JP2003129415A - 舗装表面の処理装置 - Google Patents

舗装表面の処理装置

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JP2003129415A JP2001325510A JP2001325510A JP2003129415A JP 2003129415 A JP2003129415 A JP 2003129415A JP 2001325510 A JP2001325510 A JP 2001325510A JP 2001325510 A JP2001325510 A JP 2001325510A JP 2003129415 A JP2003129415 A JP 2003129415A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 最小限の数の噴射ノズルを用いて低コストで
効率よく舗装表面の洗浄やはつりを行うと共に、液中で
安定したキャビテーションを発生させる。 【解決手段】 舗装表面hに向けて圧力水を噴射して舗
装表面hを処理する噴射ノズル17aを備えた舗装表面
の処理装置において、噴射ノズル17aの噴射口51の
周囲を囲繞して内部に液体の貯留を可能にする貯液部T
1を舗装表面h上に形成すると共に、該貯液部の液体中
に噴射口51を配置することにより、該噴射口51から
噴射される圧力水によりキャビテーションの発生を可能
とし、更に、噴射口51を平面視して千鳥状に複数配置
して該複数の噴射口51から噴射される圧力水の舗装表
面hに対する吹き付け範囲が互いに干渉しないようにす
ると共に、噴射口51と貯液部T1内の液体表面との間
に制止板60を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば排水性舗装
の空隙に詰まった土砂や粉塵等の除去洗浄作業、排水性
舗装の敷き直しを行う際の表層のはつり作業、或いは橋
等の路面の増厚工事を行う際の路面のはつり作業等に好
適な舗装表面(表層、路面を含む)の処理装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】まず、図13を参照して排水性舗装につ
いて説明すると、排水性舗装aとは、路床bの上に路盤
c、基層d及び通水可能な空隙eを有する表層fを順次
敷設して形成された舗装をいい、降雨時に表層fの空隙
eに流入した雨水を図示しない側溝に導いて排水するこ
とにより、スモーキング現象やハイドロプレーニング現
象等の走行安全性を阻害する要因を減らす機能を持つ。
また、表層fの空隙eが吸音能力を有することから、車
両走行時のタイヤの騒音を小さくする機能も併せ持つ。
尚、排水性舗装の基層d部分は、路盤cの保護のために
非通水性とされている。
【0003】ところで、かかる排水性舗装aにおいて
は、車両の走行や風等の影響によって表層fの空隙eに
土砂や粉塵等が詰まってしまい、上述した優れた諸機能
が比較的短期間で低下してしまうため、従来において
は、噴射ノズル等から舗装表面に向けて圧力水を噴射
し、該圧力水の吹き付け圧により舗装aの空隙eの目詰
まり物を遊離させて遊離した目詰まり物を水と共に吸引
除去して舗装表面を洗浄し、これにより、該表面の機能
を回復させるようにしている。
【0004】また、土砂や粉塵等の目詰まりの程度がひ
どい場合には、洗浄による機能回復が難しくなるため、
路面切削機により表層(骨材をアスファルトで結合した
もの)を削り取り、新しい材料で表層の敷き直しを行う
ようにしている。更に、橋等の路面の増厚工事のための
コンクリート路面のはつり作業や空港滑走路の路面に付
着したタイヤゴム等の除去作業においては、噴射ノズル
等から舗装表面に向けて超高圧水を噴射してその衝撃力
により表層fの上層部分のみのはつりを行うようにして
いる。
【0005】しかしながら、上述した圧力水の噴射によ
る舗装表面の機能回復方法においては、単に噴射ノズル
等から舗装表面に向けて圧力水を噴射するだけであるた
め、舗装の空隙の目詰まり物の除去効果を十分に得られ
ず、また、路面切削機による表層の削り取りに際して
は、超硬チップにより表層の破砕及び削り取りを行うの
で、骨材(石)割れが生じて削り取り後の表層材を再利
用できないという問題がある。
【0006】そこで、このような問題を解消するため
に、図16に示すように、舗装表面h上に貯液部1を形
成してこの貯液部1の液体中で噴射ノズル2から舗装表
面hに向けて圧力水を噴射することによりキャビテーシ
ョンを発生させ、このキャビテーションの衝撃力により
舗装の空隙の目詰まり物を遊離させて遊離した目詰まり
物を水と共に吸引除去して舗装表面の洗浄を行ったり、
舗装表面のはつりを行うようにした舗装表面の処理装置
が提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の舗装表面の処理装置においては、噴射ノズル2の個
数を最小限にして効率のよい洗浄やはつりを行うべく、
図14および図15(図14のY1−Y1線断面)に示
すように、複数の噴射ノズル2を一列に配置して舗装表
面hに対する圧力水の吹き付け範囲Sの縁部が列方向に
互いに接するようにしているため、互いに隣り合う噴射
ノズル2から舗装表面hに吹き付けられた圧力水が干渉
して、キャビテーションの衝撃力が低下し、該衝撃力を
舗装表面hに有効に作用させられなくなる。また、前記
圧力水の干渉により貯液部1内の液体中に渦が生じて液
