JP2003119774A - 放電衝撃破壊工法 - Google Patents

放電衝撃破壊工法

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力 今井
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秀昭 北嶋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】柱材や梁材状の被破壊物を破壊面に沿って精度
良く破壊する。 【解決手段】放電カートリッジ1を使用して、横断面が
略円形のコンクリート構造物S1を破壊面Mfに沿って
破壊するに際し、前記破壊面Mf上で外面から横断面中
心O1に向く略放射方向の複数の破壊孔2を、隣り合う
破壊孔2に対する形成角度θがそれぞれ90°未満とな
るように穿孔し、前記各破壊孔2にそれぞれ放電カート
リッジ1を装填し、前記放電カートリッジ1内で充填剤
に浸漬された金属細線に電気エネルギーを短時間で供給
し金属細線を急激に溶融気化させて破壊力を発生させ、
この破壊力を充填剤を介してコンクリート構造物S1に
伝達させて破壊面Mfに沿って破壊する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気エネルギーを
用いて柱状や梁状の構造物や岩盤などを対象として破壊
する放電衝撃破壊工法に関する。
【0002】
【従来の技術】本発明者等は、コンデンサなどに蓄積し
た電気エネルギーを短時間に電気良導体(たとえば金属
細線)に供給して放電させ、電気良導体とその周辺の物
質を急激に溶融気化させることにより、その膨張力を利
用して構造物を破壊する工法を多数提案している。
【0003】ところで、たとえば建築物を建設する際に
地中に打ち込まれる場所打ちコンクリート製の基礎杭
は、その杭頭部で泥水や沈殿物などが混じって浮上しコ
ンクリートと共に固化するため、コンクリートの品質が
低下する。このため杭頭の余盛部を除去することが行わ
れている。
【0004】場所打ち基礎杭の杭頭を処理する工法とし
て、従来ではハンドピックやブレーカなどの小型破壊機
を使用して作業員により杭頭を破壊して撤去するものが
主流である。また特開平8−105041号公報には、
余盛コンクリート中にカット板を水平に挿入しておき、
コンクリートが硬化後に打撃を加えてコンクリートをカ
ット板面に沿って割裂させる工法や、特開平5−597
21号工法に、カット面に薬液注入管を配置しておき、
カット面上方の鉄筋に被い材を被せ、コンクリートを注
入して固化後、注入管に封入されて所定時間後に膨張す
る膨張破壊剤により、注入管を拡径して杭をカット面で
切断するものが提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、作業員による
従来工法では、騒音が激しく市街地には適さないととも
に、破壊機を使用する作業員への負担が大きいという問
題があった。またカット板を挿入する工法では、コンク
リートの打設作業が中断され打設作業が複雑になるとと
もに、カット板は板状で複数の透孔が形成されるもの
の、不純物の浮上の障害となるため、カット板下部のコ
ンクリートの品質が低下する恐れがある。さらに、膨張
破壊剤を使用する工法では、膨張破壊剤が有害性の薬剤
であるため、その取り扱いが難しく、慎重な作業が要求
されるという問題があった。
【0006】本発明者等は、放電破壊工法に着目して上
記問題点を解決し、柱状や梁状の被破壊物を破壊面に沿
って精度良く破壊できる放電破壊工法を提供することを
目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1記載の発明は、放電カートリッジを使用し
て、横断面が略円形または略多角形の被破壊物を破壊面
に沿って破壊するに際し、前記破壊面上で外面から横断
面中心に向く略放射方向の複数の破壊孔を、隣り合う破
壊孔に対する形成角度がそれぞれ90°未満となるよう
に穿孔し、前記各破壊孔にそれぞれ放電カートリッジを
装填し、前記放電カートリッジ内で充填剤に浸漬された
電気良導体に電気エネルギーを短時間で供給し電気良導
体を急激に溶融気化させて破壊力を発生させ、この破壊
力を充填剤を介して被破壊物に伝達させて破壊面に沿っ
て被破壊物を破壊するものである。
【0008】上記構成によれば、略円形断面または略多
角形断面の被破壊物を破壊面に沿って破壊するときに、
放電カートリッジを装填する破壊孔を、外面から横断面
中心に向く放射方向で、90°未満となるように穿孔す
ることにより、隣り合う放電カートリッジからの衝撃波
により発生する破壊力のうち、破壊孔間方向に働く破壊
力を、半径方向外方に働く破壊力よりも大きくして破壊
孔間の破壊面を最初に破壊し、被破壊物を破壊面に沿っ
て良好に破壊することができる。しかも、破壊面が先に
破壊されることで、他方向に働く破壊力を既に破壊され
た破壊面部分から逃がすことができるので、破壊面の角
部に亀裂が発生したり欠けることなく、平面状の破壊面
を良好に形成できる。したがって、この破壊面を利用し
て他の構成物を接続したり、物品を取り付けたりする場
合に極めて有効となる。
【0009】請求項2記載の発明は、放電カートリッジ
を使用して、横断面が略長方形または略長円形の被破壊
物を破壊面に沿って破壊するに際し、前記破壊面に、横
断面上で長手方向の両側に位置する2つの横断面中心
と、これら横断面中心を結ぶ横断面中心線とを設定し、
前記破壊面上の長手方向の両側で外面から横断面中心側
に向く略放射方向の複数の第1破壊孔と、横断面中心間
の外面から横断面中心線に向く複数の第2破壊孔とを、
隣り合う第1,第2破壊孔に対する形成角度がそれぞれ
90°未満となるように穿孔し、前記第1破壊孔および
第2破壊孔にそれぞれ放電カートリッジを装填し、前記
各放電カートリッジ内で充填剤に浸漬された電気良導体
に電気エネルギーを短時間に供給し電気良導体を急激に
溶融気化させて破壊力を発生させ、この破壊力を前記充
填剤を介して被破壊物に伝達させて破壊面に沿って被破
壊物を破壊するものである。
【0010】上記構成によれば、略長方形断面または略
長円形断面の被破壊物を破壊面に沿って破壊するとき
に、放電カートリッジを装填する第1破壊孔および第2
破壊孔を、外面から横断面中心または横断面中心線に向
く方向で、隣り合う破壊孔との形成角度が90°未満と
なるように穿孔することにより、放電カートリッジから
の衝撃波により発生する破壊力のうち、破壊孔間方向に
働く破壊力を、半径方向外方に働く破壊力よりも大きく
して、破壊孔間の破壊面を最初に破壊するので、被破壊
物を破壊面に沿って良好に破壊することができる。しか
も、破壊面が先に破壊されることで、他方向に働く破壊
力を既に破壊された破壊面部分から逃がすことができる
ので、破壊面の角部に亀裂が発生したり欠けることな
く、良好な平面状の破壊面を形成できる。したがって、
この破壊面を利用して他の構成物をを接続したり、物品
を取り付けたりする場合に極めて有効となる。
【0011】請求項3記載の発明は、請求項1または2
記載の構成において、破壊孔間の最大距離を、該破壊孔
内に装填した放電カートリッジによる破壊可能領域未満
としたものである。
【0012】上記構成によれば、ここで、放電カートリ
ッジの放電可能領域は、放電カートリッジから周方向に
均等に広がる直接的に破壊される領域の直径を示してお
り、隣接する破壊孔にそれぞれ装填された放電カートリ
ッジの放電可能領域を連続させることにより、破壊孔を
連結してより確実に破壊面に沿って破壊することができ
る。
【0013】請求項4記載の発明は、請求項1乃至3の
いずれかに記載の構成において、被破壊物の破壊面の両
側の少なくとも一方に、破壊しない健全部を残す場合、
破壊面に直交する方向の健全部の長さを、破壊孔内に装
填された放電カートリッジの破壊可能領域を越えるよう
に設定するものである。
【0014】上記構成によれば、健全部の長さ、すなわ
ち、破壊孔から破壊面に対向する自由面までの距離を放
電カートリッジの破壊可能領域を越えるように設定する
ことで自由面への亀裂の発生を防止することができる。
【0015】請求項5の発明は、請求項1乃至4のいず
れかに記載の構成において、破壊面上で破壊孔間に、亀
裂連結用の空孔を形成するものである。上記構成によれ
ば、亀裂は、被破壊物の強度の低い部位を通過する傾向
にあり、破壊面に亀裂連結用の空孔を形成することによ
り、破壊孔間での亀裂を容易に連結させることができ、
特に破壊孔間の距離が大きい場合であっても、隣り合う
破壊孔を良好に接続でき、破壊面の破壊を良好に行うこ
とができる。
【0016】
【発明の実施の形態】ここで、本発明に係る放電衝撃破
壊工法の実施の形態を図1〜図13に基づいて説明す
る。
【0017】ここで対象となる被破壊物は、たとえばコ
ンクリート構造物、岩盤などである。特に好適な具体例
は、場所打ちコンクリート工法により現場施工される場
所打ち杭である。このコンクリート杭は、掘削された孔
に鉄筋を挿入配置し、トレミー管を孔内に挿入してコン
クリートを打設し、基礎用の杭を構築するもので、コン
クリート硬化後に杭頭部が所定の破壊面で破壊されて撤
去される。
【0018】まず破壊工法に用いる破壊装置を図1,図
2を参照して説明する。すなわち、構造物Sの破壊孔2
に装填される放電衝撃破壊具である放電用カートリッジ
