JP2003122173A - 剥離部材 - Google Patents

剥離部材

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JP2003122173A
JP2003122173A JP2001314669A JP2001314669A JP2003122173A JP 2003122173 A JP2003122173 A JP 2003122173A JP 2001314669 A JP2001314669 A JP 2001314669A JP 2001314669 A JP2001314669 A JP 2001314669A JP 2003122173 A JP2003122173 A JP 2003122173A
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JP2001314669A
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Masahiko Mizutani
正彦 水谷
Takumi Hayashi
工 林
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NTN Corp
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NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
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  • Fixing For Electrophotography (AREA)
  • Paper Feeding For Electrophotography (AREA)
  • Separation, Sorting, Adjustment, Or Bending Of Sheets To Be Conveyed (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 剥離シートの波打ち現象を抑え、剥離シート
と支持部材とを一体化するとともに、ローラとの線接触
が十分にでき、またその接触部においてローラを傷つけ
ず、優れた紙剥離性能を長期間維持できる生産性に優れ
た剥離部材を提供する。 【解決手段】 電子写真装置のローラから用紙を剥離す
るための剥離シート部と、この剥離シート部を支持する
支持部とからなる剥離部材において、上記支持部は、一
枚のシートの一端部を折り曲げ、該折り曲げられた部位
同士を圧縮接合してなリ、支持部はシートの他端部から
なる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は複写機やレーザービ
ームプリンタ等の電子写真装置に設置される各種ローラ
から用紙を剥離する剥離部材に関し、特に耐熱性の要求
される定着ローラ等の定着部材用の剥離部材に関する。
【0002】
【従来の技術】複写機やレーザービームプリンタ等の電
子写真装置には、感光ドラム上に形成された静電潜像を
トナー等の現像剤を用いて用紙上に現像し、その後定着
させるために各種のローラが設けられている。現像部に
は感光ドラムや、乾式電子写真装置を除いて、オイル塗
布ローラ等があり、定着部には定着ローラや加圧ローラ
等を有している。従来、感光ドラムや定着ローラ、加圧
ローラ等には用紙がローラに巻き付き円滑な動作の妨げ
になるのを防ぐため分離爪が設けられている。この分離
爪は、その先端をローラの外周面に摺接させながら用紙
の端をすくい上げることにより、ローラに用紙が巻き付
くことを防いでいる。この分離爪のローラとの接触部の
幅は約 1〜10mmであり、 1本のローラに対して 4〜16個
配置されている。分離爪はローラに対し局部的に接触し
ているため、どうしてもローラを部分的に摩耗させてし
まい良好な画像が得られなくなる。また、用紙に対して
も局部的に接触するため、用紙に転写された現像剤を掻
き取りやすく、さらに掻き取った現像剤が分離爪にも付
