JP2003128961A - インクジェット用顔料インクとそれを用いたインクジェットカートリッジ、インクジェット画像記録方法及びインクジェット記録画像 - Google Patents

インクジェット用顔料インクとそれを用いたインクジェットカートリッジ、インクジェット画像記録方法及びインクジェット記録画像

Info

Publication number
JP2003128961A
JP2003128961A JP2001323318A JP2001323318A JP2003128961A JP 2003128961 A JP2003128961 A JP 2003128961A JP 2001323318 A JP2001323318 A JP 2001323318A JP 2001323318 A JP2001323318 A JP 2001323318A JP 2003128961 A JP2003128961 A JP 2003128961A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pigment
ink
inkjet
particles
pigment ink
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001323318A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4474820B2 (ja
Inventor
Masaki Nakamura
正樹 中村
Atsushi Asatake
敦 朝武
Yasuhiko Kawashima
保彦 川島
Yasuo Shimura
保男 志村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP2001323318A priority Critical patent/JP4474820B2/ja
Publication of JP2003128961A publication Critical patent/JP2003128961A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4474820B2 publication Critical patent/JP4474820B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)
  • Ink Jet (AREA)
  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、光沢性、色再現性(画像の
透明性)が良好で、かつ耐光性に優れたインクジェット
用顔料インクとそれを用いたインクジェットカートリッ
ジ、インクジェット画像記録方法及びインクジェット記
録画像を提供することにある。 【解決手段】 少なくとも顔料粒子、親水性溶剤及び水
を含有するインクジェット用顔料インクにおいて、該イ
ンクジェット用顔料インクの少なくとも一色が、該顔料
粒子の一次粒子径の数平均が50nm未満であり、かつ
針状比率(一次粒子の最大長/最小巾)が1〜3の顔料
粒子を20個数%以上含有することを特徴とするインク
ジェット用顔料インク。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット用
顔料インクとそれを用いたインクジェットカートリッ
ジ、インクジェット画像記録方法及びインクジェット記
録画像に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録は、インクの微小液
滴を種々の作動原理により飛翔させて記録媒体に付着さ
せ、画像、文字等の記録を行うものであるが、比較的高
速、低騒音、多色化が容易であるという利点を有してい
る。
【0003】また、近年の技術進歩により、染料インク
によるインクジェットプリントが、その銀塩写真に迫る
高画質や装置の低価格化に伴い、その普及を加速させて
いる。
【0004】染料は溶媒に可溶であり、色素分子は分子
状態もしくはクラスター状態で着色している。従って、
各分子の環境が似通っているために、その吸収スペクト
ルはシャープであり高純度で鮮明な発色を呈する。更
に、粒子に起因する粒状パターンがなく、また、散乱光
や反射光が発生しないため、透明性が高く色相も鮮明な
インクジェット画像を得ることができる。
【0005】しかしその一方で、光化学反応等により分
子が破壊された場合には、分子数の減少がそのまま着色
濃度に反映するために、耐光性が悪いという欠点を有し
ている。染料インクを用いたインクジェット記録画像
は、高画質であるが、経時保存による画像品質の低下が
大きく、画像保存性の観点で銀塩写真を凌駕する技術が
未だ現れていないのが現状である。
【0006】染料インクに対して、光による退色に強い
画像を必要とする用途向けのインクとして、耐光性が良
好である顔料を着色剤として用いる顔料インクが使用さ
れている。しかしながら、顔料は染料と比べて顔料粒子
として存在するため、光の散乱を受けやすく、透明感の
ない画像を与えるので、色再現性の点で染料には及ばな
い欠点があった。
【0007】この欠点を克服するために、顔料粒子とし
て、分散により分散粒径の小さい顔料インクを調製し
て、色再現を向上することが試みられている。しかしな
がら、一般的に、一次粒子が小さくなるほど、顔料の分
散及び安定性の確保が難しくなり、また粘度上昇等の悪
影響がある。それを回避するための技術としては、例え
ば、分散剤なしで分散が可能な顔料(以下、この顔料を
自己分散顔料と称す)、あるいは顔料粒子表面を、分散
性を有する高分子化合物で被覆した高分子被覆顔料等が
知られている。
【0008】上記自己分散顔料は、例えば、WO97/
48769号公報、特開平11−57458号公報、同
11−189739号公報、特開2000−26509
4公報等に記載の顔料粒子表面をスルホン化剤、酸化剤
等を用いて修飾する方法、特開平11−49974号公
報、特開2000−273383公報、同200−30
3014公報等に記載の顔料誘導体をミリングなどの処
理で顔料粒子表面に吸着させる方法、特願2000−3
77068、同2001−1495、同2001−23
4966に記載の顔料と顔料誘導体を溶媒に溶解した
後、貧溶媒中で晶析させる方法等により得ることがで
き、高分子化合物を用いないで、小粒径で分散安定性の
良い顔料インクを調製することができる。
【0009】また、高分子被覆顔料は、例えば、特開平
8−71405号公報に記載の顔料粒子を高分子化合物
で分散させ、高分子化合物を有機溶媒で溶解した後水中
で転相乳化する方法、色材協会誌、70、503(19
97)に記載の顔料粒子表面にモノマーを吸着させた
後、重合させる方法、色材協会誌、69、743(19
96)及び同72、748(1999)に記載の顔料粒
子表面に重合開始剤を導入した後、モノマーと共に重合
させる方法等により得ることができ、これらは顔料粒子
表面に強固な高分子膜が形成されており、更に遊離の高
分子化合物が顔料インク中に存在しないため、分散安定
性の高い顔料インクを得ることができる。
【0010】しかしながら、上記に記載の方法で得られ
た顔料粒子は、いずれも高い分散安定性を有してはいる
が、それにより形成されるインクジェット形成画像は、
画像の光沢性、耐光性、色再現性等に関して決して満足
のいく品質ではなく、更なる技術向上が求められてい
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記課題を
鑑みなされたのであり、その目的は、インクジェット記
録画像の光沢性、色再現性及び耐光性に優れたインクジ
ェット用顔料インクとそれを用いたインクジェットカー
トリッジ、インクジェット画像記録方法及びインクジェ
ット記録画像を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、下
記の構成により達成された。
【0013】1.少なくとも顔料粒子、親水性溶剤及び
水を含有するインクジェット用顔料インクにおいて、該
インクジェット用顔料インクの少なくとも一色が、該顔
料粒子の一次粒子径の数平均が50nm未満であり、か
つ針状比率(一次粒子の最大長/最小巾)が1〜3の顔
料粒子を20個数%以上含有することを特徴とするイン
クジェット用顔料インク。
【0014】2.前記親水性溶剤の1〜30質量%が、
SP値が9〜12の溶剤であることを特徴とする前記1
項に記載のインクジェット用顔料インク。
【0015】3.針状比率(一次粒子の最大長/最小
巾)が1〜2の顔料粒子を40個数%以上含有すること
を特徴とする前記2項に記載のインクジェット用顔料イ
ンク。
【0016】4.前記顔料粒子の二次体積平均粒子径
が、10〜90nmであることを特徴とする前記1〜3
項のいずれか1項に記載のインクジェット用顔料イン
ク。
【0017】5.前記顔料粒子の平均ゼータ電位が−1
0〜−150mVであることを特徴とする前記1〜4項
のいずれか1項に記載のインクジェット用顔料インク。
【0018】6.表面張力が、25〜45mN/mであ
ることを特徴とする前記1〜5項のいずれか1項に記載
のインクジェット用顔料インク。
【0019】7.pHが、7.0以上であることを特徴
とする前記1〜6項のいずれか1項に記載のインクジェ
ット用顔料インク。
【0020】8.前記親水性溶剤含有量が、5〜70質
量%であることを特徴とする前記1〜7項のいずれか1
項に記載のインクジェット用顔料インク。
【0021】9.多価金属イオン含有量が、5ppm以
下であることを特徴とする前記1〜8項のいずれか1項
に記載のインクジェット用顔料インク。
【0022】10.アニオン界面活性剤を含有すること
を特徴とする前記1〜9項のいずれか1項に記載のイン
クジェット用顔料インク。
【0023】11.ノニオン界面活性剤を含有すること
を特徴とする前記1〜9項のいずれか1項に記載のイン
クジェット用顔料インク。
【0024】12.カチオン界面活性剤を含有すること
を特徴とする前記1〜9項のいずれか1項に記載のイン
クジェット用顔料インク。
【0025】13.アニオン界面活性剤とノニオン界面
活性剤とを含有することを特徴とする前記1〜9項のい
ずれか1項に記載のインクジェット用顔料インク。
【0026】14.前記顔料粒子が、表面に極性基を有
していることを特徴とする前記1〜13項のいずれか1
項に記載のインクジェット用顔料インク。
【0027】15.前記顔料粒子が、表面を高分子化合
物で被覆されていることを特徴とする前記1〜13項の
いずれか1項に記載のインクジェット用顔料インク。
【0028】16.水溶性高分子または水不溶性高分子
分散液を含有することを特徴とする前記1〜15項のい
ずれか1項に記載のインクジェット用顔料インク。
【0029】17.前記1〜16項のいずれか1項に記
載のインクジェット用顔料インクを少なくとも1つ収容
したインク収容部を有することを特徴とするインクジェ
ットカートリッジ。
【0030】18.前記1〜16項のいずれか1項に記
載のインクジェット用顔料インクを少なくとも1つ用い
て画像形成することを特徴とするインクジェット画像記
録方法。
【0031】19.前記1〜16項のいずれか1項に記
載のインクジェット用顔料インクを少なくとも1つ用い
て、インクジェット画像記録を行うことにより形成され
たことを特徴とするインクジェット記録画像。
【0032】本発明者らは、顔料インクによる出力画像
の光沢性、色再現性及び耐光性の向上に関し鋭意検討を
重ねた結果、少なくとも顔料粒子、親水性溶剤及び水を
含有するインクジェット用顔料インク(以下、単に顔料
インクともいう)において、該インクジェット用顔料イ
ンクの少なくとも一色が、該顔料粒子の一次粒子径の数
平均が50nm未満であり、かつ針状比率(一次粒子の
最大長/最小巾)が1〜3の顔料粒子を20個数%以上
含有するインクジェット用顔料インクにより、実現でき
ることを見いだしたものである。
【0033】顔料インクは、インクジェット画質として
写真画質に比較すると未だその領域には達しておらず、
光沢性、色再現性、耐光性の点で劣る特性を有してい
た。
【0034】上記課題に対し、分散剤を必要としない自
己分散顔料あるいは粒子表面を高分子樹脂で被覆した顔
料粒子を用いることにより、得られる顔料粒子の粒径が
小さく、比表面積の増大により、ある程度の高い光沢性
や色再現性を得ることができる。しかしながら、写真画
質に比較するとまだ得られる印字画像では見劣りがし、
その要因に関し鋭意検討を行った結果、顔料粒子の粒子
形状に大きく関係していることを見いだした。すなわ
ち、顔料粒子の形状を表す指標である針状比率を特定の
値とすること、具体的にはより球形にすることにより、
自己分散顔料表面の極性基の分布として、異方性が低減
し、より微粒子でかつ均質の特性を有する粒子を得るこ
とができた。また、一般的には、顔料粒子の粒径を小さ
くするほど耐光性は低下すると考えられていたが、本発
明の構成からなる顔料粒子は、印字された記録媒体上で
顔料粒子同士の凝集を起こすことなく、極めて平坦な画
像面を形成することができ、光沢性及び色再現性の向上
と共に、そのメカニズムに関し未だ明確ではないが、耐
光性も改良することができる方法を見いだし、本発明に
至った次第である。
【0035】更に、顔料粒子の二次粒子径、ゼータ電
位、顔料インクのpH、表面張力、多価金属イオン、顔
料粒子の粒径分布、インク溶剤量を特定の範囲に設定す
ること、界面活性剤を用いること、顔料粒子表面に極性
基を付加させること、顔料粒子表面を高分子化合物で被
覆することにより、本発明の目的、効果がより一層発揮
されることを見いだしたものである。
【0036】以下、本発明の詳細について説明をする。
請求項1に係る発明では、顔料粒子、親水性溶剤及び水
を含有するインクジェット用顔料インクにおいて、その
少なくとも一色の顔料インクが、顔料粒子の一次粒子径
の数平均が50nm未満であり、かつ針状比率(一次粒
子の最大長/最小巾)が1〜3の顔料粒子を20個数%
以上含有することが特徴である。
【0037】本発明で用いることのできる顔料として、
公知の有色有機あるいは有色無機顔料を用いることがで
きる。例えば、アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ
顔料、キレートアゾ顔料等のアゾ顔料や、フタロシアニ
ン顔料、ペリレン及びペリレン顔料、アントラキノン顔
料、キナクリドン顔料、ジオキサンジン顔料、チオイン
ジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロニ顔料等
の多環式顔料や、塩基性染料型レーキ、酸性染料型レー
キ等の染料レーキや、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニ
リンブラック、昼光蛍光顔料等の有機顔料、カーボンブ
ラック等の無機顔料が挙げられるが、本発明はこれらに
限定されるものではない。
【0038】具体的な有機顔料を以下に例示する。マゼ
ンタまたはレッド用の顔料としては、例えば、C.I.
ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッド3、
C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッ
ド6、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピグメン
トレッド15、C.I.ピグメントレッド16、C.
I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメントレ
ッド53:1、C.I.ピグメントレッド57:1、
C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメント
レッド123、C.I.ピグメントレッド139、C.
I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメントレッ
ド149、C.I.ピグメントレッド166、C.I.
ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド1
78、C.I.ピグメントレッド222等が挙げられ
る。
【0039】オレンジまたはイエロー用の顔料として
は、例えば、C.I.ピグメントオレンジ31、C.
I.ピグメントオレンジ43、C.I.ピグメントイエ
ロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.
ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー
15、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグ
メントイエロー74、C.I.ピグメントイエロー9
3、C.I.ピグメントイエロー94、C.I.ピグメ
ントイエロー128、C.I.ピグメントイエロー13
8等が挙げられる。
【0040】グリーンまたはシアン用の顔料としては、
例えば、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグ
メントブルー15:2、C.I.ピグメントブルー1
5:3、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグ
メントブルー60、C.I.ピグメントグリーン7等が
挙げられる。
【0041】また、ブラック用の顔料としては、例え
ば、C.I.ピグメントブラック1、C.I.ピグメン
トブラック6、C.I.ピグメントブラック7等が挙げ
られる。
【0042】請求項1に係る発明においては、針状比率
(一次粒子の最大長/最小巾)が1〜3の顔料粒子を2
0個数%以上含有することが一つの特徴である。
【0043】本発明でいう針状比率は、下記に記載の方
法で求めることができる。具体的には、顔料粒子を含む
インクを、顔料濃度として0.01%になるように適当
な溶媒で希釈した後、グロー放電により親水化されたポ
リエチレンテレフタレートフィルム上に滴下し乾燥させ
る。
【0044】顔料粒子が搭載されたフィルムは、真空蒸
着装置にてフィルム面に対して30°の角度から厚さと
して3nmのPt−Cを電子ビームにより斜め蒸着した
後、観察に使用することが好ましい。
【0045】その他、電子顕微鏡観察技法、および試料
作製技法の詳細については「日本電子顕微鏡学会関東支
部編/医学・生物学電子顕微鏡観察法」(丸善)、「日
本電子顕微鏡学会関東支部編/電子顕微鏡生物試料作製
法」(丸善)をそれぞれ参考にすることができる。
【0046】作製された試料は電界放射型走査電子顕微
鏡(以下FE−SEMと称す)を用いて加速電圧2kV
ないし4kVにて倍率として5000〜20000倍に
て、一次顔料粒子の二次電子像を観察し、適当な記録媒
体への画像保存をおこなう。
【0047】上記処理のためには、電子顕微鏡本体から
の画像信号をAD変換し直接メモリ上にデジタル情報と
して記録可能な装置を用いるのが便利であるが、ポラロ
イド(登録商標)フィルムなどに記録されたアナログ画
像もスキャナなどでデジタル画像に変換し、シェーディ
ング補正、コントラスト・エッジ強調などを必要に応じ
施すことにより使用することができる。
【0048】適当な媒体に記録された画像は、画像1枚
を少なくとも1024画素×1024画素、好ましくは
2048画素×2048画素以上に分解し、コンピュー
タによる画像処理を行うことが好ましい。
【0049】上記記載の画像処理の手順としては、ま
ず、ヒストグラムを作製し、2値化処理によって一次顔
料粒子に相当する箇所を抽出する。やむを得ず凝集した
粒子は適当なアルゴリズムまたはマニュアル操作にて切
断し、輪郭抽出を行う。その後、各粒子の最大長(MX
LNG)および2本の平行線で挟んだ際の最小幅すな
わちフェレ径最小幅(WIDTH)を少なくとも100
0個の一次粒子に関して各々測定し、各粒子ごとに下記
式にて針状比率を求める。
【0050】 針状比率=(MX LNG)/(WIDTH) 上記手順で計測をおこなう際にはあらかじめ、標準試料
を用いて、1画素あたりの長さ補正(スケール補正)お
よび計測系の2次元ひずみの補正を十分におこなうこと
が好ましい。標準試料としては米国ダウケミカル社より
市販されるユニフォーム・ラテックス・パーティクルス
(DULP)が適当であり、0.1ないし0.3μmの
粒径に対して10%未満の変動係数を有するポリスチレ
ン粒子が好ましく、具体的には粒径0.212μm、標
準偏差0.0029μmというロットが入手可能であ
る。
【0051】画像処理技術の詳細は「田中弘編 画像処
理応用技術(工業調査会)」を参考にすることができ、
画像処理プログラムまたは装置としては上記操作が可能
なのであれば特に限定はされないが、一例としてニレコ
社製Luzex−IIIが挙げられる。
【0052】本発明においては、顔料インクの少なくと
も1つが、針状比率(一次顔料粒子の最大長/最小巾)
が1〜3の顔料粒子を20個数%以上含有していること
が特徴であるが、好ましくは50〜100個数%、より
好ましくは75〜100個数%、特に好ましくは90〜
100個数%である。また、顔料粒子の針状比率の平均
値は、1〜3であることが特徴であるが、好ましくは1
〜2.5であり、請求項3に係る発明では、針状比率
(一次粒子の最大長/最小巾)が1〜2の顔料粒子を4
0個数%以上含有することが特徴である。
【0053】上記規定する針状比率を有する顔料粒子を
用いることにより、光沢性、色再現性及び耐光性に優れ
た画像を得ることができる。
【0054】本発明において、上記で規定する針状比率
を有する顔料粒子を得る方法としては、特に制限はない
が、例えば、顔料粒子分散時の分散剤、分散手段、分散
条件等を適宜選択すること、あるいは自己分散顔料や粒
子表面を高分子樹脂で被覆した顔料粒子を用いること、
その製造条件を最適化することにより、所望の針状比率
を有する顔料粒子を得ることができる。
【0055】本発明で用いることのできる顔料分散剤と
しては、例えば、高級脂肪酸塩、アルキル硫酸塩、アル
キルエステル硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、スルホコ
ハク酸塩、ナフタレンスルホン酸塩、アルキルリン酸
塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸塩、
ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル、ポリ
オキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、グリ
セリンエステル、ソルビタンエステル、ポリオキシエチ
レン脂肪酸アミド、アミンオキシド等の活性剤、あるい
はスチレン、スチレン誘導体、ビニルナフタレン誘導
体、アクリル酸、アクリル酸誘導体、マレイン酸、マレ
イン酸誘導体、イタコン酸、イタコン酸誘導体、フマル
酸、フマル酸誘導体から選ばれた2種以上の単量体から
なるブロック共重合体、ランダム共重合体およびこれら
の塩を挙げることができる。
【0056】また、本発明で用いることのできる分散手
段としては、例えば、ボールミル、サンドミル、アトラ
イター、ロールミル、アジテータ、ヘンシェルミキサ、
コロイドミル、超音波ホモジナイザー、パールミル、湿
式ジェットミル、ペイントシェーカー等の各種分散機を
用いることができる。また、顔料分散体の粗粒分を除去
する目的で、遠心分離装置を使用すること、フィルター
を使用することも好ましい。
【0057】また、請求項1に係る発明では、顔料粒子
の一次粒子径の数平均が50nm未満であることが一つ
の特徴であるが、好ましくは1〜50nm未満、さらに
好ましくは5〜50nm未満、特に好ましくは10〜5
0nm未満である。
【0058】上記で規定する顔料粒子の一次粒子径の測
定方法及びその実現手段に関し、特に制限はないが、例
えば上述の針状比率で記載の方法と同様の方法を適宜選
択することにより達成することができる。本発明でいう
一次粒子径とは、針状係数が1である球形粒子ではその
直径を、また針状係数が1以上の粒子に関しては、前述
の粒子の最大長(MX LNG)をもって示すものとす
る。
【0059】請求項2に係る発明では、親水性溶剤の1
〜30質量%が、溶解度パラメーター(SP値)として
9〜12であることが特徴であるが、好ましくは9.5
〜12、更に好ましくは9.5〜11.5である。本発
明でいう溶剤の溶解度パラメーター(SP値)とは、分
子凝集エネルギーの平方根で表される値で、Polym
er HandBook(Second Editio
n)第IV章 Solubility Paramete
r Valuesに記載があり、その値を用いる。単位
は(J/cm31/2であり、25℃における値を指す。
なお、データの記載のないものについては、沸点から蒸
発熱を求めて算出することができる(Polymer
Hand Bookに記載あり)。
【0060】上記で規定するSP値を有する親水性溶剤
として、特に制限はないが、下記一般式(1)で表され
る化合物を用いることが好ましい。 一般式(1) A−B 式中、Aは親水性置換基を含む基を表し、Bは疎水性基
を表す。
【0061】ここでAで表される基は、親水性置換基を
含む基であり、親水性置換基としてはヒドロキシ基、カ
ルボキシル基、スルホキシド基、スルホン基、スルホン
酸基、2−ケト−1−ピロリジニル基等が挙げられる。
中でもヒドロキシ基が好ましい。
【0062】Bは疎水性基を表し、好ましくは炭素原子
数3〜10の脂肪族あるいは芳香族炭化水素基である。
さらにBは炭素原子数4〜8の脂肪族基であることが好
ましい。
【0063】前記一般式(1)で表される化合物は一般
的な界面活性剤と類似の構造を有している。一般的な界
面活性剤は水溶液中で、低濃度でミセルを形成する特徴
を示す。
【0064】一般式(1)で表される化合物は、このよ
うなミセル形成能力を有していないことが好ましい。こ
れはミセル形成能を有する場合、分子間の相互作用が強
いため、1%を超え濃度が上昇すると、インクの粘度を
著しく増加させてしまう欠点があるためである。
【0065】前記一般式(1)で示される化合物のう
ち、好ましい例としては、例えば多価アルコールエーテ
ル誘導体および炭素原子数4〜8の脂肪族1,2−ジオ
ールが挙げられ、エチレングリコールモノブチルエーテ
ル(ブチルセロソルブ)、ジエチレングリコールモノブ
チルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエー
テル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、1,
2−ヘキサンジオール、あるいは1,2−ペンタンジオ
ールから選ばれる化合物であることがより好ましい。さ
らに好ましくはトリエチレングリコールモノブチルエー
テルあるいは1,2−ヘキサンジオールである。
【0066】本発明で用いることのできるその他の親水
性溶剤としては、水溶性の有機溶媒が好ましく、具体的
にはアルコール類(例えば、メタノール、エタノール、
プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブ
タノール、セカンダリーブタノール、ターシャリーブタ
ノール、ペンタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノ
ール、ベンジルアルコール等)、多価アルコール類(例
えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ト
リエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロ
ピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロ
ピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキサンジオ
ール、ペンタンジオール、グリセリン、ヘキサントリオ
ール、チオジグリコール等)、多価アルコールエーテル
類(例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、
エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリ
コールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノフ
ェニルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエー
テル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエ
チレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリ
コールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメ
チルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテ
ル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテー
ト、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリ
エチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレン
グリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコー
ルジメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロ
ピルエーテル、トリプロピレングリコールジメチルエー
テル等)、アミン類(例えば、エタノールアミン、ジエ
タノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチルジ
エタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、モ
ルホリン、N−エチルモルホリン、エチレンジアミン、
ジエチレンジアミン、トリエチレンテトラミン、テトラ
エチレンペンタミン、ポリエチレンイミン、ペンタメチ
ルジエチレントリアミン、テトラメチルプロピレンジア
ミン等)、アミド類(例えば、ホルムアミド、N,N−
ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド
等)、複素環類(例えば、2−ピロリドン、N−メチル
−2−ピロリドン、N−シクロヘキシル−2−ピロリド
ン、2−オキサゾリドン、1,3−ジメチル−2−イミ
ダゾリジノン等)、スルホキシド類(例えば、ジメチル
スルホキシド等)、スルホン類(例えば、スルホラン
等)、スルホン酸塩類(例えば1−ブタンスルホン酸ナ
トリウム塩等)、尿素、アセトニトリル、アセトン等が
挙げられる。
【0067】また、請求項8に係る発明では、顔料イン
ク中における親水性溶剤含有量が、5〜70質量%であ
ることが特徴であり、好ましくは10〜60質量%、特
に好ましくは20〜50質量%である。
【0068】請求項4に係る発明では、顔料粒子の二次
体積平均粒子径が、10〜90nmであることが特徴で
あり、好ましくは20〜70nm、特に好ましくは20
〜50nmであり、本発明で規定する体積平均粒子径と
することにより、本発明の効果をいかんなく発揮するこ
とができ好ましい。
【0069】体積平均粒子径の測定は、例えば、光散乱
法、電気泳動法、レーザードップラー法等を用いた市販
の粒径測定機器により求めることができ、具体的粒径測
定装置としては、例えば、島津製作所製のレーザー回折
式粒径測定装置SLAD1100、粒径測定機(HOR
IBA LA−920)、マルバーン社製ゼータサイザ
ー1000等を挙げることができる。
【0070】請求項5に係る発明では、顔料粒子の平均
ゼータ電位として、−10〜−150mVであることが
特徴である。
【0071】本発明において、顔料粒子に上記で規定し
たゼータ電位を付与する方法として、特に制限はない
が、例えば、顔料分散時に用いる界面活性剤の種類や添
加量、電荷を有する添加剤の添加等を適宜選択すること
により、所望のゼータ電位を得ることができる。本発明
に係る平均ゼータ電位は、例えば、ELS−800(大
塚電子(株)製)等を用いて測定できるが、好ましくは
個々の顔料粒子についてのゼータ電位測定が可能な顕微
鏡電気泳動法を用いることであり、例えば、マイクロテ
ック社のZEECOM ZC−2000を挙げることが
でき、この装置を用いて、顔料粒子500個以上につい
てのゼータ電位を測定し、その算術平均値より求めるこ
とができる。
【0072】また、請求項6に係る発明では、請求項1
〜5で規定するインクジェット用顔料インクの表面張力
が、25〜45mN/mであることが特徴であり、好ま
しくは30〜40mN/mである。本発明の顔料インク
の表面張力の調整手段としては、後述の各種界面活性剤
を用いて、種類及び添加量を適宜調整することが好まし
い。
【0073】また、請求項7に係る発明では、請求項1
〜6で規定するインクジェット用顔料インクのpHが
7.0以上であることが特徴であるが、好ましくは8.
0〜10.0である。本発明の顔料インクに使用される
水性媒体で用いられるpH調整剤としては、例えば、モ
ノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノ
ールアミン等の各種有機アミン、水酸化ナトリウム、水
酸化リチウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸
物等の無機アルカリ剤、有機酸や、鉱酸が挙げられる。
【0074】また、請求項9に係る発明では、顔料イン
クの多価金属イオン含有量が、5ppm以下であること
が特徴であり、好ましくは0.1〜3ppm、特に好ま
しくは0.1〜1ppmである。本発明において、顔料
インク中の多価金属イオンの含有量を、上記で規定した
量とすることにより、高い光沢性、色再現性を有する顔
料インクを得ることができる。
【0075】本発明でいう多価金属イオンとは、例え
ば、Fe3+、Sr2+、Mg2+、Ca2+、Zn2+、Z
2+、Ni2+、Al3+などを挙げることができ、それら
は硫酸塩、塩化物、硝酸塩、酢酸塩、有機アンモニウム
塩、EDTA塩等で含有されている。
【0076】本発明の顔料インクにおいて、請求項10
に係る発明ではアニオン界面活性剤を、また請求項11
に係る発明ではノニオン界面活性剤を、また請求項12
に係る発明ではカチオン界面活性剤を、また請求項13
に係る発明ではアニオン界面活性剤とノニオン界面活性
剤とを含有していることが特徴である。
【0077】本発明で用いることのできる各界面活性剤
として、特に制限はないが、例えば、ジアルキルスルホ
コハク酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、脂
肪酸塩類等のアニオン性界面活性剤、ポリオキシエチレ
ンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルア
リルエーテル類、アセチレングリコール類、ポリオキシ
エチレン・ポリオキシプロピレンブロックコポリマー類
等のノニオン性界面活性剤、アルキルアミン塩類、第四
級アンモニウム塩類等のカチオン性界面活性剤が挙げら
れる。特にアニオン性界面活性剤およびノニオン性界面
活性剤を好ましく用いることができる。
【0078】また、本発明においては、高分子界面活性
剤も用いることができ、例えば、スチレン−アクリル酸
−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−ア
クリル酸共重合体、スチレン−マレイン酸−アクリル酸
アルキルエステル共重合体、スチレン−マレイン酸共重
合体、スチレン−メタクリル酸−アクリル酸アルキルエ
ステル共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、ス
チレン−マレイン酸ハーフエステル共重合体、ビニルナ
フタレン−アクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−マ
レイン酸共重合体等を挙げることができる。
【0079】請求項14に係る発明では、顔料粒子が、
表面に極性基を有していることが特徴である。
【0080】本発明でいう表面に極性基を有する顔料粒
子とは、顔料粒子表面に直接極性基で修飾させた顔料、
あるいは有機顔料母核を有する有機物で直接に又はジョ
イントを介して極性基が結合しているもの(以下、顔料
誘導体という)をいう。
【0081】極性基としては、例えば、スルホン酸基、
カルボン酸基、燐酸基、硼酸基、水酸基が挙げられる
が、好ましくはスルホン酸基、カルボン酸基であり、更
に好ましくは、スルホン酸基である。
【0082】本発明において、表面に極性基を有する顔
料粒子を得る方法としては、例えば、WO97/487
69号公報、特開平11−57458号公報、同11−
189739号公報、特開2000−265094公報
等に記載の顔料粒子表面をスルホン化剤、酸化剤等を用
いて修飾する方法、特開平11−49974号公報、特
開2000−273383公報、同2000−3030
14公報等に記載の顔料誘導体をミリングなどの処理で
顔料粒子表面に吸着させる方法、特願2000−377
068、同2001−1495、同2001−2349
66に記載の顔料を顔料誘導体と共に溶媒で溶解した
後、貧溶媒中で晶析させる方法等を挙げることができ、
いずれの方法でも容易に、表面に極性基を有する顔料粒
子を得ることができる。
【0083】本発明においては、極性基は、フリーでも
塩の状態でも良いし、あるいはカウンター塩を有してい
ても良い。カウンター塩としては、例えば、無機塩(リ
チウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシ
ウム、アルミニウム、ニッケル、アンモニウム)、有機
塩(トリエチルアンモニウム、ジエチルアンモニウム、
ピリジニウム、トリエタノールアンモニウム等)が挙げ
られ、好ましくは1価の価数を有するカウンター塩であ
る。
【0084】顔料表面を直接修飾する場合には、顔料表
面分子の0.1〜50%の範囲で修飾することが好まし
く、より好ましくは0.1〜20%である。
【0085】顔料誘導体を用いる場合の添加量は、顔料
に対して0.1mol%以上50mol%以下が好まし
い。0.1mol%未満では顔料粒子の成長及び凝集を
抑制する効果が少なくなり、50mol%を越えると期
待する程の効果が得られない。
【0086】請求項15に係る発明では、顔料粒子表面
が高分子化合物で被覆されていることが特徴である。
【0087】本発明でいう高分子化合物(以下、ポリマ
ーともいう)で表面を被覆した顔料粒子とは、例えば、
顔料粒子をコアとし、その表面をシェルとして高分子化
合物で被覆された粒子、あるいは、顔料粒子を含有した
高分子化合物粒子をコアとし、その表面をシェルとして
高分子化合物で被覆された粒子等を挙げることができ
る。
【0088】本発明に係る高分子化合物で表面を被覆し
た顔料粒子は、以下に記載の各種方法により調製するこ
とができる。
【0089】例えば、特開平8−71405号公報に記
載の顔料粒子を高分子化合物で分散させ、高分子化合物
を有機溶媒で溶解した後水中で転相乳化する方法、色材
協会誌、70、503(1997)に記載の顔料粒子表
面にモノマーを吸着させた後、重合させる方法、色材協
会誌、69、743(1996)及び同72、748
(1999)に記載の顔料粒子表面に重合開始剤を導入
した後、モノマーと共に重合させる方法等を挙げること
ができる。
【0090】上記記載の各方法において、顔料を分散さ
せた高分子化合物を有機溶媒で溶解した後、水中に転相
乳化する方法で用いることのできる高分子化合物は、樹
脂中に酸性基(例えば、−COOH、−SO3H)を有
し、酸型で有機溶媒に可溶で、アルカリまたはアミン等
の塩基性物質により中和され親水性が増加する高分子化
合物である。具体的には、アクリル系樹脂、スチレン系
樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、またはポリウ
レタン樹脂等が挙げられ、好ましくはアクリル系樹脂及
びスチレン系樹脂である。
【0091】また、顔料粒子表面にモノマーを吸着させ
た後、重合させる方法としては、含水液体中に顔料と極
性基含有ポリマーと疎水性モノマーを加え、一定時間モ
ノマーを吸着させた後、重合開始剤を加えて、一定時間
重合させる方法で得ることができる。
【0092】上記方法で用いることのできる極性基含有
モノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル
酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、
イタコン酸モノブチル、マレイン酸モノブチル、アシッ
ドホスホオキシエチルメタクリレート、アシッドホスホ
オキシプロピルメタクリレート、3−クロロ−2−アシ
ッドホスホオキシプロピルメタクリレート、2−アクリ
ルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−スルホ
エチルメタクリレートなどが挙げられる。
【0093】疎水性モノマーとしては、例えば、スチレ
ン、ビニルトルエン、2−メチルスチレン、t−ブチル
スチレンもしくはクロルスチレンの如き、各種のスチレ
ン系単量体(芳香族ビニルモノマー)類;アクリル酸メ
チル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、ア
クリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル
酸n−アミル、アクリル酸イソアミル、アクリル酸n−
ヘキシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸
n−オクチル、アクリル酸デシルもしくはアクリル酸ド
デシルの如き、各種のアクリル酸エステル類;メタクリ
ル酸メチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−
ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n−ア
ミル、メタクリル酸n−ヘキシル、メタクリル酸2−エ
チルヘキシル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル
酸デシルもしくはメタクリル酸ドデシルの如き、各種の
メタクリル酸エステル類;アクリル酸ヒドロキシエチル
もしくはメタクリル酸ヒドロキシプロピルの如き、各種
のヒドロキシル基(水酸基)含有モノマー類;またはN
−メチロール(メタ)アクリルアミドもしくはN−ブト
キシメチル(メタ)アクリルアミドの如き、各種のN−
置換(メタ)アクリル系単量体類などが挙げられる。
【0094】用いることのできる重合開始剤としては、
特に制限はなく、例えば、過酸化ベンゾイル、ジ−t−
ブチルペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド、t−
ブチルペルオキシドもしくは2−エチルヘキサノエート
の如き、各種の過酸化物;またはアゾビスイソブチロニ
トリルもしくはアゾビスイソバレロニトリルの如き、各
種のアゾ化合物などを挙げることができる。
【0095】また、顔料粒子表面に重合開始剤を導入し
た後、モノマーと共に重合させる方法としては、顔料の
官能基(例えば、アミノ基、水酸基)に、化学反応によ
りペルオキシカルボニル基等の過酸化基を導入する方
法、次亜塩素酸等の酸化剤によって顔料表面にカルボキ
シル基を生じさせ、そのカルボキシル基より重合を開始
する基を導入する方法等が挙げられる。これらの方法に
よって得られた重合開始基を表面に有する顔料に、上記
の疎水性モノマーと極性基含有モノマーとを重合するこ
とにより、高分子被覆顔料を得ることができる。
【0096】本発明において、顔料に対する高分子化合
物の被覆量は、1%以上100%以下であり、好ましく
は5%以上50%以下である。
【0097】本発明において、上記に記載した各顔料
は、顔料インク中に1〜30質量%配合されることが好
ましく、1.5〜25質量%配合されることが更に好ま
しい。上記顔料の配合量が1質量%に満たないと印字濃
度が不十分であり、30質量%を超えるとサスペンショ
ンの経時安定性が低下し、凝集等による粒径増大の傾向
があるので、上記範囲内とすることが好ましい。
【0098】請求項16に係る発明では、顔料インクが
水溶性高分子または水不溶性高分子分散液を含有してい
ることが特徴である。
【0099】水溶性高分子としての好ましい例としては
天然高分子が挙げられ、その具体例としては、にかわ、
ゼラチン、ガゼイン、若しくはアルブミンなどのたんぱ
く質類、アラビアゴム、若しくはトラガントゴムなどの
天然ゴム類、サボニンなどのグルコシド類、アルギン酸
及びアルギン酸プロピレングリコールエステル、アルギ
ン酸トリエタノールアミン、若しくはアルギン酸アンモ
ニウムなどのアルギン酸誘導体、メチルセルロース、カ
ルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロー
ス、若しくはエチルヒドロキシルセルロースなどのセル
ロース誘導体が挙げられる。
【0100】更に、水溶性高分子の好ましい例として合
成高分子が挙げられ、ポリビニルアルコール類、ポリビ
ニルピロリドン類、ポリアクリル酸、アクリル酸−アク
リルニトリル共重合体、アクリル酸カリウム−アクリル
ニトリル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共
重合体、若しくはアクリル酸−アクリル酸エステル共重
合体などのアクリル系樹脂、スチレン−アクリル酸共重
合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−メ
タクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−
α−メチルスチレン−アクリル酸共重合体、若しくはス
チレン−α−メチルスチレン−アクリル酸−アクリル酸
エステル共重合体などのスチレンアクリル酸樹脂、スチ
レン−マレイン酸共重合体、スチレン−無水マレイン酸
共重合体、ビニルナフタレン−アクリル酸共重合体、ビ
ニルナフタレン−マレイン酸共重合体、及び酢酸ビニル
−エチレン共重合体、酢酸ビニル−脂肪酸ビニルエチレ
ン共重合体、酢酸ビニル−マレイン酸エステル共重合
体、酢酸ビニル−クロトン酸共重合体、酢酸ビニル−ア
クリル酸共重合体などの酢酸ビニル系共重合体及びそれ
らの塩が挙げられる。これらの中で、特に好ましい例と
しては、ポリビニルピロリドン類が挙げられる。
【0101】水溶性高分子の分子量は、1,000以上
200,000以下が好ましい。更には、3,000以
上20,000以下がより好ましい。1,000未満で
は顔料粒子の成長及び凝集を抑制する効果が少なくな
り、200,000を越えると粘度上昇、溶解不良等の
問題が発生し易くなる。
【0102】水溶性高分子の添加量は、顔料に対して1
0質量%以上1,000質量%以下が好ましい。更に
は、50質量%以上200質量%以下がより好ましい。
10質量%未満では顔料粒子の成長及び凝集を抑制する
効果が少なくなり、1000質量%を越えると粘度上
昇、溶解不良等の問題が発生し易くなる。
【0103】また、本発明で用いることのできる水不溶
性高分子分散液(以下、ラテックスともいう)として、
特に制限はないが、例えば、スチレン−ブタジエン共重
合体、ポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジエン共
重合体、アクリル酸エステル共重合体、ポリウレタン、
シリコン−アクリル共重合体およびアクリル変性フッ素
授脂等のラテックスが挙げられる。ラテックスは、乳化
剤を用いてポリマー粒子を分散させたものであっても、
また乳化剤を用いないで分散させたものであってもよ
い。乳化剤としては界面活性剤が多く用いられるが、ス
ルホン酸基、カルボン酸基等の水に可溶な基を有するポ
リマー(例えば、可溶化基がグラフト結合しているポリ
マー、可溶化基を持つ単量体と不溶性の部分を持つ単量
体とから得られるポリマー)を用いることも好ましい。
【0104】また本発明の顔料インクでは、ソープフリ
ーラテックスを用いることが特に好ましい。ソープフリ
ーラテックスとは、乳化剤を使用していないラテック
ス、およびスルホン酸基、カルボン酸基等の水に可溶な
基を有するポリマー(例えば、可溶化基がグラフト結合
しているポリマー、可溶化基を持つ単量体と不溶性の部
分を持つ単量体とから得られるポリマー)を乳化剤とし
て用いたラテックスのことを指す。
【0105】近年ラテックスのポリマー粒子として、粒
子全体が均一であるポリマー粒子を分散したラテックス
以外に、粒子の中心部と外縁部で組成を異にしたコア・
シェルタイプのポリマー粒子を分散したラテックスも存
在するが、このタイプのラテックスも好ましく用いるこ
とができる。
【0106】本発明の顔料インクにおいて、ラテックス
中のポリマー粒子の平均粒径は10nm以上、300n
m以下であり、10nm以上、100nm以下であるこ
とがより好ましい。ラテックスの平均粒径が300nm
を越えると、画像の光沢感の劣化が起こり、10nm未
満であると耐水性、耐擦過性が不十分となる。ラテック
ス中のポリマー粒子の平均粒子径は、光散乱法、電気泳
動法、レーザードップラー法を用いた市販の粒径測定機
器により求めることができる。
【0107】本発明の顔料インクにおいて、ラテックス
は固形分添加量としてインクの全質量に対して0.1質
量%以上、20質量%以下となるように添加されるが、
ラテックスの固形分添加量を0.5質量%以上、10質
量%以下とすることが特に好ましい。ラテックスの固形
分添加量が0.1質量%未満では、耐水性に関して十分
な効果を発揮させることが難しく、また20質量%を越
えると、経時でインク粘度の上昇が起こったり、顔料分
散粒径の増大が起こりやすくなる等インク保存性の点で
問題が生じることが多い。
【0108】本発明の顔料インクでは、上記説明した以
外に、必要に応じて、出射安定性、プリントヘッドやイ
ンクカートリッジ適合性、保存安定性、画像保存性、そ
の他の諸性能向上の目的に応じて、公知の各種添加剤、
例えば、粘度調整剤、比抵抗調整剤、皮膜形成剤、紫外
線吸収剤、酸化防止剤、退色防止剤、防ばい剤、防錆剤
等を適宜選択して用いることができ、例えば、流動パラ
フィン、ジオクチルフタレート、トリクレジルホスフェ
ート、シリコンオイル等の油滴微粒子、特開昭57−7
4193号、同57−87988号及び同62−261
476号に記載の紫外線吸収剤、特開昭57−7419
2号、同57−87989号、同60−72785号、
同61−146591号、特開平1−95091号及び
同3−13376号等に記載されている退色防止剤、特
開昭59−42993号、同59−52689号、同6
2−280069号、同61−242871号および特
開平4−219266号等に記載されている蛍光増白剤
等を挙げることができる。
【0109】本発明で用いられる記録媒体としては、普
通紙、コート紙、インク液を吸収して膨潤するインク受
容層を設けた膨潤型インクジェット用記録紙、多孔質の
インク受容層を持った空隙型インクジェット用記録紙、
また基紙の代わりにポリエチレンテレフタレートフィル
ムなどの樹脂支持体を用いたものも用いることができる
が、記録媒体としては、多孔質インクジェット記録媒体
を用いることが好ましく、この組み合わせにより本発明
の効果を最も発揮することができる。
【0110】多孔質インクジェット記録媒体としては、
具体的には、空隙型インクジェット用記録紙又は空隙型
インクジェット用フィルムを挙げることができ、これら
はインク吸収能を有する空隙層が設けられている記録媒
体であり、空隙層は、主に親水性バインダーと無機微粒
子の軟凝集により形成されるものである。
【0111】空隙層の設け方は、皮膜中に空隙を形成す
る方法として種々知られており、例えば、二種以上のポ
リマーを含有する均一な塗布液を支持体上に塗布し、乾
燥過程でこれらのポリマーを互いに相分離させて空隙を
形成する方法、固体微粒子及び親水性又は疎水性バイン
ダーを含有する塗布液を支持体上に塗布し、乾燥後に、
インクジェット記録用紙を水或いは適当な有機溶媒を含
有する液に浸漬して固体微粒子を溶解させて空隙を作製
する方法、皮膜形成時に発泡する性質を有する化合物を
含有する塗布液を塗布後、乾燥過程でこの化合物を発泡
させて皮膜中に空隙を形成する方法、多孔質固体微粒子
と親水性バインダーを含有する塗布液を支持体上に塗布
し、多孔質微粒子中や微粒子間に空隙を形成する方法、
親水性バインダーに対して概ね等量以上の容積を有する
固体微粒子及び/又は微粒子油滴と親水性バインダーを
含有する塗布液を支持体上に塗布して固体微粒子の間に
空隙を作製する方法などが挙げられるが、本発明のイン
クを用いる上では、いずれも方法で設けられても、良い
結果を与える。
【0112】本発明のインクジェット画像記録方法で用
いることのできるインクジェットヘッドとしては、オン
デマンド方式でもコンティニュアス方式でも構わない。
また、吐出方式としては、電気−機械変換方式(例え
ば、シングルキャビティー型、ダブルキャビティー型、
ベンダー型、ピストン型、シェアーモード型、シェアー
ドウォール型等)、電気−熱変換方式(例えば、サーマ
ルインクジェット型、バブルジェット(登録商標)型
等)、静電吸引方式(例えば、電界制御型、スリットジ
ェット型等)及び放電方式(例えば、スパークジェット
型等)などを具体的な例として挙げることができるが、
いずれの吐出方式を用いても構わない。
【0113】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらに限定されない。
【0114】 実施例1 《顔料分散液の調製》 (マゼンタ顔料分散液1の調製) C.I.ピグメントレッド122 166g 〈ポリマー1〉 (モノマー組成比:スチレン/2−エチルヘキシルアクリレート/ n−ブチルアクリレート/メタクリル酸=59/11/15/15) 32g ジエチレングリコール 180g イオン交換水 1000g 上記各添加剤を混合した後、0.3mmのジルコニアビ
ーズを体積率で60%充填した横型ビーズミル(アシザ
ワ社製 システムゼータミニ)を用いて分散した。次い
で、イオン交換水で顔料濃度として5質量%になるまで
希釈した後、遠心分離操作を行った。次いで、上澄み液
を限外濾過装置を用いて、濃縮及び加水を繰り返し、電
気伝導度が2000μS/cm以下になるまで脱塩を行
って、マゼンタ顔料分散液1を調製した。
【0115】(マゼンタ顔料分散液2の調製)上記マゼ
ンタ顔料分散液1の調製において、ポリマー1に代え
て、下記ポリマー2を用いた以外は同様にして、マゼン
タ顔料分散液2を調製した。
【0116】 〈ポリマー2〉 モノマー組成比:スチレン/2−エチルヘキシルアクリレート/n−ブチルア クリレート/スチレンスルホン酸=64/16/15/5 (マゼンタ顔料分散液3の調製:自己分散顔料)6モル
/Lの塩酸溶液10gにアントラニル酸1.5gを加え
た後、5℃に冷却し、亜硝酸ナトリウム1.8gを加
え、攪拌した。そこに、C.I.ピグメントレッド12
2(クラリアント PV Fast Pink EB−
trans)の粉末を5g加え、攪拌しながら液温を8
0℃まで昇温し、窒素ガスの発生が無くなるまで加温を
続けた後、冷却した。次いで、アセトンを加えて、顔料
粒子を濾過、洗浄した後、イオン交換、限外濾過、遠心
分離の各操作を行い、マゼンタ顔料分散液3を得た。
【0117】(マゼンタ顔料分散液4の調製:自己分散
顔料)上記マゼンタ顔料分散液3の調製において、アン
トラニル酸に代えて同量のスルファニル酸に変更した以
外は同様にして、マゼンタ顔料分散液4を調製した。
【0118】(マゼンタ顔料分散液5の調製:自己分散
顔料)上記マゼンタ顔料分散液4の調製において、遠心
分離操作を行わなかった以外は同様にして、マゼンタ顔
料分散液5を調製した。
【0119】 (マゼンタ顔料分散液6の調製:自己分散顔料) C.I.ピグメントレッド122 100g スルホキナクリドン 8g イオン交換水 1000ml 上記各添加剤を混合した後、0.3mmのジルコニアビ
ーズを体積率で60%充填した横型ビーズミル(アシザ
ワ社製 システムゼータミニ)を用いて分散した。次い
で、イオン交換水で顔料濃度として5質量%になるまで
希釈した後、遠心分離操作を行った。次いで、上澄み液
を限外濾過装置を用いて、未吸着のスルホキナクリドン
の除去及び濃縮を行った後、遠心分離工程を経て、マゼ
ンタ顔料分散液6を調製した。
【0120】 (マゼンタ顔料分散液7の調製:自己分散顔料) C.I.ピグメントレッド122 30g スルホジメチルキナクリドン 1.95g ポリビニルピロリドン 100g ジメチルスルホキシド 2000g 10%水酸化ナトリウム溶液 500ml 上記各添加剤を混合、溶解した後、この溶液を、イオン
交換水2000ml中に、限外濾過で電気伝導度が20
00μS/m以下となるまで濃縮、加水を同時に行いな
がら、上記溶液を50ml/minの滴下速度で加え
て、マゼンタ顔料分散液7を調製した。
【0121】(マゼンタ顔料分散液8の調製:自己分散
顔料)上記マゼンタ顔料分散液7の調製において、C.
I.ピグメントレッド122の添加量を100g、スル
ホジメチルキナクリドンの添加量を6.5gに変更した
以外は同様にして、マゼンタ顔料分散液8を調製した。
【0122】(マゼンタ顔料分散液9の調製:自己分散
顔料)上記マゼンタ顔料分散液8の調製において、スル
ホジメチルキナクリドンの添加量を13gに変更した以
外は同様にして、マゼンタ顔料分散液9を調製した。
【0123】(マゼンタ顔料分散液10の調製:樹脂被
覆顔料)22gの前記ポリマー1と100gのC.I.
ピグメントレッド122を3000gのメチルエチルケ
トン中で、0.3mmのジルコニアビーズを体積率で6
0%充填した横型ビーズミル(アシザワ社製 システム
ゼータミニ)を用いて分散を行って、分散液を調製し
た。次いで、この分散液に100gのn−ブタノールを
添加した後、1モル/Lの水酸化ナトリウム溶液でpH
を7.0に調整した。次いでこの分散液を、滴下ロート
によりイオン交換水中に滴下した後、減圧下でメチルエ
チルケトン、n−ブタノールを除去し、次いで遠心分離
操作を施して、マゼンタ顔料分散液10を調製した。
【0124】(マゼンタ顔料分散液11の調製:樹脂被
覆顔料)上記マゼンタ顔料分散液10の調製において、
ポリマー1に代えて、下記ポリマー3を用いた以外は同
様にして、マゼンタ顔料分散液11を調製した。
【0125】 〈ポリマー3〉 モノマー組成比:スチレン/2−エチルヘキシルアクリレート/n−ブチル アクリレート/メタクリル酸/スチレンスルホン酸ナトリウム=59/11/ 15/15/1 (マゼンタ顔料分散液12の調製:樹脂被覆顔料) C.I.ピグメントレッド122 3g ピリジン 2ml アジピン酸ジクロリド 2ml テトラヒドロフラン 100ml 上記混合物を窒素気流下で、60℃で2時間反応させ
た。次いで、濾過操作により顔料反応物を分離し、これ
に20mlのt−ブチルヒドロパーオキサイドと0.4
gの水酸化ナトリウムを添加し、窒素気流下で、室温で
24時間反応させた。次いで、反応物を濾別し、テトラ
ヒドロフランで洗浄した後、反応物にテトラヒドロフラ
ンを30mlと下記モノマー1を1.5g添加し、80
℃で6時間反応させた。重合反応物にイオン交換水を適
量添加し、ジエタノールアミンでpHを7.0に調整し
た後、限外濾過による濃縮、加水を繰り返した後、遠心
分離操作を行って、マゼンタ顔料分散液12を調製し
た。
【0126】 〈モノマー1〉 組成比:スチレン/2−エチルヘキシルアクリレート/n−ブチルアクリレー ト/アクリル酸/スチレンスルホン酸ナトリウム=64/16/15/15/1 (マゼンタ顔料分散液13の調製:樹脂被覆顔料)スル
ホ琥珀酸ジオクチルナトリウムを用いて分散したC.
I.ピグメントレッド122の10質量%水分散液の1
0gに、下記モノマー2を含む添加剤を加えた後、80
℃で6時間重合反応をさせた。
【0127】 〈モノマー2〉 (組成比:スチレン/2−エチルヘキシルアクリレート/メタクリル酸 =64/16/15) 2g エタノール 5g 過硫酸カリウム 0.01g 重合反応後、限外濾過による濃縮、加水を繰り返した
後、遠心分離操作を行って、マゼンタ顔料分散液13を
調製した。
【0128】(マゼンタ顔料分散液14の調製:樹脂被
覆顔料)上記マゼンタ顔料分散液13の調製において、
遠心分離操作を行わなかった以外は同様にして、マゼン
タ顔料分散液14を調製した。
【0129】(マゼンタ顔料分散液15の調製:樹脂被
覆顔料)上記マゼンタ顔料分散液13の調製において、
モノマー2に代えて、下記モノマー3を用いた以外は同
様にして、マゼンタ顔料分散液15を調製した。
【0130】 〈モノマー3〉 組成比:スチレン/2−エチルヘキシルアクリレート/メタクリル酸/ スチレンスルホン酸=64/16/20/1 (マゼンタ顔料分散液16の調製:樹脂被覆顔料)上記
マゼンタ顔料分散液15の調製において、遠心分離操作
を行わなかった以外は同様にして、マゼンタ顔料分散液
16を調製した。
【0131】以上のようにして調製した各マゼンタ顔料
分散液の詳細をまとめて、表1に示す。
【0132】
【表1】
【0133】《顔料インクの調製》次いで、上記で調製
したマゼンタ顔料分散液1〜16を用いて、マゼンタ顔
料インク1〜33を調製した。
【0134】各マゼンタ顔料分散液に、純水および表2
に記載のインク溶剤、多価金属イオン水溶液、界面活性
剤、ラテックス、高分子化合物を、表2に記載の濃度と
なるように加えて各マゼンタ顔料インクを調製した。な
お、各マゼンタ顔料分散液は、顔料インク中の顔料濃度
が3質量%となるように添加量を適宜調整した。また、
マゼンタ顔料分散液中の顔料濃度が不足し、顔料インク
中の顔料濃度として3%に調整できない場合には、顔料
分散液を減圧下、水を除去し濃縮して調製した。
【0135】顔料インク番号1〜31のインク溶剤とし
ては、エチレングリコール:EG(16.3)/グリセ
リン:gly(21.1)/トリエチレングリコールモ
ノブチルエーテル:TEGBE(10.0)の混合溶媒
を用い、表中に記載のインク中における各溶剤の質量%
で用いた。なお、各インク溶剤の括弧内の数値は、SP
値を表す。
【0136】また、顔料インク番号32、33について
は、インク溶剤として、上記構成において、TEGBE
(10.0)に代えて、2−エトキシエタノール(1
1.4)、2−メトキシエタノール(12.1)にそれ
ぞれ変更した。
【0137】また、多価金属イオン水溶液としては、鉄
イオンとして塩化第二鉄の0.1%水溶液を用い、表2
に記載の濃度となるように調整した。また、pHは、
0.1モル/Lの硝酸水溶液または水酸化ナトリウム水
溶液を用い、表3に記載のpHとなるように調整した。
【0138】表2に、各顔料インクの詳細を示す。表2
中の各略称の具体的化合物は、以下の通りである。
【0139】 SA−1:ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(ア
ニオン界面活性剤) LX−1:ジュリマーFC−60(アクリル系ソープフ
リーラテックス:日本純薬製) P−1:ジョンクリル61J(水溶性アクリル系ポリマ
ー:ジョンソンポリマー社製) P−2:ポリビニルアルコール(クラレ社製) インク溶剤A:EG/gly/2−エトキシエタノール
=10/10/10 インク溶剤B:EG/gly/2−メトキシエタノール
=10/10/10
【0140】
【表2】
【0141】《各顔料インクの特性値の測定》上記作製
した各顔料インクについて、下記の各特性値の測定を行
い、得られた結果を表3に示す。
【0142】〈pH及び表面張力の測定〉pH及び表面
張力は、常法に従い測定した。
【0143】〈顔料粒子の一次平均粒子径の測定〉上記
調製した各顔料インクを透過型電子顕微鏡で観察し、無
作為に粒子1,000個の長径を測定し、その平均をも
って一次平均粒子径を算出した。
【0144】〈針状係数1〜3の顔料粒子比率の測定〉
各顔料インクを0.01%顔料濃度に希釈し、顔料イン
ク液滴をポリエチレンテレフタレートフィルム上に滴
下、乾燥させた後、真空蒸着装置として、JFD−70
00型(日本電子社製)を用いて試料を作製し、FE−
SEMとしては、S−5000H型(日立製作所製)を
用いて加速電圧2.0kVにて顔料粒子個数が1000
個以上となるように視野数を選び観察した。画像は、デ
ジタル化し接続されたファイリング装置(VIDEOB
ANK)に転送しMOディスク中に保存した。続いて、
LUZEX−III型(ニレコ社製)画像処理装置にて粒
子の重なりや接触がある場合はマニュアル操作にて粒子
を抽出し、それぞれの粒子に対して針状比率(MX L
NG/WIDTH)を測定し、1〜3の針状比率を有す
る顔料粒子の比率を算出した。
【0145】〈顔料インクの二次平均粒子径の測定〉上
記調製した各顔料インクを1000倍に希釈した後、マ
ルバーン社製ゼータサイザー1000を用いて、二次粒
子径測定を行った。
【0146】〈顔料粒子のゼータ電位の測定〉顔料イン
ク液を、1000倍に希釈した後、ELS−800(大
塚電子(株)製)を用いて測定した。
【0147】
【表3】
【0148】《マゼンタ画像の形成及び評価》 (画像出力)得られた各マゼンタ顔料インクをインクカ
ートリッジに収納した後、ノズル孔径20μm、駆動周
波数12kHz、1色当たりのノズル数128、同色間
のノズル密度180dpiであるピエゾ型ヘッドを搭載
し、最大記録密度720×720dpiのオンデマンド
型のインクジェットプリンタを使用して、コニカ(株)
製インクジェットペーパー フォトライクQPに画像を
出力した。なお、本発明で言うdpiとは、2.54c
m(1inch)当たりのドット数をいう。出力画像と
しては、出力濃度を0%から100%の間を16段階に
分割したウェッジ画像(各濃度について3cm×3cm
のパッチ状に出力)を用いた。また、同じ画像データ
を、デジタルミニラボQD−21 PLUS(コニカ
製)を用い、コニカカラーQAペーパータイプA7上に
出力し、現像処理して比較用のカラー銀塩写真画像を作
成し、下記の評価を行った。
【0149】(耐光性の評価)耐光性については、上記
作成した画像のうち、反射濃度が約1.0のウェッジ画
像を用い、キセノン・フェードメーター中にて70,0
00luxのキセノン光を240時間照射した後、反射
濃度の残存率{(キセノン光照射後の反射濃度)÷(キ
セノン光照射前の反射濃度)×100(%)}を算出し
た。
【0150】(光沢性の評価)光沢についても、銀塩写
真同等の光沢が得られたか否かを判定するため、上記で
作成したウェッジ画像を、同時に作成した比較用のカラ
ー銀塩写真画像と比較評価した。評価は20人の一般評
価者による目視評価を行い、以下の基準に則り判定し
た。
【0151】 5:銀塩写真と同等と評価した人が18人以上 4:銀塩写真と同等と評価した人が15人〜17人 3:銀塩写真と同等と評価した人が11人〜14人 2:銀塩写真と同等と評価した人が8人〜10人 1:銀塩写真と同等と評価した人が7人以下 (透明感の評価)透明感についても、その画像が銀塩写
真と同等の透明感が得られたか否かを判定するため、上
記で作成したウェッジ画像を、同時に作成した比較用の
カラー銀塩写真画像と比較評価した。評価は20人の一
般評価者による目視評価を行い、以下の基準に則り判定
した。
【0152】 5:銀塩写真と同等と評価した人が18人以上 4:銀塩写真と同等と評価した人が15人〜17人 3:銀塩写真と同等と評価した人が11人〜14人 2:銀塩写真と同等と評価した人が8人〜10人 1:銀塩写真と同等と評価した人が7人以下 以上により得られた評価結果を、表4に示す。
【0153】
【表4】
【0154】表4より明らかなように、本発明の顔料粒
子の一次粒子径の数平均が50nm未満であり、かつ針
状比率(一次粒子の最大長/最小巾)が1〜3の顔料粒
子を20個数%以上含有する顔料インクは、比較例に対
し、カラー銀塩写真画像と同等以上の光沢性、透明性を
有し、かつ耐光性に優れていることが判る。更に、本発
明の効果は、顔料として、SP値が9〜12の溶剤を規
定量含有すること、自己分散顔料粒子あるいは樹脂被覆
顔料粒子を用いること、pH、表面張力、顔料粒子の粒
径を本発明で規定する範囲とすること、界面活性剤を用
いること、多価金属イオンを規定量以下とすること、イ
ンク溶剤量をコントロールすること、水溶性高分子を用
いることにより、その効果がより一層発揮されているこ
とを確認することができた。
【0155】実施例2 (顔料インクセットの作製)実施例1で調製したマゼン
タ顔料分散液1、2、4、5、6、7、8、10、1
1、15、16の調製方法に準じて、各イエロー顔料分
散液(Y−1〜Y−11)、シアン顔料分散液(C−1
〜C−11)、ブラック顔料分散液(B−1〜B−1
1)を調製した。なお、イエロー顔料としては、C.
I.ピグメントイエロー128のスルホン化物、シアン
顔料としてはスルホ銅フタロシアニン(スルホン化率
1.5)、ブラック顔料としては、上記イエロー、マゼ
ンタ及びシアン顔料を混合して調製した。
【0156】上記調製したイエロー、シアン、ブラック
の各色顔料分散液を用いて、実施例1で記載のマゼンタ
顔料インク8の条件に準じて、各色の顔料インクを調製
し、顔料インクセット1〜11を作製した。
【0157】以上により作製した顔料インクセット1〜
11の各顔料粒子について、実施例1に記載の方法に従
い、ゼータ電位、顔料粒子の一次平均粒径、針状形数1
〜3の粒子比率を測定し、得られた結果を表5に示す。
【0158】
【表5】
【0159】《画像出力及び評価》 (画像出力)得られた各顔料インクセットをインクカー
トリッジに収納した後、ノズル孔径20μm、駆動周波
数12kHz、1色当たりのノズル数128、同色間の
ノズル密度180dpiであるピエゾ型ヘッドを搭載
し、最大記録密度720×720dpiのオンデマンド
型のインクジェットプリンタを使用して、コニカ(株)
製インクジェットペーパー フォトライクQPに画像を
出力した。
【0160】出力画像としては、出力濃度を0%から1
00%の間を16段階に分割したウェッジ画像(各濃度
について3cm×3cmのパッチ状に出力)と財団法人
・日本規格協会発行の高精細カラーデジタル標準画像デ
ータ「N5・自転車」(1995年12月発行)を出力
画像として使用した。また、同じ画像を、デジタルミニ
ラボQD−21 PLUS(コニカ製)を用い、コニカ
カラーQAペーパータイプA7上に出力し、現像処理し
て比較用のカラー銀塩写真画像を作成し、実施例1に記
載の方法で、光沢性、透明感、耐光性の測定を行い、更
に下記の方法により総合画質評価を行った。なお、耐光
性は各色インクの平均残存率で表示した。
【0161】(総合画質評価)上記方法で画像形成を行
った財団法人・日本規格協会発行の高精細カラーデジタ
ル標準画像データ「N5・自転車」(1995年12月
発行)を出力画像について、任意に10人のパネラーを
選び、目視観察にて、下記の基準に則り質感の評価を行
った。なお、評価時の視距離は300〜400mmで、
照度は1000±50ルックスとした。
【0162】 5:出力画像に、質感、深み、透明感があり、写真画像
に匹敵する画質である 4:出力画像に、質感、深み、透明感が感じられ、写真
画像に近似の画質である 3:出力画像に、質感、深み、透明感が若干不足し、僅
かに写真画像に劣る画質である 2:出力画像に、質感、深み、透明感が不足し、写真画
像に劣る画質である 1:出力画像に、質感、深み、透明感が全くなく、写真
画像とはかけ離れた画質である なお、評価は各パネラーの評価値を平均して、その値を
四捨五入して表示した。
【0163】以上により得られた結果を表6に示す。
【0164】
【表6】
【0165】表6より明らかなように、実施例1の結果
と同様に、Y、M、C、Kの多色インクにおいても、本
発明の顔料粒子の一次粒子径の数平均が50nm未満で
あり、かつ針状比率(一次粒子の最大長/最小巾)が1
〜3の顔料粒子を20個数%以上含有する顔料インクセ
ットは、比較例に対し、カラー銀塩写真画像と同等以上
の光沢性、透明性を有し、かつ耐光性及び総合画質に優
れていることが判る。更に、本発明の効果は、顔料とし
て、自己分散顔料粒子あるいは樹脂被覆顔料粒子を用い
ることにより、その効果がより一層発揮されていること
を確認することができた。
【0166】
【発明の効果】本発明により、インクジェット記録画像
の光沢性、色再現性(画像の透明性)が良好で、耐光性
に優れたインクジェット用顔料インクとそれを用いたイ
ンクジェットカートリッジ、インクジェット画像記録方
法及びインクジェット記録画像を提供することができ
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 志村 保男 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内 Fターム(参考) 2C056 FC01 2H086 BA02 BA52 BA53 BA55 BA59 BA60 BA62 4J039 BD03 BE01 BE12 BE22 CA06 GA24

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも顔料粒子、親水性溶剤及び水
    を含有するインクジェット用顔料インクにおいて、該イ
    ンクジェット用顔料インクの少なくとも一色が、該顔料
    粒子の一次粒子径の数平均が50nm未満であり、かつ
    針状比率(一次粒子の最大長/最小巾)が1〜3の顔料
    粒子を20個数%以上含有することを特徴とするインク
    ジェット用顔料インク。
  2. 【請求項2】 前記親水性溶剤の1〜30質量%が、S
    P値が9〜12の溶剤であることを特徴とする請求項1
    に記載のインクジェット用顔料インク。
  3. 【請求項3】 針状比率(一次粒子の最大長/最小巾)
    が1〜2の顔料粒子を40個数%以上含有することを特
    徴とする請求項2に記載のインクジェット用顔料イン
    ク。
  4. 【請求項4】 前記顔料粒子の二次体積平均粒子径が、
    10〜90nmであることを特徴とする請求項1〜3の
    いずれか1項に記載のインクジェット用顔料インク。
  5. 【請求項5】 前記顔料粒子の平均ゼータ電位が−10
    〜−150mVであることを特徴とする請求項1〜4の
    いずれか1項に記載のインクジェット用顔料インク。
  6. 【請求項6】 表面張力が、25〜45mN/mである
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の
    インクジェット用顔料インク。
  7. 【請求項7】 pHが、7.0以上であることを特徴と
    する請求項1〜6のいずれか1項に記載のインクジェッ
    ト用顔料インク。
  8. 【請求項8】 前記親水性溶剤含有量が、5〜70質量
    %であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項
    に記載のインクジェット用顔料インク。
  9. 【請求項9】 多価金属イオン含有量が、5ppm以下
    であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に
    記載のインクジェット用顔料インク。
  10. 【請求項10】 アニオン界面活性剤を含有することを
    特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載のインク
    ジェット用顔料インク。
  11. 【請求項11】 ノニオン界面活性剤を含有することを
    特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載のインク
    ジェット用顔料インク。
  12. 【請求項12】 カチオン界面活性剤を含有することを
    特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載のインク
    ジェット用顔料インク。
  13. 【請求項13】 アニオン界面活性剤とノニオン界面活
    性剤とを含有することを特徴とする請求項1〜9のいず
    れか1項に記載のインクジェット用顔料インク。
  14. 【請求項14】 前記顔料粒子が、表面に極性基を有し
    ていることを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項
    に記載のインクジェット用顔料インク。
  15. 【請求項15】 前記顔料粒子が、表面を高分子化合物
    で被覆されていることを特徴とする請求項1〜13のい
    ずれか1項に記載のインクジェット用顔料インク。
  16. 【請求項16】 水溶性高分子または水不溶性高分子分
    散液を含有することを特徴とする請求項1〜15のいず
    れか1項に記載のインクジェット用顔料インク。
  17. 【請求項17】 請求項1〜16のいずれか1項に記載
    のインクジェット用顔料インクを少なくとも1つ収容し
    たインク収容部を有することを特徴とするインクジェッ
    トカートリッジ。
  18. 【請求項18】 請求項1〜16のいずれか1項に記載
    のインクジェット用顔料インクを少なくとも1つ用いて
    画像形成することを特徴とするインクジェット画像記録
    方法。
  19. 【請求項19】 請求項1〜16のいずれか1項に記載
    のインクジェット用顔料インクを少なくとも1つ用い
    て、インクジェット画像記録を行うことにより形成され
    たことを特徴とするインクジェット記録画像。
JP2001323318A 2001-10-22 2001-10-22 インクジェット用顔料インクとそれを用いたインクジェットカートリッジ及びインクジェット画像記録方法 Expired - Fee Related JP4474820B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001323318A JP4474820B2 (ja) 2001-10-22 2001-10-22 インクジェット用顔料インクとそれを用いたインクジェットカートリッジ及びインクジェット画像記録方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001323318A JP4474820B2 (ja) 2001-10-22 2001-10-22 インクジェット用顔料インクとそれを用いたインクジェットカートリッジ及びインクジェット画像記録方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003128961A true JP2003128961A (ja) 2003-05-08
JP4474820B2 JP4474820B2 (ja) 2010-06-09

Family

ID=19140226

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001323318A Expired - Fee Related JP4474820B2 (ja) 2001-10-22 2001-10-22 インクジェット用顔料インクとそれを用いたインクジェットカートリッジ及びインクジェット画像記録方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4474820B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005112872A (ja) * 2003-10-02 2005-04-28 Seiko Epson Corp インクジェット記録用インク組成物
JP2006002141A (ja) * 2004-05-17 2006-01-05 Seiko Epson Corp 水性顔料インク組成物およびその製造方法
JP2008089763A (ja) * 2006-09-29 2008-04-17 Dainippon Printing Co Ltd カラーフィルターの製造方法、並びに液晶表示装置の製造方法
JP2009029888A (ja) * 2007-07-25 2009-02-12 Canon Inc 顔料インク組成物および塗料
JP2012067265A (ja) * 2010-09-27 2012-04-05 Fujifilm Corp 黒色系インクジェット記録用インク組成物およびインクジェット画像形成方法
JP2014168853A (ja) * 2013-03-01 2014-09-18 Seiko Epson Corp インクジェット記録装置

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005112872A (ja) * 2003-10-02 2005-04-28 Seiko Epson Corp インクジェット記録用インク組成物
JP4718770B2 (ja) * 2003-10-02 2011-07-06 セイコーエプソン株式会社 インクジェット記録用インク組成物
JP2006002141A (ja) * 2004-05-17 2006-01-05 Seiko Epson Corp 水性顔料インク組成物およびその製造方法
JP2012087309A (ja) * 2004-05-17 2012-05-10 Seiko Epson Corp 水性顔料インク組成物およびその製造方法
JP2008089763A (ja) * 2006-09-29 2008-04-17 Dainippon Printing Co Ltd カラーフィルターの製造方法、並びに液晶表示装置の製造方法
JP2009029888A (ja) * 2007-07-25 2009-02-12 Canon Inc 顔料インク組成物および塗料
US7927412B2 (en) 2007-07-25 2011-04-19 Canon Kabushiki Kaisha Pigment ink composition and coating material
JP2012067265A (ja) * 2010-09-27 2012-04-05 Fujifilm Corp 黒色系インクジェット記録用インク組成物およびインクジェット画像形成方法
JP2014168853A (ja) * 2013-03-01 2014-09-18 Seiko Epson Corp インクジェット記録装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP4474820B2 (ja) 2010-06-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1057877B1 (en) Process for preparing an ink jet ink
WO2006001547A1 (ja) シアンインク及びインクセット
WO2006019661A1 (en) Pigment dispersion with polymeric dispersant
JP4284988B2 (ja) 水性分散液、インクジェット用インク及び画像形成方法
JP2007186642A (ja) インク組成物、これを用いた記録方法、及び記録物
JP2004256737A (ja) インクジェット用水性シアンインクとそれを用いたインクジェット用カラーインクセット及び画像形成方法
JP4232367B2 (ja) インクジェット用顔料インクとそれを用いたインクジェットカートリッジ、インクジェット画像記録方法及びインクジェット記録画像
JP2003096338A (ja) インクジェット用顔料インクとそれを用いたインクジェットカートリッジ、インクジェット画像記録方法及びインクジェット記録画像
JP2003096350A (ja) インクジェット用顔料インクとそれを用いたインクジェットカートリッジ、インクジェット画像記録方法及びインクジェット記録画像
JP4474820B2 (ja) インクジェット用顔料インクとそれを用いたインクジェットカートリッジ及びインクジェット画像記録方法
JP4281277B2 (ja) インクジェット用顔料インクとそれを用いたインクジェットカートリッジ及びインクジェット画像記録方法
JP3972637B2 (ja) インクジェット用顔料インクとそれを用いたインクジェットカートリッジ及びインクジェット画像記録方法
JP3969056B2 (ja) インクジェット用顔料インクとそれを用いたインクジェットカートリッジ、インクジェット画像記録方法及びインクジェット記録画像
JP2005105227A (ja) インクジェット用水性インク
JP4433652B2 (ja) インクジェット用顔料インクとそれを用いたインクジェットカートリッジ及びインクジェット画像形成方法
JP4045779B2 (ja) インクジェット用カラーインクセットとそれを用いたインクジェットカートリッジ及びインクジェット画像記録方法
JP2004189928A (ja) 顔料分散液の製造方法
JP3951692B2 (ja) インクジェット用顔料インクとそれを用いたインクジェットカートリッジ及びインクジェット画像記録方法
JP2012102247A (ja) インクジェット記録用インク、インクカートリッジ、及びインクジェット記録装置
JP3915472B2 (ja) インクジェット用インクとそれを用いたインクジェットカートリッジ、インクジェット画像記録方法及びインクジェット記録画像
JP4106916B2 (ja) インクジェット用カラーインクセットとそれを用いたインクジェットカートリッジ及びインクジェット画像記録方法
JP2003096353A (ja) インクジェット用顔料インクとそれを用いたインクジェットカートリッジ、インクジェット画像記録方法及びインクジェット記録画像
JP3972636B2 (ja) インクジェット用顔料インクとそれを用いたインクジェットカートリッジ及びインクジェット画像記録方法
JP2003096358A (ja) インクジェット用インクとそれを用いたインクジェットカートリッジ、インクジェット画像記録方法及びインクジェット記録画像
JP2001234102A (ja) インクジェットインク組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040628

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060623

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060718

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060919

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070123

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070322

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070522

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070619

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090407

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090604

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091208

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091226

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100216

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100301

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4474820

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130319

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140319

Year of fee payment: 4

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees