JP2003133171A - セラミック積層電子部品の製造方法 - Google Patents

セラミック積層電子部品の製造方法

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JP2003133171A
JP2003133171A JP2001330434A JP2001330434A JP2003133171A JP 2003133171 A JP2003133171 A JP 2003133171A JP 2001330434 A JP2001330434 A JP 2001330434A JP 2001330434 A JP2001330434 A JP 2001330434A JP 2003133171 A JP2003133171 A JP 2003133171A
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Takeshi Harada
健史 原田
Hiroshi Kagata
博司 加賀田
Hidenori Katsumura
英則 勝村
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 セラミック積層電子部品の圧着工程におい
て、セラミック積層体の伸びを抑制し、積層体面内の密
度が均一になる圧着方法を提供することを目的とする。 【解決手段】 セラミック積層体31を金型を用いて圧
着する工程において、上金型および下金型の少なくとも
一方におけるセラミック積層体の周辺部を加圧する面
が、セラミック積層体の中心部を加圧する面より突出
(a、b)している。セラミック積層体31の中心部を
加圧する面の全ての角は円弧状になっており、突出部の
内周部の角度は91〜110度である。セラミック積層
体の周辺部を加圧する面とセラミック積層体の中心部を
加圧する面の間に10〜50μmの溝があり、上金型と
下金型の突出量の合計が圧着後のセラミック積層体の厚
みに対して10〜30%である金型を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、積層コンデンサや
積層フィルタなどのセラミック積層電子部品の製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、携帯電話に代表されるように、各
種機器の小型化が目覚ましい。機器を構成する部品のう
ちコンデンサ、フィルタ、多層基板など導体金属と誘電
体セラミックスが積層された構造をもつ積層電子部品に
関しても小型化の要求が強い。積層電子部品を小型化す
る場合、その製造工程のばらつきが容量や共振周波数な
どの電器特性のばらつきに与える影響は従来にも増して
大きくなってくる。
【0003】これらの問題を解決するために、各工程の
より高精度化が求められている。また、積層電子部品の
多くは、誘電体セラミックスのグリーンシートに導体ペ
ーストを印刷したものを積層、圧着、焼成することによ
り製造する。
【0004】前記製造工程のうち従来の圧着工程は、図
5に示したようにセラミック積層体11を金型12およ
び13ではさみ、一軸加圧プレス機14により行ってい
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記の圧着方
法では加圧方向の垂直方向にセラミック積層体が伸び、
積層体平面内に密度分布ができてしまい、焼成後に得ら
れる電子部品における歩留まりの低下の大きな要因の一
つとなっていた。
【0006】この問題を解決する方法として、図6に示
す特開平10−214746号公報に開示されているよ
うに、圧着する際に用いる金型のセラミック積層体の中
心部にあたる面が引っ込んでいる凹型の金型22,2
3,24,25を用いることで、圧着工程による積層体
の伸びを抑制することができる。
【0007】しかし、前記圧着方法ではセラミック積層
体の伸びは抑制しているが、積層体平面内の密度の均一
性については解決していない。また、前記圧着方法で
は、金型の凹部に入り込んだセラミック積層体が圧着後
に抜けなくなるという問題がある。
【0008】本発明は、このような技術的課題を解決
し、セラミック積層電子部品の特性のばらつきを低減す
るための製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明の第一のセラミック積層電子部品の製造方法
