JP2003122074A

JP2003122074A - 用紙後処理装置

Info

Publication number: JP2003122074A
Application number: JP2001318075A
Authority: JP
Inventors: Norishige Kato; 典成加藤
Original assignee: Konica Minolta Inc
Current assignee: Konica Minolta Inc
Priority date: 2001-10-16
Filing date: 2001-10-16
Publication date: 2003-04-25

Abstract

(57)【要約】【課題】用紙載置台面上を滑落する用紙の後端部が用
紙後端突き当て部材の突き当て面に当接せず用紙不揃い
となり、綴じ処理及び折り処理が行われるとき、作製さ
れた製本の外観品質が低下する事を防止する。【解決手段】用紙載置台７１上に積載される用紙Ｓの
後端部を用紙後端突き当て部材７２の突き当て面に当接
させて位置決め整列させる整合手段、整列された用紙Ｓ
の側縁部近傍又は用紙の搬送方向中央を綴じ処理する綴
じ手段７００、から成る用紙後処理装置において、用紙
後端突き当て部材７２を用紙搬送方向に振動させる振動
手段７９と、振動手段７９の振動タイミングを制御する
制御手段２００と、を有する用紙後処理装置。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真複写機、
プリンタ、ファクシミリ、及びこれらの諸機能を有する
複合機等の画像形成装置から排出される用紙を受容し、
用紙収納部に積載して綴じ処理、折り処理等の後処理を
実施し、排紙部に排出する用紙後処理装置に関するもの
である。

【０００２】

【従来の技術】複写機、プリンタ、ファクシミリ、これ
らの複合機等の画像形成装置本体により画像が記録され
た多数枚の用紙を、プリント部数毎に丁合して、綴じ手
段（ステイプラ）により綴じ合わせて製本する用紙後処
理装置が提供されている。この用紙後処理装置は、画像
形成装置本体のプリント機能と接続されて駆動される。

【０００３】複数枚で１セットになる用紙束に対して綴
じ処理を行う用紙後処理装置として、特開平２−２７６
６９１号、同８−３１９０５４号、特公平５−４１９９
１号各公報等が開示されている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】従来の綴じ処理を行う
用紙後処理装置においては、以下の課題がある。

【０００５】（１）画像形成装置から排出される用紙
を傾斜配置された用紙載置台上に逐次載置し、用紙を傾
斜状の用紙載置台面上を滑落させ、用紙の後端部を用紙
載置台の下端に設けた用紙後端突き当て部材の突き当て
面に当接させて位置決め整列させた後、綴じ手段による
綴じ処理と、折り手段による折り処理とを行い製本を作
製する用紙後処理装置において、用紙載置台面上を滑落
する用紙の後端部が用紙後端突き当て部材の突き当て面
に当接せず、用紙不揃いとなる事がある。この不揃い状
態の用紙に綴じ処理及び折り処理が行われると、作製さ
れた冊子の外観品質が低下する。

【０００６】（２）画像形成装置から排出される用紙
を用紙載置台上に積載して位置決め整列させ、綴じ手段
により用紙の搬送方向中央を綴じ処理した後、傾斜配置
された用紙載置台上を折り処理部に滑落させ、用紙後端
突き当て部材の突き当て面に当接させて位置決め整列さ
せた後、折り手段により二つ折り処理及び三つ折り処理
を行う用紙後処理装置において、用紙載置台面上を滑落
する用紙の後端部が用紙後端突き当て部材の突き当て面
に当接せず、所定の停止位置に到達しない位置決め不良
を発生する事がある。この位置決め不良状態の用紙に折
り処理が行われると、折り目部がずれて、外観品質が低
下する。

【０００７】（３）折り処理部において、第１折りロ
ーラ対と第２折りローラ対とにより用紙を三つ折り処理
するとき、従来の折り処理部は、第２折りローラ対によ
り三つ折り処理を実行する際の用紙搬送速度と、第１折
りローラ対による二つ折り処理する際の用紙搬送速度と
が等しいため、三つ折り処理時に、第２折りローラ対へ
用紙が食い込み過ぎて、折り目部の位置ずれが発生す
る。

【０００８】（４）従来の用紙後処理装置において
は、折り処理部の第２折りローラ対の近傍に配置された
排紙センサが、二つ折り処理及び三つ折り処理されて排
出される用紙の排紙不良を検知する。しかし、二つ折り
処理時に、排紙センサを通過する用紙の排紙不良を出力
しないような制御は実施されていない。

【０００９】

【課題を解決するための手段】上記課題は、本発明の用
紙後処理装置により解決される。

【００１０】（１）画像形成装置から排出される用紙
を積載する用紙載置台、前記用紙載置台の上に積載され
る用紙の後端部を用紙後端突き当て部材の突き当て面に
当接させて位置決め整列させる整合手段、整列された用
紙の側縁部近傍又は用紙の搬送方向中央を綴じ処理する
綴じ手段、から成る用紙後処理装置において、前記用紙
後端突き当て部材を用紙搬送方向に振動させる振動手段
と、前記振動手段の振動タイミングを制御する制御手段
と、を有することを特徴とする用紙後処理装置。

【００１１】（２）画像形成装置から排出される用紙
を積載する用紙載置台、前記用紙載置台の上に積載され
る用紙を位置決め整列させる整合手段、整列された用紙
の側縁部近傍又は用紙の搬送方向中央を綴じ処理する綴
じ手段、用紙の側縁部近傍を綴じ処理された用紙束の後
端部を排紙爪により支持して上方に排出する排紙手段、
用紙の搬送方向中央を綴じ処理された用紙束を下方の折
り処理部に搬送する搬送手段、前記綴じ手段、前記排紙
手段、前記搬送手段を制御する制御手段、から成る用紙
後処理装置において、前記制御手段は、前記搬送手段に
より前記用紙載置台から前記折り処理部の所定位置に綴
じ処理された用紙束を下降させる際に、前記排紙手段を
逆回転駆動させて、下降する前記用紙束を前記排紙爪に
より押圧して、前記用紙束を所定の停止位置に下降させ
ることを特徴とする用紙後処理装置。

【００１２】（３）画像形成装置から排出される用紙
を用紙載置台上の所定位置に位置決め整列させる整合手
段、整列された用紙の搬送方向中央を綴じ処理する綴じ
手段、前記原稿載置台上に載置された用紙を下方の折り
処理部に搬送する搬送手段、前記綴じ手段により綴じ処
理された用紙束を二つ折り処理する第１折り手段、前記
搬送手段により搬送される用紙を三つ折り処理する第２
折り手段、前記綴じ手段、第１折り手段、第２折り手段
を制御する制御手段、から成る用紙後処理装置におい
て、前記制御手段は、前記第２折り手段により三つ折り
処理を実行する際の用紙搬送速度を、前記第１折り手段
により二つ折り処理する際の用紙搬送速度と異なる速度
に設定することを特徴とする用紙後処理装置。

