JP2003123570A - キーシートの製造方法 - Google Patents

キーシートの製造方法

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JP2003123570A
JP2003123570A JP2001310225A JP2001310225A JP2003123570A JP 2003123570 A JP2003123570 A JP 2003123570A JP 2001310225 A JP2001310225 A JP 2001310225A JP 2001310225 A JP2001310225 A JP 2001310225A JP 2003123570 A JP2003123570 A JP 2003123570A
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layer
film
inorganic thin
thin film
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English (en)
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Shiyouya Katori
将哉 香取
Hideaki Kojima
秀明 小嶋
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Polymatech Co Ltd
Original Assignee
Polymatech Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 有彩色で且つ鏡面状の金属光沢を呈し、種々
のデザインを具現化した美観に優れるキーシートを、簡
易かつ低コストで製造可能なキーシートの製造方法を提
供すること。 【解決手段】 離型フィルム21上に無機物薄膜層16
を形成し、この無機物薄膜層16の一部に熱可塑性樹脂
と熱硬化性樹脂との混合樹脂からなる有色透明の着色層
15を形成した後、無機物薄膜層16のうち着色層15
にて覆われていない部位を除去する。そして、この着色
層15側を転写面として、離型フィルム21から無機物
薄膜層16及び着色層15を透光性樹脂フィルム13に
熱転写した後、透光性樹脂フィルム13の無機物薄膜層
16側にインクを塗布して表示部17及び印刷層18を
形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、携帯電話や自動車
電話等の移動通信端末をはじめとする各種電子機器にお
いて、押釦スイッチとして用いられるキーシートの製造
方法に関するものである。より具体的には、透光性樹脂
フィルムが樹脂キートップ本体の上面側に湾曲一体化さ
れた構成のキーシートの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、携帯電話や自動車電話等の移動通
信端末をはじめとする各種電子機器においては、軽量
化、小型化及び薄型化が要求されており、これらに用い
られる押釦スイッチのキーシートにおいても同様に、軽
量化、小型化及び薄型化が要求されている。
【0003】このような要求に応えるものとして、透光
性樹脂フィルムが樹脂キートップ本体の上面側に湾曲一
体化された構成のキーシートが広く知られている。そし
て、この種のキーシートの製造方法としては、特開昭5
4−154461号公報や特開平6−44859号公報
等にて開示されているように、透光性樹脂フィルムと樹
脂キートップ本体とを、射出成形法により湾曲一体化す
る方法が一般的に知られている。
【0004】現在、この種のキーシートのデザインや色
調は多様化しており、例えば、キーシートの色調は、黒
色・灰色等の無彩色、赤色・青色・黄色・緑色等の有彩
色、金・銀等のメタリック調など様々である。また、こ
の種のキーシートは、視認性や装飾性などの観点から、
透光性樹脂フィルムの裏面に文字・数字・記号或いは絵
柄等を描画した表示部を有するものが多い。
【0005】そして近年、例えば携帯電話等に用いられ
るキーシートにおいては、有彩色で且つ鏡面状の金属光
沢を呈するように加飾されたものが市場において特に好
評である。このような有彩色で且つ鏡面状の金属光沢を
呈するキーシートを実現する方法としては、透光性樹脂
フィルムに有色透明の合成樹脂からなる着色層を設け、
この着色層上に真空蒸着法或いはスパッタリング法など
によってアルミニウムやクロム等の金属蒸着層を形成
し、得られた透光性樹脂フィルムを、樹脂キートップ本
体と湾曲一体化する方法が知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の方
法にて、透光性樹脂フィルムに着色層及び金属蒸着層を
順次形成した後、着色層及び金属蒸着層の一部を除去し
て、一部のみが有彩色で且つ鏡面状の金属光沢を呈する
キーシートを得ようとする場合、以下のような問題があ
った。
【0007】すなわち、金属蒸着層はアルカリエッチン
グ処理などの公知の手法にて簡易に除去することができ
るが、着色層を除去することは困難である。そのため、
透光性樹脂フィルムに着色層が残り、キーシートのデザ
インに制約が生じる。そのため、この従来の方法では、
有彩色且つ鏡面状の金属光沢を呈するキーシートを実現
することはできたが、簡易かつ低コストで種々のデザイ
ンを具現化することができなかった。
