JP2003133953A - アナログ/デジタル変換回路 - Google Patents

アナログ/デジタル変換回路

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JP2003133953A
JP2003133953A JP2001332530A JP2001332530A JP2003133953A JP 2003133953 A JP2003133953 A JP 2003133953A JP 2001332530 A JP2001332530 A JP 2001332530A JP 2001332530 A JP2001332530 A JP 2001332530A JP 2003133953 A JP2003133953 A JP 2003133953A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡易な回路設計にて、巡回ノイズが可聴帯域
の出力信号に与える影響を低減することが可能なアナロ
グ/デジタル変換回路1を提供する。 【解決手段】 High側の出力FET7をオン状態に
する時間と、Low側の出力FET7をオン状態にする
時間とのバランスを調整するデッドタイムコントロール
回路3を備えている。具体的には、デッドタイムコント
ロール回路3においてプラス側の入力端子と出力端子と
の間に接続された抵抗R1とコンデンサC1とにより決
定される時定数R1C1と、マイナス側の入力端子と出
力端子との間に接続された抵抗R2とコンデンサC2と
により決定される時定数R2C2とが異なるように設定
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、完全な0レベルの
入力信号に対してアナログ/デジタル変換回路のループ
特性に応じて発生するノイズが可聴帯域の出力信号に与
える影響を回避することが可能なアナログ/デジタル変
換回路に関する。
【0002】
【従来の技術】音響機器等に搭載される、アナログ信号
をデジタル信号に変換するアナログ/デジタル変換回路
については、完全な0レベルの入力信号に対してアナロ
グ/デジタル変換回路のループ特性に応じて発生するノ
イズ(以下、単にこのようなノイズを「巡回ノイズ」と
称す)が可聴帯域の出力信号に与える影響が問題とされ
ている。
【0003】上記の巡回ノイズの対策として、以下に説
明するような2通りの方法が従来講じられていた。
【0004】その1つの方法は、アナログ/デジタル変
換回路の帯域外の信号をディザとして混入する方法であ
る。たとえば、帯域が20KHzのアナログ/デジタル
変換回路に対して、100KHz程度の大きな周波数の
信号をディザとして混入する。これにより、入力信号が
完全な「0」レベルであるときにも、入力信号が100
KHzである場合と同様となる。したがって、巡回ノイ
ズ成分を可聴帯域外に押しやることができる。
【0005】もう1つの方法は、DCオフセットを入力
信号に加算する方法である。たとえば、帯域が20KH
zのアナログ/デジタル変換回路に対して、100KH
z程度まで入力信号にDCオフセットを加算する。これ
により、入力信号が完全な「0」レベルであるときに
も、入力信号が100KHzである場合と同様となる。
したがって、巡回ノイズ成分を可聴帯域外に押しやるこ
とができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
たディザを混入する方法では、ディザを生成するととも
に、アナログ/デジタル変換回路の出力段において、デ
ィザを除去する必要がある。そのようなディザの生成お
よび除去のための回路をアナログ/デジタル変換回路に
備えている必要があり、アナログ/デジタル変換回路の
回路設計が複雑になるという問題点が生ずる。
【0007】一方、DCオフセットを入力信号に加算す
る方法においては、アナログ/デジタル変換回路の出力
段におけるDCオフセットの影響を無くすため、ハイパ
スフィルターをアナログ/デジタル変換回路の出力段に
備えている必要がある。したがって、上記したディザを
混入する方法と同様に、アナログ/デジタル変換回路の
回路設計が複雑になるという問題が生じる。
【0008】本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされ
たものであって、その目的は、簡易な回路設計にて、巡
回ノイズが可聴帯域の出力信号に与える影響を低減する
ことが可能なアナログ/デジタル変換回路を提供するこ
とにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のアナログ/デジ
タル変換回路は、上記課題を解決するため、アナログ/
デジタル変換されたデジタル信号に基づいて、ハイサイ
ド出力素子と、ロウサイド出力素子とを交互に駆動する
ことにより、上記デジタル信号を増幅出力するスイッチ
ング手段を備えているアナログ/デジタル変換回路にお
いて、上記ハイサイド出力素子をオン状態にする時間
と、上記ロウサイド出力素子をオン状態にする時間との
バランスを調整するバランス調整手段を備えていること
を特徴としている。
【0010】すなわち、アナログ/デジタル変換回路
は、アナログ/デジタル変換されたデジタル信号に基づ
いて、ハイサイド出力素子と、ロウサイド出力素子と
を、スイッチング手段を用いて交互に駆動することによ
り、上記デジタル信号を増幅出力する。
【0011】ところで、アナログ/デジタル変換回路に
おいては、完全な0レベルの入力信号に対してアナログ
/デジタル変換回路のループ特性に応じて発生するノイ
ズ(巡回ノイズ)が可聴帯域の出力信号に与える影響が
問題とされている。
【0012】そこで、本発明では、特に、ハイサイド出
力素子をオン状態にする時間と、ロウサイド出力素子を
オン状態にする時間とのバランスを調整するバランス調
整手段を備えている。
【0013】上記の構成によれば、バランス調整手段に
より、ハイサイド出力素子をオン状態にする時間と、ロ
ウサイド出力素子をオン状態とする時間とが異なるよう
に設定することができる。すなわち、ハイサイド出力素
子と、ロウサイド出力素子とを、異なる電位にて駆動す
ることができる。したがって、ハイサイド出力素子また
