JP2003119467A - 難燃剤、その製造方法及び難燃性樹脂組成物 - Google Patents

難燃剤、その製造方法及び難燃性樹脂組成物

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JP2003119467A
JP2003119467A JP2001311211A JP2001311211A JP2003119467A JP 2003119467 A JP2003119467 A JP 2003119467A JP 2001311211 A JP2001311211 A JP 2001311211A JP 2001311211 A JP2001311211 A JP 2001311211A JP 2003119467 A JP2003119467 A JP 2003119467A
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melamine
flame
acid
waste liquid
retardant
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JP2001311211A
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Hiroshi Kawakabe
川壁  弘
Tetsuo Sakata
哲郎 坂田
Yoshifusa Hara
原  義房
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Nippon Chemical Industrial Co Ltd
Original Assignee
Nippon Chemical Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 亜リン酸および硫酸分を含有する廃液を用
い、ノンハロゲン系で難燃性能の優れた難燃剤、その製
造方法及び難燃性樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 亜リン酸分および硫酸分を含有する無電
解ニッケルめっき廃液にメラミンを添加して得られた反
応生成物からなる難燃剤および該難燃剤を含有する難燃
性樹脂組成物。亜リン酸分および硫酸分を含有する無電
解ニッケルめっき廃液に硫酸を添加して酸性にした後、
メラミンを添加して反応させる難燃剤の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ノンハロゲン系難
燃剤として有用な亜リン酸メラミンおよび硫酸メラミン
を主成分とする難燃剤及びその製造方法、更に詳しく
は、工場廃液中の亜リン酸分および硫酸分を原料とし
て、これとメラミンを反応させて得られる難燃剤、その
製造方法及びこれを用いた樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、樹脂用難燃剤として、塩素、臭素
等のハロゲン化合物、リン系化合物、チッソ系化合物あ
るいはアンチモン、ホウ素系の無機化合物が使用されて
きた。しかしながら、近年は、燃焼の際に人体に有毒な
ダイオキシン類が発生する臭素、塩素系は敬遠される傾
向があり、ノンハロゲン系の難燃剤への要望が高まって
いる。
【0003】ノンハロゲンの難燃剤としては、硬化性樹
脂に対して、例えば、赤燐を配合した樹脂組成物(特公
昭59−49942号公報)、エポキシ樹脂の難燃剤と
して水和アルミナ(特開平05−25369号公報)、
改質赤燐(特開昭63−156860号公報)、フェノ
ール樹脂に対してホウ酸カルシウムと水酸化アルミニウ
ムまたは水酸化マグネシウム(特開平05−43774
号公報)、フェノール樹脂に対してホウ酸と三酸化アン
チモン(特開昭60−81244号公報)、ポリウレタ
ン樹脂に対して分子内に3つのトリアジン構造を有する
化合物(特開昭53−21241号公報)等が提案され
ている。
【0004】一方、熱可塑性樹脂に対しては、ポリアミ
ド樹脂用として水酸化マグネシウム(特開昭54−83
952号公報及び特開昭54−131645号公報)、
及びメラミンシアヌレート(特開昭53−31759号
公報、特開昭54−91558号公報)、ポリカーボネ
ート用として有機スルホン酸塩(特開昭50−9853
9号公報、特開昭50−98540号公報)、ポリフェ
ニレンオキシド用としてホスホネート化合物とポリリン
酸アンモニウム(特開昭52−86449号公報)、ホ
スフェート化合物と三酸化アンチモン(特開昭49−3
2947号公報)、ポリエステル用としてポリホスホネ
ート(米国特許第3719727号)等の難燃剤が提案
されている。
【0005】しかしながら、赤燐は赤褐色であるため、
