JP2003119970A - 屋 根 - Google Patents

屋 根

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JP2003119970A
JP2003119970A JP2001319325A JP2001319325A JP2003119970A JP 2003119970 A JP2003119970 A JP 2003119970A JP 2001319325 A JP2001319325 A JP 2001319325A JP 2001319325 A JP2001319325 A JP 2001319325A JP 2003119970 A JP2003119970 A JP 2003119970A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 単純な形状でありながら、雨水の浸入を確実
に防止可能な屋根板材を提供する。 【解決手段】 棟包み120を構成する棟部材200
は、山状に屈曲形成された棟斜面板部201と、その屋
根幅方向の一辺側に上方指向端部203とその下方の端
部凹条部材204とを有し、他片側に接合部材205L
を有する。また、棟斜面板部201下面に、ボルト保持
部材220並びに固定用の長尺ボルト222を有する。
接合部材205Lは、棟斜面板部201の左端を、曲げ
加工により下向きに開口した凹状の下指向凹条部として
形成されている。上方指向端部203は、隣の棟部材2
00が有する接合部材205Lに入り込み、上向きに開
口した凹状の端部凹条部材204は、開口から突出した
平板状の板材部分で棟斜面板部201に溶接固定されて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、屋根頂上の棟から
軒げたにかけて屋根を葺く屋根葺材を棟の両側に屋根勾
配を付けて備え、この屋根葺材を屋根の棟外観を呈する
棟包みで覆った屋根に関する。
【0002】
【従来の技術】屋根葺きとしては、従来は瓦が主流であ
ったものの、近年では、金属板を利用した屋根葺材が瓦
に取って変わりつつある。こうした屋根葺材では、金属
板を利用したことで優れた耐久性を発揮できる。
【0003】ところで、屋根葺材を棟の両側に屋根勾配
を付けて配設した場合、その棟において雨仕舞いを必要
とする。葺材が瓦であれば、のし瓦、がんぶり瓦、鬼瓦
等の棟瓦を線材で下地材に留め付けつつしっくいで固定
して雨仕舞いをする。ところが、金属板等を利用した屋
根葺材では、屋根勾配に併せて屈曲した棟包みで屋根両
側の屋根葺材を棟側で屋根幅に亘って覆うことが一般に
なされている。
【0004】こうした棟包みでは、まず、屋根両側の屋
根葺材に棟側において笠木を屋根幅に亘って敷き設して
当該笠木を釘、ネジ等で野地板や垂木等の下地材に固定
する。この笠木固定の際には、笠木の下の屋根葺材を釘
やネジが貫通して、その下の下地材に達する。こうして
固定した笠木に棟包みを釘、ネジ等で固定していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来の棟包み
では、その固定の際に数多くの釘やネジを用いるので、
その作業が繁雑であった。また、既設の棟包みや屋根葺
材を再利用する目的で取り外す際にあっては、固定済み
のネジや釘を総て取り外す必要もあり、この作業も煩雑
であった。更に、屋根葺材に釘等による貫通孔を空けら
れてしまうことから、再利用の際にこの貫通孔が露呈
し、見栄えも悪かった。
【0006】本発明は、上記した問題点を解決するため
になされ、屋根の棟部分の施工作業を簡略化すると共
に、移設・取り外しを簡便化して再利用性を高めること
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】上
記した課題を解決するため、本発明の屋根は、屋根頂上
の棟の両側に屋根勾配を付けて設けられ、該棟から軒げ
たにかけての屋根外観をなすよう屋根組を葺く屋根葺材
と、前記棟の両側の前記屋根葺材を前記棟において屋根
幅に亘って覆い、屋根の棟外観を呈する棟包みとを有す
る屋根であって、前記棟包みは、所定幅の板材により山
状に形成され、山形状稜線が前記屋根幅に沿うよう配設
される複数の棟斜面板部材と、前記屋根幅方向における
前記棟斜面板部材の一方端部辺側に亘って形成され、前
記屋根葺材の側から上方に向かわせた上方指向端部部材
と、前記屋根幅方向における前記棟斜面板部材の多方端
部辺側に亘って形成され、隣り合う前記棟斜面板部材が
有する前記上方指向端部部材が前記屋根葺材の側から入
り込むよう前記屋根葺材の側に向けて下向きに開口した
凹状の下指向凹条部材と、前記棟斜面板部材の前記一方
端部辺側において、前記上方指向端部部材の下方に位置
し、前記屋根葺材に載置されて上向きに開口した凹状の
端部凹条部材と、前記棟斜面板部材を前記屋根組に固定
するための固定部材とを備え、前記端部凹状部材は、前
記開口の一方の側で、前記棟斜面板部材に固定されて該
棟斜面板部材の下面を支えると共に、前記開口の他方の
側で、隣り合う前記棟斜面板部材を前記下指向凹条部材
の基部下面において支えることを特徴とする。
【0008】本発明の屋根は、棟包みが有する棟斜面板
部材をその山形状稜線が屋根幅に沿うよう配設するの
で、この棟斜面板部材は、稜線からの左右斜面部分を傾
斜させる。この場合、棟斜面板部材の山形状を屋根勾配
に倣ったものとすることができる、こうすれば、棟斜面
板部材の上記左右斜面部分は、屋根勾配とほぼ一致し、
棟部分と屋根葺き部分との違和感がなくなり好ましい。
【0009】このようにして左右の斜面部分を傾斜させ
た棟斜面板部材は、屋根幅方向における一方端部辺側で
は、この端部辺に亘って形成された上方指向端部部材を
屋根葺材の側から上方に向かわせる。また、多方端部辺
側では、この端部辺に亘って形成された下指向凹条部材
をその凹状の開口が屋根葺材の側に向けて下向きとなる
ようにして備える。よって、本発明における棟包みを構
成する棟斜面板部材を屋根幅方向に沿って配設すると、
隣り合う棟斜面板部材において、上方指向端部部材は屋
根組の側から隣の棟斜面板部材の下指向凹条部材に入り
込んでこの下指向凹条部材で覆われ、上方指向端部部材
と下指向凹条部材は、こうした関係をもったまま、上記
の左右の斜面部分においてその傾斜に沿って相対するこ
とになる。なお、山形状の屋根勾配に倣ったものとすれ
ば、上方指向端部部材と下指向凹条部材は、屋根勾配に
沿って相対する。
【0010】その一方、棟斜面板部材の上方指向端部部
材の側では、上方指向端部部材の下方に凹状の端部凹条
部材が位置する。この端部凹条部材は、屋根葺材に載置
されて上向きに開口して、棟斜面板部材に固定されてお
り、この棟斜面板部材とその隣の棟斜面板部材を下支え
する。
【0011】この場合、端部凹条部材は、その開口の両
側に開口突出片部を有するものとし、両側の開口突出片
部で棟斜面板部材の下面を支えると共に、一方の開口突
出片部で棟斜面板部材の下面に接合固定されていること
