JP2003042982A - 光熱変換分光分析方法及びその方法を実行するマイクロ化学システム - Google Patents

光熱変換分光分析方法及びその方法を実行するマイクロ化学システム

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JP2003042982A
JP2003042982A JP2001227713A JP2001227713A JP2003042982A JP 2003042982 A JP2003042982 A JP 2003042982A JP 2001227713 A JP2001227713 A JP 2001227713A JP 2001227713 A JP2001227713 A JP 2001227713A JP 2003042982 A JP2003042982 A JP 2003042982A
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light
detection light
microchemical system
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Atsushi Yamaguchi
山口  淳
Akihiko Hattori
明彦 服部
Takehiko Kitamori
武彦 北森
Manabu Tokeshi
学 渡慶次
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Nippon Sheet Glass Co Ltd
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Kanagawa Academy of Science and Technology
Nippon Sheet Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ユーザの作業効率を向上できるとともに小型
化できるマイクロ化学システムを提供する。 【解決手段】 マイクロ化学システム1は、各種の構成
部品が設けられた板状部材10、即ち光学ユニット1a
を備えている。板状部材10は励起光及び検出光の光路
のために形成された光導波路20、この光導波路20の
両端のうち励起光及び検出光の進行方向(矢印A方向)
下流側の端に配されて励起光及び検出光を試料に照射す
る照射レンズ30、この照射レンズ30よりも矢印A方
向下流側に位置した、試料を含む液体が流される流路4
0、この流路40よりもさらに矢印A方向下流側に配設
された検出器50を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光熱変換分光分析
方法、その方法を実行するマイクロ化学システムに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来から、化学反応を微小空間で行うた
めの集積化技術が、化学反応の高速性や微小量での反
応、オンサイト分析等の観点から注目されており、世界
的に精力的に研究が進められている。
【0003】化学反応の集積化技術の1つとして小さな
ガラス基板等に形成した微細な流路内で液中試料の混
合、反応、分離、抽出、検出等を行う所謂マイクロ化学
システムがある。このマイクロ化学システムで行われる
ものとしてはジアゾ化反応、ニトロ化反応、抗原抗体反
応などがあり、抽出、分離の例には溶媒抽出、電気泳動
分離、カラム分離などがある。マイクロ化学システム
は、分離だけを目的としたような単一の機能のみで用い
られてもよく、また、複合的に用いられてもよい。
【0004】上記機能のうち、分離のみを目的としたも
のとして、極微量のタンパクや核酸等を分析する電気泳
動装置が提案されている(例えば、特開平8−1788
97号公報)。これは互いに接合された2枚のガラス基
板からなる流路付き板状部材を備えている。この部材は
板状であるので、断面が円形又は角形のガラスキャピラ
リーチューブに比べて破損しにくく、取扱いが容易であ
る。
【0005】これらのマイクロ化学システムでは試料の
量が微量なので、高感度な検出方法が必須である。この
ような方法として、微細な流路内の液中試料が光を吸収
することによって発生する熱レンズ効果を利用した光熱
変換分光分析法が確立されている。これにより、マイク
ロ化学システムの実用化の道が開かれている。
【0006】試料に光を集光照射すると試料中の溶質が
光を吸収するとともに熱エネルギーが放出される。この
熱エネルギーによって溶媒が局所的に温度上昇すると屈
折率が変化して熱レンズが形成される(光熱変換効
果)。光熱変換分光分析法はこの光熱変換効果を利用す
るものである。
【0007】図6は、熱レンズの原理の説明図である。
【0008】図6において、対物レンズを介して励起光
を極微小な試料に集光照射すると光熱変換効果が誘起さ
れる。励起光が集光照射された試料は、集光中心が最も
高温であり、集光中心に近付くほど温度上昇の度合いが
大きい。一方、集光中心から離れるにつれて熱拡散のた
めに温度上昇の度合いは小さくなる。多くの物質では温
度上昇に伴って屈折率が小さくなるので、集光中心に近
