JP2003133787A - 電磁波シールド膜付き基板 - Google Patents

電磁波シールド膜付き基板

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JP2003133787A
JP2003133787A JP2001328715A JP2001328715A JP2003133787A JP 2003133787 A JP2003133787 A JP 2003133787A JP 2001328715 A JP2001328715 A JP 2001328715A JP 2001328715 A JP2001328715 A JP 2001328715A JP 2003133787 A JP2003133787 A JP 2003133787A
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electromagnetic wave
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JP2001328715A
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Masaji Onishi
正司 大西
Keiji Sato
敬二 佐藤
Yasutaka Tsuda
康孝 津田
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Central Glass Co Ltd
Original Assignee
Central Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 透明導電膜の抵抗値がシート抵抗として1.
2Ω/□以下であり電磁遮蔽性能に優れるとともに、可
視光透過率が60%以上と高く、且つ反射率も低いため
に画像表示が見易く、さらに耐湿性にも優れたバランス
のとれた電磁波シールド膜付き基板を安価に得ること。 【解決手段】透明基板表面に、基板側から、膜厚が35
〜63nmを有する第1誘電体層/膜厚が18〜28n
mを有する第1銀層/膜厚が70〜100nmを有する
第2誘電体層/膜厚が20〜30nmを有する第2銀層
/膜厚が70〜105nmを有する第3誘電体層/膜厚
が18〜29nmを有する第3銀層/膜厚が35〜63
nmを有する第4誘電体層からなる透明導電膜を被覆
し、該膜表面の抵抗値(シート抵抗)が1.2Ω/□以
下であり、可視光線透過率が60%以上であること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラズマディスプ
レイパネル(以下、PDPと略す)、カソードレイチュ
ーブ(CRT)、液晶ディスプレイ(LCD)、エレク
トロルミネッセンス(EL)などのディスプレイの前面
から発生する電磁波或いはリモコンの誤動作を生じる近
赤外線の遮蔽機能を有する電磁波シールド膜付き基板に
関する。
【0002】
【従来の技術】PDPでは、人体に有害な電磁波(周波
数:30〜1000MHz)或いは周辺の家電機器のリ
モコンの誤動作を招く恐れがある近赤外線(波長:85
0〜1000nm)が放出されるので、これらを効率的
に遮蔽する必要がある。このための対策としては従来、
ガラス基板上に電磁波と近赤外線を遮蔽する目的で透明
導電膜が被覆されたPDP用フィルタ基板を該PDPの
前面に装着することが知られている。
【0003】例えば、WO98/13850号公報にお
いては、基体側から1種以上の金属を含有するZnOを
主成分とする酸化物層とAgを主成分とする金属層とが
交互に(2n+1)層積層された多層の導電膜が被覆さ
れたPDP用保護板について記載されており、また、特
開平11−307987号公報においては、基板側から
屈折率が1.6〜2.8の誘電体層と銀主成分層とを交
互に積層した7層の積層体とし、銀主成分層を銀に対し
て0.1〜0.5原子%のパラジウムを含有させた電磁
遮蔽膜を有するPDP用の電磁波フィルターについて記
載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、WO9
8/13850号公報の発明は、Ag層としてPd等を
添加したAg層が用いられており、コスト的に不利であ
るとともに該Ag層にPd等を添加しているために膜厚
の同じ他の金属層と比較して抵抗値が高くなる等の問題
がある。また、特開平11−307987号公報記載の
