JP2003120288A - 排気系構造 - Google Patents
排気系構造Info
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- JP2003120288A JP2003120288A JP2001314833A JP2001314833A JP2003120288A JP 2003120288 A JP2003120288 A JP 2003120288A JP 2001314833 A JP2001314833 A JP 2001314833A JP 2001314833 A JP2001314833 A JP 2001314833A JP 2003120288 A JP2003120288 A JP 2003120288A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 バンパ貫通型の排気管終端部にマフラカッタ
が装着された車両において、車体後部に軽度の衝突があ
った場合に、排気管上流側を損傷することがなくしかも
運転者が容易にこの異常を察知可能とする排気系構造を
提供することを課題とする。 【解決手段】 外側パイプ部材11と内側パイプ部材1
2とがスポット溶接によって一体に接合されたマフラカ
ッタ3に、内側パイプ部材12の符号アで示す内周を排
気管終端部1aの膨出部1a″の外周に押し付けること
によって、該膨出部1a″にマフラカッタ3を固定する
押圧固定機構13を備える。その場合、該押圧固定機構
13による上記膨出部1a″の外周を押圧する力は、車
体後方から所定以上の荷重がマフラカッタ3に作用した
とき、該マフラカッタ3が膨出部1a″から上流側の通
常径部1a′へ乗り移るように設定する。
が装着された車両において、車体後部に軽度の衝突があ
った場合に、排気管上流側を損傷することがなくしかも
運転者が容易にこの異常を察知可能とする排気系構造を
提供することを課題とする。 【解決手段】 外側パイプ部材11と内側パイプ部材1
2とがスポット溶接によって一体に接合されたマフラカ
ッタ3に、内側パイプ部材12の符号アで示す内周を排
気管終端部1aの膨出部1a″の外周に押し付けること
によって、該膨出部1a″にマフラカッタ3を固定する
押圧固定機構13を備える。その場合、該押圧固定機構
13による上記膨出部1a″の外周を押圧する力は、車
体後方から所定以上の荷重がマフラカッタ3に作用した
とき、該マフラカッタ3が膨出部1a″から上流側の通
常径部1a′へ乗り移るように設定する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、排気系構造、特に
排気管終端部へのマフラカッタの装着構造に関し、車両
の車体構造技術の分野に属する。
排気管終端部へのマフラカッタの装着構造に関し、車両
の車体構造技術の分野に属する。
【0002】
【従来の技術】車両のエンジンのマフラに連結された排
気管の終端部には、おもに装飾を目的とするマフラカッ
タが装着されている。このようなマフラカッタとして
は、例えば特開平8−284657号公報に開示されて
いるものがある。このマフラカッタは、排気管終端部の
外周に嵌合されたのち、該マフラカッタの前端部に取り
付けられた金属バンドを締め付けることで、簡単に排気
管に取り付けることができるにように構成されている。
気管の終端部には、おもに装飾を目的とするマフラカッ
タが装着されている。このようなマフラカッタとして
は、例えば特開平8−284657号公報に開示されて
いるものがある。このマフラカッタは、排気管終端部の
外周に嵌合されたのち、該マフラカッタの前端部に取り
付けられた金属バンドを締め付けることで、簡単に排気
管に取り付けることができるにように構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、デザイン上
の要求や車室内への排気ガスの侵入防止などの理由か
ら、排気管終端部がバンパを貫通するように構成された
車両が提案されているが、このような車両にマフラカッ
タが装着されるとその装着位置は通常より高くなり、車
体後部の軽度の衝突時(例えば、停車中の当該車両に後
方車両が2.4〜4km/時程度の速度で衝突した場合
