JP2008027941A - 発光装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 半導体発光素子からの光を効率良く外部に放出することが可能な構成を有する発光装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 半導体発光素子と、半導体発光素子からの光を伝播する屈曲可能な導光部材と、導光部材の出射側の端部に取り付けられ半導体素子からの光を反射可能な反射面を有する光部品と、を有する発光装置であって、光部品は、反射面の少なくとも一部を被覆する被覆部材を有し、被覆部材は、銀を有する第1層と、第1層表面の少なくとも一部を覆い銀と異なる金属を含む第2層と、第1層と第2層を覆い、半導体発光素子からの光を透過可能な透過部材を含む第3層と、有することを特徴とする。
【選択図】 図1C

Description

本発明は、表示装置、照明器具、ディスプレイ、液晶ディスプレイのバックライト光源、プロジェクタ装置、レーザディスプレイ、内視鏡などに利用可能な発光装置に関し、特に、半導体発光素子と光ファイバを用いた発光装置に関する。
照明装置、プロジェクタ装置、レーザディスプレイ、内視鏡などにおいて、様々な波長の光が発光可能な発光装置が使用されている。このような発光装置の光源としては、従来は蛍光ランプ、メタルハライドランプ、キセノンランプなどが用いられており、それらの光を光ファイバに導入して発光装置としていた。近年、それらの光源に代わるものとして、発光ダイオードやレーザダイオードなどの半導体発光素子を用いる方法が検討されている。
例えば、フィラメントを用いたランプに代わるものとして、半導体発光素子からの光を光ファイバなどのセパレータを介してディスパーサに伝え、光を所望のパターンに分散させたり、光の色を変化させたりすることが可能なランプが提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、内視鏡としては、青色レーザダイオードと蛍光体を用いて白色光を発光させるものが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特表2003−515899号公報 特開2005−328921号公報
上記のような発光装置は、従来の発光装置に比して小型化できることに加え、半導体発光素子自体が劣化しにくいために寿命が長い。そのため、取替えなどの手間が少なくなるというメリットもある。しかしながら、これらの発光装置は、光の取り出し効率や配光特性などの光学特性については、更なる検討が必要である。
例えば、特許文献1に記載の発光装置は、ディスパーサを用いて光源からの光を拡散させているために、指向性が制御しにくくなっている。さらに、光の取り出し効率が悪いという問題がある。
また、特許文献2に記載の内視鏡は、蛍光体を透明樹脂などの高屈折率媒体に分散させて光ファイバの先端に設け、さらに光源や蛍光体からの光を反射させるために金属皮膜からなる反射膜を設けることで光の取り出し効率を向上させている。しかし、樹脂と金属とは接着性が悪いために安定して反射膜を保持しにくく、剥離が生じる場合がある。そのような場合、剥離部の金属が着色するなどの劣化が生じ、その部分が光を吸収するなどによって反射効率が低下しやすくなり、結果として光の取り出し効率を悪化させることがある。
本発明は上記のような問題を解決するものであり、半導体発光素子からの光を効率良く外部に放出することが可能な構成を有する発光装置を提供することを目的とする。
以上の目的を達成するために、本発明に係る発光装置は、半導体発光素子と、半導体発光素子からの光を伝播する屈曲可能な導光部材と、導光部材の出射側の端部に取り付けられ半導体素子からの光を反射可能な反射面を有する光部品と、を有する発光装置であって、光部品は、反射面の少なくとも一部を被覆する被覆部材を有し、被覆部材は、銀を有する第1層と、第1層表面の少なくとも一部を覆い、銀と異なる金属を含む第2層と、第1層と第2層を覆い、半導体発光素子からの光を透過可能な透過部材を含む第3層と、有することを特徴とする。
これにより、半導体発光素子からの光を、光部品で効率良く反射させることができる。特に、銀を用いることで高い反射率とし、この銀が外的要因によって変質しにくくするような膜で被覆することで、高い反射率を維持することができる。そのため、製造工程内や使用時の環境によって反射率が低下するなどの経時変化を起こしにくくすることができ、優れた特性を有する発光装置とすることができる。
本発明の請求項2に記載の発光装置は、第2の層は、アルミニウム、ニッケル、チタン、タングステン、バナジウム、プラチナ、ロジウム、パラジウム、タンタル、金、ニオブ、モリブデン、イリジウム、コバルト、クロム、銅、ハフニウム、亜鉛、ジルコニウムの中から選択される少なくとも1つを含むことが好ましい。これにより、第1層と第3層との密着性を向上させることができる。
本発明の請求項3に記載の発光装置は、第3の層は、酸化物、窒化物、フッ化物、透明樹脂の中から選択される少なくとも1つを含む。さらに、具体的には、第3の層は、SiO、Al、SiN、ITO、Si、SiON,AlN、AlON、In、SnO、TiO、ZnO、MgFの中から選択される少なくとも1つを含むものが好ましい。これにより、反射率を低下させることなく第1層及び第2層を保護することができる。
本発明の請求項5に記載の発光装置は、光部品は、導光部材の先端部を保持するフェルールと、フェルール及び導光部材の先端部を保護するキャップを備え、キャップは、導光部材から出射される光が通過する貫通孔を有し、貫通孔の内壁に前記被覆部材を有することが好ましい。これにより、光部品に到達した光を、効率よく外部に放出することができる。
本発明の請求項6に記載の発光装置は、フェルールの先端部に、被覆部材を有することが好ましい。これにより、フェルールの内部に光が戻るのを抑制して、効率よく外部に光を放出することができる。
