JP2003126582A - 針飛散規制具 - Google Patents

針飛散規制具

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JP2003126582A
JP2003126582A JP2001302610A JP2001302610A JP2003126582A JP 2003126582 A JP2003126582 A JP 2003126582A JP 2001302610 A JP2001302610 A JP 2001302610A JP 2001302610 A JP2001302610 A JP 2001302610A JP 2003126582 A JP2003126582 A JP 2003126582A
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cover
scattering
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JP2001302610A
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Kazufumi Kojima
一史 小嶋
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Wacoal Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ミシン針が折れたときの、折損針の
十分な飛散抑制機能を有した針飛散規制具を提供する。 【解決手段】 上下動する縫針3の左右横側を覆う
左右壁面9,10と、後側を覆う後壁面12とを有した
後カバー部7と、前壁面13を有した透明プラスチック
製の前カバー部8とから成り、各壁面9,10,12,
13の下端が押え部材1の直上位置まで下方延出された
カバー体cを設け、前壁面13に針先位置確認用の覗き
孔14を形成するとともに、前カバー部8を着脱自在に
後カバー部7に装着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、上下動する縫針を
備えたミシン等における折れた縫針の飛散を規制する針
飛散規制具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】繊維製品、皮革製品等を製作する縫製工
場、或いは家庭用ミシン等において、縫製作業中に縫針
が破損し、破損した針が周囲に飛び散ることがある。縫
い針が破損した場合、縫製製品に針片が混入することは
絶対に避けなければならないので、周辺に飛び散った折
損針を全て探し出し、基の状態に復元できたことを確か
めてから、初めて作業の再開が可能となるが、完全に探
し出すのは極めて困難であり、生産効率の低下を招くと
共に、折損針の混入事故も皆無にはできないものであっ
た。
【0003】そこで、折損針の飛散を規制する手段とし
て、従来では、特開平10−309394号公報におい
て示されたように、縫針の両脇に位置する押え部材に磁
石を取付けておき、針が折損したときには、それら折損
針を磁着できるようにして折損針の飛散を防ぐように構
成されたものが知られている。又、特許第278715
5号にて示されたように、縫針の周囲を覆う筒型のカバ
ーを設けることにより、折損針の飛散を防いで回収が行
い易いようにしたものも知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、縫針が
折れるのは強い外力が作用するときであるから、前記前
者の手段では、その折れるときの強い衝撃による折損針
の飛散に磁着で対抗させるには無理があり、十分な折損
針の飛散防止作用は得難いものである。又、前記後者の
手段では、縫針を完全に覆っていることから、折損針の
飛散規制効果が十分に期待できそうであるが、カバー体
の下端位置は押え板から比較的上下に離れているため、
その上下間から折損針が飛散し易い難点がある。また、
それ以外にも、後述するように、前記後者の手段では多
種類のミシンに対応できない、カバー内に糸屑等のゴミ
