JP2003131239A - 液晶表示装置 - Google Patents

液晶表示装置

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JP2003131239A
JP2003131239A JP2001329532A JP2001329532A JP2003131239A JP 2003131239 A JP2003131239 A JP 2003131239A JP 2001329532 A JP2001329532 A JP 2001329532A JP 2001329532 A JP2001329532 A JP 2001329532A JP 2003131239 A JP2003131239 A JP 2003131239A
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Japan
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liquid crystal
substrate
layer
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JP2001329532A
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Takeshi Yamamoto
武志 山本
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】基板間隔の均一性に優れた液晶表示装置を提供
すること。 【解決手段】本発明の液晶表示装置1では、基板13上
に、互いに吸収波長域が異なる色領域15a〜15cを
備えたカラーフィルタ層18と、それぞれ色領域15a
〜15cの隣り合うもの同士の間に介在したスペーサ1
7a〜17cとが設けられ、スペーサ17a〜17cの
それぞれは、色領域15a〜15cとそれぞれ材料が同
一な最下層15a、中間層15b、及び最上層15cを
基板13上に順次積層した構造を有し、スペーサ17a
の中間層15bの面積S12と、スペーサ17bの中間層
15bの面積S23と、スペーサ17cの中間層15bの
面積S31とは、不等式:S12<S23,S12<S31,S31
<S23に示す関係の少なくとも1つを満足したことを特
徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示装置に係
り、特にはカラーフィルタ層を備えた液晶表示装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】現在、一般的に用いられている液晶表示
装置は、画素電極が設けられたガラス基板と共通電極が
設けられたガラス基板とをそれらの電極が設けられた面
が対向するように配置し、これらガラス基板間に液晶層
を挟持させた構造を有している。このような液晶表示装
置では、通常、カラー表示を可能とするために、それら
ガラス基板のいずれかの対向面にカラーフィルタ層が設
けられている。このカラーフィルタ層は、ガラス基板上
に、互いに吸収波長域の異なる複数の着色層を並置した
構造を有するものである。
【0003】このような液晶表示装置に関しては、カラ
ーフィルタ層を構成する複数の着色層を部分的に重ね合
わせ、それらの重ね合わされた部分をスペーサとして利
用することが提案されている。この方法によれば、簡略
化された製造プロセスで所望の位置にスペーサを設ける
ことができる。したがって、例えば、隣り合う画素電極
間の領域のように表示には直接的に寄与していない非画
素領域に規則的にスペーサを配列させることができる。
【0004】しかしながら、この方法には以下に説明す
る問題が残されている。すなわち、カラーフィルタ層に
は高い膜厚均一性を有していることが要求されるため、
着色層の材料は良好なレベリング性を実現し得るもので
なければならない。換言すれば、着色層は低粘度の材料
を用いて形成されている。そのため、複数の着色層を部
分的に重ね合わせて積層構造を形成した場合、タレに起
因してスペーサの高さにバラツキを生じ、その結果、基
板間隔の均一性が損なわれることがあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
に鑑みてなされたものであり、カラーフィルタ層を構成
する着色層を部分的に重ね合わせて、それらの重ね合わ
された部分をスペーサとして利用しながらも、基板間隔
の均一性に優れた液晶表示装置を提供することを目的と