面が暴れ、該液面の上の空気を液体中に巻き込んで安定
したキャビテーションの発生を阻害するという問題が生
じる(図16参照)。
【0008】この場合、貯液部1の深さを深くして前記
圧力水の干渉による貯液部1内の液面の暴れを抑制する
ことが考えられるが、このようにすると、貯液部1内の
水の確保、後処理および液面形成時間の面で効率が悪く
なると共にコスト高になるという別の問題が生じる。本
発明はこのような不都合を解消するためになされたもの
であり、最小限の数の噴射ノズルを用いて低コストで効
率よく舗装表面の洗浄やはつりを行うことができると共
に、貯液部内の液体中で安定したキャビテーションを発
生させることができる舗装表面の処理装置を提供するこ
とを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係る発明は、舗装表面に向けて圧力水を
噴射して舗装表面を処理する噴射手段を備えた舗装表面
の処理装置において、前記噴射手段の噴射口の周囲を囲
繞して内部に液体の貯留を可能にする貯液部を舗装表面
上に形成すると共に、該貯液部の液体中に前記噴射口を
配置することにより、該噴射口から噴射される圧力水に
よりキャビテーションの発生を可能とし、更に、前記噴
射口を平面視して千鳥状に複数配置して該複数の噴射口
から噴射される圧力水の前記舗装表面に対する吹き付け
範囲が互いに干渉しないようにしたことを特徴とする。
【0010】請求項2に係る発明は、舗装表面に向けて
圧力水を噴射して舗装表面を処理する噴射手段を備えた
舗装表面の処理装置において、前記噴射手段の噴射口の
周囲を囲繞して内部に液体の貯留を可能にする貯液部を
舗装表面上に形成すると共に、該貯液部の液体中に前記
噴射口を配置することにより、該噴射口から噴射される
圧力水によりキャビテーションの発生を可能とし、更
に、前記噴射口と前記貯液部内の液体表面との間に制止
板を設けたことを特徴とする。
【0011】請求項3に係る発明は、請求項2におい
て、前記制止板が前記噴射手段の取付板を兼ねているこ
とを特徴とする。請求項4に係る発明は、舗装表面に向
けて圧力水を噴射して舗装表面を処理する噴射手段を備
えた舗装表面の処理装置において、前記噴射手段の噴射
口の周囲を囲繞して内部に液体の貯留を可能にする貯液
部を舗装表面上に形成すると共に、該貯液部の液体中に
前記噴射口を配置することにより、該噴射口から噴射さ
れる圧力水によりキャビテーションの発生を可能とし、
更に、前記噴射口を平面視して千鳥状に複数配置して該
複数の噴射口から噴射される圧力水の前記舗装表面に対
する吹き付け範囲が互いに干渉しないようにすると共
に、前記噴射口と前記貯液部内の液体表面との間に制止
板を設けたことを特徴とする。
【0012】請求項5に係る発明は、請求項1〜4のい
ずれか一項において、前記貯液部内の気圧を外部の気圧
よりも低くしたことを特徴とする。請求項6に係る発明
は、請求項1〜5のいずれか一項において、前記舗装表
面の処理が該舗装表面の洗浄又ははつりであることを特
徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図を
参照して説明する。図1は本発明の第1の実施の形態で
ある舗装表面の処理装置を説明するための説明的断面
図、図2は図1のX−X線断面図、図3は図1の矢印I
I方向から見た図の一部を切り欠いた図、図4は図3の
矢印III方向から見た図の一部を切り欠いた図、図5
は図4のIV−IV線断面の一部を切り欠いた図、図6
は噴射ノズルの配置図、図7は図6のY2−Y2線断面
図、図8は制止板の作用を説明するための説明図、図9
は制止板の変形例を説明するための説明図、図10は本
発明の第2の実施の形態である舗装表面の処理装置を説
明するための説明的断面図、図11は外箱の両端側のシ
ール構造を説明するための一部を切り欠いた図、図12
は図11のIX−IX線断面図である。なお、各実施の
形態共に、舗装として排水性舗装を例に採り、また、排
水性舗装の構造については従来例(図13参照)で説明
したものと同一であるので従来例と同一符号を付して説
明する。
【0014】まず、図1〜図8を参照して、第1の実施
の形態から説明すると、この舗装表面の処理装置は図1
3に示す舗装aの空隙eの目詰まり物を除去して舗装表
面を洗浄する装置であり、例えばトラック等の牽引車両
に可動アームを介して取り付けられる外箱10を備えて
いる。外箱10は車両の進行方向の前後の側板11a,
11bと側板11a,11bの両端部を連結する左右の
端板12a,12bとによって車両の幅方向に長い略直
方体状をなして下部が開口されている。
【0015】左右の端板12a,12bには、車両の進
行方向の前後に配置された走行ロール13a,13b及
び該進行方向の中央部に前後方向に互いに離間配置され
た走行ロール21a,21bの各両端ロール軸14が支
持されている。各走行ロール13a,13b,21a,
21bの外周部には、それぞれゴム等の弾性体Gが被覆
されている。外箱10内には、外箱10の長手方向(車
両の幅方向)に沿って延びる2本の通水管15aおよび
1本の通水管15bが車両の進行方向に互いに離間して
配置されている。2本の通水管15aは走行ロール13
aと走行ロール21aとの間の上方に配置された天板2
6に給水管50を介して固定されており、各通水管15
aの下側部には舗装表面hに向けて高圧水を噴射する噴
射ノズル(噴射手段)17aがその噴射口51を略鉛直