が好ましい。こうすれば、棟斜面板部材と端部凹条部材
は開口突出片部を介して重なり、接合固定の信頼性が高
まる。接合固定として溶接手法を採れば、部材の重なり
箇所を溶接できることから、溶接強度や信頼性を高める
ことができる。また、端部凹条部材が固定された棟斜面
板部材とその隣の棟斜面板部材は、開口両側の開口突出
片部でそれぞれ下支えされることになり、安定して支え
ることができる。
【0012】このように隣り合う棟斜面板部材が端部凹
条部材で下支えされた状態で、端部凹条部材は、下指向
凹条部材に対して、開口を向かい合わせて位置すること
になる。
【0013】つまり、端部凹条部材は、その開口が上向
きとなるような姿勢で下指向凹条部材と向かい合い、こ
の下指向凹条部材は、その開口内部において、一方の棟
斜面板部材における上方指向端部部材を上から覆う。よ
って、下指向凹条部材の開口内部は、上方指向端部部材
で区画される。そして、上記の姿勢を採る端部凹条部材
は、下指向凹条部材で覆われた上方指向端部部材の下方
に、開口が上を向いた溝を棟斜面板部材の左右斜面部分
の傾斜に沿って形成する。しかも、この端部凹条部材は
隣り合う棟斜面板部材を支えるので、この溝は、隣り合
う棟斜面板部材の接合箇所の下方において、雨水を低所
へと上記の傾斜に沿って導く樋の作用をなすことにな
る。
【0014】こうして隣り合う棟斜面板部材が接合され
た状態で、それぞれの棟斜面板部材は、固定部材により
屋根組に固定されることになる。そして、隣り合う棟斜
面板部材間では、上方指向端部部材が下指向凹条部材で
覆われた状態で棟斜面板部材から突出し、棟斜面板部材
の左右斜面部分の傾斜に倣って傾斜する。よって、下指
向凹条部材の開口内部に雨水が浸入しても、下指向凹条
部材の上方指向端部部材によりそれ以降の雨水浸入は防
止され、その浸入雨水は上方指向端部部材で止め置かれ
る。しかも、下指向凹条部材の上方指向端部部材は上記
のように傾斜することから、上方指向端部部材で止め置
かれた浸入雨水は、上記の傾斜に沿って流れ落ちるの
で、より雨水浸入の防止効果は高まる。
【0015】仮に、下指向凹条部材の開口の上方指向端
部部材を乗り越えて雨水が浸入しても、その浸入雨水
は、端部凹条部材で形成され樋の作用をなす溝に入り込
むことから、この溝により棟斜面板部材の軒側に排出さ
れる。よって、棟斜面板部材の下方の屋根葺材の側、引
いてはその下方の屋根組への雨水の浸入を確実に防止す
ることができる。しかも、隣り合う棟斜面板部材相互の
係合に際しては、一方の棟斜面板部材の下指向凹条部材
への他方の棟斜面板部材の上方指向端部部材の入り込み
を起こすのみであり、機械的に緊密な固定機構を有して
いない。このため、棟斜面板部材の大きさの変化、例え
ば経時変化や熱膨張変化などが発生しても、この係合箇
所による形状変化の吸収が行われ、無用な応力が蓄積さ
れることを防止することが出来る。また、施工後の棟斜
面板部材の回収も簡便となると共に、回収後の棟斜面板
部材をそのまま再利用できる。更には、屋根葺き施行現
場での曲げ等の現場加工を必要とせず、より一層作業性
が高まる。
【0016】こうした雨水浸入防止に優れた効果を奏す
る棟斜面板部材は、その一方端部片側に上方指向端部部
材と端部凹条部材を、他方端部側に下指向凹条部材を有
するに過ぎず、その形状が単純である。そして、棟斜面
板部材は、所定幅の板材を山状に屈曲形成でき、上方指
向端部部材と下指向凹条部材は、この棟斜面板部材の両
端部片の単純な曲げ加工で形成できる。端部凹条部材に
ついては、これを棟斜面板部材とは別部材として棟斜面
板部材に固定することで、棟斜面板部材は製造される。
この場合、端部凹条部材を開口両側に開口突出片部を有
するものとすれば、この開口突出片部で端部凹条部材を
棟斜面板部材に接合固定できる。
【0017】こうした端部凹条部材の固定は、部材同士
の重なり箇所、即ち、棟斜面板部材に接合した開口突出
片部の固定で済ますことができるので、重なり部分の溶
接、接着、リベット固定等の簡便な手法を採ることがで
きる。この結果、本発明の屋根によれば、棟包みを構成
する棟斜面板部材を雨水浸入防止に優れたものとしつつ
その形状を単純化でき、その製造も簡便化できる。この
場合、上記の開口突出辺部は、平板状であることが、部
材同士の重なりを平板状部分とできるので、溶接等の固
定作業がより容易となる。
【0018】なお、棟斜面板部材の所定幅は、屋根に使
用する枚数を考えると、450mmないし1200mm
が好ましく、より好ましくは600mmから1000m
mである。このような寸法であれば、取り扱いの上から
も好ましい。また、上記のように浸入雨水の止め置き作
用をなす上上方指向端部部材の突出高さは、雨水の浸水
防止と棟の見栄えの観点から約30mmないし80mm
が好ましく、下指向凹条部材は、この上方指向端部部材
を覆うことができるよう突出していればよい。この場
合、上方指向端部部材の頂上部が隣合う屋根板部材の下
指向凹条部材の頂上部底面に接触するようにすれば、下
指向凹条部材の開口内において、雨水が上方指向端部部
材を乗り越え難くできるので、雨水浸入をより確実に防
止でき好ましい。更に、上方指向端部部材の頂上部で下
指向凹条部材を下支えできるので、強度の点からも好ま
しい。
【0019】ところで、下指向凹条部材と端部凹条部材
を共に矩形状断面の凹形状とした場合には、その内寸幅
(溝幅)は、下指向凹条部材が約25mmから60m
m、端部凹条部材が約50mmから80mmが好まし
い。詳しくは、端部凹条部材の内寸幅が下指向凹条部材
の内寸幅よりも広くした上で上記幅とすればよい。ま
た、端部凹条部材については、その形成する溝を樋とし
て作用させる都合上、幅広とすることが好ましい。
【0020】なお、棟斜面板部材と端部凹条部材は、金
属により形成されていることが加工性、耐久性および固
定手法の観点から望ましく、特に鋼板、純度の高い鉄、
チタン、ステンレス、アルミなどが耐久性の面からより
好ましい。また、固定手法としては、重なり部分のスポ
ット溶接、超音波溶接、隅肉溶接、シームレス溶接等の
溶接手法が、固定の信頼性の上から好ましい。この場
合、棟斜面板部材と端部凹条部材の板厚としては、いわ
ゆるそりや不用意な変形を回避する上から、或いは重量
の観点から、2mm〜6mmであればよい。
【0021】また、端部凹状部材をその凹部面積が下指
向凹条部材の凹部面積より広くすることもできる。
【0022】こうすれば、上記したように端部凹状部材
が形成する溝の断面積を、下指向凹条部材より広くでき
るので、下指向凹条部材の内部において上方指向端部部
材を乗り越えて浸入した雨水を、この溝にてより確実に
棟斜面板部材の軒側に排出でき、防水性をより確実なも
のとできる。
【0023】
【発明の実施の形態】以上説明した本発明の構成及び作
用を一層明らかにするために、以下本発明の屋根につい
て、その実施の形態を説明する。図1は実施例の屋根1
00の全体構成を概略的に説明するための説明図であ
る。まずこの図1を用いて、全体構成を説明する。
【0024】図示するように、本実施例の屋根100