する。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、互いに対向した第1及び第2基板と、前
記第1基板の前記第2基板との対向面に設けられ且つ互
いに吸収波長域が異なる第1乃至第3色領域を備えたカ
ラーフィルタ層と、それぞれ前記第1乃至第3色領域の
隣り合うもの同士の間に介在し且つ前記第1及び第2基
板間の距離を一定に保つ複数のスペーサと、前記第1及
び第2基板間に介在した液晶層とを具備し、前記複数の
スペーサのそれぞれは、前記第1基板の前記第2基板と
の対向面上に、前記第1色領域と材料が同一な最下層、
前記第2色領域と材料が同一な中間層、及び前記第3色
領域と材料が同一な最上層を順次積層した構造を有し、
前記複数のスペーサの前記第1及び第2色領域間に介在
したものにおける前記中間層の面積S12と、前記複数の
スペーサの前記第2及び第3色領域間に介在したものに
おける前記中間層の面積S23と、前記複数のスペーサの
前記第3及び第1色領域間に介在したものにおける前記
中間層の面積S31とは、下記不等式に示す関係の少なく
とも1つを満足したことを特徴とする液晶表示装置を提
供する。
【0007】S12<S2312<S3131<S23 なお、ここで、「中間層の面積」は、基板に垂直な方向
から観察した場合の中間層の面積を意味する。
【0008】本発明において、面積S12と面積S23とは
不等式:S12<S23に示す関係を満足していることが好
ましく、面積S12と面積S23と面積S31とは不等式:S
12<S31<S23に示す関係を満足していることがより好
ましい。
【0009】本発明の液晶表示装置は、第1基板の第2
基板との対向面に、走査線、信号線、スイッチング素
子、及び画素電極をさらに具備していてもよい。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の各実施形態につい
て、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図に
おいて同様の構成部材には同一の参照符号を付し、重複
する説明は省略する。
【0011】図1は、本発明の第1の実施形態に係る液
晶表示装置を概略的に示す断面図である。図1に示す液
晶表示装置1は、TN駆動方式のカラー型液晶表示装置
であって、アクティブマトリクス基板2と対向基板3と
を対向させ、それら基板2,3間に液晶層4を介在させ
た構造を有している。これら基板2,3間の周縁部に
は、液晶材料を注入するための注入口(図示せず)を除
いて接着剤層25が設けられており、その注入口は封止
剤を用いて封止されている。また、この液晶表示装置1
の両面には偏光板5がそれぞれ貼り付けられており、そ
の背面側には図示しない光源が配置されている。
【0012】図1に示す液晶表示装置1において、アク
ティブマトリクス基板2は、ガラス基板のような透明基
板6を有している。透明基板6上には配線及びスイッチ
ング素子7が形成されており、その上には、絶縁膜8、
画素電極10、及び配向膜11が順次積層されている。
一方、対向基板3は、ガラス基板のような透明基板13
を有している。透明基板13上には、カラーフィルタ層
18、周縁遮光層16、及び柱状スペーサ17a〜17
cが形成されており、カラーフィルタ層18上には共通
電極20及び配向膜21が順次積層されている。
【0013】アクティブマトリクス基板2に形成する配
線は、透明基板6上で格子状に配列した走査線及び信号
線などで構成されている。スイッチング素子7は、例え
ば、アモルファスシリコンやポリシリコンを半導体層と
した薄膜トランジスタ(以下、TFTという)である。
このスイッチング素子7は、走査線及び信号線などの配
線並びに画素電極10と接続されており、それにより、
所望の画素電極10に対して選択的に電圧を印加するこ
とが可能とされている。
【0014】絶縁膜8は、例えば、感光性樹脂などを用
いて形成することができる。絶縁膜8にはコンタクトホ
ールが設けられており、スイッチング素子7と画素電極
10との間の電気的接続は、このコンタクトホールを介
して為される。
【0015】画素電極10及び共通電極20は、ITO
のような透明導電材料で構成されている。電極10,2
0は、例えばスパッタリング法などにより形成すること
ができる。配向膜11,21は、ポリイミドなどの透明
樹脂からなる薄膜にラビング処理等の配向処理を施すこ
とにより形成され得る。
【0016】カラーフィルタ層18及び柱状スペーサ1
7a〜17cは、画素電極10に対応して設けられた赤