が付着して作業部位が見えなくなる、折針時の針交換作
業に時間がかかるといった難点もある。
【0005】このようにいずれの手段でも折損針の飛散
防止作用を十分に得難いものであって、更なる改善の余
地が残されているものであった。本発明の目的は、折損
針の十分な飛散抑制機能を有した針飛散規制具を提供す
る点にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の構成は、上下
動する縫針の左右横側を覆う左右壁面と、後側を覆う後
壁面とを備えるとともに、それら各壁面の下端が押え部
材に近接する位置となる状態に形成されたカバー体を装
備して針飛散規制具を構成したことを特徴とする。
【0007】請求項1の構成によれば、次のような作用
がある。先ず、針の折れるケースについて確認したとこ
ろ、一次的な折れ方と二次的な折れ方とがあることが分
かった。一次的な折れ方の原因としては、作業中縫針
が金属片や釦等の硬いものに当る、布地が厚い、押
え金(押え部材)の下にある縫い目を形成するための回
転体(釜)に当る、等である。二次的な折れとしては、
針が折れたことにより、その折れた部分の上部が折れ曲
がり、それが押え金等に当って折れてしまうということ
である。
【0008】そこで、カバー体を形成する各壁面の下端
を、押え部材に近接する位置まで延ばすことにより、比
較的押え部材に対する上方で生じる二次的な原因による
折損針の飛散防止は勿論、押え部材付近の比較的下方に
おいて生じる一次的な原因による折損針の飛散も有効に
防止することができるようになり、従来に比べて折損針
の飛散防止作用を強化することが可能になる。
【0009】又、詳しくは実施形態の項にて説明する
が、縫針が折れたときの飛散状況を調べる実験を行った
結果、折損針は左右両横方向、及び後方に飛び散り、前
方(ミシンにおいては作業者側方向)には飛ぶことが少
ないということが判明した。この実験データに着目する
ことにより、縫針の左右横側及び後側を覆うカバー体を
設けて、そのカバー体に接当させることによって折損針
の飛散を物理的に規制させるようにしたので、強い衝撃
を伴って左右及び後方に勢い良く飛び散る折損針を、カ
バー体に衝突させることで的確に失速させて、カバー体
の下方周辺に集約させて落とすことが可能になる。
【0010】請求項2の構成は、請求項1の構成におい
て、カバー体は、縫針の前側を覆う前壁面を有するとと
もに、前壁面に、縫針の作用領域を視認するための覗き
孔を形成してあることを特徴とするものである。
【0011】請求項2の構成によれば、カバー体は、縫
針の左右横側、後側、及び前側の四方を覆うものになる
ので、例えば、後方に飛んだ折損針が後壁面に当たって
前方に跳ね返るのを前壁面によって阻止するといった具
合に、折損針の周囲への飛散抑制作用を一層強化するこ
とができるようになる。そして、前壁面には縫針の作用
領域を視認するための覗き孔が形成されているので、前
壁部を設けていても、縫針先端の位置や、縫い針の落ち
位置確認といった針先の目視確認を覗き孔から行えるよ
うになる。
【0012】請求項3の構成は、請求項1の構成におい
て、カバー体は、縫針の前側を覆う前壁面を有するとと
もに、左右いずれかの横側壁面の下端と前壁面の下端と
に亘って、上方に凹入する状態の切欠きを形成したこと
を特徴とするものである。
【0013】請求項3の構成によれば、カバー体は、縫
針の左右横側、後側、及び前側の四方を覆うものになる
ので、前述と同様に、折損針の周囲への飛散抑制作用を
一層強化することができるようになる。そして、左右い
ずれかの横側壁面の下端と前壁面の下端とに亘って、上
方に凹入する状態の切欠きが形成されているので、布ガ
イドや定規等のアタッチメントとの干渉や衝突を回避し
ながら、カバー体を下方に延ばして折損針の飛散規制作
用を強化することが可能になる。
【0014】請求項4の構成は、請求項2又は3の構成
において、カバー体を、縫針の左右横側及び後側を覆う
後カバー部と、前壁面を有した前カバー部とから構成す
るとともに、前カバー部を着脱自在に後カバー部に装着