1は、たとえば圧力伝達物質である充填剤(水や油等の
液体やゼラチンなどのゼリー状の凝固剤、場合によって
は爆発性物質)3が充填された合成ゴムや防水処理紙、
プラスチックなどの材質からなる円筒状容器本体4と、
この容器本体4の天蓋4aを貫通して充填剤3中にスペ
ーサなどにより互いに平行に保持された一対の電極5
と、これら電極5の先端部間に連結された電気良導体で
ある金属細線(たとえば金属ではCu)6とで構成され
ている。なお、金属細線以外の電気良導体には、所定形
状に形成した金属小片やカーボンなどが採用される。
【0019】また被破壊物Sから離れて配置される電源
装置11は、放電スイッチ(高電圧スイッチ)12aが
介在されて電極5に接続される一対のリード線12と、
このリード線12を介して電極5に電気エネルギーを供
給するエネルギー供給回路13とを具備し、エネルギー
供給回路13には、リード線12間に接続されて直流高
電圧電源13aから充電制御回路13bを介して大容量
の電気エネルギーを蓄積するコンデンサ13cが設けら
れている。
【0020】この電源装置11のエネルギー供給回路1
3からリード線12および放電スイッチ12aを介して
放電用カートリッジ1に、短時間に大きい電気エネルギ
ーが供給されると、金属細線6が瞬時に溶融気化しその
金属ガスの体積膨張と、その周囲の充填剤の蒸気化によ
る正圧空洞などが要因となって、瞬時に大きい衝撃波が
発生し、衝撃波による破壊力により被破壊物Sが破壊可
能領域Mfの範囲で破壊される。
【0021】ところで、金属細線6が気化した瞬間に
は、放電カートリッジ1の金属細線6から発生する衝撃
波により破壊される破壊可能領域Mfのイメージは、図
2に示すように、金属細線6の横断面方向に均等な円形
を描き、また金属細線6を含む面内では、金属細線6の
長さに対応した長円形を描き、その立体的には、両端面
が半球の円柱体状となる。しかしながら、容器本体4に
よる反射やその他の要因により、全体として破壊可能領
域Mfが放電カートリッジ1の表面から垂直に外側に広
がる端部半球の円柱体と見なすことができる。したがっ
て、被破壊物Sに、破壊可能領域Mfがつながるように
放電カートリッジ2を装填する複数の破壊孔2を形成
し、電源装置11から放電カートリッジ1の金属細線6
に電気エネルギーを短時間に供給して金属細線6を急激
に溶融気化させることにより、破壊力を充填剤3を介し
て容器本体4からコンクリート構造物Sに伝達して破壊
する。この場合、図3に示すように、隣り合う放電カー
トリッジ1の破壊可能領域Mfがつながっておれば、隣
り合う破壊孔2が連続して破壊面Bfに沿って破壊され
る。
【0022】しかしながら、自由面Fである外周面に隣
接する破壊孔2の放電カートリッジ1から放出される衝
撃波は、破壊可能領域Mfの範囲で広がることから、略
45°前後で最も亀裂が広がり、残存させたい健全部C
sの破壊面Bfの周囲角部が面取り状の割れcが発生す
る。
【0023】これは、たとえば場所打ち杭頭部の除去に
あっては、後工程で新たな良質のコンクリートを充填し
て杭頭部を接続することから、その破壊面Bfが平坦で
ないと良好な接続が不可能となるという問題が生じる。
【0024】そこで、本発明者等は、放電カートリッジ
1から発生する衝撃波により、破壊孔2間に大きい破壊
力を与えて最初に破壊孔2間を破壊面Bfを破壊するこ
とで、他の方向に伝播される衝撃波による破壊力をこの
破壊部分から放出することにより、他の部分への破壊を
防止できることに着目した。
【0025】本発明に係る第1の破壊工法は、横断面が
エッジ付きやコーナーアール付き、コーナ面取り付きを
含む正方形(縦横比率が大きく相違しない長方形を含
む)、円形や楕円形、多角形の支柱状や梁状のコンクリ
ート構造物で、横断面上に外面から略均等距離に位置す
る1つの横断面中心O1を有するものが破壊対象とな
る。
【0026】すなわち、図4および図5に示すように、
放電カートリッジ1を使用して、たとえば円形断面の構
造物S1をその中心線に対して直交する破壊面Mf(中
心線に対して90°以外で傾斜する横断方向であっても
よい)に沿って破壊するに際し、破壊面Mfの外面Mf
から横断面中心(その近傍でもよい)に向く放射方向の
複数の破壊孔2を、隣り合う破壊孔2に対する形成角度
θ1が90°未満となるように穿孔し、これら各破壊孔
2にそれぞれ放電カートリッジ1を装填して給電し、破
壊面Mfに沿って破壊するものである。
【0027】図6(a)に示すように、放電カートリッ
ジ1から発生する衝撃波によって発生する破壊力につい
ては、そのベクトルを考察するとよくわかる。すなわ
ち、隣り合う破壊孔2,2間の破壊面Bf上で、両破壊
