漬される第1のフィルタとその表面に
    吸着されるゲル膜より成る第2のフィルタとで形成され
    るフィルタ装置と、 前記フィルタ装置に接続された第1のパイプを介して前
    記流体を吸引するポンプと、 前記ポンプからの濾過流体を前記タンク外に取り出す第
    2のパイプとを備え、 前記タンク内で前記流体の前記被除去物を濃縮すること
    を特徴とする濾過装置。
  2. 【請求項2】 前記第2のフィルタは前記被除去物から
    形成されるゲル膜であることを特徴とする請求項1記載
    の濾過装置。
  3. 【請求項3】 前記フィルタ装置はフレームと、該フレ
    ームにその周囲を支持された前記第1のフィルタと、前
    記第1のフィルタの表面に吸着された前記第2のフィル
    タとで構成されることを特徴とする請求項1記載の濾過
    装置。
  4. 【請求項4】 前記フィルタ装置は前記フレームの両側
    に2枚の前記第1のフィルタが設けられ、前記フレーム
    と前記第1のフィルタとの間に中空部を形成され、前記
    フレームの上部に前記第1のパイプが接続され、前記中
    空部から前記ポンプにより濾過流体を吸引されることを
    特徴とする請求項1記載の濾過装置。
  5. 【請求項5】 前記フィルタ装置は前記フレームと、多
    数の孔を設けたスペーサと、該スペーサを覆う前記第1
    のフィルタと、前記第1のフィルタの表面に吸着された
    前記第2のフィルタとで構成され、吸引されたときに前
    記第1のフィルタが内側に窪むのを前記スペーサで支持
    することを特徴とする請求項1記載の濾過装置。
  6. 【請求項6】 前記第1のフィルタはポリオレフィン系
    高分子で形成され、フィルタ孔は前記被除去物の径より
    大きいことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれ
    かに記載の濾過装置。
  7. 【請求項7】 前記フィルタ装置は前記流体内に複数枚
    間隔を設けて垂直に併設されることを特徴とする請求項
    1から請求項5のいずれかに記載の濾過装置。
  8. 【請求項8】 前記タンクの底部に散気管を設け、該散
    気管から発生される気泡を前記フィルタ装置の表面に沿
    って上昇させ、前記流体に前記フィルタ装置に沿って並
    行流を起こさせることを特徴とする請求項1から請求項
    7のいずれかに記載の濾過装置。
  9. 【請求項9】 前記散気管は前記フィルタ装置の底辺全
    体に渡って設けられたことを特徴とした請求項8に記載
    の濾過装置。
  10. 【請求項10】 前記ポンプは微弱な吸引圧力を実現す
    る小型で低消費電力のポンプを用いたことを特徴とする
    請求項1記載の濾過装置。
  11. 【請求項11】 前記第1のパイプには圧力計が設けら
    れ、前記フィルタ装置の吸引圧力を測定することを特徴
    とする請求項1記載の濾過装置。
  12. 【請求項12】 前記第2のパイプには流量計が挿入さ
    れ、該流量計で測定される濾過流量を一定にするように
    前記ポンプの吸引圧力を制御することを特徴とする請求
    項1記載の濾過装置。
  13. 【請求項13】 前記第2のパイプの端部には光センサ
    を設け、前記タンク外に濾過流体を取り出す第3のパイ
    プと濾過流体を前記タンクに戻す第4のパイプに分岐し
    て前記光センサで検出される光透過率により前記第3お
    よび第4のパイプのいずれかに切り換えられることを特
    徴とする請求項1記載の濾過装置。
  14. 【請求項14】 前記第1のパイプに接続された補助タ
    ンクを設け、該補助タンクには濾過流体を蓄えることを
    特徴とする請求項1記載の濾過装置。
  15. 【請求項15】 前記補助タンクは前記タンクの液面よ
    り高い位置に設けられることを請求項14記載の濾過装
    置。
  16. 【請求項16】 前記被除去物は主に0.15μm以下
    の微粒子から成ることを特徴とした請求項1から請求項
    15のいずれかに記載の濾過装置。
  17. 【請求項17】 前記被除去物はCMPスラリーから成
    ることを特徴とした請求項1から請求項16のいずれか
    に記載の濾過装置。
  18. 【請求項18】 前記被除去物はCMPスラリーおよび
    CMP加工時に発生する加工屑から成ることを特徴とし
    た請求項1から請求項16のいずれかに記載の濾過装
    置。
  19. 【請求項19】 コロイド溶液の被除去物を含む流体が
    収納されるタンクと、 前記タンク内に浸漬される第1のフィルタとその表面に
    吸着されるゲル膜より成る第2のフィルタとで形成され
    るフィルタ装置と、 前記フィルタ装置に接続された第1のパイプを介して前
    記流体を吸引するポンプと、 前記ポンプからの濾過流体を前記タンク外に取り出す第
    2のパイプと、 前記第2のパイプから光センサを介して分岐する前記タ
    ンク外に濾過流体を取り出す第3のパイプと濾過流体を
    前記タンクに戻す第4のパイプとを備え、 前記第2のフィルタを成膜する際に、前記フィルタ装
    置、前記第1のパイプ、前記ポンプ、前記第2のパイ
    プ、前記光センサおよび前記第4のパイプの経路で前記
    流体を循環させることを特徴とする濾過装置。
  20. 【請求項20】 前記第2のフィルタは前記被除去物か
    ら形成されるゲル膜であることを特徴とする請求項19
    記載の濾過装置。
  21. 【請求項21】 前記ポンプの前記第2のフィルタ成膜
    時の吸引圧力は濾過時の吸引圧力より小さく設定され、
    前記第2のフィルタを柔らかく形成して前記第2のフィ
    ルタ成膜時と濾過時の濾過流量を一定に保つことを特徴
    とする請求項19または請求項20記載の濾過装置。
  22. 【請求項22】 前記ポンプの前記第2のフィルタ成膜
    時の吸引圧力は濾過時の吸引圧力より小さく設定され、
    前記第2のフィルタを柔らかく形成して前記第2のフィ
    ルタ成膜時と濾過時の吸引圧力を一定に保つことを特徴
    とする請求項19または請求項20記載の濾過装置。