してあることを特徴とするものである。
【0015】請求項4の構成によれば、縫針の左右横側
及び後側を覆う後カバー部と、これに対して着脱自在に
装着される前カバー部(前壁面を有している)とでカバ
ー体を構成したので、縫製作業中は前カバー部を装着し
て、縫針の前後左右の四方を覆う有効な針飛散規制作用
が得られるとともに、前カバー部を外せば、針交換、糸
通し、糸屑の詰まり除去といったメンテナンス作業を行
い易い状況を得ることができる。つまり、折損針の十分
な飛散規制作用が得られる状態と、針メンテナンスに好
適な状態とが自在に、かつ、簡単に選択設定できるので
ある。
【0016】請求項5の構成は、請求項4の構成におい
て、後カバー部の内側にクッション材を取付けてあるこ
とを特徴とするものである。
【0017】請求項5の構成によれば、殆どの折損針が
飛ぶ方向である後及び左右の壁面にはクッション材が取
付けてあるから、飛散した折損針の勢いをクッション材
によって大きく吸収することができ、カバー体との衝突
による二次飛散のおそれを可及的に抑制することができ
るように、即ち、折損針の飛散規制作用をより強化でき
るようになる。
【0018】請求項6の構成は、請求項1〜5の構成に
おいて、カバー体は、縫針の後方側に位置する押え棒を
内包する状態で該押え棒に取付支持されていることを特
徴とするものである。
【0019】請求項6の構成によれば、カバー体は、縫
針の後側に近接して存在する押え棒を覆う状態でその押
え棒に支持させるようにしたので、縫針に最も近い固定
部分である押え棒をカバー体の固定手段として有効利用
できるとともに、縫針の後側に位置する押え棒自体を、
飛散する折損針が接当して失速させる部材として用いる
ことができるとともに、縫針と押え棒との前後間に後壁
面を設ける場合に比べて、平面視におけるカバー体の内
部空間を無理なく広めることができ、糸屑による詰まり
が生じ難く、かつ、手指によるメンテナンス操作がし易
いものとすることができる。
【0020】請求項7の構成は、請求項1又は6に記載
のカバー体における左右壁面を、そして請求項8の構成
は、請求項2〜5に記載のカバー体における前壁面を、
カバー体内方を透視可能な材料によって構成してあるこ
とを特徴とするものである。
【0021】請求項7の構成によれば、前壁面の無いカ
バー体における左右側壁が、請求項8の構成によれば、
前壁面の有るカバー体における前壁面が透視可能である
から、カバー体を設けたにも拘らずに、カバー体の内
方、即ち、縫い部全体を目視チェックできるようにな
り、また明るさも確保でき、カバー体を設けない場合と
同様の高度な縫製作業の行い易さを得ることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0023】図1、図2に示すように、下端に生地押え
部材1を有した押え棒2と、押え棒2の前側において上
下動する縫針3とが配置されるとともに、縫針(ミシン
針)3の下方に配置されているミシンテーブル4の針板
5に、縫針3の下降移動を許容する針孔6を形成してミ
シンにおける縫部Aを構成してある。尚、縫針3に対し
て作業者の存在方向を前、作業者から見た左側を左、右
側を右、そして、作業者から縫針3方向を後と定義する
ものである。
【0024】縫部Aには、折れた縫針が周囲に飛散する
のを規制する規制具Kを装備してある。規制具Kは、押
え棒2に取付支持される金属板製の後カバー部7と、透
明な合成樹脂材から成る前カバー部8とを備えたカバー
体cから成るものであり、押え棒2と縫針3とを内包す
る状態の平面視で角筒状のものに構成されている。平面
視において、後カバー部7は前向き開放のコ字状に、か
つ、前カバー部8は後向き開放のコ字状に形成されてお
り、夫々の左右横側面9a,10a,9b,10bどう
しを、上下一対の頭付きピン11,11を用いて連結接
続してある。
【0025】図3に示すように、4個の頭付きピン11
は、後カバー部7の左右横側面9a,9bの外側から内
側に突出する状態に圧入して取付けてあり、前カバー部
8の左右横側面10a,10bには対応する4箇所に装
着孔15が形成されている。後カバー部7は、その左側