孔2,2の放電カートリッジ1,1から均等に広がる衝
撃波による破壊力F1,F2は、半径方向外方に向かう
半径方向の破壊分力F3と、両破壊孔2,2にそれぞれ
向かう接線方向の穿孔間の破壊分力F4とに分けて考え
ることができる。そして破壊力F3を発生す衝撃波が半
径方向外方に伝達されると、構造物S1の横断面中心O
1から外周の自由面Fに向かう破壊力となるで、破壊面
Bfから離れて自由面Fに広がる亀裂が生じると考えら
れる。また穿孔間の破壊分力F4は、相対方向のベクト
ルで表されており、通常、力学上のベクトルでは、相対
方向に生じたベクトルは打ち消し合うが、衝撃波では、
圧縮力および剥離力を伴う波動エネルギーが、被破壊物
Sに周期的に作用し、破壊分力F4は相対する2つの衝
撃エネルギーの総和と考えられるため、穿孔間の破壊分
力F4は両破壊孔2,2間で破壊面Bfに働く破壊力と
なる。
【0028】したがって、破壊面Bf以外の部分を破壊
しないためには、穿孔間の破壊分力F4を、半径方向の
破壊分力F3より大きくなるように放電カートリッジ1
を装填する破壊孔2の形成方向を設定すればよい。
【0029】図6(a)に示すように、隣り合う破壊孔
2,2の形成角度θ1=90°で発生した放電カートリ
ッジ1の衝撃波による破壊力F1,F2は、金属細線6
から円柱状に均等に広がって破壊孔2に直交する方向に
伝達される。そして破壊力F1=F2とすると、 半径方向の破壊分力F3=2×F1・cos[(180−θ1)/2]…式、 穿孔間の破壊分力F4=2×F1・cos[θ1/2]…式となる。
【0030】したがって、式および式から、θ=9
0°とすると、F3=F4となって、半径方向の破壊分
力F3と穿孔間の破壊分力F4とが等しくなる。このた
め、半径方向の破壊分力F3により破壊面Mf外周の角
部に割れや亀裂が発生することになる。
【0031】図6(b)に示すように、θ1<90°と
なると、F3<F4となって、穿孔間の破壊分力F4が
半径方向の破壊分力F3より大きくなり、破壊面Bfが
先に破壊される。そして半径方向の破壊分力F3がこの
破壊部分から外へ放出されるため、破壊面Mf外周の角
部に割れや亀裂が発生することがない。
【0032】図6(c)に示すように、θ1>90°と
なると、F3>F4となって、半径方向の破壊分力F3
が穿孔間の破壊分力F4より大きくなり、破壊面Mf外
周の角部に割れや亀裂が発生する。
【0033】したがって、破壊孔2の形成角度θが90
°未満とすることで、F3<F4となり、破壊孔2間の
破壊面Bfを良好に破壊して、半径方向の破壊分力F3
を破壊面Mfから漏出させることができ、破壊面Mf外
周の角部に割れや亀裂が発生することがない。
【0034】破壊後の構造物S1について、図5に示す
ように、破壊して除去する破壊部Csは問題がないが、
破壊せずに残す健全部Bsがある場合、健全部Bsに破
壊力が及ぶと都合が悪い。したがって、健全部Bsの長
さを破壊可能領域Mfの1/2より大きく設定すること
で健全部Bsが破壊されることがない。破壊可能領域M
fは破壊条件などにより変動するおそれがあるので、好
ましくは健全部Bsを破壊可能領域Mf以上の長さを確
保するとよい。これにより隣接する破壊孔2(放電カー
トリッジ1)同士が、最も近い距離となることから、ま
ず破壊孔2,2間で破壊が行われ、健全部Bsに亀裂や
割れが進展されることがない。
【0035】上記構造物S1を円形断面で説明したが、
図7に示す正方形断面の構造物S1aや図8に示す正六
角形断面の構造物S1bのように、外面からほぼ均等な
位置に1つの横断面中心がある略多角形断面や、扁平率
の小さい楕円形などの構造物も同様に構成される。もち
ろん、上記横断面では角部がエッジ状に形成されている
が、面取り状やアール状の多角形断面であっても問題は
ない。また、上記では、構造物S1の中心線に垂直な横
断面に沿って破壊面Bfを設定したが、中心線に所定の
角度をもって横断する横断方向の破壊面Bfであっても
よい。
【0036】次に被破壊物が横長の長方形断面、長円形
断面、扁平率が大きい楕円形断面などで、中心線に直交
する横断面上で長手方向の両側で、外面からほぼ等しい
距離に位置する2つの横断面中心O2,O3を有するも
ののうち、たとえば長円形断面の構造物S2について図
9を参照して説明する。
【0037】このような長円形断面の構造物S2の場
合、横断面で長手方向の両側で、外面から略均等距離に
2つの横断面中心O2,O3が設定され、破壊面Bf上
でこれら横断面中心O2,O3の端部外側周囲には、隣
り合う破壊孔2Aに対して形成角度が90°未満となる
ように配置された第1破壊孔2Aが穿孔される。また、
横断面中心O2,O3間の外面から横断面中心O1,O
2を結ぶ中心線(横断面中心線)CLに向かって複数の
第2破壊孔2Bがたとえば直角に交差するように穿孔さ
れる。これら第2破壊孔2Bは、隣接する破壊孔2Bに
対して平行で、形成角が0°となるように穿孔されるこ
とにより、装填された放電カートリッジ1,1から発生
された衝撃波により発生するすべての破壊力を、穿孔間
の破壊力F4として働かせることができる。もちろん第
1破壊孔2A、第2破壊孔2Bに装填された放電カート
リッジ1の最大距離が、放電カートリッジ1の破壊可能
領域内であることはいうまでもなく、また隣接する第2
破壊孔2Bに対して90°未満の形成角θを有していて
もよい。
【0038】すなわち、本発明に係る第2の破壊工法
は、放電カートリッジ1を使用して、横断面が略略長円
形の構造物S2を中心に直交する破壊面Bfに沿って破
壊するに際し、前記破壊面Bfに、横断面上で長手方向
の両端側に位置する2つの横断面中心O1,O2と、こ
れら横断面中心O1,O2を結ぶ横断面中心線CLとを
設定し、破壊面Bf上で長手方向の両側の外面から横断
面中心O1,O2側に向く略放射方向の複数の第1破壊
孔2Aと、横断面中心O1,O2間の外面から横断面中
心線CLに向く複数の第2破壊孔2Bとを、隣り合う破
壊孔2A,2Bに対する形成角度がそれぞれ90°未満
となるように穿孔し、第1破壊孔2Aおよび第2破壊孔
2Bにそれぞれ放電カートリッジ1を装填して、構造物
S2を破壊面Bfに沿って破壊するものである。もちろ
ん、第1破壊孔2A間や第2破壊孔2B間に空孔21を
形成することは、先の破壊工法と同様である。
【0039】したがって、放電カートリッジ1が放出さ
れる破壊力により、構造物S2を破壊面Bfに沿ってほ
ぼ平面的に破壊することができて、破壊面の角部分に亀
裂が生じることがない。
【0040】なお、図10に示すように、長方形断面の
構造物S2aであっても同様である。つぎに、本発明に
係る放電破壊工法で上記の両被破壊物S1,S2に共通
する詳細技術を説明する。
【0041】まず構造物S1,S2(S1a,S1b,
S2aを含む)の径が大きくなると、破壊孔2間の距離
が大きくなり、たとえば円形断面の構造物S1で、隣接
する破壊孔2の形成角度θ=60°で直径が0.5mで
あった場合、最大の破壊孔2,2間の距離は直線で0.
25m(円弧で約0.4m)であるが、直径が1mとな
ると、最大の破壊孔2,2間の距離は直線で0.5mに
もなる。
【0042】したがって、図3,図4に示すように、破
壊孔2,2間の距離は直線で0.5mが破壊可能領域M
f内にある場合、構造物Sの横断面中心O1〜O3に近
い破壊面Bfでは、破壊孔2,2間の距離Lbが短いた
め破壊孔2が良好につながるが、外周部では、破壊面B
fにおける破壊孔2,2間の距離Laが長く亀裂が迷走
してつながることになる。破壊面Mfは、その後の処理
などの工程を考慮すると、亀裂が迷走しない方がのぞま
しい。
【0043】このため、本発明では、図4および図7〜
10に示すように、隣接する破壊孔は破壊可能領域Mf
内にあるが、破壊孔2間の距離が長い場合、迷走状の亀
裂を裂けるために、破壊孔2間に破壊面Bfに沿って外
周面から横断面中心O1,O2,O3または横断中心線
CLに向かう略放射方向の単数または複数の空孔21を
形成している。破壊時に生じる亀裂は構造物Sの強度の
弱いところを通過するため、この空孔21を通過して、
破壊孔2間の距離が長い場合であっても、空孔21によ
り亀裂を良好に案内して良好な破壊面Bfを形成するこ
とができる。もちろん、空孔21の数が多いほうが、よ
り平面的な破壊面Bfを形成することができる。
【0044】また、通常コンクリート構造物S1,S2
には鉄筋が内在されている。図3,図4,図11に示す
ように、コンクリート構造物S1(S2)を立設された
場所打ちコンクリートの杭頭部として説明すると、破壊
されずに残される健全部Csには、周方向に所定間隔を
あけて配置された複数の縦筋R1と、周方向のフープ筋
(横筋)R2とが結束線により連結されて内在されてい
るが、破壊撤去される破壊部Bsには、破壊されたコン
クリート片を容易に取り出すために、健全部Csから連
続する縦筋R1のみが配設されており、通常フープ筋は
設けられていない。しかしながら、放電カートリッジ1
による破壊時に、縦筋R1に衝撃波による破壊力が加わ
って縦金R1が変形し外周側に押出されることがある。
この結果、健全部Csの破壊面Bfの外周部に亀裂が生
じて、破壊面Mfの品質を低下させることになる。
【0045】このため、本発明では、破壊面Bf近傍の
破壊部Bsに、各縦金R1に結束線などを介して連結さ
れた単数または複数の破壊部フープ筋R3を内在させて
いる。もちろん破壊面Bf近傍の健全部Csにもフープ
