JP2003135040A - 微生物繁殖防止方法 - Google Patents

微生物繁殖防止方法

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JP2003135040A
JP2003135040A JP2002304893A JP2002304893A JP2003135040A JP 2003135040 A JP2003135040 A JP 2003135040A JP 2002304893 A JP2002304893 A JP 2002304893A JP 2002304893 A JP2002304893 A JP 2002304893A JP 2003135040 A JP2003135040 A JP 2003135040A
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Japan
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ions
ionized gas
temperature
gas
ion
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JP2002304893A
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English (en)
Inventor
Yasuhiro Tanimura
泰宏 谷村
Naoki Nakatsugawa
直樹 中津川
Akira Ikeda
彰 池田
Koji Ota
幸治 太田
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 増殖速度が異なる種々の微生物に共通して種
々微生物の増殖速度を低下させ、種々微生物の増殖抑制
効果を増大させることができる微生物繁殖防止方法を得
ることにある。 【解決手段】 微生物が繁殖する物体及び/又はその物
体を格納する空間にイオンを含むイオン化気体を、温度
10℃以下、湿度80%以上、負イオン濃度10 4 個/
cm3 以上に調節し、この調節後のイオン化気体を前記
物体及び/又は空間に供給するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、イオンを利用し
て、食品、調理用品、その他摂取時に必要なもの等の食
に関連するものや、公衆衛生上微生物の繁殖を防止する
ことを必要とする物体表面に存在する微生物の増殖を防
止する微生物繁殖防止方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図37は例えば特願平5−283762
号に示された従来の微生物繁殖防止装置を示す構成図で
あり、図において1は外部の気体、2は気体1を取り込
むファン(送風機)、3はファン2により取り込まれた
気体1が通気する通気路、4は気体1を取り込む供給
口、5は通気路3内に設置され、その気体1に対して電
子を電離することによりその気体1をイオン化する電離
室、6は絶縁材料からなるブッシング、7はタングステ
ン、ステンレス鋼、ニッケルなどの金属材料からなる金
属針電極、8は金属針電極7と対向して配置された金属
平板接地電極、9は金属平板接地電極8上に蒸着または
密着により取り付けられたセラミック、ガラス、石英等
の誘電材料からなる平板状の誘電体、10は電離室5に
よりイオン化された、オゾンを含むイオン化された気
体、11は通気路3内に設置され、電離室5によりオゾ
ンを含むイオン化された気体10に含まれるオゾンを分
解し、そのオゾンを含むイオン化された気体10からオ
ゾンを除去するオゾン分解室であり、二酸化マンガン、
活性アルミナ等のオゾン分解触媒が充填されている。1
2はオゾン分解室11を通気路3から電気的に絶縁する
絶縁体、13はオゾンを含まないイオン化された気体、
14は微生物が繁殖する物体、15は微生物が繁殖する
物体14を格納する空間を有するとともに、オゾン分解
室11により、オゾンを含まないイオン化された気体1
3をその空間に供給するイオン処理室、16は高圧発生
器、17はオゾンを含まないイオン化された気体13を
イオン処理室15に供給するガス入口、18はイオン処
理室15の外に使用済みのオゾンを含まないイオン化さ
れた気体13を放出するためのガス出口である。
【0003】次に動作について説明する。まず、ファン
2が外部の気体1を供給口4から取り込み、通気路3を
介して電離室5内に導く。この電離室5内には、複数の
金属針電極7と、この金属針電極7と対向して配置され
た誘電体9に密着されて取り付けられた金属平板接地電
極8との間隔(ギャップ長)を数mmとし、両電極間に
数kVの交流高電圧を印加すると、金属針電極7の先端
近傍に、高い電界がかかり、コロナ放電と呼ばれる放電
が起こる。そして、気体1が放電中の電離室5内に導か
れると、気体1に含まれる酸素分子等と電子が衝突して
酸素分子等がイオン化し、気体1にイオンが含まれるこ
とになる。
【0004】しかしながら、外部の気体1には酸素分子
が含まれているため、コロナ放電によりイオンが発生す
ると同時にオゾンも発生する。因みに、このオゾンは酸
化力が強いためオゾン濃度が高くなると有害である。そ
こで、オゾンを含むイオン化された気体10が流れる通
気路3内の下流側に通気路3から電気的に絶縁されるよ
うに、電離室5にオゾン分解触媒を配置し、このオゾン
分解触媒によりオゾンを含むイオン化された気体10か
らオゾンを除去し、オゾンを含まないイオン化された気
体13を作り出す。
【0005】このようにして、作り出したオゾンを含ま
ないイオン化された気体13を微生物が繁殖する物体1
4を格納する空間を有するイオン処理室15に供給し
て、物体14に付着した微生物の繁殖を抑える。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の微生物繁殖防止
装置は以上のように構成されているので、このような装
置から発生したイオンは微生物の増殖を抑制する効果を
有するが、イオンの発生量には限界があり、気体中のイ
オン濃度を高めることは難しいため、物体に付着した微
生物にイオンが十分に供給されないという問題点があっ
た。また、イオン単独での微生物増殖抑制効果は十分で
はないなどの問題点があった。
【0007】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、増殖速度が異なる種々の微生物
に共通して種々微生物の増殖速度を低下させ、種々微生
物の増殖抑制効果を増大させることができる微生物繁殖
防止方法を得ることを目的とする。
【0008】また、この発明は、イオン化気体の負イオ
ン濃度と、イオン化気体を供給物体格納空間の温度及び
湿度との相乗効果によって、種々微生物の増殖効果を一
層増大させることができる微生物繁殖防止方法を得るこ
とを目的とする。さらに、この発明は、オゾンを含む冷
却イオン化気体の温度と湿度と負イオン濃度とオゾン濃
度との相乗効果によって、種々微生物の増殖抑制効果を
一層増大させることができる微生物繁殖防止方法を得る
ことを目的とする。
【0009】さらに、この発明は、イオン化気体の負イ
オン濃度と、そのイオン化気体に発生させるオゾンの濃
度と、物体格納空間の温度及び湿度との相乗効果によっ
て種々微生物の繁殖抑制効果を向上させることができる
微生物繁殖防止方法を得ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明に係る微生物繁
殖防止方法は、微生物が繁殖する物体及び/又はその物
体を格納する空間にイオンを含むイオン化気体を、温度
10℃以下、湿度80%以上、負イオン濃度104 個/
cm3 以上に調節し、この調節後のイオン化気体を前記
物体及び/又は空間に供給するようにしたものである。
【0011】この発明に係る微生物繁殖防止方法は、負
イオン濃度が104 個/cm3 以上のイオン化気体を、
温度が10℃以下、湿度が80%以上に調節された物体
格納空間に供給するものである。
【0012】この発明に係る微生物繁殖防止方法は、微
生物が繁殖する物体及び/又はその物体を格納する空間
に供給するイオンを含むイオン化気体を、温度10℃以
下、湿度80%以上、負イオン濃度104 個/cm3
上に調節し、この調節後のイオン化気体にオゾン濃度を
0.1ppm以下のオゾンを発生させ、そのオゾンを含
んだイオン化気体を前記物体及び/又は空間に供給する
ものである。
【0013】この発明に係る微生物繁殖防止方法は、負
イオン濃度が104 個/cm3 以上のイオン化気体にオ
ゾン濃度が0.1ppm以下のオゾンを発生させ、その
オゾンを含んだイオン化気体を、温度が10℃以下、湿
度が80%以上に調節された物体格納空間に供給するも
のである。
【0014】
【発明の実施の形態】実施の形態1.以下、この発明の
実施の一形態を図について説明する。図1はこの発明の
実施の形態1による微生物繁殖防止装置を示す構成図で
あり、図において、従来のものと同一符号は同一または
相当部分を示すので説明を省略する。21は通気路3内
に設置され、その気体1に対して電子を電離することに
よりその気体1をイオン化するイオン発生室、22はイ
オン発生室21の上流側に設置され、ファン(送風機)
2により取り込まれた気体1の温度を調節する温度調節
室(温度調節手段)、23は温度調節室で温度を調節さ
れた気体である。なお、この実施の形態1における温度
調節室22には気体1を冷却するための熱交換器24等
が備え付けられており、その熱交換器24は冷却器25
と冷媒等が流れる配管26によって接続されているの
で、ファン2により取り込まれた気体1を冷却して、冷
却した気体23がイオン発生室21に導かれることにな
る。また、27は温度を調節されたイオンを含んだイオ
ン化気体、28は微生物が繁殖する物体14を格納する
空間を有するとともに、温度調節室22により温度を調
節されたイオンを含むイオン化気体27をその空間に供
給するイオン供給室である。
【0015】次に動作について説明する。まず、ファン
2がイオン供給室28外の気体1を供給口4から取り込
み、通気路3を介して温度調節室22内に導く。この温
度調節室22内には、気体1を冷却するための熱交換器
24等が備え付けられており、その熱交換器24内を冷
却器25で冷やされた冷媒等が配管26を通って流れる
ようにされているので、ファン2により取り込まれた気
体1が0〜10℃程度に冷却され、冷却された気体23
