JP6816635B2 - 剥離部材、定着装置、および画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、剥離部材、定着装置、および画像形成装置に関する。
電子写真方式を用いた画像形成装置には、感光ドラム上に形成された静電潜像をトナー等の現像剤を用いて用紙上に現像し、用紙に定着させるために定着装置が設けられている。定着装置には現像剤を加熱溶融するとともに加圧することで用紙に定着させるための定着ローラや定着ベルト等の定着部材を有している。
定着部材や定着部材に用紙を加圧する加圧ローラ等の加圧部材には、現像剤が定着された用紙を円滑にローラ等から剥離するために、定着部材や加圧部材に対して線接触できる剥離板が使用される。特許文献1には、少なくとも定着ローラや定着ベルト等の定着部材に接触または近接する金属板の部位に、シリコーン系粘着剤を介してフッ素樹脂シート(フッ素樹脂フィルム)が貼付されてなることを特徴とする剥離板が開示されている。
この板状剥離部材は、フッ素樹脂シート(フッ素樹脂フィルム)による層にシワや気泡の存在を極力抑えた板状剥離部材を得るために、平板状の基材の長手方向一辺の縁端を巻き込むように、かつ、該縁端の辺の両端に引っ張り部を有するように、フッ素樹脂シートにより前記基材の少なくとも前記縁端およびその周辺部を挟み込み、引っ張りしろの両端を引っ張ることでフッ素樹脂シートに張力をかけつつ、該フッ素樹脂シートにより基材が挟み込まれた部分を加圧することで、該フッ素樹脂シートを基材に貼付けている。しかしながら、上記方法で得られた板状剥離部材は、フッ素樹脂シートに張力がかけられながら基材に貼付けられているため、長期使用によって接着力が低下した場合、フッ素樹脂シートが縮み、露出した接着剤にトナーが付着し用紙が汚れる懸念がある。また、フッ素樹脂シートの引っ張り部分を切断するため、工数がかかる上に、高価なフッ素樹脂シートにロスが発生していた。
そのような樹脂シートの貼付けの難点を解決するため、特許文献2では金属基材の長手方向より短い樹脂シートを貼り付け、金属基材の長手方向両端に金属下地が露出するように配置している。
しかしながら、特許文献2の構成では長手方向両端に金属下地が露出しているので、加熱により樹脂シートが収縮膨張を繰り返し、樹脂シート端部から接着剤がはみ出して汚れが付着すると、熱膨張時には剥がれを引き起こす懸念がある。また、同じ理由で、樹脂シートの未貼付け部分との境界では、樹脂シート端部が変形することで浮きあがり、転写シートに接触すると画像の品質不良を引き起こす懸念がある。さらに、樹脂シート貼付け時に長手方向外側に加圧すると金属基材と樹脂シートの間の接着剤が端部からはみ出してしまい、ジャム等の記録媒体の搬送不具合を引き起こす懸念がある。
以上のように、長期間の使用に耐えうる剥離部材を得ることは困難であった。
そこで本発明は、長期間の使用に耐えうることができる剥離部材を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するため、本発明の剥離部材は、回転体から媒体を剥離する剥離部材であって、前記媒体に対向する第一面と、前記第一面の反対面である第二面と、幅方向両端部に端面としての第三面と、を有する基材と、前記第一面及び前記第二面が前記回転体に接触または近接する部位にシート部を有し、前記シート部の幅方向長さは、前記基材の幅方向長さに略等しい長さであり、さらに、前記シート部の幅方向長さより外側に、前記基材の幅方向長さより長い突出部を有し、該突出部は、前記基材の前記第二面と前記基材の前記第三面に貼付されているものである。
本発明によれば、長期間の使用に耐えうる剥離部材を得ることができる。