  23. 【請求項23】 前記光センサで検出される光透過率が
    一定値以上になると前記第4のパイプから前記第3のパ
    イプに切り換えて濾過工程に移行することを特徴とする
    請求項19から請求項22のいずれかに記載の濾過装
    置。
  24. 【請求項24】 前記被除去物は主に0.15μm以下
    の微粒子から成ることを特徴とした請求項19から請求
    項23のいずれかに記載の濾過装置。
  25. 【請求項25】 前記被除去物はCMPスラリーから成
    ることを特徴とした請求項19から請求項24のいずれ
    かに記載の濾過装置。
  26. 【請求項26】 前記被除去物はCMPスラリーおよび
    CMP加工時に発生する加工屑から成ることを特徴とし
    た請求項19から請求項24のいずれかに記載の濾過装
    置。
  27. 【請求項27】 コロイド溶液の被除去物を含む流体が
    収納されるタンクと、 前記タンク内に浸漬される第1のフィルタとその表面に
    吸着されるゲル膜より成る第2のフィルタとで形成され
    るフィルタ装置と、 前記フィルタ装置に接続された第1のパイプを介して前
    記流体を吸引するポンプと、 前記ポンプからの濾過流体を前記タンク外に取り出す第
    2のパイプと、 前記第2のパイプに挿入された流量計と、 前記フィルタ装置で前記流体の濾過をする際に、前記流
    量計で測定される濾過流量を一定に保つように前記ポン
    プの吸引圧力を増加させることを特徴とする濾過装置。
  28. 【請求項28】 前記第2のフィルタは前記被除去物か
    ら形成されるゲル膜であることを特徴とする請求項27
    記載の濾過装置。
  29. 【請求項29】 前記被除去物は主に0.15μm以下
    の微粒子から成ることを特徴とした請求項27または請
    求項28に記載の濾過装置。
  30. 【請求項30】 前記被除去物はCMPスラリーから成
    ることを特徴とした請求項27から請求項29のいずれ
    かに記載の濾過装置。
  31. 【請求項31】 前記被除去物はCMPスラリーおよび
    CMP加工時に発生する加工屑から成ることを特徴とし
    た請求項27から請求項29のいずれかに記載の濾過装
    置。
  32. 【請求項32】 コロイド溶液の被除去物を含む流体が
    収納されるタンクと、 前記タンク内に浸漬される第1のフィルタとその表面に
    吸着されるゲル膜より成る第2のフィルタとで形成され
    るフィルタ装置と、 前記フィルタ装置に接続された第1のパイプを介して前
    記流体を吸引するポンプと、 前記ポンプからの濾過流体を前記タンク外に取り出す第
    2のパイプと、 前記第1のパイプに接続され濾過流体を蓄える補助タン
    クとを備え、 前記第2のフィルタが目詰まりを起こして濾過流量が減
    じる際に、前記ポンプを停止して前記フィルタ装置に加
    えた吸引圧力を無くするとともに、前記補助タンクに蓄
    えられた濾過流体を前記第1のパイプを介して前記フィ
    ルタに逆流させて前記フィルタ装置に内部から静水圧を
    加えて前記第1のフィルタを外側に膨らませて前記第2
    のフィルタ表面に吸着されたゲルを離脱させることを特
    徴とする濾過装置。
  33. 【請求項33】 前記第2のフィルタは前記被除去物か
    ら形成されるゲル膜であることを特徴とする請求項32
    記載の濾過装置。
  34. 【請求項34】 前記静水圧は前記補助タンクと前記タ
    ンクの液面の高さ差で決められることを特徴とする請求
    項32記載の濾過装置。
  35. 【請求項35】 前記タンクの底部に散気管を設け、気
    泡の発生量を濾過時より増加させることを特徴とする請
    求項32記載の濾過装置。
  36. 【請求項36】 前記散気管は前記フィルタ装置の底辺
    全体に渡って設けられたことを特徴とした請求項35に
    記載の濾過装置。
  37. 【請求項37】 前記第2のフィルタの再生を完了する
    と前記ポンプを動作させて前記流体の再濾過を開始する
    ことを特徴とする請求項32記載の濾過装置。
  38. 【請求項38】 前記第2のフィルタの再生を完了する
    と前記ポンプを動作させて前記流体の再濾過を開始し、
    濾過水を前記補助タンクに供給することを特徴とする請
    求項32記載の濾過装置。
  39. 【請求項39】 前記被除去物は主に0.15μm以下
    の微粒子から成ることを特徴とした請求項32から請求
    項38のいずれかに記載の濾過装置。
  40. 【請求項40】 前記被除去物はCMPスラリーから成
    ることを特徴とした請求項32から請求項39のいずれ
    かに記載の濾過装置。
  41. 【請求項41】 前記被除去物はCMPスラリーおよび
    CMP加工時に発生する加工屑から成ることを特徴とし
    た請求項32から請求項39のいずれかに記載の濾過装
    置。
JP2001334302A 2001-10-31 2001-10-31 濾過装置 Expired - Fee Related JP4353665B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001334302A JP4353665B2 (ja) 2001-10-31 2001-10-31 濾過装置
TW091123661A TW570835B (en) 2001-10-31 2002-10-15 Filtration device
KR1020020066322A KR100562449B1 (ko) 2001-10-31 2002-10-30 여과 장치
US10/284,457 US6830679B2 (en) 2001-10-31 2002-10-31 Filtration device
CNB021479526A CN1272086C (zh) 2001-10-31 2002-10-31 过滤装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001334302A JP4353665B2 (ja) 2001-10-31 2001-10-31 濾過装置