がイオン発生室21に導かれることになる。
【0016】温度調節室22内で冷却された気体23
は、次にイオン発生室21に供給される。このイオン発
生室21には、複数の金属針電極7と、この金属針電極
7と対向して配置された金属平板接地電極8が備えられ
ているので、例えば、金属針電極7と金属平板接地電極
8との間隔(ギャップ長)を数mmとし、金属針電極7
に数kVの負極性直流パルス高電圧を印加すると、金属
針電極7の先端近傍に、高い電界がかかり、コロナ放電
が起こる。ここで、冷却された気体23が放電中のイオ
ン発生室21内に導かれると、その気体23に含まれる
酸素分子等に電子が付着して、酸素分子等が負イオン化
し、負イオンが冷却された気体23に含まれることにな
る。
【0017】なお、イオン発生室21内で起こる放電に
より放出される熱エネルギーは、非常にわずかであるた
め、冷却された気体23がイオン発生室21を通過する
ことにより温められることはなく、また、空気を0〜1
0℃程度に冷却してイオン発生室21に供給しても、イ
オンの発生量を減少させることはなく、冷却した状態に
保ちながら、冷却された気体23中に負イオンを生成す
ることができる。この際、空気を0℃以下に冷却するこ
とにより、さらによい効果が得られる。一方、冷却され
た気体23中に酸素分子が含まれていると、放電によ
り、オゾンも発生するが、前述したように直流パルス高
電圧を用いた放電の場合、オゾンの発生量は少なく、冷
却されたイオンを含むイオン化気体27中のオゾン濃度
は、0.01ppm以下(JIS規格のヨウ化カリウム
法の検出限界以下)であった。
【0018】このようにして生成した冷却されたイオン
を含むイオン化気体27がイオン供給室28内の空間に
放出される。通常の場合は、空気を供給するので、冷却
されたイオンを含むイオン化気体27が供給される。こ
れにより、イオン供給室28内に格納された物体14に
対してイオンが継続して供給されることになるので、物
体14の表面で微生物が繁殖するのが抑えられることに
なる。
【0019】以下、冷却されたイオンを含むイオン化気
体27によって微生物の繁殖が抑えられることを実験例
を用いて説明する。図2は寒天培地に人工的に植え付け
たバクテリア(シュードモナス(Pseudomona
s)属の緑濃菌)を保持したシャーレをイオン供給室2
8内に設置し、イオン処理の効果を調べたものである。
ここで、シャーレが配置されたイオン供給室28内に送
り込むイオンを含むイオン化気体27中の負イオン濃度
は104 〜105 個/cm3 とした。この際、イオン発
生室21の電極間に印加する電圧は3〜5kVとした。
なお、イオン発生室21に供給する空気1の温度は10
℃、湿度は80〜90%とし、負イオン濃度104 〜1
5 個/cm3 で、オゾン濃度0.01ppm以下の冷
却されたイオンを含むイオン化気体27で7日間連続的
に処理した。比較項目として、イオンを発生させずに1
0℃の空気で処理した場合、イオンを発生させずに20
℃の空気で処理した場合、および温度20℃、負イオン
濃度104 〜105 個/cm3 、オゾン濃度0.01p
pm以下のイオン化気体で処理した場合を加えた。
【0020】実験結果は、図2に示したように、イオン
を発生させずに20℃の空気で処理した場合、7日後の
バクテリアのコロニー数は約400個/シャーレであ
り、イオンを発生させずに10℃の空気で処理した場
合、バクテリアのコロニーは20℃の場合と比較して成
長は遅いが、7日後のバクテリアのコロニー数は約40
0個/シャーレとなり、最終的にはバクテリアのコロニ
ー数としては、供給する気体の温度によって、変わらな
いことがわかった。これは、図3にも示したように、微
生物の種類によって、微生物の活性が高くなる(微生物
の増殖速度が速くなる)温度領域は異なるが、一般的に
温度を低下させると、微生物の増殖速度が遅くなると言
われている低温による静菌作用によるものである。
【0021】一方、温度10℃、負イオン濃度104
105 個/cm3 、オゾン濃度0.01ppm以下のイ
オン化気体で処理した場合、7日後のバクテリアのコロ
ニー数は0個/シャーレとなり、完全に増殖が抑制され
る効果が得られた。また、温度20℃、負イオン濃度1
4 〜105 個/cm3 、オゾン濃度0.01ppm以
下のイオン化気体で処理した場合、7日後のバクテリア
のコロニー数は、約20個/シャーレとなり、10℃の
場合と比較して、バクテリアの増殖抑制効果は減少する
ことが認められた。
【0022】また、イオン処理した寒天培地を、イオン
処理を止めて、そのまま室温(約20℃)に放置した場
合、温度20℃、負イオン濃度104 〜105 個/cm
3 、オゾン濃度0.01ppm以下のイオン化気体で処
理した寒天培地では、バクテリアが再び増殖することを
確認できたが、温度10℃、負イオン濃度104 〜10
5 個/cm3 、オゾン濃度0.01ppm以下のイオン
化気体で処理した寒天培地では、バクテリアの再増殖は
認められなかった。
【0023】以上のように上記実験結果によると、寒天
培地に植え付けたバクテリアで、冷却したイオンを含む
イオン化気体27の方が冷却しない場合に比べて、微生
物の増殖を防止する効果が大きくなるとともに、気体の
温度を低下させることとその気体中に発生させたイオン
の相乗効果により、冷却したイオンを含むイオン化気体
27により、バクテリアを死滅させることを確認するこ
とができた。
【0024】なお、図2では、好気性の短桿菌であるP
seudomonas属細菌を用いて負イオンの効果を
示したが、他の細菌、例えばPseudomonas属
細菌と同じ仲間である大腸菌やサルモネラ菌等の好気性
の桿菌についても同様の効果が得られた。また、形態が
違う好気性の球菌である黄色ブドウ球菌等や、胞子を形
成する好気性の桿菌であるバチルス(Bacillu
s)属細菌等や、真菌類であるカビ等についても同様の
効果が得られ、増殖を抑制することができると考えられ
る。
【0025】今回、冷却温度を10℃、負イオン濃度を
104 〜105 個/cm3 とした場合の負イオン処理に
ついて微生物の増殖抑制効果を示したが、イオン供給室
28内に供給される冷却されたイオンを含むイオン化気
体27中の負イオン濃度およびイオンを含むイオン化気
体27の温度は、物体14表面に存在している微生物の
種類や処理方法等によって変更することが望ましい。
【0026】例えば、温度の効果に関して一例を上げて
みると、Pseudomonas属細菌等の低温菌の場
合では、温度が5〜10℃になると、20〜30℃(最
適増殖温度領域)の場合に比べて、増殖速度は1/10
程度に減少し、また、大腸菌等の中温菌の場合では、温
度が15〜20℃になると、35〜45℃(最適増殖温
度領域)の場合に比べて、増殖速度は1/10程度に減
少し、また、バチルスサーキュランズ(Bacillu
s circulans)細菌等の高温菌では、温度が
25〜30℃になると、50〜60℃(最適増殖温度領
域)の場合に比べて、増殖速度は1/10程度に減少す
るといったように、微生物の種類によって同じ温度であ
っても増殖速度が異なることがわかっており、このよう
なことを考慮して、イオンを含むイオン化気体27の冷
却温度を決定することが必要である。しかしながら、通
常の場合、低温菌、中温菌及び高温菌等のどの細菌にお
いても、増殖速度が1/10以下となる10℃以下に気
体の温度を調節し、その気体中に負イオンを発生させ
て、微生物の増殖抑制を行うことが効果的である。
【0027】また、処理方法に関しても、イオンを含む
イオン化気体27の冷却温度をさらに下げて0℃以下と
したり、負イオン濃度をさらに上げて106 〜107
/cm3 とすることによって、イオン処理時間をさらに
短くし、微生物の増殖防止を効率的に行うようにしても
よい。
【0028】なお、上記実施の形態1では、冷却された
負イオンを含んだイオン化気体27を用いて処理した場
合についての効果を示したが、イオン発生室21内の金
属針電極7に正極性の直流パルス高電圧を印加して正イ
オンを生成し、その正イオンをイオン供給室28に供給
するようにしても同様の効果が得られるが、負イオンの
方が正イオンに比べて微生物の繁殖を防止する効果が大
きい。
【0029】また、上記実施の形態では、冷却器25を
用いて、気体を冷却するものについて示したが、図4に
示したように温度調節室22内に冷却用の熱交換器24
と加熱用発熱抵抗体29を設けて、冷却用の熱交換器2
4に接続された冷却器25と加熱用発熱抵抗体29をO
N−OFFして、気体を冷却するようにしてもよい。
【0030】さらにまた、上記実験例ではイオン発生室
21において、金属針電極7と対向して配置させた金属
平板接地電極8を設けた場合の例を示したが、図5に示
したように、イオン発生室21には径が0.1〜0.2
mm程度の複数の金属細線30と、この金属細線30と
対向して配置された金属格子状接地電極31を設け、こ
の金属細線30に負極性の直流パルス高電圧を印加させ
たときに起こる放電についても同様の効果があった。
【0031】実施の形態2.実施の形態1では、イオン
供給室外部の気体1を温度調節室22に供給し、そこで
冷却された気体23をイオン発生室21に送り込むよう
に、温度調節室22をイオン発生室21の上流側に設け
た場合の例を示したが、図6に示したように、温度調節
室22をイオン発生室21より下流側に設置するように
しても、イオンを含んだ冷却されたイオン化気体27を
生成することができる。しかしながら、温度調節室22
をイオン発生室21より下流側に設置した場合、イオン
発生室21で生成したイオンの一部が温度調節室22内
の熱交換器24等に衝突することにより消滅するので、
温度調節室22をイオン発生室21の上流側に設けた場
合と比較して、冷却されたイオンを含むイオン化気体2
7中のイオン濃度は減少する。従って、冷却されたイオ
ンを含むイオン化気体27をイオン供給室28内に効率
よく供給するには、温度調節室22をイオン発生室21
の上流側に設置することが望ましく、高濃度のイオンに
よりイオン供給室28内部に格納された物体14を処理
することができる。
【0032】実施の形態3.上記実施の形態1では、イ
オン供給室28外の気体1がファン2により温度調節室
22に供給されて、そこで0〜10℃程度に冷却された
後に、イオン発生室21から冷却されたイオンを含むイ
オン化気体27として、イオン供給室28内に格納され
た物体14に対して継続的に供給して、物体14表面で
