JP2003120640A - 溶接ねじ部品 - Google Patents

溶接ねじ部品

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JP2003120640A
JP2003120640A JP2001319275A JP2001319275A JP2003120640A JP 2003120640 A JP2003120640 A JP 2003120640A JP 2001319275 A JP2001319275 A JP 2001319275A JP 2001319275 A JP2001319275 A JP 2001319275A JP 2003120640 A JP2003120640 A JP 2003120640A
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JP
Japan
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seat surface
projection
welding
molten metal
steel plate
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JP2001319275A
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English (en)
Inventor
Takaharu Utsuno
隆治 宇津野
Hiromichi Mizuno
博道 水野
Masahiko Hamada
政彦 浜田
Yasunori Kiyokawa
恭則 清川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aoyama Seisakusho Co Ltd
Original Assignee
Aoyama Seisakusho Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 密着力が高く密接性良好で、鋼板に対して確
実に垂直に溶接できて、且つ、溶接後の見栄えのよい溶
接ねじ部品を提供すること。 【解決手段】 ボルトの頭部又はナット本体1の下部に
設けた円形フランジ3の座面4外周に、台状などの溶接
用のプロジェクション5を座面4からはみ出すことなく
所要間隔をおいて突設するとともに、両端が座面4の外
周に連通する凹溝6をプロジェクション5に隣接して設
ける。溶接時に溶融金属を凹溝6に流し込ませて溶着面
積を拡大できるので、密着力を安定して高くすることが
できる。また、凹溝6が溶融金属の座面4内部への侵入
を阻止して座面4と鋼板を直に密接させることができる
ので、水漏れの原因となる隙間が形成されることがな
く、且つ、溶接ねじ部品を鋼板に常に垂直にして見栄え
よく溶接することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ウェルドボルトや
ウェルドナットなどの溶接ねじ部品の改良に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】ボルト頭部の座面やナット本体の座面の
外縁部に溶接用のプロジェクションを形成したウェルド
ボルトやウェルドナットなどの溶接ねじ部品は、自動車
などの部品の締結用として広く使用されているが、従来
の溶接ねじ部品は座面の外縁にプロジェクションのみを
形成したものが主体であった。例えば、従来のウェルド
ナットを鋼板に溶接すると、図15に示すように、プロ
ジェクション5が加熱されてできる溶融金属11が鋼板
12と座面4との間に入り込んで隙間13を形成するの
で、その隙間13から水が侵入して錆びるという問題が
あった。また、溶融金属11の多くは座面4の外部に押
し出されてしまい、この結果、溶着に供される溶融金属
11の量が十分でなく鋼板12との密着力が低いという
欠点があった。そこで、接着面積を広げて密着力を高め
るために溶接時の加圧力を上げた場合には、高温になっ
た鋼板12に過大な負荷がかかることとなって鋼板12
を変形させてしまう恐れがあり、従って、密着力を高め
ることは困難なことであった。さらに、鋼板12と座面