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006256616A Division JP4353972B2 (ja) 2006-09-22 2006-09-22 Cmp排水から生成されるゲル膜の回収方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003135940A true JP2003135940A (ja) 2003-05-13
JP4353665B2 JP4353665B2 (ja) 2009-10-28

Family

ID=19149452

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001334302A Expired - Fee Related JP4353665B2 (ja) 2001-10-31 2001-10-31 濾過装置

Country Status (5)

Country Link
US (1) US6830679B2 (ja)
JP (1) JP4353665B2 (ja)
KR (1) KR100562449B1 (ja)
CN (1) CN1272086C (ja)
TW (1) TW570835B (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005152879A (ja) * 2003-11-06 2005-06-16 Sanyo Electric Co Ltd 流体の凝集処理装置およびそれを用いた凝集処理方法
JP2005313154A (ja) * 2004-03-29 2005-11-10 Sanyo Electric Co Ltd 高濃度微粒子濃縮物、高濃度微粒子濃縮物の製造方法、粉体および粉体製造方法
JP2014233683A (ja) * 2013-06-03 2014-12-15 パナソニック株式会社 濾過装置
JP2014233684A (ja) * 2013-06-03 2014-12-15 パナソニック株式会社 濾過装置
KR20210128856A (ko) * 2020-04-19 2021-10-27 윤성구 규조토 여과기