はロウサイド出力素子のいずれかに、DCオフセットを
与えた状態とすることができる。
【0014】これにより、巡回ノイズによって発生する
スペクトラムを、可聴帯域外に押しやることができる。
また、ハイサイド出力素子をオン状態にする時間と、上
記ロウサイド出力素子をオン状態にする時間とのバラン
スは、アナログ/デジタル変換回路内部において調整可
能であり、アナログ/デジタル変換回路の出力段や入力
段に特別な回路を設ける必要が無い。
【0015】それゆえ、簡易な回路設計にて、巡回ノイ
ズが可聴帯域の出力信号に与える影響を低減することが
可能なアナログ/デジタル変換回路を提供することがで
きるという効果を奏する。
【0016】また、本発明のアナログ/デジタル変換回
路は、上記課題を解決するため、上記構成のアナログ/
デジタル変換回路において、上記スイッチング手段は、
一方側ハイサイド出力素子と一方側ロウサイド出力素子
とを交互に駆動する一方側スイッチング手段と、他方側
ハイサイド出力素子と他方側ロウサイド出力素子とを交
互に駆動する他方側スイッチング手段とを含んでいると
ともに、上記一方側ハイサイド出力素子を駆動する信号
を入力するための上記一方側スイッチング手段への入力
ラインと、上記他方側ロウサイド出力素子を駆動する信
号を入力するための上記他方側スイッチング手段への入
力とが接続されている一方、上記一方側ロウサイド出力
素子を駆動する信号を入力するための上記一方側スイッ
チング手段への入力ラインと、上記他方側ハイサイド出
力素子を駆動する信号を入力するための上記他方側スイ
ッチング手段への入力ラインとが接続されており、上記
バランス調整手段は、上記一方側ハイサイド出力素子を
オン状態にする時間と上記一方側ロウサイド出力素子を
オン状態にする時間とのバランス、および他方側ハイサ
イド出力素子をオン状態にする時間と上記他方側ロウサ
イド出力素子をオン状態とする時間とのバランスを調整
することを特徴としている。
【0017】上記の構成によれば、バランス調整手段に
より、一方側ハイサイド出力素子をオン状態にする時間
と、一方側ロウサイド出力素子をオン状態とする時間と
が異なるように設定することができる。同様に、他方側
ハイサイド出力素子をオン状態にする時間と、他方側ロ
ウサイド出力素子をオン状態とする時間とが異なるよう
に設定することができる。
【0018】すなわち、一方側ハイサイド出力素子およ
び一方側ロウサイド出力素子とを、異なる電位にて駆動
することができる。したがって、一方側ハイサイド出力
素子または一方側ロウサイド出力素子のいずれかに、D
Cオフセットを与えた状態とすることができる。同様
に、他方側ロウサイド出力素子または他方側ハイサイド
出力素子のいずれかについても、DCオフセットを与え
た状態とすることができる。
【0019】これにより、巡回ノイズによって発生する
スペクトラムを、可聴帯域外に押しやることができる。
また、ハイサイド出力素子をオン状態にする時間と、上
記ロウサイド出力素子をオン状態にする時間とのバラン
スは、アナログ/デジタル変換回路内部において調整可
能であり、アナログ/デジタル変換回路の出力段や入力
段に特別な回路を設ける必要が無い。
【0020】さらに、一方側ハイサイド出力素子および
他方側ロウサイド出力素子への入力ラインが接続されて
いるとともに、一方側ロウサイド出力素子および他方側
ハイサイド出力素子への入力ラインが接続されている。
したがって、4つの出力素子を、2つの入力信号で駆動
することができ、回路設計を簡略化することができる。
【0021】それゆえ、より簡易な回路設計にて巡回ノ
イズが可聴帯域の出力信号に与える影響を低減すること
が可能なアナログ/デジタル変換回路を提供することが
できるという効果を奏する。
【0022】また、本発明のアナログ/デジタル変換回
路は、上記課題を解決するため、上記構成のアナログ/
デジタル変換回路において、上記バランス調整手段は、
プラス側の入力端子および出力端子と、マイナス側の入
力端子および出力端子とを備えているとともに、上記プ
ラス側の入力端子と出力端子との間、および上記マイナ
ス側の入力端子と出力端子との間には、抵抗と、上記抵
抗と直列に接続されたコンデンサと、上記抵抗にフィー
ドバック接続されたダイオードとを有している回路がそ
れぞれ接続されている一方、上記プラス側の入力端子と
出力端子との間に接続された上記抵抗と上記コンデンサ
とにより決定される時定数と、上記マイナス側の入力端
子と出力端子との間に接続された上記抵抗と上記コンデ
ンサとにより決定される時定数とが異なることを特徴と
している。
【0023】上記の構成によれば、バランス調整手段
は、抵抗とコンデンサとからなる積分回路を構成すると
ともに、抵抗にはダイオードがフィードバック接続され
ている。また、バランス調整手段におけるプラス側の入
力端子と出力端子との間に接続された抵抗とコンデンサ
とにより決定される時定数と、バランス調整手段におけ
るマイナス側の入力端子と出力端子との間に接続された
抵抗とコンデンサとにより決定される時定数とが異な
る。
【0024】したがって、バランス調整手段のプラス側
の入力端子にあるクロックパルスを入力すると、プラス
側の出力端子には、上記クロックパルスよりも立ち上が
りタイミングが時間ΔT1だけ遅れ、上記クロックパル
スと立ち下がりタイミングが同じであるクロックパルス
が出力される。
【0025】また、マイナス側の入力端子には、プラス
側の入力端子に入力されたクロックパルスを反転したク
ロックパルスが入力される。そして、マイナス側の出力
端子には、上記の反転されたクロックパルスよりも立ち
上がりが時間ΔT2だけ遅れ、反転されたクロックパル
スと立ち下がりタイミングが同じであるクロックパルス
が出力される。
【0026】ここで、プラス側の入力端子と出力端子と
の間に接続された抵抗とコンデンサとにより決定される
時定数と、マイナス側の入力端子と出力端子との間に接
続された抵抗とコンデンサとにより決定される時定数と
が異なるため、上記のΔT1とΔT2とは、異なる値と
なる。
【0027】すなわち、バランス調整手段のプラス側の
出力端子から出力されるクロックパルスと、マイナス側
の出力端子から出力されるクロックパルスとのそれぞれ
において、電圧がHigh状態となる時間は異なるもの