を想定)には、例えば後方車両のバンパと当該車両のマ
フラカッタとが当接する可能性が増加する。その場合、
衝突による衝撃がマフラカッタを介して排気管終端部に
伝達されるため排気管は損傷を受け、損傷した排気管か
ら車室内に排気ガスが侵入するという問題が生じる。
の要求や車室内への排気ガスの侵入防止などの理由か
ら、排気管終端部がバンパを貫通するように構成された
車両が提案されているが、このような車両にマフラカッ
タが装着されるとその装着位置は通常より高くなり、車
体後部の軽度の衝突時(例えば、停車中の当該車両に後
方車両が2.4〜4km/時程度の速度で衝突した場合
を想定)には、例えば後方車両のバンパと当該車両のマ
フラカッタとが当接する可能性が増加する。その場合、
衝突による衝撃がマフラカッタを介して排気管終端部に
伝達されるため排気管は損傷を受け、損傷した排気管か
ら車室内に排気ガスが侵入するという問題が生じる。
【0004】そして、上記のような軽度の衝突の場合、
例えば運転者が車両から離れていると、あるいは車室内
にいたとしても、この衝突に気付かない可能性がある。
運転者が排気管の損傷に気付くことなくそのまま運転を
行なうと、上記問題のほかにバンパが高温の排気ガスに
曝されて損傷するおそれが生じる。
例えば運転者が車両から離れていると、あるいは車室内
にいたとしても、この衝突に気付かない可能性がある。
運転者が排気管の損傷に気付くことなくそのまま運転を
行なうと、上記問題のほかにバンパが高温の排気ガスに
曝されて損傷するおそれが生じる。
【0005】その対策として、もう少しマフラカッタを
前方へ引っ込めることが考えられるが、その場合には、
排気ガスによるバンパの損傷やバンパへのススの付着に
よる汚れの発生などの問題がある。
前方へ引っ込めることが考えられるが、その場合には、
排気ガスによるバンパの損傷やバンパへのススの付着に
よる汚れの発生などの問題がある。
【0006】そこで、本発明は、バンパ貫通型の排気管
終端部にマフラカッタが装着された車両における上記の
ような問題に鑑み、車体後部に軽度の衝突があった場合
に、排気管上流側を損傷することがなくしかも運転者が
容易にこの異常を察知可能とする排気系構造を提供する
ことを課題とする。
終端部にマフラカッタが装着された車両における上記の
ような問題に鑑み、車体後部に軽度の衝突があった場合
に、排気管上流側を損傷することがなくしかも運転者が
容易にこの異常を察知可能とする排気系構造を提供する
ことを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本願発明は次のように構成したことを特徴とする。
め、本願発明は次のように構成したことを特徴とする。
【0008】まず、請求項1に記載の発明は、排気系統
のマフラよりも下流側における排気管終端部の外周にマ
フラカッタが装着されたエンジンの排気系構造に関する
もので、上記マフラカッタには、排気管終端部の外周を
押圧することにより該マフラカッタを排気管終端部の外
周に固定する押圧固定手段が設けられていると共に、該
押圧固定手段は、マフラカッタに車体後方から所定以上
の荷重が作用したとき、該マフラカッタの装着位置が排
気管上流側へ移動可能に排気管終端部の外周を押圧する
ように構成されていることを特徴とする。
のマフラよりも下流側における排気管終端部の外周にマ
フラカッタが装着されたエンジンの排気系構造に関する
もので、上記マフラカッタには、排気管終端部の外周を
押圧することにより該マフラカッタを排気管終端部の外
周に固定する押圧固定手段が設けられていると共に、該
押圧固定手段は、マフラカッタに車体後方から所定以上
の荷重が作用したとき、該マフラカッタの装着位置が排
気管上流側へ移動可能に排気管終端部の外周を押圧する
ように構成されていることを特徴とする。
【0009】この発明によれば、マフラカッタは、所定
以上の荷重を受けたときには排気管上流側に移動して衝
突の衝撃が吸収されるので、排気管の損傷を防止するこ
とができるようになる。したがって、排気ガスが車室内
へ侵入するおそれがなくなる。
以上の荷重を受けたときには排気管上流側に移動して衝
突の衝撃が吸収されるので、排気管の損傷を防止するこ