本発明の一実施形態に係る定着装置の構成を示す概略断面図である。 本発明の一実施形態に係る剥離部材の基材の斜視図である。 本発明の一実施形態に係る剥離部材の基材の先端拡大図である。 本発明の一実施形態に係る剥離部材の断面図である。 本発明の一実施形態に係る剥離部材の斜視図である。 本発明の一実施形態に係る剥離部材の端部斜視図である。 本発明の一実施形態に係る剥離部材の端部拡大図である。 本発明の一実施形態に係る剥離部材の端部拡大図である。 本発明の一実施形態に係る画像形成装置の構成を示す図である。 本発明の一実施形態に係る画像形成装置の構成を示す図である。 本発明の一実施形態に係る剥離部材の基材の斜視図である。
以下、本発明に係る構成を図面に示す実施の形態に基づいて詳細に説明する。
本実施形態に係る剥離部材(剥離部材1)は、回転体(定着ローラ114)から媒体(用紙7)を剥離する剥離部材であって、媒体に対向する第一面(第一面11)と、第一面の反対面である第二面(第二面12)と、幅方向両端部に端面としての第三面(第三面13)と、を有する基材(基材1A)と、第一面及び第二面が回転体に接触または近接する部位にシート部(樹脂シート1B)を有し、シート部の幅方向長さは、基材の幅方向長さに略等しい長さであり、さらに、シート部の幅方向長さより外側に、基材の幅方向長さより長い突出部(突出部1B2)を有し、該突出部は、基材の第二面と基材の第三面に貼付されているものである。なお、括弧内は実施形態での符号、適用例を示す。
ここで、「回転体に接触」とは、シート部材の一辺が回転体の軸方向に対して線接触することをいい、「近接する」とは、媒体が回転体に巻き付くのを防ぐことができる程度に、剥離部材の一辺が回転体に接近配置されていることをいう。
また、「回転体」とは例えば定着部材をいい、定着部材とは、未定着の用紙上の現像剤を加熱と同時に加圧することで媒体上に定着させる工程において、媒体と接触可能なローラ状、フィルム状またはベルト状等の種々形状を有する部材をいう。例えば定着ローラ等である。また、「回転体」は、定着部材に用紙を加圧する加圧ローラ等の加圧部材であってもよい。
また、剥離部材の幅方向両端部の「第三面」とは、幅方向端部がエッジ状の端辺である場合も含む。
(画像形成装置の全体構成)
本発明を適用した電子写真方式の画像形成装置について、その全体構成を図9とともに説明する。
同図において、100は電子写真方式の画像形成装置であり、そのコントローラ22からの印刷動作開始信号に基づいて感光ドラム21が矢印方向に回転する。感光ドラム21は、画像形成装置100の印刷速度に相当する速度で回転し、印刷動作が終了するまで回転を続ける。感光ドラム21が回転を開始すると、コロナ帯電器2に高電圧が印加され、感光ドラム21の表面に例えば正の電荷が均一に帯電される。
回転多面鏡3は、画像形成装置100に電源が投入されると直ちに回転を開始し、電源が投入されている間、高精度に定速回転が維持される。半導体レーザなどの光源4から出力した光は、回転多面鏡3で反射し、fθレンズ5を通じて感光ドラム21上を走査しながら照射する。ドットイメージに変換された文字データや図形データがレーザービームのオン/オフ信号としてコントローラ22から送られると、感光ドラム21の表面にレーザービームが照射される部分と照射されない部分とが形成される。このとき、静電潜像が形成される。
この静電潜像を保持した感光ドラム21の領域が現像装置6と対向する位置に到達すると、静電潜像にトナーが供給され、前述のレーザービームの照射により感光ドラム21上の電荷が消失した部分に、例えば正電荷に帯電したトナーが静電気により吸引されて感光ドラム21上にトナー像が形成される。
用紙ホッパ111に収納された連続した用紙(被記録媒体)7は用紙搬送トラクタ108によって、感光ドラム21上に形成された前記トナー像が転写位置に到達するタイミングと同期させて、感光ドラム21と転写器10の間に向けて搬送される。感光ドラム21上に形成されたトナー像は、用紙7の背面側にトナー像と逆極性の電荷を付与する転写器10の作用によって用紙7上に転写される。
