JP2003123944A - 箔状抵抗発熱素子、その製造方法および面状ヒーター - Google Patents

箔状抵抗発熱素子、その製造方法および面状ヒーター

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JP2003123944A
JP2003123944A JP2001310373A JP2001310373A JP2003123944A JP 2003123944 A JP2003123944 A JP 2003123944A JP 2001310373 A JP2001310373 A JP 2001310373A JP 2001310373 A JP2001310373 A JP 2001310373A JP 2003123944 A JP2003123944 A JP 2003123944A
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heating element
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etching
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JP2001310373A
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Shigeko Muramatsu
滋子 村松
Shinichiro Aonuma
伸一朗 青沼
Koji Oishi
浩司 大石
Mitsuhiro Fujita
光広 藤田
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Coorstek KK
Original Assignee
Toshiba Ceramics Co Ltd
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    • H01L2924/0001Technical content checked by a classifier
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 寸法精度が良好で、面内温度勾配の発生を回
避ないし防止できる箔状抵抗発熱素子、その製造方法及
び耐久性の優れた面状ヒーターの提供。 【解決手段】 箔状抵抗発熱素子の発明は、タングステ
ン箔もしくはモリブデン箔を素材として所定幅、ピッチ
でパターン化された面状抵抗発熱素子であって、外周側
領域側パターンの厚さを中央領域パターンよりも薄く設
定してあることを特徴とする箔状の抵抗発熱素子であ
る。放熱・加熱面をなす窒化アルミニウム系焼結体層
と、窒化アルミニウム系焼結体層に埋め込み配置され、
リード端子対が他主面側に導出されたタングステン箔又
はモリブデン箔を所定の幅、ピッチにエッチングパター
ン化した抵抗発熱素子とを有する面状ヒーターであっ
て、抵抗発熱素子は外周側領域側パターンの厚さを中央
領域パターンよりも薄く設定したことを特徴とする面状
ヒーターである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、抵抗発熱素子、そ
の製造方法及び面状ヒーターに係り、さらに詳しくは半
導体ウェハなどを精度よく加熱できる箔状抵抗発素子、
その製造方法及び面状ヒーターに関する。
【0002】たとえば半導体の製造に当たっては、半導
体ウェハに対するPVD、プラズマCVD、プラズマエ
ッチング、光エッチングなどの加工処理が施される。ま
た、これらの加工処理は、一般的に、被加工体を面状ヒ
ーター(発熱体)上に配置し、被加工体に加熱を施しな
がら行われる。そして、高性能ないし高信頼性を有する
半導体を歩留まりよく、しかも量産的に得るために、加
熱処理が一つの重要なファクターとなる。