とができるようになる。したがって、排気ガスが車室内
へ侵入するおそれがなくなる。
【0010】次に、請求項2に記載の発明は、上記請求
項1に記載の排気系構造において、排気管終端部に径方
向に所定量膨出する膨出部が設けられていると共に、マ
フラカッタは押圧固定手段が該膨出部の外周を押圧する
状態で排気管終端部の外周に装着されていることを特徴
とする。
項1に記載の排気系構造において、排気管終端部に径方
向に所定量膨出する膨出部が設けられていると共に、マ
フラカッタは押圧固定手段が該膨出部の外周を押圧する
状態で排気管終端部の外周に装着されていることを特徴
とする。
【0011】この発明によれば、請求項1に記載の発明
による作用に加え、所定以上の荷重を受けたときには排
気管終端部の膨出部へのマフラカッタの固定が解除され
るので、仮に車両が走行中であると、マフラカッタと排
気管との衝突音の発生によって、運転者は容易に異常を
察知することができるようになる。したがって、異常状
態のまま運転を継続することが防止される。
による作用に加え、所定以上の荷重を受けたときには排
気管終端部の膨出部へのマフラカッタの固定が解除され
るので、仮に車両が走行中であると、マフラカッタと排
気管との衝突音の発生によって、運転者は容易に異常を
察知することができるようになる。したがって、異常状
態のまま運転を継続することが防止される。
【0012】また、請求項3に記載の発明は、上記請求
項1または請求項2に記載の排気系構造において、押圧
固定手段による排気管終端部の外周を押圧する力は、車
体後方から荷重が作用したときに、排気管を支持する支
持力より低い荷重でマフラカッタが排気管上流側へ移動
するように設定されていることを特徴とする。
項1または請求項2に記載の排気系構造において、押圧
固定手段による排気管終端部の外周を押圧する力は、車
体後方から荷重が作用したときに、排気管を支持する支
持力より低い荷重でマフラカッタが排気管上流側へ移動
するように設定されていることを特徴とする。
【0013】この発明によれば、車体後部に衝突があっ
た場合、排気管の支持部が損傷するより先にマフラカッ
タが排気管上流側に移動して衝撃が吸収されることにな
る。したがって、上記衝突があっても排気管上流側は保
護され、損傷には至らない。
た場合、排気管の支持部が損傷するより先にマフラカッ
タが排気管上流側に移動して衝撃が吸収されることにな
る。したがって、上記衝突があっても排気管上流側は保
護され、損傷には至らない。
【0014】また、請求項4に記載の発明は、上記請求
項1から請求項3のいずれかに記載の排気系構造におい
て、マフラカッタは、バンパに形成された開口部から車
体外方へ突出するように装着されていることを特徴とす
る。
項1から請求項3のいずれかに記載の排気系構造におい
て、マフラカッタは、バンパに形成された開口部から車
体外方へ突出するように装着されていることを特徴とす
る。
【0015】車体後部での衝突によりマフラカッタが車
体内方に後退すると、バンパは排気管からの高温の排気
ガスに曝されるという問題が生じる。この発明によれ
ば、運転者は、それまでバンパに形成された開口部から
車体外方へ突出していたマフラカッタが車体内方へ後退
しているという外観変化や、マフラカッタと排気管との
衝突音の発生によって容易に異常を察知することができ
るようになるので、上記問題は回避される。
体内方に後退すると、バンパは排気管からの高温の排気
ガスに曝されるという問題が生じる。この発明によれ
ば、運転者は、それまでバンパに形成された開口部から
車体外方へ突出していたマフラカッタが車体内方へ後退
しているという外観変化や、マフラカッタと排気管との
衝突音の発生によって容易に異常を察知することができ
るようになるので、上記問題は回避される。
【0016】そして、請求項5に記載の発明は、上記請
求項1から請求項4のいずれかに記載の排気系構造にお
いて、押圧固定手段による排気管終端部の外周を押圧す
る力は、車体後方から荷重が作用したときに、バンパの
変形が復元可能な荷重でマフラカッタが排気管上流側へ
移動するように設定されていることを特徴とする。
求項1から請求項4のいずれかに記載の排気系構造にお
いて、押圧固定手段による排気管終端部の外周を押圧す
る力は、車体後方から荷重が作用したときに、バンパの
変形が復元可能な荷重でマフラカッタが排気管上流側へ
移動するように設定されていることを特徴とする。
【0017】この発明によれば、車体後部でバンパの変
形が復元可能な軽度の衝突があった場合でも、マフラカ
ッタは排気管上流側に移動するので、マフラカッタが所
定位置より後退するという外観変化やマフラカッタと排
気管との衝突音の発生により、運転者は容易に異常を察
知することができるようになる。
形が復元可能な軽度の衝突があった場合でも、マフラカ
ッタは排気管上流側に移動するので、マフラカッタが所
定位置より後退するという外観変化やマフラカッタと排
気管との衝突音の発生により、運転者は容易に異常を察
知することができるようになる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態に係る
排気系構造について説明する。
排気系構造について説明する。
【0019】図1に示すように、この実施の形態に係る
車両には、図示しないエンジンから車体後部に延びる排
気管1と、該排気管1に連結されたマフラ2と、該マフ
ラ2の左右両側から略L字状に延設された一対の排気管
終端部1a,1aにそれぞれ装着されたマフラカッタ
3,3とが備えられている。そして、該マフラカッタ
3,3は、車体後部のバンパ4に形成された左右の開口
部4a,4aから車体外方に突出するように排気管終端
部1a,1aに装着されている。
車両には、図示しないエンジンから車体後部に延びる排
気管1と、該排気管1に連結されたマフラ2と、該マフ
ラ2の左右両側から略L字状に延設された一対の排気管
終端部1a,1aにそれぞれ装着されたマフラカッタ
3,3とが備えられている。そして、該マフラカッタ
3,3は、車体後部のバンパ4に形成された左右の開口
部4a,4aから車体外方に突出するように排気管終端
部1a,1aに装着されている。
【0020】上記のような排気管終端部1a,1aない
しマフラカッタ3,3の構成であると、矢印aで示す車
体側方に沿った気流によって、排気管終端部1a,1a
つまりマフラカッタ3,3を介して排出される排気ガス
は、矢印bで示すように車体後方に一層スムーズに排出
されるようになり、車室内への排気ガスの侵入は確実に
防止される。
しマフラカッタ3,3の構成であると、矢印aで示す車
体側方に沿った気流によって、排気管終端部1a,1a
つまりマフラカッタ3,3を介して排出される排気ガス
は、矢印bで示すように車体後方に一層スムーズに排出
されるようになり、車室内への排気ガスの侵入は確実に
防止される。
【0021】次に、排気管終端部1aへのマフラカッタ
3の装着構造について、図2〜図4に基づいて説明す
る。
3の装着構造について、図2〜図4に基づいて説明す
る。
【0022】まず、円筒状の排気管終端部1aは、通常
径部1a′と、所定長さに亘って設けられて径方向に所
定量膨出する膨出部1a″とからなる。
径部1a′と、所定長さに亘って設けられて径方向に所
定量膨出する膨出部1a″とからなる。
【0023】一方、マフラカッタ3は、円筒状の外側パ
イプ部材11と、該外側パイプ部材11内に挿入された
略円筒状の内側パイプ部材12とを有している。外側パ
イプ部材11の前端側下部の周面には、長手方向に後述
するナットが通過可能かつブラケットを配設可能に所定
長さ及び所定形状の切り欠き部11aが形成されている
と共に、後端側には、該パイプ部材11内方に向かう曲
成部11bが形成されている。内側パイプ部材12は、
外側パイプ部材11内の後方側の切り欠き部11aに対
応する位置に配置されていると共に、上部の内周が符号
アで示す範囲に亘って排気管終端部1aの膨出部1a″
外周に対接し、左右の外周が符号イ,イで示す範囲に亘
って外部パイプ部材11の内周に対接し、また、下部が
符号ウで示す範囲に亘って平面部12aを形成するよう
に構成されている。そして、両パイプ部材11,12
は、符号エ…エで示す箇所でスポット溶接によって一体
に接合されている。
イプ部材11と、該外側パイプ部材11内に挿入された
略円筒状の内側パイプ部材12とを有している。外側パ
イプ部材11の前端側下部の周面には、長手方向に後述
するナットが通過可能かつブラケットを配設可能に所定