【0008】この問題を解決するために、透光性樹脂フ
ィルム上に位置選択的に着色層を形成し、さらにこの着
色層上に位置選択的に金属蒸着層を形成する方法が検討
されている。
【0009】しかし、この方法によると、透光性樹脂フ
ィルム上に位置選択的に着色層を形成する際、及び、着
色層上に金属蒸着層を位置選択的に形成する際に、それ
ぞれ予めマスキング処理を施す必要がある。そのため、
製造工程が増えて作業が繁雑となり、低コスト化が図れ
ないという問題がある。
【0010】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたものであり、その目的は、有彩色で且つ鏡面状の金
属光沢を呈し、種々のデザインを具現化した美観に優れ
るキーシートを、簡易かつ低コストで製造可能なキーシ
ートの製造方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】すなわち、請求項1に記
載に発明は、樹脂キートップ本体と透光性樹脂フィルム
とを備え、透光性樹脂フィルムの少なくとも一部が樹脂
キートップ本体の上面側と略同形状に湾曲して、樹脂キ
ートップ本体と透光性樹脂フィルムとが一体化されたキ
ーシートの製造方法であって、離型フィルム上に無機物
薄膜層を形成し、該無機物薄膜層の一部に熱可塑性樹脂
と熱硬化性樹脂との混合樹脂からなる有色透明の着色層
を形成した後、無機物薄膜層のうち着色層にて覆われて
いない部位を除去する工程と、前記着色層側を転写面と
して、離型フィルムから無機物薄膜層及び着色層を透光
性樹脂フィルムに熱転写した後、該透光性樹脂フィルム
の無機物薄膜層側にインクを塗布して表示部を形成する
工程と、前記透光性樹脂フィルムの少なくとも一部を樹
脂キートップ本体の上面側と略同形状に湾曲させて、透
光性樹脂フィルムと樹脂キートップ本体とを一体化する
工程とを含むことを特徴とする。
【0012】このように構成すると、所望する部位に無
機物薄膜層及び着色層を設けた透光性樹脂フィルムを簡
易かつ低コストで作製することができる。そのため、簡
易かつ低コストで種々のデザインを具現化することがで
きる。従って、有彩色且つ鏡面状の金属光沢を呈し、種
々のデザインを具現化した美観に優れるキーシートを簡
易かつ低コストで製造することができる。
【0013】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
のキーシートの製造方法において、前記混合樹脂が、ア
クリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ビニル系樹脂及び
ウレタン系樹脂よりなる群から選ばれる少なくとも1種
の熱可塑性樹脂と、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹
脂、メラミン系樹脂、アルキド系樹脂、フェノール系樹
脂、アミノ系樹脂、エポキシ系樹脂、ビニル系樹脂及び
ウレタン系樹脂よりなる群から選ばれる少なくとも1種
の熱硬化性樹脂との混合樹脂であることを特徴とする。
【0014】このように構成すると、離型フィルムから
着色層及び無機物薄膜層が透光性樹脂フィルムへ確実に
熱転写されるようになる。そのため、所望する部位に無
機物薄膜層及び着色層を設けた透光性樹脂フィルムを簡
易に作製することができ、種々のデザインを簡易かつ低
コストで具現化することができる。従って、有彩色且つ
鏡面状の金属光沢を呈し、種々のデザインを具現化した
美観に優れるキーシートを簡易かつ低コストで製造する
ことができる。
【0015】請求項3に記載の発明は、請求項1又は請
求項2に記載のキーシートの製造方法において、前記混
合樹脂の熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂との配合割合が、
熱可塑性樹脂5〜60重量部、熱硬化性樹脂40〜95
重量部(両者の合計が100重量部)であることを特徴
とする。
【0016】このように構成すると、透光性樹脂フィル
ムの少なくとも一部を樹脂キートップ本体の上面側と略
同形状に湾曲させて、透光性樹脂フィルムと樹脂キート
ップ本体とを一体化する際に、着色層にクラッキングが
生じたり、表示部が変形したりすることを抑制できる。
従って、有彩色且つ鏡面状の金属光沢を呈し、種々のデ
ザインを具現化した美観に優れる、高品位なキーシート
を簡易かつ低コストで実現することができる。
【0017】請求項4に記載の発明は、樹脂キートップ
本体と透光性樹脂フィルムとを備え、透光性樹脂フィル
ムの少なくとも一部が樹脂キートップ本体の上面側と略
同形状に湾曲して、樹脂キートップ本体と透光性樹脂フ
ィルムとが一体化されたキーシートの製造方法であっ
て、離型フィルム上に無機物薄膜層を形成し、該無機物
薄膜層上に熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂との混合樹脂か
らなる有色透明の着色層を形成する工程と、前記着色層
側を転写面として、離型フィルムから無機物薄膜層及び
着色層を透光性樹脂フィルムに熱転写する工程と、前記
透光性樹脂フィルムの少なくとも一部を樹脂キートップ
本体の上面側と略同形状に湾曲させて、透光性樹脂フィ
ルムと樹脂キートップ本体とを一体化する工程とを含む
ことを特徴とする。
【0018】このように構成すると、所望する部位に無
機物薄膜層及び着色層を設けた透光性樹脂フィルムを簡
易かつ低コストで作製することができる。そのため、有
