JP2003119641A - 補強用織物 - Google Patents
補強用織物Info
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Abstract
クリート表面の補修ならびに補強に適した安価な補強用
織物を提供せんとするものである。 【解決手段】本発明の補強用織物は、炭素繊維糸からな
るたて糸とよこ糸が、メッシュ状に配列され、かつ、該
たて糸と該よこ糸の間に、樹脂を含浸したときに透明性
を示す繊維糸を複数配列して織物が組織されていること
を特徴とするものである。
Description
材として使用される補強用織物に関し、特にハンドレイ
アップ成形によるコンクリート構造体の表面に貼り付け
て補強するのに最適な補強用織物に関する。
クリート表面が劣化し、高架橋のコンクリート面が剥落
する事故が生じている。
に炭素繊維を含む繊維強化プラスチック(FRP)を接
着する補強方法が採られている。
優れ、また補強作業も簡単であることから広く用いられ
ている。
コンクリート面に接着させる工法は地震対策のための橋
脚や、交通増大による床版補強で行われていたが、コン
クリート面の剥離防止については、コンクリート片が落
下するのを防げばよいことから繊維強化プラスチックを
構成する炭素繊維は僅かな量で十分であり、低目付の炭
素繊維織物が要求される。
糸値の高い細い炭素繊維糸で構成されているために非常
に高価な織物となり。補強工事費が高くなる問題があっ
た。
で貼り付けると、炭素繊維は光を透過しないので、貼り
付け後のひび割れの発生やひび割れの進展状態が観察で
きない問題があり、炭素繊維を用いて、かつコンクリー
トの劣化状態が観察可能な補強方法が望まれている。
隔を大きくしたメッシュ織物にすることにより織糸間の
大きな隙間からひび割れ発生を観察することが可能であ
り、また炭素繊維は太いほど安価であることから安価な
織物の提供が可能となる。
物を得ようとすると織糸間隔の大きなメッシュ織物とな
るためにたて糸とよこ糸の交錯による拘束力が無く、非
常にルーズな織物で取り扱い性が悪くてコンクリート面
に炭素繊維糸を真っ直ぐな状態に接着させることができ
ず、炭素繊維の有する高強度を十分に発揮させることが
出来ないし、また貼り付け作業に時間を要する問題があ
る。
交点での拘束力を得る手段として、絡み織や、模紗織な
どが提案されているが、たて糸とよこ糸の交点において
はたて糸とよこ糸の拘束力によって保持されるが、たて
糸とよこ糸の交点間においては炭素繊維束が単独で長く
延びているだけであるからその部分は剛性がなく、織物
としては変形し易いものである。ハンドレイアップで成
形するコンクリートの補強用としては使いづらい織物で
あり、取り扱い性の優れた安価な織物の提供が望まれて
いる。
技術の背景に鑑み、効率よく簡単に施工することがで
き、かつ、施工後のメンテナンスが容易なコンクリート
表面の補修・補強用織物を提供せんとするものである。
解決するために、次のような手段を採用するものであ
る。すなわち、本発明の補強用織物は、炭素繊維糸から
なるたて糸とよこ糸が、メッシュ状に配列され、かつ、
該たて糸と該よこ糸の間に、樹脂を含浸したときに透明
性を示す繊維糸を複数配列して織物が組織されているこ
とを特徴とするものである。
率よく簡単に施工することができ、かつ、施工後のメン
テナンスが容易な織物、すなわち、製造コストの安価な
太い炭素繊維糸を用いた低目付の織物であっても、剛性
を有した取り扱い性の優れた織物であって、かつ、コン
クリート表面に貼り付けて補強した後にコンクリート表
面の劣化を観察することができるコンクリート表面の補
修・補強用織物について、鋭意検討し、炭素繊維糸のメ
ッシュ織物のたて糸と該よこ糸の間に、樹脂を含浸した
ときに透明性を示す繊維糸を複数配列して織物を構成し
てみたところ、かかる課題を一挙に解決することを究明
したものである。
繊維糸としては、該炭素繊維糸のメッシュ織物のたて糸
