JP2003129143A - 高純度金属又は合金の溶解方法 - Google Patents

高純度金属又は合金の溶解方法

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淳一 香月
Takashi Yamauchi
隆 山内
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐火物製容器の耐火物及び溶解雰囲気の不純
物濃度を規制することにより、C,N,S,P,H,O等の不
純物混入量を極端に低減した高純度金属又は合金を得
る。 【構成】 N2:0.001体積%以下,H2O:0.01体積%以下
の高純度不活性ガス雰囲気中で、不純物成分の合計含有
量が10質量%以下の耐火物製容器内で金属又は合金原料
を溶解することにより金属又は合金中に混入するC,N,
S,P,Hの合計量を0.005質量%以下に規制する。不活性
ガス雰囲気のN2濃度,H2O濃度は、N2≦0.0002体積%,H
2O≦0.001体積%に規制することが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種性能に悪影響を及
ぼすC,N,S,P,H,Oの混入量を抑え、機能部材
として好適な高純度金属又は合金を製造する方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】金属又は合金に含まれるC,N,S,
P,H,O等の大半は、不純物成分であり、金属又は合
金の加工性,靭性,耐食性に悪影響を及ぼす。そのた
め、得られた金属又は合金の材料特性が効果的に発現さ
れず、或いはC,N,S,P,H,Oを除去するために
歩留を低下させることになる。そこで、C,N,S,
P,H,O等の不純物を低減する方法や不純物の混入を
抑制した溶解方法が種々検討されている。ところが、金
属又は合金の溶解に際しては、気相,スラグ,耐火物に
メタルが接触するため、気相,スラグ,耐火物からの不
純物混入が避けられない。不純物混入を極力抑制する方
法としては、10-6トール以下の極めて高い真空度を維
持できるタンク内でコールドクルーシブルを用いる溶解
法が知られている。コールドクルーシブル法は、電磁気
力によってメタルを浮遊させながら溶解する方法であ
り、溶解時に気相のみがメタルに接触するため耐火物か
らの汚染が防止される。しかも、高真空にすることによ
って気相中の不純物であるN2,H2O等が排気され、メ
タルにピックアップされることも大幅に抑制される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】コールドクルーシブル
を高真空雰囲気に保つために気密性の高いタンクを必要
とし、高真空を常に維持するためにタンクの管理に掛か
る手間が莫大になる。工業規模の量で高純度金属又は合
金を生産するには大型の真空タンクが必要とされるが、
タンクが大型になるほど高い気密性を維持することが困
難になり、現実的には高真空雰囲気が得られない。仮
に、高真空度が達成されたとしても、高真空雰囲気に到
達するために長時間を必要とし、生産性向上のネックと
なる。このようなことから、コールドクルーシブル法
は、工業規模での実用化に適さない。
【0004】しかも、蒸気圧の高い元素であるMn,C
u,Cr等は高真空雰囲気下で溶解すると蒸発しやす
く、蒸発した金属蒸気がタンク内壁に蒸着する。このタ
ンクを溶解終了後に大気開放すると、Mn,Cu,Cr
等の蒸着メタルが大気中のN2,H2Oと反応してタンク
内部が汚染されやすい。汚染物は、次回の溶解時に真空
度の低下やメタルによる不純物ピックアップの原因とな
る。溶解終了後のタンク内から金属蒸着物を除去するこ
とにより汚染物による悪影響を排除できるが、金属蒸着
物の除去に多数の手間と時間がかかる。この点も、コー
ルドクルーシブル法による量産化ができない理由の一つ
である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような問
題を解消すべく案出されたものであり、メタルが曝され
る雰囲気及び不純物成分含有量が規制された耐火物製容
器を使用することにより、10-6トールと極めて高い真
空度を必要とせず、不純物成分の含有量を大幅に低減し
た高純度金属又は合金を工業的規模で製造すること目的
とする。
【0006】本発明の溶解方法は、その目的を達成する
ため、N2:0.001体積%以下,H2O:0.01体積
%以下の高純度不活性ガス雰囲気中で、不純物成分の合
計含有量が10質量%以下の耐火物製容器内で金属又は
合金原料を溶解することにより金属又は合金中に混入す
るC,N,S,P,H,Oの合計量を0.005質量%
