JP2003121231A - 熱式流量計 - Google Patents

熱式流量計

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JP2003121231A
JP2003121231A JP2001319715A JP2001319715A JP2003121231A JP 2003121231 A JP2003121231 A JP 2003121231A JP 2001319715 A JP2001319715 A JP 2001319715A JP 2001319715 A JP2001319715 A JP 2001319715A JP 2003121231 A JP2003121231 A JP 2003121231A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 流量計測の精度に悪影響を与えることなく、
ヒータ素子Rhでの消費電力を大幅に低減してその省電
力化を図ることのできる熱式流量計を提供する。 【解決手段】 ヒータ素子の発熱時に前記第1および第
2の温度センサによりそれぞれ検出される温度の差から
前記流体の流量を求める流量算出手段と、ヒータ駆動回
路により発熱駆動される前記ヒータ素子の発熱温度を、
通常動作時にはその周囲温度よりも一定温度だけ高い第
1の温度に設定すると共に、流量に変動がないときには
上記第1の温度よりも低く設定された第2の温度に切り
替えて省電力モードを設定する発熱温度切替手段とを備
える。また省電力モードの設定時には、所定時間毎に通
常動作モードを設定して、最新の流量を計測して省電力
モード時の流量を求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流体の計測精度の
低下を招来することなしにその消費電力を抑えることの
できる熱式流量計に関する。
【0002】
【関連する背景技術】熱式流量計を構成するマイクロフ
ローセンサは、例えば図4に示すようにシリコン基台B
上に設けた発熱抵抗体からなるヒータ素子Rhを間にし
て、流体の通流方向Fに測温抵抗体からなる一対の温度
センサRu,Rdを設けた素子構造を有する。そして熱
式流量計は、上記ヒータ素子Rhから発せられる熱の拡
散度合い(温度分布)が前記流体の通流によって変化す
ることを利用し、前記温度センサRu,Rdの熱による
抵抗値変化から前記流体の流量Qを検出する如く構成さ
れる。
【0003】具体的にはヒータ素子Rhから発せられた
熱が流体の流量Qに応じて下流側の温度センサRdに加
わることで、該温度センサRdの熱による抵抗値の変化
が上流側の温度センサRuよりも大きいこと利用して上
記流量Qを計測するものとなっている。尚、図中Rr
は、前記ヒータ素子Rhから離れた位置に設けられた測
温抵抗体からなる温度センサであって、周囲温度の計測
に用いられる。
【0004】図5は上述したマイクロフローセンサを用
いた熱式流量計の概略構成を示している。即ち、ヒータ
素子Rhの駆動回路は、該ヒータ素子Rhと周囲温度計
測用の温度センサRr、および一対の固定抵抗R1,R
2を用いてブリッジ回路1を形成し、所定の電源から供
給される電圧VccをトランジスタQを介して前記ブリッ
ジ回路1に印加すると共に、該ブリッジ回路1のブリッ
ジ出力電圧を差動増幅器2にて求め、そのブリッジ出力
電圧がゼロ(0)となるように前記トランジスタQを帰
還制御して前記ブリッジ回路1に加えるヒータ駆動電圧
を調整するように構成される。このように構成されたヒ
ータ駆動回路により、前記ヒータ素子Rhの発熱温度
が、その周囲温度よりも常に一定温度差ΔTだけ高くな
るように制御される。
【0005】一方、前記一対の温度センサRu,Rdの
熱による抵抗値変化から前記マイクロフローセンサに沿
って通流する流体の流量Qを検出する流量検出回路は、
上記一対の温度センサRu,Rdと一対の固定抵抗Rx,
Ryを用いて流量計測用のブリッジ回路3を形成し、温
度センサRu,Rdの抵抗値の変化に応じたブリッジ出
力電圧(温度差に相当する出力)を差動増幅器4を介し