電磁遮蔽膜は、耐湿性を確保する目的で前記と同様に金
属膜として高価なPdを添加したAg膜を使用している
が、該Pdを多く添加すると電磁波シールド性に寄与す
る透明導電膜の抵抗値が増加し、電磁波シールド性が低
下する等の問題が生じるとともにコスト的に不利であ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、従来のかかる
課題に鑑みてなしたものであって、光学干渉を利用した
誘電体層と銀層とを組み合わせた銀3層を含む7層の多
層膜を採用した透明導電膜とすることにより、該膜の抵
抗値(シート抵抗 Ω/□)が1.2Ω/□以下と低く
して電磁遮蔽性能を高めるとともに、可視光線透過率を
60%以上と高くして充分に明るい画像表示を得ること
が可能であり、さらに低可視光線反射率を有するととも
に優れた耐湿性をも有するバランスのとれた電磁波シー
ルド膜付き基板を安価に提供するものである。
【0006】すなわち、本発明の電磁波シールド膜付き
基板は、基板側から透明基板表面に、誘電体層、銀層が
交合に順次繰り返し7層積層されてなる透明導電膜が被
覆され、該膜表面の抵抗値(シート抵抗)として1.2
Ω/□以下であり、可視光線透過率が60%以上である
ことを特徴とする。
【0007】また、本発明の電磁波シールド膜付き基板
は、各銀層の厚さが18nm以上であることを特徴と
し、さらに、いづれの銀層も銀の純度が5N以上である
ことを特徴とする。Agの耐湿性は、Ag成膜時のベー
ス圧をポリコールド等の使用により高真空にする事によ
り高密度の構造とし、更にバリヤー層にZnAlを用い
る事によりPd等の不純物をAgに含有させなくても耐
湿性の改善が可能である。
【0008】またさらに、本発明の電磁波シールド膜付
き基板は、前記透明導電膜は、基板側から、膜厚が35
〜63nmを有する第1誘電体層/膜厚が18〜28n
mを有する第1銀層/膜厚が70〜100nmを有する
第2誘電体層/膜厚が20〜30nmを有する第2銀層
/膜厚が70〜105nmを有する第3誘電体層/膜厚
が18〜29nmを有する第3銀層/膜厚が35〜63
nmを有する第4誘電体層から構成されてなることを特
徴とする。
【0009】さらにまた、本発明の電磁波シールド膜付
き基板は、各銀層の直上部に膜厚1.3〜3.5nmの
金属バリアー層を設けてなることを特徴とし、さらに、
該金属バリヤー層は、Alを1〜10重量%含むZnA
l合金であることを特徴とする。
【0010】また、本発明の電磁波シールド膜付き基板
は、プラズマデイスプレイの前面に装着されてなること
を特徴とする。
【0011】さらに、本発明の電磁波シールド膜付き基
板は、該基板の前面及び/又は裏面に樹脂フィルムより
なる保護板を設けてなることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の電磁波シールド膜付き基
板は、透明基板表面に、基板側から誘電体層、銀層が交
互に順次繰り返し7層積層されてなる透明導電膜が被覆
され、該膜表面の抵抗値がシート抵抗値として1.2Ω
/□以下であり、可視光線透過率が60%以上であるこ
とを特徴とする。さらに、前記透明導電膜は、基板側か
ら、膜厚が35〜63nmを有する第1誘電体層/膜厚
が18〜28nmを有する第1銀層/膜厚が70〜10
0nmを有する第2誘電体層/膜厚が20〜30nmを
有する第2銀層/膜厚が70〜105nmを有する第3
誘電体層/膜厚が18〜29nmを有する第3銀層/膜
厚が35〜63nmを有する第4誘電体層から構成され
てなることを特徴とする。
【0013】電磁波遮蔽性能を左右する銀層は、該銀層
の膜厚が電磁波遮蔽性、可視光線透過率および反射色調
に影響を及ぼし、30dB以上の高電磁波遮蔽性を得る
ためには各銀層ともに18nm以上の膜厚が必要であ
り、一方画像を明るくして見易くするために可視光線透
過率を60%以上確保し、且つ赤い反射光を避けるため
には各銀層ともに30nm以下とすることが好ましい。
特に、第1銀層の膜厚は18〜28nm、第2銀層の膜
厚は20〜30nm、第3銀層の膜厚は18〜29nm
とすることが好ましい。なお、銀層を2層設けただけで
は(全体では誘電体層を含めて5層)、本発明のような
膜表面の抵抗値がシート抵抗として1.2Ω/□以下、
可視光線透過率が60%以上であるものを容易に得るこ
とが不可能である。
【0014】さらに、本発明で用いる銀層は、いづれの
銀層も添加物を含有していないもの、特に5N(99.