は、上金型と下金型ではさんでセラミック積層体を圧着
する工程において、前記上金型および下金型の少なくと
も一方における前記セラミック積層体の周辺部を加圧す
る面が、前記セラミック積層体の中心部を加圧する面よ
り突出しており、前記セラミック積層体の中心部を加圧
する面の全ての角が円弧状になっており、さらに、前記
上金型と下金型の突出量の合計が圧着後のセラミック積
層体の厚みに対して10〜30%である前記上金型と下
金型を用い、前記圧着工程におけるプレス圧力が200
kgf/cm2以上であることを特徴とする。
【0010】また、本発明の第二のセラミック電子部品
の製造方法は、上金型と下金型ではさんでセラミック積
層体を圧着する工程において、前記上金型および下金型
の少なくとも一方における前記セラミック積層体の周辺
部を加圧する面が、前記セラミック積層体の中心部を加
圧する面より突出しており、突出部の内周部の角度が9
1〜110度であり、前記上金型と下金型の突出量の合
計が圧着後のセラミック積層体の厚みに対して10〜3
0%である前記上金型と下金型を用い、前記圧着工程に
おけるプレス圧力が200kgf/cm2以上であるこ
とを特徴とする。
【0011】また、本発明の第三のセラミック電子部品
の製造方法は、上金型と下金型ではさんでセラミック積
層体を圧着する工程において、前記上金型および下金型
の少なくとも一方における前記セラミック積層体の周辺
部を加圧する面が、前記セラミック積層体の中心部を加
圧する面より突出しており、前記セラミック積層体の周
辺部を加圧する面と前記セラミック積層体の中心部を加
圧する面の間に10〜50μmの溝があり、前記上金型
と下金型の突出量の合計が圧着後のセラミック積層体の
厚みに対して10〜30%である前記上金型と下金型を
用い、さらに、前記圧着工程におけるプレス圧力が20
0kgf/cm2以上であることを特徴とする。
【0012】また、本発明の第四のセラミック電子部品
の製造方法は、上金型と下金型ではさんでセラミック積
層体を圧着する工程において、前記上金型および下金型
の少なくとも一方における前記セラミック積層体の周辺
部を加圧する面が、前記セラミック積層体の中心部を加
圧する面より突出しており、前記セラミック積層体の中
心部を加圧する面の全ての角が円弧状になっており、突
出部の内周部の角度が91〜110度であり、前記セラ
ミック積層体の周辺部を加圧する面と前記セラミック積
層体の中心部を加圧する面の間に10〜50μmの溝が
あり、前記上金型と下金型の突出量の合計が圧着後のセ
ラミック積層体の厚みに対して10〜30%である前記
上金型と下金型を用いることを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明に使用する誘電体セラミッ
ク材料としては、特に組成を限定するものではないが、
積層コンデンサ用のBaTiO3系、圧電フィルタ用の
PbTiO3−PbZrO3−Pb(ZnNb)O3系、
誘電体フィルタ用のAl23−ガラス系、多層基板用の
Al23−B23−SiO2−PbO系などが望まし
い。前記誘電体の粉末を、溶剤、バインダ、可塑剤と共
に混合してスラリーとする。溶剤としては、水、エステ
ル系、或いはアルコール系が望ましい。バインダは、ポ
リビニルブチラール系、アクリル系が望ましい。前記ス
ラリーを形成し、誘電体のグリーンシートを得る。成型
法としては、ドクターブレード法やリバースロール法が
望ましい。グリーンシートの厚みは、5〜2000μm
がよい。必要に応じて、所定のグリーンシートに導体ペ
ーストを印刷しパターンを形成する。
【0014】導体としては、Cu、Ag、Pd、Ni、
W、Mo、或いはそれらの合金がよい。印刷法として
は、スクリーン印刷やグラビア印刷などがよい。予め所
定のグリーンシートに導体パターンを印刷した後にグリ
ーンシートを重ねてセラミック積層体を形成してもよい
し、グリーンシートを重ねながらその上に導体パターン
を印刷する工程を繰り返してセラミック積層体を形成し
てもよい。この際、金属板に両面粘着性のあるシートを
貼り付け、その上にグリーンシートを重ねて積層体を形
成していくと作業性がよい。こうして得られたセラミッ
ク積層体を加圧し圧着する。
【0015】第一の発明の場合、セラミック積層体をは
さむ前記上金型と下金型の少なくとも一方における前記
セラミック積層体の周辺部を加圧する面が、前記セラミ
