JP2003133036A - 加熱装置、加熱定着装置および画像形成装置 - Google Patents
加熱装置、加熱定着装置および画像形成装置Info
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Abstract
チング素子での損失が著しく増大し、発熱による劣化や
熱破壊を招く危険性があった。また、軽負荷時において
も零電圧スイッチングが可能となるように共振インピー
ダンスを大きくした場合には、交流電源電圧の変動によ
り、半導体スイッチング素子に過大な電流が流れ該半導
体スイッチ素子の破壊を招く危険性があり、定格入力電
圧時の動作電圧・電流値に対して十分に大きなマージン
を採るコストが高い半導体スイッチング素子を使用せざ
るを得ないという課題があった。 【解決手段】 加熱装置において、スイッチング手段の
オン・オフ期間を、温度検出手段で検出された温度に基
づいて制御する電力制御手段は、入力電圧検出手段で検
出された入力電圧に応じて、オン期間・オフ期間を補正
する機能を備えたものである。
Description
加熱を用いた加熱装置、現像材としてトナーなどの加熱
溶融体を用いて記録紙上に形成したトナー画像を該記録
紙に加熱定着する加熱定着装置および該加熱定着装置を
適用した電子写真式の複写機、プリンタおよびファクシ
ミリなどの画像記録装置に関する。
剤(トナー)により記録紙上にトナー画像を形成する画
像形成手段を有し、トナー画像が形成された記録紙を紙
搬送手段によって、図14に示す加熱定着装置801中
に図中矢印方向に搬送することで、トナー像811を記
録紙810に加熱加圧定着する。
と対向圧接する加熱ローラ802中にハロゲンヒータ8
04が加熱源として配され、加圧ローラ803および加
熱ローラ802は図示しない駆動源によって、矢印方向
に回転駆動されている。
整する温度調整回路を示すもので、901は温度検知セ
ンサ805の検出出力と基準信号Vrとを比較器904
で比較して、ON/OFF信号を出力する制御信号発生
部、902は上記ON/OFF信号を受けてハロゲンヒ
ータ804と交流電源903の接続回路をON/OFF
してハロゲンヒータ804の温度調整を行うスイッチン
グ部である。
御による加熱ローラ802の温度調整方式では、その構
造上輻射熱により加熱ローラ802を加熱する間接加熱
のため、発生熱の一部が対流熱として失われると共に、
加熱ローラ全体を一様に加熱することから放熱量も大き
くなり、熱効率が非常に悪く、消費電力が大きくなると
いった欠点がある。
熱ローラ802の温度変動を小さくしなければならず、
その結果として熱容量の大きな加熱ローラ802が必要
となるため、目標温度に対して加熱ローラ温度が十分低
い場合に、装置全体での消費電力量から規定された電力
範囲内で定着可能温度まで加熱ローラ802を加熱する
には、間接加熱による熱効率の悪さと相まって、時間が
かかるという欠点にも繋がっていた。
な昇温特性を特徴とする加熱方式として誘導加熱方式が
提案されている。この誘導加熱方式とは、励磁コイルに
高周波電流を流すことで発生する高周波磁界を加熱ロー
ラの表層に作用させることで、加熱ローラ表面の導電層
に渦電流を発生させ、その渦電流によるジュール熱によ
り加熱ローラを直接加熱するため、発熱効率が高く、高
速昇温が可能となっている。また、その発熱量は、供給
電力に比例するため、供給電力の可変制御により加熱ロ
ーラの温度制御が高速かつ容易に可能であり、電力を有
効に利用できるため省電力化も図れる。
高速加熱などの利点を備える誘導加熱方式は、励磁コイ
ルと、それに並列接続されたコンデンサにより共振回路
を構成させる電圧共振型インバータを用いられることが
多く、供給電力の可変制御は半導体スイッチング素子の
オフ期間を一定とし、ON期間を変更することで励磁コ
イルに流れる高周波電流を制御して電力を可変させる周
波数変調制御を採ることが一般的であった。
図12に示すように半導体スイッチング素子がターンオ
ン・ターンオフする場合にスイッチング素子の両端電圧
が零電圧のときにスイッチング動作が行えるため、基本
的にスイッチング時の損失が発生しないという利点があ
る。ここで、図12は上から、零電圧スイッチング時の
LC共振回路の各電流波形、半導体スイッチング素子の
