JP2003129767A - ドア用止水装置 - Google Patents

ドア用止水装置

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JP2003129767A JP2001329408A JP2001329408A JP2003129767A JP 2003129767 A JP2003129767 A JP 2003129767A JP 2001329408 A JP2001329408 A JP 2001329408A JP 2001329408 A JP2001329408 A JP 2001329408A JP 2003129767 A JP2003129767 A JP 2003129767A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ドアパネルの閉動作に伴って簡単にパッキン
片と固定支持枠の下枠部との間の接触面積が増大される
と共に密閉圧力も高められ、止水性が維持確保されるド
ア用止水装置を提供する。 【解決手段】 ドアパネル2の下端縁に垂設されて固定
支持枠1の下枠部3との隙間を密閉する柔軟なパッキン
片4を備えたドア用止水装置において、ドアパネル2の
下端縁部分にパッキン収容スペース5を形成し、このパ
ッキン収容スペース5内でパッキン片4を伸縮自在な弾
性材6を介し支持吊設して下方へ垂下突設し、ドアパネ
ル2の閉動作に伴って、下枠部3の上面に当接した同パ
ッキン片4が折曲弾性変形されると共に前記弾性材6の
弾性復元力に抗して引き出されることで、同当接部位に
おける接触面積が増大されるようになした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、ドアパネルの下
端縁と固定支持枠の下枠部との間に生じる隙間を密閉す
る柔軟なパッキン片を備え、例えば、浴室ドアに用いら
れるドア用止水装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、特開平10−140947号
公報に示される如く、浴室ドアの下方に発生する隙間を
その閉動作に伴って密閉することができるドア用止水装
置は知られている。該ドア用止水装置は、図16、17
に示す如く、矩形状の固定支持枠1と、該固定支持枠1
の矩形開口内に開閉自在に取り付けられるドアパネル2
と、該ドアパネル2の下端縁に垂設されて同固定支持枠
1の下枠部3との間に生じる隙間を密閉する柔軟なパッ
キン片50と、を備えている。この場合、パッキン片50は
ドアパネル2の下框に取着固定されており、固定支持枠
1の下枠部3にも止水性を補うためにパッキン片51が取
着固定されている。
【0003】そして、該ドア用止水装置では、ドアパネ
ル2が固定支持枠1の一方の側枠にグラビティヒンジ52
を介して取着支持されることで、該ドアパネル2の閉動
作に伴ってその下方に発生する隙間は密閉される。すな
わち、ドアパネル2を閉じる際に、図17(a)(b)
に示す如く、該ドアパネル2はグラビティヒンジ52の作
用によって下降し、固定支持枠1の下枠部3と同ドアパ
ネル2の下框との間に挟まれるパッキン片50が圧縮され
て弾性変形し、これにより、該両者間の水密性は実現さ
れることになる。
【0004】ここでは、固定支持枠1の下枠部3に取着
固定されたパッキン片51が、閉じられたドアパネル2の
下框の背面側に当接し、前記パッキン片50とで二重に封
止されて止水性は補われる。又、逆に、ドアパネル2を
開ける際には、該ドアパネル2がグラビティヒンジ52の
作用によって上昇し、これにより、前記圧縮されるパッ
キン片50による摩擦抵抗は減少して、同ドアパネル2を
抵抗少なく開けることができるものである。
【0005】更に、この場合、固定支持枠1の下枠部3
の上面がその両側の床面と略同一高さで連続されてお
り、所謂、バリアフリーと称される段差の無い構造とな
っていて、該構造において有効なドア用止水装置とな
る。すなわち、近年、固定支持枠1の下枠部3の上面を
高くしてその両側の床面との間に段差を設けると、該段
差に足を引っ掛けてつまずいたりする恐れがあり、この
ようなことにならないよう浴室の出入り口では段差を解
消するというバリアフリー化が望まれている。ここで
は、特に、ドアパネル2の下方に発生する隙間をその閉
動作に伴って密閉することのできるドア用止水装置が、
同ドアパネル2の開閉動作に支障を来さないということ
で有効となるものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の技術にあっては、ドアパネル2の重量によってパッ
キン片50が圧縮されるものであり、該ドアパネル2の重
量によるパッキン片50の弾性変形だけでは、止水性を維
持確保するための密閉圧力が十分には得られないという
問題があった。例えば、パッキン片50の耐変形圧力が小
さいと、該パッキン片50は、経時変化によって変形した
り、浴槽からの多量の溢水やシャワー等の水圧力によっ
て変形したりして、水漏れが発生し易いものであった。
【0007】又、前記密閉圧力を満足させるためには、
ドアパネル2の重量を増大させる必要があり、この場合
には、人力による同ドアパネル2の開閉動作が困難にな
るという問題を生じるものでもあった。又、パッキン片
50と前記固定支持枠1の下枠部3に設けたパッキン片51
とで二重に封止することにより止水性が補われているも
のの、該パッキン片51はドアパネル2の下框に当接され
るだけでほとんど圧縮されるものでなく、止水性を維持
確保するための密閉圧力が十分には得られないものであ
った。
【0008】本願発明は、上記従来の技術における問題
を悉く解決するためになされたもので、その課題は、ド
アパネルの閉動作に伴って簡単にパッキン片と固定支持
