JP2003122174A - 剥離シート、およびそれを用いた定着装置 - Google Patents

剥離シート、およびそれを用いた定着装置

Info

Publication number
JP2003122174A
JP2003122174A JP2001314786A JP2001314786A JP2003122174A JP 2003122174 A JP2003122174 A JP 2003122174A JP 2001314786 A JP2001314786 A JP 2001314786A JP 2001314786 A JP2001314786 A JP 2001314786A JP 2003122174 A JP2003122174 A JP 2003122174A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fluororesin film
base material
release sheet
fixing
edge
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001314786A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4055387B2 (ja
Inventor
Masayuki Kono
将行 河野
Kazumi Inaba
一美 稲葉
Seiichi Irokawa
誠一 色川
Shuichi Suzuki
修一 鈴木
Tomofumi Suzuki
智文 鈴木
Haruhiko Nishida
晴彦 西田
Shuji Yoshikawa
修二 由川
Ryuichi Inamiya
竜一 稲宮
Yasuhiro Kusumoto
保浩 楠本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP2001314786A priority Critical patent/JP4055387B2/ja
Publication of JP2003122174A publication Critical patent/JP2003122174A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4055387B2 publication Critical patent/JP4055387B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Fixing For Electrophotography (AREA)
  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 平板状の基材の一辺の縁端にフッ素樹脂フィ
ルムによる層が形成された剥離シートであって、前記フ
ッ素樹脂フィルムによる層にシワや気泡の存在を極力抑
えた剥離シートおよびそれを用いた定着装置を提供する
こと。 【解決手段】 電子写真装置のいずれかの部材から記録
媒体を剥離する剥離シートであって、平板状の基材12
の一辺の縁端を巻き込むように、かつ、該縁端の辺の両
端に引っ張り部(引っ張りしろ16,16’)を有する
ように、フッ素樹脂フィルム14’により基材12の少
なくとも前記縁端およびその周辺部を挟み込み、引っ張
り部の両端を引っ張ることでフッ素樹脂フィルム14’
に張力をかけつつ、フッ素樹脂フィルム14’により基
材12が挟み込まれた部分を加圧することで、フッ素樹
脂フィルム14’を基材12に貼り付けて得られること
を特徴とする剥離シートおよびそれを用いた定着装置で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機やレーザー
ビームプリンタ等の電子写真装置に設置される定着ロー
ラや定着ベルト等の定着部材および加圧部材、転写定着
同時方式における転写定着部材、転写部材、中間転写方
式における中間転写体、像担持体等のいずれかの部材か
ら記録媒体を剥離するための剥離シート、およびこれを
用いた定着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】複写機やレーザービームプリンタ等の電
子写真装置においては、感光ドラム(像担持体)表面に
形成された静電潜像をトナー等の現像剤を用いて現像
し、これを記録媒体表面に転写させて、その後定着する
ことで記録画像が形成される。この定着のために、前記
電子写真装置には、一般に、加熱加圧方式による定着装
置が設けられている。
【0003】かかる定着装置には、現像剤を加熱溶融す
るとともに加圧することで記録媒体に定着させるための
定着ローラや定着ベルト等の定着部材が備えられる。該
定着部材や、定着部材に用紙を加圧する加圧ローラ等
(以下、単に「ローラ等」という場合がある。)には、
記録媒体がローラ等に巻き付くことを防止し、定着部材
等から記録媒体を有効に剥離するための剥離爪が設けら
れている。この剥離爪は、その先端をローラ等の外周面
に摺接させながら記録媒体の端をすくい上げることによ
り、ローラ等に用紙が巻き付くことを防いでいる。この
剥離爪は、1本のローラ等に対して複数個配置され、ロ
ーラ等に対し局部的に接触しているため、ローラ等を部
分的に摩耗させてしまい、長期間の使用により画質への
影響が顕在化する。また、記録媒体の画像面に対しても
局部的に接触するため、記録媒体に転写された現像剤を
掻き取りやすく、さらに掻き取った現像剤が剥離爪にも
付着することによって用紙が汚れ易くなる場合がある等
の問題があった。
【0004】そのような問題に対して、例えば、特開昭
59−188681号公報において、ローラ等に対して
線接触できる剥離装置が提案されている。しかし、当該
剥離装置は、フッ素樹脂等からなるプラスチックプレー
トを金属製ベースプレートに固定支持するものであり、
金属製ベースプレートからわずかに突出させたプラスチ
ックプレート先端をローラ等に線接触させている。この
ため、プラスチックプレート先端部が塑性変形によって
めくれてしまい紙剥離性能が低下するという問題があ
る。
【0005】特に、近年採用される現像剤は、発色性向
上のため、トナーの構成要素の一つであるバインダー樹
脂が透明度の高いポリエステル系に移行しており、ポリ
エステル系バインダー樹脂を含むトナーは、非常に粘着
性が高いため、上記剥離装置にあっては、金属製ベース
プレートや金属製ベースプレートとプラスチックプレー
トとの接合部にトナーが付着してしまうという問題があ
る。
【0006】また、近年では、環境問題やボールペンで
の加筆性、テープ接着性の問題から、定着装置に、離型
材であるオイルを用いない、いわゆるオイルレス化が主
流となりつつあり、この場合、トナーにワックスを入
れ、離型性能をトナー側で向上させる方法を採っている
ものの、従来の離型剤を用いた定着装置に比較して離型
性能は劣るため、既述のトナー付着の問題がある。
【0007】一方、金属製等の平板状の基材に対して、
その表面および一辺の縁端にフッ素樹脂塗料を塗布して
フッ素樹脂層を形成した剥離シートが考えられる。かか
る剥離シートは、基材の表面および縁端がフッ素樹脂層
により覆われているため、記録媒体の剥離に際し、低い
摩擦係数と耐汚れ性とを併せ持ち、良好な剥離性能を具
備するものである。
【0008】しかし、このような剥離シートでは、塗布
によりフッ素樹脂層を形成しているため、塗膜均一性を
精密に制御することが困難であり、どうしても部位によ