ック積層体の中心部を加圧する面より突出しており、前
記セラミック積層体の中心部を加圧する面の全ての角が
円弧状になっており、さらに、前記上金型と下金型の突
出量の合計が圧着後のセラミック積層体の厚みに対して
10〜30%である金型を用いる。さらに、前記圧着工
程におけるプレス圧力を200kgf/cm2以上とす
る。
【0016】第二の発明の場合、セラミック積層体をは
さむ前記上金型と下金型において、前記セラミック積層
体の中心部を加圧する面より突出しており、突出部の内
周部の角度が91〜110度であり、前記上金型と下金
型の突出量の合計が圧着後のセラミック積層体の厚みに
対して10〜30%である金型を用いる。さらに、前記
圧着工程におけるプレス圧力を200kgf/cm2
上とする。
【0017】第三の発明の場合、セラミック積層体をは
さむ前記上金型と下金型において、前記上金型および下
金型の少なくとも一方における前記セラミック積層体の
周辺部を加圧する面が、前記セラミック積層体の中心部
を加圧する面より突出しており、前記セラミック積層体
の周辺部を加圧する面と前記セラミック積層体の中心部
を加圧する面の間に10〜50μmの溝があり、前記上
金型と下金型の突出量の合計が圧着後のセラミック積層
体の厚みに対して10〜30%である金型を用いる。さ
らに、前記圧着工程におけるプレス圧力を200kgf
/cm2以上とする。
【0018】第四の発明の場合、前記上金型および下金
型の少なくとも一方における前記セラミック積層体の周
辺部を加圧する面が、前記セラミック積層体の中心部を
加圧する面より突出しており、前記セラミック積層体の
中心部を加圧する面の全ての角が円弧状になっており、
突出部の内周部の角度が91〜110度であり、前記セ
ラミック積層体の周辺部を加圧する面と前記セラミック
積層体の中心部を加圧する面の間に10〜50μmの溝
があり、前記上金型と下金型の突出量の合計が圧着後の
セラミック積層体の厚みに対して10〜30%である金
型を用いる。
【0019】これらの発明に用いる金型の突出部は、1
0%より小さいとセラミック積層体の伸びの抑制効果が
小さくなり、逆に30%より大きいとセラミック積層体
の中心部に圧力がかからず、シート同士が密着しない。
また、これらの発明に用いるプレス圧力は、300kg
f/cm2より小さいとセラミック積層体のシート同士
が密着しない。以上の方法により得たセラミック積層体
の圧着工程前後の寸法を測定し、伸びおよび密度を求め
る。
【0020】なお、本発明に用いる金型として、セラミ
ック積層体の周辺部を加圧する部分とセラミック積層体
の中心部を加圧する部分が別々になっていてもよい。
【0021】
【実施例】(実施例1)本実施例1は、第一の発明に対
応するものである。図1は、第一の発明におけるセラミ
ック積層体の圧着方法の一例を示す断面図および金型平
面図である。以下、本発明を積層コンデンサに適用した
例を詳細に述べる。
【0022】誘電体セラミックとして、比誘電率が7.
2のAl23−ガラス系のガラスセラミックを用いた。
前記誘電体セラミックの粉末100gに対し、バインダ
としてポリビニルブチラール樹脂を10wt%、可塑剤
としてベンジルブチルフタレートを6.5wt%、溶剤
として酢酸ブチルを85wt%加え、直径10mmのジ
ルコニア製ボールと共に48時間混合し、スラリーを得
た。前記スラリーをドクターブレード法により、厚さ3
5μmのグリーンシートに成形した。70mm角に切断
した前記グリーンシートに導体パターンを印刷し、75
枚重ねて100kgf/cm2で仮圧着した。
【0023】このようにして得られたセラミック積層体
の寸法を測定した。図1のように、このセラミック積層
体31を上金型32および33と下金型34および35
ではさみ、一軸加圧プレス機36に装着した。上金型と
下金型の少なくとも一方には、図のように突出部33お
よび35が設けてあり、上金型の突出量aと下金型の突
出量bの合計を種々の値になるようにした。また、プレ
ス圧力も種々の値になるようにした。プレス圧着後、セ
ラミック積層体の寸法を測定し、面内における圧着によ
る伸びを求めた。その結果を(表1)に示す。但し、金
型の突出量の合計は、圧着後のセラミック積層体の厚み
に対する割合で示した。また、シート面内の伸びのばら
つきは、シート面内における異なる25点の伸びを測定
し、それら25点の中の最大値と最小値の差として評価