【0003】ここで、面状ヒーターは、たとえば緻密で
ガスタイトなセラミックス焼結体層の内部に、タングス
テン線やモリブデン線などの抵抗発熱線(もしくはコイ
ル)を、たとえば螺旋状やジグザグ状に埋設したもので
ある。そして、抵抗発熱素子のリード端子ないし電極部
をセラミックス成形体外に導出させた構造を採ってい
る。なお、セラミックスは、たとえばアルミナ系やシリ
カ系、窒化アルミニウム系、窒化ケイ素系、あるいはサ
イアロンなどが挙げられるが、特に、窒化アルミニウム
系が熱伝導性や耐食性、タングステンとの熱膨張率が近
いなどの点で適している。
【0004】また、この種の面状ヒーターは、一般的
に、次のような手段で製造されている。第1の手段は、
セラミックベース用基材(グリーンシート)の一主面
に、前記抵抗発熱線で形成した抵抗発熱素子を配置し、
その抵抗発熱素子面にヒーターカバーシートを積層する
一方、リード端子を組み込んだ後に、所定の条件での脱
脂、所要温度でのホットプレス処理などを施して焼結・
一体化させて製作する方法である。
【0005】第2の手段は、予め、板状のセラミック焼
結体を2枚作製し、このセラミック焼結体面間に、前記
抵抗発熱線で形成した抵抗発熱素子を配置する一方、接
合剤層を介挿して接合一体化させて製作する方法であ
る。なお、第1及び第2のいずれの手段においても、抵
抗発熱素子の形成は、抵抗発熱体用のペーストのスクリ
ーン印刷、タングステン板のレーザー加工やパンチ型打
ち抜き加工などでも行われる。
【0006】ところで、半導体の製造工程における加熱
処理では、加工稼働率や低コスト化などの点から、熱源
として使用される面状ヒーターの耐久性、及び良好な歩
留まりを確保するために、面内温度分布の一様性などが
要求されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記、面状ヒーターの
面内温度分布の一様性は、抵抗発熱素子を細線で、かつ
捲回ないし捲装ピッチを小さく設定することで可能とな
る。また、コンピューターシュミレーションなどによ
り、最適な発熱体パターンを算出する方法もある。すな
わち、抵抗発熱素子を精度よく配置ないしパターンニン
グし、全体的に可能な限りバラツキのない発熱温度を確
保できるように設定することにより、面内温度分布が一
様な面状ヒーターとなるので、前記要望に対応できるこ
とになる。
【0008】しかしながら、上記抵抗発熱素子の場合
は、実用上、次のような不都合が認められる。すなわ
ち、タングステン線もしくはモリブデン線は、断面積が
一定であるため、温度均一性を向上させる手段として
は、温度が下がりやすい部分の発熱体分布密度を上げれ
ばよいことになる。しかし、タングステン線などは、硬
い材質であるため、細かい折り曲げ加工が困難であり、
加熱して軟化させた状態で加工する必要がある。ここ
で、加熱軟化させた状態での加工では、細かい折り曲げ
や捲装・コイル化など可能になるが、冷却後において反
りや変形などを生じ易いだけでなく、表面が酸化したり
するので、加工精度が損なわれる。したがって、面状ヒ
ーター化した場合、面内温度分布が影響を受けると言う
問題がある。
【0009】一方、スクリーン印刷による抵抗発熱素子
の形成は、通常、多数回の重ね印刷で行われるため、位
置決め精度を得るための操作が煩雑で、かつ寸法精度の
点でも問題があるだけでなく、生産性も劣るという不都
合もある。また、タングステン板などのレーザー加工、
あるいはパンチ型打ち抜きによるパターン加工の場合
は、レーザーの熱で脆くなったり、バリが生じたりする
など、材質の硬さによって加工精度が制約される。つま
り、スクリーン印刷、あるいはレーザー加工やパンチ型
打ち抜きによる抵抗発熱体のパターン化手段は、寸法精
度などに限界があり、面内温度分布の優れた抵抗発熱素
子の提供が困難である。
【0010】また、ヒーターを使用する装置の構造、雰
