JP2003135925A - 処理筒及び除害装置 - Google Patents

処理筒及び除害装置

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JP2003135925A
JP2003135925A JP2001333145A JP2001333145A JP2003135925A JP 2003135925 A JP2003135925 A JP 2003135925A JP 2001333145 A JP2001333145 A JP 2001333145A JP 2001333145 A JP2001333145 A JP 2001333145A JP 2003135925 A JP2003135925 A JP 2003135925A
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processing cylinder
cylinder
processing
pressure
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JP2001333145A
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Masahiro Tabata
真大 田畑
Hideji Kawanaka
秀治 川中
Yoshihiro Ibaraki
義浩 茨木
Shinichi Ando
伸一 安藤
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Air Liquide Japan GK
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Air Liquide Japan GK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 モノシラン等の特殊材料ガスの除害処理を行
う処理筒の小型化を課題としている。 【解決手段】 本発明による処理筒26は、内部に除害
処理のための薬剤28が充填されている。また、処理筒
26は、内部が複数枚の仕切り板84により複数の小室
86に区切られている。仕切り板84にはオリフィス等
のガス通路96が形成されている。かかる構成では、仕
切り板84に形成されたガス通路96によりガスの流れ
が制限され、各小室86内でのガスの滞留時間が延び
る。これによって、薬剤28による処理効率が向上し、
使用薬剤の量を低減でき、処理筒自体の大きさを小さく
することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガスを処理するた
めの処理筒に関し、特に半導体製造等に用いられる特殊
材料ガスの除害処理のための処理筒及び除害装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】半導体製造等に用いられる特殊材料ガ
ス、例えばモノシラン(SiH4)、ジシラン(Si2
6)、ジボラン(B26)、ジクロロシラン(SiH2
2)、アルシン(AsH3)、ホスフィン(PH3)、
塩素(Cl2)、フッ素(F2)、臭化水素(HBr)等
は、通常、ガスボンベないしはガスシリンダと称される
可搬型のガス容器に貯蔵された状態で使用される。かか
る半導体製造用の特殊材料ガスには、可燃性(爆発
性)、毒性、腐食性、支燃性等の危険性を有するものが
多く、その使用に際しては十分な安全上の配慮がなされ
なければならない。このため、従来、危険性のある特殊
材料ガスが封入されたガス容器は、シリンダキャビネッ
トと呼ばれる筐体内に収容することとし、万が一のガス
漏れに備えている。
【0003】また、シリンダキャビネット内には、ガス
容器を交換する場合等に用いられるパージ回路が設けら
れている。パージ回路は、ガス容器を配管から取り外し
た際に、配管内に残留している特殊材料ガスがシリンダ
キャビネット内に漏出しないよう、予め窒素ガス等のパ
ージガスによって配管内の残留ガスを強制的に排出し除
去するためのものである。この排出された特殊材料ガス
は、シリンダキャビネットに隣接して配置された除害装
置に送られ、適切な除害処理が施される。なお、本明細
書において、「除害」なる語は、人体や環境に対する無
害化処理のみならず、爆発性や支燃性を低減させる処理
等も含む広い概念である。
【0004】従来一般の除害装置は、排出されるガスの
種類に応じた乾式薬剤が充填された処理筒を備えてお
り、排出ガスを処理筒内に通すことで、酸化や還元等の
反応を行わせ、或いは薬剤に吸着させて、特殊材料ガス
の除害化を図っている。従来の処理筒は縦置き型の略円