4との間に溶融金属11が不均一に流入するためにウェ
ルドナットの軸が鋼板12に対して垂直でなく傾き易い
という問題があった。また、四角形などのウェルドナッ
トにおいてプロジェクション5はナット本体のコーナー
部で座面4より外部に突出して設けられているために、
溶融金属が座面4の外部に押し出されて溶接後の見栄え
の劣るものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記した従来
の問題点を解決し、密着力が高く密接性良好で、鋼板に
対して確実に垂直に溶接できて、且つ、溶接後の見栄え
のよい溶接ねじ部品を提供するためになされたものであ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めになされた本発明の溶接ねじ部品は、ボルト、ナット
などのねじ部品に設けた円形フランジの座面外周に溶接
用のプロジェクションを座面からはみ出すことなく所要
間隔をおいて突設するとともに、両端が座面外周に連通
する溶融金属の流入溝を前記プロジェクションに隣接し
て設けたことを特徴とするものである。なお、プロジェ
クションが、半円錐状の錐体の頂部を切り欠いた台状の
ものであって、流入溝をこのプロジェクションを中心と
して円弧状に湾曲した凹溝とすることができる。また、
プロジェクションが、三角錐状の錐体の頂部を切り欠い
た台状のものであって、流入溝をこのプロジェクション
の外周に沿って鈎型に折れ曲がった凹溝とすることがで
き、プロジェクションが、円の一部を切り欠いた弓形の
ものであって、流入溝を弓形の弦に相当する個所に直線
状に形成された凹溝とすることができる。
【0005】本発明の溶接ねじ部品は、両端が座面外周
に連通する溶融金属の流入溝をプロジェクションに隣接
して設けたので、溶接時に押圧される溶融金属を容易に
流入溝に流し込ませて溶着面積を拡大することができ
る。従って、密着力を従来よりも安定して高いものとす
ることができる。また、プロジェクションを座面からは
み出すことなく設けたので、溶融金属が座面から大きく
押し出されることがなく溶接後の見栄えが良好である。
また、万一溶融金属に余剰が生じた場合には溶融金属を
流入溝両端から座面外部に排出することができるので、
溶融金属が流入溝を越えて座面内部へ侵入することを阻
止して座面と鋼板を直に密接させることができる。従っ
て、従来のように鋼板と座面との間に溶融金属が入り込
むことがないので、水漏れの原因となる隙間が形成され
ることがないうえに、溶接ねじ部品を傾くことなく常に
鋼板に垂直に溶接することができる。
【0006】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照しつつ本発明の
好ましい実施形態を示す。図1〜5は本発明の溶接ねじ
部品を示す図であって、第1の実施形態のウェルドナッ
トを示す。ここで、1は外形状六角形のナット本体であ
って、ナット本体1の中心には雌ねじ穴2が形成されて
いる。また、ナット本体1の下部には円形のフランジ3
が周設され、このフランジ3の座面4の外周には所要間
隔をおいて三つの溶接用のプロジェクション5が座面4
からはみ出すことなく突設されている。このプロジェク
ション5は図示のように半円錐状の錐体、即ち、横断面
が略半円形である錐体の頂部を切り欠いた台状のもので
あって、頂部は平坦に形成されている。そして、このプ
ロジェクション5の外周には、このプロジェクション5
を中心に円弧状に湾曲した凹溝6が溶融金属の流入溝と
して形成されている。この凹溝6の容積は流入する溶融
金属の体積よりやや大きい程度の大きさに設けてある。
なお、7はウェルドナット成形時に形成された押圧痕で
ある。
【0007】図6、7は、本発明の第2の実施形態であ
るウェルドナットを示す図であって、このウェルドナッ
トの座面4外周には三角錐状の錐体、即ち、横断面が略
三角形である錐体の頂部を切り欠いて台状としたプロジ
ェクション5が所要間隔をおいて配置され、このプロジ
ェクション5に隣接して凹溝6が鈎型に形成されてい
て、その両端は座面4の外周に連通されている。以上の
ようにプロジェクション5を台状のものとしてプロジェ
クション5頂部と鋼板12との接触面積を小さくするこ
とにより、溶接初期にプロジェクション5の先端を急速
に溶融温度にまで加熱することができる。