囲気、温度などによって、発熱体パターンが莫大な数と
なる。これに合わせてスクリーン印刷マスク、エッチン
グ用マスキングパターン、発熱体埋設溝用パターンを用
意する必要もあるため、コストアップを招来する。さら
に、コンピューターシュミレーションによるパターンの
最適化を図る場合においても、螺旋回数、ピッチから計
算する必要があり、短期間内での製品化が困難である。
【0011】なお、面内温度分布の一様性ないし設定の
し易さは、製造・加工効率ないし生産性を上げるため、
被加工体(たとえば半導体ウェハ)の大口径化などを進
める上で重要なポイントとなる。すなわち、被加工体の
大口径化など対応した面状ヒーターの大口径化において
は、面状ヒーターの放熱・加熱温度の制御・精度、ある
いは一様な温度設定が必要視されるのに、上記抵抗発熱
素子の形状・寸法精度が劣ることは、発熱ムラ発生の恐
れとなって、面内温度勾配などの発生を招来し易くする
ことになる。
【0012】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、寸法精度が良好で、面内温度勾配の発生を回避ない
し防止できる抵抗発熱素子、低コストで短納期可能な製
造方法及び耐久性の優れた面状ヒーターの提供を目的と
する。すなわち、一度所定幅、ピッチのパターンを設定
すれば、使用される装置のレイアウト、雰囲気、温度に
合わせた箔厚み方向の条件で、短期間内に最適パターン
をコンピューターシュミレーションし、さらに、箔パタ
ーン、基材溝加工用パターンを共通で使用できるため、
コストダウン可能な抵抗発熱素子及びその製造方法の提
供が可能となる。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、タン
グステン箔もしくはモリブデン箔を素材として所定の
幅、ピッチのパターン化された面状抵抗発熱素子であっ
て、外周領域側パターンの厚さを中央領域パターンより
も薄く設定してあることを特徴とする箔状の抵抗発熱素
子である。
【0014】請求項2の発明は、タングステン箔もしく
はモリブデン箔の主面に発熱素子パターンに対応するエ
ッチング用マスキングを行う工程と、前記マスキングし
た金属箔に化学エッチング処理を施し、露出部の選択的
なエッチングで発熱素子パターン化する工程と、前記発
熱素子パターンの外周領域パターンの少なくとも一主面
を露出させ、その露出面を化学エッチング処理してパタ
ーンの厚を低減化する工程と、前記エッチング用マスク
を除去する工程と、を有することを特徴とする箔状の抵
抗発熱素子の製造方法である。
【0015】請求項3の発明は、放熱・加熱面をなす窒
化アルミニウム系焼結体層と、前記窒化アルミニウム系
焼結体層に埋め込み配置され、かつリード端子対が他主
面側に導出されたタングステン箔もしくはモリブデン箔
を所定幅、ピッチにエッチングパターン化した抵抗発熱
素子とを有する面状ヒーターであって、前記抵抗発熱素
子は外周側領域側パターンの厚さを中央領域パターンよ
りも薄く設定してあることを特徴とする面状ヒーターで
ある。
【0016】すなわち、請求項1ないし3の発明は、抵
抗発熱素子の素材としてタングステン箔、もしくはモリ
ブデン箔を使用すること、所定幅、ピッチの抵抗発熱素
子のパターン化をエッチング処理などで行うこと、ま
た、パターン化された抵抗発熱素子の厚さを使用される
装置のレイアウト、雰囲気、温度など合わせて中央部領
域に比べて外周領域側が薄く設定されていること、さら
に、抵抗発熱素子の埋め込み・内蔵を比較的熱伝導率が
大きく、かつ耐食性の優れた窒化アルミニウム系焼結体
層で構成することを骨子としている。
【0017】請求項1ないし3の発明において、抵抗発
熱素子を構成するタングステン箔、もしくはモリブデン
箔は、たとえば厚さ30〜500μm、好ましくは15
0±10μm程度であり、また、パターン、パターンの
幅及び全長は、目的とする抵抗発熱容量を考慮して選択