筒体であり、下方から特殊材料ガスを取り入れ、処理済
みのガスを頂部から取り出すようになっている。また、
処理筒は、特殊材料ガスの万が一の漏洩に対し、シリン
ダキャビネットと同様なキャビネット内に収容されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような従来一般の除害装置で用いられている処理筒
は、1回当たりの処理ガス量が特殊材料ガスのガス容器
を配管から取り外す際に生じる縁切り弁で封じ込められ
た配管内に残留している小容量のガスであるにも拘わら
ず、放出弁を開け該残留特殊材料ガスを処理筒へ放出す
る時の瞬間流量は概してそれを考慮した安全設計とな
り、高さが1m以上で、また径も偏流を防止できるよう
適当に大きくする必要があり、従って重量もある大型な
ものとなるため、種々の問題があった。
【0006】すなわち、処理筒内の薬剤は処理能力に限
りがあるため、処理筒を適時交換する必要があるが、処
理筒が大型であるので、交換作業に手間がかかるという
問題があった。
【0007】また、半導体製造の分野では上述したよう
に多種多様な特殊材料ガスが用いられるため、除害処理
のために使用される薬剤の種類、従って処理筒の本数は
相当な数量となる。このため、処理筒が大型であると、
除害装置の設置面積の拡大化は免れない。
【0008】そこで、本発明は、処理筒の小型化、併せ
てそのような処理筒を用いる除害装置の小型化を目的と
している。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、特殊材料ガス等のガスを処理する薬剤が
充填されている処理筒において、内部を複数の小室に区
切る複数の仕切り板を備え、仕切り板に流れを制限する
ガス通路を形成したことを特徴としている。特に、ガス
通路は小孔ないしはオリフィスとしたことを特徴として
いる。
【0010】かかる構成では、仕切り板に形成された、
オリフィス等のガス通路によりガスの流れが制限され、
各小室内でのガスの滞留時間が延びる。あわせて、処理
筒内の処理ガスの偏流も押さえることができる。これに
よって、薬剤による処理効率が向上し、使用薬剤の量を
低減でき、処理筒自体の大きさ(径及び長さ)を小さく
することができる。
【0011】また、処理筒は横置き型とすることが好適
である。すなわち、処理筒は、複数の小室が横方向に並
ぶよう配置されるよう構成されたものが好ましく、かか
る横置き型では、更に、仕切り板のガス通路がガスの流
れ方向に沿って上下に千鳥配列となるよう仕切り板が配
置されていることが好ましい。この構成では、ガスは或
る小室を下から上に流れた後、次の小室に入ると、上か
ら下に流れ、薬剤と十分に接触し、処理効率がより向上
することになる。
【0012】また、処理筒は、ホルダと、このホルダに
脱着可能に取り付けられた薬剤カートリッジとから構成
し、薬剤カートリッジ内に仕切り板及び薬剤を配備する
ことが好ましい。これにより、薬剤カートリッジのみの
交換が可能となる。
【0013】一方、本発明は、特殊材料ガスを含むガス
を除害処理する除害装置にも係るものであり、当該除害
装置は、上述したような処理筒と、処理筒のガス導入口
に導入されるガスの圧力による負荷を緩和する圧力緩和
手段と、処理筒及び圧力緩和手段を囲むキャビネットと
からなることを特徴としている。
【0014】圧力緩和手段としては、処理筒のガス導入
口に接続されるバッファ容器や、処理筒のガス導入口に
連通する配管中に設けられたオリフィスが考えられる。
圧力緩和手段により処理筒に対する圧力負荷を緩和する
ことができ、それによって、薬剤の必要量を低減するこ
とが可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の好
適な実施形態について詳細に説明する。
【0016】図1は、本発明による処理筒及び除害装置
の構成を概略的に示したものである。図示実施形態の除
害装置10はモノシラン(SiH4)ガスに対するもの
であり、モノシランガスが封入されたガス容器12が内
部に設置されたシリンダキャビネット14に隣接して配
置されている。
【0017】シリンダキャビネット14内には、半導体
製造装置等のガス供給先にガス容器12内の特殊材料ガ
スを供給するためのガス供給回路16が配設されてい
る。また、このガス供給回路16の管継手18からガス
容器12を切り離す際等にガス供給回路16の配管内に
残留している特殊材料ガスをパージして窒素ガス等のパ
ージガスに置換するためのパージ回路20が、シリンダ
キャビネット14内に設けられている。パージ回路20
の出口部分には、回路16,20内のガスを吸引し外部
に排出するためのエジェクタ22が取り付けられてい
る。このエジェクタ22の排出口からは、特殊材料ガス