て検出するように構成される。そして前記ヒータ駆動回
路によりヒータ素子Rhの発熱量を一定化した条件下に
おいて、差動増幅器4を介して検出されるブリッジ出力
電圧から前記マイクロフローセンサに沿って通流する流
体の流量Qを求めるものとなっている。
【0006】この流量Qの算出は、例えば上記ブリッジ
出力電圧(センサ出力)を演算処理装置(CPU)に取
り込むことによって行われる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところでこの種の熱式
流量計を家庭用ガスメータとして用いた場合、その省電
力化を図ることが重要な課題となる。特にその駆動源と
して電池を用いるような場合、長時間に亘る安定した流
量計測を保証する上で、その消費電力が大きな問題とな
る。しかしながら従来の熱式流量計(ガスメータ)にお
いては、専ら、前記ヒータ素子Rhをその周囲温度より
も常に一定温度ΔTだけ高い温度で発熱駆動しているだ
けなので、ヒータ素子Rhでの消費電力が大きくなるこ
とが否めない。
【0008】そこでヒータ素子Rhに供給する電流を小
さくしてその駆動電力(消費電力)を低減することが考
えられる。しかしながらヒータ素子Rhに供給する電流
を小さくした場合、これに伴って該ヒータ素子Rhの発
熱温度が低くなるので、前記温度センサRu,Rd間に
流体の流量に応じた温度分布を形成することができなく
なり、その流量計測精度が劣化すると言う問題が生じ
る。
【0009】本発明はこのような事情を考慮してなされ
たもので、その目的は、流量計測の精度に悪影響を与え
ることなしに、ヒータ素子Rhでの消費電力を大幅に低
減してその省電力化を図ることのできる熱式流量計を提
供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
べく本発明に係る熱式流量計は、ヒータ素子と、このヒ
ータ素子を間にして流体の通流方向にそれぞれ設けられ
た第1および第2の温度センサとを備えたものであっ
て、前記ヒータ素子を発熱駆動するヒータ駆動回路と、
前記ヒータ素子の発熱時に前記第1および第2の温度セ
ンサによりそれぞれ検出される温度の差から前記流体の
流量を求める流量算出手段とを備え、更に前記ヒータ駆
動回路により発熱駆動される前記ヒータ素子の発熱温度
を、通常動作時にはその周囲温度よりも一定温度だけ高
い第1の温度に設定すると共に、前記流量算出手段によ
り求められる流量に変動がないときには、上記第1の温
度よりも低く設定された第2の温度に切り替えて省電力
モードを設定する発熱温度切替手段を備えたことを特徴
としている。
【0011】本発明の好ましい態様は、前記発熱温度切
替手段は、前記ヒータ素子に直列に介挿される抵抗を切
り替えて該ヒータ素子の発熱温度を可変設定するように
構成される。即ち、本発明は流体の流量変動がないと
き、前記ヒータ素子に直列に介挿される抵抗を切り替え
ることで該ヒータ素子に流す電流を少なくしてその消費
電力の低減を図ることを特徴としている。
【0012】ちなみに前記流量算出手段は、流量が一定
時間に亘って所定の変動幅の範囲内に維持されるとき、
流量の変動がないと判断する流量変動判断手段を備えた
ものとして実現される。また前記発熱温度切替手段は、
前記省電力モードで前記ヒータ素子を発熱駆動している
際、前記流量算出手段にて求められる流量の変動を監視
し、流量の変動が検出されたときには前記省電力モード
を解除する省電力モード解除手段を備えて構成される。
【0013】また本発明の好ましい態様は、前記流量算
出手段においては、前記省電力モードが設定されたと
き、該省電力モードの設定直前に計測された流量をその
省電力モードの設定期間に亘って積算することで、その
計測精度を高く維持するように構成される。また前記発
熱温度切替手段は、前記省電力モードを設定したとき、
所定の時間毎に一時的に該省電力モードを解除して通常
動作モードに復帰させる一時復帰手段を備え、所定時間
毎に流量計測を高精度に実行することを特徴としてい
