JP2003135390A - 内視鏡の可撓性チューブ接続部 - Google Patents

内視鏡の可撓性チューブ接続部

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Abstract

(57)【要約】 【課題】螺合部品の組み合わせにより可撓性チューブの
端部をテーパ面に強固に挟み付けて接続固定することが
でき、しかも可撓性チューブの端部に捩じり力が作用せ
ず安定した品質の内視鏡の可撓性チューブ接続部を提供
すること。 【解決手段】接続管11の雄ネジ11aと押圧用ネジ環
13の雌ネジ13aとを螺合させることにより、押圧用
ネジ環13が内面テーパ筒12を軸線方向に押圧し、可
撓性チューブ3が内面テーパ筒12の内面と接続管11
の外面との間に挟み付けられて接続管11に固定される
ようにした内視鏡の可撓性チューブ接続部において、内
面テーパ筒12が接続管11に対して軸線周りに回転し
ないように内面テーパ筒12の回転動作を規制するため
の回転規制部材15,16を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は内視鏡の可撓性チ
ューブ接続部に関する。
【0002】
【従来の技術】内視鏡の処置具挿通チャンネル等とそれ
に接続される接続管との接続部は、水漏れ等が発生しな
いように気密に接続しなければならないが、単なる接着
だけで固定したのでは、通過する処置具により加えられ
る力で接着が破壊されてしまう可能性がある。
【0003】そこで、内視鏡の可撓性チューブ接続部
は、例えば図5に示されるように、ステンレス鋼管製の
ガイドパイプ7の先端に、外径が先細りのテーパ管状に
形成されて先側から可撓性チューブ製の処置具挿通チャ
ンネル3に差し込まれる接続管11が取り付けられてい
る。
【0004】そして、接続管11のテーパ管状部分に被
嵌された処置具挿通チャンネル3の外面に当接するテー
パ状の内周面を有する内面テーパ筒12と、接続管11
に形成された雄ネジ11aと螺合する雌ネジ13aが内
周部に形成されて内面テーパ筒12を軸線方向に押圧す
る押圧用ネジ環13とが設けられている。
【0005】このような構成によって、両ネジ11a,
13aを螺合させることにより、押圧用ネジ環13が内
面テーパ筒12を軸線方向に押圧し、処置具挿通チャン
ネル3が内面テーパ筒12の内面と接続管11の外面と
の間に挟み付けられて接続管11に固定される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述のような従来の内
視鏡の可撓性チューブ接続部は、処置具挿通チャンネル
3を内面テーパ筒12の内面と接続管11の外面との間
に挟み付けて接続管11に強固に固定することができ
る。
【0007】しかし、押圧用ネジ環13が軸線周りに回
転しながら内面テーパ筒12を軸線方向に押圧すること
により、押圧用ネジ環13と共に内面テーパ筒12が回
転するので、それによって処置具挿通チャンネル3の端
部付近Aが軸線周りに捩じられて座屈してしまう場合が
あった。
【0008】また、処置具挿通チャンネル3が座屈しな
い場合でも、捩じり力が加わったままの状態で処置具挿
通チャンネル3が組み付けられることにより、処置具挿
通チャンネル3が挿通配置されている内視鏡の挿入部に
蛇行が発生する等の悪影響を与えていた。
【0009】そこで本発明は、螺合部品の組み合わせに
より可撓性チューブの端部をテーパ面に強固に挟み付け
て接続固定することができ、しかも可撓性チューブの端
部に捩じり力が作用せず安定した品質の内視鏡の可撓性
チューブ接続部を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の内視鏡の可撓性チューブ接続部は、外径が
先細りのテーパ管状に形成されて先側から可撓性チュー
ブに差し込まれる接続管と、接続管のテーパ管状部分に
被嵌された可撓性チューブの外面に当接するテーパ状の
内周面を有する内面テーパ筒と、接続管に対して固定的
に形成された雄ネジと螺合する雌ネジが内周部に形成さ
れて内面テーパ筒を軸線方向に押圧する押圧用ネジ環と
を有し、両ネジを螺合させることにより、押圧用ネジ環
が内面テーパ筒を軸線方向に押圧し、可撓性チューブが
内面テーパ筒の内面と接続管の外面との間に挟み付けら
れて接続管に固定されるようにした内視鏡の可撓性チュ
ーブ接続部において、内面テーパ筒が接続管に対して軸
線周りに回転しないように内面テーパ筒の回転動作を規
制するための回転規制部材を設けたものである。
【0011】なお、回転規制部材が、互いに係合するよ
うに内面テーパ筒と接続管とに形成された突起と凹部で
あってもよい。
【0012】
【発明の実施の形態】図面を参照して本発明の実施例を
説明する。図4は内視鏡の全体構成を示しており、操作
部1の下端に連結された可撓性の挿入部2内には、例え
ば四フッ化エチレン樹脂等のような可撓性チューブから
なる処置具挿通チャンネル3が全長にわたって挿通配置
されていて、処置具挿入口4は操作部1の下端付近の外
面に斜め上方に向けて突設され、処置具突出口5は挿入
部2の先端に開口している。
【0013】処置具挿入口4と処置具挿通チャンネル3
の基端との間は、例えばステンレス鋼管製の滑らかにカ
ーブしたガイドパイプ7によって接続されており、吸引
管6がその付近に分岐接続されている。
【0014】処置具挿通チャンネル3とガイドパイプ7
とは接続機構10によって接続されており、図1はその
部分を拡大して示している。ガイドパイプ7の先端に
は、外径が先細りのテーパ管状に形成された金属製の接
続管11がロー付け等によって固着されている。
【0015】接続管11は、最先端部分の外径寸法が処