赤燐によって樹脂が着色してしまいカラーリングが不可
能となる。また、樹脂の熱加工あるいは焼却の際に、ホ
スフィンガスが発生するため作業環境が悪化し、これを
抑制するために赤燐を被覆剤により被覆するものもある
が、ホスフィンガスの発生を完全には抑制することがで
きない。
【0006】一方、近年、あらゆる分野でリサイクルや
環境問題がキーワードとなりつつあり、廃液処理の分野
でも例外ではない。例えば、無電解ニッケルめっき液は
ニッケル源として硫酸ニッケル、還元剤として次亜リン
酸ナトリウムを組み合わせたものであり、さらにめっき
液のpHを一定値に保持するため水酸化ナトリウムまた
は水酸化アンモニウムが添加されている。このような組
成のめっき液を使用して無電解めっきを行うと、めっき
液中に次亜リン酸ナトリウムからの酸化生成物である亜
リン酸ナトリウムとニッケル源である硫酸ニッケルから
の硫酸根とが反応して硫酸ナトリウムが経時的に生成蓄
積する。このため、めっき速度の低下、異常析出及び皮
膜物性の劣化等の現象を誘発し、めっき液が老化する。
従って、めっき液は不足薬剤を補充し、更新して繰り返
し使用するが、一定期間使用した後は、高濃度の硫酸ナ
トリウム及び亜リン酸ナトリウムを含有するまま、老化
液として廃棄処分されてきた。これらの亜リン酸分およ
び硫酸分含有廃液は、廃棄によらずこれら成分を回収
し、再利用又は他の用途に使用することが望まれてい
る。
【0007】これらの廃液の処理方法において、有価物
回収の観点からは、例えば、めっき老化液からシュウ酸
によりニッケルイオンを除去し、次亜リン酸と亜リン酸
を含む老化液に鉱酸とカルシウム化合物を添加した後、
次亜リン酸および亜リン酸塩のリン分をハイドロキシア
パタイトとして、工業薬品あるいは動物の飼料や肥料と
して亜リン酸を再利用する方法(特開平7−20644
7号公報)、無電解ニッケルめっき老化液からニッケル
イオンを除去した後、亜リン酸分と亜鉛化合物とを反応
させて亜リン酸亜鉛として回収し、金属の防錆顔料、酸
化防止剤あるいは樹脂添加剤として用いる方法(特開平
6−73550号公報)、無電解ニッケルめっき老化液
からニッケルイオンを除去した後、石膏又は鉱酸と消石
灰を作用させて亜リン酸分を亜リン酸カルシウムとして
回収し、防錆顔料、フィラー等に利用する方法(特開平
9−176861号公報)等も提案されている。
【0008】しかし、これらの方法によって得られた防
錆顔料は性能的に不十分で問題があり、未だ廃液中の次
亜リン酸、亜リン酸についての有用な再利用方法は確立
されていないのが現状である。
【0009】有機リン系難燃剤はノンハロゲン系難燃剤
として、特に注目されている。またそのメラミン塩は、
難溶性であり水中からの分離が容易で、得られる難燃剤
が低発煙性である点で利点が多い。また、亜リン酸メラ
ミン塩は特開平8−245598号公報を初めとして古
くから優れた難燃性能を有することが知られており、こ
れらを廃液から合成することができれば、廃液の再利用
を初めとして工業的な利用価値は極めて高い。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明が解決
しようとする課題は、亜リン酸および硫酸分を含有する
廃液を用い、ノンハロゲン系で難燃性能の優れた難燃
剤、その製造方法及び難燃性樹脂組成物を提供すること
である。
【0011】
【課題を解決するための手段】かかる実情において、本
発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、亜リン酸分および
硫酸分を含有する廃液に、メラミンを加えることによっ
て生成する亜リン酸と硫酸のメラミンの塩を主成分とす
る沈殿物が難燃剤として有効利用できることを知見し、
本発明を完成するに至った。
【0012】すなわち、上記目的を達成するための本発
明の難燃剤は、亜リン酸分および硫酸分を含有する廃液
にメラミンを添加して得られた反応生成物からなること
を特徴とするものである。
【0013】また、本発明の難燃剤の製造方法は、亜リ
ン酸分および硫酸分を含有する廃液に硫酸を添加して酸
性にした後、メラミンを添加して反応させることを特徴
とするものである。
【0014】さらに、本発明の難燃性樹脂組成物は、樹
脂中に上記の難燃剤を少なくとも一種含有することを特
徴とするものである。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の難燃剤は、亜リン酸分および硫酸分を含有する
廃液とメラミンとの反応により得られる反応生成物から
なることを特徴とするものである。換言すれば、亜リン
酸とメラミンとの反応により亜リン酸メラミンを製造す
る方法、および硫酸とメラミンとの反応により硫酸メラ
ミンを製造する方法と同様の反応が、特に亜リン酸源お