した。
【0024】
【表1】
【0025】(表1)から、金型に突出部を設けること
により、伸びが抑制されることが分かった。しかし、面
内の伸びのばらつきは改善されなかった。しかし、金型
の角を円弧状にすることにより面内の伸びのばらつきを
抑制できることが明らかになった。
【0026】また、No.3に示す圧着後の積層体厚み
に対する金型の突出量が5%よりも小さいと、伸びの抑
制効果は小さかった。また、金型の突出量が30%より
も大きくなるNo.11の試料では、シート同士が圧着
しなかった。さらに、No.9に示すように圧着する際
の圧力が200kgf/cm2よりも小さくなると、シ
ート同士が圧着しなかった。従って、#印を付した試料
(No.1,2,3,9,11)を除いては、積層体シ
ートの伸びが0.5%よりも小さく、シート面内の伸び
のばらつきも0.1%以下と伸びが抑制され、面内の伸
びが均一になることが分かった。
【0027】(実施例2)本実施例2は本発明の請求項
4〜6に対応するものである。実施例1と同様の方法に
より誘電体積層体を得た。図2のように、前記セラミッ
ク積層体41を上金型42,43と下金型44,45で
はさみ、一軸加圧プレス機46に装着した。上金型43
の突出量aを種々の値になるようにし、下金型45の突
出量b=0とした。
【0028】また、図2に示すように前記上金型43の
積層体の周辺部と中心部の境cの角度を種々の値になる
ようにした。また、プレス圧力も種々の値になるように
した。プレス圧着前後で、セラミック積層体の寸法を測
定し、面内における圧着による伸びを求めた。また、圧
着後に積層体が金型にはまり込み抜けなくなった回数を
調べ、積層体が取れなくなった確率を求めた。その結果
を(表2)に示す。
【0029】
【表2】
【0030】(表2)に示すように、cが90度の場
合、90%の確率で圧着後の積層体は金型から抜けなか
った。しかし、cを91度以上にすることにより、圧着
後も積層体がほとんど金型にはまり込まなくなった。た
だ、cが110度よりも大きくなると、伸びが再び0.
5%よりも大きくなった。また、No.23に示す圧着
後の積層体厚みに対する金型の突出量が5%よりも小さ
いと、伸びは0.5%以上となり抑制効果は小さかっ
た。また、金型の突出量が30%よりも大きくなるN
o.31の試料では、シート同士が圧着しなかった。さ
らに、No.27に示すように圧着する際の圧力が20
0kgf/cm2よりも小さくなると、シート同士が圧
着しなかった。従って、#印を付した試料(No.2
1,23,27,29,31)を除いては、圧着による
積層体の伸びも0.5%よりも小さく、積層体が金型か
ら抜け易くなった。
【0031】(実施例3)本実施例3は本発明の請求項
7〜9に対応するものである。実施例1と同様の方法に
より誘電体積層体を得た。図3のように、前記セラミッ
ク積層体51を上金型52,53と下金型54,55で
はさみ、一軸加圧プレス機56に装着した。上金型53
の突出量aを種々の値になるようにし、下金型55の突
出量b=0とした。また、前記セラミック積層体の周辺
部を加圧する面と前記セラミック積層体の中心部を加圧
する面の間に10〜50μmの溝を設け、その幅dを種
々の値になるようにした。また、プレス圧力も種々の値
になるようにした。プレス圧着前後で、セラミック積層
体の寸法を測定し、面内における圧着による伸びを求め
た。その結果を(表3)に示す。
【0032】
【表3】
【0033】(表3)より、前記セラミック積層体の周
辺部を加圧する面と前記セラミック積層体の中心部を加
圧する面の間に溝を10μm以上設けることにより、圧
着による積層体の伸びは小さくなった。しかし、dの幅
が50μmよりも大きくなると、No.40に示すよう
に、積層体の伸びは0.3%よりも大きくなり抑制効果
が小さくなった。
【0034】また、No.34に示す圧着後の積層体厚
みに対する金型の突出量が5%よりも小さいと、伸びは
0.3%以上となり抑制効果は小さかった。また、金型
の突出量が30%よりも大きくなるNo.42の試料で
は、シート同士が圧着しなかった。さらに、No.38
に示すように圧着する際の圧力が200kgf/cm 2
よりも小さくなると、シート同士が圧着しなかった。従
って、#印を付した試料(No.31,32,34,3
8,40,42)を除いては、圧着による積層体の伸び