このようにして用紙7は、用紙搬送トラクタ108、転写器10、用紙搬送トラクタ9およびバッファプレート24を経て定着装置112に搬送される。定着装置112に到達した用紙7は、内部に複数のヒータを有するプレヒータ113で予熱された後、内部にヒータ25(ランプ)を備えた定着ローラ114および加圧ローラ115によって形成されるニップ部によって加熱・加圧されながら挟持搬送され、トナー像が用紙7に溶融定着される。ここで、ヒータ25の出力によっては、プレヒータ113はなくても構わない。
定着ローラ114および加圧ローラ115によって送り出されてきた用紙7は、用紙送出しローラ16によってスタッカテーブル19側へ送り出される。その後、さらにスイングフィン17の揺動動作によってミシン目に沿って交互に折り分けられ、さらに、回転するパドル18で折りたたみ状態が整えられながら、スタッカテーブル19上に積み重ねられてもよい。感光ドラム21の転写位置を通過した領域は、清掃装置20で清掃され、次の印刷動作に備えられる。
バッファプレート24は、用紙搬送トラクタ9および定着ローラ114と加圧ローラ115との間で用紙搬送速度差が生じた場合に、用紙7に発生する弛み、あるいは張りを吸収するためのものである。23は印刷動作中の画像形成装置100の状態に基づく情報を表示したりする表示画面である。26は定着ローラ114表面に接触可能に、且つ巻き取り可能に設けられたウェブ部材で、定着ローラ114表面へのトナー離型剤や潤滑油の塗布を行うためのものである。
本発明を適用した電子写真方式の画像形成装置の他の例について、その全体構成を図10とともに説明する。
図10は、本実施形態の画像形成装置100を示す概略構成図である。本実施形態の画像形成装置100は、タンデム型中間転写式であり、給紙トレイ44を有する給紙テーブル200を下部に備える。
また、画像形成装置100の内部には、複数の画像形成手段78Y,78M,78C,78Kが並設されたタンデム型中間転写式のタンデム型画像形成部71が設けられている。これらの符号に付けた添え字Y,M,C,Kは、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色をそれぞれ示している。
画像形成装置100には、中央付近に無端ベルト状の中間転写体(以下、中間転写ベルト)70が設けられている。この中間転写ベルト70は、複数のローラ74,75,75’,76等に掛け回されて支持され、図10中の時計回りに回転搬送可能である。
図10の構成例では、こうした支持ローラの1つである二次転写対向ローラ76の中間転写ベルト70の回転方向下流側に、中間転写ベルト用のクリーニング装置77を設けている。クリーニング装置77は画像転写後に中間転写ベルト70上に残留する残留トナーを除去する。
支持ローラ74と支持ローラ75間に張り渡した中間転写ベルト70の上部には、その搬送方向に沿って、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4つの画像形成手段78Y,78M,78C,78Kが配置される。符号は以下、78(Y,M,C,K)のように略記する。
こうして、4つの画像形成手段78(Y,M,C,K)が横に並べて配置され、上述のようにタンデム型画像形成部71を構成する。このタンデム型画像形成部71の各画像形成手段78(Y,M,C,K)はそれぞれ、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナー画像を担持する像担持体としての感光ドラム21(Y,M,C,K)を有している。
そして、このタンデム型画像形成部71の上部には、図10に示すように2つの露光装置72が設けられている。各露光装置72はそれぞれ2つの画像形成手段(78Yと78M、78Cと78K)に対応して設けられている。各露光装置72は、例えば半導体レーザ、半導体レーザアレイ、あるいはマルチビーム光源等の光源装置と、カップリング光学系と、ポリゴンミラー等による共通の光偏向器と、2系統の走査結像光学系等で構成される光走査方式の露光装置である。各露光装置72は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色の画像情報に応じて、各感光ドラム21(Y,M,C,K)に露光を行い、静電潜像を形成する。