長さ及び所定形状の切り欠き部11aが形成されている
と共に、後端側には、該パイプ部材11内方に向かう曲
成部11bが形成されている。内側パイプ部材12は、
外側パイプ部材11内の後方側の切り欠き部11aに対
応する位置に配置されていると共に、上部の内周が符号
アで示す範囲に亘って排気管終端部1aの膨出部1a″
外周に対接し、左右の外周が符号イ,イで示す範囲に亘
って外部パイプ部材11の内周に対接し、また、下部が
符号ウで示す範囲に亘って平面部12aを形成するよう
に構成されている。そして、両パイプ部材11,12
は、符号エ…エで示す箇所でスポット溶接によって一体
に接合されている。
【0024】また、マフラカッタ3に設けられて該マフ
ラカッタ3を排気管終端部1aの膨出部1a″の外周に
押し付けて固定する押圧固定機構13は、外側パイプ部
材11の後方側の切り欠き部11aを介して配設された
略コ字状のブラケット14と、該ブラケット14の平面
部14aに設けられた穴部14a′に挿入されたボルト
15と、内側パイプ部材12下部の平面部12aの上記
穴部14a′に対向する箇所に溶接などによって固設さ
れたナット16とからなる。ブラケット14の前後壁部
14b,14bは内側パイプ部材12を前後から挟むよ
うに配置されていると共に、該前後壁部14b,14b
の上端は符号オ,オで示す箇所で上記膨出部1a″の外
周に沿う形状とされている。ボルト15はナット16に
螺合すると共に、その先端は内側パイプ部材12下部の
平面部12aに設けられた穴部12a′を挿通するよう
になっている。
ラカッタ3を排気管終端部1aの膨出部1a″の外周に
押し付けて固定する押圧固定機構13は、外側パイプ部
材11の後方側の切り欠き部11aを介して配設された
略コ字状のブラケット14と、該ブラケット14の平面
部14aに設けられた穴部14a′に挿入されたボルト
15と、内側パイプ部材12下部の平面部12aの上記
穴部14a′に対向する箇所に溶接などによって固設さ
れたナット16とからなる。ブラケット14の前後壁部
14b,14bは内側パイプ部材12を前後から挟むよ
うに配置されていると共に、該前後壁部14b,14b
の上端は符号オ,オで示す箇所で上記膨出部1a″の外
周に沿う形状とされている。ボルト15はナット16に
螺合すると共に、その先端は内側パイプ部材12下部の
平面部12aに設けられた穴部12a′を挿通するよう
になっている。
【0025】次に、上記実施の形態の作用を説明する。
【0026】まず、マフラカッタ3において、外側パイ
プ部材11と内側パイプ部材12とを接合する場合、ナ
ット16が外側パイプ部材11の切り欠き部11aを前
方側から通過するように、内側パイプ部材12が外側パ
イプ部材11内に挿入される。そして、符号エ…エで示
す箇所がスポット溶接されて、両パイプ部材11,12
は一体に接合される。
プ部材11と内側パイプ部材12とを接合する場合、ナ
ット16が外側パイプ部材11の切り欠き部11aを前
方側から通過するように、内側パイプ部材12が外側パ
イプ部材11内に挿入される。そして、符号エ…エで示
す箇所がスポット溶接されて、両パイプ部材11,12
は一体に接合される。
【0027】次に、上記内側パイプ部材12と排気管終
端部1aの膨出部1a″とが長手方向にラップするよう
に、マフラカッタ3が排気管終端部1aに外嵌される。
そして、後方側の切り欠き部11aに前後壁部14b,
14bの上端が上記膨出部1a″の外周に対向するよう
にブラケット14が配置され、該ブラケット14の穴部
14a′にボルト15が挿入されると共に、該ボルト1
5がナット16に螺合される。
端部1aの膨出部1a″とが長手方向にラップするよう
に、マフラカッタ3が排気管終端部1aに外嵌される。
そして、後方側の切り欠き部11aに前後壁部14b,
14bの上端が上記膨出部1a″の外周に対向するよう
にブラケット14が配置され、該ブラケット14の穴部
14a′にボルト15が挿入されると共に、該ボルト1
5がナット16に螺合される。
【0028】ボルト15とナット16との螺合により、
ナット16が固設された内側パイプ部材12は下方つま
りブラケット14側に引き寄せられ、内側パイプ部材1
2上部の符号アで示す箇所の内周が排気管終端部1aの
