JP2003130826A - 光熱変換分光分析方法及びマイクロ化学システム - Google Patents

光熱変換分光分析方法及びマイクロ化学システム

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JP2003130826A
JP2003130826A JP2001323350A JP2001323350A JP2003130826A JP 2003130826 A JP2003130826 A JP 2003130826A JP 2001323350 A JP2001323350 A JP 2001323350A JP 2001323350 A JP2001323350 A JP 2001323350A JP 2003130826 A JP2003130826 A JP 2003130826A
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    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N21/00Investigating or analysing materials by the use of optical means, i.e. using sub-millimetre waves, infrared, visible or ultraviolet light
    • G01N21/17Systems in which incident light is modified in accordance with the properties of the material investigated
    • G01N21/171Systems in which incident light is modified in accordance with the properties of the material investigated with calorimetric detection, e.g. with thermal lens detection

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ユーザの作業効率を向上できるとともに測定
感度の高い小型のマイクロ化学システムを提供する。 【解決手段】 マイクロ化学システムは、先端に屈折率
分布型ロッドレンズ102を内蔵する光ファイバー10
を備える。励起光及び検出光が2波長合波素子によって
合波された後に光ファイバー101内をシングルモード
で屈折率分布型ロッドレンズ102まで伝搬される。2
波長合波素子は、互いに端面で接続された屈折率分布型
ロッドレンズ501、502と、接続された端面同士の
間に形成された誘電体多層膜フィルター503によって
構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光熱変換分光分析
方法及びマイクロ化学システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、化学反応の高速性や微少量で
の反応、オンサイト分析等の観点から、化学反応を微小
空間で行うための集積化技術が注目されており、精力的
に研究が世界的に進められている。
【0003】このような集積化技術の1つとして、所謂
マイクロ化学システムがある。このマイクロ化学システ
ムは、小さなガラス基板等に形成した微細な流路の中で
液中試料の混合、反応、分離、抽出、検出等を行うもの
である。このマイクロ化学システムで行われる反応の例
としては、ジアゾ化反応、ニトロ化反応、抗原抗体反応
などがある。また、抽出や分離の例としては、溶媒抽
出、電気泳動分離、カラム分離などがある。マイクロ化
学システムは、分離だけを目的としたような単一の機能
のみで用いられても良く、また複合的に用いられても良
い。
【0004】上記の機能のうち、分離のみを目的とした
ものとしては、極微量のタンパクや核酸等を分析する電
気泳動装置が提案されている(例えば、特開平8−17
8897号公報)。この電気泳動装置は互いに接合され
た2枚のガラス基板からなる流路付き板状部材を備えて
いる。この部材は板状であるので、横断面が円形又は角
形のガラスキャピラリーチューブに比べて破損しにく
く、取り扱いが容易である。
【0005】このようなマイクロ化学システムにおいて
は試料の量が微量であるので、高感度な検出方法が必須
である。このような方法として、微細な流路内の液中試
料が光を吸収することによって発生する熱レンズ効果を
利用した光熱変換吸収分析法が確立されている。この光
熱変換分光分析法は、試料に集光照射された光を試料中
の溶質が吸収して熱エネルギーを放出し、この熱エネル
ギーによって溶媒が局所的に温度上昇することによって
屈折率が変化し、もって熱レンズが形成される光熱変換
効果を利用するものである。この光熱変換分光分析法に
よってマイクロ化学システムの実用化の道が開かれてい
る。
【0006】図3は、熱レンズの原理を説明する説明図
である。
【0007】図3において、顕微鏡の対物レンズを介し
て励起光を極微小な溶液中の試料に集光照射すると光熱
変換効果が誘起される。多くの物質では温度上昇に伴い
