JP2003128667A - 3,4−ジヒドロキシチオフェン−2,5−ジカルボン酸エステルのアルキル化方法 - Google Patents
3,4−ジヒドロキシチオフェン−2,5−ジカルボン酸エステルのアルキル化方法Info
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Abstract
応時間において対応する3,4−ジアルコキシチオフェ
ン−2,5−ジカルボン酸エステル及び3,4−アルキ
レンジオキシチオフェン−2,5−ジカルボン酸エステ
ルの良好な収率を与える、3,4−ジヒドロキシチオフ
ェン−2,5−ジカルボン酸エステル又はそれらのアル
カリ金属塩もしくはアルカリ土類金属塩のアルキル化方
法を提供すること。 【解決手段】 有機オニウム塩の存在下に3,4−ジヒ
ドロキシチオフェン−2,5−ジカルボン酸エステル又
はそのアルカリ金属塩もしくはアルカリ土類金属塩をア
ルキル化する方法。
Description
(organic onium salts)の存在下
にジヒドロキシチオフェンジカルボン酸エステル又はそ
れらのアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩をアルキ
ル化する方法に関する。
3,4−アルキレンジオキシチオフェンは、薄い層にお
いては透明であることができそして最近広い範囲の用途
が見いだされている電気伝導性ポリマーの製造のための
出発化合物である。このポリマーは、例えば、電極、セ
ンサとして、キャパシタ又はエレクトロルミネッセント
ディスプレー及び他の電気光学部品を製造するため、光
起電力装置を製造するため、金属コーティングの製造の
ための助剤として、静電荷を散逸させるための薄いフイ
ルムとして、ゲル電解質において又はイオン交換膜にお
いて使用される。これらのポリマーの性質はアルコキシ
又はアルキレン基の長さ及び置換パターンによって広い
範囲内で変わることができる。ポリマーは一般に化学的
又は電気化学的方法により対応するモノマーから製造さ
れる。特に重要な3,4−アルキレンジオキシチオフェ
ンは3,4−エチレンジオキシチオフェンである。
4−アルキレンジオキシチオフェンはしばしば対応する
3,4−ジアルコキシチオフェン−2,5−ジカルボン
酸及び3,4−アルキレンジオキシチオフェン−2,5
−ジカルボン酸から脱カルボキシル化により多段階合成
において製造される。これらの酸はそれ自体対応するエ
ステルから製造される。3,4−ジアルコキシチオフェ
ン−2,5−ジカルボン酸エステル及び3,4−アルキ
レンジオキシチオフェン−2,5−ジカルボン酸エステ
ルは3,4−ジヒドロキシチオフェン−2,5−ジカル
ボン酸エステルのアルキル化にり製造することができ
る。3,4−ジヒドロキシチオフェン−2,5−ジカル
ボン酸エステル及びそれらのアルカリ金属塩及びアルカ
リ土類金属塩は長い間良好な収率で都合良く得ることが
できたが(例えば、O.Hinsberg,Ber.D
t.Chem.Ges.43,1910,901−90
6及び45,1912,2413−2418参照)、そ
れらのアルキル化は多くの場合に困難でありそして中程
度の収率でしか行うことができなかった。
t.Chem.338,1996,672−674は、
カチオン溶媒和剤[18]クラウン−6の存在下にトル
エン中の硫酸ジメチルを使用して行う3,4−ジヒドロ
キシチオフェン−2,5−ジカルボン酸エステルのアル
キル化を記載しており、これは理論の73%の遊離ジカ
ルボン酸の収率を与える。しかしながら、この方法の欠
点は48時間という長い反応時間である。更に、出発物
質はそのジカリウム塩の形態で使用され、これはジオー
ルとは別々に製造されなければならない。3,4−エチ
レンジオキシチオフェンを製造するための出発物質とし
て好ましく使用される3,4−エチレンジオキシチオフ
ェン−2,5−ジカルボン酸エステルをもたらすと言わ
れる、アルキル化剤として1,2−ジクロロエタンを使
用するアルキル化は述べられた条件下に実験室で再現す
ることができなかった。
thetic Communications 26
(11),1996,2205−2212は、ジメチル
