JP2003121064A - 冷蔵庫 - Google Patents

冷蔵庫

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JP2003121064A
JP2003121064A JP2001312146A JP2001312146A JP2003121064A JP 2003121064 A JP2003121064 A JP 2003121064A JP 2001312146 A JP2001312146 A JP 2001312146A JP 2001312146 A JP2001312146 A JP 2001312146A JP 2003121064 A JP2003121064 A JP 2003121064A
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司 宅島
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和也 樋上
Akira Nakano
明 中野
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宗登 山田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 冷蔵庫本体に関し、結露を防止しつつ庫内へ
の熱負荷侵入を低く抑制し省エネルギーを図る。 【解決手段】 前面フランジ12a、前面フランジ折り
返し部12b、裏面フランジ12c、第2フランジ12
d、第2フランジ延出部12eで形成される2重フラン
ジ12gの形状の内箱に対する投影長さaを15mm以
下とすることで、庫内侵入熱の低減による省エネルキ化
と断熱箱体2の強度を確保する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷蔵庫開口周縁部
の構成に関するものである。
【0002】
【従来の技術】冷蔵庫は、食品の種類や保存期間によっ
て分類保存し得るように、冷蔵庫本体の庫内を冷蔵室、
冷凍室及び野菜室等に区画しており、その開放前面を単
一または複数の扉によって開閉できるように構成されて
いる。また、冷蔵庫本体は庫内を構成する内箱と、外殻
を構成する外箱とを嵌合し、これによって内箱と外箱間
に形成された空間部に発泡断熱材を充填封入することに
より断熱性を確保しており、一方、扉は閉じた状態にお
いて、冷蔵庫本体の開放前面に形成されている周縁部に
接する内面側に、庫内を密閉するためのパッキンを設け
ることにより庫内冷気の漏出及び外気の進入を防止して
いる。
【0003】しかしながら、上記のような構成の一般的
な冷蔵庫の場合、閉じた状態において扉パッキンと接す
る冷蔵庫本体前面の周縁部は左右側面や後面などと比較
して断熱性が悪い上、扉パッキンの気密性能程度では、
庫内の冷気の漏出を完全に防止することができないた
め、常に低温状態にある。このため例えば梅雨時のよう
な高湿度状況下では、扉やその周辺部分に結露を生じて
汗をかいたような状態となり、場合によっては結露した
水滴が冷蔵庫本体の側面等を伝って流れ落ち、冷蔵庫が
設置されている台所等の床を濡らしてしまうといった不
具合があった。
【0004】このような不具合を改善するために、従来
の冷蔵庫としては、特開平8−136110号公報に示
されているように扉や、扉と接する冷蔵庫本体の開放前
面側に設けられた周縁部に電気ヒーターを内装し、この
電気ヒーターに通電することによって扉やその周辺の冷
蔵庫本体側部分の温度低下による結露の発生を防止して
いた。また、これとは別の方法として、冷蔵庫庫内を冷
却する冷凍サイクルにおける高温高圧側パイプを、冷蔵
庫本体の前面周縁部に配管することにより、冷却運転時
にパイプを通る高温高圧ガスによって前面周縁部の表面
温度を上昇させ、結露を防止したものもある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、いずれの場合
も冷蔵庫表面の結露は防止できるが、必要以上に前面周
縁部を加熱してしまう。このとき、その熱は冷蔵庫の鋼
板で成形されている外箱の前面部のフランジから冷蔵庫
内に熱が侵入することにより冷却負荷が増大し、圧縮機
の運転率の増加・冷却システム効率の低下などに影響
し、消費電力量の増加、しいてはエネルギーを非効率に
消費している。
【0006】本発明は従来の課題を解決するものであ
り、冷蔵庫庫内への熱侵入負荷を小さくし省エネルギー
を図ることを目的とする。また、断熱性能を向上させた
ことにより冷蔵庫前面周縁部の温度低下を防ぎ冷蔵庫周
縁部の温度を上昇させ、結露を防止することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
の発明は、庫内を構成する内箱と、冷蔵庫の外表面を形
成する外箱と、前記内箱と外箱の空間に充填された発泡
断熱材と、前記外箱の前面開口縁に内側へ折り曲げた前
面フランジと、前面フランジ折り返し部と、前面フラン
ジの裏側に折り返した裏面フランジと、この裏面フラン
ジより連続して形成した第2フランジと、裏面フランジ
と第2フランジとで形成する内箱挿入部と、第2フラン
ジに連続して形成した第2フランジ延出部とからなる2
重フランジ構造を形成している冷蔵庫において、前記2
重フランジの形状は内箱に対する投影長さを15mm以
下としたものであり、第2フランジ延出部が発泡断熱材
内で強固に固定されることで、冷蔵庫本体の強度を確保