となる。したがって、バランス調整手段のプラス側の出
力端子から出力されるクロックパルスと、マイナス側の
出力端子から出力されるクロックパルスとを、ハイサイ
ド出力素子およびロウサイド出力素子を駆動するための
信号としてスイッチング手段に出力すれば、ハイサイド
出力素子をオン状態にする時間と、ロウサイド出力素子
をオン状態とする時間とが異なるように設定することが
できる。
【0028】それゆえ、ハイサイド出力素子またはロウ
サイド出力素子のいずれかに、DCオフセットを与えた
状態とし、巡回ノイズによって発生するスペクトラム
を、可聴帯域外に押しやることができる。また、巡回ノ
イズを回避するための構成を、バランス調整手段に、抵
抗と、コンデンサと、ダイオードとにより構成するとい
う簡易な構成により実現することができる。
【0029】これにより、より簡易な回路設計にて巡回
ノイズが可聴帯域の出力信号に与える影響を低減するこ
とが可能なアナログ/デジタル変換回路を提供すること
ができるという効果を奏する。
【0030】また、本発明のアナログ/デジタル変換回
路は、上記課題を解決するため、上記構成のアナログ/
デジタル変換回路において、上記バランス調整手段は、
プラス側の入力端子および出力端子と、マイナス側の入
力端子および出力端子とを備えているとともに、上記プ
ラス側の入力端子に入力されるデジタル信号の立ち上が
りを時間ΔT1だけ遅延させる一方、該デジタル信号の
立ち下がりを遅延させずに上記プラス側の出力端子に出
力するとともに、上記マイナス側の入力端子に入力され
るデジタル信号の立ち上がりを上記ΔT1と異なる時間
である時間ΔT2だけ遅延させる一方、該デジタル信号
の立ち下がりを遅延させずに上記プラス側の出力端子に
出力することを特徴としている。
【0031】上記の構成によれば、バランス調整手段の
プラス側の入力端子にあるクロックパルスを入力し、そ
のクロックパルスを反転したクロックパルスをマイナス
側の入力端子に入力することにより、バランス調整手段
のプラス側の出力端子から出力されるクロックパルス
と、マイナス側の出力端子から出力されるクロックパル
スとのそれぞれにおいて、電圧がHigh状態となる時
間は異なるものとなる。
【0032】したがって、バランス調整手段のプラス側
の出力端子から出力されるクロックパルスと、マイナス
側の出力端子から出力されるクロックパルスとを、ハイ
サイド出力素子およびロウサイド出力素子を駆動するた
めの信号としてスイッチング手段に出力すれば、ハイサ
イド出力素子をオン状態にする時間と、ロウサイド出力
素子をオン状態とする時間とが異なるように設定するこ
とができる。
【0033】それゆえ、ハイサイド出力素子またはロウ
サイド出力素子のいずれかに、DCオフセットを与えた
状態とし、巡回ノイズによって発生するスペクトラム
を、可聴帯域外に押しやることができる。
【0034】それゆえ、簡易な回路設計にて、巡回ノイ
ズが可聴帯域の出力信号に与える影響を低減することが
可能なアナログ/デジタル変換回路を提供することがで
きるという効果を奏する。
【0035】
【発明の実施の形態】本発明の実施の一形態について図
1ないし図3に基づいて説明すれば、以下の通りであ
る。
【0036】本実施の形態のアナログ/デジタル変換回
路1は、図2に示すように、アナログ/デジタルコンバ
ータ(以下、単にADコンバータとする)2と、デッド
タイムコントロール回路(バランス調整手段)3と、レ
ベルシフト回路4と、第1ゲートドライバ回路(スイッ
チング手段、一方側スイッチング手段)5と、第2ゲー
トドライバ回路(スイッチング手段、他方側スイッチン
グ手段)6と、複数の出力FET(電界効果トランジス
タ:Field Effect Transistor )7…とを備えている。
【0037】ADコンバータ2は、外部から差動入力さ
れたアナログ信号を、PDM(Pulse Duration Modulat
ion :パルス期間変調)デジタル信号に変調する。デッ
ドタイムコントロール回路3は、ADコンバータ2から
入力されたPDMデジタル信号のパルスの立ち上がりタ
イミングと立ち下がりタイミングとを調整して、レベル
シフト回路4に出力するものである。デッドタイムコン
トロール回路3の詳細な構成については、後述する。
【0038】レベルシフト回路4は、デッドタイムコン
トロール回路3からの出力信号をレベルシフトするもの
である。さらに、レベルシフト回路4からのプラス出力
は、後述する第1ゲートドライバ回路5のHigh側
と、後述する第2ゲートドライバ回路6のLow側に入
力されている。一方、レベルシフト回路4からのマイナ
ス出力は、第1ゲートドライバ回路5のLow側と、第
2ゲートドライバ回路6のHigh側とに入力されてい
る。
【0039】第1ゲートドライバ回路5は、High側
の出力およびLow側の出力のそれぞれに接続された出
力FET(一方側ハイサイド出力素子、一方側ロウサイ
ド出力素子)7…を駆動するものである。同様に、第2
ゲートドライバ回路6は、High側の出力およびLo
w側の出力のそれぞれに接続された出力FET(他方側
ハイサイド出力素子、他方側ロウサイド出力素子)7…
を駆動するものである。
【0040】上記の構成により、アナログ/デジタル変
換回路1は、ADコンバータ2に入力されたアナログ信
号を、第1ゲートドライバ回路5に接続された出力FE
T7…と、第2ゲートドライバ回路6に接続された出力
FET7…とからデジタル信号としてそれぞれ出力す
る。出力FET7…からのデジタル信号は、ローパスフ
ィルタ8により高周波成分が除去され、外部の負荷9に
出力される。
【0041】次に、本発明の特徴点であるデッドタイム
コントロール回路3の詳細な構成について説明する。
【0042】図1に示すように、デッドタイムコントロ
ール回路3におけるプラス側入力とプラス側出力との間
には、抵抗R1と、ダイオードD1と、コンデンサC1
と、アンドゲートU1とが接続されている。同様に、デ
ッドタイムコントロール回路3におけるマイナス側入力
とマイナス側出力との間には、抵抗R2と、ダイオード
D2と、コンデンサC2と、アンドゲートU2とが接続
されている。
【0043】なお、デッドタイムコントロール回路3に
おけるプラス側入力とプラス側出力との間の回路構成
と、マイナス側入力とマイナス側出力との間の回路構成