彩色且つ鏡面状の金属光沢を呈する美観に優れるキーシ
ートを簡易かつ低コストで製造することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具現化した実施の
形態を図1及び図2に基づいて説明する。図1及び図2
に示すように、本実施形態のキーシート11は、樹脂キ
ートップ本体12と透光性樹脂フィルム13とを備えて
いる。透光性樹脂フィルム13は、その少なくとも一部
が樹脂キートップ本体12の上面12a側と略同形状に
湾曲している。そして、この透光性樹脂フィルム13の
湾曲箇所において、樹脂キートップ本体12と樹脂キー
トップ本体12とが一体化されている。従って、このキ
ーシート11は、透光性樹脂フィルム13の上面側に押
圧部14が凸状に複数形成された構成となっている。
【0020】透光性樹脂フィルム13の裏面13aの一
部には、熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂との混合樹脂から
なる有色透明の着色層15が積層されている。また、こ
の着色層15の裏面15aに無機物薄膜層16が積層さ
れ、これにより、押圧部14の略中央位置に文字・数字
・記号或いは絵柄等の図柄を描画した文字パターン表示
部17aが抜き文字状に形成されている。そして、透光
性樹脂フィルム13の無機物薄膜層16側、より具体的
には文字パターン表示部17a及び無機物薄膜層16の
裏面16aには、インクを塗布することにより表示部1
7及び印刷層18がそれぞれ形成されている。
【0021】以下、各構成について詳述する。樹脂キー
トップ本体12を構成する樹脂は、その種類や組成、弾
性率、色調など特に限定されるものではなく、例えば、
熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマー、硬化性樹脂或い
は架橋ゴムなどから要求性能に応じて適宜選択して用い
ることができるが、成形加工性の良好な熱可塑性樹脂を
用いることが好ましい。また、この樹脂キートップ本体
12を構成する合成樹脂は透光性を有する樹脂であるこ
とが好ましい。透光性を有する樹脂を用いると、樹脂キ
ートップ本体12の裏面側にLED(発光ダイオード)
やEL(エレクトロルミネセンス)などの照光器を付設
することにより、照光機能を簡易に付与することができ
る。この具体的な透光性を有する熱可塑性樹脂として
は、例えば、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹
脂、フッ素樹脂、アクリル樹脂、アクリロニトリル−ブ
タジエン−スチレン樹脂(ABS樹脂)等が挙げられる
が、これらのなかでも、透明性、剛性、耐熱性、コスト
などを考慮すると、ポリカーボネート樹脂を用いること
が好ましい。
【0022】透光性樹脂フィルム13は、可撓性を有
し、樹脂キートップ本体12の上面12a側と略同形状
に湾曲変形可能なものであれば、その組成や種類、弾性
率、色調など特に限定されるものではない。この具体的
な透光性樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエチレン
テレフタレート樹脂フィルムやポリエチレンナフタレー
ト樹脂フィルム、ポリカーボネート樹脂フィルム、ポリ
アミド樹脂フィルム、ポリプロピレン樹脂フィルム、ポ
リスチレン樹脂フィルム、ポリウレタン樹脂フィルム、
ポリビニル系樹脂フィルム、フッ素樹脂フィルム、ポリ
アセテート樹脂フィルム、ポリイミド樹脂フィルム、ア
クリル樹脂フィルム、熱可塑性エラストマーフィルムな
どが挙げられる。
【0023】有色透明の着色層15を構成する熱可塑性
樹脂と熱硬化性樹脂との混合樹脂は、塗布後の硬化時に
無機物薄膜層16と接着し、さらに加熱により再び接着
性が発現して透光性樹脂フィルム13に着色層15及び
無機物薄膜層16を熱転写できるものであれば、その種
類や組成、色調など特に限定されるものではない。但
し、この熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂との混合樹脂は、
少なくとも後述する離型フィルム21より軟化温度が低
いことが要求される。この具体的な混合樹脂としては、
特に限定されるものではないが、例えば、アクリル系樹
脂、ポリエステル系樹脂、ビニル系樹脂及びウレタン系
樹脂よりなる群から選ばれる少なくとも1種の熱可塑性
樹脂と、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、メラミ
ン系樹脂、アルキド系樹脂、フェノール系樹脂、アミノ
系樹脂、エポキシ系樹脂、ビニル系樹脂及びウレタン系
樹脂よりなる群から選ばれる少なくとも1種の熱硬化性
樹脂との混合樹脂が挙げられる。これらの中でも、熱可
塑性樹脂がポリエステル系樹脂又はウレタン系樹脂であ
り、熱硬化性樹脂がアクリル系樹脂、ポリエステル系樹
脂、ビニル系樹脂又はイソシアネート架橋タイプのウレ
タン系樹脂である組み合わせが好ましい。
【0024】着色層15を構成する混合樹脂の熱可塑性
樹脂と熱硬化性樹脂との配合割合は、特に限定されるも
のではないが、熱可塑性樹脂5〜60重量部、熱硬化性
樹脂40〜95重量部(両者の合計が100重量部)で
あることが好ましい。熱可塑性樹脂が60重量部より多
く、熱硬化性樹脂が40重量部より少ない場合は、透光
性樹脂フィルム13を湾曲変形する際にクラッキングが
生じたり、表示部17が変形したりするため好ましくな