【００１３】（４）画像形成装置から排出される用紙
を用紙載置台上の所定位置に位置決め整列させる整合手
段、整列された用紙の搬送方向中央を綴じ処理する綴じ
手段、前記原稿載置台上に載置された用紙を下方の折り
処理部に搬送する搬送手段、前記綴じ手段により綴じ処
理された用紙束を二つ折り処理する第１折り手段と、前
記搬送手段により搬送される用紙を三つ折り処理する第
２折り手段と、から成る折り処理部、前記折り処理部か
ら排出される用紙を収容する排紙台、前記綴じ手段、前
記第１折り手段、前記第２折り手段を制御する制御手
段、から成る用紙後処理装置において、前記制御手段
は、二つ折り処理が設定されたとき、前記第２折り手段
の近傍に配置された排紙センサの近傍を二つ折り処理さ
れた用紙が通過する場合には、排紙不良出力を発生させ
ず、装置内残留ではないと判断することを特徴とする用
紙後処理装置。

【００１４】

【発明の実施の形態】次に、本発明の用紙後処理装置、
及び用紙後処理装置を備えた画像形成装置を図面に基づ
いて説明する。

【００１５】［画像形成装置の一実施形態］図１は画像
形成装置Ａ、画像読み取り装置Ｂ、用紙後処理装置（以
下、後処理装置と称す）ＦＳから成る画像形成システム
の全体構成図である。

【００１６】画像形成装置Ａは、回転する像担持体（以
下、感光体と称す）１の周囲に、帯電手段２、像露光手
段（書き込み手段）３、現像手段４、転写手段５Ａ、除
電手段５Ｂ、分離爪５Ｃ、及びクリーニング手段６を配
置した画像形成部を有し、帯電手段２によって感光体１
の表面に一様帯電を行った後に、像露光手段３のレーザ
ビームによって原稿から読み取られた画像データに基づ
く露光走査を行って潜像を形成し、該潜像を現像手段４
により反転現像して感光体１の表面にトナー像を形成す
る。

【００１７】一方、用紙収納手段７Ａから給紙された用
紙Ｓは転写位置へと送られる。転写位置において転写手
段５Ａにより前記トナー像が用紙Ｓ上に転写される。そ
の後に、用紙Ｓは除電手段５Ｂにより裏面の電荷が消去
され、分離爪５Ｃにより感光体１から分離され、中間搬
送部７Ｂにより搬送され、引き続き定着手段８により加
熱定着され、排紙部７Ｃから排出される。

【００１８】用紙Ｓの両面に画像形成を行う場合には、
定着手段８により加熱定着された用紙Ｓを、搬送路切り
替え板７Ｄにより通常の排紙通路から分岐し、反転搬送
７Ｅにおいてスイッチバックして表裏反転した後、排紙
部７Ｃにより装置外に排出される。排紙部７Ｃから排出
された用紙Ｓは、後処理装置ＦＳに送り込まれる。

【００１９】一方、感光体１の画像処理後の表面は、分
離爪５Ｃの下流においてクリーニング手段６により表面
に残留している現像剤が除去され、次の画像形成に備え
る。

【００２０】画像形成装置Ａの上部前面側には、画像形
成モード、用紙後処理モードを選択して設定する操作部
９が配置されている。

【００２１】画像形成装置Ａの上部には、原稿移動型読
み取り方式の自動原稿送り装置を備えた画像読み取り装
置Ｂが設置されている。

【００２２】［後処理装置］図２は、本発明に係る後処
理装置ＦＳ内における用紙Ｓの搬送経路を示す全体構成
図である。

【００２３】後処理装置ＦＳには、図示の上段に第１給
紙手段２０Ａと第２給紙手段２０Ｂと固定排紙台３０が
配置され、中段に穿孔手段４０とシフト手段５０と排紙
手段６０がほぼ水平をなす同一平面上に直列配置され、
下段に綴じ処理部７０と折り処理部８０が傾斜面をなす
同一平面上に直列配置されている。

【００２４】また、後処理装置ＦＳの図示左側面には、
シフト処理済みの用紙Ｓ及び端綴じ処理済みの用紙束Ｓ
ａを積載する昇降排紙台９１と、三つ折り又は二つ折り
に折り畳み処理された処理済み用紙束Ｓｂを積載する固
定排紙台９２とが配置されている。

【００２５】後処理装置ＦＳは画像形成装置Ａから搬出
された用紙Ｓの受入部１１が画像形成装置Ａの排紙部７
Ｃと合致するよう位置と高さが調節され設置されてい
る。

【００２６】受入部１１には、画像形成装置Ａから画像
形成処理された用紙Ｓと、第１給紙手段２０Ａから供給
される用紙束間を仕切る合紙Ｋ１と、第２給紙手段２０
Ｂから供給される表紙用紙Ｋ２とが導入される。

【００２７】・（給紙手段）第１給紙手段２０Ａの給紙皿内に収容された合紙Ｋ１
は、給紙部２１により分離、給送され、搬送ローラ２
２，２３，２４に挟持されて、受入部１１に導入され
る。また、第２給紙手段２０Ｂの給紙皿内に収容された
表紙用紙Ｋ２は、給紙部２５により分離、給送され、搬
送ローラ２３，２４に挟持されて、受入部１１に導入さ
れる。

【００２８】・（用紙分岐手段）穿孔手段４０の用紙搬送方向下流側には、切り換え手段
Ｇ１，Ｇ２から成る用紙分岐手段が設けられている。切
り換え手段Ｇ１，Ｇ２は図示しないソレノイドの駆動に
より三方の用紙搬送路、即ち、上段排紙用の第１搬送路
、中段の第２搬送路、下段の第３搬送路の何れか
に選択的に分岐させる。

【００２９】・（単純排紙）この用紙搬送が設定されると、切り換え手段Ｇ１は第２
搬送路、第３搬送路を遮断し、第１搬送路のみを
開放する。

【００３０】第１搬送路を通過する用紙Ｓは、搬送ロ
ーラ３１に挟持されて上昇し、排出ローラ３２により排
出され、固定排紙台３０上に載置され、順次積載され
る。

【００３１】固定排紙台３０には最大約２００枚の用紙
Ｓを積載することができる。・（シフト処理）この搬送モードに設定されると、切り換え手段Ｇ１は上
方に退避し、切り換え手段Ｇ２は第３搬送路を遮断
し、第２搬送路を開放し用紙Ｓの通過を可能にする。
用紙Ｓは切り換え手段Ｇ１，Ｇ２の間に形成された通紙
路を通過する。

【００３２】画像形成装置Ａより排出された画像形成済
みの用紙Ｓ、又は、第１給紙手段２０Ａから給送された
合紙Ｋ１、或いは、第２給紙手段２０Ｂから給送された
表紙用紙Ｋ２は、切り換え手段Ｇ１，Ｇ２の中間通紙路
を通過して、シフト手段５０により用紙搬送方向に直交
する方向に所定量移動するようにシフト処理され、排紙
方向に搬送される。