る。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の一
実施形態に係る熱式流量計について、家庭用ガスメータ
として用いる場合を例に説明する。図1はこの実施形態
に係る熱式流量計の要部概略構成を示している。この熱
式流量計は、図4に示した素子構造のマイクロフローセ
ンサを用い、基本的にはヒータ駆動回路および流量検出
回路を図5に示すように構成して実現される。
【0015】即ち、ヒータ素子Rhの駆動回路は、該ヒ
ータ素子Rhと周囲温度計測用の温度センサRr、およ
び4つの固定抵抗R1,R2,R3,R4を選択的に用い
てブリッジ回路1を形成し、所定の電源電圧Vccをトラ
ンジスタQを介して前記ブリッジ回路1に印加すると共
に、該ブリッジ回路1のブリッジ出力電圧を差動増幅器
2にて求め、そのブリッジ出力電圧が零となるように前
記トランジスタQを帰還制御するように構成される。
【0016】特に固定抵抗R1,R3は直列に接続され
て前記ブリッジ回路1の1つの辺をなして設けられ、前
記ヒータ素子Rhに対して直列に介挿されている。そし
て固定抵抗R3の両端間には固定抵抗R4を直列に介し
て第1のスイッチ素子としてのトランジスタSW1が並
列に接続されている。そしてこのトランジスタSW1の
導通により前記固定抵抗R4が前記固定抵抗R3に対し
て並列に接続されるようになっている。また上記固定抵
抗R3の両端間には、第2のスイッチ素子としてのトラ
ンジスタSW2が並列に接続されており、このトランジ
スタSW2の導通により前記固定抵抗R3が選択的に短
絡されるものとなっている。
【0017】換言すれば前記固定抵抗R4は、第1のト
ランジスタSW1の導通(オン)/遮断(オフ)により
前記固定抵抗R3に対して選択的に並列接続されるよう
に設けられており、また固定抵抗R3,R4は、第2の
トランジスタSW2の導通(オン)/遮断(オフ)によ
り前記ブリッジ回路1に対して選択的に介挿されるよう
に設けられている。尚、これらのトランジスタSW1,
SW2は、後述する発熱温度切替手段によって選択的に
導通(オン)駆動されるものである。
【0018】ちなみにブリッジ回路1は、前記トランジ
スタSW1,SW2が共に遮断(オフ)状態にあると
き、ヒータ素子Rhに対して前記固定抵抗R1,R3が
直列に介挿されることから、その駆動回路はRh/(R
1+R3)=Rr/R2なるブリッジ平衡条件を満たす
ように動作する。そしてこの状態にて前記ヒータ素子R
hが、その周囲温度より一定温度だけ高い第1の温度T
1にて発熱駆動されるようになっている[通常動作モー
ド]。
【0019】これに対して第2のトランジスタSW2が
遮断(オフ)状態にあって、第1のトランジスタSW1
だけが導通(オン)すると、これによって前記固定抵抗
R4が前記固定抵抗R3に並列に接続される。従ってヒ
ータ素子Rhには並列接続された固定抵抗R3,R4と
固定抵抗R1とが直列に介挿される。従ってヒータ駆動
回路は、Rh/{R1+R3・R4/(R3+R4)}
=Rr/R2なるブリッジ平衡条件を満たすように動作
する。この場合、固定抵抗R3に対する固定抵抗R4の
並列接続によってヒータ素子Rhに直列に介挿される抵
抗値が低くなることから、前記ブリッジ駆動回路の上記
ブリッジ平衡条件を満たす動作によってヒータ素子Rh
への通電電流が抑えられる。この結果、その発熱温度は
前述した通常動作モード時よりも低い発熱温度T2に抑
えられる[第1の省電力モード]。
【0020】一方、前記第2のトランジスタSW2が導
通すると、第1のトランジスタSW1の導通/遮断状態
に拘わることなく固定抵抗R3が短絡され、前記ヒータ
素子Rhには固定抵抗R1だけが直列に介挿される。従
ってヒータ駆動回路は、Rh/R1=Rr/R2なるブ
リッジ平衡条件を満たすように動作する。この場合、上
述した第1の省電力モードよりも前記ヒータ素子Rhに
直列に介挿される抵抗値が低くなることから、前記ブリ
ッジ駆動回路の上記ブリッジ平衡条件を満たす動作によ
ってヒータ素子Rhへの通電電流が更に抑えられる。こ
の結果、ヒータ素子Rhの発熱温度が、前述した第1の