色の着色層15aと緑色の着色層15bと青色の着色層
15cとで構成されている。これら着色層15a〜15
cは部分的に重ね合わされており、それらの非積層部が
カラーフィルタ層18の赤色領域、緑色領域、及び青色
領域(例えば、赤、緑、青のストライプパターン)を構
成し、それらの積層部が柱状スペーサ17a〜17cを
構成している。着色層15a〜15cは、感光性樹脂と
それぞれの色に対応した着色顔料或いは着色染料とを含
有する混合物を用いて形成することができる。
【0017】周縁遮光層16は、一般には額縁層などと
呼ばれ、画面の周縁部に形成される。周縁遮光層は、例
えば、カーボン微粒子のような黒色顔料や黒色染料と感
光性樹脂との混合物を用いて形成することができる。
【0018】さて、本実施形態では、本実施形態では、
スペーサ17a〜17c間で着色層15bの面積を異な
らしめることにより、スペーサ17a〜17cの高さの
バラツキを抑制している。これについては、図2及び図
3を参照しながら説明する。
【0019】図2(a)〜(e)は、従来のスペーサの
形成方法を概略的に示す断面図である。また、図3
(a)〜(e)は、本発明の第1の実施形態に係るスペ
ーサの形成方法を概略的に示す断面図である。なお、図
2(a)〜(e)及び図3(a)〜(e)において、左
側には赤色のストライプパターンと緑色のストライプパ
ターンとの間にスペーサ17aを形成する方法を示し、
右側には緑色のストライプパターンと青色のストライプ
パターンとの間にスペーサ17bを形成する方法を示
し、中央には青色のストライプパターンと赤色のストラ
イプパターンとの間にスペーサ17cを形成する方法を
示している。
【0020】従来技術では、着色層15a〜15cを部
分的に重ね合わせてスペーサ17a〜17cを形成する
に当り、図2(a)に示すように、基板6上に赤色の着
色層15aを形成する。この着色層15aは、例えば、
以下の方法により形成する。すなわち、まず、基板6上
に感光性樹脂と赤色の顔料或いは染料とを含有した塗工
液を塗布して赤色の連続膜を形成する。このとき、基板
6の表面に大きな凹凸はないので、均一な厚さの連続膜
が得られる。次に、この連続膜を、カラーフィルタ層1
8のストライプ状赤色領域とスペーサ17a〜17cの
最下層として利用される領域とが残されるようにフォト
リソグラフィ技術を用いてパターニングする。これによ
り、図2(a)に示す赤色の着色層15aが得られる。
なお、上記の通り、赤色の連続膜は均一な厚さを有して
いるので、図2(a)の左側、中央、右側に示す構造間
で着色層15aの厚さはほぼ等しい。
【0021】次に、図2(b)に示すように、基板6の
着色層15aを形成した面に、感光性樹脂と緑色の顔料
或いは染料とを含有した塗工液を塗布して緑色の連続膜
15bを形成する。この連続膜15bを形成する際、基
板6の表面には着色層15aによる凹凸が存在してい
る。そのため、この連続膜15bの着色層15a上に位
置する部分は、基板6上に位置する部分からの張力と重
力との作用により、基板6上に位置する部分に比べて薄
くなる。このような作用は、図2(b)の左側及び中央
に示すように面積(或いは幅)が広い着色層15aの位
置に比べ、図2(b)の右側に示すように面積(或いは
幅)が狭い着色層15aの位置でより顕著である。すな
わち、連続膜15bの着色層15a上における厚さは、
図2(b)の左側及び中央に示す構造に比べ、図2
(b)に示す右側の構造においてより薄くなる。
【0022】続いて、この連続膜15bを、カラーフィ
ルタ層18のストライプ状緑色領域とスペーサ17a〜
17cの中間層として利用される領域とが残されるよう
にフォトリソグラフィ技術を用いてパターニングする。
これにより、図2(c)に示す緑色の着色層15bが得
られる。なお、上記の通り、緑色の連続膜15bの着色
層15a上に位置する部分の厚さは、図2(b)の左側
及び中央に示す構造と、図2(b)に示す右側の構造と
の間で互いに異なっている。そのため、着色層15bの
着色層15a上に位置する部分の厚さは、図2(c)の
左側及び中央に示す構造に比べ、図2(c)に示す右側
の構造においてより薄い。
【0023】次いで、図2(d)に示すように、基板6
の着色層15a,15bを形成した面に、感光性樹脂と
青色の顔料或いは染料とを含有した塗工液を塗布して青
色の連続膜15cを形成する。この連続膜15cを形成
する際、基板6の表面には着色層15a,15bによる
凹凸が存在している。そのため、この連続膜15cの着
色層15aと着色層15bとの積層構造上に位置する部