【００３３】シフト手段５０は所定の枚数毎に、搬送幅
方向に用紙Ｓの排紙位置を変えるシフト処理を行う。シ
フト処理された用紙Ｓは、排紙手段６０により機外の昇
降排紙台９１に排出され順次載置される。この昇降排紙
台９１は多数枚の用紙Ｓを排紙するときには、順次下降
するように構成されており、最大約３０００枚（Ａ４，
Ｂ５）の用紙Ｓを収容することが可能である。

【００３４】・（綴じ処理）図３は、綴じ処理部７０と折り処理部８０から成る後処
理ユニット１０の断面図である。

【００３５】操作部９において綴じ処理（図４参照）ま
たは折り処理が設定されると、画像形成装置Ａ内で画像
形成処理されて、後処理装置ＦＳの受入部１１に送り込
まれた画像形成済みの用紙Ｓは、穿孔手段４０（図２参
照）を通過し、切り換え手段Ｇ２の下方の第３搬送路
に送り込まれ、搬送ローラ１２に挟持されて下方に搬送
される。

【００３６】第３搬送路において、Ａ４，Ｂ５判より
大きいサイズの用紙Ｓが搬送されるとき、ソレノイドＳ
Ｄ１が駆動され、用紙Ｓは、切り換え手段Ｇ３の図示左
側の通紙路１３Ａを通過して、搬送ローラ１４に挟持さ
れて、下方に搬送される。用紙Ｓは、更に下流の入口搬
送ローラ対１５により挟持されて送り出され、傾斜配置
された用紙載置台（スタッカ）７１の上方空間に排出さ
れ、用紙載置台７１または用紙載置台７１上に積載され
た用紙Ｓの上面に接し、斜め上方に搬送される。用紙Ｓ
の進行方向後端部が搬送ローラ１４の挟持位置から排出
されたのちには、用紙Ｓの自重により下降に転じ、用紙
載置台７１の傾斜面上を搬送され、打針機構７０１と受
針機構７０２とから成る綴じ手段（ステイプル手段）近
傍の端綴じ用の用紙後端突き当て部材（以下、第１突き
当て部材とも称す）７２の用紙突き当て面に用紙Ｓの後
端部が当接して停止する。１６は、用紙Ｓの先端部に摺
接して巻き込み、第１突き当て部材７２に送り込む回動
するエンドレスベルト状の用紙案内部材（以下、巻き込
みベルトと称す）である。なお、用紙案内部材１６は、
回転可能な羽根車でもよい。

【００３７】第３搬送路において、Ａ４，Ｂ５判等の
小サイズの用紙Ｓを、効率よく連続的に搬送してコピー
生産性を向上させるため、可動の切り替え手段Ｇ３と、
切り替え手段Ｇ３の図示左側の通紙路１３Ａに平行する
通紙路１３Ｂとを設ける。

【００３８】切り替え手段Ｇ３に接続するソレノイドＳ
Ｄ１を駆動させると、通紙路１３Ａを閉止し、通紙路１
３Ｂを開放する。

【００３９】搬送ローラ１２から送り出された１枚目の
小サイズの用紙Ｓの先端部は、通紙路１３Ｂを通過し
て、回転停止状態の入口搬送ローラ対１５の周面に当接
して停止する。

【００４０】次に、ソレノイドＳＤ１の通電がオフにな
り、切り換え手段Ｇ３の先端部が時計方向に揺動し、通
紙路１３Ｂを閉止し、通紙路１３Ａを開放する。搬送ロ
ーラ１２から送り出された２枚目の用紙Ｓの先端部は、
通紙路１３Ａを通過して、回転停止状態の入口搬送ロー
ラ対１５の周面に当接して停止する。従って、入口搬送
ローラ対１５の挟持位置付近には、１枚目の用紙Ｓと２
枚目の用紙Ｓの各先端部が重なって停止し、待機状態と
なる。

【００４１】所定のタイミングをとって、入口搬送ロー
ラ対１５が駆動回転し、２枚の用紙Ｓを挟持して同時に
搬送し、用紙載置台７１上に排出する。３枚目以降は、
入口搬送ローラ対１５が用紙Ｓを１枚ずつ排出する。

【００４２】７３は用紙載置台７１の両側面に移動可能
に設けた一対の上流側の幅整合部材である。幅整合部材
７３は用紙搬送方向と直交する用紙幅方向に移動可能で
あり、用紙Ｓが用紙載置台７１上に搬送される用紙受け
入れ時には、用紙幅より広く開放される。用紙Ｓが用紙
載置台７１上を搬送され、第１突き当て部材７２に当接
して停止するときには、幅整合部材７３は、用紙Ｓの幅
方向の側縁を軽打して用紙束Ｓａの幅揃え（幅整合）を
行う。この停止位置において、用紙載置台７１上に所定
枚数の用紙Ｓが積載、整合されると、打針機構７０１と
受針機構７０２とから成る綴じ手段により綴じ合わせ処
理が行われ、用紙束Ｓａが綴じ合わされる。

【００４３】用紙載置台７１の用紙積載面の一部には切
り欠き部が形成されていて、駆動プーリ７４Ａと従動プ
ーリ７４Ｂに巻回された１本の排出ベルト７５が回動可
能に駆動される。排出ベルト７５の一部には、排出爪７
６が一体に形成されていて、その先端部は、図示一点鎖
線のように長円軌跡Ｘを描く。綴じ処理された用紙束Ｓ
ａは、排出ベルト７５の排出爪７６により用紙Ｓの後端
部が保持されて、排出ベルト７５上に載せられ、用紙載
置台７１の載置面上を滑走して斜め上方に押し上げら
れ、排紙手段６０の排出ローラ６１（図２参照）の挟持
位置に進行する。回転する排出ローラ６１に挟持された
用紙束Ｓａは、昇降排紙台９１上に排出、積載される
（図２参照）。

【００４４】用紙束Ｓａを載置する用紙載置台７１、綴
じ処理部７０、折り処理部８０は後処理ユニット１０の
架台上に配置され、スライドレールＲ１，Ｒ２に案内さ
れて後処理装置ＦＳの前面側に引き出し可能である。

【００４５】図４は、各種綴じ処理を実施する場合の、
打針機構７０１、受針機構７０２から成る綴じ手段７０
０と、用紙束Ｓａとの配置を示す平面図である。図４
（ａ）は、用紙束Ｓａの側縁近傍で中央振り分け２箇所
に綴じ針ＳＰを打針する平綴じ処理を示す平面図、図４
（ｂ）は、用紙束Ｓａのコーナ部近傍の１箇所に綴じ針
ＳＰを打針する端綴じ処理を示す平面図、図４（ｃ）は
用紙束Ｓａの中央部２箇所に綴じ針ＳＰを打針する中綴
じ処理を示す平面図である。

【００４６】・（中綴じ処理）綴じ手段７００は、打針機構７０１と受針機構７０２と
の２分割構造に構成され、その中間に用紙Ｓが通過可能
な通紙路７７Ａを形成している（図３参照）。

【００４７】綴じ手段７００は、用紙搬送方向に直交す
る用紙幅方向に２組配置され、図示しない駆動手段によ
り、用紙幅方向に移動可能である。

【００４８】図４（ａ）に示す平綴じ処理が設定される
と、２組の綴じ手段７００により、用紙束Ｓａの用紙幅
方向の中央振り分け２箇所に綴じ針ＳＰを打つ。

【００４９】図４（ｂ）に示す端綴じ処理が設定される
と、綴じ手段７００は、用紙幅方向に直進して、用紙サ
イズに対応して用紙束Ｓａのコーナ部１箇所に綴じ針Ｓ
Ｐを打つ。図４（ｃ）に示す中綴じ中折り処理が設定さ
れると、用紙束Ｓａ中央２箇所に綴じ針ＳＰを打つ。

【００５０】中綴じ処理に設定されると、綴じ手段７０
０の綴じ処理位置（綴じ針の打針位置）近傍の第１突き
当て部材７２が搬送路から待避し、ほぼ同時にそれより
下流の中綴じ中折り兼用の第２突き当て部材７８が通紙
路７７Ａの延長面方向に移動して、通紙路７７Ｂを遮断
する。

【００５１】第２突き当て部材７８を有する中綴じスト
ッパユニットは、表紙用紙Ｋ２及び用紙Ｓのサイズ（搬
送方向の長さ）が設定又は検知されると、中綴じ処理す
る用紙束Ｓａの下方の端部に当接する位置に移動して停
止する。

【００５２】表紙用紙Ｋ２が用紙載置台７１上の所定の
停止位置に載置された後、画像形成装置Ａから搬出され
た用紙Ｓが、後処理装置ＦＳの受入部１１から第３搬送
路を通過して、用紙載置台７１上に載置された表紙用
紙Ｋ２の上面に順次積載され、用紙Ｓの先端部が第２突
き当て部材７８に当接して位置決めされる。

【００５３】最終の用紙Ｓが用紙載置台７１上に位置決
め載置された後、表紙用紙Ｋ２と用紙Ｓの全頁とから成
る用紙束Ｓａに綴じ手段７００による中綴じ処理を行
う。この中綴じ処理により、表紙用紙Ｋ２及び用紙Ｓの
搬送方向の中央部に綴じ針ＳＰが打ち込まれる。綴じ針
ＳＰは綴じ針駆動側の打針機構７０１から、綴じ針クリ
ンチ側の受針機構７０２に向けて打ち込まれる。

【００５４】・（折り処理）図５は、折り処理部８０の正面図、図６は折り処理部８
０の斜視図である。

【００５５】綴じ処理部７０の斜め下方には、折り処理
部８０が配置されている。中綴じ処理後、第２突き当て
部材７８が用紙束Ｓａの搬送下流方向に直線移動して、
通紙路７７Ａの下流の通路を開放する。移動可能な第２
突き当て部材７８は、上方位置において中綴じ処理時の
用紙束Ｓａの停止位置を規制するとともに、下方位置に
おいて中折り処理時の用紙束Ｓａの停止位置を規制す
る。

【００５６】中綴じ処理された表紙用紙Ｋ２と用紙Ｓか
ら成る用紙束Ｓａは、斜め下方を案内板８１により形成
される通紙路８１Ａ内を搬送され、第２突き当て部材７
８に用紙束Ｓａの搬送方向の端部が当接して、所定位置
に停止する。第２突き当て部材７８は用紙サイズの設定
又は検知結果と駆動手段により所定位置に移動可能であ
る。

【００５７】後処理ユニット１０の用紙載置台７１と、
通紙路７７Ａ，７７Ｂ，８１Ａは、ほぼ同一の平面上に
形成され、且つ、約７０度の急傾斜を成している（図３
参照）。

【００５８】折り処理部８０は、折り板８２、第１折り
上ローラ（以下、上ローラと称す）８３、第１折り下ロ
ーラ（以下、下ローラと称す）８４、第２折りローラ
（以下、第２ローラと称す）８５、搬送路切り換え部材
８７、案内板８８、用紙先端停止部材８９等から成り、
用紙束Ｓｂを二つ折り処理又は三つ折り処理する。

【００５９】上ローラ８３と下ローラ８４とは、ほぼ対
称形をなす左右一対の押圧手段により支持されている。
一方の押圧手段は、上ローラ８３と、この上ローラ８３
を回転可能に支持し、支軸８３１を中心に揺動可能な支
持板８３２と、この支持板８３２の一端に係止され、上
ローラ８３を挟持位置方向に付勢するバネ８３３とから
成る。下ローラ８４は、上ローラ８３とほぼ対称形を成
し、支軸８４１、支持板８４２、バネ８４３から成る。
上ローラ８３、下ローラ８４は、後述の折りローラ駆動
手段８０１により駆動回転される。上ローラ８３、下ロ
ーラ８４の各外周面は、高摩擦抵抗材により形成されて
いる。

【００６０】搬送路切り換え部材８７はソレノイドＳＤ
２により駆動されて揺動可能であり、二つ折り処理時に
は、排出される用紙Ｓを二つ折り排紙出口Ｅ１に案内
し、三つ折り処理時には、用紙Ｓを案内板８８内に案内
する。

【００６１】・（折り処理部の駆動機構）図７は折り処理部８０の上ローラ８３、下ローラ８４、
第２ローラ８５を回転させる折りローラ駆動手段（第１
駆動手段）８０１と、折り板８２を移動させる折り板駆
動手段（第２駆動手段）８０２の構成図である。なお、
図示の一点鎖線は歯車のピッチ円を示す。

【００６２】モータＭ１は、歯車ｇ１，ｇ２Ａ，ｇ２
Ｂ，ｇ３Ａ，ｇ３Ｂ，ｇ４，ｇ５，ｇ６から成る歯車列
を介して下ローラ８４を駆動回転させる。また、モータ
Ｍ１は、歯車ｇ１，ｇ２Ａ，ｇ２Ｂ，ｇ３Ａ，ｇ３Ｂ，
ｇ４，ｇ７，ｇ８，ｇ９から成る歯車列を介して上ロー
ラ８３を駆動回転させる。第２ローラ８５はバネ８５１
により下ローラ８４に圧接され、従動回転する。

【００６３】モータＭ２は、歯車ｇ１０から駆動伝達手
段を介して偏芯円筒部材８２３を回転させる。偏芯円筒
部材８２３は偏芯軸８２４を回転中心にして偏芯運動を
する。偏芯円筒部材８２３の内壁部には、可動保持部材
８２１に植設されたコロ８２５が移動可能に転設する。

【００６４】可動保持部材８２１は、固定基板に平行に
配置された２本の案内部材８２２に沿って直進往復動可
能に支持されている。歯車ｇ１０の回転により、偏芯円
筒部材８２３が偏芯運動する事により、コロ８２５が移
動して、可動保持部材８２１が２本の案内部材８２２に
沿って直進往復動する。可動保持部材８２１に固定され
た折り板８２も一体となって直進往復動する。

【００６５】・（用紙の中折り処理）図８は折り処理部８０による二つ折り処理の工程を示す
断面図であり、図８（ａ）は、折り板８２が用紙束Ｓａ
を押圧して上ローラ８３、下ローラ８４に圧接させる状
態を示す。図８（ｂ）は、折り板８２が上ローラ８３、
下ローラ８４の挟持位置Ｎを越えた位置に進入して用紙
束Ｓａを二つ折り処理した状態を示す。図８（ｃ）は、
折り板８２が上ローラ８３、下ローラ８４の挟持位置Ｎ
から退避して初期位置に戻るとともに、二つ折り処理さ
れた用紙束Ｓａが上ローラ８３、下ローラ８４により排
出される状態を示す。

【００６６】二つ折り処理開始信号により、駆動源に接
続する折り板８２は、用紙載置面より図示の左方向に突
出する。折り板８２は本実施の形態では厚さ約０．３ｍ
ｍの薄型のナイフ状をなし、その先端部は鋭角をなす。

【００６７】図示の左方向に直進して突出した折り板８
２の先端部は、用紙束Ｓａの中央部を押し込み、用紙束
Ｓａを介して上ローラ８３、下ローラ８４の挟持位置Ｎ
を押し広げて離間させる。

【００６８】折り板８２の先端部が上ローラ８３、下ロ
ーラ８４の挟持位置Ｎを通過後、折り板８２が後退し
て、用紙束Ｓａの中央部は、上ローラ８３、下ローラ８
４により挟圧されて、折り目部ｃが形成される。この折
り目部ｃは、中綴じ処理による用紙束Ｓａへの綴じ針Ｓ
Ｐの打ち込み位置とほぼ一致する。

【００６９】挟圧されて折り目部ｃを形成された用紙束
Ｓａは、駆動回転する上ローラ８３、下ローラ８４によ
り搬出され、機外の固定排紙台９２上に載置される。

【００７０】図９（ａ）は中綴じと二つ折りの後処理を
施した用紙束Ｓｂの斜視図、図９（ｂ）は後処理済みの
用紙束Ｓｂを両開きした状態を示す斜視図、図９（ｃ）
は用紙束Ｓｂの模式断面図である。

【００７１】中綴じ処理と二つ折り処理により作製され
た用紙束Ｓｂは、表紙用紙Ｋ２の第１面（ｐ１，ｐ８）
を外側に向け、その裏面側に第２面（ｐ２，ｐ７）、更
にその内側に中身である用紙Ｓの第１面（ｐ３，ｐ
６）、その内側に用紙Ｓの第２面（ｐ４，ｐ５）が配置
され、図示のように８頁（ｐ１〜ｐ８）から成る冊子Ｓ
ｂの頁揃えができる。

【００７２】・（三つ折り処理）図５に示す折り処理部８０は、二つ折り処理と三つ折り
処理との二つのモードを実行可能である。折り処理部８
０は、用紙束Ｓａを二つ折り処理する第１折り畳み手段
と、用紙束Ｓａを三つ折り処理する第２折り畳み手段と
を有する。

【００７３】第１折り畳み手段は、上ローラ８３、下ロ
ーラ８４と、折り板８２とから成る。第２折り畳み手段
は、第２ローラ８５、搬送路切り換え部材８７、案内板
８８、用紙先端停止部材８９から成る。

【００７４】上ローラ８３、下ローラ８４の挟持位置Ｎ
（図８参照）から、用紙先端停止部材８９の用紙当接面
までの用紙搬送距離は、用紙Ｓの搬送方向長さの三分の
一になるように、用紙先端停止部材８９の位置が設定さ
れている。

【００７５】下ローラ８４と第２ローラ８５は、支持板
８３２に回転可能に支持され、第１駆動手段８０１（図
７参照）に接続している。

【００７６】図１０（ａ）は、三つ折り処理される用紙
Ｓの展開平面図、図１０（ｂ）は三つ折り処理された用
紙Ｓの斜視図である。用紙Ｓの長手方向の長さをほぼ三
等分する折り目部ａ，ｂは、用紙ＳをＡ面、Ｂ面、Ｃ面
の３面に折り畳む。三つ折り処理される用紙Ｓは、先
ず、折り目部ａにより折り畳まれ、次に折り目部ｂによ
り内側に折り畳まれる。

【００７７】図１０（ｃ）はＺ字型に三つ折り処理され
た用紙Ｓの斜視図である。三つ折り処理される用紙Ｓ
は、先ず、折り目部ｂにより折り畳まれ、次に折り目部
ａにより外側に折り畳まれる。

【００７８】なお、三つ折り処理は、同時に少数枚の用
紙、例えば約３枚の用紙Ｓを折り畳む事ができる。三つ
折り処理された用紙Ｓは、小サイズに折り畳まれ、通常
郵便の封筒内に収容可能である。

【００７９】図１１は、三つ折り処理工程を示す断面図
である。なお、この三つ折り処理工程では、図１０
（ｂ）に示す内側折り畳みを形成する。Ｚ字型に三つ折
り処理する場合には、第２突き当て部材７８の設置位置
を変更し、折り目部ｂを上ローラ８３、下ローラ８４で
折るようにする。

【００８０】（１）図１１（ａ）において、折り板８
２の先端部は、用紙Ｓに形成される折り目部ａの位置を
押圧して上ローラ８３、下ローラ８４の挟持位置Ｎ（図
８参照）に挿入する。上ローラ８３、下ローラ８４は実
線矢印方向に回転して、用紙Ｓの折り目部ａを形成しな
がら用紙Ｓを挟み込む。折り板８２は、上ローラ８３、
下ローラ８４により折り目部ａが形成された後、挟持位
置Ｎから退避して初期位置に復帰する。

【００８１】（２）図１１（ｂ）に示すように、上ロ
ーラ８３、下ローラ８４間で用紙Ｓの折り目部ａが形成
された用紙Ｓは、回転する上ローラ８３、下ローラ８４
により実線矢印方向に搬送され、搬送路切り換え部材８
７の上面に沿って進行し、対向する一対の案内板８８内
を通過し、用紙Ｓの折り目部ａが用紙先端停止部材８９
に当接する。

【００８２】（３）図１１（ｃ）に示すように、上ロ
ーラ８３、下ローラ８４が引き続き回転することによ
り、用紙Ｓの折り目部ａは用紙先端停止部材８９に当接
して進行を阻止されるが、用紙Ｓの後端の長さ三分の一
の部分は、摩擦抵抗の大きな下ローラ８４の外周面に巻
き込まれて、下ローラ８４と第２ローラ８５とが圧接す
る挟持位置に搬送され、用紙Ｓに折り目部ｂが形成され
る。

【００８３】（４）図１１（ｄ）に示すように、下ロ
ーラ８４と第２ローラ８５との挟持位置において折り目
部ａと折り目部ｂとが形成され、先端部と後端部とが折
り返されて三つ折り処理された用紙Ｓは、案内板８６に
沿って機外の固定排紙台９２上に載置される。

【００８４】・（後処理装置の制御手段）図１２は、画像形成装置Ａと後処理装置ＦＳの制御を示
すブロック図である。

【００８５】画像形成装置Ａの主制御手段１００の通信
手段１０１と、後処理装置ＦＳの後処理制御手段２００
の通信手段２０１とは電気的に接続され、制御信号の授
受が相互に行われる。