屈折率が小さくなるので、励起光が集光照射された試料
は、温度上昇の大きい集光中心に近づくほど屈折率が小
さくなる。すなわち、集光中心から離れるほど屈折率は
相対的に大きい。これは、集光中心から離れるほど熱拡
散によって温度上昇が小さくなるからである。この屈折
率の分布は、光学的には、凹レンズと同じ効果を齎すの
で、この効果は熱レンズ効果と呼ばれている。この熱レ
ンズ効果の大きさ、即ち凹レンズの度数は試料の光吸収
度に比例する。なお、屈折率が温度に比例して大きくな
る場合は、屈折率の変化は逆になるので凸レンズと同じ
熱レンズ効果が生じる。
【0008】このように、光熱変換分光分析法は、試料
を含む液体(試料溶液)における熱の拡散に起因する試
料溶液の屈折率の変化を観察するものであるので、極微
小試料の濃度を検出するのに適している。
【0009】上記光熱変換分光分析法を実行する光熱変
換分光分析装置の一例が特開平10−232210号公
報に開示されている。
【0010】従来の光熱変換分光分析装置においては、
流路付き板状部材が顕微鏡の対物レンズの下方に配置さ
れており、励起光源から出力された所定波長の励起光が
顕微鏡に入射する。この励起光は顕微鏡の対物レンズに
より流路付き板状部材の流路内の試料溶液に集光照射さ
れる。集光照射された励起光の焦点位置は溶液試料中に
在り、この焦点位置を中心として熱レンズが形成され
る。
【0011】一方、検出光源からは、波長が励起光と異
なる検出光が出力されて顕微鏡に入射する。顕微鏡内を
通って出射される検出光は、励起光により試料溶液中に
形成された熱レンズに集光照射され、試料溶液を透過し
て発散(熱レンズが凹レンズの効果を有する場合)又は
集光(熱レンズが凸レンズの効果を有する場合)する。
この試料溶液から発散又は集光して出射された光は信号
光となる。この信号光は、集光レンズとフィルタ双又は
フィルタのみを経た後に検出器によって検出される。こ
の検出された信号光の強度は、試料溶液において形成さ
れた熱レンズに応じたものになる。なお、検出光は励起
光と同じ波長のものでもよく、また、励起光が検出光を
兼ねることもできる。
【0012】このように、上記光熱変換分光分析装置に
おいては、熱レンズは励起光の焦点位置に形成され、且
つ形成された熱レンズの屈折率変化は、励起光と同じ波
長又は異なる波長の検出光により検出される。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、光熱変
換分光分析装置は、光源や、測定部や検出部(光電変換
部)の光学系等が複雑にシステムアップされていている
ので大型であり、可搬性に欠けている。このため、光熱
変換分光分析装置を使用する場所や操作が限定されると
いう問題がある。
【0014】また、光熱変換分光分析装置は励起光及び
検出光を空間光として試料まで導いているので、光源、
ミラー、レンズ等の光学系の各部品が測定中に動いてし
まうことを防止しなければならず、このためにそれらを
固定するための堅固な定盤が必要である。さらに、温度
等の環境の変化によって励起光および検出光の光軸がず
れた場合に、そのずれを調整するための治具が必要であ
る。これらも、光熱変換分光分析装置を大型にし、可搬
性の欠けたものにする原因となっている。
【0015】また、光熱変換分光分析方法を用いるマイ
クロ化学システムにおいては、多くの場合に励起光の焦
点位置が検出光の焦点位置と異なっていることが必要と
なる。図4は、励起光の光軸方向(Z方向)に関する熱
レンズの形成位置と検出光の焦点位置の説明図であり、
(a)は、対物レンズに色収差が有る場合を示し、
(b)は、対物レンズに色収差がない場合を示す。
【0016】対物レンズ130に色収差が有る場合は、
(a)に示すように、励起光の焦点位置132に熱レン
ズ131が形成されると共に、この焦点位置132から
ΔLだけずれた位置に検出光の焦点位置133が形成さ
れるので、熱レンズ131の屈折率の変化を検出光の焦
点距離の変化として検出することができる。一方、対物
レンズ130に色収差がない場合は、(b)に示すよう
に、検出光の焦点位置133は、励起光の焦点位置13
2に、即ち熱レンズ131の位置に、ほぼ一致する。こ
のため、検出光には熱レンズ131による偏向が生じな
いので、熱レンズ131の屈折率の変化は検出できな
い。
【0017】しかしながら、顕微鏡の対物レンズは、通
常、色収差がないように製造されているので、上記の理
由により、検出光の焦点位置133は熱レンズ131の
位置とほぼ一致する((b))。したがって、熱レンズ
131の屈折率の変化は検出できない。このため、測定
の度に、熱レンズ131が形成される試料の位置を、図
5(a)又は(b)に示すように、検出光の焦点位置1
33からずらしたり、図6に示すように、図示しないレ
ンズを用いて検出光を若干に発散又は集光させて対物レ
ンズ130に入射させることによって検出光の焦点位置
133を熱レンズ131からずらしたりしなければなら
ず、ユーザの作業効率が悪いという問題がある。
【0018】本発明の目的は、ユーザの作業効率を向上
できるとともに測定感度の高い小型のマイクロ化学シス
テムを提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の光熱変換分光分析方法は、励起光及