着することによって用紙が汚れやすくなる場合がある等
の問題があった。そのような問題に対して、例えば特開
昭59−188681にローラに対して線接触できる紙
剥離装置が提案されている。また、片面にフッ素系樹脂
が形成された耐熱性プラスチックスシートまたは金属シ
ートを基材として、この基材をフッ素系樹脂形成面を外
側にして二つ折りにして積層体を形成した剥離シートが
提案されている(特開平11−184300)。また、
上記金属シート等を基材とする場合、多くは剥離シート
と、この剥離シートを支持する支持部材とは接着剤によ
って接合されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、剥離シートと
支持部材とが接着剤により接合されている場合、長時
間、高温下での使用や、高温と低温とがくりかえされる
温度サイクル下での使用により、剥離シートが接合部か
ら剥がれるという問題が発生する。また、接着剤を均一
に塗布するのは難しく、部位において接着力が異なり、
部分的に剥がれてしまい、剥離シートが波打ちを生じ、
用紙が剥離できない状態となってしまうという問題があ
る。剥離シートと支持部材とを別個に作製して両者を接
合する場合、上記接合部に生じる接着性の問題ととも
に、生産工数の増加と製品コストの増大という問題が発
生する。
【0004】一方、上記特開昭59−188681に記
載の紙剥離装置は、フッ素樹脂等からなる厚さ 0.05mm
以上のプラスチックプレートを金属製ベースプレートに
固定支持するものであり、金属製ベースプレートからわ
ずかに突出させたプラスチックプレート先端を定着ロー
ラに線接触させている。このため、プラスチックプレー
ト先端部が塑性変形によってめくれてしまい紙剥離性能
が低下するという問題がある。また、特開平11−18
4300に記載の片面にフッ素系樹脂が形成された基材
をフッ素系樹脂形成面を外側にして二つ折りにした積層
体は、定着ローラ接触断面での湾曲が大きくなるという
問題がある。
【0005】特に、近年の電子写真装置に採用される現
像剤は、発色性を向上させるため、トナーを構成するバ
インダー樹脂も、透明度の高いポリエステル系に移行し
ており、ポリエステル系バインダー樹脂を含むトナー
は、非常に粘着性が高いため、特開昭59−18868
1に記載の紙剥離装置にあっては、金属製ベースプレー
トや金属製ベースプレートとプラスチックプレートとの
接合部にトナーが付着するという問題がある。また特開
平11−184300に記載の場合、定着ローラとの線
接触が困難になり、剥離が困難になるという問題があ
る。
【0006】本発明は、このような問題に対処するため
になされたもので、剥離シートの波打ち現象を抑え、剥
離シートと支持部材とを一体化するとともに、ローラと
の線接触が十分にでき、またその接触部においてローラ
を傷つけず、優れた紙剥離性能を長期間維持できる生産
性に優れた剥離部材を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、電子写真装置
のローラから用紙を剥離するための剥離シート部と、こ
の剥離シート部を支持する支持部とからなる剥離部材に
おいて、上記支持部は、一枚のシートを折り曲げ、該折
り曲げられた部位同士を圧縮接合してなリ、上記支持部
が一枚のシートの他端部からなることを特徴とする。本
発明において、圧縮接合とは、接合する部位の一方に凹
部を設け、他方をこの凹部に圧縮力により塑性変形を生
じさせつつ圧入して両者を接合することをいう。凹部は
孔部であってもよい。
【0008】また、上記剥離シート部を構成するシート
が金属板からなり、少なくともローラに接触または近接
する該金属板の部位に、シリコーン系粘着剤を介してフ
ッ素樹脂フィルムが貼付されてなることを特徴とする。
ここで、ローラに接触とは、剥離シートの一辺がローラ
の軸方向に対して線接触することをいい、近接すると
は、用紙がローラに巻き付くのを防ぐことができる程度
に、剥離シートの一辺がローラに接近配置されているこ
とをいう。
【0009】また、フッ素樹脂フィルムが、ポリテトラ