付くほど屈折率が小さくなる度合いが大きく、逆に集光
中心から離れるほど屈折率が小さくなる度合いは小さ
い。この屈折率の分布は光学的には正に凹レンズと同じ
効果を有するので、この効果を熱レンズ効果と呼ぶ。こ
の熱レンズ効果の大きさ、即ち凹レンズの度数は試料の
光吸収度に比例する。なお、屈折率が温度に比例して大
きくなる場合は凸レンズと同じ熱レンズ効果が生じる。
【0009】このように、光熱変換分光分析法は、熱の
拡散、即ち屈折率の変化を観察するものであるので、極
微小試料の濃度を検出するのに適している。
【0010】上記光熱変換分光分析法を実行する光熱変
換分光分析装置としては、例えば特開平10−2322
10号公報によって提案されたものがある。
【0011】従来の光熱変換分光分析装置においては、
流路付き板状部材が顕微鏡の対物レンズの下方に配置さ
れており、励起光源から出力された所定波長の励起光が
顕微鏡に入射して、この顕微鏡の対物レンズにより流路
付き板状部材の流路内の試料に集光照射される。これに
より、集光照射位置を中心として熱レンズが形成され
る。
【0012】一方、検出光源からは波長が励起光と異な
る検出光が出力され、顕微鏡に入射し、顕微鏡から出射
される検出光は、励起光により試料に形成された熱レン
ズに集光照射され、試料を透過して発散又は集光する。
この試料から発散又は集光して出射された光は信号光と
なり、その信号光は、集光レンズ及びフィルタ双方又は
フィルタのみを経て検出器によって検出される。この検
出器に検出された信号光の強度は、試料において形成さ
れた熱レンズに応じたものである。なお、検出光は励起
光と同一の波長でもよく、励起光が検出光を兼ねること
もできる。
【0013】このように、上記光熱変換分光分析装置に
おいては、熱レンズは励起光の焦点位置に形成され、且
つ形成された熱レンズの屈折率の変化は検出光によって
検出される。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、光熱変
換分光分析装置は、光源、測定部や検出部(光電変換
部)の光学系等が複雑にシステムアップされているので
大型であり、可搬性に欠けている。このため、光熱変換
分光分析装置を使用した分析を行ったり、化学反応を扱
ったりする際には、場所や操作が限定されるという問題
がある。
【0015】また、光熱変換分光分析装置は励起光及び
検出光を空間光として試料まで導いているので、光源、
ミラー、レンズ等の光学系の各部品を堅固な定盤に固定
することによって、それらが測定中に動くことを防止す
る必要がある。さらに、温度等の環境の変化によって励
起光及び検出光の光軸がずれた場合に、そのずれを調整
するための冶具が必要である。これらも、光熱変換分光
分析装置を大型にし、可搬性の欠けたものにする原因に
なっている。
【0016】また、光熱変換分析法を用いるマイクロ化
学システムにおいては、多くの場合に励起光の焦点位置
が検出光の焦点位置と異なっていることが必要である。
図7は、励起光の光軸方向(Z方向)に関する熱レンズ
の形成位置と検出光の焦点位置の説明図であり、(a)
は、対物レンズが色収差を有する場合を示し、(b)
は、対物レンズが色収差を有しない場合を示す。
【0017】対物レンズ130が色収差を有する場合
は、図7(a)に示すように、励起光の焦点位置132
に熱レンズ131が形成されると共に、検出光の焦点位
置133はΔLだけ励起光の焦点位置132からずれる
ので、この検出光によって熱レンズ131の屈折率の変
化を検出光の焦点距離の変化として検出できる。一方、
対物レンズ130が色収差を有しない場合は、図7
(b)に示すように、検出光の焦点位置133は、励起
光の焦点位置132に形成される熱レンズ131の位置
とほぼ一致する。この結果、検出光には熱レンズ131
による偏向がなく、熱レンズ131の屈折率の変化は検
出できない。
【0018】しかしながら、顕微鏡等の対物レンズは、
通常、色収差を有しないように製造されているので、上
記の理由により、検出光の焦点位置133は、励起光の
焦点位置132に形成される熱レンズ131の位置とほ
ぼ一致する(図7(b))。したがって、熱レンズ13
1の屈折率の変化は検出できない。このため、測定の度
に、熱レンズ131が形成される試料の位置を、図8
(a)及び(b)に示すように、検出光の焦点位置13
3からずらしたり、図9に示すように、図示しないレン
ズを用いて検出光を若干に発散または集光させて対物レ
ンズ130に入射させることによって検出光の焦点位置
133を熱レンズ131からずらしたりしなければなら
ず、ユーザの作業効率が悪いという問題がある。
【0019】本発明の目的は、ユーザの作業効率を向上
できるとともに小型化できるマイクロ化学システムを提
供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の光熱変換分光分析方法は、励起光及び検
出光を照射レンズによって試料に照射して、前記励起光
の照射を受けた試料によって生成される熱レンズを透過
した前記検出光を検出する光熱変換分光分析方法におい
て、励起光と検出光とを光導波路を通してシングルモー
ドで前記照射レンズまで導く誘導工程を有することを特
徴とする。