び検出光を照射レンズによって試料に照射して、前記励
起光の照射を受けた試料によって生成される熱レンズを
透過した前記検出光を検出する光熱変換分光分析方法に
おいて、波長の異なる2種類の光を合波する2波長合波
素子まで前記励起光及び検出光を別個のファイバーによ
って伝搬し、前記2波長合波素子によって前記励起光及
び検出光を合波した後に光ファイバー内をシングルモー
ドで前記照射レンズまで伝搬することを特徴とする。
【0020】請求項1記載の光熱変換分光分析方法によ
れば、励起光と検出光とを2波長合波素子によって合波
した後に、光ファイバー内をシングルモードで照射レン
ズまで伝搬するので、励起光と検出光とは常に同軸とな
る。また、励起光及び検出光は空間光として導かれる行
程が皆無であるので、温度等の環境の変化による光軸の
ずれがない。このため、励起光と検出光との光軸を調整
する必要がなく、ユーザの作業効率を向上できる。
【0021】請求項2記載の光熱変換分光分析方法は、
請求項1記載の方法において、前記2波長合波素子は、
2つの屈折率分布型ロッドレンズの間に挟んで形成され
た誘電体多層膜フィルターによって前記励起光及び検出
光の何れか一方を反射し、他方を透過して合波すること
を特徴とする。
【0022】請求項2記載の光熱変換分光分析方法によ
れば、2波長合波素子は、2つの屈折率分布型ロッドレ
ンズの間に挟んで形成された誘電体多層膜フィルターに
よって励起光及び検出光の何れか一方を反射し、他方を
透過して合波するので、2波長合波素子における損失が
小さく、長時間の使用に対して安定である。このため、
測定の感度および安定性を向上することができる。
【0023】上記目的を達成するために、請求項3記載
のマイクロ化学システムは、励起光を出力する励起光光
源と、検出光を出力する検出光光源と、前記励起光及び
前記検出光を合わせて導く誘導光学系と、該誘導光学系
によって導かれた前記励起光及び前記検出光を試料に照
射する照射レンズと、前記励起光の照射を受けた試料に
よって生成される熱レンズを透過した前記検出光を検出
する検出手段とを備えるマイクロ化学システムにおい
て、前記誘導光学系に配設され、前記励起光及び検出光
を前記照射レンズまで別個に導く光ファイバーと、前記
光ファイバー内を伝搬してきた前記励起光及び検出光を
合波する2波長合波素子と、合波された前記励起光及び
検出光を伝搬する光ファイバーとを備えることを特徴と
する。
【0024】請求項3記載のマイクロ化学システムによ
れば、励起光と検出光とを2波長合波素子によって合波
した後に、光ファイバー内を照射レンズまで伝搬するの
で、励起光と検出光とは常に同軸となる。また、励起光
及び検出光は空間光として導かれる行程が皆無であるの
で、温度等の環境の変化による光軸のずれがない。この
ため、励起光と検出光との光軸を調整する必要がなく、
ユーザの作業効率を向上できる。また、光軸調整用の治
具等が不用であるのでマイクロ化学システムを小型化で
きる。
【0025】請求項4記載のマイクロ化学システムは、
請求項3記載のマイクロ化学システムにおいて、前記2
波長合波素子は、光の波長によって光を反射し又は透過
させる多層膜を有するものであることを特徴とする。
【0026】請求項4記載のマイクロ化学システムによ
れば、光の波長によって光を反射し又は透過させる2波
長合波素子を使用して合波するので、損失が小さく、ま
た、構成が簡単で小型化が容易であるので、マイクロ化
学システムをより小型化することができる。
【0027】請求項5記載のマイクロ化学システムは、
請求項4記載のマイクロ化学システムにおいて、前記2
波長合波素子は、接続された2つ屈折率分布型ロッドレ
ンズの間に前記励起光及び前記検出光の何れか一方を反
射し、他方を透過する誘電体多層膜フィルターが形成さ
れたものであることを特徴とする。
【0028】請求項5記載のマイクロ化学システムによ
れば、接続された2つ屈折率分布型ロッドレンズの間に
前記励起光及び前記検出光の何れか一方を反射し、他方
を透過する誘電体多層膜フィルターが形成されたもので
あるので、極めて小型となるので、マイクロ化学システ
ムをさらに小型化できる。また、2波長合波素子におけ
る損失が小さく、長時間の使用に対して安定であるの
で、測定の感度及び安定性を向上することができる。
【0029】請求項6記載のマイクロ化学システムは、
請求項5記載のマイクロ化学システムにおいて、前記誘
電体多層膜フィルターは前記屈折率分布型ロッドレンズ
の表面に形成されたことを特徴とする。
【0030】請求項6記載のマイクロ化学システムによ
れば、誘電体多層膜フィルターが屈折率分布型ロッドレ
ンズの表面に形成されているので、屈折率分布型ロッド
レンズ及びこれとは別個の誘電体多層膜フィルター双方
の面を合わせて組み立てる必要がなくなり、容易に製造
できる。また、屈折率分布型ロッドレンズと誘電体多層
膜フィルターとを組合せる治具が不用となり、もってマ
イクロ化学システムを一層に小型化できる。さらに、反
射に関与する面が少なくなることから損失がより小さく
なり、測定の感度及び安定性をより向上することができ
る。
【0031】請求項7記載のマイクロ化学システムは、
請求項3乃至6のいずれか1項に記載のマイクロ化学シ
ステムにおいて、前記光ファイバーは、前記励起光及び