省電力モード時よりも更に低い温度T3に抑えられる
[第2の省電力モード]。
【0021】尚、第1のトランジスタSW1は、後述す
るように前記ヒータ素子Rhを温度T1に発熱させて流
量計測を行っている際、流体の流量に変動がないときに
導通(オン)駆動されて前記ヒータ素子Rhの発熱温度
を[T2]に低下させて省電力化を図るものである。また
第2のトランジスタSWは、流量がゼロのときに導通
(オン)駆動されて前記前記ヒータ素子Rhの発熱温度
を更に[T3]まで低下させて、更にその省電力化を図る
ものである。
【0022】ところで前記一対の温度センサRu,Rd
によりそれぞれ検出される温度の差から、これらの温度
センサRu,Rdを介して流れる流体の流量を検出する
流量検出回路は、一対の温度センサRu,Rdと一対の
固定抵抗Rx,Ryを用いて流量計測用のブリッジ回路
3を形成し、温度センサRu,Rdの抵抗値の変化に応
じたブリッジ出力電圧を、前記温度センサRu,Rdに
よりそれぞれ検出される温度の差に相当するセンサ出力
Voutとして検出するように構成される。
【0023】このようなセンサ出力Voutを入力するC
PU(演算処理回路)5は、概略的には上記センサ出力
Voutに相当する流量Qを求める流量算出手段6と、こ
の流量算出手段6にて求められた流量に応じて前述した
第1および第2のトランジスタSW1,SW2を選択的
に導通(オン)駆動して前記ヒータ素子Rhの発熱温度
を切り替える発熱温度切替手段7とを備える。
【0024】尚、前記CPU5は、例えばEEPROM
からなるメモリ8と、表示器9とを備えている。メモリ
8は、前記流量算出手段6における流量Qの算出に用い
る為の前記流体(ガス)の流量Qとセンサ出力Voutと
の関係を示す流量変換テーブル(図示せず)を記憶した
り、検出した流量Qの積算値(ガス使用量)を記憶する
等の役割を担う。また前記表示器9は、前記流量算出手
段6にて求められる流量Qや上記ガス使用量等を表示す
る役割を担う。
【0025】ここでこの熱式流量計が特徴とするところ
は、前記流量算出手段6が流量の変動の有無を判定する
流量変動判定手段6aを備えている点にある。この流量
変動判定手段6aは、該流量算出手段6にて逐次求めら
れる流量Qを監視し、その流量Qが一定時間に亘って所
定の変動幅の範囲内に維持されるとき、流量Qの変動が
ないと判断する機能を備えたものである。
【0026】一方、前記発熱温度切替手段7は、基本的
には前記流量算出手段6が備える流量変動判定手段6a
により流量変動がないと判断されたとき、前記第1のト
ランジスタSW1を導通(オン)駆動して前記ヒータ素
子Rhの発熱温度を[T1]から[T2]に切り替えて第1
の省電力モードを設定する機能を備える。また発熱温度
切替手段7は前記流量算出手段6により検出される流量
Qがゼロであるとき、前記第2のトランジスタSW2を
導通(オン)駆動して前記ヒータ素子Rhの発熱温度を
[T1]または[T2]から[T3]に切り替えて第2の省電
力モードを設定する機能を備える。同時に発熱温度切替
手段7は、第1または第2の省電力モードが設定されて
いる状態において前記流量変動判定手段6aによって流
量の変動が検出されたとき、上記省電力モードを解除す
る省電力モード解除手段7aを備える。この省電力モー
ド解除手段7aは、前述したトランジスタSW1,SW
2の導通(オン)駆動を停止させ、換言すればトランジ
スタSW1,SW2を共に遮断(オフ)動作させてヒー
タ素子Rhの駆動形態を通常動作モードに復帰させる役
割を担う。
【0027】即ち、発熱温度切替手段7は、通常動作モ
ードにおいてはヒータ素子Rhを所定の第1の発熱温度
T1で駆動する。そしてこのときに検出される流量に変
動がないとき、第1の省電力モードを設定して前記ヒー
タ素子Rhを前記第1の発熱温度T1よりも低い温度T
2で駆動してその省電力化を図り、更には流量がゼロの
ときには第2の省電力モードを設定して前記ヒータ素子
Rhを更に低い温度T3で駆動して、更にその省電力化
を図るものとなっている。そして省電力モードが設定さ