る膜厚のムラを生じてしまい、ローラ等の表面を部分的
に摩耗させてしまうことによる画質劣化が懸念される。
また、基材の縁端におけるフッ素樹脂層が剥離性能を決
定付ける重要な部位であるが、当該部位には塗布が困難
であり、上記膜厚のムラを生じ易いことは勿論のこと、
薄膜部分をも生じ易く、長期間の使用により摩耗して、
基材地肌が露出してしまう懸念がある。
【0009】耐摩耗や現像剤による汚染を防止する観点
から、剥離シートをローラ表面からわずかに離間させる
技術もあるが、剥離シートの縁端部の塗布ムラによりロ
ーラ表面に当接してしまったり、縁端部の形状がスムー
ズで無いために、剥離時記録媒体が剥離シートの縁端に
引っかかって、搬送不良を起こしてしまう懸念もある。
さらに、塗布により得られるフッ素樹脂層は、何回も重
ね塗りしない限り、薄膜となるため、基材として金属等
熱容量の大きい材料を用いた場合、結露を生じて様々な
装置トラブルを引き起こす可能性がある。
【0010】これに対して、例えば、特開2001−2
35959号公報には、少なくとも定着部材に接触また
は近接する前記金属板の部位に、シリコーン系粘着剤を
介してフッ素樹脂フィルムが貼付されてなることを特徴
とする剥離シートが開示されている。当該剥離シートに
よれば、ローラとの線接触が十分にでき、またその接触
部においてローラ等の定着部材を傷つけず、優れた剥離
性能を長期間維持でき、金属薄板先端部が塑性変形によ
ってめくれることがなく、耐久性にも優れる。また、フ
ッ素樹脂フィルムが金属薄板先端部に巻き付いた状態と
なっており、均一かつ十分な厚みのフッ素樹脂フィルム
による層が、金属薄板先端部(縁端部)に形成されてい
るため、膜厚ムラによる画質劣化や、摩耗による金属薄
板(基材)露出の懸念も解消される。さらに、フッ素樹
脂の層を、塗布ではなくフィルムにより成形するため、
フィルム厚を適宜選択することにより容易に厚膜のフッ
素樹脂の層を形成することができ、結露の懸念も払拭す
ることができる。しかし、このような剥離シートでは、
フッ素樹脂フィルムを貼付する際に、シワが発生した
り、貼付面や縁端部に空気が侵入して気泡を生じたりし
やすい。
【0011】このようなシワや気泡の存在する剥離シー
トを用いた場合、縁端部の精度が出難く、ローラ等の表
面を部分的に摩耗させてしまうことによる画質劣化への
影響が懸念される。剥離シートをローラ等の表面からわ
ずかに離間させる場合にも、縁端部の精度が低ければロ
ーラ等の表面に当接してしまったり、縁端部の形状がス
ムーズで無いために、剥離時記録媒体が剥離シートの縁
端に引っかかって、搬送不良を起こしてしまう懸念があ
る。
【0012】また、フッ素樹脂フィルムによる層の表面
には、シワや気泡の存在に応じて凹凸が生じ、当該凹凸
に記録媒体からの紙粉等のゴミが堆積しやすく、縁端部
へのゴミの堆積はローラ等の表面の傷に繋がり、剥離シ
ートの面へのゴミの堆積は記録媒体の汚染に繋がる。さ
らに、記録媒体の剥離時には、記録媒体の画像記録面が
剥離シートの表面に摺擦されるが、この段階での記録画
像は、十分に冷却されていないため、トナー等の現像剤
が十分に固着しておらず、凹凸のある剥離シートにより
一部が擦り取られ、それ自体の画質低下が問題となるほ
か、次の記録媒体の画像記録面を汚染してしまう懸念も
ある。
【0013】以上のような、剥離シートに対する問題
は、定着部材から記録媒体を剥離するための剥離シート
に限らず、転写定着同時方式における転写定着部材から
記録媒体を剥離するための剥離シートは勿論のこと、程
度の差こそあれ、定着装置における加圧部材、転写部
材、中間転写方式における中間転写体、像担持体等のい
ずれかの部材から記録媒体を剥離するための剥離シート
においても同様に存在する。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は、平板状の基材の一辺の縁端にフッ素樹脂フィル
ムによる層が形成された剥離シートであって、前記フッ
素樹脂フィルムによる層にシワや気泡の存在を極力抑え
た剥離シート、およびそれを用いた定着装置を提供する
ことにある。また、本発明の他の目的は、装置内での結
露の懸念を抑えた剥離シート、およびそれを用いた定着
装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的は、以下の本発
明により達成される。すなわち本発明は、<1> 電子
写真装置のいずれかの部材から記録媒体を剥離する剥離
シートであって、平板状の基材の一辺の縁端を巻き込む
ように、かつ、該縁端の辺の両端に引っ張り部を有する
ように、フッ素樹脂フィルムにより前記基材の少なくと
も前記縁端およびその周辺部を挟み込み、前記引っ張り
しろの両端を引っ張ることで前記フッ素樹脂フィルムに
張力をかけつつ、該フッ素樹脂フィルムにより前記基材
が挟み込まれた部分を加圧することで、該フッ素樹脂フ
ィルムを前記基材に貼り付けて得られることを特徴とす
る剥離シートである。
【0016】<2> 前記フッ素樹脂フィルムの厚さ
が、5〜300μmの範囲であることを特徴とする<1
>に記載の剥離シートである。
【0017】<3> 前記フッ素樹脂フィルムにかける
張力を、該フッ素樹脂フィルムの厚さx(μm)との関
係で、該フッ素樹脂フィルムの伸び率y(%)が以下の
式(1)および式(2)を満たす大きさとすることを特
徴とする<1>または<2>に記載の剥離シートであ
る。 y≦−0.0003x2+0.1824x+5 ・・・式(1) y≧2e-0.0738x ・・・式(2)
【0018】<4> 前記フッ素樹脂フィルムが、ポリ
テトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−パ
ーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフ
ルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体お
よびエチレン−テトラフルオロエチレン交互共重合体か
らなる群より選ばれる少なくとも一つの樹脂からなるフ
ィルムであることを特徴とする<1>〜<3>のいずれ
か1に記載の剥離シートである。
【0019】<5> 前記フッ素樹脂フィルムにより前
記基材の少なくとも縁端および周辺部を挟み込むに際し
て、前記フッ素樹脂フィルムと前記基材との間に接着剤
を介在させて、前記フッ素樹脂フィルムを前記基材に貼
り付けることを特徴とする<1>〜<4>のいずれか1
に記載の剥離シートである。
【0020】<6> 前記接着剤として熱硬化型接着剤
を用い、前記フッ素樹脂フィルムに張力をかけつつ、該
フッ素樹脂フィルムにより前記基材が挟み込まれた部分
を加熱および加圧することで、該フッ素樹脂フィルムを
前記基材に貼り付けることを特徴とする<5>に記載の
剥離シートである。
【0021】<7> 前記接着剤として紫外線硬化型接
着剤を用い、前記フッ素樹脂フィルムに張力をかけつ
つ、該フッ素樹脂フィルムにより前記基材が挟み込まれ
た部分に紫外線を照射するとともに加圧することで、該
フッ素樹脂フィルムを前記基材に貼り付けることを特徴
とする<5>に記載の剥離シートである。
【0022】<8> 少なくとも表面が加熱されたロー
ラ状またはベルト状の定着部材と、該定着部材と当接す
る加圧部材とを有し、相互に従動回転する前記定着部材
と前記加圧部材との間のニップ部に、未定着トナー画像
が表面に形成された記録媒体を、前記未定着トナー画像