前記検出光をシングルモードで伝搬するものであること
を特徴とする。
【0032】請求項7記載のマイクロ化学システムによ
れば、光ファイバーは励起光及び検出光双方をシングル
モードで伝搬するものであるので、励起光によって生成
される熱レンズが収差の小さなレンズとなり、もってよ
り正確な測定ができる。
【0033】請求項8記載のマイクロ化学システムは、
請求項3乃至7のいずれか1項に記載のマイクロ化学シ
ステムにおいて、前記照射レンズは、前記励起光及び検
出光が出射する前記光ファイバーの端部に固定されたこ
とを特徴とする。
【0034】請求項8記載のマイクロ化学システムによ
れば、照射レンズは、励起光及び検出光が出射する光フ
ァイバーの端部に固定されているので、励起光、検出
光、及び照射レンズの全ての光軸が固定される。したが
つて、光軸の調整が不要であり、ユーザの作業効率がよ
り向上する。また、光軸調整用の治具等が不要であるの
でマイクロ化学システムをより一層に小型化できる。
【0035】請求項9記載のマイクロ化学システムは、
請求項3乃至8のいずれか1項に記載のマイクロ化学シ
ステムにおいて、前記検出光は前記励起光の周波数とは
異なる周波数を有し、前記照射レンズは、色収差を有す
るレンズであることを特徴とする。
【0036】請求項9記載のマイクロ化学システムによ
れば、検出光は励起光の周波数とは異なる周波数を有
し、照射レンズは色収差を有するレンズであるので、励
起光と検出光の焦点位置を外部の光学系を使用せずにず
らすことができる。これによって、マイクロ化学システ
ムをさらに一層に小型化できる。
【0037】請求項10記載のマイクロ化学システム
は、請求項3乃至9のいずれか1項に記載のマイクロ化
学システムにおいて、前記照射レンズは屈折率分布型レ
ンズであることを特徴とする。
【0038】請求項10記載のマイクロ化学システムに
よれば、照射レンズは屈折率分布型レンズであるので、
照射レンズを小型にできる。これによって、マイクロ化
学システムをより一層に小型化できる。
【0039】請求項11記載のマイクロ化学システム
は、請求項10記載のマイクロ化学システムにおいて、
前記屈折率分布型レンズは円柱状のロッドレンズである
ことを特徴とする。
【0040】請求項11記載のマイクロ化学システムに
よれば、屈折率分布型レンズが円柱状のロッドレンズで
あるので、容易に保持できるとともに光ファイバーの光
軸とロッドレンズの光軸とを容易に合わせることができ
る。
【0041】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施の形態に係るマイクロ化学システムを詳細に説明
する。
【0042】図1は、本発明の第1の実施の形態に係る
マイクロ化学システムの概略構成を示す概略図である。
【0043】図1において、マイクロ化学システムはレ
ンズを内蔵する光ファイバー10(以下レンズ付き光フ
ァイバー10)を備えている。光ファイバー10は後端
側(図面上では上側)に、励起光及び検出光をシングル
モードで伝搬する光ファイバー101が挿入されてお
り、この光ファイバー101の挿入端は屈折率分布型ロ
ッドレンズ102の一端に接続されている。光ファイバ
ー101の外径を屈折率分布型ロッドレンズ102の外
径と同一にするために、屈折率分布型ロッドレンズ10
2の外径と同一の外径を有するフエルール103が光フ
ァイバー101を囲むように設けられている。光ファイ
バー101はフエルール103によって固定されてお
り、屈折率分布型ロッドレンズ102とフエルール10
3とはチューブ104内に固定されている。ここで、光
ファイバー101と屈折率分布型ロンドレンズ102と
は密着していてもよいし、隙間が有っても良い。このレ
ンズ付き光ファイバー10は出射光が後述する流路付き
板状部材20に垂直に入射する位置に治具30によって
固定されている。
【0044】屈折率分布型ロッドレンズ102は円柱状
の透明なレンズであり、長手方向に延びる中心線位置か
ら半径方向に屈折率が連続的に変化するものである。こ
のようなロッドレンズは、中心線位置の屈折率をn0
2乗分布定数をgとして、中心線位置から半径方向にr
の距離にある位置の屈折率n(r)が近似的にrの2次
方程式 n(r)=n0{1−(g2/2)・r2} で表される集束性光伝送体として知られている。
【0045】屈折率分布型ロンドレンズ102は、その
全長z0を0<z0<π/2gの範囲内で選択する場合、
両端面が平坦でありながら通常の凸レンズと同じ結像性
を有し、平行入射光線によって出射端より s0=cot(gz0)/n0g の位置に焦点が作られる。
【0046】このような屈折率分布型ロッドレンズ10
2は、例えば以下のような方法で製造される。
【0047】即ち、モル百分率でSiO2:57〜63
%、B23:17〜23%、Na2O:5〜17%、T
2O:3〜15%を主成分とするガラスロッドを形成
した後、このガラスロッドを硝酸カリウム塩等のイオン
交換媒体中で処理し、ガラス中のタリウムイオン及びナ
トリウムイオンとイオン交換媒体中のカリウムイオンと
をイオン交換して、ガラスロッド内に中心から周辺に向
けて連続的に低減する屈折率分布を与える。
【0048】屈折率分布型ロッドレンズ102の底面が
平面であるので、光ファイバー端面を容易に取り付ける