面9aに形成された上下に長い長孔16を通されたボル
ト17によって押え棒2に固定される構造である。尚、
後カバー部7の後壁面12の上端部に形成された矩形の
切欠き18は、千鳥縫い用ミシンに取付けた際、押え棒
2が当るのを防ぐための調整用のものであり、その下側
に形成された長孔19は、押えの留めネジ(図示省略)
対応用の孔である。
【0026】つまり、上下動する縫針3の左右横側及び
後側を覆う左側壁面9、右側壁面10、後壁面12、及
び前壁面13を備えるとともに、それら各壁面9,1
0,12,13の下端は、押え部材1付近の位置にまで
下方延出されているのであり、カバー体cの下端と針板
5上面との間には殆ど間隔が無い状態としてある(各壁
面9,10,12,13と押え部材1との上下間隔の一
例としては、千鳥縫いで8〜12mm、本縫いで6〜1
2mmである)。これにより、縫針3が折れたとして
も、その折損針の飛散が前後左右の各壁面9,10,1
2,13によって的確に阻止され、カバー体cの下方に
集約して落ちる状態が得られ、後の回収作業が行い易い
ようになるのである。
【0027】前カバー部8を後カバー部7に連結するに
は、左右横側面10a,10bを手指で摘んで(持っ
て)若干内方に弾性変形させた状態(図3参照)にし
て、各装着孔15と対応する頭付きピン11とを嵌め合
わせることで為される。外すには、前カバー部8の左右
横側面10a,10bを手指で摘んで(持って)若干内
方に弾性変形させ、装着孔15に挿入されている頭付き
ピン11から左右横側面10a,10bを抜き出せば良
い。つまり、アルミ合金製の後カバー部7と、透明プラ
スチック製の前カバー部8とによるカバー体cとして、
縫針3の交換等のメンテナンス作業が行い易いようにし
てある。
【0028】カバー体cは、後壁面12、及び左右壁面
9,10夫々の後半部(即ち、後カバー部7の左右横側
面9a,9b)が不透明な面に、かつ、前壁面13、及
び左右壁面9,10夫々の前半部(即ち、前カバー部8
の左右横側面10a,10b)が透明な面に形成されて
おり、押え棒2に取付けられたことによって規制具Kと
して構成される。左右壁面9,10、及び前壁面13と
縫針3との水平方向距離は、多種類のミシンに対応でき
るよう、またそれらの間に糸屑や途中で切れた糸等が巻
付いて埋まる不都合が生じないよう、ある程度水平距離
を持たせた適宜の寸法に設定してある。
【0029】この適宜の水平(横)方向距離の存在によ
り、縫針3を1本のみ装着する本縫い作業、2本の縫針
3,3を装備する本縫い2本針作業、千鳥作業、並びに
4点千鳥作業等の、多種類の縫い方(ミシン)に対応す
ることのできる規制具Kとなっている。又、前カバー部
8が透明プラスチック製であるから、作業工程や縫い方
の種類に応じて、切欠きや溝、或いは孔を設けるといっ
た具合に前カバーの形状を変更させる加工が容易に行え
る利点がある。
【0030】図1、図3に示すように、前壁面13の下
部における左側に偏った位置、即ち、前後方向視で縫針
3の糸装着用孔3aに対応した位置に、縫針3の作用領
域を視認するための覗き孔14を形成してある。覗き孔
14は、長方形の横型にすると、作業する部分全体がよ
く見え、縦型長方形にすると、縫針3の落し位置の確認
がよくできる。そこで、両方の長所を採って覗き孔14
の形をやや大型の丸型としてある。覗き孔14の直径の
一例は12mmである。
【0031】これにより、糸くずや布くずが前カバー部
8の内面に付着して、透明樹脂製であるにも拘らずに内
部目視ができなくなっても、覗き孔14から針先等の縫
針3の作用領域を視認することができるので、針の落ち
位置確認や布における縫い代の確認といった比較的高度
な縫い作業に対応できる利点がある。尚、前述した後者
の公報(特許第2787155号)においては、カバー
体を円筒状の透明な合成樹脂材から構成して内部を視認
できるようにしてあるが、実際には内部に綿ボコリ(糸
屑の小さなもの)が付着し易く、作業部がよく見えなく
なるものであり、高度な作業は行い難いものであり、本
願のもののように孔を形成する手段の方が実用上では有
利であることが判った。
【0032】次に、参考として、ミシンにおける縫針の
飛散実験について説明する。ミシンの稼動中において縫
針が折れた際には、どの方向にどれだけ飛び散るか、に
ついて実験を行った結果、後方、或いは左右横側方の5
m以内において飛散し、前方に飛ぶことは少ないことが
判明した。この実験データから、折損時における縫針の
飛散を有効に規制する為には、少なくとも縫針の後方と
左右横側方とを覆うカバー体を設ければ効果があること
になる。
【0033】ミシン作業中に折損した縫針の飛散が規制
具Kによって規制されるイメージとしては、規制具が無
い場合には左右及び後方に飛び散る折損針が、カバー体
cを装着した場合には飛び散らないようになり、カバー
体cの下方における針板上にかたまって落ちるようにな
るのである。又、カバー体cの大きさの一例は、上下長
さ30mm、左右幅22mm、奥行き34mmであり縫
針3との上下間隔は12mmである。
【0034】〔別実施形態〕 《1》 図4、図5に示すように、図3に示すカバー体
cにおける前壁面13の覗き孔14を省略し、代わり
に、前壁面13下端と左側面9下端とに亘る上方に凹入
する形状の切欠き20を形成して規制具Kを構成したも
のでも良い。これにより、布ガイド等の裁縫補助具21
との干渉や衝突を回避することができるので、その部分
以外はカバー体cをもう少し下に延ばして、折損針の飛
散規制作用を強化できるようにするという工夫が可能に
なる。
【0035】つまり、この下端に切欠き20を有した形
状の規制具Kは、布ガイドや定規等のアタッチメント2
1をよく使う縫い作業やミシンに好適なものとして有用
である。又、覗き孔14の形状は、楕円形、三角形、菱
形、四角形等でも良い。
【0036】《2》 図1に示すカバー体cにおける前
壁面13の覗き孔14を省略して、孔無しの前壁面13
とした規制具Kでも良い。又、図3に仮想線で示すよう
に、後カバー部7の内面にスポンジ、ウレタン、ゴム、
不織布等によるクッション材22を接着等によって取付
けておけば、飛散する折損針の勢いを有効に減衰させる
ことができて好都合である。
【0037】《3》 図示しないが、後カバー部7単体
の形状のように、前壁面13が省略された平面視で前向
き開放コ字状のカバー体cや、全て透明又は半透明等の
内部の視認が可能な材料で構成されたカバー体cでも良
い。又、前カバー部8を、正面視において、孔や切欠き
の無い単純な矩形形状としても良い。
【0038】《4》 「上下動する縫針の左右横側を覆
う左右壁面と、前記縫針の後側を覆う後壁面と、前記縫
針の前面を覆う前壁面とを備えたカバー体を装備すると
ともに、前記前壁面に、前記縫針の作用領域を視認する
ための覗き孔を形成してある針飛散規制具」としても良
い。この構成は、前後左右の四方を覆うことによる折損
針の有効な飛散規制作用と、前壁面の覗き孔から縫針部
位を目で見て確認できることによる有効な内部確認性と
が得られる利点がある。
【0039】つまり、前記後者の公報(特許第2787
155号)では解決できない「カバー体内部を目視確認
できること」という問題に対処できるものであり、前壁
面を透明樹脂等の内部を見通せる材料で構成しても、綿
ボコリ等の付着によって見通せなくなるということが生
じない利点を有しているものである。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による針飛
散規制具では、上下動する縫針の左右横側を覆う左右壁
面と、後側を覆う後壁面とを備えるとともに、それら各
壁面の下端が押え部材に近接する位置となる状態に形成
されたカバー体を装備して構成してあるから、比較的下
方で生じる一次的な原因による折損針、及び比較的上方
で生じる二次的な原因による折損針の飛散を、縫針の至
近距離に存在するカバー体によって物理的に規制して、
縫針の下方に落として折損針を集約させることができ、
折損針の回収作業の軽減、及びその作業時間の短縮が図
れて、縫製作業効率の向上に寄与できるものを、構造簡
単、かつ、低コストに実現できる合理的で経済的に有効
なものとして提供することができた。