本発明の請求項7に記載の発光装置は、光部品は、半導体発光素子からの光によって励起され、異なる波長の光を発光する波長変換部材を有することが好ましい。これにより、半導体発光素子からの光を導光部材を用いて効率よく伝播するとともに、この伝播された光を所望の波長の光に変換することができるため、変換された光の損失を低減し、効率よく外部に放出することができる。
本発明に係る発光装置により、導光部材を介して放出される光を、導光部材の先端に設けられている光部品の被覆部材によって効率良く反射させることができるため、光の取り出し効率を低下させることなく外部に放出することが可能となる。特に、反射率の高い銀を含む第1層の反射率を、第2層及び第3層で低下させることなく、かつ、第1層の劣化を抑制することができるため、高い光取り出し効率を維持することができる。
本発明を実施するための最良の形態を、以下に図面を参照しながら説明する。ただし、以下に示す形態は、本発明の技術思想を具体化するための発光装置を例示するものであって、本発明は発光装置を以下に限定するものではない。
また、本明細書は特許請求の範囲に示される部材を、実施の形態の部材に特定するものでは決してない。実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、特に特定的な記載がない限りは、本発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。尚、各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため誇張していることがある。さらに以下の説明において、同一の名称、符号については同一もしくは同質の部材を示しており、詳細な説明を適宜省略する。さらに、本発明を構成する各要素は、複数の要素を同一の部材で構成して一の部材で複数の要素を兼用する態様としてもよいし、逆に一の部材の機能を複数の部材で分担して実現することもできる。以下、図面を参照しながら本形態に係る発光装置について説明する。
<実施の形態1>
図1Aは、実施の形態1における発光装置100示す。図1Bは、図1Aの発光装置に用いられる光部品110を拡大した図である。図1Cは、図1Bの光部品110の構成を示す図であり、図1Dは光部品を構成しているキャップの拡大図である。
図1Aに示すように、実施の形態1に係る発光装置は、パッケージ122の内部に半導体発光素子121を備える光源120と、光源120からの光を受けて集光させるレンズ140と、集光された光を導光部材に導入するためのコネクタ150と、コネクタ150に接続された導光部材130と、導光部材130の先端に光部品110と、を備えている。光部品110は、図1B、図1Cに示すように、導光部材130の出射側の端部に取り付けられるフェルール112と、このフェルール112が固定されたフランジ111とを有している。そして、フェルール112の先端部を被覆するキャップ113を有しており、キャップ113とフランジ111とは溶接などにより接合されている。
キャップ113の先端は、光を放出するための貫通孔(開口部)が設けられており、この貫通孔の内壁が光を反射させる反射面113aとなっている。この貫通孔には透光性部材115が設けられている。透光性部材115は、接合部材114によってキャップ113の貫通孔に固定されており、導光部材130を伝播してきた光はこの透光性部材115を通過して外部に出射される。
そして、実施の形態1においては、キャップ113の反射面113aに被覆部材116Aが設けられていることを特徴とし、特に、この被覆部材116Aが、銀を有する第1層116A−1と、第1層表面の少なくとも1部を覆い銀と異なる金属を含む第2層116A−2と、第1層と第2層とを覆い半導体発光素子からの光を透過可能な透過部材を含む第3層116A−3と、をする。このような構成の被覆部材を設けることで、銀を含む第1層を水分などから保護しつつ、その高い反射率を損なわないようにすることができるため、半導体発光素子からの光を効率良く反射させることができる。
(光部品)
実施の形態1において、光部品は導光部材の先端に設けられる部材であり、この光部品によって出射される光の配光特性などの光学特性を調整することができる。尚、本実施の形態においては、光を取り出すための機構のみを説明するが、CCDカメラを設けるなど他の部材を併用して用いることも可能であることは言うまでもない。
光部品は、具体的には図1B、図1Cに示すように、導光部材130の出射側の端部に取り付けられるフェルール112と、このフェルール112が固定されたフランジ111とを有している。そして、フェルール112の先端部を被覆するキャップ113を有しており、キャップ113とフランジ111とは溶接などにより接合されている。
キャップ113の先端は、光を放出するための貫通孔(開口部)が設けられており、この貫通孔の内壁が光を反射させる反射面113aとなっている。この開口部には透光性部材115が設けられている。透光性部材115は、接合部材114によってキャップ113の貫通孔に固定されており、導光部材130を伝播してきた光はこの透光性部材115を通過して外部に出射される。
(被覆部材)