とよこ糸の少なくともたて糸方向には、好ましくはガラ
スロービングの補強糸が含まれているのがよい。
色であるが、樹脂が含浸さるとガラスと樹脂の屈折率が
ほぼ同じであるから透明となり、コンクリート面に樹脂
で貼り付けられた後においてコンクリート面の劣化を観
察することが出来る。
りガラスロービング糸自身が高い剛性を有しているの
で、織物に剛性が付与され、施工時に炭素繊維糸を真っ
直ぐな状態にしてコンクリート面に貼り付けることが出
来、信頼性のある補強を行うことが可能であるし、ガラ
スロービング糸自身も補強効果を発揮するのでより一層
高い補強効果が得られる。
維糸として、ガラスロービングの補強糸とガラスヤーン
の補助糸の2種類で構成するのがよい。
て、織物の剛性が一層高めることが出来るが、ガラス繊
維は比重が大きいために織物の重量が極端に増大し、織
物を拡げ、織物の角を掴んで持ち上げた際に織物の自重
で中央部が垂れ下がり、よこ糸が曲がった状態で貼り付
けられる問題がある。ガラスロービング糸に比べて細い
ガラスヤーンの補助糸と併用し、ガラスヤーンとの交錯
による拘束力で織物の剛性を付与する方法により、織物
重量を増大させることなく織物の剛性を高めることがで
きる。
好ましくは低融点ポリマーを付着させておいて、この低
融点ポリマーを、補助糸と交錯するたて糸および/また
はよこ糸の交点で接着固定させたものがよい。
こ糸の交点を低融点ポリマーにより接着固定させること
によって、炭素繊維糸が目ずれすることなく、また織物
の剪断変形が抑制されるので、織物を少々乱暴に扱って
も炭素繊維糸の配向が乱れることがなく、信頼性のある
補強が行える。
維糸が20〜100mmの間隔でメッシュ織物を構成し
ていることが好ましく、さらにはガラスロービングの補
強糸の太さが150〜2500Texであり、ガラスヤ
ーンの補助糸の太さが20〜150Texであることが
好ましく、かかる補強用織物の目付としては50〜30
0g/m2 であることが好ましい。
と、炭素繊維糸間できる隙間が小さために、コンクリー
ト面に貼り付けた後にコンクリート面の劣化状態を観察
する際、観察し難い問題がある。一方、炭素繊維糸の間
隔を100mm以上となるとコンクリート面の劣化は観
察し易いが、織物の剛性が不足するためにガラスロービ
ング糸やガラスヤーンの補助糸を沢山使用せねばなら
ず、コストが高くつく問題があり、炭素繊維糸の間隔は
20〜100mmであることが好ましい。
素繊維糸の見かけ太さと同程度または少し細い太さであ
ると、コンクリート面に貼り付けた際にガラスロービン
グ糸の箇所が大きく盛り上がることがないので好ましも
のであるが、ガラスロービング糸の太さが150Tex
以下では織物剛性付与効果が小さい問題がある。
0Tex以上となると織物の剛性付与効果は大きいが、
織物の重量が増大してかえって取り扱い難くなり、ガラ
スロービングの太さは150〜2500Texであるこ
とが好ましい。
の交錯による拘束力により織物に剛性を付与するもので
あり、ガラスヤーン自身の剛性が効いており、20Te
x以下ではガラスヤーンの剛性が小さくて織物の剛性付
与させる拘束力が得られない。 ガラスヤーンの太さを
150Tex以上にすることで、高い拘束力で織物剛性
が大きく向上するが、織物重量が増大する問題がありガ
ラスヤーンの太さは20〜150Texであることが好
ましい。
落防止用であるから比較的低目付の織物で十分であり、
実際に補強効果を発揮する炭素繊維の目付で40〜15
0g/m2 が好ましく、ガラス繊維糸を含んだ織物目付
が50g/m2 以下では剥落防止のために十分な補強効
果が得られない問題がある。織物目付を300g/m 2
以上では高い補強効果が得られるが、剥落防止用として
は300g/m2 以下で十分である。また、織物目付が
300g/m2 以上となると炭素繊維の使用量も増大
し、炭素繊維糸間の透明部の面積が小さくなり、コンク