微生物が繁殖するのを防止するものを示したが、図7で
示したように、イオン供給室28内の気体1をファン2
により温度調節室22に送り込み、イオン発生室21か
ら冷却されたイオンを含むイオン化気体27として放出
するようにして、イオン供給室28内で冷却されたイオ
ンを含むイオン化気体27により物体14を処理し、処
理後のイオン濃度が減衰した冷却された気体32を再び
ファン2により、温度調節室22に送り込むようにし
て、冷却されたイオンを含むイオン化気体27が還流す
るように構成しても、イオン発生室21からイオン供給
室28内に一定量のイオンを継続的に送り込むことによ
り、微生物の増殖を防止する効果が得られる。なお、気
体を0℃以下に冷却した後に、イオン発生室21に送り
込み、0℃以下に冷却されたイオンを含むイオン化気体
27が還流するようにしてもさらに効果的である。ま
た、気体1を還流させることにより、外部の気体1から
冷却されたイオンを含むイオン化気体27を作る場合と
比較して、気体1を冷却するために必要なエネルギーを
減少させることができる。
【0033】上記実施の形態3では、イオン供給室内部
の気体1を循環させて用いる場合の例を示したが、図8
に示したように、イオン供給室28内部に空調機器33
を設けてイオン供給室28内部の空間を冷却して、そこ
にイオン発生室21よりオゾンを含まないイオン化され
た気体13を供給するようにしても、物体14を冷却さ
れたイオンを含んだイオン化気体27で処理することが
できる。しかしながら、空調機器33をイオン供給室2
8の内部に設けた場合、イオン供給室28内部に供給さ
れたイオンの一部が、空調機器33内に取り込まれ、空
調機器33内部の熱交換器24等の金属物体に衝突する
ことにより消滅するので、微生物の増殖抑制に用いられ
るイオンの量は減少する。従って、冷却されたイオンを
含むイオン化気体27をイオン供給室28内に供給し
て、イオン供給室28内部に格納されている物体14を
イオンで処理した後に、再び温度調節室22、イオン発
生室21の順で気体1を循環させることが望ましく、発
生させたイオンを効率良く微生物の増殖防止に用いるこ
とができる。
【0034】実施の形態4.上記実施の形態1では、イ
オン供給室28外の気体1がファン2により温度調節室
22に供給されて、そこで0〜10℃程度に冷却された
後に、イオン発生室21から冷却されたイオンを含むイ
オン化気体27として、イオン供給室28内に格納され
た物体14に対して継続的に供給して、物体14表面で
微生物が繁殖するのを防止するものを示したが、図9に
示すように、イオン供給室28外の気体1をファン2に
より温度調節室22に供給するようにし、そこで発熱抵
抗体29により60℃以上に加熱して、加熱した気体2
3をイオン発生室21に送り込むようにし、加熱された
イオンを含むイオン化気体27がイオン供給室28内に
放出されるようにしてもよく、微生物の増殖を防止する
ことができる。
【0035】イオン供給室28内に供給される加熱され
たイオンを含むイオン化気体27中の温度は、物体14
表面に存在している微生物の種類等によって異なるが、
気体1の温度を微生物の活性が弱くなる温度まで上げ、
イオン濃度を104 〜105個/cm3 とすると、温度
調節していないオゾンを含まないイオン化された気体1
3を使用する場合と比較して微生物の繁殖防止能力を高
めることができる。
【0036】例えば、Pseudomonas属細菌等
の低温菌の場合では、温度が35〜40℃になると、2
0〜30℃(最適増殖温度領域)の場合に比べて、増殖
速度は1/10程度に減少し、また、大腸菌等の中温菌
の場合では、温度が45〜50℃になると、35〜45
℃(最適増殖温度領域)の場合に比べて、増殖速度は1
/10程度に減少し、また、Bacillus cir
culans細菌等の高温菌では、温度が60〜65℃
になると、50〜60℃(最適増殖温度領域)の場合に
比べて、増殖速度は1/10程度に減少するといったよ
うに、微生物の種類によって同じ温度であっても増殖速
度が異なることがわかっており、このようなことを考慮
して、イオンを含むイオン化気体27の加熱温度を決定
し、負イオンで処理することが必要である。しかしなが
ら、通常の場合、低温菌、中温菌及び高温菌等のどの細
菌においても、増殖速度が1/10以下となる60℃以
上に気体の温度を調節し、その気体中に負イオンを発生
させて、微生物の増殖抑制を行うことが効果的である。
【0037】なお、上記実施の形態では、発熱抵抗体2
9を用いて、気体を加熱するものについて示したが、温
度調節室22内に冷却用の熱交換器24と加熱用の発熱
抵抗体29を設けて、冷却用の熱交換器24に接続され
た冷却器25と加熱用の発熱抵抗体29をON−OFF
して、気体を加熱するようにしてもよい。
【0038】実施の形態5.図10はこの発明の実施の
形態5による微生物繁殖防止装置を示す構成図であり、
図において、34はイオン発生室21に送り込む気体1
の温度を計測する温度センサー、35は温度センサー3
4によって計測された温度信号を入力信号として、温度
調節室22およびイオン発生室21に出力信号を送る制
御装置である。
【0039】次に動作について説明する。まず、ファン
2が外部の気体1を供給口4から取り込み、通気路3を
介して温度調節室22内に導く。この温度調節室22内
で、ファン2により取り込まれた気体1の温度が調節さ
れ、温度が調節された気体23がイオン発生室21に導
かれることになる。
【0040】温度調節室22とイオン発生室21をつな
ぐ通気路3内に設置された温度センサー34により、温
度調節された気体23の温度を検出して、電気信号が制
御装置35に送られる。電気信号を受け取った制御装置
35はイオン発生室21に電気信号を送る。そして、イ
オン発生室21内に設けられた複数の金属針電極7に印
加される負極性の直流パルス高電圧の値が変更され、負
イオンの発生量が変更される。これにより、イオン発生
室21に送り込む気体23の温度に合わせて、温度調節
された気体23中に適当量の負イオンを発生させること
ができ、温度調節されたイオンを含むイオン化気体27
により、効率良く微生物の増殖を防止することができ
る。
【0041】上記実施の形態では、制御装置35の出力
信号により、金属針電極7に印加する負極性の直流パル
ス高電圧の値を変更するようにしたが、直流パルス高電
圧のパルス周波数の値を変更するようにしても、負イオ
ンの発生量を変更することができる。
【0042】さらに、上記実施の形態では、制御装置3
5の出力信号により、金属針電極7に印加する負極性の
直流パルス高電圧の値を変更するようにしたが、ファン
2の回転数を変化させて、イオン発生室21内の両電極
間を通過する気体の速度を変更するようにしても、負イ
オンの発生量を変更することができる。
【0043】実施の形態6.図11はこの発明の実施の
形態6による微生物繁殖防止装置を示す構成図であり、
図において、36はイオン供給室28内の床面に設置さ
れた金属平板接地電極、37はイオン供給室28内の天
井面に設置された金属平板電極、38は金属平板電極3
7に直流の電圧を印加するための直流電圧発生器であ
る。
【0044】次に動作について説明する。イオン供給室
28外の気体1がファン2により温度調節室22に供給
されて、そこで冷却用の熱交換器24により0〜10℃
程度に冷却され、実施の形態1と同様に、イオン発生室
21から冷却されたイオンを含むイオン化気体27がイ
オン供給室28内の空間に放出される。通常の場合は、
空気を供給するので、冷却されたイオン化気体27が供
給される。次に、冷却されたイオンを含むイオン化気体
27がイオン供給室28内に送り込まれると、天井面に
設置された金属平板電極37に直流電圧発生器38から
負極性の直流電圧が印加される。金属平板電極37に負
極性の直流電圧が印加されると、床面から天井面に向か
う電界が発生し、その電界場に冷却されたイオンを含む
イオン化気体27が流入すると、冷却されたイオンを含
むイオン化気体27中の負イオンのみが下向きに移動し
て、電界場に置かれた物体14表面に供給される。これ
により、効率よく負イオンのみを物体14表面に供給す
ることができ、物体14表面に付着した微生物の増殖を
防止できる。
【0045】なお、天井面に備え付けられている金属平
板電極37に印加する直流電圧の値は、物体14に衝突
させるイオンの移動度、天井面の金属平板電極37と床
面の金属平板接地電極36間の距離及び物体14にイオ
ンを衝突させる時のイオンの速度から決めることができ
る。例えば、移動度が2cm2 /volt・secであ
るO2-イオンを20cm/secの速度で物体14に衝
突させようとする場合、天井面の金属平板電極37と床
面の金属平板接地電極36の間隔を3mとすると、天井
面の金属平板電極37に直流電圧発生器38から3kV
の負極性の直流電圧を印加するとよい。
【0046】上記実施の形態では、負イオンのみを物体
14に衝突させるものを示したが、正イオンを物体14
に衝突させる場合、天井面に備え付けられている金属平
板電極37に正極性の直流電圧を印加すればよい。
【0047】また、上記実施の形態では、冷却されたイ
オンを含むイオン化気体27中の負イオンを電界によっ
て移動させるものについて示したが、加熱されたイオン
を含むイオン化気体27中の負イオンを電界によって移
動させ物体14に衝突させて、物体14に付着している
微生物の増殖を防止するようにしてもよい。
【0048】また、上記実施の形態では、電界を用いて
イオンを移動させるものについて示したが、磁界を用い
てイオンのみを物体14表面に供給して、物体14に付
着している微生物の増殖を防止するようにしてもよい。
【0049】実施の形態7.図12はこの発明の実施の
形態7による微生物繁殖防止装置を示す構成図であり、
図において、39はオゾンを発生するオゾン発生器、4
0は冷却された空気23をオゾン発生器39とイオン発
生室21に供給する二方分岐管、41はオゾン発生器3
9より発生したオゾンとイオンを混合する絶縁性パイプ
(気体混合器)、42はオゾンを含んだ冷却されたイオ
ン化気体である。
【0050】次に動作について説明する。イオン供給室
28外の空気1がファン2により温度調節室22に供給
される。そこで冷却用熱交換器24により0〜10℃程
度に冷却された気体23は二方分岐管40を通ってイオ
ン発生室21及びオゾン発生器39に供給される。イオ
ン発生室21に供給された冷却された気体23は、コロ
ナ放電によりイオンが生成され、冷却されたイオンを含