999%)以上の純度の銀、を用いることが好ましく、
銀を成膜する時のベース圧をポリコールド(真空チャン
バーに存在する水蒸気をクライオコイルと呼ばれる低温
冷却表面に凝縮させる事によりトラップし真空チャンバ
ーに高真空を得られる様にする装置であり、このポリコ
ールドは米国POLYCOLD SYSTEMS IN
TERNATIONAL社製の商品名)等の使用により
高真空にする事により高密度の構造とすることが可能と
なり、さらに後述する銀のバリヤー層としてZnAlな
どを用いる事によりPd等の不純物をAgに含有させな
くても耐湿性の良好な膜付き基板を得ることができる。
【0015】次に、各誘電体層は、少なくとも酸化亜鉛
層または酸化錫層より形成され、各誘電体層におけるこ
れらの各膜厚は、最下層である第1誘電体層における酸
化錫層は8〜50nm、酸化亜鉛層は5〜55nm、第
2誘電体層における酸化錫層は0〜95nm、酸化亜鉛
層は5〜100nm、第3誘電体層における酸化錫層は
5〜100nm、酸化亜鉛層は5〜100nm、第4誘
電体層における酸化錫層は8〜50nm、酸化亜鉛層は
5〜55nmとすることが好ましく、上記範囲以外の膜
厚では可視光線透過率を60%以上とすることができな
くなる。そのうち、酸化物層としての酸化錫層よりなる
非晶質の被膜は、化学的にも機械的にも強く、且つ非晶
質のルーズな構造のためガラスとの密着力も強く、内部
応力も発生しにくい。従ってガラスの直上に被覆するこ
とが望ましい。ガラスとの密着力を高め、アルカリイオ
ンの影響を断つための第1誘電体層中の酸化錫層の厚み
は少なくとも8nm以上とすることが好ましい。なお、
誘電体層は、前記の酸化亜鉛層、酸化錫層に限定される
ものではなく、酸化チタン、SnZnO、ZnAlO、
ITO等を用いることも出来る。
【0016】しかし、前記酸化錫層は、特に銀との密着
力が劣り酸化錫層/銀層界面での剥離が起こりやすい。
又、酸化錫はそのイオン化傾向から分かるように酸素と
の結合が弱く、被膜内の酸素の化学的ポテンシャルが高
いため、銀層に酸素が拡散しやすく電気抵抗が上り、高
電磁波遮蔽を達成し難い。これらの理由より、酸化錫層
は銀層と接触させないことが好ましい。なお、酸化錫層
には化学的、機械的特性を向上し、またガラスとの密着
力も強くする非晶質の被膜成分としての元素が含まれて
も良い。
【0017】一方、酸化亜鉛層は、銀層との密着力が高
く、又酸素との高い結合力によって層内の酸素のポテン
シャルが低いため、銀層内に酸素が拡散しにくい。従っ
て銀層直下の層は酸化亜鉛層が望ましい。なお、酸化亜
鉛層には銀層との密着力を低下せず、銀層内に酸素が拡
散しにくくするような被膜の成分としての公知の元素が
含まれても良い。
【0018】なお、銀層に接触する酸化物層中の酸素の
化学ポテンシャルはできる限り低く保つことが肝要で、
酸化亜鉛成膜時の雰囲気は酸素と共にできるだけ多くの
アルゴンを添加するのが望ましい。望ましいアルゴンの
添加率は設備によって異なるが概ね10〜30%であ
る。この値は酸素雰囲気から徐々にアルゴンを添加して
いき、ターゲットに掛かる電圧が急に上がるか、電流が
急に下がる現象を観測し、そこからアルゴンを若干減ら
すことで決められる。また、酸化亜鉛層は緻密で大気中
の腐食性ガスの拡散を防ぐ効果があり、また太陽光線に
含まれる紫外線を吸収する働きがあるが化学的耐久性が
低いため、第3銀層の上層に酸化亜鉛層を用いる場合に
は、さらにその上層に非晶質酸化物である酸化錫層を設
けることが望ましい。
【0019】また、誘電体層としての金属酸化物層とし
ては、酸化亜鉛層として前記ZnO層のほかにZnAl
xOy(x=1〜2、y=1〜4)層を用いることが好ま
しい。このZnAlxOy層は、特に曲げ及び/又は強化
(半強化も含む)のために導電膜を形成後にガラスの軟
化点以上の高温で熱処理する場合、Ag層の酸化を防止
するのに特に有効であり、後述する金属バリヤー層の直
上に設けることが好ましい。
【0020】次に、銀層の直上部には、該銀層の酸化を
防止するために金属バリヤー層を設けることが好まし
い。前記銀層は空気中の湿分による酸化が起こりやす
く、酸化が生じると抵抗値が高くなり所望の電磁波遮蔽
性が得られなくなるので、耐湿性を向上させることは重
要である。金属バリヤー層としては、特にその成分を限
定するものではないが、銀層と誘電体層の両層に高い密
着性を持つAlを1〜10重量%含むZnAl合金層が
望ましい。なお、ここでいう金属バリヤー層とは、Ag
層の直上に金属バリヤー層を成膜した直後は全厚が合金
層であるが、次いで、例えば、該合金層の上層に誘電体
層の金属酸化物を成膜する時、酸化性雰囲気(例えば酸
素80%、アルゴン20%)で成膜するため、該合金層
の上層部の一部が酸化物に変換される。この上層部が酸
化された酸化物層と残った合金層を含めて金属バリヤー
層と呼ぶ。すなわち、金属バリヤー層の膜厚とは、最初
にZnAl合金層を成膜した時の膜厚を示す。
【0021】該金属バリヤー層の作用は、前記第2誘電
体層或いは第3誘電体層の酸化物層を成膜する際に、そ
の酸化性雰囲気の影響が下部の銀層に及ばないように成
膜中の銀層を保護するものである。さらに、成膜後に大
気中の水分が膜中に入りこみ銀を酸化させるのを防ぎ、
銀層の耐湿性を向上する作用も併せて有している。この
金属バリヤー層としては、前記のようにZnAl合金が
好ましく、特にAlを1.0〜10.0重量%含むZn
Al合金は、酸素との結合力が高く、最も効果的に銀層
中に拡散してきた酸素その他の腐食性イオンをトラップ
するので特に好ましい。この金属バリヤー層の膜厚は、
厚いほど強い効果が長続きすることは当然であるが、厚
すぎると可視光線透過率を下げてしまう。しかし、次に
酸化物を成膜する際、該金属バリヤー層の一部は酸化さ
れるので、その酸化前の最初の金属層の厚みは1.3〜
3.5nmとすることが好ましく、より好ましくは1.
6〜3.0nm程度が良い。
【0022】本発明の電磁波シールド膜付き基板表面に
被覆される透明導電膜は、膜表面の抵抗値がシート抵抗
として1.2Ω/□以下であり、可視光線透過率が60
%以上であることを特徴とするが、抵抗値が低くなれば
なるほど高い電磁波遮蔽性能が得られ、例えば、該抵抗
値であるシート抵抗が1.2Ω/□以下の場合には、波
長1GHzにおける電磁波遮蔽性能が30dB以上が得
られ、PDP等の機器から放射される電磁波を充分にシ
ールドすることが可能となる。また、可視光線透過率が
60%以上と高いので充分に明るい画像表示を得ること
が可能となる。また、ガラス面側の可視光線反射率が約
12%以下であるので周囲の景色の像のり込みが少なく
画像表示が見易いとともに赤い反射光を避けることがで
きる等の利点を有する。さらに、銀層の酸化の程度を評
価する耐湿性試験(後述)においても優れた性能を有
し、高温多湿の環境下であっても銀の酸化による斑点等
の欠陥が発生せず、高耐久性も併せ持つ。
【0023】本発明の透明基板としては、透明のガラ
ス、プラスチック等を用いることが出来、例えばガラス
基板としては、汎用の普通板ガラス、所謂フロート板ガ
ラスなどであり、クリアをはじめグリ−ン、ブロンズ等
各種着色ガラスや各種機能性ガラス、強化ガラスやそれ
に類するガラス、合せガラスのほか複層ガラス等、さら
に平板あるいは曲げ板等各種板ガラス製品として使用で
きることは言うまでもない。また、ガラスは透明プラス
チック板等との積層体であってもよい。なお、ガラスの
組成は、ソーダ石灰ガラス、アルミノシリケートガラス
等であるが、これらに限定されないことは、言うまでも
ない。なお、強度が強化された強化ガラス(例えば、表
面圧縮応力が100MN/m2程度)、或いは半強化ガ
ラス(例えば、表面圧縮応力が40〜80MN/m2
度)を用いるとガラスが割れにくいのでより好ましい。
【0024】また、本発明の導電膜の成膜方法は、生産
性の点よりスパッタリング法が好ましいが、その他の成
膜法である真空蒸着法、イオンプレーティング法、PC
VD(プラズマCVD)法等で成膜することも可能であ
る。
【0025】なお、本発明の電磁波シールド膜付き基板
は、PDP、CRTなどのディスプレイ前面から発生す
る電磁波、或いはリモコンの誤動作を生じる近赤外線の
遮蔽機能を有する電磁波シールドフィルタ用基板に用い
ることが可能であり、例えば、PDP用に用いる場合に
は、本発明の電磁波シールド膜付き基板の表面及び裏面
に粘着剤等により反射防止、銀系透明導電膜の防湿、ガ
ラス割れ時の飛散防止、粘着層の色素添加によるフィル
タ全体の色度調整などの機能を有する透明フィルムを貼
り付け、PDPの前面(電磁遮蔽膜はPDP側)に装着
して用いることが出来る。
【0026】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。なお、透明導電膜の成膜はDCマグネトロンスパッ
タリング法により行った。但し、本発明は係る実施例に
限定されるものではない。
【0027】なお、下記に示す実施例、比較例で得られ
た電磁波シールド膜付き基板のサンプルの性能評価は以
下の方法で評価した。 (1)可視光線透過率、可視光線反射率、反射色調:JI
S R 3106に準拠し、分光光度計(4000型、
日立製作所製スペクトロフォトメーター)により波長3
80〜780nm間の可視光線透過率Tv、可視光線反
射率(ガラス面側Rg、膜面側Rf)、反射色調a*、
b*(ガラス面側、膜面側)を測定した。 (2)抵抗値:4探針プローブ抵抗計(エプソン社製)に
より膜表面のシート抵抗を測定した。 (3)膜厚:段差測定器dektak3(Sloan社
製)により測定した。 (4)電磁遮蔽性:米国軍用規格MIL−std285に
準じて測定した。 (5)耐湿性:30℃−90%RHの雰囲気中にサンプル
を2週間暴露し、0.2mm以上の大きさをもつ膜欠陥
や色度変化のないものを合格とした。
【0028】実施例1 大きさが1000mm×580mm×約3mm(厚さ)
のフロートガラス基板(可視光線透過率:90.4%、
ガラスの周縁部の黒枠プリントおよびブスバー付き、半
強化加工品)の表面上に、スパッタ装置を用いて下記順
序で被膜を形成した。
【0029】先ず、スパッタリング装置に、カソードに
予めSn、Zn(3台)、Ag、ZnAl(Al含有率
4wt%)の各金属ターゲットを取り付けたのち、成膜
前の圧力が5×10-5Torrとなるまで真空チャンバー
内の排気を充分に行った。なお、本方法は、真空チャン
バー内のターゲットの下方に搬送ロールが設置され、そ
のロール上をガラス基板が往復動する時に電力が印加さ
れたターゲットより所定の金属層あるいは金属酸化物層
がガラス板上に成膜されるようになっている。
【0030】1パス目として、成膜室の雰囲気を酸化性
雰囲気(O2:Ar=9:1)に保持し、Snターゲッ
トにより第1誘電体層の1層目としてのSnO2層を
5.3nm成膜した後、1層目と同条件でZnターゲッ
トにより2層目のZnO層を42.7nm成膜した。
【0031】2パス目として雰囲気をAr100%の不
活性雰囲気に保持し、Agターゲットにより第1銀層と
しての銀層を20nm、4Al−Znターゲットにより
第1金属バリヤー層としての4Al−Zn合金層を1.
6nm成膜した。
【0032】3パス目として成膜室の雰囲気を再び酸化
性雰囲気(O2:Ar=9:1)に保持し、第2誘電体
層の金属酸化物層を形成した。第2誘電体層の1層目と
しての4Al−ZnO層を8.2nm、2層目としての
SnO2層を16.4nm、3層目としてのZnO層を
65.4nmを順次成膜した。
【0033】4パス目として雰囲気をAr100%の不
活性雰囲気に保持し、Agターゲットにより上部Ag層
としてのAg層を25nm、4Al−Znターゲットに
より第2の金属バリヤー層としての4Al−Zn合金層
を1.4nm、5パス目として成膜室の雰囲気を再び酸
化性雰囲気(O2:Ar=9:1)に保持し、第3誘電
体層の1層目としてのZnAlxOy層を8.5nm、2
層目としてのSnO2層を16.9nm、3層目として
のZnO層を67.6nm、6パス目として雰囲気をA
r100%の不活性雰囲気に保持し、Agターゲットに
より上部Ag層としてのAg層を23nm、4Al−Z
nターゲットにより第2の金属バリヤー層としての4A
l−Zn合金層を1.8nm、7パス目として成膜室の
雰囲気を再び酸化性雰囲気(O2:Ar=8:2)に保
持し、第4誘電体層の1層目としてのZnAlxOy層を
4.2nm、2層目としてのSnO2層を8.4nm、
3層目としてのZnO層を34.4nm、8パス目とし
て4層目としてのSnO2層を4.2nm順次成膜し、
透明導電膜が被覆された電磁波シールドフィルター用ガ
ラス基板を成膜室より排出した。
【0034】なお、第1金属バリヤー層および第2金属
バリヤー層の4Al−Zn合金層の上層に酸化性雰囲気
でZnAlxOy層を成膜するとき、前記4Al−Zn合
金層は酸化されていた。なお、表1に各サンプルの膜構
成を示す。
【0035】以上のようにして本発明の電磁波シールド
膜付き基板サンプルを作製した。得られた電磁波シール
ド膜付き基板の特性を評価した結果、表2に示すように
抵抗値(シート抵抗):0.94Ω/□、可視光透過
率:64.2%、電磁波シールド性(30〜1000M
Hz):40dB以上、耐湿性も合格であり優れた特性
を有するものであった。
【0036】次に、上記で得られた透明導電膜が被覆さ
れた電磁波シールド膜付き用基板の表面と裏面に、粘着
剤を有したAR(反射防止)処理付きのARフィルム(日
本油脂製Realook、基材はTAC樹脂製、粘着剤
はアクリル系樹脂)を貼り付け電磁波シールドフィルタ
ーを作製した。このARフィルムは、反射防止を行うと
ともに透明導電膜の保護とガラス基板の割れ飛散防止等
の機能を有するものである。なお、該透明導電膜は、ガ
ラス基板表面の周縁部にプリント印刷された黒枠の上面
に設けられたブスバーに接続された。
【0037】この作製した電磁波シールドフィルターの
特性を評価した結果、抵抗値:0.94Ω/□、可視光
線透過率64%、近赤外線透過率(950nm):0.0
5%を示すとともに、耐湿性を評価した結果、0.2m
m以上の大きさをもつ顕著な膜欠陥や色度変化は無く、
非常に良好な耐湿性を示し、PDPカバーフィルター、
特に家庭用のクラスBタイプ用の電磁波フィルターとし
ての充分な性能を備えていた。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】実施例2 実施例1と比較して、第2,第3の銀層の直上部に設け
た金属バリアー層である4Al−Zn合金層の膜厚を
1.6nm、2.8nmとそれぞれ変更したた以外は全
て実施例1と同様に行った。得られたサンプルを評価し
た結果、表2に示すように優れた性能を示すものであっ
た。なお、耐湿性も合格であった。
【0041】実施例3 実施例1と比較して、表1に示すように膜厚を変更した
以外は全て実施例1と同様に行った。得られたサンプル
を評価した結果、表2に示すように優れた性能を示すも
のであった。なお、耐湿性も合格であった。
【0042】実施例4 実施例1と比較して、表1に示すように膜厚を変更した
以外は全て実施例1と同様に行った。得られたサンプル
を評価した結果、表2に示すように優れた性能を示すも
のであった。なお、耐湿性も合格であった。
【0043】実施例5 実施例1と比較して、第2銀層の直上部に設けた金属バ
リアー層である4Al−Zn合金層の膜厚を1.6nm
に変えた以外は全て実施例1と同様に行った。得られた
サンプルを評価した結果、表2に示すように優れた性能