リート面の劣化状態が観察しづらい問題がある。
に用いて好適である。
参照しながら詳述する。
を示している。
たて糸、2a、2bは炭素繊維糸のよこ糸でそれぞれ大
きな間隔で配列されている。
4はガラスロービングの補強糸のよこ糸、5a、5b・
・はガラスヤーンからなる補助糸のたて糸、6a、6b
・・はガラスヤーンからなる補助糸のよこ糸で、共に前
記炭素繊維糸1a、1bの間で配列している。
炭素繊維糸1a、1b、または2a、2bのほぼ中間に
配列し、両者の間にガラスヤーンの補助糸5a、5b、
・・または6a、6b・・が配列し平織で組織されてい
る。
間にはガラスロービングの補強糸3とガラスヤーンの補
助糸5a、5b・・が配列し、炭素繊維糸のよこ糸間に
はガラスヤーンの補助糸6a、6b・・だけが配列して
平織で組織された別の実施態様を示したものである。
浸させた際の様子を示すもので、炭素繊維糸1a,1
b、または2a、2b間に配列した点線で示すガラスロ
ービングの補強糸とガラスヤーンからなる補助糸は樹脂
が含浸されることにより透明となるので、たて糸とよこ
糸の各炭素繊維糸間に出来る大きな矩形面Sは透明とな
り、コンクリート表面に貼り付けても前記矩形面Sから
コンクリートの劣化状況を観察することが出来る。
はコンクリート表面の剥離を防ぐものであるから高強度
で破断伸度の高い特性を有することが好ましく、破断強
度が3GPa以上で破断伸度が1.5%以上とすること
により、少ない使用量で高い補強効果が得られる。
ることにより、コンクリート表面の剥離防止においては
補強用織物1枚当たりの炭素繊維量は40〜150g/
m2程度で十分な補強効果を発揮させることが出来る。
とから出来る限り太い炭素繊維糸であることが好まし
く、150〜7000Texの太繊度であることが好ま
しい。さらには、350〜1800Texの繊度である
ことが好ましい。
素繊維糸にすることでさらに低コストが可能となるが、
そのような太繊度で低目付織物にしようとすと炭素繊維
の配列ピッチが非常に大きくなり、織物として剛性が小
さくなるために取り扱い性が悪い織物となる。
配列して組織させ、織物の剛性を高める手段も考えられ
るが、補助糸を沢山使用すると材料費がアップするし、
織物の生産速度がダウンすることから織物価格がアップ
する問題がある。
その炭素繊維糸の箇所が厚みが大きくなり、コンクリー
ト面に貼り付けた表面を平滑にさせようとすると沢山の
樹脂が必要となり、施工費用もアップする問題がある。
を用い、撚りが入らないように織物にすることで、炭素
繊維糸同士の交錯部での厚みが低減でき、より平滑に成
形することができるので好ましい。
6,000本の炭素繊維糸では糸幅が3〜6mm、1
2,000フィラメント数では4〜10mm程度であ
る。
糸のメッシュ間隔は用いる炭素繊維糸の太さと補強に必
要な炭素繊維の量により決まるものであるが、上記およ
び以下の目的からメッシュ間隔は20〜100mmと大
きな間隔のメッシュ状に配列させることが好ましい。
リート表面が光を透過しない炭素繊維で覆われることに
なるので、コンクリートの表面状態を観察出来ないこと
になり、貼り付けられた後のひび割れ発生やひび割れの
進展状態などコンクリートの劣化状態が把握できないこ
とになる。
メッシュ間隔を20〜100mmと大きくしておくこと
により炭素繊維糸間に出来る大きな隙間からコンクリー
トの劣化状態を観察することができ、補強した後におい
ても危険を予知することが可能となる。
な部分からひび割れ、またはひび割れの進展状態が観察
されてコンクリート構造体を補修・補強する必要がある
と診断された際には、本発明の織物で補強したCFRP
を剥がし、ひび割れ内に樹脂注入するなどの補修を行っ
た後に必要な補強を行うことが出来る。
することにより、太い炭素繊維糸を用いても炭素繊維糸
は殆どクリンプを有しない織物構造となるので炭素繊維
の有する高強度が十分に発揮される。
維糸のたて糸とよこ糸間には樹脂が含浸された状態で透