Families Citing this family (36)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9056783B2 (en) 1998-12-17 2015-06-16 Hach Company System for monitoring discharges into a waste water collection system
US7454295B2 (en) 1998-12-17 2008-11-18 The Watereye Corporation Anti-terrorism water quality monitoring system
US8958917B2 (en) 1998-12-17 2015-02-17 Hach Company Method and system for remote monitoring of fluid quality and treatment
JP3634791B2 (ja) * 2001-10-31 2005-03-30 三洋電機株式会社 被除去物の除去方法
JP4353665B2 (ja) * 2001-10-31 2009-10-28 三洋アクアテクノ株式会社 濾過装置
JP3634792B2 (ja) * 2001-10-31 2005-03-30 三洋電機株式会社 被除去物の除去方法
JP3557197B2 (ja) 2002-05-17 2004-08-25 三洋電機株式会社 コロイド溶液の濾過方法
US6810365B1 (en) * 2002-06-13 2004-10-26 The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Navy Monitoring waste liquid to determine membrane cleansing performance
US8920619B2 (en) 2003-03-19 2014-12-30 Hach Company Carbon nanotube sensor
US20040262209A1 (en) * 2003-04-25 2004-12-30 Hiroyuki Umezawa Filtration apparatus
US7223970B2 (en) * 2003-09-17 2007-05-29 Sionex Corporation Solid-state gas flow generator and related systems, applications, and methods
CN101352654A (zh) * 2004-02-27 2009-01-28 泽农技术合伙公司 采用浸入式膜的水过滤
JP4368249B2 (ja) * 2004-06-01 2009-11-18 三洋電機株式会社 処理装置およびそれを用いた被処理水の処理方法
US7297278B2 (en) * 2004-10-20 2007-11-20 Baker Hughes Incorporated Methods for removing metals from water
WO2007097046A1 (ja) * 2006-02-24 2007-08-30 Ihi Compressor And Machinery Co., Ltd. シリコン粒子の処理方法及び装置
US8002990B2 (en) * 2007-07-27 2011-08-23 Kx Technologies, Llc Uses of fibrillated nanofibers and the removal of soluble, colloidal, and insoluble particles from a fluid
DE102007059051A1 (de) * 2007-12-06 2009-06-10 Mann + Hummel Gmbh Vorrichtung und Verfahren zum Betrieb eines Kraftstofffilters
TWI381160B (zh) * 2008-06-18 2013-01-01 Ind Tech Res Inst 用於檢測微量污染氣體吸附性濾材之樣品置放裝置
KR100985861B1 (ko) * 2008-09-24 2010-10-08 씨앤지하이테크 주식회사 반도체용 슬러리 공급장치 및 슬러리 공급방법
DE102009054962A1 (de) * 2009-12-18 2011-06-22 Hilti Aktiengesellschaft Vorrichtung und Verfahren zur Aufbereitung einer Kühl- und Spülflüssigkeit
JP5422525B2 (ja) * 2010-09-03 2014-02-19 株式会社東芝 排水処理方法
RU2469767C2 (ru) * 2010-12-13 2012-12-20 Федеральное государственное образовательное учреждение высшего профессионального образования "Казанский государственный архитектурно-строительный университет" (КазГАСУ) Намывной патронный фильтр
CN102580378B (zh) * 2011-01-14 2014-07-09 中国石油化工股份有限公司 一种用于聚烯烃催化剂滤液的过滤装置
MY166035A (en) * 2011-04-25 2018-05-21 Ngk Insulators Ltd Method for cleaning ceramic filter
JP2013056298A (ja) * 2011-09-08 2013-03-28 Fuji Electric Co Ltd ろ過装置およびろ過装置の運転方法
US8696404B2 (en) 2011-12-21 2014-04-15 WD Media, LLC Systems for recycling slurry materials during polishing processes
US20130228227A1 (en) * 2012-03-02 2013-09-05 Calco Environmental Group Ltd. Siphon actuated filtration process
JP5941995B2 (ja) * 2012-11-28 2016-06-29 株式会社クラレ クーラント再生方法、及びクーラント再生装置
USRE46804E1 (en) * 2014-01-07 2018-04-24 Wei Zhang Regenerative air purification system and method
US9597627B2 (en) * 2014-10-19 2017-03-21 Wei Zhang (William) Regenerative air purification system and method
CN104148176A (zh) * 2014-08-11 2014-11-19 江苏申凯包装高新技术股份有限公司 胶水过滤装置
RU169691U1 (ru) * 2015-05-21 2017-03-28 Владимир Эрнестович Петров Устройство для очистки воды
JP2017019203A (ja) * 2015-07-10 2017-01-26 ニッタ・ハース株式会社 研磨パッド用の材料精製システム
KR20180049077A (ko) * 2015-09-10 2018-05-10 1934612 온타리오 인코포레이티드 오염된 액체 혼합물 내 고체 입자의 탈수 방법 및 시스템
CN108339214B (zh) * 2018-03-16 2020-10-27 李秉京 一种具有水箱加热功能的消防车
TWI669491B (zh) * 2018-04-02 2019-08-21 日益電機股份有限公司 Monitorable filter control system