は、切妻式の屋根組YHを備え、この屋根組YHの棟両
側に所定の屋根勾配で左右の屋根葺材110L、110
Rを取り付け、屋根両側の屋根葺材110L、110R
を棟において棟包み120で覆って構成される。屋根葺
材110L、110Rは、屋根組YHにおける棟木MB
から軒げたNBにかけて屋根を葺き、屋根外観をなす。
棟包み120は、屋根葺材110L、110Rを屋根幅
に亘って覆い、屋根の棟外観をなす。屋根組YHは、棟
木MBから軒げたNBに亘って垂木Nを掛け渡し、棟木
MB並びに垂木Nを、もや、小屋ばり、小屋づか、妻げ
た等を用いて、柱Hで支持する。この図1では、垂木N
を間引いて描いているが、図2以降に示すように、屋根
組YHの屋根部分はこの垂木Nを隙間なく並べて形成さ
れている。なお、垂木Nを図示するように間引いて設置
し、その上面に野地板を敷き詰めた屋根組に適用するこ
ともできる。以下、屋根葺材等について詳細に説明す
る。
【0025】図2は屋根葺材110Lを複数の屋根板材
310で構成し、この屋根板材310により屋根を縦葺
きする様子を説明する説明図、図3はこの屋根板材31
0の概略斜視図、図4は屋根板材310の要部を平面視
並びに正面視して説明するための説明図、図5はこの屋
根板材310が連結されている状態を示す概略斜視図、
図6は屋根の妻側に配設する屋根板材310Aの概略斜
視図である。屋根葺材110Rは、屋根葺材110Lと
同一であり、その葺き側が異なるに過ぎない。
【0026】これら図面に示すように、屋根板材310
は、長尺状で所定幅の板材により形成され(板厚約5m
m)、屋根の葺き外観を呈する金属製(例えば、チタン
製)の屋根板部材12と、屋根板部材12の両長辺側に
位置する左右の接合部材314R、314Lと、屋根板
部材12の所定幅の中央部から突設され、垂木Nに固定
される固定部材16と、から構成されている。
【0027】図示するように、左側の接合部材314L
は、屋根板部材12の左端を、曲げ加工により屋根組Y
H(垂木N)の側に下向きに開口した凹状の下指向凹条
部として形成されており、外側端部には、平板部315
を有する。この平板部315は、隣の屋根板部材12の
上面に長辺方向に沿って重なるようにされている。つま
り、接合部材314Lの外側端部の曲げの際にはその板
厚分が考慮され、上記の平板部315が屋根板部材12
と重なったときに、両隣の屋根板部材12が略同じ高さ
位置となるようにされている。接合部材314Lは、屋
根板部材12の長手方向に沿って曲げ形成されているも
のの、棟側(図における上方側)の一部領域において切
り欠かれた切欠部314Laとされている。この切欠部
314Laの切欠範囲は、後述する棟包み120により
覆われ範囲より狭くされている。なお、上記した平板部
315は省略することもでき、その場合は、接合部材3
14Lの外側端部先端が隣の屋根板部材12に当接する
ようにすればよい。
【0028】右側の接合部材314Rは、隣の屋根板材
310が有する接合部材314L(下指向凹条部)に入
り込むよう上方に突出した上方指向端部316と、屋根
板部材12の側に上向きに開口した凹状の端部凹条部材
317とを備える。この上方指向端部316と端部凹条
部材317は、共に屋根板部材12の長手方向に沿った
ものとされている。
【0029】上方指向端部316は、屋根板部材12の
図における右端側片の屈曲形成を経て形成され、その上
端に、接合部材314Lの側に屈曲した屈曲先端316
aを有する。この場合、上方指向端部316は、屈曲先
端316a先端までの突出高さH5(即ち、屋根板部材
12上面から屈曲先端316a先端までの高さH5)が
屋根板部材12上面から接合部材314Lの上端下面ま
での高さH6と略一致するよう板厚分を考慮して屈曲形
成されている。
【0030】端部凹条部材317は、屋根板部材12と
同質の金属(本実施例では、チタン)の板材(板厚約5
mm)から曲げ形成され、その開口両側に、外向きに突
出した平板状の板材支持部317a、317bを長手方
向に沿って有する。このうち、一方の板材支持部317
aは、上方指向端部316が端部凹条部材317の開口
部略中央に位置するようにして、屋根板部材12の下面
に溶接固定されている。この際の溶接には、雨水対策の
観点から、シームレス溶接手法を採った。他方の板材支
持部317bは、隣の屋根板部材12が有する接合部材
314L(下指向凹条部)の屈曲基部の下面に接合する
ようにされている。従って、端部凹条部材317は、上
記の板材支持部317bが隣の屋根板部材12に重なっ
てこれを支持すると、両隣の屋根板部材12を略同じ高
さとする。
【0031】固定部材16は、略正方形状の中空の柱状
体から形成され、垂木Nに屋根勾配に沿って配設され
る。この固定部材16は、その外形寸法が接合部材31
4Rが有する端部凹条部材317の高さH7(即ち、屋
根板部材12下面から端部凹条部材317の下端外面ま
での高さH7)とほぼ等しくされている。このため、固
定部材16は、左右の接合部材314Rの端部凹条部材
317と協同して、屋根板部材12を垂木Nから離間し
て下支えする。なお、この固定部材16は、屋根板材固
定のための構成を有するが、それについては後述する。
【0032】この様な形状の屋根板材310の幅Xは、
例えば延べ板鋼板の成形幅と等しくされており、長さY
は施工する屋根の長さに合わせて製造、加工され、施工
現場に搬入される。また、接合部材314Rの端部凹条
部材317が形成する溝深さは、屋根板材310の幅X
に対して短寸であることが好ましい。ここで、具体的数
字を説明すると、本実施例ではXが約900mm、Yが
約4000mm、接合部材314Lの突出高さH6が約
50mm、接合部材314Rの側における溝深さが約1
00mmである。また、接合部材314Rにおける上方
指向端部316の突出高さH5は約50mmとされてお
り、接合部材314Lに上方指向端部316が入り込ん
だ状態で、接合部材314Lの凸部下面に上方指向端部
316の屈曲先端316a先端が接触するようにでき
る。また、接合部材314Lの幅は内寸で約80mmと
され、端部凹条部材317の幅は内寸で約80mmとさ
れている。つまり、端部凹条部材317は、その幅・高
さ寸法とも接合部材314Lより大きくされており、開
口面積においても接合部材314Lより広くされてい
る。
【0033】本実施例の屋根板部材12と左右の接合部
材314R、314L並びに固定部材16は、軽量であ
りながら耐久性に優れた金属であるチタンによりそれぞ
れ構成されており、端部凹条部材317と固定部材16
はシームレス溶接により強固に連結されている。左右の
接合部材314R、314Lは、金型を用いて曲げ加工
機により曲げ加工される。なお、固定部材16は、屋根
板部材12と同一長さのものとするほか、屋根板部材1
2の長さ方向に所定間隔、例えば約2000mm間隔で
接着等の適宜な工法により接合したものとすることもで
きる。もっとも、固定部材16における一辺をなす基部
分を屋根板部材12と同じ金属とすれば、固定部材16
