JP2003134708A - 電動機 - Google Patents

電動機

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JP2003134708A
JP2003134708A JP2001324995A JP2001324995A JP2003134708A JP 2003134708 A JP2003134708 A JP 2003134708A JP 2001324995 A JP2001324995 A JP 2001324995A JP 2001324995 A JP2001324995 A JP 2001324995A JP 2003134708 A JP2003134708 A JP 2003134708A
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teeth
rotor
iron core
winding
electric motor
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JP2001324995A
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English (en)
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Takeshi Tanaka
猛 田中
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Asmo Co Ltd
Original Assignee
Asmo Co Ltd
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Publication date
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  • Manufacture Of Motors, Generators (AREA)
  • Dc Machiner (AREA)
  • Iron Core Of Rotating Electric Machines (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】回転子に用いられている鉄心と巻線とを短時間
に分離することができる電動機を提供すること。 【解決手段】鉄心素板20は、第一ティース21及び第
二ティース22から構成されている。第一ティース21
及び第二ティース22は、鉄心素板20の中心から放射
状に延び且つ円周方向に沿って等角度間隔に交互に配列
されている。鉄心素板20は、第一ティース21と第二
ティース22を交互に組み付けることで、その中心に回
転軸14が貫通される貫通孔23を有する略円盤状に形
成されている。根元部21b,22bは回転軸14に圧
接しており、鉄心素板20と回転軸14は一体回転す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電動機に係り、詳し
くは回転子を構成する鉄心素板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、モータを分解する際、回転子とし
て鉄心に銅線を巻きつけた回転子について、巻線と鉄心
との分離作業が行われている。この分離作業は、例えば
全ての巻線を巻いた状態から逆向きに巻き戻して分離す
るという方法や、巻線を細かく裁断して巻線と鉄心を分
離する方法、または鉄心を極低温にして粉砕するなどの
方法がとられていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記したよ
うに回転子を分解する際の作業は、複雑な作業となって
いるため、モータの分解作業において、この回転子を分
解する作業に最も多くの作業時間を要するという問題が
あった。
【0004】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたものであって、その目的は、回転子に用いられて
いる鉄心と巻線とを短時間に分離することができる電動
機を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め、請求項1に記載の発明は、回転子の鉄心に巻線が巻
装された電動機において、前記鉄心は巻線が巻装された
ティース毎に分割され、前記複数のティースのうちの少
なくとも一つは前記回転子の径方向外側に引き抜き可能
に形成されていることを要旨とした。
【0006】請求項2に記載の発明は、前記複数のティ
ースは、各ティースにそれぞれ形成された係合部によっ
て隣接するティースの前記回転子の径方向の移動を規制