【0021】請求項1の光熱変換分光分析方法によれ
ば、励起光と検出光とを光導波路を通してシングルモー
ドで照射レンズまで導く誘導工程を有するので、励起光
と検出光とは常に同軸になる。このため、励起光と検出
光との光軸を調整する必要がなく、ユーザの作業効率を
向上できる。
【0022】上記目的を達成するために、請求項2のマ
イクロ化学システムは、励起光を出力する励起光光源
と、検出光を出力する検出光光源と、前記励起光及び前
記検出光を合わせて導く誘導光学系と、該誘導光学系に
よって導かれた前記励起光及び前記検出光を試料に照射
する照射レンズと、前記励起光の照射を受けた試料によ
って生成される熱レンズを透過した前記検出光を検出す
る検出手段とを備えるマイクロ化学システムにおいて、
前記誘導光学系及び前記照射レンズ双方が配設された、
前記誘導光学系の光路としての光導波路を有する光学ユ
ニットを備えることを特徴とする。
【0023】請求項2のマイクロ化学システムによれ
ば、誘導光学系及び照射レンズ双方が配設された、誘導
光学系の光路としての光導波路を有する光学ユニットを
備えるので、誘導光学系で合わせられた励起光と検出光
とは常に同軸になる。このため、励起光と検出光との光
軸を調整する必要がなく、ユーザの作業効率を向上でき
る。また、光軸を調整する装置が不要なのでマイクロ化
学システムを小型化できる。
【0024】請求項3記載のマイクロ化学システムは、
請求項2記載のマイクロ化学システムにおいて、前記照
射レンズは、前記励起光及び検出光が出射する前記光導
波路の端部に固定されたことを特徴とする。
【0025】請求項3記載のマイクロ化学システムによ
れば、照射レンズが励起光及び検出光が出射する光導波
路の端部に固定されているので、励起光、検出光、及び
照射レンズの全ての光軸が固定される。したがって、光
軸の調整が不要であり、ユーザの作業効率がより向上す
る。また、光軸調整用の冶具等が不要であるのでマイク
ロ化学システムをより小型化できる。
【0026】請求項4記載のマイクロ化学システムは、
請求項2又は3記載のマイクロ化学システムにおいて、
前記検出光は、前記励起光の周波数とは異なる周波数を
有し、前記照射レンズは、色収差を有するレンズである
ことを特徴とする。
【0027】請求項4記載のマイクロ化学システムによ
れば、検出光は励起光の周波数とは異なる周波数を有
し、照射レンズは色収差を有するレンズであるので、励
起光と検出光の焦点位置を外部の光学系を使用せずにず
らせる。これによって、マイクロ化学システムを一層に
小型化できる。
【0028】請求項5記載のマイクロ化学システムは、
請求項2乃至4のいずれか1項に記載のマイクロ化学シ
ステムにおいて、前記照射レンズは屈折率分布型レンズ
であることを特徴とする。
【0029】請求項5記載のマイクロ化学システムによ
れば、照射レンズは屈折率分布型レンズであるので、照
射レンズを小型できる。これによって、マイクロ化学シ
ステム自体をより一層に小型化できる。
【0030】請求項6記載のマイクロ化学システムは、
請求項5記載のマイクロ化学システムにおいて、前記屈
折率分布型レンズはロッドレンズであることを特徴とす
る。
【0031】請求項6記載のマイクロ化学システムによ
れば、屈折率分布型レンズがロッドレンズであるので、
光導波路の光軸とロッドレンズとの光軸は容易に合わせ
られるとともに保持が容易である。
【0032】請求項7記載のマイクロ化学システムは、
請求項2乃至6のいずれか1項に記載のマイクロ化学シ
ステムにおいて、前記光導波路は、前記励起光及び検出
光双方をシングルモードで伝搬するものであることを特
徴とする。
【0033】請求項7記載のマイクロ化学システムによ
れば、光導波路は、励起光及び検出光双方をシングルモ
ードで伝搬するものであるので、励起光によって生成さ
れる熱レンズが収差の少ない小さなレンズとなり、もっ
て、より正確な測定ができる。
【0034】請求項8記載のマイクロ化学システムは、
請求項2乃至7のいずれか1項に記載のマイクロ化学シ
ステムにおいて、前記光学ユニットは、前記励起光光源
及び前記検出光光源を備えることを特徴とする。
【0035】請求項8記載のマイクロ化学システムによ
れば、光学ユニットは、励起光光源及び検出光光源を備
えるので、マイクロ化学システムをより一層に小型化で
きる。
【0036】請求項9記載のマイクロ化学システムは、
請求項2乃至8のいずれか1項に記載のマイクロ化学シ
ステムにおいて、前記光学ユニットは、前記照射レンズ
よりも前記励起光及び検出光の進行方向下流に形成され
た、試料を含む液体が流される流路、並びに該流路より
もさらに前記進行方向下流に前記検出手段を備えること
を特徴とする。
【0037】請求項9記載のマイクロ化学システムによ
れば、光学ユニットは、照射レンズよりも励起光及び検
出光の進行方向下流に形成された、試料を含む液体が流
される流路、並びに該流路よりもさらに進行方向下流に
配設された検出手段を備えるので、マイクロ化学システ
ムをさらに小型化できる。
【0038】請求項10記載のマイクロ化学システム
は、請求項2乃至8のいずれか1項に記載のマイクロ化
学システムにおいて、前記光学ユニットと前記検出手段
との間に位置する、試料を含む液体が流される流路を有