両端電圧波形、半導体スイッチング素子の電流波形を示
しており、適切な零電圧スイッチング動作時には半導体
スイッチング素子の両端電圧が零になってからターンオ
ン及びターンオフしているため、スイッチング時の電力
損失は発生しない。しかしながら、共振作用による零電
圧スイッチングが行える条件としては、励磁コイルと共
振用コンデンサのインピーダンスZr、及び出力エネル
ギーPoと入力電圧Vinにより決定され、インピーダ
ンスZrが一定であれば、出力電力がある値以上でない
とならない。
に到達し、かつ、コピー枚数が少ない場合などで熱が奪
われることなく動作している軽負荷状態などでは、供給
電力量を下げるためにON期間を絞っていかなければな
らず、ある電力量以下では十分な共振エネルギーが確保
出来ないために、図13に示すように零電圧スイッチン
グが行えずに半導体スイッチング素子での損失が著しく
増大することになり、半導体スイッチング素子の発熱に
よる劣化、や熱破壊を招く危険性があった。ここで、図
13は図12と同じ部位毎の波形を示したものである
が、零電圧スイッチングが行えていないために、スイッ
チング素子に過大な電流が流れていることによりターン
オン時に電力損失が発生していることを示している。
ど、加熱ローラの温度が十分に下がっている状態におい
て、目標温度である200℃前後まで加熱を開始する場
合には最大ON期間で半導体スイッチング素子を駆動す
ることになる。そこで、前述したような軽負荷時におい
ても零電圧スイッチングが可能となるように共振インピ
ーダンスを大きくした場合には、共振電圧が大きくなり
すぎて半導体スイッチング素子の耐圧をオーバすること
になる。さらには交流電源電圧の変動により、入力電圧
が変動していた場合には最大ON期間での駆動と相まっ
て、半導体スイッチング素子に過大な電流が流れること
にもなり、過大な電圧・電流が半導体素子に印加される
ことにより、やはり半導体スイッチ素子の破壊を招く危
険性があった。
の最大定格には、定格入力電圧時の動作電圧・電流値に
対して十分に大きなマージンを採る必要が生じるため、
コストが高い半導体スイッチング素子を使用せざるを得
ないという課題があった。
るために提案するものであり、半導体スイッチング素子
での電力損失を抑え、発熱による半導体スイッチ素子の
劣化や破壊を無くし、複写機全体での信頼性の向上と省
電力化を図ることが可能な加熱装置、この加熱装置を備
えることで、未定着トナー画像の品質を低下させること
なく、常に安定した加熱定着処理を行うことが可能な加
熱定着装置、この加熱定着手段を備えることで、ウオー
ムアップタイムが短く、常に安定して高精度のプリント
が可能な画像形成装置を得ることを目的とする。
することを特徴とする加熱装置、加熱定着装置および画
像形成装置である。
傍に設けた励磁コイルと、この励磁コイルに高周波電流
を供給する誘導加熱電源とを有する加熱装置において、
前記誘導加熱電源は、商用交流電源の入力部に設けた入
力電圧検出手段と、前記高周波電流を生成するスイッチ
ング手段と、コンデンサ及び前記励磁コイルからなる共
振手段と、前記スイッチング手段により発生する高周波
電流を検出する電流検出手段と、前記スイッチング手段
を駆動するスイッチング駆動手段と、前記加熱ローラの
温度を検出する温度検出手段とを備え、前記スイッチン
グ手段のオン・オフ期間を、前記温度検出手段で検出さ
れた温度に基づいて制御する電力制御手段は、前記入力
電圧検出手段で検出された入力電圧に応じて、前記オン
期間・オフ期間を補正する機能を備えたことを特徴とす
る加熱装置。
御としたことを特徴とする加熱装置。
グナルプロセッサを用いてソフト的に行うことを特徴と
する加熱装置。
傍に設けた励磁コイルと、この励磁コイルに高周波電流
を供給する誘導加熱電源とを有する加熱装置において、
前記誘導加熱電源は、商用交流電源の入力部に設けた入
力電圧検出手段と、前記高周波電流を生成するスイッチ
ング手段と、コンデンサ及び前記励磁コイルからなる共
振手段と、前記スイッチング手段により発生する高周波
電流を検出する電流検出手段と、前記スイッチング手段
を駆動するスイッチング駆動手段と、前記加熱ローラの
温度を検出する温度検出手段とを備え、前記スイッチン
グ手段のオン・オフ期間を、前記温度検出手段で検出さ