分は、基板6や着色層15a,15b上に位置する部分
からの張力と重力との作用により、基板6上に位置する
部分や着色層15a,15b上に位置する部分に比べて
薄くなる。このような作用は、図2(d)の左側に示す
ように着色層15a,15bを重ね合わせた部分の両側
に着色層15a,15bが存在している場合に比べ、図
2(d)の中央及び右側に示すように着色層15a,1
5のいずれかが着色層15a,15bを重ね合わせた部
分の一方の側のみに存在している場合においてより顕著
である。すなわち、連続膜15cの着色層15b上にお
ける厚さは、図2(d)に示す左側の構造に比べ、図2
(d)の中央及び右側に示す構造においてより薄くな
る。
【0024】その後、この連続膜15cを、カラーフィ
ルタ層18のストライプ状青色領域とスペーサ17a〜
17cの最上層として利用される領域とが残されるよう
にフォトリソグラフィ技術を用いてパターニングする。
これにより、図2(e)に示す青色の着色層15cが得
られる。なお、上記の通り、青色の連続膜15cの着色
層15b上に位置する部分の厚さは、図2(d)に示す
左側の構造と、図2(d)の中央及び右側に示す構造と
の間で互いに異なっている。そのため、着色層15cの
着色層15b上に位置する部分の厚さは、図2(e)に
示す左側の構造に比べ、図2(e)の中央及び右側に示
す構造においてより薄い。
【0025】このように、従来技術では、着色層15c
のスペーサ17cを構成した部分は、着色層15bのス
ペーサ17a,17bを構成した部分に比べてより薄く
なり、着色層15cのスペーサ17b,17cを構成し
た部分は、着色層15bのスペーサ17aを構成した部
分に比べてより薄くなる。そのため、スペーサ17cは
スペーサ17aに比べて低くなり、スペーサ17bはス
ペーサ17cよりもさらに低くなる。従来技術で、基板
間隔の均一性が損なわれた理由の1つは、このようなス
ペーサ17a〜17c間でのそれらの高さのバラツキに
ある。
【0026】これに対し、本実施形態では、以下の方法
で着色層15a〜15cを形成することにより、スペー
サ17a〜17c間でのそれらの高さのバラツキを抑制
する。すなわち、まず、図2(a)を参照して説明した
のと同様の工程を実施して、図3(a)に示す構造を得
る。次に、図2(b)を参照して説明したのと同様の工
程を実施して、図3(b)に示す構造を得る。すなわ
ち、ここまでの工程は、図2(a),(b)を参照して
説明したのと同様である。
【0027】続いて、連続膜15bを、カラーフィルタ
層18のストライプ状緑色領域とスペーサ17a〜17
cの中間層として利用される領域とが残されるようにフ
ォトリソグラフィ技術を用いてパターニングする。この
連続膜15bのパターニングは、着色層15bの着色層
15a上に位置する部分の面積が、図3(c)に示す中
央の構造に比べて、左側の構造でより狭く且つ右側の構
造でより広くなるように行う。すなわち、面積S12と面
積S23と面積S31とが不等式:S12<S31<S 23に示す
関係を満足するように連続膜15bのパターニングを行
う。以上のようにして、図3(c)に示す緑色の着色層
15bを得る。なお、このようにして得られる図3
(c)に示す構造においても図2(c)に示す構造と同
様に、着色層15bの着色層15a上に位置する部分の
厚さは、図中、左側及び中央の構造に比べて右側の構造
においてより薄い。
【0028】次いで、図3(d)に示すように、基板6
の着色層15a,15bを形成した面に、感光性樹脂と
青色の顔料或いは染料とを含有した塗工液を塗布して青
色の連続膜15cを形成する。ここで、連続膜15cの
着色層15aと着色層15bとの積層構造上に位置する
部分の厚さは、その積層構造の上面の面積の減少に応じ
て薄くなる。換言すれば、連続膜15cの着色層15a
と着色層15bとの積層構造上に位置する部分の厚さ
は、その積層構造の上面の面積を適宜設定することによ
り制御可能である。
【0029】上記の通り、本実施形態では、面積S12
面積S31とは不等式:S12<S31に示す関係を満足して
いる。そのため、図3(d)に示す中央の構造で、連続
膜15cの着色層15aと着色層15bとの積層構造上
に位置する部分の厚さが過剰に減少するのを抑制するこ
とができる。すなわち、面積S12と面積S31との間の関
係を適宜設定することにより、図3(d)に示す左側の
構造と中央に示す構造との間で、連続膜15cの着色層
15aと着色層15bとの積層構造上に位置する部分の
厚さをほぼ等しくすることができる。
【0030】また、同様に、本実施形態では、面積S12