する流路付き板状部材を備えることを特徴とする。
【0039】請求項10記載のマイクロ化学システムに
よれば、光学ユニットと検出手段との間に位置する、試
料を含む液体が流される流路を有する流路付き板状部材
を備えるので、流路付き板状部材の交換を容易にでき
る。
【0040】請求項11記載のマイクロ化学システム
は、請求項10記載のマイクロ化学システムにおいて、
前記光学ユニット及び前記検出手段の相対位置を維持し
つつ前記光学ユニット及び前記検出手段を前記流路付き
板状部材の板面に平行に移動させる平行移動機構を備え
ることを特徴とする。
【0041】請求項11記載のマイクロ化学システムに
よれば、光学ユニット及び検出手段の相対位置を維持し
つつ光学ユニット及び検出手段を流路付き板状部材の板
面に平行に移動させる平行移動機構を備えるので、測定
位置を変更する際に流路付き板状部材を移動させる必要
がなく迅速に測定でき、もって、ユーザの作業効率をさ
らに向上できるとともに光学ユニット及び検出手段の相
対位置を調整する機構が不要であり、マイクロ化学シス
テムをさらに小型化できる。
【0042】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態に係る
マイクロ化学システムを図面を参照しながら詳細に説明
する。
【0043】図1は、本発明の第1の実施の形態に係る
マイクロ化学システムの概略構成を示す概略図である。
【0044】図1において、マイクロ化学システム1
は、各種の構成部品が設けられた板状部材10、即ち光
学ユニット1aを備えている。板状部材10は後述する
励起光及び検出光の光路のために形成された光導波路2
0、この光導波路20の両端のうち励起光及び検出光の
進行方向(矢印A方向)下流側の端に配されて励起光及
び検出光を試料に照射する照射レンズ30、この照射レ
ンズ30よりも矢印A方向下流側に位置した、試料を含
む液体が流される流路40、この流路40よりもさらに
矢印A方向下流側に配設された検出器50を備えてい
る。
【0045】マイクロ化学システム1は、さらに、励起
光を出力するレーザーダイオードなどの励起光光源6
1、励起光を変調する変調器62、検出光を出力するレ
ーザーダイオードなどの検出光光源63、励起光と検出
光とを同軸的に合わせるための光合波器64、検出器5
0が得た検出信号を変調器62に同期させるためのロッ
クインアンプ70、このロックインアンプ70からの出
力信号を解析するコンピュータ71を備えている。光合
波器64によって合わされた励起光と検出光とは、光導
波路20によって照射レンズ30までシングルモードで
導かれる。
【0046】シングルモードとしたのは、、光熱変換分
光分析方法を利用して試料中の微量な溶質を検出する場
合、励起光をできるだけ小さく絞り、高熱変換に利用さ
れるエネルギーを高くするとともに、励起光によって生
成する熱レンズが収差の少ないレンズになることが望ま
しいからである。
【0047】熱レンズを生成させるために用いる励起光
はガウス分布を有していることが望ましい。シングルモ
ードの光ファイバーから出射される光は常にガウス分布
になるので、励起光の焦点を小さくするのに適してい
る。また、励起光によって生成された熱レンズが小さい
場合、この熱レンズを通過する検出光をできるだけ多く
するためには、検出光もできる限り小さく絞ることが望
ましい。このためにも、光導波路は励起光及び検出光が
シングルモードで伝搬することが好ましい。
【0048】上記板状部材10は、3層に重ねられたガ
ラス基板11,12,13から成る。この板状部材10
の材料は耐久性、耐薬品性の面からガラスが望ましく、
細胞等の生体試料を扱う場合、例えばDNA解析に使用
する場合を考慮すると、耐酸性、耐アルカリ性の高いガ
ラス、具体的には、硼珪酸ガラス、ソーダライムガラ
ス、アルミノ硼珪酸ガラス、石英ガラス等が好ましい。
しかし、用途を限定することによってプラスチック等の
有機物を用いることができる。中間のガラス基板12に
は上記流路40が形成されており、この流路40は混
合、攪拌、合成、分離、抽出、検出等に用いられる。
【0049】ガラス基板11,12,13のうち中間の
ガラス基板12に光導波路20が形成されている。光導
波路20を形成する方法はどのような方法でもよいが、
例えば、火炎加水分解法がある。
【0050】図2は、火炎加水分解法による光導波路の
形成工程を説明する説明図であり、(a)は第1工程を
示し、(b)は第2工程を示し、(c)は第3工程を示
し、(d)は第4工程を示す。
【0051】図2の(a)に示すように、第1工程で
は、四塩化シリコン(SiCl4)の火炎加水分解によ
ってガラス基板12の表面にクラッド用のSiO2のガ
ラス微粒子層を堆積させ、高温加熱してSiO2層12
aを形成する。次に、図2の(b)に示すように、第2
工程では、四塩化シリコン(SiCl4)と四塩化ゲル
マニウム(GeCl4)との火炎加水分解によってSi
2層12aの表面にGeがドープされたSiO2のガラ
ス微粒子層を堆積させ、高温加熱してコア用のGeドー
プSiO2層12bを形成する。次に、図2の(c)に
示すように、第3工程では、GeドープSiO2層12
bのうちコアとして残す部分にマスクmを置く。この