れているときに流量の変動があるとき、或いは流量がゼ
ロでなくなった場合には、解除手段7aにより速やかに
上記省電力モードを解除して通常動作モードに復帰させ
るものとなっている。
【0028】このような基本的な機能に加えて前記発熱
温度切替手段7は、一時復帰手段7bを備えている。こ
の一時復帰手段7bは、前述した第1の省電力モードが
設定されているとき、図2にその概念を示すように所定
の時間間隔毎に一時的に通常動作モードに復帰させ、前
記ヒータ素子Rhの発熱温度を第1の温度T1に戻して
前記流量算出手段6による流量計測を高精度に実行させ
る役割を担う。即ち、省電力モード時にはヒータ素子R
hの発熱温度が低いことから、高精度な流量計測を行う
ことが困難である。そこで一時復帰手段7bにおいては
省電力モードを設定した場合であっても所定の時間毎に
一時的に通常動作モードに設定することで、流量変動が
ないことを前提として設定される省電力モード時であっ
ても定期的にその流量を高精度に計測するものとなって
いる。
【0029】尚、このようにして流量変動がないことを
判定して省電力モードを設定した場合、前記流量算出手
段5aにおいては省電力モードの設定直前に求められて
いる流量Qを該省電力モード時に計測される流量Qと看
做して、その流量Qを積算するように構成することが望
ましい。このようにして計測流量値を積算すれば、省電
力モードの設定によってヒータ素子Rhを低い温度T2
で駆動している状態において検出される信頼性の低い計
測流量値を用いることがないので、その計測信頼性を十
分に高く維持することが可能となる。
【0030】また上述した如く所定の時間毎にヒータ素
子Rhの駆動条件を通常動作モードに戻し、この状態で
再度流量を計測し直すことにより、流量変動がないと看
做し得る僅かな範囲で流量が変動した場合にであって
も、その流量を正確に計測することが可能となる。従っ
てヒータ素子Rhの発熱温度を低い温度に設定してその
省電力化を図っても、省電力モード時における計測精度
を十分に高くすることができ、全体としてその計測精度
を損なうことがない。
【0031】図3は上述した処理機能を備えた熱式流量
計における全体的な処理手順の一例を示している。この
処理手順を簡単に説明すると、先ずヒータ素子Rhを正
規の流量計測時よりも低い温度T2,T3で発熱駆動す
る省電力電力モードで動作中であるか否かを判定する
[ステップS1]。そして省電力モードで動作していな
い場合には、つまりヒータ素子Rhを所定の温度T1で
発熱駆動する通常動作モードで動作しているときには、
そのときの前記検出回路によるセンサ出力Voutに従っ
てその流量Qを計測する[ステップS2]。そして計測
した流量Qが所定の時間に亘ってゼロであるか否かを判
定する[ステップS3]。そして流量Qがゼロである場
合には、前述した第2の省電力モードを設定した後[ス
テップS5]、前述したステップS1からの処理に戻
る。
【0032】これに対して流量Qがゼロでない場合に
は、次にその流量Qが安定しているか否かを判定し[ス
テップS6]、流量Qが安定していない場合、つまり流
量が変動している場合には、その動作モードを変更する
ことなくステップS1からの処理に戻る。尚、流量Qが
安定しているか否かは、前回計測された流量と今回計測
した流量との差(変動量)が所定の判定閾値を越えるか
否かを判定することによって行われる。
【0033】そして流量Qが安定している場合には、そ
の流量Qの変動が所定の時間に亘って所定の範囲内に収
まっているか否かを調べることで流量変動があるか否か
を判定し[ステップS4]、流量変動がゼロでない場合
には、そのまま前述したステップS1からの処理に復帰
する。これに対して流量変動がゼロである場合には、前
述した第1の省電力モードを設定し[ステップS7]、
この省電力モードの設定直前に検出されている流量を、
省電力モード時の検出流量とする[ステップS8]。
【0034】一方、省電力モードで動作中の場合には
[ステップS1]、先ず流量Qの確認を行うか否かを判
断する[ステップS9]。ちなみに省電力モード時の流
