JP7010222B2 - メッシュ及びコンクリート剥落防止材 - Google Patents

メッシュ及びコンクリート剥落防止材 Download PDF

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Description

本発明は、メッシュ及び該メッシュを備えるコンクリート剥落防止材に関する。
従来、建築物やトンネルなどのコンクリート構造物における剥落防止対策として、コンクリート構造物の表面に補強材を貼り付ける方法が知られている。上記補強材としては、鋼板、繊維強化プラスチック、又はセメントモルタル若しくは樹脂等にメッシュ織物が埋め込まれてなる構造体が用いられている。
例えば、下記の特許文献1には、コンクリート表面の補修や補強に用いられる補強用織物が開示されている。上記補強用織物は、炭素繊維などの補強繊維糸からなるたて糸及びよこ糸がメッシュ状に配列されたメッシュ織物である。また、上記補強繊維糸間には、ガラスヤーンからなるたて糸補助糸及びよこ糸補助糸が1~3本配列されている。特許文献1では、上記のような補強繊維糸及び補助糸が、平織組織で一体化されて構成されている。
また、下記の特許文献2には、複数のストランドからなる主繊維束と、主繊維束に絡ませた補助繊維束とを有するメッシュ織物が開示されている。特許文献2では、主繊維束として、ガラス繊維束が用いられている。また、補助繊維束として、綿糸が用いられている。
特許第4228497号公報 特開2007-291590号公報
しかしながら、特許文献1や特許文献2のメッシュ織物では、コンクリートの剥落防止特性の指標となる押し抜き試験における荷重(コア破断荷重)及び変位(変位後の押し抜き荷重)の双方を十分に高められないことがあった。押し抜き試験における荷重及び変位の双方が高くないと、小さな荷重で亀裂が発生したり、亀裂が発生したコンクリート片がすぐに落下してしまう。そのため、コンクリートの剥落防止材として用いられたときに、コンクリートの剥落を十分に防止できないことがあった。
本発明の目的は、コンクリートの剥落防止特性の指標となる押し抜き特性に優れる、メッシュ及び該メッシュを用いたコンクリート剥落防止材を提供することにある。
本発明に係るメッシュは、複数本のたて糸及び複数本のよこ糸により構成されているメッシュであって、ガラス組成として、ZrOを12質量%以上、及びRO(RはLi、Na及びKから選択される少なくとも1種)を10質量%以上含有する、ガラス繊維束と、JIS R3420(2013年)に準拠して測定された破断伸度が、4%以上、35%以下である、合成繊維束と、を備えることを特徴としている。
本発明に係るメッシュは、前記合成繊維束が、ビニロン繊維束であることが好ましい。
本発明に係るメッシュは、目付が、100g/m以上、450g/m以下であることが好ましい。
本発明に係るメッシュは、前記ガラス繊維束の目付が、50g/m以上、250g/m以下であり、前記合成繊維束の目付が、30g/m以上、200g/m以下であることが好ましい。
本発明に係るメッシュは、前記メッシュにおける前記合成繊維束の質量割合が、10質量%以上、70質量%以下であることが好ましい。
本発明に係るメッシュは、前記メッシュにおける前記合成繊維束の体積割合が、20%以上、80%以下であることが好ましい。
本発明に係るメッシュは、前記メッシュにおける前記ガラス繊維束の質量割合が、30質量%以上、90質量%以下であることが好ましい。
本発明に係るメッシュは、前記メッシュにおける前記ガラス繊維束の体積割合が、20%以上、80%以下であることが好ましい。
本発明に係るメッシュは、前記たて糸に沿う方向及び前記よこ糸に沿う方向の引張強度が、それぞれ、200N/25mm以上であることが好ましい。
本発明に係るメッシュは、絡み織りの織物からなることが好ましい。
本発明に係るメッシュは、前記たて糸及び前記よこ糸のうち少なくとも一方が、前記ガラス繊維束及び前記合成繊維束の双方により構成されていることが好ましい。
本発明に係るメッシュは、コンクリート剥落防止材に用いられることが好ましい。
本発明に係るコンクリート剥落防止材は、マトリックスと、本発明に従って構成されるメッシュと、を備える。
本発明によれば、コンクリートの剥落防止特性の指標となる押し抜き特性に優れる、メッシュを提供することができる。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るメッシュ織物を示す模式的平面図である。 図2は、本発明の第2の実施形態に係るメッシュ織物を示す模式的平面図である。 図3は、本発明の一実施形態に係るコンクリート剥落防止材を示す模式的断面図である。 図4は、実施例1~12及び比較例1で得られたメッシュ織物を示す模式的平面図である。 図5は、実施例13~17で得られたメッシュ織物を示す模式的平面図である。 図6は、実施例18,19で得られたメッシュ織物を示す模式的平面図である。 図7は、実施例20で得られたメッシュ織物を示す模式的平面図である。 図8は、実施例21,22で得られたメッシュ織物を示す模式的平面図である。 図9は、実施例23,24で得られたメッシュ織物を示す模式的平面図である。