後、フォトリソグラフィー及び反応エッチングによって
GeドープSiO2層12bのうちマスクmで隠した部
分以外の不要な部分を除去する。最後に、図2の(d)
に示すように、第4工程では、再びSiO2のガラス微
粒子層を堆積させ、高温加熱してSiO2層12cを形
成する。このようにしてSiO2層12a,cのクラッ
ドと、このクラッドに囲まれたGeドープSiO2層1
2bから成るコアとが形成される。GeドープSiO2
層12bは、周囲を囲むSiO2層12a,cよりも高
屈折率である。したがって、これら、クラッドとコアに
よって光導波路が形成される。この方法で光導波路を形
成した例がJ. Lightwave Tech. Vol. 17(5)771 (1999)
に記載されている。
【0052】上記の光導波路を形成する方法において、
コア12bの屈折率に対してガラス基板12がクラッド
に成り得る屈折率を有する場合は、SiO2層12aに
よるクラッドの形成を省略してもよい。
【0053】光導波路20は照射レンズ30及び流路4
0の中心を通る中心線に同心になるように形成される。
このために、ガラス基板12のうち光導波路20が形成
される部分を前もってエッチングなどによって適当な深
さまで除去し、その後に火炎加水分解法によって光導波
路20を形成してもよい。
【0054】上記のように形成された光導波路20のう
ち照射レンズ30側の先端とは異なるもう一方の端には
上述のように光合波器64が接続されており、光合波器
64には励起光光源61、この励起光光源61を介した
変調器62、及び検出光光源63が接続されている。励
起光と検出光とは光分機波器64を用いずにダイクロイ
ックミラー等で光導波路の外部で同軸にしてから光導波
路20に入射させてもよい。
【0055】一方、照射レンズ30側の先端は照射レン
ズ30を収納するために形成された照射レンズ収納部3
1に達している。この照射レンズ収納部31に収納され
た照射レンズ30は屈折率分布型のロッドレンズであ
る。以下、照射レンズ30をロッドレンズ30とも記
す。
【0056】屈折率分布型のロッドレンズ30は、中心
から周辺に向かって屈折率が連続的に変化しており、中
心軸から半径方向に距離rの位置における屈折率n
(r)が、軸上屈折率をn0、2乗分布定数をgとし
て、近似的にrに関する2次方程式 n(r)=n0{1−(g2/2)・r2} で表わされる集束性光伝送体として知られている。
【0057】ロッドレンズ30は、その長さz0を0<
0<π/2gの範囲内で選ぶとき、その結像特性は、
ロッドレンズ30の両端面が平坦でありながら通常の凸
レンズと同じであり、平行入射光線の焦点は出射端か
ら、 s0=cot(gz0)/n0g の位置に位置する。
【0058】また、ロッドレンズ30は、例えば、以下
の方法で製造される。
【0059】即ち、モル百分率でSiO2:57〜63
%、B23:17〜23%、Na2O:5〜17%、T
2O:3〜15%を主成分とするガラスでロッドを成
形した後、このガラスロッドを硝酸カリウム塩等のイオ
ン交換媒体中で処理してガラス中のタリウムイオン及び
ナトリウムイオンと媒体中のカリウムイオンとのイオン
交換を行ってガラスロッド内に中心から周辺に向けて連
続的に低減する屈折率分布を与える。
【0060】照射レンズ収納部31に収納されたロッド
レンズ30は、励起光の焦点位置に対して検出光の焦点
位置が僅かにΔLだけずれるように設定されている(図
6(a)参照)。
【0061】Icは、共焦点長(nm)として、Ic=
π・(d/2)2/λ1によって計算される。ここで、d
はd=1.22×λ1/NAで計算されるエアリーディ
スクであり、λ1は励起光の波長(nm)、NAはロッ
ドレンズ30の開口数である。励起光及び検出光を光導
波路20によって導く場合は、光導波路20の出射光の
開口数が小さいので、ロッドレンズ30の開口数が大き
い場合は、光導波路の開口数を用いて計算する。
【0062】ΔL値は、測定する試料の厚みによって変
化する。共焦点長よりも薄い試料を測定する場合は、Δ
L値は好ましくはIc<ΔL<10・Icであるが、Δ
L≒√3・Icであることが最も好ましい。
【0063】例えば、NA=0.46、λ1=488n
m、λ2=632.8nmにおけるずれΔLの値と信号
強度の関係は、ΔL=4.67μmのときの信号強度を
100とした場合の相対比係数値で表わすと、図3に示
したようになる。図3から分かるようにΔL=4.67
μmのときに信号強度が最大になる。したがって、ロッ
ドレンズ30は上記2つの波長λ1、λ2での焦点距離位
置のずれΔLが4.67μmになるように設計すること
が好ましい。このΔLの値は、励起光の焦点位置と検出
光の焦点位置との差を表わしているので、検出光の焦点
距離が励起光の焦点距離よりも長い場合も短い場合も同
じ結果になる。
【0064】このロッドレンズ30を通過した励起光及
び検出光は、流路40内の試料に照射される。照射され
た光のうち励起光の一部は試料に吸収される。励起光を
吸収した試料は温度が上昇して熱レンズ効果を生ずる。
この熱レンズ効果を生じた試料を通過した励起光及び検
出光は板状部材10の端部に配設された検出器50によ
って検出される。
【0065】この検出器50は板状部材10の端部に内
