JP2001289682A - 流量計測装置及び、ガスメータ - Google Patents

流量計測装置及び、ガスメータ

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JP2001289682A
JP2001289682A JP2000109475A JP2000109475A JP2001289682A JP 2001289682 A JP2001289682 A JP 2001289682A JP 2000109475 A JP2000109475 A JP 2000109475A JP 2000109475 A JP2000109475 A JP 2000109475A JP 2001289682 A JP2001289682 A JP 2001289682A
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gas
flow rate
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measured
flow
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JP2000109475A
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English (en)
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Toshihiro Harada
鋭博 原田
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Yazaki Corp
Original Assignee
Yazaki Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 構造を簡単にして、コストダウンと図った流
量計測装置を提供することを第1の課題とする。消費電
力を低減し、かつ流量計測の誤差を低減も図ることがで
きる流量計測装置を提供することを第2の課題とする。 【解決手段】 第1の課題を解決するために、検出手段
5a−2が、温度センサ15により検出した温度を流用
して、ガスの再液化を検出する。第2の課題を解決する
ために、計測手段100が、所定精度で、ガス燃焼器に
供給されるガスの通過流量を計測する通常計測モード及
び、通常計測モードより高い精度で、通過流量を計測す
る再液化計測モードの内、何れか一方の計測モードが選
択可能である。計測モード選択手段5a−5が、検出手
段5a−2によって調整器から供給されるガスの温度に
基づき、ガスの再液化が検出されたとき、再液化計測モ
ードを選択し、検出されないとき、通常計測モードを自
動的に選択する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ガスボンベから
供給されるガスの再液化を検出する機能を備えた流量計
測装置、及び該流量計測装置を組み込んだガスメータに
関する。
【0002】
【従来の技術】ガスボンベによって提供されるガスを使
用する場合には、調整器によって高圧のガスを減圧した
後、この減圧した低圧のガスをガスメータに介してガス
機器へ供給するようになる。ガスメータは、ガスの使用
量を計測する機能を備えたものであるが、最新の高機能
タイプのものとしてマイクロコンピュータ(以下、マイ
コンという)を備えたものがある。
【0003】このマイコン式のガスメータは、内蔵され
た圧力センサによって、ガスメータの上流側及び、下流
側の圧力変化、及び圧力変化に伴うガス漏れなどの異常
を監視するようになっている。すなわち、最新式のガス
メータにおいては、ガスの使用量を計測することができ
ると共に、圧力に係わる異常を検出することができるよ
うになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のよう
なガスを供給する構造のものであっては、ガスボンベか
ら気化した高圧のガスが調整器に送られるが、この送ら
れる途中でガスが低温下にさらされると、ガスが再び液
化し、この際液化したガスが調整器に流入することにな
る。こうなると、調整器の出口に液状ガスが滞るため、
調整器より下流側の圧力が一時的に変動し、ガスを止め
たいときの閉塞圧力が規定値を上回ったりすることがあ
る。
【0005】このような現象は従来からよく知られてお
り、このため再液化現象が生じても調整器が損なわれな
いよう、又圧力変化が大きくならないような対策が十分
になされている。したがって、実際にガスを使用する上
では再液化現象が生じても全く問題がない。
【0006】しかし、最新式のガスメータを使用してい
る場合には、圧力に係わる異常を検出することができる
ようになっていることから、再液化現象によって生じた
圧力変動や閉塞圧力の増大を異常として検出してしまう
と言う問題があった。
【0007】そこで、再液化が生じたとき、調整器出口
のガスは、当該調整器での断熱膨張による冷却に加え
て、再液化したガスの気化潜熱によりさらに冷却される
に着目し、調整器内に温度センサを設けると共に、温度
センサが検出した調整器出口温度に基づき、再液化を検
出する機能をガスメータにさらに備え、再液化を検出し
たとき、圧力異常検出を停止していた。
【0008】しかしながら、調整器内に別途に温度セン
サを設ける必要があったり、温度センサとガスメータ内
のマイコンとを接続する信号線を調整器−ガスメータ間
で引き回さなければならず、構造が複雑となり、コスト
高となるという第1の課題があった。
【0009】また、ガスメータ内のガスの流量を計測す
る流量計測装置として、例えば熱式センサを使用した熱
式流量計測装置がある。熱式流量計測装置は、ガス流路
内を加熱するヒータと、ガス流路の上下流方向にそれぞ
れ設けられた温度センサとから流量センサを構成し、ヒ
ータの発熱する熱の上下流方向への伝達が流速の大きさ
によって変化することを利用して、ヒータの上下流に設
けた温度センサにより間欠的に検知した温度差からなる
物理量によって流速を間接的に測定するものである。
【0010】上述したような、流速に応じた物理量を間
欠的に計測する流量センサを組み込んだ流量計測装置に
おいて、上記ガスの再液化によって図9(a)に示すよ
うな圧力変動が生じると、この圧力変動の影響によりガ
ス流路中のガスが上流方向及び、下流方向に移動するた