ホルムアミド中で150℃で炭酸カリウムの存在下に
1,2−ジブロモエタンによる遊離ジオールの形態の
3,4−ジヒドロキシチオフェン−2,5−ジカルボン
酸エステルのアルキル化を記載している。欠点は理論の
52%という低い収率である。更に、最初に得られるア
ルカリ金属塩からの遊離ジオールの製造は、合成の経済
性に関して不利な効果を及ぼす追加のプロセス段階であ
る。反応温度が90℃であるこの方法の変法がSank
aran and Reynolds,polym.M
ater.SCI72,1995,319−320によ
り記載されている。
簡単でありそして比較的短い反応時間において対応する
3,4−ジアルコキシチオフェン−2,5−ジカルボン
酸エステル及び3,4−アルキレンジオキシチオフェン
−2,5−ジカルボン酸エステルの良好な収率を与え
る、3,4−ジヒドロキシチオフェン−2,5−ジカル
ボン酸エステル又はそれらのアルカリ金属塩もしくはア
ルカリ土類金属塩のアルキル化方法に対する要求があ
る。
は、今回、式(I)
いは同一であるか又は相異なりそして各々アルカリ金属
又はアルカリ土類金属であり、そしてR3及びR4は同一
であるか又は相異なりそして各々1〜10個の炭素原子
を有する直鎖状又は分岐鎖状アルキル基である、の化合
物を極性希釈剤中でアルキル化剤と反応させる方法であ
って、反応を式(II)
イオンであり、そしてR5〜R8は同一であるか又は相異
なりそして各々1〜20個の炭素原子を有するアルキル
基、6〜15個の炭素原子を有するアリール基又は7〜
20個の炭素原子を有するアラルキル基である、の第四
級オニウム塩の存在下に行うことを特徴とする方法を見
いだした。
もに、低い温度における温和な条件下に短い反応時間で
式(I)の化合物のアルキル化を可能とする。
一であるか又は相異なりそして各々アルカリ金属又はア
ルカリ土類金属、例えば、リチウム、ナトリウム、カリ
ウム、ルビジウム、マグネシウム、カルシウム又はスト
ロンチウムである式(I)の化合物を使用するのが好ま
しい。それらはアルカリ金属アルコキシドもしくは炭酸
塩又はアルカリ土類金属アルコキシドもしくは炭酸塩の
添加により遊離3,4−ジヒドロキシチオフェン−2,
5−ジカルボン酸エステルから得られるか、あるいは、
アルカリ金属アルコキシドの存在下のチオジ酢酸エステ
ルとシュウ酸エステルとの反応による3,4−ジヒドロ
キシチオフェン−2,5−ジカルボン酸エステルの製造
において直接得られる(“Hinsberg cond
ensation”)。R1及びR2が同一であるか又は
相異なりそして各々アルカリ金属、例えば、リチウム、
ナトリウム、カリウム又はルビジウムである式(I)の
化合物を使用するのが特に好ましい。
使用されるならば、R1は特に好ましくはナトリウムで
ありそしてR2は特に好ましくはカリウムである。
ム、ナトリウム、カリウム又はルビジウムである式
(I)の化合物を使用するのが極めて特に好ましく、そ
の際中でもナトリウム及びカリウムが好ましい。
か又は相異なりそして各々1〜8個の炭素原子を有する
直鎖状又は分岐鎖状アルキル基、特に好ましくは1〜6
個の炭素原子を有する直鎖状又は分岐鎖状アルキル基、
例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピ
ル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、
n−ペンチル、分岐状ペンチル、n−ヘキシル、分岐状
ヘキシル、2−メチルブチル又は2−エチルブチルであ
る式(I)の化合物を使用して行うのが好ましい。
を本発明の方法において使用する場合、R3及びR4は各
々好ましくは、メチル、エチル、n−プロピル、イソプ
ロピル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチ
ル、2−メチルブチル又は2−エチルブチル、特に好ま
しくは、メチル、エチル、n−プロピル又はイソプロピ
ルであり、その際上記の化合物は、特に好ましくは、そ
れらのジナトリウム又はジカリウム塩の形態(R1及び
R2が同一でありそして各々ナトリウム又はカリウムで
ある)で、極めて特に好ましくは、それらのジナトリウ