を含むガス(以下「ベントガス」という)を導くベント
管22が延びている。なお、ガス供給回路16及びパー
ジ回路20は周知の構成であり、ここでは更なる詳細な
説明は省略する。
【0018】パージ回路20から排出されたベントガス
は、ベント管22を経て除害装置10に送られる。除害
装置10は、ベント管22からのベントガスが導入され
る処理筒26を備えている。処理筒26は横置き型であ
り、内部にモノシランガスを酸化により除害するための
薬剤28、例えば酸化銅のような酸化金属系薬剤、或い
は活性金属系薬剤が充填されている。
【0019】除害装置10はまた、ガスの万が一の漏洩
に備えて処理筒26を収容し固定するキャビネット30
を有している。キャビネット30はシリンダキャビネッ
ト14と同様にステンレス鋼板等からなる筐体である。
キャビネット30内には、更に、逆止弁32及びバッフ
ァ容器34が配設されている。逆止弁32はベント管2
4の先端に接続されており、ベントガスの逆流の防止を
図っている。また、逆止弁32の出口から延びる配管3
6はバッファ容器34に接続されており、バッファ容器
34は配管38を介して処理筒26の導入管39に接続
されている。バッファ容器34は、エジェクタ22から
の高圧のベントガスを一旦蓄積し、圧力を下げて処理筒
26に対する圧力による負荷を緩和するよう機能する。
バッファ容器34の出口部ないしは配管38にはオリフ
ィス40が設けられており、バッファ容器34から流出
するガスの流れを絞り、処理筒26に対する圧力負荷を
緩和するようになっている。
【0020】処理筒26は、図2及び図3に明示するよ
うに、一端が閉じられ他端が開放された略円筒状のホル
ダ42と、このホルダ42に嵌合され、内部に薬剤28
が充填された薬剤カートリッジ44とから構成されてい
る。
【0021】ホルダ42はキャビネット30内の適所
に、その中心軸線が略水平方向となるようにして固定さ
れている。ホルダ42の閉鎖端部43の中央部には処理
済みガスの排出口46が形成されており、そこに配管4
8が接続されている。この配管48は、キャビネット3
0の外部に設けられたウォータスクラバー等に接続し
て、処理済みガスに含まれている、モノシランの酸化に
より生じたSiO2粒子を除去できるようにすることが
好ましい。
【0022】ホルダ42の開放端部の周縁には、薬剤カ
ートリッジ44を固定するためのフランジ58が形成さ
れている。フランジ58の、閉鎖端部43とは反対側の
面には環状のシール材60が配設されている。
【0023】薬剤カートリッジ44は、ホルダ42の内
径よりも小さな外径を有する略円筒形の容器である。図
示実施形態の薬剤カートリッジ44は、カップ状部分6
4と、このカップ状部分64のフランジ66にスナップ
リング68で固定された略円筒状部分70とから構成さ
れている。
【0024】カップ状部分64の側壁65には、ベント
ガスの導入管39が貫通して気密に固定されている。こ
の導入管39の外側端部は、図1に示すように、好まし
くは伸縮継手45を介してキャビネット30に設置され
た配管38に接続される。導入管39の内側端部は、そ
の開口がカップ状部分64の閉鎖端部67に向けられて
いる。
【0025】また、略円筒状部分70は、実質的にホル
ダ42に嵌合される部分である。この略円筒状部分70
の一端(カップ状部分64とは反対側の端部)は閉鎖端
部72となっている。この閉鎖端部72の中央部には開
口74が形成されており、略円筒状部分70がホルダ4
2に適正に嵌合された状態で、開口74は接続管76に
よってホルダ42の排出口46に接続されるようになっ
ている。
【0026】図示実施形態では、カップ状部分64のフ
ランジ66は、略円筒状部分70をホルダ42に嵌合し
た場合、ホルダ42のフランジ58と重なる。また、フ
ランジ66の外周面にはねじ部78が形成されており、
このねじ部78に、ユニオンナットの如き内向きフラン
ジ付きめねじ部材80を螺合することで、両フランジ5
8,66は締結される。なお、フランジ58上のシール
材60がフランジ66に接するため、両者間は気密にシ
ールされる。また、薬剤カートリッジ44のカップ状部
分64と略円筒状部分70との間の接合部は、フランジ
58,66の間であって、シール材60よりも内側に位
置しているので、この接合部から万が一ガスが漏洩して
も、それが処理筒26の外部に漏出することはない。
【0027】薬剤カートリッジ44のカップ状部分64
の開放側端部には、薬剤28が充填されたカートリッジ
本体部82が接合され、これはまた、略円筒状部分70
の内側に同軸に配置されている。カートリッジ本体部8
2は、複数の仕切り板84により内部が複数の小室86
に区切られており、各小室86内には除害用の薬剤28