明性となる繊維糸が複数本配列されている。
糸としては、空気中では繊維表面が乱反射して透明性は
ないが、樹脂を含浸して繊維表面が樹脂で覆われること
で透明となる繊維であり、例えばガラス繊維であればコ
ンクリートの補修・補強に用いられているエポキシ樹脂
と屈折率がほぼ同じであるので樹脂が含浸されることに
より透明性となり、また熱収縮が小さい点からも好まし
い。
れる場合があるが、本願補強方法においては透明性が阻
害されるので色が付けられていない無色の樹脂を用いる
のが好ましい。
示すことは、例えば本発明の織物1枚に樹脂をさせて硬
化板を作製し、その硬化板を新聞の上載せた際に新聞の
印字が読みとれる程度の透明性を有することである。
間に配列して組織することにより、織物に剛性を付与さ
せることができるので施工時の織物の取り扱い性が優
れ、織物に皺が入ったりすることなくコンクリート面に
貼り付けることが出来、炭素繊維を真っ直ぐな状態にし
て補強することが出来る。
態で透明性となる繊維糸であるから、貼り付け後におい
ても互いに隣接する炭素繊維糸の間からコンクリートの
表面状態を観察することが可能である。
糸をたて糸とよこ糸として配列するが、たて糸とよこ糸
のどちらか一方にガラスロービングの補強糸を含めるの
が好ましい。
性を付与させることが目的であるから細い繊維糸を高密
度に配列して組織させることより剛性を得ることができ
るが、織物の生産性が低くなり、高価な織物になる問題
がある。
中間に炭素繊維糸の見掛け太さと同等太さのガラスロー
ビング糸を配列することによって、ガラスロービング糸
自身の高い曲げ剛性が付加されて、高い剛性を有した織
物を安価に得ることができる。
補強効果を発揮するものである。ガラス繊維はコンクリ
ートが有するアルカリに対して劣化されやすい問題があ
るが、炭素繊維の使用量を強度設計の基準にすることに
より解消される。
の補強糸の配列本数は炭素繊維糸の配列間隔により適宜
決めればよく、例えば炭素繊維糸の間隔が20〜40m
mであればガラスロービングを1本、間隔が40〜10
0mmであれば2〜3本を等間隔に配列するのが好まし
い。
用いる炭素繊維糸の見かけ太さと同等にすることによ
り、炭素繊維糸同士の交点、ガラスロービング同士また
は炭素繊維繊維糸とガラスロービング糸の交点のそれぞ
れの厚さが同等となり、コンクリート面に貼り付け後の
凹凸が小さく抑えられるので好ましい。
は150〜2500Texが好ましく、さらに好ましく
は500〜1500Texの繊度である。
糸に配列することにより一層剛性が得られるので好まし
いが、たて糸とよこ糸のどちらか一方であっても十分
で、織物製造面からはたて糸のみに配列させることによ
り、よこ糸を切り換えることなく製造できるので簡単で
あり、また織物を長く引き出した際、たて糸方向の剛性
が高められいるので織物が曲がったりすることなくコン
クリート面に貼り付けることが出来る。
に配列させることによりガラスロービング自身の剛性に
より織物に剛性を得ることができるが、ガラスロービン
グの補強糸を沢山用いると織物目付が増大する問題があ
る。
た際に織物の自重で織物中央部が垂れ下がるために、コ
ンクリート面に炭素繊維糸を真っ直ぐな状態で貼り付け
られない問題がある。従って、炭素繊維糸間に配列する
ガラスロービングの補強糸を1〜3本に抑え、炭素繊維
糸間とガラスロービングの補強糸の間に樹脂が含浸され
た状態で透明性となる繊維糸であるガラスヤーンの補助
糸を複数配列させて組織させることが好ましい。
点における拘束力が大きくなり、織物の剛性がさらに増
大するし、また炭素繊維糸がずれたりすることがなく形
態安定した補強用織物が得られる。また、コンクリート
に樹脂を含浸させて貼り付けられた後でも炭素繊維糸間
は透明であるからコンクリート面の劣化を容易に観察す
ることが可能である。
は20〜150Texの細繊度糸が好ましく、さらに好
ましい範囲としては60〜150Texの繊度である。