め通過流量も図9(b)に示すように増減を繰り返し、
変動する。これに対して間欠的な計測が行われたりする
と、図9(c)に示すような通過流量が求められるよう
になり、ガスが全く使用されていない状態であってもタ
イミングAで計測された通過流量Taが積算されてしま
う。
【0011】また、上述したような通過流量の増減が繰
り返し行われると、近年のように、ガス漏洩検知機能と
それに連動したガス漏洩警報機能やガス供給遮断機能と
言った保安機能がガスメータに搭載されている場合に、
次のような問題が生じる。すなわち、実際にはガス漏洩
判定レベルを越えていないにも拘わらず計測のタイミン
グの関係からガス漏洩判定レベルを上回る流量がガスメ
ータにより求められて、ガス漏洩警報や供給遮断が誤っ
て実行されたり、反対に、実際にはガス漏洩判定レベル
を越えているにも拘わらず、計測のタイミングの関係か
らガス漏洩判定レベルを下回る流量がガスメータにより
求められ、ガスの漏洩警報や供給遮断の実行が遅れてし
まうと言う問題が生じる。
【0012】そこで、上述した問題を解決する流量計測
装置を組み込んだガスメータとして、以下に示すような
ものが考えられる。すなわち、図10に示すように、流
速に応じた物理量を間欠時間T1ごとにn1回計測し、
n1回計測した物理量の平均値を一定時間T2毎に算出
すると共に、平均値とガス流路の断面積と一定時間T2
とを乗ずることによりガス流路中のガスの通過流量を計
測する。以上のように、n1回計測された物理量の平均
値を取ることにより、脈流により通過流量が増減しても
増減が相殺されて正確な通過流量を計測することができ
る。
【0013】上述した平均値を取るガスメータは、上述
した従来に比べて流量計測精度が向上し、計測誤差が低
減する。しかしながら、従来では1回の計測で通過流量
を求められる所を、数回計測しなければ通過流量が求め
られないため上述した従来に比べ、大きな消費電力を消
費する。
【0014】そこで、計測した通過流量の変動を監視
し、所定値以上の流量変化が発生したときのみ、流量計
測装置測精度を向上させることが考えられる。しかしな
がら、再液化により生じる脈流は周期性がなく、上述し
たように流量変動をトリガとして流量検出精度を向上さ
せると、図11に示すように、実際には所定値以上の流
量変化が発生しているにも係わらず、計測のタイミング
によっては所定値以上の流量剣道を検出することができ
ず、脈流発生検出のタイミングが遅れ、脈流が発生して
いても、検出精度をすぐに向上することができないとい
う第2の課題があった。
【0015】そこで、本発明は、上記のような問題点に
着目し、構造を簡単にして、コストダウンと図った流量
計測装置及び、該流量計測装置を組み込んだガスメータ
を提供することを第1の課題とする。
【0016】本発明はまた、上記のような第2の問題点
に着目し、再液化を検出したと同時に、検出精度を向上
させることにより、消費電力を低減し、かつ流量計測の
誤差を低減も図ることができる流量計測装置及び、消費
電力を低減し、かつ流量計測の誤差を低減した通過流量
を正確に積算表示できるようにしたガスメータを提供す
ることを第2の課題とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記第1の課題を解決す
るためになされた請求項1記載の発明は、図1の基本構
成図に示すように、高圧のガスを供給するLPガスボン
ベと、該LPガスボンベから供給される高圧のガスを減
圧してガス燃焼器に供給する調整器とを備えるガス供給
システムに生じるガスの再液化を検出する機能を備えた
流量計測装置であって、前記ガス燃焼器に供給されるガ
スの通過流量を計測する計測手段100と、前記調整器
から供給されるガスの温度を検出する温度センサ15
と、該温度センサが検出した温度に基づき、前記計測し
た通過流量の前記調整器から供給されるガス温度に依存
する変動を補正する補正手段5a−1と、前記温度セン
サが検出した温度を流用して、ガスの再液化を検出する
検出手段5a−2とを備えることを特徴とする流量計測
装置に存する。
【0018】請求項1記載の発明によれば、計測手段1
00が、ガス燃焼器に供給されるガスの通過流量を計測
する。温度センサ15が、調整器から供給されるガスの
温度を検出する。補正手段5a−1が、温度センサ15
が検出した温度に基づき、計測した通過流量の調整器か
ら供給されるガス温度に依存する変動を補正する。検出
手段5a−2が、温度センサ15により検出した温度を
流用して、ガスの再液化を検出する。
【0019】従って、温度補償用に備えられた温度セン
サ15が検出した温度を流用して、ガスの再液化を検出
することにより、温度補償用と、ガスの再液化検出用と
別途に温度センサ15を設ける必要がない。しかも、流
量計測装置内に備えられた温度センサ15を流用するこ
とにより、流量計測装置内部に備えられた検出手段5a
−2と、温度センサ15とを接続する信号線を引き回す
必要なく、省線化を図ることができる。
【0020】請求項2記載の発明は、請求項1記載の流
量計測装置であって、前記調整器から供給されるガスの
圧力を検出する圧力センサ16と、該圧力センサが検出
した圧力に基づき、圧力異常を検出する異常検出手段5
a−3と、前記検出手段によってガスの再液化が検出さ
れたとき、前記異常検出手段による検出を停止する停止
手段5a−4とをさらに備えたことを特徴とする流量計
測装置に存する。
【0021】請求項2記載の発明によれば、圧力センサ
16が調整器から供給されるガスの圧力を検出する。異
常検出手段5a−3が、圧力センサ16が検出した圧力
に基づき、圧力異常を検出する。警報発生手段が、異常
検出手段5a−3により圧力異常が検出されたとき、そ
の旨を伝える警報を発生する。停止手段5a−4が、検
出手段5a−2によってガスの再液化が検出されたと
き、異常検出手段5a−3による検出を停止する。以上
のような構成によれば、ガスの再液化が検出されたと
き、停止手段5a−4が異常検出手段5a−3による検
出を停止することによって、ガスの再液化による圧力変
動を圧力異常と誤検出することがなくなる。
【0022】上記第2の課題を解決するためになされた
請求項3記載の発明は、高圧のガスを供給するLPガス
ボンベと、該LPガスボンベから供給される高圧のガス
を減圧してガス燃焼器に供給する調整器とを備えるガス
供給システムに生じるガスの再液化を検知する機能を備
えた流量計測装置であって、所定精度で、前記ガス燃焼