フルオロエチレン重合体(以下、PTFEと略称す
る)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキル
ビニルエーテル共重合体(以下、PFAと略称する)、
テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共
重合体(以下、FEPと略称する)およびテトラフルオ
ロエチレン−エチレン共重合体(以下、ETFEと略称
する)から選ばれる少なくとも一つの樹脂フィルムであ
ることを特徴とする。
【0010】一枚のシートを折り曲げ、該折り曲げ部を
圧縮接合して支持部とすることにより、支持部が一体化
される。また、接合力が熱的に安定するとともに、部位
による接合力のばらつきもなく、剥離シートが剥がれた
り、波打ちを発生しなくなる。そのことにより、本発明
の剥離部材は用紙をスムーズに剥離することができる。
【0011】ローラに接触または近接する部位を金属薄
板からなる剥離シートとし、この金属薄板にフッ素樹脂
フィルムを貼付することにより、金属薄板先端部が塑性
変形によってめくれることがない。また、所定のフッ素
樹脂フィルムおよびシリコーン系粘着剤を用い、またエ
ッチング処理などの表面処理を施すことにより、優れた
接着性が得られるので耐久性に優れる。
【0012】
【発明の実施の形態】図1は剥離部材を用いた定着装置
の概要図である。定着装置は、ヒータ7aが内蔵され、
矢印A方向に回転する定着ローラ7と、、この定着ロー
ラ7に接触して矢印B方向に回転する加圧ローラ8と、
定着ローラ7と加圧ローラ8とが接触して形成されるニ
ップ部9の付近に配置される剥離部材1とから構成され
る。剥離部材1を構成する剥離シートの先端部分2aは
ニップ部9を通過した用紙10を定着ローラ7から剥離
できるように定着ローラ7に接触または近接する位置に
設けられている。
【0013】剥離部材の一例を図2により説明する。図
2は剥離部材を剥離シート側からみた部分拡大斜視図で
ある。剥離部材1において、一枚のシーを曲げ部2bに
おいて折り曲げ、この折り曲げられて重ね合わされた部
位2cおよび2dを相互に圧縮接合して剥離シート部2
を支持する支持部5が形成される。圧縮接合は重ね合わ
せ部位2cに開けられた孔6aに、重ね合わせ部位2d
が凸形状6bになるまで圧入することによりなされる。
または、あらかじめ凸形状6bを作製しておいて、孔6
aおよび凸形状6bを相互に圧縮接合してもよい。孔6
aの数は、剥離シート部2の波打ち現象を抑えるため
に、剥離シート部2がローラに接触または近接する先端
辺2aと平行に複数個設けることが好ましく、孔6a同
士の間隔は、狭いことが好ましい。具体的には、接触幅
Lの長さ 30Omm 程度の剥離シート部2の場合、孔6a
同士の間隔は略 10mm 程度が好ましい。
【0014】圧縮接合は一般的なプレス加工ができる形
状であれば採用できる。圧縮接合部における接合例を図
3に示す。図3(a)は孔6aと凸形状6bとの組み合
わせの例である。図3(b)は孔6aと孔6cとの組み
合わせの例であり、孔の形状としては、H星型、花びら
形状などを採用できる。図3(c)は凸形状6dの凹部
と凸形状6eとの組み合わせの例である。
【0015】剥離シート部2および支持部5を形成する
シートの材質としては、金属板、例えば、鉄板、ステン
レス板等を好適に用いることができる。また、板厚さは
50〜1000 μm の範囲が好ましい。50 μm 未満では剥
離力を確保するためのローラへの圧接力を与えることが
できなくなるおそれがあり、1000 μm をこえると剥離
すべき用紙が剥離シート2の先端2aに突き当たってし
まい、ジャミングの発生原因となるおそれがある。
【0016】剥離シート部2の先端辺2aは用紙剥離性
能が向上するように、表面に潤滑性被膜を塗布するか、
または貼付けることが好ましい。特にフッ素樹脂フィル
ムを貼付けることが用紙剥離性と高温耐久性に優れるた
め好ましい。図4はフッ素樹脂フィルムを貼付けた剥離
部材を示す図であり、図4(a)は剥離部材1の部分拡