繊維糸の間隔やガラスロービングの補強糸の配列本数に
よるが、炭素繊維糸間に2〜8本配列するのが好まし
い。
素繊維糸のたて糸とよこ糸との交錯点での拘束力を得る
ためのものであるから、引張弾性率が7.5GPaと高
いガラスヤーンが好ましい。
糸、ガラスロービング糸およびガラスヤーンの補助糸は
それぞれ平織で組織されている。
合うのでたて糸とよこ糸の交点での拘束力が高く、織物
の形態安定性が増し、取り扱い性の優れた織物となる。
ーが付着し、補助糸と交錯するたて糸および/またはよ
こ糸の交点で接着されていることが好ましい。
ることにより、織物としての剛性が付与され、織物取り
扱い時に炭素繊維糸が曲がったり、目ずれを起こすこと
なく炭素繊維糸を真っ直ぐに配向させた状態でコンクリ
ート面に貼り付けることが出来、一層高い補強効果を発
揮することが可能である。
としては、ガラスヤーンの補助糸を芯糸とし、低融点の
熱可塑性ポリマー糸の被覆糸を用い、織物にした後、ヒ
ータで前記熱可塑性ポリマー糸の融点以上に加熱するこ
とにより、織糸の交点を簡単に接着させることが出来、
好ましい方法である。
補助糸の周りに連続的に付着させたコーテング糸を作製
し、その糸を用いて織物にした後、加熱して交点を接着
させることも可能である。
は補助糸に対して、5〜40重量%付着させることが好
ましい。
たひび割れが進展し、剥落するのを防止することが目的
であるから、炭素繊維を沢山使用する必要はなく、炭素
繊維の目付で40〜150g/m2 もあれば十分で、ガ
ラスロービングの補強糸とガラスヤーンの補助糸とをあ
わせて50〜300g/m2 が好ましい。
を塗布し、その上から本発明の補強用織物を貼り付ける
と同時に織物を構成する各繊維糸に樹脂含浸させて補強
する補強方法が含まれる。
化樹脂(CFRP)として用いることもできる。
コンクリート面の凸部を削り落とし、次いでコンクリー
ト面とCFRPとの接着性を向上させるためにエポキシ
系のプライマーを塗布する。プライマーが硬化した後、
コンクリート面に常温硬化型で、粘度が40〜200ポ
イズのエポキシ樹脂を塗布し、その上に本発明の織物を
置き、その上から含浸ローラにより織物に樹脂を含浸さ
せる。さらに、その上から前記エポキシ樹脂を塗布して
表面を平滑に仕上げることにより補強を行うことができ
る。
説明する。
度:800Tex)、引張強度が5GPa、破断伸度が
2.1%の無よりの高強度炭素繊維糸と、繊度が115
0Texのガラスロービング糸を用い、補助糸として繊
度が67.5Texのガラスヤーンに低融点ナイロン
5.6TexをS方向に200T/mのより数でシング
ル巻回の被覆糸を用いた。
間隔で配列し、配列された炭素繊維糸のたて糸間の中央
にガラスロービング糸を1本配列させ、その炭素繊維糸
とガラスロービング糸の間にガラスヤーンの補助糸を2
本ずつ配列させた。
ナイロンを被覆したガラスヤーンの補助糸を5本を均等
な間隔に配列させて図2に示す織物構造である平組織で
1m幅の織物を製織し、織物の巻き取りロールまでの間
で織機上に取り付けた遠赤外線ヒータで織物を加熱して
低融点ナイロンを溶融させて織糸の交点を低融点ナイロ
ンで接着させた。
体の目付は107g/m2 であった。
mmと大きいにも係わらず、たて糸の炭素繊維糸の間に
剛性のあるガラスロービング糸を配列し、しかも炭素繊
維糸とガラスロービング糸の間にガラスヤーンの補助糸
を配列してよこ糸の炭素繊維糸と交錯しているので非常
に剛性を有した取り扱いせいの良好な織物であった。
融点熱可塑性ポリマーで接着されているので炭素繊維糸
がずれて蛇行するようなことはなかった。
に貼り付け実験を行ったところ、炭素繊維糸の部分はス
レート板の表面が見えないが、炭素繊維糸間に配列した
ガラスロービング糸とガラスヤーンの箇所はっきりとス
レート面を観察することができた。
mの間隔で配列し、平組織で製織した。
糸およびよこ糸の炭素繊維糸に低融点ナイロン糸を引き
揃えて供給し、織物にした後、ヒータで溶融して交点を