しながら、第2フランジを介して外箱から冷蔵庫庫内側
の内箱への熱伝導による熱侵入を低減することができ、
消費電力量の低減および外箱前面周縁部の庫内からの冷
却作用低減による結露の防止ができる。
【0008】本発明の請求項2に記載の発明は、請求項
1に記載の発明において、内箱の庫内側表面と2重フラ
ンジの最短距離を7mm以上離すことにより、冷蔵庫本
体の強度を確保しながら、確実に2重フランジと外箱の
間に断熱材が充填され、2重フランジから内箱への熱伝
導による熱侵入をさらに低減できる。とともに外箱前面
周縁部の庫内からの冷却作用を低減できる。
【0009】本発明の請求項3に記載の発明は、請求項
1または請求項2に記載の発明において、外箱と2重フ
ランジとの空間に放熱用パイプあるいは発汗防止用ヒー
タを挿入・固定したものであり、発汗防止用の熱源を前
面フランジ部に装着した場合においても、発汗防止用の
熱が庫内に熱伝導することを低減し、かつ外箱表面の温
度を発汗しない程度に高く保つことができ、省エネルギ
ーと結露防止が実現できる。
【0010】本発明の請求項4に記載の発明は、請求項
1または請求項2に記載の発明において、裏面フランジ
に対向して内箱に設けた内箱樋状溝と、裏面フランジと
前記内箱樋状溝との空間に放熱用パイプあるいは発汗防
止用ヒータを挿入・固定したものであり、発汗防止用の
熱源を裏面フランジ部に装着した場合においても、発汗
防止用の熱が庫内に熱伝導することを低減し、かつ外箱
表面の温度を発汗しない程度に高く保つことができ、省
エネルギーと結露防止が実現できる。
【0011】本発明の請求項5に記載の発明は、請求項
1から請求項4のいずれか一項に記載の発明において、
外箱と第2フランジが接する2重フランジ構造を形成し
ているものであり、第2フランジの内箱挿入部の幅を大
きくとれ、内箱挿入が確実となるとともに、第2フラン
ジ延出部の位置を内箱の面から更に離すことが可能とな
り更なる庫内への熱侵入低減と前面フランジの結露防止
作用が高まる。
【0012】本発明の請求項6に記載の発明は、請求項
1から請求項5のいずれか一項に記載の発明において、
第2フランジ延出部の位置が、前面フランジ折り返し部
より庫内側に位置するものであり、第2フランジの内箱
挿入部の幅を大きくとれ、内箱挿入が確実となるととも
に、前面フランジから庫内への熱侵入低減と前面フラン
ジの結露防止作用が高まる。
【0013】本発明の請求項7に記載の発明は、請求項
1から請求項5のいずれか一項に記載の発明において、
第2フランジ延出部の位置が、前面フランジ折り返し部
より庫外側に位置するものであり、第2フランジ延出部
の位置を内箱の面から更に離すことが可能となり更なる
庫内への熱侵入低減と前面フランジの結露防止作用が高
まる。
【0014】本発明の請求項8に記載の発明は、請求項
1から請求項7のいずれか一項に記載の発明において、
冷蔵庫本体側面と天面に熱伝導率が0.004W/mK以
下の真空断熱材が配設されており、2重フランジ構造の
熱侵入低減効果に加え、高性能真空断熱材を適用するこ
とにより庫内への熱侵入を更に低減できる。
【0015】本発明の請求項9に記載の発明は、請求項
8に記載の発明において、第2フランジ延出部と前記真
空断熱材の最短距離が5mm以上30mm以下としたも
のであり、第2フランジ延出部が真空断熱材と接触、破
損することを防止するとともに、真空断熱材の配設効果
を高めることができる。
【0016】本発明の請求項10に記載の発明は、請求
項8または請求項9に記載の発明において、第2フラン
ジ延出部が前面開口部の方向に屈曲したものであり、第
2フランジの端面が前面開口部の方向に丸められている
ことにより、真空断熱材配設時の破損を防止できる。
【0017】本発明の請求項11に記載の発明は、請求
項8から請求項10のいずれか一項に記載の発明におい
て、第2フランジ延出部と内箱の間に真空断熱材を延在
したものであり、第2フランジから庫内への熱侵入を更
に低減できる。
【0018】本発明の請求項12に記載の発明は、請求
項1から請求項11のいずれか一項に記載の発明におい
て、第2フランジ延出部の形状は冷蔵庫本体上下方向で
異なる長さとしたものであり、構造的に強度が必要な部
分に応じて、第2フランジ延出部の長さを設定でき、強
度と庫内への熱侵入低減を両立しながら自由度の高い設
計が可能となる。
【0019】本発明の請求項13に記載の発明は、請求
項12に記載の発明において、第2フランジ延出部の形
状を異なる長さとするとき、線形に変化させるものであ
り、線形に変化させることにより外箱の第2フランジ延
出部の加工方法が簡易になり、設備投資、生産コストを
抑えることができる。
【0020】本発明の請求項14に記載の発明は、請求
項12に記載の発明において、第2フランジ延出部の形
状を異なる長さとするとき、冷蔵庫の庫内温度帯により
変化させるものであり、温度的に熱侵入低減効果が必要
な部分に応じて、第2フランジ延出部の長さを設定で
き、強度と庫内への熱侵入低減を両立しながら自由度の
高い設計が可能となる。
【0021】本発明の請求項15に記載の発明は、請求
項14に記載の発明において、冷蔵温度帯に比べ、冷凍
温度帯の第2フランジ延出部の長さを短くするものであ
り、冷蔵庫全体の前面開口部の強度を確保しながら、周
囲温度との温度差の大きい冷凍温度帯の第2フランジ延
出部の長さを短くすることで熱侵入低減効果を高めるこ
とができる。
【0022】本発明の請求項16に記載の発明は、請求