方向に向けた状態で通水管15aの軸方向に略等間隔で
取り付けられている。
【0016】ここで、この実施の形態では、図2、図6
および図7に示すように、各通水管15aに取り付けら
れた噴射ノズル17aは平面視して千鳥状に配置され、
且つ、各噴射口51から噴射される高圧水の前記舗装表
面hに対する吹き付け範囲Sが互いに干渉しないように
なっている。また、各通水管15aの上側部には制止板
( 邪魔板) 60が取り付けられており、この制止板60
は各噴射ノズル17aの取付板を兼ねている。
【0017】天板26は外箱10の長手方向に沿って延
在されて両端部が端板12a,12bまで達しており、
また、前側部は車両の進行方向の前方に延びて前側板1
1aに達している。天板26の噴射ノズル17aと走行
ロール13aとの間に位置する部分には、吸引ダクト1
8の吸引部32が挿入されている。吸引部32は外箱1
0の長手方向に沿って延在されて両端部が端板12a,
12bまで達しており、舗装表面hに向けて斜め後方に
延びて走行ロール13aの外周部の弾性体Gに接触する
下側板18aと、下側板18aの後方側で該下側板18
aに平行配置された上側板18bと、上下側板18a,
18bの各上端を連結して吸引ダクト18に接続される
連結板18cとを備えている。なお、上側板18bの上
部には図示しない穴が形成されており、この穴により、
上側板18bの前後の貯液部T1(後述する)の液面高
さが同一になるようにしている。
【0018】一方、通水管15bは後側板11bにブラ
ケット16bを介して取り付けられており、該通水管1
5bの下側部には舗装表面hに向けて斜め前方に高圧水
を噴射する複数の噴射ノズル17bが通水管15bの軸
方向に略等間隔で設けられている。噴射ノズル17bと
走行ロール21bとの間には吸引ダクト19が外箱10
の長手方向に沿って配置されており、該吸引ダクト19
は舗装表面hに向けて斜め後方に延びてその先端吸引口
19aとされている。
【0019】また、吸引ダクト19の前側壁には、上述
した天板26の後側部が当接している。なお、図1にお
いて符号29は吸引ダクト19の先端と走行ロール13
bとの間を覆うカバーであり、このカバー29は、吸引
ダクト19の先端から後方に向けて水平に延びる水平部
29aと、水平部29aの先端から噴射ノズル17bの
噴射方向に沿って延びる上側斜め部29bと、上側斜め
部29bの先端から噴射ノズル17bの噴射方向と交差
するように延びる交差部29cと、交差部29cの先端
から噴射ノズル17bの噴射方向に沿って上側斜め部2
9bに対して平行に延びる下側斜め部29dとを備えて
おり、交差部29cには、噴射ノズル17bから噴射さ
れた高圧水が通過する通過孔29eが該噴射ノズル17
bの数に対応して形成されている。
【0020】下側斜め部29dの先端及び吸引ダクト1
9の先端には、それぞれ鉛直方向に延びるシールラバー
38がネジ止め等より取り付けられており、シールラバ
ー38の先端は舗装表面hに当接するようになってい
る。また、天板26の走行ロール21aと走行ロール2
1bとの間に位置する部分には、外箱10の長手方向に
沿って配置された吸引ダクト20が挿入されている。吸
引ダクト20は鉛直方向に延びてその先端が吸引口20
aとされている。吸引ダクト20の前側壁は走行ロール
21aの外周部の弾性体Gに接触し、後壁部は走行ロー
ル21bの外周部の弾性体Gに接触している。
【0021】更に、走行ロール13a,13b,21
a,21bの各ロール端面と端板12aとの間にはサイ
ドカバー22aが配置され、走行ロール13a,13
b,21a, 21bの各ロール端面と端板12bとの
間にはサイドカバー22bが配置されている。サイドカ
バー22a,22bは共に、板状の本体部23と、該本
体部23の下部に進行方向に沿って溶接等によって固定
された丸棒部24とを備えており、該丸棒部24が舗装
表面hに接触している。
【0022】また、本体部23の走行ロール13a,1
3b,21a,21bの両端ロール軸14に対応する位
置には上下方向に長い長穴23aが形成されており、該
長穴23aには走行ロール13a,13b,21a,2
1bの両端ロール軸14が挿通されている。これによ
り、サイドカバー22a,22bの上下方向の移動が可
能になって、凹凸の舗装表面hを走行する際に、丸棒部
24が該凹凸に追従するようになっている。
【0023】更に、サイドカバー22aと端板12aと
の間には引張コイルばね25が介在されており、引張コ
イルばね25の上端はサイドカバー22aの本体部23
に取り付けられ、下端は端板12aに取り付けられてい
る。サイドカバー22bと端板12bとの間にも同様に
引張コイルばね25が介在されており、引張コイルばね
25の上端はサイドカバー22bの本体部23に取り付
けられ、下端は端板12bに取り付けられている。これ
により、サイドカバー22a,22bを舗装表面h側に
付勢して丸棒部24の舗装表面への密着性を高めるよう
にしている。なお、引張コイルばね25のばね定数を調
整することにより、丸棒部24の舗装表面hへの接触圧
力を調整することができる。
【0024】そして、この実施の形態では、走行ロール
13a、吸引部32の下側板18a、天板26、走行ロ
ール21a、吸引ダクト20の前側壁及びサイドカバー
22a,22bによって内部に水の貯留を可能にする貯
液部T1を形成し、カバー29、各シールラバー38及