が定着部材に当接するように挿通させて、前記未定着ト
ナー画像を前記記録媒体に定着させる定着装置であっ
て、前記定着部材における前記ニップ部の回転方向下流
に、<1>〜<7>のいずれか1に記載の剥離シート
を、前記フッ素樹脂フィルムで巻き込まれた縁端が前記
定着部材表面に当接するように、あるいは、近接するよ
うに、配してなることを特徴とする定着装置である。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。 [剥離シート]図1は、本発明の剥離シートの実施形態
を表し、図1(a)は平面図、図1(b)は、図1
(a)におけるA領域の拡大断面図である。本発明の剥
離シート10は、平板状の基材12の一辺の縁端を巻き
込む状態で、フッ素樹脂フィルムからなる層(フッ素樹
脂フィルム層14)が、基材12の少なくとも縁端およ
び周辺部を挟み込んで形成されている。
【0024】剥離シート10は、このように表面にフッ
素樹脂フィルム層14が形成されているため、定着ロー
ラや定着ベルト等の定着部材やその他の電子写真装置の
各種部材(以下、単に「定着部材等」という場合があ
る。)との線接触が十分にでき、またその接触部におい
て定着部材等を傷つけず、優れた剥離性能を長期間維持
でき、金属薄板先端部が塑性変形によってめくれること
がなく、耐久性にも優れる。
【0025】また、フッ素樹脂フィルム層14が、基材
12の一辺の縁端を巻き込む状態で形成されているた
め、縁端に、均一かつ十分な厚みの層が形成され、膜厚
ムラによる画質劣化や、摩耗による基材露出の懸念も解
消される。縁端におけるフッ素樹脂フィルム層14は、
図1(b)に示されるように角が取れた状態であり、記
録媒体の剥離性能も極めて高いものとなる。さらに、フ
ィルム厚を適宜選択することにより、フッ素樹脂フィル
ム層14を容易に厚膜にすることができ、フッ素樹脂フ
ィルム層14を厚膜にした場合には、結露の懸念も払拭
することができる。
【0026】本発明の剥離シートは、以下のようにして
製造される。図2は、本発明の剥離シートの製造方法を
説明するための、製造過程における斜視図である。ま
ず、図2に示すように基材12の一辺の縁端を巻き込む
ように、フッ素樹脂フィルム14’により基材12の少
なくとも前記縁端およびその周辺部を挟み込む。このと
き、フッ素樹脂フィルム14’としては、基材12の巻
き込まれる一辺よりも矢印X方向に長いものを用いる。
このようにすることで、前記一辺の両端に余剰分がはみ
出し、これが引っ張りしろ(引っ張り部)16,16’
となる。
【0027】なお、基材12とフッ素樹脂フィルム1
4’との貼り付けを、接着剤により行う場合には、基材
12とフッ素樹脂フィルム14’との当接部分のいずれ
か一方に、接着剤を塗布しておく。ただし、基材12と
フッ素樹脂フィルム14’との貼り付けは、接着剤以外
の方法によってもよく、例えば、熱融着等でも構わな
い。この場合、勿論、基材12とフッ素樹脂フィルム1
4’との当接部分に接着剤を塗布しておく必要は無い。
【0028】フッ素樹脂フィルム14’により基材12
を挟み込む際には、フッ素樹脂フィルム14’と基材1
2の一辺の縁端とを当接させ、該縁端の略中心を押圧す
ることにより貼り付け、その縁端の略中心から、前記一
辺の両端にに向けてフッ素樹脂フィルム14’を伸ばし
ながら貼り付け、最後に基材12の表面および裏面側を
貼り付けることが好ましい。なお、ここで言う「貼り付
け」は、後述の加圧等による貼り付けの前段階の、いわ
ゆる仮貼り付けのことを指す。
【0029】次に、引っ張りしろ16および引っ張りし
ろ16’を、矢印X方向およびその反対方向に引っ張る
ことで、フッ素樹脂フィルム14’に張力をかけつつ、
フッ素樹脂フィルム14’により基材12が挟み込まれ
た部分を加圧する。この加圧は、基材12の両面から圧
縮するように行われる。加圧は、フッ素樹脂フィルム1
4’が均一に、シワが生じないように面接触で、あるい
は線接触で行われる。加圧の方法としては、具体的に
は、対向する平面を有する一対の加圧部材で圧迫した
り、線接触する(ある程度の幅を有する場合を含む)2
つのローラのニップ部に挿通することで行われる。
【0030】この加圧に際して、前記接着剤として熱硬
化型接着剤を用いた場合、および、熱融着により貼り付
けようとする場合には、フッ素樹脂フィルム14’によ
り基材12が挟み込まれた部分を、必要な温度まで加熱
する。また、この加圧に際して、前記接着剤として前記
接着剤として紫外線硬化型接着剤を用いた場合には、フ
ッ素樹脂フィルム14’により基材12が挟み込まれた
部分に紫外線を照射する。
【0031】以上のようにして、フッ素樹脂フィルム1
4’を基材12に貼り付けることができ、図1に示すフ
ッ素樹脂フィルム層14が形成され、その後引っ張りし
ろ16,16’を切除することで、本実施形態の剥離シ
ート10が製造される。
【0032】このようにフッ素樹脂フィルム14’に張
力をかけつつ、フッ素樹脂フィルム14’により基材1
2が挟み込まれた部分を加圧して、フッ素樹脂フィルム
14’を基材12に貼り付けているため、得られる剥離
シート10におけるフッ素樹脂フィルム層14にシワや
気泡が発生するこことを極力抑えることができる。ま
た、フッ素樹脂フィルム14’の厚さを適宜選択するこ
とにより容易に厚膜のフッ素樹脂の層を形成することが
でき、結露の懸念も払拭することができる。
【0033】次に、本発明の剥離シートの各構成要素に
ついて、構成要素ごとに説明する。 <基材>基材12の材料としては、ある程度の硬度を有
するものであれば、特に限定されず、具体的には、ステ
ンレス、アルミニウム、鉄、銅等の金属や、ポリイミド
樹脂、フッ素樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、
スチレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹
脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミド樹脂等のプラス
チックを用いることができる。なかでも薄膜で高い硬度
を得ることができるステンレスが好ましい。
【0034】基材12の厚みとしては、20〜500μ
m程度の範囲から選択され、25〜300μm程度が好
ましく、用いる材料に応じて十分な硬度を保持する限
り、できる限り薄いことが、記録媒体の剥離性能の観点
から特に好ましい。基材12の形状としては、平板状で
あることが必要であるが、特に矩形であることは要求さ
れない。少なくともフッ素樹脂フィルム層14が巻き付
く縁端が存在すればよく、定着装置等に設置するに適し
た形状を適宜選択することができる。
【0035】基材12の大きさとしては、特に制限は無
く、剥離シート10が設置される部位に応じて、フッ素
樹脂フィルム層14が巻き付く縁端の長さが十分に確保
されていればよい。基材12には、フッ素樹脂フィルム
との密着性を高めるべく、ナトリウムナフタレンやクロ
ム酸、硫酸等の薬剤を用いたケミカル法、あるいはエキ
シマレーザー等を用いて、エッチング処理を施した上
で、例えば、NBR−フェノール系等のプライマー処理
を施しておくことが望ましい。
【0036】<フッ素樹脂フィルム>フッ素樹脂フィル
ム14’の材料としては、フッ素樹脂であれば特に限定
されず、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テ
トラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエ
ーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン−
ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、エチレ
ン−テトラフルオロエチレン交互共重合体(ETF
E)、ポリクロロトリフルオロエチレン、クロロトリフ
ルオロエチレン−エチレン共重合体、ポリビニリデンフ
ルオライド、ポリビニルフルオライド、テトラフルオロ
エチレン−ヘキサフルオロプロピレン−パーフルオロア
ルキルビニルエーテル共重合体等の公知のフッ素樹脂を
挙げることができる。
【0037】これらの中でも、PTFE、PFA、FE
P、ETFEからなるフィルムは、現像剤に対する非粘
着性に優れており、また、十分な耐熱性も有しているの
で好適である。なお、フッ素樹脂フィルムをケッチェン
ブラックやアセチレンブラック等のカーボン微粉末を配
合したフッ素樹脂から形成することによって、静電気に
よる記録媒体の剥離性能の低下を防止することもでき
る。
【0038】フッ素樹脂フィルム14’の厚さとして
は、5〜300μmの範囲から選択することが好まし
く、加工性を良好なものとするため、並びに、基材12
の縁端に形成されるフッ素樹脂フィルム層14の角を良
好に丸くするためには、20〜200μmの範囲から選
択することがより好ましく、30〜150μmの範囲か
ら選択することがさらに好ましい。また、基材12とし
て金属等熱容量の大きい材料を用いた場合、結露を防止
するためには、フッ素樹脂フィルム14’の厚さを50
μm以上とすることが好ましく、80μm以上とするこ
とがより好ましい。
【0039】基材12におけるフッ素樹脂フィルム1
4’が貼り付けられる部位は、基材12の少なくとも一
辺の縁端およびその周辺部である。ここで言う「縁端の
周辺部」とは、記録媒体の剥離時に記録媒体が接触し
て、記録媒体の剥離性能に大きな影響を与える基材12
の平面部のことを言い、装置構成や用いる記録媒体にも
よるが、基材12の縁端から少なくとも3mmの範囲ま
ではフッ素樹脂フィルム14’を貼り付けることが望ま
しい。勿論、基材12の片面あるいは両面の全面にフッ
素樹脂フィルム14’を貼り付けても構わない。
【0040】フッ素樹脂フィルム14’としては、基材
12の巻き込まれる一辺よりも矢印X方向に長いものを
用いることで、引っ張りしろ16,16’が生じるよう
にするが、この引っ張りしろ16,16’の基材12か
らはみ出す長さとしては、次工程の引っ張りを有効に行
うことができる程度の長さであることが望ましく、4m
m以上であることが好ましく、15mm以上であること
がより好ましい。ただし、この引っ張りしろ16,1
6’は、成形後切除して廃棄されるため、あまりに長い
と材料の無駄となることから、10mm以下であること
が好ましく、8mm以下であることがより好ましく、引
っ張りを行うことができる範囲でできる限り短いことが
特に好ましい。
【0041】なお、本実施形態においては、引っ張り部
が基材12の縁端で長手方向にはみ出して引っ張りしろ
16,16’が形成されるようにする構成のものを例に
挙げて説明したが、基材12の縁端の長さを、実際に記
録媒体を剥離するのに必要な剥離シートとしての長さ
(必要長)よりも長めにしておき、張力をかける前の引
っ張り部を含むフッ素樹脂フィルム14’の長さを、基
材12と略等長に、あるいは、基材12よりも短めにし
て、フッ素樹脂フィルム14’両端の引っ張り部を引っ
張ることで張力をかけつつ基材12に貼り付け、その後
フッ素樹脂フィルム14’が貼り付けられていない基材
12の両端を切断し除去するか、もしくは、必要長より
長めで、かつフッ素樹脂フィルム14’が貼り付けられ
ている部分(フッ素樹脂フィルム層14)が必要長を満
足する剥離シートとして、これを電子写真装置における
所望の箇所(記録媒体を剥離する箇所)に装着するよう
にしても構わない。
【0042】フッ素樹脂フィルム14’にかける張力と
しては、シワが解消できるような張力であれば特に制限
されないが、フッ素樹脂フィルム14’の厚さx(μ
m)との関係で、フッ素樹脂フィルム14’の伸び率y
(%)が以下の式(1)および式(2)を満たす大きさ
とすることが好ましい。 y≦−0.0003x2+0.1824x+5 ・・・式(1) y≧2e-0.0738x ・・・式(2)
【0043】ここで「伸び率y(%)」とは、フッ素樹
脂フィルム14’にかけた張力により伸びた長さの、元
の長さに対する割合(百分率)をいい、式で表すと下記
式(3)で示される。 y=(a−b)/b×100 ・・・式(3) y:伸び率(%) a:かけた張力により伸びた分のフッ素樹脂フィルム1
4’の長さ(mm) b:元々のフッ素樹脂フィルム14’の長さ(mm)
【0044】図3に、式(1)および式(2)の不等号
を等号にしたときの関数曲線(式(1’)および式
(2’))が描かれたグラフを示す。このグラフにおい
て、式(1’)の関数曲線と式(2’)の関数曲線との
間の領域W(各関数曲線を含む)の条件を満たすこと
が、既述の式(1)および式(2)を満たすことと解さ
れる。
【0045】y>−0.0003x2+0.1824x
+5となる、式(1’)の関数曲線の上の領域V(関数
曲線を含まず)では、フッ素樹脂フィルム14’にかか
る張力が大きすぎて、却って引っ張りシワが発生してし
まう場合がある。一方、y<2e-0.0738xとなる、式
(2’)の関数曲線の下の領域U(関数曲線を含まず)
では、フッ素樹脂フィルム14’にかける張力が小さす
ぎて、貼り付け時にシワや気泡を生じさせてしまう場合
がある。
【0046】なお、上記式(1)および式(2)の関係
式は、フッ素樹脂フィルム14’の厚さxを5〜300
μm、伸び率yを0〜40%の範囲でそれぞれ変動させ
て、総当り的に実験を行い、引っ張りシワの発生、並び
に、貼り付け時のシワや気泡の発生状況を確認して、そ
れぞれが生じない最大・最小値をプロットして得られた
回帰曲線である。このときの実験では、フッ素樹脂フィ
ルムとしてPFAを用いたが、他のフッ素樹脂において
も機械的特性はほぼ同一であるため、同一の関係式が成
り立つ。
【0047】<接着剤>既述の如く、基材12とフッ素
樹脂フィルム14’との貼り付けを、接着剤により行う
場合には、フッ素樹脂フィルム14’と基材12との間
に接着剤を介在させるが、このとき用いる接着剤は、風
乾によるもの、熱硬化型のもの、紫外線硬化型のもの
等、いずれの種類のものでも構わない。
【0048】[定着装置]以上説明した本発明の剥離シ
ートは、電子写真装置のいずれかの部材から記録媒体を
剥離するための部材として用いられる。剥離対象となる
電子写真装置の部材としては、記録媒体と直接面で接触
する各種部材が挙げられ、具体的には、定着ローラや定
着ベルト等の定着部材および加圧部材、転写定着同時方
式における転写定着部材、転写部材、中間転写方式にお
ける中間転写体、像担持体等が挙げられる。
【0049】本発明においては、少なくとも表面が加熱
されたローラ状またはベルト状の定着部材(定着ローラ
および定着ベルト)と、該定着部材と当接する加圧部材
とを有し、相互に従動回転する前記定着部材と前記加圧
部材との間のニップ部に、未定着トナー画像が表面に形
成された記録媒体を、前記未定着トナー画像が定着部材
に当接するように挿通させて、前記未定着トナー画像を