以下、好ましい実施形態について説明する。但し、以下の実施形態は単なる例示であり、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。また、各図面において、実質的に同一の機能を有する部材は同一の符号で参照する場合がある。
[メッシュ]
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係るメッシュの模式的平面図である。
図1に示すように、第1の実施形態に係るメッシュは、複数本のたて糸と複数本のよこ糸が織られたメッシュ、いわゆるメッシュ織物1である。メッシュ織物1は、複数本のたて糸2及び複数本のよこ糸3により構成されている。それぞれのたて糸2は、第1のストランド2a及び第2のストランド2bを有する。メッシュ織物1では、第1のストランド2a及び第2のストランド2bを捩じるように互いに絡ませ、それらの間に複数本のよこ糸3が織り込まれている。すなわち、メッシュ織物1は、たて糸2を構成する第1のストランド2a及び第2のストランド2bと、よこ糸3とが絡み織りされた織物である。
本実施形態では、たて糸2における第1のストランド2aが、ガラス繊維束である。上記1本のガラス繊維束は、被膜と複数本のガラス繊維モノフィラメントとからなる。上記ガラス繊維モノフィラメントの表面は、被膜により覆われている。上記被膜は、ガラス繊維モノフィラメント間やガラス繊維束の表面にも存在し、複数本のガラス繊維モノフィラメントを束ねる役割も果たしている。一方、たて糸2における第2のストランド2bは、1本または複数本の合成繊維束からなる。上記1本の合成繊維束は、複数本の合成繊維モノフィラメントにより構成されている。
本実施形態では、それぞれのよこ糸3は、ガラス繊維束及び合成繊維束が撚り合わされた合撚糸からなることが好ましい。また、よこ糸3は、合撚糸でなくともよく、ガラス繊維束と合成繊維束を撚らずに束ねた無撚糸であってもよい。ガラス繊維束及び合成繊維束の2種類を準備し、それぞれの繊維束が単独で織り込まれた織物であってもよい。例えば、たて糸2の延びる方向において、複数本のよこ糸3としてガラス繊維束及び合成繊維束が交互に配置されていると、メッシュ織物1中におけるガラス繊維束と合成繊維束の配置分布が均等になるため好ましい。なお、複数本のよこ糸3の全てが、ガラス繊維束のみ、または合成繊維束のみにより構成されていてもよい。
上述のガラス繊維束は、ガラス組成として、ZrOを12質量%以上、及びRO(RはLi、Na及びKから選択される少なくとも1種)を10質量%以上含有する。そのため、メッシュ織物1は、耐アルカリ性や難燃性に優れている。
また、上述の合成繊維束は、JIS R3420(2013年)に準拠して測定された破断伸度が、4%以上、35%以下である。合成繊維束の破断伸度が小さすぎると、コンクリートの剥落防止特性の指標となる押し抜き試験において、ガラス繊維束と同程度の変位量で合成繊維束が破断することから、十分な変位を得ることができない。そのため、破壊されたコンクリート片がすぐに落下してしまう。一方、合成繊維束の破断伸度が大きすぎると、合成繊維束の引張強度が小さくなることから、押し抜き試験において十分な荷重を得ることができない。そのため、亀裂が小さな荷重で発生してしまう。
本実施形態のメッシュ織物1は、上記特定の組成を有するガラス繊維束と、上記特定の破断伸度を有する合成繊維束とを備えているので、コンクリートの剥落防止特性の指標となる押し抜き試験において、高い荷重と高い変位の双方を得ることができる。これは、押し抜き試験において、破断伸度が小さいガラス繊維束が破断した後も、合成繊維束が破断せずに荷重を維持することができるためである。また、合成繊維束が伸びる際に、ガラス繊維束をマトリックスから引き剥がす効果があり、引張伸度が小さいガラス繊維束においてもこれ以上切断することなく、荷重を受け持つことができる。この場合、複数本のたて糸2または複数本のよこ糸3のいずれかがガラス繊維束と合成繊維束により構成されていると、より顕著にこの効果が見られる。
このように、メッシュ織物1は、コンクリートの剥落防止特性の指標となる押し抜き性能(特性)に優れているので、コンクリート構造物の補強効果を高めることができ、コンクリートの剥落防止用途に好適に用いることができる。