接着を試みた。 製織時において、たて糸の炭素繊維糸
の密度が粗いためにたて糸が開口した際に既に打ち込ま
れたよこ糸を屈曲させ、よこ糸が大きく蛇行した織物に
なった。
粗密度で炭素繊維糸が配向しているだけであるから、形
態が非常に不安定で、ハンドレイアップ成形する際に取
り扱い難い結果であった。
配列し、その炭素繊維糸間に樹脂が含浸した状態で透明
性を示す繊維糸を複数配列して組織させ、好ましくは前
記樹脂が含浸した状態で透明性を示す繊維糸のたて糸と
よこ糸の少なくともたて糸にガラスロービングの補強糸
を配列させているので、炭素繊維自身はメッシュ状の構
成をなしていても織物に剛性が付与され、取り扱い性に
優れ、炭素繊維糸を真っ直ぐに配向した状態でコンクリ
ート面に貼り付けることができる。
いて、炭素繊維糸間に大きな面積の透明箇所が存在する
ので、コンクリート表面に発生するひび割れやひび割れ
の進展状態を観察することができ、コンクリート構造体
のメンテナンスが容易にできる。
ッシュ状の配列させているので炭素繊維の使用量が少な
く、非常に安価で高い補強効果を発揮する補強織物を提
供することができる。
る。
である。
例を示す正面図である。
Claims (11)
- 【請求項1】炭素繊維糸からなるたて糸とよこ糸が、メ
ッシュ状に配列され、かつ、該たて糸と該よこ糸の間
に、樹脂を含浸したときに透明性を示す繊維糸を複数配
列して織物が組織されていることを特徴とする補強用織
物。 - 【請求項2】前記織物の少なくともたて糸方向に、該樹
脂を含浸したときに透明性を示す繊維糸として、ガラス
ロービングの補強糸が用いられていることを特徴とする
請求項1に記載の補強用織物。 - 【請求項3】前記織物の少なくともたて糸方向に、該樹
脂を含浸したときに透明性を示す繊維糸として、ガラス
ロービングの補強糸とガラスヤーンの補助糸が用いられ
ていることを特徴とする請求項1に記載の補強用織物。 - 【請求項4】前記ガラスロービングの補強糸の太さが、
150〜2500Texであり、ガラスヤーンの補助糸
の太さが、20〜150Texであることを特徴とする
請求項2または3に記載の補強用織物。 - 【請求項5】前記ガラスヤーンの補助糸に低融点ポリマ
ーが付着されており、かつ、該低融点ポリマーが、補助
糸と交錯するたて糸および/またはよこ糸の交点を接着
固定していることを特徴とする請求項3または4に記載
の補強用織物。 - 【請求項6】前記樹脂を含浸したときに透明性を示す繊
維糸が、該炭素繊維糸の間に2〜10本配列されている
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の補強
用織物。 - 【請求項7】前記炭素繊維糸が、20〜100mmの間
隔で配列されてメッシュを構成していることを特徴とす
る請求項1〜6のいずれかに記載の補強用織物。 - 【請求項8】前記炭素繊維糸の太さが、150〜700
0Texからなり、該織物の目付が50〜300g/m
2 であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかい記
載の補強用織物。 - 【請求項9】前記織物が、平織で組織されたものである
ことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の補強
用織物。 - 【請求項10】請求項1〜9のいずれかに記載の補強用
織物を用いてコンクリート構造体の補修・補強をするこ
とを特徴とするコンクリート構造体の補強方法。 - 【請求項11】前記補強部分が、コンクリート構造体の
表面である請求項10に記載のコンクリート構造体の補
強方法。
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---|---|---|---|
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