枠の下枠部との間の接触面積が増大されると共に密閉圧
力も高められ、止水性が維持確保されるドア用止水装置
を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本願請求項1記載の発明
に係るドア用止水装置は、矩形状の固定支持枠と、該固
定支持枠の矩形開口内に開閉自在に取り付けられるドア
パネルと、該ドアパネルの下端縁に垂設されて同固定支
持枠の下枠部との間に生じる隙間を密閉する柔軟なパッ
キン片と、を備えたドア用止水装置において、ドアパネ
ルの下端縁部分に下方へ開口したパッキン収容スペース
を形成し、該パッキン収容スペース内でパッキン片を伸
縮自在な弾性材を介し支持吊設して、該パッキン片の下
部を同パッキン収容スペースから下方へ垂下突設し、ド
アパネルの閉動作に伴って、固定支持枠の下枠部の上面
に当接した同パッキン片が折曲弾性変形されると共に伸
張される前記弾性材の弾性復元力に抗して同パッキン収
容スペースから引き出されることで、該パッキン片と同
下枠部の上面との間の接触面積が増大されるようになし
た。
【0010】したがって、この場合、ドアパネルの閉動
作に伴って、固定支持枠の下枠部の上面に当接したパッ
キン片が折曲弾性変形されると共にパッキン収容スペー
スから引き出されるようになっているので、該引き出さ
れて長く突出したパッキン片と同下枠部の上面との間の
接触面積は増大され、同折曲弾性変形されたパッキン片
の弾性復元力によって密閉圧力も高められ、人力による
エネルギー畜力で高密閉圧力にての止水性向上が簡単に
図られる。
【0011】しかも、前記パッキン片は、ドアパネルの
下端縁部分に形成されたパッキン収容スペース内で伸縮
自在な弾性材を介して支持吊設され、該弾性材の弾性復
元力に抗して同パッキン収容スペースから引き出される
ものであるため、ドアパネルを開ける際、該パッキン片
が同弾性材の弾性復元力によりパッキン収容スペース内
へと引き込まれて体裁良くコンパクトに納まる。又、そ
の際、パッキン片と下枠部の上面との間における摩擦抵
抗も減少して、ドアパネルを抵抗少なくスムーズに開け
ることができる。
【0012】本願請求項2記載の発明に係るドア用止水
装置は、上記請求項1記載のドア用止水装置において、
ドアパネルに付設された把手ハンドルの操作により、パ
ッキン片がパッキン収容スペース内へと引き込まれて復
帰されるようになしたことを特徴とする。
【0013】したがって、この場合は特に、ドアパネル
に付設された把手ハンドルの操作により、パッキン片が
パッキン収容スペース内へと引き込まれて復帰されるよ
うになしているので、ドアパネルを開ける際、同把手ハ
ンドルを操作することでパッキン片はパッキン収容スペ
ース内へと確実に引き込まれ、この状態で、ドアパネル
をより抵抗少なくスムーズに開けることができる。
【0014】本願請求項3記載の発明に係るドア用止水
装置は、上記請求項1又は2記載のドア用止水装置にお
いて、固定支持枠の下枠部の上面に、ドアパネルが開け
られる側からその閉じ方向へ向かって徐々に高くなる傾
斜面部を形成したことを特徴とする。
【0015】したがって、この場合は特に、固定支持枠
の下枠部の上面に、ドアパネルが開けられる側からその
閉じ方向へ向かって徐々に高くなる傾斜面部を形成して
いるので、ドアパネルを閉じる際、パッキン片は同傾斜
面部に当接して折曲弾性変形され易く、該パッキン片が
パッキン収容スペースからスムーズに引き出されるよう
になって、止水動作には支障を来すことがない。
【0016】本願請求項4記載の発明に係るドア用止水
装置は、上記請求項1〜3のいずれか一つに記載のドア
用止水装置において、折曲弾性変形されて固定支持枠の
下枠部の上面に当接されるパッキン片の外側面に低硬度
弾性材層を形成し、同パッキン片の内側を高硬度弾性材
層で形成したことを特徴とする。
【0017】したがって、この場合は特に、固定支持枠
の下枠部の上面に当接されるパッキン片の外側面に低硬
度弾性材層を形成しているので、パッキン片と同下枠部
の上面との間に異物が噛み込んでも、該異物は弾性変形
し易い同低硬度弾性材層で吸収され、該低硬度弾性材層
が同下枠部の上面に支障なく当接される。しかも、パッ
キン片の内側を高硬度弾性材層で形成しているので、前
記低硬度弾性材層が擦れにより摩耗しても、該高硬度弾
性材層の大きな弾性復元力によって密閉圧力は確保さ
れ、止水性低減防止が図られて同パッキン片の破損も防
止される。
【0018】本願請求項5記載の発明に係るドア用止水
装置は、上記請求項1〜4のいずれか一つに記載のドア
用止水装置において、折曲弾性変形されて固定支持枠の
下枠部の上面に当接されるパッキン片の外側面に表面層
を形成し、該表面層とその内側に形成される芯材層との
色を相違させたことを特徴とする。
【0019】したがって、この場合は特に、固定支持枠
の下枠部の上面に当接されるパッキン片の外側面に形成
される表面層と、その内側に形成される芯材層との色を
相違させているので、摩耗により表面層がなくなると、
該表面層とは異なる色の芯材層が現出して目視確認さ
れ、該摩耗時の外観色検査によって同パッキン片の交換
時期は簡単に把握され得るようになる。
【0020】本願請求項6記載の発明に係るドア用止水
装置は、上記請求項1〜5のいずれか一つに記載のドア
用止水装置において、相互に接触される固定支持枠の下
枠部の上面とパッキン片との間に生じる摩擦抵抗で、該
パッキン片が同下枠部の上面に当接保持されることによ
って、同パッキン片が折曲弾性変形されると共にパッキ
ン収容スペースから引き出されるようになしたことを特
徴とする。
【0021】したがって、この場合は特に、相互に接触
される固定支持枠の下枠部の上面とパッキン片との間に
生じる摩擦抵抗で、該パッキン片が同下枠部の上面に当
接保持されることによって、同パッキン片が折曲弾性変