が密に充填されている。前述したように、処理筒26は
横置き型であるので、小室86は横方向に並べて配置さ
れることになる。
【0028】カートリッジ本体部82の構成としては種
々考えられるが、図示実施形態では、複数の略円筒体8
8を互いに結合して構成されたものである。略円筒体8
8同士の結合方法としてはねじ結合や接着等があり、略
円筒体88同士の間には気密性を維持するためにシール
材(図示しない)が配置される。また、仕切り板84
は、隣合う略円筒体88の間に挟持されるよう配置され
ている。カートリッジ本体部82の端部を構成する略円
筒体88a,88bは閉鎖板90a,90bにより閉じ
られている。閉鎖板90aの中央部には開口92が形成
されており、これは適当なシール材を介して略円筒状部
分70の閉鎖端部72の開口74と連通している。ま
た、他方の閉鎖板90bはその中央部に、ベントガスが
導入されるガス導入口94が形成されている。
【0029】カートリッジ本体部82内の仕切り板84
には、ガスの通路となるオリフィス(小孔)96が形成
されている。各オリフィス96は仕切り板84の中心点
から偏心して形成されている。このような仕切り板84
は、処理筒26をキャビネット30内に所定の向きにて
取り付けた状態においては、オリフィス96がガスの流
れ方向に沿って上下に互い違いとなるよう配列されてい
ることが有効である。
【0030】なお、上述したシール材は、ベントガスに
対して耐久性のある材料、本実施形態ではモノシランに
対して耐久性のある例えば「バイトン(VITON)」
(米国デュポン社の商標)のようなエラストマーからな
るものが好ましい。
【0031】次に、上述したような構成において本発明
による除害装置10の作用について説明する。
【0032】まず、シリンダキャビネット14内のパー
ジ回路20から、配管内に残留しているモノシランを含
むガスがエジェクタ22の吸引・排出作用により排出さ
れると、このベントガスはベント管24を経て除害装置
10のキャビネット30内のバッファ容器34に導入さ
れる。バッファ容器34の上流側には逆止弁32がある
ため、ベントガスがシリンダキャビネット14内に戻る
おそれはない。
【0033】バッファ容器34内で一旦蓄積されたベン
トガスは、バッファ容器34の出口部のオリフィス40
を通り、配管38,45及び導入管39から処理筒26
内に導入される。処理筒26を流れるベントガスは、バ
ッファ容器34内で一旦蓄積された結果、エジェクタ2
2の出口側の高圧状態及び圧力変動が緩和されている。
また、バッファ容器34の出口部に設けられたオリフィ
ス40によっても、ベントガスの圧力が降下する。従っ
て、処理筒26に対しての圧力による負荷は、エジェク
タ22から直接ベントガスを送り込む場合に比して小さ
なものとなる。従来においては、エジェクタ22から直
接ベントガスを処理筒に送り込んでいたため、多量の薬
剤を使用し処理筒が大型にならざるを得なかったが、図
示実施形態の如く、バッファ容器34やオリフィス40
のような圧力緩和手段をエジェクタ22と処理筒26と
の間に介在させることで、薬剤28は少なくて済み、処
理筒26は小型化される。
【0034】また、導入管39の内側端部は、薬剤カー
トリッジ44のカップ状部分64内で開口されている
が、カップ状部分64内には薬剤28は充填されておら
ず、バッファ容器と同様な圧力緩和作用を呈する。更
に、導入管39の内側端部の開口はカップ状部分64の
閉鎖端部67に向けられており、これによっても圧力変
動が緩和されることになる。
【0035】導入管39から薬剤カートリッジ44のカ
ップ状部分64内に送り込まれたベントガスは、カート
リッジ本体部82内に開口94を通って導入される。そ
して、ベントガスは仕切り板84の偏心オリフィス96
を通って薬剤28中を進み、ベントガス中のモノシラン
ガスが薬剤28によって酸化され、除害された処理済み
ガスとして開口94、74及び接続管76を経て、ホル
ダ42の排出口46から排出される。この際、仕切り板
84の存在により各小室86における薬剤28中でのベ
ントガスの滞留時間が延び、薬剤28による酸化反応が
促進される。これは、少量の薬剤28でも効果的な除害
が可能なことを意味する。更にまた、オリフィス96は
偏心して設けられて、且つ、上下に千鳥配列となってい
るので、図2の矢印で示すようにベントガスは或る小室
86では下から上に流れ、その次の小室86では上から
下に流れ、薬剤28全体にむら無く接する。従って、カ
ートリッジ本体部82内を仕切り板84で小室86に区
切った効果と相俟って、薬剤28による除害は更に促進
され、薬剤28のより一層の少量化、ひいては処理筒2
6の更なる小型化を図ることが可能となる。