項12に記載の発明において、第2フランジ延出部の形
状を異なる長さとするとき、前面開口部に対応する冷蔵
庫の扉の開閉形態により変化させるものであり、冷蔵庫
の扉の支持部を介して前面開口部にかかる荷重に応じ
て、第2フランジ延出部の長さを設定でき、強度と庫内
への熱侵入低減を両立しながら自由度の高い設計が可能
となる。
【0023】本発明の請求項17に記載の発明は、請求
項16に記載の発明において、引き出し式扉に比べ、ヒ
ンジ式扉の第2フランジ延出部の長さを長くするもので
あり、前面開口部にかかる荷重が大きくなるヒンジ式扉
に対応する前面開口部の第2フランジ延出部の長さを長
くすることで、冷蔵庫全体として庫内への熱侵入低減を
図りながら強度を確保することができる。
【0024】本発明の請求項18に記載の発明は、請求
項1から請求項17のいずれか一項に記載の発明におい
て、第2フランジ延出部の任意の個所にスリットを複数
設けることにより伝熱面積減少に伴う熱伝導抑制効果と
スリット箇所にウレタンがかみこむことにより強度の向
上が図れる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明による冷蔵庫の実施
の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0026】(実施の形態1)図1は、本発明の実施の
形態1による冷蔵庫の外観図である。図2は同実施の形
態の正面図、図3は、同実施の形態の冷蔵庫前面周縁部
要部平面断面図、図4に2重フランジの内箱に対する投
影長さと侵入熱量の関係、図5に第2フランジと内箱の
間隔による侵入熱量の関係、図6に高温高湿を想定した
時の冷蔵庫前面周縁部の表面温度を示す。
【0027】図1から図3において、1は冷蔵庫、2は
断熱箱体、3、4は冷蔵庫本体を区画する上部仕切体、
下部仕切体であり、上部に冷蔵室5、中央部に野菜室
6、下部に冷凍室7を区画形成している。8は冷蔵室5
の前面開口部にヒンジによって取付けた回転式の冷蔵室
扉、9は野菜室6の前面開口部に取付けた引き出し式の
野菜室扉、10は冷凍室7の前面開口部に取付けた引き
出し式の冷凍室扉である。
【0028】冷蔵庫本体2は冷蔵庫庫内を構成する内箱
11と、外殻を構成する外箱12とを嵌合し、これによ
って内箱11と外箱12間に形成された空間部13に発
泡断熱材14を充填封入することにより断熱性を確保し
ている。一方、扉6,7,8は閉じた状態において、断
熱箱体2の開放前面周縁部15に、庫内を密閉するため
のパッキンを設けることにより庫内冷気の漏出及び外気
の進入を防止している。
【0029】内箱11の作製方法としては、例えばAB
S樹脂の平板を真空成型法によって、所要の箱型状に一
体成型する方法がある。樹脂成型品として一体成型され
た内箱11にはそれ自体の強度を保つため、外周部全周
に亙って溝形状に加工した縁部分が形成されている。す
なわち、図3に示すように、内箱11には開放前面を囲
むように周縁部11aが形成されている。この前面周縁
部11aは内箱主壁部11bの前端縁からL字状に屈曲
するもので、前述のように該主壁部11bとともに内側
に開放する内箱樋状溝11cを構成している。
【0030】外箱12は板金材等を曲げ加工して形成さ
れているが、内箱11と同様に開放前面を囲むように前
面フランジ12aが形成されている。そして内側に前面
フランジ12aから連続して前面フランジ折り返し部1
2b、前面フランジの裏側に折り返した裏面フランジ1
2c、この裏面フランジ12cより連続して形成した第
2フランジ12d、第2フランジ12dに連続して形成
した第2フランジ延出部12eを形成している。第2フ
ランジ延出部12eは、箱体の強度を保持するため空間
部13に延出している。そして、裏面フランジ12cと
第2フランジ12dとで内箱挿入部12fを形成してい
る。
【0031】そして、内箱樋状溝11cが内箱挿入部1
2fに嵌合され、この嵌合状態において内箱11と外箱
12間に形成された前記空間部13に発泡断熱材14が
充填封入されることにより、断熱箱体2が形成されるも
のである。
【0032】ここで、前面フランジ12a、前面フラン
ジ折り返し部12b、裏面フランジ12c、第2フラン
ジ12d、第2フランジ延出部12eで形成される2重
フランジ12gの形状の内箱に対する投影長さをaとし
ている。
【0033】また、内箱11の内箱主壁部11bと2重
フランジとの最短距離をbとしている。
【0034】また、第2フランジ延出部12eの位置
が、前面フランジ折り返し部12bより庫内側に位置し
て2重フランジ12gが形成されている。
【0035】以上の構成において、2重フランジ12g
は内箱11を外箱12に取付けるために必要であり、ま
た、冷蔵庫の強度を保つためのものである。しかし、外
箱12は鋼板を用いているものが非常に多く、この材料
は熱伝導性が極めて良いため外箱12の熱を伝え易く、
この部分から内箱11を通り庫内へ移動する熱影響は無
視できない。ここで、熱伝導方程式を(数1)に示す。
【0036】
【数1】
【0037】熱負荷Qは熱伝導率λと温度差dT、及び
壁厚dX、伝熱面積Aで決められる。つまり、第2フラ
ンジ12dが内箱11へ影響を及ぼす面積は重要な要因
である。
【0038】図4に示すように、2重フランジ12gの
内箱主壁部11bに対する投影長さaを減少させれば侵
入熱量は低減できる。また、図5に示すように、2重フ
ランジと内箱主壁部11bとの間隔bを増加させれば侵