よび硫酸源として廃液中の亜リン酸分および硫酸分を用
いて行なわれることを特徴とするものである。
【0016】亜リン酸分および硫酸分を含有する廃液と
メラミンとの反応生成物としては、下記一般式(1)で
表される亜リン酸メラミン(1)および一般式(2)で
表される硫酸メラミン(2)から選ばれる少なくとも1
種を主成分とするものである。
【0017】
【化1】
【0018】(式中、Mはメラミンを表し、nは1又は
2を表す)
【0019】ここで、亜リン酸メラミンおよび硫酸メラ
ミンを主成分とするとは、反応生成物中に、前記一般式
(1)および(2)で表される亜リン酸メラミンおよび
硫酸メラミンをその合計量として90重量%以上、好ま
しくは95重量%以上含有することを表わす。
【0020】亜リン酸メラミンおよび硫酸メラミンの比
率は、亜リン酸メラミン1molに対して硫酸メラミン
0.02〜0.3mol、好ましくは0.02〜0.2
molの範囲である。
【0021】また、反応生成物中には、廃液中の亜リン
酸分および硫酸分とメラミンとの反応により生じる亜リ
ン酸メラミンおよび硫酸メラミン以外で、メラミンと反
応し難不溶性又は不溶性の塩を生成するものが不可逆的
に含有されていてもよい。
【0022】例えば、廃液中には、亜リン酸分および硫
酸分以外に、キレート剤、緩衝剤、安定剤、光沢剤、界
面活性剤等の通常無電解ニッケルめっき液に使用される
補助薬剤が含有されていてもよい。
【0023】キレート剤としては、例えばリンゴ酸、乳
酸、クエン酸、酒石酸、アミノ酸などの有機酸およびそ
れらの塩が挙げられる。緩衝剤としては、例えば酢酸、
コハク酸、マロン酸などの有機酸およびそれらの塩が挙
げられる。
【0024】上記の有機酸およびそれらの塩はメラミン
と反応して、それらの有機酸メラミンを生成し、反応生
成物中に含有される。その有機酸メラミンの含有量は、
特に規定することは難しいが、例えば反応生成物中に、
1重量%以下含有される。
【0025】なお、亜リン酸分とは、遊離の亜リン酸、
亜リン酸ナトリウム等の亜リン酸またはその塩を示し、
硫酸分とは、遊離の硫酸、硫酸ナトリウム等の硫酸また
はその塩を示す。
【0026】本発明の反応原料とする亜リン酸分および
硫酸分を含有する廃液は、亜リン酸および硫酸分を主成
分として含有している廃液をいい、具体的には次亜リン
酸ナトリウムを製造する際に副生する廃液、三塩化リン
を有機化合物の塩素化剤又は反応剤として用いた後の廃
液、あるいは次亜リン酸ナトリウムを還元剤とするめっ
き工場からの廃液が挙げられ、この中、めっき工場から
の廃液が好ましく、又無電解ニッケルめっき老化液が特
に好ましい。ここで言うめっき老化液とは、建浴しため
っき液で無電解ニッケルめっきをする際、還元剤として
用いる次亜リン酸ナトリウムが酸化され、次第に亜リン
酸ナトリウムの生成に伴い、めっき機能が減退し、新た
にめっき液を補充してニッケルイオンを相当量含有して
いるにもかかわらず建浴におけるめっき機能が発現しな
い廃棄対象の浴液をいう。
【0027】ニッケルめっき廃液等の金属イオンを多く
含む廃液は、反応前に予め前処理して、これらの金属イ
オンを分離除去しておくことが望ましい。ニッケルめっ
き老化液からニッケルイオンを分離除去した後の亜リン
酸分および硫酸分含有廃液の組成の一例を示すと、ニッ
ケルイオンが0.1〜10mg/L、亜リン酸分が18
0〜200g/L、次亜リン酸分が0.1〜0.5g/
L、硫酸イオンが50〜60g/Lの範囲にある。しか
し、本発明の反応原料として用いる亜リン酸分および硫
酸分含有廃液は、前記種類及び前記組成のものに限定さ
れるものではない。
【0028】廃液中の亜リン酸の濃度には特に制限はな
いが、多くの場合10〜300g/L、好ましくは10
〜200g/Lであることが望ましく、また水で希釈す
る等により亜リン酸分の濃度を上記範囲となるように調
整してもよい。本発明で用いるもう一方の反応原料であ
るメラミンは、特に限定はなく、試薬でも工業用製品で
も使用することができる。
【0029】本発明において、上記亜リン酸分および硫
酸分含有廃液は、反応を行うにあたりあらかじめpH3
以下、好ましくはpH1以下に調製しておくことが好ま
しい。従って、上記亜リン酸分および硫酸分含有廃液が
上記範囲外のものは、酸等を添加することによりpH1
以下の酸性にすることが望ましい。これは酸性にするこ
とにより、廃液中で亜リン酸ナトリウム等の亜リン酸塩
および硫酸塩で存在する亜リン酸分を亜リン酸とし、お
よび硫酸分を硫酸とし、メラミンと反応させるためであ
る。また、キレート剤、緩衝剤等として用いられている
有機酸塩も有機酸とし、メラミンと反応することができ
る。
【0030】用いることができる酸としては、硫酸、塩
酸、硝酸等の通常用いられる鉱酸を使用することができ