膨出部1a″の外周に押し付けられるようになると共
に、符号オ,オで示すブラケット14の前後壁部14
b,14bの上端が膨出部1a″下部の外周に押し付け
られるようになる。その結果、内側パイプ部材12及び
外側パイプ部材11つまりマフラカッタ3は符号ア,
オ,オで示す箇所で膨出部1a″の外周に押し付けら
れ、内側パイプ部材12と膨出部1a″間及びブラケッ
ト14の前後壁部14b,14bと膨出部1a″間の摩
擦力を介して固定されることになる。
ナット16が固設された内側パイプ部材12は下方つま
りブラケット14側に引き寄せられ、内側パイプ部材1
2上部の符号アで示す箇所の内周が排気管終端部1aの
膨出部1a″の外周に押し付けられるようになると共
に、符号オ,オで示すブラケット14の前後壁部14
b,14bの上端が膨出部1a″下部の外周に押し付け
られるようになる。その結果、内側パイプ部材12及び
外側パイプ部材11つまりマフラカッタ3は符号ア,
オ,オで示す箇所で膨出部1a″の外周に押し付けら
れ、内側パイプ部材12と膨出部1a″間及びブラケッ
ト14の前後壁部14b,14bと膨出部1a″間の摩
擦力を介して固定されることになる。
【0029】その場合、例えば、上流側の排気管1の支
持部の支持力より低い荷重でしかもバンパ4の変形が復
元可能な荷重でマフラカッタ3が排気管1上流側へ移動
するには、一般的な車両が概ね2.4〜4km/時の速
度で当該車両に衝突することを想定すると、図例の構成
では、ボルト15の締め付けトルクは通常7.8〜1
0.7N・mに設定される。
持部の支持力より低い荷重でしかもバンパ4の変形が復
元可能な荷重でマフラカッタ3が排気管1上流側へ移動
するには、一般的な車両が概ね2.4〜4km/時の速
度で当該車両に衝突することを想定すると、図例の構成
では、ボルト15の締め付けトルクは通常7.8〜1
0.7N・mに設定される。
【0030】こうすることにより、押圧固定機構13に
よってマフラカッタ3が排気管終端部1aの膨出部1
a″の外周に所定の押圧する力で固定されかつ車体外方
に突出して装着された状態で、例えば、後方車両のバン
パが、上流側の排気管1の支持部の支持力より低くしか
も当該車両のバンパ4の変形が復元可能な程度の荷重に
相当する衝撃で該マフラカッタ3に衝突することによっ
て、該マフラカッタ3に上記摩擦力以上の荷重が作用す
ると、このマフラカッタ3は、図3に矢印c及び鎖線で
示すように排気管1上流側に移動して、押圧固定機構1
3は膨出部1a″から通常径部1a′へ乗り移る。
よってマフラカッタ3が排気管終端部1aの膨出部1
a″の外周に所定の押圧する力で固定されかつ車体外方
に突出して装着された状態で、例えば、後方車両のバン
パが、上流側の排気管1の支持部の支持力より低くしか
も当該車両のバンパ4の変形が復元可能な程度の荷重に
相当する衝撃で該マフラカッタ3に衝突することによっ
て、該マフラカッタ3に上記摩擦力以上の荷重が作用す
ると、このマフラカッタ3は、図3に矢印c及び鎖線で
示すように排気管1上流側に移動して、押圧固定機構1
3は膨出部1a″から通常径部1a′へ乗り移る。
【0031】その場合、マフラカッタ3が排気管1上流
側に移動することにより衝突の衝撃は吸収されるので、
上流側の排気管1や該排気管1の支持部は損傷を受ける
ことはない。
側に移動することにより衝突の衝撃は吸収されるので、
上流側の排気管1や該排気管1の支持部は損傷を受ける
ことはない。
【0032】また、排気管終端部1aへのマフラカッタ
3の固定が解除されるので、車両が走行中であれば、車
両の振動によって排気管終端部1aとマフラカッタ3つ
まり内側パイプ部材12及び押圧固定機構13とが衝突
して異音を発するようになり、バンパ4が復元可能な軽
度の衝突であっても、運転者は容易に異常を察知するこ
とができる。一方、車両が走行中でない場合にも、マフ
ラカッタ3が通常位置より車体内方に後退しているの
で、運転者はやはり容易に異常を察知することができ
る。その結果、マフラカッタ3が車体内方に後退した状
態で運転が継続されたときの排気ガスによるバンパ4の
損傷やススの付着によるバンパ4の汚れなどの不具合発
生が防止されるようになる。
3の固定が解除されるので、車両が走行中であれば、車