い。一方、熱可塑性樹脂が5重量部より少なく、熱硬化
性樹脂が95重量部より多い場合は、熱転写時における
接着性が乏しくなり、透光性樹脂フィルム13に着色層
15を転写することが困難になる。より好ましい配合割
合は、熱可塑性樹脂20〜50重量部、熱硬化性樹脂5
0〜80重量部(両者の合計が100重量部)である。
【0025】無機物薄膜層16を構成する無機物は、特
に限定されるものではなく、鏡面感のある金属光沢を呈
するものであれば好適に用いることができる。この具体
的な無機物としては、例えばアルミニウム、クロム、ニ
ッケル、チタン、タングステン、ケイ素、マグネシウ
ム、コバルト、タンタル、ゲルマニウム、モリブデン、
錫、鉛、亜鉛、鉄、金、銀、白金、銅などの金属、合
金、金属酸化物、金属窒化物、金属弗化物、金属炭化
物、金属硫化物等が挙げられる。これらのなかでも、薄
膜の形成及び除去が容易で、低コストで鏡面感のある金
属光沢を実現できるアルミニウム或いはクロム等の金属
を用いることがより好ましい。
【0026】無機物薄膜層16の膜厚は、特に限定され
るものではないが、1〜500nmであることが好まし
い。無機物薄膜層16の膜厚が1nm未満では金属光沢
が乏しく、一方、無機物薄膜層16の膜厚が500nm
を超えると湾曲変形する際にクラッキングが生じやすく
なるため好ましくない。また、バックライトによる照光
機能を付与する場合には、無機物薄膜層16に透光性が
要求されることから、その膜厚は10〜100nm程度
であることが好ましい。
【0027】表示部17及び印刷層18を構成するイン
クは、特に限定されるものではないが、各層との接着性
などの観点から、アクリル系、塩化ビニル系、酢酸ビニ
ル系、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合系、ウレタン系、
ビニル系、ポリカーボネート系、ポリエステル系、エポ
キシ系等のインクを用いることが好ましい。また、その
硬化形態は、特に限定されるものではないが、熱硬化型
や紫外線硬化型のものが、表示部17及び印刷層18の
形成が容易であるため好ましい。
【0028】以下、本実施形態のキーシート11の製造
方法を、図3〜図8に基づいて説明する。本実施形態の
キーシート11は、図3〜図8に示すように、離型フィ
ルム21上に無機物薄膜層16を形成し、さらにこの無
機物薄膜層16の一部に着色層15を形成した後、無機
物薄膜層16のうち着色層15にて覆われていない部位
を除去して文字パターン表示部17aを形成する工程
(図3及び図4参照)と、この着色層15側を転写面と
して、離型フィルム21から無機物薄膜層16及び着色
層15を透光性樹脂フィルム13に熱転写した後、透光
性樹脂フィルム13の無機物薄膜層16側にインクを塗
布して表示部17及び印刷層18を形成する工程(図5
及び図6参照)と、得られた透光性樹脂フィルム13の
少なくとも一部を、樹脂キートップ本体12の上面12
a側と略同形状に湾曲させて、樹脂キートップ本体12
と透光性樹脂フィルム13とを一体化する工程(図7及
び図8参照)とを経て製造される。
【0029】以下、各工程について詳述する。まず、図
3に示すように、離型フィルム21上に無機物薄膜層1
6を形成し、さらにこの無機物薄膜層16の一部に上述
した混合樹脂を塗布或いは印刷などして着色層15を形
成する。ここで用いる離型フィルム21は、無機物薄膜
層16を蒸着法などの手法にて層形成可能で、さらに、
熱転写時の無機物薄膜層16の離型性が良好なものであ
れば、その種類や組成などについて特に限定されるもの
ではない。この具体的な離型フィルム21としては、例
えば、ポリエチレン樹脂フィルム、ポリプロピレン樹脂
フィルム、ポリスチレン樹脂フィルム、アクリロニトリ
ル−スチレン樹脂フィルム、アクリロニトリル−ブタジ
エン−スチレン樹脂フィルム、ポリ塩化ビニル樹脂フィ
ルム、ポリ塩化ビニリデン樹脂フィルム、ポリビニルア
ルコール樹脂フィルム、フッ素樹脂フィルム、ポリカー
ボネート樹脂フィルム、セルロースアセテート樹脂フィ
ルム、飽和ポリエステル樹脂フィルム、不飽和ポリエス
テル樹脂フィルム、ポリアミド樹脂フィルム、ポリイミ
ド樹脂フィルム、変性ポリフェニレンエーテル樹脂フィ
ルム、ポリスルホン樹脂フィルム、ポリアリレート樹脂
フィルム、ポリエーテルスルホン樹脂フィルム、ポリエ
ーテルエーテルケトン樹脂フィルム、ポリエーテルイミ
ド樹脂フィルム、ポリフェニレンサルファイド樹脂フィ
ルム、ポリメチルペンテン樹脂フィルム、ポリパラキシ
レン樹脂フィルム、ポリアミドイミド樹脂フィルム、ポ
リエステルイミド樹脂フィルム、ポリベンズイミダゾー
ル樹脂フィルム等が挙げられる。
【0030】無機物薄膜層16の形成方法は、特に限定
されるものではなく、例えば、真空蒸着法、イオンプレ
ーティング法、スパッタリング法等の物理的な蒸着方
法、熱CVD法、プラズマCVD法、光CVD法等の化
学的蒸着法、電気めっき方法等の公知の薄膜形成方法を
好適に用いることができる。これらの中でも、均一でむ
らのない無機物薄膜層16を製膜するためには、蒸着法
等のドライプロセスによる薄膜形成方法を用いることが
好ましい。
【0031】着色層15の形成方法は、特に限定される
ものではなく、例えば、スクリーン印刷、オフセット印
刷、パッド印刷法、グラビア印刷、タンポ印刷、インク
ジェット印刷、電子写真印刷、パッド印刷、転写印刷等
の印刷法、スプレー塗布法、ポッティング法、ディスペ