【0008】また、図8〜10は本発明の第3の実施形
態であるウェルドナットを示す図であって、このウェル
ドナットの座面4外周には円の一部を切り欠いた形状の
弓形のプロジェクション5が所要間隔をおいて配置さ
れ、この弓形のプロジェクション5の弦に相当する個所
には凹溝6が直線状に形成されていて、凹溝6の両端は
座面4の外周に連通されている。以上の何れの実施形態
のウェルドナットも、座面外周に設けたプロジェクショ
ン5に隣接して両端が座面外周に連通する凹溝6が形成
されている。なお、第2、第3の実施形態におけるナッ
ト本体1の外形状は円形に形成されているが、本発明に
おいてはナット本体1の外形状は四角形や六角形など適
宜の形状とすることができ、実施形態によって何ら限定
されるものではない。
【0009】以上のようなプロジェクション5と凹溝6
は、一方の成形型にフランジ3が嵌入できる円形凹部を
形成し、この円形凹部の外周に所要間隔をおいて凹溝6
形成用の凸条とプロジェクション5形成用の凹部を隣接
して設けたうえ、この成形型と対になる押圧用の成形型
との間にフランジ3を挟み込んで押圧し、フランジ3を
形成している金属を塑性流動させることによって形成す
ることができる。従って、座面4にプロジェクション5
と凹溝6が形成されるとともに、フランジ3の上面には
金属を押し付けた押圧痕7が形成されることとなる。
【0010】本発明に係るウェルドナットを用いれば、
鋼板12に対してウェルドナットの軸を傾くことなく垂
直に溶接することができる。図11は鋼板12上にウェ
ルドナットを据えた溶接前の状態を示す図であるが、プ
ロジェクション5をフランジ3の座面4外周に設けてプ
ロジェクション5同士の間隔を広げたので据え置き状態
が安定している。この状態でウェルドナットを鋼板12
に溶接すると、図12に示すように、溶融金属11は座
面4外周から内部に向かって流動するが、溶融金属11
は隣設された凹溝6内に容易に流入することができる。
この凹溝6は入り込んだ溶融金属11を溜めるに十分な
体積に設けてあるうえに、凹溝6の両端を座面4外周に
連通させてあるので、万一溶融金属11に余剰が生じた
場合には座面4より外部に排出することができる。従っ
て、溶融金属11は凹溝6を越えて内部に入り込むこと
がなく、鋼板12に座面4を直に密接させることができ
るので、ウェルドナットの軸を常に鋼板12に垂直にし
て溶接することができる。また、座面4と鋼板12との
間に溶融金属11が流入しないので、両者の間に従来の
ような隙間が形成されることがない。また、鋼板12と
の溶着部として、プロジェクション5の基部と座面3の
外部に押し出された極少量の溶融金属11に加え、凹溝
6内に流入した溶融金属11を常に確保することができ
るので、従来よりも溶着面積を大幅に広くすることがで
き、従って、密着力を従来よりも安定して高いものとす
ることができる。また、プロジェクション5を座面4か
らはみ出すことなく設けたので、溶融金属11が座面4
から大きく押し出されることがなく溶接後の見栄えを従
来より良好なものとすることができる。
【0011】なお、図13、14は本発明に係るウェル
ドボルトを示す図であって、頭部が円形のフランジ3で
あり、その下部の軸部8には雄ねじ9が形成されてい
る。そして、フランジ3の座面4の外周には、第1の実
施形態のウェルドナットと同じく、所要間隔をおいて三
つの溶接用のプロジェクション5が座面4からはみ出す
ことなく突設されており、プロジェクション5の外周に
は、このプロジェクション5を中心に円弧状に湾曲した
凹溝6が形成されている。このようにボルト頭部の座面
4にプロジェクション5と凹溝6を形成することによっ
ても、ウェルドナットの場合と同様な効果を得ることが
できる。
【0012】
【発明の効果】本発明の溶接ねじ部品は、両端が座面外
周に連通する溶融金属の流入溝をプロジェクションに隣
接して設けたので、溶接時に押圧される溶融金属を容易
に流入溝に流し込ませて溶着面積を拡大することができ
る。従って、密着力を従来よりも安定して高いものとす
ることができる。また、溶融金属に万一余剰が生じた場
合においても溶融金属を流入溝両端から座面外部に排出
することができるので、溶融金属が流入溝を越えて座面
内部へ侵入することを阻止して座面と鋼板を直に密接さ