れた温度に基づいて制御する電力制御手段は、前記入力
電圧検出手段で検出された入力電圧に応じて、前記オン
期間・オフ期間を補正する機能を備え、負荷に供給する
電力が所定の電力以下になった場合に間欠動作を行う構
成としたことを特徴とする加熱装置。
御としたことを特徴とする加熱装置。
シグナルプロセッサを用いてソフト的行うことを特徴と
する誘導加熱定着装置。
ている記録紙を挟圧搬送して該記録紙上に該未定着トナ
ー画像を加熱定着する加熱定着装置において、前記記録
紙を加熱する加熱装置として(1)〜(6)のうちのい
ずれか1項に記載の加熱装置を備えたことを特徴とする
加熱定着装置。
する搬送手段と、前記搬送中の記録紙上に直接または間
接に未定着トナー画像を形成する画像形成手段と、前記
記録紙上に形成された未定着トナー画像を該記録紙上に
加熱定着する加熱定着手段とを有する画像形成装置にお
いて、前記加熱定着手段として(7)記載の加熱定着装
置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
面について説明する。
を適用した画像形成装置の概要を示すもので、この画像
形成装置は、大きく分けて加熱定着装置100、画像形
成装置全体の制御回路110、誘導加熱電源120とで
構成されている。
ル、106は加熱ローラ101の温度制御用に用いられ
る非接触サーミスタ、107は加熱ローラの過昇温を検
出するためのサーミスタであり、これ等は上記加熱定着
装置100を構成する主な部位である。111はA/D
コンバーター、112はCPU、113はインターフェ
ースであり、これ等は画像形成装置全体の制御回路11
0を構成する主な部位ある。
交流電圧を整流するための整流ダイオード、122は共
振用コンデンサ、123は半導体スイッチング素子、1
24は前記半導体スイッチング素子123を駆動するた
めの駆動回路、125はスイッチング電流に流れる電流
量を検出するための電流検出回路、126は入力電圧検
出回路、128は励磁コイル102に高周波電力を供給
する誘導加熱定着制御回路、127は非接触サーミスタ
106からの検出値から加熱ローラ101の表面温度を
算出するための温度検出回路であり、これ等は上記誘導
加熱電源120を構成する主な部位である。
の概略について説明する。
により商用交流電源002から電力供給が行われ、不図
示の直流電源から装置全体の制御回路110へ電力供給
が開始され、装置のシーケンス制御がCPU112と不
図示のROM・RAMに記憶されたプログラム及びデー
タを元に行われることになる。
への外部からの画像形成要求信号に応じて、CPU11
2では不図示のROM内に記憶されたプログラムに従っ
て給紙・画像形成・定着・排紙等の一連の静電複写動作
を、各部での検出・制御(メインモータ203,排紙セ
ンサ202,分離センサ201)を行うと共に、所定の
目標温度データと稼働開始信号を誘導加熱電源120の
誘導加熱制御回路128へ送信することで加熱動作が実
行される。
の構成を図2に、加熱原理の簡易的な説明を図3に示
す。図2は加熱定着装置100を横から見た図である。
ために表面に樹脂コーティングまたは金属メッキなどの
表面処理501が施されている鉄製の中空ローラであ
る。この加熱ローラ101内部には、励磁コイル102
とI字型(以下、Iコアと称する)103とからなる磁
気回路を、加熱ローラ101の長手方向、つまり軸線方
向に配置し、励磁コイル102はIコア103を取り巻
くように配置されている。
イトなどで構成することにより、励磁コイル102によ
り発生させた磁界を有効に加熱ローラ表面に作用させ
る。ここで、励磁コイル102の巻き線を示す○中に"
・"が付されている線、"×"が付されている線はそれぞ
れ同じ向きに電流が流れることを示している。
102に交流電力を印加することで、交流磁界51を発
生させ、対向する加熱ローラ101の表面に渦電流52
を発生させる。その渦電流52が加熱ローラ表面を流れ
ることで、加熱ローラ101の固有抵抗成分によるジュ
ール熱が該加熱ローラ表面に発生し、加熱ローラ表面が
自己発熱することになる。この時、高透磁率を有するI
コア103に磁界が集中することで、加熱ローラ101
のIコア103に向かい合った部分に多くの渦電流によ