の固定に溶接等の簡便で強固な固定手法を採ることがで
きるので、他の辺については、カーボンファイバやグラ
スファイバ等の短繊維材をフィラーとした複合材とする
こともできる。このような複合材とするに当たっては、
金属辺部分を金型内にセットして樹脂成型するインサー
ト成型等の成型手法を用いればよい。
【0034】この他、屋根板材310は、屋根板部材1
2の棟側上面に、突出板341を有する。この突出板3
41は、接合部材314Lの立ち上がり板部分から上方
指向端部316の間に亘って設置され、上方指向端部3
16や接合部材314Lより低く突出するようにされて
いる。この突出板341は、屋根板部材12の棟側上面
にシームレス溶接されており、その接合・固定箇所で、
図示しないL字形鋼等で補強されている。
【0035】突出板341は、その上端に屋根板部材1
2とほぼ平行となる屈曲平板部342を備える。なお、
接合部材314Lには既述した切欠314Laが形成さ
れているので、屋根板材310を屋根葺きのために並べ
て縦葺きした際に、突出板341が接合部材314Lに
干渉することはない。
【0036】なお、屋根葺材110R、110Lの葺き
完了状態では、図4(b)に示すように、接合部材31
4Lと端部凹条部材317の内部空間と、屋根板部材1
2下面と垂木N上面の間の間隙(空間)とについては、
棟側または軒側或いはこの両者の側で、図示しない遮蔽
板にて覆うことが好ましい。こうすれば、これら空間へ
のネズミ等の小動物や昆虫の浸入を防止する。また、こ
の遮蔽板をパンチングメタルやネット材とすれば、これ
ら空間における通気と小動物等の浸入回避を両立でき
る。
【0037】このように構成された屋根板材310は、
図5に示すように、両隣の屋根板材310における一方
の屋根板材310が有する接合部材314Lの内部に、
上方指向端部316を下から入り込ませた状態で連結
し、垂木Nに載置され、屋根を縦葺きする。こうして葺
かれた屋根100では、接合部材314Lは、屋根板材
310における平板状の屋根板部材12から屋根組YH
の側に下向きに開口した凹状の下指向凹条部となり、棟
の側から屋根勾配に沿って軒げたNBから突出する。ま
た、図示するように、この接合部材314Lは、屋根幅
方向に沿って多列にピッチXp(本実施例では約100
0mm)で並ぶことになる。
【0038】本実施例は、上記したように複数の屋根板
材310で屋根を縦葺きするものであるが、屋根の妻側
では、その妻部における葺きの見栄えを高めるため、屋
根板材310Aを有する。図2および図6に示すよう
に、この屋根板材310Aは、屋根葺材110Lの右側
に当たる妻部に配設されるものであり、平板部315を
有する接合部材314Lと固定部材16に加え、妻側の
垂木Nに載置される長方形状の中空の補助固定部材17
を有する。また、垂木Nを妻側端部から覆う遮蔽部材1
8と垂木Nを抱え込むようにする遮蔽下端部材19を有
すると共に、上面には、接合部材314Lと同じ高さで
上方に突出した端部凸条体15を有する。屋根の左側妻
部では、この屋根板材310Aをミラー反転させた構成
の屋根板材が用いられる。
【0039】この屋根板材310Aは、図2に示すよう
に、既述した屋根板材310が定寸幅Xのものであるの
に対し、不定寸法の幅X0とされている。つまり、屋根
の妻間の屋根幅YXは種々多様であるので、屋根板材3
10Aの幅X0は、この屋根幅YXと屋根板材310の
幅Xから、葺き対象となる屋根ごとに個別に定められ
る。
【0040】屋根葺材110Rは、上記した屋根板材3
10、10Aを用い、屋根葺材110Lとは屋根の葺き
側が異なるだけであり、構成において屋根葺材110L
と異なるものではない。
【0041】次に、棟包み120について説明する。図
7は棟包み120を複数の棟部材200と妻側の棟部材
200Aで構成し、これら棟部材により棟包みを形成す
る様子を説明する説明図、図8はこの棟部材200を図
7の8−8線に沿って断面視すると共にその8a−8a
線、8b−8b線に沿った断面を示す説明図、図9は棟
部材200と屋根板材310の関係を説明するための説
明図、図10は棟部材200の軒側端部に設置する遮蔽
板210を説明する説明図、図11は棟包み120と屋
根板材310の固定の様子並びに棟包み120と屋根板
材310の位置関係を説明する説明図、図12は図11
における12−12線方向からの概略断面図である。
【0042】棟包み120は、既述したように屋根の棟
外観を形成するものである。よって、この棟包み120
を構成する棟部材200、200Aにあっては、屋根勾
配に適合した角度で接合固定された左右の棟斜面板部2
01を備える。妻側の棟部材200Aは、この棟斜面板
部201の一端側(つまり、屋根における妻側)を妻側
遮蔽板202で塞いでいる。本実施例では、これら棟部
材200、200Aについても、耐久性等を考慮してチ
タン製鋼板を用い、その板厚については形状保持・強度
確保の観点から屋根板材310より厚めの約5〜8mm
とした。
【0043】棟斜面板部201は、図2に示す屋根板材
310と同様にして、一端側に上方指向端部203と端
部凹条部材204からなる接合部材205Rを有し、他
端側に上方指向端部203が下から入り込んでこれを覆
う下指向凹条部としての接合部材205Lを有する。上
方指向端部203、端部凹条部材204並びに接合部材
205Lは、これら相互の位置関係や形状等について、
屋根板材310で説明した上方指向端部316、端部凹
条部材317、接合部材314Lと同様にされており、
上方指向端部203はその先端を屈曲した屈曲先端20
3aとしている点についても同様である。よって、この
棟部材200を、上方指向端部203が隣の棟部材20
0の接合部材205Lに下方から入り込むよう組み付け
れば、接合部材205Lと対向する端部凹条部材204
は、屋根板材310における端部凹条部材317と同様
に、雨水を屋根勾配に沿って導く樋として機能する溝と
なる。
【0044】この場合、棟斜面板部201は屋根勾配に
適合した角度で左右に延びていることから、上方指向端
部203とこれを覆う接合部材205Lにあっては、図
8や図11に示すように、屋根勾配に適合した角度で左
右に延びて棟頂上で接合固定されている。端部凹条部材
204については、屋根勾配に適合した角度で左右に延
びて棟頂上で接合固定したものとしているが、軒側から
所定長さのものとすることもできる。
【0045】こうした棟部材200は、次のように製造
できる。一つの手法は、棟部材200を屋根の一方側に
当たる部分と他方側に当たる部分に分けて製造する。そ
して、両部分を、屋根板材310と同様の曲げ加工・溶
接固定を経て別々に製造した後に棟頂上で接合・溶接し
て、棟部材200を製造する。別の手法は、上方指向端
部203と接合部材205Lを両端に曲げ加工した平板
の状態の棟斜面板部201とし、これを屋根勾配に適し
た角度となるように曲げ加工する。端部凹条部材204
については、屋根左右の部分に分けて製造し、上記の曲
げ加工済みの棟斜面板部201の裏面に溶接する。この
