JP2003128898A - ポリエステル樹脂組成物 - Google Patents

ポリエステル樹脂組成物

Info

Publication number
JP2003128898A
JP2003128898A JP2001325085A JP2001325085A JP2003128898A JP 2003128898 A JP2003128898 A JP 2003128898A JP 2001325085 A JP2001325085 A JP 2001325085A JP 2001325085 A JP2001325085 A JP 2001325085A JP 2003128898 A JP2003128898 A JP 2003128898A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acid
aliphatic polyester
resin composition
polyester
weight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001325085A
Other languages
English (en)
Inventor
Kunihiro Iwai
邦浩 岩井
Hiroshi Ito
宏 伊藤
Michihiro Jiyoujima
理浩 城島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Shokubai Co Ltd
Original Assignee
Nippon Shokubai Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Shokubai Co Ltd filed Critical Nippon Shokubai Co Ltd
Priority to JP2001325085A priority Critical patent/JP2003128898A/ja
Publication of JP2003128898A publication Critical patent/JP2003128898A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Biological Depolymerization Polymers (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Polyesters Or Polycarbonates (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 生分解性の脂肪族ポリエステルを用いた組成
物における、重量平均分子量の確保と流動性の確保の両
立を可能とし、その結果、機械的強度に優れるとともに
成形性も良好であるという利点を合わせ持つポリエステ
ル樹脂組成物、および、該樹脂組成物に好適に用いるこ
とのできる脂肪族ポリエステルを提供する。 【解決手段】 本発明にかかるポリエステル樹脂組成物
は、生分解性の脂肪族ポリエステルを必須とする樹脂分
を含む樹脂組成物であって、前記樹脂組成物について粘
度指数(MI)を測定したときの、前記樹脂分の重量平
均分子量をX、前記粘度指数(MI)をY(g/10m
in)とすると、これらが特定式(1)に示す関係を満
たす、ことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、成形材料用などと
して好ましく使用でき、しかも、生分解性をも有するポ
リエステル樹脂組成物、および、該樹脂組成物に好適に
用いることのできる脂肪族ポリエステルに関する。詳し
くは、機械的強度に繋がる重量平均分子量を備えながら
高い流動性を持ち、しかも、使用後の廃棄処分を考慮し
た生分解性をも兼ね備えた、成型加工性等に優れた、ポ
リエステル樹脂組成物、および、該樹脂組成物に好適に
用いることのできる脂肪族ポリエステルに関する。
【0002】
【従来の技術】脂肪族ポリエステルは、一般に、生分解
性を有するため、これを樹脂分として含むポリエステル
樹脂組成物は、その特徴を生かし、繊維、シート、フィ
ルム、その他の成形品に加工することで、成形品使用後
の廃棄処分における環境負荷の軽減に寄与することが期
待されている。しかし、従来のポリエステル樹脂組成物
は、工業上の生産性と言う観点から見ると、問題があっ
た。すなわち、機械的強度を高めるために樹脂分の重量
平均分子量を高くなるようにすると、溶融粘度が高くな
り、流動性が低下して、成形性を低下させると言う問題
である。
【0003】それでは、流動性が高ければ良いかと言う
と、そうではなく、機械的強度やその他の製品特性に繋
がる樹脂分の重量平均分子量の確保も重要である。この
ような事情は、成形用途以外に使用されるポリエステル
樹脂組成物でも同様である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明が解決
しようとする課題は、生分解性の脂肪族ポリエステルを
用いた組成物における、重量平均分子量の確保と流動性
の確保の両立を可能とし、その結果、機械的強度に優れ
るとともに成形性も良好であるという利点を合わせ持つ
ポリエステル樹脂組成物、および、該樹脂組成物に好適
に用いることのできる脂肪族ポリエステルを提供するこ
とである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するために鋭意検討し、その過程で、樹脂分の重量
平均分子量と組成物全体の流動性との適度のバランスが
重要であり、この適度のバランスを確実に得るための指
標を見出すことが必要であると確信して、思考錯誤と実
験を重ねた。そして見出したのが、以下に述べる式であ
る。本発明は、このようにして完成された。また、本発
明者は、環状酸無水物と環状エーテルとの開環重合によ
り得られる重合体を、鎖延長剤である多価酸無水物と反
応させることにより得られる脂肪族ポリエステルであれ
ば、上記課題を一挙に解決できることを見出し、本発明
を完成した。
【0006】すなわち、本発明にかかるポリエステル樹
脂組成物は、生分解性の脂肪族ポリエステルを必須とす
る樹脂分を含む樹脂組成物であって、前記樹脂組成物に
ついて粘度指数(MI)を測定したときの、前記樹脂分
の重量平均分子量をX、前記粘度指数(MI)をY(g
/10min)とすると、これらが下式(1)を満た
す、 −1.3×10-5<{log(Y/660)}/X<0 (1) ことを特徴とする。
【0007】また、本発明にかかる脂肪族ポリエステル
は、環状酸無水物と環状エーテルとを開環重合して得ら
れる重合体と多価酸無水物とを反応させてなる、ことを
特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかるポリエステ
ル樹脂組成物および脂肪族ポリエステルの好ましい実施
の形態について詳しく説明する。 〔ポリエステル樹脂組成物〕本発明にかかるポリエステ
ル樹脂組成物(以下、本発明の樹脂組成物と称すること
がある。)は、脂肪族ポリエステルを必須とする樹脂分
を含む樹脂組成物であり、該樹脂分は脂肪族ポリエステ
ルのみであっても他の樹脂を含む場合であってもよい。
また、本発明の樹脂組成物には、樹脂分以外に他の成分
を含むものとする。
【0009】上記脂肪族ポリエステルは、上述のよう
に、本発明にかかるポリエステル樹脂組成物中の樹脂分
における必須成分である。上記脂肪族ポリエステルは、
その重量平均分子量は、100,000〜500,00
0が好ましく、より好ましくは120,000〜40
0,000、さらにより好ましくは140,000〜3
00,000である。上記重量平均分子量が、100,
000未満の場合は、本発明の樹脂組成物から得られる
成形体が脆くなったり強度不十分になったりするおそれ
があり、500,000を超える場合は、本発明の樹脂
組成物の流動性が低くなり過ぎて成形が困難となるおそ
れがある。
【0010】上記脂肪族ポリエステルとしては、特に限
定はされないが、具体的には、多塩基酸(あるいはそ
のエステル)とグリコールとを縮重合して得られる重合
体、ヒドロキシカルボン酸(あるいはそのエステル)
を縮重合して得られる重合体、環状酸無水物と環状エ
ーテルとを開環重合して得られる重合体、環状エステ
ルを開環重合して得られる重合体、などを好ましく挙げ
ることができる。において、多塩基酸(あるいはその
エステル)としては、特に限定はされないが、例えば、
炭素数2以上の脂肪族ジカルボン酸(あるいはそのエス
テル)、好ましくは炭素数2〜6の脂肪族ジカルボン酸
(あるいはそのエステル)であることが好ましく、コハ
ク酸、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、アゼライ
ン酸、デカンジカルボン酸、オクタデカンジカルボン
酸、ダイマー酸、あるいはそれらのエステル等が挙げら
れるが、なかでも、炭素数2〜6の脂肪族ジカルボン酸
(あるいはそのエステル)がより好ましく、コハク酸、
アジピン酸などが挙げられる。同様に、において、グ
リコールとしては、特に限定はされないが、例えば、炭
素数2以上の脂肪族グリコール、好ましくは炭素数2〜
6の脂肪族グリコールであることが好ましく、エチレン
グリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパン
ジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリ
コール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサン
ジオール、デカメチレングリコールなどが挙げられる
が、なかでも、炭素数2〜4の脂肪族グリコールがより
好ましく、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオー
ルなどが挙げられる。また、グリコール成分の一部とし
て、ポリオキシアルキレングリコールを用いることもで
き、具体的には、特に限定されるわけではないが、例え
ば、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピ
レングリコール、ポリオキシテトラメチレングリコール
およびこれらの共重合体を挙げることができる。上記多
塩基酸およびグリコールについては、得られる脂肪族ポ
リエステルの融点、生分解性、経済性を考慮すると、コ
ハク酸とエチレングリコールとの組み合わせ、および/
または、コハク酸と1,4−ブタンジオールとの組み合
わせが好ましく、なかでも、前者のコハク酸とエチレン
グリコールとの組み合わせがより好ましい。すなわち、
本発明でいう脂肪族ポリエステルとしては、コハク酸と
エチレングリコールとを重合してなる樹脂、および/ま
たは、コハク酸と1,4−ブタンジオールとを重合して
なる樹脂が好ましく、なかでも、前者の樹脂、つまり、
ポリエチレンサクシネートであることがより好ましい。
【0011】上記の脂肪族ポリエステルを得る場合、
反応温度は、160〜250℃とすることが好ましく、
170〜240℃がより好ましい。160℃未満の場
合、反応が進まず目的の脂肪族ポリエステルが得られな
いおそれがあり、250℃を超える場合は、熱変性物な
どのゲル状分が多くなり、本発明の効果が得られないお
それがある。また、反応時間については、特に限定され
るわけではなく、上記反応温度に応じ、適宜設定すれば
よい。においては、ヒドロキシカルボン酸としては、
限定はされないが、例えば、グリコール酸、乳酸、3−
ヒドロキシプロピオン酸、3−ヒドロキシ−2,2−ジ
メチルプロピオン酸、3−ヒドロキシ−3−メチル−酪
酸、3−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ酪酸、3−ヒ
ドロキシ吉草酸、4−ヒドロキシ吉草酸、5−ヒドロキ
シ吉草酸、6−ヒドロキシカプロン酸、クエン酸、リン
ゴ酸およびこれらのエステル等が挙げられる。重縮合反
応としては、通常のエステル交換法またはエステル化法
さらには両方の併用によっても何らさしつかえない。
【0012】上記の脂肪族ポリエステルを得る場合、
反応温度は、160〜250℃とすることが好ましく、
170〜240℃がより好ましい。160℃未満の場
合、反応が進まず目的の脂肪族ポリエステルが得られな
いおそれがあり、250℃を超える場合は、熱変性物な
どのゲル状分が多くなり、本発明の効果が得られないお
それがある。また、反応時間については、特に限定され
るわけではなく、上記反応温度に応じ、適宜設定すれば
よい。においては、環状酸無水物としては、特に限定
はされないが、例えば、無水コハク酸、無水マレイン
酸、無水イタコン酸、無水グルタル酸、無水アジピン
酸、無水シトラコン酸等が挙げられる。同様に、環状エ
ーテルとしては、特に限定はされないが、例えば、エチ
レンオキシド、プロピレンオキシド、シクロへキセンオ
キシド、スチレンオキシド、エピクロロヒドリン、アリ
ルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、
テトラヒドロフラン、オキセパン、1,3−ジオキソフ
ラン等が挙げられる。これらのうち、得られるポリエス
テルの融点、生分解性、経済性を考慮すると、無水コハ
ク酸とエチレンオキシドとの組み合わせが好ましい。す
なわち、本発明でいう脂肪族ポリエステルとしては、無
水コハク酸とエチレンオキシドとを重合してなる樹脂、
つまり、ポリエチレンサクシネートが好ましい。開環重
合は、オクチル酸ジルコニール、テトラアルコキシジル
コニウム、トリアルコキシアルミニウム化合物等の金属
アルコキシド化合物等の通常公知の開環重合触媒を用
い、ベンゼン、トルエン、キシレン、シクロへキサン、
n−ヘキサン、ジオキサン、クロロホルム、ジクロロエ
タン等の不活性溶媒中での重合や塊状重合等の方法によ
り行うことができる。
【0013】上記の脂肪族ポリエステルを得る場合、
反応温度は、120〜180℃とすることが好ましく、
125〜150℃がより好ましい。120℃未満の場
合、反応が進まず目的の脂肪族ポリエステルが得られな
いおそれがあり、180℃を超える場合は、熱変性物な
どのゲル状成分が多くなり、本発明の効果が得られない
おそれがある。また、反応時間については、1〜20時
間とすることが好ましく、より好ましくは3〜15時間
である。1時間未満の場合、共重合性がくずれ、目的の
脂肪族ポリエステル成分が得られないおそれがあり、2
0時間を超える場合、熱変性物などのゲル状分が多くな
り、本発明の効果が得られないおそれがある。
【0014】においては、環状エステルとしては、特
に限定はされないが、例えば、β−プロピオラクトン、
β−メチル−β−プロピオラクトン、δ−バレロラクト
ン、ε−カプロラクトン、グリコリド、ラクチド等が挙
げられる。開環重合は、の場合と同様に、通常公知の
開環重合触媒を用い、上記不活性溶媒中での重合や塊状
重合等の方法により行うことができる。上記の脂肪族
ポリエステルを得る場合、反応温度は、120〜180
℃とすることが好ましく、125〜150℃がより好ま
しい。120℃未満の場合、反応が進まず目的の脂肪族
ポリエステルが得られないおそれがあり、180℃を超
える場合は、熱変性物などのゲル成分が多くなり、本発
明の効果が得られないおそれがある。
【0015】また、反応時間については、1〜20時間
とすることが好ましく、より好ましくは3〜15時間で
ある。1時間未満の場合、発熱により反応が困難となる
おそれがあり、20時間を超える場合、熱変性物などの
ゲル状分が多くなり、本発明の効果が得られないおそれ
がある。上記脂肪族ポリエステルとしては、上述した
からの脂肪族ポリエステルのなかでも、比較的短時間
で且つ工業的に効率良く製造できるため、前記の環状
酸無水物と環状エーテルとを開環重合して得られる脂肪
族ポリエステルが好ましく、また、多塩基酸部位とグリ
コール部位が完全に共重合できるため、前記の多塩基
酸(あるいはそのエステル)とグリコールを重縮合して
得られる脂肪族ポリエステルが好ましい。
【0016】上記からまでのいずれの脂肪族ポリエ
ステルにおいても、その重量平均分子量が100,00
0より低い場合は、さらにエステル交換反応で高分子量
化したものであってもよいし、種々の鎖延長剤と反応さ
せて高分子量化したものであってもよい。上記エステル
交換は、温度を180〜280℃の範囲で反応させるこ
とが好ましい。180℃未満であると反応が進行せず、
280℃を超える場合は分解反応が促進される。また、
その際、減圧度は0.5〜3.0mmHgの範囲にして
反応させることが好ましい。0.5mmHg未満である
と反応するのが困難であり、3.0mmHgを超える場
合は反応が進行しない。
【0017】上記鎖延長剤としては、特に限定はされな
いが、例えば、イソシアナート化合物、エポキシ化合
物、アジリジン化合物、オキサゾリン化合物、多価金属
化合物、リン酸エステル、亜リン酸エステル等、多価カ
ルボン酸、多価酸無水物が挙げられ、これらは1種のみ
で用いても、2種以上を併用してもよい。上記多価カル
ボン酸としては、特に限定されるわけではないが、具体
的には、例えば、ブタン−1,2,3,4−テトラカル
ボン酸、ピロメリット酸、ビフェニルテトラカルボン
酸、p−ターフェニル3,4,3',4'−テトラカルボ
ン酸、3,3',4,4'−ベンゾフェノンテトラカルボ
ン酸、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン
酸、ナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸、
3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸、2,
3,4,5−テトラヒドロフランテトラカルボン酸、
3,3',4,4'−ジフェニルスルホンテトラカルボン
酸、ビシクロ[2.2.2]オクト−7−エン−2,
3,5,6−テトラカルボン酸等や、マレイン酸−スチ
レン共重合体、マレイン酸−酢酸ビニル共重合体、マレ
イン酸−塩化ビニル共重合体、マレイン酸−ブタジエン
共重合体、マレイン酸−メチルビニルエーテル共重合
体、マレイン酸−エチレン共重合体等が挙げられる。こ
れらは1種のみ用いても2種以上を併用してもよい。な
かでも、ピロメリット酸は、芳香環を有しており機械的
強度に優れたものとなるためより好ましい。
【0018】上記多価酸無水物としては、分子内に2つ
以上の酸無水物基を有するものであれば特に限定はない
が、具体的には、例えば、ブタン−1,2,3,4−テ
トラカルボン酸二酸無水物、二無水ピロメリット酸、ビ
フェニルテトラカルボン酸二酸無水物、p−ターフェニ
ル3,4,3',4'−テトラカルボン酸二酸無水物、
3,3',4,4'−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二
酸無水物、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカル
ボン酸二酸無水物、ナフタレン−1,4,5,8−テト
ラカルボン酸二酸無水物、3,4,9,10−ペリレン
テトラカルボン酸二酸無水物、2,3,4,5−テトラ
ヒドロフランテトラカルボン酸二酸無水物、3,3',
4,4'−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水
物、ビシクロ[2.2.2]オクト−7−エン−2,
3,5,6−テトラカルボン酸二酸無水物等の2価酸無
水物;無水マレイン酸−スチレン共重合体、無水マレイ
ン酸−酢酸ビニル共重合体、無水マレイン酸−塩化ビニ
ル共重合体、無水マレイン酸−ブタジエン共重合体、無
水マレイン酸−メチルビニルエーテル共重合体、無水マ
レイン酸−エチレン共重合体等が挙げられる。これらは
1種のみ用いても2種以上を併用してもよい。なかで
も、二無水ピロメリット酸、ブタン−1,2,3,4−
テトラカルボン酸二酸無水物、3,3',4,4'−ベン
ゾフェノンテトラカルボン酸二酸無水物から選ばれる少
なくとも1種であると、反応性および製造効率が高いた
めさらに好ましい。
【0019】上記鎖延長剤と脂肪族ポリエステルとの反
応においては、脂肪族ポリエステルを合成した後に鎖延
長剤を添加して脂肪族ポリエステルと鎖延長剤とを反応
させてもよいし、鎖延長剤の存在下で脂肪族ポリエステ
ルを合成しながら脂肪族ポリエステルと鎖延長剤とを反
応させてもよいし、脂肪族ポリエステルの合成途中で鎖
延長剤を添加(一括添加および/または逐次添加(連続
的添加および/または間歇的添加))して脂肪族ポリエ
ステルと鎖延長剤と反応させてもよく、両者の反応のさ
せ方については、特にこれらに限定はされない。この反
応方法としては、具体的には、例えば、脂肪族ポリエス
テルを適当な溶媒に溶かして鎖延長剤と反応させる方
法、脂肪族ポリエステルを加熱溶融させて鎖延長剤と反
応させる方法等が挙げられるが、特にこれらに限定はさ
れない。
【0020】上記鎖延長剤の使用量は、脂肪族ポリエス
テルに対して0.001〜10重量%であれば特に限定
はされず、好ましくは0.01〜5重量%である。0.
001重量%未満であると所望の効果は得られにくく、
10重量%を超えるとゲル状分を含むため成形性が悪く
なる。上記脂肪族ポリエステルは、本発明でいう樹脂分
中のすべて(すなわち含有割合100重量%)であって
も、他の樹脂などの存在を前提とした一部であってもよ
く、特に限定はされないが、例えば、後者である場合
は、樹脂分中に脂肪族ポリエステルは5〜95重量%含
まれていることが好ましく、より好ましくは10〜90
重量%、さらにより好ましくは20〜80重量%であ
る。上記脂肪族ポリエステルの含有割合が5重量%未満
であると、脂肪族ポリエステルの含有効果が十分発揮さ
れないおそれがあり、95重量%を超えると、上記他の
樹脂の効果が発揮されないおそれがあり、また、脂肪族
ポリエステルの含有効果は含有率100重量%の場合と
同様である。
【0021】本発明でいう樹脂分が、上記脂肪族ポリエ
ステル以外に他の樹脂を含む場合、該他の樹脂として
は、特に限定されるわけではないが、具体的には、例え
ば、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リウレタン、ポリエステル、ポリビニルアルコール系樹
脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂、フ
ッ素樹脂、エポキシ樹脂、アルキッド樹脂、シリコン樹
脂、酢酸ビニル樹脂、ポリエステル変性アクリル樹脂、
オルガノシリケートの縮合物、ポリエーテルなどが好ま
しく挙げられ、これらは、1種のみ含んでいても、2種
以上含んでいてもよい。なかでも、相溶性に優れるとい
う理由で、ポリエステル、ポリエーテルがより好まし
い。
【0022】上記他の樹脂が本発明でいう樹脂分中に含
まれる場合は、該樹脂分中に、5〜95重量%含まれて
いることが好ましく、より好ましくは10〜90重量
%、さらにより好ましくは20〜80重量%である。上
記他の樹脂の含有割合が5重量%未満であると、上記他
の樹脂の含有効果が発揮されないおそれがあり、95重
量%を超えると、上記樹脂分の必須成分である脂肪族ポ
リエステル樹脂の含有効果が十分発揮されないおそれが
あり、また、上記他の樹脂の含有効果は含有率100重
量%の場合と同様である。上記他の樹脂が本発明でいう
樹脂分中に含まれる場合は、該樹脂分中での脂肪族ポリ
エステルを含む各種樹脂の存在形態は、特に限定される
わけではなく、複数の樹脂の単なる混合であってもよい
し、新たに架橋剤を加えられ複数の樹脂がブロック状に
されていてもよいし、また、各種ポリエステル樹脂が存
在する場合はエステル交換などを行ってもよいが、なか
でも、簡便という理由から、単なる混合された形態が好
ましい。
【0023】本発明でいう脂肪族ポリエステルを必須に
含む樹脂分は、本発明にかかるポリエステル樹脂組成物
中に、80重量%以上含まれていることが好ましく、よ
り好ましくは90重量%以上、さらにより好ましくは9
5重量%以上である。上記樹脂分の含有割合が80重量
%未満である場合、ポリエステル樹脂組成物の機械的強
度を損なうおそれがある。本発明にかかる樹脂組成物
は、上記樹脂分以外にも他の成分を含むものである。上
記他の成分としては、特に限定はされないが、例えば、
酸化防止剤、結晶核剤、顔料、骨材、充填剤、染料、耐
熱剤、レベリング剤、添加系の紫外線吸収剤、添加系の
紫外線安定剤、耐候剤、滑剤、帯電防止剤、安定剤、強
化材、難燃剤等が挙げられる。これらをは1種のみ含ん
でいても、2種以上含んでいてもよい。
【0024】上記酸化防止剤としては、特に限定されな
いが、具体的には、例えば、フェノール系酸化防止剤、
イオウ系酸化防止剤、リン系酸化防止剤等が挙げられ、
公知の化合物の中から次のようなものが挙げられる。フ
ェノール系酸化防止剤としては、特に限定はされない
が、具体的には、例えば、2,4−ビス−(n−オクチ
ルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−t−ブチル
アニリノ)−1,3,5−トリアジン、ペンタエリスリ
チル−テトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4
−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕(商品名 IR
GANOX 1010)、2,2−チオ−ジエチレンビス
〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオネート〕、3,9−ビス−〔2−(3−
(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニ
ル)−プロピオニルオキシ)−1,1−ジメチルエチ
ル〕2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5,5〕
ウンデカン(商品名 Sumilizer GA−80)、
トリエチレングリコール−ビス〔3−(3−tブチル−
5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト〕(商品名 IRGANOX 245)、1,6−ヘキサ
ンジオール−ビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4
−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕(商品名 I
RGANOX 259)、テトラキス〔メチレン(3,
5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシハイドロシンナメ
ート)〕メタン、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t
−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート(商
品名 IRGANOX 1076)、3,5−ジ−t−ブ
チル−4−ヒドロキシ−ベンジルフォスフォネート−ジ
エチルエステル(商品名 IRGANOX 1222)、
N,N’−ヘキサメチレン−ビス(3,5−ジ−t−ブ
チル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナムアミド)、3,
5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ-ベンジルフォス
フォネート−ジエチルエステル、1,3,5−トリメチ
ル−2,4,6,−トリス−(3,5−ジ−t−ブチル
−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、ビス(3,5−
t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホン酸エチ
ル)カルシウム(商品名 IRGANOX 1425W
L)、トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロ
キシベンジル)−イソシアヌレート(商品名 IRGA
NOX 3114)、1,1,3−トリス(2−メチル
−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、
2,2−ビス〔4−(2−(3,5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシハイドロシンナモイルオキシ))エトキ
シフェニル〕プロパン、2,6−ジ−t−ブチル−4−
メチルフェノールなどが挙げられる。
【0025】イオウ系酸化防止剤としては、特に限定は
されないが、具体的には、例えば、ジラウリル−3,3
−チオジプロピオネート(商品名 SUMILIZER
TPL−R)、ジミリスチル−3,3−チオジプロピオ
ネート(商品名 SUMILIZER TPM)、ジステ
アリル−3,3−チオジプロピオネート(商品名SUM
ILIZER TPS)、ペンタエリスリチルテトラキ
ス(3−ラウリルチオジプロピオネート(商品名 SU
MILIZER TP−D)、ジトリデシル−3,3−
チオジプロピオネート(商品名 SUMILIZER T
L)、2−メルカプトベンゾイミダゾール(商品名 S
UMILIZER MB)などが挙げられる。
【0026】リン系酸化防止剤としては、特に限定はさ
れないが、具体的には、例えば、トリフェニルフォスフ
ァイト、トリラウリルフォスファイト、トリス(ノニル
フェニル)ホスファイト、トリイソオクチルホスファイ
ト、トリイソデシルホスファイト、トリフェニルホスフ
ァイト、ジフェニルイソデシルホスファイト、ジフェニ
ルイソオクチルホスファイト、フェニルイソデシルホス
ファイト、ジイソオクチルフェニルホスファイト、テト
ラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4−
ビフェニレンフォスフォナイト(商品名 IRGAFO
S P−EPQFF)、トリス(2,4−ジ−t−ブチル
フェニル)ホスファイト(商品名 IRGAFOS 16
8)、ジステアリルペンタエリスリトール-ジ-ホスファ
イト、ジオクチルペンタエリスリトール-ジ-ホスファイ
ト、ジイソデシルペンタエリスリトール-ジ-ホスファイ
ト、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエ
リスリトール-ジ-ホスファイト、ビス(2,6−ジ−t
−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトール
−ジ−ホスファイト(商品名 アデカスタブ PEP−3
6)、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)
−4,4’−ビフェニレンフォスフォナイト(商品名 S
ANDOSTAB P−EPQ)などの次亜リン酸、亜リ
ン酸およびそのエステル類;リン酸ジフェニル、リン酸
2−エチルヘキシルジフェニル、リン酸ジベンジル、リ
ン酸トリエチル、リン酸トリメチル、リン酸トリオクチ
ル、リン酸トリクレジル、リン酸トリス(4−ter−
ブチルフェニル)、リン酸トリス(ブトキシエチル)、
リン酸トリ−n−ブチルなどのリン酸およびそのエステ
ル類;次亜リン酸、ポリリン酸などが挙げられる。
【0027】上記酸化防止剤は、単独で用いても、2種
以上を併用してもよい。上記酸化防止剤を用いる場合
は、本発明のポリエステル樹脂組成物中の樹脂分100
重量部に対して、0.01〜2.00重量部含むように
することが好ましく、より好ましくは0.05〜1.0
0重量部である。上記含有量が、0.01重量部未満の
場合は、脂肪族ポリエステルを含む樹脂分を熱安定化さ
せる効果が十分発揮されないおそれがあり、2.00重
量部を超える場合は、上記安定化の効果は得られるが、
含有量に比例した効果は得られず且つ機械的強度などの
物性が低下するおそれがある。
【0028】上記結晶核剤としては、特に限定されない
が、以下のような公知の化合物を挙げることができ、具
体的には、例えば、カーボンブラック、炭酸カルシウ
ム、合成ケイ酸及びケイ酸塩、亜鉛華、ハイサイトクレ
ー、カオリン、塩基性炭酸マグネシウム、マイカ、タル
ク、石英粉、ケイ藻土、ドロマイト粉、酸化チタン、酸
化亜鉛、酸化アンチモン、硫酸バリウム、硫酸カルシウ
ム、アルミナ、ケイ酸カルシウム、窒化ホウ素等の、無
機化合物;オクチル酸、トルイル酸、ヘプタン酸、ペラ
ルゴン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルチミン酸、
ステアリン酸、ベヘニン酸、セロチン酸、モンタン酸、
メリシン酸、安息香酸、p−tert−ブチル安息香
酸、テレフタル酸、テレフタル酸モノメチルエステル、
イソフタル酸、イソフタル酸モノメチルエステル等の金
属塩等の、カルボキシル基の金属塩を有する低分子有機
化合物;ポリエチレンの酸化によって得られるカルボキ
シル基含有ポリエチレン、ポリプロピレンの酸化によっ
て得られるカルボキシル基含有ポリプロピレン、エチレ
ン、プロピレン、ブテン−1等のオレフィン類とアクリ
ル酸又はメタクリル酸との共重合体、スチレンとアクリ
ル酸又はメタクリル酸との共重合体、オレフィン類と無
水マレイン酸との共重合体、スチレンと無水マレイン酸
との共重合体等の、カルボキシル基を有する高分子有機
化合物またはその金属塩;3,3−ジメチルブテン−
1、3−メチルブテン−1、3−メチルペンテン−1、
3−メチルヘキセン−1、3,5,5−トリメチルヘキ
セン−1などの炭素数5以上の3位分岐α−オレフィ
ン、ならびにビニルシクロペンタン、ビニルシクロヘキ
サン、ビニルノルボルナンなどのビニルシクロアルカン
の重合体、ポリエチレングリコール、ポリプロピレング
リコールなどのポリアルキレングリコール、ポリグリコ
ール酸、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテ
レフタレート、ポリトランスシクロヘキサンジメタノー
ルテレフタレート、セルロース、セルロースエステル、
セルロースエーテル等の、高分子有機化合物;リン酸ジ
フェニル、亜リン酸ジフェニル、リン酸ビス(4−te
rt−ブチルフェニル)ナトリウム、リン酸メチレン
(2,4−tert−ブチルフェニル)ナトリウム等
の、リン酸又は亜リン酸及びその金属塩;ビス(p−メ
チルベンジリデン)ソルビトール、ビス(p−エチルベ
ンジリデン)ソルビトール等の、ソルビトール誘導体;
無水チオグリコール酸、パラトルエンスルホン酸および
その金属塩;等を挙げることができる。これらの中で
も、結晶化速度、生分解性の点から、主鎖に芳香環をも
つ高分子化合物以外の化合物が好ましい。また、成形の
ためにはよりいっそう速い結晶化速度が求められるた
め、これら結晶核剤の中でも、無機化合物、カルボキシ
ル基を有する低分子有機化合及びその金属塩物、無機化
合物とカルボキシル基を有する低分子有機化合物及びそ
の金属塩との組み合わせ、カルボキシル基を有する高分
子有機化合物またはその金属塩、カルボキシル基を有す
る高分子有機化合物またはその金属塩とカルボキシル基
を有する低分子有機化合物及びその金属塩との組み合わ
せ、が好ましい。また、さらに、無機化合物の中では、
タルク、マイカ、窒化ホウ素が好ましく、カルボキシル
基を有する低分子有機化合及びその金属塩物の中では、
ステアリン酸が好ましい。
【0029】上記結晶核剤は、単独で用いても、2種以
上を併用してもよい。上記結晶核剤を用いる場合は、本
発明のポリエステル樹脂組成物中の樹脂分100重量部
に対して、0.0001〜10重量部含むようにするこ
とが好ましく、より好ましくは0.0001〜5重量
部、さらにより好ましくは0.5〜5重量部である。上
記含有量が、0.0001重量部未満の場合は、結晶核
剤としての所定の効果が得られにくく、10重量部を超
える場合は、配合に見合うだけの効果が得られにくく、
不経済であって現実的ではない。上記顔料としては、そ
の種類は特に限定されるわけではないが、具体的には、
無機顔料としては酸化チタン、三酸化アンチモン、亜鉛
華、リトポン、鉛白等の白色顔料、カーボンブラック、
黄鉛、モリブデン赤、べんがら等の着色顔料など、ま
た、有機顔料としてはベンジジン、ハンザイエローなど
のアゾ化合物やフタロシアニンブルーなどのフタロシア
ニン類などを好ましく挙げることができ、これらは単独
で用いても、2種以上を併用してもよい。
【0030】本発明のポリエステル樹脂組成物を耐候性
の必要な環境で用いる場合は、上記顔料としては耐候性
の良好なものを選択することが望ましく、例えば、白色
顔料である酸化チタンに関してはアナタース型の酸化チ
タンを用いるよりもルチル型の酸化チタンを用いる方が
塗膜の耐候性の面で好ましい。また、ルチル型として
は、硫酸法酸化チタンよりは塩素法酸化チタンのほうが
長期に耐候性を維持発現させることができるので好まし
い。上記骨材としては、その種類は透明骨材でも着色骨
材であってもよく、具体的には、特に限定されるわけで
はないが、透明骨材としては長石、硅砂、硅石、寒水
砂、ガラスビーズ、合成樹脂ビーズなど、また、着色骨
材としては大理石粉、御影石粉、蛇紋岩、蛍石、着色硅
砂粉、有色陶磁器粉などを好ましく挙げることができ、
これらは単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
【0031】本発明でいう重量平均分子量Xとは、本発
明にかかるポリエステル樹脂組成物中の樹脂分について
の重量平均分子量であり、かつ、該樹脂組成物の粘度指
数(MI)の測定時における樹脂分の重量平均分子量で
ある。なお、本発明においては、上記粘度指数(MI)
の測定時とは、粘度指数(MI)の測定後であるとして
よい。よって、MI測定直後(MI測定装置から押し出
された直後)の流動性のあるポリエステル樹脂組成物に
ついて、その樹脂組成物に含まれる樹脂分の重量平均分
子量を以下の方法により測定する。また、上記樹脂分の
重量平均分子量Xの測定方法は、特に限定されるわけで
はないが、一般的には、例えば、GPC(ゲルパーミエ
ーションクロマトグラフィー)を用いて測定する方法が
好ましく挙げられ、具体的には、クロロホルム等の溶媒
により、本発明のポリエステル樹脂組成物中の樹脂分の
みを溶出して溶離液とし測定する。上記GPCとして
は、特に限定はされないが、具体的には、例えば、カラ
ムとしてShodex K−805、804、803お
よび802(昭和電工(株)製)を備えたHLC−80
20(東ソー(株)製)などを挙げることができる。ま
た、測定条件としては、上記溶離液を、40℃、1ml
/分でカラムに通して測定する条件が挙げられる。
【0032】一方、上記樹脂分が脂肪族ポリエステル以
外の他の樹脂を含む場合についても、上述の測定方法と
同様の方法により樹脂分の重量平均分子量Xを求めるこ
とができるが、この際求める重量平均分子量Xは、上記
樹脂分に対し測定し算出した重量平均分子量であり、つ
まり、上記樹脂分に含まれる各樹脂それぞれの重量平均
分子量が平均された値であるとする。本発明でいう粘度
指数Yとは、通常一般的に樹脂等の流動性の指標として
考えられているメルトインデックス(MI)を、本発明
にかかるポリエステル樹脂組成物について測定した値の
ことである。このMIの測定方法としては、具体的に
は、JIS K7210に基づく測定方法が挙げられ
る。
【0033】本発明でいうポリエステル樹脂組成物は、
前記式(1)を満たす樹脂組成物であるため、樹脂分が
高い重量平均分子量であるとともに樹脂組成物全体で高
い流動性を有するといった、両方の特性を兼ね備え、成
形性に優れている。よって、押出し成形、射出成形、中
空成形および真空成形等のための成形材料として用いる
場合には、エネルギーコストの低減や生産性の向上を達
成した状態で、各種部品、容器、器具、フィルム、シー
トおよび繊維等の成形品を得ることができる。 〔脂肪族ポリエステル〕本発明にかかる脂肪族ポリエス
テル(以下、本発明の脂肪族ポリエステルと称すること
がある。)は、環状酸無水物と環状エーテルとを開環重
合して得られる重合体と、多価酸無水物と、を反応させ
て得られる。
【0034】上記環状酸無水物としては、特に限定はさ
れないが、具体的には、例えば、上記本発明のポリエス
テル樹脂組成物の説明において記載した環状酸無水物の
具体例と同様のものを好ましく挙げることができる。上
記環状エーテルとしては、特に限定はされないが、具体
的には、例えば、上記本発明のポリエステル樹脂組成物
の説明において記載した環状エーテルの具体例と同様の
ものを好ましく挙げることができる。上記重合体を得る
場合には、環状酸無水物および環状エーテル以外にも、
他の単量体を使用してよく、その種類は特に限定はされ
ないが、具体的には、例えば、上記本発明のポリエステ
ル樹脂組成物の説明において記載した多塩基酸(あるい
は、そのエステル)、グリコール、ヒドロキシカルボン
酸(あるいは、そのエステル)、環状エステルなどを好
ましく挙げることができる。
【0035】上記多価酸無水物としては、特に限定はさ
れないが、具体的には、例えば、上記本発明のポリエス
テル樹脂組成物の説明において記載した多価酸無水物の
具体例と同様のものを好ましく挙げることができる。本
発明においては、多価酸無水物は、鎖延長剤として、複
数の上記重合体(環状酸無水物と環状エーテルとを開環
重合して得られる重合体)と反応し結合することによっ
て、上記重合体どうし間に介在する構造となり、上記重
合体を高分子量化させ得る。具体的には、上記重合体の
分子量が100,000未満であっても、容易に高分子
量化させることができる。
【0036】本発明の脂肪族ポリエステルを得る方法と
しては、上述のように、上記環状酸無水物と環状エーテ
ルとを開環重合して得られる重合体を、多価酸無水物と
反応させる方法が好ましい。上記開環重合は、オクチル
酸ジルコニール、テトラアルコキシジルコニウム、トリ
アルコキシアルミニウム化合物等の金属アルコキシド化
合物等の通常公知の開環重合触媒を用い、ベンゼン、ト
ルエン、キシレン、シクロへキサン、n−ヘキサン、ジ
オキサン、クロロホルム、ジクロロエタン等の不活性溶
媒中での重合や塊状重合等の方法により行うことができ
る。
【0037】上記開環重合においては、反応温度は12
0〜180℃とすることが好ましく、125〜150℃
がより好ましい。120℃未満の場合、反応が進まず所
望の脂肪族ポリエステルが得られないおそれがあり、1
80℃を超える場合は、熱変性物などのゲル状成分が多
くなり、所望の脂肪族ポリエステルが得られないおそれ
がある。また、反応時間は1〜20時間とすることが好
ましく、より好ましくは3〜15時間である。1時間未
満の場合、共重合性がくずれ、所望の脂肪族ポリエステ
ルが得られないおそれがあり、20時間を超える場合、
熱変性物などのゲル状分が多くなり、同様に所望の脂肪
族ポリエステルが得られないおそれがある。
【0038】このようにして得られる上記重合体と上記
多価酸無水物との反応においては、上記重合体を合成し
た後に上記多価酸無水物を添加して両者を反応させても
よいし、多価酸無水物の存在下で上記重合体を合成しな
がら両者を反応させてもよいし、上記重合体の合成途中
で多価酸無水物を添加(一括添加および/または逐次添
加(連続的添加および/または間歇的添加))して両者
を反応させてもよく、両者の反応のさせ方については、
特にこれらに限定はされない。具体的な反応方法・反応
手順としては、例えば、上記重合体を合成した後に上記
重合体を適当な溶媒に溶かして多価酸無水物と反応させ
る方法、上記重合体を加熱溶融させて多価酸無水物と反
応させる方法などが挙げられるが、特にこれらに限定は
されない。
【0039】上記多価酸無水物の使用量は、上記重合体
に対して0.001〜10重量%であれば特に限定はさ
れず、好ましくは0.01〜5重量%である。0.00
1重量%未満であると所望の効果は得られにくく、10
重量%を超えるとゲル状分を含むため成形性が悪くな
る。また、多価酸無水物の存在下で上記重合体の合成す
る場合や、上記重合体の合成途中に多価酸無水物を添加
して使用する場合は、重合体の合成に用いる単量体の全
重量に対して、0.001〜10重量%であれば特に限
定はされず、好ましくは0.01〜5重量%である。
0.001重量%未満であると所望の効果が得られない
おそれがあり、10重量%を超えるとゲル状分を含むた
め成形性が悪くなるおそれがある。
【0040】上記重合体と上記多価酸無水物との反応に
おいては、反応温度は、120〜180℃であることが
好ましく、より好ましくは125〜150℃である。反
応温度が120℃未満の場合は、反応が進まず所望の脂
肪族ポリエステルが得られないおそれがあり、180℃
を超える場合は、熱変性物などのゲル状分が多くなり所
望の脂肪族ポリエステルが得られないおそれがある。上
記重合体と上記多価酸無水物との反応においては、反応
時間は、1〜20時間であることが好ましく、より好ま
しくは3〜15時間である。反応時間が1時間未満の場
合は、共重合性がくずれ所望の脂肪族ポリエステルが得
られないおそれがあり、20時間を超える場合は、熱変
性物などのゲル状分が多くなり所望の脂肪族ポリエステ
ルが得られないおそれがある。
【0041】上記重合体と上記多価酸無水物との反応に
おいては、反応圧力は、特に限定されるわけではなく、
適宜所望の脂肪族ポリエステルが得られるよう設定すれ
ばよい。上記重合体と上記多価酸無水物との反応におい
ては、上記各反応条件下での反応後、得られた重合体を
熟成させることが好ましいが、その場合、熟成温度、熟
成時間は、特に限定されるわけではなく、適宜所望の脂
肪族ポリエステルが得られるよう設定すればよい。本発
明の脂肪族ポリエステルについては、その重量平均分子
量は、1,000〜500,000であることが好まし
く、より好ましくは100,000〜400,000で
ある。重量平均分子量が、1,000未満であると本発
明の脂肪族ポリエステルの効果が得られないおそれがあ
り、500,000を超える場合は、本発明の脂肪族ポ
リエステルの流動性が低くなりすぎて成形が困難となる
おそれがある。
【0042】本発明の脂肪族ポリエステルについては、
その分子量分布は、1.5〜10であることが好まし
く、より好ましくは2〜5である。分子量分布が、1.
5未満であると、多価酸無水物の効果が小さいと考えら
れ、10を超える場合は、多価酸無水物の影響が大きく
ゲル状分を含んでいると考えられる。本発明の脂肪族ポ
リエステルについては、メルトインデックス(MI)の
値は、0.1〜100であることが好ましく、より好ま
しくは1〜50である。MI値が0.1未満であると、
いかなる成形においても粘度が高すぎて困難となるおそ
れがあり、100を超える場合は、粘度が低すぎて成形
には適さないおそれがある。
【0043】本発明の脂肪族ポリエステルは、特性とし
て重量平均分子量の高さとともに優れた流動性を兼ね備
え、特に成型加工性などに優れている。よって、本発明
の脂肪族ポリエステルの用途については、特に限定され
るわけではないが、具体的には、例えば、上述した本発
明のポリエステル樹脂組成物に含まれる脂肪族ポリエス
テルとしても好適に用いることができるが、その他に
も、可塑剤、潤滑剤、粘着剤などにも好ましく用いるこ
とができ、本発明の脂肪族ポリエステルの優れた効果十
分に発揮することができる。
【0044】
【実施例】以下に実施例によりさらに詳細に本発明を説
明するが、本発明はこれに限定されるものではない。な
お、以下においては、便宜上、「重量部」を単に「部」
と記すことがある。また、便宜上、「重量%」を単に
「%」と記すことがある。本発明の実施例、比較例にお
ける測定、評価法を説明する。 〔重量平均分子量〕GPC(ゲルパーミエーションクロ
マトグラフィー)により測定する。GPC測定は、カラ
ムとしてShodex K−805、804、803お
よび802(昭和電工(株)製)を直列に備えたHLC
−8020(東ソー(株)製)を用い、測定条件として
は、クロロホルムによる溶離液を、40℃、1ml/分
でカラムに通して測定した。
【0045】なお、本発明の実施例、比較例において
は、「MI測定後の重量平均分子量」とは、MI測定直
後(MI測定装置から押出された直後)に樹脂(また
は、樹脂組成物)をクロロホルムに溶かして1%溶液と
した状態で測定した重量平均分子量であり、すなわち、
これをMI測定時の樹脂(または、樹脂組成物)の重量
平均分子量であるとする。 〔メルトインデックス(MI)〕JIS K7210に
準拠する。JIS K7210に基づくメルトインデッ
クス(MI)の測定方法は、2160gの荷重をピスト
ン上に加えたときに、190℃の樹脂組成物の溶融体
が、特定のオリフィスを通して10分間に押し出される
重量(g)を測定する方法である。よって、MIの単位
は「g/10min」となり、MIの値が小さいほど、
流動性が低いことを意味する。
【0046】−実施例1− 1リットルのSUS製反応器に、無水コハク酸110
部、オクチル酸ジルコニール1.67部、ピロメリット
酸無水物0.23部および脱水トルエン220部を加
え、窒素置換を行った。次いで、攪拌下でSUS反応器
を徐々に130℃まで昇温して無水コハク酸を溶解し、
同温度でSUS製反応器の圧力を0.29〜0.69M
Pa(ゲージ圧)に維持しながら、酸化エチレン70.
9部を1時間あたり14.0部の添加速度で5時間にわ
たって連続的に投入した。
【0047】酸化エチレン投入後、130℃で1.0時
間熟成反応を行い、実施例1の脂肪族ポリエステルを得
た。この脂肪族ポリエステルの、GPC測定による重量
平均分子量は285,000、分子量分布は4.0、メ
ルトインデックス(MI)は85であった。また、GP
C測定によるMI測定後の重量平均分子量は115,0
00であった。 −実施例2− ピロメリット酸無水物を0.34部とする以外は、実施
例1と同様の操作を行い、実施例2の脂肪族ポリエステ
ルを得た。この脂肪族ポリエステルのGPC測定による
重量平均分子量は356,000、分子量分布は5.
0、メルトインデックス(MI)は90であった。ま
た、GPC測定によるMI測定後の重量平均分子量は、
170,000であった。
【0048】−実施例3− 1リットルのSUS製反応器に、無水コハク酸110
部、オクチル酸ジルコニール1.67部、ピロメリット
酸無水物0.23部および脱水トルエン220部を加
え、窒素置換を行った。次いで、攪拌下でSUS反応器
を徐々に130℃まで昇温して無水コハク酸を溶解し、
同温度でSUS製反応器の圧力を0.29〜0.69M
Pa(ゲージ圧)に維持しながら、酸化エチレン70.
9部を1時間あたり14.0部の添加速度で5時間にわ
たって連続的に投入した。
【0049】酸化エチレン投入後、130℃で1.0時
間熟成反応を行い、脂肪族ポリエステル(1)を得た。
脂肪族ポリエステル(1)のGPC測定による重量平均
分子量は、285,000であった。得られた脂肪族ポ
リエステル(1)30部、イルガノックス1010(チ
バガイギー社製酸化防止剤の商品名)0.15部および
ステアリン酸リチウム0.15部を、ラボプラストミル
(東洋精機社製小型二軸混練装置の製品名)を用いて、
30rpm、ヒーター温度130℃の条件下で混合し、
成形材料用ポリエステル樹脂組成物(1)を得た。
【0050】次に、得られた成形材料用ポリエステル樹
脂組成物(1)について、80℃で10時間減圧下で乾
燥後、JIS K7210に基づくMI(メルトインデ
ックス)測定を行った。その結果、MIは45で、GP
C測定によるMI測定後の樹脂分の重量平均分子量は1
50,000であった。ここで、X=150,000、
Y=45としたところ、成形材料用ポリエステル樹脂組
成物(1)は、前記式(1)を満たすものであった。 −実施例4− ピロメリット酸無水物を0.34部とする以外は、実施
例3と同様にして、脂肪族ポリエステル(2)を得た。
脂肪族ポリエステル(2)のGPC測定による重量平均
分子量は、356,000であった。
【0051】得られた脂肪族ポリエステル(2)30
部、実施例1でも用いたイルガノックス0.15部およ
びステアリン酸リチウム0.15部を、ラボプラストミ
ルを用いて、30rpm、ヒーター温度130℃の条件
下で混合し、成形材料用ポリエステル樹脂組成物(2)
を得た。次に、得られた成形材料用ポリエステル樹脂組
成物(2)について、80℃で10時間減圧下で乾燥
後、JIS K7210に基づくMI(メルトインデッ
クス)測定を行った。その結果、MIは39で、GPC
測定によるMI測定後の樹脂分の重量平均分子量は21
0,000であった。
【0052】ここで、X=210,000、Y=39と
したところ、成形材料用ポリエステル樹脂組成物(2)
は、前記式(1)を満たすものであった。 −比較例1− 1リットルのガラス製反応器に、コハク酸519部およ
び1,4−ブタンジオール417部を加え、窒素置換を
行った。次いで、窒素ブローのもと攪拌下にガラス製反
応器を徐々にヒーター温度170℃まで昇温し、3時間
後に水が留分として135部得られた。引き続いて1時
間かけて減圧を行い、0.8〜6mmHgの減圧下、ヒ
ーター温度170℃で2.5時間反応を行った。さらに
ヒーター温度210℃で5時間反応を行った結果、脂肪
族ポリエステル(11)を得た。脂肪族ポリエステル
(11)のGPC測定による重量平均分子量は、12,
600であった。
【0053】得られた脂肪族ポリエステル(11)10
0部に、チタンテトライソプロポキシド0.016部を
加え、0.3〜1.0mmHgの減圧下、ヒーター温度
220℃で5.25時間、引き続いて240℃で2.5
時間反応を行った。反応後、さらに、100mLのガラ
ス製反応容器中に移し、ヘキサメチレンジイソシアネー
ト0.12部を加え、窒素ブローのもと攪拌下、180
℃で2時間反応させて、脂肪族ポリエステル(11’)
を得た。得られた脂肪族ポリエステル(11’)30
部、実施例1でも用いたイルガノックス0.15部およ
びステアリン酸リチウム0.15部を、ラボプラストミ
ルを用いて、30rpm、ヒーター温度130℃の条件
下で混合し、成形材料用ポリエステル樹脂組成物(1
1)を得た。
【0054】得られた成形材料用ポリエステル樹脂組成
物(11)について、80℃で10時間減圧下で乾燥
後、JIS K7210に基づくMI(メルトインデッ
クス)測定を行った。MIは2で、GPC測定によるM
I測定後の樹脂分の重量平均分子量は180,000で
あった。ここで、X=180,000、Y=2としたと
ころ、成形材料用ポリエステル樹脂組成物(11)は、
前記式(1)を満たさないものであった。 −実施例5− 成形材料用ポリエステル樹脂組成物(2)9部と、成形
材料用ポリエステル樹脂組成物(11)21部とを、ラ
ボプラストミルを用いて、30rpm、ヒーター温度1
30℃の条件下で混合し、成形材料用ポリエステル樹脂
組成物(3)を得た。この成形材料用ポリエステル樹脂
組成物(3)では、その樹脂分が、脂肪族ポリエステル
(1)と脂肪族ポリエステル(11)とをブレンドした
ものとなる。
【0055】次に、得られた成形材料用ポリエステル樹
脂組成物(3)について、80℃で10時間減圧下で乾
燥後、JIS K7210に基づくMI(メルトインデ
ックス)測定を行った。その結果、MIは8で、GPC
測定によるMI測定後の樹脂分の重量平均分子量は18
6,000であった。ここで、X=186,000、Y
=8としたところ、成形材料用ポリエステル樹脂組成物
(3)は、前記式(1)を満たすものであった。
【0056】
【表1】
【0057】
【発明の効果】本発明によれば、生分解性の脂肪族ポリ
エステルを用いた組成物における、重量平均分子量の確
保と流動性の確保の両立を可能とし、その結果、機械的
強度に優れるとともに成形性も良好であるという利点を
合わせ持つポリエステル樹脂組成物、および、該樹脂組
成物に好適に用いることのできる脂肪族ポリエステルを
提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 城島 理浩 大阪府吹田市西御旅町5番8号 株式会社 日本触媒内 Fターム(参考) 4J002 BB032 BB122 BC032 BD122 BE022 BF022 BN152 CD002 CF002 CF012 CF031 CF181 CF191 CH002 CK022 CP032 FD070 FD090 FD200 GT00 4J029 AA01 AA02 AA03 AB01 AB07 AD01 AD10 AE01 BA03 BA04 BA05 BA08 BA09 BA10 CA02 CA04 CA06 EA02 EA03 EA05 EG02 EG03 EG05 EG09 EH02 EH03 FC14 GA13 GA17 HA01 HA05 HB01 HB07 HE06 JB131 JB163 JB171 JC153 JC223 JC293 JC483 JC583 JF221 JF331 KD02 KD07 KE02 KE03 LA01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】生分解性の脂肪族ポリエステルを必須とす
    る樹脂分を含む樹脂組成物であって、 前記樹脂組成物について粘度指数(MI)を測定したと
    きの、前記樹脂分の重量平均分子量をX、前記粘度指数
    (MI)をY(g/10min)とすると、これらが下
    式(1)を満たす、 −1.3×10-5<{log(Y/660)}/X<0 (1) ことを特徴とする、ポリエステル樹脂組成物。
  2. 【請求項2】前記脂肪族ポリエステルの重量平均分子量
    が100000以上である、請求項1に記載のポリエス
    テル樹脂組成物。
  3. 【請求項3】前記脂肪族ポリエステルが炭素数2以上の
    脂肪族ジカルボン酸と炭素数2以上の脂肪族グリコール
    とから得られる樹脂である、請求項1または2に記載の
    ポリエステル樹脂組成物。
  4. 【請求項4】前記脂肪族ポリエステルがポリエチレンサ
    クシネートである、請求項3に記載のポリエステル樹脂
    組成物。
  5. 【請求項5】環状酸無水物と環状エーテルとを開環重合
    して得られる重合体と多価酸無水物とを反応させてな
    る、脂肪族ポリエステル。
JP2001325085A 2001-10-23 2001-10-23 ポリエステル樹脂組成物 Pending JP2003128898A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001325085A JP2003128898A (ja) 2001-10-23 2001-10-23 ポリエステル樹脂組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001325085A JP2003128898A (ja) 2001-10-23 2001-10-23 ポリエステル樹脂組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003128898A true JP2003128898A (ja) 2003-05-08

Family

ID=19141711

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001325085A Pending JP2003128898A (ja) 2001-10-23 2001-10-23 ポリエステル樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003128898A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004033528A1 (ja) * 2002-10-08 2004-04-22 Kureha Chemical Industry Company, Limited 高分子量脂肪族ポリエステル及びその製造方法
JP2009525900A (ja) * 2006-02-06 2009-07-16 インターナショナル・ペーパー・カンパニー 酸素および水分遮断性を有する生分解性紙基体積層体および生分解性紙基体積層体を製造するための方法
WO2010016514A1 (ja) * 2008-08-06 2010-02-11 日東電工株式会社 ポリエステル、ポリエステル組成物、粘着剤組成物、粘着剤層及び粘着シート
KR20110102431A (ko) * 2008-12-09 2011-09-16 더 코카콜라 컴파니 강화된 기계적 특성 및 가스 차단 특성을 지닌 pet 용기 및 조성물

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004033528A1 (ja) * 2002-10-08 2004-04-22 Kureha Chemical Industry Company, Limited 高分子量脂肪族ポリエステル及びその製造方法
JP2009525900A (ja) * 2006-02-06 2009-07-16 インターナショナル・ペーパー・カンパニー 酸素および水分遮断性を有する生分解性紙基体積層体および生分解性紙基体積層体を製造するための方法
WO2010016514A1 (ja) * 2008-08-06 2010-02-11 日東電工株式会社 ポリエステル、ポリエステル組成物、粘着剤組成物、粘着剤層及び粘着シート
JP2010037463A (ja) * 2008-08-06 2010-02-18 Nitto Denko Corp ポリエステル、ポリエステル組成物、粘着剤組成物、粘着剤層及び粘着シート
US9096782B2 (en) 2008-08-06 2015-08-04 Nitto Denko Corporation Polyesters, polyester compositions, pressure-sensitive adhesive compositions, pressure-sensitive adhesive layers and pressure-sensitive adhesive sheets
KR20110102431A (ko) * 2008-12-09 2011-09-16 더 코카콜라 컴파니 강화된 기계적 특성 및 가스 차단 특성을 지닌 pet 용기 및 조성물
JP2012511594A (ja) * 2008-12-09 2012-05-24 ザ コカ・コーラ カンパニー 機械的特性及びガスバリア性が強化されたpet容器及び組成物
US8685511B2 (en) 2008-12-09 2014-04-01 The Coca-Cola Company Pet container and compositions having enhanced mechanical properties and gas barrier properties
US9359488B2 (en) 2008-12-09 2016-06-07 The Coca-Cola Company Pet container and compositions having enhanced mechanical properties and gas barrier properties and methods
KR101721612B1 (ko) * 2008-12-09 2017-03-30 더 코카콜라 컴파니 강화된 기계적 특성 및 가스 차단 특성을 지닌 pet 용기 및 조성물

Similar Documents

Publication Publication Date Title
AU2009295910B2 (en) Aliphatic polyester
US8557945B2 (en) Kind of biodegradable polyester and its preparation method
US8754173B2 (en) Method for continuously producing polyester mixtures
US8586658B2 (en) Polylactic acid resin composition and molded item
US9062186B2 (en) Bio-resins
TWI628224B (zh) 聚乳酸樹脂與共聚酯樹脂的混合物及使用該混合物的物件(一)
JPWO2009099225A1 (ja) 樹脂組成物および成形品
CN103906809B (zh) 生物降解性树脂组合物和生物降解性膜
CN107868416A (zh) 一种聚乳酸复合材料及其应用
KR20150078268A (ko) 발포용 생분해성 폴리에스테르 수지 컴파운드 및 그로부터 얻어진 발포체
CN103906805A (zh) 生物降解性树脂组合物和生物降解性膜
TW201326301A (zh) 聚乳酸樹脂與共聚酯樹脂的混合物及使用該混合物的物件(三)
KR101690082B1 (ko) 생분해성 수지 조성물 및 그로부터 제조되는 생분해성 필름
JPH08120165A (ja) ポリエステル樹脂組成物
JP3106096B2 (ja) ポリビニルアルコール系熱可塑性共重合体及びその製造方法
JP2003128898A (ja) ポリエステル樹脂組成物
KR101644962B1 (ko) 생분해성 폴리락티드계 지방족/방향족 코폴리에스테르 중합체 및 그 제조방법
TW201326300A (zh) 聚乳酸樹脂與共聚酯樹脂的混合物及使用該混合物的物件(二)
JP2010150385A (ja) ポリ乳酸樹脂組成物
JP3415338B2 (ja) 生分解性プラスチック材料
KR20140147804A (ko) 난연성 폴리에스테르의 제조 방법 및 난연성 마스터 배치
JP3155198B2 (ja) ポリエステルフィルム
JP2024517969A (ja) ポリエステル耐衝撃性改良剤
JPH07252411A (ja) ポリラクトン組成物の成形方法
KR20050025577A (ko) 가공 안정성이 우수한 열가소성 폴리에스테르 수지조성물과 그의 성형품

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040428

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20051220

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060104

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060306

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060404

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070821

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20071218