実施の形態1において、被覆部材は、光源からの光を導光部材を介して放出するために導光部材の先端に設けられる光部品のうち、反射面を有するキャップに設けられており、光源からの光を効率良く反射させるものである。具体的には、キャップに設けられる貫通孔の内壁のうち、少なくとも導光部材から出射される光が当たる反射面に設けられる。例えば、図1D、図2に示すように、キャップの貫通孔のうち、出射側の内壁である反射面にのみ被覆部材を設けるようにする。これにより、効率良く光を反射させることが可能である。さらに、このように実際に光が当たる反射面だけでなく、図4Bに示すように、反射面から連続している貫通孔の内壁にも被覆部材を設けていてもよい。特に、スパッタなどにより被覆部材を設ける場合、所望の領域に部分的に設けようとする場合は、レジストなどでマスクする必要があるが、光部品が非常に小さくキャップの径が小さい場合などは、貫通孔の内壁をマスクするのは困難である。そのため、マスクを用いずにスパッタなどをすることで、反射面を含む全面(露出面)に被覆部材を設けることができる。これにより、キャップの貫通孔のうちフェルールが挿入されるために光が当たらない内壁や、さらには外壁や先端面などにも、反射面から連続するような被覆部材が設けられる。このように、光が当たらない部分にまで被覆部材を設けても、反射率の低下を直接的に抑制するものではない。しかしながら、反射面のみに被覆部材を設ける場合に比して剥がれにくくなるなど、機械的強度を補うことも可能となる。また、マスクを設けずに形成するために工程も短縮でき、かつ、マスク部材が残存するなどの弊害も生じない。反射面以外に形成される被覆部材は、後述するような各層の好ましい膜厚等の条件を満たさなくても問題はない。
被覆部材の構成としては、銀を有する第1層と、第1層の表面の少なくとも一部を覆い銀と異なる金属を含む第2層と、第1層と第2層を覆い半導体発光素子からの光を透過可能な透過部材を含む第3層と、を有することを特徴とする。このような構成とすることで、光部品が外的環境に晒される場合であっても、第1層の、特に銀を変質しにくくすることができるため、光源からの光を光部品で吸収するのを抑制することができる。これにより、光源からの光の損失の少ない発光装置とすることができる。
(被覆部材:第1層)
実施の形態1において、被覆部材の第1層は、銀を有するものである。銀単体で用いてもよく、あるいは、アルミニウム、銅、チタンなどとの合金としてもよい。この第1層は、光部品のうち、光ファイバから放出された光が当たる面(反射面)のほぼ全体に設けるのが好ましい。例えば、図1Dのようなキャップ113の場合、第1層116A−1は、反射面113aのほぼ全面に設けている。このようにすることで、効率良く光を反射することができる。第1層の膜厚としては、光を透過しない程度の厚さがあればよく、具体的には0.3μm〜10μmが好ましく、より好ましくは1μm〜5μmが好ましい。第1層は、ほぼ均一な膜厚で形成するのが好ましい。
(被覆部材:第2層)
被覆部材の第2層は、第1層の表面の少なくとも一部を覆い銀と異なる金属を含むものである。第1層は銀を含む層であるため、水分や大気中の不純物などによって変質し易く、それによって反射率が低下する。そのために外部から銀を含む層を保護するための層を設けることが好ましいが、銀はそれらの保護層との密着性が高くないため、結局、隙間が生じてそこから変質するなどの問題がある。そこで、本発明のように第1層の上に、銀と異なる金属を含む第2層を設け、かつ、この第2層によって第1層の表面の物理的特性(または化学的特性)を変化させることで、第3層を密着性よく設けることができる。
第2層は、第1層の高い反射率を損なわないようにするために、第1層の一部を覆うように設けるのが好ましい。この場合の一部とは、第1層の表面を、密度の低い層で被覆するものを指す。すなわち、スパッタなどで金属層を薄く設けると、第1層の表面にまばらに金属が付着し、第2層の隙間から第1層が露出するようになる。このように、第1層の表面が完全に覆われるのではなく疎な第2層で覆うことで、第1層の反射率を低下させることなく、第1層の表面の物性を変化させることができる。あるいは、第1層の一部ではなく、全体を覆うように設けてもよい。その場合は、第1層の反射率を低下させない程度に、薄膜で設けるのが好ましい。これにより、上記と同様の効果を得ることができる。このように、第2層を設ける領域(一部又は全面)は、第1層や第3層の組成を考慮して適宜選択することができる。
また、膜厚についても、第1層の反射率を低下しにくいようにする必要があり、極薄くするのが好ましい。これらは、用いる部材によって、さらには、光源などの波長によっても異なるものであるが、おおよそ1Å〜20Åが好ましく、より好ましくは2Å〜10Å程度である。
第2層の部材としては、銀と異なる部材を有することが好ましく、さらに、第1層の反射率を低下させない部材が好ましい。第2層は、第1層の反射率を大きく低下させないように形成領域や膜厚を制御しているが、光学特性以外の特性、例えば、第1層や第3層との密着性などを考慮すると、あまり薄くすることができない場合などがある。その様な場合においても、光源からの光や、後述する波長変換部材からの光に対する反射率が、第1層と同程度か、低下させた場合でも約60%程度となるようにするのが好ましい。あるいは、波長にもよるが、第1層よりも反射率が高くなるようにしてもよい。
このように、本発明において第2層は反射率などの光学特性を考慮して適宜材料を選択するのが好ましく、導電性などについては特に限定されるものではない。すなわち、本発明において被覆部材は、半導体発光素子などの電子部品を備える光源とは離間している光部品に設けられているものであり、この光部品のうちで反射面が設けられるキャップやフェルールには特に電力を供給する必要がない。したがって導電性のものであっても絶縁性のものであっても、反射部材としての機能さえ充足していればよい。ただし、1層目との密着性を考慮すると金属を含む材料が好ましい。具体的には、アルミニウム、ニッケル、チタン、タングステン、バナジウム、プラチナ、ロジウム、パラジウム、タンタル、金、ニオブ、モリブデン、イリジウム、コバルト、クロム、銅、ハフニウム、亜鉛、ジルコニウムなどを用いることができる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を混合させて用いてもよい。2種以上を用いる場合は、同時に設けてもよく、あるいは別工程で設けてもよい。
(被覆部材:第3層)