とは同じであるので、以下の説明では、プラス側入力と
プラス側出力との間の回路構成について代表して説明す
る。
【0044】デッドタイムコントロール回路3における
プラス側入力とプラス側出力との間において、ダイオー
ドD1は、抵抗R1に対してフィードバック接続されて
いる。また、コンデンサC1の一方の接点は、抵抗R1
の出力とアンドゲートU1との間に接続されている。一
方、コンデンサC1の他方の接点は接地されている。
【0045】上記の構成により、コンデンサC1は、A
Dコンバータ2からデッドタイムコントロール回路3の
プラス側に入力されるデジタル信号に対して、時定数R
1C1により決定される応答特性により充電される。一
方、コンデンサC1が放電される場合には、放電電流は
ダイオードD1を経由するので、瞬時に放電が行われる
こととなる。
【0046】すなわち、図3に示すように、デッドタイ
ムコントロール回路3における、プラス側の入力波形
と、プラス側出力波形とを比較した場合、出力波形の立
ち上がりが入力波形の立ち上がりに対して一定時間遅れ
ることとなる。一方、コンデンサC1の放電は瞬時に行
われるため、プラス側の入力波形と出力波形とを比較し
た場合に、立ち下がりは同一のタイミングとなる。
【0047】上記の入出力波形における立ち上がりの時
間のずれをデッドタイムと称し、同図中ΔT1として示
している。このデッドタイムΔT1は、デッドタイムコ
ントロール回路3におけるプラス側の入出力を接続する
回路の時定数R1C1により決定されるものである。
【0048】同様に、マイナス側の入力波形と出力波形
とを比較した場合、出力波形の立ち上がりは入力波形に
対してデッドタイムΔT2だけ遅れ、出力波形の立ち下
がりは入力波形の立ち下がりと同一タイミングとなる。
上記のデッドタイムΔT2は、デッドタイムコントロー
ル回路3におけるマイナス側の入出力を接続する回路の
時定数R2C2とにより決定されるものである。
【0049】上記のデッドタイムΔT1の期間は、デッ
ドタイムコントロール回路3のプラス側の出力、および
マイナス側の出力はともにLowレベルである。同様
に、デッドタイムΔT2の期間も、プラス側、マイナス
側の出力は共にLowレベルとなる。すなわち、デッド
タイムΔT1・ΔT2の間は、第1および第2ゲートド
ライバ回路5・6のHigh側の出力FET7…と、L
ow側の出力FET7…とは、共にオフ状態となる。
【0050】なお、上記のようにデッドタイムΔT1・
T2を設けていない場合、デッドタイムコントロール回
路3への入力波形と出力波形との立ち上がりおよび立ち
下がりタイミングが同一となり、出力FET7…の立ち
上がりおよび立ち下がりの遅れにより、High側の出
力FET7と、Low側の出力FET7とを同時にオン
するタイミングが発生する。このように、High側の
出力FET7と、Low側の出力FET7とを同時にオ
ンすると、回路素子の破壊を誘引し好ましくない。
【0051】また、ΔT1と、ΔT2とは、巡回ノイズ
を回避するため、異なる値に設定されている。より具体
的には、ΔT1を決定する時定数R1C1と、ΔT2を
決定する時定数R2C2とが異なる値に設定されてい
る。以下、時定数R1C1とR2C2とが異なる値に設
定されている理由について説明する。
【0052】ΔT1と、ΔT2とが同じ値である場合
は、時定数R1C1と時定数R2C2とは同じ値であ
る。この場合、デッドタイムコントロール回路3へのプ
ラス側に入力された電圧は、抵抗R1とコンデンサC1
とにより積分された後、入力電圧の1/2である電位に
て出力される。同様に、デッドタイムコントロール回路
3のマイナス側に入力された電圧も、抵抗R2とコンデ
ンサC2とにより積分された後、入力電圧の1/2であ
る電位にて出力される。なお、上記のように、入力電圧
の1/2である電位にて出力されるのは、出力電圧が入
力電圧の平均値となるからである。
【0053】すなわち、デッドタイムコントロール回路
3からのプラス側出力およびマイナス側出力は、後段の
レベルシフト回路4(図2)、第1ゲートドライバ回路
5(図2)、および第2ゲートドライバ回路6(図2)
とを経由して、High側の出力FET7…と、Low
側の出力FET7…とを、同じ電位にて駆動する。
【0054】このような場合、巡回ノイズは、High
側の出力FET7…と、Low側の出力FET7…とか
ら同じ電位で出力されてしまうので、出力信号に与える
影響が大きくなる。
【0055】しかしながら、ΔT1とΔT2とが異なる
値である場合、デッドタイムコントロール回路3のプラ
ス側出力と、マイナス側出力とは、異なる電位となる。
したがって、デッドタイムコントロール回路3からのプ
ラス側出力およびマイナス側出力は、後段のレベルシフ
ト回路4(図2)、第1ゲートドライバ回路5(図
2)、および第2ゲートドライバ回路6(図2)とを経
由して、High側の出力FET7…と、Low側の出
力FET7…とを、異なる電位にて駆動することにな
る。
【0056】すなわち、ΔT1とΔT2とが異なる値で
ある場合、High側の出力FET7あるいはLow側
の出力FET7のいずれかにDCオフセットを与えた状
態と同じ状態となる。したがって、巡回ノイズによって
発生するスペクトラムを、可聴帯域外に押しやることが
できる。
【0057】このように、本実施の形態のアナログ/デ
ジタル変換回路1は、アナログ/デジタル変換されたデ
ジタル信号に基づいて、High側の出力FET7と、
Low側の出力FET7とを交互に駆動することによ
り、デジタル信号を増幅出力する第1ゲートドライバ回
路5あるいは第2ゲートドライバ回路6を備えているア
ナログ/デジタル変換回路において、High側の出力
FET7をオン状態にする時間と、Low側の出力FE
T7をオン状態にする時間とのバランスを調整するデッ
ドタイムコントロール回路3を備えているものである。
【0058】上記の構成によれば、デッドタイムコント
ロール回路3により、High側の出力FET7をオン
状態にする時間と、Low側の出力FET7をオン状態
とする時間とが異なるように設定することができる。す
なわち、High側の出力FET7と、Low側の出力
FET7とを、異なる電位にて駆動することができる。
したがって、High側の出力FET7またはLow側