入熱量は減少する。
【0039】本実施の形態1は、冷蔵庫1の強度を確保
出来る範囲で(数1)の要因である第2フランジ12d
の長さ、つまり伝熱面積Aと、内箱主壁部11bと外箱
12の距離dXを規制してやることにより、冷蔵庫1の
強度を確保した上で侵入熱量を低減できる。
【0040】本実施の形態1のフランジ12gの形状の
内箱に対する投影長さaと、内箱11の内箱主壁部11
bと第2フランジの最短距離bについての結果を(表1)
に示す。
【0041】
【表1】
【0042】本実施の形態では、この外箱12のフラン
ジ12gから庫内への熱負荷となる内箱11への熱伝導
を抑制するため、前記フランジ12gの特に第2フラン
ジ延出部12eの長さを適正化することにより、冷蔵庫
本体2の強度を確保しながら熱侵入による冷却負荷量増
大、消費電力量増大を防止すると共に断熱性が向上する
ため冷蔵庫前面周縁部15の温度が上昇し結露防止が出
来る。図6に高温高湿を想定した、外気温度30℃、相
対湿度87%、冷蔵室を0℃、冷凍室を−20℃にした
多湿試験における冷蔵庫前面周縁部15の表面温度を示
す。これにより露点温度以上を確保していることがわか
る。
【0043】また、第2フランジ延出部12eの位置c
が、前面フランジ折り返し部12bの位置dより庫内側
に位置させているので、第2フランジの内箱挿入部12
fの幅を大きくとれ、内箱挿入が確実となるとともに、
前面フランジ12aが相対的に庫外側に位置することで
前面フランジ12aから庫内への熱侵入低減と前面フラ
ンジ12aの結露防止作用が高まる。
【0044】なお、本実施の形態では、前面フランジ1
2a、前面フランジ折り返し部12b、裏面フランジ1
2c、第2フランジ12d、第2フランジ延出部12e
で形成される2重フランジ12gの形状の内箱に対する
投影長さをaとして、aは15mm以下としたが、10
mm≦a≦15mmとしてもよい。この場合、内箱挿入
部12fの奥行き寸法は7〜8mmであり、第2フラン
ジ延出部12eの投影長さは最短2mm、最長8mmと
なる。庫内に最も近く熱影響の大きい第2フランジ延出
部12eの投影長さを2〜8mmに設定することで、断
熱箱体2の強度を確保したうえで、庫内侵入熱を効率的
に低減できる。
【0045】また、本実施の形態では、放熱用パイプや
発汗防止用ヒータを配設せず、断熱材14が確実に冷蔵
庫前面周縁部15まで充填されるため、冷蔵庫前面周縁
部15の断熱性が向上する。これは、放熱用パイプや発
汗防止用ヒータを外箱12もしくは内箱11に固定する
ための、断熱性能が発泡断熱材14より10倍程度も悪
いホットメルトなどの固定材を必要としないためであ
る。また、断熱材14が確実に冷蔵庫前面周縁部15ま
で充填されるため箱体の強度も向上するという効果もあ
る。
【0046】さらに、放熱用パイプや発汗防止用ヒー
タ、そしてホットメルトなどの固定材を必要としないの
で、材料費・工数の削減にも寄与する。
【0047】(実施の形態2)図7は、本発明の実施の
形態2による冷蔵庫本体前面周縁部の要部平面断面図で
ある。なお、実施の形態1と同一構成については、同一
符号を付して詳細な説明は省略する。
【0048】図において、外箱12と第2フランジ12
dとの空間に、放熱用パイプ16あるいは発汗防止用ヒ
ータ17を配設している。
【0049】以上の構成により、放熱用パイプ16ある
いは発汗防止用ヒータ17を外箱12と第2フランジ1
2dとの空間に配設しているので、外箱12と前面フラ
ンジ12aの発汗を確実に防止できるとともに、実施の
形態1で説明したフランジ構造により、放熱用パイプ1
6あるいは発汗防止用ヒータ17から冷蔵庫庫内への熱
侵入負荷を従来に比べ減少でき、放熱用パイプ16ある
いは発汗防止用ヒータ17を用いた場合においても発汗
を確実に防止したうえで、省エネ化を図ることができ
る。
【0050】(実施の形態3)図8は、本発明の実施の
形態3による冷蔵庫本体前面周縁部の要部平面断面図で
ある。なお、実施の形態1と同一構成については、同一
符号を付して詳細な説明は省略する。
【0051】図において、外箱12と第2フランジ12
dが接するように2重フランジ12gが成形されてい
る。そして、第2フランジ延出部12eの位置eが、前
面フランジ折り返し部12bの位置fより庫外側に位置
している。
【0052】以上の構成により、外箱12と第2フラン
ジ12dが接することにより、第2フランジ12dの内
箱挿入部11cの幅を大きくとれ、内箱挿入が確実とな
るとともに、第2フランジ延出部12eの位置eが、前
面フランジ折り返し部12bの位置fより庫外側に位置
することで、第2フランジ延出部12eの位置を内箱1
1の面から更に離すことが可能となり、更なる庫内への
熱侵入低減と前面フランジの結露防止作用が高まる。
【0053】なお、本実施の形態において、裏面フラン
ジ12cに対向して内箱に設けた内箱樋状溝11cと、
裏面フランジ12cと前記内箱樋状溝11cとの空間に
放熱用パイプ18あるいは発汗防止用ヒータ19を挿入
・固定してもよい。この場合内箱11と外箱12を組み
込む前にあらかじめ内箱樋状溝11cに放熱用パイプ1
8あるいは発汗防止用ヒータ19を固定している。
【0054】上記構成により、外箱12と前面フランジ
12aの発汗を確実に防止できるとともに、実施の形態
1で説明したフランジ構造により、放熱用パイプ18あ
るいは発汗防止用ヒータ19から冷蔵庫庫内への熱侵入
負荷を従来に比べ減少でき、放熱用パイプ18あるいは
発汗防止用ヒータ19を用いた場合においても省エネ化
を図ることができる。また、放熱用パイプ18あるいは
発汗防止用ヒータ19を外箱12と第2フランジ12d
との空間に配設する場合に比べ、あらかじめ内箱樋状溝
11cに組み込むことで、作業性の向上、工数削減が可
能となる。
【0055】(実施の形態4)図9は、本発明の実施の
形態4による冷蔵庫本体前面周縁部の要部平面断面図で
ある。なお、実施の形態1と同一構成部分については、
詳細な説明は省略し、異なる部分のみ説明する。
【0056】図において、20は真空断熱材であり、ガ
ス透過を阻止する多層ラミネートフィルムの周囲を溶着
した袋内にシリカ、パーライトなどの微粉末、あるいは
グラスファイバ、連続気泡の発泡ウレタンなどからなる
断熱材を挿入した後、袋内のガスを排気し真空状態とし
て密封したものである。硬質ウレタンフォームである発
泡断熱材14よりも概ね10倍程度の断熱性能を有し、
熱伝導率が0.004W/mK以下の真空断熱材20を外
箱12もしくは内箱11側面にホットメルトなどの固定
部材で貼付後、硬質ウレタンフォームを発泡充填してい
る。
【0057】そして、2重フランジ12gの第2フラン
ジ延出部12eの端面と真空断熱材20との最短距離g
は5mm以上30mm以下としている。また、第2フラ
ンジ延出部12eの端面と真空断熱材20の奥行き方向
の端面との距離h、および第2フランジ延出部12eの
端面と真空断熱材20の厚み方向の端面との距離iは、
それぞれ、h>0、i>0としている。つまり真空断熱
材20の投影面と第2フランジ延出部12eの端面とは
重なり合わないようにしている。
【0058】以上の構成により、前述した2重フランジ
構造の熱侵入低減効果に加え、高性能真空断熱材を適用
することにより庫内への熱侵入を更に低減できる。とと
もに熱交換量が少なくなるため外箱12表面温度が上昇
し、外箱12側面及び熱伝導により冷蔵庫前面周縁部1
5の結露防止ができる。
【0059】そして、第2フランジ延出部12eの端面
と真空断熱材20との最短距離gは5mm以上としてい
るので、真空断熱材20の貼付時、あるいは組み込み
後、製造工法の安全と真空断熱材による吸熱量低減の効
果を最大限発揮しながら、真空断熱材21の破損防止が
できる。つまり、第2フランジ延出部12eが真空断熱
材20と接触、破損することを防止でき、信頼性を高め
ることができる。さらに、真空断熱材20の投影面と第
2フランジ延出部12eの端面とは重なり合わないよう
にしているので、第2フランジ延出部12eが真空断熱
材20と接触、破損することを更に防止でき、真空断熱
材20の信頼性をいっそう高めることができる。また、
第2フランジ延出部12eの端面と真空断熱材20との
最短距離gは30mm以下としているので、真空断熱材
20を2重フランジ12gの近傍まで配置でき、断熱性
能の向上を図ることができる。
【0060】(実施の形態5)図10は、本発明の実施
の形態5による冷蔵庫本体前面周縁部の要部平面断面図
である。なお、実施の形態4と同一構成部分について
は、詳細な説明は省略し、異なる部分のみ説明する。
【0061】図において、第2フランジ延出部12eの
端面を前面開口部の方向に屈曲したものであり、第2フ
ランジ延出部12eの端面が前面開口部の方向に丸めら
れていることにより、真空断熱材20組み込み時、たと
え第2フランジ延出部12eの端面に接触等しても面で
の接触に収まり、真空断熱材20の破損を防止できる。
【0062】(実施の形態6)図11は、本発明の実施
の形態6による冷蔵庫本体前面周縁部の要部平面断面図
である。なお、実施の形態4と同一構成部分について
は、詳細な説明は省略し、異なる部分のみ説明する。
【0063】図において、21は真空断熱材で、第2フ
ランジ延出部12eと内箱11の間に真空断熱材21を
延在させている。これにより、外箱12外表面の熱が2
重フランジ12gを伝い第2フランジ延出部12eから
内箱11へ伝わる熱移動を、断熱性能の高い真空断熱材
21で断熱でき、省エネを図ることができるとともに、
外箱12や前面フランジ12aの温度低下を防止でき、
発汗を防止できる。
【0064】(実施の形態7)図12から図14は、本
発明の実施の形態7による外箱12の斜面図である。な
お、実施の形態1と同一構成については、同一符号を付
して詳細な説明は省略する。
【0065】近年の冷蔵庫では、冷蔵室5の扉8に食品
・飲料水等を収納するための扉棚が設置されており、こ
の収納量は非常に大きくなっており、その荷重に対する
強度が必要とされる。そのために、冷蔵庫の強度を高め
る1つの手段として外箱12の第2フランジ延出部12
eを長くして、発泡ウレタンとの密着性を高め箱体の強
度を高める方法がある。しかし、その一方、省エネルギ
ーの観点から2重フランジ12gからの熱侵入防止も必
要である。
【0066】そこで、本実施の形態では、第2フランジ
延出部12eの形状は冷蔵庫本体上下方向で異なる長さ
としたものであり、第2フランジ延出部12eの形状を
異なる長さとするとき、線形に変化させている。
【0067】以上の構成により、上部に比較的高い温度
帯である冷蔵室5が区画され、比較的低い温度帯である
冷凍室7は下部に区画されている冷蔵庫において、上部
の冷蔵室5は、両サイドのどちらかもしくは両方に扉8
を支えるためのヒンジ機構(図示せず)が存在し、そこ
に扉に収納した食品の荷重がかかり冷蔵庫本体2を変形
させようとする。