【００８６】操作部９の選択手段により、後処理装置Ｆ
Ｓの第１給紙手段２０Ａ、第２給紙手段２０Ｂによる給
紙、穿孔手段４０による穿孔処理、シフト手段５０によ
るシフト処理、綴じ処理部７０による端綴じ、中綴じの
各処理、折り処理部８０による中折り、三つ折りの各処
理が設定される。

【００８７】主制御手段１００はこの設定により、通信
手段１０１を介して後処理装置ＦＳに制御信号を送る。
制御信号は通信手段２０１を介して後処理制御手段２０
０に伝達される。後処理制御手段２００は設定された前
記各手段を駆動する。

【００８８】以下、折り処理部８０における用紙搬送制
御について説明する。・（中綴じ処理時の用紙の後端部整合）図１３は、綴じ処理部７０、折り処理部８０におけるモ
ータ及びセンサの配置を示す模式図である。図１４は、
中綴じ処理時の用紙の後端部整合を示す断面図である。
図１５は、折り処理モードの制御を示すタイミングチャ
ートである。

【００８９】モータＭ３により駆動回転される入口搬送
ローラ対１５によって搬送される用紙Ｓは、用紙載置台
７１上を滑走して、用紙Ｓの後端部が第２突き当て部材
７８に当接して停止され、後続の用紙Ｓも順次載置され
る。最終の用紙Ｓが到達し、第２突き当て部材７８に当
接すると、モータＭ４が駆動して、幅整合部材７３が用
紙束の幅方向の側縁を押圧して幅揃えをする（最終整
合）。最終整合が終了すると、モータＭ３の駆動が停止
され、入口搬送ローラ対１５、巻き込みベルト１６の回
転が停止される。

【００９０】第２突き当て部材７８は、用紙Ｓのサイズ
に応じてモータＭ５により移動可能である。また、第２
突き当て部材７８は、モータＭ５により下方に移動し
て、折り処理時の用紙後端部の位置決めも行う。

【００９１】第２突き当て部材７８は、モータＭ５によ
り用紙搬送方向に往復振動可能な振動手段７９を有す
る。後処理制御手段２００は、所定の用紙枚数（例え
ば、１１枚）ｎより１枚前（ｎ−１）目の用紙Ｓの後端
部通過を、入口搬送ローラ対１５の近傍に設けたセンサ
ＰＳ１が検知してから所定時間Ｔ１経過後、モータＭ５
の駆動を開始させ、第２突き当て部材７８を用紙搬送方
向に所定時間Ｔ２の間、振動させる。用紙載置台７１上
に積載された複数枚の用紙Ｓの後端部は、第２突き当て
部材７８の振動により後端整合され、整列される。

【００９２】また、後処理制御手段２００は、所定の用
紙枚数ｎ以降の用紙Ｓに対しても同様に、用紙Ｓの後端
部通過をセンサＰＳ１が検知してから所定時間Ｔ１経過
後、モータＭ５の駆動を開始させ、第２突き当て部材７
８を用紙搬送方向に所定時間Ｔ２の間、振動させる。用
紙載置台７１上に積載された複数枚の用紙Ｓの後端部
は、第２突き当て部材７８の振動により後端整合され、
整列される。

【００９３】第２突き当て部材７８の振動により、中綴
じ処理前の用紙Ｓの停止位置までの下降不良が解消さ
れ、用紙の不揃い、綴じ位置不良のない中綴じされた用
紙束が得られる。

【００９４】なお、折り処理部８０に移動した第２突き
当て部材７８に対してモータＭ６により振動を付加し
て、折り処理前の用紙Ｓを所定位置に確実に停止させる
ようにしてもよい。

【００９５】・（折り処理の制御）中綴じ処理が行われていない少数枚（１〜３枚）の用紙
束Ｓａに対して、中折り処理、三つ折り処理、Ｚ折り処
理の何れかを行う場合には、最初に、図７に示す第１駆
動手段８０１のモータＭ１の駆動を停止して、上ローラ
８３、下ローラ８４の回転を停止状態に保持する。この
状態で第２駆動手段８０２のモータＭ２を駆動開始し
て、折り板８２を待機位置から図示の白抜き矢印方向に
前進させる。

【００９６】折り板８２の先端部は、少数枚の用紙束Ｓ
ａの折り目部ｃを突き出し、回転を停止している上ロー
ラ８３、下ローラ８４の外周面に用紙表面を摺接させな
がら挟持位置Ｎ近傍に押し込み、用紙束Ｓａを同時に折
り、折り目部ｃを形成する（図８参照）。

【００９７】折り板８２の先端部が、用紙束Ｓａの折り
目部ｃを突き出して、上ローラ８３，下ローラ８４の外
周面に摺接して挟持位置Ｎ近傍に送り込むとき、上ロー
ラ８３，下ローラ８４の各軸端に設けられた一方向回転
クラッチＣＡ，ＣＢにより、上ローラ８３，下ローラ８
４は移動する用紙Ｓと摺接して、用紙搬送方向にのみ従
動回転する（図６参照）。

【００９８】中綴じ処理が行われた少数枚（２〜５枚）
の用紙束Ｓａの束に対して、中折り処理を行う場合に
は、中綴じ処理された用紙束の折り処理時の用紙間のず
れは、中綴じされていない用紙束に比して少ないが、綴
じ部以外の用紙ずれが発生するから、少数枚（２〜５
枚）の用紙束Ｓａに対して、上述の折り処理制御を適用
する。

【００９９】中綴じ処理された多数枚（６〜２０枚）の
用紙束Ｓａの束に対して、中折り処理を行う場合には、
上述の少数枚用紙束の折り制御のような、回転を停止し
ている上ローラ８３、下ローラ８４の挟持位置Ｎの近傍
に、厚い用紙束を押し込む事は困難である。多数枚の中
綴じ処理された用紙束Ｓａの束に対して、折り板８２を
前進させて押し進め、回転している上ローラ８３、下ロ
ーラ８４の挟持位置Ｎの近傍に押し込み、折り目部ｃを
形成させ冊子を作製する。

【０１００】少数枚の用紙束Ｓａの折り処理、又は多数
枚の用紙束Ｓａの折り処理の各モード切り換えは、画像
形成装置Ａの用紙枚数信号、後処理装置ＦＳの用紙通過
検知手段により行われる。

【０１０１】・（折り処理後の排紙制御）綴じ手段７００、折り処理部８０を制御する後処理制御
手段２００は、用紙Ｓの二つ折り処理が設定されたと
き、二つ折り処理された用紙束が二つ折り排紙出口Ｅ１
から排出され、折り処理部８０の第２ローラ８５の近傍
に配置された排紙検知用センサＰＳ２（図１３参照）の
検出光路を通過するとき、排紙不良処理を発生させず、
排紙動作を続行させる（図５、図１３参照）。これによ
り、無用な排紙不良（ジャム）発生信号を回避し、ジャ
ム発生信号によるシステム停止、排紙不良用紙の除去の
手間を省く事ができる。ジャム発生信号の代わりに、二
つ折り排紙出口Ｅ１及び三つ折り排紙出口Ｅ２の排紙下
流側で、固定排紙台９２（図２参照）の近傍に配置した
用紙満タンを検知するセンサＰＳ３により、用紙の満タ
ンを検知する事により、ジャム紙を後処理装置ＦＳの機
内に残らないようにする事ができる。