ム塩の形態(R1及びR2が同一でありそして各々ナトリ
ウムである)で使用される。ジメチル3,4−ジヒドロ
キシチオフェン−2,5−ジカルボキシレートをそのジ
ナトリウム塩の形態で使用するのが極めて特に好まし
い。
ば、メタノール中でナトリウムメトキシドの存在下にジ
ブチルチオジアセテートをシュウ酸ジエチルと反応させ
ることによる(“Hinsberg condensa
tion”)3,4−ジヒドロキシチオフェン−2,5
−ジカルボン酸エステルの製造において得られるままの
式(I)の化合物の混合物を使用する。これらは、好ま
しくは、R3及びR4が同一であるか又は相異なりそして
各々メチル、エチル又はブチルである混合物である。ジ
メチル3,4−ジヒドロキシチオフェン−2,5−ジカ
ルボキシレート、メチルエチル3,4−ジヒドロキシチ
オフェン−2,5−ジカルボキシレート及びメチルブチ
ル3,4−ジヒドロキシチオフェン−2,5−ジカルボ
キシレートを含んでなる混合物を使用するのが特に好ま
しい。それらの塩の形態にある(R 1及びR2が同一であ
るか又は相異なりそして各々アルカリ金属又はアルカリ
土類金属である)混合物を使用するのが極めて特に好ま
しく、その場合に、R1及びR2は同一でありそして各々
ナトリウム又はカリウムであることが特に好ましく、そ
してR1及びR2が同一でありそして各々ナトリウムであ
ることが極めて特に好ましい。極めて特に好ましい態様
では、ジメチル3,4−ジヒドロキシチオフェン−2,
5−ジカルボキシレートのジナトリウム塩、メチルエチ
ル3,4−ジヒドロキシチオフェン−2,5−ジカルボ
キシレートのジナトリウム塩及びメチルブチル3,4−
ジヒドロキシチオフェン−2,5−ジカルボキシレート
のジナトリウム塩を含んでなる混合物が本発明の方法に
おいて使用される。
当業者に知られている慣用のアルキル化剤である。
roup)を含有しそして本発明の方法において使用さ
れる式(I)の化合物との反応により式(III)
れるアルキル化剤に由来する直鎖状又は分岐鎖状アルキ
ル基であり、そしてR3及びR4は前記したとおりであ
る、の化合物をもたらすアルキル化剤を使用することが
可能である。
ト、アルキルメタンスルホネート、アルキルベンゼンス
ルホネート及びアルキルトルエンスルホネート、好まし
くは直鎖状又は分岐鎖状C1〜C8−アルキルハライド、
サルフェート、メタンスルホネート、ベンゼンスルホネ
ート及びトルエンスルホネートよりなる群から選ばれる
アルキル化剤が好ましい。アルキルハライド、好ましく
は直鎖状又は分岐鎖状C 1〜C8−アルキルハライド、極
めて特に好ましくは直鎖状又は分岐鎖状C1〜C8−アル
キルクロリド又はブロミド、特に硫酸ジメチル、塩化メ
チル、臭化メチル又はヨウ化メチルを使用するのが特に
好ましい。
法において使用される式(I)の化合物との反応により
式(IV)
キル化剤に由来する直鎖状又は分岐鎖状アルキレン基で
あり、そしてR3及びR4は前記したとおりである、の化
合物をもたらすアルキル化を使用するのが好ましい。
ート、アルキルジメタンスルホネート、アルキルジベン
ゼンスルホネート及びアルキルジトルエンスルホネー
ト、好ましくは直鎖状又は分岐鎖状C1〜C8−アルキル
ジハライド、ジサルフェート、ジメタンスルホネート、
ジベンゼンスルホネート及びジトルエンスルホネートよ
りなる群から選ばれるアルキル化剤を使用するのが好ま
しい。アルキルジハライド、好ましくは直鎖状又は分岐
鎖状C1〜C8−アルキルジハライドを使用するのが特に
好ましく、極めて特に好ましくは直鎖状又は分岐鎖状C
1〜C8−アルキルジクロリド又はジブロミド、特に1,
2−ビス(メシルオキシ)エタン、1,2−ジクロロエ
タン、1,2−ジブロモエタン及び1−ブロモ−2−ク
ロロエタンであり、中でも1,2−ジクロロエタンが極
めて特に好ましい。
は、少なくとも化学量論的量で使用され、一般に、過剰
量を使用するのが有利である。式(I)の化合物を基準
として30〜200モル%の過剰量、特に好ましくは7
0〜100モル%の過剰量を使用するのが好ましい。
業者に知られている慣用の極性希釈剤である。それらは
単独で又は混合物の形態で使用することができる。