器に供給されるガスの通過流量を計測する通常計測モー
ド及び、該通常計測モードより高い精度で、前記通過流
量を計測する再液化計測モードの内、何れか一方の計測
モードが選択可能な計測手段100と、前記調整器から
供給されるガスの温度に基づき、ガスの再液化を検出す
る検出手段5a−2と、前記検出手段によりガスの再液
化が検出されたとき、前記再液化計測モードを選択し、
検出されなかったとき、通常計測モードを自動的に選択
する計測モード選択手段5a−5とさらに備えたことを
特徴とする流量計測装置に存する。
【0023】請求項3記載の発明によれば、計測手段1
00が、所定精度で、ガス燃焼器に供給されるガスの通
過流量を計測する通常計測モード及び、通常計測モード
より高い精度で、通過流量を計測する再液化計測モード
の内、何れか一方の計測モードが選択可能である。検出
手段5a−2が、調整器から供給されるガスの温度に基
づき、ガスの再液化を検出する。計測モード選択手段5
a−5が、検出手段5a−2によりガスの再液化が検出
されたとき、再液化計測モードを選択し、再液化が検出
されないとき、通常計測モードを自動的に選択する。
【0024】ところで、一般的に流量計測装置において
は、計測精度を向上すればするほど、消費電力が多くな
るという問題がある。しかし、ガスの再液化によって流
量変動が生じているときは計測精度を向上させて、計測
誤差を最小限に抑える必要がある。また、ガス再液化が
発生していないときは、計測精度を向上させなくても、
計測誤差が大きくなる可能性は少ない。
【0025】従って、調整器から供給されるガスの温度
に基づき、ガスの再液化を検出したとき、所定精度より
高い精度で、通過流量の計測をする再液化計測モードに
選択すれば、ガスの再液化が生じて、流量変動が発生し
たと同時に、流量計測装置測精度を高くすることができ
る。また、ガスの再液化を検出していないときは、再液
化計測モードより低い計測精度である通常計測モードが
選択されるため、再液化による脈流が生じていないにも
拘わらず、大きな電力を消費する高精度で通過流量を求
めることがなくなり、電力を抑えて正確に通過流量を計
測することができる。
【0026】請求項4記載の発明は、請求項3記載の流
量計測装置であって、前記温度センサは、前記計測した
通過流量の前記調整器から供給されるガス温度に依存す
る変動を補正する温度補償用に設けられた温度センサを
流用することを特徴とする流量計測装置に存する。
【0027】請求項4記載の発明によれば、温度センサ
15が、検出した通過流量の調整器から供給されるガス
温度に依存する変動を補正する温度補償用に設けられた
温度センサを流用するので、温度補償用と、ガスの再液
化検出用と別途に温度センサ15を設ける必要がない。
しかも、流量計測装置内に備えられた温度センサ15を
流用することにより、流量計測装置内部に備えられた検
出手段5a−2と、温度センサ15とを接続する信号線
を引き回す必要なく、省線化を図ることができる。
【0028】請求項5記載の発明は、請求項3又は4記
載の流量計測装置であって、前記通常計測モードは、ガ
ス流路中のガスの流速に応じて変化する物理量を、第1
の間欠時間ごとに所定回計測し、該所定回計測した物理
量の平均値に基づいた通過流量を一定時間毎に算出する
計測モードであり、前記再液化計測モードは、前記物理
量を、第1の間欠時間より短い第2の間欠時間ごとに所
定回計測し、該所定回計測した物理量の平均値に基づい
た通過流量を一定時間毎に算出する計測モードであるこ
とを特徴とする流量計測装置に存する。
【0029】請求項5記載の発明によれば、通常計測モ
ードが、ガス流路中のガスの流速に応じて変化する物理
量を、第1の間欠時間毎に所定回計測し、該所定回計測
した物理量の平均値に基づいた通過流量を一定時間毎に
算出する計測モードであり、再液化計測モードが、前記
物理量を、第1の間欠時間より短い第2の間欠時間毎に
所定回計測し、該所定回計測した物理量の平均値に基づ
いた通過流量を一定時間毎に算出する計測モードであ
る。
【0030】所定回計測した物理量の平均値を算出する
ことにより、流量変動発生時には、その変動が相殺され
る。ところで、流量変動の発生原因は、ガスの再液化だ
けでなく、ガスヒートポンプ(以下、GHPという)の
使用によっても生じる。GHPの使用による流量変動
は、ほとんどの場合、規則性があり、所定周期での脈流
が生じていることがわかっている。従って、所定周期よ
り小さい第1の間欠時間毎に物理量を計測し、その平均
値を算出すれば、流量変動が確実に相殺される。一方、
ガスの再液化による流量変動は、周期性がないため、よ
り計測精度を向上させ、第1の間欠時間より短い第2の
間欠時間毎に物理量を検出し、その平均値を算出しなけ
れば、流量変動が確実に相殺されない。
【0031】以上のことに着目し、再液化により流量変
動が生じているときは、間欠時間の短いモードにより通
過流量を計測すれば、再液化により流量変動が生じた場
合であってもガス計測の誤差を低減することができる。
また、ガスの再液化が検出していないときに、大きな電
力を消費する間欠時間の短いモードで通過流量の計測が
行われることがなくなり、電力を抑えて正確に通過流量
を計測することができる。
【0032】請求項6記載の発明は、請求項3又は4記
載の流量計測装置であって、前記通常計測モードは、ガ
ス流路中のガスの流速に応じて変化する物理量を、間欠
的に第1の所定回数計測し、該第1の所定回数計測した
物理量の平均値に基づいた通過流量を一定時間毎に算出
する計測モードであり、前記再液化計測モードは、前記
物理量を、間欠的に第1の所定回数より多い第2の所定
回数計測し、該第2の所定回数計測した物理量の平均値
に基づいた通過流量を一定時間毎に算出する計測モード
であることを特徴とする流量計測装置に存する。
【0033】請求項6記載の発明によれば、通常計測モ
ードが、ガス流路中のガスの流速に応じて変化する物理
量を、間欠的に第1の所定回数計測すると共に、該第1
の所定回数計測した物理量の平均値に基づいた通過流量
を一定時間毎に算出する計測モードである。再液化計測
モードが、前記物理量を、間欠的に第1の所定回数より
多い第2の所定回数計測すると共に、該第2の所定回数
計測した物理量の平均値に基づいた通過流量を一定時間
毎に算出する計測モードである。
【0034】所定回数計測した物理量の平均値を算出す
ることにより、流量変動発生時には、その変動が相殺さ