前記記録媒体に定着させる定着装置において、前記定着
部材から前記記録媒体を剥離するために、本発明の剥離
シートを用いることが好ましい。
【0050】以下に、本発明の剥離シートを上記定着装
置に適用した場合の例を、実施形態を挙げて説明する。 <第1の実施形態>図4は、本発明の定着装置の第1の
実施形態を示す模式構成図である。本実施形態の定着装
置は、ロール−ロールニップ方式の定着装置であり、定
着ローラ(定着部材)22と加圧ローラ(加圧部材)2
4とが当接してニップ部を形成している。定着ローラ2
2内部には、ハロゲンランプ等の熱源26が配され、定
着ローラ22の周面を所定の温度に加熱している。な
お、本実施形態においては加圧ローラ24内部に熱源は
配されていないが、こちらにも熱源を配しても構わな
い。その他、定着ローラ22および加圧ローラ24の構
成は、本発明において、従来公知のあらゆる構成を採用
することができるため、詳細な説明は省略する。
【0051】本実施形態の定着装置は、定着ローラ22
は矢印B方向に、加圧ローラ24は矢印C方向に、相互
に従動回転しており、定着ローラ22と加圧ローラ24
との間のニップ部に、未定着トナー画像が表面に形成さ
れた用紙(記録媒体)28を、前記未定着トナー画像が
定着ローラ22に当接するように矢印D方向から挿通さ
せて、前記未定着トナー画像を用紙28に定着させる構
成となっている。
【0052】本実施形態においては、定着ローラ22に
おける前記ニップ部の回転方向(矢印B方向)下流に、
本発明の剥離シート10が配されている。剥離シート1
0は、フッ素樹脂フィルムで巻き込まれた縁端が定着ロ
ーラ22表面に当接するように、あるいは、近接するよ
うに、配される。
【0053】前記ニップ部に挿通された用紙28は、熱
により溶融されたトナーによって定着ローラ22表面に
貼り付いた状態となり、定着ローラ22表面につれて排
出される。このとき用紙28自体のコシや、ニップ部に
おける定着ローラ22表面の歪みにより、用紙28はあ
る程度セルフストリッピングされるが、完全には定着ロ
ーラ22表面から剥離せず、例えば用紙28の進行方向
先端部がわずかに浮き上がった状態で定着ローラ22表
面につれて排出される。すると定着ローラ22における
前記ニップ部の回転方向(矢印B方向)下流に配される
剥離シート10が、用紙28の進行方向先端部の浮き上
がりを捉え、定着ローラ22から用紙28を剥離してい
く。
【0054】剥離シート10は、定着ローラ22表面の
法線方向に対して定着ローラ22の回転方向(矢印B方
向)に、後端(フッ素樹脂フィルムで巻き込まれた縁端
とは逆側の端部)を倒した状態で配することが望まし
い。このように剥離シート10のフッ素樹脂フィルムで
巻き込まれた縁端が、搬送されてくる用紙28の先端部
に対向するように配することで、適切に用紙28と定着
ローラ22表面との分離が行われ、良好な剥離性能を確
保することができる。このとき定着ローラ22表面の法
線方向と剥離シート10の面がなす角としては、0〜9
0°の範囲とすることが望ましく、5〜45°の範囲と
することがより望ましい。前記なす角が小さすぎると、
剥離性能が十分でなく、剥離時に用紙28の搬送不良を
生じる可能性が高くなる。
【0055】剥離シート10のフッ素樹脂フィルムで巻
き込まれた縁端は、既述の如く定着ローラ22表面に当
接するように、あるいは、近接するように、配される。
ここで「近接」とは、当接させずにわずかに離間させる
ことを言う(以下同様)。この場合、剥離シート10の
前記縁端と定着ローラ22表面との間隙としては、好ま
しくは50〜1000μm程度、より好ましくは150
〜300μm程度に調整される。
【0056】当該間隙が小さすぎると、装置の製造精度
によっては定着ローラ22表面と当接してしまい、離間
させることによる効果が得られない場合があり、また、
当該間隙にトナー等の微小なゴミが挟まり、定着ローラ
22表面を傷つけてしまう場合がある。一方、当該間隙
が大きすぎると、用紙28の進行方向先端部の浮き上が
りを捉えることができなくなったり、用紙28の進行方
向先端部が剥離シート10の前記縁端に突き当たること
による搬送不良を生じたり等、剥離性能が十分で無くな
ってくる。
【0057】本実施形態の定着装置によれば、剥離シー
ト10として、平板状の基材の一辺の縁端にフッ素樹脂
フィルムによる層が形成され、かつ、フッ素樹脂フィル
ムによる層にシワや気泡の存在を極力抑えた本発明の剥
離シートを用いているため、剥離シート10の前記縁端
の精度を出すことができ、定着ローラ22表面を部分的
に摩耗させてしまうことがない。特に、剥離シート10
の前記縁端と定着ローラ22表面とを近接させる場合に
も、剥離シート10の前記縁端の精度が高いことから、
定着ローラ22表面に当接してしまうといった心配が無
い。また、前記縁端に凹凸等が生じないため、紙粉等の
ゴミが堆積し難く、定着ローラ22表面に傷を付ける心
配が無い。さらに、縁端部の形状がスムーズであるた
め、剥離時、用紙28が剥離シート10の前記縁端に引
っかかることがなく、搬送不良を起こす心配も無い。
【0058】一方、本実施形態の定着装置によれば、同
様に、剥離シート10におけるフッ素樹脂フィルム層が
形成された部分の表裏面の平滑性を高くすることがで
き、剥離時、用紙28表面のトナーが剥離シート10に
付着してしまう心配も無いため、画質低下や次の用紙2
8の汚染の心配が無い。
【0059】<第2の実施形態>図5は、本発明の定着
装置の第2の実施形態を示す模式構成図である。本実施
形態の定着装置は、ベルト−ロールニップ方式の定着装
置であり、加熱ローラ34、張架ローラ36および38
の3つのローラに張架された定着ベルト(定着部材)3
2と、加圧ローラ(加圧部材)40とで構成されてい
る。加熱ローラ34内部には、ハロゲンランプ等の熱源
26が配され、加熱ローラ34の周面を所定の温度に加
熱している。なお、本実施形態においては加圧ローラ4
0内部に熱源は配されていないが、こちらにも熱源を配
しても構わない。
【0060】定着ベルト32は、加熱ローラ34に対向
する部位で加圧ローラ40と当接しニップ部が形成され
ている。熱源26からの熱は、加熱ローラ34の周面並
びに定着ベルト32を介して前記ニップ部に伝達され
る。その他、定着ベルト32、加熱ローラ34、張架ロ
ーラ36,38および加圧ローラ40の構成は、本発明
において、従来公知のあらゆる構成を採用することがで
きるため、詳細な説明は省略する。
【0061】本実施形態の定着装置は、定着ベルト32
は矢印E方向に、加圧ローラ40は矢印F方向に、相互
に従動回転しており、定着ベルト32と加圧ローラ40
との間のニップ部に、未定着トナー画像が表面に形成さ
れた用紙(記録媒体)28を、前記未定着トナー画像が
定着ベルト32に当接するように矢印G方向から挿通さ
せて、前記未定着トナー画像を用紙28に定着させる構
成となっている。
【0062】本実施形態においては、定着ベルト32に
おける前記ニップ部の回転方向(矢印E方向)下流に、
本発明の剥離シート10が配されている。剥離シート1
0は、フッ素樹脂フィルムで巻き込まれた縁端が定着ベ
ルト32表面に当接するように、あるいは、近接するよ
うに、配される。
【0063】前記ニップ部に挿通された用紙28は、熱
により溶融されたトナーによって定着ベルト32表面に
貼り付いた状態となり、定着ベルト32表面につれて排
出される。このとき用紙28自体のコシや、ニップ部に