することを要旨とした。
【0007】請求項3に記載の発明は、前記鉄心は、複
数種類の前記ティースからなり、前記複数のティース
は、前記回転子の回転軸に圧接するように組付けられる
ことを要旨とした。
【0008】請求項4に記載の発明は、前記鉄心は、前
記回転子の径方向内側に突出した係合凸部を持つ第一テ
ィースと、前記第一ティースの前記係合凸部が係合され
る係合凹部を持つ第二ティースとからなり、前記第一及
び第二ティースは前記回転子の円周方向に沿って等角度
間隔に交互に配列されていることを要旨とした。
【0009】請求項5に記載の発明は、前記回転子の回
転軸には、前記ティースの係合状態を解除する凸部が形
成されていることを要旨とした。請求項6に記載の発明
は、前記ティースは、前記巻線が巻装される支柱部より
径方向内側部分が、該支柱部の幅以下に形成されている
ことを要旨とした。
【0010】(作用)請求項1に記載の発明によれば、
電動機の回転子を分解する際にティースは回転子から分
離される。従って、回転子に巻装された巻線も回転子か
ら容易に分離することができる。
【0011】請求項2に記載の発明によれば、ティース
は一定以上の力を加えられなければ回転子から抜け落ち
ない。従って、電動機の使用時に回転子が分解されるこ
とがない。
【0012】請求項3に記載の発明によれば、形状の異
なったティースを組み付けることで容易に鉄心が形成さ
れる。また鉄心と回転軸とを圧接させることにより、鉄
心と回転軸が一体で回転する。
【0013】請求項4に記載の発明によれば、ティース
を組み付けることによって容易に鉄心が形成される。請
求項5に記載の発明によれば、回転軸に形成された凸部
を利用することによってティース間の係合状態は容易に
解除される。
【0014】請求項6に記載の発明によれば、各ティー
スを鉄心素板の径方向外側に引き抜く際、ティースが巻
線に引っ掛かることがなくティースの分解作業を妨げな
い。
【0015】
【発明の実施の形態】(第一の実施の形態)以下、本発
明を直流モータに具体化した第一の実施の形態を図1〜
図4に従って説明する。
【0016】図1は、電動機としての直流モータ1の断
面図である。直流モータ1のモータハウジング2は、有
底筒状のヨーク3とエンドフレーム4とからなる。ヨー
ク3はその底部に軸受凹部5が凹設され、その軸受凹部
5に軸受6が固設されている。又、ヨーク3の内側面に
は、一対のマグネット8,9が固設されている。
【0017】エンドフレーム4はヨーク3の開口部に固
設され、同エンドフレーム4とヨーク3とで形成される
空間に回転子10が収容されている。エンドフレーム4
の内側面4aの中央位置には軸受凹部11が凹設され、
その軸受凹部11に軸孔12が形成されている。又、軸
受凹部11には軸受13が固設され、この軸受13と前
記ヨーク3に固設した軸受6とで前記回転子10の回転
軸14が回転可能に支持されている。
【0018】回転子10の回転軸14には積層鉄心15
が圧接されその積層鉄心15には巻線16が巻装され、
その巻線16の巻端は同じく回転軸14に固着された整
流子17の整流子片17aに接続されている。積層鉄心
15は、珪素鋼等で形成される多数の板状の鉄心素板2
0を積層することにより構成されている。
【0019】次に、鉄心素板20について図2に従って
説明する。図2は鉄心素板20の平面図である。各鉄心
素板20は、その表面に絶縁のための酸化被膜が形成さ
れている。鉄心素板20は、複数(本実施の形態ではそ
れぞれ六個)の第一ティース21及び第二ティース22
から構成されている。第一ティース21及び第二ティー
ス22は、鉄心素板20の中心から放射状に延び且つ円
周方向に沿って等角度間隔に交互に配列されている。鉄
心素板20は、第一ティース21と第二ティース22を
交互に組み付けることで、その中心に回転軸14が貫通
される貫通孔23を有する略円盤状に形成されている。
【0020】図3は第一ティース21の説明図、図4は
第二ティース22の説明図である。なお、図2において
は部材番号を付すと図面が煩雑となるため第一ティース
21及び第二ティース22の細部の部材番号について
は、この図3及び図4のみに表すこととする。
【0021】第一ティース21は、支柱部21a、根元
部21b、係合凸部21c,21d、巻線保持部21
e,21fから形成されている。支柱部21aは、鉄心
素板20(図2参照)の径方向(図3において上下方
向)に沿って延びる略長方形板状に形成されている。支
柱部21aの基端(径方向内側端であり図3において下
端)には、根元部21bが延出形成されている。根元部
21bはその幅が支柱部21aの幅よりも狭く形成さ
れ、その中心線は支柱部21aの中心線と略一致してい
る。根元部21bの反支柱部21a側端面は回転軸14
の外周面にあわせた凹曲面に形成されている。
【0022】根元部21bの両側(図3において左右両
側)には係合凸部21c,21dが支柱部21aの左右
両側から径方向内側(図3において下側)に向かって延
出形成されている。
【0023】係合凸部21c,21dの幅方向外側の面
は、支柱部21aの側面を延長して形成されている。従
って、係合凸部21c,21dは、支柱部21aの幅方
向外側に突出しない。係合凸部21c,21dは根元部
21bと対向する面が鉄心素板20の半径方向に対して
角度を持つように形成されている。従って、係合凸部2
1c,21dは、その先端の幅が基端部のそれに比べて
広く形成されている。
【0024】支柱部21aの先端には、巻線保持部21
e,21fが左右両方向に延出形成されている。第一テ
ィース21の先端面(支柱部21a及び巻線保持部21
e,21fの径方向外側端面)は、先端(図3において
上端)が凸曲面となるように形成されている。
【0025】第二ティース22は、支柱部22a、根元
部22b、係合凹部22c,22d、巻線保持部22
e,22fから形成されている。支柱部22aは、鉄心
素板20(図2参照)の径方向(図4において上下方
向)に沿って延びる略長方形板状に形成されている。支
柱部22aの基端(径方向内側端であり図4において下
端)には、根元部22bが延出形成されている。根元部
22bは、支柱部22aの基端を両側から斜面状に切り
欠いて先端が細くなるように形成されている。
【0026】係合凹部22c,22dは、第一ティース
21の係合凸部21c,21dが両側から係合される形
状となるように支柱部22aの基端近傍位置の両側から
中心に向かって凹状に切り欠くことによって形成されて
いる。
【0027】係合凹部22c,22dは、底面に近付く
につれてその幅が広くなるように形成されている。すな
わち、係合凹部22c,22dは、底がやや幅広となっ
ており、開口端がやや幅狭となるように形成されてい
る。係合凸部21c,21dは、係合凹部22c,22
dの内部に係合されており、幅が狭くなっている係合凹
部22c,22dの開口端によって径方向外側に抜け落
ちないように挟持されている。
【0028】根元部22b及び係合凹部22c,22d
は、ともに支柱部22aの先端及びその近傍位置をそれ
ぞれの形状に切り欠くことによって形成されている。従
って根元部22b及び係合凹部22c,22dは、支柱
部22aの幅方向外側に突出しない。
【0029】第二ティース22の根元部22b側の端面
は回転軸14の外周面にあわせた凹曲面に形成されてい
る。支柱部22aの先端には、巻線保持部22e,22
fが左右両方向に延出形成されている。第二ティース2
2の先端面(支柱部22a及び巻線保持部22e,22
fの径方向外側端面)は、先端(図4において上端)が
凸曲面となるように形成されている。
【0030】次に、上記のように構成された鉄心素板2
0を用いて構成された直流モータの回転子を分解すると
きの作用を図2に従って説明する。回転子10の分解を
行うときには、まず第一ティース21に径方向外側に向
かう力を加える。第一ティース21にその係合状態が解
除されるだけの力が加えられると第一ティース21は、
鉄心素板20の径方向外側に引き抜かれる。第一ティー
ス21の支柱部21aは、略長方形状に形成されてい
る。従って、第一ティース21の支柱部21aは、第一
ティース21が回転子10から引き抜かれる際に巻線1
6に引っ掛かることがなく、引き抜き作業を妨げない。
【0031】第一ティース21の係合凸部21c,21
dは、鉄心素板20の径方向内側に向かう凸部によって
形成されており、支柱部21aの幅方向外側に突出して
いない。従って、係合凸部21c,21dは、第一ティ
ース21が回転子10から引き抜かれる際に巻線16に
引っ掛かることがなく引き抜き作業を妨げない。
【0032】全ての第一ティース21を引き抜いてから
次に第二ティース22を鉄心素板20の径方向外側に向
かって全て引き抜く。第二ティース22の支柱部22a
は、略長方形に形成されている。また、根元部22b及
び係合凹部22c,22dは、支柱部22aの幅方向外
側に突出していない。従って、第一ティース21の時と
同様に第二ティース22は、引き抜かれる際に巻線16
に引っ掛かることがなく容易に引き抜かれる。
【0033】このようにして全ての第一ティース21及
び第二ティース22が引き抜かれると、回転軸14と巻
線16のみが残されるため巻線16も容易に処理され、
回転子10の分解作業が完了する。
【0034】上記したように、第一の実施の形態によれ
ば、以下の効果を有する。 (1)回転子10は、第一ティース21及び第二ティー
ス22を組み付けることによって形成されている。従っ
て、第一ティース21及び第二ティース22は、回転子
10から分離することができる。回転子10から第一テ
ィース21及び第二ティース22を分離すると、回転子
10は、回転軸14と巻線16のみとなる。そのため巻
線16を容易に回転子10から分離することができ、回
転子10を短時間で分解することができる。
【0035】(2)第一ティース21及び第二ティース
22は、鉄心素板20の径方向外側に向かって引き抜か
れる。従って、巻線16が鉄心素板20に巻装された状
態のままでも第一ティース21及び第二ティース22を
引き抜くことができ、回転子10の分解を容易に行うこ
とができる。
【0036】(3)第一ティース21及び第二ティース
22は、組み付け状態となると鉄心素板20となるよう
に形成されている。従って、鉄心素板20は、第一ティ
ース21及び第二ティース22を交互に組み付けること
によって容易に形成することができる。
【0037】(4)第一ティース21の支柱部21a
は、幅方向の大きさが変わらないように平板略長方形状
に形成されている。従って、支柱部21aは、回転子1
0の巻線16に引っ掛かりを起こさず容易に引き抜くこ
とができる。
【0038】(5)第一ティース21の係合凸部21
c,21dは、回転子10の径方向内側に向かって突出
しており、支柱部21aの幅方向外側に突出していな
い。従って、第一ティース21は、回転子10から分離
する際に巻線16に引っ掛かることがなく引き抜き作業
を妨げない。従って、第一ティース21は、容易に回転
子10から引き抜くことができる。
【0039】(6)第二ティース22は、略長方形状の
平板を切り欠くことによって根元部22b及び係合凹部
22c,22dを形成している。従って、根元部22b
及び係合凹部22c,22dは、支柱部22aの幅方向
外側に突出しない。そのため第二ティース22は、容易
に回転子10から引き抜くことができる。
【0040】(7)係合凸部21c,21dは、その先
端の幅が基端部のそれに比べて広く形成されている。ま
た、係合凹部22c,22dは、開口端がやや幅狭とな
り、係合凸部21c,21dを挟持している。そのた
め、電動機使用時に第一ティース21が抜け落ちるのを
防ぐ、すなわち回転子10が分解するのを防ぐことがで
きる。
【0041】(第二の実施の形態)以下、本発明の第二
の実施の形態を図5〜図9に従って説明する。図9は本
実施形態の回転子の断面図であり、図5は図9のA−A
線断面図である。第一ティース31及び第二ティース3
2は、第一の実施の形態と同様に鉄心素板30の中心部
から放射状に延び且つ円周方向に沿って等角度間隔に交
互に配列されている。鉄心素板30は、第一ティース3
1及び第二ティース32を交互に組み付けることで、そ
の中心に回転軸33が貫通される貫通孔34を有する略
円盤形状に形成されている。
【0042】図6は第一ティース31の説明図、図7は
第二ティース32の説明図である。なお、図5において
は部材番号を付すと図面が煩雑となるため第一ティース
31及び第二ティース32の細部の番号については、こ
の図6及び図7のみに表すこととする。
【0043】図6に示すように、第一ティース31は、
支柱部31a、根元部31b、係合凸部31c,31
d、巻線保持部31e,31fから形成されている。第
一ティース31は、前述した第一の実施の形態の第一テ
ィース21の根元部21bの突出を小さくしたものによ
り形成されている。従って、支柱部31a、係合凸部3
1c,31d、巻線保持部31e,31fは、前述した
第一の実施の形態における支柱部21a、係合凸部21
c,21d、巻線保持部21e,21fと同様の形状を
成している。なお、係合凸部31c,31dの径方向内
側への突出量をBとする。
【0044】図7に示すように第二ティース32は、支
柱部32a、根元部32b、係合凹部32c,32d、
巻線保持部32e,32fから形成されている。第二テ
ィース32は、前述した第一の実施の形態の第二ティー
ス22と同様の形状のものにより形成されている。
【0045】このように形成された第一ティース31及
び第二ティース32によって形成された貫通孔34は、
第一ティース31の根元部31bが歯車の凸部となるよ
うな歯車状に形成される。
【0046】貫通孔34には回転軸33が貫通されてい
る。第二ティース32の内周側端部に形成された根元部
32bは、回転軸33の外周面に圧接している。従っ
て、鉄心素板30は、回転軸33と一体で回転するよう
に回転軸33との固着状態とされている。
【0047】次に、回転軸33の形状を図8(a)及び
図8(b)に従って説明する。図8(a)は回転軸33
の側面図である。図8(b)は図8(a)のC−C線断
面図である。回転軸33は円柱形状を形成しており、所