れる。ところで、流量変動の発生原因は、ガスの再液化
だけでなく、ガスヒートポンプ(以下、GHPという)
の使用によっても生じる。GHPの使用による流量変動
は、ほとんどの場合、規則性があり、所定周期での脈流
が生じることがわかっている。従って、所定周期より小
さい間欠時間毎に第1の所定回数物理量を計測し、その
平均値を算出すれば、流量変動が確実に相殺される。一
方、ガスの再液化による流量変動は、周期性がないた
め、より計測精度を向上させて、第1の所定回数より多
い第2の所定回数計測した物理量の平均値を算出しなけ
れば、流量変動が確実に相殺されない。
【0035】以上のことに着目し、再液化により流量変
動が生じているときは、計測回数の多いモードにより通
過流量を計測すれば、再液化により流量変動が生じた場
合であっても通過流量の誤差を低減することができる。
また、ガスの再液化が検出されていないときに、大きな
電力を消費する計測回数の多いモードで通過流量の計測
が行われることがなくなり、電力を抑えて正確に通過流
量を計測することができる。
【0036】請求項7記載の発明は、請求項5又は6記
載の流量計測装置であって、前記計測手段は、前記所定
回数計測した物理量に基づき、物理量の変化を監視する
と共に、前記所定値を超えた変化回数が一定回数以下で
あるとき、変化した物理量を除いた平均値を算出するこ
とを特徴とする流量計測装置に存する。
【0037】請求項7記載の発明によれば、計測手段1
00が、所定回数計測した物理量に基づき、物理量の変
化を監視し、所定値を超えた変化回数が一定回数以下で
あるとき、変化した物理量を除いた平均値を算出する。
従って、飛び抜けて大きかったり、小さかったりする物
理量を一定回数以下検出しても、その物理量を除いた平
均値を算出することができる。
【0038】請求項8記載の発明は、請求項5〜7何れ
か1項記載の流量計測装置であって、前記計測モード選
択手段は、前記再液化計測モードに選択されているとき
に、前記所定回数計測された物理量の変動が所定値以下
となった場合、前記通常計測モードを選択し直すことを
特徴とする流量計測装置に存する。
【0039】請求項8記載の発明によれば、計測モード
選択手段5a−5が、再液化計測モードに選択されてい
るときに、計測手段100により計測された通過流量の
変動が所定値以下となった場合、通常計測モードを選択
し直すので、再液化による流量変動が終了したとき、通
常計測モードに戻ることができる。
【0040】請求項9記載の発明は、請求項1又は2記
載の流量計測装置と、前記計測手段により計測した通過
流量を積算する流量積算手段5a−6と、該流量積算手
段により積算された通過流量を表示する表示手段7とを
備えることを特徴とするガスメータに存する。
【0041】請求項9記載の発明によれば、流量積算手
段5a−6が、請求項1又は2記載の流量計測装置が備
える計測手段100によって計測したガスの通過流量を
積算し、表示手段7が流量積算手段5a−6によって積
算した積算流量を表示するので、構造を簡単にして、コ
ストダウンを図った流量計測装置により計測した通過流
量を積算し、表示することができる。
【0042】請求項10記載の発明は、請求項3〜8何
れか1項記載の流量計測装置と、前記計測手段により計
測した通過流量を積算する流量積算手段5a−6と、該
流量積算手段5a−6により積算された通過流量を表示
する表示手段7とを備えることを特徴とするガスメータ
に存する。
【0043】請求項10記載の発明によれば、流量積算
手段5a−6が、請求項3〜8何れか1項記載の流量計
測装置が備える計測手段100によって計測したガスの
流量を積算し、表示手段7が流量積算手段5a−6によ
って積算した積算流量を表示するので、消費電力を低減
し、かつ計測誤差の低減を図った流量計測装置により計
測した正確な通過流量を積算し、表示することができ
る。
【0044】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図2は本発明の流量計測装置を組
み込んだガスメータを示している。図示のガスメータは
熱式として構成されており、流体であるガスを流すガス
メータ中の流路としてのガス流路に配設され、ガスの流
速に応じた信号を出力するマイクロフローセンサ1を有
する。
【0045】このマイクロフローセンサ1は、図3に示
すように、図3中断面で示すガス流路10の内壁に配設
されており、半導体基台11と、この半導体基台11上
に形成された不図示の薄膜層と、この薄膜層状に形成さ
れた温度に応じた熱起電力を発生するサーモパイル等の
温度センサ12、13及び、加熱用のヒータ抵抗器14
とを備えており、ガス流路10内を流れるガスの流れ方
向Dの上流側から温度センサ12、ヒータ抵抗器14、
温度センサ13の順に、流れ方向Dに沿って等間隔で配
列されている。マイクロフローセンサ1はまた、調整器
(図示せず)から供給されるガスの温度を計測する温度
センサ15とを備えている。
【0046】上述したヒータ抵抗器14は、図2に示す
ように、スイッチ2を介して電源3と接続されている。
電源3は、図4に示すようにバッテリ31及び、定電圧
回路33を有しており、バッテリ31からの電力の電圧
を定電圧回路33により所定の定電圧として出力するよ
うに構成され、スイッチ2はマイクロコンピュータ(以
下、μCOM)5からの制御信号S1の出力に応じてオ
ンして、ヒータ抵抗器14に電源3からの所定の定電圧
を印加する。すなわち、ヒータ抵抗器14は、μCOM
5からの制御信号S1に応じて出力される駆動パルスに
より通電され加熱する。なお、電源3としては、上述し
た定電圧制御の他に、定電流回路、定加温度、定温度等
いろいろな制御がある。
【0047】また、温度センサ12、13としてサーモ
パイルを使用したとき、それぞれ熱起電力は、図4の等
価回路図で示すように、非反転増幅回路17、18を介
して非反転増幅された後、差動増幅器19により互いの
差に応じた信号が出力されている。上記ガスメータはさ
らに、調整器から供給されるガス圧力を検出する圧力セ
ンサ16を更に備えている。
【0048】上述した構成のマイクロフローセンサ1の
原理について以下説明する。ヒータ抵抗器14は、μC
OM5からの制御信号S1の出力と同時に駆動パルスに
より通電され、所定時間の加熱が行われる。この結果、
ガス流路10にガスが流れていないときは、ヒータ抵抗
器14付近の気体に熱が伝わり、該ヒータ抵抗器14付