と面積S23とは不等式:S12<S23に示す関係を満足し
ている。さらに、本実施形態では、面積S23と面積S31
とは不等式:S31<S23に示す関係を満足している。そ
のため、連続膜15cの着色層15aと着色層15bと
の積層構造上に位置する部分の厚さの減少を抑制する効
果は、図3(d)に示す右側の構造において最も大き
い。したがって、面積S 12と面積S23との間の関係及び
面積S23と面積S31との間の関係を適宜設定することに
より、連続膜15cの着色層15aと着色層15bとの
積層構造上に位置する部分を図3(c)に示す左側及び
中央の構造に比べて右側の構造でより厚くすること、さ
らには、図3(d)に示す左側の構造と右側の構造との
間で、着色層15aと着色層15bと連続膜15cとの
積層構造の厚さをほぼ等しくすることができる。
【0031】以上のようにして連続膜15cを形成した
後、この連続膜15cを、カラーフィルタ層18のスト
ライプ状青色領域とスペーサ17a〜17cの最上層と
して利用される領域とが残されるようにフォトリソグラ
フィ技術を用いてパターニングすることにより、図3
(e)に示す青色の着色層15cを得る。以上のように
して、カラーフィルタ層18とスペーサ17a〜17c
とが得られる。なお、上記の通り、図3(c)に示す左
側、中央、右側の構造において着色層15bの着色層1
5a上に位置する部分の面積を適宜設定することによ
り、それら構造間で着色層15aと着色層15bと連続
膜15cとの積層構造の厚さをほぼ等しくすることがで
きる。したがって、本実施形態によると、スペーサ17
a〜17c間でのそれらの高さのバラツキを抑制し、基
板間隔の均一性を高めることができる。
【0032】次に、本発明の第2の実施形態について説
明する。図4は、本発明の第2の実施形態に係る液晶表
示装置を概略的に示す断面図である。図4に示す液晶表
示装置1は、カラーフィルタ層18、周縁遮光層16、
及びスペーサ17a〜17cが、対向基板3ではなくア
クティブマトリクス基板2に設けられていること以外
は、図1に示した液晶表示装置1とほぼ同様の構造を有
している。このような構造を採用した場合、図1に示す
構造ほど、アクティブマトリクス基板2と対向基板2と
の間の位置合わせに高い精度を要求されることはない。
すなわち、本実施形態によると、第1の実施形態で説明
した効果が得られるのに加え、製造プロセスの簡略化や
開口率及び歩留まりの向上などが可能となる。
【0033】第1及び第2の実施形態では、面積S12
面積S23と面積S31とが不等式:S 12<S31<S23に示
す関係を満足している場合について説明したが、面積S
12と面積S23と面積S31とは以下の不等式[1]〜
[3]に示す関係の少なくとも1つを満足していればよ
い。
【0034】 S12<S23 …[1] S12<S31 …[2] S31<S23 …[3] 従来技術でスペーサ17a〜17cを形成した場合、通
常、スペーサ17aが最も高くなり、スペーサ17bが
最も低くなる。すなわち、従来技術でスペーサ17a〜
17cを形成した場合、通常、スペーサ17a,17b
間でのそれらの高さの差は、スペーサ17b,17c間
で差やスペーサ17c,17a間での差に比べて大き
い。したがって、面積S12と面積S23とが不等式[1]
に示す関係を満足していれば、スペーサ17a,17b
間でのそれらの高さの差を減少させることができる。す
なわち、スペーサ17a〜17cの高さのバラツキを抑
制し、基板間隔の均一性を高めることができる。
【0035】また、面積S12と面積S31とが不等式
[2]に示す関係を満足している場合、必ずしもスペー
サ17a,17b間でそれらの高さの差を減少させるこ
とができる訳ではないが、スペーサ17a,17c間で
のそれらの高さの差を減少させることができる。そのた
め、スペーサ17a,17cの高さのバラツキを抑制
し、基板間隔の均一性を高めることができる。
【0036】同様に、面積S23と面積S31とが不等式
[3]に示す関係を満足している場合、必ずしもスペー
サ17a,17b間でそれらの高さの差を減少させるこ
とができる訳ではないが、スペーサ17b,17c間で
のそれらの高さの差を減少させることができる。そのた
め、スペーサ17b,17cの高さのバラツキを抑制
し、基板間隔の均一性を高めることができる。
【0037】なお、当然の如く、面積S12と面積S23
面積S31とは、不等式[1]〜[3]に示す関係の2つ
以上を満足していることがより好ましく、不等式[1]
〜[3]に示す関係の全てを満足していることが最も好