の出力FET7のいずれかに、DCオフセットを与えた
状態とすることができる。
【0059】これにより、巡回ノイズによって発生する
スペクトラムを、可聴帯域外に押しやることができる。
また、High側の出力FET7をオン状態にする時間
と、Low側の出力FET7をオン状態にする時間との
バランスは、アナログ/デジタル変換回路1内部におい
て調整可能であり、アナログ/デジタル変換回路1の出
力段や入力段に特別な回路を設ける必要が無い。
【0060】それゆえ、簡易な回路設計にて、巡回ノイ
ズが可聴帯域の出力信号に与える影響を低減することが
可能なアナログ/デジタル変換回路1を提供することが
できるという効果を奏する。
【0061】また、本実施の形態のアナログ/デジタル
変換回路1は、上記構成のアナログ/デジタル変換回路
1において、High側の出力FET7とLow側の出
力FET7とを交互に駆動する第1ゲートドライバ回路
5と、High側の出力FET7とLow側の出力FE
T7とを交互に駆動する第2ゲートドライバ回路6とを
備えているとともに、High側の出力FET7を駆動
する信号を入力するための第1ゲートドライバ回路5へ
の入力ラインと、Low側の出力FET7を駆動する信
号を入力するための第2ゲートドライバ回路6への入力
とが接続されている一方、Low側の出力FET7を駆
動する信号を入力するための第1ゲートドライバ回路5
への入力ラインと、High側の出力FET7を駆動す
る信号を入力するための第2ゲートドライバ回路6への
入力ラインとが接続されており、デッドタイムコントロ
ール回路3は、第1ゲートドライバ回路5におけるHi
gh側の出力FET7をオン状態にする時間とLow側
の出力FET7をオン状態にする時間とのバランス、お
よび第2ゲートドライバ回路6におけるHigh側の出
力FET7をオン状態にする時間とLow側の出力FE
T7をオン状態とする時間とのバランスを調整するもの
である。
【0062】上記の構成によれば、デッドタイムコント
ロール回路3により、第1ゲートドライバ回路5におけ
るHigh側の出力FET7をオン状態にする時間と、
Low側の出力FET7をオン状態とする時間とが異な
るように設定することができる。同様に、第2ゲートド
ライバ回路6におけるHigh側の出力FET7をオン
状態にする時間と、Low側の出力FET7をオン状態
とする時間とが異なるように設定することができる。
【0063】すなわち、第1ゲートドライバ回路5にお
いてHigh側の出力FET7およびLow側の出力F
ET7とを、異なる電位にて駆動することができる。し
たがって、第1ゲートドライバ回路5におけるHigh
側の出力FET7またはLow側の出力FET7のいず
れかに、DCオフセットを与えた状態とすることができ
る。同様に、第2ゲートドライバ回路6におけるLow
側の出力FET7またはHigh側の出力FET7のい
ずれかについても、DCオフセットを与えた状態とする
ことができる。
【0064】これにより、巡回ノイズによって発生する
スペクトラムを、可聴帯域外に押しやることができる。
また、High側の出力FET7をオン状態にする時間
と、Low側の出力FET7をオン状態にする時間との
バランスは、アナログ/デジタル変換回路1内部におい
て調整可能であり、アナログ/デジタル変換回路1の出
力段や入力段に特別な回路を設ける必要が無い。
【0065】さらに、第1ゲートドライバ回路5におけ
るHigh側の出力FET7および第2ゲートドライバ
回路6におけるLow側の出力FET7への入力ライン
が接続されているとともに、第1ゲートドライバ回路5
におけるLow側の出力FET7および第2ゲートドラ
イバ回路6におけるHigh側の出力FET7への入力
ラインが接続されている。したがって、4つの出力素子
を、2つの入力信号で駆動することができ、回路設計を
簡略化することができる。
【0066】それゆえ、より簡易な回路設計にて巡回ノ
イズが可聴帯域の出力信号に与える影響を低減すること
が可能なアナログ/デジタル変換回路1を提供すること
ができるという効果を奏する。
【0067】また、本実施の形態のアナログ/デジタル
変換回路1は、デッドタイムコントロール回路3は、プ
ラス側の入力端子および出力端子と、マイナス側の入力
端子および出力端子とを備えているとともに、プラス側
の入力端子と出力端子との間、およびマイナス側の入力
端子と出力端子との間には、抵抗R1(R2)と、抵抗
R1(R2)と直列に接続されたコンデンサC1(C
2)と、抵抗R1(R2)にフィードバック接続された
ダイオードD1(D2)とを有している回路がそれぞれ
接続されている一方、プラス側の入力端子と出力端子と
の間に接続された抵抗R1とコンデンサC1とにより決
定される時定数R1C1と、マイナス側の入力端子と出
力端子との間に接続された抵抗R2とコンデンサC2と
により決定される時定数R2C2とが異なるものであ
る。
【0068】上記の構成によれば、デッドタイムコント
ロール回路3は、抵抗R1(R2)とコンデンサC1
(C2)とからなる積分回路を構成するとともに、抵抗
R1(R2)にはダイオードD1(D2)がフィードバ
ック接続されている。また、デッドタイムコントロール
回路3におけるプラス側の入力端子と出力端子との間に
接続された抵抗R1とコンデンサC1とにより決定され
る時定数R1C1と、デッドタイムコントロール回路3
におけるマイナス側の入力端子と出力端子との間に接続
された抵抗R2とコンデンサC2とにより決定される時
定数R2C2とが異なる。
【0069】したがって、デッドタイムコントロール回
路3のプラス側の入力端子にあるクロックパルスを入力
すると、プラス側の出力端子には、クロックパルスより
も立ち上がりタイミングが時間ΔT1だけ遅れ、上記ク
ロックパルスと立ち下がりタイミングが同じであるクロ
ックパルスが出力される。
【0070】また、マイナス側の入力端子には、プラス
側の入力端子に入力されたクロックパルスを反転したク
ロックパルスが入力される。そして、マイナス側の出力
端子には、上記の反転されたクロックパルスよりも立ち
上がりが時間ΔT2だけ遅れ、反転されたクロックパル
スと立ち下がりタイミングが同じであるクロックパルス
が出力される。
【0071】ここで、プラス側の入力端子と出力端子と