が0.3%よりも小さくなり、溝による伸びの抑制効果
が確認された。
【0035】(実施例4)本実施例4は本発明の請求項
10および11に対応するものである。実施例1と同様
の方法により誘電体積層体を得た。図4のように、前記
セラミック積層体61を上金型62,63と下金型6
4,65ではさみ、一軸加圧プレス機66に装着した。
上金型63の突出量aを種々の値になるようにし、下金
型65の突出量b=0とした。また、図4に示すように
前記上金型63の積層体の周辺部と中心部の境cの角度
を種々の値になるようにした。
【0036】さらに、前記セラミック積層体の周辺部を
加圧する面と前記セラミック積層体の中心部を加圧する
面の間に幅dの溝を設け、その溝幅が種々の値になるよ
うにした。また、プレス圧力も種々の値になるようにし
た。プレス圧着前後で、セラミック積層体の寸法を測定
し、面内における圧着による伸びを求めた。その結果を
(表4)に示す。
【0037】
【表4】
【0038】(表4)より、前記上金型63の積層体の
周辺部と中心部の境cの角度が91度以上になると、圧
着後の積層体は金型からはずれなかった。また、cが1
10度よりも大きいNo.65のようになると、積層体
の伸びは0.3%よりも大きくなった。また、前記セラ
ミック積層体の周辺部を加圧する面と前記セラミック積
層体の中心部を加圧する面の間に設けた溝の幅dが10
μmよりも大きくなると、積層体の伸びは0.3%より
も小さくなった。しかし、No.63の試料に示すよう
に、溝幅が50μmよりも大きくなると、積層体の伸び
は再び0.3%よりも大きくなった。
【0039】また、No.56とNo.59より、金型
の突出量が5%よりも小さくなると、圧着による積層体
の伸びは0.4%よりも大きくなり、金型の突出量が3
5%よりも大きくなると、シート同士が圧着しなかっ
た。さらに、No.61より、圧着する際のプレス圧力
が200kgf/cm2よりも小さくなると、シート同
士が圧着しなかった。従って、#印を付した試料(N
o.51,52,54,56,59,61,63,6
5)を除いては、圧着による積層体の伸びが0.3%よ
りも小さくなった。
【0040】
【発明の効果】以上のように、本発明は、上金型と下金
型ではさんでセラミック積層体を圧着する工程におい
て、前記上金型および下金型の少なくとも一方における
前記セラミック積層体の周辺部を加圧する面が、前記セ
ラミック積層体の中心部を加圧する面より突出してお
り、前記セラミック積層体の中心部を加圧する面の全て
の角が円弧状になっており、突出部の内周部の角度が9
1〜110度であり、前記セラミック積層体の周辺部を
加圧する面と前記セラミック積層体の中心部を加圧する
面の間に10〜50μmの溝がある前記上金型と下金型
を用いることにより、圧着工程による積層体の伸びを抑
制し、さらに面内の密度分布を均一にでき、積層部品を
小型化したさいに生じる歩留まりの低下を抑制すること
ができる。また、圧着したセラミック積層体が金型には
まり込まないため、作業性がよくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明(第一の発明)の実施の形態におけるセ
ラミック積層体の圧着工程の一例を示す断面図
【図2】本発明(第二の発明)の実施の形態におけるセ
ラミック積層体の圧着工程の一例を示す断面図
【図3】本発明(第三の発明)の実施の形態におけるセ
ラミック積層体の圧着工程の一例を示す断面図
【図4】本発明(第四の発明)の実施の形態におけるセ
ラミック積層体の圧着工程の一例を示す断面図
【図5】従来のセラミック積層体の圧着工程の一例を示
す断面図
【図6】従来例におけるセラミック積層体の圧着工程の
一例を示す断面図
【符号の説明】
11,21,31,41,51,61 セラミック積層
体 12 上金型 13 下金型 14,26,36,46,56,66 一軸加圧プレス
機 22,32,42,52,62 上金型凹部 23,33,43,53,63 上金型凸部 24,34,44,54,64 下金型凹部 25,35,45,55,65 下金型凸部 a 上金型突出量 b 下金型突出量 c 金型凸部内周部の角度 d 金型凸部と凹部間の溝の幅