・設定する。さらに、エッチング処理によるパターンニ
ング化は、金属箔ないし金属薄板を対象とした酸性の腐
食液(たとえばフッ化水素−硝酸系のエッチング液)、
もしくはアルカリ性の腐食液(たとえば水酸化ナトリウ
ム系のエッチング液)を使用する選択エッチング手段で
行われる。つまり、タングステン箔の主面に、たとえば
螺旋状にエッチングレジストでマスキングし、エッチン
グ液中に浸漬する一般的なエッチング処理手段で行われ
る。
【0018】このエッチング処理での所定幅、ピッチの
パターニングにおいて、エッチング除去される領域、す
なわちパターン幅方向の端縁部は、いわゆるサイドエッ
チング作用によって、厚さ(深さ)方向へ略V字状を成
すテーパ付けに形成され易い。また、このエッチング処
理は、金属箔の材質、金属箔の厚さ、エッチングレジス
トマスキング、エッチング液の種類、エッチング処理温
度・時間などの条件によって、適宜選択・設定すること
ができる。
【0019】上記、一次的に所定幅、ピッチでパターン
化した箔状抵抗発熱素子は、使用される条件(装置のレ
イアウト、雰囲気、温度など)に合わせてパターンの厚
さが中央部領域と外周部領域とで異なる(断面積を変え
る)ように処理・加工される。たとえば箔状抵抗発熱素
子パターン中、外周領域側パターンの少なくとも一主面
を除いてエッチングレジストマスキングし、エッチング
処理することによって、外周領域パターン厚さを低減
(薄く)する。次いで、前記パターン厚さを低減した内
側パターンの一主面を露出させて、エッチング処理する
ことによって、上記厚さを低減した外周領域側パターン
及びその内側パターンの厚さを低減(薄く)する。
【0020】つまり、上記一次的にパターン化した箔状
抵抗発熱素子のエッチング処理で、最外周側パターン、
その内側パターン、中央部パターンの順でパターンの厚
さが厚い箔状抵抗発熱素子化がなされる。なお、このパ
ターン断面形状の異なる箔状抵抗発熱素子化は、一次的
にパターン化のエッチング処理において、外周領域側パ
ターンのレジストマスクを順次取り除き、露出したパタ
ーン面のエッチングを行うことによってもできる。ま
た、断面積変える手段として薄箔の積層も考えられる
が、100μm以下の箔では、200×200mmサイ
ズより大きくすることが困難で、300mmウエハー加
熱用ヒーターなど作れない。また、積層した箔間での局
部発熱や剥離など生じ易いなどの不都合がある。
【0021】請求項3の発明において、箔状抵抗発熱素
子を埋め込み・内蔵する窒化アルミニウム系焼結体層
は、たとえば平均粒径0.01〜5μm程度の窒化アル
ミニウム粉末に、焼結助剤およびバインダーを添加・混
合して得たスラリーから造粒し、これを所要の形状寸法
の成形体に成形し、有機成分を熱脱脂処理後、1800
℃以上の高温不活性雰囲気中で焼結することにより作製
される。ここで、焼結助剤としては、酸化イットリウム
などが例示され、また、バインダーとしては、ポリビニ
ルブチラールなどが例示される。なお、高温焼結に先立
って、成形体の一主面に、抵抗発熱素子の配置・埋め込
み用の溝などを予め設けておくことが望ましい。
【0022】また、窒化アルミニウム系焼結体層に対す
る箔状抵抗発熱素子の埋め込みは、組み合わせる窒化ア
ルミニウム系焼結体部材の対向面間に、抵抗発熱素子を
位置決め配置する一方、前記窒化アルミニウム系焼結体
部材の対向する面に、たとえば窒化アルミニウム−酸化
イットリウム−酸化リチウム系ペーストなどの接合剤を
印刷や塗布して接合層を設け、6g/cm以上の荷重
を加え、不活性雰囲気中もしくは減圧雰囲気下で、15
50〜1750℃程度の温度で加熱することにより行わ
れる。なお、抵抗発熱素子の埋め込みは、いわゆるグリ
ーンシートの複数枚を積層して、一体的に高圧・高温焼
結することによっても形成できる。
【0023】さらに、前記抵抗発熱素子の埋め込み構成
においては、取り扱い・操作し易いように、抵抗発熱素