被覆部材の第3層は、第1層と第2層を覆い、半導体発光素子からの光を透過可能な透過部材を含むものである。特に、半導体発光素子からの光の透過率が70%以上であるもので好ましい。これによって第1層によって反射された光を効率良く反射させることができる。
第3層は、主として第1層の変質を抑制する保護層として機能するものである。したがって、第1層の露出領域のほぼ全面を覆うような領域に設けるのが好ましい。
第3層の材料としては、酸化物、窒化物、フッ化物、有機物(樹脂)などの透光性部材を用いるのが好ましく、具体的にはSiO、Al、SiN、ITO、Si、SiON,AlN、AlON、In、SnO、TiO、ZnO、MgF、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂などを用いるのが好ましい。また、これらは単独で用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
第3層の膜厚としては、半導体発光素子からの光を透過可能な程度で、かつ、外部から水分などが浸入しにくい程度に設ける必要がある。具体的には0.005μm〜0.5μmが好ましく、より好ましくは0.01μm〜0.3μmである。
(キャップ)
実施の形態1において、光ファイバの先端に設けられるフェルールに嵌合させるキャップに反射面を有している。そして、キャップの先端部分に反射面を有しており、被覆部材は少なくともこの反射面に設けられる。具体的には、図1Cに示すように、キャップ113の先端に貫通孔(開口部)を有しており、この貫通孔内壁が反射面113aとなっている。この反射面113aに被覆部材116Aが設けられており、その上に透光性部材115が設けられている。透光性部材115は、接合部材114によって接合されている。
キャップ113の反射面113aは、キャップ113の貫通孔(開口部)の内壁であり、図1Dのように段差を設けることで、透光性部材115を固定し易くなっている。この反射面は、図1Dでは光の出射方向に対して傾斜せず垂直な面としているが、これに限るものではない。例えば、光の出射方向に光が反射し易くなるよう傾斜面としてもよく、例えば、図2に示すように反射面213aの一部を曲面とすることもできる。この図2においては、被覆部材216Aは透光性部材215や接合部材214によって一部が被覆されているが、被覆されていない領域を有している。すなわち、図1Dと違って被覆部材216Aが露出されている領域を有している。このような場合、反射面213aの角度等によって、配光性を制御しやすく、より集光した光を出射させることも可能である。このように反射面213aが露出されている場合であっても、銀を含む第1層216A−1が、第2層216A−2、第3層216A−3によって覆われているため、劣化しにくくすることができる。
キャップの形状は、フェルール及び導光部材の先端部を保護できるようにするのが好ましく、例えば図1Bに示すような円筒形のものがよい。このように、外周に角部を設けないようにすることで、内視鏡などとして用いる場合、人体を損傷するなどの問題を生じにくくすることができる。さらに、フランジも含めて外周を円柱状となるようにするのが好ましい。ただし、光部品を複数用いて、例えば照明装置などに用いる場合は、基体に固定し易いように、四角柱形状などにしてもよい。
キャップの材料としては、特に限定するものではないが、熱伝導率の高いものが好ましい。特に、透光性部材や、その中に含有させる蛍光部材などに、光源からの光や被覆部材によって反射された光などが照射されるときに発熱を伴う場合がある。そのような場合、色度が変化したり光度が低下したりするなどの変質の原因となりやすいため、キャップの材料を少なくとも透光性部材や蛍光部材よりも熱伝導率の高い部材とするのが好ましい。このような材料として、具体的には金属(ステンレス、銅、真鍮、コバール、アルミニウム、銀等)、アルミナ(Al)、炭化珪素(SiC)、CuW、Cuダイヤモンド、ダイヤモンドなどが挙げられる。
また、キャップの貫通孔(開口部)は、導光部材からの光が透過可能であればその大きさや形状については特に限定されるものではない。好ましくは、図1Bに示すような円形の貫通孔とするのが好ましい。さらに、貫通孔の径は、全体にわたって同じ径としてもよいし、図1Cに示すようにフェルールの外周径と略等しい部分と、それよりも広い部分を設けるなどとすることができる。また、開口側に向けて徐々に広がるように、あるいは徐々に狭くなるような貫通孔としてもよい。また、貫通孔の数については、図1Bには1つの貫通孔を設けたものを例示しているが、これに限らず、2以上の複数個設けてもよい。例えば、図2に示すように複数の光源220を用いて複数の光ファイバ230を用いる場合などは、貫通孔を複数設けてそれぞれの光を独立して放出させるようにすることもできる。
(透光性部材)
実施の形態1において、透光性部材はキャップの貫通孔(開口部)に配されるものであり、光ファイバの先端部を保護するためのものである。用いる材料としては、光源や蛍光部材からの光を透過しやすいものが好ましく、具体的には、石英ガラス、ホウケイ酸ガラス、低融点ガラス、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂などを用いるのが好ましい。これらは、保護部材として機能させるためには、ある程度の強度を有するものが好ましい。例えば図1Cのように、まず、円形板状に加工し、それを接合部材を用いてキャップに接合させるように形成する場合は、透光性部材の厚さを0.1mm〜1.0mm程度とするのが好ましい。また、図2Cに示すようにレンズ形状の透光性部材215とする場合も、同様である。接合部材としては、キャップや透光性部材の材料を考慮して密着性の高いものを用いるのが好ましい。さらに、光源や蛍光部材からの光を吸収しにくい部材を用いるのが好ましい。具体的には、低融点ガラス、石英ガラス、ホウケイ酸ガラス、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂などを用いることができる。
このように別工程で透光性部材を形成し、それをキャップに接合させる方法のほか、
図4Aに示すように、透光性部材を係止できるようなキャップ形状とし、機械的に固定することもできる。あるいは、別工程で透光性部材を固形状に形成するのではなく、キャップをフェルールに嵌合させた後に、硬化させる前の透光性部材をポッティングして、その後硬化させるなどの方法でなどでも設けることができる。
また、この透光性部材には、後述する波長変換部材を混入させることができる。
(フェルール)
実施の形態1において、フェルールは導光部材の先端部分に設けられている部材であり、導光部材の周囲を被覆するように接合されている。導光部材の先端にこのような部材を設けることで、先端部の加工をしやすくすることができる。
具体的には、図1Cに示すように、フェルール112は、キャップ113で被覆されるように配されている。
フェルールの材料としては、光源からの光や、後述の蛍光部材からの光に対する反射率の高いものが好ましい。これにより、透光性部材や被覆部材などによって反射された光がフェルール内部に戻りにくくすることができる。また、熱伝導率の高いものが好ましい。特に、透光性部材や、その中に含有させる蛍光部材などに、光源からの光や被覆部材によって反射された光などが照射されるときに発熱を伴う場合がある。そのような場合、色度が変化したり光度が低下するなどの変質の原因となりやすいため、フェルールの材料を少なくとも透光性部材や蛍光部材よりも熱伝導率の高い部材とするのが好ましい。このような材料として、具体的にはアルミニウム、銀、プラチナ、アルミナ(Al)、ジルコニア(ZrO)、ダイヤモンドなどが挙げられる。
(導光部材)
導光部材は、光源からの光を光部品に導くものであればよく、長手方向に延伸するとともに、屈曲可能に構成されている。これにより、所望の位置に光を容易に導出することができる。このような導光部材としては、光ファイバを用いるのが好ましい。
光ファイバは内側に屈折率の高いコアが、外側に屈折率の低いクラッドが配置されて構成される。光ファイバの光源側の端部及び/又は光部品側の端部の形状は特に限定されず、平面、凸状レンズ、凹状レンズ、少なくとも部分的に凹凸を設けた形状等、種々の形状とすることができる。また、光ファイバ断面は円形が好ましいが、これに限定されるものではない。光ファイバの径は特に限定されないが、例えば3000μm以下、1000μm以下、400μm以下、さらには200μm以下のものを用いることができる。一例として、具体的には、コア/クラッド=114/125(μm)、72/80(μm)等のものがあげられる。光ファイバ130の径とは、その断面が円形でない場合は、断面における平均の長さとする。光ファイバはその一端が光源側に配置されており、他端が透光性部材側に配置されている。
また、上記のような光ファイバの他にも、光ファイバの一種であり、光が伝播する部分を空孔で囲む構造を有するホーリーファイバや、液体の入った特殊なファイバであるリキッドファイバ等を用いることができる。
(波長変換部材)
上記透光性部材中に、波長変換部材として半導体発光素子からの光の少なくとも一部を吸収して異なる波長を有する光を発する蛍光部材を含有させることもできる。蛍光部材は、ガラスや樹脂などの透光性部材中に混入させて用いるのが好ましい。このとき、蛍光部材に加え、拡散剤なども一緒に用いることができる。このような波長変換部材は、キャップなど光部品ではなく、それ以外の部材に設けることもできる。例えば、光源の半導体発光素子の近傍に設けることもできる。ただし、導光部材に効率良く光を導入させるには、半導体発光素子としてレーザダイオードを用いるのが好ましく、その場合は、光源近傍に波長変換部材を配すると劣化し易くなるため、光部品に設けるのが好ましい。
蛍光部材としては、半導体発光素子からの光を、より長波長に変換させるものの方が効率がよい。蛍光部材は、1種の蛍光物質等を単層で形成してもよいし、2種以上の蛍光物質等が混合された単層を形成してもよいし、1種の蛍光物質等を含有する単層を2層以上積層させてもよいし、2種以上の蛍光物質等がそれぞれ混合された単層を2層以上積層させてもよい。
蛍光部材としては、例えば、窒化物系半導体を発光層とする半導体発光素子からの光を吸収し異なる波長の光に波長変換するものであればよい。例えば、Eu、Ce等のランタノイド系元素で主に賦活される窒化物系蛍光体・酸窒化物系蛍光体、Eu等のランタノイド系、Mn等の遷移金属系の元素により主に賦活されるアルカリ土類ハロゲンアパタイト蛍光体、アルカリ土類金属ホウ酸ハロゲン蛍光体、アルカリ土類金属アルミン酸塩蛍光体、アルカリ土類ケイ酸塩、アルカリ土類硫化物、アルカリ土類チオガレート、アルカリ土類窒化ケイ素、ゲルマン酸塩、又は、Ce等のランタノイド系元素で主に賦活される希土類アルミン酸塩、希土類ケイ酸塩又はEu等のランタノイド系元素で主に賦活される有機及び有機錯体等から選ばれる少なくともいずれか1以上であることが好ましい。具体例として、下記の蛍光体を使用することができるが、これに限定されない。
Eu、Ce等のランタノイド系元素で主に賦活される窒化物系蛍光体は、MSi:Eu(Mは、Sr、Ca、Ba、Mg、Znから選ばれる少なくとも1種以上である。)などがある。また、MSi:EuのほかMSi10:Eu、M1.8Si0.2:Eu、M0.9Si0.110:Eu(Mは、Sr、Ca、Ba、Mg、Znから選ばれる少なくとも1種以上である。)などもある。
また、Eu等の希土類元素により賦活され、第II族元素Mと、Siと、Alと、Nとを含む窒化物蛍光体で、紫外線乃至青色光を吸収して黄赤色から赤色の範囲に発光する。この窒化物蛍光体は、一般式がMAlSi((2/3)w+x+(4/3)y):Euで示され、さらに添加元素として希土類元素及び4価の元素、3価の元素から選ばれる少なくとも1種の元素を含む。MはMg、Ca、Sr、Baの群から選ばれる少なくとも1種である。
上記一般式において、w、x、yの範囲は好ましくは0.04≦w≦9、x=1、0.056≦y≦18とする。またw、x、yの範囲は0.04≦w≦3、x=1、0.143≦y≦8.7としてもよく、より好ましくは0.05≦w≦3、x=1、0.167≦y≦8.7としても良い。
また窒化物蛍光体は、ホウ素Bを追加した一般式MAlSi((2/3)w+x+(4/3)y+z):Euとすることもできる。上記においても、MはMg、Ca、Sr、Baの群から選ばれる少なくとも1種であり、0.04≦w≦9、x=1、0.056≦y≦18、0.0005≦z≦0.5である。ホウ素を添加する場合、そのモル濃度zは、上述の通り0.5以下とし、好ましくは0.3以下、さらに0.0005よりも大きく設定される。さらに好ましくは、ホウ素のモル濃度は、0.001以上であって、0.2以下に設定される。
またこれらの窒化物蛍光体は、さらにLa、Ce、Pr、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Luの群から選ばれる少なくとも1種、又はSc、Y、Ga、Inのいずれか1種、又はGe、Zrのいずれか1種、が含有されている。これらを含有することによりGd、Nd、Tmよりも同等以上の輝度、量子効率又はピーク強度を出力することができる。
Eu、Ce等のランタノイド系元素で主に賦活される酸窒化物系蛍光体は、MSi:Eu(Mは、Sr、Ca、Ba、Mg、Znから選ばれる少なくとも1種以上である。)などがある。
Eu等のランタノイド系、Mn等の遷移金属系の元素により主に賦活されるアルカリ土類ハロゲンアパタイト蛍光体には、M(POX:R(Mは、Sr、Ca、Ba、Mg、Znから選ばれる少なくとも1種以上である。Xは、F、Cl、Br、Iから選ばれる少なくとも1種以上である。Rは、Eu、Mn、EuとMn、のいずれか1種以上である。)などがある。
アルカリ土類金属ホウ酸ハロゲン蛍光体には、MX:R(Mは、Sr、Ca、Ba、Mg、Znから選ばれる少なくとも1種以上である。Xは、F、Cl、Br、Iから選ばれる少なくとも1種以上である。Rは、Eu、Mn、EuとMn、のいずれか1以上である。)などがある。
アルカリ土類金属アルミン酸塩蛍光体には、SrAl:R、SrAl1425:R、CaAl:R、BaMgAl1627:R、BaMgAl1612:R、BaMgAl1017:R(Rは、Eu、Mn、EuとMn、のいずれか1種以上である。)などがある。
アルカリ土類ケイ酸塩蛍光体には、(Sr1−a−b−xBaCaEuSiO(0≦a≦1、0≦b≦1、0.005≦x≦0.1)などがある。
アルカリ土類硫化物蛍光体には、LaS:Eu、YS:Eu、GdS:Euなどがある。
Ce等のランタノイド系元素で主に賦活される希土類アルミン酸塩蛍光体には、YAl12:Ce、(Y0.8Gd0.2Al12:Ce、Y(Al0.8Ga0.212:Ce、(Y,Gd)(Al,Ga)12の組成式で表されるYAG系蛍光体などがある。また、Yの一部もしくは全部をTb、Lu等で置換したTbAl12:Ce、LuAl12:Ceなどもある。
その他の蛍光体には、ZnS:Eu、ZnGeO:Mn、MGa:Eu(Mは、Sr、Ca、Ba、Mg、Znから選ばれる少なくとも1種以上である。Xは、F、Cl、Br、Iから選ばれる少なくとも1種以上である。)などがある。
上述の蛍光体は、所望に応じてEuに代えて、又は、Euに加えてTb、Cu、Ag、Au、Cr、Nd、Dy、Co、Ni、Tiから選択される1種以上を含有させることもできる。
Ca−Al−Si−O−N系オキシ窒化物ガラス蛍光体とは、モル%表示で、CaCOをCaOに換算して20〜50モル%、Alを0〜30モル%、SiOを25〜60モル%、AlNを5〜50モル%、希土類酸化物又は遷移金属酸化物を0.1〜20モル%とし、5成分の合計が100モル%となるオキシ窒化物ガラスを母体材料とした蛍光体である。尚、オキシ窒化物ガラスを母体材料とした蛍光体では、窒素含有量が15wt%以下であることが好ましく、希土類酸化物イオンの他に増感剤となる他の希土類元素イオンを希土類酸化物として蛍光ガラス中に0.1〜10モル%の範囲の含有量で共賦活剤として含むことが好ましい。
また、上記蛍光体以外の蛍光体であって、同様の性能、作用、効果を有する蛍光体も使用することができる。
(半導体発光素子)
実施の形態1においては、半導体発光素子としてレーザダイオードを用いるのが好ましい。これにより、導光部材に効率良く光を導入することができる。
半導体発光素子は、任意の波長のものを選択することができる。例えば、青色、緑色の発光素子としては、ZnSeや窒化物系半導体(InAlGa1−X−YN、0≦X、0≦Y、X+Y≦1)を用いたものを用いることができる。また、赤色の発光素子としては、GaAs、InPなどを用いることができる。さらに、これ以外の材料からなる半導体発光素子を用いることもできる。用いる発光素子の組成や発光色、大きさや、個数などは目的に応じて適宜選択することができる。
蛍光物質を有する発光装置とする場合には、その蛍光物質を効率良く励起できる短波長が発光可能な窒化物半導体(InAlGa1−X−YN、0≦X、0≦Y、X+Y≦1)が好適に挙げられる。半導体層の材料やその混晶度によって発光波長を種々選択することができる。
また、可視光領域の光だけでなく、紫外線や赤外線を出力する発光素子とすることができる。さらには、半導体発光素子とともに、受光素子、及びそれらの半導体素子を過電圧による破壊から守る保護素子(例えば、ツェナーダイオードやコンデンサー)、あるいはそれらを組み合わせたものを搭載することができる。
<実施の形態2>
実施の形態2においては、基体であるキャップ113に加え、フェルール112にも反射部材が設けられることを特徴としている。具体的には、図3Aに示すように、キャップ313の反射面313aに被覆部材316Aが設けられていることを特徴とし、特に、この被覆部材316Aが、銀を有する第1層316A−1と、第1層表面の少なくとも1部を覆い銀と異なる金属を含む第2層316A−2と、第1層と第2層とを覆い半導体発光素子からの光を透過可能な透過部材を含む第3層316A−3と、をする。このような構成の被覆部材を設けることで、銀を水分などから保護しつつ、その高い反射率を損なわないようにすることができるため、半導体発光素子からの光を効率良く反射させることができる。
(フェルール)
実施の形態2においては、キャップに加え、フェルールにも被覆部材を設けることで導光部材の先端から効率良く光を放出することができる。
具体的には、図3Aに示すように、フェルール312は、キャップ313で被覆されるように配されており、フェルール312の先端に透光性部材315が設けられている。導光部材330を伝播してきた光は、導光部材の先端に設けられた透光性部材によって反射され、一部はキャップの内壁の反射面で反射されて外部に放出されるが、一部の光はフェルールの先端方向に向けて戻ってくる。そのため、フェルール312の先端を反射面312aとし、この面にも被覆部材316Bを設けることで、フェルールの内部に光が入り込まないようにすることができる。
フェルールの材料としては、実施の形態1で挙げたアルミニウム、銀、プラチナ、アルミナ(Al)、ジルコニア(ZrO)、などの他、これらよりも反射率の低い部材も用いることができる。例えば、ステンレス、ニッケル、炭化ケイ素(SiC)、ダイヤモンド、ホウケイ酸ガラスなどを用いることができる。フェルールのみで光を反射させるのではなく、被覆部材を設けて反射率を高くすることで、実施の形態1に比して材料の選択肢が多くなる。
フェルールに被覆部材を設ける場合、少なくとも導光部材の先端に位置する端面に被覆部材を設けるのが好ましい。具体的には、図4Aにおいて、フェルール412の先端の反射面412aに被覆部材416Bを設けることで、光を効率良く反射することができる。また、図3Bに示すように、反射面312aから連続する側面(外周)にも被覆部材を設けることで、被覆部材とフェルールとの接触面積が大きくなるため、剥がれにくくすることができる。特に、第1層を保護し易くすることができる。
また、被覆部材のうち、第1層は、導光部材の端面を被覆しないように設ける必要があるが、第2層及び第3層については、導光部材の端面に設けられていても構わない。
フェルールに設ける被覆部材と、キャップに設ける被覆部材とを、それぞれ同じ部材で構成することで反射機能が均一となり易く、配光特性等を制御し易くなるので好ましい。また、異なる部材を用いる場合、フェルールに設ける被覆部材の反射率を、キャップに設ける被覆部材の反射率よりも低く、もしくは高くすることで、配光特性を調整することができる。このように、目的や用途に応じて、被覆部材の材料を適宜選択することができる。
図1Aは、本発明の実施例1に係る発光装置の一例を示す図である。
金属パッケージ内122に半導体発光素子121として窒化ガリウム系半導体レーザダイオードが載置されている光源120に、この光源からの光を集光させる非球面レンズ140と、これらを光ファイバ130に接続させるためのコネクタ150とを有している。導光部材は130は石英製のSI型光ファイバ(114(μm:コア径)/125(μm:クラッド径))を用いた。さらに、コネクタに光ファイバ130を接合し、光ファイバ130の出射側の端部に光部品110を接合させる。
図1B、図1Cは、光部品110の構成を示す図である。光ファイバ130が、ニッケルからなるフェルール112及びフランジ111に保持されている。フェルールは長さが3mm、外径がφ0.7mmであり、その中心部に直径126mmの貫通孔が形成されている。また、フランジは、全体としての長さは4mmであり、フェルールを保持する部分は長さが1.5mmで外径がφ1.25mmで、中心部に0.7mmの貫通孔を形成している。また、光ファイバのみを保持する部分は長さが2.5mmで外径はφ1.0mmであり、中心にφ0.5mmの貫通孔を形成している。フランジの貫通孔内に嵌合するようにフェルールを圧入を用い接合させる。そして、一体化されたフランジとフェルールの貫通孔に光ファイバ130を通し、エポキシ樹脂を用いて接着させる。このとき、光ファイバの端面とフェルールの端面とが同一面となるように、接合後に研磨する。
キャップ113はSUS304からなり、長さが1.1mm、外径がφ1.25mmでありフェルールを保持するためにφ0.71mmの貫通孔を中心に形成している。出射側の端面から0.1mmの範囲は、内径φ1.0mmの貫通孔としており、この部分の内壁が反射面113aとなる。反射面113aは、貫通孔と平行な角度で形成されている。
図1Dは、キャップ113の拡大図であり、キャップの貫通孔の内側に反射面113aを形成して、この反射面を含むキャップの表面全面に被覆部材116Aを設けている。被覆部材の第1層116A−1は、銀からなり、膜厚は40000Åである。銀はメッキ法で設けており、反射面113aの全面に形成している。この第1層の上に、スパッタ法を用いて、アルミニウムを膜厚5Åで設ける。さらにその上に第3層としてスパッタ法によってSiOを膜厚100Åで設ける。
このようにして被覆部材116Aが設けられたキャップ113に、ホウケイ酸ガラスからなり、直径φ0.9mmで厚さ0.45mmの円形平板状の透光性部材115を、接合部材として低融点ガラスを用いて接合させる。尚、透光性部材115中には、あらかじめ波長変換部材としてYAl:Ceおよび、LuAl12:Ceが1:8の割合で含有された蛍光体が12重量%含有されている。このようにして形成されるキャップ113の貫通孔内に、前述のフェルールが嵌合するように接続させる。ここではキャップとフランジとを溶接によって接合させる。
以上のようにして得られる発光装置の光源を発光させて、光部品から白色光を出射させる。得られる白色光は、初期特性としては色調がx=0.30、y=0.36、光束が39.3lm、であり、硫化ソーダを用いた硫化加速試験後の特性が、色調がx=0.29、y=0.36、光度が39.0lmである。リファレンスの銀メッキ単層膜は色調がx=0.29、y=0.35、光度が36.5lmと光束が低下していることから。劣化に強い反射膜が形成されていることがわかる。
実施例2では、フェルールに被覆部材を設ける方法以外は実施例1と同様に行う。
光ファイバの出射側の端部にフェルールを取り付け、それらの端面全面にレジストを設ける。90℃程度で30分程度加熱することでレジストを効果させる。次いで、光ファイバのフェルールを取り付けていない側から紫外光を入射させることで、光ファイバの端面に設けられているレジストを露光する。露光後にフェルールを加熱し、アルカリ洗浄することで光ファイバ端面だけにレジストを残存させることができる。
このような状態のフェルール及び光ファイバに対し、被覆部材を設ける。被覆部材の第1層は、膜厚は50000Åの銀である。銀はスパッタ法で設けており、フェルールの外周全面に形成している。この後、上述のようにして設けていたレジストをアセトン、超純水による超音波洗浄によって除去し、光ファイバの端面が露出するようにする。
次いで、第1層の上及び光ファイバの端面に、スパッタ法を用いて、アルミニウムを膜厚5Åで設ける。さらにその上に第3層としてスパッタ法を用いてSiOを膜厚100Åで設ける。
以上のようにして得られる発光装置の光源を発光させて、光部品から白色光を出射させる。実施例1と同様に、硫化加速試験での劣化は観測されず、劣化に強い反射膜が形成されている。
本発明に係る発光装置は、半導体発光素子からの光を効率良く反射させることができるため、光の取り出し効率に優れた発光装置であり、各種表示装置、照明器具、ディスプレイ、液晶ディスプレイのバックライト光源、さらには、ファクシミリ、コピー機、スキャナ等における画像読取装置、プロジェクタ装置、レーザディスプレイ、内視鏡などにも利用することができる。
図1Aは、本発明に係る発光装置の例を示す図である。 図1Bは、図1Aの発光装置に用いられる光部品の斜視図である。 図1Cは、図1Bの光部品の構成を示す図である。 図1Dは、図1Cの光部品の一部の拡大図である。 図2Aは、本発明に係る発光装置の例を示す図である。 図2Bは、図2Aの発光装置に用いられる光部品の斜視図である。 図2Cは、図2Bの光部品の断面図である。 図2Dは、図2Cの光部品の一部の拡大図である。 図3Aは、本発明に係る発光装置の光部品の構成を示す図である。 図3Bは、図3Aの光部品の一部の拡大図である。 図4Aは、本発明に係る発光装置の光部品の構成を示す図である。 図4Bは、図4Aの光部品の一部の拡大図である。
符号の説明
100、200・・・発光装置
110、210、310、410・・・光部品
120、220・・・光源
130、230、330、430・・・導光部材(光ファイバ)
140・・・レンズ
150・・・コネクタ
111、211、311,411・・・フランジ
112、212、312、412・・・フェルール
312a、412a・・・フェルールの反射面
113、213、313、413・・・キャップ
113a、213a、313a、413a・・・キャップの反射面
114、214、314・・・接合部材
115、215、315、415・・・透光性部材
116A、216A、316B、416A、416B・・・被覆部材
116A−1、216A−1、316B−1、416A−1・・・被覆部材の第1層
116A−2、216A−2、316B−2、416A−2・・・被覆部材の第2層
116A−3、216A−3、316B−3、416A−3・・・被覆部材の第3層
121・・・半導体発光素子
122・・・パッケージ

Claims (7)

  1. 半導体発光素子と、
    該半導体発光素子からの光を伝播する屈曲可能な導光部材と、
    該導光部材の出射側の端部に取り付けられ、前記半導体素子からの光を反射可能な反射面を有する光部品と、
    を有する発光装置であって、
    前記光部品は、反射面の少なくとも一部を被覆する被覆部材を有し、
    該被覆部材は、銀を有する第1層と、
    該第1層表面の少なくとも一部を覆い、銀と異なる金属を含む第2層と、
    前記第1層と前記第2層を覆い、前記半導体発光素子からの光を透過可能な透過部材を含む第3層と、
    を、有することを特徴とする発光装置。
  2. 前記第2の層は、アルミニウム、ニッケル、チタン、タングステン、バナジウム、プラチナ、ロジウム、パラジウム、タンタル、金、ニオブ、モリブデン、イリジウム、コバルト、クロム、銅、ハフニウム、亜鉛、ジルコニウムの中から選択される少なくとも1つを含む請求項1記載の発光装置。
  3. 前記第3の層は、酸化物、窒化物、フッ化物、透明樹脂の中から選択される少なくとも1つを含む請求項1又は請求項2記載の発光装置。
  4. 前記第3の層は、SiO、Al、SiN、ITO、Si、SiON,AlN、AlON、In、SnO、TiO、ZnO、MgFの中から選択される少なくとも1つを含む請求項3記載の発光装置。
  5. 前記光部品は、前記光ファイバの先端部を保持するフェルールと、該フェルール及び前記光ファイバの先端部を保護するキャップとを備え、該キャプは、前記光ファイバから出射される光が通過する貫通孔を有し、該貫通孔の内壁に前記被覆部材を有する請求項1乃至請求項4のいずれか1記載の発光装置。
  6. 前記フェルールの先端部に、前記被覆部材を有する請求項5記載の発光装置。
  7. 前記光部品は、前記半導体発光素子からの光によって励起され、異なる波長の光を発光する蛍光部材を有する請求項1乃至請求項6のいずれか1項記載の発光装置。
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