大斜視図であリ、図4(b)はC部拡大図である。図4
に示すように、フッ素樹脂フィルム4は剥離シート2が
ローラに接触または近接する金属板の先端辺2aに、シ
リコーン系粘着剤3を介して貼付けられている。また、
剥離シート2は、ローラの軸方向長さと略同じ長さの接
触幅(L)を有している。接触幅が大きいことによって
ローラに対する単位面積当たりの接触圧力が小さくなり
ローラ表面の局部的な摩耗が防止できる。なお、ローラ
の軸方向長さと略同じ長さとは、上記効果が得られる程
度の長さをいい、具体的には少なくともローラの軸方向
長さの半分程度以上であって、ローラの軸方向長さと同
じか僅かに長ければよい。
【0017】支持部5の長さ(M1)は、剥離シート部
2の長さ(M2)を支持できる長さであればよい。ま
た、支持部5における重ね合わせは、図4に示すように
折り曲げ部2bでの一回の折り曲げでなく、複数回の折
り曲げであってもよい。さらに、支持部5を電子写真装
置に調整固定するための調整孔(図示省略)などを設け
てもよい。
【0018】フッ素樹脂フィルム4の厚さは 10〜200μ
m の範囲が好ましく、より好ましい範囲は 40〜80μm
である。 10μm 未満の厚さでは、現像剤との摩擦によ
って破れが生じるおそれや僅かな摩耗によって金属薄板
が露出するおそれがある。また、金属薄板への貼付工程
でしわになりやすく、取り扱いが困難になる。 200μm
をこえる厚さになると用紙剥離性が低下する。
【0019】フッ素樹脂フィルム4の材質は、PTF
E、PFA、FEP、ETFE、ポリクロロトリフルオ
ロエチレン、クロロトリフルオロエチレン−エチレン共
重合体、ポリビニリデンフルオライド、ポリビニルフル
オライド、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプ
ロピレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合
体の公知のフッ素樹脂からなるフィルムが使用できる。
【0020】上記したフッ素樹脂フィルムの中でも、P
TFE、PFA、FEP、ETFEからなるフィルムは
現像剤に対する非粘着性に優れており、また、耐熱性も
十分に有しているので本発明の剥離部材に好適である。
なお、フッ素樹脂フィルムをケッチェンブラックやアセ
チレンブラック等のカーボン微粉末を配合したフッ素樹
脂から形成することによって、静電気による用紙剥離性
の低下を防止することもできる。
【0021】フッ素樹脂フィルムは、金属板への貼付面
に表面処理を施すことが好ましい。ここで表面処理と
は、フッ素樹脂フィルムを後述するシリコーン系粘着剤
材を介して金属板に接着する際、接着効果を高める処理
である。例えばコロナ放電処理、スパッタエッチング処
理、プラズマエッチング処理、金属ナトリウムによるT
OS処理、紫外線照射処理等が挙げられる。
【0022】本発明に用いるシリコーン系粘着剤とは、
例えばSiO2単位と(CH33SiO単位とからなる
共重合体とジオルガノポリシロキサン生ゴムを縮合させ
て得た粘着剤が挙げられる。このシリコーン系粘着剤を
用いることにより、フッ素樹脂フィルムを金属板に強固
に接着可能であり、特に重要なことは定着温度に対して
も接着効果が維持できる。また粘着剤層を薄くすること
ができ、粘着剤層によって剥離シートの厚さが剥離機能
を損なうほど厚くなることがない。シリコーン系粘着剤
層の厚さは 5〜50μm の範囲の厚さであればよく、 5μ
m より薄いと接着効果が十分に得られず、50μm より厚
いと剥離シートの厚さが相対的に厚くなることにより用
紙剥離性が低下するため好ましくない。
【0023】本発明の剥離部材は、電子写真装置に設置
される各種ローラから用紙を剥離するために用いること
ができる。ローラとしては、特に耐熱性の要求される定
着ローラ等に好適に適用できる。
【0024】
【実施例】実施例1 厚さ 300μm のステンレス(SUS304CSP)から
なる幅(L) 300mm、長さ 160mm の剥離シートを、支
持部長さ(M1) 60mm 、剥離シート部長さ(M 2) 40m