【0036】カートリッジ本体部82から排出された処
理済みガスは配管48を通り、ウォータスクラバー等を
通してSiO2粒子が除去された後、大気等に放出され
る。
【0037】薬剤28は一定の分量のベントガスを処理
し破過に達したならば、薬剤28の交換が必要となる。
従来においては、薬剤は単筒構造の処理筒内に充填され
ていたため、薬剤の交換には処理筒全体をキャビネット
から取り出す必要があったが、図示実施形態の処理筒2
6は、薬剤28が薬剤カートリッジ44に納められてい
るため、薬剤カートリッジ44の交換のみで足りるもの
となっている。薬剤カートリッジ44をホルダ42から
取り外すには、めねじ部材80を緩めて、フランジ5
8,66を締結を解く。そして、導入管39を伸縮継手
45から切り離し、薬剤カートリッジ44をホルダ42
から引き出すだけでよい。また、新規な薬剤カートリッ
ジ44をホルダ42に装着する場合には、前記とは逆の
手順を行えばよい。この際、処理筒26自体が小型軽量
であるので、交換作業を容易に行うことができる。
【0038】なお、薬剤カートリッジ44のみの交換で
足りることにより、伸縮継手45は1個だけでよいとい
う効果も奏する。すなわち、処理筒全体を交換する場合
には、処理筒の入口側での継手部及び出口側での継手部
の2カ所において伸縮継手を用いて、処理筒の移動に伴
う固定配管への影響を抑制する必要があったが、本実施
形態では入口側となるホルダ42がキャビネット30内
で固定されるため、伸縮継手45は可動な薬剤カートリ
ッジ44との継手部のみでよい。
【0039】また、横置き型の処理筒26で、薬剤カー
トリッジ44とホルダ42とからなる構成では、薬剤カ
ートリッジ44を水平方向に引き出すことで交換が可能
となる。これは、図4に示すように、キャビネット30
内に処理筒26を縦に並べても、薬剤カートリッジ44
の交換が可能であり、一つのキャビネット30内に多数
の処理筒26を設置できることを意味する。従って、同
処理筒26を縦置きとした場合に比較しても、一つの除
害装置10における処理筒26の数を多くすることがで
き、処理すべきガスの種類の増加にも省スペースにて対
応可能となる。
【0040】以上、本発明の好適な実施形態について詳
細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されない
ことは言うまでもない。
【0041】例えば、薬剤カートリッジ44は、上記実
施形態とは異なり、内部が仕切り板で複数の小室に区切
られ、各小室に薬剤が充填されたものであれば、どのよ
うな形式であってもよい。例えば、図5及び図6に示す
ように、一つの筒体200からなる薬剤カートリッジ4
4であってもよい。この場合、図5に示すように、筒体
200の内周面にねじ部202を設け、外周面にねじ部
が形成された仕切り板204をそこに螺合させ、小室2
06を複数形成したものが考えられる。なお、図5及び
図6において、符号208は、仕切り板204と筒体2
00との間からのガスの漏洩を防止するためのOリング
であり、符号210は、筒体200内の内周面のねじ部
202と螺合して仕切り板204との間でOリング20
8を挟持する押えリングである。
【0042】また、仕切り板に形成されるベントガスの
通路はオリフィスでなくとも、色々な形態が考えられ、
図6に示すような形状に仕切り板204を形成して、符
号212で示す小さな開口をガス通路としたものであっ
てもよい。このようなガス通路212も流れを制限し、
オリフィス96と同等の機能を果たす。
【0043】なお、図5及び図6に示す第2実施形態
は、ホルダ42と薬剤カートリッジ44との締結手段も
先の第1実施形態と異なっている。第2実施形態では、
筒体200の側壁面にフランジ186が一体形成されて
いる。このフランジ186は、筒体200をホルダ42
に嵌合した場合、ホルダ42のフランジ58と当接す
る。また、フランジ186には、ホルダ42のフランジ
58に形成された切欠き166とそれぞれ一致する切欠
き188が形成されている。従って、これらのフランジ
58,186を重ね合わせた状態で、ホルダ42の外壁
面に設けられたスイングボルト164を切欠き166,
188に挿入した後、スイングボルト164の先端部の
ねじ部にナット190を螺合することで、両フランジ5
8,186は締結される。この状態では、薬剤カートリ
ッジ44のホルダ42に対する周方向の位置が一定に定
まり、図示実施形態では導入管39は常に下向きとな
る。
【0044】更に、上記実施形態では、処理筒は横置き
としているが、縦置き型であっても、処理筒の内部内が
仕切り板により区切られている場合には従来よりも小型
なものとなる。
【0045】また、処理筒に対する圧力負荷を緩和する