場合、平板状の棟斜面板部201の裏面に真っ直ぐの端
部凹条部材204を溶接して一体化させ、これを屋根勾
配に適した角度となるように曲げ加工するようにするこ
ともできる。
【0046】この棟部材200は、隣り合う棟部材同士
の接合部材205Lの間のピッチXpm(図8参照)
を、隣り合う屋根板材同士の接合部材314Lの間のピ
ッチXp(図5参照)としている。よって、図9に示す
ように、それぞれの棟部材200は、屋根板材310に
おける接合部材314Lの上面に、端部凹条部材204
で下支えされることになる。
【0047】このように棟部材200が支えられると、
図9に斜線で示す棟部材200の下方領域が開空間とな
る。よって、これを塞ぐべく、それぞれの棟部材200
は、図10に示すように、軒側端面に遮蔽板210を有
する。この遮蔽板210は、棟部材200における接合
部材205Lと端部凹条部材204および棟斜面板部2
01の端面にシームレス溶接にて接合固定されており、
その下端を屋根板部材12の上面に当接もしくは近接さ
せ、左右端を接合部材314Lの立ち上がり板部分の側
面に当接もしくは近接させる。よって、この遮蔽板21
0により、上記の下方領域からの小動物等や雨水の浸入
を回避できる。また、遮蔽板210は、端部凹条部材2
04が上記したように樋としての機能を果たすことか
ら、この端部凹条部材204からの雨水の流れ落ちが起
きるよう、端部凹条部材204の開口領域に当たる部分
に、多孔列212を有する。この場合、向かい合う接合
部材314Lの間に、図示するように小孔を多列にパン
チングした多孔列213することもできる。こうすれ
ば、上記の閉空間の通気を図ることもできる。なお、遮
蔽板210を向かい合う端部凹条部材204の間の部分
に該当するものとし、向かい合う接合部材314Lの間
の部分に該当するものについては別部材として、棟斜面
板部201の下面棟側に設置するようにすることもでき
る。
【0048】また、それぞれの棟部材200は、その頂
上左右の棟斜面板部201の裏面に、左右のボルト保持
部材220を備え、当該保持部材で、垂木Nを貫通でき
る長さの長尺ボルト222を保持する。ボルト保持部材
220は、上端部の上下の接合材221を介してシーム
レス溶接等の手法で棟斜面板部201に固定されてい
る。
【0049】次に、上記した屋根板材310と棟包み1
20の固定の様子について説明する。図2、図3或いは
図5に示すように、屋根板材310は、固定部材16が
垂木Nと重なるようにして、屋根勾配に沿って屋根組Y
Hに配置される。この固定部材16は、図11および図
12に示すように、垂木N上面に接触する底面部材16
aに、垂木Nから突出したボルト材20のシャフト部2
1が入り込む固定用抜き穴30を有する。この固定用抜
き穴30は、固定部材16に所定ピッチで形成されてお
り、このピッチに適合させてボルト材20が垂木Nを貫
通して配置される。また、図12に示すように、固定用
抜き穴30は、シャフト部21の直径と略同一とされた
幅の小径抜き穴部31と、ボルト材20のボルトヘッド
はもとより球面ワッシャ23の直径より幅広の幅広形状
部32とを、小径抜き穴部31が屋根勾配に沿って上方
側に位置するよう、接合させた穴形状とされている。こ
の場合、幅広形状部32から小径抜き穴部31にかけて
は、徐々に幅が狭くなるような穴形状とされている。そ
して、小径抜き穴部31は、シャフト部21の直径と略
同一の幅を有することから、当該穴部にシャフト部21
が入り込むことで、シャフト部21、延いてはボルト材
20に対する位置決め部として機能する。
【0050】ボルト材20は、屋根板材310の葺き前
に垂木Nに次のようにして予め取り付けられる。まず、
ボルト材20を、割ワッシャ22と球面ワッシャ23を
ボルトヘッド側に位置させた状態で、垂木Nの貫通孔2
4に外側から差し込む。この貫通孔24は、金属製のパ
イプを垂木Nに打ち込むことで形成するようにすれば、
垂木Nの割れや経たりを回避できることから好ましい。
【0051】次いで、シャフト部21の雄ネジ部分に、
垂木裏側から平ワッシャ25を介在させてナット26を
螺合する。このナット螺合に際しては、底面部材16a
の厚みtを越える距離だけボルト材20が上下できるよ
うにされる。
【0052】こうしてボルト材20の側の準備が完了す
ると、固定用抜き穴30の幅広形状部32が垂木Nから
突出したボルト材20のボルトヘッドと重なるように、
屋根板材310を垂木Nの上方に位置させる。この状態
で、屋根板材310を降ろして垂木Nに載置すると、ボ
ルト材20は割ワッシャ22や球面ワッシャ23と共に
幅広形状部32に入り込むので、その後に、図12に示
した矢印YAで示すように屋根板材310を屋根勾配に
沿って下方にずらす。こうすれば、幅広形状部32に入
り込んでいたボルト材20のシャフト部21は固定用抜
き穴30の小径抜き穴部31の側に入り込み、この小径
抜き穴部31で位置決めされる。この屋根板材のずらし
の際に、球面ワッシャ23はその下端球面部を小径抜き
穴部31の周囲壁面並びに底面部材16aの上面に接触
させるが、ボルト材20の上記した上下動により、シャ
フト部21は支障なく小径抜き穴部31に入り込む。よ
って、屋根板部材12並びに屋根板材310にあっても
垂木Nに対して位置決めされる。なお、屋根板材310
Aの補助固定部材17についても、固定部材16と同様
に固定用抜き穴30を形成するようにすることもでき
る。
【0053】その後は、垂木裏面側から、ナット26を
更に螺合してボルト材20を垂木側に引き寄せ、ボルト
材20により固定部材16、延いては屋根板材310を
固定する。これにより、屋根斜面の葺きが完了して、屋
根組YHには屋根葺材110L、110Rが固定される
ことになる。こうして葺かれた屋根板材310のそれぞ
れに強風により浮き上げ力が作用しても、ボルト材20
による固定により、各屋根板材310の浮き上がりを確
実に回避できる。
【0054】この屋根斜面の葺き完了後には、シャフト
部21のネジ部先端に、雌ネジ穴とこれと同心の有底孔
を有する木製袋ナット27を螺合する。
【0055】なお、屋根板材310は、順次葺かれてい
き、隣接している屋根板材310の相互間は、接合部材
314R、314Lで上記したように接合される。よっ
て、この接合の際には、ネジや溶接などの機械的な結合
が不要である。
【0056】屋根両側における上記した屋根板材310
の葺きに続いては、棟包み120を組み付ける。即ち、
一方の妻側から、棟部材200Aを固定し、その後は複
数の棟部材200と他方の妻側の棟部材200Aを固定
する。それぞれの棟部材200の固定は、屋根葺材11
0L、110Rの固定済みの屋根組YHの棟まで棟部材
200を持ち上げ、その棟部材200で、屋根葺材11
0L、110Rの棟側端部範囲と棟木MBを覆うように
する。この際、図9に示すように、屋根板材310の接
合部材314Lに棟部材200の端部凹条部材204が
乗るよう、また、図10に示すように、遮蔽板210が
隣り合う接合部材314Lの間に位置するようにする。