m になるように折り曲げて、プレス加工により圧縮接合
して図2に示す剥離部材を得た。なお、圧縮接合部にお
ける接合は、図3(a)に示す孔6aと凸形状6bとの
組み合わせとし、孔6aの孔径は φ2.0mm 、凸形状6
bの径 φ1.98mm 、孔6aの間隔 5mm にて圧縮接合し
た。得られた剥離部材を、高温 190℃と低温 -20℃の環
境下に、 2H ごとに 100回繰返し放置したが波打ちの発
生はなかった。
【0025】実施例2 実施例1で得られた剥離シートの先端部分にフッ素樹脂
フィルムを貼付けた。 フッ素樹脂 フィルムとしては、厚さ 50μm のPTFEフィルム
(NTN精密樹脂社製ベアリーFL3090)を準備
し、金属薄板に貼り付ける表面に対して金属ナトリウム
のアンモニア溶液に浸漬するエッチング処理を行なっ
た。このフッ素樹脂フィルムのエッチング処理面に、ジ
メチルポリシロキサン生ゴムを含むシリコーン系粘着剤
溶液(信越化学社製KR101)を均一に塗布し 120〜
200℃で加熱乾燥した。その後室温まで自然冷却を行な
い、約 30μm のシリコーン系粘着剤層を形成した。
【0026】フッ素樹脂フィルムを粘着剤層を有する表
面を表向きにして皺にならないように平滑な板上に敷
き、次に面取りされた剥離シートを石油ベンジンで十分
に脱脂した後、フッ素樹脂フィルムの中央部に角部を丸
めたローラ接触部を配置した。このローラ接触部を境界
としてフィルムを剥離シート表面に貼付けた。このよう
にしてローラ接触部および裏表面にフッ素樹脂フィルム
をシリコーン系粘着剤を介して接着した剥離シートが接
合された剥離部材を得た。なお、剥離シートの全厚さは
460μm である。
【0027】この剥離部材を試験用複写機(定着温度 1
90℃、A4複写速度 57 枚/分)の定着部にセットし、
画像比率 30%のラインチャートを原稿とし、A4普通
紙を用いて、5,000 枚の連続通紙による複写試験を 30,
000 枚まで行なった。5,000枚毎に試験機を止め、複写
済みの用紙を目視によって画像低下の有無を確認した。
さらに剥離部材を定着部から取り外し、フッ素樹脂の摩
耗、トナー付着の有無および定着ローラの摩耗状況を確
認した。試験の結果、実施例2の剥離部材は 30,000 枚
の通紙試験終了まで画像低下がみられず、通紙試験終了
後に確認したフッ素樹脂フィルムには損傷はなかった。
また剥離シート部分にトナーの付着はなく、さらに定着
ローラの摩耗も認められなかった。
【0028】比較例1 厚さ 300μm のステンレス(SUS304CSP)から
なる幅(L) 300mm、長さ 100mm のシートと、同じく
幅(L) 300mm、長さ 60mm の剥離シートとを準備し、
支持部長さ(M1) 60mm 、剥離シート部長さ(M2) 4
0mm になるようにシリコンゴム系接着剤である信越化学
製RTV−KE1800ABCにて相互に接合し、実施
例1と同一の評価試験を行なったところ、剥離シートの
接合部全体が剥がれてしまった。
【0029】比較例2 実施例1と同一の剥離部材を準備して、この金属薄板に
厚さ 50μm のPTFEフィルム(NTN精密樹脂社製
ベアリーFL3090)を、その一端が自由端となるよ
うに、金属薄板の一辺から 0.5mmの長さ突出させて固定
支持した。この剥離シートを実施例2で用いた試験用複
写機にセットし、実施例2と同一の連続通紙による複写
試験を行なった。試験の結果、比較例2の紙剥離装置は
10,000 枚後の確認で金属薄板にトナーの付着が認めら
れた。ただし複写後の用紙に画像低下が認められなかっ
たため引き続き試験を行なったところ、15,000 枚後に
プラスチックプレートの変形および複写後の用紙に画像
低下が認められた。このため以降の試験は中止した。
【0030】比較例3 フッ素樹脂フィルムをアクリル系粘着剤付きPTFEフ
ィルム(日東電工社製ニトフロン粘着テープ)に代える
以外は実施例1と同一の剥離シートを作製した。この剥
離シートを実施例2で用いた試験用複写機にセットし、
実施例2と同一の連続通紙による複写試験を行なった。