形されると共にパッキン収容スペースから引き出される
ようになしているので、該パッキン片は簡単な構造で折
曲弾性変形されて引き出されるようになる。
【0022】本願請求項7記載の発明に係るドア用止水
装置は、上記請求項1〜5のいずれか一つに記載のドア
用止水装置において、パッキン片の下部先端付近の側端
にガイドピンを突設し、該ガイドピンが出入自在に係合
されるガイド溝部を固定支持枠の側枠部内側面に形成
し、ドアパネルの閉動作に伴って、該ガイド溝部に係合
された同ガイドピンが摺動ガイドされることで、同パッ
キン片が折曲弾性変形されると共にパッキン収容スペー
スから引き出されるようになしたことを特徴とする。
【0023】したがって、この場合は特に、ドアパネル
の閉動作に伴って、ガイド溝部に係合されたガイドピン
が摺動ガイドされることで、パッキン片が折曲弾性変形
されると共にパッキン収容スペースから引き出されるよ
うになしているので、該パッキン片は摩擦係数が小さく
ても確実に折曲弾性変形されて引き出されるようにな
る。
【0024】本願請求項8記載の発明に係るドア用止水
装置は、上記請求項1〜7のいずれか一つに記載のドア
用止水装置において、固定支持枠を浴室の出入り口に設
置し、該固定支持枠の下枠部の上面をその両側の浴室側
床面及び脱衣室側床面と略同一高さで連続させたことを
特徴とする。
【0025】したがって、この場合は特に、固定支持枠
の下枠部の上面をその両側の浴室側床面及び脱衣室側床
面と略同一高さで連続させたので、浴室の出入り口にて
段差を解消するバリアフリー化が図られ、ここでは、ド
アパネルの下方に発生する隙間をその閉動作に伴い密閉
することができて、同ドアパネルの開閉動作に支障を来
さないということで有効となる。
【0026】
【発明の実施の形態】図1〜5は、本願請求項1〜3、
6、8に対応する第一の実施形態を示し、該実施形態の
ドア用止水装置は、矩形状の固定支持枠1と、該固定支
持枠1の矩形開口内に開閉自在に取り付けられるドアパ
ネル2と、該ドアパネル2の下端縁に垂設されて同固定
支持枠1の下枠部3との間に生じる隙間を密閉する柔軟
なパッキン片4と、を備えている。
【0027】そして、該実施形態のドア用止水装置で
は、前記ドアパネル2の下端縁部分に下方へ開口したパ
ッキン収容スペース5を形成し、該パッキン収容スペー
ス5内でパッキン片4を伸縮自在な弾性材6を介し支持
吊設して、該パッキン片4の下部を同パッキン収容スペ
ース5から下方へ垂下突設し、ドアパネル2の閉動作に
伴って、固定支持枠1の下枠部3の上面に当接した同パ
ッキン片4が折曲弾性変形されると共に伸張される前記
弾性材6の弾性復元力に抗して同パッキン収容スペース
5から引き出されることで、該パッキン片4と同下枠部
3の上面との間の接触面積が増大されるようになしてい
る。
【0028】この場合、相互に接触される固定支持枠1
の下枠部3の上面とパッキン片4との間に生じる摩擦抵
抗で、該パッキン片4が同下枠部3の上面に当接保持さ
れることによって、同パッキン片4が折曲弾性変形され
ると共にパッキン収容スペース5から引き出されるもの
である。そして、ドアパネル2に付設された把手ハンド
ル7の操作により、パッキン片4がパッキン収容スペー
ス5内へと引き込まれて復帰されるようになしている。
又、固定支持枠1の下枠部3の上面に、ドアパネル2が
開けられる側からその閉じ方向へ向かって徐々に高くな
る傾斜面部18を形成してもいる。
【0029】又、該実施形態のドア用止水装置では、図
3に示す如く、固定支持枠1を浴室16の出入り口17に設
置して、該固定支持枠1の下枠部3の上面をその両側の
浴室側床面18及び脱衣室側床面19と略同一高さで連続さ
せている。この場合、浴室16は建物躯体内でユニットル
ーム20として組立施工されたものであり、その浴室側床
面18が床パン21にて形成され、該床パン21には浴室16の
出入り口17と対向する側に浴槽22が設置されている。こ
こでは、浴槽22から多量に溢出した湯水23やシャワーか
ら噴出された湯水23等が浴室側床面18上に溜まっても、
該湯水23は浴室16外の脱衣室側床面19へと漏出しないよ
うに止水される。
【0030】図4に示す如く、固定支持枠1は上枠部24
と下枠部3と両側枠部25とを矩形状に枠組み形成したも
ので、前記浴室16の出入り口17に取着固定されて設置施
工される。上枠部24、下枠部3、側枠部25となる各枠材
は、アルミニウム或いは合成樹脂で押出成形された型材
でなる。ドアパネル2は上框部26と下框部27と両縦框部
28とを矩形状に枠組み形成した框組体内に中桟部29を架
設し、該中桟部29で仕切られる上下の開口内に透光パネ
ル30を嵌め込んで形成したもので、前記固定支持枠1内
にスウィングドアとして開閉されるよう回動自在に枢支
取着される。上框部26、下框部27、縦框部28、中桟部29
となる各框材もまた、アルミニウム或いは合成樹脂で押
出成形された型材でなる。透光パネル30は、透明或いは
半透明のガラス板若しくは合成樹脂板でなる。
【0031】前記ドアパネル2が固定支持枠1内に枢支
取着されるに際しては、図2、4に示す如く、ドアパネ
ル2の軸支される側の縦框部28の上下両端に軸ピン31を
突設し、該上下の軸ピン31を同固定支持枠1の上枠部24
及び下枠部3に各々回動自在に嵌合支持させている。そ
して、図1、2に示す如く、ドアパネル2の型材で形成
された下框部27の中空内部スペースがパッキン収容スペ
ース5とされ、該パッキン収容スペース5内でパッキン
片4はコイルバネである複数の弾性材6を介し支持吊設
されている。
【0032】パッキン片4は、例えば、シリコンゴム、
フッ素ゴム、ニトリルゴム、ウレタンゴム等の柔軟な弾
性材料で成形され、ドアパネル2の下框部27の略全長に
わたる長さ寸法で、下部先端部分が丸みをもった断面略