圧力緩和手段としては、バッファ容器やオリフィスに限
られず、圧力制御弁の如きものであってもよい。
【0046】薬剤の種類についても、ベントガス内の被
処理ガスに応じて変更可能である。
【0047】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、処
理筒の小型化、除害装置の小型化が可能となる。従っ
て、薬剤が破過に達した際等の処理筒の交換を少ない労
力で容易に行うことが可能となる。また、多種多様なベ
ントガスの除害処理にも、除害装置の設置面積は小さく
て済み、施設のスペースの有効利用を図ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による除害装置を示す概略図である。
【図2】本発明よる処理筒の一実施形態を示す断面図で
ある。
【図3】図2のIII−III線に沿っての断面図である。
【図4】図2の処理筒をキャビネットに組み込んだ状態
を示す部分斜視図である。
【図5】本発明よる処理筒の別の実施形態を示す断面図
である。
【図6】図5のVI−VI線に沿っての断面図である。
【符号の説明】
10…除害装置、12…ガス容器、14…シリンダキャ
ビネット、22…エジェクタ、26…処理筒、28…薬
剤、30…キャビネット、32…逆止弁、34…バッフ
ァ容器(圧力緩和手段)、40…オリフィス(圧力緩和
手段)、42…ホルダ、44…薬剤カートリッジ、64
…カップ状部分、70…略円筒状部分、82…カートリ
ッジ本体部、84,204…仕切り板、86,206…
小室、96…オリフィス(ガス通路)、212…ガス通
路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川中 秀治 兵庫県加古郡播磨町新島16番地 日本エ ア・リキード株式会社播磨テクニカルセン ター内 (72)発明者 茨木 義浩 東京都江東区東雲1丁目9番1号 日本エ ア・リキード株式会社東京マネージメント センター内 (72)発明者 安藤 伸一 東京都江東区東雲1丁目9番1号 日本エ ア・リキード株式会社東京マネージメント センター内 Fターム(参考) 4D002 AA18 AA22 AA24 AA26 AA27 AA40 AC10 BA05 CA07 DA11 DA23 EA02 EA13 GA03 GB04 HA10 5F045 BB08 EG07

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガスを処理する薬剤が充填されている処
    理筒であって、 内部を複数の小室に区切る複数の仕切り板を備え、前記
    仕切り板に、流れを制限するガス通路が形成されている
    ことを特徴とする処理筒。
  2. 【請求項2】 前記ガス通路はオリフイスであることを
    特徴とする請求項1に記載の処理筒。
  3. 【請求項3】 前記複数の小室が横方向に並ぶよう配置
    されるよう構成されており、 前記仕切り板の前記ガス通路がガスの流れ方向に沿って
    上下に千鳥配列となるよう前記仕切り板が配置されてい
    ることを特徴とする請求項1又は2に記載の処理筒。
  4. 【請求項4】 特殊材料ガスを含むガスを除害処理する
    除害装置であって、 請求項1〜3のいずれか1項に記載の処理筒と、 前記処理筒のガス導入口に導入されるガスの圧力による
    負荷を緩和する圧力緩和手段と、 前記処理筒及び前記圧力緩和手段を囲むキャビネットと
    を備える除害装置。
  5. 【請求項5】 前記圧力緩和手段が、前記処理筒の前記
    ガス導入口に接続されるバッファ容器であることを特徴
    とする請求項4に記載の除害装置。
  6. 【請求項6】 前記圧力緩和手段が、前記処理筒の前記
    ガス導入口に連通する配管中に設けられたオリフィスで
    あることを特徴とする請求項4に記載の除害装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007160152A (ja) * 2005-12-09 2007-06-28 Tomoko Suenaga 気体浄化装置及びこの気体浄化装置に用いる気密シート
JP2007177887A (ja) * 2005-12-28 2007-07-12 Hitachi Plant Technologies Ltd 遠心圧縮機およびそれに用いるドライガスシールシステム
CN111450670A (zh) * 2020-04-16 2020-07-28 浙江西亚特电子材料有限公司 一种二氯硅烷的尾气处理系统及其处理方法

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