この状態で、棟部材200を棟木MBの側に降ろす。棟
部材200をこのような上記位置を採るようにすること
で、左右の長尺ボルト222は、棟木MBの両側の貫通
孔230に入り込むようにされている。よって、このボ
ルトを、垂木N下面に傾斜駒231を介在させた状態で
ナット26で締め付け、棟部材200を引っ張り固定す
る。それぞれの棟部材200について上記組み付けを繰
り返すことで、屋根葺きが完了する。なお、この貫通孔
230についても、金属製のパイプを垂木Nに打ち込む
ことで形成するようにすれば、垂木Nの割れや経たりを
回避できることから好ましい。
【0057】葺き完了後では、図11に示すように、棟
包み120を構成するそれぞれの棟部材200の遮蔽板
210は、隣り合う接合部材314Lとの間に入り込
む。一方、突出板341は、棟側において、屋根板部材
12上面から突出する。これにより、棟部材200の下
面と屋根葺材110L、110R上面との間隙では、棟
包み120で覆われた範囲において、軒げた側から棟側
にかけて、棟包み120の遮蔽板210と突出板341
が屋根勾配に沿ってこの順に並んで対向することにな
る。
【0058】こうして葺かれた棟包み120を構成する
棟部材200や屋根葺材110L、110R(詳しくは
屋根板材310のそれぞれ)は、その取り外し、回収、
移設(リサイクル)に際しては、上記した葺き作業の逆
の作業を行えばよい。つまり、まず、総てのナット26
を取り外し、棟包み120のそれぞれの棟部材200を
持ち上げて屋根組YHから取り外す。次いで、それぞれ
の屋根板材310についてもナット26の弛め作業を行
い、その後、屋根板材310を矢印YAの逆方向、即ち
屋根勾配に沿って上方にずらす。こうすると、ボルト材
20と球面ワッシャ23は幅広形状部32に位置するの
で、この状態で屋根板材310を垂木Nから持ち上げれ
ばよい。
【0059】従って、以上説明した本実施例の屋根10
0は、その葺き作業に関連して次の利点を有する。 (1)屋根板材310を垂木Nに載置してずらせばよい
ことから、簡便な施工により屋根葺きを行うことがで
き、屋根葺きの施工作業と移設・取り外し作業を簡便化
することができる。しかも、隣接する屋根板材310の
接合にネジやなどの機械的な結合が不要であることも相
まって、屋根葺きの施工作業等をより一層簡便なものと
できる。
【0060】(2)ボルト材20による屋根板材310
の固定に際し、球面ワッシャ23を用いたので、屋根勾
配に沿って屋根板材310をずらす際に、この球面ワッ
シャ23を固定用抜き穴30の穴周壁に引っかかりにく
くする。よって、屋根板材310を支障無くずらすこと
ができ、葺き作業が容易となる。 (3)棟包み120については、これを構成する棟部材
200、200Aを一方の妻側から順次、棟に載置して
長尺ボルト222とナット26で締め付け固定すればよ
い。よって、ボルト・ナットの締め付け・解除により、
棟包み120の固定作業ばかりかその取り外し作業も簡
略化することができる。特に、棟木MB両側の長尺ボル
ト222により棟包み120を棟木MBの側に引き寄せ
固定するので、垂木N下面側から棟包み120の固定・
取り外し作業を行える。このため、棟包み120の固定
・取り外し作業をより一層簡略化できる。また、棟木M
Bにはボルト貫通孔等を空けないので、屋根組としての
強度低下を来すことがなく好ましい。
【0061】ここで、本実施例の屋根100が発揮する
雨仕舞いについて説明する。屋根に降り注いだ雨は、棟
包み120の棟斜面板部201に沿って屋根左右に流れ
落ち、棟包み120で覆われていない領域の屋根葺材1
10L、110Rに達する。この雨は、屋根葺材110
L、110Rに直接降り注いだ雨と一緒に屋根勾配に沿
って屋根板部材12の上面を軒げた方向に流れ落ちる。
強風を伴わずにほぼ上方から降り注いだ雨は、屋根勾配
に逆らって屋根板部材12上面を棟側に流れることはな
い。よって、棟包み120から雨を屋根葺材110L、
110Rに流すことで、こうした雨に対しては棟におい
て当然に好適な雨仕舞いを発揮する。
【0062】一方、台風等による強風を伴って降る雨
(強風雨)は、屋根勾配に逆らって屋根板部材12上面
を棟側に流れようとすることがある。この雨は、棟包み
120の遮蔽板210によりまず遮られ、棟側へは、遮
蔽板210下端の間隙或いは上記した多孔列213を通
って浸入するに過ぎず、この浸入雨水の量は僅かしかな
い。ところで、こうして浸入雨水は、屋根勾配に沿った
重力を受けることから、自ずから屋根勾配に沿って流れ
落ちようとする。このため、遮蔽板210下端の間隙や
多孔列213を通った浸入雨水が遮蔽板210より上流
側で貯め置かれるような事態は起きがたい。
【0063】風が極端に強い場合は、屋根勾配に逆らっ
て流れるよう雨水に風が及ぼす力も大きくなるので、雨
水は、遮蔽板210下端の間隙や多孔列213を通過後
も、更に棟側に向けて流れる可能性もある。しかし、こ
うして遮蔽板210を越えて棟側に流れようとする浸入
雨水の量は、遮蔽板210による遮蔽並びに上記の重力
の作用により減少する。そして、遮蔽板210を越えた
浸入雨水は、この遮蔽板210よりも上方で屋根板部材
12上面から突出した突出板341で改めて遮られる。
【0064】遮蔽板210を越えた浸入雨水が屋根板部
材12上面の突出板341を越えて更に棟側に向けて流
れることは、現実的に起き得ない。つまり、突出板34
1を浸入雨水が越えるには、突出板341の先端を乗り
越えるに足りる嵩で、突出板341の下方に雨水が貯ま
り、更にこの雨水貯まりに浸入雨水が流れ込む必要があ
る。しかし、浸入雨水の量は、既述したように、遮蔽板
210を越えて棟側に流れようとする時点で減少し、重
力の作用もあることから、突出板341の下方の雨水貯
まりの雨水嵩は少ない。しかも、図11に示すように、
遮蔽板210と突出板341とを離間させるほど、突出
板341の下方において、突出板341の先端を乗り越
えるに足りる嵩で雨水が貯まることは起きがたくなる。
このため、屋根勾配に沿って下方の遮蔽板210を越え
た浸入雨水が、遮蔽板210より上方の突出板341の
先端を越えて更に棟側に向けて流れることは、一層起き
がたい。
【0065】加えて、接合部材314Lの棟側に切欠3
14Laを設けて、突出板341を向かい合う接合部材
314Lと上方指向端部316の間において隙間無く設
置した。つまり、突出板341の両端に隙間を残さな
い。よって、屋根勾配に逆らって突出板341にまで雨
水が達したとしても、この雨水を突出板341の両端か
ら更に上方に向けて漏れ出さないので、棟付近の垂木N
が雨水で濡れてしまうような事態を招くことがない。
【0066】なお、突出板341の下流側に、この突出
板と平行な突出板を屋根板部材12の上面に新設させれ
ば、この新設突出板でも雨水遮蔽をできることから、こ
の新設突出板を越えて雨水が棟側に流れ込み、更にその
雨水が突出板341を越えることは皆無に等しい。しか
も、棟包み120下面の遮蔽板210は、隣り合う接合