ことができるとともに、屈折率分布型ロッドレンズ10
2の光軸と光ファイバー101の光軸とを容易に一致さ
せることができる。また、屈折率分布型ロッドレンズ1
02は円柱形であるのでレンズ付き光ファイバー10も
容易に円柱形にできる。これによって、治具30よるレ
ンズ付き光ファイバー10の保持が極めて容易である。
【0049】光ファイバー101をシングルモードとし
たのは、光熱変換分光分析方法を利用して試料中の微量
な溶質を検出する場合、励起光をできるだけ小さく絞
り、光熱変換に利用されるエネルギーを高くするととと
もに、励起光によって生成する熱レンズが収差の少ない
レンズになることが望ましいからである。
【0050】この点、シングルモードの光ファイバー1
01から出射される光は常にガウス分布になるので、励
起光の焦点が小さくなる。また、励起光によって生成さ
れた熱レンズが小さい場合、この熱レンズを透過する検
出光の光量をできる限り多くするためには、検出光もで
きる限り小さく絞ることが望ましい。この点からも、光
ファイバーは励起光及び検出光をシングルモードで伝搬
するものであることが好ましい。
【0051】なお、光ファイバー101は励起光及び検
出光を透過させるものであればどのようなものでも使用
できるが、マルチモード光ファイバーを使用した場合
は、出射光がガウス分布にならない上に、光ファイバー
101の曲がり具合等の種々の条件によって出射パター
ンが変化するので、必ずしも安定な出射光が得られな
い。このため、微量な溶質の測定が困難になるとともに
測定値が安定しない場合がある。したがって、上述のよ
うに光ファイバー101はシングルモードのものが好ま
しい。
【0052】光ファイバー101の挿入端とは反対側の
端部近傍には、試料を励起するための励起光を出射する
励起光用光源105、試料を分析等するために情報を検
出するための検出光を出射する検出光用光源106、励
起光を変調する変調器107、光ファイバー101に入
射させる励起光と検出光とを合波するための2波長合波
素子108が配設されている。
【0053】2波長合波素子108は2つの屈折率分布
型ロッドレンズ501,502を有している。励起光用
光源105は光ファイバー505によって屈折率分布型
ロッドレンズ501の一端面(以下、入射側端面50
4)に接続されている。光ファイバー505は入射側端
面504の中心からずれた位置に接続されている。この
入射側端面504には上記した光ファイバー101の挿
入端とは反対側の端部が接続されている。一方、検出光
用光源106は光ファイバー508により、もう一方の
屈折率分布型ロッドレンズ502の一端面に接続されて
いる。光ファイバー508はこの一端面の中心からずれ
た位置に接続されている。
【0054】屈折率分布型ロッドレンズ501は、全長
が異軸入射光ビームの蛇行周期の約1/4であり、入射
側端面504とは異なる端面には誘電体多層膜から成る
干渉フィルター膜503がスパッター等の成膜方法によ
って形成されている。この干渉フィルター膜503は光
ファイバー505を伝搬して入射した励起光を反射する
一方、光ファイバー508を伝搬してきた検出光を透過
させる特性を有している。干渉フィルター膜503が形
成された端面には屈折率分布型ロッドレンズ501とほ
ぼ同じ全長の屈折率分布型ロッドレンズ502が接着に
よって固定されている。
【0055】このような2波長合波素子108では、励
起光用光源105から光ファイバー505内を伝搬した
励起光の出射光ビームが入射側端面504から屈折率分
布型ロッドレンズ501内に入射する。出射光ビームは
屈折率分布型ロッドレンズ501内を蛇行しながらビー
ム径が拡大する光ビーム506となり、干渉フィルター
膜503に入射する。光ビーム506は干渉フィルター
503で反射された後に光ビーム507となって光ファ
イバー101に入射する。
【0056】一方、光ファイバー508内を伝搬した検
出光の出射光ビームが屈折率分布型ロッドレンズ502
内に入射すると、蛇行しながらビーム径が拡大する光ビ
ーム509となり、干渉フィルター膜503に入射す
る。光ビーム509は干渉フイルター503を透過した
後に光ビーム507となって光ファイバー101に入射
する。
【0057】以上のように、2波長合波素子108は2
つの屈折率分布型ロッドレンズ501,502の間に誘
電体多層膜の干渉フィルター膜503を挟む構成である
ので、構成要素が少なく、また、全ての構成部品を固定
できることから、2波長合波素子108における損失が
小さく、長時間の使用に対して安定しているので、測定
の感度および安定性を向上することができる。また、屈
折率分布型ロッドレンズ501,502が極めて小型で
ある上に、その端面間に誘電体多層膜フィルターを挟み
こんでいるので2波長合波素子が極めて小型となるの
で、マイクロ化学システムを小型化できる。
【0058】このようにして合波されて光ファイバー1
01を伝搬してレンズ付き光ファイバー10に入射し、
屈折率分布型ロッドレンズ102から出射する出射光は
流路付き板状部材20に垂直に入射する。流路付き板状
部材20は検出するための試料を流す流路204を有し
ており、3層に重ねて接着されたガラス基板201、2
02、203から成る。ガラス基板202には混合、攪
拌、合成、分離、抽出、検出等の際に試料を流す上記の