子のリード端子を加熱・放熱面に対して反対面側に一括
的に導出して構造を簡略化する一方、省スペース化など
も図り易くする。
【0024】請求項1の発明では、抵抗発熱素子がタン
グステンもしくはモリブデンの箔を素材とし、エッチン
ク加工などによってパターン化されているため、精度の
高い寸法・形状のパターンを形成・保持する。また、パ
ターン厚さが中央領域ほど厚く、外周領域側ほど薄く設
定されて全体的に一様な抵抗発熱が行われる構成となっ
ている。したがって、全体的に、設定通りの抵抗発熱性
が確保され、所要の面内温度分布を容易に呈する。ま
た、抵抗発熱素子パターンの幅方向端縁部がテーパ付き
のときは、セラミックス類に埋め込む場合、周辺部に対
して嵌合的ないし係合的に一体化するので、安定した埋
め込みが保持される。
【0025】請求項2の発明では、タングステン箔もし
くはモリブデン箔を素材とし、エッチンク加工の繰り返
しによって、所要の断面形状にパターン化するため、煩
雑な操作を要せずに、かつ変形や損傷などの恐れもな
く、寸法・形状精度の高い抵抗発熱素子が歩留まりよく
得られる。
【0026】請求項3の発明では、昇温化し易い中央領
域での発熱を抑制し、放熱により低温下し易い外周領域
での発熱が確保できる箔状抵抗発熱素子が熱伝導率の高
い窒化アルミニウム系焼結体層に、埋め込み・配置され
た構成を採っている。つまり、加工精度が高く、所要の
抵抗発熱性を呈する抵抗発熱素子の内蔵・埋め込みによ
って、面内での発熱・放熱が一様で、被加工体の全体を
温度ムラのない状態で加熱できる面状ヒーターを提供で
きる。
【0027】
【発明の実施態様】以下、図1(a),(b)、および
図2(a),(b),(c),(d),(e)を参照し
て実施例を説明する。
【0028】図1(a),(b)は、実施例に係る箔状
抵抗発熱素子の要部構造を示すもので、(a)は平面
図、(b)は(a)のA−A線に沿った一部拡大断面図
である。ここで、箔状抵抗発熱素子1は、厚さ150μ
m程度のタングステン箔を素材とし、螺旋状にほぼ同じ
幅でパターンニングしたもので、中央部領域のパターン
1a,1bに比べて、外周部領域のパターン1c,1d
の厚さが低減した構造となっている。
【0029】この実施例の場合、螺旋状の箔状抵抗発熱
素子1は、中央部領域から外周部領域に延設するパター
ン1a,1b,1c,1dの厚さが、1a>1b>1c
>1dの関係を採っている。なお、このパターン厚の変
化は、上記例示のように必ずしも連続的でなくともよ
い。つまり、パターンの幅やピッチによっては、たとえ
ば中央部領域、中間部領域及び外周部領域のようにグル
ープ化し、段階的な変化として支障ない。
【0030】次に、上記構造の螺旋状箔状抵抗発熱素子
1の製造例を説明する。図2(a),(b),(c),
(d),(e)製造工程の実施態様を模式的に示す要部
断面図である。先ず、図2(a)に示すような、タング
ステン箔もしくはモリブデン箔、たとえば厚さ150μ
m程度のタングステン箔2を用意し、タングステン箔2
の両主面に対向させて、幅1mm程度の螺旋状にエッチ
ングレジスト3でマスキングを行った。
【0031】次いで、上記エッチングレジスト3のマス
キングを行ったタングステン箔2を支持具にて保持し、
酸性エッチング液、たとえばフッ化水素(HF)及び硝
酸(HNOの混合系で、20℃程度に加熱保持したエ
ッチング液中に0.5時間程度浸漬し、図2(b)に示
すように、露出していた領域のタングステン箔(余分な
部分)2′を選択的にエッチング除去して分離させて、
一次的な螺旋状の一次的な箔状抵抗発熱素子パターンを
得る。その後、エッチング液中から取り出して洗浄する
一方、図2(c)に示すように、一次的な箔状抵抗発熱
素子パターンの外周側領域パターン面のエッチングレジ
スト3を除去する。
【0032】次に、外周側領域パターン2c面のエッチ
ングレジスト3を除去した一次的な箔状抵抗発熱素子パ
