JP2003125905A

JP2003125905A - ショーケース

Info

Publication number: JP2003125905A
Application number: JP2001325405A
Authority: JP
Inventors: Hiroyuki Satsu; 宏之佐津
Original assignee: Nakano Refrigerators Co Ltd
Current assignee: Nakano Refrigerators Co Ltd
Priority date: 2001-10-23
Filing date: 2001-10-23
Publication date: 2003-05-07

Abstract

(57)【要約】【課題】人体に有害な窒素酸化物やオゾン等を発生さ
せることがなく、簡易な構成で適切に商品陳列部におけ
る除菌，消臭効果と、人体に優しい快適な環境を作るこ
とのできる冷蔵ショーケースを提供する。【解決手段】保冷商品を展示する冷蔵オープンショー
ケース１において、その陳列棚４の棚板や床デッキ５の
陳列パンなどの表面塗装材に、マイナスイオンを発生さ
せるトルマリン又はガーネット等の天然鉱物を含有した
塗料Ｐを用いる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、食品店舗等で食品
を陳列するために用いるショーケースに関し、特に、マ
イナスイオンの発生によって、除菌，消臭機能を持たせ
るとともに、顧客にリラックスした環境を提供できる強
制対流又は自然対流式のショーケースに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来より、冷蔵ショーケース内の商品陳
列部に陳列された食品の鮮度を保つために、冷蔵ショー
ケース内を各食品に適した温度に保つことが行われてい
たが、温度の調整のみでは、鮮度保持にも限界があり、
また、鮮魚等においては、生臭い臭いが発生するという
問題があった。そのため、冷蔵ショーケースにおいて、
商品陳列部における除菌，消臭機能を持たせたものが存
在する。例えば、特開２００１−２２１５６５号公報に
記載された冷蔵ショーケースは、冷気の循環する通風路
内に微生物増殖防止装置を設けたものである。この微生
物増殖防止装置は、プラズマを生成するプラズマ生成部
と、空気中でコロナ放電を生じる放電部とから成ってい
る。

【０００３】この冷蔵ショーケースでは、前記プラズマ
生成部によりプラズマ領域にオゾンや活性酵素を発生さ
せるとともに、前記放電部により空気中から電子を放出
させ、前記オゾンや前記活性酵素に照射して酵素ラジカ
ルに変換する。その結果、高濃度のマイナスイオン、酵
素ラジカル及び極低濃度のオゾンを含む電子風（マイナ
スイオン風）が発生し、これにより、商品陳列部におけ
る除菌，消臭作用を発揮させることができる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかし、前記従来の技
術では、極低濃度とは言え、前記プラズマ生成部により
人体に有害なオゾンを発生させており、また、前記放電
部において採用されているコロナ放電方式は、マイナス
イオンを発生させるものであるが、その一方で、人体に
有害なオゾンや窒素酸化物を発生させるという問題点が
指摘されている。また、プラズマ生成部及び放電部の双
方を設ける必要があるため、装置自体の複雑化や、製造
作業の煩雑化を招き、特に、既存のショーケースに適用
することが困難であるという問題があった。

【０００５】そこで、本発明は、人体に有害な窒素酸化
物やオゾン等を発生させることがなく、簡易な構成で適
切に商品陳列部における除菌，消臭効果と、人体に優し
い快適な環境を作ることのできる冷蔵ショーケースを提
供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、強制対流又は自然対流の冷気により庫内
商品を保冷するショーケース、即ち、ケーシングの前面
又は上面の商品出し入れ用の開口部に送風ファンで強制
対流させた冷気によりエアカーテンを形成し、庫内に該
冷気を循環供給させる多段棚型又は平型のオープンショ
ーケースや、送風ファンを用いない自然対流式の平型オ
ープンショーケースなどにおいて、マイナスイオンを発
生させる塗料を、ショーケースの塗装部分、特に冷気が
循環して接触する循環ダクト内やショーケース庫内の塗
装部分に使用したことを特徴としている。これにより、
人体に有害な窒素酸化物等を発生させることなく、マイ
ナスイオンを含んだ冷気を庫内に循環させることができ
るため、商品陳列部における除菌，消臭効果を得ること
ができる。また、マイナスイオンの発生によって、食品
の鮮度維持効果が高くなるとともに、ショーケース前面
の空間もマイナスイオン量が多くなるため、買い物客が
リラックスできる環境となる。また、前記塗料は、マイ
ナスイオンを発生させるトルマリンやガーネット等の天
然鉱物を微細粉末化して含有したものである。