ましい。
【0038】また、第1及び第2の実施形態では、スペ
ーサ17a〜17cとして柱状スペーサを形成したが、
スペーサ17a〜17cは他の形状を有していてもよ
い。例えば、スペーサ17a〜17cは壁状であっても
よい。
【0039】また、第1及び第2の実施形態では、スイ
ッチング素子7を用いた液晶表示装置1について説明し
たが、単純マトリクス駆動方式を採用してカラー型ドッ
トマトリクス表示を行うこともできる。さらに、上記実
施形態では、TN型の液晶表示装置1について説明した
が、表示方式は、STN型、GH型、ECB型、或いは
強誘電性液晶を利用したタイプ等であってもよい。
【0040】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。
【0041】(実施例1)図1に示す液晶表示装置1を
以下に示す方法により製造した。まず、ガラス基板6上
に、通常の方法により、TFT7及び配線を形成した。
次いで、基板6のTFT7などを形成した面に紫外線硬
化型樹脂を塗布し、得られた塗膜をフォトリソグラフィ
技術を用いてパターニングすることにより、コンタクト
ホールが設けられた絶縁膜8を形成した。その後、絶縁
膜8上に、スパッタリング法を用いて厚さ1500Åの
ITO膜を形成した。これをフォトリソグラフィ技術と
エッチング技術とを用いてパターニングすることにより
画素電極10を得た。なお、これら画素電極10は、そ
れぞれコンタクトホールを介してTFT7のソース電極
と接続されるように形成した。さらに、基板6の画素電
極10を形成した面に、配向膜材料であるAL−304
6(JSR社製)を600Åの厚さで塗布し、得られた
塗膜にラビング処理を施して配向膜11を形成した。以
上のようにして、アクティブマトリクス基板2を完成し
た。
【0042】上述した方法でアクティブマトリクス基板
2を作製する一方で、以下の方法により対向基板を作製
した。すなわち、まず、ガラス基板13上に、赤色の顔
料を分散させた紫外線硬化型アクリル樹脂レジストCR
−2000(富士フィルムオーリン社製)をスピナー等
を用いて塗布した。このようにして形成した塗膜の上方
にフォトマスクを配置し、このフォトマスクを介して上
記塗膜に露光量が100mJ/cm2となるように波長
365nmの紫外線を照射した。なお、ここで使用した
フォトマスクは、赤色の着色層15aを形成する部分の
みに紫外線が照射されるように形成されたものである。
上述した条件で露光を終えた後、1%のKOH水溶液を
用いて上記塗膜を20秒間現像し、さらに、仮焼成を行
うことにより赤色の着色層15aを形成した。なお、着
色層15aの厚さは3.2μmとした。
【0043】次に、緑色の顔料を分散させた紫外線硬化
型アクリル樹脂レジストCG−2000(富士フィルム
オーリン社製)及び青色の顔料を分散させた紫外線硬化
型アクリル樹脂レジストCB−2000(富士フィルム
オーリン社製)を用いて、赤色の着色層15aに関して
説明したのと同様の方法により、緑色の着色層15b及
び青色の着色層15cを順次形成し、その後、本焼成を
行った。以上のようにして、RGBカラーフィルタ層1
8と柱状スペーサ17a〜17cとを同時に形成した。
着色層15a〜15cのスペーサ17a〜17cを構成
している部分(最下層15a,中間層15b,最上層1
5c)の基板面に平行な面内におけるサイズを以下の表
1に纏める。
【0044】
【表1】
【0045】次に、基板13の着色層15a〜15cを
形成した面にスパッタリング法を用いて厚さ1500Å
のITO膜を形成した。このITO膜をフォトリソグラ
フィ技術とエッチング技術とを用いてパターニングする
ことにより共通電極20を得た。その後、基板13の共
通電極20を形成した面の全面に、黒色の紫外線硬化樹
脂を塗布し、得られた塗膜をフォトリソグラフィ技術を
用いてパターニングすることにより、周縁遮光層16を
形成した。さらに、基板13の共通電極20を形成した
面に、配向膜材料であるAL−3046(JSR社製)
を600Åの厚さで塗布し、得られた塗膜にラビング処
理を施して配向膜21を形成した。以上のようにして、
対向基板3を完成した。
【0046】次いで、対向基板3の配向膜21を形成し
た面の周縁部に接着剤25を注入口が残されるように印
刷した。さらに、アクティブマトリクス基板2から共通
電極20に電圧を印加するための電極転移材(図示せ
ず)を接着剤25の周辺部の電極転移電極(図示せず)
上に形成した。
【0047】その後、アクティブマトリクス基板2と対