置具挿通チャンネル3の内径寸法と略同程度に設定され
て、先側半部がテーパ管状に形成されており、接続管1
1の基端側半部の外周には、テーパ管状部分より一段と
太い径で雄ネジ11aが形成されている。
【0016】接続管11のテーパ管状部分は処置具挿通
チャンネル3に差し込まれ、そのようにして接続管11
のテーパ管状部分に被嵌された処置具挿通チャンネル3
を囲むように取り付けられる筒状の内面テーパ筒12
は、内周面が処置具挿通チャンネル3の外面に当接する
テーパ面になっている。
【0017】接続管11の雄ネジ11aと螺合する雌ネ
ジ13aが基端側内周部に形成された押圧用ネジ環13
は、中間部分が内面テーパ筒12の外周面に緩く嵌合す
る形状に形成されており、先端部分には内面テーパ筒1
2の外径より小さな内径の押圧部13bが形成されてい
る。
【0018】したがって、押圧用ネジ環13の雌ネジ1
3aを接続管11の雄ネジ11aに螺合させて締め込ん
でいくと、内面テーパ筒12が押圧用ネジ環13の押圧
部13bにより軸線方向に押圧され、処置具挿通チャン
ネル3が内面テーパ筒12の内面と接続管11の外面と
の間に挟み付けられて接続管11に強固に固定された状
態になる。
【0019】そして、この実施例においては、接続管1
1のテーパ管状部分と雄ネジ11a部分との間にピン1
5(突起)が側方に突設されており、押圧用ネジ環13
を省いてその部分を正面から見た図2にも示されるよう
に、ピン15と係合する凹溝16(凹部)が内面テーパ
筒12に形成されている。
【0020】凹溝16は、内面テーパ筒12の軸線と平
行方向に形成されている。したがって、内面テーパ筒1
2は接続管11に対して軸線方向にスライドすることが
できるが、軸線周りへの回転運動はピン15と凹溝16
との係合によって規制されている。
【0021】その結果、押圧用ネジ環13の雌ネジ13
aを接続管11の雄ネジ11aに螺合させて締め込んで
いくと、押圧用ネジ環13が内面テーパ筒12対して軸
線周りに回転し、内面テーパ筒12は接続管11に対し
て回転しないので、処置具挿通チャンネル3に捩じり力
が全く作用しない。
【0022】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、例えば図3に示されるように、内面テーパ
筒12側に突起25を形成して、それと係合する凹部2
6を接続管11側に形成してもよい。また、本発明は処
置具挿通チャンネル以外の内視鏡各部の可撓性チューブ
の接続部に適用することができる。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、接続管の雄ネジと押圧
用ネジ環の雌ネジとを螺合させることにより、押圧用ネ
ジ環が内面テーパ筒を軸線方向に押圧して、可撓性チュ
ーブが内面テーパ筒の内面と接続管の外面との間に挟み
付けられて接続管に固定されるので、可撓性チューブの
端部をテーパ面に強固に挟み付けて接続固定することが
でき、しかも、内面テーパ筒が接続管に対して軸線周り
に回転しないように内面テーパ筒の回転動作を規制する
ための回転規制部材を設けたことにより、可撓性チュー
ブの端部に捩じり力が作用しないので、安定した品質で
可撓性チューブの接続を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の内視鏡の可撓性チュー
ブ接続部の側面断面図である。
【図2】本発明の第1の実施例の内視鏡の可撓性チュー
ブ接続部の押圧用ネジ環が取り外された状態の正面図で
ある。
【図3】本発明の第2の実施例の内視鏡の可撓性チュー
ブ接続部の押圧用ネジ環が取り外された状態の正面図で
ある。
【図4】本発明が適用された内視鏡の全体構成を示す側
面図である。
【図5】従来の内視鏡の可撓性チューブ接続部の側面断
面図である。
【符号の説明】
3 処置具挿通チャンネル(可撓性チューブ) 7 ガイドパイプ 10 接続機構 11 接続管 11a 雄ネジ 12 内面テーパ筒 13 押圧用ネジ環 13a 雌ネジ 15 ピン(回転規制部材) 16 凹溝(回転規制部材) 25 突起(回転規制部材) 26 凹部(回転規制部材)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外径が先細りのテーパ管状に形成されて先
    側から可撓性チューブに差し込まれる接続管と、上記接
    続管のテーパ管状部分に被嵌された上記可撓性チューブ
    の外面に当接するテーパ状の内周面を有する内面テーパ
    筒と、上記接続管に対して固定的に形成された雄ネジと
    螺合する雌ネジが内周部に形成されて上記内面テーパ筒
    を軸線方向に押圧する押圧用ネジ環とを有し、上記両ネ
    ジを螺合させることにより、上記押圧用ネジ環が上記内
    面テーパ筒を軸線方向に押圧し、上記可撓性チューブが
    上記内面テーパ筒の内面と上記接続管の外面との間に挟
    み付けられて上記接続管に固定されるようにした内視鏡
    の可撓性チューブ接続部において、 上記内面テーパ筒が上記接続管に対して軸線周りに回転
    しないように上記内面テーパ筒の回転動作を規制するた
    めの回転規制部材を設けたことを特徴とする内視鏡の可
    撓性チューブ接続部。
  2. 【請求項2】上記回転規制部材が、互いに係合するよう
    に上記内面テーパ筒と上記接続管とに形成された突起と
    凹部である請求項1記載の内視鏡の可撓性チューブ接続
    部。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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