また、各画像形成手段78(Y,M,C,K)の感光ドラム21(Y,M,C,K)の周囲には、次の部材が設けられている。それは露光に先立って各感光ドラムを均一に帯電する帯電装置と、露光によって形成された静電潜像を各色のトナーで現像する現像装置と、感光ドラム上の転写残トナーを除去する感光体用クリーニング装置とである。
さらに、各感光ドラム21(Y,M,C,K)から中間転写ベルト70にトナー画像を転写する一次転写位置には、一次転写ローラ62(Y,M,C,K)が設けられている。一次転写ローラ62(Y,M,C,K)は、中間転写ベルト70を間に挟んで各感光ドラム21(Y,M,C,K)に対向するように設けられ、一次転写手段の構成要素となる。
中間転写ベルト70を支持する複数の支持ローラのうち、支持ローラ74は中間転写ベルト70を回転駆動する駆動ローラであり、例えばギヤ、プーリ、ベルト等、図示しない駆動伝達機構を介してモータと接続されている。また、ブラックの単色画像を中間転写ベルト70上に形成する場合には、図示しない移動機構により、この支持ローラ74以外の支持ローラ75,75’を移動させて、感光ドラム21(Y,M,C)を中間転写ベルト70から離間させることが可能である。この他、バックアップローラ63も支持するローラとして設けられている。
中間転写ベルト70を挟んでタンデム型画像形成部71と反対の側には、二次転写装置73を備えている。この二次転写装置73は、図10の例では、二次転写対向ローラ76に二次転写ローラ76’を押し当てて転写電界を印加することで、中間転写ベルト70上の画像をシート状の記録媒体としての用紙に転写する。
また、二次転写装置73の横には、用紙上の転写画像を定着する定着装置112を備える。二次転写装置73で画像が転写された用紙は、2つのローラ37に支持された搬送ベルト38により、定着装置112へと搬送される。もちろん、搬送ベルト38の部分は、固定されたガイド部材でも良く、また、搬送ローラや搬送コロ等でも良い。
さらに図10の例では、タンデム型画像形成部71、二次転写装置73および定着装置112の下部に、用紙の両面に画像を記録すべく用紙を反転して搬送するシート反転装置39を備えている。
また、用紙の搬送はつぎのように行われる。まず、給紙テーブル200の給紙ローラ42の1つが選択的に回転され、ペーパバンク43に多段に設けられた給紙トレイ44の1つから用紙を繰り出す。その繰り出された用紙は、分離ローラ45で1枚ずつに分離されて給紙路46に導入され、搬送ローラ対47で搬送されるとともに、画像形成装置100内の給紙路48に導かれた後、位置決めローラ(レジストローラ)対49に突き当てられて止められる。
また、手差しトレイ51を用いる場合には、給紙ローラ50が回転され、手差しトレイ51上の用紙が繰り出されるとともに、繰り出された用紙は、分離ローラ52で1枚ずつ分離された後、手差し給紙路53に導入され、同様にして位置決めローラ対49に突き当てられて止められる。
その後、中間転写ベルト70上のフルカラーのトナー画像形成にタイミングを合わせて位置決めローラ対49が回転され、中間転写ベルト70と二次転写ローラ76’との間の二次転写位置に用紙が送り込まれる。そして、中間転写ベルト70上のフルカラーのトナー画像が用紙上に一括転写される。
そのトナー画像が転写された用紙は、搬送ベルト38によって搬送されて定着装置112へ送り込まれ、その定着装置112で熱と圧力とが加えられて転写されたトナー画像が定着された後、排出ローラ56により排紙トレイ57上に排出されてスタックされる。
両面コピーの場合、片面に画像が定着された用紙は、シート反転装置39に導入されて反転された後、再び二次転写位置へ導かれ、裏面にも画像が転写され、定着装置112で定着された後、排出ローラ56によって排紙トレイ57上に排出される。
(定着装置)
図1は剥離部材を用いたヒートローラ方式の定着装置112の概要図である。定着装置112は、ヒータ25が内蔵され、矢印A方向に回転する定着ローラ114と、この定着ローラ114に接触して矢印B方向に回転する加圧ローラ115と、定着ローラ114および加圧ローラ115が接触して形成されるニップ部107の付近に配置される剥離部材1とから構成される。図中でヒータ25は複数本であるが、単数であっても構わない。
(剥離部材)
剥離部材1はニップ部107を通過した用紙7を定着ローラ114から剥離できるように定着ローラ114に接触または近接する位置に設けられている。剥離部材1を構成する基材は、定着ローラ114に干渉せずニップに近接させるため、長手方向全域にテーパ形状(T)を設けている。
図2は剥離部材1の基材1Aの斜視図である。第二面12側斜視図を図2(a)、第一面11側斜視図を図2(b)に示す。なお、樹脂シートは省略されている。
基材1Aは定着ローラ114に近接するテーパ部T、媒体(用紙7)に対向する第一面11、第一面の反対側の面であり、図1では定着ローラ114に対向する第二面12、長手方向端面の第三面13、側板に保持される保持部14よりなる。第三面は辺であっても良いが、樹脂シートの耐久性を考慮すると、面であることが望ましい。
テーパ部Tは、基材1A先端を面取りすることで作成してもよいが、図3に示すように基材1Aにシート状金属板Mを溶接などの工法で接着して、段差形状Dとしてもよい。
図4は、基材1AのA−B断面図である。樹脂シート1Bは第一面11の略全面と折り返し部Jを経てテーパ部Tを覆うように貼り付けられる。ここで、基材1Aと樹脂シート1Bの間には接着剤の層が密着しており、剥がれや気泡がないものとする。気泡があると、剥離部材1の高さが不均一になり、画質に影響が出るからである。
具体的には、基材1Aの上に樹脂シート1Bを貼り付け、ローラ状の押圧部材にて樹脂シート1Bを押圧することで、基材1Aと樹脂シート1Bの間に接着剤の層を密着させるが、方法はこれに限られず、接着剤として熱硬化型接着剤を用いて、熱と圧力により樹脂シート1Bと基材1Aを密着させてもよい。
剥離部材1の第一面11側斜視図を図5(a)、第二面12側斜視図を図5(b)に示す。
短手方向においては、樹脂シート1Bは媒体のこすれを防ぐ理由から基材1Aの略全面に取り付けられる。基材1Aの短手方向長さによっては、樹脂シート1Bは基材1Aの略全面に取り付けなくても、少なくとも媒体が基材1Aに直接接触することがないようにする範囲に取り付けられていればよい。
長手方向では、樹脂シート1Bは第一端部1B1と突出部1B2を有する。
[第一端部1B1]
第一端部1B1から反対側の第一端部1B1までの長さ(樹脂シート1Bの幅)は、基材1Aの長手方向長さと等しい長さであることが好ましい。
樹脂シート1Bの幅を基材1Aの長手方向長さと等しい長さにすることは部品の精度上や工法上困難な場合がある。その場合には、樹脂シート1Bの幅を最大通紙幅より長く、基材1Aの長手方向長さより短くしても良い。
定着装置112の最大通紙幅や、剥離部材1の幅によっては、樹脂シート1Bの幅を最大通紙幅より長く、基材1Aの長手方向長さより短くすることも困難な場合がある。その場合は、樹脂シート1Bが図6に示すように、基材1Aの長手方向長さより長く、後ほど説明する突出部1B2の方向Aの長さより短い長さである長さKだけはみ出た状態で貼り付けられてもよい。
その場合、第一端部1B1のK部分はテーパTの長手方向端部において樹脂シート1Bの接着面同士を接着させ、重ね部8を形成する(図6(b))。重ね部8を形成することで、基材1Aの第二面12に貼り付けられている樹脂シート1Bを剥がれにくくすることができる。樹脂シート1Bの使用量を減らすため、長さKおよび重ね部8は極力短くすることが望ましい。
[突出部1B2]
突出部1B2は長手方向で基材1Aより長く、基材1Aからはみ出している。突出部1B2は第二面12側に折り曲げられ貼り付けられる。突出部1B2を第二面12側に貼り付ける際、樹脂シート1Bを伸びない程度に張架させることで、基材1Aと隙間や浮きがなく貼り付けることができる。