【０１０２】なお、センサＰＳ２は、三つ折り処理され
た用紙束が三つ折り排紙出口Ｅ２から排出され、排紙検
知用センサＰＳ２の検出光路を通過するときには、排紙
不良信号を発生させる。

【０１０３】・（三折り処理前の用紙搬送制御）図１４に示す第２突き当て部材７８に保持された用紙Ｓ
は、モータＭ５に駆動される第２突き当て部材７８の下
方移動により、傾斜配置された用紙載置台７１及び案内
板８１上を自重により滑落する。第２突き当て部材７８
が所定位置（第１折り位置）に停止すると、案内板８１
の面上を下降する用紙Ｓの後端部が第２突き当て部材７
８の突き当て面に当接して停止する。

【０１０４】図１６は、綴じ処理部７０、折り処理部８
０におけるモータ及びセンサの配置を示す模式図であ
る。図１７は、三つ折り処理の制御を示すタイミングチ
ャートである。

【０１０５】後処理制御手段２００は、案内板８１上の
用紙Ｓを第１折り位置まで落下させる際に、端綴じ処理
又は平綴じ処理された用紙Ｓを斜め上方に排出させる排
出爪７６を有する排出ベルト７５を逆回転させる。

【０１０６】即ち、入口搬送ローラ対１５の近傍に配置
されたセンサＰＳ１が最終用紙Ｓｎの後端通過を検知し
た時点から所定時間Ｔ３経過後、幅整合用のモータＭ４
が駆動開始し、三つ折り処理される用紙Ｓに対して最終
整合を行う。

【０１０７】用紙載置台７１の所定位置に配設されたセ
ンサＰＳ６が、用紙載置台７１上を滑落する用紙Ｓの後
端部通過を検知すると、後処理制御手段２００はモータ
Ｍ６を逆回転駆動を開始させ、停止状態の排出ベルト７
５を逆転させる。

【０１０８】最終整合終了後、モータＭ６の逆回転駆動
により、駆動プーリ７４Ａが逆回転され、排出ベルト７
５は用紙Ｓの落下速度とほぼ等しい周速度で逆回転され
る。排出ベルト７５の逆回転により、排出爪７６は、案
内板８１上を落下する用紙Ｓの上端を押圧して移動し、
用紙Ｓの落下を助力し、所定の第１折り位置に到達させ
る。

【０１０９】モータＭ６は、高速回転と低速回転の２段
変速が可能である。後処理制御手段２００は排出ベルト
７５を所定時間Ｔ４、高速で逆回転駆動させた後、低速
で逆回転駆動させる。排出ベルト７５に固定された排出
爪７６を逆転移動させて用紙Ｓを搬送させる事により、
第１折り位置の用紙束Ｓａの位置ずれを防止する。低速
で逆回転駆動する排出ベルト７５は、排出ベルト初期位
置（ＨＰ）センサＰＳ４による検出信号により停止され
る。

【０１１０】・（三折り処理時の制御）折り処理部８０の上ローラ８３、下ローラ８４を駆動回
転するモータＭ１は、高速回転（例えば２５００ｒｐ
ｍ）、中速回転（例えば１０００ｒｐｍ）、低速回転
（例えば５００ｒｐｍ）の３段変速が可能である。三つ
折り処理時に、モータＭ５により駆動される第２突き当
て部材７８が所定位置に停止した後、所定時間Ｔ５経過
後、モータＭ２が駆動開始し、折り板８２を上ローラ８
３、下ローラ８４から成る折りローラ対の挟持位置Ｎ側
に前進させる。

【０１１１】折り板８２の前進により、折り板８２の初
期位置（ＨＰ）を検知するセンサＰＳ５がオンになる
と、上ローラ８３、下ローラ８４を駆動するモータＭ１
が低速で回転を開始する。この低速回転する上ローラ８
３、下ローラ８４の挟持位置Ｎに向かって折り板８２が
前進開始して、用紙束Ｓａの第１の折り目部ａとなる部
分を押圧しつつ、挟持位置Ｎまで前進する（図１１
（ａ）参照）。

【０１１２】所定時間Ｔ６経過後、モータＭ１は中速回
転に切り換えられ、上ローラ８３と下ローラ８４との挟
持位置Ｎを通過する用紙Ｓの第１の折り目部ａが、強く
押圧されて搬送される（図１１（ｂ）参照）。

【０１１３】用紙Ｓが三つ折り処理された後、用紙Ｓの
後端部が上ローラ８３、下ローラ８４の挟持位置Ｎを通
過した事を排紙検知用センサＰＳ２が検知すると、モー
タＭ１は高速回転に切り換えられ、下ローラ８４と第２
ローラ８５に挟持された用紙Ｓは案内板８６に沿って装
置外に高速で排出される（図１１（ｄ）参照）。高速回
転を開始してから所定時間Ｔ７経過後、モータＭ１の駆
動を停止する。

【０１１４】なお、本発明の実施の形態では、複写機本
体に接続した後処理装置について説明したが、プリン
タ、ファクシミリ、複合機等の画像形成装置に接続して
使用する後処理装置にも適用可能である。

【０１１５】

【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の用紙後処理置により以下の効果が奏せられる。

【０１１６】（１）傾斜状をなす用紙載置台面上を滑
落する用紙の後端部が、振動する用紙後端突き当て部材
により、突き当て面に確実に当接して位置決めされ、用
紙不揃いが解消されるから、綴じ処理及び折り処理が行
われて作製された冊子の外観品質が向上下する。

【０１１７】（２）傾斜状をなす用紙載置台面上を滑
落する用紙の後端部が、用紙後端突き当て部材の突き当
て面に当接するとき、綴じ処理された用紙を排出させる
排出ベルトを逆回転させて排出ベルトに設けた排出爪に
より、三つ折り処理される用紙の端部を押圧して、用紙
の落下を補助する事により、用紙を所定の停止位置に当
接させ位置決めする。この位置決めされた用紙に折り処
理が行われると、三つ折り処理された用紙の折り目部が
ずれることなく、外観品質が向上する。

【０１１８】（３）折り処理部において、第１折りロ
ーラ対と第２折りローラ対とにより用紙を三つ折り処理
するとき、第２折りローラ対により三つ折り処理を実行
する際の用紙搬送速度を、定常の用紙搬送速度より低速
に設定する事により、第２折りローラ対への用紙食い込
み過ぎが解消され、１枚目の用紙と残りの用紙とのずれ
が皆無となる。