せることができる。従って、従来のように鋼板と座面と
の間に溶融金属が入り込むことがないので、水漏れの原
因となる隙間が形成されることがないうえに、溶接ねじ
部品を傾くことなく常に鋼板に垂直に溶接することがで
きる。また座面が鋼板に密着することにより、鋼板のへ
たりを防ぐことによる軸力の低下の防止、締結体として
の剛性の向上を図ることができる。また、溶融金属が凹
溝部に流れ込むことにより、加圧力を下げても直角度や
密着性を持った溶接が可能であるので、溶接条件を緩和
することができる。また、溶融金属が座面から大きく押
し出されることがないので溶接後の見栄えが良好であ
る。さらに、例えば従来の四角形のウェルドナットは座
面にプロジェクションを形成するのが困難であったので
それぞれのコーナーにプロジェクションを設ける必要が
あったが、本発明の溶接ねじ部品は円形の座面に等間隔
でもって任意の数のプロジェクションを設けることがで
きるので、プロジェクション形成の自由度が高く加工を
容易に行うことができる。従って、本発明は密着力が高
く密接性にも優れ、また、鋼板に対して常に垂直にし
て、且つ、見栄えよく溶接することができる溶接ねじ部
品として大きな利点を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態であるウェルドナッ
トの斜視図である。
【図2】 図1のウェルドナットの側面図である。
【図3】 図2の断面図である。
【図4】 図1のウェルドナットの平面図である。
【図5】 図1のウェルドナットの底面図である。
【図6】 本発明の第2の実施形態であるウェルドナッ
トの斜視図である。
【図7】 図6のウェルドナットの底面図である。
【図8】 本発明の第3の実施形態であるウェルドナッ
トの斜視図である。
【図9】 図8のウェルドナットの側面図である。
【図10】 図8のウェルドナットの底面図である。
【図11】 本発明のウェルドナットを鋼板上に据え置
いた状態を示す断面図である。
【図12】 本発明のウェルドナットを鋼板に溶接した
状態を示す断面図である。
【図13】 本発明のウェルドボルトの正面図である。
【図14】 図13のウェルドボルトの底面図である。
【図15】 従来のウェルドナットを鋼板に溶接した状
態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ナット本体 2 雌ねじ穴 3 フランジ 4 座面 5 プロジェクション 6 凹溝 7 押圧痕 8 軸部 9 雄ねじ 11 溶融金属 12 鋼板 13 隙間
フロントページの続き (72)発明者 浜田 政彦 愛知県丹羽郡大口町高橋1丁目8番地 株 式会社青山製作所大口工場内 (72)発明者 清川 恭則 愛知県丹羽郡大口町高橋1丁目8番地 株 式会社青山製作所大口工場内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ボルト、ナットなどのねじ部品に設けた
    円形フランジの座面外周に溶接用のプロジェクションを
    座面からはみ出すことなく所要間隔をおいて突設すると
    ともに、両端が座面外周に連通する溶融金属の流入溝を
    前記プロジェクションに隣接して設けたことを特徴とす
    る溶接ねじ部品。
  2. 【請求項2】 プロジェクションが、半円錐状の錐体の
    頂部を切り欠いた台状のものであって、流入溝がこのプ
    ロジェクションを中心として円弧状に湾曲した凹溝であ
    る請求項1に記載の溶接ねじ部品。
  3. 【請求項3】 プロジェクションが、三角錐状の錐体の
    頂部を切り欠いた台状のものであって、流入溝がこのプ
    ロジェクションの外周に沿って鈎型に折れ曲がった凹溝
    である請求項1に記載の溶接ねじ部品。
  4. 【請求項4】 プロジェクションが、円の一部を切り欠
    いた弓形のものであって、流入溝が弓形の弦に相当する
    個所に直線状に形成された凹溝である請求項1に記載の
    溶接ねじ部品。
JP2001319275A 2001-10-17 2001-10-17 溶接ねじ部品 Pending JP2003120640A (ja)

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