【0068】しかし、第2フランジ延出部12eの長さ
を上部から下部へ減少するように線形的に変形させ、外
気と庫内温度差が比較的付きにくい冷蔵室5や野菜室6
の第2フランジ延出部12eは長く保つことにより強度
を保持し、外気と庫内温度の差が付き易い冷凍室7側面
の第2フランジ延出部12eは短くすることにより侵入
熱量を低減すると共に強度も保持する。また、線形に変
化させることにより外箱の第2フランジ延出部の加工方
法が簡易になり、設備投資、生産コストを抑えることが
できる。
【0069】なお、図13に示すように、第2フランジ
延出部12eの長さを中間の任意の点22で変えてもよ
い。
【0070】中間の任意の点22で変える形態として、
冷蔵庫1の庫内温度帯の境界部分、たとえば上部仕切体
3や下部仕切体4と接する部分で変化させることが望ま
しい。これにより、温度的に熱侵入低減効果が必要な部
分に応じて、第2フランジ延出部12eの長さを設定で
き、強度と庫内への熱侵入低減を両立しながら自由度の
高い設計が可能となる。そして、より具体的には冷蔵温
度帯に比べ、冷凍温度帯の第2フランジ延出部12eの
長さを短くする構造が望ましい。これにより、冷蔵庫全
体の前面開口部の強度を確保しながら、周囲温度との温
度差の大きい冷凍温度帯の第2フランジ延出部12eの
長さを短くすることで熱侵入低減効果を高めることがで
きる。
【0071】また、中間の任意の点22で変える他の形
態として、前面開口部に対応する冷蔵庫の扉の開閉形態
の境界部分、たとえば上部仕切体3と接する部分で変化
させることが望ましい。これにより、冷蔵庫の扉の支持
部を介して前面開口部にかかる荷重に応じて、第2フラ
ンジ延出部12eの長さを設定でき、強度と庫内への熱
侵入低減を両立しながら自由度の高い設計が可能とな
る。そして、より具体的には引き出し式扉に比べ、ヒン
ジ式扉の第2フランジ延出部12eの長さを長くする構
造が望ましい。これにより、前面開口部にかかる荷重が
大きくなるヒンジ式扉に対応する前面開口部の第2フラ
ンジ延出部12eの長さを長くすることで、冷蔵庫全体
として庫内への熱侵入低減を図りながら強度を確保する
ことができる。
【0072】また、図14に示すように、第2フランジ
延出部12eの任意の個所にスリット23を複数設ける
ことにより、第2フランジ延出部12eの熱伝導面積が
減り、庫内への熱侵入を低減できる。そして、断熱材1
4が第2フランジ面に接着する面積が増えることにより
冷蔵庫箱体の強度の向上が図れる。
【0073】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
発明は、庫内を構成する内箱と、冷蔵庫の外表面を形成
する外箱と、前記内箱と外箱の空間に充填された発泡断
熱材と、前記外箱の前面開口縁に内側へ折り曲げた前面
フランジと、前面フランジ折り返し部と、前面フランジ
の裏側に折り返した裏面フランジと、この裏面フランジ
より連続して形成した第2フランジと、裏面フランジと
第2フランジとで形成する内箱挿入部と、第2フランジ
に連続して形成した第2フランジ延出部とからなる2重
フランジ構造を形成している冷蔵庫において、前記2重
フランジの形状は内箱に対する投影長さを15mm以下
としたものであり、第2フランジ延出部が発泡断熱材内
で強固に固定されることで、冷蔵庫本体の強度を確保し
ながら、第2フランジを介して外箱から冷蔵庫庫内側の
内箱への熱伝導による熱侵入を低減することができ、消
費電力量の低減および外箱前面周縁部の庫内からの冷却
作用低減による結露の防止ができる。
【0074】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載の発明において、内箱の庫内側表面と2重フラン
ジの最短距離を7mm以上離すことにより、冷蔵庫本体
の強度を確保しながら、確実に2重フランジと外箱の間
に断熱材が充填され、2重フランジから内箱への熱伝導
による熱侵入をさらに低減できる。とともに外箱前面周
縁部の庫内からの冷却作用を低減できる。
【0075】また、請求項3に記載の発明は、請求項1
または請求項2に記載の発明において、外箱と2重フラ
ンジとの空間に放熱用パイプあるいは発汗防止用ヒータ
を挿入・固定したものであり、発汗防止用の熱源を前面
フランジ部に装着した場合においても、発汗防止用の熱
が庫内に熱伝導することを低減し、かつ外箱表面の温度
を発汗しない程度に高く保つことができ、省エネルギー
と結露防止が実現できる。
【0076】また、請求項4に記載の発明は、請求項1
または請求項2に記載の発明において、裏面フランジに
対向して内箱に設けた内箱樋状溝と、裏面フランジと前
記内箱樋状溝との空間に放熱用パイプあるいは発汗防止
用ヒータを挿入・固定したものであり、発汗防止用の熱
源を裏面フランジ部に装着した場合においても、発汗防
止用の熱が庫内に熱伝導することを低減し、かつ外箱表
面の温度を発汗しない程度に高く保つことができ、省エ
ネルギーと結露防止が実現できる。
【0077】また、請求項5に記載の発明は、請求項1
から請求項4のいずれか一項に記載の発明において、外
箱と第2フランジが接する2重フランジ構造を形成して
いるものであり、第2フランジの内箱挿入部の幅を大き
くとれ、内箱挿入が確実となるとともに、第2フランジ
延出部の位置を内箱の面から更に離すことが可能となり
更なる庫内への熱侵入低減と前面フランジの結露防止作
用が高まる。
【0078】また、請求項6に記載の発明は、請求項1
から請求項5のいずれか一項に記載の発明において、第
2フランジ延出部の位置が、前面フランジ折り返し部よ
り庫内側に位置するものであり、第2フランジの内箱挿
入部の幅を大きくとれ、内箱挿入が確実となるととも
に、前面フランジから庫内への熱侵入低減と前面フラン
ジの結露防止作用が高まる。
【0079】また、請求項7に記載の発明は、請求項1
から請求項5のいずれか一項に記載の発明において、第
2フランジ延出部の位置が、前面フランジ折り返し部よ
り庫外側に位置するものであり、第2フランジ延出部の
位置を内箱の面から更に離すことが可能となり更なる庫
内への熱侵入低減と前面フランジの結露防止作用が高ま
る。
【0080】また、請求項8に記載の発明は、請求項1
から請求項7のいずれか一項に記載の発明において、冷
蔵庫本体側面と天面に熱伝導率が0.004W/mK以下
の真空断熱材が配設されており、2重フランジ構造の熱
侵入低減効果に加え、高性能真空断熱材を適用すること
により庫内への熱侵入を更に低減できる。
【0081】また、請求項9に記載の発明は、請求項8
に記載の発明において、第2フランジ延出部と前記真空
断熱材の最短距離が5mm以上30mm以下としたもの
であり、第2フランジ延出部が真空断熱材と接触、破損
することを防止するとともに、真空断熱材の配設効果を
高めることができる。
【0082】また、請求項10に記載の発明は、請求項
8または請求項9に記載の発明において、第2フランジ
延出部が前面開口部の方向に屈曲したものであり、第2
フランジの端面が前面開口部の方向に丸められているこ
とにより、真空断熱材配設時の破損を防止できる。
【0083】また、請求項11に記載の発明は、請求項
8から請求項10のいずれか一項に記載の発明におい
て、第2フランジ延出部と内箱の間に真空断熱材を延在
したものであり、第2フランジから庫内への熱侵入を更
に低減できる。
【0084】また、請求項12に記載の発明は、請求項
1から請求項11のいずれか一項に記載の発明におい
て、第2フランジ延出部の形状は冷蔵庫本体上下方向で
異なる長さとしたものであり、構造的に強度が必要な部
分に応じて、第2フランジ延出部の長さを設定でき、強
度と庫内への熱侵入低減を両立しながら自由度の高い設
計が可能となる。
【0085】また、請求項13に記載の発明は、請求項
12に記載の発明において、第2フランジ延出部の形状
を異なる長さとするとき、線形に変化させるものであ
り、線形に変化させることにより外箱の第2フランジ延
出部の加工方法が簡易になり、設備投資、生産コストを
抑えることができる。
【0086】また、請求項14に記載の発明は、請求項
12に記載の発明において、第2フランジ延出部の形状
を異なる長さとするとき、冷蔵庫の庫内温度帯により変
化させるものであり、温度的に熱侵入低減効果が必要な
部分に応じて、第2フランジ延出部の長さを設定でき、
強度と庫内への熱侵入低減を両立しながら自由度の高い
設計が可能となる。
【0087】また、請求項15に記載の発明は、請求項
14に記載の発明において、冷蔵温度帯に比べ、冷凍温
度帯の第2フランジ延出部の長さを短くするものであ
り、冷蔵庫全体の前面開口部の強度を確保しながら、周
囲温度との温度差の大きい冷凍温度帯の第2フランジ延
出部の長さを短くすることで熱侵入低減効果を高めるこ
とができる。
【0088】また、請求項16に記載の発明は、請求項
12に記載の発明において、第2フランジ延出部の形状
を異なる長さとするとき、前面開口部に対応する冷蔵庫
の扉の開閉形態により変化させるものであり、冷蔵庫の
扉の支持部を介して前面開口部にかかる荷重に応じて、
第2フランジ延出部の長さを設定でき、強度と庫内への
熱侵入低減を両立しながら自由度の高い設計が可能とな
る。
【0089】また、請求項17に記載の発明は、請求項
16に記載の発明において、引き出し式扉に比べ、ヒン
ジ式扉の第2フランジ延出部の長さを長くするものであ
り、前面開口部にかかる荷重が大きくなるヒンジ式扉に
対応する前面開口部の第2フランジ延出部の長さを長く
することで、冷蔵庫全体として庫内への熱侵入低減を図
りながら強度を確保することができる。
【0090】また、請求項18に記載の発明は、請求項
1から請求項17のいずれか一項に記載の発明におい
て、第2フランジ延出部の任意の個所にスリットを複数
設けることにより伝熱面積減少に伴う熱伝導抑制効果と
スリット箇所にウレタンがかみこむことにより強度の向
上が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による冷蔵庫の実施の形態1の外観図
【図2】同実施の形態の冷蔵庫の正面図
【図3】同実施の形態の冷蔵庫の冷蔵庫前面周縁部要部
平面断面図
【図4】同実施の形態の冷蔵庫の2重フランジの内箱に
対する投影長さと侵入熱量の関係を示す特性図
【図5】同実施の形態の冷蔵庫の第2フランジと内箱か
らの距離と侵入熱量の関係を示す特性図
【図6】同実施の形態の冷蔵庫の高温高湿を想定した時
の冷蔵庫前面周縁部の表面温度を示す図
【図7】本発明による実施の形態2の冷蔵庫の前面周縁
部要部平面断面図
【図8】本発明による実施の形態3の冷蔵庫の前面周縁
部要部平面断面図
【図9】本発明による実施の形態4の冷蔵庫の前面周縁
部要部平面断面図
【図10】本発明による実施の形態5の冷蔵庫の前面周
縁部要部平面断面図
【図11】本発明による実施の形態6の冷蔵庫の前面周
縁部要部平面断面図
【図12】本発明による実施の形態7の冷蔵庫の外箱の
斜視図