近の上流側、下流側の温度分布は対称分布になる。つま
り、温度センサ12、13の温度が等しい温度に上昇す
るため温度センサ12、13の熱起電力はほぼ等しくな
り差動増幅器19からの出力はほぼ0となる。
【0049】今、ヒータ抵抗器14が通電している間、
図3のガスの流れ方向Dにガスが流れると上流側は冷却
され降温する。一方、下流側はガスの流れを媒体してヒ
ータ抵抗器14から熱伝導が促進され昇温する。この結
果、ヒータ抵抗器14の上流側にある温度センサ12は
ガスにより降温されるため熱起電力が減少し、一方下流
側にある温度センサ13はガスにより昇温されるため熱
起電力が増加する。流速が増加すると、これに伴って上
述した降温分と昇温分も増加するので、温度センサ1
2、13の熱起電力の差である差動増幅器19からの出
力は流速に応じた出力となる。そして、このガスの流速
に応じたマイクロフローセンサ1の差動増幅器19から
の信号はアンプ6により増幅された後、μCOM5に供
給される。
【0050】上述したμCOM5は、プログラムに従っ
て各種の処理を行う中央処理ユニット(CPU)5a、
CPU5aが行う処理のプログラムなどを格納した読み
出し専用のメモリであるROM5b、CPU5aでの各
種の処理過程で利用するワークエリア、各種データを格
納するデータ格納エリアなどを有する読み出し書き込み
自在のメモリであるRAM5c及び、マイクロフローセ
ンサ1からの信号をアンプ6で増幅したガス流路10内
に流れるガスの流速に応じたアナログの増幅信号をサン
プリングしてディジタル値に変換するA/D変換器5d
などを内蔵し、これらが図示しないバスラインによって
相互接続されている。
【0051】μCOM5内のCPU5aは、間欠的に制
御信号S1を出力してヒータ抵抗器14を駆動パルスに
より通電し、A/D変換器5dに、通電により出力され
るガスの流速に応じたアンプ6からのアナログの増幅信
号のサンプリングを行わせると共に、増幅信号をデジタ
ル値に変換させることにより、ガスの流速に応じて変化
する物理量を計測する計測処理を行う。
【0052】CPU5aは、温度センサ15により検出
された調整器から供給されるガス温度に基づき、当該ガ
ス温度から一定温度だけヒータ抵抗器14の温度を上昇
させるようにヒータを制御することにより、ガス温度に
依存して変動する物理量の変動分を補正する補正処理
(=補正手段としての働き)を行う。
【0053】CPU5aは、温度センサ15が検出した
調整器から供給されるガス温度を流用して、ガスの再液
化を検出する検出処理を行う。以下、検出処理の詳細を
図5を参照して説明する。図5(a)に示すように、ガ
ス供給システムは、高圧ガスを供給するLPガスボンベ
80と、高圧配管部81を介してLPガスボンベ80か
ら供給された高圧ガスを減圧する調整器82と、調整器
82から供給されるガスの流量を計測するガスメータ8
3と、ガスを消費するガス燃焼器84とから構成されて
いる。
【0054】そして、ガスが使用されると、LPガスボ
ンベ80内のガス液体温度Tαは、使用温度、ガスの使
用状態により、高圧配管部81内でわずかに減圧され、
Tα>Tβ(=高圧配管部温度)となる。再液化は、T
α−Tβ≒2〜2.5度で生じることがわかっている。
【0055】そして、図5(b)に示すように、調整器
82の出口温度Tγでは、高圧ガスが減圧に伴う断熱膨
張により、温度がΔT10低下する。このとき、再液化
が生じていれば、再液化したガスの気化潜熱によりさら
にΔT20冷却され、調整器82の出口温度は急激に低
下することが考えられる。以上のことに着目し、検出処
理では、調整器82からガスメータ83に供給されるガ
ス温度=調整器の出口温度とし、温度センサ15が検出
したガス温度に基づき、急激な温度低下を検出して、再
液化を検出する。
【0056】このように補正処理用に備えられた温度セ
ンサ15が検出したガス温度を流用して、ガスの再液化
を検出することにより、温度補償用と、ガスの再液化検
出用と別途に温度センサを設ける必要がなく、部品点数
を減らしコストダウンを図ることができる。しかも、マ
イクロフローセンサ1内に備えられた温度センサ15を
流用することにより、ガスメータ内のCPU5aと、温
度センサ15とを接続する信号線を引き回す必要がな
く、省線化を図ることができ、構造が簡単となりさらな
るコストダウンを図ることができる。
【0057】CPU5aはさらに、圧力センサ16によ
り検出したガスの圧力に基づき、圧力異常を検出する異
常検出処理(=異常検出手段としての働き)と、検出処
理によってガスの再液化が検出されたとき、異常検出処
理を停止させる停止処理(=停止手段としての働き)
と、通常計測モード及び、再液化計測モードのうち、検
出処理により再液化が検出されたとき、再液化計測モー
ドを、検出されないとき、通常計測モードを選択して、
該選択された計測モードによる通過流量の計測を行わせ
る計測モード選択処理(=計測モード選択手段としての
働き)とを行う。
【0058】上記通常計測モードと、再液化計測モード
を図10の計測処理のタイミングチャートを参照して以
下説明する。なお、XはμCOM5内のA/D変換器5
dによるサンプリングのタイミングを示す。両者の計測
モードとも図10に示すように、間欠時間T1毎にn1
回計測した物理量の平均値を一定時間T2毎に算出し、
算出した平均値と、ガス流路10の断面積と、一定時間
T2とを乗じた値を通過流量として算出する。そして、
通常計測モードの間欠時間をT11(図示せず)、再液
化計測モードの間欠時間をT11より短いT12(図示
せず)に設定されている。このため、再液化計測モード
は、通常モードに比べて間欠時間を短く、計測精度を高
い。
【0059】上述した通常及び、再液化計測モードとも
に、n1回計測した物理量の平均値を算出することによ
り、流量変動発生時には、その変動が相殺される。とこ
ろで、流量変動の発生原因は、ガスの再液化だけでな
く、ガスヒートポンプ(以下、GHPという)の使用に
よっても生じる。GHPの使用による流量変動は一般的
に規則性があり、50msec〜100msec周期で変動す
る。従って、50msecより小さい間欠時間T11毎に物
理量を計測し、その平均値を算出すれば、流量変動が確
実に相殺されることがわかる。そこで、上記通常モード
の間欠時間T11は、50msecより短い時間に設定され
ている。
【0060】一方、ガスの再液化による流量変動は、周
期性がないため、再液化計測モードでは、より計測精度