定位置にスプライン部37が形成されている。スプライ
ン部37は、回転軸33の周面上に円周にわたって凸部
38が形成されている。凸部38は、その周面上に鉄心
素板30を形成する第一ティース31の円周上の位置に
対応して形成されている。すなわち第二の実施の形態の
回転軸33において凸部38は、回転軸33の外周面上
に等角度間隔に六つ形成されている。スプライン部37
における断面形状は凸部と凹部が交互に繰り返される歯
車状に形成されている。凸部38は回転軸33の軸線方
向と平行に突出している。凸部38は両端部39,40
がテーパ状の斜面となるように形成されている。
【0048】図9は回転子の側面からの断面図である。
整流子17は、スプライン部37の周囲に固着されてい
る。スプライン部37を形成している凸部38の最も突
出している部分は、回転軸33からDだけ突出してい
る。第二ティース32の根元部32bは、回転軸33に
圧接されているため、鉄心素板30を積層して形成され
た積層鉄心41も、回転軸33に圧接されており回転軸
33と一体で回動するように形成されている。
【0049】第一ティース31の根元部31bは、第一
の実施の形態で用いた第一ティース21の根元部21b
の突出を小さくしたものにより形成されているためスプ
ライン部37以外の場所では回転軸33と当接しない。
従って、回転軸33と第一ティース31との間には隙間
E(図9参照)が形成されている。凸部38の突出量D
と隙間Eとの差は、第一ティース31の径方向外側への
移動量Fとなる。移動量Fは、係合凸部31c,31d
の突出量B(図5及び図6参照)よりも大きくなるよう
に積層鉄心41及び回転軸33が形成されている。
【0050】次に、上記のように構成された電動機の回
転子を分解するときの作用を図9及び図10に従って説
明する。回転子10の分解を行うときには、回転軸33
が図9において右方向に付勢され、スプライン部37が
積層鉄心41内部に押し込まれる。スプライン部37が
積層鉄心41に押し込まれると、凸部38は第一ティー
ス31に対応する位置に形成されているため(図5参
照)凸部38の端部40に形成されたテーパ状の斜面
は、第一ティース31の根元部31bと当接する。
【0051】図9に示すように凸部38の先端と第一テ
ィース31の根元部31bが当接した状態から更にスプ
ライン部37を積層鉄心41に押し込むと第一ティース
31は、端部40に形成されたテーパ状の斜面によって
径方向外側への力を受ける。
【0052】図10は積層鉄心41にスプライン部37
が挿入された状態の説明図である。このようにして凸部
38が積層鉄心41の内部に挿入されると径方向外側へ
の力を受けた第一ティース31は、移動量Fだけ径方向
外側に移動する。移動量Fは、係合凸部31c,31d
の突出量Bよりも大きく形成されているのでFだけ移動
した第一ティース31は、係合凹部32c,32dとの
係合状態が解除される。係合凸部31c,31dと係合
凹部32c,32dの係合状態が解除されると第一ティ
ース31は、積層鉄心41から容易に分離することがで
きる。
【0053】第一ティース31が積層鉄心41から分離
されると、以下は第一の実施の形態と同様に第二ティー
ス42が分離され、最後には巻線16が分離されて回転
子10の分解作業が終了される。
【0054】上記したように、第二の実施の形態によれ
ば、以下の効果を有する。 (1)回転軸33のスプライン部37を積層鉄心41の
内部に挿入することによって、全ての第一ティース31
の係合凸部31c,31dは、係合凹部32c,32d
との係合状態が解除される。従って、第一ティース31
を分離することができ、巻線16と積層鉄心41とをよ
り容易に分離することができる。
【0055】(2)回転軸33のスプライン部37が積
層鉄心41の内部に挿入されると、凸部38によって径
方向外側に押圧された第一ティース31は、移動量Fだ
け径方向外側に移動する。従って、第一ティース31の
先端部が積層鉄心41の外周面から径方向外側に突出す
るため、容易に第一ティース31をつかむことができ、
第一ティース31の分離作業を速やかに行うことができ
る。
【0056】尚、本発明の実施形態は、上記実施の形態
に限定されるものではなく、以下のように変更してもよ
い。 ○上記第二の実施の形態では、複数の鉄心素板30は第
一ティース31及び第二ティース32が直線上に並ぶよ
うに真っ直ぐ積層させて積層鉄心41を形成した。しか
し、コギングトルクの発生を抑制するために鉄心素板3
0を所定角度ずつ回転させながら捩れをかけて積層鉄心
(図示省略)を形成してもよい。このように形成された
積層鉄心は、その中心部に形成される貫通孔34も捩れ
をもって形成される。
【0057】捩れをもった積層鉄心に挿入される回転軸