【０００７】これらトルマリン等の天然鉱物は、マイナ
スイオンを発生し続けるという特性を有し、このマイナ
スイオンによって、人間の身体をアルカリ性に戻し（体
内細胞のイオン交換）、健康を保つことができる。具体
的には、以下のような作用があるとされている。細胞の賦活作用（自然治癒力の増強）血液の浄化作用（血圧の調整、血液濃度の調整）抵抗力の増進作用（細胞の免疫力増強）自律神経の調整作用（自律神経に影響を与えて交感神
経の興奮を抑制）そして又、このトルマリン原石や粉末、及びこれを用い
た商品は、健康のみに限れば、人間の身体から常に放出
されている熱エネルギーを、一端トルマリンが吸収し、
マイナスイオンと遠赤外線に変換して、再び人間の身体
に戻す働きをしており、遠赤外線としての熱エネルギー
は、身体の深層から細胞を温め血行をよくし、新陳代謝
を活発にして細胞を活性化させる働きがある（温熱効
果）。

【０００８】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。図１は本発明のショーケー
スの側断面図、図２は塗料を施した食品陳列面の部分断
面図である。まず、図１において、ショーケースの一例
としての強制対流式オープンショーケース１は、断熱壁
２により構成された本体３内に前面が開口した保冷商品
を陳列するための複数段の陳列棚４，４，４と床デッキ
５が備えられている。また、本体３の背面に循環ダクト
６が設けられるとともに、循環ダクト６内に冷却ファン
７と冷却器８が配設され、冷却ファン７で冷却器８に強
制的に送り込まれた空気は、冷却されて循環ダクト６内
を上方に向かい、天井部前端の吹出口９から下方に吹き
出されて冷気のエアカーテンを形成した後、一部がショ
ーケース底部前端の吸込口１０から吸い込まれて再び循
環ダクト６内に送り込まれるという循環構造を採ってい
る。そして、前記エアカーテンによって、外気との遮断
を行い、庫内を一定に保冷している。

【０００９】本発明では、このようなオープンショーケ
ース１において、図２に示すように、その陳列棚４，
４，…の棚板や床デッキ５の陳列パン、あるいは循環ダ
クト６内等の表面塗装材に、マイナスイオン１２を発生
させる塗料Ｐを用いている。なお、外壁を含めたショー
ケース全塗装面をこの塗料Ｐで塗装することもできる。
そして、この塗料Ｐには、図２に示すように、ガーネッ
ト又はトルマリン等の天然鉱物の微細粉末Ｐａが含有さ
れている。

【００１０】次に、この天然鉱物含有の塗料Ｐにより、
マイナスイオン１２を発生させる原理について、図２に
基づき説明する。庫内において、前記循環構造により空
気が循環されると、該空気中に含まれる水分１４が、前
記塗料Ｐにより形成された塗膜に触れ、この塗料Ｐに含
まれる微細粉末Ｐａにより分解されることとなる。これ
により、水分１４が下式に示すように分解され、さらに
空気中の水分と反応することによりマイナスイオン１２
（Ｈ₃Ｏ^-；ヒドロキシルマイナスイオン）が発生する。Ｈ₂Ｏ → ＯＨ^- ＋Ｈ⁺ ＨＯ^- ＋Ｈ₂Ｏ → Ｈ₃Ｏ^- なお、この場合、Ｈ⁺は水素ガスとなって放出されるこ
ととなる。

【００１１】このように、庫内を循環する空気に含まれ
る水分によりマイナスイオン１２を発生させることがで
きるため、庫内の湿度を一定に保つだけで、特別な装置
を設けることなく、庫内におけるプラスイオン１３の量
に比し、多量のマイナスイオン１２を発生させることが
可能となる。トルマリン効果等を有効に発揮させるため
には、適度な温度差や水分、空気の対流、トルマリンへ
の摩擦が必要であるが、冷蔵ショーケースなどは、この
トルマリン効果を引き出す上での好適な環境を備えてい
る。

【００１２】また、図１に示すように、前記循環構造に
より、エアカーテンとともに一定濃度のマイナスイオン
１２を含んだ空気が庫内を循環することとなるため、庫
内全体のマイナスイオン１２の濃度を一定に保つことが
できる。

【００１３】このように、マイナスイオンを含んだ空気
を、庫内に循環させることにより、庫内の除菌，消臭を
図ることができる。すなわち、雑菌やカビの胞子等の有
害微粒子は、通常プラスに帯電しているため、庫内を循
環する空気中に含まれるマイナスイオンに吸着し中和す
るとともに、その重みにより床に落下することとなる。
これにより、悪臭の元となる有害物質等を無くすことが
でき、庫内空気の除菌，消臭を図ることが可能となり、
また、マイナスイオンの還元作用により、酸化を抑制す
ることが可能となるため、食品等の鮮度保持が可能とな
るものである。従って、前記従来技術のように、オゾン
や酵素ラジカルを含ませる必要は無く、マイナスイオン
のみで適切な除菌，消臭及び鮮度保持効果を得ることが
できる。