【０１１９】（４）折り処理部の第２折りローラ対の
近傍に配置された排紙センサが、二つ折り処理及び三つ
折り処理されて排出される用紙の排紙不良を検知すると
ともに、二つ折り処理時に、排紙センサを通過する用紙
の排紙不良を検知しないような制御を行い、無用な排紙
ジャム判断を回避し、ジャム処理によるシステム停止、
ジャム紙除去の手間を省く事ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】画像形成装置、画像読み取り装置、後処理装置
から成る画像形成システムの全体構成図。

【図２】後処理装置内における用紙の搬送経路を示す全
体構成図。

【図３】綴じ処理部と折り処理部から成る後処理ユニッ
トの断面図。

【図４】各種綴じ処理を実施する場合の、綴じ手段と、
用紙束との配置を示す平面図。

【図５】折り処理部の正面図。

【図６】折り処理部の斜視図。

【図７】折りローラ駆動手段と折り板駆動手段の構成
図。

【図８】折り処理部による二つ折り処理の工程を示す断
面図。

【図９】中綴じと二つ折りの後処理を施した用紙束の斜
視図、両開きした状態の用紙束の斜視図、用紙束の模式
断面図。

【図１０】三つ折り処理される用紙の展開平面図、三つ
折り処理された用紙の斜視図、Ｚ字型に三つ折り処理さ
れた用紙の斜視図。

【図１１】三つ折り処理工程を示す断面図。

【図１２】画像形成装置と後処理装置の制御を示すブロ
ック図。

【図１３】綴じ処理部、折り処理部におけるモータ及び
センサの配置を示す模式図。

【図１４】中綴じ処理時の用紙の後端部整合を示す断面
図。

【図１５】折り処理モードの制御を示すタイミングチャ
ート。

【図１６】綴じ処理部、折り処理部におけるモータ及び
センサの配置を示す模式図。

【図１７】折り処理モードの制御を示すタイミングチャ
ートである。

【符号の説明】

９操作部７０綴じ処理部７１用紙載置台（スタッカ）７２用紙後端突き当て部材（第１突き当て部材）７３幅整合部材７５排出ベルト７６排出爪７８第２突き当て部材７９振動手段８０折り処理部８１案内板８２折り板８３第１折り上ローラ（上ローラ）８４第１折り下ローラ（下ローラ）８５第２折りローラ（第２ローラ）８６案内板８７搬送路切り換え部材８８案内板８９用紙先端停止部材１００主制御手段２００後処理制御手段７００綴じ手段（ステイプル手段）Ａ画像形成装置Ｅ１二つ折り排紙出口Ｅ２三つ折り排紙出口ＦＳ用紙後処理装置（後処理装置）

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】画像形成装置から排出される用紙を積載
する用紙載置台、前記用紙載置台の上に積載される用紙
の後端部を用紙後端突き当て部材の突き当て面に当接さ
せて位置決め整列させる整合手段、整列された用紙の側
縁部近傍又は用紙の搬送方向中央を綴じ処理する綴じ手
段、から成る用紙後処理装置において、前記用紙後端突
き当て部材を用紙搬送方向に振動させる振動手段と、前
記振動手段の振動タイミングを制御する制御手段と、を
有することを特徴とする用紙後処理装置。
【請求項２】前記制御手段は、前記用紙載置台上に所
定枚数以上の用紙が積載された事を検知した後、前記振
動手段を作動開始させることを特徴とする請求項１に記
載の用紙後処理装置。
【請求項３】前記振動手段はステッピングモータによ
り駆動されることを特徴とする請求項１に記載の用紙後
処理装置。
【請求項４】画像形成装置から排出される用紙を積載
する用紙載置台、前記用紙載置台の上に積載される用紙
を位置決め整列させる整合手段、整列された用紙の側縁
部近傍又は用紙の搬送方向中央を綴じ処理する綴じ手
段、用紙の側縁部近傍を綴じ処理された用紙束の後端部
を排紙爪により支持して上方に排出する排紙手段、用紙
の搬送方向中央を綴じ処理された用紙束を下方の折り処
理部に搬送する搬送手段、前記綴じ手段、前記排紙手
段、前記搬送手段を制御する制御手段、から成る用紙後
処理装置において、前記制御手段は、前記搬送手段によ
り前記用紙載置台から前記折り処理部の所定位置に綴じ
処理された用紙束を下降させる際に、前記排紙手段を逆
回転駆動させて、下降する前記用紙束を前記排紙爪によ
り押圧して、前記用紙束を所定の停止位置に下降させる
ことを特徴とする用紙後処理装置。
【請求項５】画像形成装置から排出される用紙を用紙
載置台上の所定位置に位置決め整列させる整合手段、整
列された用紙の搬送方向中央を綴じ処理する綴じ手段、
前記原稿載置台上に載置された用紙を下方の折り処理部
に搬送する搬送手段、前記綴じ手段により綴じ処理され
た用紙束を二つ折り処理する第１折り手段、前記搬送手
段により搬送される用紙を三つ折り処理する第２折り手
段、前記綴じ手段、第１折り手段、第２折り手段を制御
する制御手段、から成る用紙後処理装置において、前記
制御手段は、前記第２折り手段により三つ折り処理を実
行する際の用紙搬送速度を、前記第１折り手段により二
つ折り処理する際の用紙搬送速度と異なる速度に設定す
ることを特徴とする用紙後処理装置。
【請求項６】前記第１折り手段は、一対の第１折りロ
ーラと、前記第１折りローラの挟持位置に用紙を押し込
む折り板とから成り、前記第２折り手段は、一対の第２
折りローラとから成ることを特徴とする請求項５に記載
の用紙後処理装置。
【請求項７】前記第２折り手段により三つ折り処理を
実行する際の用紙搬送速度を、前記第１折り手段により
二つ折り処理する際の用紙搬送速度より低速に可変設定
することを特徴とする請求項５に記載の用紙後処理装
置。
【請求項８】画像形成装置から排出される用紙を用紙
載置台上の所定位置に位置決め整列させる整合手段、整
列された用紙の搬送方向中央を綴じ処理する綴じ手段、
前記原稿載置台上に載置された用紙を下方の折り処理部
に搬送する搬送手段、前記綴じ手段により綴じ処理され
た用紙束を二つ折り処理する第１折り手段と、前記搬送
手段により搬送される用紙を三つ折り処理する第２折り
手段と、から成る折り処理部、前記折り処理部から排出
される用紙を収容する排紙台、前記綴じ手段、前記第１
折り手段、前記第２折り手段を制御する制御手段、から
成る用紙後処理装置において、前記制御手段は、二つ折
り処理が設定されたとき、前記第２折り手段の近傍に配
置された排紙センサの近傍を二つ折り処理された用紙が
通過する場合には、排紙不良出力を発生させず、装置内
残留ではないと判断することを特徴とする用紙後処理装
置。
【請求項９】前記用紙後処理装置の入口部に設けた入
口部センサと、前記折り処理部の用紙搬送方向下流に、
前記排紙台に収容される用紙の満杯を検知する排紙部セ
ンサとを配置し、前記制御手段は、前記入口部センサと
排紙部センサとにより、搬送不良用紙の装置内残留を検
知することを特徴とする請求項８に記載の用紙後処理装
置。