ンサー法、塗装法、スパッタリング法、蒸着法等など公
知の手法が適用可能である。
【0032】次いで、図4に示すように、無機物薄膜層
16のうち着色層15にて覆われていない部位を除去し
て文字パターン表示部17aを形成する。この無機物薄
膜層16の除去方法(文字パターン表示部17aの形成
方法)は、特に限定されるものではなく、例えば、レー
ザーマーカ等を用いた公知の手法を好適に用いることが
できるが、無機物薄膜層16がアルミニウムやクロムな
どの金属である場合は、アルカリ水溶液或いは酸水溶液
などを用いたエッチング処理による除去方法が簡便であ
るため好ましい。
【0033】そして、図5に示すように、着色層15側
を転写面として、離型フィルム21から着色層15及び
無機物薄膜層16を透光性樹脂フィルム13上に熱転写
する。この熱転写の方法は、特に限定されるものではな
く、公知の手法を好適に用いることができる。そして、
以上の操作により、裏面13aに着色層15、無機物薄
膜層16及び文字パターン表示部17aを有する透光性
樹脂フィルム13が作製される。
【0034】次に、図6に示すように、上記のようにし
て得られた透光性樹脂フィルム13の無機物薄膜層16
側に、インクを塗布して表示部17及び印刷層18を形
成する。この表示部17及び印刷層18の形成方法は、
特に限定されるものではなく、例えば、スクリーン印
刷、オフセット印刷、パッド印刷法、グラビア印刷、タ
ンポ印刷、インクジェット印刷、電子写真印刷、転写印
刷等の印刷法、塗装法、スパッタリング法、蒸着法等な
どの公知の方法により行なえばよい。なお、インクの定
着性や密着性、にじみ、発色性等を改善するために、イ
ンクの被着面に予め各種公知のコーティング層を形成し
たり、各種公知の表面処理を施しても構わない。
【0035】そして、上記のようにして裏面13aに着
色層15、無機物薄膜層16、表示部17及び印刷層1
8が設けられた透光性樹脂フィルム13の少なくとも一
部を、樹脂キートップ本体12の上面12a側と略同形
状に湾曲させて、樹脂キートップ本体12と透光性樹脂
フィルム13とを一体化する。この樹脂キートップ本体
12と透光性樹脂フィルム13とを一体化する方法は、
特に限定されるものではなく、各種公知の方法が適用可
能であるが、以下に示す射出成形法を応用した成形方法
が簡便である。
【0036】すなわち、図7及び図8に示すように、所
望する樹脂キートップ本体21形状と略同形状のキャビ
ティ23aを有する上下一対の金型23,24を用い
て、樹脂キートップ本体12を射出成形する方法であ
る。詳述すれば、上下一対の金型23,24間に透光性
樹脂フィルム13を挟持して型締めした後、樹脂キート
ップ本体12の原料となる溶融樹脂をゲート24aから
キャビティ23a内に射出する。これにより、溶融樹脂
の射出圧力により透光性樹脂フィルム13の一部がキャ
ビティ23aの内面形状と略同形状に湾曲され、このキ
ャビティ23a内に樹脂キートップ本体12が成形され
るとともに、樹脂キートップ本体12と透光性樹脂フィ
ルム13とが熱融着により一体化される。
【0037】なお、透光性樹脂フィルム13を上下一対
の金型23,24間に挟持する際、予め透光性樹脂フィ
ルム13をキャビティ23aの内面形状と略同一形状に
予備成形しておくことが好ましい。このように透光性樹
脂フィルム13を予備成形しておくと、溶融樹脂の射出
圧力による透光性樹脂フィルム13の伸び、歪み等に伴
う表示部17の変形を抑制することができ、高品位なキ
ーシート11を実現することができる。
【0038】以上詳述したように、本実施形態によれば
以下の作用効果が奏される。 (1) 離型フィルム21上に無機物薄膜層16を形成
し、この無機物薄膜層16の一部に熱可塑性樹脂と熱硬
化性樹脂との混合樹脂からなる有色透明の着色層15を
形成した後、無機物薄膜層16のうち着色層15にて覆
われていない部位を除去する工程と、着色層15側を転
写面として、離型フィルム21から無機物薄膜層16及
び着色層15を透光性樹脂フィルム13に熱転写した
後、この透光性樹脂フィルム13の無機物薄膜層16側
にインクを塗布して表示部17を形成する工程と、透光
性樹脂フィルム13の少なくとも一部を樹脂キートップ
本体12の上面12a側と略同形状に湾曲させて、透光
性樹脂フィルム13と樹脂キートップ本体12とを一体
化する工程とから、キーシート11を製造した。
【0039】このように離型フィルム21上に無機物薄
膜層16を形成し、この無機物薄膜層16の一部に着色
層15を形成した後、無機物薄膜層16のうち着色層1
5にて覆われていない部位を除去するようにすると、有
彩色且つ鏡面状の金属光沢を呈し、種々のデザインを具
現化した美観に優れるキーシート11を簡易かつ低コス
トで製造することができる。
【0040】すなわち、所望する部位に無機物薄膜層1
6を設けた透光性樹脂フィルム13を作製するために、
離型フィルム21上に無機物薄膜層16を位置選択的に
形成する必要がなくなり、無機物薄膜層16を形成する
際にマスキング処理が必要とされない。また、着色層1
5自体がマスキングとして機能するため、無機物薄膜層
16を除去する際にマスキング処理が必要とされない。
そのため、有彩色且つ鏡面状の金属光沢を呈し、種々の
デザインを具現化した美観に優れるキーシート11を簡
易かつ低コストで製造することができる。従って、所望
する部位に無機物薄膜層16及び着色層15を設けた透
光性樹脂フィルム13を簡易かつ低コストで作製するこ
とができる。