を向上させて上記間欠時間T11より短い間欠時間T1
2毎に物理量を検出し、その平均値を算出するようにし
ている。
【0061】従って、ガスの再液化を検出していないと
きは、再液化計測モードより低い計測精度である通常計
測モードが選択されるため、再液化による脈流が生じて
いないにも拘わらず、大きな電力を消費する高精度で通
過流量を求めることがなくなり、電力を抑えて正確に通
過流量を計測することができる。しかも、検出処理は、
温度センサ15により検出した調整器から供給されるガ
ス温度に基づき、検出しているため、再液化が生じたと
同時に計測精度を高くすることができる。
【0062】さらに、CPU5aは、上述した処理の他
に、流量計測装置測処理によって求めた通過流量を積算
して積算流量を求める流量積算処理(=流量積算手段と
しての働き)、この流量積算処理によって求めた流量積
算値を表示する表示手段としての表示部7に表示させる
表示処理などを行う。
【0063】以上概略で説明した流量計測装置を組み込
んだガスメータの詳細な動作をCPU5aの処理手順を
説明する図6のフローチャートを参照して以下説明す
る。CPU5aは、例えば電池電源の投入によって動作
を開始し、図示しない初期ステップにおいて、μCOM
5内のRAM5cに形成した各種のエリアの初期設定を
行ってからその最初のステップ1に進む。
【0064】まず、温度センサ15によって温度を計測
する間隔を時間Aとして入力すると共に(ステップS
1)、再液化を判断するための基準温度差Bを入力する
(ステップS2)。次に、後述する流量計測装置測処理
で計測した通過流量又は、圧力センサ16により検出し
た圧力に基づいて、ガスが消費されているか否かを判断
する(ステップS3)。計測した通過流量が予め定めた
閾値以上であったり、検出した圧力が閾値以下であった
りして、ガスが消費されていると判断されたときは(ス
テップS3でYES)、温度センサ15によって調整器
から供給されるガス温度t1を検出する(ステップS
4)。
【0065】次に、時間Aが経過するのを待って(ステ
ップS5でYES)、再びガスが消費されているか否か
を判断する(ステップS6)。ガスが消費されていれば
(ステップS6でYES)、温度センサ15によって再
びガス温度t2が検出される(ステップS7)。
【0066】そして、温度差(t1−t2)と基準温度
差Bとを比較して、(t1−t2)>Bであれば、再液
化が検出されたとして、RAM5c内に形成された間欠
時間が格納されている間欠時間エリアT1にT12を代
入して、再液化計測モードを選択した後(ステップS
9)、ステップS3に戻る。一方、(t1−t2)>B
でなければ、再液化が検出されなかったとして、間欠時
間エリアT1にT11を代入して、通常計測モードを選
択した後(ステップS10)、次のステップに進む。
【0067】すなわち、ガスが再液化していると、調整
器では、気化潜熱及び、断熱膨張により冷却され、(t
1−t2)>Bの状態になり、再液化していなければ断
熱膨張のみで冷却されるため、(t1−t2)<=Bの
状態になる。従って、ステップS3〜ステップS8によ
り、CPU5aは再液化を検出する検出手段として働
く。
【0068】そして、ステップS11の異常圧力検出処
理においては、圧力センサ16によって供給圧力を計測
し、その値が適正値から逸脱することが度々発生した場
合に、その旨を伝える警報を発生する。次に、再びガス
が使用されているか否かを判断する。
【0069】その後、ガスが使用されている状態が継続
していれば(ステップS12でYES)、ステップS1
0に戻り異常圧力検出処理が繰り返し行われる。一方、
ガスの使用が停止されていれば(ステップS12でN
O)、異常閉塞圧力検出処理を行った後、ステップS3
に戻る(ステップS13)。異常閉塞圧力検出処理にお
いては、圧力センサによって圧力を計測し、その値が適
正値から逸脱することが度々発生した場合に、その旨を
伝える警報を発生する。
【0070】上述したように、ガスの再液化が検出され
たとき、異常圧力検出処理及び、異常閉塞圧力検出処理
に進まないことにより、ガスの再液化による圧力変動を
圧力異常と誤検出することがなくなるので、正確に異常
圧力を検出することができる。
【0071】また、CPU5aは、一定時間ごとに図7
に示す処理手順に従って、流量計測装置測処理を割り込
ませる。以下、この割込処理である流量計測処理につい
て説明する。流量計測処理が開始されると、まずマイク
ロフローセンサ1からのガスの流速に応じた信号をアン
プ6により増幅したアナログの増幅信号をA/D変換器
5dにより間欠時間エリアT1に格納された間欠時間毎
に、N回サンプリングすると共に、RAM5c内に設け
られたサンプリングエリア内に格納する(ステップS1
00〜104)。
【0072】その後、サンプリングエリア内に格納され
たN個のサンプリング値に基づいて、所定値以上の流量
変動が有ったか否かを判断する(ステップS105)。
所定値以上の流量変動がなければ(ステップS105で
NO)、間欠時間エリアT1にT12が格納されてい
て、再液化計測モードに選択されているかを判断する
(ステップS106)。再液化モードに選択されていた
ときは(ステップS106でYES)、再液化による流
量変動はなくなったとして、間欠時間エリアT1にT1
1を格納して、通常計測モードに選択する(ステップS
107)。
【0073】次に、サンプリングエリア内に格納された
N個のサンプリング値の平均値を算出する(ステップS
108)。一方、ステップS105で、所定値以上の流
量変動があれば(ステップS105でYES)その流量
変動が1回で有るか否かを判断する(ステップS10
9)。流量変動回数が図8(b)に示すように、1回で
有れば、変動した物理量Fを除いたN−1個のサンプリ
ング値の平均値を算出する(ステップS110)。この
ように、飛び抜けて大きかったり、小さかったりする物
理量を1個だけ検出しても、その物理量を除いた平均値
を算出することができ、より一層計測誤差を低減するこ
とができる。
【0074】また、流量変動回数が図8(a)に示すよ
うに、1回以上あれば、N個全てのサンプリング値の平
均値を算出する(ステップS108)。その後、算出し
た平均値と、ガス流路10の断面積と、一定時間とを乗
じて通過流量を算出すると共に(ステップS111)、
算出した通過流量を積算して、表示部7に表示して、割
込処理を終了しリターンする(ステップS112)。以
上のフローチャートから明らかなように、マイクロフロ
ーセンサ1とCPU5aとで計測手段を構成している。
【0075】上述したように、再液化計測モードに設定
しているとき、流量変動が発生していなければ、サンプ
リング時間をT11に戻すことにより、再液化が終了し
たことを検出して、再液化による流量変動が生じていな
いときは、間欠時間T1が長い通常計測モードに戻すこ
とができるので、より一層消費電力を低減することがで
きる。
【0076】なお、上述した実施例では、通常計測モー
ドより、間欠時間を短くして計測精度を向上したものを
再液化計測モードとしていたが、例えば、サンプリング
回数Nを通常モードより多くして、計測精度を向上した
ものを再液化計測モードとしてもよい。
【0077】また、上述した実施例では、通常計測モー
ドも、再液化計測モードも両者とも複数回計測した物理
量の平均値に基づき、通過流量を算出していたが、例え
ば、GHPが自宅や、隣家で使用されていないことが予
めわかっていた場合には、一定時間毎に1回計測した物
理量に基づき、通過流量を算出するものを通常計測モー
ドにしてもよい。
【0078】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によれば、温度補償用に備えられた温度センサが検出
した温度を流用して、ガスの再液化を検出することによ
り、温度補償用と、ガスの再液化検出用と別途に温度セ
ンサを設ける必要がない。しかも、流量計測装置内に備
えられた温度センサを流用することにより、流量計測装
置内部に備えられた検出手段と、温度センサとを接続す
る信号線を引き回す必要なく、省線化を図ることができ
るので、構成を簡単にしてコストダウンを図ることがで
きる流量計測装置を得ることができる。
【0079】請求項2記載の発明によれば、ガスの再液
化が検出されたとき、停止手段が異常検出手段による検
出を停止することによって、ガスの再液化による圧力変
動を圧力異常と誤検出することがなくなるので、正確に
異常圧力を検出することができる流量計測装置を得るこ
とができる。
【0080】請求項3記載の発明によれば、調整器から
供給されるガスの温度に基づき、ガスの再液化を検出し
たとき、所定精度より高い精度で、通過流量の計測をす
る再液化計測モードに選択すれば、ガスの再液化が生じ
て、流量変動が発生したと同時に、流量計測装置測精度
を高くすることができる。また、ガスの再液化を検出し
ていないときは、再液化計測モードより低い計測精度で
ある通常計測モードが選択されるため、再液化による脈
流が生じていないにも拘わらず、大きな電力を消費する
高精度で通過流量を求めることがなくなり、電力を抑え
て正確に通過流量を計測することができるので、消費電
力を低減し、かつ計測誤差の低減を図った流量計測装置
を得ることができる。
【0081】請求項4記載の発明によれば、温度補償用
と、ガスの再液化検出用と別途に温度センサを設ける必
要がない。しかも、流量計測装置内に備えられた温度セ
ンサを流用することにより、流量計測装置内部に備えら
れた検出手段と、温度センサとを接続する信号線を引き
回す必要なく、省線化を図ることができるので、構成を
簡単にしてコストダウンを図ることができる流量計測装
置を得ることができる。
【0082】請求項5記載の発明によれば、再液化によ
り流量変動が生じているときは、間欠時間の短いモード
により通過流量を計測すれば、再液化により流量変動が
生じた場合であってもガス計測の誤差を低減することが
できる。また、ガスの再液化が検出していないときに、
大きな電力を消費する間欠時間の短いモードで通過流量
の計測が行われることがなくなり、電力を抑えて正確に
通過流量を計測することができるので、消費電力を低減
し、かつ計測誤差の低減を図った流量計測装置を得るこ
とができる。
【0083】請求項6記載の発明によれば、再液化によ
り流量変動が生じているときは、計測回数の多いモード
により通過流量を計測すれば、再液化により流量変動が
生じた場合であっても通過流量の誤差を低減することが
できる。また、ガスの再液化が検出されていないとき
に、大きな電力を消費する計測回数の多いモードで通過
流量の計測が行われることがなくなり、電力を抑えて正
確に通過流量を計測することができるので、消費電力を
低減し、かつ計測誤差の低減を図った流量計測装置を得
ることができる。
【0084】請求項7記載の発明によれば、飛び抜けて
大きかったり、小さかったりする物理量を一定回数以下
検出しても、その物理量を除いた平均値を算出すること
ができるので、より一層計測誤差を低減することができ
る流量計測装置を得ることができる。
【0085】請求項8記載の発明によれば、再液化によ
る流量変動が終了したとき、通常計測モードを選択する
ことができるので、より一層消費電力の低減を図った流
量計測装置を得ることができる。
【0086】請求項9記載の発明によれば、構造を簡単
にして、コストダウンを図った流量計測装置により計測
した通過流量を積算し、表示することができるので、コ
ストダウンを図ったガスメータを得ることができる。
【0087】請求項10記載の発明によれば、消費電力
を低減し、かつ計測誤差の低減を図った流量計測装置に
より計測した正確な通過流量を積算し、表示することが
できるので、消費電力を低減し、かつ流量計測の誤差を
低減した通過流量を正確に積算表示できるようにしたガ
スメータを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の流量計測装置を組み込んだガスメータ
の基本構成図を示すブロック図である。
【図2】本発明の流量計測装置を組み込んだガスメータ
の一実施の形態を示す図である。
【図3】図2のマイクロフローセンサの詳細を示す図で
ある。
【図4】図2のマイクロフローセンサの詳細を示す回路
図である。
【図5】ガスの再液化について説明するための図である
【図6】図2のマイクロコンピュータを構成するCPU
の処理手順を示すためのフローチャートである。
【図7】図2のマイクロコンピュータを構成するCPU
の処理手順を示すためのフローチャートである。
【図8】流量計測処理について説明するための図であ
る。
【図9】従来の流量計測装置及び電子式ガスメータの問
題点を説明するための図である。
【図10】物理量の計測タイミングを示す図である。
【図11】従来の流量計測装置及び電子式ガスメータの
問題点を説明するための図である。
【符号の説明】