以下に規制することを特徴とする。
【0007】不活性ガス雰囲気のN2濃度,H2O濃度
は、それぞれN2≦0.0002体積%,H2O≦0.00
1体積%に規制することが好ましい。この方法によると
き、得られた金属又は合金に不純物として含まれるC,
N,S,P,H,Oの合計量を200ppm以下に規制
できる。雰囲気用の不活性ガス雰囲気には、Ar,H
e,Ar−Heの混合ガス等の高純度ドライ不活性ガス
が使用される。高純度ドライ不活性ガスの導入に先立っ
てタンク内を真空引きすると、タンク内の残留エアや吸
着ガスが効果的に除去される。タンク内の到達真空度が
高いほど残留エアや吸着ガスの除去効率が向上するが、
10-3トール程度の真空引きで十分な効果が得られる。
【0008】この方法で溶解される材料には、Fe,N
i,Cr,Co,Cu等の金属やFe−Cr系,Fe−
Cr−Ni系,Fe−Ni系,Fe−C系,Ni−Cr
系,Ni−Ti系等の合金がある。各合金系は、Co,
Mo,Nb,Ti,V,W,B,Cu,Al,Si,M
n,Zr,REM,Ca,Mg,Be,Re,Y,A
u,Ag等の合金元素や、脱酸剤として使用されるS
i,Al,Mn,Ti,Zr,Ca,Mg,REM,Y
等の成分を含んでいても良い。金属又は合金に混入する
C,N,S,P,Hの混入量は0.005質量%以下に
抑えられる。本件明細書では、溶解後に得られた金属又
は合金に含まれているC,N,S,P,Hの含有量から
溶解原料の中にすでに含まれている不純物の含有量を差
し引いた量を「混入量」という。C,N,S,P,H,
Oのうち何れかを合金成分として積極的に含む合金系で
は、当該合金成分を除外した不純物成分の合計含有量が
200ppm以下の高純度金属又は合金に溶製される。
【0009】不純物成分として混入するOは、高純度ド
ライ不活性ガスの使用によって極力排除されるが、合金
系によっては酸素溶解度が高い溶湯もある。酸素溶解度
が高い金属又は合金を溶解する場合、効果的な脱酸剤を
用いることで脱酸される。不純物成分の含有量調整は、
積極的に合金成分として添加される元素を除いて実施さ
れる。たとえば、目標組成がFe−1質量%Cの合金を
溶解する場合、意図的に添加したC量を除外し不可避的
に導入された部分のみ混入量として扱う。この場合、更
に好適な高純度合金としてはCを除くN,S,P,H,
Oの合計含有量≦200ppmを満足させることが好ま
しい。このようにC,N,S,P,H,O等の元素を合
金成分として利用することもあるので、単独で0.1質
量%以上含まれる元素を合金成分として扱い、不純物成
分から除外する。
【0010】
【実施の形態】金属又は合金原料の溶解には、好ましく
は真空誘導溶解炉等の真空精錬炉が使用される。耐火物
製容器は予め焼成した耐火物,炉内でスタンプした耐火
物、内張りレンガ等で構築できるが、製造しようとする
金属又は合金の用途,目的に応じて耐火物を使い分ける
ことができる。耐火物は特に材質が制約されるものでは
なく、CaO,マグドロ,MgO・Al23(スピネ
ル),マグクロ,Al23、ZrO2,ZrO2・SiO2
(ジルコン),SiO2,Y23等がある。耐火物には
不可避的に不純物が混入しているが、成分含有量が最大
でも3質量%の成分が不純物として扱われる。たとえ
ば、CaO系耐火物中の不純物にはMgO,Al23
SiO2,鉄酸化物,リン酸化物,クロム酸化物,炭化
物,硫化物,窒化物,バインダーに由来するC等があ
る。MgO系耐火物ではSiO2,鉄酸化物,リン酸化
物,クロム酸化物,炭化物,硫化物,窒化物等、Al2
3系耐火物ではSiO2,鉄酸化物,リン酸化物,炭化
物,硫化物,窒化物等がある。これら不純物成分の合計
含有量を10質量%以下とした耐火物製容器を用いて金
属又は合金を溶解すると、耐火物からメタルへの不純物
の混入が防止される。
【0011】溶解する金属又は合金に応じて適正な材質
の耐火物が選択されるが、CaO系耐火物は優れた脱硫
能をもち、不純物成分の合計含有量が10質量%以下の
CaO系耐火物製容器で特に脱S能が顕著になり、脱
O,脱P作用も発現する。なかでも、不純物成分の合計
含有量を5質量%以下に規制したCaO系耐火物製容器
を使用すると、優れた脱S能,脱O能,脱P能によって
溶解した金属又は合金が高純度になる。なお、焼成した
CaO製ルツボはバインダーに由来するCで汚染されて
いることが多いので、高純度金属又は合金の溶製に先立
ってCaO製ルツボを洗浄し、C等の汚染物を除去して
おくことが好ましい。
【0012】MgO系耐火物は、CaOに比較すると脱
硫能に劣るが、耐吸湿性に優れ扱いやすいために汎用性
が高い。Al23系耐火物は、Al含有量の高い合金の