びサイドカバー22a,22bによって吸引ダクト19
の吸引口19aを略密閉空間T2 に配置し、吸引ダクト
20の前後側壁と走行ロール21a,21bによって吸
引ダクト20の吸引口20aを略密閉空間T3に配置す
るようにしている。
【0025】天板26には貯液部T1内に水を供給する
水供給部27が設けられており、該水供給部27から貯
液部T1内に水を供給することにより、噴射ノズル17
aの噴射口51が水中に配置されると共に、前記制止板
60が噴射口51と貯液部T1内の液面との間に配置さ
れるようになっている。ここで、この実施の形態では、
水供給部27からの水の供給は、吸引ダクト18から貯
液部T1内の空気を吸引して該貯液部T1内を負圧状態
にした後に行われる。このように貯液部T1内を負圧状
態にした後に水の供給を行うのは、作業開始時に周辺へ
の水の流出を防ぐためであるが、必ずしもこの順序に限
定されるものではない。
【0026】また、水の供給量は、吸引ダクト18から
貯液部T1内の水が吸引搬送されても噴射ノズル17a
の噴射口51および制止板60が常に水中に配置される
ように吸引ダクト18の吸引力に応じて調整される。な
お、カバー29の下側斜め部29dには走行ロール13
bのロール面が接近配置されており、このように、走行
ロール13bのロール面を下側斜め部29dに接近配置
することにより、下側斜め部29dの先端に設けられた
シールラバー38の摩耗によって舗装表面hとの間のす
き間が拡大した場合に、該すき間から侵入する空気の量
を抑制して略密閉空間T2の密閉度の急激な低下を防止
するようにしている。
【0027】次に、かかる構成の舗装表面の処理装置の
作動を説明する。まず、吸引ダクト18から貯液部T1
内の空気を吸引して該貯液部T1内を負圧状態にした
後、水供給部27から貯液部T1内に水を供給して噴射
ノズル17aの噴射口51および制止板60を水中に配
置する。そして、この状態で、排水性舗装aの道路上で
装置をトラック等の車両で牽引しつつ、噴射ノズル17
a,17bから高圧水を舗装表面hに向けて噴射する。
【0028】このとき、噴射ノズル17aの噴射口51
は水中に配置されているため、水中で舗装表面hに向け
て高圧水が噴射されることにより、貯液部T1内の水と
高圧水との間にキャビテーションが発生し、このキャビ
テーションの衝撃力により舗装aの空隙eに詰まった土
砂や粉塵等の目詰まり物が遊離して舗装表面hに浮き上
がり、浮き上がった目詰まり物と水との混合水は吸引ダ
クト20の吸引口20aから吸引されて除去され、これ
により、舗装表面hが洗浄される。
【0029】ここで、この実施の形態では、各通水管1
5aに取り付けられた噴射ノズル17aを平面視して千
鳥状に配置して各噴射口51から噴射される高圧水の前
記舗装表面hに対する吹き付け範囲Sが互いに干渉しな
いようにしているため、従来と同数の最小限の数の噴射
ノズル17aでキャビテーションの衝撃力を低下させる
ことなく該衝撃力を舗装表面hに有効に作用させること
ができると共に、貯液部T1内の液体中に渦が生じるの
が防止されて液面の暴れを抑制することができ、更に
は、噴射ノズル17aの噴射口51と液面との間に配置
された制止板60によって該液面の上方の空気が噴射ノ
ズル17a側に巻き込まれるのを阻止することができ
る。
【0030】一方、噴射ノズル17bから噴射された高
圧水については、吸引ダクト19の吸引力によりカバー
29の交差部29cに設けられた通過孔29dから略密
閉空T2 に外気が吸引されて高圧水に沿って空気の流れ
が形成され、これにより、該高圧水に沿って一種のカー
テン膜が形成されて該高圧水の周囲への飛散が抑制さ
れ、衝撃力が維持された状態で高圧水が舗装表面hに吹
き付けられる。噴射ノズル17bからの高圧水の噴射に
より略密閉空間T2を臨む舗装表面hに浮き上がった目
詰まり物と水との混合水は吸引ダクト19の吸引口19
aから吸引されて除去される。なお、吸引ダクト19,
20の各吸引口19a,20aはそれぞれ略密閉空間T
2,T3に配置されているので、各吸引ダクト19,2
0の吸引作用により各空間T2,T3が負圧状態とさ
れ、これにより、空隙eの目詰まり物と水との混合水の
舗装表面hへの浮き上がりが促進される。
【0031】上記の説明から明らかなように、この実施
の形態では、舗装表面h上に形成された貯液部T1の水
中で噴射ノズル17aの噴射口から舗装表面hに向けて
高圧水を噴射してキャビテーションを発生させ、このキ
ャビテーションの衝撃力により舗装aの空隙eに詰まっ
た土砂や粉塵等の目詰まり物を遊離させて遊離した目詰
まり物を水と共に吸引除去するようにしているので、単
に舗装表面hに向けて高圧水を噴射する場合に比べて、
舗装a内の目詰まり物の除去効果を格段に向上させるこ
とができる。
【0032】また、各通水管15aに取り付けられた噴
射ノズル17aを平面視して千鳥状に配置して各噴射口
51から噴射される高圧水の前記舗装表面hに対する吹
き付け範囲Sが互いに干渉しないようにしているため、
従来と同数の最小限の数の噴射ノズル17aでキャビテ
ーションの衝撃力を低下させることなく該衝撃力を舗装
表面hに有効に作用させることができると共に、貯液部
T1内の液体中に渦が生じるのを防止して液面の暴れを
抑制することができるので、該液面の上から貯液部T1
内の液体中に空気が巻き込まれにくくすることができ、
更には、噴射ノズル17aの噴射口51と液面との間に
配置された制止板60によって該液面の上方の空気が噴
射ノズル17a側に巻き込まれるのを阻止することがで
きるので、非常に安定したキャビテーションを発生させ
ることができる。
【0033】更に、貯液部T1の深さを深くしなくても
貯液部T1内の液面の暴れを抑制することができるの
で、貯液部T1内の水の確保、後処理および液面形成時
間の面での効率を良くすることができると共に、コスト
低減を図ることができる。更に、貯液部T1内は負圧状
態とされているため、貯液部T1内の水が外部に漏れに
くくすることができると共に、水中で高圧水を噴射した
際のキャビテーションの発生を促進させることができ
る。
【0034】更に、外箱10の長手方向の両端側をシー
ルするサイドカバー22a,22bを上下方向に移動可
能に配置して凹凸の舗装表面hを走行する際に丸棒部2
4が該凹凸に追従するようにし、しかも、引張コイルば
ね25によりサイドカバー22a,22bを舗装表面h
側に付勢して丸棒部24の舗装表面hへの密着性を高め
るようにしているので、丸棒部24と舗装表面hとの間
から不用意に略密閉空間T2 ,T3 内へ空気が侵入する
のを防止することができると共に貯液部T1内の水の外
部への漏れを抑制することができる。
【0035】更に、制止板60を噴射ノズル17aの取
付板に兼用しているため、制止板60と取付板とを個別
に設ける場合に比べてコスト低減を図ることができる。
なお、上記第1の実施の形態では、天板26に水供給部
27を設けて、この水供給部27から貯液部T1 内に水
を供給するようにしているが、これに代えて、噴射ノズ
ル17aから噴射される高圧水によって貯液部T1内に
水を供給するようにしてもよく、或いは水供給部27及
び噴射ノズル17aの両方を用いて貯液部T1内に水を
供給するようにしてもよい。いずれにしても、水の供給
量は、吸引ダクト18から貯液部T1内の水が吸引搬送
されても噴射ノズル17aの噴射口51および制止板6
0が常に水中に配置されるように吸引ダクト18の吸引
力に応じて調整される。
【0036】次に、図10〜図12を参照して、本発明
の第2の実施の形態である舗装表面の処理装置を説明す
る。この舗装の表面処理装置は、土砂や粉塵等の目詰ま
りの程度がひどくて排水性舗装aの表層fの敷き直しを
行う場合に、該表層(骨材をアスファルトで結合したも
の)のはつりを行う装置であり、例えばトラック等の牽
引車両に可動アームを介して取り付けられる外箱110
を備えている。
【0037】外箱110は、車両の進行方向の前後の側
板111a,111bと、前後側板111a,111b
の両端部を連結する左右の端板112a,112bとに
よって車両の幅方向に長い略直方体状をなして下部が開
口されている。左右の端板112a,112bには、車
両の進行方向の前後に配置された走行ロール113a,
113bの各両端ロール軸114が支持され、各走行ロ
ール113a,113bの外周部には、それぞれゴム等
の弾性体Gが被覆されている。
【0038】外箱110内には、内箱200が配置され
ている。内箱200は、前側走行ロール113aの前方
に所定のすき間Cを介して配置された前側板201a
と、後側走行ロール113bの後方に回収空間Pを介し
て配置された後側板201bと、前後側板201a,2
01bの上端部同士を連結する天板202とを備えて下
部が開口されており、前後の側板201a,201b及
び天板202は共に車両の幅方向に延びて両端部が外箱
110の端板112a,112bに固定されている。
【0039】内箱200内の前側走行ロール113aと
後側走行ロール113bとの間の上方には車両の進行方
向に互いに離間配置された2本の通水管115aが車両
の幅方向に沿って延在され、内箱200の後側板201
bと外箱110の後側板111bとの間には1本の通水
管115bが車両の幅方向に沿って延在されている。2
本の通水管115aは前側走行ロール113aと後側走
行ロール113bとの間の上方に配置された天板202
に水供給用管203を介して固定されており、各通水管
115aの下側部には舗装表面hに向けて高圧水を噴射
する噴射ノズル(噴射手段)117aがその噴射口15
1を略鉛直方向に向けた状態で通水管115aの軸方向
に略等間隔で取り付けられている。
【0040】ここで、この実施の形態では、上記第1の
実施の形態と同様に、各通水管115aに取り付けられ
た噴射ノズル117aは平面視して千鳥状に配置され、
且つ、各噴射口151から噴射される高圧水の前記舗装
表面hに対する吹き付け範囲Sが互いに干渉しないよう
になっている。また、各通水管115aの上側部には制
止板160が取り付けられており、この制止板160は
各噴射ノズル117aの取付板を兼ねている。
【0041】一方、通水管115bの上側部には水供給
用管204が接続されている。また、通水管115bの
下側部には舗装表面hに向けて斜め前方に高圧水を噴射
する噴射ノズル117bが通水管115bの軸方向に略
等間隔で設けられている。噴射ノズル117bの舗装表
面hへの吹き付け位置は、回収空間Pの若干後方とされ
ている。図11及び図12に示すように、走行ロール1
13a,113bの一方の各ロール端面と外箱110の
端板112aとの間及び走行ロール113a,113b
の他方の各ロール端面と外箱110の端板112bとの
間にはそれぞれサイドカバー122が配置されている
(なお、図10ではサイドカバー122の図示を省略す
る。)。
【0042】サイドカバー122は、板状の本体部12
3と、該本体部123の下部に進行方向に沿って溶接等
によって固定された丸棒部124とを備えており、該丸
棒部124が舗装表面hに接触している。本体部123
の走行ロール113a,113bの両端ロール軸114
に対応する位置には上下方向に長い長穴123aが形成
されており、該長穴123aには走行ロール113a,
113bの両端ロール軸114が挿通されている。これ
により、サイドカバー122の上下方向の移動が可能に
なって、凹凸の舗装表面hを走行する際に、丸棒部12
4が該凹凸に追従するようになっている。
【0043】端板112aと一方のサイドカバー122
との間には引張コイルばね125が介在されており、引
張コイルばね125の上端はサイドカバー122の本体
部123に取り付けられ、下端は端板112aに取り付
けられている。端板112bと他方のサイドカバー12
2との間にも同様に引張コイルばね125が介在されて
おり、引張コイルばね125の上端はサイドカバー12
2の本体部123に取り付けられ、下端は端板112b
に取り付けられている。これにより、各サイドカバー1
22を舗装表面h側に付勢して丸棒部124の舗装表面
への密着性を高めるようにしている。なお、引張コイル
ばね125のばね定数を調整することにより、丸棒部1
24の舗装表面hへの接触圧力を調整することができ
る。
【0044】そして、この実施の形態では、走行ロール
113a,113b、外箱110の端板112a,11
2b及び各サイドカバー122によって内箱200の内
部に水の貯留を可能にする貯液部Tを形成し、貯液部T
内への水の供給は噴射ノズル117aから噴射された高
圧水によって行うようにしている。これにより、噴射ノ
ズル117aの噴射口151および制止板160が水中
に配置され、この状態で噴射ノズル117aの噴射口1
51から舗装表面hに向けて高圧水を噴射することによ
り、貯液部T内の水と高圧水との間にキャビテーション
が発生し、このキャビテーションの衝撃力により舗装a
の表層fのはつりが行われる。
【0045】はつり後の表層材料(剥離物)は貯液部T
内に収容されて該貯液部T内の水及び表層fの空隙eに
詰まった土砂や粉塵等の目詰まり物と共に天板202の
後側走行ロール113bの上方位置に接続された吸引ダ
クト207の吸引口208から吸引回収されると共に、
回収しきれなかった表層材料は噴射ノズル117bから
噴射された高圧水の吹き付け圧によって水及び目詰まり
物と共に回収空間Pの下方位置に集められ、該回収空間
Pを介して吸引口208から吸引回収されるようになっ
ている。
【0046】吸引ダクト207の吸引口208は車両の
幅方向に沿って延びて内箱200内に開口しており、ま
た、吸引口208の下方には吸引ノズル209が設けら
れている。なお、噴射ノズル117aの噴射口151か
らの高圧水の噴射量は、吸引口208から貯液部T内の
水が吸引回収されても噴射ノズル117aの噴射口15
1および制止板160が常に水中に配置されるように吸
引ダクト207の吸引力との間で調整されている。
【0047】図10に吸引口208から吸引回収される
水と空気の流れを示す。図において破線矢印が空気の流
れ、実線矢印が水の流れであり、空気はすき間C及び回
収空間Pを通って吸引回収され、水は貯液部Tから吸引
回収されると共に回収空間Pを通って吸引回収される。
次に、かかる構成の舗装表面の処理装置の作動を説明す
る。まず、吸引装置(図示せず。)の駆動により吸引ダ
クト207に吸引力を付与して内箱200内の空気を吸
引することにより内箱200をある程度負圧にし、この
状態で水供給用管203,204を介して通水管115
a,115bに高圧水を供給し、噴射ノズル117a,
117bから舗装表面hに向けて高圧水を噴射する。そ
して、貯液部T内に水が溜まって噴射ノズル117aの
噴射口151および制止板160が水中に配置された状
態で車両を排水性舗装aの道路上で前方に進行させる。
【0048】このとき、噴射ノズル117aの噴射口1
51から舗装表面hに向けて噴射された高圧水と貯液部
T内の水との間にキャビテーションが発生し、このキャ
ビテーションの衝撃力により舗装aの表層fの骨材とア
スファルトの結合部分が破壊され、骨材に割れが生じる
ことなく表層fのはつりが行われる。ここで、この実施
の形態では、各通水管115aに取り付けられた噴射ノ
ズル117aを平面視して千鳥状に配置して各噴射口1
51から噴射される高圧水の前記舗装表面hに対する吹
き付け範囲Sが互いに干渉しないようにしているため、
従来と同数の最小限の数の噴射ノズル117aでキャビ
テーションの衝撃力を低下させることなく該衝撃力を舗
装表面hに有効に作用させることができると共に、貯液
部T内の液体中に渦が生じるのを防止して液面の暴れを
抑制することができ、更には、噴射ノズル117aの噴
射口151と液面との間に配置された制止板160によ
って該液面の上方の空気が噴射ノズル117a側に巻き
込まれるのを阻止することができる。
【0049】はつり後の表層材料は貯液部T内に収容さ
れて該貯液部T内の水及び表層fの空隙eに詰まった土
砂や粉塵等の目詰まり物と共に吸引ダクト207の吸引
口208から吸引回収されると共に、回収しきれなかっ
た表層材料は噴射ノズル117bから噴射された高圧水
の吹き付け圧によって水及び目詰まり物と共に回収空間
Pの下方位置に集められ、該回収空間Pを介して吸引口
208から吸引回収される。
【0050】上記の説明から明らかなように、この実施
の形態では、噴射ノズル117aの噴射口151から噴
射された高圧水と貯液部T内の水との間に発生したキャ
ビテーションの衝撃力により表層fのはつりを行い、は
つり後の剥難物を水と共に吸引除去するようにしている
ため、骨材や小石等の飛散が防止されて安全性に優れる
と共に、はつり作業時の低騒音化を図ることができ、し
かも、骨材に割れが生じることなく表層fのはつりを行
うことができるので、はつり後の表層材の再利用を可能
にすることができる。
【0051】また、各通水管115aに取り付けられた
噴射ノズル117aを平面視して千鳥状に配置して各噴
射口151から噴射される高圧水の前記舗装表面hに対
する吹き付け範囲Sが互いに干渉しないようにしている
ため、従来と同数の最小限の数の噴射ノズル117aで
キャビテーションの衝撃力を低下させることなく該衝撃
力を舗装表面hに有効に作用させることができると共
に、貯液部T内の液体中に渦が生じるのを防止して液面
の暴れを抑制することができるので、該液面の上から貯
液部T内の液体中に空気が巻き込まれにくくすることが
でき、更には、噴射ノズル117aの噴射口151と液
面との間に配置された制止板160によって該液面の上
方の空気が噴射ノズル117a側に巻き込まれるのを阻
止することができるので、非常に安定したキャビテーシ
ョンを発生させることができる。
【0052】更に、貯液部Tの深さを深くしなくても貯
液部T内の液面の暴れを抑制することができるので、貯
液部T内の水の確保、後処理および液面形成時間の面で
の効率を良くすることができると共に、コスト低減を図
ることができる。更に、外箱110の長手方向の両端側
をシールするサイドカバー122を上下方向に移動可能
に配置して凹凸の舗装表面hを走行する際に丸棒部12
4が該凹凸に追従するようにし、しかも、引張コイルば
ね125によりサイドカバー122を舗装表面h側に付
勢して丸棒部124の舗装表面hへの密着性を高めるよ
うにしているので、丸棒部124と舗装表面hとの間か
ら貯液部T内の水が外部に漏れるを抑制することができ
る。
【0053】更に、制止板160を噴射ノズル117a
の取付板に兼用しているため、制止板160と取付板と
を個別に設ける場合に比べてコンパクトに配置され、且
つ、コスト低減を図ることができる。なお、上記第2の
実施の形態では、噴射ノズル117aから噴射される高
圧水によって貯液部T内に水を溜めるようにしている
が、これに代えて、内箱200の天板202に水供給部
(図示せず。)を設けて、この水供給部から貯液部T内
に水を溜めるようにしてもよく、或いは水供給部及び噴
射ノズル117aの両方を用いて貯液部T内に水を溜め
るようにしてもよい。いずれにしても、水の供給量は、
吸引ダクト207から貯液部T内の水が吸引搬送されて
も噴射ノズル117aの噴射口151および制止板16
0が常に水中に配置されるように吸引ダクト207の吸
引力との間で調整される。
【0054】また、上記第2の実施の形態では、土砂や
粉塵等の目詰まりの程度がひどくて排水性舗装aの表層
fの敷き直しを行う場合に、該表層(骨材をアスファル
トで結合したもの)のはつりを行う装置を例に採って説
明したが、必ずしもこれに限定する必要はなく、同一の
装置構成で、噴射ノズル117aからの噴射量及び/又
は噴射圧を調整することにより、橋等の路面の増厚工事
のためのコンクリート路面のはつり作業や空港滑走路の
路面に付着したタイヤゴム等の除去作業の際に、舗装a
の表面(表層fの上層部分のみ)のはつりを行う装置と
しても適用することができる。
【0055】この場合、はつりにより発生したノロ(剥
離物)は貯液部T内に収容されて該貯液部T内の水と共
に吸引ダクト207の吸引口208から吸引回収される
と共に、回収しきれなかったノロは噴射ノズル117b
から噴射された高圧水の吹き付け圧によって水と共に回
収空間Pの下方位置に集められ、該回収空間Pを介して
吸引口208から吸引回収される。更に、上記第1およ
び第2の実施の形態では、排水性舗装に本発明の処理装
置を適用した場合を例に採ったが、これに限定されず、
透水性舗装にも本発明の装置を適用してもよい。
【0056】更に、上記第1および第2の実施の形態で
は、噴射ノズル17a(117a)の噴射口51(15
1)を略鉛直方向に向けているが、斜め方向に向けても
よい。更に、上記第1および第2の実施の形態では、制
止板60,160を平板状とした場合を例に採ったが、
これに限定されず、例えば図9に示すような碗状の制止
板70を採用してもよい。
【0057】
【発明の効果】上記の説明から明らかなように、請求項
1の発明によれば、従来と同数の最小限の数の噴射ノズ
ルでキャビテーションの衝撃力を低下させることなく該
衝撃力を舗装表面に有効に作用させることができると共
に、貯液部内の液体中に渦が生じるのを防止して液面の
暴れを抑制することができるので、該液面の上から貯液
部内の液体中に空気が巻き込まれにくくすることがで
き、この結果、最小限の数の噴射ノズルを用いて低コス
トで効率よく舗装表面の洗浄やはつりを行うことができ
ると共に、貯液部内の液体中で安定したキャビテーショ
ンを発生させることができる。
【0058】請求項2の発明では、噴射手段の噴射口と
貯液部内の液面との間に配置された制止板によって該液
面の上方の空気が噴射口側に巻き込まれるのを阻止する
ことができるので、最小限の数の噴射ノズルを用いて低
コストで効率よく舗装表面の洗浄やはつりを行うことが
できると共に、貯液部内の液体中で安定したキャビテー
ションを発生させることができる。請求項3の発明で
は、制止板を噴射手段の取付板に兼用しているため、制
止板と取付板とを個別に設ける場合に比べてコスト低減
を図ることができる。
【0059】請求項4の発明では、従来と同数の最小限
の数の噴射ノズルでキャビテーションの衝撃力を低下さ
せることなく該衝撃力を舗装表面に有効に作用させるこ
とができると共に、貯液部内の液体中に渦が生じるのを
防止して液面の暴れを抑制することができるので、該液
面の上から貯液部内の液体中に空気が巻き込まれにくく
することができ、更には、噴射口と液面との間に配置さ
れた制止板によって該液面の上方の空気が噴射口側に巻
き込まれるのを阻止することができ、この結果、最小限
の数の噴射ノズルを用いて低コストで効率よく舗装表面
の洗浄やはつりを行うことができると共に、貯液部内の
液体中で非常に安定したキャビテーションを発生させる
ことができる。
【0060】請求項5の発明では、貯液部内の気圧を外
部の気圧よりも低くしているので、貯液部内の液体の外
部への漏れを抑制することができると共に、液中で圧力
水を噴射した際のキャビテーションの発生を促進させる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態である舗装表面の処
理装置を説明するための説明的断面図である。
【図2】図1のX−X線断面図である。
【図3】図1の矢印II方向から見た図の一部を切り欠
いた図である。
【図4】図3の矢印III方向から見た図の一部を切り
欠いた図である。
【図5】図4のIV−IV線断面の一部を切り欠いた図
である。
【図6】噴射ノズルの配置図である。
【図7】図6のY2−Y2線断面図である。
【図8】制止板の作用を説明するための説明図である。
【図9】制止板の変形例を説明するための説明図であ
る。
【図10】本発明の第2の実施の形態である舗装表面の
処理装置を説明するための説明的断面図である。
【図11】外箱の両端側のシール構造を説明するための
一部を切り欠いた図である。
【図12】図11のIX−IX線断面図である。
【図13】排水性舗装を説明するための概略断面図であ
る。
【図14】従来の噴射ノズルの配置図である。
【図15】図14のY1−Y1線断面図である。
【図16】従来の貯液部内の液面の暴れを説明するため
の説明図である。
【符号の説明】
17a,117a…噴射ノズル(噴射手段) 51,151…噴射口 61,160…制止板 T1,T…貯液部 S…吹き付け範囲 h…舗装表面

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 舗装表面に向けて圧力水を噴射して舗装
    表面を処理する噴射手段を備えた舗装表面の処理装置に
    おいて、 前記噴射手段の噴射口の周囲を囲繞して内部に液体の貯
    留を可能にする貯液部を舗装表面上に形成すると共に、
    該貯液部の液体中に前記噴射口を配置することにより、
    該噴射口から噴射される圧力水によりキャビテーション
    の発生を可能とし、更に、前記噴射口を平面視して千鳥
    状に複数配置して該複数の噴射口から噴射される圧力水
    の前記舗装表面に対する吹き付け範囲が互いに干渉しな
    いようにしたことを特徴とする舗装表面の処理装置。
  2. 【請求項2】 舗装表面に向けて圧力水を噴射して舗装
    表面を処理する噴射手段を備えた舗装表面の処理装置に
    おいて、 前記噴射手段の噴射口の周囲を囲繞して内部に液体の貯
    留を可能にする貯液部を舗装表面上に形成すると共に、
    該貯液部の液体中に前記噴射口を配置することにより、
    該噴射口から噴射される圧力水によりキャビテーション
    の発生を可能とし、更に、前記噴射口と前記貯液部内の
    液体表面との間に制止板を設けたことを特徴とする舗装
    表面の処理装置。
  3. 【請求項3】 前記制止板が前記噴射手段の取付板を兼
    ねていることを特徴とする請求項2記載の舗装表面の処
    理装置。
  4. 【請求項4】 舗装表面に向けて圧力水を噴射して舗装
    表面を処理する噴射手段を備えた舗装表面の処理装置に
    おいて、 前記噴射手段の噴射口の周囲を囲繞して内部に液体の貯
    留を可能にする貯液部を舗装表面上に形成すると共に、
    該貯液部の液体中に前記噴射口を配置することにより、
    該噴射口から噴射される圧力水によりキャビテーション
    の発生を可能とし、更に、前記噴射口を平面視して千鳥
    状に複数配置して該複数の噴射口から噴射される圧力水
    の前記舗装表面に対する吹き付け範囲が互いに干渉しな
    いようにすると共に、前記噴射口と前記貯液部内の液体
    表面との間に制止板を設けたことを特徴とする舗装表面
    の処理装置。
  5. 【請求項5】 前記貯液部内の気圧を外部の気圧よりも
    低くしたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項
    に記載の舗装表面の処理装置。
  6. 【請求項6】 前記舗装表面の処理が該舗装表面の洗浄
    又ははつりであることを特徴とする請求項1〜5に記載
    の舗装表面の処理装置。
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