態で使用することも可能である。
ーテル、ケトン、エステル、アミド、尿素類、スルホキ
シド及びスルホン、特に好ましくは、ジエチレングリコ
ールジメチルエーテル、ジオキサン、アセトン、シクロ
ヘキサン、酢酸ブチル、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、N−メチルピロリドン、ヘキサメチルホスホルアミ
ド、テトラメチル尿素、ジメチルスルホキシド又はテト
ラメチレンスルホン(スルホラン)よりなる群から選ば
れる非プロトン性極性希釈剤である。
物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、水酸化物イ
オン、硫酸水素イオン、硫酸イオン、メタンスルホン酸
イオン、トルエンスルホン酸イオン及びトリフルオロ酢
酸イオン、特に好ましくは塩化物イオン又は臭化物イオ
ンよりなる群から選ばれる陰イオンである式(II)の
第四級オニウム塩を使用して行われる。
して各々1〜16個の炭素原子を有するアルキル基、6
〜10個の炭素原子を有するアリール基、例えば、フェ
ニルもしくはナフチル、7〜11個の炭素原子を有する
アラルキル基、例えば、ベンジル、フェニルメチルもし
くはフェニルエチル、特に好ましくは、メチル、エチ
ル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec
−ブチル又はtert−ブチル、デシル、ドデシル、テ
トラデシル、フェニル又はベンジルである式(II)の
第四級オニウム塩を使用して行うのが好ましい。
又は相異なりそして各々1〜6個の炭素原子を有するア
ルキル基、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イ
ソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−
ブチル、n−ペンチル、分岐状ペンチル、n−ヘキシル
又は分岐状ヘキシル、特に好ましくは、メチル、エチ
ル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec
−ブチル、tert−ブチルである式(II)の第四級
オニウム塩を使用して行うのが特に好ましい。
ニウムクロリド、テトラメチルアンモニウムブロミド、
テトラブチルアンモニウムクロリド、テトラブチルアン
モニウムブロミド、ベンジルジメチルテトラデシルアン
モニウムクロリド、ブチルトリフェニルホスホニウムブ
ロミド、テトラフェニルホスホニウムブロミド、テトラ
ブチルホスホニウムブロミド及びテトラブチルホスホニ
ウムクロリドよりなる群から選ばれる式(II)の第四
級オニウム塩を使用するのが極めて特に好ましい。
I)の第四級オニウム塩は個々に又は種々のオニウム塩
の混合物の形態で使用することができる。更に、それら
はそのままで使用することができ、又は、本発明の方法
の条件下に式(II)のオニウム塩にその場で(in
situ)転化される前駆体化合物、例えば、反応条件
下にアルキル化されて第四級アンモニウム塩又はホスホ
ニウム塩を生成する第三級アミン又はホスフィンの形態
で使用することができる。
化学量論的量より少ない量(substoichiom
etric amount)で、好ましくはジヒドロキ
シチオフェン誘導体(出発物質)を基準として1〜20
モル%の量で特に好ましくは2〜10モル%の量で、極
めて特に好ましくはジヒドロキシチオフェン誘導体(出
発物質)を基準として3〜7モル%の量で使用されるの
が好ましい。 好ましい態様では、本発明の方法は、追
加の塩基の存在下に、特に好ましくはアルカリ金属又は
アルカリ土類金属炭酸塩、水酸化物、酸化物又はアルコ
キシド、極めて特に好ましくはアルカリ金属炭酸塩、特
に炭酸ナトリウム又は炭酸カリウムの存在下に行われ
る。
学量論的量より少ない量〜当量で、好ましくは式(I)
の化合物を基準として、5〜100モル%、特に好まし
くは10〜80モル%、極めて特に好ましくは25〜5
0モル%の量で使用されるのが好ましい。
℃の温度で行われる。アルキル化剤として1,2−ジク
ロロエタン又は1,2−ジブロモエタンが使用されるな
らば、本方法は好ましくは100〜140℃の温度で行