本発明において、メッシュ織物1の目付は、特に限定されないが、100g/m以上、450g/m以下であることが好ましい。メッシュ織物1の目付が上記の下限以上であると、押し抜き試験における荷重及び変位をより一層大きくすることができ、コンクリート構造物への補強効果をより一層高めることができる。他方、メッシュ織物1の目付が上記の上限以下である場合、後述するコンクリート剥落防止材を構成する樹脂マトリックスと、より一体化しやすくなり、コンクリート構造物への補強効果をより一層高めることができる。
コスト面を考慮しかつコンクリート構造物への補強効果をより一層高める観点から、メッシュ織物1の目付は、より好ましくは150g/m以上、より好ましくは350g/m以下である。
メッシュ織物1を構成するガラス繊維束の目付は、特に限定されないが、50g/m以上、250g/m以下であることが好ましい。ガラス繊維束の目付が、上記の下限以上である場合、押し抜き試験における荷重をより一層大きくすることができ、コンクリート構造物への補強効果をより一層高めることができる。他方、ガラス繊維束の目付が上記の上限以下である場合、ガラス繊維束の破断により、合成繊維束に損傷を与え難く、押し抜き試験における変位をより一層高めることができる。押し抜き特性をより一層高める観点から、ガラス繊維束の目付は、好ましくは80g/m以上、好ましくは200g/m以下である。
また、メッシュ織物1を構成する合成繊維束の目付は、特に限定されないが、30g/m以上、200g/m以下であることが好ましい。合成繊維束の目付が上記の下限以上の場合、押し抜き試験における変位をより一層大きくすることができる。他方、上記の上限以下の場合、押し抜き試験における荷重をより一層大きくすることができる。押し抜き特性をより一層向上させる観点から、合成繊維束の目付は、好ましくは50g/m以上、好ましくは180g/m以下である。
なお、ガラス繊維束の目付とは、メッシュ織物1を構成するガラス繊維束以外の成分、例えば、合成繊維束、後述する被覆樹脂などの質量を差し引いて求めた値である。合成繊維束の目付とは、メッシュ織物1を構成する合成繊維束以外の成分、例えば、ガラス繊維束、後述する被覆樹脂などの質量を差し引いて求めた値である。メッシュ織物1が、ガラス繊維束と合成繊維束のみから構成されている場合、メッシュ織物1の目付は、ガラス繊維束の目付と合成繊維束の目付と被覆樹脂との和となる。
押し抜き特性をさらに一層向上させる観点から、メッシュ織物1における合成繊維束の質量割合が、10質量%以上、70質量%以下であることが好ましい。また、メッシュ織物1における合成繊維束の体積割合が、20体積%以上、80体積%以下であることが好ましい。なお、合成繊維束の質量割合及び体積割合は、メッシュ織物1全体をそれぞれ100質量%または100体積%としたときの割合のことをいう。
押し抜き特性をさらに一層向上させる観点から、メッシュ織物1におけるガラス繊維束の質量割合が、30質量%以上、90質量%以下であることが好ましい。また、メッシュ織物1におけるガラス繊維束の体積割合が、20%以上、80%以下であることが好ましい。なお、ガラス繊維束の質量割合及び体積割合は、メッシュ織物1全体をそれぞれ100質量%または100%としたときの割合のことをいう。
また、補強後でも、コンクリート構造物を確認する観点や、後述するマトリックス樹脂を満遍なく含浸させる観点から、隣接するたて糸2間の間隔、および、隣接するよこ糸3間の間隔は、2~10mmであることが好ましい。
また、押し抜き試験における荷重をより一層大きくし、メッシュ織物1の押し抜き特性をより一層高める観点から、たて糸2に沿う方向及びよこ糸3に沿う方向の引張強度が、それぞれ、200N/25mm以上であることが好ましい。引張強度は、JIS L1096(2010年)に準拠して測定することができる。
なお、第1の実施形態のメッシュ織物1においては、複数本のたて糸2及び複数本のよこ糸3が、それぞれ、ガラス繊維束及び合成繊維束により構成されていた。もっとも、本発明においては、複数本のたて糸2及び複数本のよこ糸3のうち少なくとも一方が、ガラス繊維束を含んでいればよい。また、たて糸2及びよこ糸3のうち少なくとも一方が、合成繊維束を含んでいればよい。また、複数本のたて糸2及び複数本のよこ糸3のうち少なくとも1本がガラス繊維束を含んでいればよい。また、複数本のたて糸2及び複数本のよこ糸3のうち少なくとも1本が合成繊維束を含んでいればよい。すなわち、メッシュ織物1が、合成繊維束及びガラス繊維束を備えていればよい。
例えば、第1のストランド2a及び第2のストランド2bの双方が、ガラス繊維束であってもよい。その場合、よこ糸3が、少なくとも合成繊維束を含んでいればよい。あるいは、第1のストランド2a及び第2のストランド2bの双方が、合成繊維束であってもよい。その場合、よこ糸3が少なくともガラス繊維束を含んでいればよい。