ターンについて、上記エッチング処理条件に準じてエッ
チング処理を施してから、図2(d)に示すごとく、前
記パターン2cの内側パターン2b面のエッチングレジ
スト3を除去する。その後、この箔状抵抗発熱素子パタ
ーンについて、再び、上記エッチング処理条件に準じて
エッチング処理を施してから、残余のエッチングレジス
ト3を除去する。次いで、洗浄処理を施すことにより、
図2(e)に示すような構造で、かつ寸法ないし形状精
度の高い抵抗発熱素子1を作製した。
【0033】なお、上記エッチング処理過程において
は、エッチングレジスト3でマスキングした領域外(露
出部)が、厚さ方向へ選択的にエッチング除去される。
そして、この厚さ方向へのエッチング侵食は、被エッチ
ング領域が順次狭小化するため、厚さないし深さ方向に
V字形に進行し分離することになり、分離端面(パター
ン幅方向端縁)はテーパ付きとなる。
【0034】次に、上記構成の箔状抵抗発熱素子1を内
蔵・具備した発熱体の実施例を説明する。常套的な手段
で、一主面側が放熱・加熱面を構成する窒化アルミニウ
ム系焼結体層に、前記箔状抵抗発熱素子1を埋め込み配
置した構造に構成する。ここで、箔状抵抗発熱素子1の
リード端子対は、窒化アルミニウム系焼結体層の他主面
側に導出されている。
【0035】なお、上記窒化アルミニウム系焼結体層
は、径240mm程度、厚さ10mm程度の2枚の窒化
アルミニウム系焼結体部材で構成されている。すなわ
ち、一方の窒化アルミニウム系焼結体部材面に、箔状抵
抗発熱素子1を位置決め配置し、この箔状抵抗発熱素子
1配置面に、他方の窒化アルミニウム系焼結体部材接合
剤によって一体化された構造を採っている。なお、箔状
抵抗発熱素子1の位置決め配置に当たって、両窒化アル
ミニウム系焼結体部材のうち、少なくともいずれか一方
の対向面に、箔状抵抗発熱素子1が係合する凹部を設け
ておくことが好ましい。
【0036】上記構成の箔状抵抗発熱体1は、窒化アル
ミニウム系燒結体層の良好な熱伝導性、耐熱性及び耐プ
ラズマ性などを呈するだけでなく、箔状抵抗発熱素子1
の寸法精度の高さ、換言すると、所要の発熱容量などが
容易に制御・調整された箔状抵抗発熱素子1の内装・具
備に伴って、所要の発熱・放熱が確保される。しかも、
窒化アルミニウム系燒結体層に対する箔状抵抗発熱素子
1の埋め込みでは、その端縁部のテーパ(突起部)が食
い込む形を採るため、安定的な装着が確保され、全体的
に温度勾配を生じない面状ヒーターとして機能する。
【0037】たとえば上記構成の面状ヒーターに、所要
の電力を加えて800℃設定で、加熱試験を行ったとこ
ろ、加熱面表面の温度は、800℃±2℃ですぐれた面
内温度の均一性を呈した。つまり、径230mmの円形
面において、全体的にほぼ一様な加熱温度を維持するだ
けでなく、面状ヒーター自体の破損・損壊の恐れも全面
的に解消ないし回避され、すぐれた耐久性を有すること
も確認された。
【0038】上記構成例では、タングステン箔を素材と
した箔状抵抗発熱素子の構成、製造方法例、面状ヒータ
ーの構成例を説明したが、モリブデン箔を素材とした場
合も、同様の作用・効果が認められた。
【0039】本発明は、上記実施例に限定されるもので
なく、発明の趣旨を逸脱しない範囲でいろいろの変形を
採ることができる。たとえば、箔状抵抗発熱素子の形状
・寸法、入力電力、あるいは面状ヒーターの径、厚さ、
形状・寸法など用途に応じて選択・設定できる。また、
金属箔のパターンを変更することで、静電チェック用や
サセプター用の電極としての応用も可能である。また、
ヒーター中央部に貫通孔が穿設されている場合、放熱の
原因となる突起や口径の大きい端子が設けられていると
きなど、温度分布の低下が起こるが、低温化を起こし易
い領域の抵抗発熱素子パターンの断面積をエッチング加
工で調整すれば、温度ムラを改善できる。
【0040】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、箔状抵抗発熱