【0041】また、熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂との混
合樹脂からなる有色透明の着色層15は、塗布後の硬化
時に無機物薄膜層16に接着し、さらに加熱により再び
接着性が発現して透光性樹脂フィルム13に接着する。
そのため、この着色層15側を転写面として、離型フィ
ルム21から無機物薄膜層16及び着色層15を透光性
樹脂フィルム13に熱転写すると、離型フィルム21か
ら無機物薄膜層16及び着色層15が透光性樹脂フィル
ム13へと確実に熱転写される。従って、離型フィルム
21から無機物薄膜層16を確実に離型させるための離
型剤や、透光性樹脂フィルム13に着色層15を確実に
転写させるための接着剤などが必要とされない。そのた
め、無機物薄膜層16及び着色層15を設けた透光性樹
脂フィルム13を簡易かつ低コストで作製することがで
きる。従って、有彩色且つ鏡面状の金属光沢を呈するキ
ーシート11を簡易かつ低コストで製造することができ
る。
【0042】さらに、この製造方法では、着色層15、
無機物薄膜層16及び表示部17を、透光性樹脂フィル
ム13に転写することにより設けるようにしたため、透
光性樹脂フィルム13に直接溶剤が塗布されない。従っ
て、透光性樹脂フィルム13の素材の選定において、耐
溶剤性などを考慮することなく、あらゆる樹脂フィルム
を適宜選択して用いることができる。そのため、従来こ
の種のキーシート11の透光性樹脂フィルム13として
使用し得なかった、非晶性ポリエチレンテレフタレート
樹脂フィルム、アクリル系樹脂フィルム、熱可塑性エラ
ストマーフィルム等も使用できるようになる。すなわ
ち、設計上の自由度を増大させることができる。そし
て、例えば、透光性樹脂フィルム13として熱可塑性エ
ラストマーフィルムを用いると、樹脂キートップ本体1
2を押圧した際に、隣接する他の樹脂キートップ本体1
2の連動が皆無となる等、各種の樹脂フィルムの特性を
活かしたキーシート11を実現することができる。
【0043】(2) 着色層15を構成する混合樹脂と
して、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ビニル系
樹脂及びウレタン系樹脂よりなる群から選ばれる少なく
とも1種の熱可塑性樹脂と、アクリル系樹脂、ポリエス
テル系樹脂、メラミン系樹脂、アルキド系樹脂、フェノ
ール系樹脂、アミノ系樹脂、エポキシ系樹脂、ビニル系
樹脂及びウレタン系樹脂よりなる群から選ばれる少なく
とも1種の熱硬化性樹脂との混合樹脂を用いた。
【0044】このように構成すると、離型フィルム21
から無機物薄膜層16及び着色層15が透光性樹脂フィ
ルム13へ、より一層、確実に熱転写されるようにな
る。従って、上述した離型剤や接着剤等を用いることな
く、無機物薄膜層16及び着色層15を設けた透光性樹
脂フィルム13を簡易かつ低コストで作製することがで
きる。従って、有彩色且つ鏡面状の金属光沢を呈するキ
ーシート11を簡易且つ低コストで製造することができ
る。
【0045】(3) 着色層15を構成する混合樹脂の
熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂との配合割合を、熱可塑性
樹脂5〜60重量部、熱硬化性樹脂40〜95重量部
(両者の合計が100重量部)とした。
【0046】このように構成すると、透光性樹脂フィル
ム13の少なくとも一部を樹脂キートップ本体12の上
面12a側と略同形状に湾曲させて、樹脂キートップ本
体12と透光性樹脂フィルム13とを一体化する際に、
着色層15にクラッキングが生じたり、表示部17が変
形したりすることを抑制できる。従って、有彩色且つ鏡
面状の金属光沢を呈する高品位なキーシート11を簡易
かつ低コストで実現することができる。
【0047】(4) 無機物薄膜層16として、アルミ
ニウム或いはクロム等の金属を用いると、蒸着法などの
手法を採用することができるため無機物薄膜層16の形
成が容易となり、且つ、エッチング処理によって無機物
薄膜層16の一部を簡易に除去することができる。従っ
て、種々のデザインのキーシート11を簡易かつ低コス
トで実現することができる。
【0048】
【実施例】以下、実施例及び比較例を挙げて前記実施形
態をさらに具体的に説明するが、これらは本発明の範囲
を何ら制限するものではない。
【0049】(実施例1)本実施例では、離型フィルム
21としてポリプロピレン樹脂フィルムを用いた。そし
て、この離型フィルム21の表面のごみ・異物等を完全
に取り除いた。
【0050】次いで、図3に示すように、バッチ式巻き
取り蒸着機にてアルミニウム蒸着を行ない、離型フィル
ム21上に、厚さ40nmの無機物薄膜層16を形成し
た。次いで、この無機物薄膜層16上に、ポリエステル
系熱可塑性樹脂60重量部とイソシアネート架橋タイプ
のウレタン系熱硬化性樹脂40重量部との混合樹脂から
なる赤色透明のインクを、抜き文字状に印刷して着色層
15を形成した。
【0051】さらに、図4に示すように、着色層15に
て覆われていない部位の無機物薄膜層16を、アルカリ
性水溶液を用いてエッチング処理して除去し、抜き文字
状の文字パターン表示部17aを形成した。
【0052】次に、図5に示すように、この離型フィル
ム21を、着色層15側を転写面として、透光性樹脂フ
ィルム13としての厚さ50μmのポリエチレンテレフ
タレート樹脂フィルムに圧着させ、さらに熱及び圧力を
加えた後、離型フィルム21のみを剥がして、透光性樹
脂フィルム13の裏面13aに無機物薄膜層16及び着
色層15を熱転写した。
【0053】そして、図6に示すように、文字パターン
表示部17aに、白、赤、緑、青色の複数色の透光性ウ
レタン系インクを塗布して表示部17を形成し、さらに
無機物薄膜層16の裏面16a全面を覆うように透光性
のウレタン系インクを塗布して印刷層18を形成した。
【0054】次いで、この透光性樹脂フィルム13を、
金型を用いて樹脂キートップ本体12の上面12a側と
略同形状に湾曲変形させて予備成形した。この予備成形
した透光性樹脂フィルム13を、図8に示すように、射
出成形機の上下一対の金型23,24間に挟持して型締
めした後、熱可塑性樹脂であるポリカーボネート樹脂を
ゲート24aからキャビティ23a内に射出して、樹脂
キートップ本体12を成形するとともに、透光性樹脂フ
ィルムと樹脂キートップ本体を一体化させてキーシート
11を製造した。
【0055】得られたキーシート11は、略全面が赤色
鏡面状の金属光沢を呈し、かつ押圧部14の略中央位置
に視認される抜き文字状の表示部17が、白、赤、緑、
青色を呈する美観に優れたものであった。
【0056】(実施例2〜実施例4)着色層15を構成
する赤色透明のインクの混合樹脂の配合割合を、それぞ
れ表1に示す配合割合とした他は、上記実施例1と同様
にキーシート11を製造した。
【0057】得られたキーシート11は、いずれも、略
全面が赤色鏡面状の金属光沢を呈し、かつ押圧部14の
略中央位置に視認される抜き文字状の表示部17が、
白、赤、緑、青色を呈する美観に優れたものであった。
【0058】(比較例1)着色層15を構成する赤色透
明のインクの混合樹脂の配合割合を、ポリエステル系熱
可塑性樹脂70重量部、イソシアネート架橋タイプのウ
レタン系熱硬化性樹脂30重量部とした他は、上記実施
例1と同様にキーシート11を製造した。
【0059】得られたキーシート11は、略全面が赤色
鏡面状の金属光沢を呈し、かつ押圧部14の略中央位置
に視認される抜き文字状の表示部17が、白、赤、緑、
青色を呈するものであったが、透光性樹脂フィルム13
を湾曲変形する際に、着色層15にクラッキングが生
じ、また、表示部17が変形していた。
【0060】(比較例2)着色層15を構成する赤色透
明のインクの混合樹脂の配合割合を、ポリエステル系熱
可塑性樹脂3重量部、イソシアネート架橋タイプのウレ
タン系熱硬化性樹脂97重量部とし、上記実施例1と同
様にキーシート11を製造しようとしたが、離型フィル
ム21から無機物薄膜層16及び着色層15を透光性樹
脂フィルム13に熱転写することができなかった。
【0061】(比較例3)着色層15を構成する赤色透
明のインクの混合樹脂の配合割合を、ポリエステル系熱
可塑性樹脂0重量部、イソシアネート架橋タイプのウレ
タン系熱硬化性樹脂100重量部とし、上記実施例1と
同様にキーシート11を製造しようとしたが、離型フィ
ルム21から無機物薄膜層16及び着色層15を透光性
樹脂フィルム13に熱転写することができなかった。
【0062】
【表1】 表1に、実施例1〜実施例4及び比較例1〜比較例にお
けるキーシート11の無機物薄膜層16及び着色層15
の転写加工性と変形加工性を示す。この転写加工性は、
無機物薄膜層16及び着色層15の転写の可否により評
価したものである。また、変形加工性は、無機物薄膜層
16及び着色層15の変形の有無及びその程度により評
価したものである。
【0063】表1からも明らかなように、着色層15の
熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂との配合割合が、熱可塑性
樹脂5〜60重量部、熱硬化性樹脂40〜95重量部
(両者の合計が100重量部)の範囲で、転写加工性及
び変形加工性が良好で、有彩色且つ鏡面状の金属光沢を
呈する美観に優れるキーシート11を実現することがで
きた。
【0064】(変形例)尚、本発明は、前記各実施形態
及び各実施例の構成に限定されるものではなく、この発
明の趣旨から逸脱しない範囲で各部の構成を任意に変更
して具体化してもよい。
【0065】・ 無機物薄膜層16の形成箇所を任意に
変更すること。無機物薄膜層16の形成箇所は、離型フ
ィルム21の一部のみであっても、離型フィルム21の
全面であっても構わない。
【0066】・ 文字パターン表示部17a及び表示部
17を形成する工程を省略すること。このようにして
も、有彩色且つ鏡面状の金属光沢を呈する美観に優れる
キーシート11を実現することができる。
【0067】(付記)次に、上記実施形態及び実施例並
びに変形例から把握される技術的思想について記載す
る。
【0068】(A)前記混合樹脂が、アクリル系樹脂、
ポリエステル系樹脂、ビニル系樹脂及びウレタン系樹脂
よりなる群から選ばれる少なくとも1種の熱可塑性樹脂
と、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、メラミン系
樹脂、アルキド系樹脂、フェノール系樹脂、アミノ系樹
脂、エポキシ系樹脂、ビニル系樹脂及びウレタン系樹脂
よりなる群から選ばれる少なくとも1種の熱硬化性樹脂
との混合樹脂であることを特徴とする請求項4に記載の
キーシートの製造方法。
【0069】(B) 混合樹脂の熱可塑性樹脂と熱硬化
性樹脂との配合割合が、熱可塑性樹脂5〜60重量部、
熱硬化性樹脂40〜95重量部(両者の合計が100重
量部)であることを特徴とする請求項4又は上記(A)
に記載のキーシートの製造方法。
【0070】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1に記載の
キーシートの製造方法によれば、所望する部位に無機物
薄膜層及び着色層を設けた透光性樹脂フィルムを簡易か
つ低コストで作製することができるため、有彩色且つ鏡
面状の金属光沢を呈し、種々のデザインを具現化した美
観に優れるキーシートを簡易かつ低コストで製造するこ
とができる。
【0071】また、請求項4に記載のキーシートの製造
方法によれば、無機物薄膜層及び着色層を設けた透光性
樹脂フィルムを簡易かつ低コストで作製することができ
るため、有彩色且つ鏡面状の金属光沢を呈するキーシー
トを簡易且つ低コストで製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のキーシートを示す斜視図。
【図2】 図1のA−A断面図。
【図3】 本発明のキーシートの製造方法を示す断面
図。
【図4】 本発明のキーシートの製造方法を示す断面
図。
【図5】 本発明のキーシートの製造方法を示す断面
図。
【図6】 本発明のキーシートの製造方法を示す断面
図。
【図7】 本発明のキーシートの製造方法を示す断面
図。
【図8】 本発明のキーシートの製造方法を示す断面
図。
【符号の説明】 11…キーシート、12…樹脂キートップ本体、12a
…上面、13…透光性樹脂フィルム、14…押圧部、1
5…着色層、16…無機物薄膜層、17…表示部、18
…印刷層、21…離型フィルム。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5G006 CB05 JA01 JF02 5G023 AA12 BA04 CA01 CA29 CA30 CA41

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂キートップ本体と透光性樹脂フィル
    ムとを備え、透光性樹脂フィルムの少なくとも一部が樹
    脂キートップ本体の上面側と略同形状に湾曲して、樹脂
    キートップ本体と透光性樹脂フィルムとが一体化された
    キーシートの製造方法であって、 離型フィルム上に無機物薄膜層を形成し、該無機物薄膜
    層の一部に熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂との混合樹脂か
    らなる有色透明の着色層を形成した後、無機物薄膜層の
    うち着色層にて覆われていない部位を除去する工程と、 前記着色層側を転写面として、離型フィルムから無機物
    薄膜層及び着色層を透光性樹脂フィルムに熱転写した
    後、該透光性樹脂フィルムの無機物薄膜層側にインクを
    塗布して表示部を形成する工程と、 前記透光性樹脂フィルムの少なくとも一部を樹脂キート
    ップ本体の上面側と略同形状に湾曲させて、透光性樹脂
    フィルムと樹脂キートップ本体とを一体化する工程とを
    含むことを特徴とするキーシートの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記混合樹脂が、アクリル系樹脂、ポリ
    エステル系樹脂、ビニル系樹脂及びウレタン系樹脂より
    なる群から選ばれる少なくとも1種の熱可塑性樹脂と、
    アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、メラミン系樹
    脂、アルキド系樹脂、フェノール系樹脂、アミノ系樹
    脂、エポキシ系樹脂、ビニル系樹脂及びウレタン系樹脂
    よりなる群から選ばれる少なくとも1種の熱硬化性樹脂
    との混合樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の
    キーシートの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記混合樹脂の熱可塑性樹脂と熱硬化性
    樹脂との配合割合が、熱可塑性樹脂5〜60重量部、熱
    硬化性樹脂40〜95重量部(両者の合計が100重量
    部)であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記
    載のキーシートの製造方法。
  4. 【請求項4】 樹脂キートップ本体と透光性樹脂フィル
    ムとを備え、透光性樹脂フィルムの少なくとも一部が樹
    脂キートップ本体の上面側と略同形状に湾曲して、樹脂
    キートップ本体と透光性樹脂フィルムとが一体化された
    キーシートの製造方法であって、 離型フィルム上に無機物薄膜層を形成し、該無機物薄膜
    層上に熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂との混合樹脂からな
    る有色透明の着色層を形成する工程と、 前記着色層側を転写面として、離型フィルムから無機物
    薄膜層及び着色層を透光性樹脂フィルムに熱転写する工
    程と、 前記透光性樹脂フィルムの少なくとも一部を樹脂キート
    ップ本体の上面側と略同形状に湾曲させて、透光性樹脂
    フィルムと樹脂キートップ本体とを一体化する工程とを
    含むことを特徴とするキーシートの製造方法。
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