おける定着ベルト32表面の歪みにより、用紙28はあ
る程度セルフストリッピングされるが、完全には定着ベ
ルト32表面から剥離せず、例えば用紙28の進行方向
先端部がわずかに浮き上がった状態で定着ベルト32表
面につれて排出される。すると定着ベルト32における
前記ニップ部の回転方向(矢印E方向)下流に配される
剥離シート10が、用紙28の進行方向先端部の浮き上
がりを捉え、定着ベルト32から用紙28を剥離してい
く。
【0064】剥離シート10は、定着ベルト32表面と
垂直の方向に対して定着ベルト32の回転方向(矢印E
方向)に、後端(フッ素樹脂フィルムで巻き込まれた縁
端とは逆側の端部)を倒した状態で配することが望まし
い。このように剥離シート10のフッ素樹脂フィルムで
巻き込まれた縁端が、搬送されてくる用紙28の先端部
に対向するように配することで、適切に用紙28と定着
ベルト32表面との分離が行われ、良好な剥離性能を確
保することができる。このとき定着ベルト32表面と剥
離シート10の面がなす角としては、0〜90°の範囲
とすることが望ましく、5〜45°の範囲とすることが
より望ましい。前記なす角が小さすぎると、剥離性能が
十分でなく、剥離時に用紙28の搬送不良を生じる可能
性が高くなる。
【0065】剥離シート10のフッ素樹脂フィルムで巻
き込まれた縁端は、既述の如く定着ベルト32表面に当
接するように、あるいは、近接するように、配される。
この場合、剥離シート10の前記縁端と定着ローラ22
表面との間隙の大きさとしては、第1の実施形態と同様
である。
【0066】本実施形態の定着装置によれば、剥離シー
ト10として、平板状の基材の一辺の縁端にフッ素樹脂
フィルムによる層が形成され、かつ、フッ素樹脂フィル
ムによる層にシワや気泡の存在を極力抑えた本発明の剥
離シートを用いているため、剥離シート10の前記縁端
の精度を出すことができ、定着ベルト32表面を部分的
に摩耗させてしまうことがない。特に、剥離シート10
の前記縁端と定着ベルト32表面とを近接させる場合に
も、剥離シート10の前記縁端の精度が高いことから、
定着ベルト32表面に当接してしまうといった心配が無
い。また、前記縁端に凹凸等が生じないため、紙粉等の
ゴミが堆積し難く、定着ベルト32表面に傷を付ける心
配が無い。さらに、縁端部の形状がスムーズであるた
め、剥離時、用紙28が剥離シート10の前記縁端に引
っかかることがなく、搬送不良を起こす心配も無い。
【0067】一方、本実施形態の定着装置によれば、同
様に、剥離シート10におけるフッ素樹脂フィルム層が
形成された部分の表裏面の平滑性を高くすることがで
き、剥離時、用紙28表面のトナーが剥離シート10に
付着してしまう心配も無いため、画質低下や次の用紙2
8の汚染の心配が無い。
【0068】以上、2つの実施形態を挙げて本発明の剥
離シートを用いた本発明の定着装置について説明した
が、本発明の定着装置は、これら実施形態の構成に限定
されるものではない。したがって本発明は、本発明の構
成を具備する限り、従来公知のあらゆる知見により、適
宜構成の変更や追加を行うことができる。
【0069】また、上記2つの実施形態においては、ロ
ール−ロールニップ方式およびベルト−ロールニップ方
式の2つの定着装置を例に挙げて説明したが、本発明の
定着装置は、これらの方式に限定されず、ロール−ベル
トニップ方式(定着部材が定着ロール、加圧部材が加圧
ベルトによるもの)やベルト−ベルトニップ方式の定着
装置においても、問題無く適用することができる。
【0070】さらに、本発明の剥離シートは、定着装置
における定着部材から記録媒体を剥離する目的に限定さ
れず、定着装置における加圧部材から記録媒体を剥離す
る目的や、その他電子写真装置における各種部材(転写
部材、中間転写方式における中間転写体、像担持体等)
から記録媒体を剥離する目的に用いることができる(な
お、本発明において、転写定着同時方式における転写定
着部材は、定着部材の概念に含めるものとする)。
【0071】これらいずれの場合であっても、剥離対象
となる部材がロール状であるときには、本発明の定着装
置の第1の実施形態における態様をそのまま適用するこ
とができ、剥離対象となる部材がベルト状であるときに
は、本発明の定着装置の第2の実施形態における態様を
そのまま適用することができる。
【0072】
【発明の効果】以上のように、本発明の剥離シートは、
平板状の基材の一辺の縁端を巻き込むように、フッ素樹
脂フィルムを前記基材に加圧することで貼り付ける際、
前記フッ素樹脂フィルムに張力をかけて行うので、フッ
素樹脂フィルムによる層が前記縁端に形成されることに
よる効果の他、貼り付け時にフッ素樹脂フィルムによる
層にシワや気泡が発生することを抑制することができ、
前記縁端の精度が高まる他、剥離シートの表裏面におけ
る平滑性も高まるため、記録媒体の剥離性、搬送安定
性、記録画像の画質を高い次元で確保することができる
とともに、定着装置の摩耗ならびに偏摩耗による耐久性
の低下を防止することができる。また、前記フッ素樹脂
フィルムの厚さを適切に調整することにより、前記基材
として金属を用いた場合の結露を防止することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の剥離シートの実施形態を表し、図1
(a)は平面図、図1(b)は、図1(a)におけるA
領域の拡大断面図である。
【図2】 本発明の剥離シートの製造方法を説明するた
めの、製造過程における斜視図である。
【図3】 本発明におけるフッ素樹脂フィルムにかける
適切な張力の範囲を規定する関数曲線が描かれたグラフ
である。
【図4】 本発明の定着装置の一例を示す模式構成図で
ある。
【図5】 本発明の定着装置の他の例を示す模式構成図
である。
【符号の説明】
10 剥離シート 12 基材 14 フッ素樹脂フィルム層 14’ フッ素樹脂フィルム 16,16’ 引っ張りしろ(引っ張り部) 22 定着ローラ(定着部材) 24、40 加圧ローラ 26 熱源 28 用紙(記録媒体) 32 定着ベルト(定着部材) 34 加熱ローラ 36 張架ローラ
フロントページの続き (72)発明者 色川 誠一 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 鈴木 修一 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 鈴木 智文 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 西田 晴彦 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 由川 修二 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 稲宮 竜一 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 楠本 保浩 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社内 Fターム(参考) 2H033 AA16 BA11 BA19 BA20 BA21 BA25 BA30 BB01 BB28 BE09 CA07 2H200 FA08 FA19 GB22 GB25 GB26 GB40 KA01 KA02 KA03 KA11 KA23 KA25 KA27 LA06 LA14 LC08 LC09 LC10 MA04 MA20 MC20