装されており、流路40に近い側の波長フィルタ51と
この波長フィルタ51に直列に配置された光電変換器5
2とから構成されている。波長フィルタ51は試料によ
る熱レンズを通過した励起光及び検出光のうち検出光の
みを選択的に透過させるフィルタである。光電変換器5
2よりも矢印A方向上流側には、検出光の一部のみを透
過させるためのピンホールを設けてもよい。
【0066】光電変換器52が検出光を検出して得られ
た検出信号は、変調器62と同期させるためにロックイ
ンアンプ70に送られる。その後、コンピュータ70に
よって解析される。
【0067】検出器50は板状部材10の内部に配設し
てもよいし、板状部材10の端面に貼付してもよい。
【0068】また、光合波器64、励起光光源61、変
調器62、及び検出光光源63は、板状部材10と一体
に構成されてもよい。これにより、マイクロ化学システ
ム1を小型化できる。
【0069】図4は、本発明の第2の実施の形態に係る
マイクロ化学システムの概略構成を示す概略図である。
【0070】図2において、第2の実施の形態に係るマ
イクロ化学システム2は、第1の実施の形態に係るマイ
クロ化学システム1と同じ構成部材には同一の符号を付
して説明を省略する。本発明の実施の形態にかかるマイ
クロ化学システム2は、励起光光源61、検出光光源6
3等を有するとともに光導波路20の形成された板状部
材80から構成される光学ユニット2aを備えている。
【0071】光導波路20の先端のうち、矢印A方向下
流側の先端はプリズム81に向けられている。光導波路
20の先端はプリズム81に接触させてもよい。光導波
路20の先端からプリズム81に入射した励起光及び検
出光は、プリズム81の内部において、図4の紙面上で
下向きに進行方向を変えられる。進行方向を変えられた
励起光及び検出光がプリズム81から出射する面には屈
折率分布型のロッドレンズ30の端面が接触している。
ロッドレンズ30のもう一方の端面30aと板状部材8
0の板面80aとは平行である。ロッドレンズ30の端
面30aは板状部材80の板面80aと同一の面にあっ
てもよい。
【0072】板状部材80には励起光及び検出光を照射
させる試料を含む液体が流される流路40は形成されて
おらず、流路は板状部材80とは別部材である流路付き
板状部材110に形成されている。流路付き板状部材1
10は、第1の実施の形態にかかる板状部材10と同様
に3枚のガラス基板111,112,113が重ねられ
ており、中間のガラス基板112に流路140が形成さ
れている。
【0073】この流路付き板状部材110と板状部材8
0とは互いに平行に配置されている。ロッドレンズ30
を出射した励起光の焦点位置は流路140内に位置して
いる。ロッドレンズ30の出射側の端面30aは流路付
き板状部材110の板面(ガラス基板111の板面11
1a)に当接してもよいし、離間していてもよい。
【0074】当接させる場合は、ガラス基板111の厚
みをロッドレンズ30の焦点距離に応じたものにするこ
とによって、ロッドレンズ30の焦点位置を流路140
内に位置させることができる。また、ガラス基板111
の厚みが足りない場合は、ロッドレンズ30とガラス基
板111との間に焦点距離調整用のスペーサを介在させ
てもよい。これらの場合、焦点距離を調整する必要がな
いのでユーザの作業効率が向上する。併せて焦点距離を
調整するための装置が不要であるのでマイクロ化学シス
テムを小型化できるとともにコストの低下も図れる。
【0075】ロッドレンズ30を出射して流路140中
の試料を透過した励起光及び検出光は、流路付き板状部
材110の下方に配置された検出器50によって検出さ
れる。検出器50からは検出信号がロックインアンプ7
0に出力され、その後、コンピュータ71によって解析
される。
【0076】図5は、本発明の第3の実施の形態に係る
マイクロ化学システムの概略構成を示す概略図である。
【0077】図5において、第3の実施の形態に係るマ
イクロ化学システム3は、第1の実施の形態に係るマイ
クロ化学システム1及び第2の実施の形態に係るマイク
ロ化学システム2と同じ構成部材には同一の符号を付し
て説明を省略する。本発明の実施の形態にかかるマイク
ロ化学システム3は、励起光光源61、検出光光源63
等を有するとともに光導波路20の形成された板状部材
90から構成される光学ユニット3aを備えている。
【0078】板状部材90の下端には光軸を光導波路2
0に合わされた屈折率分布型のロッドレンズ30が取り
付けられている。ロッドレンズ30は端面を励起光及び
検出光を導く光導波路20の先端部に当接させてもよい
し、離間させてもよい。このロッドレンズ30は板状部
材90の内部に収納されていてもよい。ロッドレンズ3
0の下方には試料を含む液体が流される流路240を有
する流路付き板状部材210が配置されている。流路付
き板状部材210は3枚のガラス基板211,212,
213が重ねられており、中間のガラス基板212には
複数本の流路240が形成されている。
【0079】この流路付き板状部材210の長手方向に
平行に延びるステージ250を有するXYステージ(平
行移動機構)が配設されている。ステージ250には、
このステージ250に案内されて流路付き板状部材21