両の振動によって排気管終端部1aとマフラカッタ3つ
まり内側パイプ部材12及び押圧固定機構13とが衝突
して異音を発するようになり、バンパ4が復元可能な軽
度の衝突であっても、運転者は容易に異常を察知するこ
とができる。一方、車両が走行中でない場合にも、マフ
ラカッタ3が通常位置より車体内方に後退しているの
で、運転者はやはり容易に異常を察知することができ
る。その結果、マフラカッタ3が車体内方に後退した状
態で運転が継続されたときの排気ガスによるバンパ4の
損傷やススの付着によるバンパ4の汚れなどの不具合発
生が防止されるようになる。
【0033】なお、上記実施の形態では、押圧固定機構
13には一対のボルト15、ナット16が備えられてい
たが、マフラカッタ3の寸法や重量などに応じてこれら
の個数を変更する、つまり排気管終端部1aの膨出部1
a″の外周を押圧する力を調整することができる。
13には一対のボルト15、ナット16が備えられてい
たが、マフラカッタ3の寸法や重量などに応じてこれら
の個数を変更する、つまり排気管終端部1aの膨出部1
a″の外周を押圧する力を調整することができる。
【0034】そして、上記実施の形態では、排気管終端
部1aに膨出部1a″を設けた場合について説明した
が、膨出部1a″を設けない場合においても、マフラカ
ッタ3に車体後方から所定以上の荷重が作用すると、該
マフラカッタ3は排気管1上流側に移動するので、衝突
の衝撃が吸収されると共に運転者はこの外観変化によっ
て異常を容易に察知することができるようになる。
部1aに膨出部1a″を設けた場合について説明した
が、膨出部1a″を設けない場合においても、マフラカ
ッタ3に車体後方から所定以上の荷重が作用すると、該
マフラカッタ3は排気管1上流側に移動するので、衝突
の衝撃が吸収されると共に運転者はこの外観変化によっ
て異常を容易に察知することができるようになる。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
バンパ貫通型の排気管終端部にマフラカッタが装着され
た車両において、車体後部に軽度の衝突があった場合
に、マフラカッタが排気管上流側に移動可能となるよう
に構成されているので、このマフラカッタの移動が衝突
の衝撃を吸収することにより排気管上流側を損傷するこ
とがなく、しかも、外観変化や異音発生により運転者が
容易にこの異常を察知可能とする排気系構造を提供する
ことができる。本発明は、排気管終端部にマフラカッタ
を装着した車両分野に広く好適である。
バンパ貫通型の排気管終端部にマフラカッタが装着され
た車両において、車体後部に軽度の衝突があった場合
に、マフラカッタが排気管上流側に移動可能となるよう
に構成されているので、このマフラカッタの移動が衝突
の衝撃を吸収することにより排気管上流側を損傷するこ
とがなく、しかも、外観変化や異音発生により運転者が
容易にこの異常を察知可能とする排気系構造を提供する
ことができる。本発明は、排気管終端部にマフラカッタ
を装着した車両分野に広く好適である。
【図1】 本発明の実施の形態に係る車両の後部の概略
平面図である。
平面図である。
【図2】 マフラカッタの装着状態を示す底面図であ
る。
る。
【図3】 同じく一部を破断した側面図である。
【図4】 図3のA−A線による拡大断面図である。
1 排気管
1a 排気管終端部
1a″ 膨出部
2 マフラ
3 マフラカッタ
4 バンパ
4a 開口部
13 押圧固定機構
Claims (5)
- 【請求項1】 排気系統のマフラよりも下流側における
排気管終端部の外周にマフラカッタが装着されたエンジ
ンの排気系構造であって、上記マフラカッタには、排気
管終端部の外周を押圧することにより該マフラカッタを
排気管終端部の外周に固定する押圧固定手段が設けられ
ていると共に、該押圧固定手段は、マフラカッタに車体
後方から所定以上の荷重が作用したとき、該マフラカッ
タの装着位置が排気管上流側へ移動可能に排気管終端部
の外周を押圧するように構成されていることを特徴とす
る排気系構造。 - 【請求項2】 排気管終端部に径方向に所定量膨出する
膨出部が設けられていると共に、マフラカッタは押圧固
定手段が該膨出部の外周を押圧する状態で排気管終端部