溶解に適している。これらの耐火物,特に焼結耐火物
は、バインダーに由来するリン酸化物等で汚染されてい
ることが多いので、高純度金属又は合金の溶製に先立っ
て耐火物製容器を洗浄し、P等の汚染物を除去しておく
ことが好ましい。溶解原料には、不純物が極力少ない原
料の使用が好ましい。たとえば、Fe,Ni,Cr等の
金属又は合金を溶解する場合、不純物の少ない電解品が
好適である。耐火物製容器を配置したタンク内に高純度
ドライ不活性ガスを導入する前に、タンクを真空引きす
ると溶解原料やルツボ,タンク内壁の付着水分,吸着物
が吸引除去され、金属又は合金に対する不純物混入を効
果的に低減できる。真空引きは、10-3トール以下(好
ましくは、1×10-4トール以下)の到達真空度で実施
される。
【0013】また、高純度ドライ不活性ガスの導入直前
に真空引きを停止すると、エアリークに起因する真空度
低下が生じるので、真空引き停止から可能な限り短時間
のうちに高純度ドライ不活性ガスを導入することが好ま
しい。タンクの雰囲気圧が0.5気圧以上となるように
高純度ドライ不活性ガスが導入されるが、1気圧を超え
る雰囲気圧になるまで高純度ドライ不活性ガスを導入す
ると、外気からタンク内へのN2の侵入を効果的に防止
できる。他方、1気圧より若干低い雰囲気圧に調整する
と、ガス性不純物が効果的に除去される。何れの場合
も、炉内に高純度ドライ不活性ガスを封じても良く、或
いは金属又は合金の溶解中に高純度ドライ不活性ガスを
流しつづけても良い。
【0014】N2≦0.001体積%(好ましくは、≦
0.0002体積%),H2O≦0.01体積%(好まし
くは、≦0.001体積%)の高純度ドライ雰囲気にす
ることによって、溶解時にO,N,Hのピックアップが
防止される。CrのようなO,Nを吸収しやすい成分の
含有量が高い金属又は合金を溶解する場合、N2≦0.0
002体積%、H2O≦0.001体積%の雰囲気が一層
好ましい。ガス配管中の水分や配管接続部からのN2
入も予想されるので、金属又は合金の溶解に当ってはガ
ス配管を高純度ドライ不活性ガスで十分に洗浄すること
が好ましい。雰囲気ガスをボンベに充填する際にもボン
ベ内をベーキングによって十分に脱水し、真空炉内への
導入管内も溶解前に十分ガス洗浄することが好ましい。
【0015】高純度ドライ不活性ガス雰囲気下で溶解原
料が溶け落ち、メタル温度が目標温度に達した段階で、
必要に応じて脱酸剤を添加して脱酸精錬することにより
メタル中酸素を低減する。脱酸剤には、Si,Al,M
n,Ti,Zr,Ca,Mg.REM等の脱酸元素が単
独で、或いは複数種類組み合わせて使用される。脱酸,
脱硫を強化した溶解では、CaO,MgO等を主成分と
した耐火物製容器の使用が望まれる。スラグは必ずしも
必要とされるものではないが、高純度で高塩基度のフラ
ックスを溶湯に添加すると効果的な脱酸・脱硫精錬が可
能となる。
【0016】高純度ドライ不活性ガス雰囲気下で溶解・
鋳造することにより、蒸気圧の高い金属の蒸発が抑えら
れ、溶解炉のタンク内部の汚染が防止される。その結
果、タンク内のメンテナンスが容易になり、量産可能な
溶解プロセスが構築される。このようにして、溶湯に直
接接触する気相雰囲気及び耐火物製容器の条件を最適化
することにより、不純物混入を抑えて精錬反応を進行さ
せ、従来のコールドクルーシブル法でしか溶製できなか
った高純度金属又は合金に匹敵する高純度材料をトンオ
ーダの工業規模炉で溶製できる。
【0017】
【実施例】2トンの真空誘導溶解炉を用い、1.5トン
の純Fe,純Ni,Fe−Cr合金,Fe−Cr−Ni
合金,Fe−Ni合金,Ni−Cr合金,Ni−Ti合
金を溶解・鋳造した。耐火物製容器には、目的に応じて
不純物含有量が0.1〜9.1重量%のCaO,MgO,
Al23,ZrO2製ルツボを使用し、予備洗浄によっ
てC,P等の汚染物を除去した。電解Fe,電解Cr,
電解Ni,高純度Ti,電解Cuを溶解原料に使用し、
タンク内を1×10-4トールまで真空引きすることによ
り溶解原料,ルツボ等の水分を十分に気化・除去した
後、高純度ドライArガスの導入によってタンク内Ar
ガス雰囲気のN2含有量を0.0001〜0.001体積
%,H2O含有量を0.0005〜0.01体積%に調整
した。
【0018】溶解炉タンク内へのArガスの導入は約1
0分で完了した。Arガスをタンク内に導入した後、A
r気圧を1気圧とし、金属又は合金の溶解中にArガス
を流し続けた。Cr含有量が50質量%以上の合金を溶
解する場合、ガス配管中の水分や配管接続部からのN2
混入も予想されるので、金属又は合金の溶解に先立って
ガス配管をArガスで十分に洗浄した。更に、ボンベに
充填したArガスを使用する場合、ボンベ内をベーキン
グによって十分脱水し、真空炉に接続された導入管もA
rガスで洗浄した。Ar雰囲気中で溶解した原料が目標
温度に達した後、脱酸剤を添加して脱酸精錬した。次い
で、Ar雰囲気下で溶湯を鋳型に注入し、鋳塊に鋳造し
た。
【0019】比較のため、不純物含有量が10質量%を
超えるCaO又はAl23ルツボを用い、ルツボ及び原
料の水分を真空引きで気化除去した後、同様なAr雰囲
気下で金属又は合金を溶解した(試験番号11,1
2)。また、タンク内を1×10 -4トールの真空雰囲気
に維持して原料を溶解・鋳造し(試験番号13)、或い
はN2:0.003体積%,H2O:0.0005体積%の
Arガス雰囲気又はN2:0.0001体積%,H2O:
0.002体積%の十分に乾燥していないArガス雰囲
気下で溶解・鋳造した(試験番号14,15)。
【0020】得られた金属又は合金の不純物含有量を測
定し、溶解原料に当初から含まれている不純物含有量を
差し引いて溶解によるピックアップ量として算出した。
また、C,N,S,P,Hのピックアップ量を合計した
値Δα(不純物成分の合計ピックアップ量)を算出する
と共に、得られた高純度金属又は合金に含まれている
C,N,S,P,H,O濃度を合計した値β(不純物成
分の合計含有量)を算出した。溶解・鋳造時の雰囲気及
び耐火物容器を表1に、溶解・鋳造で得られた各種金属
又は合金の純度を表2に示す。表1,2から明らかなよ
うに,本発明で規定した条件下で溶解した試験番号1〜
10では,C,N,S,P,Hの合計ピックアップ量Δ
αが0.005質量%以下で、得られた高純度金属又は
合金に含まれるC,N,S,P,H,O等の不純物成分
の合計含有量も200ppm以下と低い値を示した。
【0021】これに対し、試験番号11,12では、耐
火物からの不純物混入が避けられず、ピックアップ量Δ
αが0.005質量%を超え、得られた金属又は合金の
不純物含有量βが200ppmを超えていた。溶解時に
高純度ドライArガスを使用しなかった試験番号13で
は、N2,H2Oのピックアップが多くなり、高純度金属
又は合金が得られなかった。N2が高濃度のArガスを
雰囲気に使用した試験番号14では、溶解時にNのピッ
クアップが著しく、得られた合金の不純物含有量βも2
00ppmを超えていた。また、十分に乾燥していない
Arガスを雰囲気に使用した試験番号15では、Hのピ
ックアップが多く、高純度合金が得られなかった。
【0022】
【0023】
【0024】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明において
は、溶解中の金属又は合金が直接接触する雰囲気(気
相)及び耐火物製容器にそれぞれ不純物成分の少ない高
純度ドライ不活性ガスや耐火物を使用することにより、
従来のコールドクルーシブル法でしか製造できなかった
不純物成分の合計含有量が200ppm以下の高純度金
属又は合金を製造できる。しかも、コールドクルーシブ
ル法と異なり、工業規模での量産化が可能となり、C,
N,S,P,H,Oが大幅に低減できることから、各種機能
部材に使用される材料が安価に提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安彦 兼次 宮城県仙台市青葉区片平二丁目1番地1号 東北大学 金属材料研究所内 Fターム(参考) 4K001 AA10 AA19 AA27 AA42 EA02

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 N2:0.001体積%以下,H2O:0.
    01体積%以下の高純度不活性ガス雰囲気中で、不純物
    成分の合計含有量が10質量%以下の耐火物製容器内で
    金属又は合金原料を溶解することにより金属又は合金中
    に混入するC,N,S,P,Hの合計量を0.005質
    量%以下に規制することを特徴とする高純度金属又は合
    金の溶解方法。
  2. 【請求項2】 N2濃度,H2O濃度をそれぞれN2≦0.
    0002体積%,H 2O≦0.001体積%に規制した高
    純度不活性ガス雰囲気を使用する請求項1記載の溶解方
    法。
  3. 【請求項3】 CaO製の耐火物製容器を使用する請求
    項1又は2記載の溶解方法。
  4. 【請求項4】 C,N,S,P,H,Oのうち合金成分
    として意図的に含ませるものを除き、他の合計含有量を
    200ppm以下に規制する請求項1〜3何れかに記載
    の溶解方法。
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