0に平行に移動するキャリヤー260が取り付けられて
いる。このキャリヤー260には、ステージ250に直
交する方向、即ち流路付き板状部材210に直交する方
向に延びる冶具261が固定されている。この冶具26
1の上端部は流路付き板状部材210の上方に位置して
おり、下端部は流路付き板状部材210の下方に位置し
ている。上端部には板状部材90が固定されており、一
方、下端部には検出器50が固定されている。
【0080】したがって、キャリヤー260がステージ
250に案内されて移動するとロッドレンズ30及び検
出器50は、互いに相対位置を維持しつつ流路付き板状
部材210の板面に平行に移動する。このXYステージ
によって、ロッドレンズ30及び検出器50を移動させ
ながら板状部材210に形成された複数本の流路240
内の試料を任意の測定点で測定できる。
【0081】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、請求項1記
載の光熱変換分光分析方法によれば、励起光と検出光と
を光導波路を通してシングルモードで照射レンズまで導
く誘導工程を有するので、励起光と検出光とは常に同軸
になる。このため、励起光と検出光との光軸を調整する
必要がなく、ユーザの作業効率を向上できる。
【0082】以上詳細に説明したように、請求項2記載
のマイクロ化学システムによれば、誘導光学系及び照射
レンズ双方が配設された、誘導光学系の光路としての光
導波路を有する光学ユニットを備えるので、誘導光学系
で合わせられた励起光と検出光とは常に同軸になる。こ
のため、励起光と検出光との光軸を調整する必要がな
く、ユーザの作業効率を向上できる。また、光軸を調整
する装置が不要なのでマイクロ化学システムを小型化で
きる。
【0083】請求項3記載のマイクロ化学システムによ
れば、照射レンズが励起光及び検出光が出射する光導波
路の端部に固定されているので、励起光、検出光、及び
照射レンズの全ての光軸が固定される。したがって、光
軸の調整が不要であり、ユーザの作業効率がより向上す
る。また、光軸調整用の冶具等が不要であるのでマイク
ロ化学システムをより小型化できる。
【0084】請求項4記載のマイクロ化学システムによ
れば、検出光は励起光の周波数とは異なる周波数を有
し、照射レンズは色収差を有するレンズであるので、励
起光と検出光の焦点位置を外部の光学系を使用せずにず
らせる。これによって、マイクロ化学システムを一層に
小型化できる。
【0085】請求項5記載のマイクロ化学システムによ
れば、照射レンズは屈折率分布型レンズであるので、照
射レンズを小型できる。これによって、マイクロ化学シ
ステム自体をより一層に小型化できる。
【0086】請求項6記載のマイクロ化学システムによ
れば、屈折率分布型レンズがロッドレンズであるので、
光導波路の光軸とロッドレンズとの光軸は容易に合わせ
られるとともに保持が容易である。
【0087】請求項7記載のマイクロ化学システムによ
れば、光導波路は、励起光及び検出光双方をシングルモ
ードで伝搬するものであるので、励起光によって生成さ
れる熱レンズが収差の少ない小さなレンズとなり、もっ
て、より正確な測定ができる。
【0088】請求項8記載のマイクロ化学システムによ
れば、光学ユニットは、励起光光源及び検出光光源を備
えるので、マイクロ化学システムをより一層に小型化で
きる。
【0089】請求項9記載のマイクロ化学システムによ
れば、光学ユニットは、照射レンズよりも励起光及び検
出光の進行方向下流に形成された、試料を含む液体が流
される流路、並びに該流路よりもさらに進行方向下流に
配設された検出手段を備えるので、マイクロ化学システ
ムをさらに小型化できる。
【0090】請求項10記載のマイクロ化学システムに
よれば、光学ユニットと検出手段との間に位置する、試
料を含む液体が流される流路を有する流路付き板状部材
を備えるので、流路付き板状部材の交換を容易にでき
る。
【0091】請求項11記載のマイクロ化学システムに
よれば、光学ユニット及び検出手段の相対位置を維持し
つつ光学ユニット及び検出手段を流路付き板状部材の板
面に平行に移動させる平行移動機構を備えるので、測定
位置を変更する際に流路付き板状部材を移動させる必要
がなく迅速に測定でき、もって、ユーザの作業効率をさ
らに向上できるとともに光学ユニット及び検出手段の相
対位置を調整する機構が不要であり、マイクロ化学シス
テムをさらに小型化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るマイクロ化学
システムの概略構成を示す概略図である。
【図2】火炎加水分解法による光導波路の形成工程を説
明する説明図であり、(a)は第1工程を示し、(b)
は第2工程を示し、(c)は第3工程を示し、(d)は
第4工程を示す。
【図3】ロッドレンズにおける最適焦点位置のずれΔL
に対する信号強度の変化の説明図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係るマイクロ化学
システムの概略構成を示す概略図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態に係るマイクロ化学