向基板3とを、配向膜11,21同士が対向するように
及びそれらのラビング方向が直交するように貼り合わ
せ、さらに加熱して接着剤25を硬化させることにより
セルを形成した。このセル中に液晶材料としてZLI−
1565(MERCK社製)を通常の方法により注入し
て液晶層4を形成した。さらに、注入口を紫外線硬化樹
脂で封止し、ガラス基板6,13のそれぞれに偏光板5
を貼り付けた。
【0048】以上のようにして得られた液晶表示装置1
のセルギャップは4.85±0.20μmと非常に良好
な値であった。また、上記方法で液晶表示装置1を10
0パネル作製したが、いずれのパネルにおいてもギャッ
プムラは見られず、表示品位は極めて良好であった。
【0049】(実施例2)図4に示す液晶表示装置1を
以下に示す方法により製造した。まず、ガラス基板6上
に、通常の方法により、TFT7及び配線を形成した。
次いで、基板6のTFT7などを形成した面に、実施例
1で説明したのと同様の方法により、着色層15a〜1
5cを順次形成した。これら着色層15a〜15cのス
ペーサ17a〜17cを構成している部分(最下層15
a,中間層15b,最上層15c)の基板面に平行な面
内におけるサイズを以下の表2に纏める。
【0050】
【表2】
【0051】次に、基板6の着色層15a〜15cを形
成した面に、スパッタリング法を用いて厚さ1500Å
のITO膜を形成した。これをフォトリソグラフィ技術
とエッチング技術とを用いてパターニングすることによ
り画素電極10を得た。なお、これら画素電極10は、
それぞれコンタクトホールを介してTFT7のソース電
極と接続されるように形成した。その後、実施例1で説
明したのと同様の方法により周縁遮光層16を形成し、
さらに、基板6の画素電極10を形成した面に、配向膜
材料であるAL−3046(JSR社製)を600Åの
厚さで塗布し、得られた塗膜にラビング処理を施して配
向膜11を形成した。以上のようにして、アクティブマ
トリクス基板2を完成した。
【0052】上述した方法でアクティブマトリクス基板
2を作製する一方で、以下の方法により対向基板を作製
した。すなわち、まず、ガラス基板13上に、スパッタ
リング法を用いて厚さ1500ÅのITO膜を形成し
た。このITO膜をフォトリソグラフィ技術とエッチン
グ技術とを用いてパターニングすることにより共通電極
20を得た。さらに、基板13の共通電極20を形成し
た面に、配向膜材料であるAL−3046(JSR社
製)を600Åの厚さで塗布し、得られた塗膜にラビン
グ処理を施して配向膜21を形成した。以上のようにし
て、対向基板3を完成した。
【0053】次いで、対向基板3の配向膜21を形成し
た面の周縁部に接着剤25を注入口が残されるように印
刷した。さらに、アクティブマトリクス基板2から共通
電極20に電圧を印加するための電極転移材(図示せ
ず)を接着剤25の周辺部の電極転移電極(図示せず)
上に形成した。
【0054】その後、アクティブマトリクス基板2と対
向基板3とを、配向膜11,21同士が対向するように
及びそれらのラビング方向が直交するように貼り合わ
せ、さらに加熱して接着剤25を硬化させることにより
セルを形成した。このセル中に液晶材料としてZLI−
1565(MERCK社製)を通常の方法により注入し
て液晶層4を形成した。さらに、注入口を紫外線硬化樹
脂で封止し、ガラス基板6,13のそれぞれに偏光板5
を貼り付けた。
【0055】以上のようにして図4に示す液晶表示装置
1のセルギャップは4.78±0.15μmと非常に良
好な値であった。また、上記方法で液晶表示装置1を1
00パネル作製したが、いずれのパネルにおいてもギャ
ップムラは見られず、表示品位は極めて良好であった。
さらに、この液晶表示装置1では、着色層15a〜15
cをアクティブマトリクス基板2に設けているため、実
施例1の液晶表示装置1に比べて開口率が5%程度向上
した。
【0056】(比較例)図5は、比較例に係る液晶表示
装置を概略的に示す断面図である。図5に示す液晶表示
装置101は、着色層15bのスペーサ17a〜17c
を構成している部分の面積がそれらスペーサ17a〜1
7c間で等しいこと以外は図1に示す液晶表示装置1と
ほぼ同様の構造を有している。本比較例では、着色層1
5a〜15cのスペーサ17a〜17cを構成している
部分(最下層15a,中間層15b,最上層15c)を
以下の表3に示すサイズとしたこと以外は、実施例1で
液晶表示装置1について説明したのと同様の方法により
図5に示す液晶表示装置101を作製した。
【0057】
【表3】
【0058】以上のようにして得られた液晶表示装置1