るが、硫酸が好ましい。
【0031】硫酸を添加してpH3以下の酸性にした後
の亜リン酸分および硫酸分含有廃液の組成の一例を示す
と、ニッケルイオンが0.1〜10mg/L、亜リン酸
分が180〜200g/L、次亜リン酸分が0.1〜
0.5g/L、硫酸イオンが50〜100g/Lの範囲
にある。
【0032】この酸性溶液に、攪拌しながらメラミンを
添加する。添加は室温または加温下のいずれでも行うこ
とができる。
【0033】亜リン酸および硫酸分含有廃液に対するメ
ラミンの添加量は、メラミン/(亜リン酸+硫酸)のm
ol比を0.8〜3.0、好ましくは0.9〜2.1の
範囲で反応することが好ましい。本発明において、この
mol比を上記範囲内で任意に設定することにより、所
望のメラミン塩を得ることができる。
【0034】例えば、亜リン酸メラミンは、mol比が
0.9〜1.1で反応すると主に亜リン酸1メラミン塩
を生成し、mol比を1.9〜2.1で反応すると主に
亜リン酸2メラミン塩を生成させることができる。mo
l比が1.1〜1.9の間では、亜リン酸1メラミンと
亜リン酸2メラミンの混合物を生成させることができ
る。
【0035】また、硫酸メラミンは、mol比が0.9
〜1.1で反応すると主に硫酸1メラミン塩を生成し、
mol比を1.9〜2.1で反応すると主に硫酸2メラ
ミン塩を生成させることができる。mol比が1.1〜
1.9の間では、硫酸1メラミンと硫酸2メラミンの混
合物を生成させることができる。
【0036】メラミンを添加後すぐに水に不溶の反応生
成物が生じる。さらに加熱して攪拌熟成を行ってもよ
い。熟成を行う場合は、室温〜80℃、好ましくは室温
〜50℃で、0.25〜5時間、好ましくは0.5〜3
時間行うことが好ましい。
【0037】反応終了後は、常法により沈殿生成物を濾
過分離し、乾燥することにより、目的とする亜リン酸1
メラミン塩、亜リン酸2メラミン塩および硫酸メラミン
塩の混合物を得ることができる。また、有機酸メラミン
塩も含有されていてもよい。
【0038】乾燥温度は通常60〜250℃、好ましく
は80〜200℃である。250℃を超えると、生成物
の熱分解が始まり好ましくない。また、60℃未満であ
ると、乾燥に時間がかかり、効率上好ましくない。
【0039】このようにして乾燥した後、必要に応じて
常法により粉砕及び分級処理をして、難燃剤として有用
な亜リン酸メラミンおよび硫酸メラミンの混合物を得る
ことができる。粉砕は、樹脂組成物として利用する場合
には、樹脂中に十分に分散できるような粒子粉末とする
ことが好ましい。この粒子の寸法はレーザー法により求
められる平均粒子径が1〜50μm、好ましくは1〜2
5μmとすることが好ましい。
【0040】本発明の難燃剤の反応生成物は、白色〜微
褐色の粉末であり、樹脂を難燃化する目的で各種樹脂に
配合し、優れた難燃性を有する樹脂組成物とすることが
できる。
【0041】次に、本発明に係る難燃性樹脂組成物につ
いて説明する。本発明の難燃性樹脂組成物は、上記の亜
リン酸メラミンおよび硫酸メラミンを含有する反応生成
物からなる難燃剤を含有することを特徴とするものであ
る。
【0042】本発明の難燃剤の配合割合は、樹脂100
重量部に対してリンとして3〜20重量部、好ましくは
5〜15重量部である。この理由は、配合割合が3重量
部より小さくなると、十分な難燃効果が得られにくく、
一方、15重量部より大きくなると難燃効果は大きくな
るが成形品の機械物性が低下する傾向があり好ましくな
いためである。
【0043】また、本発明の難燃剤として、亜リン酸メ
ラミンおよび硫酸メラミンを含有する反応生成物として
の配合量は、樹脂100重量部に対して20〜220重
量部、好ましくは30〜160重量部である。
【0044】本発明の難燃剤は、亜リン酸分および硫酸
分を含有する廃液にメラミンを添加して得られた反応生
成物からなることから、主成分として亜リン酸メラミン
および硫酸メラミンを前述の特定の割合で含有し、さら
にその他の成分として有機酸メラミン等を含有していて
もよいことから、それらの各種のメラミン塩の難燃性と
亜リン酸メラミンのリンによる難燃性とが作用して相乗
効果として表れるために、樹脂に対して、廃液から回収
された独特の難燃剤としての難燃効果を得ることができ
る。
【0045】また、本発明の難燃剤は、他の難燃剤と併
用することにより更に難燃効果を高めることができる。
併用することができる他の難燃剤としては、水和金属化
合物、リン系難燃剤、含チッソ系難燃剤等が挙げられ
る。
【0046】水和金属化合物としては、吸熱反応による
燃焼抑制作用のあるMmn ・xH 2 O(Mは金属、
m、nは金属の原子価によって定まる1以上の整数、x
は含有結晶水を示す)で表される化合物または該化合物
を含む複塩であり、具体的には、水酸化アルミニウム、
水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、塩基性炭酸マ
グネシウム、水酸化バリウム、水酸化ジルコニウム、ド
ーソナイト、スズ酸亜鉛、ホウ酸亜鉛、ホウ酸アルミニ
ウム、塩基性炭酸亜鉛、ホウ砂、モリブデン酸亜鉛、リ
ン酸亜鉛、リン酸マグネシウム、ハイドロタルサイト、
ハイドロカルマイト、カオリン、タルク、セリサイト、
パイロフィライト、ベントナイト、カオリナイト、硫酸
カルシウム、硫酸亜鉛等が挙げられる。
【0047】含窒素系難燃剤としては、メラミン、メラ
ミンシアヌレート、メチロール化メラミン、(イソ)シ
アヌール酸、メラム、メレム、メロン、サクシノグアミ
ン、硫酸アセトグアナミン、硫酸メラム、硫酸グアニル
メラミン、メラミン樹脂、BTレジン、シアヌール酸、
イソシアネール酸、イソシアヌール酸、イソシアヌール
酸誘導体、メラミンイソシアヌレート、ベンゾグアナミ
ン、アセトグアナミン等のメラミン誘導体、グアニジン
系化合物等が挙げられる。
【0048】リン系難燃剤としては、例えば、赤燐、リ
ン酸トリエチル、リン酸トリクレジル、リン酸トリフェ
ニル、リン酸クレジルフェニル、リン酸オクチルジフェ
ニル、ジエチレンリン酸エチルエステル、ジヒドロキシ
プロピレンリン酸ブチルエステル、エチレンリン酸ジナ
トリウムエステル、メチルホスホン酸、メチルホスホン
酸ジメチル、メチルホスホン酸ジエチル、エチルホスホ
ン酸、プロピルホスホン酸、ブチルホスホン酸、2−メ
チル−プロピルホスホン酸、t−ブチルホスホン酸、
2,3−ジメチルブチルホスホン酸、オクチルホスホン
酸、フェニルホスホン酸、ジオクチルフェニルホスホネ
ート、ジメチルホスフィン酸、メチルエチルホスフィン
酸、メチルプロピルホスフィン酸、ジエチルホスフィン
酸、ジオクチルホスフィン酸、フェニルホスフィン酸、
ジエチルフェニルホスフィン酸、ジフェニルホスフィン
酸、ビス(4−メトキシフェニル)ホスフィン酸、リン
酸アンモニウム、ポリリン酸アンモニウム、リン酸メラ
ミン、リン酸グアニル尿素、ポリリン酸メラミン、リン
酸グアニジン、エチレンジアミンリン酸塩、ホスファゼ
ン、メチルホスホン酸メラミン塩等が挙げられる。
【0049】これらの他の難燃剤は、1種または2種以
上で用いられ、この中、水和金属化合物とリン系難燃剤
が特に好ましく、これらの他の難燃剤の配合量は、樹脂
100重量部に対して0.1〜10重量部、好ましくは
0.5〜5重量部とすることが好ましい。
【0050】用いることができる樹脂としては、特に限
定はなく、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポ
リウレタン樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、アニリン
樹脂、フラン樹脂、アルキド樹脂、キシレン樹脂、不飽
和ポリエステル樹脂、ジアリールフタレート樹脂等の硬
化性樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチ
レンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート、ポリフェ
ニレンオキシド、ポリフェニレンエーテル、ナイロン
6、ナイロン66、ナイロン12、ポリアセタール、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン、ポリア
クリロニトリル、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレ
ート、ポリエチレンオキシド、ポリテトラメチレンオキ
シド、熱可塑性ポリウレタン、フェノキシ樹脂、ポリア
ミド、エチレン/プロピレン共重合体、エチレン/1−
ブテン共重合体、エチレン/プロピレン/非共役ジエン
共重合体、エチレン/アクリル酸エチル共重合体、エチ
レン/メタクリル酸グリシジル共重合体、エチレン/プ
ロピレン−g−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル
ポリエーテルエラストマー、ポリテトラフルオロエチレ
ン及びこれらの変性物等が挙げられる。これら樹脂は、
ホモポリマーであってもコポリマーであってもよく、2
種以上の混合物であってもよい。
【0051】ここで、硬化性樹脂とは、熱、触媒、ある
いは紫外線などの作用により化学変化をおこして架橋構
造が発達し、分子量が増大して三次元網目構造を有し
て、硬化して半永久的に不溶性・不融性となる合成樹脂
を示す。また熱可塑性樹脂とは、加熱により流動性を示
し、これにより賦形が可能である樹脂のことを表す。
【0052】また、樹脂に配合するその他の成分とし