80 LPガスボンベ 84 ガス燃焼器 82 調整器 100 計測手段 15 温度センサ 5a−1 補正手段(CPU) 5a−2 検出手段(CPU) 16 圧力センサ 5a−3 異常検出手段(CPU) 5a−4 停止手段(CPU) 5a−5 計測モード選択手段(CPU) 5a−6 流量積算手段(CPU) 7 表示手段(表示部)

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高圧のガスを供給するLPガスボンベ
    と、該LPガスボンベから供給される高圧のガスを減圧
    してガス燃焼器に供給する調整器とを備えるガス供給シ
    ステムに生じるガスの再液化を検出する機能を備えた流
    量計測装置であって、 前記ガス燃焼器に供給されるガスの通過流量を計測する
    計測手段と、 前記調整器から供給されるガスの温度を検出する温度セ
    ンサと、 該温度センサが検出した温度に基づき、前記計測した通
    過流量の前記調整器から供給されるガス温度に依存する
    変動を補正する補正手段と、 前記温度センサが検出した温度を流用して、ガスの再液
    化を検出する検出手段とを備えることを特徴とする流量
    計測装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の流量計測装置であって、 前記調整器から供給されるガスの圧力を検出する圧力セ
    ンサと、 該圧力センサが検出した圧力に基づき、圧力異常を検出
    する異常検出手段と、 前記検出手段によってガスの再液化が検出されたとき、
    前記異常検出手段による検出を停止する停止手段とをさ
    らに備えたことを特徴とする流量計測装置。
  3. 【請求項3】 高圧のガスを供給するLPガスボンベ
    と、該LPガスボンベから供給される高圧のガスを減圧
    してガス燃焼器に供給する調整器とを備えるガス供給シ
    ステムに生じるガスの再液化を検知する機能を備えた流
    量計測装置であって、 所定精度で、前記ガス燃焼器に供給されるガスの通過流
    量を計測する通常計測モード及び、該通常計測モードよ
    り高い精度で、前記通過流量を計測する再液化計測モー
    ドの内、何れか一方の計測モードが選択可能な計測手段
    と、 前記調整器から供給されるガスの温度に基づき、ガスの
    再液化を検出する検出手段と、 前記検出手段によりガスの再液化が検出されたとき、前
    記再液化計測モードを選択し、検出されなかったとき、
    通常計測モードを自動的に選択する計測モード選択手段
    とをさらに備えたことを特徴とする流量計測装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の流量計測装置であって、 前記温度センサは、前記計測した通過流量の前記調整器
    から供給されるガス温度に依存する変動を補正する温度
    補償用に設けられた温度センサを流用することを特徴と
    する流量計測装置。
  5. 【請求項5】 請求項3又は4記載の流量計測装置であ
    って、 前記通常計測モードは、ガス流路中のガスの流速に応じ
    て変化する物理量を、第1の間欠時間ごとに所定回計測
    し、該所定回計測した物理量の平均値に基づいた通過流
    量を一定時間毎に算出する計測モードであり、 前記再液化計測モードは、前記物理量を、第1の間欠時
    間より短い第2の間欠時間ごとに所定回計測し、該所定
    回計測した物理量の平均値に基づいた通過流量を一定時
    間毎に算出する計測モードであることを特徴とする流量
    計測装置。
  6. 【請求項6】 請求項3又は4記載の流量計測装置であ
    って、 前記通常計測モードは、ガス流路中のガスの流速に応じ
    て変化する物理量を、間欠的に第1の所定回数計測し、
    該第1の所定回数計測した物理量の平均値に基づいた通
    過流量を一定時間毎に算出する計測モードであり、 前記再液化計測モードは、前記物理量を、間欠的に第1
    の所定回数より多い第2の所定回数計測し、該第2の所
    定回数計測した物理量の平均値に基づいた通過流量を一
    定時間毎に算出する計測モードであることを特徴とする
    流量計測装置。
  7. 【請求項7】 請求項5又は6記載の流量計測装置であ
    って、 前記計測手段は、前記所定回数計測した物理量に基づ
    き、物理量の変化を監視すると共に、前記所定値を超え
    た変化回数が一定回数以下であるとき、変化した物理量
    を除いた平均値を算出することを特徴とする流量計測装
    置。
  8. 【請求項8】 請求項5〜7何れか1項記載の流量計測
    装置であって、 前記計測モード選択手段は、前記再液化計測モードに選
    択されているときに、前記所定回数計測された物理量の
    変動が所定値以下となった場合、前記通常計測モードを
    選択し直すことを特徴とする流量計測装置。
  9. 【請求項9】 請求項1又は2記載の流量計測装置と、 前記計測手段により計測した通過流量を積算する流量積
    算手段と、 該流量積算手段により積算された通過流量を表示する表
    示手段とを備えることを特徴とするガスメータ。
  10. 【請求項10】 請求項3〜8何れか1項記載の流量計
    測装置と、 前記計測手段により計測した通過流量を積算する流量積
    算手段と、 該流量積算手段により積算された通過流量を表示する表
    示手段とを備えることを特徴とするガスメータ。
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CN105179946A (zh) * 2015-08-12 2015-12-23 成都国光电子仪表有限责任公司 一种基于流量计算机的多点监测系统
CN105181059A (zh) * 2015-08-12 2015-12-23 成都国光电子仪表有限责任公司 一种具有良好系统稳定性的流量计量站系统
CN118010120A (zh) * 2024-04-10 2024-05-10 成都锦城学院 一种流量监测装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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