は、図11に示すように形成される。図11は回転軸4
5の側面図である。回転軸45は第二の実施の形態の凸
部38を周方向に捻って形成されている。回転軸45に
形成されるスプライン部46は、回転軸45の周面上に
全周にわたって捩れながら等角度間隔に形成された凸部
47によって形成されている。凸部47の捩れは積層鉄
心の中心部に形成された貫通孔34の捩れに対応して形
成されている。
【0058】このように回転軸45を捻って形成するこ
とによって回転軸45は、積層鉄心が捻って形成されて
いる場合においてもその捻れに合わせて第一ティース3
1を径方向外側に押し出し、係合状態を解除する。従っ
て、第一ティース31を回転子から分離することがで
き、捩れをもった積層鉄心においても回転子の分解を容
易に行うことができる。
【0059】○上記各実施の形態では、鉄心素板20
は、第一ティース21及び第二ティース22を六つずつ
交互に組み付けて形成したが、第一ティース21及び第
二ティース22を交互に組み付けて鉄心素板20が形成
されていればよい。従って、第一ティース21及び第二
ティース22が同数で組み付けられていればよく、例え
ば第一ティース21及び第二ティース22を五つずつ交
互に組み付けて鉄心素板を形成してもよい。
【0060】○上記各実施の形態では、鉄心素板20
は、第一ティース21及び第二ティース22を交互に組
み付けることによって形成したが、図12のような鉄心
素板50のような鉄心を用いてもよい。詳述すると、鉄
心素板50は、第一ティース51、第二ティース52及
び第三ティース53によって形成されている。第一ティ
ース51及び第二ティース52は、前述した第一の実施
の形態の第一ティース21及び第二ティース22と同じ
形状のものである。第三ティース53は、第三ティース
53の片側に係合凸部53aが形成され、他方に係合凹
部53bが形成されている。
【0061】これら三つのティース51〜53によって
形成された回転子10(図1参照)から第一、第二、第
三ティース51〜53を分離するときは、まず第一ティ
ース51が引き抜かれる。第一ティース51が引き抜か
れると、以後は片側のみ係合されている第三ティース5
3を順次引き抜いていく。第三ティース53を引き抜い
ていくと最後に第二ティース52が残るので最後に第二
ティース52が引き抜かれる。このようにして鉄心素板
50から全てのティース51〜53を引き抜いて回転子
10の分離作業が行われる。
【0062】このように鉄心素板50を形成すると、鉄
心素板50は、第一ティース51が抜け落ちない限り第
二ティース52及び第三ティース53が電動機使用時に
分解することがない。従って、電動機使用時に回転子1
0が分解されるのを防ぐことができる。なお、第一、第
二、第三ティース51〜53の配列は適宜変更してもよ
い。
【0063】○上記各実施の形態では、電動機として直
流モータ1に具体化したが、回転軸に固設された積層コ
アに巻線が巻装される回転子を備えた回転機械であるな
らば、その他のモータ又は発電機に具体化してもよい。
【0064】上記各実施形態から把握できる技術的思想
を以下に記載する。 (イ)前記係合部(21c,21d,22c,22d)
は、前記回転子(10)の径方向と角度を持った面によ
って隣接する前記ティース(21,22)の前記回転子
(10)の径方向の移動を規制することを特徴とする請
求項2に記載の電動機。この構成をとることにより、テ
ィースが係合することによって回転子の径方向に移動す
るのを防ぐことができ、電動機の使用時に回転子が分解
するのを防ぐことができる。
【0065】(ロ)前記ティース(21,22)を構成
する支柱部(21a,22b)の幅方向の大きさは、前
記鉄心(15)の径方向内側に向かうに従いしだいに小
さくなることを特徴とする請求項1〜6又は上記(イ)
のうちいずれか一項に記載の電動機。この構成によれ
ば、各ティースを鉄心素板の径方向外側に引き抜く際、
ティースを径方向外側に引き抜くにつれて巻線からの摩
擦抵抗が減少するため、ティースをより容易に鉄心素板
から分離することができる。
【0066】(ハ)前記鉄心(15)は、係合状態と被
係合状態が連鎖的に連なった前記ティース(51,5
2,53)によって形成されていることを特徴とする請
求項4に記載の電動機。この構成によれば、ティース間
の係合状態がより強いものとなり電動機使用中に回転子
が分解されるのを防ぐことができる。
【0067】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
回転子に用いられている鉄心と巻線とを短時間に分離す
ることができる電動機を提供することできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を具体化した実施の形態の直流モータ