の間に接続された抵抗R1とコンデンサC1とにより決
定される時定数R1C1と、マイナス側の入力端子と出
力端子との間に接続された抵抗R2とコンデンサC2と
により決定される時定数R2C2とが異なるため、上記
のΔT1とΔT2とは、異なる値となる。
【0072】すなわち、デッドタイムコントロール回路
3のプラス側の出力端子から出力されるクロックパルス
と、マイナス側の出力端子から出力されるクロックパル
スとのそれぞれにおいて、電圧がHigh状態となる時
間は異なるものとなる。したがって、デッドタイムコン
トロール回路3のプラス側の出力端子から出力されるク
ロックパルスと、マイナス側の出力端子から出力される
クロックパルスとを、High側の出力FET7および
Low側の出力FET7を駆動するための信号として第
1ゲートドライバ回路5あるいは第2ゲートドライバ回
路6に出力すれば、High側の出力FET7をオン状
態にする時間と、Low側の出力FET7をオン状態と
する時間とが異なるように設定することができる。
【0073】それゆえ、High側の出力FET7また
はLow側の出力FET7のいずれかに、DCオフセッ
トを与えた状態とし、巡回ノイズによって発生するスペ
クトラムを、可聴帯域外に押しやることができる。ま
た、巡回ノイズを回避するための構成を、デッドタイム
コントロール回路3に、抵抗R1(R2)と、コンデン
サC1(C2)と、ダイオードD1(D2)とにより構
成するという簡易な構成により実現することができる。
【0074】これにより、より簡易な回路設計にて巡回
ノイズが可聴帯域の出力信号に与える影響を低減するこ
とが可能なアナログ/デジタル変換回路1を提供するこ
とができるという効果を奏する。
【0075】また、本実施の形態のアナログ/デジタル
変換回路1は、上記構成のアナログ/デジタル変換回路
1において、デッドタイムコントロール回路3は、プラ
ス側の入力端子および出力端子と、マイナス側の入力端
子および出力端子とを備えているとともに、上記プラス
側の入力端子に入力されるデジタル信号の立ち上がりを
時間ΔT1だけ遅延させる一方、該デジタル信号の立ち
下がりを遅延させずに上記プラス側の出力端子に出力す
るとともに、上記マイナス側の入力端子に入力されるデ
ジタル信号の立ち上がりを上記ΔT1と異なる時間であ
る時間ΔT2だけ遅延させる一方、該デジタル信号の立
ち下がりを遅延させずに上記プラス側の出力端子に出力
するものである。
【0076】上記の構成によれば、デッドタイムコント
ロール回路3のプラス側の入力端子にあるクロックパル
スを入力し、そのクロックパルスを反転したクロックパ
ルスをマイナス側の入力端子に入力することにより、デ
ッドタイムコントロール回路3のプラス側の出力端子か
ら出力されるクロックパルスと、マイナス側の出力端子
から出力されるクロックパルスとのそれぞれにおいて、
電圧がHigh状態となる時間は異なるものとなる。
【0077】したがって、デッドタイムコントロール回
路3のプラス側の出力端子から出力されるクロックパル
スと、マイナス側の出力端子から出力されるクロックパ
ルスとを、High側の出力FET7およびLow側の
出力FET7を駆動するための信号としてスイッチング
手段に出力すれば、High側の出力FET7をオン状
態にする時間と、Low側の出力FET7をオン状態と
する時間とが異なるように設定することができる。
【0078】それゆえ、High側の出力FET7また
はLow側の出力FET7のいずれかに、DCオフセッ
トを与えた状態とし、巡回ノイズによって発生するスペ
クトラムを、可聴帯域外に押しやることができる。
【0079】それゆえ、簡易な回路設計にて、巡回ノイ
ズが可聴帯域の出力信号に与える影響を低減することが
可能なアナログ/デジタル変換回路1を提供することが
できるという効果を奏する。
【0080】なお、本発明のアナログ/デジタル変換回
路は、アナログ信号入力部と、上記アナログ信号をデジ
タル信号に変換するAD変換部と、ハイサイド出力素子
とロウサイド出力素とのペアーによって構成されるもの
であって、上記AD変換部から出力された信号を増幅出
力するスイッチング手段と、上記スイッチング手段に貫
通電流が流れるのを防止する為のデッドタイムコントロ
ール手段とを備えたアナログ/デジタル変換回路におい
て、上記デッドタイムコントロール手段において、上記
ハイサイド出力素子および上記ロウサイド出力素子に与
える電圧付与時間のバランスを調整するバランス調整手
段を設ける構成であってもよい。
【0081】また、本発明のアナログ/デジタル変換回
路は、上記構成のアナログ/デジタル変換回路におい
て、上記スイッチング手段は、ハイサイド出力素子とロ
ウサイド出力素子とが交互に出力する一方の出力手段
と、ハイサイド出力素子とロウサイド出力素子とが交互
に出力する他方の出力手段とを備え、一方の出力手段の
ハイサイド出力素子と他方の出力手段のロウサイド出力
素子と、他方の出力手段のハイサイド出力素子と一方の
出力手段のロウサイド出力素子とが交互に結線されるこ
とによって、上記AD変換部から出力された信号を増幅
出力する平衡出力スイッチング手段である構成であって
もよい。
【0082】また、本発明のアナログ/デジタル変換回
路は、上記構成のアナログ/デジタル変換回路におい
て、上記バランス調整手段はコンデンサおよび抵抗によ
る遅延特性と帰還ダイオードの瞬時応答特性を利用して
なる構成であってもよい。
【0083】また、本発明のアナログ/デジタル変換回
路は、上記構成のアナログ/デジタル変換回路におい
て、上記バランス調整手段はプラス入力の立ち上がり時
にΔT1時間遅延させ、プラス入力の立ち下がり時は遅
延させず、マイナス入力の立ち上がり時はΔT2時間遅
延させ、マイナス入力の立ち下がり時は遅延させず、Δ
T1とΔT2に時間差を設ける構成であってもよい。
【0084】
【発明の効果】本発明のアナログ/デジタル変換回路
は、以上のように、ハイサイド出力素子をオン状態にす
る時間と、ロウサイド出力素子をオン状態にする時間と
のバランスを調整するバランス調整手段を備えているも
のである。
【0085】上記の構成によれば、ハイサイド出力素子
またはロウサイド出力素子のいずれかに、DCオフセッ
トを与えた状態とすることができる。これにより、巡回