素子は、精度の高い寸法・形状のパターンを形成・保持
する。したがって、設定通りの抵抗発熱性が確保され、
所要の面内温度分布を容易に呈する。また、箔状抵抗発
熱素子パターンの幅方向端縁がテーパ付きの場合は、セ
ラミックス類に埋め込む際、周辺部に対して嵌合的ない
し係合的に一体化するので、耐久性の向上も図られる。
【0041】請求項2の発明によれば、煩雑な操作を要
せずに、かつ変形や損傷などの恐れもなく、寸法・形状
精度の高く、かつ良好な面内温度分布を呈する箔状抵抗
発熱素子を歩留まりよく提供できる。
【0042】請求項3の発明によれば、加工精度が高
く、全体的に一様な抵抗発熱性を呈する箔状抵抗発熱素
子の内蔵・埋め込みによって、面内での発熱・放熱が一
様で、被加工体の全体を温度ムラのない状態で加熱でき
る発熱体を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係る箔状抵抗発熱素子の要部構成を示
すもので、(a)は平面図、(b)は一部拡大断面図。
【図2】(a),(b),(c),(d),(e)は、
実施例に係る箔状抵抗発熱素子の製造方法の実施態様例
を模式的に示す要部断面図。
【符号の説明】
1……箔状抵抗発熱素子 1a,1b,1c,1d……箔状抵抗発熱素子を形成す
るパターン 2……金属箔 2′……金属箔のエッチング除去部 3……エッチングレジスト(マスキング)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05B 3/20 328 H01L 21/30 567 (72)発明者 大石 浩司 神奈川県秦野市曽屋30番地 東芝セラミッ クス株式会社開発研究所内 (72)発明者 藤田 光広 千葉県東金市小沼田1573−8 東芝セラミ ックス株式会社東金工場内 Fターム(参考) 3K034 AA02 AA15 AA21 AA30 AA33 BB07 BC04 BC17 BC28 BC29 JA10 3K092 PP20 QA05 QB02 QB30 QB42 QB44 QB62 QB78 RF03 RF11 RF17 RF27 VV22 5F036 AA04 5F046 KA04

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タングステン箔もしくはモリブデン箔を
    素材として所定の幅、ピッチのパターン化された面状抵
    抗発熱素子であって、外周側領域パターンの厚さを中央
    領域パターンよりも薄く設定してあることを特徴とする
    箔状の抵抗発熱素子。
  2. 【請求項2】 タングステン箔もしくはモリブデン箔の
    主面に発熱素子パターンに対応するエッチング用マスキ
    ングを行う工程と、 前記マスキングした金属箔に化学エッチング処理を施
    し、露出部の選択的なエッチングで発熱素子パターン化
    する工程と、前記発熱素子パターンの外周側領域パター
    ンの少なくとも一主面を露出させ、その露出面を化学エ
    ッチング処理してパターンの厚を低減化する工程と、前
    記エッチング用マスクを除去する工程と、を有すること
    を特徴とする箔状の抵抗発熱素子の製造方法。
  3. 【請求項3】 放熱・加熱面をなす窒化アルミニウム系
    焼結体層と、前記窒化アルミニウム系焼結体層に埋め込
    み配置され、かつリード端子対が他主面側に導出された
    タングステン箔もしくはモリブデン箔を所定の幅、ピッ
    チにエッチングパターン化した抵抗発熱素子とを有する
    面状ヒーターであって、 前記抵抗発熱素子は外周側領域側パターンの厚さを中央
    領域パターンよりも薄く設定してあることを特徴とする
    面状ヒーター。
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