また、本発明においては、メッシュ織物1が、さらに被覆樹脂により覆われていてもよい。メッシュ織物1が被覆樹脂により覆われている場合、施工性をより一層高めることができる。なお、このような被覆樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、酢酸ビニル系樹脂、不飽和ポリエステル樹脂や、ビニルエステル樹脂などを用いることができる。なお、メッシュ織物1を被覆樹脂で覆う際、原料となる樹脂をエマルジョン化し、当該エマルジョン化された樹脂をメッシュ織物1に塗布することができる。
(ガラス繊維束)
ガラス繊維束は、ガラス組成として、ZrOを12質量%以上、及びRO(RはLi、Na及びKから選択される少なくとも1種)を10質量%以上含有する。
このようなガラス繊維束としては、例えば、ガラス組成として、質量%で、SiO 54~65%、ZrO 12~25%、LiO 0~5%、NaO 10~17%、KO 0~8%、R’O(ただし、R’は、Mg、Ca、Sr、Ba、Znを表す)0~10%、TiO 0~7%、Al 0~2%を含み、好ましくは、質量%で、SiO 57~64%、ZrO 14~24%、LiO 0.5~3%、NaO 11~15%、KO 1~5%、R’O(ただし、R’は、Mg、Ca、Sr、Ba、Znを表す)0.2~8%、TiO 0.5~5%、Al 0~1%を含むものを用いることができる。
このように、本発明のメッシュは、ガラス組成として、ZrOを12質量%以上含有しているガラス繊維束を含むので、耐アルカリ性に優れている。そのため、セメント中などに存在するアルカリ成分によりメッシュが浸食され難い。従って、メッシュが劣化することを防止することができる。
もっとも、ZrOを12質量%以上含有しているガラスは、溶融し難いが、本発明においては、さらにROを10質量%以上含有するので、ZrOを12質量%以上含有していても溶融性に優れている。なお、ROが10質量%以上とは、ガラス繊維束中におけるLiO、NaO及びKOの含有量の総和が、10質量%以上であることをいう。
第1の実施形態では、ガラス繊維束は、例えば、数十本から数百本程度を束ねたものとすることができる。ガラス繊維束は、上記ガラス繊維の表面にサイジング剤を塗布し、集束させ、サイジング剤を乾燥させることにより得られる。乾燥したサイジング剤が、ガラス繊維の表面を覆っている被膜となる。
このような被膜を構成する樹脂としては、例えば、ポリエステル樹脂が挙げられる。ポリエステル樹脂は、飽和ポリエステル樹脂であってもよく、不飽和ポリエステル樹脂であってもよい。また、酢酸ビニル系樹脂、ウレタン系樹脂であってもよい。
また、ガラス繊維束の番手は、特に限定されないが、100~3000texであることが好ましい。ガラス繊維束の番手が上記の範囲内にある場合、メッシュ織物の押し抜き特性をより一層高めることができ、コンクリート構造物への補強効果をより一層高めることができる。
(合成繊維束)
合成繊維束は、JIS R3420(2013年)に準拠して測定された破断伸度が、4%以上、35%以下である。このような合成繊維束としては、例えば、ビニロン繊維束、ポリエステル繊維束、ポリプロピレン繊維束、又はナイロン繊維束などが挙げられる。なかでも、押し抜き試験における荷重をより一層高め、押し抜き特性をより一層向上させる観点から、ビニロン繊維束であることが好ましい。
なお、第1の実施形態では、合成繊維束は、複数本の合成繊維モノフィラメントを束ねたものであっても1本の合成繊維であってもよい。
また、合成繊維束の番手は、特に限定されないが、100~3000texであることが好ましい。合成繊維束の番手が上記範囲内にある場合、メッシュ織物の押し抜き特性をより一層高めることができ、コンクリート構造物への補強効果をより一層高めることができる。
以下、メッシュ織物1の製造方法の一例について、説明する。
(製造方法)
メッシュ織物1の製造方法としては、特に限定されず、一例として以下の方法により製造することができる。
まず、ガラス溶融炉内に投入されたガラス原料を溶融して溶融ガラスとし、溶融ガラスを均質な状態とした後に、ブッシングに付設された耐熱性を有するノズルから溶融ガラスを引き出す。その後、引き出された溶融ガラスを冷却してガラス繊維モノフィラメント(ガラス繊維)とする。
次に、このガラス繊維の表面に、被膜を形成するためのサイジング剤を塗布する。サイジング剤が均等に塗布された状態で、そのガラス繊維を数百から数千本引き揃えて集束し、乾燥させてガラス繊維束とする。