われる。
は過圧下に、好ましくは1〜30バールで行われる。過
圧下の作業は、大気圧でのその沸点が所望のプロセス温
度より有意に高い希釈剤の使用を可能とする。
応容器の中に入れ、そして好ましくは最初に式(I)の
化合物、式(II)の第四級オニウム塩及び好ましくは
塩基を加えることにより行われる。好ましくは混合物を
所望の反応温度に至らしめ、次いでアルキル化剤を好ま
しくは滴加する。反応が完了した後、式(III)又は
(IV)の化合物が生成物として得られる。これらは、
水中に注ぎ、ろ過しそして再結晶することにより単離し
そして精製することができる。好ましい態様では、これ
らの化合物は単離及び精製されない。式(III)又は
(IV)の化合物は、好ましくは、例えば蒸留により希
釈剤の少なくとも一部を除去した後、文献から知られる
方法により対応するカルボン酸に加水分解される。これ
らの酸は、例えば、反応混合物を酸性化した後ろ過又は
遠心分離により単離することができる。
の形態にある3,4−ジヒドロキシ−2,5−チオフェ
ンカルボン酸エステルを、個々に又は種々のエステルの
混合物の形態で、1,2−ジクロロエタンと反応させ、
そして得られるエステルを加水分解してこれまでに知ら
れていない新規なモノハイドレートの形態にある3,4
−エチレンジオキシチオフェン−2,5−ジカルボン酸
が得られる。これまでは、3,4−エチレンジオキシチ
オフェン−2,5−ジカルボン酸は常に別の乾燥段階に
よりジハイドレートから得られた無水化合物として使用
されてきた。しかしながら、無水化合物は貯蔵時に安定
ではない。何故ならば、それは徐々に大気の水分を引き
付けるからである。従って新規な貯蔵安定性のモノハイ
ドレートの使用は経済的な利点を有する。
サーを備えた1リットルの撹拌式フラスコに入れた。二
ナトリウム塩の形態にあるジメチル3,4−ジヒドロキ
シチオフェン−2,5−ジカルボキシレート55.2g
(0.2モル)、炭酸カリウム10.8g及びテトラブ
チルアンモニウムブロミド3.4gをそれに加えた。混
合物を窒素下に130〜135℃の温度に加熱した。反
応温度に到達するや否や、ジクロロエタン39g(0.
4モル)を15分間にわたり滴加した。滴加が完了した
後、混合物を更に5時間撹拌した。次いで希釈剤を減圧
下に留去した(希釈剤の回収率90%)。
0g及び水酸化ナトリウム(45%濃度水性溶液)43
gを加え、反応混合物を80℃に加熱しそして2時間撹
拌した。次いで反応混合物をHCl70〜80mlの滴
加により酸性化し、これにより生成物が沈殿した。沈殿
した生成物を吸引によりろ別しそして各回90mlの水
で3回洗浄した。湿った生成物を真空乾燥オーブン(2
00ミリバール/50℃)中で乾燥した。
純度で3,4−エチレンジオキシチオフェン−2,5−
ジカルボン酸38.5gが得られた。これは理論の7
6.9%の収率に相当する。
例1と同様な方法を使用して比較実施例を実施した。転
化が完了するまで(時々採取したサンプルのHPLC分
析により決定した)、12時間の反応時間がかかった。
これにより86.9%(HPLC分析)の純度で3,4
−エチレンジオキシチオフェン−2,5−ジカルボン酸
34.4gが得られ、これは理論の67%の収率に相当
する。
カルボキシレートの二ナトリウム塩の代わりに二ナトリ
ウム塩の形態にあるジメチル3,4−ジヒドロキシチオ
フェン−2,5−ジカルボキシレート、メチルエチル
3,4−ジヒドロキシチオフェン−2,5−ジカルボキ
シレート及びメチルブチル3,4−ジヒドロキシチオフ
ェン−2,5−ジカルボキシレートの混合物(重量比1
0:1:14)0.177モルを使用して、実施例1と
同様な方法を使用して実施例2を実施した。
2,5−ジカルボン酸が理論の76.8%の収率で単離
された。
方法を使用して実施例3〜7を実施した。その結果を表
1に示す。
ンサーを備えた撹拌式フラスコに入れた。実施例2に記
載のエステル混合物137.3g(0.42モル)及び
テトラブチルアンモニウムブロミド8.1gをそれに加
えた。混合物を窒素下に80℃の温度に加熱し、次いで
1,2−ジクロロエタン96gを滴加しそして反応混合
物を135℃に加熱した。滴加が完了した後、混合物を