突出部1B2はテーパ部Tを覆う樹脂シート1Bに干渉しない位置に設けることが好ましい。具体的には、基材1Aのテーパ部Tより用紙搬送方向下流側に設ける。突出部1B2の接着面が基材1Aの第二面12に接触する部分と、テーパ部Tを覆う樹脂シート1Bに接触する部分に分かれると、突出部1B2の接着面に段差が発生し、剥がれやすくなるためである。
基材1Aの軸方向長さ(用紙幅方向)を方向A、短手方向長さ(用紙搬送方向)を方向Bとすると、突出部1B2を確実に第二面12側に折り曲げ、かつ接着させるため、突出部1B2の方向Aの長さは基材1Aの第三面13の厚さの2倍以上、望ましくは3倍以上であることが好ましい。第三面13の厚さが、例えば、1.2mmのとき、樹脂シート1Bの方向Aの長さを、例えば、5mmとする。
方向Bの長さについては、基材1Aの短手方向幅Mと等しい長さでも良いが、部品精度により、保持部14やテーパ部Tに干渉する恐れがあるので、干渉しないような長さに設定する。本実施形態では、保持部14やテーパ部Tからそれぞれ1mm以上離間させているが、離間量はこれに限られず、突出部1B2が剥がれない程度であれば、離間量を大きくしても構わない。
なお、図11に示すように、短手方向幅Mは保持部14の用紙搬送上流側の根元部位置から、テーパ部Tの根元までの長さであり、長手方向幅Wは、基材1Aの軸方向長さから保持部14の長さを除いた長さである。
以上説明した本実施形態に係る剥離部材1によれば、シート部材(樹脂シート1B)の一部が基材1Aの幅方向長さより長いため、シート部材が熱や経時により変形が起きても、幅方向に力が加わり、シート部材の剥がれや粘着材の露出を軽減することができる。また、基材を露出する構成に比べて、基材の軸方向長さを短くすることができる。
すなわち、上記のように、基材1Aの第二面に突出部1B2を設けることで、第一端部1B1の樹脂シート1Bが熱により変形した場合でも、樹脂シート1Bは突出部1B2より長手方向に力が加えられているため、浮き上がりや収縮を軽減することができる。
図7(a)は、剥離部材1の第一面11側の端部拡大図、図7(b)および図8は、剥離部材1の第二面12側の端部拡大図である。突出部1B2の第二面12側において、図7の丸で囲った部分は樹脂シート1Bの角部であるので、角部以外に比べて接着面積が少なくなる。そこで、図8では樹脂シート1Bの角部に面取りまたはラウンド形状Rを設けた。これにより、接着面積が少なくなる角部をなくし、剥がれを防止することができる。
基材1Aの材質としては、鉄、アルミニウム、銅、ステンレス等を用いることができる。また、板厚さは50〜300μmの範囲が好ましい。50μm未満では剥離力を確保するためのローラ等への圧接力を与えることができなくなるおそれがあり、300μmを超えると剥離すべき用紙が剥離部材の先端に突き当たってしまい、ジャミングの発生原因となるおそれがある。
樹脂シート1Bの厚さは10〜200μmの範囲が好ましく、より好ましい範囲は40〜80μmである。10μm未満の厚さでは、現像剤との摩擦によって破れが生じるおそれや僅かな摩耗によって金属基材が露出するおそれがある。また、金属の基材1Aへの貼付工程でしわになりやすく、取り扱いが困難になる。200μmを超える厚さになると用紙剥離性が低下する。
樹脂シート1Bの材質は、PTFE、PFA、FEP、ETFE、ポリクロロトリフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン−エチレン共重合体、ポリビニリデンフルオライド、ポリビニルフルオライド、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体の公知のフッ素樹脂からなるシートが使用できる。