筋R2は内在されている。したがって、破壊時に衝撃波
により破壊力が破壊面Bfに沿って縦筋R1に負荷され
ても、フープ筋R2,R3により縦筋R1の変形が阻止
されて、破壊面Bf外周の角部に亀裂や割れができるの
を未然に防止することができる。
【0046】また、構造物S1,S2に介在される鉄筋
R1,R2のコンクリートに対する密着力が放電カート
リッジ1による衝撃波の伝達を阻害し、破壊面Bfの破
壊が進展しないことがある。そのため、本発明では、図
11に示すように、予めコンクリートの打設前に、破壊
部Bsに対応して内在された特に縦筋R1に縁切り材3
1を被覆する。この縁切り材31これにより、縦筋R1
とコンクリートとの密着度を低下させたり、またはコン
クリートの変位を容易にし、あるいは縦筋R1とコンク
リートとの間に介在された空気層により、コンクリート
の破壊面Mfに垂直な方向の変位を許容して、破壊面B
fを良好に破壊することができる。
【0047】好適な縁切り材31としてたとえば下記の
ものがある。 1.密着度を低下させるもの、油やシリコンなどの潤滑
油、 2.変位を容易にするもの、軟質プラスチック、合成ゴ
ム、木材、 3.空気層を有するもの、発泡スチロール、スポンジ、
エアキャップシート、段ボール 上記のように、破壊面Bfに垂直な縦鉄R1に縁切り材
31を被覆する手法は、既設のコンクリート構造物を破
壊する場合には適用が困難であるが、新設のコンクリー
ト構造物で予め破壊撤去が決まっている部分に適用が可
能であり、場所打ち杭の杭頭部には、破壊のための準備
を事前に行うことができるため、最適である。
【0048】さらに構造物S1,S2が場所打ち杭頭で
ある場合、破壊孔2,2A,2Bおよび空穴21など
は、コンクリートが硬化後に、ドリルなどの穿孔装置を
使用して穿孔するが、騒音などの発生する現場作業にな
るとともに多くの作業時間を要する。また穿孔装置によ
り誤って縦筋R1を損傷させるようなことも考えられ
る。このため、この穿孔作業を削除して作業時間を短縮
するために、図11に示すように、図13に示す固定具
51〜53を使用して放電カートリッジ1を挿入可能な
装填容器41を破壊面Bfに沿って縦筋R1に固定して
おく。これら装填容器41は、放電カートリッジ1によ
る衝撃波に影響を与えずに容易に破壊されるプラスチッ
クや紙、木製パイプにより形成され、本体部41aの先
端部が半球面状に閉塞された円筒状で、基端開口部に開
閉蓋41bが装着されている。そして、これら装填容器
41の配置条件は破壊孔2と同様に、隣り合う装填容器
41との形成角度が90°未満として、コンクリートの
打設後に、開閉蓋41bが構造物の外面に露出するよう
に配置される。
【0049】図3(a)に示す固定具51は、破壊面B
fに接近した位置で、縦筋R1の内側または外側に針金
などにより取り付けられる大径の外リング材51aと、
外リング材51aの内側に同心上に配置される小径の内
リング材51bと、内外リング材51b,51aを連結
する連結材51とで構成され、内外リング材51b,5
1aの上面または下面に装填容器41および空孔容器4
2が針金などにより所定位置に取り付けられる。また図
3(a)に示す固定具52は、破壊面Bfに接近した位
置に縦筋R1の内側または外側に取り付けられるリング
板により構成され、このリング板の上面または下面の所
定位置に装填容器41および空孔容器42が取り付けら
れる。さらに図3(c)に示す固定具53は、破壊面B
fに接近した位置で複数の縦筋R1間に張り巡らされた
線材53a〜53cにより構成され、線材53a〜53
cの上面または下面の所定位置に装填容器41および空
孔容器42が取り付けられる。
【0050】そして、構造物S1,S2に打設されたコ
ンクリートが凝固した後、地盤を掘り出して破壊面Bf
の外周部を露出させ、装填容器31の開閉蓋31bを開
けて放電カートリッジ1をそれぞれ装填し、シード線9
を接続して引き出し、放電カートリッジ1の装着作業を
終えることができる。したがって、破壊孔2,2A,2
Bの穿孔作業を削除することができる。
【0051】また、装填容器41間の距離が長い場合に
は、亀裂連結用空孔に代わる空孔容器42を配置する。
これら空孔容器42は、装填容器41と同様に、放電カ
ートリッジ1による衝撃波に影響を与えずに容易に破壊
される材質のものが採用され、コンクリート硬化後にそ
のまま構造物S1,S2に内在された状態で破壊作業が
実施される。
【0052】さらに前記装填容器41に代えて、直接放
電カートリッジ1を埋め込んでもよい。コンクリート打
設前に、縦筋R1に固定して破壊孔2,2Aと同じ位置
に放電カートリッジ1を固定具51〜53を使用して配
置し、コンクリートを打設することにより放電カートリ
ッジ1をコンクリート構造物S1,S2に内在させるこ
ともできる。なお、放電カートリッジ1に接続されるリ
ード線9は、縦筋R1に沿わせて構造物S1,S2の上
端部に導き出せばよい。これにより、放電カートリッジ
1の装填作業も削除することができ、更に破壊作業時間
を短縮できて効率的な破砕が実施できる。
【0053】
【発明の効果】以上に述べたごとく請求項1記載の発明
によれば、略円形断面または略多角形断面の被破壊物を
破壊面に沿って破壊するときに、放電カートリッジを装
填する破壊孔を、外面から横断面中心に向く放射方向
で、90°未満となるように穿孔することにより、隣り
合う放電カートリッジからの衝撃波により発生する破壊
力のうち、破壊孔間方向に働く破壊力を、半径方向外方
に働く破壊力よりも大きくして破壊孔間の破壊面を最初
に破壊し、被破壊物を破壊面に沿って良好に破壊するこ
とができる。しかも、破壊面が先に破壊されることで、
他方向に働く破壊力を既に破壊された破壊面部分から逃
がすことができるので、破壊面の角部に亀裂が発生した
り欠けることなく、平面状の破壊面を良好に形成でき
る。したがって、この破壊面を利用して他の構成物を接
続したり、物品を取り付けたりする場合に極めて有効と
なる。
【0054】請求項2記載の発明によれば、略長方形断
面または略長円形断面の被破壊物を破壊面に沿って破壊
するときに、放電カートリッジを装填する第1破壊孔お
よび第2破壊孔を、外面から横断面中心または横断面中
心線に向く方向で、隣り合う破壊孔との形成角度が90
°未満となるように穿孔することにより、放電カートリ
ッジからの衝撃波により発生する破壊力のうち、破壊孔
間方向に働く破壊力を、半径方向外方に働く破壊力より
も大きくして、破壊孔間の破壊面を最初に破壊するの
で、被破壊物を破壊面に沿って良好に破壊することがで
きる。しかも、破壊面が先に破壊されることで、他方向
に働く破壊力を既に破壊された破壊面部分から逃がすこ
とができるので、破壊面の角部に亀裂が発生したり欠け
ることなく、良好な平面状の破壊面を形成できる。した
がって、この破壊面を利用して他の構成物を接続した
り、物品を取り付けたりする場合に極めて有効となる。
【0055】請求項4記載の発明によれば、健全部の長
さ、すなわち、破壊孔から破壊面に対向する自由面まで
の距離を放電カートリッジの破壊可能領域の1/2を越
えるように設定することで自由面への亀裂の発生を防止
することができる。
【0056】請求項5の発明によれば、亀裂は、被破壊
物の強度の低い部位を通過する傾向にあり、破壊面に亀
裂連結用の空孔を形成することにより、破壊孔間での亀
裂を容易に連結させることができ、特に破壊孔間の距離
が大きい場合であっても、隣り合う破壊孔を良好に接続
でき、破壊面の破壊を良好に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る放電衝撃破壊工法の実施の形態を
示し、破壊装置を示す構成図である。
【図2】同放電カートリッジの作用を説明する断面図で
ある。
【図3】同放電カートリッジによる破壊状態を説明する
説明図である。
【図4】同円形断面の構造物に形成する破壊穴および空
孔を示す横断面図である。
【図5】同破壊穴および空孔を示す側面図である。
【図6】(a)〜(c)は、それぞれ破壊穴の形成角の
相違により異なる、放電カートリッジの衝撃波による破
壊力の作用を示す説明図である。
【図7】同正方形断面の構造物に形成する破壊穴および
空孔を示す横断面図である。
【図8】同正六角形断面の構造物に形成する破壊穴およ
び空孔を示す横断面図である。
【図9】同長円形断面の構造物に形成する破壊穴および
空孔を示す横断面図である。
【図10】同長方形断面の構造物に形成する破壊穴およ
び空孔を示す横断面図である。
【図11】同構造物の縦筋に対する処理および破壊部フ
ープ筋を示す説明図である。
【図12】同構造物の縦筋に対する装填容器および空孔
容器の配置を示す図である。
【図13】(a)〜(c)は、装填容器および空孔容器
を取り付ける固定具を示す平面図である。
【符号の説明】
S,S1,S2 コンクリート構造物 Mf 破壊可能領域 Bf 破壊面 Cs 健全部 Bs 破壊部 O1,O2,O3 横断面中心 CL 横断面中心線 θ 形成角度 1 放電カートリッジ 2 破壊孔 3 充填剤 5 電極 6 金属細線 11 電源装置 12 リード線 13 エネルギー供給回路 21 空孔 31 縁切り材 41 装填容器 42 空孔容器 51〜53 固定具
フロントページの続き (72)発明者 前畑 英彦 大阪府大阪市住之江区南港北1丁目7番89 号 日立造船株式会社内 (72)発明者 村上 壽久 大阪府大阪市西区江戸堀2丁目6番33号 株式会社エイチイーシー内 (72)発明者 今井 力 大阪府大阪市西区江戸堀2丁目6番33号 株式会社エイチイーシー内 (72)発明者 北嶋 秀昭 大阪府大阪市西区江戸堀2丁目6番33号 株式会社エイチイーシー内 (72)発明者 金山 和明 大阪府大阪市西区江戸堀2丁目6番33号 株式会社エイチイーシー内 Fターム(参考) 2D041 AA01 BA37 DA03 2D065 EA26 3C069 AA05 BA00 BB01 BB03 CA01 CA10 DA01 EA02 EA05

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】放電カートリッジを使用して、横断面が略
    円形または略多角形の被破壊物を破壊面に沿って破壊す
    るに際し、 前記破壊面上で外面から横断面中心に向く略放射方向の
    複数の破壊孔を、隣り合う破壊孔に対する形成角度がそ
    れぞれ90°未満となるように穿孔し、 前記各破壊孔にそれぞれ放電カートリッジを装填し、 前記放電カートリッジ内で充填剤に浸漬された電気良導
    体に電気エネルギーを短時間で供給し電気良導体を急激
    に溶融気化させて破壊力を発生させ、この破壊力を充填
    剤を介して被破壊物に伝達させて破壊面に沿って被破壊
    物を破壊することを特徴とする放電衝撃破壊工法。
  2. 【請求項2】放電カートリッジを使用して、横断面が略
    長方形または略長円形の被破壊物を破壊面に沿って破壊
    するに際し、 前記破壊面に、横断面上で長手方向の両側に位置する2
    つの横断面中心と、これら横断面中心を結ぶ横断面中心
    線とを設定し、 前記破壊面上の長手方向の両側で外面から横断面中心側
    に向く略放射方向の複数の第1破壊孔と、横断面中心間
    の外面から横断面中心線に向く複数の第2破壊孔とを、
    隣り合う第1,第2破壊孔に対する形成角度がそれぞれ
    90°未満となるように穿孔し、 前記第1破壊孔および第2破壊孔にそれぞれ放電カート
    リッジを装填し、 前記各放電カートリッジ内で充填剤に浸漬された電気良
    導体に電気エネルギーを短時間に供給し電気良導体を急
    激に溶融気化させて破壊力を発生させ、この破壊力を前
    記充填剤を介して被破壊物に伝達させて破壊面に沿って
    被破壊物を破壊することを特徴とする放電衝撃破壊工
    法。
  3. 【請求項3】破壊孔間の最大距離を、該破壊孔内に装填
    した放電カートリッジによる破壊可能領域未満としたこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載の放電衝撃破壊
    工法。
  4. 【請求項4】被破壊物の破壊面の両側の少なくとも一方
    に、破壊しない健全部を残す場合、 破壊面に直交する方向の健全部の長さを、破壊孔内に装
    填された放電カートリッジの破壊可能領域を越えるよう
    に設定することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか
    に記載の放電衝撃破壊工法。
  5. 【請求項5】破壊面上で破壊孔間に、亀裂連結用の空孔
    を形成することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか
    に記載の放電衝撃破壊工法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006046000A (ja) * 2004-08-06 2006-02-16 Hitachi Constr Mach Co Ltd 放電破砕装置の破砕諸元を求める方法とコンピュータ読み取り可能な記録媒体
JP2008274631A (ja) * 2007-04-27 2008-11-13 Kumagai Gumi Co Ltd コンクリート構造物及びコンクリート構造物の構築方法
JP2014001912A (ja) * 2012-06-20 2014-01-09 Kumagai Gumi Co Ltd コンクリート破断方法
JP2017115324A (ja) * 2015-12-21 2017-06-29 三井住友建設株式会社 鉄筋コンクリート躯体の表面からコンクリートを除去して鉄筋を露出させる方法
JP2018076650A (ja) * 2016-11-07 2018-05-17 五洋建設株式会社 杭頭処理工法

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