て、りん系、イオン系、ヒンダードフェノール系などの
酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、離剤、染
料、顔料を含む着色剤、架橋剤、軟化剤、分散剤等の通
常の添加剤と併用することができる。
【0053】また、必要に応じて、繊維状、及び/又は
粒状の充填剤を添加して、樹脂の剛性を大幅に向上させ
ることができる。このような充填剤としては、例えば、
ガラス繊維、炭素繊維、金属繊維、アラミド樹脂、アス
ベスト、チタン酸カリウムウィスカ、ワラステナイト、
ガラスフレーク、ガラスビーズ、タルク、マイカ、クレ
ー、炭酸カルシウム、珪酸カルシウム、硫酸バリウム、
酸化チタン、溶融シリカ、結晶性シリカ、マグネシア、
酸化アルミニウム等が挙げられる。
【0054】本発明の樹脂組成物は、通常の方法によっ
て各種樹脂に混練し、成形することができる。例えば、
硬化性樹脂であれば、本発明の難燃剤を硬化性樹脂およ
びその他の配合物を同時に混入する方法、樹脂成分の一
種にあらかじめ本発明の難燃剤及び必要により添加され
る添加剤と混合しておき、これを硬化性樹脂と混合する
方法、熱可塑性樹脂であれば本発明の難燃剤をエクスト
ルーダーで溶融混合する方法、あるいは粒子状物同士を
均一に機械的に混合した後、射出成形機で混合と同時に
成形する方法等が挙げられる。
【0055】本発明の難燃性樹脂組成物は、安全なプラ
スチック材料として、例えばコネクター、スイッチ、ケ
ース部材、トランス部材、コイルボビン等の電気部品、
建築材料、自動車等の輸送機器、包装材料、家庭日用
品、その他の用途に利用することのできる難燃性樹脂と
して使用することができる。
【0056】
【実施例】以下、本発明を実施例と比較例により詳細に
説明するが本発明はこれらに限定されるものではない。
【0057】<亜リン酸分および硫酸分含有廃液の調製
>使用済みニッケルめっき老化液として、表1の組成の
ものを使用し、下記操作にて、ニッケルイオンを除去し
たものを亜リン酸分および硫酸分含有廃液試料として用
いた。
【0058】
【表1】
【0059】上記組成の無電解ニッケルめっき老化液1
00kg(比重1.2、pH4.5)にニッケル粉末1
kgを加え、50wt%水酸化ナトリウム水溶液を滴下
しながらpHを8に維持し、反応が始まるまで昇温し
た。約65℃で水素ガスが発生し始めた。50wt%水
酸化ナトリウムを滴下してpHを8に保持した状態で、
更に80℃まで昇温し、1時間熟成した。無電解めっき
反応終了後、常法によりろ過分離し、1.45kgのニ
ッケル金属を分離回収した(除去率99.9%)。
【0060】次いで得られた母液のうち20Lを用い、
硫酸を加え、pHを1とした。この亜リン酸分および硫
酸分含有廃液の組成を表2に示した。
【0061】
【表2】
【0062】実施例1 廃液より亜リン酸1メラミンおよび硫酸メラミンを回収
して難燃剤(1)を得た。
【0063】表2に示した組成の亜リン酸分および硫酸
分含有廃液784g(1.5mol亜リン酸)に水11
20gを加え室温にて、メラミン208.10g(1.
65mol)をpHを確認しながら10分かけて添加
し、添加後50℃に加熱して3時間攪拌熟成した。ポー
タブルpH計(横河電機社製、PH82型)で測定する
と、冷却後の最終pHは2.1であった。冷却後、生じ
た沈殿物をグラスフィルターを用いてろ過し、脱イオン
水500mLでリンスした。ろ液は、無色透明であっ
た。
【0064】ろ過ケーキを100℃で20時間乾燥する
と、277.6gの白色固形物を得た。続いて徐々に2
00℃まで昇温して20時間乾燥した後、粉砕して26
8.9gの薄い肌色粉末を得た。得られた粉末は、レー
ザー法により求められる平均粒子径が25μmであっ
た。
【0065】得られた粉末を元素分析法により分析した
結果、メラミン/亜リン酸のmol比1の化学組成を有
する亜リン酸メラミンと硫酸メラミンの混合物(亜リン
酸メラミン:硫酸メラミン=1.0:0.06mol
比)を確認することができた。また、リン含量は14.
5重量%であった。S含量は0.8重量%であった。ま
た、亜リン酸メラミンと硫酸メラミン以外の有機酸メラ
ミンと思われる塩が少量含有されていることが推測され
た。
【0066】一方、ろ液中の亜リン酸をイオンクロマト
グラフで測定したところ、4000ppmであり、メラ
ミンをLC(液体クロマトグラフ)で定量したところ5
00ppmであった。
【0067】 元素分析値: C H N 実測値(%) 17.60 4.37 40.57 理論値(%) 17.31 4.35 40.38
【0068】参考例1 (試薬より亜リン酸1メラミン)亜リン酸(関東化学
(株)試薬特級)123.12g(1.5mol)に水
1770gを加え室温にて溶解した。メラミン189.
93g(1.5mol)を30分で添加した後、50℃
に加温して3時間攪拌した。冷却後の最終pH2.0と
なった。室温に冷却して沈殿物をグラスフィルターを用
いてろ過し、100℃で、20時間乾燥すると、26
9.5g(収率86.2%)の白色固形物を得た。続い
て徐々に200℃まで昇温して20時間乾燥した後、粉
砕して261.1gの白色粉末を得た(収率83.6
%)。また、リン含量は15.0重量%であり、レーザ
ー法で求められる平均粒子径が20μmであった。
【0069】 元素分析値: C H N 実測値(%) 17.53 4.29 40.50 理論値(%) 17.31 4.36 40.38
【0070】実施例2 廃液より亜リン酸2メラミンおよび硫酸メラミンを回収
して難燃剤(2)を得た。
【0071】表2に示した組成の亜リン酸含有めっき廃
液600g(亜りん酸93.96g相当;1.14mo
l)に水1730gを加え室温にて、メラミン307.
3g(2.44mol)をpHを確認しながら30分か
けて添加した後、50℃に加温して、4時間攪拌した。
冷却後の最終pH6.2となった。生じた沈殿物をグラ
スフィルターを用いてろ過し、脱イオン水1250mL
でリハルプ洗浄したのち、再びろ過した。次いで100
℃で、20時間乾燥すると、378.3gの白色固形物
を得た。続いて徐々に200℃まで昇温して20時間乾
燥した後、粉砕して353.7gの微褐色粉末を得た。
得られた粉末は、レーザー法により求められる平均粒子
径が23μmであった。
【0072】得られた粉末を元素分析法により分析した
結果、メラミン/亜リン酸のmol比2の化学組成を有
する亜リン酸メラミンと硫酸メラミンの混合物(亜リン
酸メラミン:硫酸メラミン=1.0:0.18mol
比)を確認することができた。また、リン含量は9.0
重量%であった。S含量は1.47重量%であった。ま
た、亜リン酸メラミンと硫酸メラミン以外の有機酸メラ
ミンと思われる塩が少量含有されていることが推測され
た。
【0073】一方、ろ液(3006g)中の亜リン酸を
イオンクロマトグラフで測定したところ、0.04%
(亜リン酸1.20g;仕込量の1.3%;亜リン酸除
去率98.7%)であり、メラミンをLCで定量したと
ころ0.10%(メラミン3.00g;仕込量の1.1
%)であった。
【0074】 元素分析値: C H N 実測値(%) 21.83 4.50 50.47 理論値(%) 21.56 4.52 50.29
【0075】参考例2 (試薬より亜リン酸2メラミン)亜リン酸(試薬)4
1.0g(0.5mol)に水980gを加え溶解し
た。メラミン129.2g(2.05mol)を60分
で添加し、25℃にて、20時間攪拌した。冷却後の最
終pH5.3、沈殿物をグラスフィルターを用いてろ過
し、100℃で、20時間乾燥すると、164.5g
(収率98.4%)の白色固形物を得た。続いて徐々に
200℃まで昇温して20時間乾燥した後、粉砕して1
59.8gの白色粉末を得た(収率95.6%)。ま
た、リン含有量は9.2重量%であり、レーザー法によ
り求められる平均粒子径は19μmであった。
【0076】 元素分析値: C H N 実測値(%) 21.62 4.54 50.33 理論値(%) 21.56 4.52 50.29
【0077】実施例3および4 エチレンエチルアクリレート樹脂(日本ポリオレフィン
社製、J−REXA1150)50重量部に、含リン量
が10重量%となるように、表3に示した配合割合で、
実施例1および2で作成した難燃剤(1),(2)及び
水酸化マグネシウム(協和化学工業社製、品名:キスマ
54A)を添加し、130℃に設定した熱ロールにて、
15〜25分間混練した。加熱プレスを用いて成型圧力
14.7MPa(150kg/cm2 )、金型温度12
0℃、加圧時間5分間で厚さ3mmのシートを作成し、
長さ125mm,幅13mmに切り出したものを試験片
とし、難燃性をUL−94と酸素指数により下記条件に
て評価した。
【0078】参考例3および4 実施例1および2で作成した難燃剤(1)および(2)
の代りに、参考例1および2で作成した亜リン酸のメラ
ミン塩を表3に示した配合割合で用いた他は、実施例3
および4と同様の操作をして試験片を作成し、難燃性を
評価した。
【0079】比較例1 実施例1および2で作成した難燃剤(1)および(2)
の代りに、市販のリン系難燃剤ポリリン酸アンモニウム
(平均粒子径2.5μm)を表3に示した配合割合で用
いた他は実施例3および4と同様の操作を行い、試験片
を作成し、難燃性を評価した。
【0080】<UL94難燃性試験操作方法>上記実施
例3および4、参考例3および4及び比較例1で成形し
た樹脂片を、スガ試験機(株)UL−94V型燃焼性試
験器にて試験した。その結果を表5に示した。なお、U
L−94による難燃性判定基準条件は表4の通りであ
る。
【0081】<酸素指数>前述の厚さ3mmに成形した
板から長さ150mm、幅6mmの試験片を切り出し、
スガ試験機(株)ON−1型燃焼性試験器にて試験し
た。
【0082】判断基準 試験片に着火後、3分以上または50mm以上燃え続け
るときの最低酸素流量とそのときの窒素流量を読み取
り、次式により酸素指数を求めた。
【0083】
【数1】
【0084】
【表3】
【0085】
【表4】
【0086】
【表5】
【0087】表5の結果より、本発明の難燃剤を含有す
る樹脂組成物はV−0となり、比較例1に比べ高い難燃
効果を示し、また酸素指数も高い値を示したことがわか
る。
【0088】実施例5および6 ポリプロピレン樹脂50重量部に、含リン量が10重量
%となるように、表6に示した配合割合で、実施例1お
よび2で作成した難燃剤(1),(2)及び水酸化マグ
ネシウム(協和化学工業社製、品名:キスマ54A)を
添加し、240〜310℃に設定した熱ロールにて、5
分間混練した。得られたペレットを110℃で4時間乾
燥後、射出成形(シリンダー温度:240〜310℃、
金型温度90℃)によりシートを作成し、長さ125m
m,幅13mmに切り出したものを試験片とし、実施例
3および4と同様にUL−94による燃焼試験により難
燃性を評価し、その結果を表7に示した。
【0089】比較例2 実施例1および2で作成した難燃剤(1)および(2)
の代りに、市販のリン系難燃剤ポリリン酸アンモニウム
(平均粒子径2.5μm)を表6に示した配合割合で用
いた他は実施例5および6と同様の操作を行い、試験片
を作成し、実施例5および6と同様にUL−94による
燃焼試験による難燃性を評価し、その結果を表7に示し
た。
【0090】
【表6】
【0091】
【表7】
【0092】実施例7および8 ホルムアルデヒド/フェノール=0.9のmol比で調
整したノボラック樹脂50重量部に、含リン量が10重
量%となるように、表8に示した配合割合で、実施例1
および2で作成した難燃剤(1),(2)及び水酸化マ
グネシウム(協和化学工業社製、品名:キスマ54A)
を添加し、80〜90℃に設定した熱ロールにて、5分
間混練した。粉砕後、万能プレスを用いて成型圧力25
0kg/cm2 、金型温度150℃、加圧時間1分間で
厚さ3mmのシートを作成し、長さ125mm,幅13
mmに切り出したものを試験片とし、実施例3および4
と同様にUL−94による燃焼試験により難燃性を評価
し、その結果を表9に示した。
【0093】比較例3 実施例1および2で作成した難燃剤(1)および(2)
の代りに、市販のリン系難燃剤ポリリン酸アンモニウム
(平均粒子径2.5μm)を表8に示した配合割合で用
いた他は実施例7および8と同様の操作を行い、試験片
を作成し、実施例7および8と同様にUL−94による
燃焼試験により難燃性を評価し、その結果を表9に示し
た。
【0094】
【表8】
【0095】
【表9】
【0096】
【発明の効果】以上、説明したとおり、本発明によれ
ば、亜リン酸分および硫酸分を含有する廃液を原料とし
て、ノンハロゲン系難燃剤として有用な難燃剤を得るこ
とができる。また、本発明の難燃剤を樹脂に用いた難燃
性樹脂組成物は、高い難燃効果を有する効果が得られ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 原 義房 東京都江東区亀戸9丁目11番1号 日本化 学工業株式会社研究開発本部内 Fターム(参考) 4H028 AA36 AA38 BA06 4J002 BC031 BG031 CC031 CC181 CC211 CD001 CF011 CF061 CF071 CF211 CG001 CH021 CH121 CK001 CL011 CL031 DG046 DH026 EU186 FD136

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 亜リン酸分および硫酸分を含有する廃液
    にメラミンを添加して得られた反応生成物からなること
    を特徴とする難燃剤。
  2. 【請求項2】 前記反応生成物が亜リン酸メラミンおよ
    び硫酸メラミンを含有する請求項1記載の難燃剤。
  3. 【請求項3】 亜リン酸分および硫酸分を含有する廃液
    に硫酸を添加して酸性にした後、メラミンを添加して反
    応させることを特徴とする請求項1または2記載の難燃
    剤の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記廃液が無電解ニッケルめっき廃液で
    ある請求項3記載の難燃剤の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1または2記載の難燃剤を含有す
    ることを特徴とする難燃性樹脂組成物。
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