上記したフッ素樹脂シートの中でも、PTFE、PFA、FEP、ETFEからなるシートは現像剤に対する非粘着性に優れており、また、耐熱性も十分に有しているので剥離部材1に好適である。なお、フッ素樹脂シートをケッチェンブラックやアセチレンブラック等のカーボン微粉末を配合したフッ素樹脂から形成することによって、静電気による紙剥離性の低下を防止することもできる。
基材1Aと樹脂シート1Bの間の接着剤としては、例えばSiO単位と(CHSiO単位とからなる共重合体とジオルガノポリシロキサン生ゴムを縮合させて得た粘着剤を用いることができる。このシリコーン系接着剤を用いることにより、樹脂シート1Bを基材1Aに強固に接着可能であり、特に重要なことは定着温度に対しても接着効果が維持できる。また接着剤層を薄くすることができ、接着剤層によって剥離部材1の厚さが剥離機能を損なうほど厚くなることがない。シリコーン系接着剤層の厚さは5〜50μmの範囲の厚さであればよく、5μmより薄いと接着効果が十分に得られず、50μmより厚いと剥離部材1の厚さが相対的に厚くなることにより用紙剥離性が低下するため好ましくない。
樹脂シート1Bと接着剤層とを合わせた厚みは50μm〜200μmの範囲であることが好ましい。
剥離部材1は、電子写真装置に設置される定着ローラや定着ベルト等の定着部材から用紙を剥離するために用いることができるが、電子写真装置における定着装置に限られず、インクジェットやプリプレグなど、対向するローラの間を媒体が通過するものであり、ローラから媒体を分離する必要があるものであれば適用可能である。
本明細書において、「長手方向長さ」と「幅」は同義として用いられる。
尚、上述の実施形態は本発明の好適な実施の例ではあるがこれに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。
1 分離部材
1A 基材
1B 樹脂シート
1B1 第一端部
1B2 突出部
11 第一面
12 第二面
13 第三面
14 保持部
特許第4093697号公報 特許第4681859号公報

Claims (7)

  1. 回転体から媒体を剥離する剥離部材であって、
    前記媒体に対向する第一面と、前記第一面の反対面である第二面と、幅方向両端部に端面としての第三面と、を有する基材と、
    前記第一面及び前記第二面が前記回転体に接触または近接する部位にシート部を有し、
    前記シート部の幅方向長さは、前記基材の幅方向長さに略等しい長さであり、
    さらに、前記シート部の幅方向長さより外側に、前記基材の幅方向長さより長い突出部を有し、該突出部は、前記基材の前記第二面と前記基材の前記第三面に貼付されていることを特徴とする剥離部材。
  2. 前記シート部の幅方向長さは、前記媒体の最大幅以上、前記基材の幅方向長さ以下であることを特徴とする請求項1に記載の剥離部材。
  3. 前記シート部の幅方向長さは、前記基材の幅方向長さよりも、前記突出部の幅方向の長さ未満分長いことを特徴とする請求項1に記載の剥離部材。
  4. 前記突出部の幅方向の長さは、前記第三面の厚さの2倍以上であることを特徴とする請求項1から3までのいずれかに記載の剥離部材。
  5. 前記シート部は、フッ素樹脂シートであり、前記基材との接着面には接着剤層を有し、該接着剤層と合わせた厚みは50μm〜200μmの範囲であることを特徴とする請求項1から4までのいずれかに記載の剥離部材。
  6. 少なくとも表面が加熱されたローラ状またはベルト状の定着部材と、該定着部材と当接する加圧部材と、の間のニップ部に未定着画像が通過することで該未定着画像を定着させる定着装置において、
    請求項1から5までのいずれかに記載の剥離部材が前記定着部材または前記加圧部材に当接または近接して配置されることを特徴とする定着装置。
  7. 請求項6に記載の定着装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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