部材314L間の凹部に合致して入り込んで、この凹部
を効果的に塞ぐ。よって、このことからも、上記した浸
入雨水の軒側への流れはより一層起きにくくできるの
で、強風を伴って多量の雨が降った場合でも、棟におい
ては、この雨に対して好適な雨仕舞いを確実に確保でき
る。
【0067】また、棟包み120から屋根葺材110
L、110Rに流れ落ちた雨や、屋根葺材110L、1
10Rに直接降り注いだ雨にあっても、次のようにして
好適な雨仕舞いを発揮する。
【0068】図2並びに図5に示すように、左右の屋根
板材310が、上方指向端部316を接合部材314L
に入り込ませた状態で、それぞれの接合部材314R、
314Lにて相互に係合しているとき、相互の接合部材
314R、14Lにおいて、これらは機械的に結合され
てはおらず、僅かな間隙が生じている。詳しくは、平板
部315下面と屋根板部材12上面の間には、僅かな隙
間が生じている。しかし、この間隙を通過してそれ以降
も雨水が内部に浸入することは皆無に等しく、屋根板材
310の下方に位置する垂木Nの側への防水はほぼ完全
に達成される。すなわち、接合部材314R、14Lの
間隙から垂木Nにまで雨水が浸入するためには、接合部
材314Lに入り込んだ上方指向端部316を越えて雨
水が上って行かねばならず、不可能である。
【0069】たとえ、雨量が多く屋根板材310の屋根
板部材12上に雨水の層が出来ようとも、屋根勾配の傾
斜θで屋根板材310は傾いているためにこの雨水の層
の雨水は常に軒側に流れ落ち、この雨水の層が上方指向
端部316の突出高さを上回る事態が継続して発生する
可能性はない。更に、何らかの原因でこの上方指向端部
316の突出高さを越えて雨水が浸入したとしても、上
方指向端部316の下方に上向きで凹状の端部凹条部材
317が傾斜θの雨樋として作用するので、浸入雨水は
上記の傾斜θで流れ落ちることとなる。しかも、端部凹
条部材317が形成する傾斜θの雨樋の面積を上方指向
端部316が入り込んだ接合部材314L(下指向凹条
部)の面積より大きくしたので、雨水が上方指向端部3
16を越えても、端部凹条部材317は高い排水作用を
発揮する雨樋として機能するので、垂木側にはより一層
雨水は浸入しにくい。なお、このように上方指向端部3
16を乗り越えた雨水の浸入は、接合部材314Lの切
欠314Laの部分でも起き得るが、当該部分にあって
も上方指向端部316の下方には端部凹条部材317が
あるので、浸入雨水は雨樋作用により軒側に流れ落ち
る。
【0070】棟包み120にあっては、接合部材205
Lとこれに入り込んだ上方指向端部203と、その下方
で雨樋として機能する端部凹条部材204とを有する。
よって、棟包み120においても、屋根板材310の場
合と同じように、雨水浸入を回避できる。
【0071】また、図8や図11に示すように、端部凹
条部材204は、棟頂上から左右に山状に連続している
ので、次のようにして雨水浸入を回避できる。
【0072】棟包み120の下面側に浸入する雨水とし
ては、端部凹条部材204の凹形状部分と一致する箇所
の多孔列212から棟上方向に向けて浸入する雨水と、
接合部材205Lに入り込んだ上方指向端部203を乗
り越えた雨水が想定される。しかし、上方指向端部20
3を乗り越えた雨水については、当該雨水が落ち込む端
部凹条部材204が傾斜を持った雨樋として機能し、こ
の雨水を軒側に流し落とす。また、多孔列212から棟
上方向に向けて浸入する雨水にあっては、この浸入雨水
自体が上記したような重力の作用を受け、雨樋機能を果
たす端部凹条部材204が棟頂上左右に山状に連続して
いることから、やはり、軒側に流れ落ちる。よって、棟
包み120からその下方の垂木Nや棟木MBの側に落ち
ることはない。
【0073】更に、本実施例の屋根100によれば、次
の利点がある。棟包み120と屋根板材310の繋ぎ部
分では、遮蔽板210下端の間隙と多孔列212、21
3が、屋根板部材12の上面に沿った空気の通気部とし
て機能する。また、屋根板材310の側の突出板341
にあっても、その吐出高さが接合部材314Lより低い
ことから、その上端に空気の通気部として機能する間隙
を形成する。そして、本実施例では、屋根組YHに対し
て屋根板材310を中空の固定部材16で下支えして固
定した。このため、固定部材16の中空部の空気や屋根
板部材12下面領域の空気を、図12に矢印ATで示す
ように棟木MBの側に通気させることができ、この空気
を、上記した間隙や多孔列の各孔を経て大気中に通気可
能とする。従って、屋根頂上の棟(即ち、棟包み120
の下面領域)を介して、屋根板部材下面の空気の換気を
図ることができ、住環境を改善できる。具体的に説明す
ると、日差しの強い夏季では、日中において太陽からの
放射で屋根全体が暖まり固定部材16の中空部内空気
や、屋根葺材110L、110R並びに棟包み120の
下面全域の空気が高い温度となる。これに伴い、天井裏
の空気も高温となる。しかし、夜間になれば、この高温
空気を図12の矢印ATで示すように排出換気できるの
で、屋根を通した建物内部の不用意な高温化を回避でき
る。しかも、この高温化回避に、電気エネルギを消費す
る換気扇やファンを必要としないので、省エネ効果を得
ることもできる。
【0074】また、屋根板材310を下支えするに当た
り、屋根板部材12下面からの接合部材314Rにおけ
る端部凹条部材317の突出高さを固定部材16と同じ
とした。よって、接合部材314Rと固定部材16の両
者で屋根板材310を垂木Nに対して下支えできるの
で、この屋根板部材のそり等の変形を回避でき好まし
い。
【0075】また、こうした雨仕舞いに優れた効果と再
利用性の向上等の種々の利点を奏することのできる屋根
100を、両端辺部に単純な形状の接合部材314L
(下指向凹条部)と上方指向端部316を有し、上方指
向端部316下方に単純な凹形状の端部凹条部材317
を溶接固定して有するに過ぎない屋根板材310から構
成できる。しかも、板材支持部317aの溶接に当たっ
ては、その溶接箇所を屋根板部材12と平板状の板材支
持部317aの重なり箇所とできることから、溶接作業
が簡便となると共に、溶接による固定の信頼性を高める
ことができる。これらの結果、本実施例によれば、雨水
浸入防止性能や再利用性に優れた屋根板材310を、形
状を単純化を通して、容易且つ低コストで製造すること
ができる。
【0076】以上、本発明の一実施形態を説明したが、
本発明はこうした実施例に何等限定されるものではな
く、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々なる
様態で実施し得ることは勿論である。
【0077】例えば、上記の実施例では、棟包み120
の軒側に遮蔽板210を設けたが、これを省略すること
もできる。このように遮蔽板210を省略すれば、端部
凹条部材204において雨水が屋根勾配に逆らって浸入
し得るが、端部凹条部材204は既述したように山状に
連続していることから、この浸入雨水を棟付近の垂木N
に垂れ落ちないようにできる。