試験の結果、比較例3の剥離シートは 5,000 枚通紙ま
で画像低下が認められなかったが、約 9,000 枚通紙ま
でにジャムが発生した。剥離シートを確認したところフ
ッ素樹脂フィルムが金属薄板から剥がれており、さらに
金属薄板とフィルムとの剥がれた隙間にトナーが入り込
んでいた。
【0031】
【発明の効果】本発明の剥離部材は、電子写真装置のロ
ーラから用紙を剥離するための剥離シート部と、この剥
離シート部を支持する支持部とからなる剥離部材におい
て、上記支持部は、一枚のシートを折り曲げ、該折り曲
げられた部位同士を圧縮接合してなるので剥離シート部
と支持部との一体化が容易に図れる。 また、接合力が
熱的に安定するとともに、部位による接合力のばらつき
がなくなる。その結果、剥離シートが剥がれたり、剥離
シートの波打ち現象が発生したりしなくなるので用紙を
スムーズに剥離できる。
【0032】また、少なくともローラに接触または近接
する剥離シートの金属板の部位に、シリコーン系粘着剤
を介してフッ素樹脂フィルムが貼付されてなるので、優
れた紙剥離性と高温耐久性および非トナー付着性を兼ね
備えた剥離部材となる。
【0033】また、フッ素樹脂フィルムを所定のフッ素
樹脂から選定したので非トナー付着性がより向上する。
【0034】フッ素樹脂フィルムの貼付面を、エッチン
グ処理したのでフッ素樹脂フィルムとシリコーン系粘着
剤との接着性が向上する。その結果、金属板よりフッ素
樹脂フィルムが剥離し難くなる。
【0035】シリコーン系粘着剤がジメチルポリシロキ
サン生ゴムを含むものであるので、フッ素樹脂フィルム
を金属薄板に強固に接着可能であり、定着温度などの高
温に絶えずさらされてもフッ素樹脂フィルムが剥がれな
い剥離部材となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】剥離部材を用いた定着装置の概要図である。
【図2】剥離部材を剥離シート側からみた部分拡大斜視
図である。
【図3】圧縮接合部における接合例を示す図である。
【図4】剥離シートに樹脂フィルムが貼付けられた剥離
部材の部分拡大斜視図である。
【符号の説明】
1 剥離部材 2 剥離シート 3 シリコーン系粘着剤 4 フッ素樹脂フィルム 5 支持部材 6 レーザースポット部 7 定着ローラ 8 加圧ローラ 9 ニップ部 10 用紙
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H033 AA16 BA19 BA20 BB01 BB28 2H072 AB20 JB05 JC02 3F053 AA20 AA26 LA02 LA07 LB03

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子写真装置のローラから用紙を剥離す
    るための剥離シート部と、この剥離シート部を支持する
    支持部とからなる剥離部材において、 前記支持部は、一枚のシートの一端部を折り曲げ、該折
    り曲げられた部位同士を圧縮接合してなリ、前記支持部
    は、前記シートの他端部からなることを特徴とする剥離
    部材。
  2. 【請求項2】 前記シートは金属板からなり、少なくと
    もローラに接触または近接する該金属板の部位に、シリ
    コーン系粘着剤を介してフッ素樹脂フィルムが貼付され
    てなることを特徴とする請求項1記載の剥離部材。
  3. 【請求項3】 前記フッ素樹脂フィルムは、ポリテトラ
    フルオロエチレン重合体、テトラフルオロエチレン−パ
    ーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフ
    ルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体お
    よびテトラフルオロエチレン−エチレン共重合体から選
    ばれる少なくとも一つの樹脂フィルムであることを特徴
    とする請求項2記載の剥離部材。
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