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子写真装置のいずれかの部材から記録
    媒体を剥離する剥離シートであって、 平板状の基材の一辺の縁端を巻き込むように、かつ、該
    縁端の辺の両端に引っ張り部を有するように、フッ素樹
    脂フィルムにより前記基材の少なくとも前記縁端および
    その周辺部を挟み込み、前記引っ張り部の両端を引っ張
    ることで前記フッ素樹脂フィルムに張力をかけつつ、該
    フッ素樹脂フィルムにより前記基材が挟み込まれた部分
    を加圧することで、該フッ素樹脂フィルムを前記基材に
    貼り付けて得られることを特徴とする剥離シート。
  2. 【請求項2】 前記フッ素樹脂フィルムの厚さが、5〜
    300μmの範囲であることを特徴とする請求項1に記
    載の剥離シート。
  3. 【請求項3】 前記フッ素樹脂フィルムにかける張力
    を、該フッ素樹脂フィルムの厚さx(μm)との関係
    で、該フッ素樹脂フィルムの伸び率y(%)が以下の式
    (1)および式(2)を満たす大きさとすることを特徴
    とする請求項1または2に記載の剥離シート。 y≦−0.0003x2+0.1824x+5 ・・・式(1) y≧2e-0.0738x ・・・式(2)
  4. 【請求項4】 前記フッ素樹脂フィルムが、ポリテトラ
    フルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−パーフル
    オロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロ
    エチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体およびエ
    チレン−テトラフルオロエチレン交互共重合体からなる
    群より選ばれる少なくとも一つの樹脂からなるフィルム
    であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記
    載の剥離シート。
  5. 【請求項5】 前記フッ素樹脂フィルムにより前記基材
    の少なくとも縁端および周辺部を挟み込むに際して、前
    記フッ素樹脂フィルムと前記基材との間に接着剤を介在
    させて、前記フッ素樹脂フィルムを前記基材に貼り付け
    ることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1に記載の
    剥離シート。
  6. 【請求項6】 前記接着剤として熱硬化型接着剤を用
    い、前記フッ素樹脂フィルムに張力をかけつつ、該フッ
    素樹脂フィルムにより前記基材が挟み込まれた部分を加
    熱および加圧することで、該フッ素樹脂フィルムを前記
    基材に貼り付けることを特徴とする請求項5に記載の剥
    離シート。
  7. 【請求項7】 前記接着剤として紫外線硬化型接着剤を
    用い、前記フッ素樹脂フィルムに張力をかけつつ、該フ
    ッ素樹脂フィルムにより前記基材が挟み込まれた部分に
    紫外線を照射するとともに加圧することで、該フッ素樹
    脂フィルムを前記基材に貼り付けることを特徴とする請
    求項5に記載の剥離シート。
  8. 【請求項8】 少なくとも表面が加熱されたローラ状ま
    たはベルト状の定着部材と、該定着部材と当接する加圧
    部材とを有し、相互に従動回転する前記定着部材と前記
    加圧部材との間のニップ部に、未定着トナー画像が表面
    に形成された記録媒体を、前記未定着トナー画像が定着
    部材に当接するように挿通させて、前記未定着トナー画
    像を前記記録媒体に定着させる定着装置であって、 前記定着部材における前記ニップ部の回転方向下流に、
    請求項1〜7のいずれか1に記載の剥離シートを、前記
    フッ素樹脂フィルムで巻き込まれた縁端が前記定着部材
    表面に当接するように、あるいは、近接するように、配
    してなることを特徴とする定着装置。
JP2001314786A 2001-10-12 2001-10-12 剥離シートの製造方法 Expired - Fee Related JP4055387B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001314786A JP4055387B2 (ja) 2001-10-12 2001-10-12 剥離シートの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001314786A JP4055387B2 (ja) 2001-10-12 2001-10-12 剥離シートの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003122174A true JP2003122174A (ja) 2003-04-25
JP4055387B2 JP4055387B2 (ja) 2008-03-05

Family

ID=19133042

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001314786A Expired - Fee Related JP4055387B2 (ja) 2001-10-12 2001-10-12 剥離シートの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4055387B2 (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005181999A (ja) * 2003-11-27 2005-07-07 Shiizu Kk 板状剥離部材、その製造方法、および製造装置
JP2007226140A (ja) * 2006-02-27 2007-09-06 Kyocera Mita Corp 定着装置
US7415233B2 (en) 2003-11-27 2008-08-19 Ntn Corporation Plate-shaped peeling member and method and apparatus of manufacturing same
US7937033B2 (en) 2004-12-17 2011-05-03 Ricoh Company, Ltd. Separating plate, fixing device having the separating plate with an edge part that abuts with the fixing member, method for producing the separating plate and image forming apparatus
US9091991B2 (en) 2013-09-09 2015-07-28 Fuji Xerox Co., Ltd. Stripping mechanism, image-forming unit, and image-forming apparatus
WO2016098879A1 (ja) * 2014-12-19 2016-06-23 Ntn株式会社 剥離部材の製造方法
JP2017058555A (ja) * 2015-09-17 2017-03-23 Ntn株式会社 剥離部材の製造方法
WO2017047801A1 (ja) * 2015-09-17 2017-03-23 Ntn株式会社 剥離部材の製造方法および製造装置
JP2017067870A (ja) * 2015-09-28 2017-04-06 Ntn株式会社 剥離部材の製造装置
US10295938B2 (en) 2016-09-01 2019-05-21 Ricoh Company, Ltd. Separator, fixing device, and image forming apparatus

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005181999A (ja) * 2003-11-27 2005-07-07 Shiizu Kk 板状剥離部材、その製造方法、および製造装置
US7415233B2 (en) 2003-11-27 2008-08-19 Ntn Corporation Plate-shaped peeling member and method and apparatus of manufacturing same
JP4681859B2 (ja) * 2003-11-27 2011-05-11 東海電化工業株式会社 板状剥離部材、その製造方法、および製造装置
US8187404B2 (en) 2003-11-27 2012-05-29 Ntn Corporation Method of making a plate-shaped peeling member
US7937033B2 (en) 2004-12-17 2011-05-03 Ricoh Company, Ltd. Separating plate, fixing device having the separating plate with an edge part that abuts with the fixing member, method for producing the separating plate and image forming apparatus
JP2007226140A (ja) * 2006-02-27 2007-09-06 Kyocera Mita Corp 定着装置
US9091991B2 (en) 2013-09-09 2015-07-28 Fuji Xerox Co., Ltd. Stripping mechanism, image-forming unit, and image-forming apparatus
WO2016098879A1 (ja) * 2014-12-19 2016-06-23 Ntn株式会社 剥離部材の製造方法
JP2016118785A (ja) * 2014-12-19 2016-06-30 Ntn株式会社 剥離部材の製造方法
US10036984B2 (en) 2014-12-19 2018-07-31 Ntn Corporation Manufacturing method for peeling member
JP2017058555A (ja) * 2015-09-17 2017-03-23 Ntn株式会社 剥離部材の製造方法
WO2017047801A1 (ja) * 2015-09-17 2017-03-23 Ntn株式会社 剥離部材の製造方法および製造装置
US10845739B2 (en) 2015-09-17 2020-11-24 Ntn Corporation Manufacturing method and manufacturing device for peeling member
JP2017067870A (ja) * 2015-09-28 2017-04-06 Ntn株式会社 剥離部材の製造装置
US10295938B2 (en) 2016-09-01 2019-05-21 Ricoh Company, Ltd. Separator, fixing device, and image forming apparatus

Also Published As

Publication number Publication date
JP4055387B2 (ja) 2008-03-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2005284013A (ja) 定着装置および画像形成装置
JP4093711B2 (ja) 剥離部材
JP2003122174A (ja) 剥離シート、およびそれを用いた定着装置
JP6017230B2 (ja) 剥離部材
JPH1078725A (ja) 接触定着器装置
US10036984B2 (en) Manufacturing method for peeling member
JP4093697B2 (ja) 剥離シート
US8187404B2 (en) Method of making a plate-shaped peeling member
JP2003029564A (ja) 画像形成装置
JP2017111439A (ja) 剥離部材および剥離装置
JP4681859B2 (ja) 板状剥離部材、その製造方法、および製造装置
JP2003029565A (ja) 画像形成装置
JP3975794B2 (ja) 定着装置
CN108027581B (zh) 剥离部件的制造方法和制造装置
JP2007034019A (ja) シート状剥離部材
JP2008129164A (ja) 定着装置および画像形成装置
JP2005234131A (ja) シート状剥離部材
WO2016043296A1 (ja) 剥離部材
JP2003122173A (ja) 剥離部材
JP3932790B2 (ja) 定着装置
JP2006235006A (ja) 定着装置および画像形成装置
JP2002082564A (ja) 定着装置および画像形成装置
JP6517650B2 (ja) 剥離部材の製造装置
JP6517645B2 (ja) 剥離部材の製造方法
JP2007093750A (ja) 剥離板

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040914

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20051129

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20051206

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060206

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070814

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071015

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20071120

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20071203

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101221

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111221

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111221

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121221

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121221

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131221

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees