JPH11229727A - 開口部付き屋根 - Google Patents

開口部付き屋根

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Publication number
JPH11229727A
JPH11229727A JP3479598A JP3479598A JPH11229727A JP H11229727 A JPH11229727 A JP H11229727A JP 3479598 A JP3479598 A JP 3479598A JP 3479598 A JP3479598 A JP 3479598A JP H11229727 A JPH11229727 A JP H11229727A
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JP
Japan
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roof
gutter
opening
rainwater
solar cell
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JP3479598A
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English (en)
Inventor
Taketo Nakayama
武人 中山
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Misawa Homes Co Ltd
Original Assignee
Misawa Homes Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 万が一屋根の傾斜方向に直交する屋根面材間
の接合部等からその内部に雨水等が浸入しても、雨水等
を軒先側にスムーズに排水でき、鼻隠し材の屋根面側に
雨水等が溜まるのを防止することができる開口部付き屋
根の提供。 【解決手段】 鼻隠し材83の屋根面3A側にこの鼻隠
し材83に沿って水平樋84を設け、破風材の屋根面側
にこの破風材に沿って傾斜樋を設け、水平樋84および
傾斜樋を鼻隠し材83および破風材に接合した太陽電池
パネル6で被覆する。太陽電池パネル6上を伝って開口
部8側に流れ込む雨水等が、万が一屋根3の傾斜方向に
直交する太陽電池パネル6間の接合部等からその内部の
野地板5B上に浸入しても、雨水等を軒先側にスムーズ
に排水でき、鼻隠し材83の屋根面側に雨水等が溜まる
のを防止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、開口部付き屋根に
関するものである。
【0002】
【背景技術】建物の屋根面に開口部を形成することによ
って、屋根内部に屋外に通じる空間を形成し、その空間
に屋内側から出入りして利用できる床を設けてルーフバ
ルコニを形成する場合がある。従来より、このような屋
根開口部の上端縁および側縁は、一般的な屋根の端部と
同じような構造となっている。すなわち、屋根開口部の
上端縁には、その端部を隠しかつ上端縁に沿って鼻隠し
材が設けられ、屋根開口部の側縁には、その端部を隠し
かつ側縁に沿って破風材が設けられている。この際、各
屋根面材間には、充填材が充填されて接合され、屋根面
材が連続して形成されているとともに、鼻隠し材の屋根
面側に配置される屋根面材も鼻隠し材の上面に接合され
て、鼻隠し材に連続して取り付けられている。従って、
雨が降った際、その雨水等は、屋根面材の上面および鼻
隠し材の上面を伝って屋根開口部内に入り、ルーフバル
コニ上に設けられている排水孔等から建物の外へ排水さ
れる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、環境
や生態系に悪影響を与えないエネルギーとして太陽エネ
ルギーが知られており、この太陽エネルギーを利用する
ために、複数の太陽電池パネルを住宅等の屋根に設置す
ることが行われている。しかしながら、太陽電池パネル
は、屋根の傾斜方向に直交する方向に沿ってかつ屋根の
傾斜方向に沿って複数設置しており、このため、万が一
飛来物等で太陽電池パネルが破損し、屋根の傾斜方向に
直交する各太陽電池パネル間の接合部等から太陽電池パ
ネルの下方例えば野地板上に雨水等が浸入した場合、そ
の雨水等が屋根開口部の上端縁に沿って取り付けられて
いる鼻隠し材の屋根面側に溜まって軒先側に容易に排水
できない恐れがある。
【0004】本発明の目的は、万が一屋根の傾斜方向に
直交する屋根面材間の接合部等からその内部に雨水等が
浸入しても、雨水等を軒先側にスムーズに排水でき、鼻
隠し材の屋根面側に雨水等が溜まるのを防止することが
できる開口部付き屋根を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、図面を参照し
て説明すると、建物1の屋根面3Aに形成された屋根開
口部8の上端縁81に鼻隠し材83を設け、その屋根開
口部8の側縁82に破風材85を設けた開口部付き屋根
3であって、鼻隠し材83の屋根面3A側にこの鼻隠し
材83に沿って水平樋84を設け、破風材85の屋根面
3A側にこの破風材85に沿って傾斜樋86を設け、水
平樋84および傾斜樋86を鼻隠し材83および破風材
85に接合した屋根面材(例えば、太陽電池パネル6)
で被覆していることを特徴とする。
【0006】このようにすることによって、屋根面材上
を伝って開口部側に流れ込む雨水等が仮に飛来物等で太
陽電池パネルが破損し、屋根の傾斜方向に直交する屋根
面材間の接合部等からその内部の野地板上に浸入して
も、鼻隠し材の屋根面側に設けた水平樋で雨水等が開口
部の側縁側に回り込んで屋根の軒先方向に流れるので、
鼻隠し材の屋根面側に雨水等が溜まることがない。ま
た、この際、開口部の側縁にも傾斜樋が設けられている
ので、水平樋で回り込んできた雨水等が傾斜樋を通って
効率よく屋根の軒先方向に流されるようになる。このた
め、仮に屋根の傾斜方向に直交する屋根面材間の接合部
等からその内部に雨水等が浸入しても、雨水等を軒先側
にスムーズに排水でき、鼻隠し材の屋根面側に雨水等が
溜まるのが防止される。
【0007】さらに、傾斜樋86を屋根3の軒先端縁ま
で連続して設けることが好ましい。傾斜樋を屋根の軒先
端縁まで連続して設ければ、仮に屋根面材間の各接合部
から浸入して開口部側に流れてきても、その雨水等が傾
斜樋を通って建物の軒に設けられている軒樋等にスムー
ズにかつ確実に排水されるようになる。
【0008】また、水平樋84の両端に屋根3の傾斜方
向下側に向かって延出された垂直延出部84Aを設け、
この垂直延出部84Aを傾斜樋86の内部に配置するこ
とが望ましい。水平樋の両端に屋根の傾斜方向下側に向
かって延出された垂直延出部を設け、この垂直延出部を
傾斜樋の内部に配置すれば、水平樋および傾斜樋を設け
る際に、例えば、水平樋と傾斜樋とを溶接等で接合しな
くてもよく、垂直延出部を傾斜樋の内部に挿入して配置
し、必要に応じてその接合面にシーリング材等の充填材
を塗布するだけでよいので、屋根の施工作業が容易にな
る。
【0009】また、屋根面材として複数の太陽電池パネ
ル6を用い、屋根3の野地板5B上に屋根3の傾斜方向
に沿って上下に延びた複数本のレール部材6Aを所定間
隔で配置するとともに、このレール部材6Aに跨って太
陽電池パネル6を設けることが好ましい。
【0010】屋根面材として複数の太陽電池パネルを用
い、屋根の野地板上に屋根の傾斜方向に沿って上下に延
びた複数本のレール部材を所定間隔で配置し、このレー
ル部材に跨って太陽電池パネルを設ければ、野地板と太
陽電池パネルとの間に空間ができるので、その空間内部
を循環する空気によって、太陽電池パネル自体の発熱が
抑えられ、太陽電池パネルの発電効率が低下しないよう
になる。
【0011】その上、太陽電池パネルを屋根の傾斜方向
に沿って複数設けることで、太陽電池パネル間に屋根の
傾斜方向に直交する接合部が複数形成されるため、これ
ら複数の接合部から野地板と太陽電池パネルとの間の空
間に雨水等が浸入する可能性が高まるが、仮に雨水等が
浸入しても、その雨水等は、開口部側に流れ、鼻隠し材
の屋根面側に設けた水平樋を介して開口部の側縁側に回
り込んで屋根の軒先方向に流れるので、鼻隠し材の屋根
面側に雨水等が溜まることがなく、雨水等を軒先側にス
ムーズに排水できる。
【0012】さらに、屋根3の野地板5Bと鼻隠し材8
3および破風材85との間に下方に凹んだ凹部81A、
82Aを形成し、その凹部81A、82Aに水平樋84
および傾斜樋86を設けることが好ましい。屋根の野地
板と鼻隠し材および破風材との間に下方に凹んだ凹部を
形成し、その凹部に水平樋および傾斜樋を設ければ、開
口部側に流れる雨水等を一旦凹部に溜めながら、その凹
部に設けた水平樋および傾斜樋で建物の外側に排水する
ことができるので、例えば、屋根面を伝って流れる雨水
等の量が多い場合に、万が一屋根面材間の接合部等から
その内部の野地板上に雨水等が浸入しても、軒先側にス
ムーズに排水でき、鼻隠し材と屋根面材との接合面まで
雨水等が溜まる恐れがない。その上、水平樋および傾斜
樋は、下方に凹んだ凹部を形成したところに設けられる
ので、水平樋および傾斜樋の野地板上面よりも低い位置
に設けることもでき、この場合、野地板上に直接取り付
けられる屋根仕上げ材や瓦等の屋根葺き材を屋根面材と
して用いることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1には、本発明の一実施形態を
適用したユニット式建物1が示されている。ユニット式
建物1は、建物本体2とその上部に設けられる屋根3と
を含んで構成されている。屋根3は、建物本体2上に載
置されるとともに、小屋裏ユニット4と、この小屋裏ユ
ニット4の傾斜に沿って配置される複数の屋根パネル5
と、屋根パネル5上に配置された屋根面材である複数の
太陽電池パネル6とを備えて形成されている。
【0014】屋根パネル5は、鋼材等を組み合わせた下
地フレーム5Aと、この下地フレーム5A上に取り付け
られる野地板5Bと、野地板5B上に貼られるルーフィ
ング等の防水シート5Cとで形成されている。一部の屋
根パネル5には、図示しない切欠部が形成され、この切
欠部によって屋根面3Aに略四角形状の開口部8が形成
されている。すなわち、この開口部8を形成することに
よって、屋根3の内部に屋外に通じる空間8Aが形成さ
れ、その空間8Aに形成された窓8Bを介して屋内側か
ら出入りして利用できる床が設けられてルーフバルコニ
8Cが形成されている。なお、窓8Bが形成されていな
い部分は外壁8Dが形成されている。
【0015】また、図2にも示すように、屋根パネル5
上には、屋根3の傾斜方向に沿って上下に延びたレール
状の複数本のレール部材6Aが所定間隔で配置されてい
る。そして、太陽電池パネル6は、複数本のレール部材
6Aのうちの隣接配置された一対のレール部材6Aの上
に跨って取り付けられて、屋根3の傾斜方向および桁行
方向に複数配置されている。
【0016】図3、4にも示すように、屋根開口部8の
上端縁81には、その端縁の内部を隠しかつ太陽電池パ
ネル6と接合されている鼻隠し材83が取り付けられて
いるとともに、側縁82には、破風材85が取り付けら
れている。
【0017】詳しくは、鼻隠し材83は、上端縁81の
化粧部材である上けらば包み部83Bと、断面視で屋根
パネル5の端部に直交するように取り付けられる合板8
3Aと、この上けらば包み部83Bの端部を支持すると
ともに太陽電池パネル6の端縁に接合されている上けら
ば包み受け部83Cとを備えて構成されている。
【0018】また、破風材85は、側縁82の化粧部材
でありかつカバー部材87を介して太陽電池パネル6に
接合されている側けらば包み部85Aと、この側けらば
包み部85Aの強度を向上させるために側けらば包み部
85A内に設けられた複数の合板や木材85Cとを備え
て構成されている。
【0019】鼻隠し材83の屋根面3A側には、この鼻
隠し材83に沿って断面略L字形状の水平樋84が取り
付けられているとともに、破風材85の屋根面3A側に
は、破風材85に沿って断面略U字形状の傾斜樋86が
取り付けられている。これら水平樋84および傾斜樋8
6は、鼻隠し材83および破風材85に太陽電池パネル
6を接合することにより被覆されている。また、屋根パ
ネル5の防水シート5Cは、水平樋84まで延出されて
おり、水平樋84の一部を覆って、水平樋84と野地板
5Bとの隙間から雨水等が内部に浸入することを防止し
ている。
【0020】図5に示すように、水平樋84の両端に
は、屋根3の傾斜方向下側に向かって延出された垂直延
出部84Aが形成されている。そして、水平樋84と傾
斜樋86とは、水平樋84の両端に形成されている垂直
延出部84Aが傾斜樋86の内部に配置され、上端縁8
1と側縁82とに沿って連続して形成されている。
【0021】また、図2、6に示すように、傾斜樋86
は、屋根3の軒先端縁の太陽電池パネル6が配置されて
いる部分まで連続して取り付けられている。さらに、屋
根3の軒先部分には、軒樋7Aを内蔵した軒先ユニット
7が取り付けられている。
【0022】このような本実施形態において、ユニット
式建物1の開口部付き屋根3は、次のような手順で組み
立てられる。まず、建物本体2上に小屋裏ユニット4を
載置し、小屋裏ユニット4上に屋根パネル5を設置す
る。この際、切欠部を有する屋根パネル5等を用いて、
開口部8を形成するとともに、屋根3を形成する軒先部
分に軒先ユニット7を取り付ける。
【0023】そして、屋根パネル5上に太陽電池パネル
6を設置する複数のレール部材6Aを所定間隔に配置す
る。開口部8の上端縁81および側縁82に水平樋84
および傾斜樋86を配置する。この際、水平樋84の両
端に形成した垂直延出部84Aを傾斜樋86の内部に挿
入して配置する。この際、必要に応じてその接合面にシ
ーリング材等の充填材を塗布する。太陽電池パネル6を
一対のレール部材6Aに跨らせて屋根3の傾斜方向およ
び桁行方向に複数配置する。最後に、開口部8の上端縁
81および側縁82に鼻隠し材83および破風材85を
取り付けるとともに、鼻隠し材83の上けらば包み受け
部83Cと太陽電池パネル6の端部とをテックスねじで
接合する。同様に、破風材85の側けらば包み部85A
と太陽電池パネル6の側端部とをカバー部材87を介し
てテックスねじで接合する。このようにして、開口部付
き屋根3を形成する。
【0024】太陽電池パネル6上を伝って開口部8側に
流れ込む雨水等が、仮に屋根3の傾斜方向に直交する太
陽電池パネル6間の接合部あるいは鼻隠し材83と太陽
電池パネル6との接合部等からその内部の野地板5B上
に浸入した場合には、雨水等は、図2の矢印で示すよう
に、水平樋84で堰き止められ、開口部8の側縁82側
に回り込んで傾斜樋86を通って屋根3の軒先方向に流
れる。
【0025】このような本実施形態によれば、次のよう
な効果が得られる。鼻隠し材83の屋根面3A側には、
鼻隠し材83に沿って水平樋84が設けられるととも
に、破風材85の屋根面3A側には、破風材85に沿っ
て傾斜樋86が設けられ、この水平樋84および傾斜樋
86は、鼻隠し材83および破風材85に接合された太
陽電池パネル6により被覆されているため、太陽電池パ
ネル6上を伝って開口部8側に流れ込む雨水等が、仮に
飛来物等で太陽電池パネルが破損し、屋根3の傾斜方向
に直交する太陽電池パネル6間の接合部等からその内部
の野地板5B上に浸入しても、鼻隠し材83の屋根面3
A側に設けた水平樋84で雨水等を開口部8の側縁82
側に回り込ませて屋根3の軒先方向に流すことができる
ので、鼻隠し材83の屋根面3A側に雨水等が溜まるこ
とがない。
【0026】また、この際、開口部8の側縁82にも傾
斜樋86が設けられているので、水平樋84で回り込ん
できた雨水等を傾斜樋86に通すことで、効率よく屋根
3の軒先方向に流すことができる。このため、万が一屋
根3の傾斜方向に直交する太陽電池パネル6間の各接合
部等からその内部に雨水等が浸入しても、軒先側にスム
ーズに排水することができ、鼻隠し材83の屋根面3A
側に雨水等が溜まるのを防止することができる。
【0027】また、傾斜樋86を屋根3の軒先端縁まで
連続して設けられているので、仮に屋根3の傾斜方向に
直交する太陽電池パネル6間の各接合部等からその内部
に浸入して開口部8側に流れてきても、その雨水等を傾
斜樋86を通して建物1の軒樋7Aにスムーズかつ確実
に排水できる。
【0028】さらに、水平樋84の両端に屋根3の傾斜
方向下側に向かって延出された垂直延出部84Aが設け
られ、垂直延出部84Aが傾斜樋86の内部に配置され
るので、水平樋84および傾斜樋86を取り付ける際
に、例えば、水平樋84と傾斜樋86とを溶接等で接合
しなくてもよく、垂直延出部84Aを傾斜樋86の内部
に挿入して配置し、必要に応じてその接合面にシーリン
グ材等の充填材を塗布するだけでよいので、屋根3の施
工作業を容易にできる。
【0029】また、屋根面材として太陽電池パネル6が
用いられ、屋根3の野地板5B上に屋根3の傾斜方向に
沿って上下に延びた複数本のレール部材6Aが所定間隔
で配置されているとともに、このレール部材6Aに跨っ
て複数の太陽電池パネル6が設けられているので、野地
板5Bと太陽電池パネル6との間に空間が形成され、そ
の空間内部を循環する空気によって、太陽電池パネル6
自体の発熱を抑えることができて、太陽電池パネル6の
発電効率の低下を防止できる。
【0030】その上、太陽電池パネル6を屋根3の傾斜
方向に沿って複数設けることで、太陽電池パネル6間に
屋根3の傾斜方向に直交する接合部が複数形成されるた
め、これら複数の接合部から野地板5Bと太陽電池パネ
ル6との間の空間に雨水等が浸入する可能性が高まる
が、仮に雨水等が浸入しても、その雨水等は、開口部8
側に流れ、鼻隠し材83の屋根面3A側に設けた水平樋
84を介して開口部8の側縁82側に回り込んで屋根3
の軒先方向に流れるので、鼻隠し材83の屋根面3A側
に雨水等が溜まることがなく、雨水等を軒先側にスムー
ズに排水できる。
【0031】なお、本発明は前記実施の形態に限定され
るものではなく、本発明の目的を達成できる他の構成等
を含み、以下に示すような変形等も本発明に含まれる。
例えば、前記実施形態では、水平樋84の両端に屋根3
の傾斜方向下側に向かって延出された垂直延出部84A
が傾斜樋86の内部に挿入されて配置されていたが、こ
れに限らず、例えば、水平樋84と傾斜樋86とを溶接
で接続したり、シーリング材等の充填材を充填したりし
てもよいし、垂直延出部84Aを傾斜樋86の内部に挿
入して配置し、その接合面にシーリング材等の充填材を
塗布して水平樋84と傾斜樋86とを接合してもよい。
【0032】また、前記実施形態では、傾斜樋86は、
屋根3の軒先端縁まで連続して設けられていたが、軒先
端縁まで連続して設けなくてもよい。すなわち、例え
ば、太陽電池パネル6が屋根パネル5上の一部に設置さ
れた場合には、その太陽電池パネル6を支持するレール
部材6Aも太陽電池パネル6に対応した場所に設置され
る。この際、レール部材6Aは、カバー部材87と太陽
電池パネル6との接合部分から内部に毛細管現象等で浸
入してきた雨水等を受けて軒先に排水するように形成さ
れている。そして、レール部材6Aの軒先側端部から排
水された雨水等は、その軒先側の屋根パネル5上に設置
された屋根葺き材の上を通って軒先に向かって排水され
る。従って、太陽電池パネル6が屋根パネル5上の一部
に設置された場合には、傾斜樋86は、軒先端縁まで連
続して設けなくてもよく、レール部材6Aの軒先側端部
と同じ位置まで設けられていれば、仮に屋根3の傾斜方
向に直交する太陽電池パネル6間の各接合部等からその
内部に雨水等が浸入して開口部8側に流れてきても、そ
の雨水等を傾斜樋86から屋根葺き材の上を通して建物
1の軒樋7Aにスムーズかつ確実に排水できる。
【0033】さらに、屋根面材としては、太陽電池パネ
ル6に限らず、例えば、瓦等の屋根葺き材でもよい。
【0034】また、水平樋84および傾斜樋86の設置
箇所としては、前記実施形態に限らず、例えば、図7、
8に示すように、野地板5Bと、鼻隠し材83および破
風材85との間に下方に凹んだ凹部81A、82Aが形
成されており、この凹部81A、82Aに水平樋84お
よび傾斜樋86が設けられていてもよい。このように、
野地板5Bと鼻隠し材83および破風材85との間に下
方に凹んだ凹部81A、82Aを形成し、その凹部81
A、82Aに水平樋84および傾斜樋86を設置するこ
とによって、開口部8側に流れる雨水等を一旦凹部81
A、82Aに溜めながら、その凹部81A、82Aに設
けた水平樋84および傾斜樋86で建物1の外側に排水
することができるので、例えば、屋根面3Aを伝って流
れる雨水等の量が多い場合に、万が一屋根3の傾斜方向
に直交する太陽電池パネル6間の接合部等からその内部
の野地板5B上に雨水等が浸入しても、軒先側にスムー
ズに排水でき、鼻隠し材83と太陽電池パネル6との接
合面まで雨水等が溜まることがない。なお、水平樋84
および傾斜樋86を下方に凹んだ凹部81A、82Aが
形成されたところに設置した場合には、水平樋84およ
び傾斜樋86を設けるための空間を設けるために、屋根
面材を野地板5Bから所定寸法離して設置する必要がな
く、野地板5B上に屋根面材を直接載置することができ
るので、屋根面材として仕上げ材や瓦等を用いることも
でき、屋根3の施工作業をより容易に行うことができ
る。
【0035】さらに、前記実施形態では、水平樋84お
よび傾斜樋86の形状がそれぞれ断面略L字形状および
断面略U字形状であったが、これに限らず、万が一太陽
電池パネル6の各接合部から雨水等が浸入しても、鼻隠
し材83の屋根面3A側に雨水等が溜まるのを防止する
ことができ、軒先側にスムーズに排水することができる
ような形状であればよく、開口部8の形状等を考慮し
て、実施に当たって適宜決めればよい。
【0036】また、前記実施形態では、屋根3の軒先部
分には、軒樋7Aを内蔵した軒先ユニット7が取り付け
られていたが、これに限らず、例えば、現場で、控え金
具と雨樋と化粧カバーとで形成したものを屋根3の軒先
部分に取り付けてもよい。
【0037】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明の開口部付
き屋根によれば、万が一屋根の傾斜方向に直交する屋根
面材間の接合部等からその内部に雨水等が浸入しても、
雨水等を軒先側にスムーズに排水でき、鼻隠し材の屋根
面側に雨水等が溜まるのを防止することができるという
効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態におけるユニット式建物を
示す斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態における太陽電池パネルを
取り外した状態の屋根を示す概略平面図である。
【図3】図1におけるIII−III線に沿った断面図であ
る。
【図4】図1におけるIV−IV線に沿った断面図である。
【図5】水平樋と傾斜樋との接合部分を示す斜視図であ
る。
【図6】屋根の軒先部分を示す概略拡大断面図である。
【図7】本発明の変形例であって、開口部の上端縁を示
す拡大断面図である。
【図8】本発明の変形例であって、開口部の側縁を示す
拡大断面図である。
【符号の説明】
1 ユニット式建物 3 屋根 3A 屋根面 5B 野地板 6 屋根面材である太陽電池パネル 6A レール部材 8 屋根開口部 81 上端縁 82 側縁 81A、82A 凹部 83 鼻隠し材 84 水平樋 84A 垂直延出部 85 破風材 86 傾斜樋

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建物の屋根面に形成された屋根開口部の
    上端縁に鼻隠し材が設けられるとともに、前記屋根開口
    部の側縁に破風材が設けられた開口部付き屋根であっ
    て、前記鼻隠し材の屋根面側には、前記鼻隠し材に沿っ
    て水平樋が設けられるとともに、前記破風材の屋根面側
    には、前記破風材に沿って傾斜樋が設けられ、前記水平
    樋および傾斜樋は、前記鼻隠し材および破風材に屋根面
    材を接合することにより被覆されていることを特徴とす
    る開口部付き屋根。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の開口部付き屋根におい
    て、前記傾斜樋は、前記屋根の軒先端縁まで連続して設
    けられていることを特徴とする開口部付き屋根。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の開口部付き屋
    根において、前記水平樋の両端には、前記屋根の傾斜方
    向下側に向かって延出された垂直延出部が設けられてお
    り、前記垂直延出部は、前記傾斜樋の内部に配置されて
    いることを特徴とする開口部付き屋根。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の開口部
    付き屋根において、前記屋根面材として複数の太陽電池
    パネルが用いられ、前記屋根の野地板上には、前記屋根
    の傾斜方向に沿って上下に延びた複数本のレール部材が
    所定間隔で配置されているとともに、このレール部材に
    跨って前記太陽電池パネルが設けられていることを特徴
    とする開口部付き屋根。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の開口部
    付き屋根において、前記屋根の野地板と、前記鼻隠し材
    および破風材との間には、下方に凹んだ凹部が形成され
    ており、その凹部には、前記水平樋および傾斜樋が設け
    られていることを特徴とする開口部付き屋根。
JP3479598A 1998-02-17 1998-02-17 開口部付き屋根 Withdrawn JPH11229727A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017040070A (ja) * 2015-08-19 2017-02-23 株式会社益田建設 屋根下地の施工方法、および屋根下地構造

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JP2017040070A (ja) * 2015-08-19 2017-02-23 株式会社益田建設 屋根下地の施工方法、および屋根下地構造

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