01のセルギャップは4.75±0.52μmと均一性
が低かった。また、上記方法で液晶表示装置101を1
00パネル作製したところ、2つのパネルでギャップム
ラに起因する表示不良が発生した。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、カラ
ーフィルタ層を構成する3つの着色層を部分的に重ね合
わせて、それらの重ね合わされた部分をスペーサとして
利用した構造において、2番目に形成する着色層のスペ
ーサを構成している部分の面積を適宜設定することによ
り、スペーサ間での高さのバラツキを抑制している。す
なわち、本発明によると、カラーフィルタ層を構成する
着色層を部分的に重ね合わせて、それらの重ね合わされ
た部分をスペーサとして利用しながらも、基板間隔の均
一性に優れた液晶表示装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る液晶表示装置を
概略的に示す断面図。
【図2】(a)〜(e)は、従来のスペーサの形成方法
を概略的に示す断面図。
【図3】(a)〜(e)は、本発明の第1の実施形態に
係るスペーサの形成方法を概略的に示す断面図。
【図4】本発明の第2の実施形態に係る液晶表示装置を
概略的に示す断面図。
【図5】比較例に係る液晶表示装置を概略的に示す断面
図。
【符号の説明】
1…液晶表示装置 2…アクティブマトリクス基板 3…対向基板 4…液晶層 5…偏光板 6…透明基板 7…スイッチング素子 8…絶縁膜 10…画素電極 11…配向膜 13…透明基板 15a〜15c…着色層 16…周縁遮光層 17a〜17c…スペーサ 18…カラーフィルタ層 20…共通電極 21…配向膜 25…接着剤層 101…液晶表示装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H048 BA45 BA47 BA48 BB02 BB03 BB08 BB44 2H089 LA04 LA09 LA10 LA11 LA16 MA03X NA14 NA60 QA11 QA12 QA14 TA04 TA06 TA09 TA12 2H091 FA02Y FC10 FC26 FC29 FD04 FD12 FD24 GA06 GA08 GA13 LA02 LA13 LA15

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに対向した第1及び第2基板と、前
    記第1基板の前記第2基板との対向面に設けられ且つ互
    いに吸収波長域が異なる第1乃至第3色領域を備えたカ
    ラーフィルタ層と、それぞれ前記第1乃至第3色領域の
    隣り合うもの同士の間に介在し且つ前記第1及び第2基
    板間の距離を一定に保つ複数のスペーサと、前記第1及
    び第2基板間に介在した液晶層とを具備し、 前記複数のスペーサのそれぞれは、前記第1基板の前記
    第2基板との対向面上に、前記第1色領域と材料が同一
    な最下層、前記第2色領域と材料が同一な中間層、及び
    前記第3色領域と材料が同一な最上層を順次積層した構
    造を有し、 前記複数のスペーサの前記第1及び第2色領域間に介在
    したものにおける前記中間層の面積S12と、前記複数の
    スペーサの前記第2及び第3色領域間に介在したものに
    おける前記中間層の面積S23と、前記複数のスペーサの
    前記第3及び第1色領域間に介在したものにおける前記
    中間層の面積S31とは、下記不等式に示す関係の少なく
    とも1つを満足したことを特徴とする液晶表示装置。 S12<S2312<S3131<S23
  2. 【請求項2】 前記面積S12と前記面積S23とは下記不
    等式に示す関係を満足したことを特徴とする請求項1に
    記載の液晶表示装置。 S12<S23
  3. 【請求項3】 前記面積S12と前記面積S23と前記面積
    31とは下記不等式に示す関係を満足したことを特徴と
    する請求項1に記載の液晶表示装置。 S12<S31<S23
  4. 【請求項4】 前記第1基板の前記第2基板との対向面
    に、走査線、信号線、スイッチング素子、及び画素電極
    をさらに具備したことを特徴とする請求項1乃至請求項
    3のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
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