なお、上記サイジング剤は、水等の溶媒、飽和ポリエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等のポリエステル樹脂、又は酢酸ビニル系樹脂、ウレタン系樹脂を含むことが好ましい。これら樹脂はエマルジョン状態であることが望ましい。
また、サイジング剤は、それ以外に、例えばシランカップリング剤を含んでいてもよい。上記シランカップリング剤としては、具体的には、アミノシラン、エポキシシラン、ビニルシラン、アクリルシラン、クロルシラン、メルカプトシラン又はウレイドシランなどが使用できる。なお、シランカップリング剤を添加することで、ガラス繊維束の表面を保護する効果が生まれ、引張強度等の機械的強度をさらに一層向上させることができる。本発明では、ラジカル重合により硬化する不飽和ポリエステル樹脂や、ビニルエステル樹脂を含浸させたり、多様な樹脂と含浸させる必要があるため、ビニルシランあるいはアミノシランが好ましい。
また、上記サイジング剤は、上述のシランカップリング剤以外に、潤滑剤、ノニオン系の界面活性剤又は帯電防止剤等の各成分を含むことができる。
得られたガラス繊維束を、第1のストランド2aとし、予め用意した第2のストランド2bとしての合成繊維束と絡み合わせることによりたて糸2を形成する。また、上記の方法で、別途作製したガラス繊維束と、別途用意した合成繊維束とを撚り合わせてよこ糸3を形成する。よこ糸3をたて糸2に織り込むことによって、絡み織りにより製織されたメッシュ織物1を得ることができる。
なお、上述したようにメッシュ織物1は、さらに被覆樹脂によって覆われていてもよい。その場合は、アクリル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂やビニルエステル樹脂などの被覆樹脂原料を、浸漬法又はスプレー法によりメッシュ織物1に塗布し、たて糸2及びよこ糸3の交差部を目止め加工する。この場合、樹脂原料の形態としては樹脂エマルジョン或いは溶剤系樹脂のどちらの状態でも良い。
そして、メッシュ織物1に塗布された樹脂を乾燥させる。なお、乾燥させる前に、例えば一対のスクイーズローラーによりメッシュを押圧し、過度に塗布された樹脂を搾り取ってもよい。なお、乾燥は、樹脂エマルジョンを使用した場合は100~120℃の温度で水分を蒸発させ、溶剤系樹脂の場合は含まれる溶剤の乾燥が主目的であるため、過度に硬化を促進させないように、40~80℃の温度で乾燥させることが好ましい。
また、被覆樹脂で覆って目止め加工する方法以外にも、たて糸2またはよこ糸3に、熱融着性の糸を混入させ、ホットプレスすることにより目止めしてもよい。熱融着性の糸としては、ガラス転移温度が150℃以下の糸を用いることにより、低温でホットプレスすることで目止めできるため好ましい。
(第2の実施形態)
図2は、本発明の第2の実施形態に係るメッシュを示す模式的平面図である。
図2に示すように、メッシュ織物21は、たて糸4及びよこ糸5が平織りされることにより構成されている。たて糸4は、ガラス繊維束4a及び合成繊維束4bにより構成されている。ガラス繊維束4a及び合成繊維束4bは、よこ糸5の延びる方向において、交互に配置されている。また、よこ糸5は、ガラス繊維束5a及び合成繊維束5bにより構成されている。ガラス繊維束5a及び合成繊維束5bは、たて糸4の延びる方向において、交互に配置されている。その他の点は、第1の実施形態と同様である。
第2の実施形態のメッシュ織物21も、上記特定の組成を有するガラス繊維と、上記特定の破断伸度を有する合成繊維束とを備えているので、コンクリートの剥落防止特性の指標となる押し抜き試験において、高い荷重と高い変位の双方を得ることができる。このようにメッシュ織物21は、コンクリートの剥落防止特性の指標となる押し抜き特性に優れているので、コンクリート構造物の補強効果を高めることができ、コンクリートの剥落防止用途に好適に用いることができる。
本発明のメッシュは、第1及び第2の実施形態のような絡み織り、平織りだけでなく、模紗織りされた織物を用いることもできる。もっとも、本発明のメッシュは組布であってもよく、メッシュの作成方法は特に限定されない。これらの中でも、模紗織りであることが好ましい。模紗織りは、1本のたて糸または1本のよこ糸が、3本のストランドにより構成されているので、たて糸及びよこ糸の交差部の接点の面積が大きくなり、目止めしやすくなる。これにより、メッシュが解けにくくなる。
また、第1及び2の実施形態では、たて糸及びよこ糸がいずれもガラス繊維束及び合成繊維束の双方により構成されていたが、本発明においては、全てのたて糸がガラス繊維束のみ、または合成繊維束のみにより構成され、全てのよこ糸がたて糸とは異なる繊維束のみにより構成されていてもよい。もっとも、コンクリート剥落防止用途においては、メッシュの面方向に垂直な方向(垂直方向)から荷重がかかるので、垂直方向からの荷重を分散させる観点から、全てのたて糸及び全てのよこ糸がいずれもガラス繊維束及び合成繊維束の双方により構成されていることが好ましい。
[コンクリート剥落防止材]
図3は、本発明の一実施形態に係るコンクリート剥落防止材を示す模式的断面図である。図3に示すように、コンクリート剥落防止材10は、メッシュ織物1と、マトリックス12とを備える。メッシュ織物1は、上述した第1の実施形態のメッシュ織物である。メッシュ織物1は、マトリックス12の内部に埋め込まれている。なお、図3に示すように、コンクリート剥落防止材10は、例えば、コンクリート躯体13に貼り付けて用いることができる。
このように、コンクリート剥落防止材10では、押し抜き特性に優れるメッシュ織物1がマトリックス12の内部に埋め込まれているので、コンクリートの補強効果を高めることができ、コンクリートの剥落を効果的に防止することができる。
マトリックス12の材料は、特に限定されず、例えば、エポキシ樹脂、アクリル樹脂又はウレタン樹脂等からなる樹脂マトリックスが使用できる。これらは単独で用いてもよく、これらを混合して併用してもよい。また、本発明において、マトリックスは、樹脂でなくてもよく、例えばセメントであってもよい。いずれの場合においても、メッシュ織物1が、押し抜き特性に優れるため、コンクリートの補強効果を高めることができ、コンクリートの剥落を効果的に防止することができる。
以下、本発明について、具体的な実施例に基づいて、さらに詳細に説明する。本発明は、以下の実施例に何ら限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲において適宜変更して実施することが可能である。
(実施例1~12)
まず、SiO 57.9質量%、ZrO 17.2質量%、LiO 0.5質量%、NaO 14.8質量%、KO 1.3質量%、CaO 0.9質量%、TiO 7.4質量%の組成を有するガラスとなるように原料を調製し、溶融した溶融ガラスを、数百~数千のノズルを有するブッシングからガラス繊維を引き出した。
次に、得られたガラス繊維の表面に、ビニルシラン、飽和ポリエステル樹脂、及び潤滑剤を水に分散させたサイジング剤を、強熱減量が0.8質量%となるようにアプリケーターにより調製して塗布し、ガラス繊維を束ねた後、サイジング剤を乾燥させることでガラス繊維束を製造した。
次に、図4に示すメッシュ織物31を作製した。具体的には、上記のようにして得られたガラス繊維束32aと、予め用意した合成繊維束32bとを絡み合わせてたて糸32を作製した。次に、上記のようにして別途用意したガラス繊維束33aと、合成繊維束33bとを撚り合わせてよこ糸33を作製した。よこ糸33をたて糸32に織り込むことによって、絡み織りにより製織されたメッシュ織物31を得た。実施例1~12で得られたメッシュ織物31を構成する材料の詳細を下記の表1及び表2に示す。なお、実施例1~7及び実施例9~12では、合成繊維束としてビニロン繊維(破断伸度:9.5%)を使用した。なお、実施例4、12では、合成繊維束として2本の上記ビニロン繊維束を合撚したものを用いた。実施例8では、合成繊維束としてポリプロピレン繊維(PP、破断伸度:30%)を使用した。
(実施例13~17)
実施例13~17では、図5に示すメッシュ織物41を作製した。具体的には、実施例1と同様にして得られたガラス繊維束42aと、予め用意した合成繊維束42bとを絡み合わせてたて糸42を作製した。また、別途、実施例1と同様にして用意したガラス繊維束43aと、別途用意した合成繊維束43bとを、よこ糸43として用いた。よこ糸43をたて糸42に織り込むことによって、絡み織りにより製織されたメッシュ織物41を得た。なお、メッシュ織物41においては、よこ糸43としてのガラス繊維束43a及び合成繊維束43bを、たて糸42の伸びる方向において交互に配置した。実施例13~17で得られたメッシュ織物41を構成する材料の詳細を下記の表1及び表2に示す。なお、実施例13~15と、実施例16,17のたて糸では、合成繊維束としてビニロン繊維(破断伸度:9.5%)を使用した。また、実施例16,17のよこ糸では、合成繊維束としてポリプロピレン繊維(PP、破断伸度:30%)を使用した。
(実施例18,19)
実施例18,19では、図6に示すメッシュ織物51を作製した。具体的には、実施例1と同様にして得られた2本のガラス繊維束を絡み合わせて、たて糸52を作製した。また、別途用意した合成繊維束を、よこ糸53として用いた。よこ糸53をたて糸52に織り込むことによって、絡み織りにより製織されたメッシュ織物51を得た。実施例18,19で得られたメッシュ織物51を構成する材料の詳細を下記の表1及び表2に示す。なお、実施例18では、合成繊維束としてビニロン繊維(破断伸度:9.5%)を、実施例19では、合成繊維束としてポリプロピレン繊維(PP、破断伸度:30%)を使用した。
(実施例20)
実施例20では、図7に示すメッシュ織物61を作製した。具体的には、予め用意した2本のビニロン繊維束(破断伸度:9.5%)を絡み合わせて、たて糸62を作製した。また、実施例1と同様にして得られたガラス繊維束を、よこ糸63として用いた。よこ糸63をたて糸62に織り込むことによって、絡み織りにより製織されたメッシュ織物61を得た。実施例20で得られたメッシュ織物61を構成する材料の詳細を下記の表1及び表2に示す。
(実施例21)
実施例21では、図8に示すメッシュ織物71を作製した。具体的には、実施例1と同様にして得られたガラス繊維束72aと、予め用意した合成繊維束72bとしてのビニロン繊維束(破断伸度:9.5%)とをたて糸72として用いた。また、別途実施例1と同様にして得られたガラス繊維束73aと、予め用意した合成繊維束73bとしてのビニロン繊維束(破断伸度:9.5%)とをよこ糸73として用いた。たて糸72及びよこ糸73を平織りすることにより、メッシュ織物71を得た。なお、ガラス繊維束72a及び合成繊維束72bは、よこ糸73に沿う方向において交互に配置した。また、ガラス繊維束73a及び合成繊維束73bは、たて糸72に沿う方向において交互に配置した。実施例21で得られたメッシュ織物71を構成する材料の詳細を下記の表1及び表2に示す。
(実施例22)
実施例22では、たて糸72を構成する合成繊維束72bとして、ビニロン繊維束の代わりに予め用意したポリプロピレン繊維束(PP、破断伸度:30%)を用いたこと以外は、実施例21と同様にしてメッシュ織物71を作製した。実施例22で得られたメッシュ織物71を構成する材料の詳細を下記の表1及び表2に示す。
(実施例23,24)
実施例23,24では、図9に示すメッシュ織物81を作製した。具体的には、実施例1と同様にして得られたガラス繊維束82a1,82a3と、合成繊維束82a2とをたて糸82aとして用いた。実施例1と同様にして得られたガラス繊維束82b2と、合成繊維束82b1,82b3とをたて糸82bとして用いた。
また、実施例1と同様にして得られたガラス繊維束83a1,83a3と、合成繊維束83a2とをよこ糸83aとして用いた。実施例1と同様にして得られたガラス繊維束83b2と、合成繊維束83b1,83b3とをよこ糸83bとして用いた。たて糸82a,たて糸82b、よこ糸83a、及びよこ糸83bを模紗織りすることにより、メッシュ織物81を得た。
なお、たて糸82a及びたて糸82bは、よこ糸83aに沿う方向において交互に配置した。たて糸82aにおいて、ガラス繊維束82a1,合成繊維束82a2、及びガラス繊維束82a3は、よこ糸83aに沿う方向においてこの順に配置した。一方、たて糸82bにおいて、合成繊維束82b1、ガラス繊維束82b2、及び合成繊維束82b3は、よこ糸83aに沿う方向においてこの順に配置した。
また、よこ糸83a及びよこ糸83bは、たて糸82aに沿う方向において交互に配置した。よこ糸83aにおいて、ガラス繊維束83a1、合成繊維束83a2、及びガラス繊維束83a3は、たて糸82aに沿う方向においてこの順に配置した。よこ糸83bにおいて、合成繊維束83b1、ガラス繊維束83b2、及び合成繊維束83b3は、たて糸82aに沿う方向においてこの順に配置した。実施例23,24で得られたメッシュ織物81を構成する材料の詳細を下記の表1及び表2に示す。なお、実施例23,24では、合成繊維束としてポリプロピレン繊維(PP、破断伸度:30%)を使用した。
(比較例1)
比較例1では、合成繊維束としてポリプロピレン繊維(PP、破断伸度:40%)を使用したこと以外は、実施例1と同様の方法でメッシュ織物31を得た。
(比較例2)
比較例2では、実施例1と同様にして得られた2本のガラス繊維束を絡み合わせてたて糸を作製した。次に、実施例1と同様にして別途用意した2本のガラス繊維束を撚り合わせてよこ糸を作製した。よこ糸をたて糸に織り込むことによって、絡み織りにより製織されたガラス繊維束のみからなるメッシュ織物を得た。比較例2で得られたメッシュ織物を構成する材料の詳細を下記の表1及び表2に示す。
(比較例3)
比較例3では、予め用意した2本の合成繊維束を絡み合わせてたて糸を作製した。次に、別途用意した2本の合成繊維束を撚り合わせてよこ糸を作製した。よこ糸をたて糸に織り込むことによって、絡み織りにより製織された合成繊維束のみからなるメッシュ織物を得た。比較例3で得られたメッシュ織物を構成する材料の詳細を下記の表1及び表2に示す。なお、比較例3では、合成繊維束としてポリプロピレン繊維(PP、破断伸度:30%)を使用した。
(試料の特性評価)
引張強度;
実施例1~24及び比較例1~3で得られたメッシュ織物におけるたて糸及びよこ糸の引張強度は、JIS L1096(2010年)に準拠して測定した。具体的には、メッシュ織物から幅25mm及び長さ200mmの試験片を、たて方向及びよこ方向それぞれから5枚ずつ採取した。試験は、オートグラフ(島津製作所社製)を用いて、スパン(つかみ間隔)100mm及び引張速度50mm/分の測定条件で行った。結果を、下記の表2に示す。
押し抜き試験(押し抜き性能);
実施例1~24及び比較例1~3で得られたメッシュ織物の押し抜き試験を、平成27年7月に、東日本高速道路株式会社、中日本高速道路株式会社及び西日本高速道路株式会社によって発行されたNEXCO試験方法 第7編 トンネル関係試験方法 試験法734に従い行った。コア破断時の押し抜き荷重(コア破断荷重)、並びに5mm、10mm及び20mm変位した時の押し抜き荷重を下記の表2に示す。
Figure 0007010222000001
Figure 0007010222000002
表1及び表2より、たて糸及びよこ糸のうち少なくとも一方を構成しており、ガラス組成として、ZrOを12質量%以上、及びRO(RはLi、Na及びKから選択される少なくとも1種)を10質量%以上含有する、ガラス繊維束と、たて糸及びよこ糸のうち少なくとも一方を構成しており、JIS R3420(2013年)に準拠して測定された破断伸度が、4%以上、35%以下である、合成繊維束と、を備える、メッシュ織物は、引張強度が高く、かつ、押し抜き試験結果も良好であった。一方、比較例1~3のメッシュ織物は、押し抜き試験において、コア破断荷重、変位5mm、変位10mm、変位20mmの結果のうち、いずれかが十分でなかった。
1,21,31,41,51,61,71,81…メッシュ織物
2,4,32,42,52,62,72,82a,82b…たて糸
2a,2b…第1,第2のストランド
4a,5a,32a,33a,42a,43a,72a,73a,82a1,82a3,82b2,83a1,83a3,83b2…ガラス繊維束
4b,5b,32b,33b,42b,43b,72b,73b,82a2,82b1,82b3,83a2,83b1,83b3…合成繊維束
3,5,33,43,53,63,73,83a,83b…よこ糸
10…コンクリート剥落防止材
12…マトリックス
13…コンクリート躯体

Claims (11)

  1. 複数本のたて糸及び複数本のよこ糸により構成されており、コンクリート剥落防止材に用いられる、メッシュであって、
    ガラス組成として、ZrOを12質量%以上、及びRO(RはLi、Na及びKから選択される少なくとも1種)を10質量%以上含有する、ガラス繊維束と、
    JIS R3420(2013年)に準拠して測定された破断伸度が、4%以上、35%以下である、合成繊維束と、
    を備え
    前記合成繊維束が、ポリプロピレン繊維束である、メッシュ。
  2. 目付が、100g/m以上、450g/m以下である、請求項1に記載のメッシュ。
  3. 前記ガラス繊維束の目付が、50g/m以上、250g/m以下であり、
    前記合成繊維束の目付が、30g/m以上、200g/m以下である、請求項1又は2に記載のメッシュ。
  4. 前記メッシュにおける前記合成繊維束の質量割合が、10質量%以上、70質量%以下である、請求項1~のいずれか1項に記載のメッシュ。
  5. 前記メッシュにおける前記合成繊維束の体積割合が、20%以上、80%以下である、請求項1~のいずれか1項に記載のメッシュ。
  6. 前記メッシュにおける前記ガラス繊維束の質量割合が、30質量%以上、90質量%以下である、請求項1~のいずれか1項に記載のメッシュ。
  7. 前記メッシュにおける前記ガラス繊維束の体積割合が、20%以上、80%以下である、請求項1~のいずれか1項に記載のメッシュ。
  8. 前記たて糸に沿う方向及び前記よこ糸に沿う方向の引張強度が、それぞれ、200N/25mm以上である、請求項1~のいずれか1項に記載のメッシュ。
  9. 絡み織りの織物からなる、請求項1~のいずれか1項に記載のメッシュ。
  10. 前記たて糸及び前記よこ糸のうち少なくとも一方が、前記ガラス繊維束及び前記合成繊維束の双方により構成されている、請求項1~のいずれか1項に記載のメッシュ。
  11. マトリックスと、
    請求項1~10のいずれか1項に記載のメッシュと、
    を備える、コンクリート剥落防止材。
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