る発熱が引き起こされることとなる。そして、励磁コイ
ル102に投入された電力が大きいほど、発生する交流
磁界およびジュール熱も大きいものとなる。
温度に発熱され、図2に図示しない駆動源により矢印方
向に回転する加圧ローラ101および加熱ローラ502
の間を、トナー画像811の形成された記録紙810が
通過することで、記録紙上にトナー画像が定着される。
す図であり、図5は電力可変制御のフローチャートを示
す図であり、以下図4、図5を用いて動作を説明する。
のオンにより入力されると、交流電圧は整流ダイオード
121により全波整流される。全波整流された電圧はノ
イズフィルタを構成するコモンモードチョークコイル4
01とコンデンサ402を介して、励磁コイル102と
共振用コンデンサ122で形成される並列共振回路と、
その並列共振回路と直列に接続される半導体スイッチン
グ素子123間に印加される。
回路126と、コイル電流検出回路125で得られた値
から入力電力を演算するとともに、非接触サーミスタ1
06で検出された加熱ローラ101の表面温度データを
温度検出回路127を介して得て、装置全体の制御回路
100のCPU112からの目標温度データと比較演算
を行うことで、励磁コイル102へ供給する電力を決定
し、加熱ローラ101の表面温度が目標温度となるよう
にPWM制御信号を生成して、駆動回路124により半
導体スイッチング素子123を高速でオン・オフ駆動を
行う。
となると、整流された入力電圧が励磁コイル102に印
加される。半導体スイッチング素子123がオフ状態と
なると、導通時に流れていた電流レベルに応じて励磁コ
イル102に逆起電力が発生し、この逆起電力が並列接
続された共振用コンデンサ122に充電される。
電圧は、励磁コイル102と共振用コンデンサ122の
共振作用により正弦波状に上昇し、励磁コイル102の
蓄積エネルギーが無くなった時点で最大電圧に達する。
共振コンデンサ122への充電電圧が最大電圧に達する
と、今度は逆に共振用コンデンサ122から励磁コイル
102に向けて電流が流れ、共振用コンデンサ122の
電圧が低下する。コンデンサ122の両端電圧がゼロ以
下になると、半導体スイッチング素子123に寄生して
いるダイオード、もしくは両端に接続されるフライホイ
ールダイオード403がオンとなり、半導体スイッチン
グ素子123の両端電圧はダイオードの順方向電圧
(0.6〜1.0V)レベルにクランプされる。その
後、再び半導体スイッチング素子123がオンされれ
ば、励磁コイル102に電流が流れるということを繰り
返すことで、励磁コイル102にはPWM信号に応じた
周波数の高周波の交流電流が流れ続け、高周波磁界を発
生させる。
おりであり、これにより検出した温度に応じたPWM信
号を生成し、半導体スイッチング素子123を駆動する
ことで加熱ローラ表面を任意の温度に制御することが可
能となる。また、加熱開始時および通常動作時におい
て、このPWM信号は前記入力電圧検出回路128の検
出値である入力電圧に応じて、そのスイッチング周波数
およびオフ期間を可変調整する。
整機能の詳細を説明する。
ルプロセッサ(以下、DSPと称する)で構成される。
ここでは図に示すように各検出回路からのアナログ信号
をデジタル信号へ変換するためのA/Dコンバータ(A
DC)128a、半導体スイッチング素子(PWM1)
128bのオン・オフ制御信号であるPWM信号の周波
数を決定するためのタイマーユニット(TIMER)1
28c、オン・オフ比率を決定するための比較ユニット
(Compare)128dからなるPWMユニット、
シリアル通信のインターフェース128e、プログラム
および検出回路からの値を格納するためのROM、RA
Mが一体となっているメモリ128f(TMS320C
24xシリーズ等)を例に説明する。
フ駆動を制御するPWM信号は、図5に示すようにPW
Mユニットの構成要素であるタイマユニット128c、
比較ユニット128dにおいて、スイッチング周期はタ
イマーユニット128cのタイマ周期レジスタTMxP
Rに周期値を設定し、オン・オフ比率は比較ユニット1
28dのTxCMPRレジスタにその比較値を設定する
ことで生成される。具体的には図に示すようにTMxP
Rにカウント値として0h〜FFFFhを設定すると、
それがPWM信号の1サイクルとして定義される。ここ