の外周に装着されていることを特徴とする請求項1に記
載の排気系構造。 - 【請求項3】 押圧固定手段による排気管終端部の外周
を押圧する力は、車体後方から荷重が作用したときに、
排気管を支持する支持力より低い荷重でマフラカッタが
排気管上流側へ移動するように設定されていることを特
徴とする請求項1または請求項2に記載の排気系構造。 - 【請求項4】 マフラカッタは、バンパに形成された開
口部から車体外方へ突出するように装着されていること
を特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の
排気系構造。 - 【請求項5】 押圧固定手段による排気管終端部の外周
を押圧する力は、車体後方から荷重が作用したときに、
バンパの変形が復元可能な荷重でマフラカッタが排気管
上流側へ移動するように設定されていることを特徴とす
る請求項1から請求項4のいずれかに記載の排気系構
造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001314833A JP2003120288A (ja) | 2001-10-12 | 2001-10-12 | 排気系構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001314833A JP2003120288A (ja) | 2001-10-12 | 2001-10-12 | 排気系構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003120288A true JP2003120288A (ja) | 2003-04-23 |
Family
ID=19133085
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001314833A Pending JP2003120288A (ja) | 2001-10-12 | 2001-10-12 | 排気系構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003120288A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006046121A (ja) * | 2004-08-02 | 2006-02-16 | Toyota Motor Corp | 排気構造 |
KR100783866B1 (ko) * | 2006-09-07 | 2007-12-10 | 현대자동차주식회사 | 차량 후방 범퍼 삽입형 테일 파이프 |
KR100896650B1 (ko) | 2007-11-16 | 2009-05-08 | 주식회사 엘지화학 | 테일 파이프의 마운팅 구조 및 방법 |
JP2009275711A (ja) * | 2009-08-24 | 2009-11-26 | Toyota Motor Corp | 排気構造 |
CN115263507A (zh) * | 2022-08-30 | 2022-11-01 | 岚图汽车科技有限公司 | 一种排气系统及汽车 |
-
2001
- 2001-10-12 JP JP2001314833A patent/JP2003120288A/ja active Pending
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JP2006046121A (ja) * | 2004-08-02 | 2006-02-16 | Toyota Motor Corp | 排気構造 |
KR100783866B1 (ko) * | 2006-09-07 | 2007-12-10 | 현대자동차주식회사 | 차량 후방 범퍼 삽입형 테일 파이프 |
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JP2009275711A (ja) * | 2009-08-24 | 2009-11-26 | Toyota Motor Corp | 排気構造 |
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