舌片状に形成されている。パッキン片4の上端にはその
略全長にわたるバー状で硬質の可動ブロック32が固着さ
れており、該可動ブロック32に同パッキン片4は垂設一
体化されている。可動ブロック32はパッキン収容スペー
ス5の両内側壁に設けられたガイド部34でガイドされて
上下にスムーズに摺動され、又、該可動ブロック32の前
後に突設されたストッパー片33によってパッキン片4が
同パッキン収容スペース5から抜け外れないよう所定の
範囲で引き出されるようになっている。
【0033】前記可動ブロック32の両端には各々ワイヤ
ー35の一端が固着結合され、該両ワイヤー35の他端は各
々把手ハンドル7に結合されている。この場合、把手ハ
ンドル7はドアパネル2が軸支固定される側とは反対側
の縦框部28の表裏に突設されており、該表裏の把手ハン
ドル7を連結一体化する軸部分に両ワイヤー35の他端が
巻取り結合されている。又、両ワイヤー35はドアパネル
2の縦框部28や中桟部29の型材内部を挿通されて外部に
露出しないようになっていて、ドアパネル2が軸支固定
される側の縦框部28内では、長くなる方のワイヤー35が
滑車kによって方向変換されている。
【0034】それ故、把手ハンドル7を回動操作するこ
とで、パッキン片4は可動ブロック32と共にワイヤー35
を介して強制的に引き上げられ、該パッキン片4がパッ
キン収容スペース5内へと引き込まれて復帰されるもの
である。又、復帰された状態で、パッキン片4の下部先
端部分は固定支持枠1の下枠部3の上面に若干当接し得
るものであり、これによって、同下枠部3の上面とパッ
キン片4との間に摩擦抵抗が生じ、ドアパネル2の閉動
作に伴って、該パッキン片4は折曲弾性変形されると共
にパッキン収容スペース5から引き出されるものであ
る。
【0035】すなわち、この場合、ドアパネル2を閉じ
る際に、図1(a)に示す如く、固定支持枠1の下枠部
3の上面とパッキン片4の下部先端部分との間に前記摩
擦抵抗が発生して、該摩擦抵抗により該パッキン片4の
下部先端部分は同下枠部3の上面に当接保持され、更
に、ドアパネル2が閉じられると、図1(b)に示す如
く、同パッキン片4の下部先端部分は同下枠部3の上面
に当接保持された状態のままで、該パッキン片4の下部
が折曲弾性変形されると共にパッキン収容スペース5か
ら引き出されるものである。
【0036】又、その際、パッキン片4は傾斜面部8に
当接して折曲弾性変形され易く、パッキン収容スペース
5からスムーズに引き出される。この場合、傾斜面部8
は固定支持枠1の下枠部3の上面に、ドアパネル2が開
けられる側からその閉じ方向へ向かって徐々に高くなる
ように形成されており、その傾斜角度θは10度以下に設
定されている。又、図5に示す如く、傾斜面部8は下枠
部3の上面にドアパネル2の軸支固定側程巾狭となるよ
う略三角形状に形成されており、前記パッキン片4の下
部先端部分が同下枠部3の上面に軸支固定側からスムー
ズに当接されるものである。
【0037】又、固定支持枠1の側枠部内側面15にも前
記と同様の傾斜面部8(ここでは略三角形状ではない)
が形成されており、該側枠部内側面15のドア厚み方向の
中心と対応する位置で上下方向にわたって同傾斜面部8
上にシーリング材36が取着固定されている。シーリング
材36は固定支持枠1の上枠部24の内側面にも連続して付
設されており、該シーリング材36と前記パッキン片4と
によって、ドアパネル2の外周と同固定支持枠1の内周
との間に発生する隙間が全周にわたって確実に密閉され
る。
【0038】そして、ドアパネル2を開ける際には、該
ドアパネル2の閉動作に伴って、前記長く突出したパッ
キン片4が弾性材6の弾性復元力によって自動的にパッ
キン収容スペース5内へと引き込まれ、該パッキン片4
と下枠部3の上面との間における摩擦抵抗も減少して、
同ドアパネル2を抵抗少なくスムーズに開けることがで
きる。又、その際、前記把手ハンドル7を回動操作して
ドアパネル2を開けると、パッキン片4はパッキン収容
スペース5内へと確実に引き込まれ、ドアパネル2をよ
り抵抗少なくスムーズに開けることができる。
【0039】したがって、該実施形態のドア用止水装置
においては、ドアパネル2の閉動作に伴って、固定支持
枠1の下枠部3の上面に当接したパッキン片4が折曲弾
性変形されると共にパッキン収容スペース5から自動的
に引き出されるので、該引き出されて下方へ長く突出し
たパッキン片4と同下枠部3の上面との間の接触面積は
必然的に増大され、同折曲弾性変形されたパッキン片4
の弾性復元力によって密閉圧力も高く維持確保られ、人
力(人がドアパネル2を閉じる動力)によるエネルギー
畜力で高密閉圧力にての止水性向上が簡単に図られる。
【0040】又、この場合、相互に接触される固定支持
枠1の下枠部3の上面とパッキン片4との間に生じる摩
擦抵抗で、該パッキン片4が同下枠部3の上面に当接保
持されることによって、同パッキン片4が折曲弾性変形
されると共にパッキン収容スペース5から引き出される
ようになっているので、該パッキン片4は簡単な構造で
折曲弾性変形されて引き出されるものである。しかも、
固定支持枠1の下枠部3の上面に、ドアパネル2が開け
られる側からその閉じ方向へ向かって徐々に高くなる傾
斜面部8を形成しているので、ドアパネル2を閉じる際
に、パッキン片4は同傾斜面部8に当接して折曲弾性変
形され易く、該パッキン片4がパッキン収容スペース5
からスムーズに引き出されるようになって、止水動作に
は支障を来すことがなくなる。
【0041】又、該実施形態のドア用止水装置において
は、前記パッキン片4が、ドアパネル2の下端縁部分に
形成されたパッキン収容スペース5内で伸縮自在な弾性
材6を介して吊り下げ支持され、該弾性材6の弾性復元
力に抗して同パッキン収容スペース5から引き出される
ものであるため、ドアパネル2を開ける際に、該パッキ