量確認は、例えば流量計測を所定の周期でサンプリング
して実行する場合には、2〜10サンプリングに1回の
割合で実行すれば十分である。そして流量確認を実行し
ない場合には、前回検出されている流量Qを今回の検出
流量として検出する[ステップS10]。しかし流量確
認を行う場合には、現在設定されている省電力モードを
一時的に解除し[ステップS11]、前述したように通
常動作モードに戻して流量計測を実行する[ステップS
12]。
【0035】しかる後、その流量が安定しているか否か
を調べ[ステップS13]、この時点においても流量が
安定している場合には、再び省電力モードを継続して設
定する[ステップS14]。しかし流量に変動がある場
合には、前述した省電力モードを解除し、改めて通常動
作モードを設定して流量の計測を行う[ステップS1
5,S16]。
【0036】かくして上述した如く流量が変動するか否
かを判定し、流量の変動がないときには省電力モードを
設定してヒータ素子Rhの発熱温度を低く設定し、これ
によってその消費電力を抑えるようにした熱式流量計に
よれば、ヒータ素子Rhにて無駄に消費される電力を大
幅に抑えることが可能となり、その全体的な省電力化を
図り得る。しかも省電力モードを設定した場合であって
も、ヒータ素子Rhを低い温度で発熱駆動しているの
で、流体の通流が始まったとき、つまりガスの使用が開
始されたときや、流量の変動があったときには、該ヒー
タ素子Rhの発熱温度を速やかに正規の発熱温度に戻す
ことができるので、計測遅れを生じることがなく、また
計測誤差が増大するような不具合を招来することがな
い。
【0037】また流量の変動がないことを条件として省
電力モードを設定した場合には、その直前の通常動作モ
ード時に計測された流量を、当該省電力モード時に計測
される流量としているので、省電力モードの設定に伴う
計測誤差が生じる虞がない。しかも省電力モードを設定
した際、所定の時間毎に一時的に通常動作モードに復帰
させて流体の流量を高精度に計測し、省電力モード時に
積算する計測流量を最新のデータに変更するので、この
点でもその計測精度を十分に高く維持することができ
る。この結果、省電力モードを設定してヒータ素子Rh
での消費電力を抑えた場合であっても、流量計測を高精
度に行うことができる。特に家庭用のガスメータにおい
ては、ガスの流量が一定時間に亘って殆ど変動しないこ
とが多いので、上述した省電力モードの設定による省電
力効果が大きい。更には深夜等においては一般的にガス
が長時間に亘って使用されることがないので、この点で
も大きな省電力効果を期待することができる等の実用上
多大なる効果が奏せられる。
【0038】尚、本発明は上述した実施形態に限定され
るものではない。例えば省電力モードを設定する際の判
定条件である、前述した流体の流量変動の許容幅や、そ
の計測時間については、その仕様に応じて定めればよい
ものである。またヒータ素子Rhの発熱駆動について
は、例えば1秒間隔等として設定される所定の時間毎に
周期的に実行し、このヒータ素子Rhの発熱駆動タイミ
ングに同期して流量計測をサンプリング的に実行するこ
とも可能である。このようにすれば、ヒータ素子Rhを
連続して発熱駆動しない分だけ、更にその消費電力を抑
えることが可能となる。その他、本発明はその要旨を逸
脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、流
量の変動がないとき、ヒータ素子の発熱温度を低くする
ので、該ヒータ素子の発熱駆動に要する電力を少なくす
ることができ、大幅にその省電力化を図り得る。しかも
省電力モードを設定してヒータ素子を低い温度で発熱駆
動している場合には、その直前の通常動作モード時に計
測された流量を、該省電力モード時での計測値として求
めるので、その計測精度を損なうことがない。また省電
力モードが長く続くような場合には、所定の時間毎に一
時的に通常動作モードを設定して流量を計測し直すの
で、この点でもその計測精度を十分に高く維持すること
ができる等の実用上多大なる効果が奏せられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る熱式流量計の要部概
略構成図。
【図2】図1に示す熱式流量計における省電力モードの
設定時における一時的な通常動作モードの設定と、その
流量計測の概念を示す図。
【図3】図1に示す熱式流量計における概略的な処理動
作の一例を示す図。
【図4】マイクロフローセンサの概略構成図。
【図5】従来の一般的なヒータ駆動回路と流量検出回路
の構成例を示す図。
【符号の説明】
Rh ヒータ素子 Ru 温度センサ(上流側) Rd 温度センサ(下流側) Rr 温度センサ(周囲温度計測用) 1 ブリッジ回路(ヒータ駆動用) 2 差動増幅器(ヒータ駆動回路) 3 ブリッジ回路(流量計測用) 4 差動増幅器 5 CPU 6 流量算出手段 6a 流量変動判定手段 7 発熱温度切替手段 7a 省電力モード解除手段 7b 一時復帰手段 8 メモリ 9 表示器

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒータ素子と、このヒータ素子を間にし
    て流体の通流方向にそれぞれ設けられた第1および第2
    の温度センサとを備えた熱式流量計であって、 前記ヒータ素子を発熱駆動するヒータ駆動回路と、 前記ヒータ素子の発熱時に前記第1および第2の温度セ
    ンサによりそれぞれ検出される温度の差から前記流体の
    流量を求める流量算出手段と、 前記ヒータ駆動回路により発熱駆動される前記ヒータ素
    子の発熱温度を、通常動作時にはその周囲温度よりも一
    定温度だけ高い第1の温度に設定すると共に、前記流量
    算出手段により求められる流量に変動がないときには、
    上記第1の温度よりも低く設定された第2の温度に切り
    替えて省電力モードを設定する発熱温度切替手段と、を
    具備したことを特徴とする熱式流量計。
  2. 【請求項2】 前記発熱温度切替手段は、前記ヒータ素
    子に直列に介挿される抵抗を切り替えて該ヒータ素子の
    発熱温度を可変設定するものである請求項1に記載の熱
    式流量計。
  3. 【請求項3】 前記流量算出手段は、流量が一定時間に
    亘って所定の変動幅の範囲内に維持されるとき、流量の
    変動がないと判断する流量変動判断手段を備えてなる請
    求項1に記載の熱式流量計。
  4. 【請求項4】 前記発熱温度切替手段は、前記省電力モ
    ードで前記ヒータ素子を発熱駆動している際、前記流量
    算出手段にて求められる流量の変動を監視し、流量の変
    動が検出されたときには前記省電力モードを解除する省
    電力モード解除手段を備えてなる請求項1に記載の熱式
    流量計。
  5. 【請求項5】 前記流量算出手段は、前記省電力モード
    が設定されたとき、該省電力モードの設定直前に計測さ
    れた流量をその省電力モードの設定期間に亘って積算す
    るものである請求項1に記載の熱式流量計。
  6. 【請求項6】 前記発熱温度切替手段は、前記省電力モ
    ードを設定したとき、所定の時間毎に一時的に該省電力
    モードを解除して通常動作モードに復帰させる一時復帰
    手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の熱式流
    量計。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010139283A (ja) * 2008-12-09 2010-06-24 Yazaki Corp 測定装置及びトリガ信号発生装置
JP2010139284A (ja) * 2008-12-09 2010-06-24 Yazaki Corp 測定装置及びトリガ信号発生装置
CN114569845A (zh) * 2016-09-16 2022-06-03 菲舍尔和佩克尔保健有限公司 具有多个温度点的热敏电阻器流量传感器

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