【００１４】以上のように、本実施の形態では、庫内に
施された塗料にマイナスイオンを発生させる天然鉱物を
含有することとしたので、人体に有害なオゾン等を発生
させることなく、簡易な構成で、適切な除菌，消臭効果
を得ることができる。

【００１５】また、天然鉱物からのマイナスイオンは、
人体に有害なオゾン等を発生させないだけでなく、逆
に、前述した血液の浄化作用，精神安定作用，自律神経
の調整作用等、身体の健康促進に有効な働きをするもの
であるので、ショーケース周囲においては商品の選択等
を行う購買客や店員に対し、良い店内環境を作ることが
できる。

【００１６】また、害虫は特定のプラスイオン環境の中
でしか生きていけず、マイナスイオン環境から逃げ出し
ていくという性質を有するため、庫内にマイナスイオン
を発生させておくことにより、害虫予防の効果を有する
こととなる。

【００１７】また、マイナスイオンは還元作用を有する
ため、庫内の板金部品等の酸化を抑制することができ
る。

【００１８】さらに、庫内の陳列棚等の塗装部分にマイ
ナスイオンを発生させる塗料を使用しただけであるた
め、容易に製造することができ、また、既存のショーケ
ースに対しても比較的容易に適用することが可能とな
る。また、電気的なマイナスイオン発生手段を設ける必
要がないため、省エネとなる。また、循環ダクト内にも
前記塗料を使用することにより、ダクト内の埃等を除去
することができ、庫内を循環する空気を清潔に保つこと
ができる。

【００１９】なお、本実施の形態では、陳列棚４等の商
品陳列部の表面塗装材に塗料Ｐを使用することとして説
明しているが、これに限られるものではなく、例えば、
オープンショーケース１の循環ダクト６の表面に塗料Ｐ
を塗布することとしてもよい。この場合にも、一定の湿
度を含んだ空気に反応してマイナスイオンが発生するこ
ととなるため、エアカーテンとしてマイナスイオンを含
んだ空気が庫内に送られることとなる。これにより、商
品陳列部に塗布した場合と同様に、除菌，消臭効果を得
ることができる。本実施の形態は、強制対流式の多段棚
型オープンショーケースについて説明したが、本発明は
強制対流式又は自然対流式の平型オープンショーケース
にも適用可能である。

【００２０】

【発明の効果】以上説明したように、本発明の冷蔵ショ
ーケースによれば、庫内に施された塗料にマイナスイオ
ンを発生させる天然鉱物を含有させたので、人体に有害
な窒素酸化物やオゾン等を発生させることがなく、簡易
な構成で適切に商品陳列部における除菌，消臭効果を得
ることができる。また、マイナスイオンの発生によっ
て、食品の鮮度維持効果が高くなるとともに、プラスイ
オン環境の中でしか生きていけない害虫の庫内への侵入
を防ぐことができる。そして、ショーケース前面の空間
もマイナスイオン量が多くなるので、買い物客がリラッ
クスできる環境となる。しかも、塗料にマイナスイオン
を発生させる天然鉱物を含ませただけで、電気的なマイ
ナスイオンの発生手段を用いないため、省エネに寄与
し、かつ安全である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のショーケースの一実施の形態を示す
側断面図である。

【図２】本発明のショーケースの要部断面図である。

【符号の説明】

１オープンショーケース、２断熱壁、３本体、４
陳列棚、５床デッキ、６循環ダクト、７冷却フ
ァン、８冷却器、９吹出口、１０吸込口、Ｐ塗
料、Ｐａ微細粉末。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】強制対流又は自然対流の冷気により庫内
商品を保冷するショーケースにおいて、前記ショーケースの塗装部分に、マイナスイオンを発生
させる塗料を使用したことを特徴とするショーケース。
【請求項２】強制対流又は自然対流の冷気により庫内
商品を保冷するショーケースにおいて、前記ショーケースの冷気が接触する循環ダクト内及び庫
内のいずれか一方又は双方の塗装部分に、マイナスイオ
ンを発生させる塗料を使用したことを特徴とするショー
ケース。
【請求項３】前記塗料は、マイナスイオンを発生させ
るトルマリン又はガーネット等の天然鉱物を微細粉末化
して含有したものであることを特徴とする請求項１又は
２に記載のショーケース。