で、オン・オフ期間をどのレベルで設定するかは比較値
であるTxCMPRに同様にカウント値として0h〜F
FFFhの間での値を設定することによってなされる。
この図においては周期をTMxPR=10として設定
し、比較値TxCMPR=5とした場合にはデューティ
50%のPWM信号が生成され、周期TMxPR=9、
比較値TxCMPR=11とした場合には全期間オフ期
間として設定されることを示す。(この図では簡単のた
めタイマ周期値は小さい値としてあるが、実際には最大
電力時の最大オン幅を最大周期:FFFFhとなるよう
設定する)。
こでは図7に示すようにサーミスター106で検出され
た加熱ローラ101の表面温度と目標温度との温度差分
に応じた加熱に必要な目標電力を算出し、また、入力電
圧検出回路126およびコイル電流検出回路125から
得た値から供給電力を積算し、供給電力が目標電力とな
るように半導体スイッチング素子123のオン期間を誘
導加熱制御回路128にて演算し、タイマ周期レジスタ
TMxPRに設定することで、オン期間を変更し、供給
電力Poの増減制御を行う。
くするためには、供給電力Poと半導体スイッチング素
子123のオン及びオフ期間は図8に示すような関係と
なる。これは確実な零電圧スイッチングを行うために、
同一供給電力である場合、入力電圧が高いほど電流は少
なくて済むためにON期間は短くなるが、逆に半導体ス
イッチング素子123の両端電圧が零になるまでの時間
が伸びるに伴いオフ期間を拡げる必要があるためであ
る。
して入力電圧を変化させた場合の半導体スイッチング素
子123の両端電圧波形を図6に示す。図6は上側が半
導体スイッチング素子のスイッチング時の両端電圧を示
し、下側が素子に流れる電流を示しているものである。
この図からオフ幅を固定とした場合に、入力電圧が変化
した場合に半導体スイッチング素子の両端電圧が零にな
りきれないうちに、オンすることになるため、オン時に
過大な電流が半導体スイッチング素子に流れて、素子で
の電力損失が増大してしまうことが分かる。このように
入力電圧が変化した場合にオフ期間を補正しないと損失
が激増することになる。したがって、入力電圧検出回路
126の検出値に応じて、比較ユニット128cのTx
CMPRレジスタを変化させる制御を行う。
チャートにより実現される。図9について説明すると、
加熱開始FLAGオンすると、入力電圧検出値読み込み
処理ST1、下記の式による電圧補正値演算処理ST2 最大オン幅補正演算処理ST3 ex:ton#max=(ip#max/Vrate x
L)×α ()内は定数 加熱ローラ表面温度検出値読み込み処理ST4、検出温
度<目標温度かを判断しST5、いいえのときはST6
に移行して、 ex:TMxPR=10 TxCMPR=20 のPWM出力停止処理を行いST1に戻る。
ST7に移行し ex:(検出温度−検出温度)×PK PK:単位温度当たりの必要電力 の目標電力演算処理を行う。
T8、供給電力演算処理(入力電圧×コイル電流)ST
9、オン幅(駆動周波数)演算処理ST10 ex:ton#op=(目標電力−供給電力) ×(1/最大供給可能電力)×Gain を行う。引き続き ex:ton#op=α×供給電力 ×(1/最大供給可能電力)×toff#max のオフ幅補正演算処理ST11を行った後、ton#o
p>ton#maxかを判断し、はいの場合は最大オン
幅設定処理ton#op=ton#maxを行いST1
3、上記判断がいいえの場合とともに ex:TMxPR=ton#op TxCMPR=toff#op のPWM設定処理ST14を行い、ST1に戻る。
法を紹介したが、ハード的なデジタル制御でも可能であ
る。
3のオン・オフ駆動を開始する前に、入力電圧に応じて
最大オン期間を設定することができ、未然に半導体スイ
ッチング素子123に過大な電流が流れることを防止す
ることができると共に、それによる過大な共振電圧が半
導体スイッチング素子123に印加されることも回避す
ることができる。また、加熱動作中は逐次入力電圧、供
給電力の値を参照することで確実な零電圧スイッチング
を行うことで、不要な電力損失の発生を防ぐと共に、半
導体スイッチング素子123での発熱による劣化・破壊
を防ぐことが可能となる。
成において、供給電力がある規定値以下になった場合に