ノイズによって発生するスペクトラムを、可聴帯域外に
押しやることができる。
【0086】また、ハイサイド出力素子をオン状態にす
る時間と、ロウサイド出力素子をオン状態にする時間と
のバランスは、アナログ/デジタル変換回路内部におい
て調整可能であり、アナログ/デジタル変換回路の出力
段や入力段に特別な回路を設ける必要が無い。
【0087】それゆえ、簡易な回路設計にて、巡回ノイ
ズが可聴帯域の出力信号に与える影響を低減することが
可能なアナログ/デジタル変換回路を提供することがで
きるという効果を奏する。
【0088】また、本発明のアナログ/デジタル変換回
路は、以上のように、上記構成のアナログ/デジタル変
換回路において、上記スイッチング手段は、一方側ハイ
サイド出力素子と一方側ロウサイド出力素子とを交互に
駆動する一方側スイッチング手段と、他方側ハイサイド
出力素子と他方側ロウサイド出力素子とを交互に駆動す
る他方側スイッチング手段とを含んでいるとともに、上
記一方側ハイサイド出力素子を駆動する信号を入力する
ための上記一方側スイッチング手段への入力ラインと、
上記他方側ロウサイド出力素子を駆動する信号を入力す
るための上記他方側スイッチング手段への入力とが接続
されている一方、上記一方側ロウサイド出力素子を駆動
する信号を入力するための上記一方側スイッチング手段
への入力ラインと、上記他方側ハイサイド出力素子を駆
動する信号を入力するための上記他方側スイッチング手
段への入力ラインとが接続されており、上記バランス調
整手段は、上記一方側ハイサイド出力素子をオン状態に
する時間と上記一方側ロウサイド出力素子をオン状態に
する時間とのバランス、および他方側ハイサイド出力素
子をオン状態にする時間と上記他方側ロウサイド出力素
子をオン状態とする時間とのバランスを調整するもので
ある。
【0089】上記の構成によれば、一方側ハイサイド出
力素子または一方側ロウサイド出力素子のいずれかに、
DCオフセットを与えた状態とすることができる。同様
に、他方側ロウサイド出力素子または他方側ハイサイド
出力素子のいずれかについても、DCオフセットを与え
た状態とすることができる。これにより、巡回ノイズに
よって発生するスペクトラムを、可聴帯域外に押しやる
ことができる。
【0090】また、ハイサイド出力素子をオン状態にす
る時間と、上記ロウサイド出力素子をオン状態にする時
間とのバランスは、アナログ/デジタル変換回路内部に
おいて調整可能であり、アナログ/デジタル変換回路の
出力段や入力段に特別な回路を設ける必要が無い。
【0091】さらに、一方側ハイサイド出力素子および
他方側ロウサイド出力素子への入力ラインが接続されて
いるとともに、一方側ロウサイド出力素子および他方側
ハイサイド出力素子への入力ラインが接続されている。
したがって、4つの出力素子を、2つの入力信号で駆動
することができ、回路設計を簡略化することができる。
【0092】それゆえ、より簡易な回路設計にて巡回ノ
イズが可聴帯域の出力信号に与える影響を低減すること
が可能なアナログ/デジタル変換回路を提供することが
できるという効果を奏する。
【0093】また、本発明のアナログ/デジタル変換回
路は、以上のように、上記構成のアナログ/デジタル変
換回路において、上記バランス調整手段は、プラス側の
入力端子および出力端子と、マイナス側の入力端子およ
び出力端子とを備えているとともに、上記プラス側の入
力端子と出力端子との間、および上記マイナス側の入力
端子と出力端子との間には、抵抗と、上記抵抗と直列に
接続されたコンデンサと、上記抵抗にフィードバック接
続されたダイオードとを有している回路がそれぞれ接続
されている一方、上記プラス側の入力端子と出力端子と
の間に接続された上記抵抗と上記コンデンサとにより決
定される時定数と、上記マイナス側の入力端子と出力端
子との間に接続された上記抵抗と上記コンデンサとによ
り決定される時定数とが異なるものである。
【0094】上記の構成によれば、バランス調整手段の
プラス側の出力端子から出力されるクロックパルスと、
マイナス側の出力端子から出力されるクロックパルスと
を、ハイサイド出力素子およびロウサイド出力素子を駆
動するための信号としてスイッチング手段に出力すれ
ば、ハイサイド出力素子をオン状態にする時間と、ロウ
サイド出力素子をオン状態とする時間とが異なるように
設定することができる。それゆえ、ハイサイド出力素子
またはロウサイド出力素子のいずれかに、DCオフセッ
トを与えた状態とし、巡回ノイズによって発生するスペ
クトラムを、可聴帯域外に押しやることができる。
【0095】また、巡回ノイズを回避するための構成
を、バランス調整手段に、抵抗と、コンデンサと、ダイ
オードとにより構成するという簡易な構成により実現す
ることができる。
【0096】それゆえ、より簡易な回路設計にて巡回ノ
イズが可聴帯域の出力信号に与える影響を低減すること
が可能なアナログ/デジタル変換回路を提供することが
できるという効果を奏する。
【0097】また、本発明のアナログ/デジタル変換回
路は、以上のように、上記構成のアナログ/デジタル変
換回路において、上記バランス調整手段は、プラス側の
入力端子および出力端子と、マイナス側の入力端子およ
び出力端子とを備えているとともに、上記プラス側の入
力端子に入力されるデジタル信号の立ち上がりを時間Δ
T1だけ遅延させる一方、該デジタル信号の立ち下がり
を遅延させずに上記プラス側の出力端子に出力するとと
もに、上記マイナス側の入力端子に入力されるデジタル
信号の立ち上がりを上記ΔT1と異なる時間である時間
ΔT2だけ遅延させる一方、該デジタル信号の立ち下が
りを遅延させずに上記プラス側の出力端子に出力するも
のである。
【0098】上記の構成によれば、バランス調整手段の
プラス側の出力端子から出力されるクロックパルスと、
マイナス側の出力端子から出力されるクロックパルスと
を、ハイサイド出力素子およびロウサイド出力素子を駆
動するための信号としてスイッチング手段に出力すれ
ば、ハイサイド出力素子をオン状態にする時間と、ロウ
サイド出力素子をオン状態とする時間とが異なるように
設定することができる。それゆえ、ハイサイド出力素子
またはロウサイド出力素子のいずれかに、DCオフセッ
トを与えた状態とし、巡回ノイズによって発生するスペ