システムの概略構成を示す概略図である。
【図6】熱レンズの原理の説明図である。
【図7】励起光の光軸方向(Z方向)に関する熱レンズ
の形成位置と検出光の焦点位置の説明図であり、(a)
は、対物レンズが色収差を有する場合を示し、(b)
は、対物レンズが色収差を有しない場合を示す。
【図8】励起光の光軸方向(Z方向)に関する熱レンズ
の形成位置と検出光の焦点位置の説明図であり、(a)
は、熱レンズが検出光の焦点位置に関してレンズ側に形
成された場合、(b)は、熱レンズが検出光の焦点位置
に関してレンズの反対側に形成された場合を示す。
【図9】従来の光熱変換分光分析装置における熱レンズ
の屈折率の変化を検出する方法の説明図であり、検出光
をダイバージングレンズを用いて広げる場合を示す。
【符号の説明】
1,2,3 マイクロ化学システム 1a,2a,3a 光学ユニット 20 光導波路 30 ロッドレンズ(照射レンズ) 40,140,240 流路 50 検出器 51 波長フィルタ 52 光電変換器 61 励起光光源 63 検出光光源 110,210 流路付き板状部材 131 熱レンズ 250 ステージ 260 キャリヤー 261 冶具
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 服部 明彦 大阪府大阪市中央区北浜4丁目7番28号 日本板硝子株式会社内 (72)発明者 北森 武彦 東京都文京区本郷2丁目32番地2−304 (72)発明者 渡慶次 学 神奈川県川崎市高津区坂戸3−2−1 Fターム(参考) 2G040 AA02 AB07 BA24 CA12 CA23 EA06 EB02 GA05 GA07

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 励起光及び検出光を照射レンズによって
    試料に照射して、前記励起光の照射を受けた試料によっ
    て生成される熱レンズを透過した前記検出光を検出する
    光熱変換分光分析方法において、 励起光と検出光とを光導波路を通してシングルモードで
    前記照射レンズまで導く誘導工程を有することを特徴と
    する光熱変換分光分析方法。
  2. 【請求項2】 励起光を出力する励起光光源と、検出光
    を出力する検出光光源と、前記励起光及び前記検出光を
    合わせて導く誘導光学系と、該誘導光学系によって導か
    れた前記励起光及び前記検出光を試料に照射する照射レ
    ンズと、前記励起光の照射を受けた試料によって生成さ
    れる熱レンズを透過した前記検出光を検出する検出手段
    とを備えるマイクロ化学システムにおいて、 前記誘導光学系及び前記照射レンズ双方が配設された、
    前記誘導光学系の光路としての光導波路を有する光学ユ
    ニットを備えることを特徴とするマイクロ化学システ
    ム。
  3. 【請求項3】 前記照射レンズは、前記励起光及び検出
    光が出射する前記光導波路の端部に固定されたことを特
    徴とする請求項2記載のマイクロ化学システム。
  4. 【請求項4】 前記検出光は前記励起光の周波数とは異
    なる周波数を有し、前記照射レンズは色収差を有するレ
    ンズであることを特徴とする請求項2又は3記載のマイ
    クロ化学システム。
  5. 【請求項5】 前記照射レンズは屈折率分布型レンズで
    あることを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に
    記載のマイクロ化学システム。
  6. 【請求項6】 前記屈折率分布型レンズはロッドレンズ
    であることを特徴とする請求項5記載のマイクロ化学シ
    ステム。
  7. 【請求項7】 前記光導波路は、前記励起光及び検出光
    双方をシングルモードで伝搬するものであることを特徴
    とする請求項2乃至6のいずれか1項に記載のマイクロ
    化学システム。
  8. 【請求項8】 前記光学ユニットは、前記励起光光源及
    び前記検出光光源を備えることを特徴とする請求項2乃
    至7のいずれか1項に記載のマイクロ化学システム。
  9. 【請求項9】 前記光学ユニットは、前記照射レンズよ
    りも前記励起光及び検出光の進行方向下流に形成され
    た、試料を含む液体が流される流路、並びに該流路より
    もさらに前記進行方向下流に配設された前記検出手段を
    備えることを特徴とする請求項2乃至8のいずれか1項
    に記載のマイクロ化学システム。
  10. 【請求項10】 前記光学ユニットと前記検出手段との
    間に位置する、試料を含む液体が流される流路を有する
    流路付き板状部材を備えることを特徴とする請求項2乃
    至8のいずれか1項に記載のマイクロ化学システム。
  11. 【請求項11】 前記光学ユニット及び前記検出手段の
    相対位置を維持しつつ前記光学ユニット及び前記検出手
    段を前記流路付き板状部材の板面に平行に移動させる平
    行移動機構を備えることを特徴とする請求項10記載の
    マイクロ化学システム。
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