通常のPWM制御から、加熱ローラ101の表面温度の
検出値に応じた間欠制御を行う構成とした点が実施例1
と異なる。これは、課題において前述したようにLC共
振作用による零電圧スイッチングが行える条件としてあ
るレベル以上の電力が必要になるためである。
の供給電力と、半導体スイッチング素子123のオン期
間及びオフ期間との関係を示す。このように規定の電力
Plim以下での加熱動作を行う場合には、零電圧スイ
ッチングが可能となるだけの共振エネルギーが確保でき
る最低ON期間を設定し、さらにその場合に零電圧スイ
ッチング可能な最大オフ期間を設定し、設定固定のまま
動作させ、検出温度が目標温度以上になったら動作を休
止させ、目標温度以下、もしくはある幅を設定した目標
下限温度以下になったら、再度同様に動作を開始させる
構成としている。
トにより実現される。図11について説明すると、前記
図9におけるフローチャートのステップST7の後に目
標電力>制御切換電力かを判断するステップST21を
設けたもので、この判断ではいの場合は、図9のステッ
プST8からステップST14の処理を行い、上記の判
断がいいえの場合は、最小オン幅入力電圧補正処理ST
22 ex:ton#op=ton#min×β ついで、オフ幅補正演算処理ST23 ex:toff#op=α×(制御切換電力/最大供給
可能電力)×toff#max ()内は定数 を行った後、加熱ローラ表面温度検出値読み込み処理S
T24、検出温度>目標下限温度かを判断しST25、
はいの場合はステップST1に戻り、いいえの場合はス
テップST14に移行する。
電圧スイッチングが不可能な領域を無くすことが可能と
なり、より効率の良い熱定着器を実現できる。
装置において、誘導加熱電源は、商用交流電源の入力部
に設けた入力電圧検出手段と、前記高周波電流を生成す
るスイッチング手段と、コンデンサ及び前記励磁コイル
からなる共振手段と、前記スイッチング手段により発生
する高周波電流を検出する電流検出手段と、前記スイッ
チング手段を駆動するスイッチング駆動手段と、前記加
熱ローラの温度を検出する温度検出手段とを備え、前記
スイッチング手段のオン・オフ期間を、前記温度検出手
段で検出された温度に基づいて制御する電力制御手段
は、前記入力電圧検出手段で検出された入力電圧に応じ
て、前記オン期間・オフ期間を補正する機能を備えた構
成としたので、入力電圧の変動による半導体スイッチン
グ素子への過大な電流・電圧を印加することを防止する
ことができると共に、オフ期間、及びオン期間を入力電
圧に応じて適宜調整することで、より電力損失の少ない
高効率な加熱装置を実現可能であり、また、半導体素子
での確実な電力損失改善は発熱などによる機器の信頼性
の低下を防止することが可能となる。
ル制御するように構成したので、制御を高精度に行うこ
とができる。
ルシグナルプロセッサを用いて行うように構成したの
で、制御をソフト的に高精度に行うことができる。
導加熱電源は、商用交流電源の入力部に設けた入力電圧
検出手段と、前記高周波電流を生成するスイッチング手
段と、コンデンサ及び前記励磁コイルからなる共振手段
と、前記スイッチング手段により発生する高周波電流を
検出する電流検出手段と、前記スイッチング手段を駆動
するスイッチング駆動手段と、前記加熱ローラの温度を
検出する温度検出手段とを備え、前記スイッチング手段
のオン・オフ期間を、前記温度検出手段で検出された温
度に基づいて制御する電力制御手段は、前記入力電圧検
出手段で検出された入力電圧に応じて、前記オン期間・
オフ期間を補正する機能を備え、負荷に供給する電力が
所定の電力以下になった場合に間欠動作を行う構成とし
たので、入力電圧が変動して定格電圧以上の電圧が入力
された場合にも、ON期間増大による過大電流や、それ
に伴う共振電圧の増大による過大電圧の発生による半導
体スイッチング素子へのダメージを抑制すると共に、入
力電圧と励磁コイルへの供給電流から励磁コイルへの供
給電力を算出することで、その電圧と電力から最適なオ
フ期間を設定し、確実な零電圧スイッチングを実現する
ことが可能となり、半導体スイッチング素子での電力損
失を抑え、発熱による素子の劣化や破壊を無くし、複写
機全体での信頼性の向上と省電力化を図ることが可能と
なる。