クトラムを、可聴帯域外に押しやることができる。
【0099】それゆえ、簡易な回路設計にて、巡回ノイ
ズが可聴帯域の出力信号に与える影響を低減することが
可能なアナログ/デジタル変換回路を提供することがで
きるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアナログ/デジタル変換回路の一実施
形態におけるデッドタイムコントロール回路を示す回路
図である。
【図2】図1のデッドタイムコントロール回路を備える
アナログ/デジタル変換回路を示すブロック図である。
【図3】図1のデッドタイムコントロール回路への入出
力信号の波形を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
1 アナログ/デジタル変換回路 3 デッドタイムコントロール回路(バランス調整手
段) 5 第1ゲートドライバ回路(スイッチング手段、一
方側スイッチング手段) 6 第2ゲートドライバ回路(スイッチング手段、他
方側スイッチング手段) 7 出力FET(ハイサイド出力素子、ロウサイド出
力素子、一方側/他方側ハイサイド出力素子、一方側/
他方側ロウサイド出力素子) C1 コンデンサ C2 コンデンサ D1 ダイオード D2 ダイオード R1 抵抗 R2 抵抗
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5J022 AA12 AA16 AB08 BA02 CA07 CE02 CF07 5J055 AX29 BX16 DX10 DX13 DX60 DX83 EX07 EY01 EY10 EY12 EY21 EZ01 EZ20 EZ24 FX08 FX12 FX19 GX02

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アナログ/デジタル変換されたデジタル信
    号に基づいて、ハイサイド出力素子と、ロウサイド出力
    素子とを交互に駆動することにより、上記デジタル信号
    を増幅出力するスイッチング手段を備えているアナログ
    /デジタル変換回路において、 上記ハイサイド出力素子をオン状態にする時間と、上記
    ロウサイド出力素子をオン状態にする時間とのバランス
    を調整するバランス調整手段を備えていることを特徴と
    するアナログ/デジタル変換回路。
  2. 【請求項2】上記スイッチング手段は、 一方側ハイサイド出力素子と一方側ロウサイド出力素子
    とを交互に駆動する一方側スイッチング手段と、 他方側ハイサイド出力素子と他方側ロウサイド出力素子
    とを交互に駆動する他方側スイッチング手段とを含んで
    いるとともに、 上記一方側ハイサイド出力素子を駆動する信号を入力す
    るための上記一方側スイッチング手段への入力ライン
    と、上記他方側ロウサイド出力素子を駆動する信号を入
    力するための上記他方側スイッチング手段への入力とが
    接続されている一方、 上記一方側ロウサイド出力素子を駆動する信号を入力す
    るための上記一方側スイッチング手段への入力ライン
    と、上記他方側ハイサイド出力素子を駆動する信号を入
    力するための上記他方側スイッチング手段への入力ライ
    ンとが接続されており、 上記バランス調整手段は、上記一方側ハイサイド出力素
    子をオン状態にする時間と上記一方側ロウサイド出力素
    子をオン状態にする時間とのバランス、および他方側ハ
    イサイド出力素子をオン状態にする時間と上記他方側ロ
    ウサイド出力素子をオン状態とする時間とのバランスを
    調整することを特徴とする請求項1に記載のアナログ/
    デジタル変換回路。
  3. 【請求項3】上記バランス調整手段は、プラス側の入力
    端子および出力端子と、マイナス側の入力端子および出
    力端子とを備えているとともに、 上記プラス側の入力端子と出力端子との間、および上記
    マイナス側の入力端子と出力端子との間には、 抵抗と、 上記抵抗と直列に接続されたコンデンサと、 上記抵抗にフィードバック接続されたダイオードとを有
    している回路がそれぞれ接続されている一方、 上記プラス側の入力端子と出力端子との間に接続された
    上記抵抗と上記コンデンサとにより決定される時定数
    と、上記マイナス側の入力端子と出力端子との間に接続
    された上記抵抗と上記コンデンサとにより決定される時
    定数とが異なることを特徴とする請求項1または2に記
    載のアナログ/デジタル変換回路。
  4. 【請求項4】上記バランス調整手段は、 プラス側の入力端子および出力端子と、マイナス側の入
    力端子および出力端子とを備えているとともに、 上記プラス側の入力端子に入力されるデジタル信号の立
    ち上がりを時間ΔT1だけ遅延させる一方、該デジタル
    信号の立ち下がりを遅延させずに上記プラス側の出力端
    子に出力するとともに、 上記マイナス側の入力端子に入力されるデジタル信号の
    立ち上がりを上記ΔT1と異なる時間である時間ΔT2
    だけ遅延させる一方、該デジタル信号の立ち下がりを遅
    延させずに上記プラス側の出力端子に出力することを特
    徴とする請求項1または2に記載のアナログ/デジタル
    変換回路。
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JP2009088673A (ja) * 2007-09-27 2009-04-23 Toyota Central R&D Labs Inc 発振装置及びアレイアンテナ装置

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WO2004109919A1 (ja) * 2003-06-05 2004-12-16 Seiko Epson Corporation デジタル差動増幅制御装置
JP2009088673A (ja) * 2007-09-27 2009-04-23 Toyota Central R&D Labs Inc 発振装置及びアレイアンテナ装置

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