流路204が形成されている。
【0059】この流路付き板状部材20の材料は耐久
性、耐薬品性の面からガラスが望ましく、さらに、細胞
等の生体試料、例えばDNA解析用としての用途を考慮
すると、耐酸性、耐アルカリ性の高いガラス、具体的に
は、硼珪酸ガラス、ソーダライムガラス、アルミノ硼珪
酸ガラス、石英ガラス等が好ましい。しかし、用途を限
定することによってプラスチック等の有機物を用いるこ
とができる。
【0060】ガラス基板201、202、203同士を
接着させる接着剤には、例えば、紫外線硬化型、熱硬化
型、2液硬化型のアクリル系、エポキシ系の有機接着
剤、及び無機接着剤等がある。また、熱融着によってガ
ラス基板201〜203同士を融着させてもよい。
【0061】流路付き板状部材20を間に入れてレンズ
付き光ファイバー10に対向する位置には、検出光を検
出するための光電変換器401、励起光と検出光とを分
離して検出光のみを選択的に透過させる波長フィルタ4
03が配設されている。検出光の一部のみを選択的に透
過させるためにピンホールが形成された部材のそのピン
ホールが検出光の光路上で且つ光電変換器401よりも
上流の位置に位置するように配置してもよい。光電変換
器401より得られた信号は、励起光を変調するために
用いられた変調器107と同期させるためにロックイン
アンプ404に送られ、その後コンピューター405で
解析される。
【0062】本発明の第1の実施の形態に係るマイクロ
化学システムによれば、励起光及び検出光を合波するた
めの2波長合波素子108が極めて小型の2つの屈折率
分布型ロッドレンズ501,502から構成されている
ので、マイクロ化学システムを小型化できる。また、屈
折率分布型ロッドレンズ102は、励起光及び検出光を
伝搬する光ファイバー101の先端に取り付けられてい
るので、測定毎に励起光と検出光との光軸及び屈折率分
布型ロッドレンズ102の光軸を調整する必要が無い上
に、光軸を合わせるために治具及び堅固な定盤が不用で
あり、もって、ユーザの作業効率が向上すると共にマイ
クロ化学システムを小型化できる。
【0063】屈折率分布型ロッドレンズ102の励起光
の焦点位置は、流路付き板状部材20の流路204の中
に位置する必要がある。屈折率分布型ロッドレンズ10
2は流路付き板状部材20に接触している必要はない
が、接触させる場合は流路付き板状部材20の上部ガラ
ス板201の厚みで屈折率分布型ロッドレンズ102の
焦点距離を調整できる。上部ガラス板201の厚みが足
りない場合は、屈折率分布型ロッドレンズ102と上部
ガラス板201との間に焦点距離を調整するためのスペ
ーサーを入れてもよい。このように励起光の焦点位置を
流路付き板状部材20の流路204の中に固定しておく
場合は焦点距離の調整も不要になるので、マイクロ化学
システムをさらに小型化できる。
【0064】屈折率分布型ロッドレンズ102は、励起
光の焦点位置に対して検出光の焦点位置がわずかにΔL
だけずれるように設定される(図5(a))。
【0065】Icは、共焦点長(nm)として、Ic=
π・(d/2)2/λ1で計算される。ここで、dはd=
1.22×λ1/NAで計算されるニアリーディスクで
あり、λ1は励起光の波長(nm)であり、NAは、屈
折率分布型ロッドレンズ102の開口数である。光ファ
イバーを用いる場合は、光ファイバーの出射光の開口数
が小さいため、大きな開口数を有するロンドレンズを用
いたときの共焦点長の計算には光ファイバーの開口数を
用いる必要がある。
【0066】上記ΔL値は、測定する試料の厚みによっ
て変化する。共焦点長より薄い試料を測定する場合は、
上記ΔL値は、ΔL=√3・Icであることが最も好ま
しい。
【0067】このΔLの値は、検出光の焦点位置と励起
光の焦点位置の差を表しているので、検出光の焦点距離
が励起光の焦点距離よりも長い場合であっても、短い場
合であっても同じ結果になる。
【0068】光ファイバーの先端を球形等に加工してレ
ンズとすれば、光ファイバーの先端にレンズを取り付け
なくても励起光および検出光を絞ることが可能である
が、この場合、色収差がほとんどないために励起光と検
出光の焦点位置がほぼ同じとなる。このため、熱レンズ
の信号がほとんど検出されないという問題がある。ま
た、光ファイバー先端の加工によるレンズは他の収差が
大きいので、励起光及び検出光の焦点が大きいという問
題もある。したがって、本実施の形態では光ファイバー
101の先端に屈折率分布型ロッドレンズ102が取り
付けられている。
【0069】図2は、本発明の第2の実施の形態に係る
マイクロ化学システムの概略構成を示す概略図である。
【0070】図2において、第2の実施の形態に係るマ
イクロ化学システムは、第1の実施の形態に係るマイク
ロ化学システムと同じ構成部材には同一の符合を付して
説明を省略する。第2の実施の形態は、第1の実施の形
態とは異なり、誘電体多層膜の干渉フィルター膜を屈折
率分布型ロッドレンズ端面に形成させていない点、光フ
ァイバーを伝搬してきた励起光及び検出光をコリメータ
110によって一旦コリメートして、誘電体多層膜フィ
ルター111で合波している点が異なる。
【0071】本実施の形態では、光ファイバー101を
伝搬してきた励起光及び検出光を一旦コリメートして、