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4872988A (en) * 1988-02-02 1989-10-10 Culkin Joseph B Method and device for separation of colloidal suspensions
KR950012555B1 (ko) * 1992-06-24 1995-10-18 금성일렉트론주식회사 메모리셀 캐패시터의 유전막 누설전류 개선방법
US5269934A (en) * 1992-10-06 1993-12-14 Chevron Research And Technology Company Removal of oily residues from aqueous waste streams
KR100473538B1 (ko) * 1996-06-05 2005-05-16 이아트로스 리미티드 생물학적유체살균장치및방법
JP3315971B2 (ja) * 1999-05-27 2002-08-19 三洋電機株式会社 排水の再生システム
US6547968B1 (en) * 1999-07-30 2003-04-15 Zenon Environmental Inc. Pulsed backwash for immersed membranes
JP4353665B2 (ja) * 2001-10-31 2009-10-28 三洋アクアテクノ株式会社 濾過装置
JP3634792B2 (ja) * 2001-10-31 2005-03-30 三洋電機株式会社 被除去物の除去方法
JP3634791B2 (ja) * 2001-10-31 2005-03-30 三洋電機株式会社 被除去物の除去方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005152879A (ja) * 2003-11-06 2005-06-16 Sanyo Electric Co Ltd 流体の凝集処理装置およびそれを用いた凝集処理方法
JP2005313154A (ja) * 2004-03-29 2005-11-10 Sanyo Electric Co Ltd 高濃度微粒子濃縮物、高濃度微粒子濃縮物の製造方法、粉体および粉体製造方法
JP2014233683A (ja) * 2013-06-03 2014-12-15 パナソニック株式会社 濾過装置
JP2014233684A (ja) * 2013-06-03 2014-12-15 パナソニック株式会社 濾過装置
KR20210128856A (ko) * 2020-04-19 2021-10-27 윤성구 규조토 여과기
KR102496736B1 (ko) * 2020-04-19 2023-02-10 주식회사 에버 규조토 여과기

Also Published As

Publication number Publication date
US20030089647A1 (en) 2003-05-15
KR100562449B1 (ko) 2006-03-20
TW570835B (en) 2004-01-11
KR20030036016A (ko) 2003-05-09
CN1416935A (zh) 2003-05-14
CN1272086C (zh) 2006-08-30
US6830679B2 (en) 2004-12-14
JP4353665B2 (ja) 2009-10-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4353665B2 (ja) 濾過装置
JP3557197B2 (ja) コロイド溶液の濾過方法
JP3634792B2 (ja) 被除去物の除去方法
US7381323B2 (en) Filtration apparatus
JP3634791B2 (ja) 被除去物の除去方法
US7438804B2 (en) Coagulation treatment apparatus
JP4544831B2 (ja) 濾過装置
JP4233485B2 (ja) 凝集剤製造装置および凝集剤の製造方法
JP4726396B2 (ja) 濾過装置
JP4632635B2 (ja) 半導体材料の加工屑処理システム
JP4353972B2 (ja) Cmp排水から生成されるゲル膜の回収方法
JP3825648B2 (ja) 流体の濾過方法
JP4535689B2 (ja) 流体の濾過方法
JP4233484B2 (ja) 流体の凝集処理装置およびそれを用いた凝集処理方法
JP2004321998A (ja) 濾過装置
JP2004290814A (ja) 排水処理装置およびそれを用いた排水処理方法
JP2004290813A (ja) 水処理装置およびそれを用いた水処理方法
JP2001347456A (ja) Cmp排水の濾過方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041026

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060614

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060725

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060922

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081125

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090121

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090630

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090728

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120807

Year of fee payment: 3

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090121

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120807

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120807

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130807

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees