JP2003128886A - 全芳香族ポリエステルカーボネート系溶融混合処理物、その製造方法および組成物 - Google Patents

全芳香族ポリエステルカーボネート系溶融混合処理物、その製造方法および組成物

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JP2003128886A
JP2003128886A JP2001319782A JP2001319782A JP2003128886A JP 2003128886 A JP2003128886 A JP 2003128886A JP 2001319782 A JP2001319782 A JP 2001319782A JP 2001319782 A JP2001319782 A JP 2001319782A JP 2003128886 A JP2003128886 A JP 2003128886A
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aromatic polyester
polyester carbonate
melt
wholly aromatic
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JP2001319782A
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English (en)
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Toyoaki Ishiwatari
豊明 石渡
Hiroshi Sakurai
博志 櫻井
Masayuki Jokai
真之 畳開
Shunichi Matsumura
俊一 松村
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Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐熱性、機械特性、透明性、成形性等に優れ
る新規な全芳香族ポリエステルカーボネート系溶融混合
処理物等およびその製造方法を提供する。 【解決手段】 全芳香族ポリエステルカーボネート50
〜99重量部とポリアルキレンナフタレート50〜1重
量部とを溶融混合処理して得られる全芳香族ポリエステ
ルカーボネート系溶融混合処理物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、全芳香族ポリエ
ステルカーボネート系溶融混合処理物等およびその製造
方法に関する。
【0002】さらに詳しくは、色調、耐熱性、透明性に
優れ、かつ溶融加工時の着色が少ない上記溶融混合処理
物等およびその製造方法に関する。
【0003】
【従来の技術】近年耐熱性が高く機械的強度の優れたエ
ンジニアリングプラスチックに対する要求性能が高まっ
ている。非晶性エンジニアリングプラスチックに芳香族
ジオールと芳香族ジカルボン酸に由来する全芳香族ポリ
エステルがある。
【0004】例えば、芳香族ジオールとして2,2−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(以下ビスフェ
ノールAと略す)、芳香族ジカルボン酸としてテレフタ
ル酸とイソフタル酸とよりなる全芳香族ポリエステル
は、比較的バランスの取れた特性を有しており、各種の
用途に用いられている。
【0005】しかしながら、全芳香族ポリエステルには
流動性が低いという欠点などがあり、これらの欠点を改
善するものとして、特開昭48−54159号公報、特
開昭49−23844号公報、特開昭49−61247
号公報、特開昭50−15834号公報に、全芳香族ポ
リエステルとポリエチレンテレフタレートとの樹脂組成
物が開示されている。
【0006】これらの樹脂組成物は非常にバランスの取
れた樹脂組成物である。しかしながら、この場合は、流
動性などの欠点が改善されるものの、上記半芳香族ポリ
エステル成分であるポリエチレンテレフタレートが増大
するにつれ、耐熱性も著しく低下するため、依然とし
て、流動性等と耐熱性とを同時に満足する素材として
は、不十分であり、更なる耐熱性の改善が望まれてい
る。
【0007】また、通常の全芳香族ポリエステルカーボ
ネートと半芳香族ポリエステルとを溶融混合処理しよう
とすると、溶融混合処理時や溶融成形時に着色や発泡と
いった問題が発生することがある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本願発明の目的は、全
芳香族ポリエステルカーボネート系溶融混合処理物や組
成物を提供することにある。
【0009】本願発明の他の目的は、耐熱性、成形性、
色調、透明性に優れかつ溶融加工時の着色が少ない上記
溶融混合処理物や組成物を提供することにある。
【0010】また、場合によっては、溶融混合処理時や
溶融成形時に着色や発泡といった問題を解決することも
課題としている。
【0011】本願発明の更に他の目的は、上記溶融混合
処理物等を製造する方法および上記溶融物等からの成形
物を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本願発明の1態様によれ
ば、下記式(I)
【0013】
【化5】
【0014】[上記式(I)中、A1およびA2は、同一
もしくは異なり、置換もしくは未置換の芳香族基であ
る。ただし、芳香族基間を直接結合しまたは炭素一重結
合を介して結合したものも含まれる。]で表わされる繰
り返し単位(A)と下記式(II)
【0015】
【化6】
【0016】[上記式(II)中、A3は置換もしくは
未置換の芳香族基である。ただし、芳香族基間を直接結
合しまたは炭素一重結合を介して結合したものも含まれ
る。]で表わされる繰り返し単位(B)とを含有し、
(A)と(B)との合計に対する(A)の割合が50〜
100モル%である全芳香族ポリエステルカーボネート
50〜99重量部と、ポリアルキレンナフタレート50
〜1重量部と、を溶融混合処理して得られる全芳香族ポ
リエステルカーボネート系溶融混合処理物が提供され
る。
【0017】なお、このような全芳香族ポリエステルカ
ーボネート系溶融混合処理物からなる成形物もまた、本
願発明の別の1態様である。
【0018】さらに、本願発明の他の態様によれば、上
記式(I)で表わされる繰り返し単位(A)と上記式
(II)で表わされる繰り返し単位(B)とを含有し、
(A)と(B)との合計に対する(A)の割合が、50
〜100モル%である全芳香族ポリエステルカーボネー
ト50〜99重量部とポリアルキレンナフタレート50
〜1重量部とを溶融混合処理することを特徴とする全芳
香族ポリエステルカーボネート系溶融混合処理物の製造
方法が提供される。
【0019】ここで、本願発明において溶融混合処理と
は、上記芳香族ポリエステルカーボネートと上記ポリア
ルキレンナフタレートとを、そのいずれかが実質的に溶
融した状態で両者を混合し、両者の間に化学反応を生じ
得る状態を意味する。
【0020】典型的には上記の両者が溶融した状態で、
たとえばニーダーで混練することが該当する。
【0021】しかしながら、上記の内、少なくともその
片方が溶融した状態であり、残る一方が固体である場合
についても、その固体を粉末等にして混合、混練すれ
ば、溶融物への溶解や化学反応が進行し得る。本願発明
に言う溶融混合処理とはこのような状態も包含する。
【0022】溶融の有無は流動性が肉眼で観察できるこ
とで判断し得る。
【0023】なお、「溶融混合処理して得られる」物に
は、溶融混合処理により生成する物の他、そのような溶
融混合処理により生成した物をさらに、溶融処理、混練
処理、熱処理、ブレンド処理、添加物添加に供して得ら
れる物も含まれる。そして、「溶融混合処理物」とはそ
のような処理を受けた物を意味する。
【0024】すなわち、溶融混合処理を複数回含む場合
や、溶融混合処理により生成した物を溶融しない温度で
熱処理して耐熱性の改善等を図った物、他のポリマーや
改質剤をブレンド,添加したものも、本質的には依然本
願発明になる溶融混合処理物であるため、このような場
合を含むことを明示したものである。
【0025】なお、以下に説明する発明の実施の形態や
図面の中で、本発明の更なる特徴が明らかにされる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下に、本願発明の実施の形態を
表、式等を使用して説明する。なお、これらの表、式等
及び説明は本願発明を例示するものであり、本願発明の
範囲を制限するものではない。本願発明の趣旨に合致す
る限り他の実施の形態も本願発明の範疇に属し得ること
は言うまでもない。
【0027】本願発明の全芳香族ポリエステルカーボネ
ート系溶融混合処理物は全芳香族ポリエステルカーボネ
ートとポリアルキレンナフタレートとを溶融混合処理し
て得られる。
【0028】全芳香族ポリエステルカーボネートは、上
記式(I)で表わされる繰り返し単位(A)と上記式
(II)で表わされる繰り返し単位(B)とからなる。
上記(A)と上記(B)との割合は(A)と(B)との
合計に対し(A)が50〜100モル%であり、好まし
くは、80〜100モル%である。
【0029】ここで、上記式(II)で表わされる繰り
返し単位(B)が0モル%の時、全芳香族ポリエステル
カーボネートは実質的に全芳香族ポリエステルであり、
0モル%より高い時、全芳香族ポリエステルカーボネー
トは実質的に全芳香族ポリエステルカーボネートであ
る。
【0030】すなわち、本願発明に係る全芳香族ポリエ
ステルカーボネートはカーボネート成分を含まない全芳
香族ポリエステルをも含む。
【0031】上記式(I)中、A1およびA2は、同一も
しくは異なり、置換もしくは未置換の芳香族基である。
ただし、芳香族基間を直接結合しまたは炭素一重結合を
介して結合したものも含まれる。また上記式(II)
中、A3は、置換もしくは未置換の芳香族基である。た
だし、芳香族基間を直接結合しまたは炭素一重結合を介
して結合したものも含まれる。
【0032】かかる芳香族基の置換基としては、例えば
ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数5ま
たは6のシクロアルキル基、炭素数7〜12のアラルキ
ル基である。
【0033】ハロゲン原子としては、例えばフッ素、塩
素などを挙げることができる。炭素数1〜6のアルキル
基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル
基、イソプロピル基、n−ブチル基、n−ヘキシル基な
どを挙げることができる。
【0034】炭素数5または6のシクロアルキル基はシ
クロペンチル基、シクロヘキシル基である。
【0035】さらに、炭素数7〜12のアラルキル基と
しては、例えばベンジル基、フェネチル基などを挙げる
ことができる。
【0036】A1の未置換の芳香族基としては、例えば
1,4−フェニレン基、1,3−フェニレン基、2,6
−ナフチレン基、2,7−ナフチレン基、1,4−ナフ
チレン基、4,4’−ジフェニレン基、ビス(4−フェ
ニレン)エーテル基、ビス(4−フェニレン)スルホン
基およびジフェニレンインダン基などを好ましいものと
して挙げることができる。
【0037】また、A2の未置換の芳香族基としては、
アリーレン基および下記式(III)−a
【0038】
【化7】
【0039】で表わされる基を例示することができる。
【0040】かかるアリーレン基としては、例えば1,
4−フェニレン基、4,4’−ビフェニレン基等を挙げ
ることができる。
【0041】ここで、A41およびA42は、置換もしくは
未置換のフェニレン基であり、Xは下記式(IV)−a
【0042】
【化8】
【0043】(ここで、R1およびR2は、互いに独立
に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル
基、炭素数5〜6のシクロアルキル基、炭素数6〜12
のアリール基または炭素数7〜12のアラルキル基であ
る)で表わされる基、下記式(IV)−b
【0044】
【化9】
【0045】(ここで、R3およびR4の定義は、式(I
V)−aにおけるR1およびR2の定義と同じであり、そ
してqは4〜10の整数である)で表わされる基、また
は下記式(IV)−c
【0046】
【化10】
【0047】で表わされる基である。
【0048】A41およびA42におけるフェニレン基の置
換基としては、前記A1についての置換基と同じものを
例示することができる。
【0049】A3の未置換の芳香族基としては、上記A2
の未置換の芳香族基と同じものを例示することができ
る。
【0050】式(I)におけるA2と式(II)におけ
るA3は同じ物であることが好都合である。その場合、
2およびA3は、上記式(III)−aで示されるものが
好ましい。ここで、A41およびA42がともに1,4−フ
ェニレンであり、XとしてはR 1およびR2がともにメチ
ル基であるものが特に好ましい。
【0051】本願発明における全芳香族ポリエステルカ
ーボネートは、上記式(I)で表わされる繰り返し単位
および上記式(II)で表わされる繰り返し単位の他
に、本願発明の目的を損なわない範囲(例えば、全繰り
返し単位の20モル%以下)の割合で、他のエステル単
位あるいはカーボネート単位を含有することができる。
【0052】上記全芳香族ポリエステルカーボネートの
末端基は、カルボキシル基、フェノールOH基およびア
リール基から実質的になるのが好ましい。また、上記全
芳香族ポリエステルカーボネートは、好ましくは末端カ
ルボキシル基と末端フェノール性OH基とを合計量で3
00当量/トン(t)以下で含有しかつ末端カルボキシ
ル基を20当量/t以下で含有することが好ましい。
【0053】末端フェノール性OH基と末端カルボキシ
ル基の合計量が300当量/t以下であると、全芳香族
ポリエステルカーボネート系溶融混合処理物の溶融加工
時における激しい着色を抑えることができる。
【0054】末端フェノール性OH基と末端カルボキシ
ル基との合計量は、より好ましくは0.05〜250当
量/t、特に好ましくは0.1〜200当量/tであ
る。
【0055】末端フェノール性OH基と末端カルボキシ
ル基との合計量を0.05当量/tより低くするために
は、全芳香族ポリエステルカーボネートを特殊な末端封
止剤と反応させるか、あるいは長時間重合反応させる必
要があり、その結果得られる全芳香族ポリエステルカー
ボネートが着色することがあるので、好ましくない場合
がある。
【0056】また、末端カルボキシル基が20当量/t
以下であると、全芳香族ポリエステルカーボネート系溶
融混合処理物の溶融加工時に発泡を抑えることができ
る。
【0057】末端カルボキシル基が20当量/tを超え
ると、全芳香族ポリエステルカーボネート系溶融混合処
理物が溶融加工時に発泡することがある。
【0058】末端カルボキシル基量は、より好ましくは
0.01〜18当量/t、特に好ましくは0.05〜1
5当量/tである。
【0059】末端カルボキシル基を0.01当量/tよ
り低くするためには、全芳香族ポリエステルカーボネー
トを特殊な末端封止剤を用いて反応させるか、あるいは
長時間重合反応させる必要があり、その結果、得られる
全芳香族ポリエステルカーボネートが着色することがあ
るので好ましくない場合が多い。
【0060】本願発明における上記全芳香族ポリエステ
ルカーボネートは、従来公知のいずれの方法を用いて製
造してもよいが、溶融重合によることが好ましく、特に
好ましくは、芳香族ジカルボン酸、芳香族ジヒドロキシ
化合物および炭酸ジエステルを溶融重合せしめランダム
重合体として製造することができる。
【0061】溶融重合によって得られた全芳香族ポリエ
ステルカーボネートを用いて得られた全芳香族ポリエス
テルカーボネート系溶融混合処理物は、驚くべきことに
界面重合によって得られた全芳香族ポリエステルカーボ
ネートを用いて得られた全芳香族ポリエステルカーボネ
ート系溶融混合処理物よりも溶融時の着色が少ない。
【0062】この原因については不明であるが、界面重
合によって得られる全芳香族ポリエステルカーボネート
は塩素原子をほとんどあるいは全く含まないためである
と推測される。
【0063】この観点から、本願発明で用いられる全芳
香族ポリエステルカーボネートは、塩素を好ましくは高
々100重量ppm、より好ましくは高々80重量pp
m、さらに好ましくは高々50重量ppm、特に好まし
くは高々10重量ppmでしか含有しないのが良い。
【0064】100重量ppmを超えると、全芳香族ポ
リエステルカーボネート系溶融混合処理物の溶融成形加
工時の着色が激しくなり易く好ましくない場合が多い。
【0065】上記芳香族ジカルボン酸としては、例え
ば、テレフタル酸、イソフタル酸、メチルテレフタル
酸、メチルイソフタル酸、ナフタレン−2,6−ジカル
ボン酸、ナフタレン−2,7−ジカルボン酸、ナフタレ
ン−1,4−ジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸ジ
フェニルエーテルジカルボン酸、ジフェニルスルホンジ
カルボン酸、ジフェニルインダンジカルボン酸などを挙
げることができる。
【0066】これら芳香族ジカルボン酸は単独で用いて
もよく、複数を一緒に用いてもよい。特に、テレフタル
酸とイソフタル酸を一緒に用いることが好ましい。その
場合、テレフタル酸とイソフタル酸の割合は、モル割合
で20/80〜80/20が好ましい。
【0067】芳香族ジヒドロキシ化合物としては、例え
ばビスフェノールA、1,1−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)シクロヘキサン、2,2−ビス(3−メチル−
4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス
(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、ハイドロキノン、4,4’−ジヒドロキシビフェニ
ルなどを挙げることができる。これらのうちビスフェノ
ールA、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シク
ロヘキサン、2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキ
シフェニル)プロパンが好ましい。また、これらジオー
ル成分は、2種以上を併用してもよい。
【0068】炭酸ジエステルとしては、例えばジフェニ
ルカーボネート、ジ−p−トリルカーボネート、ジナフ
チルカーボネート、ジ−p−クロロフェニルカーボネー
ト、フェニル−p−トリルカーボネートなどが挙げられ
る。これらのうちジフェニルカーボネートが特に好まし
い。炭酸ジエステルは置換されていてもよく、単独で使
用しても2種以上を併用してもよい。
【0069】全芳香族ポリエステルカーボネートを上記
化合物から溶融重合により製造するには、下記式
(1),(2) 5≦Ma/Mb≦1.03・・・・・・・・・・・・・・・(1) 0.95≦Mc/(Ma+Mb)≦1.05・・・・・・・・(2) が同時に成立するようなモル割合で各成分を使用するの
が好ましい。ここで上記式(1)、(2)中、Maは芳
香族ジカルボン酸のモル数であり、Mbは芳香族ジヒド
ロキシ化合物のモル数であり、Mcは炭酸ジエステルの
モル数である。
【0070】上記式(1)においてMa/Mb≧1.0
0の時、得られる全芳香族ポリエステルカーボネート中
にカーボネート結合が含まれず、実質的に全芳香族ポリ
エステルとなる。この場合においても上記式(2)に従
い、炭酸ジエステルは原料として必須成分である。
【0071】Ma/Mb<1の時、得られる全芳香族ポ
リエステルカーボネート中にカーボネート結合が残存
し、実質的に全芳香族ポリエステルカーボネートとな
る。
【0072】上記式(1)において、Ma/Mb<0.
5の時、全芳香族ポリエステルカーボネートの耐熱性が
不十分となり、好ましくない場合が多い。Ma/Mb>
1.03の時、全芳香族ポリエステルの末端カルボキシ
ル基を20当量/t以下にすることが困難となる場合が
多い。
【0073】上記式(2)において、Mc/(Ma+M
b)<0.95の時、得られる全芳香族ポリエステルカ
ーボネートのカルボン酸末端基を20当量/t以下とす
るために長時間重合する必要があり、好ましくない場合
が多い。また、Mc/(Ma+Mb)>1.05の時、
得られる全芳香族ポリエステルカーボネートの着色が激
しくなり、好ましくない場合が多い。
【0074】また、本願発明に使用される全芳香族ポリ
エステルカーボネートを製造する場合、上記化合物とと
もに、物性を損なわない範囲で、例えばコハク酸、グル
タル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼラ
イン酸、セバシン酸、デカン二酸、ドデカン二酸、1,
4−シクロヘキサンジカルボン酸の如き脂肪族または脂
環族のジカルボン酸およびそのエステル形成性誘導体、
エチレングリコール、トリメチレングリコール、テトラ
メチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノ
ールの如き、脂肪族または脂環族のジオールおよびその
エステル形成性誘導体、p−ヒドロキシ安息香酸、m−
ヒドロキシ安息香酸、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸
の如きヒドロキシカルボン酸およびそのエステル形成性
誘導体などを少量(例えば全芳香族ポリエステルカーボ
ネートに対し20モル%以下の割合)共重合してもよ
い。また、これらは2種以上組み合わせて用いてもよ
い。
【0075】本願発明に使用される上記全芳香族ポリエ
ステルカーボネートを製造する場合、上記化合物を触媒
の存在下で反応させるのが好ましい。触媒としては従来
公知のいずれの触媒を用いてもよい。さらに触媒として
は、副反応が少なく、着色等が少なく、品質良好な全芳
香族ポリエステルカーボネートポリマーを与えるものが
好ましく使用され下記式
【0076】
【化11】
【0077】[上記式(VI)中、R5、R6は、各々独
立に水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数5〜
10のシクロアルキル基、炭素数6〜12のアリール基
および炭素数7〜13のアラルキル基から選ばれる少な
くとも1種の基である。また、R5とR6との間に結合が
あってもかまわない。R7は炭素数1〜6のアルキル
基、炭素数5〜10のシクロアルキル基、炭素数6〜1
2のアリール基および炭素数7〜13のアラルキル基か
ら選ばれる少なくとも1種の基である。nは0〜4の整
数を示す。]のピリジン系化合物を使用することが好ま
しい。
【0078】このようなピリジン系化合物としては、例
えば、4−アミノピリジン、4−ジメチルアミノピリジ
ン、4−ジエチルアミノピリジン、4−ピロリジノピリ
ジン、4−ピペリジノピリジン、4−ピロリジノピリジ
ン、2−メチル−4ジメチルアミノピリジン等が挙げら
れる。これらのうち4−ジメチルアミノピリジン、4−
ピロリジノピリジンが特に好ましい。
【0079】これらの化合物は単独で用いてもよく、ま
た、2種以上を組み合わせてもよい。これらの化合物の
使用量はいわゆる触媒量でよいが芳香族カルボン酸1モ
ルに対して、0.00001モルから0.05モルが好
ましく、0.0001モルから0.005モルがさらに
好ましい。また、かかるピリジン化合物は有機酸塩また
は無機酸塩の形で用いてもよい。
【0080】また触媒として上記ピリジン化合物と共に
従来のエステル交換触媒を併用してもよい。
【0081】これらエステル交換触媒としては、例え
ば、錫、アンチモン、ストロンチウム、亜鉛、コバル
ト、ニッケル、チタン、ゲルマニウム、アルカリ金属、
アルカリ土類金属などの単体、酸化物、水酸化物、ハロ
ゲン化物、炭酸塩などの無機酸塩類、有機酸塩類、錯塩
類が挙げられる。これら従来公知のエステル交換触媒の
使用量は特に制限は無いが、芳香族ジヒドロキシ化合物
に対して0.001〜1モル%の量で用いるのが好まし
い。より好ましくは、0.005〜0.1モル%であ
る。
【0082】上記の如き触媒を使用することにより、末
端フェノール性OH基と末端カルボキシル基の合計量が
300当量/t以下である全芳香族ポリエステルカーボ
ネートを容易に製造することができる。
【0083】全芳香族ポリエステルカーボネートを溶融
重合する際の重合温度は280〜400℃とすることが
好ましい。ここで、重合温度とは重合後期あるいはその
終了時における温度を意味する。
【0084】重合温度が280℃よりも低いとポリマー
の溶融粘度が高くなるために高重合度のポリマーを得る
ことができず、また400℃よりも高いとポリマーの劣
化等が生じ易くなり好ましくない場合が多い。溶融重合
する際、重合反応温度の初期は比較的低温とし、これを
徐々に昇温して最終的に上記重合温度にすることが好ま
しい。この際の初期重合反応の反応温度は好ましくは1
60〜320℃である。
【0085】この重合反応は常圧下、または減圧下で実
施される。また、常圧時には窒素、アルゴン、炭酸ガス
などの不活性ガス雰囲気下とすることが好ましい。重合
反応時間は特に制限はないがほぼ1〜20時間である。
【0086】本願発明において、全芳香族ポリエステル
カーボネートには、必要に応じて、その特性を損なわな
い範囲で耐熱安定剤、着色剤、充填剤、耐衝撃改良剤、
酸化劣化防止剤、耐候剤、滑剤、離型剤、可塑剤、難燃
剤、流動性改良剤、帯電防止剤、酸性物質捕捉剤、光安
定剤、紫外線吸収剤、金属不活性化剤、金属石鹸、造核
剤、加工安定剤などの各種添加剤を配合することも可能
である。またこれらの各種添加剤は溶融重合する際等の
製造時に配合することも可能である。
【0087】次に、本願発明で用いられるポリアルキレ
ンナフタレートについて説明する。
【0088】本願発明に使用されるポリアルキレンナフ
タレートとは、主として下記式(V)
【0089】
【化12】
【0090】で表わされる繰り返し単位からなる半芳香
族ポリエステルである。上記式中のナフチレン基として
は、2,6−ナフチレン基、1,4−ナフチレン基、
2,7−ナフチレン基、1,8−ナフチレン基などが挙
げられる。これらのうち特に好ましい例として2,6−
ナフチレン基を挙げることができる。また上記ナフチレ
ン基を2種以上併用することも可能である。
【0091】上記式(V)中のR8は炭素数2〜10の
脂肪族基または脂環族基である。例えば、エチレン基、
イソプロピレン基、トリメチレン基、テトラメチレン
基、ペンタメチレン基、3−メチルペンタメチレン基、
ヘキサメチレン基、オクタメチレン基、デカメチレン
基、ネオペンチレン基、シクロヘキシレン基、1,4−
ビス(メチレン)シクロヘキサン基などが挙げられる。
【0092】この中でも特に好ましい例としてエチレン
基を挙げることができる。また、上記脂肪族基または脂
環族基を2種以上併用することも可能である。
【0093】すなわち、ポリアルキレンナフタレートの
最も好ましい例としては、ポリ(1,2−エチレン−
2,6−ナフタレンジカルボキシレート)を挙げること
ができる。
【0094】上記ポリアルキレンナフタレートの製造方
法としては、従来公知のいずれの製造方法を用いても製
造することができ、とくに限定されない。
【0095】例えば、ジカルボン酸とジオールとを直接
エステル化反応せしめる方法、ジカルボン酸エステル誘
導体とジオールとをエステル交換反応させた後、縮重合
せしめる製造方法、ジカルボン酸とジオールからなるジ
カルボン酸エステル誘導体を縮重合せしめる方法などが
挙げられ、また重合形態としては、溶液重合方法、溶融
重合方法、固相重合方法などが挙げられる。
【0096】更に具体的には、例えば、上記各原料を反
応容器に入れ、触媒の存在下でエステル交換反応あるい
はエステル化反応を行い、更に触媒の存在下、常圧、減
圧または高真空で重縮合を行って、所望の固有粘度のポ
リエステルを製造する方法を用いることができる。
【0097】また、上記溶融重合により得られたポリア
ルキレンナフタレートまたはプレポリマーを更に固相重
合方法により、高重合度化せしめたものを用いることも
できる。
【0098】重縮合触媒としては、従来公知のいずれの
ものでも用いることができ、例えば、チタン、ニオブ、
ゲルマニウム、錫、アンチモン、マンガン、ナトリウ
ム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどの化合物
が例示され、これら2種以上を併用して用いることもで
きる。
【0099】本願発明に用いるポリアルキレンナフタレ
ートは、フェノール/1,1,2,2−テトラクロロエ
タン混合溶液(重量比60/40)中、濃度1.2g/
dL、測定温度35℃で測定した還元粘度が0.2以上
であることが好ましい。
【0100】還元粘度が0.2未満の場合には、全芳香
族ポリエステルカーボネート系溶融混合処理物の強度が
不足し好ましくない場合が多い。還元粘度はより好まし
くは0.3以上、更に好ましくは0.35以上である。
上限は特に制限は無いが、実用的には5程度である。
【0101】上記ポリアルキレンナフタレートには、そ
の特性を損なわない範囲で耐熱安定剤、着色剤、充填
剤、耐衝撃改良剤、酸化劣化防止剤、耐候剤、滑剤、離
型剤、可塑剤、難燃剤、流動性改良剤、帯電防止剤、酸
性物質捕捉剤、光安定剤、紫外線吸収剤、金属不活性化
剤、金属石鹸、造核剤、加工安定剤などの各種添加剤を
配合することも可能である。またこれらの各種添加剤は
前述の重合反応等の製造時に配合することも可能であ
る。
【0102】本願発明の全芳香族ポリエステルカーボネ
ート系溶融混合処理物は、その100重量部が前記全芳
香族ポリエステルカーボネート50〜99重量部と前記
ポリアルキレンナフタレート50〜1重量部とからなる
ものをその典型とする。
【0103】そして、これに他のポリマーや添加剤をブ
レンド,添加したものも含まれる。
【0104】従って、本願発明において、全芳香族ポリ
エステルカーボネート50〜99重量部と前記ポリアル
キレンナフタレート50〜1重量部とからなると言うと
きは、両者の合計が100重量部であることを意味する
のであり、必ずしも本願発明の全芳香族ポリエステルカ
ーボネート系溶融混合処理物の全量が100重量部であ
ることを意味するものではない。
【0105】上記溶融混合処理物は、上記のように全芳
香族ポリエステルカーボネートを50重量部以上含有す
ることで高い耐熱性を維持できる。
【0106】またポリアルキレンナフタレートを1重量
部以上とすることで、全芳香族ポリエステルカーボネー
ト系溶融混合処理物の溶融粘度が低下して成形時の流動
性が良好となり、耐薬品性も向上する。
【0107】該溶融混合処理物は、好ましくは全芳香族
ポリエステルカーボネート50〜95重量部およびポリ
アルキレンナフタレート50〜5重量部からなり、より
好ましくは、全芳香族ポリエステルカーボネート50〜
90重量部およびポリアルキレンナフタレート50〜1
0重量部からなる。
【0108】本願発明の全芳香族ポリエステルカーボネ
ート系溶融混合処理物は、好ましくは実質的にひとつの
ガラス転移点(Tg)を有する。このガラス転移点温度
は全芳香族ポリエステルカーボネートのガラス転移点温
度およびポリアルキレンナフタレートのガラス転移点温
度のいずれとも異なることができる。
【0109】さらに、そのガラス転移点(Tg)が70
〜200℃のあいだにあることも好ましい条件である。
【0110】本願発明の全芳香族ポリエステルカーボネ
ート系溶融混合処理物は、全芳香族ポリエステルカーボ
ネートとポリアルキレンナフタレートとを溶融混合処理
して製造することができる。
【0111】溶融混合処理は、全芳香族ポリエステルカ
ーボネートとポリアルキレンナフタレートとの少なくと
もいずれか一方、好ましくは、全芳香族ポリエステルカ
ーボネートが溶融する温度以上で実施するのが好適であ
る。通常、260〜360℃の範囲に溶融混合処理の適
切な温度が存在する。
【0112】また、溶融混合処理は、実質的にひとつの
ガラス転移点を有する全芳香族ポリエステルカーボネー
ト系溶融混合処理物が生成されるまで実施するのが好ま
しい。溶融混合処理を行う適当な時間は、使用するポリ
マーの種類、量あるいは混合温度によって異なるが,当
業者はいくつかの実験を行うことにより容易にこれを決
定することができる。
【0113】実用上は、好ましくは30秒以上、より好
ましくは3分以上、さらに好ましくは7分以上である。
あまり長いと着色が大きくなる傾向がある。実用上は1
時間までが望ましい。
【0114】なお、溶融混合処理中にサンプリングが容
易な場合は、そのヘーズで判断するのが実用的である。
【0115】特に、透明の原料を使用する場合には、白
濁した状態が次第に消え、やがては透明になることで溶
融混合処理の進行を把握することができる。
【0116】ヘーズとしては20%以下が好ましい。よ
り好ましくは10%以下であり、さらに好ましくは5%
以下である。
【0117】溶融混合処理は、公知の溶融混練手段、例
えば押出機、バンバリーミキサー、ローラー、ニーダー
などを用いて実施することができる。
【0118】本願発明の全芳香族ポリエステルカーボネ
ート系溶融混合処理物には、その特性を損なわない範囲
(例えば全芳香族ポリエステルカーボネート系溶融混合
処理物に対し10重量%以下の割合)で亜りん酸、りん
酸金属塩、亜りん酸エステルなどの安定剤や顔料、染
料、補強剤、充填剤、耐衝撃改良剤、耐熱剤、酸化劣化
防止剤、耐候剤、滑剤、離型剤、可塑剤、難燃剤、流動
性改良剤、帯電防止剤など各種添加剤を添加することが
できる。これらは2種以上組み合わせて用いてもよい。
【0119】本願発明の全芳香族ポリエステルカーボネ
ート系溶融混合処理物は、優れた耐熱性、透明性、色
調、成形性を有し、それらの特性を生かして種々の成形
物とすることができる。成形物は種々の手段で成形物に
賦形され、例えば押出成形物、射出成形物、ブロー成形
物であることができる。
【0120】本願発明の全芳香族ポリエステルカーボネ
ート系溶融混合処理物からの成形物としては、例えば、
食品容器などの各種容器、板状成形物、ボトル容器、レ
ンズ、光センサーカバーやヒューズカバー,ケース類,
ハウジングなどの如き電気電子機器に用いられる各種部
品、ターンランプのレンズキャップ,テ−ルランプのレ
ンズ,リアウィンドウガラスおよびサイドウィンドウガ
ラスの如き自動車用部品、各種分野におけるハウジング
などを挙げることができる。
【0121】なお、以上の検討結果を化学的構造の見地
から見れば、下記式(X)
【0122】
【化17】
【0123】[上記式(X)中、A1は置換もしくは未
置換の芳香族基である。ただし、芳香族基間を直接結合
しまたは炭素一重結合を介して結合したものも含まれ
る。]で表わされる繰り返し単位(C)と、下記式(V
II)
【0124】
【化18】
【0125】[上記式(VII)中、A2は置換もしく
は未置換の芳香族基である。ただし、芳香族基間を直接
結合しまたは炭素一重結合を介して結合したものも含ま
れる。]で表わされる繰り返し単位(D)と、下記式
(VIII)
【0126】
【化19】
【0127】で表わされる繰り返し単位(E)と、下記
式(IX)
【0128】
【化20】
【0129】[上記式(IX)中、R8は炭素数2〜1
0の脂肪族基または脂環族基である。]で表わされる繰
り返し単位(F)と、を含有する組成物であって、
(C)と(D)との合計に対する(C)の割合が50〜
100モル%であり、(C)と(D)との合計の50〜
99重量部に対し、(E)と(F)との合計が50〜1
重量部である組成物も本願発明に係る全芳香族ポリエス
テルカーボネート系溶融混合処理物と同様に、すぐれた
耐熱性、機械特性、透明性、成形性等を提供し得ると言
える。
【0130】そして、その場合、すぐれた耐熱性、機械
特性、透明性、成形性等を充足させるためには、フェノ
ール/1,1,2,2−テトラクロロエタン混合溶液
(重量比60/40)中、濃度1.2g/dL、測定温
度35℃で測定した還元粘度が0.4dL/g以上であ
ることが好ましいことが判明した。
【0131】なお、上記式(X),(VII),(I
X)において、A1,A2,R8は式(I),(V)にお
けるA1,A2,R8と同じ意味を有し、同様に例示され
る。
【0132】さらに、実質的にひとつのガラス転移点を
有すること、そのガラス転移点が全芳香族ポリエステル
カーボネートのガラス転移点およびポリアルキレンナフ
タレートのガラス転移点のいずれとも異なること、その
ガラス転移点(Tg)が70〜200℃のあいだにある
こと、全芳香族ポリエステルカーボネート系溶融混合処
理物のヘーズが20%以下であることが、これまでに述
べた本願発明に係る全芳香族ポリエステルカーボネート
系溶融混合処理物と同様の効果を得るのに好ましい条件
である。
【0133】なお、上記の定義から明らかなように、本
願発明に係る全芳香族ポリエステルカーボネート系溶融
混合処理物も、化学組成から見れば、本願発明に係る組
成物の範疇に属することは言うまでもない。
【0134】
【発明の効果】本願発明の全芳香族ポリエステルカーボ
ネート系溶融混合処理物や組成物は耐熱性、機械特性、
透明性、成形性等に優れ、上記の如く各種成形物や電気
・電子部材などに好適に用いることができる。また本願
発明の全芳香族ポリエステルカーボネート系溶融混合処
理物や組成物は全芳香族ポリエステルに較べ、弾性率が
高く、成形物にした際、その成形物の剛性を高めること
も可能である。更に本願発明の全芳香族ポリエステルカ
ーボネート系溶融混合処理物や組成物は全芳香族ポリエ
ステルカーボネートのガスバリア性改善方法としても有
用であろう。
【0135】
【実施例】以下、実施例および比較例を挙げて本願発明
を詳述するが、本願発明はこれらによって何ら限定され
るものではない。なお例中の「部」は特に断らない限り
「重量部」を意味する。
【0136】還元粘度は、フェノール/1,1,2,2
−テトラクロロエタン混合溶媒(重量比60/40)
中、濃度1.2g/dL、測定温度35℃で測定した値
である。
【0137】ガラス転移点の測定はDSC(測定装置:
TA Instruments社製2950型)を用い
て、昇温速度20℃/分で測定した。
【0138】全芳香族ポリエステルカーボネートの末端
基は1H−NMRで測定した(テトラメチルシランの化
学シフトを0ppmとした。)。
【0139】末端カルボキシル基は、末端カルボキシル
基に隣接したベンゼン環のプロトン(テレフタル酸由来
の8.2ppmとイソフタル酸由来の8.9ppm)に
より決定した。
【0140】末端フェノール性OH基は、末端フェノー
ル性OH基に隣接したベンゼン環のプロトン(6.7p
pm)により決定した。
【0141】塩素含有量は試料100mgを燃焼ガス吸
収装置内(900℃、Ar−O2雰囲気下)で処理し、
発生したガスを純水に吸収させてイオンクロマトグラフ
法で、Cl-を測定した。
【0142】弾性率はJISK7113に従い測定し
た。
【0143】熱変形温度(HDT)はJISK7207
に従い測定した。
【0144】イエローインデックス(YI)は2mm厚
の成形板を用いて、JISK7103に従い測定した。
【0145】ヘーズと全光線透過率(TT)とは2mm
厚の成形板をNDH−2000(日本電色工業製)を用
いて測定した。
【0146】[参考例1] <全芳香族ポリエステル(PAR1)の合成>332.
260部のテレフタル酸、332.260部のイソフタ
ル酸、913.16部のビスフェノールA、および17
13.76部のジフェニルカーボネートおよび触媒とし
て、0.49部の4−ジメチルアミノピリジンおよび
0.17部の炭酸カリウムを精留塔および撹拌装置を備
えた反応器に入れ、容器内を窒素置換した後、400h
Pa、200℃で溶融重合反応を開始した。
【0147】フェノールの流出および炭酸ガスの発生を
確認した後、30分後に220℃に昇温し、230℃、
267hPaとした。開始から3時間後、原料が均一に
溶解していることを確認した。
【0148】その後、反応物を撹拌装置および真空留出
系を備えた反応容器に入れ、60分間で280℃、13
3hPaとした。その後更に昇温・減圧し、反応開始か
ら5時間後、系内を320℃、0.667hPaとし、
2時間溶融重合を行い、全芳香族ポリエステルを得た。
【0149】得られた全芳香族ポリエステルのテレフタ
ル酸残基、イソフタル酸残基、ビスフェノールA残基の
モル比は0.5:0.5:1.0であり、上記式(I)
で表わされる繰り返し単位(A)と上記式(II)で表
わされる繰り返し単位(B)とのモル比は100:0で
あった。 また得られた全芳香族ポリエステルの還元粘
度は0.61dL/gであった。
【0150】また、全芳香族ポリエステルカーボネート
の末端カルボキシル基は12当量/tであり、末端フェ
ノール性OH基と末端カルボキシル基との合計量は43
当量/tであった。塩素含有量は測定限界(10重量p
pm)以下であった。
【0151】得られた全芳香族ポリエステルを、PS−
20射出成形機(日精樹脂工業製)を用い、シリンダー
温度340℃、金型温度110℃にて、直径35mm、
厚さ2mmの円板に射出成形した。
【0152】得られた成形物を用いて、ガラス転移点、
HDT、引張弾性率、YI、TTを測定した結果を表1
および表2に示す。
【0153】また、シリンダー温度290℃、金型温度
100℃にて同様に射出成形しようとした時、金型内が
充分にポリマーで充填されず、正常な形状の成形物が得
られなかった。
【0154】[参考例2] <全芳香族ポリエステルカーボネート(PEC)の合成
>465.154部のテレフタル酸、199.356部
のイソフタル酸、1004.476部のビスフェノール
A、1799.448部のジフェニルカーボネートおよ
び触媒として0.49部の4−ジメチルアミノピリジン
を精留塔および撹拌装置を備えた反応器に入れ、容器内
を窒素置換した後、400hPa、200℃で溶融重合
反応を開始した。フェノールの留出および炭酸ガスの発
生を確認した後、30分後に220℃に昇温し、230
℃、267hPaとした。
【0155】開始から3時間後、原料が均一に溶解して
いることを確認した。その後、反応物を撹拌装置および
真空留出系を備えた反応器に入れ、60分間で280
℃、133hPaとした。その後更に昇温・減圧し、反
応開始から5時間後、系内を320℃、0.667hP
aとし、2時間溶融重合を行い、全芳香族ポリエステル
カーボネートを得た。
【0156】得られた全芳香族ポリエステルカーボネー
トのテレフタル酸残基、イソフタル酸残基、ビスフェノ
ールA残基のモル比は0.7:0.3:1.1であり、
上記式(I)で表わされる繰り返し単位と上記式(I
I)で表わされる繰り返し単位のモル比は91:9であ
った。また、得られた全芳香族ポリエステルカーボネー
トの還元粘度は0.68dL/gであった。
【0157】また、全芳香族ポリエステルカーボネート
の末端カルボキシル基は10当量/tであり、末端フェ
ノール性OH基と末端カルボキシル基との合計量は42
当量/tであった。塩素含有量は測定限界(10重量p
pm)以下であった。
【0158】得られた全芳香族ポリエステルカーボネー
トを、PS−20射出成形機(日精樹脂工業製)を用
い、シリンダー温度320℃、金型温度100℃にて、
直径35mm、厚さ2mmの円板に射出成形した。
【0159】得られた成形物を用いて、ガラス転移点、
HDT、引張弾性率、YI、TTを測定した結果を表1
および表2に示す。
【0160】また、シリンダー温度290℃、金型温度
100℃にて同様に射出成形しようとした時、金型内が
充分にポリマーで充填されず、正常な形状の成形物が得
られなかった。
【0161】[参考例3] <ポリアルキレンナフタレート>帝人(株)製ポリエチ
レンナフタレート(PEN)を用いた。PENのガラス
転移点は119℃であり、還元粘度は0.78dL/g
であった。
【0162】[実施例1〜3]上記参考例1または2で
得られた全芳香族ポリエステルカーボネートと参考例3
のポリアルキレンナフタレートとを表1に示す割合で、
30mm同方向二軸押し出し機((株)池貝製PCM−
30)を用いて300℃で混合し、ペレットを得た。
【0163】得られたペレットを用い、PS−20射出
成形機(日精樹脂工業製)を用い、シリンダー温度29
0℃、金型温度100℃にて、直径35mm、厚さ2m
mの円板に射出成形した。
【0164】金型内は充分にポリマーで充填されてお
り、良好な成形物が得られた。
【0165】全芳香族ポリエステルカーボネート系溶融
混合処理時間(30mm同方向二軸押出機とPS−20
射出成形機(日精樹脂工業製)の滞留時間の合計)は1
0分であった。
【0166】得られた成形物を用いて、還元粘度、ガラ
ス転移点、HDT、引張弾性率、YI、TT、ヘーズを
測定した。各測定値を表1および表2に示す。
【0167】[参考例4] <全芳香族ポリエステル(PAR2)の合成>ジカルボ
ン酸(テレフタル酸、イソフタル酸)クロライドの塩化
メチレン溶液とビスフェノールAの水酸化ナトリウム水
溶液とから界面重合によって全芳香族ポリエステル(テ
レフタル酸残基、イソフタル酸残基、ビスフェノールA
残基のモル比が0.5:0.5:1.0)を得た。
【0168】該全芳香族ポリエステルの還元粘度は0.
68dL/gであった。また、該全芳香族ポリエステル
の末端カルボキシル基は47当量/tであり、末端フェ
ノール性OH基と末端カルボキシル基との合計量は61
当量/tであった。塩素含有量は131重量ppmであ
った。
【0169】[実施例4]成分として参考例4によるP
AR2の70重量部と参考例3によるPENの30重量
部とを用いて、実施例1と同様の条件で混合し、ペレッ
トを得た。この際、若干の発泡とともに褐色の着色が確
認された。得られたペレットを用いて、実施例1〜3と
同様の条件にて射出成形した。
【0170】得られた成形物を用いて、還元粘度、ガラ
ス転移点、HDT、引張弾性率、YI、TT、ヘーズを
測定した。各測定値を表1および表2に示す。
【0171】
【表1】
【0172】
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 畳開 真之 山口県岩国市日の出町2番1号 帝人株式 会社岩国研究センター内 (72)発明者 松村 俊一 山口県岩国市日の出町2番1号 帝人株式 会社岩国研究センター内 Fターム(参考) 4F071 AA45 AA48 AA50 AA86 AA88 AF20 AF30 AF34 AF45 AH01 AH07 AH12 BA01 BB05 4J002 CF08X CG04W GG00 GN00 GP01 GQ00 4J029 AA03 AA06 AA08 AB01 AC03 AD01 AD07 AE01 BB05A BB09A BB12A BB12B BB13A BD09A CB05A CB05B CB06A CB06B CB09A CC05A CC06A CD05 CH02 DB15 HC03 HC05A

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式(I) 【化1】 [上記式(I)中、A1およびA2は、同一もしくは異な
    り、置換もしくは未置換の芳香族基である。ただし、芳
    香族基間を直接結合しまたは炭素一重結合を介して結合
    したものも含まれる。]で表わされる繰り返し単位
    (A)と下記式(II) 【化2】 [上記式(II)中、A3は置換もしくは未置換の芳香
    族基である。ただし、芳香族基間を直接結合しまたは炭
    素一重結合を介して結合したものも含まれる。]で表わ
    される繰り返し単位(B)とを含有し、(A)と(B)
    との合計に対する(A)の割合が50〜100モル%で
    ある全芳香族ポリエステルカーボネート50〜99重量
    部と、 ポリアルキレンナフタレート50〜1重量部と、を溶融
    混合処理して得られる全芳香族ポリエステルカーボネー
    ト系溶融混合処理物。
  2. 【請求項2】 実質的にひとつのガラス転移点を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の全芳香族ポリエステ
    ルカーボネート系溶融混合処理物。
  3. 【請求項3】 前記ガラス転移点が全芳香族ポリエステ
    ルカーボネートのガラス転移点およびポリアルキレンナ
    フタレートのガラス転移点のいずれとも異なることを特
    徴とする請求項2に記載の全芳香族ポリエステルカーボ
    ネート系溶融混合処理物。
  4. 【請求項4】 ヘーズが20%以下であることを特徴と
    する請求項1〜3のいずれかに記載の全芳香族ポリエス
    テルカーボネート系溶融混合処理物。
  5. 【請求項5】 溶融混合処理時間が30秒以上1時間以
    内であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記
    載の全芳香族ポリエステルカーボネート系溶融混合処理
    物。
  6. 【請求項6】 溶融混合処理前の全芳香族ポリエステル
    カーボネートが末端カルボキシル基と末端フェノール性
    OH基とを合計量で300当量/t以下で含有し、かつ
    末端カルボキシル基を20当量/t以下で含有すること
    を特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の全芳香族
    ポリエステルカーボネート系溶融混合処理物。
  7. 【請求項7】 全芳香族ポリエステルカーボネートが、
    実質的に芳香族ジカルボン酸、芳香族ジヒドロキシ化合
    物および炭酸ジエステルの溶融重合生成物であることを
    特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の全芳香族ポ
    リエステルカーボネート系溶融混合処理物。
  8. 【請求項8】 全芳香族ポリエステルカーボネート中の
    塩素含有量が100重量ppm以下であることを特徴と
    する請求項1〜7のいずれかに記載の全芳香族ポリエス
    テルカーボネート系溶融混合処理物。
  9. 【請求項9】 (A)と(B)との合計に対する(A)
    の割合が100モル%であることを特徴とする請求項1
    〜8のいずれかに記載の全芳香族ポリエステルカーボネ
    ート系溶融混合処理物。
  10. 【請求項10】 (A)と(B)との合計に対する
    (A)の割合が80〜99モル%であることを特徴とす
    る請求項1〜8のいずれかに記載の全芳香族ポリエステ
    ルカーボネート系溶融混合処理物。
  11. 【請求項11】 ポリアルキレンナフタレートがポリエ
    チレンナフタレートであることを特徴とする請求項1〜
    10のいずれかに記載の全芳香族ポリエステルカーボネ
    ート系溶融混合処理物。
  12. 【請求項12】 下記式(I) 【化3】 [上記式(I)中、A1およびA2は、同一もしくは異な
    り、置換もしくは未置換の芳香族基である。ただし、芳
    香族基間を直接結合しまたは炭素一重結合を介して結合
    したものも含まれる。]で表わされる繰り返し単位
    (A)と下記式(II) 【化4】 [上記式(II)中、A3は置換もしくは未置換の芳香族
    基である。ただし、芳香族基間を直接結合しまたは炭素
    一重結合を介して結合したものも含まれる。]で表わさ
    れる繰り返し単位(B)とを含有し、(A)と(B)と
    の合計に対する(A)の割合が50〜100モル%であ
    る全芳香族ポリエステルカーボネート50〜99重量部
    とポリアルキレンナフタレート50〜1重量部とを溶融
    混合処理することを特徴とする全芳香族ポリエステルカ
    ーボネート系溶融混合処理物の製造方法。
  13. 【請求項13】 前記溶融混合処理の進捗状況を前記溶
    融混合処理物のガラス転移点、ヘーズ、溶融処理時間の
    少なくとも一つで把握することを特徴とする請求項12
    に記載の全芳香族ポリエステルカーボネート系溶融混合
    処理物の製造方法。
  14. 【請求項14】 前記溶融混合処理物のガラス転移点が
    実質的にひとつのガラス転移点となるまで上記溶融混合
    処理を続行することを特徴とする請求項12または13
    に記載の全芳香族ポリエステルカーボネート系溶融混合
    処理物の製造方法。
  15. 【請求項15】 ヘーズが20%以下となるまで前記溶
    融混合処理を続行することを特徴とする請求項12〜1
    4のいずれかに記載の全芳香族ポリエステルカーボネー
    ト系溶融混合処理物の製造方法。
  16. 【請求項16】 前記溶融混合処理の時間が30秒以上
    1時間以内であることを特徴とする請求項12〜15の
    いずれかに記載の全芳香族ポリエステルカーボネート系
    溶融混合処理物の製造方法。
  17. 【請求項17】 前記溶融混合処理の温度が260〜3
    60℃の範囲にあることを特徴とする請求項12〜16
    のいずれかに記載の全芳香族ポリエステルカーボネート
    系溶融混合処理物の製造方法。
  18. 【請求項18】 請求項1〜11のいずれかに記載の全
    芳香族ポリエステルカーボネート系溶融混合処理物から
    なる成形物。
  19. 【請求項19】 前記成形物が射出成形物、押し出し成
    形物またはブロー成形物であることを特徴とする請求項
    18に記載の成形物。
  20. 【請求項20】 下記式(X) 【化13】 [上記式(X)中、A1は置換もしくは未置換の芳香族
    基である。ただし、芳香族基間を直接結合しまたは炭素
    一重結合を介して結合したものも含まれる。]で表わさ
    れる繰り返し単位(C)と、 下記式(VII) 【化14】 [上記式(VII)中、A2は置換もしくは未置換の芳
    香族基である。ただし、芳香族基間を直接結合しまたは
    炭素一重結合を介して結合したものも含まれる。]で表
    わされる繰り返し単位(D)と、 下記式(VIII) 【化15】 で表わされる繰り返し単位(E)と、下記式(IX) 【化16】 [上記式(IX)中、R8は炭素数2〜10の脂肪族基
    または脂環族基である。]で表わされる繰り返し単位
    (F)と、を含有する組成物であって、 (C)と(D)との合計に対する(C)の割合が50〜
    100モル%であり、 (C)と(D)との合計の50〜99重量部に対し、
    (E)と(F)との合計が50〜1重量部であり、 フェノール/1,1,2,2−テトラクロロエタン混合
    溶液(重量比60/40)中、濃度1.2g/dL、測
    定温度35℃で測定した還元粘度が0.4dL/g以上
    である組成物。
  21. 【請求項21】 実質的にひとつのガラス転移点を有す
    ることを特徴とする請求項20に記載の組成物。
  22. 【請求項22】 前記ガラス転移点が全芳香族ポリエス
    テルカーボネートのガラス転移点およびポリアルキレン
    ナフタレートのガラス転移点のいずれとも異なることを
    特徴とする請求項21に記載の組成物。
  23. 【請求項23】 ガラス転移点が70〜200℃の範囲
    にあることを特徴とする20〜22のいずれかに記載の
    組成物。
  24. 【請求項24】 ヘーズが20%以下であることを特徴
    とする請求項20〜23のいずれかに記載の組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014237848A (ja) * 2014-08-21 2014-12-18 帝人株式会社 共重合ポリエステルカーボネートエラストマーおよびその製造方法
US10767052B2 (en) 2016-10-20 2020-09-08 Lg Chem, Ltd. Polycarbonate resin composition

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