更に5時間撹拌した。次いで希釈剤を減圧下に(26ミ
リバール)80℃で留去した。
(50%濃度水性溶液)81.5mlを加え、反応混合
物を98℃に加熱しそして5時間撹拌した。次いで反応
混合物を硫酸の滴加により約1のpHに酸性化し、これ
により生成物が沈殿した。沈殿した生成物を吸引により
ろ別しそして合計1000mlの水で洗浄した。湿った
生成物を真空乾燥オーブン(200ミリバール/50
℃)中で乾燥した。
フェン−2,5−ジカルボン酸が理論の66%の収率で
得られた。
用して実施例9を実施した。
フェン−2,5−ジカルボン酸が理論の74%の収率で
得られた。
ンサーを備えた撹拌式フラスコに入れた。実施例2に記
載のエステル混合物186g(0.569モル)、テト
ラブチルアンモニウムブロミド22g及び炭酸カリウム
35gをそれに加えた。混合物を窒素下に125℃の温
度に加熱し、次いで1,2−ジクロロエタン121gを
滴加した。滴加が完了した後、混合物を更に125℃で
更に2時間及び135℃で1時間撹拌した。次いで希釈
剤を減圧下に(20ミリバール)60℃で留去した(希
釈剤の回収率>90%)。
g及び水酸化ナトリウム(45%濃度水性溶液)120
gを加え、そして反応混合物を80〜85℃に加熱しそ
して0.5時間撹拌した。次いで更に500mlの水を
加えそして混合物を更に0.5時間撹拌した。反応生成
物を沈殿させるために、濃塩酸234ml及び水234
mlを容器に入れそして50℃に加熱した。反応混合物
を4時間にわたり撹拌しながら滴加した。滴加の終わり
において、pHは約1でありそして生成物は沈殿した。
混合物を30℃に冷却した。沈殿した生成物を吸引によ
り急速にろ別しそして水で素早く洗浄した。湿った生成
物を真空乾燥オーブン中で乾燥した(100〜200ミ
リバール/50〜60℃)。
純度で3,4−エチレンジオキシチオフェン−2,5−
ジカルボン酸107.2gが得られた。これは理論の7
5.7%の収率に相当する。
オキシチオフェン−2.5−ジカルボン酸を、水性水酸
化ナトリウム中への溶解、活性炭による処理及び塩酸に
よる沈殿により更に精製した。
ン−2,5−ジカルボン酸モノハイドレートについて正
しい値が得られた。結晶化の水は12℃で乾燥すること
により除去することがでできるが、無水生成物は湿った
空気中で再び水を徐々に引き付ける。
フラスコに入れた。二ナトリウム塩の形態にあるジメチ
ル3,4−ジヒドロキシチオフェン−2,5−ジカルボ
キシレート248.5g(0.9モル)及びテトラブチ
ルアンモニウムブロミド10gをそれに加えた。混合物
を加熱沸騰させそして硫酸ジメチル600gを4時間に
わたり滴加した。滴加が完了した後、混合物を更に2時
間撹拌した。次いで反応混合物を水3リットルに注ぎ、
そして沈殿した固体を吸引によりろ別しそして水で洗浄
した。湿った生成物を真空乾燥オーブン中で乾燥した
(100〜200ミリバール/50〜60℃)。
オフェン−2,5−ジカルボキシレート235gが理論
の85.5%の収率で得られた。
性加水分解、脱カルボキシル化及び蒸留によって得るこ
とができる。
例12と同様な方法を使用して実施例12を実施した。
オフェン−2,5−ジカルボキシレート235gが理論
の65%の収率で得られた。本発明の主なる特徴及び態
様は以下のとおりである。
水素であるか、あるいは同一であるか又は相異なりそし
て各々アルカリ金属又はアルカリ土類金属であり、そし
てR3及びR4は同一であるか又は相異なりそして各々1
〜10個の炭素原子を有する直鎖状又は分岐鎖状アルキ
ル基である、の化合物を極性希釈剤中でアルキル化剤と
反応させる方法であって、反応を式(II)
イオンであり、そしてR5〜R8は同一であるか又は相異
なりそして各々1〜20個の炭素原子を有するアルキル
基、6〜15個の炭素原子を有するアリール基又は7〜
20個の炭素原子を有するアラルキル基である、の第四
級オニウム塩の存在下に行うことを特徴とする方法。
及びR2が同一であるか又は相異なりそして各々アルカ
リ金属又はアルカリ土類金属であり、そしてR3及びR4
が同一であるか又は相異なりそして各々1〜8個の炭素
原子を有する直鎖状もしくは分岐鎖状アルキル基である
式(I)の化合物であることを特徴とする上記1に記載
の方法。
及びR2が同一でありそして各々アルカリ金属あり、そ
してR3及びR4が同一であるか又は相異なりそして各々
1〜8個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分岐鎖状ア
ルキル基である式(I)の化合物であることを特徴とす
る上記1又は2に記載の方法。
態にあるジメチル3,4−ジヒドロキシチオフェン−
2,5−ジカルボキシレートを式(I)の化合物として
使用することを特徴とする上記1〜3のいずれかに記載
の方法。
ことを特徴とする上記1〜4のいずれかに記載の方法。
ェン−2,5−ジカルボキシレートの二ナトリウム塩、
メチルエチル3,4−ジヒドロキシチオフェン−2,5
−ジカルボキシレートの二ナトリウム塩及びメチルブチ
ル3,4−ジヒドロキシチオフェン−2,5−ジカルボ
キシレートの二ナトリウム塩を含んでなる混合物を式
(I)の化合物として使用することを特徴とする上記1
〜5のいずれかに記載の方法。
ハライド、アルキルサルフェート、アルキルメタンスル
ホネート、アルキルベンゼンスルホネート、アルキルト
ルエンスルホネート、アルキルジハライド、アルキルジ
サルフェート、アルキルジメタンスルホネート、アルキ
ルジベンゼンスルホネート及びアルキルジトルエンスル
ホネートよりなる群から選ばれるアルキル化剤であるこ
とを特徴とする上記1〜6のいずれかに記載の方法。
アルキルハライド及びC1〜C8−アルキルジハライドよ
りなる群から選ばれるアルキル化剤であることを特徴と
する上記1〜7のいずれかに記載の方法。
ン性希釈剤、好ましくはエーテル、ケトン、エステル、
アミド、尿素類、スルホキシド及びスルホンよりなる群
から選ばれる極性非プロトン性希釈剤であることを特徴
とする上記1〜8のいずれかに記載の方法。
リンであり、Y-が塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ
化物イオン、水酸化物イオン、硫酸水素イオン、硫酸イ
オン、メタンスルホン酸イオン、トルエンスルホン酸イ
オン及びトリフルオロ酢酸イオンよりなる群から選ばれ
る陰イオンであり、そしてR5〜R8が同一であるか又は
相異なりそして各々1〜16個の炭素原子を有するアル
キル基、6〜10個の炭素原子を有するアリール基又は
7〜11個の炭素原子を有するアラルキル基である、式
(II)の第四級オニウム塩であることを特徴とする上
記1〜9のいずれかに記載の方法。
ラメチルアンモニウムクロリド、テトラメチルアンモニ
ウムブロミド、テトラブチルアンモニウムクロリド、テ
トラブチルアンモニウムブロミド、ベンジルジメチルテ
トラデシルアンモニウムクロリド、ブチルトリフェニル
ホスホニウムブロミド、テトラフェニルホスホニウムブ
ロミド、テトラブチルホスホニウムブロミド及びテトラ
ブチルホスホニウムクロリドよりなる群から選ばれるこ
とを特徴とする上記1〜10のいずれかに記載の方法。
徴とする上記1〜11のいずれかに記載の方法。
特徴とする上記1〜12のいずれかに記載の方法。
ン−2,5−ジカルボン酸モノハイドレート。
Claims (2)
- 【請求項1】 式(I) 【化1】 式中、 R1及びR2は同一でありそして各々水素であるか、ある
いは同一であるか又は相異なりそして各々アルカリ金属
又はアルカリ土類金属であり、そしてR3及びR4は同一
であるか又は相異なりそして各々1〜10個の炭素原子
を有する直鎖状又は分岐鎖状アルキル基である、の化合
物をアルキル化剤と極性希釈剤中で反応させる方法であ
って、反応を式(II) 【化2】 式中、 Aは窒素又はリンであり、 Y-は陰イオンであり、そしてR5〜R8は同一であるか
又は相異なりそして各々1〜20個の炭素原子を有する
アルキル基、6〜15個の炭素原子を有するアリール基
又は7〜20個の炭素原子を有するアラルキル基であ
る、の第四級オニウム塩の存在下に行うことを特徴とす
る方法。 - 【請求項2】 3,4−エチレンジオキシチオフェン−
2,5−ジカルボン酸モノハイドレート。
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