【図13】同実施の形態の冷蔵庫の他の外箱の斜視図
【図14】同実施の形態の冷蔵庫の他の外箱の斜視図
【符号の説明】
1 冷蔵庫 2 断熱箱体 5 冷蔵室 6 野菜室 7 冷凍室 8 冷蔵室扉 9 野菜室扉 10 冷凍室扉 11 内箱 11c 内箱樋状溝 12 外箱 12a 前面フランジ 12b 前面フランジ折り返し部 12c 裏面フランジ 12d 第2フランジ 12e 第2フランジ延出部 12f 内箱挿入部 12g 2重フランジ 14 発泡断熱材 15 前面周縁部 16、18 放熱用パイプ 17、19 発汗防止用ヒータ 20、21 真空断熱材 23 スリット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 樋上 和也 大阪府東大阪市高井田本通4丁目2番5号 松下冷機株式会社内 (72)発明者 中野 明 大阪府東大阪市高井田本通4丁目2番5号 松下冷機株式会社内 (72)発明者 山田 宗登 大阪府東大阪市高井田本通4丁目2番5号 松下冷機株式会社内 Fターム(参考) 3L102 JA01 LB03 LB23 LB31 LB32 LE01 MB22 MB27

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 庫内を構成する内箱と、冷蔵庫の外表面
    を形成する外箱と、前記内箱と外箱の空間に充填された
    発泡断熱材と、前記外箱の前面開口縁に内側へ折り曲げ
    た前面フランジと、前面フランジ折り返し部と、前面フ
    ランジの裏側に折り返した裏面フランジと、この裏面フ
    ランジより連続して形成した第2フランジと、裏面フラ
    ンジと第2フランジとで形成する内箱挿入部と、第2フ
    ランジに連続して形成した第2フランジ延出部とからな
    る2重フランジ構造を形成している冷蔵庫において、前
    記2重フランジの形状は内箱に対する投影長さを15m
    m以下としたことを特徴とする冷蔵庫。
  2. 【請求項2】 内箱の庫内側表面と2重フランジの最短
    距離を7mm以上離すことを特徴とした請求項1に記載
    の冷蔵庫。
  3. 【請求項3】 外箱と2重フランジとの空間に放熱用パ
    イプあるいは発汗防止用ヒータを挿入・固定した請求項
    1または請求項2に記載の冷蔵庫。
  4. 【請求項4】 裏面フランジに対向して内箱に設けた内
    箱樋状溝と、裏面フランジと前記内箱樋状溝との空間に
    放熱用パイプあるいは発汗防止用ヒータを挿入・固定し
    た請求項1または請求項2に記載の冷蔵庫。
  5. 【請求項5】 外箱と第2フランジが接する2重フラン
    ジ構造を形成している請求項1から請求項4のいずれか
    一項に記載の冷蔵庫。
  6. 【請求項6】 第2フランジ延出部の位置が、前面フラ
    ンジ折り返し部より庫内側に位置することを特徴とする
    請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の冷蔵庫。
  7. 【請求項7】 第2フランジ延出部の位置が、前面フラ
    ンジ折り返し部より庫外側に位置することを特徴とする
    請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の冷蔵庫。
  8. 【請求項8】 冷蔵庫本体側面と天面に熱伝導率が0.
    004W/mK以下の真空断熱材が配設されている請求
    項1から請求項7のいずれか一項記載の冷蔵庫。
  9. 【請求項9】 第2フランジ延出部と前記真空断熱材の
    最短距離が5mm以上30mm以下である請求項8に記
    載の冷蔵庫。
  10. 【請求項10】 第2フランジ延出部が前面開口部の方
    向に屈曲した請求項8または請求項9に記載の冷蔵庫。
  11. 【請求項11】 第2フランジ延出部と内箱の間に真空
    断熱材を延在している請求項8から請求項10のいずれ
    か一項に記載の冷蔵庫。
  12. 【請求項12】 第2フランジ延出部の形状は冷蔵庫本
    体上下方向で異なる長さとした請求項1から請求項11
    のいずれか一項に記載の冷蔵庫。
  13. 【請求項13】 第2フランジ延出部の形状を異なる長
    さとするとき、線形に変化させることを特徴とする請求
    項12に記載の冷蔵庫。
  14. 【請求項14】 第2フランジ延出部の形状を異なる長
    さとするとき、冷蔵庫の庫内温度帯により変化させるこ
    とを特徴とする請求項12記載の冷蔵庫。
  15. 【請求項15】 冷蔵温度帯に比べ、冷凍温度帯の第2
    フランジの長さを短くすることを特徴とする請求項14
    に記載の冷蔵庫。
  16. 【請求項16】 第2フランジ延出部の形状を異なる長
    さとするとき、前面開口部に対応する冷蔵庫の扉の開閉
    形態により変化させることを特徴とする請求項12記載
    の冷蔵庫。
  17. 【請求項17】 引き出し式扉に比べ、ヒンジ式扉の第
    2フランジ延出部の長さを長くすることを特徴とする請
    求項16に記載の冷蔵庫。
  18. 【請求項18】 第2フランジ延出部の任意の個所にス
    リットを複数設けることを特徴とする請求項1から請求
    項17のいずれか一項に記載の冷蔵庫。
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