誘電体多層膜フィルター111で合波しているため、第
1の実施の形態のマイクロ化学システムに比して若干に
2波長合波素子が大きくなるが、一旦コリメートしてい
る光を合波するため光軸合わせが容易となり、より低損
失の2波長合波素子を容易に作製できる。
【0072】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、請求項1記
載の光熱変換分光分析方法によれば、励起光と検出光と
を2波長合波素子によって合波した後に、光ファイバー
内をシングルモードで照射レンズまで伝搬するので、励
起光と検出光とは常に同軸となる。また、励起光及び検
出光は空間光として導かれる行程が皆無であるので、温
度等の環境の変化による光軸のずれがない。このため、
励起光と検出光との光軸を調整する必要がなく、ユーザ
の作業効率を向上できる。
【0073】請求項2記載の光熱変換分光分析方法によ
れば、2波長合波素子は、2つの屈折率分布型ロッドレ
ンズの間に挟んで形成された誘電体多層膜フィルターに
よって励起光及び検出光の何れか一方を反射し、他方を
透過して合波するので、2波長合波素子における損失が
小さく、長時間の使用に対して安定である。このため、
測定の感度および安定性を向上することができる。
【0074】請求項3記載のマイクロ化学システムによ
れば、励起光と検出光とを2波長合波素子によって合波
した後に、光ファイバー内を照射レンズまで伝搬するの
で、励起光と検出光とは常に同軸となる。また、励起光
及び検出光は空間光として導かれる行程が皆無であるの
で、温度等の環境の変化による光軸のずれがない。この
ため、励起光と検出光との光軸を調整する必要がなく、
ユーザの作業効率を向上できる。また、光軸調整用の治
具等が不用であるのでマイクロ化学システムを小型化で
きる。
【0075】請求項4記載のマイクロ化学システムによ
れば、光の波長によって光を反射し又は透過させる2波
長合波素子を使用して合波するので、損失が小さく、ま
た、構成が簡単で小型化が容易であるので、マイクロ化
学システムをより小型化することができる。
【0076】請求項5記載のマイクロ化学システムによ
れば、接続された2つ屈折率分布型ロッドレンズの間に
前記励起光及び前記検出光の何れか一方を反射し、他方
を透過する誘電体多層膜フィルターが形成されたもので
あるので、極めて小型となるので、マイクロ化学システ
ムをさらに小型化できる。また、2波長合波素子におけ
る損失が小さく、長時間の使用に対して安定であるの
で、測定の感度及び安定性を向上することができる。
【0077】請求項6記載のマイクロ化学システムによ
れば、誘電体多層膜フィルターが屈折率分布型ロッドレ
ンズの表面に形成されているので、屈折率分布型ロッド
レンズ及びこれとは別個の誘電体多層膜フィルター双方
の面を合わせて組み立てる必要がなくなり、容易に製造
できる。また、屈折率分布型ロッドレンズと誘電体多層
膜フィルターとを組合せる治具が不用となり、もってマ
イクロ化学システムを一層に小型化できる。さらに、反
射に関与する面が少なくなることから損失がより小さく
なり、測定の感度及び安定性をより向上することができ
る。
【0078】請求項7記載のマイクロ化学システムによ
れば、光ファイバーは励起光及び検出光双方をシングル
モードで伝搬するものであるので、励起光によって生成
される熱レンズが収差の小さなレンズとなり、もってよ
り正確な測定ができる。
【0079】請求項8記載のマイクロ化学システムによ
れば、照射レンズは、励起光及び検出光が出射する光フ
ァイバーの端部に固定されているので、励起光、検出
光、及び照射レンズの全ての光軸が固定される。したが
つて、光軸の調整が不要であり、ユーザの作業効率がよ
り向上する。また、光軸調整用の治具等が不要であるの
でマイクロ化学システムをより一層に小型化できる。
【0080】請求項9記載のマイクロ化学システムによ
れば、検出光は励起光の周波数とは異なる周波数を有
し、照射レンズは色収差を有するレンズであるので、励
起光と検出光の焦点位置を外部の光学系を使用せずにず
らすことができる。これによって、マイクロ化学システ
ムをさらに一層に小型化できる。
【0081】請求項10記載のマイクロ化学システムに
よれば、照射レンズは屈折率分布型レンズであるので、
照射レンズを小型にできる。これによって、マイクロ化
学システムをより一層に小型化できる。
【0082】請求項11記載のマイクロ化学システムに
よれば、屈折率分布型レンズが円柱状のロッドレンズで
あるので、容易に保持できるとともに光ファイバーの光
軸とロッドレンズの光軸とを容易に合わせることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るマイクロ化学
システムの概略構成を示す概略図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態に係るマイクロ化学
システムの概略構成を示す概略図である。
【図3】熱レンズの原理説明する説明図である。
【図4】励起光の光軸方向(Z方向)に関する熱レンズ
の形成位置と検出光の焦点位置の説明図であり、(a)
は、対物レンズに色収差が有る場合を示し、(b)は、
対物レンズに色収差がない場合を示す。
【図5】励起光の光軸(Z軸方向)に関する熱レンズの
形成位置と検出光の焦点位置の説明図であり、(a)
は、熱レンズが検出光の焦点位置よりも対物レンズ寄り
に形成される場合、(b)は、熱レンズが検出光の焦点
位置よりも対物レンズから遠い位置に形成される場合を
示す。
【図6】従来の光熱変換分析装置における熱レンズの屈
折率の変化を検出する方法の説明図であり、光路の途中
に凹レンズを入れて検出光を発散光とし、励起光の焦点
距離位置よりも遠方に焦点位置が位置するようにした場
合を示す
【符号の説明】
10 光ファイバー 20 流路付き板状部材 30 治具 101 光ファイバー 102 屈折率分布型ロッドレンズ 105 励起光用光源 106 検出光用光源 107 励起光変調器 108 2波長合波素子 110 コリメータ 111 誘電体多層膜フィルター 131 熱レンズ 201、202、 203 ガラス基板 204 流路 501,502 屈折率分布型ロッドレンズ 503 誘電体多層膜フィルター 505、508 光ファイバー 506、507、509 光ビーム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2G040 AA02 AB07 BA24 CA02 CA12 CA23 CB02 EA06 EB02 GA05 GA07 2G059 AA05 BB04 BB12 CC16 DD12 EE01 EE04 EE12 EE15 FF03 GG06 JJ02 JJ11 JJ17 KK01 LL01 NN06

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 励起光及び検出光を照射レンズによって
    試料に照射して、前記励起光の照射を受けた試料によっ
    て生成される熱レンズを透過した前記検出光を検出する
    光熱変換分光分析方法において、 波長の異なる2種類の光を合波する2波長合波素子まで
    前記励起光及び検出光を別個のファイバーによって伝搬
    し、前記2波長合波素子によって前記励起光及び検出光
    を合波した後に光ファイバー内をシングルモードで前記
    照射レンズまで伝搬することを特徴とする光熱変換分光
    分析法。
  2. 【請求項2】 前記2波長合波素子は、2つの屈折率分
    布型ロッドレンズの間に挟んで形成された誘電体多層膜
    フィルターによって前記励起光及び検出光の何れか一方
    を反射し、他方を透過して合波することを特徴とする請
    求項1記載の光熱変換分光分析方法。
  3. 【請求項3】 励起光を出力する励起光光源と、検出光
    を出力する検出光光源と、前記励起光及び前記検出光を
    合わせて導く誘導光学系と、該誘導光学系によって導か
    れた前記励起光及び前記検出光を試料に照射する照射レ
    ンズと、前記励起光の照射を受けた試料によって生成さ
    れる熱レンズを透過した前記検出光を検出する検出手段
    とを備えるマイクロ化学システムにおいて、 前記誘導光学系に配設され、前記励起光及び検出光を前
    記照射レンズまで別個に導く光ファイバーと、 前記光ファイバー内を伝搬してきた前記励起光及び検出
    光を合波する2波長合波素子と、 合波された前記励起光及び検出光を伝搬する光ファイバ
    ーとを備えることを特徴とするマイクロ化学システム。
  4. 【請求項4】 前記2波長合波素子は、光の波長によっ
    て光を反射し又は透過させる多層膜を有するものである
    ことを特徴とする請求項3記載のマイクロ化学システ
    ム。
  5. 【請求項5】 前記2波長合波素子は、接続された2つ
    屈折率分布型ロッドレンズの間に前記励起光及び前記検
    出光の何れか一方を反射し、他方を透過する誘電体多層
    膜フィルターが形成されたものであることを特徴とする
    請求項4記載のマイクロ化学システム。
  6. 【請求項6】 前記誘電体多層膜フィルターは前記屈折
    率分布型ロッドレンズの表面に形成されたことを特徴と
    する請求項5記載のマイクロ化学システム。
  7. 【請求項7】 前記光ファイバーは、前記励起光及び検
    出光をシングルモードで伝搬するものであることを特徴
    とする請求項3乃至6のいずれか1項に記載のマイクロ
    化学システム。
  8. 【請求項8】 前記照射レンズは、前記励起光及び検出
    光が出射する前記光ファイバーの端部に固定されたこと
    を特徴とする請求項3乃至7のいずれか1項に記載のマ
    イクロ化学システム。
  9. 【請求項9】 前記検出光は前記励起光の周波数とは異
    なる周波数を有し、前記照射レンズは色収差を有するも
    のであることを特徴とする請求項3乃至8のいずれか1
    項に記載のマイクロ化学システム。
  10. 【請求項10】 前記照射レンズは屈折率分布型レンズ
    であることを特徴とする請求項3乃至9のいずれか1項
    に記載のマイクロ化学システム。
  11. 【請求項11】 前記屈折率分布型レンズは円柱状のロ
    ッドレンズであることを特徴とする請求項10記載のマ
    イクロ化学システム。
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