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 勝村 英則 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5E001 AB03 AE02 AE03 AH05 AJ02 5E082 AB03 BC38 FG06 FG26 LL01 LL02 MM22 PP07 PP09 PP10

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】上金型と下金型ではさんでセラミック積層
    体を圧着する工程において、 前記上金型および下金型の少なくとも一方における前記
    セラミック積層体の周辺部を加圧する面が、前記セラミ
    ック積層体の中心部を加圧する面より突出しており、 前記セラミック積層体の中心部を加圧する面の全ての角
    が円弧状になっている前記上金型と下金型を用いること
    を特徴とするセラミック積層電子部品の製造方法。
  2. 【請求項2】前記上金型と下金型の突出量の合計が圧着
    後のセラミック積層体の厚みに対して10〜30%であ
    る前記上金型と下金型を用いることを特徴とする請求項
    1に記載のセラミック積層電子部品の製造方法。
  3. 【請求項3】前記圧着工程におけるプレス圧力が200
    kgf/cm2以上であることを特徴とする請求項1ま
    たは2に記載のセラミック積層電子部品の製造方法。
  4. 【請求項4】上金型と下金型ではさんでセラミック積層
    体を圧着する工程において、 前記上金型および下金型の少なくとも一方における前記
    セラミック積層体の周辺部を加圧する面が、前記セラミ
    ック積層体の中心部を加圧する面より突出しており、 突出部の内周部の角度が91〜110度である前記上金
    型と下金型を用いることを特徴とするセラミック積層電
    子部品の製造方法。
  5. 【請求項5】前記上金型と下金型の突出量の合計が圧着
    後のセラミック積層体の厚みに対して10〜30%であ
    る前記上金型と下金型を用いることを特徴とする請求項
    4に記載のセラミック積層電子部品の製造方法。
  6. 【請求項6】前記圧着工程におけるプレス圧力が200
    kgf/cm2以上であることを特徴とする請求項4ま
    たは5に記載のセラミック積層電子部品の製造方法。
  7. 【請求項7】上金型と下金型ではさんでセラミック積層
    体を圧着する工程において、 前記上金型および下金型の少なくとも一方における前記
    セラミック積層体の周辺部を加圧する面が、前記セラミ
    ック積層体の中心部を加圧する面より突出しており、 前記セラミック積層体の周辺部を加圧する面と前記セラ
    ミック積層体の中心部を加圧する面の間に10〜50μ
    mの溝がある前記上金型と下金型を用いることを特徴と
    するセラミック積層電子部品の製造方法。
  8. 【請求項8】前記上金型と下金型の突出量の合計が圧着
    後のセラミック積層体の厚みに対して10〜30%であ
    る前記上金型と下金型を用いることを特徴とする請求項
    7に記載のセラミック積層電子部品の製造方法。
  9. 【請求項9】前記圧着工程におけるプレス圧力が200
    kgf/cm2以上であることを特徴とする請求項7ま
    たは8に記載のセラミック積層電子部品の製造方法。
  10. 【請求項10】上金型と下金型ではさんでセラミック積
    層体を圧着する工程において、前記上金型および下金型
    の少なくとも一方における前記セラミック積層体の周辺
    部を加圧する面が、前記セラミック積層体の中心部を加
    圧する面より突出しており、 前記セラミック積層体の中心部を加圧する面の全ての角
    が円弧状になっており、突出部の内周部の角度が91〜
    110度であり、前記セラミック積層体の周辺部を加圧
    する面と前記セラミック積層体の中心部を加圧する面の
    間に10〜50μmの溝がある前記上金型と下金型を用
    いることを特徴とするセラミック積層電子部品の製造方
    法。
  11. 【請求項11】前記上金型と下金型の突出量の合計が圧
    着後のセラミック積層体の厚みに対して10〜30%で
    ある前記上金型と下金型を用いることを特徴とする請求
    項10に記載のセラミック積層電子部品の製造方法。
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