【0041】縫針の作用領域を視認するための覗き孔付
きの前壁面を設けるとか、左右の側壁面と前壁面とに亘
る切欠きを設けるようにすれば、糸くず等がカバー体内
面に堆積しても針の作用領域の確認が容易化されると
か、布ガイド等のアタッチメントとの干渉を避けられる
といった効果を得ながら、折損針の飛散規制効果を得る
ことができ、さらに高度な作業や多種類の縫い方にも対
応できる。又、カバー体を、後カバー部とこれに着脱自
在な前カバー部とによる前後分割式とすれば、前後左右
に壁を設け折損針の飛散規制効果を十分に発揮でき、か
つ、カバー体の前部を大きく開いて良好な針メンテナン
ス性が得られるので、折損針の飛散規制効果とメンテナ
ンス性の向上効果との双方をより強化できる利点があ
る。
【0042】又、縫針の後に存在する押え棒を内包して
これに支持させるようにすれば、部材の有効利用が図
れ、かつ、メンテナンス性や折損針の飛散規制効果を良
好に発揮できる合理性が備わるとともに、左右の壁面や
前壁面を透明板等の透視可能な材料で構成すれば、折損
針の飛散規制を行いながら縫い部の目視チェックが行え
るという、実用上で大変便利で使いやすいものにできる
利点がある。
【0043】又、後カバーの内面にクッション材をと取
付けるようにすれば、折損針のカバー体内部での跳ね返
りを有効に減衰させて、折損針の飛散規制効果をより強
化できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】ミシンの縫い部と規制具を示す斜め上方からの
正面図である。
【図2】ミシンの縫い部と規制具を示す斜め後方からの
斜視図である。
【図3】カバー体の構造を示す分解斜視図である。
【図4】別形状のカバー体を示す縫い部の正面図であ
る。
【図5】図4のカバー体の前カバー部を示す斜視図であ
る。
【符号の説明】
1 押え部材 2 押え棒 3 縫針 3a 糸装着用孔 7 後カバー部 8 前カバー部 9 左側壁面 10 右側壁面 12 後壁面 13 前壁面 14 覗き孔 20 切欠き 22 クッション材 c カバー体

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上下動する縫針の左右横側を覆う左右壁
    面と、後側を覆う後壁面とを備えるとともに、それら各
    壁面の下端が押え部材に近接する位置となる状態に形成
    されたカバー体を装備して成る針飛散規制具。
  2. 【請求項2】 前記カバー体は、前記縫針の前側を覆う
    前壁面を有するとともに、該前壁面に、前記縫針の作用
    領域を視認するための覗き孔を形成してある請求項1に
    記載の針飛散規制具。
  3. 【請求項3】 前記カバー体は、前記縫針の前側を覆う
    前壁面を有するとともに、左右いずれかの横側壁面の下
    端と前記前壁面の下端とに亘って、上方に凹入する状態
    の切欠きを形成してある請求項1に記載の針飛散規制
    具。
  4. 【請求項4】 前記カバー体を、前記縫針の左右横側を
    覆う左右壁面と、後側を覆う後壁面とを有した後カバー
    部と、前記前壁面を有した前カバー部とから構成すると
    ともに、前記前カバー部を着脱自在に前記後カバー部に
    装着してある請求項2又は3に記載の針飛散規制具。
  5. 【請求項5】 前記後カバー部の内側にクッション材を
    取付けてある請求項4に記載の針飛散規制具。
  6. 【請求項6】 前記カバー体は、前記縫針の後方側に位
    置する押え棒を内包する状態で該押え棒に取付支持され
    ている請求項1〜5のいずれか1項に記載の針飛散規制
    具。
  7. 【請求項7】 請求項1又は6に記載のカバー体におけ
    る左右壁面が、カバー体内方を透視可能な材料によって
    構成されている針飛散規制具。
  8. 【請求項8】 請求項2〜5に記載のカバー体における
    前壁面が、カバー体内方を透視可能な材料によって構成
    されている針飛散規制具。
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