むイオン化気体27となり、一方、オゾン発生器39に
供給された冷却された気体23中には、オゾンが生成さ
れる。冷却されたイオンを含むイオン化気体27と冷却
された気体23中のオゾンは絶縁性パイプ41で混合さ
れ、オゾンを含んだ冷却されたイオン化気体42とな
り、微生物が繁殖した物体14が格納されているイオン
供給室28内の空間に放出され、物体14表面で微生物
が増殖するのを防止する。
【0051】なお、オゾンは単独で殺菌剤として使用す
ることもできるが、オゾンは酸化力が強くオゾン濃度が
一定値以上になると有害であるため、殺菌能力を有する
濃度範囲で使用することは難しく、オゾン濃度を人間に
対して法的に問題がないとされている0.03ppm程
度にして、使用することが望ましい。しかしながら、オ
ゾンを含んだ冷却されたイオン化気体42では、オゾン
濃度が0.03ppmの低濃度領域下でも、オゾンとイ
オンの相乗効果により、イオンのみをイオン供給室28
内に供給した場合と比較して、微生物の増殖を防止する
能力を向上させることができる。また、物体14がオゾ
ンによって変色・変質されにくい場合は、オゾン濃度を
0.1ppm程度まで上げ、オゾンを含んだ冷却された
イオン化気体42を用いて物体14を短時間に処理する
ようにしてもよい。これにより、物体14表面に付着し
た微生物の増殖を防止する能力を高めることができる。
【0052】また、上記実施の形態では、オゾンを含ん
だ冷却されたイオンを含むイオン化気体42中のイオン
とオゾンの相乗効果によって微生物の繁殖を防止させる
ものについて示したが、加熱されたイオンを含むイオン
化気体42中のイオンとオゾンを用いて、物体14に付
着している微生物の増殖を防止するようにしてもよい。
【0053】さらに、また、上記実施の形態では、冷却
された気体23を二方分岐管40によってオゾン発生器
39とイオン発生室21の双方に送り込み、その後絶縁
性パイプ41によって混合し、オゾンを含んだ冷却され
たイオンを含むイオン化気体42を作り出すものについ
て示したが、イオン発生室21内の金属針電極7に負極
性の直流電圧を印加するようにして、イオン発生室21
において負イオンとオゾンの双方を発生させるようにし
て、オゾンを含んだ冷却されたイオンを含むイオン化気
体42を作り出すようにしてもよい。しかし、この場
合、金属針電極7に同じ電源から負極性の直流電圧を印
加するため、負イオンとオゾンの発生比率を自由に変え
ることは難しい。
【0054】実施の形態8.図13はこの発明の実施の
形態8による微生物繁殖防止装置を示す構成図であり、
図において、43はイオン発生室21の下流側に設置さ
れたイオン供給部である。
【0055】次に動作について説明する。外部の気体1
がファン2により温度調節室22に供給されて、そこで
冷却用の熱交換器24により0〜10℃程度に冷却され
る。冷却された気体23はイオン発生室21でイオン化
され、冷却されたイオンを含むイオン化気体27とな
り、イオン供給部43に導かれる。通常の場合は、空気
を供給するので、冷却されたイオンを含むイオン化気体
27が導かれる。イオン供給部43内の冷却されたイオ
ンを含むイオン化気体27が吹き出されている位置に、
微生物が表面に付着している物体14が置かれると、冷
却されたイオンを含むイオン化気体27が高濃度を維持
したまま、直接的にその物体14に吹き付けられるよう
になり、これにより、物体14表面において効率良く微
生物の増殖を防止することができる。
【0056】ここで、この実施の形態8における微生物
繁殖防止装置で発生される負イオンの寿命を調べた一実
験例について説明する。この実験例では、長さ5mmの
金属針電極7を7mm間隔で5本配置し、この金属針電
極7と幅1cm、長さ3cmの金属平板接地電極8のギ
ャップ長さ(電極間距離)を10mm、金属針電極7に
印加される直流高電圧を5kV、両電極間を通過する空
気の風速を約0.2m/sとするとともに、供給する空
気の温度を20℃、湿度を60%とする。
【0057】このような条件下で負イオンを発生させ
て、イオン供給部43とイオン濃度測定部の距離を変え
て、温度調節されたイオンを含むイオン化気体27中の
イオン濃度を測定して、イオンの寿命を調べた結果、負
イオン濃度が約106 個/cm 3 の場合、約105 個/
cm3 に濃度が低下するのに要する時間はほぼ10秒程
度であり、また、負イオン濃度が約105 個/cm3
場合、約104 個/cm 3 に濃度が低下するのに要する
時間はほぼ30秒程度であることが確認された。このよ
うに、温度調節されたイオンを含むイオン化気体27中
の負イオンの寿命は、高濃度になるほど短くなるので、
温度調節されたイオンを含むイオン化気体27を物体1
4表面に直接的に吹き付けることにより、高濃度の負イ
オンで物体14を処理することができ、効率的に微生物
の増殖防止を行うことができる。
【0058】また、上記実施の形態では、冷却されたイ
オンを含むイオン化気体27を物体14に直接的に吹き
付けて微生物の繁殖を防止させるものについて示した
が、60℃程度に加熱されたイオンを含むイオン化気体
27を物体14に直接的に吹き付けるようにして、物体
14に付着している微生物の増殖を防止するようにして
もよい。
【0059】さらにまた、上記実施の形態では、冷却さ
れたイオンを含むイオン化気体27を物体14に直接的
に吹き付けて微生物の繁殖を防止させるものについて示
したが、冷却されたイオンを含むイオン化気体27にオ
ゾンを添加し、オゾンを含んだ冷却されたイオンを含む
イオン化気体42を物体14に直接的に吹き付けるよう
にして、物体14に付着している微生物の増殖を防止す
るようにしてもよい。
【0060】実施の形態9.図14はこの発明の実施の
形態9による微生物繁殖防止装置を示す構成図であり、
図において、44は微生物が繁殖する物体14を格納す
る空間を有するとともに、温度調節室22により温度を
調節された負イオンを含むイオン化気体27をその空間
に供給する内面を絶縁材料でできた風路である。
【0061】次に動作について説明する。風路44外の
気体1がファン2により温度調節室22に供給されて、
そこで冷却用熱交換器24により0〜10℃程度に冷却
され、実施の形態1と同様に、イオン発生室21から冷
却されたイオンを含むイオン化気体27が風路44内の
空間に放出される。通常の場合は、空気を供給するの
で、冷却されたイオン化空気が供給される。その風路4
4内に、表面に微生物が付着している物体14が置かれ
ていると、冷却されたイオンを含むイオン化気体27
が、高濃度を維持したままその物体14に直接吹き付け
られるようになる。これにより、その物体14を冷却す
ると同時に、高濃度の負イオンを含んだイオンを含むイ
オン化気体27によって、物体14表面において微生物
の増殖を防止することができる。
【0062】また、物体14が風路44と電気的に絶縁
されるように、床面に絶縁材料で作られた棚を設けて
も、風路44内面全体を絶縁材料した時と同様の効果が
得られる。さらに、イオン発生室21に供給する気体の
温度を氷点下として、物体14表面における微生物の増
殖防止を行いながら、物体14を凍結させたり、イオン
発生室21に供給する気体の温度を60℃以上として、
物体14表面における微生物の増殖防止を行いながら、
物体14を温めることができる。
【0063】実施の形態10.図15はこの発明の実施
の形態10による微生物繁殖防止装置を示す構成図であ
り、図において45はイオンを物体14に吹き付けるイ
オン処理部であり、46はイオン処理部45内を通るよ
うに設置されているとともに、微生物が繁殖する物体1
4を運ぶベルトコンベアである。
【0064】次に動作について説明する。まず、イオン
処理部45では、外部の気体1がファン2により温度調
節室22に供給されて、そこで冷却用の熱交換器24に
より0〜5℃程度に冷却され、実施の形態1と同様に、
イオン発生室21から冷却されたイオンを含むイオン化
気体27が放出される。また、ベルトコンベア46は、
微生物が表面に付着している物体14を乗せて、イオン
処理部45内にその物体14を運んでいく。イオン処理
部45内では、負イオン濃度が106 〜107 個/cm
3 の冷却されたイオンを含むイオン化気体27がその物
体14表面に吹き付けられ、物体14表面で繁殖してい
る微生物が死滅させられ、その後、ベルトコンベア46
により、イオン処理部45外に運び出される。これによ
り、高濃度の負イオンを含んだ冷却されたイオンを含む
イオン化気体27の短時間処理により、物体14表面の
微生物の繁殖を効率的に防止することができる。
【0065】ここでは、イオン処理部45において、冷
却されたイオンを含むイオン化気体27によって、物体
14を冷やしながら、物体14表面において微生物の繁
殖を防止するものを示したが、加熱されたイオンを含む
イオン化気体27を物体14表面に吹き付けて、物体1
4を温めながら、物体14表面において微生物が繁殖す
るのを防止してもよい。
【0066】また、上記実施の形態では、冷却されたイ
オンを含むイオン化気体27を物体14に直接的に吹き
付けて微生物の繁殖を防止させるものについて示した
が、冷却されたイオンを含むイオン化気体27にオゾン
を添加し、オゾンを含んだ冷却されたイオンを含むイオ
ン化気体42を物体14に直接的に吹き付けるようにし
て、物体14に付着している微生物の増殖を防止するよ
うにしてもよい。
【0067】実施の形態11.図16はこの発明の実施
の形態11による微生物繁殖防止装置を示す構成図であ
り、図において、47はイオン供給室28内に設置さ
れ、物体14を回転させるためのターンテーブルであ
る。
【0068】次に動作について説明する。イオン供給室
28内に設置されたターンテーブル47上に物体14を
載せる。次に、イオン供給室28内の気体1がファン2
により温度調節室22に供給されて、そこで発熱抵抗体
29により60℃程度に加熱され、イオン発生室21か
ら加熱されたイオンを含むイオン化気体27がある一方
向から空間に放出される。加熱されたイオンを含むイオ
ン化気体27が放出されはじめると、ターンテーブル4
7が回転しはじめ、物体14に加熱されたイオンを含む
イオン化気体27が均一に当てられる。これにより、物
体14が均一に温められながら、物体14表面に付着し
ている微生物の増殖を防止することができる。また、物
体14が凍結されているときは、10℃以下に冷却され
たイオンを含むイオン化気体27により、物体14をむ
らなく解凍しながら、物体14表面に付着している微生
物の増殖を防止することができる。
【0069】実施の形態12.図17はこの発明の実施
の形態12による微生物繁殖防止装置を示す構成図であ
り、図において、48は物体14を貯蔵する貯留槽であ
り、49は貯留槽48内に貯蔵されている物体14を撹
拌する回転翼である。
【0070】次に動作について説明する。まず、貯留槽
48内に水分を含んだ物体14を入れる。次に、外部の
気体1がファン2により温度調節室22に供給されて、
そこで発熱抵抗体29により60℃以上に加熱され、イ
オン発生室21から加熱されたイオンを含むイオン化気
体27が貯留槽48内に供給される。加熱されたイオン
を含むイオン化気体27が貯留槽48に供給されると、
貯留槽48内に設置された回転翼49が回転しはじめ、
物体14が撹拌されて、物体14に加熱されたイオンを
含むイオン化気体27が均一に当てられるようになる。
これにより、加熱されたイオンを含むイオン化気体27
が全ての物体14から均等に水分を奪いながら、物体1
4表面に付着している微生物の増殖を防止することがで
きる。
【0071】また、上記実施の形態では、加熱されたイ
オンを含むイオン化気体27を物体14に直接的に吹き
付けて微生物の繁殖を防止させるものについて示した
が、加熱されたイオンを含むイオン化気体27にオゾン
を添加し、オゾンを含んだ加熱されたイオンを含むイオ
ン化気体42を物体14に直接的に吹き付けるようにし
て、物体14に付着している微生物の増殖を防止するよ
うにしてもよい。
【0072】実施の形態13.上記実施の形態12で
は、加熱されたイオンを含むイオン化気体27が貯留槽
48内で物体14を乾燥させると同時に、物体14表面
に付着した微生物の増殖を防止した後、空間に放出され
るものについて説明したが、図18に示すように、加熱
されたイオンを含むイオン化気体27が貯留槽48を通
過した後、乾燥室50に送り込まれ、そこで加熱された
イオンを含むイオン化気体27中の水分を除去して、温
度調節室22に還流するようにしてもよい。これによ
り、空気を加温するために必要な熱量を削減することが
できる。
【0073】実施の形態14.図19はこの発明の実施
の形態14による微生物繁殖防止装置を示す構成図であ
り、図において、51はイオン発生室21の下流側に設
置されたイオン放出部、52はイオン放出部51内に設
けられ、温度調節されたイオンを含むイオン化気体27
の吹き出し方向を変更し、表面部分が絶縁材料で作られ
た案内板、53は表面部分が絶縁材料で作られた案内板
52を自動的に動かす駆動用モーターである。
【0074】次に動作について説明する。イオン供給室
28外の気体1がファン2により温度調節室22に供給
されて、そこで温度調節され、実施の形態1と同様に、
イオン発生室21から温度調節されたイオンを含むイオ
ン化気体27がイオン放出部51に導かれ、イオン放出
部51内部に設置された案内板52が、駆動用モーター
53により動かされ、温度調節されたイオンを含むイオ
ン化気体27の吹き出し方向が変更されてイオン供給室
28内に放出され、イオン供給室28内のある部分に置
かれた物体14は、案内板52の動作に合わせて、間欠
的に温度調節されたイオンを含むイオン化気体27が吹
き付けられる。この発明ではイオン放出部51から温度
調節されたイオンを含むイオン化気体27が、微生物が
繁殖している物体14表面に直接吹き付けられるので、
イオン供給室28内の空間に放出した場合と比較して、
高濃度の負イオンを含むイオン化気体27を物体14表
面に間欠的に到達させることができる。従って、高濃度
の負イオンを含んだ温度調節されたイオンを含むイオン
化気体27を間欠的にイオン供給室28内のいろいろな
場所に置かれた物体14に供給することができ、多くの
物体14表面で微生物が繁殖するのを効率的に防止でき
ることになる。
【0075】イオン供給室28内の物体14に吹き付け
られる温度調節されたイオンを含むイオン化気体27中
の負イオン濃度は、物体14表面に存在している微生物
の種類やイオン供給室28内の温度、湿度等の条件によ
って異なるが、実験結果によると、連続処理であれば、
104 〜105 個/cm3 とするのが微生物の増殖防止
効果が大きくかつ経済的である。しかし、この発明では
間欠処理なので、負イオン濃度が高いほど、微生物の増
殖抑制効果は大きくなることを考慮して、負イオン濃度
を106 〜107 個/cm3 に上げて、負イオン処理を
行うことが望ましく、これにより、十分な微生物の増殖
防止効果が得られるとともに、物体14の処理効率を上
げることができる。
【0076】次に、温度調節されたイオンを含むイオン
化気体27を間欠的に物体14に吹き付けることによる
微生物の増殖防止効果を調べた結果、例えば一例ではあ
るが、負イオン濃度104 〜105 個/cm3 で、オゾ
ン濃度0.01ppm以下、温度20℃の温度調節され
たイオン化空気27を1分間イオン処理、5分間イオン
処理停止の6分サイクルで間欠処理を行った場合、連続
処理に比べてやや低下したが、ほぼ同様の微生物増殖抑
制効果が得られることがわかった。
【0077】しかしながら、例えば、5分間イオン処
理、25分間イオン処理停止の30分サイクルの間欠処
理を行った場合、前述の1分間イオン処理、5分間イオ
ン処理停止の6分サイクルの間欠処理を行った場合に比
べて、微生物の増殖抑制効果は減少することが認められ
た。このことにより、トータル時間でみると同じイオン
処理時間であっても、イオン処理停止時間が長くなるほ
ど、微生物の繁殖を防止する能力が減少することが確認
され、イオン放出部51内部に設置された案内板52を
できるだけ速く動かして、温度調節されたイオンを含む
イオン化気体27の吹き出し方向をできるだけ速く変え
ていくことが有効であり、微生物の増殖を防止する効果
が大きいことがわかった。
【0078】このように、温度調節されたイオンを含む
イオン化気体27を間欠的に物体14に直接吹き付ける
ことにより、温度調節されたイオンを含むイオン化気体
27を微生物が繁殖する物体14を格納する空間に放出
する場合と比べて、高濃度の負イオンを利用できるため
に、微生物の増殖を防止する効果が大きいとともに、効
率良く物体14を処理できることが確認された。
【0079】なお、上記実施の形態14では、温度調節
された負イオンを含んだイオン化気体27を用いて処理
した場合についての効果を示したが、イオン発生室21
内の金属針電極7に正極性の直流高電圧を印加して正イ
オンを生成させ、その正イオンをイオン供給室28に供
給するようにしても同様の効果が得られるが、負イオン
の方が正イオンに比べて微生物の繁殖を防止する効果が
大きい。
【0080】実施の形態15.上記実施の形態14で
は、イオン供給室28外の気体1がファン2により温度
調節室22に供給され、次にイオン発生室21でイオン
化され、温度調節されたイオンを含むイオン化気体27
がイオン放出部51からイオン供給室28内に格納され
た物体14に対して継続的に供給して、物体14表面で
微生物が繁殖するのを防止するものを示したが、図20
で示したように、イオン供給室28内の気体1をファン
2により温度調節室22、イオン発生室21の順で送り
込み、イオン放出部51から温度調節されたイオンを含
むイオン化気体27として、イオン供給室28内に格納
された物体14に対して吹き付けるようにし、物体14
に吹き付けられて、イオン濃度が減衰した温度調節され
たイオンを含むイオン化気体27を再び温度調節室22
に送り込むようにして、イオン供給室28内を温度調節
されたイオンを含むイオン化気体27が還流するように
構成してもよい。これにより、イオン供給室28内の壁
面や物体14や、イオン発生室21内の両電極間等で負
イオンは消滅するが、イオン放出部51から常に高濃度
のイオンを含んだ温度調節されたイオンを含むイオン化
気体27を物体14に直接吹き付けることができ、イオ
ン供給室28内に格納された物体14表面で、微生物が
増殖することを防止できる効果が得られるとともに、イ
オン供給室28内のガスが交換されることがないので、
イオン供給室28内の温度や湿度を調節しやすくなり、
温度や湿度を調節するのに必要なエネルギーを減少させ
ることができる。また、図21に示すように、イオン供
給室28内にファン2、イオン発生室21、イオン放出
部51等を設けても同様の効果が得られる。
【0081】実施の形態16.図22はこの発明の実施
の形態16による微生物繁殖防止装置を示す構成図であ
り、図において54はファン2、温度調節室22、イオ
ン発生室21から構成される微生物繁殖防止装置を回転
させる回転装置である。
【0082】次に動作について説明する。イオン供給室
28内の気体1がファン2により、温度調節室22を通
過し、イオン発生室21に導かれ、イオン発生室21か
ら温度調節されたイオンを含むイオン化気体27がイオ
ン供給室28に供給される。また、回転装置54はファ
ン2、温度調節室22やイオン発生室21から構成され
るイオン発生装置を回転させる。それにより、温度調節
されたイオンを含むイオン化気体27の吹き出し方向が
360゜変更され、イオン供給室28に供給される。こ
れにより、イオン供給室28内のある位置に置かれた物
体14には、回転装置54の動作に合わせて、間欠的に
温度調節されたイオンを含むイオン化気体27が吹き付
けられ、物体14表面の微生物の繁殖を防止することが
できる。
【0083】実施の形態17.上記実施の形態16で
は、ファン2、温度調節室22やイオン発生室21等か
ら構成される微生物繁殖防止装置を回転させて、物体1
4に対して間欠的に温度調節されたイオンを含むイオン
化気体27を吹き付けて、物体14表面で微生物が繁殖
するのを防止するものを示したが、図23に示したよう
に、イオン発生室21の下流側に回転通路55を設け
て、その回転通路55を回転させて温度調節されたイオ
ンを含むイオン化気体27の吹き出し方向を変更して、
物体14に対して間欠的に温度調節されたイオンを含む
イオン化気体27を吹き付けて、物体14表面で微生物
が繁殖するのを防止するようにしてもよい。この際、回
転通路55内面を絶縁材料で作り、回転通路55でイオ
ンが減少することを防ぐようにすることが好ましい。
【0084】実施の形態18.図24はこの発明の実施
の形態18による微生物繁殖防止装置を示す構成図であ
り、図において、56はイオン供給室28内部の天井面
に設置された移動用レール、57はファン2、温度調節
室22やイオン発生室21等から構成される微生物繁殖
防止装置に取り付けられており、移動用レール56上を
動く移動用モーター、58は移動用モーター56の位置
を決定するコントローラー(制御装置)である。
【0085】次に動作について説明する。まず、ファン
2、温度調節室22やイオン発生室21から構成される
微生物繁殖防止装置に取り付けられた移動用モーター5
7が、コントローラー58からの指令を受けて、移動用
レール56上を動き、物体14が置かれている位置の上
方部に移動する。そこで、イオン供給室28内の気体1
がファン2により、温度調節室22、イオン発生室21
の順で導かれ、イオン発生室21から温度調節されたイ
オンを含むイオン化気体27が物体14に吹き付けられ
る。そこで、温度調節されたイオンを含むイオン化気体
27が物体14にある時間吹き付けられると、コントロ
ーラー58から再び移動用モーター57に指令が出さ
れ、移動用モーター57は物体14が置かれた次の位置
に移動する。このように、イオン処理順序をプログラム
化していくことにより、イオン処理を順番に行うことが
でき、イオン供給室28内に格納されている物体14全
てに対して、効率的に微生物の増殖を防止することがで
きる。
【0086】実施の形態19.図25はこの発明の実施
の形態19による微生物繁殖防止装置を示す構成図であ
り、図において、59はイオン供給室28内に取り付け
られ、物体14が存在する位置方向を認識する位置検出
装置である。
【0087】次に、動作について説明する。まず、イオ
ン供給室28に取り付けられた主に電波発信部と電波受
信部から構成され、電波を用いて物体14が存在する方
向を認識する位置検出装置59が、電波発信部から電波
を発信し、物体14によって跳ね返された電波を電波受
信部が受け取る。発信した電波と受信した電波の位相差
を検出することにより、物体14の存在する方向を検出
する。次に、その位置信号が電気信号としてコントロー
ラー58に送られると、コントローラー58は駆動用モ
ーター53に電気信号を送り、駆動用モーター53を通
じて案内板52を動かす。
【0088】この際、イオン供給室28外の気体1がフ
ァン2により温度調節室22に供給されて、そこで温度
調節され、実施の形態1と同様に、イオン発生室21か
ら温度調節されたイオンを含むイオン化気体27がイオ
ン放出部51に導かれ、イオン放出部51内部に設置さ
れた案内板52が向けられている方向に合わせて、温度
調節されたイオンを含むイオン化気体27が放出され、
物体14に温度調節されたイオンを含むイオン化気体2
7が吹き付けられる。これにより、温度調節され、高濃
度のイオンを含んだイオン化気体27を物体14が存在
する方向に対して吹き出すことができるので、高濃度の
イオンを含んだ温度調節されたイオン化気体27によ
り、物体14表面等で微生物が繁殖するのを効率的に防
止することができる。
【0089】上記実施の形態では、物体14が存在する
方向を認識する位置検出装置59が電波を用いたものに
ついて示したが、電波の変わりにマイクロ波やレーザー
光等を用いて物体14が存在する方向を検出しても同様
の効果が得られる。また、CCDビデオカメラと二次画
像処理装置を組み合わせた方法により、画像を電気信号
に変えて、物体14が存在する方向を検出しても同様の
効果が得られる。
【0090】また、上記実施の形態では、物体14が存
在する位置方向を検出して、その方向に温度調節された
イオンを含むイオン化気体27を吹き出すものを示した
が、同時に物体14とイオン放出部51の距離を求め
て、温度調節されたイオンを含むイオン化気体27が物
体14に到達するときの温度調節されたイオンを含むイ
オン化気体27中の負イオン濃度を予測し、それに応じ
て、イオン発生室21内に設けられた複数の金属針電極
7に印加される負極性の直流高電圧の値や、負極性の直
流パルス高電圧のパルス周波数の値を変更したり、ファ
ン2の回転数を変化させてイオン発生室21内の両電極
間を通過する気体の速度を変更するようにして、イオン
発生室21で発生する温度調節されたイオンを含むイオ
ン化気体27中の負イオン濃度を設定し、物体14表面
に到達したときの温度調節されたイオンを含むイオン化
気体27中の負イオン濃度一定に保つことにより、物体
14表面に存在する微生物を均一に防止することができ
る。
【0091】また、上記実施の形態では、イオン供給室
28外の気体1をファン2により、温度調節室22、イ
オン発生室21の順に供給して、イオン発生室21から
温度調節されたイオンを含むイオン化気体27が物体1
4に吹き付けられるものについて示したが、イオン供給
室28内の気体1をファン2により、温度調節室22、
イオン発生室21の順に供給して、イオン発生室21か
ら温度調節されたイオンを含むイオン化気体27を物体
14に吹き付けるようにしてもよい。
【0092】実施の形態20.上記実施の形態18で
は、温度調節されたイオンを含むイオン化気体27をあ
る時間物体14に吹き付けるようにして、プログラムに
したがい、順番にイオン処理していくものを示したが、
図26に示したように、位置検出装置59により物体1
4が存在する位置を検出し、コントローラー58から電
気信号が移動用モーター57に送られ、移動用モーター
57が物体14が存在する位置の上方に移動し、温度調
節されたイオンを含むイオン化気体27が物体に吹き付
けられるようにしてもよい。これにより、イオン供給室
28内に格納されている物体14に効率良く温度調節さ
れたイオンを含むイオン化気体27を吹き付けることが
でき、物体14表面における微生物の増殖防止すること
ができる。
【0093】実施の形態21.上記実施の形態14,1
5及び19では、表面部分が絶縁材料で作られた案内板
52を使用するものについて示したが、図27に示すよ
うに、案内板52自体は導電性材料で作られたものを用
い、案内板52を支持する部分とイオン放出部51の壁
面の間にアクリル樹脂、ポリエチレン、ポリ塩化ビニ
ル、ガラスや石英ガラス等の絶縁材料からなる絶縁体1
2を挿入するようにしてもよく、上記実施の形態14,
15及び19と同様の効果が得られる。
【0094】実施の形態22.図28はこの発明の実施
の形態22による微生物繁殖防止装置を示す構成図であ
り、図において、60は冷却庫の壁面と同電位である金
属アース線、61は金属アース線60と接地先の接点を
開閉(ON−OFF)して、接地したり電気的に浮かし
たりするスイッチを有するスイッチボックスである。
【0095】イオン供給室28外の気体1がファン2に
より温度調節室22に供給されて、そこで温度調節さ
れ、実施の形態1と同様に、イオン発生室21から温度
調節されたイオンを含むイオン化気体27がイオン供給
室28に放出される。通常の場合は、空気を供給するの
で温度調節されたイオン化空気が供給される。イオン供
給室28内に供給された負イオンは、最初イオン供給室
28内の壁面や物体14等と衝突して消滅するが、スイ
ッチボックス61内のスイッチによって、金属アース線
60が接地されていないので、イオン供給室28内の壁
面等に負極性の電荷(静電気)がためられる。以上のよ
うに、最初イオンは消滅するが、時間が経過するにつれ
て壁面に電荷がためられると、イオンに対して反発力が
働き、壁面に衝突しなくなり、高濃度のイオンをイオン
供給室28の空間に維持できるようになる。
【0096】次に、物体14のイオン処理が終了する
と、スイッチボックス61内のスイッチによって、金属
アース線60が接地されて、イオン供給室28内の壁面
等にたまった負極性の電荷(静電気)が地面に流れてい
く。つまり、物体14をイオン処理した後、壁面等にた
まった静電気を除去し、その後物体14を取り出すとい
った順で行うのがよく、これにより、イオン処理後に人
間に対して静電気障害等が発生するのを防止できる。
【0097】なお、上記実施の形態では、イオン処理終
了のタイミングに合わせて、タイマー等を用いて、スイ
ッチボックス61内の接点の開閉を行うものについて示
したが、イオン供給室28の扉開閉に合わせて、スイッ
チボックス61内の接点の開閉を行ってもよい。
【0098】また、上記実施の形態では、負イオンを含
んだイオン化気体27をイオン供給室28内に供給し
て、負極性の電荷がイオン供給室28内の壁面にたまっ
たものについて示したが、正イオンを含んだイオンを含
むイオン化気体27をイオン供給室28内に供給して、
正極性の電荷がたまった場合についても、スイッチボッ
クス61内の接点を閉じることにより、正極性の電荷を
地面に逃がすことができる。
【0099】上記実施の形態では、たまった静電気を地
面に逃がすものを示したが、帯電している電荷と逆の電
荷を与えて、例えば負イオンによって壁面が帯電した場
合は、正電荷を与えて電気的に中和させても同様の効果
が得られる。
【0100】実施の形態23.図29はこの発明の実施
の形態23による微生物繁殖防止装置を示す構成図であ
り、図において、62は冷蔵車、63は冷蔵車62に付
随している冷却庫、64は冷却庫63の壁面と同電位で
ある金属鎖、65は金属鎖64を出し入れする回転モー
ターである。
【0101】次に動作について説明する。冷蔵車62に
付随している冷却庫63では、冷却庫63内部の気体1
がファン2により温度調節室22に供給されて、そこで
熱交換器24により0〜10℃程度に冷却され、イオン
発生室21から冷却されたイオンを含むイオン化気体2
7が冷却庫63内部に放出される。冷却庫63内に格納
されている物体14表面には、冷却されたイオンを含む
イオン化気体27が吹き付けられ、物体14表面に存在
する微生物が繁殖するのが防止される。しかしながら、
冷却庫63に供給される負イオンは、壁面等にも衝突し
て、壁面を帯電させてしまい、冷却庫63そのものが帯
電される。
【0102】このように、冷却庫63が帯電すると、物
体14を取り出す際に、静電気障害が起こり、安全面が
問題となってくる。このような問題を解消するために、
物体14を取り出す際に、回転モーター65が動いて、
金属鎖64を出していき、地面に接地させて、冷却庫6
3内部の壁面にたまった静電気を地面に逃がすようにす
る。これにより、冷却庫63にたまった静電気による人
間に対する静電気障害等が発生するのを防止できる。
【0103】実施の形態24.図30はこの発明の実施
の形態24による微生物繁殖防止装置を示す構成図であ
り、図において、66は金属平板電極37に交流の電圧
を印加するための交流電圧発生器である。
【0104】次に動作について説明する。イオン供給室
28内に設置されたターンテーブル47上に物体14を
載せると、イオン供給室28内の気体1がファン2によ
りイオン発生室21に送り込まれ、イオン発生室21か
らオゾンを含まないイオン化された気体13がある一方
向から空間に放出される。次に、オゾンを含まないイオ
ン化された気体13が放出されはじめると、ターンテー
ブル47が回転すると同時に、天井面に設置された金属
平板電極37に交流電圧発生器66から交流電圧が印加
される。金属平板電極37に交流電圧が印加されると、
物体14が内部から加熱され、加熱された物体14にオ
ゾンを含まないイオン化された気体13が均一に当てら
れる。これにより、温度とイオンの相乗効果が現れ、物
体14表面に付着している微生物の増殖を防止する能力
を向上させることができるとともに、物体14を均一に
温めることができる。また、物体14が凍結されている
ときは、物体14をむらなく解凍しながら、物体14表
面に付着している微生物の増殖を防止することができ
る。
【0105】実施の形態25.上記実施の形態24で
は、イオン供給室28の天井面に金属平板電極37を設
け、その金属平板電極37に交流電圧を印加して、物体
14を加熱しながら、その物体14にオゾンを含まない
イオン化された気体13を吹き付けて、物体14表面に
おいて微生物の増殖を防止するものについて示したが、
図31に示したように、オゾンを含まないイオン化され
た気体13を物体14に吹き付けるとともに、物体14
が置かれている床面を同時に冷却して、物体14を直接
冷却するようにして、温度とイオンの相乗効果により、
物体14表面に付着している微生物の増殖を防止する能
力を向上させることができる。
【0106】実施の形態26.図32はこの発明の実施
の形態26による微生物繁殖防止装置を示す構成図であ
り、図において、67は空気または酸素を供給するコン
プレッサ等の気体供給装置、68は微生物が繁殖する液
体を貯水する貯水器、69はオゾンを含まないイオン化
された気体13を気泡化して貯水器68の水中に供給す
るディフューザ(気液混合器)、70は気泡、71は被
処理水、72は被処理水71の温度を調節する温度調節
器、73は温度が調節された被処理水、74,75及び
76は電磁弁、77はオゾンを含まないイオン化された
気体13により処理された処理水、78は水位を計測す
るレベルセンサー、79は余剰のイオンを含むイオン化
された気体、80は余剰のイオンを除去する一対のメッ
シュ状金属網、81は余剰イオンが除去された処理気体
である。
【0107】次に動作について説明する。まず、電磁弁
74が開状態になると、温度調節器72に被処理水71
が送られ、被処理水71の温度が調節される。その後、
貯水器68に温度が調節された被処理水73が送られ、
貯水器68に温度が調節された被処理水73が貯水され
る。次に、気体供給装置67が稼働されると同時に電磁
弁75が開状態となると、イオン発生室21からオゾン
を含まないイオン化された気体13が発生する。
【0108】このオゾンを含まないイオン化された気体
13はセラミック等で作られたディフューザ69に送ら
れ、微細の気泡70となって貯水器68に散気される。
これにより、貯水器68内の温度を調節された被処理水
73はイオンを含有した微細の気泡70と接触し、水中
に存在する細菌等の微生物の繁殖が防止される。貯水器
68内の水は電磁弁76が開状態となると飲料水又はそ
の他の目的に応じて処理水77として使用される。ま
た、貯水器68内の処理水77が使用され、水位が低下
すると、レベルセンサー78から信号が出力され、電磁
弁74が開状態となり、被処理水71が温度調節器72
に送られ、被処理水71の温度が調節され、貯水器68
に再び送り込まれる。一方、余剰のイオン化された気体
79は接地された一対のメッシュ状の金属網80に導か
れ、余剰のイオンが除去された後、処理気体81として
放出される。
【0109】ここで、貯水器68の処理水77が間欠的
に使用される場合、気体供給装置67はそれに応じて間
欠的に運転される。一方、処理水77が連続的に使用さ
れる場合、被処理水71が連続的に供給されるため、気
体供給装置67は連続的に運転される。この時、オゾン
を含まないイオン化された気体13中のイオン濃度はで
きるだけ高い方が好ましい。また、貯水器68に供給さ
れるオゾンを含まないイオン化された気体13の流量
は、貯水器68での滞留時間が数分から数10分間程度
となるように注入するのが好ましい。
【0110】なお、上記実施の形態26では気体供給装
置67としてコンプレッサを用いたが、酸素ガスボンベ
又は液化酸素を用いて酸素ガスを供給するとイオンの発
生効率を高めることができる。
【0111】実施の形態27.上記実施の形態26では
オゾンを含まないイオン化された気体13のみをディフ
ューザ69に供給するものについて示したが、図33に
示すように、オゾンを発生するオゾン発生器39を設
け、絶縁性パイプ41で、オゾンを含まないイオン化さ
れた気体13とオゾンを混合し、その混合されたイオン
化気体42をディフューザ69に供給するようにしても
よい。この場合、イオンとオゾンの相乗効果が得られ、
微生物の繁殖をさらに確実に抑えられる。
【0112】実施の形態28.図34はこの発明の実施
の形態28による微生物繁殖防止装置を示す構成図であ
り、図において、82はオゾンを含まないイオン化され
た気体13で処理された処理水77を微粒子にして噴出
するノズル、83はオゾンを含まないイオン化された気
体13で処理された処理水77をノズル82に送り込む
液体ポンプである。
【0113】次に動作について説明する。まず、電磁弁
74が開状態になると、温度調節器72に被処理水71
が送られ、被処理水71が加熱される。この時、被処理
水71の温度は洗浄する物体に合わせて設定することが
望ましい。その後、貯水器68に加熱された被処理水7
3が送られ、貯水器68に加熱された被処理水73が貯
水される。次に、気体供給装置67が稼働されると同時
に電磁弁75が開状態となると、イオン発生室21から
オゾンを含まないイオン化された気体13が発生する。
【0114】このオゾンを含まないイオン化された気体
13はセラミック等で作られたディフューザ69に送ら
れ、微細の気泡70となって貯水器68中の液体に散気
される。これにより、貯水器68内の加熱された被処理
水73はイオンを含有した微細の気泡70と接触し、水
中に存在する細菌等の微生物の繁殖が防止される。貯水
器68内の水は電磁弁76が開状態となると、液体ポン
プ83に送り込まれ、ノズル82より微粒子化した処理
水77が噴出されて、物体14を洗浄する水として使用
される。また、貯水器68内の処理水77が使用され、
水位が低下すると、レベルセンサー78から信号が出力
され、電磁弁74が開状態となり、被処理水71が温度
調節器72に送られ、被処理水71が加熱され、貯水器
68に再び送り込まれる。一方、余剰のイオン化された
気体79は接地された一対のメッシュ状の金属網80に
導かれ、余剰のイオンが除去された後、処理気体81と
して放出される。これにより、物体14をオゾンを含ま
ないイオン化された気体13で処理された処理水77で
洗浄しながら、物体14表面に付着している微生物の増
殖を防止できる。
【0115】実施の形態29.図35はこの発明の実施
の形態29による微生物繁殖防止装置を示す構成図であ
り、図において、84はオゾンを含まないイオン化され
た気体13を加熱された処理水73に溶解・混合させる
エゼクタ(気液混合器)、85は昇温された被処理水7
4をエゼクタ84に送り込む圧縮ポンプである。
【0116】次に動作について説明する。まず、電磁弁
74が開状態になると、温度調節器72に被処理水71
が送られ、被処理水71が加熱される。その後、圧縮ポ
ンプ85に加熱された被処理水73が送られる。次に、
圧縮ポンプ85を運転して、加熱された被処理水73を
エゼクタ84に与えることにより、イオン発生室21か
ら発生されるオゾンを含まないイオン化された気体13
がその加熱された被処理水73中で微細の気泡となり、
その冷却水に溶解・混合される。このオゾンを含まない
イオン化された気体13を溶解した加熱された被処理水
はノズル82により微粒子化した処理水77が噴出され
て、物体14を洗浄する水として使用される。これによ
り、物体14をオゾンを含まないイオン化された気体1
3で処理された処理水77で洗浄しながら、物体14表
面に付着している微生物の増殖を防止できる。
【0117】実施の形態30.図36はこの発明の実施
の形態30による微生物繁殖防止装置を示す構成図であ
り、図において、86は貯水器68の上部に取り付けら
れたメッシュ状金属網、87は貯水器68の下部に取り
付けられた金属接地電極である。
【0118】次に動作について説明する。まず、電磁弁
74が開状態になると、温度調節器72に被処理水71
が送られ、被処理水71の温度が調節される。その後、
貯水器68に温度が調節された被処理水73が送られ、
貯水器68に温度が調節された被処理水73が貯水され
る。次に、気体供給装置67が稼働されると同時に電磁
弁75が開状態となると、イオン発生室21からオゾン
を含まないイオン化された気体13が発生する。このオ
ゾンを含まないイオン化された気体13はセラミック等
で作られたディフューザ69に送られ、微細の気泡70
となって貯水器68に散気される。
【0119】この際、貯水器68の上部に取り付けられ
たメッシュ状金属網86に直流電圧発生器38より負極
性の直流電圧が印加されると、メッシュ状金属網86と
金属接地電極87の間に電界場が発生する。この電界の
作用により、貯水器68内の温度を調節された被処理水
73中に供給された負イオンを含有した微細の気泡70
は下向きの力を受けて、温度を調節された被処理水73
中から抜け出しにくくなり、貯水器68内の温度調節さ
れた被処理水73中での滞留時間を長くすることができ
る。これにより、温度調節された被処理水73に十分な
量の負イオンを溶かすことができるようになり、被処理
水71中に存在する細菌等の微生物の繁殖を十分に防止
することができる。また、貯水器68内の処理水77が
使用され、水位が低下すると、レベルセンサー78から
信号が出力され、電磁弁74が開状態となり、被処理水
71が温度調節器72に送られ、被処理水71の温度が
調節され、貯水器68に再び送り込まれる。一方、オゾ
ンを含まないイオン化された気体13中の負イオンは貯
水器68に取り付けられたメッシュ状金属網86と金属
接地電極87によって、十分に温度調節された被処理水
73中に溶け込まされて、除去されるので、処理気体8
1として貯水器68外の空間に放出される。
【0120】ここで、貯水器68の処理水77が間欠的
に使用される場合、気体供給装置67はそれに応じて間
欠的に運転され、貯水器68内の温度調節された被処理
水73中にオゾンを含まないイオン化された気体13が
供給されている場合にかぎり、メッシュ状金属網86に
直流電圧発生器38から直流電圧が印加される。
【0121】また、貯水器68内の温度調節された被処
理水73を負イオンで処理する場合、オゾンを含まない
イオン化された気体13中のイオン濃度はできるだけ高
い方が好ましいが、オゾンを含まないイオン化された気
体13中のイオン濃度を高めるには限界があるため、貯
水器68内の温度調節された被処理水73に送り込むオ
ゾンを含まないイオン化された気体13の流量をあげる
ことが好ましい。しかしながら、オゾンを含まないイオ
ン化された気体13の流量をあげると、貯水器68内の
温度調節された被処理水73中での滞留時間が短くなる
ため、メッシュ状金属網86に直流電圧発生器38から
印加する直流電圧の値を高くして、電界を大きくし、滞
留時間を長くすることが望ましい。
【0122】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、微生
物が繁殖する物体及び/又はその物体を格納する空間に
イオンを含むイオン化気体を、温度10℃以下、湿度8
0%以上、負イオン濃度104 個/cm3 以上に調節
し、この調節後のイオン化気体を前記物体及び/又は空
間に供給するように構成したので、イオン化気体の温度
と湿度と負イオン濃度との相乗効果により、増殖速度が
異なる種々の微生物に共通して種々微生物の増殖速度を
低下させ、種々微生物の増殖抑制効果を増大させること
ができるという効果がある。
【0123】この発明によれば、微生物が繁殖する物体
を格納する空間にイオンを含むイオン化気体を供給する
微生物繁殖防止方法において、負イオン濃度が104
/cm3 以上のイオン化気体を、温度が10℃以下、湿
度が80%以上に調節された前記物体を格納する空間に
供給するように構成したので、イオン化気体の負イオン
濃度と、物体を格納する空間の調節された温度及び室と
の相乗効果によって、種々微生物の増殖抑制効果を増大
させることができるという効果がある。
【0124】この発明によれば、微生物が繁殖する物体
及び/又はその物体を格納する空間にイオンを含むイオ
ン化気体を、温度10℃以下、湿度80%以上、負イオ
ン濃度104 個/cm3 以上に調節し、この調節後のイ
オン化気体にオゾン濃度を0.1ppm以下のオゾンを
発生させ、そのオゾンを含んだ冷却イオン化気体を前記
物体及び/又は空間に供給するように構成したので、オ
ゾンを含む冷却イオン化気体の温度と湿度と負イオン濃
度とオゾン濃度との相乗効果によって、種々微生物の増
殖抑制効果を一層増大させることができるという効果が
ある。
【0125】この発明によれば、微生物が繁殖する物体
を格納する空間にイオンを含むイオン化気体を供給する
微生物繁殖防止方法において、負イオン濃度が104
/cm3 以上のイオン化気体にオゾン濃度が0.1pp
m以下のオゾンを発生させ、そのオゾンを含んだイオン
化気体を、温度が10℃以下、湿度が80%以上に調節
された前記物体を格納する空間に供給するように構成し
たので、イオン化気体の負イオン濃度と、そのイオン化
気体に発生させるオゾンの濃度と、物体格納空間の温度
及び湿度との相乗効果によって、種々微生物の繁殖抑制
効果を向上させることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による微生物繁殖防
止装置を示す構成図である。
【図2】 温度調節されたイオンを含むイオン化気体に
よってバクテリアの繁殖が抑えられることを証明する実
験の実験結果を示す表図である。
【図3】 温度と微生物の増殖速度の関係を示す表図で
ある。
【図4】 この発明の実施の形態1による微生物繁殖防
止装置を示す構成図である。
【図5】 この発明の実施の形態1による微生物繁殖防
止装置を示す構成図である。
【図6】 この発明の実施の形態2による微生物繁殖防
止装置を示す構成図である。
【図7】 この発明の実施の形態3による微生物繁殖防
止装置を示す構成図である。
【図8】 この発明の実施の形態3による微生物繁殖防
止装置を示す構成図である。
【図9】 この発明の実施の形態4による微生物繁殖防
止装置を示す構成図である。
【図10】 この発明の実施の形態5による微生物繁殖
防止装置を示す構成図である。
【図11】 この発明の実施の形態6による微生物繁殖
防止装置を示す構成図である。
【図12】 この発明の実施の形態7による微生物繁殖
防止装置を示す構成図である。
【図13】 この発明の実施の形態8による微生物繁殖
防止装置を示す構成図である。
【図14】 この発明の実施の形態9による微生物繁殖
防止装置を示す構成図である。
【図15】 この発明の実施の形態10による微生物繁
殖防止装置を示す構成図である。
【図16】 この発明の実施の形態11による微生物繁
殖防止装置を示す構成図である。
【図17】 この発明の実施の形態12による微生物繁
殖防止装置を示す構成図である。
【図18】 この発明の実施の形態13による微生物繁
殖防止装置を示す構成図である。
【図19】 この発明の実施の形態14による微生物繁
殖防止装置を示す構成図である。
【図20】 この発明の実施の形態15による微生物繁
殖防止装置を示す構成図である。
【図21】 この発明の実施の形態15による微生物繁
殖防止装置を示す構成図である。
【図22】 この発明の実施の形態16による微生物繁
殖防止装置を示す構成図である。
【図23】 この発明の実施の形態17による微生物繁
殖防止装置を示す構成図である。
【図24】 この発明の実施の形態18による微生物繁
殖防止装置を示す構成図である。
【図25】 この発明の実施の形態19による微生物繁
殖防止装置を示す構成図である。
【図26】 この発明の実施の形態20による微生物繁
殖防止装置を示す構成図である。
【図27】 この発明の実施の形態21による微生物繁
殖防止装置を示す構成図である。
【図28】 この発明の実施の形態22による微生物繁
殖防止装置を示す構成図である。
【図29】 この発明の実施の形態23による微生物繁
殖防止装置を示す構成図である。
【図30】 この発明の実施の形態24による微生物繁
殖防止装置を示す構成図である。
【図31】 この発明の実施の形態25による微生物繁
殖防止装置を示す構成図である。
【図32】 この発明の実施の形態26による微生物繁
殖防止装置を示す構成図である。
【図33】 この発明の実施の形態27による微生物繁
殖防止装置を示す構成図である。
【図34】 この発明の実施の形態28による微生物繁
殖防止装置を示す構成図である。
【図35】 この発明の実施の形態29による微生物繁
殖防止装置を示す構成図である。
【図36】 この発明の実施の形態30による微生物繁
殖防止装置を示す構成図である。
【図37】 従来の微生物繁殖防止装置を示す構成図で
ある。
【符号の説明】
1 気体、2 ファン(送風機)、3 通気路、14
物体、21 イオン発生室、22 温度調節室(温度調
節手段)、28 イオン供給室、36 金属平板接地電
極(金属平板)、37 金属平板電極(金属平板)、3
9 オゾン発生器、51 イオン放出部、58 コント
ローラー(制御装置)、60 金属アース線(アース
線)、61 スイッチボックス(スイッチ)、68 貯
水器、86メッシュ状金網(金属網)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池田 彰 兵庫県尼崎市塚口本町八丁目1番1号 三 菱電機株式会社中央研究所内 (72)発明者 太田 幸治 兵庫県尼崎市塚口本町八丁目1番1号 三 菱電機株式会社中央研究所内 Fターム(参考) 4B021 LA41 LP06 LT03 MC01 MK13 MP10

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 微生物が繁殖する物体及び/又はその物
    体を格納する空間にイオンを含むイオン化気体を供給す
    る微生物繁殖防止方法において、前記イオン化気体を、
    温度10℃以下、湿度80%以上、負イオン濃度104
    個/cm3 以上に調節し、この調節後のイオン化気体を
    前記物体及び/又は空間に供給することを特徴とする微
    生物繁殖防止方法。
  2. 【請求項2】 微生物が繁殖する物体を格納する空間に
    イオンを含むイオン化気体を供給する微生物繁殖防止方
    法において、負イオン濃度が104 個/cm 3 以上のイ
    オン化気体を、温度が10℃以下、湿度が80%以上に
    調節された前記物体を格納する空間に供給することを特
    徴とする微生物繁殖防止方法。
  3. 【請求項3】 微生物が繁殖する物体及び/又はその物
    体を格納する空間にイオンを含むイオン化気体を供給す
    る微生物繁殖防止方法において、前記イオン化気体を、
    温度10℃以下、湿度80%以上、負イオン濃度104
    個/cm3 以上に調節し、この調節後のイオン化気体に
    オゾン濃度を0.1ppm以下のオゾンを発生させ、そ
    のオゾンを含んだイオン化気体を前記物体及び/又は空
    間に供給することを特徴とする微生物繁殖防止方法。
  4. 【請求項4】 微生物が繁殖する物体を格納する空間に
    イオンを含むイオン化気体を供給する微生物繁殖防止方
    法において、負イオン濃度が104 個/cm 3 以上のイ
    オン化気体にオゾン濃度が0.1ppm以下のオゾンを
    発生させ、そのオゾンを含んだイオン化気体を、温度が
    10℃以下、湿度が80%以上に調節された前記物体を
    格納する空間に供給することを特徴とする微生物繁殖防
    止方法。
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CN111902526A (zh) * 2018-03-26 2020-11-06 夏普株式会社 清净空间维持装置、建筑结构体、细胞培养方法及细胞制造方法
JP2020195965A (ja) * 2019-06-03 2020-12-10 Wef技術開発株式会社 活性酸素発生装置

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