ル制御するように構成したので、制御を高精度に行うこ
とができる。
ルシグナルプロセッサを用いて行うように構成したの
で、制御をソフト的に高精度に行うことができる。
像が形成されている記録紙を挟圧搬送して該記録紙上に
該未定着トナー画像を加熱定着する加熱定着装置におい
て、前記記録紙を加熱する加熱装置として本発明の加熱
装置を備えたので、電力損失の少ない高効率な加熱定着
装置を実現可能であり、発熱などによる機器の信頼性の
低下を防止することが可能であり、常に安定した加熱定
着処理を行うことである。
接に未定着トナー画像を形成する画像形成手段と、前記
記録紙上に形成された未定着トナー画像を該記録紙上に
加熱定着する加熱定着手段とを画像形成装置において、
前記加熱定着手段として本発明の加熱定着装置を備える
構成としたので、発熱などによる機器の信頼性の低下を
防止することが可能であり、常に安定して高精度のプリ
ントができる効果がある。
図
信号生成方法の説明図
の半導体素子での電圧電流波形
圧による変動の説明図
ト
電圧による変動の説明図
ート
適切)
不適切)
Claims (8)
- 【請求項1】 加熱ローラと、この加熱ローラの近傍に
設けた励磁コイルと、この励磁コイルに高周波電流を供
給する誘導加熱電源とを有する加熱装置において、前記
誘導加熱電源は、商用交流電源の入力部に設けた入力電
圧検出手段と、前記高周波電流を生成するスイッチング
手段と、コンデンサ及び前記励磁コイルからなる共振手
段と、前記スイッチング手段により発生する高周波電流
を検出する電流検出手段と、前記スイッチング手段を駆
動するスイッチング駆動手段と、前記加熱ローラの温度
を検出する温度検出手段とを備え、前記スイッチング手
段のオン・オフ期間を、前記温度検出手段で検出された
温度に基づいて制御する電力制御手段は、前記入力電圧
検出手段で検出された入力電圧に応じて、前記オン期間
・オフ期間を補正する機能を備えたことを特徴とする加
熱装置。 - 【請求項2】 請求項1の電力制御手段をデジタル制御
としたことを特徴とする加熱装置。 - 【請求項3】 請求項2のデジタル制御をデジタルシグ
ナルプロセッサを用いてソフト的に行うことを特徴とす
る加熱装置。 - 【請求項4】 加熱ローラと、この加熱ローラの近傍に
設けた励磁コイルと、この励磁コイルに高周波電流を供
給する誘導加熱電源とを有する加熱装置において、前記
誘導加熱電源は、商用交流電源の入力部に設けた入力電
圧検出手段と、前記高周波電流を生成するスイッチング
手段と、コンデンサ及び前記励磁コイルからなる共振手
段と、前記スイッチング手段により発生する高周波電流
を検出する電流検出手段と、前記スイッチング手段を駆
動するスイッチング駆動手段と、前記加熱ローラの温度
を検出する温度検出手段とを備え、前記スイッチング手
段のオン・オフ期間を、前記温度検出手段で検出された
温度に基づいて制御する電力制御手段は、前記入力電圧
検出手段で検出された入力電圧に応じて、前記オン期間
・オフ期間を補正する機能を備え、負荷に供給する電力
が所定の電力以下になった場合に間欠動作を行う構成と
したことを特徴とする加熱装置。 - 【請求項5】 請求項4の電力制御手段をデジタル制御
としたことを特徴とする加熱装置 - 【請求項6】 請求項5のデジタル制御をデジタルシグ
ナルプロセッサを用いてソフト的行うことを特徴とする
加熱装置 - 【請求項7】 表面に未定着トナー画像が形成されてい
る記録紙を挟圧搬送して該記録紙上に該未定着トナー画
像を加熱定着する加熱定着装置において、前記記録紙を
加熱する加熱装置として請求項1〜請求項6のうちのい
ずれか1項に記載の加熱装置を備えたことを特徴とする
加熱定着装置。 - 【請求項8】 記録紙を給紙部から排紙部まで搬送する
搬送手段と、前記搬送中の記録紙上に直接または間接に
未定着トナー画像を形成する画像形成手段と、前記記録
紙上に形成された未定着トナー画像を該記録紙上に加熱
定着する加熱定着手段とを有する画像形成装置におい
て、前記加熱定着手段として請求項7記載の加熱定着装
置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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