の断面図。
【図2】 第一の実施の形態の鉄心素板の平面図。
【図3】 第一の実施の形態の第一ティースの説明図。
【図4】 第一の実施の形態の第二ティースの説明図。
【図5】 第二の実施の形態の鉄心素板の平面図。
【図6】 第二の実施の形態の第一ティースの説明図。
【図7】 第二の実施の形態の第二ティースの説明図。
【図8】 第二の実施の形態の回転軸の説明図。
【図9】 第二の実施の形態の回転子の断面図。
【図10】 第二の実施の形態の作用の説明図。
【図11】 別例の回転軸の説明図。
【図12】 別例の鉄心素板の説明図。
【符号の説明】
10…回転子、14…回転軸、15…鉄心、16…巻
線、20…鉄心素板、21…第一ティース、22…第二
ティース、21a,22a…支柱部、21c,21d…
係合凸部、22c,22d…係合凹部、38…凸部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H002 AA07 AB07 AB08 AC01 AC06 AC08 AE06 AE08 5H603 AA09 BB01 BB04 BB12 CA02 CA05 CB01 CC11 CC17 CD01 CD21 CE01 EE12 5H615 AA01 AA03 BB01 BB04 BB14 PP02 PP07 PP08 PP10 PP12 QQ02 QQ19 SS05 SS09 SS10 SS19 5H623 AA10 BB01 BB07 GG13 JJ05 LL02 LL03

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転子(10)の鉄心(15)に巻線
    (16)が巻装された電動機において、 前記鉄心(15)は巻線(16)が巻装されたティース
    毎に分割され、前記複数のティース(21,22)のう
    ちの少なくとも一つは前記回転子(10)の径方向外側
    に引き抜き可能に形成されていることを特徴とする電動
    機。
  2. 【請求項2】 前記複数のティース(21,22)は、
    各ティース(21,22)にそれぞれ形成された係合部
    (21c,21d,22c,22d)によって隣接する
    ティースの前記回転子(10)の径方向の移動を規制す
    ることを特徴とする請求項1に記載の電動機。
  3. 【請求項3】 前記鉄心(15)は、複数種類の前記テ
    ィース(21,22)からなり、 前記複数のティース(21,22)は、前記回転子(1
    0)の回転軸(14)に圧接するように組付けられるこ
    とを特徴とする請求項1又は2に記載の電動機。
  4. 【請求項4】 前記鉄心(15)は、前記回転子(1
    0)の径方向内側に突出した係合凸部(21c,21
    d)を持つ第一ティース(21)と、 前記第一ティース(21)の前記係合凸部(21c,2
    1d)が係合される係合凹部(22c,22d)を持つ
    第二ティース(22)とからなり、 前記第一及び第二ティース(21,22)は前記回転子
    (10)の円周方向に沿って等角度間隔に交互に配列さ
    れていることを特徴とする請求項3に記載の電動機。
  5. 【請求項5】 前記回転子(10)の回転軸(14)に
    は、前記ティース(21,22)の係合状態を解除する
    凸部(38)が形成されていることを特徴とする請求項
    1〜5のうちいずれか一項に記載の電動機。
  6. 【請求項6】 前記ティース(21,22)は、前記巻
    線(16)が巻装される支柱部(21a,22a)より
    径方向内側部分が、該支柱部(21a,22a)の幅以
    下に形成されていることを特徴とする請求項1〜5のう
    ちいずれか一項に記載の電動機。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007143283A (ja) * 2005-11-17 2007-06-07 Mitsui High Tec Inc 積層鉄心及びその製造方法
JP2012504933A (ja) * 2008-12-23 2012-02-23 アエロディーン・エンジニアリング・ゲーエムベーハー 同期機
JP2013110933A (ja) * 2011-11-24 2013-06-06 Toyota Motor Corp 回転電機用ロータ
JP2013138586A (ja) * 2011-12-28 2013-07-11 Daikin Ind Ltd 電機子および電機子の製造方法

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