を示すものであった。なお、耐湿性も合格であった。
【0044】比較例1 実施例1と比較して、銀層の直上部に設けた金属バリア
ー層の材質をTiに変更し、第2の4Al−Zn合金層
の膜厚を1.6nmに変更した以外は全て実施例1と同
様に行った。得られたサンプルを評価した結果、表2に
示すように透過率が低く耐湿性も劣るものであった。
【0045】比較例2 実施例1と比較して、銀層の直上部に設けた金属バリア
ー層をTiの材質に、また銀層にPdを1原子%含有さ
せた材質を用いた以外は全て実施例1と同様に行った。
得られたサンプルを評価した結果、表2に示すように耐
湿性は優れているものの抵抗値が高いものであった。
【0046】
【発明の効果】本発明の電磁波シールド膜付き基板は、
透明導電膜の抵抗値がシート抵抗として1.2Ω/□以
下であり電磁遮蔽性能に優れるとともに、可視光透過率
が60%以上と高く、且つ反射率も低いために画像表示
が見易く、さらに耐湿性にも優れたバランスのとれた電
磁波シールド膜付き基板を安価に提供できるものであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 津田 康孝 三重県松阪市大口町1510 セントラル硝子 株式会社硝子研究所内 Fターム(参考) 2H048 CA05 CA12 CA19 2K009 CC03 CC14 DD04 EE03 4F100 AA17B AA17D AA17E AB24C AB24E AG00A AT00A BA05 BA07 BA10A BA10E BA13 GB41 JD08 JD10 JG01 JG04 JG05B JG05D JG05E JM02 JN01 YY00 4G059 AA08 AC20 DA01 DA05 DA09 DB02 EA01 EA02 EA03 EA04 EA07 EB04 GA02 GA04 GA14 5E321 AA04 BB23 BB25 BB53 BB60 GG05 GH01

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明基板表面に、基板側から誘電体層、銀
    層が交互に順次繰り返し7層積層されてなる透明導電膜
    が被覆され、該膜表面の抵抗値(シート抵抗)が1.2
    Ω/□以下であり、可視光線透過率が60%以上である
    ことを特徴とする電磁波シールド膜付き基板。
  2. 【請求項2】各銀層の厚さが18nm以上であることを
    特徴とする請求項1記載の電磁波シールド膜付き基板。
  3. 【請求項3】いずれの銀層も銀の純度が5N(99.9
    99%)以上の純度であることを特徴とする請求項1又
    は2記載の電磁波シールド膜付き基板。
  4. 【請求項4】前記透明導電膜は、基板側から、膜厚が3
    5〜63nmを有する第1誘電体層/膜厚が18〜28
    nmを有する第1銀層/膜厚が70〜100nmを有す
    る第2誘電体層/膜厚が20〜30nmを有する第2銀
    層/膜厚が70〜105nmを有する第3誘電体層/膜
    厚が18〜29nmを有する第3銀層/膜厚が35〜6
    3nmを有する第4誘電体層から構成されてなることを
    特徴とする請求項1記載の電磁波シールド膜付き基板。
  5. 【請求項5】各銀層の直上部に膜厚1.3〜3.5nm
    の金属バリアー層を設けてなることを特徴とする請求項
    1乃至4のいずれかに記載の電磁波シールド膜付き基
    板。
  6. 【請求項6】金属バリヤー層は、Alを1〜10重量%
    含むZnAl合金であることを特徴とする請求項5記載
    の電磁波シールド膜付き基板。
  7. 【請求項7】電磁波シールド膜付き基板が、プラズマデ
    ィスプレイパネルの前面に装着されてなることを特徴と
    する請求項1乃至6のいずれかに記載の電磁波シールド
    膜付き基板。
  8. 【請求項8】電磁波シールド膜付き基板の前面及び/又
    は裏面に、樹脂フィルムよりなる保護板を設けてなるこ
    とを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の電磁
    波シールド膜付き基板。
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