ン片4は同弾性材6の弾性復元力によりパッキン収容ス
ペース5内へと自動的に引き込まれて体裁良くコンパク
トに納まる。又、その際、パッキン片4と下枠部3の上
面との間における摩擦抵抗も減少するので、ドアパネル
2を抵抗少なくスムーズに開けることができる。
【0042】又、該実施形態のドア用止水装置において
は、ドアパネル2に付設された把手ハンドル2の回動操
作により、パッキン片4がパッキン収容スペース5内へ
と強制的に引き込まれて復帰されるようになしているの
で、ドアパネル2を開ける際に、同把手ハンドル7を操
作することでパッキン片4はパッキン収容スペース5内
へと確実に引き込まれ、この状態で、ドアパネル2をよ
り抵抗少なくスムーズに開けることもできる。
【0043】更に、該実施形態のドア用止水装置におい
ては、浴室16の出入り口17に設置施工し、固定支持枠1
の下枠部3の上面をその両側の浴室側床面18及び脱衣室
側床面19と略同一高さで連続させたので、同浴室16の出
入り口17にて床の段差を解消するバリアフリー化が図ら
れる。しかも、ここでは、ドアパネル2の下方に発生す
る隙間を該ドアパネル2の閉動作に伴い密閉することが
できて、同ドアパネル2の開閉動作に支障を来さないと
いうことで有効となる。すなわち、この場合には、ドア
パネル2の開動作の際に、パッキン片4が弾性材6で自
動的に或いは把手ハンドル7の回動操作で強制的に引き
上げられていて浴室側床面18上を強く擦ることはなく、
同ドアパネル2を支障なくスムーズに開けることができ
る。
【0044】又、該実施形態のドア用止水装置におい
て、図6、7に示す如く、折曲弾性変形されて固定支持
枠1の下枠部3の上面に当接されるパッキン片4の外側
面に低硬度弾性材層9を形成し、同パッキン片4の内側
を高硬度弾性材層10で形成しても良い。この場合、低硬
度弾性材層9はシェアー硬さRA60のシリコンゴムで形
成されており、高硬度弾性材層10が、図6に示すもので
は、シェアー硬さRA90のシリコンゴムでなり、前記低
硬度弾性材層9と一体に二色成形され、図7に示すもの
では、弾性変形し易い薄い金属板でなり、前記低硬度弾
性材層9の背方側にインサート成形されている。
【0045】したがって、この場合は、本願請求項4に
も対応する実施形態となり、固定支持枠1の下枠部3の
上面に当接されるパッキン片4の外側面に低硬度弾性材
層9を形成しているので、パッキン片4と同下枠部3の
上面との間に異物が噛み込んでも、該異物は弾性変形し
易い同低硬度弾性材層9で吸収され、該低硬度弾性材層
9が同下枠部3の上面に支障なく当接される。しかも、
パッキン片4の内側を高硬度弾性材層10で形成している
ので、前記低硬度弾性材層9が擦れにより摩耗しても、
該高硬度弾性材層10の大きな弾性復元力によって密閉圧
力は維持確保され、止水性低減防止が図られて同パッキ
ン片4の破損も防止される。
【0046】又、前記図6に示したものと同様の構成の
ものにおいて、図8に示す如く、高硬度弾性材層10が低
硬度弾性材層9よりも大きな体積比率となるように形成
しても良い。例えば、高硬度弾性材層10(シェアー硬さ
RA90のシリコンゴム):低硬度弾性材層9(シェアー
硬さRA60のシリコンゴム)=7〜9:1としても良
く、この場合、外表面側の低硬度弾性材層9は高硬度弾
性材層10に比して相当に薄くなる。そして、この場合
に、低硬度弾性材層9と高硬度弾性材層10との色が相違
するように一体化形成してやると、本願請求項5にも対
応する実施形態となって好ましいものである。
【0047】すなわち、この場合には、固定支持枠1の
下枠部3の上面に当接されるパッキン片4の外側面に形
成される表面層11(低硬度弾性材層9)と、その内側に
形成される芯材層12(高硬度弾性材層10)との色を相違
させているので、摩耗により表面層11がなくなると、該
表面層11とは異なる色の芯材層12が現出して目視確認さ
れ、該摩耗時の外観色検査によって同パッキン片4の交
換時期は簡単に把握され得るようになる。
【0048】又、図9〜11は、本願請求項1、2、
7、8に対応する第二の実施形態を示し、該実施形態の
ドア用止水装置では、パッキン片4の下部先端付近の側
端にガイドピン13を突設して、該ガイドピン13が出入自
在に係合されるガイド溝部14を固定支持枠1の側枠部内
側面15に形成している。そして、ドアパネル2の閉動作
に伴って、前記ガイド溝部14に係合されたガイドピン13
が摺動ガイドされることにより、パッキン片4が折曲弾
性変形されると共にパッキン収容スペース5から引き出
されるようになしている。ここでは、シリコンゴムでな
るパッキン片4の下部先端付近に長手方向にわたるシャ
フトをインサート成形し、該シャフトの両端部分を外側
方へ突出させることでガイドピン13が形成されており、
該シャフトによって同パッキン片4は補強されるもので
ある。
【0049】又、この場合、固定支持枠1の下枠部3の
上面には、上記第一の実施形態における傾斜面部8が設
けられていない。そして、ドアパネル2が若干開けられ
た状態では、図9(a)に示す如く、パッキン片4の下
部先端部分が下枠部3の上面から若干浮いた状態とな
る。ここでは、弾性材6の弾性係数やその配設数等を変
化調整することによって、パッキン片4が下枠部3の上
面に接触しない適切な高さに保持されている。そして、
ドアパネル2を閉じる際に、前記ガイドピン13がガイド
溝部14の開口端37から該ガイド溝部14に挿入係合され
る。
【0050】引き続き、ドアパネル2を閉じ方向へ移動
させてやると、図9(b)に示す如く、パッキン片4の
下部先端部分が下枠部3の上面に当接する。最後に、ド
アパネル2を更に閉じ方向へ移動させて完全に閉じよう
とする過程で、図9(c)に示す如く、前記ガイド溝部
14に係合されたガイドピン13が摺動ガイドされて、パッ
キン片4は折曲弾性変形されると共にパッキン収容スペ
ース5から引き出されるものである。
【0051】すなわち、前記ガイド溝部14は、パッキン
片4が徐々に折曲弾性変形されるような軌跡を描くよう
に、固定支持枠1の側枠部内側面15に形成されている。
この場合、ドアパネル2を閉じ方向へ移動させる人の動
作力が 20kgf以下となるように、ガイド溝部14の軌跡は
調整設定されている。又、ガイドピン13及びガイド溝部
14はドアパネル2の両側に配設されるものであるが、ド
アパネル2の軸支固定側では該ガイドピン13及びガイド
溝部14を適切に形成することが難しいため、同ガイドピ
ン13及びガイド溝部14をドアパネル2の軸支固定側とは
反対側にだけ形成しても良い。
【0052】又、ドアパネル2を開ける際には、上記第
一の実施形態におけると同様に、把手ハンドル7を回動
操作することでパッキン片4を引き上げることができ、
その際、図10に示す如く、駆動ブロック39の回動作用
によって、前記ガイド溝部14に係合されたガイドピン13
は、該ガイド溝部14の開口端37から支障なくスムーズに
離脱される。この場合、図11に示す如く、固定支持枠
1の側枠部内面15に凹所38が形成され、該凹所38内で回
動自在となるように略三角形状の駆動ブロック39が連結
軸部40で枢支され、該駆動ブロック39は下方へ回動する
方向にスプリング41により弾発付勢されている。
【0053】そして、通常、駆動ブロック39はストッパ
ー42に当止して下方に位置しているが、図10(a)に
示す如く、ドアパネル2を開ける際には、把手ハンドル
7の回動操作によりパッキン片4と共に引き上げられる
ガイドピン13が当接されることによって、同駆動ブロッ
ク39は前記スプリング41の弾性復元力に抗し上方へ押し
上げられて回動する。これにより、パッキン片4がその
初期動作として若干引き上げられて、該パッキン片4と
下枠部3の上面との間の摩擦抵抗は減少し、ドアパネル
2の開動作が楽になる。
【0054】その後、前記ドアパネル2を楽に開動作さ
せ得るようになった状態で、図10(b)に示す如く、
同ドアパネル2を開動作させると、前記ガイドピン13が
傾斜したガイド溝部14に摺動ガイドされることによっ
て、パッキン片4は更に上昇される。そして、図10
(c)に示す如く、パッキン片4の下部先端部分が下枠
部3の上面から離脱されて、ガイドピン13はガイド溝部
14の開口端37から導出離脱される。その際には、前記駆
動ブロック39がスプリング41の弾性復元力でストッパー
42に当止した状態に復帰しており、その後は、ドアパネ
ル2を支障なくスムーズに開けることができる。
【0055】したがって、該実施形態のドア用止水装置
においては、ドアパネル2の閉動作に伴って、ガイド溝
部14に係合されたガイドピン13が摺動ガイドされること
により、パッキン片4が折曲弾性変形されると共にパッ
キン収容スペース5から引き出されるようになっている
ので、該パッキン片4は摩擦係数が小さくても確実に折
曲弾性変形されて引き出されるようになる。なお、それ
以外は、上記第一の実施形態と同様に構成され、同上記
第一の実施形態におけると同様の作用効果が奏される。
【0056】又、該実施形態のドア用止水装置におい
て、図12に示す如く、パッキン片4のシリコンゴムで
なる芯材層12の外側面に、フッ素樹脂をコーティングし
てなる表面層11を被覆形成しても良い。この場合には、
パッキン片4と下枠部3の上面との間における摩擦抵抗
が減少されて、該パッキン片4は摩耗量低減によりその
長寿命化が図られる。又、ここで、表面層11と芯材層12
との色を相違させても良く、この場合には、本願請求項
5にも対応する実施形態となるもので、摩耗により同表
面層11がなくなると、該表面層11とは異なる色の同芯材
層12が現出して目視確認され、該摩耗時の外観色検査に
よってパッキン片4の交換時期は簡単に把握され得るよ
うになる。
【0057】又、該実施形態のドア用止水装置におい
て、図13に示す如く、パッキン片4の表面層11と芯材
層12とを同種で且つ異色のシリコンゴムで形成しても良
い。この場合、例えば、表面層11を白色のシリコンゴム
で 0.5〜2mm 程度の層厚に形成し、芯材層12を赤色のシ
リコンゴムで形成して、両者をサンドイッチ成形するこ
とによりパッキン片4が得られる。この場合にも、本願
請求項5に対応する実施形態となり、摩耗により表面層
11がなくなると、該表面層11とは異なる色の芯材層12が
現出して目視確認され、該摩耗時の外観色検査によって
パッキン片4の交換時期は簡単に把握され得るようにな
る。
【0058】又、図14、15は、本願請求項1〜3、
6、8に対応する第三の実施形態を示すものであり、該
実施形態のドア用止水装置では、二枚のドアパネル2が
枢支連結具43を介し連結されて折り畳みドアとして開閉
自在となるよう固定支持枠1に取り付けられるものであ
る。この場合、二枚のドアパネル2が枢支連結されてな
る折り畳みドアは、その両外側端に位置する縦框部28の
上端に突設されるランナー44が固定支持枠1の上枠部24
に形成される溝状上レール部45にスライド自在に係合さ
れ、同縦框部28の下端に垂設されるガイドピン46が同固
定支持枠1の下枠部3に形成される溝状下レール部47に
スライド自在に係合されて、同固定支持枠1の矩形開口
内に吊り下げ支持されている。
【0059】そして、一方の縦框部28の上下両端に配設
されるランナー44及びガイドピン46が固定支持枠1の上
枠部24、下枠部3に各々取着されることで軸支固定さ
れ、これによって、前記折り畳みドアは同固定支持枠1
の矩形開口内に折り畳み開閉自在に設けられている。こ
の場合、他方の縦框部28が軸支移動されて、折り畳みド
アは折り畳み開閉される。又、折り畳みドアの連結折曲
部位に隣接する一方の縦框部28の上端にはラッチ48が突
設されており、該ラッチ48は前記溝状上レール部45に着
脱自在に係止されるもので、該係止状態において同折り
畳みドアの伸展して閉じられた状態が保持されるもので
ある。
【0060】前記折り畳みドアの軸支固定される側と反
対側の開閉先端側に位置するドアパネル2の表裏の中桟
部29には把手ハンドル7が付設されており、同軸支固定
される吊元側のドアパネル2には同把手ハンドル7が付
設されていない。又、両ドアパネル2の下框部27にはガ
ラリ49が設けられている。そして、両ドアパネル2の下
框部27には各々、上記第一の実施形態と同様にパッキン
片4が具備され、該パッキン片4は前記把手ハンドル7
の操作によって引き上げられる。
【0061】この場合、両ドアパネル2の下框部27に配
設される可動ブロック32が、いずれもワイヤー35及び該
ワイヤー35を方向変換させる滑車kを介して一方のドア
パネル2の把手ハンドル7と連結されており、該把手ハ
ンドル7を操作することで同両可動ブロック32は連動し
て強制的に引き上げられる。そして、両ドアパネル2の
パッキン片4は連続して一体に形成され、折り畳みドア
の連結折曲部位にて折曲されるものであり、把手ハンド
ル7の操作で両可動ブロック32と一体となって強制的に
引き上げられる。
【0062】ここでは、ドアパネル2を閉じる際に、把
手ハンドル7のできるだけ連結折曲部位に近い側を持っ
て動作されるものであり、浴室16内側では同把手ハンド
ル7を押し、浴室16外側では同把手ハンドル7を引い
て、同ドアパネル2が閉動作されるものである。そし
て、ドアパネル2を閉じる際に把手ハンドル7を押し引
き操作することにより、前記両パッキン片4がパッキン
収容スペース5内へと確実に引き込まれ、この状態で、
ドアパネル2をより抵抗少なくスムーズに開けることが
できるようになる。なお、それ以外は、上記第一の実施
形態と同様に構成され、同上記第一の実施形態における
と同様の作用効果が奏される。
【0063】又、本願発明のドア用止水装置は、浴室ド
ア以外、例えば、玄関ドアや勝手口ドア等として設置施
工されるものであっても良い。又、上記第一及び第二の
実施形態ではスウィングドアに設けられており、上記第
三の実施形態では折り畳みドアに設けられているが、本
願発明のドア用止水装置においては、スライディングド
アや回転ドア等に設けても、同様の作用効果が奏され
る。
【0064】
【発明の効果】上述の如く、本願請求項1記載の発明に
係るドア用止水装置においては、ドアパネルの閉動作に
伴って、引き出されたパッキン片と下枠部の上面との間
の接触面積が増大され、折曲弾性変形された同パッキン
片の弾性復元力により密閉圧力も高められ、人力による
エネルギー畜力で高密閉圧力にての止水性向上が簡単に
図られる。しかも、ドアパネルを開ける際、パッキン片
は弾性材の弾性復元力によりパッキン収容スペース内へ
と引き込まれて体裁良くコンパクトに納まり、その際、
該パッキン片と下枠部の上面との間における摩擦抵抗も
減少して、同ドアパネルを抵抗少なくスムーズに開ける
ことができる。
【0065】又、本願請求項2記載の発明に係るドア用
止水装置においては、特に、ドアパネルを開ける際、把
手ハンドルを操作することでパッキン片はパッキン収容
スペース内へと確実に引き込まれ、この状態で、同ドア
パネルをより抵抗少なくスムーズに開けることができ
る。
【0066】又、本願請求項3記載の発明に係るドア用
止水装置においては、特に、ドアパネルを閉じる際、パ
ッキン片が傾斜面部に当接して折曲弾性変形され易く、
該パッキン片はパッキン収容スペースからスムーズに引
き出されるようになって、止水動作に支障を来すことが
防止される。
【0067】又、本願請求項4記載の発明に係るドア用
止水装置においては、特に、パッキン片と下枠部の上面
との間に噛み込んだ異物が低硬度弾性材層で吸収され、
該低硬度弾性材層は同下枠部の上面に支障なく当接さ
れ、しかも、同低硬度弾性材層が摩耗しても、高硬度弾
性材層で密閉圧力は確保され、止水性低減防止が図られ
て同パッキン片の破損も防止される。
【0068】又、本願請求項5記載の発明に係るドア用
止水装置においては、特に、摩耗により表面層がなくな
ると、該表面層とは異なる色の芯材層が現出して目視確
認され、該摩耗時の外観色検査によってパッキン片の交
換時期は簡単に把握され得るようになる。
【0069】又、本願請求項6記載の発明に係るドア用
止水装置においては、特に、固定支持枠の下枠部の上面
とパッキン片との間に生じる摩擦抵抗で、該パッキン片
が同下枠部の上面に当接保持されて、同パッキン片は簡
単な構造で折曲弾性変形されて引き出されるようにな
る。
【0070】又、本願請求項7記載の発明に係るドア用
止水装置においては、特に、パッキン片に突設されたガ
イドピンが側枠部に形成されたガイド溝部に係合されて
摺動ガイドされることにより、同パッキン片は摩擦係数
が小さくても確実に折曲弾性変形されて引き出されるよ
うになる。
【0071】又、本願請求項8記載の発明に係るドア用
止水装置においては、特に、固定支持枠の下枠部の上面
がその両側の浴室側床面及び脱衣室側床面と略同一高さ
で連続されて、浴室の出入り口で段差を解消するバリア
フリー化が図られ、ドアパネルの下方に発生する隙間は
その閉動作に伴い密閉されて、同ドアパネルの開閉動作
に支障を来さないということで有効となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の第一の実施形態であるドア用止水装
置のドアパネルの閉動作過程を示す(a)(b)各過程
における側面側からみた要部縦断面図。
【図2】同ドア用止水装置の正面側からみた要部縦断面
図。
【図3】同ドア用止水装置が施工された浴室を示す縦断
面図。
【図4】同ドア用止水装置を示す外観斜視図。
【図5】同ドア用止水装置のドアパネルの閉動作過程を
示す(a)(b)各過程における横断面図。
【図6】同ドア用止水装置におけるパッキン片の応用形
態を例示する側面側からみた要部縦断面図。
【図7】同ドア用止水装置におけるパッキン片の別の応
用形態を例示する側面側からみた要部縦断面図。
【図8】同ドア用止水装置におけるパッキン片の更に別
の応用形態を例示する側面側からみた要部縦断面図。
【図9】本願発明の第二の実施形態であるドア用止水装
置のドアパネルの閉動作過程を示す(a)(b)(c)
各過程における側面側からみた要部縦断面図。
【図10】同ドア用止水装置のドアパネルの開動作過程
を示す(a)(b)(c)各過程における側面側からみ
た要部縦断面図。
【図11】同ドア用止水装置のガイド溝部付近を示す要
部斜視図。
【図12】同ドア用止水装置におけるパッキン片の応用
形態を例示する側面側からみた要部縦断面図。
【図13】同ドア用止水装置におけるパッキン片の別の
応用形態を例示する側面側からみた要部縦断面図。
【図14】本願発明の第三の実施形態であるドア用止水
装置を示す外観正面図。
【図15】同ドア用止水装置の正面側からみた縦断面
図。
【図16】従来例であるドア用止水装置を示す側面側か
らみた要部縦断面図。
【図17】同ドア用止水装置のドアパネルの開閉状態を
示す(a)は開状態(b)は閉状態における各概略正面
図。
【符号の説明】
1 固定支持枠 2 ドアパネル 3 下枠部 4 パッキン片 5 パッキン収容スペース 6 弾性材 7 把手ハンドル 8 傾斜面部 9 低硬度弾性材層 10 高硬度弾性材層 11 表面層 12 芯材層 13 ガイドピン 14 ガイド溝部 15 側枠部内側面 16 浴室 17 出入り口 18 浴室側床面 19 脱衣室側床面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2E036 AA01 AA02 BA01 CA02 CA04 DA02 DA06 EB02 FA01 FA04 FB01 GA02 GA03 HB14

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 矩形状の固定支持枠と、該固定支持枠の
    矩形開口内に開閉自在に取り付けられるドアパネルと、
    該ドアパネルの下端縁に垂設されて同固定支持枠の下枠
    部との間に生じる隙間を密閉する柔軟なパッキン片と、
    を備えたドア用止水装置であって、ドアパネルの下端縁
    部分に下方へ開口したパッキン収容スペースを形成し、
    該パッキン収容スペース内でパッキン片を伸縮自在な弾
    性材を介し支持吊設して、該パッキン片の下部を同パッ
    キン収容スペースから下方へ垂下突設し、ドアパネルの
    閉動作に伴って、固定支持枠の下枠部の上面に当接した
    同パッキン片が折曲弾性変形されると共に伸張される前
    記弾性材の弾性復元力に抗して同パッキン収容スペース
    から引き出されることで、該パッキン片と同下枠部の上
    面との間の接触面積が増大されるようになしたドア用止
    水装置。
  2. 【請求項2】 ドアパネルに付設された把手ハンドルの
    操作により、パッキン片がパッキン収容スペース内へと
    引き込まれて復帰されるようになしたことを特徴とする
    請求項1記載のドア用止水装置。
  3. 【請求項3】 固定支持枠の下枠部の上面に、ドアパネ
    ルが開けられる側からその閉じ方向へ向かって徐々に高
    くなる傾斜面部を形成したことを特徴とする請求項1又
    は2記載のドア用止水装置。
  4. 【請求項4】 折曲弾性変形されて固定支持枠の下枠部
    の上面に当接されるパッキン片の外側面に低硬度弾性材
    層を形成し、同パッキン片の内側を高硬度弾性材層で形
    成したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに
    記載のドア用止水装置。
  5. 【請求項5】 折曲弾性変形されて固定支持枠の下枠部
    の上面に当接されるパッキン片の外側面に表面層を形成
    し、該表面層とその内側に形成される芯材層との色を相
    違させたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つ
    に記載のドア用止水装置。
  6. 【請求項6】 相互に接触される固定支持枠の下枠部の
    上面とパッキン片との間に生じる摩擦抵抗で、該パッキ
    ン片が同下枠部の上面に当接保持されることによって、
    同パッキン片が折曲弾性変形されると共にパッキン収容
    スペースから引き出されるようになしたことを特徴とす
    る請求項1〜5のいずれか一つに記載のドア用止水装
    置。
  7. 【請求項7】 パッキン片の下部先端付近の側端にガイ
    ドピンを突設し、該ガイドピンが出入自在に係合される
    ガイド溝部を固定支持枠の側枠部内側面に形成し、ドア
    パネルの閉動作に伴って、該ガイド溝部に係合された同
    ガイドピンが摺動ガイドされることで、同パッキン片が
    折曲弾性変形されると共にパッキン収容スペースから引
    き出されるようになしたことを特徴とする請求項1〜5
    のいずれか一つに記載のドア用止水装置。
  8. 【請求項8】 固定支持枠を浴室の出入り口に設置し、
    該固定支持枠の下枠部の上面をその両側の浴室側床面及
    び脱衣室側床面と略同一高さで連続させたことを特徴と
    する請求項1〜7のいずれか一つに記載のドア用止水装
    置。
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