【0078】また、このように端部凹条部材204を山
状に連続したものとしたが、その棟側端部が屋根板材3
10の突出板341の下流位置(例えば、切欠314L
aの略中央位置)となるよう、棟包み120の軒側から
所定長さのものとすることもできる。こうした場合で
は、端部凹条部材204において屋根勾配に逆らって浸
入した雨水は、端部凹条部材204の棟側端部から突出
板341の下方に流れ落ちる。しかし、この流れ落ちた
雨水のうち、屋根板部材12に流れ落ちた雨水は、屋根
板部材12の上面に沿って軒側に流れ落ち、切欠314
Laから端部凹条部材317に流れ落ちた雨水は、この
端部凹条部材317の雨樋作用により、やはり軒側に流
れ落ちる。よって、端部凹条部材204を屋根左右で不
連続のものとしても、雨水対処を好適に図ることができ
る。
【0079】また、本実施例では、棟包み120で棟側
を覆う屋根葺材110L、110Rを、接合部材314
Lや上方指向端部316、端部凹条部材317を有する
屋根板材310で構成したが、こうしたものに限られる
わけではない。例えば、屋根葺材110L、110R
を、起伏のない単純な平板状の葺材としても、上記の棟
包み120を適用できる。また、葺材が瓦であっても、
棟包み120で屋根棟側の瓦を多列に覆うようにすれ
ば、この棟包み120を適用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の屋根100の全体構成を概略的に説明
するための説明図である。
【図2】屋根葺材110Lを複数の屋根板材310で構
成し、この屋根板材310により屋根を縦葺きする様子
を説明する説明図である。
【図3】この屋根板材310の概略斜視図である。
【図4】屋根板材310の要部を平面視並びに正面視し
て説明するための説明図である。
【図5】この屋根板材310が連結されている状態を示
す概略斜視図である。
【図6】屋根の妻側に配設する屋根板材310Aの概略
斜視図である。
【図7】棟包み120を複数の棟部材200と妻側の棟
部材200Aで構成し、これら棟部材により棟包みを形
成する様子を説明する説明図である。
【図8】この棟部材200を図7の8−8線に沿って断
面視すると共にその8a−8a線、8b−8b線に沿っ
た断面を示す説明図である。
【図9】棟部材200と屋根板材310の関係を説明す
るための説明図である。
【図10】棟部材200の軒側端部に設置する遮蔽板2
10を説明する説明図である。
【図11】棟包み120と屋根板材310の固定の様子
並びに棟包み120と屋根板材310の位置関係を説明
する説明図である。
【図12】図11における12−12線方向からの概略
断面図である。
【符号の説明】
12…屋根板部材 15…端部凸条体 16…固定部材 16a…底面部材 17…補助固定部材 18…遮蔽部材 19…遮蔽下端部材 20…ボルト材 21…シャフト部 22…割ワッシャ 23…球面ワッシャ 24…貫通孔 25…平ワッシャ 26…ナット 27…木製袋ナット 30…固定用抜き穴 31…小径抜き穴部 32…幅広形状部 100…屋根 110L…屋根葺材 110R…屋根葺材 120…棟包み 200…棟部材 200A…棟部材 201…棟斜面板部 202…妻側遮蔽板 203…上方指向端部 203a…屈曲先端 204…端部凹条部材 205L…接合部材 205R…接合部材 210…遮蔽板 212…多孔列 213…多孔列 220…ボルト保持部材 221…接合材 222…長尺ボルト 230…貫通孔 231…傾斜駒 310…屋根板材 310A…屋根板材 314L…接合部材 314La…切欠 314La…切欠部 314R…接合部材 315…平板部 316…上方指向端部 316a…屈曲先端 317…端部凹条部材 317a…板材支持部 317b…板材支持部 341…突出板 342…屈曲平板部 MB…棟木 N…垂木 YH…屋根組 YH(垂木N)…屋根組 YX…屋根幅

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 屋根頂上の棟の両側に屋根勾配を付けて
    設けられ、該棟から軒げたにかけての屋根外観をなすよ
    う屋根組を葺く屋根葺材と、 前記棟の両側の前記屋根葺材を前記棟において屋根幅に
    亘って覆い、屋根の棟外観を呈する棟包みとを有する屋
    根であって、 前記棟包みは、 所定幅の板材により山状に形成され、山形状稜線が前記
    屋根幅に沿うよう配設される複数の棟斜面板部材と、 前記屋根幅方向における前記棟斜面板部材の一方端部辺
    側に亘って形成され、前記屋根葺材の側から上方に向か
    わせた上方指向端部部材と、 前記屋根幅方向における前記棟斜面板部材の多方端部辺
    側に亘って形成され、隣り合う前記棟斜面板部材が有す
    る前記上方指向端部部材が前記屋根葺材の側から入り込
    むよう前記屋根葺材の側に向けて下向きに開口した凹状
    の下指向凹条部材と、 前記棟斜面板部材の前記一方端部辺側において、前記上
    方指向端部部材の下方に位置し、前記屋根葺材に載置さ
    れて上向きに開口した凹状の端部凹条部材と、 前記棟斜面板部材を前記屋根組に固定するための固定部
    材とを備え、 前記端部凹状部材は、前記開口の一方の側で、前記棟斜
    面板部材に固定されて該棟斜面板部材の下面を支えると
    共に、前記開口の他方の側で、隣り合う前記棟斜面板部
    材を前記下指向凹条部材の基部下面において支えること
    を特徴とする屋根。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の屋根であって、 前記棟斜面板部材は、所定幅の板材を山状に屈曲形成さ
    れ、 前記上方指向端部部材と前記下指向凹条部材は、前記棟
    斜面板部材の前記屋根幅方向の端部辺側の屈曲加工を経
    て形成されている屋根。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2記載の屋根であ
    って、 前記端部凹条部材は、前記開口の両側に突出した開口突
    出片部を有し、該両側の開口突出片部で前記棟斜面板部
    材の下面を支えると共に、一方の前記開口突出片部で前
    記棟斜面板部材の下面に接合固定されている屋根。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3いずれか記載の
    屋根であって、 前記上方指向端部部材は、その頂上部を前記隣合う棟斜
    面板部材が有する前記下指向凹条部材の頂上部底面に接
    触させている屋根。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項4いずれか記載の
    屋根であって、 前記端部凹状部材は、前記棟斜面板部材の山形状に倣っ
    た形状を有し、前記棟斜面板部材の下面に接合固定され
    ている屋根。
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