JP2003119250A - 水性硬化性樹脂組成物 - Google Patents

水性硬化性樹脂組成物

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JP2003119250A JP2001317398A JP2001317398A JP2003119250A JP 2003119250 A JP2003119250 A JP 2003119250A JP 2001317398 A JP2001317398 A JP 2001317398A JP 2001317398 A JP2001317398 A JP 2001317398A JP 2003119250 A JP2003119250 A JP 2003119250A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 作業性や安全性等に優れると共に、耐水性、
耐熱性、強度、硬度、密着性、耐蝕性、難燃性、絶縁
性、耐汚染性、耐候性、耐薬品性等において優れた基本
性能を与えることができ、自動車、建築物、(無機、金
属等)建材、金属、プラスチック、ガラス、木工、各種
(金属、無機、ガラス、合成高分子等)繊維等の塗料、
表面処理剤、コーティング剤、収束剤や処理剤等を含む
バインダー、粘接着剤、シーリング剤、フィルム、成型
品、注型品等の用途に利用し得る水性硬化性樹脂組成物
を提供する。 【解決手段】 カルボキシル基含有水性樹脂と、オキサ
ゾリン系樹脂と、有機無機複合微粒子及び/又はトリア
ルコキシシラン化合物を必須に含むアルコキシシラン化
合物含有分散体とを含む水性硬化性樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水性硬化性樹脂組
成物に関する。更に詳しくは、自動車、建築物、(無
機、金属等)建材、金属、プラスチック、ガラス、木
工、各種(金属、無機、ガラス、合成高分子等)繊維等
の塗料、表面処理剤、コーティング剤、収束剤や処理剤
等を含むバインダー、粘接着剤、シーリング剤、フィル
ム、成型品、注型品等の用途に利用し得る水性硬化性樹
脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】硬化性樹脂組成物は、その被膜が優れた
機械的、化学的特性を有することから、様々な用途に幅
広く用いられているが、中でも水性のものは、作業性や
安全性等に優れることから、近年その使用量が増大して
いる。このような水性の硬化性樹脂組成物は、水中で安
定化するためにカルボキシル基等の親水基を多く有する
が、この親水基が耐水性に影響することから、この点に
ついて検討されている。
【0003】特許第3191978号明細書には、2−
オキサゾリン基と反応し得る官能基を有する重合体に対
して、架橋剤として2−オキサゾリン基を有する水溶性
重合体を特定量含有する水性樹脂組成物が開示されてい
る。この水性樹脂組成物は、低温においても短時間で硬
化し、優れた機械的強度、耐水性、耐溶剤性、耐久性、
基材への密着性等の諸性能を有する被膜を形成し得るも
のであり、各種の用途において有用なものである。
【0004】特開平10−120948号公報には、樹
脂バインダー中にカップリング剤で前処理された無機微
粒子と架橋剤を含有する自動車用クリアコート塗料組成
物が開示されている。これは、無機微粒子がカップリン
グ剤処理されることで、樹脂との相溶性が向上し、クリ
アで表面硬度の高い塗膜が得られることにより、自動車
用クリアコートに使用した場合、耐擦り傷性等の作用効
果を発揮するものである。また、特許第2994937
号明細書には、有機ポリマー複合無機微粒子の製造方法
に関し、有機ポリマー複合無機微粒子が各種の用途に添
加剤として用いられることが開示されている。しかしな
がら、これらの技術による水性の硬化性樹脂組成物で
は、耐水性、耐熱性、強度、硬度、密着性、耐蝕性、難
燃性、絶縁性、耐汚染性、耐候性、耐薬品性等におい
て、より優れた性能を要求される用途に適応できるよう
に工夫する余地があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記現状に
鑑みてなされたものであり、作業性や安全性等に優れる
と共に、耐水性、耐熱性、強度、硬度、密着性、耐蝕
性、難燃性、絶縁性、耐汚染性、耐候性、耐薬品性等に
おいて優れた基本性能を与える水性硬化性樹脂組成物を
提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、水性の硬
化性樹脂組成物について種々検討するうち、カルボキシ
ル基含有水性樹脂と、カルボキシル基と反応する硬化剤
とを組み合わせたものが耐水性に優れ、それにともなっ
て優れた耐蝕性、耐候性を有することにまず着目した。
そしてカルボキシル基と反応する硬化剤としてはオキサ
ゾリン系樹脂が最も好適であり、また、このような水性
硬化性樹脂組成物が有機無機複合微粒子及び/又はトリ
アルコキシシラン化合物を必須に含むアルコキシシラン
化合物含有分散体を含むと、上記課題をみごとに解決す
ることができることに想到した。
【0007】有機無機複合微粒子の作用効果としては、
無機部分(無機部)の補強作用により、強度、硬度や耐
熱性、難燃性が向上すること、有機部分(有機部)の作
用により、有機の樹脂との相溶性が向上すること、密着
性が向上すること等の作用効果が発揮され、これらの相
乗効果が得られることとなる。また、有機無機複合微粒
子と、カルボキシル基含有水性樹脂及びオキサゾリン系
樹脂との組み合わせによりこれらの作用効果がより充分
に発揮され、更に、有機部に水酸基及び/又はカルボキ
シル基を有することによりオキサゾリン系樹脂と反応
し、強度、耐水性、耐溶剤性等の物性が向上することを
見いだした。またトリアルコキシシラン化合物を必須に
含むアルコキシシラン化合物含有分散体の作用効果とし
ては、密着性を優れたものとし、更に、水性の硬化性樹
脂組成物の中和剤や酸基により熱乾燥時に硬化縮合反応
により強靱な架橋構造を形成することが可能となる。ま
た、シランカップリング剤を添加して密着性の向上を図
る場合もあるが、分散体になっていないので、水分等の
影響により経時変化を生じないように硬化性樹脂組成物
の使用直前に添加することになるが、予め硬化性樹脂組
成物中に添加することができず、また、使用直前に添加
したとしてもその後に経時変化を生じることとなる。本
発明では、アルコキシシラン化合物が分散体になってい
ることから1液で安定であり、更に、大量に使用するこ
とが可能となる。また、アルコキシシラン化合物の官能
基がアルキル基の場合、反応性はないが、疎水性が強
く、更にアルキル基が長い場合は、撥水性があることか
ら、耐水性が向上することも見いだした。
【0008】カルボキシル基含有水性樹脂の作用効果と
しては、有機樹脂の保護作用による基材の耐久性向上、
外観保護等の効果が得られる。カルボキシル基含有水性
樹脂としては、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アクリル
樹脂、フッ素樹脂、シリコン樹脂、ポリイミド樹脂、オ
レフィン樹脂等が挙げられるが、更にカルボキシル基含
有水性樹脂が、カルボキシル基含有水性エポキシ樹脂の
場合は、耐薬品性、耐熱性、密着性、耐蝕性等の物性が
向上することを見いだした。更に有機無機複合微粒子、
及び、トリアルコキシシラン化合物を必須に含むアルコ
キシシラン化合物含有分散体の両方を組み合わせること
で、これらが反応し、より強固なネットワークが形成さ
れることも見いだし、本発明に到達したものである。
【0009】すなわち本発明は、カルボキシル基含有水
性樹脂と、オキサゾリン系樹脂と、有機無機複合微粒子
及び/又はトリアルコキシシラン化合物を必須に含むア
ルコキシシラン化合物含有分散体とを含む水性硬化性樹
脂組成物である。以下に本発明を詳述する。
【0010】本発明の水性硬化性樹脂組成物は、カルボ
キシル基含有水性樹脂と、オキサゾリン系樹脂と、有機
無機複合微粒子及び/又はトリアルコキシシラン化合物
を必須に含むアルコキシシラン化合物含有分散体とを含
む。すなわち本発明の水性硬化性樹脂組成物は、カルボ
キシル基含有水性樹脂と硬化剤とを含む硬化性樹脂と、
有機無機複合微粒子及び/又はトリアルコキシシラン化
合物を必須に含むアルコキシシラン化合物含有分散体と
を必須として構成されることになる。これらはそれぞれ
単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0011】上記カルボキシル基含有水性樹脂の使用形
態としては、水性媒体に分散させた分散体(エマルショ
ン)の形態で用いることが好ましいが、水溶液や水希釈
液の形態で用いてもよい。
【0012】上記カルボキシル基含有水性樹脂として
は、例えば、エポキシ樹脂とカルボキシル基含有樹脂と
の反応物(以下、カルボキシ変性エポキシ樹脂ともい
う)等のカルボキシル基含有水性エポキシ樹脂等を用い
ることができる。このような樹脂としては特に限定され
ず、例えば、主鎖のエポキシ樹脂にアクリル系ビニル共
重合体を導入し、このビニル共重合体にカルボキシル基
が結合しているもの等が挙げられ、具体的には、アクリ
ル変性エポキシ樹脂、アクリル変性ビスフェノールA型
エポキシ樹脂、カルボキシ変性ビスフェノールA型アク
リレート樹脂等が挙げられる。
【0013】上記カルボキシ変性エポキシ樹脂は、例え
ば、(1)エチレン性不飽和カルボン酸単量体を必須と
する単量体成分を重合してなるアクリル系樹脂とエポキ
シ樹脂とを塩基性化合物の存在下でエステル化反応させ
る方法、(2)エポキシ樹脂と1価のエチレン性不飽和
カルボン酸単量体とを加熱下でエステル化反応させた二
重結合を有する組成物の存在下で、上記エチレン性不飽
和カルボン酸単量体と、共重合可能な他の不飽和単量体
とを含む単量体成分を重合する方法により得ることがで
きる。
【0014】上記カルボキシ変性エポキシ樹脂としては
また、エポキシ樹脂と、カルボキシル基及びリン酸基含
有樹脂との反応物等を用いることができる。このような
反応物は、例えば、(3)リン酸基含有重合性単量体及
びエチレン性不飽和カルボン酸単量体を必須とする単量
体成分を共重合して得られるアクリル系樹脂とエポキシ
樹脂とをエステル化反応する方法、(4)エポキシ樹脂
とリン酸基含有重合性単量体とを反応させた二重結合を
有する組成物の存在下で、上記エチレン性不飽和カルボ
ン酸単量体と、共重合可能な他の不飽和単量体とを含む
単量体成分を重合する方法により得ることができる。こ
のようなリン酸基含有重合性単量体を用いて形成される
樹脂は、分散性が向上し、耐溶剤性、耐熱性等に優れた
ものとなる。
【0015】上記エチレン性不飽和カルボン酸単量体と
しては特に限定されず、例えば、アクリル酸、メタクリ
ル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等が挙げら
れ、1種又は2種以上を用いることができる。また、単
量体成分は、エチレン性不飽和カルボン酸単量体と共重
合可能な他の不飽和単量体や乳化剤1種又は2種以上を
含んでもよい。他の不飽和単量体としては、例えば、
(メタ)アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、(メ
タ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチ
ル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル
酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ステアリル、
(メタ)アクリル酸2−エチル−ヘキシル、(メタ)ア
クリル酸ラウリル等の(メタ)アクリル酸エステル類;
スチレン、ビニルトルエン、2−メチルスチレン、t−
ブチルスチレン、クロルスチレン等のスチレン系単量
体;(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)ア
クリル酸ヒドロキシプロピル、4−ヒドロキシブチル
(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ヒドロキシ
(メタ)アクリレート(商品名:プラクセルFシリー
ズ、ダイセル化学工業社製)等のヒドロキシル基含有単
量体;N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−ブ
トキシメチル(メタ)アクリルアミド等のN−置換(メ
タ)アクリル系単量体;(メタ)アクリル酸グリシジル
等のエポキシ基含有単量体;アクリロニトリル;4−
(メタ)アクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラ
メチルピペリジン、4−(メタ)アクリロイルオキシ−
1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン等の紫外
線安定性重合性不飽和単量体類;2−〔2′−ヒドロキ
シ−5′−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニ
ル〕−2H−ベンゾトリアゾール、2−〔2′−ヒドロ
キシ−5′−(メタ)アクリロイルオキシプロピルフェ
ニル〕−2H−ベンゾトリアゾール、2−〔2′−ヒド
ロキシ−5′−(メタ)アクリロイルオキシヘキシルフ
ェニル〕−2H−ベンゾトリアゾール等の紫外線吸収性
重合性不飽和単量体類;ビニルトリエトキシシラン、ビ
ニルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプ
ロピルトリメトキシシラン等の珪素含有重合性不飽和単
量体類;パーフロロオクチルエチル(メタ)アクリレー
ト等のフッ素含有重合性不飽和単量体類等が挙げられ
る。
【0016】また、屋外で使用し耐候性を必要とする用
途では、上記エチレン性不飽和カルボン酸単量体に加
え、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、4−(メ
タ)アクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチ
ルピペリジン、4−(メタ)アクリロイルオキシ−1,
2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン、2−〔2′
−ヒドロキシ−5′−(メタ)アクリロイルオキシエチ
ルフェニル〕−2H−ベンゾトリアゾール、2−〔2′
−ヒドロキシ−5′−(メタ)アクリロイルオキシプロ
ピルフェニル〕−2H−ベンゾトリアゾール、γ−(メ
タ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、パーフ
ロロオクチルエチル(メタ)アクリレートを単独若しく
は2種類以上使用することが好ましい。
【0017】上記単量体成分におけるエチレン性不飽和
カルボン酸単量体の存在量としては例えば、単量体成分
を構成する単量体の総重量100重量%に対して5重量
%以上とすることが好ましい。5重量%未満であると、
水性媒体中におけるカルボキシル基含有水性樹脂の分散
安定性が悪くなったり、水性硬化性樹脂組成物の接着性
が悪くなったりするおそれがある。
【0018】上記(3)及び(4)の方法において用い
られるリン酸基含有重合性単量体としては、例えば、
(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドフォスフェ
ート等の(メタ)アクリロイルオキシアルキルアシッド
フォスフェート類又はそのアルキレンオキシド付加物、
(メタ)アクリロイルオキシアルキルアシッドフォスフ
ァイト類又はそのアルキレンオキシド付加物、グリシジ
ル(メタ)アクリレートやメチルグリシジル(メタ)ア
クリレート等のエポキシ基含有ビニル系モノマーとリン
酸若しくは亜リン酸又はこれらの酸性エステル類とのエ
ステル化合物等が挙げられる。これらは単独で用いても
よく、2種以上を併用してもよい。
【0019】上記リン酸基含有重合性単量体の使用量と
しては、生成するカルボキシ変性エポキシ樹脂100重
量%に対して、0.1〜25重量%となるようにするこ
とが好ましい。0.1重量%未満であると、耐熱性、耐
溶剤性、樹脂の分散安定性及び焼付硬化処理を行うとき
に揮発性低分子物による炉の汚染(ヒューム)、低温硬
化性、硬化時間等が劣るおそれがある。25重量%を超
えると、耐水性等が劣るおそれがある。より好ましく
は、0.5〜10重量%である。
【0020】上記(1)、(2)、(3)及び(4)の
方法において、単量体成分を重合する方法としては特に
限定されず、例えば、アゾビスイソブチロニトリル、ベ
ンゾイルパーオキサイド等の通常のラジカル重合開始剤
を用いて重合することによりアクリル系樹脂を得ること
ができる。
【0021】上記アクリル系樹脂の重量平均分子量とし
ては、例えば、2000〜100000が好ましい。2
000未満であると、乳化分散性が低下するおそれがあ
り、100000を超えると、エポキシ樹脂との反応時
にゲル化を生じやすくなるおそれがある。
【0022】上記エポキシ樹脂としては、ビスフェノー
ルF型、ビスフェノールA型及び水添ビスフェノールA
型エポキシ樹脂からなる群より選択される1種以上が好
ましく、1分子中に平均1.1〜2.0個のエポキシ基
を有し、数平均分子量が900以上のものが好ましい。
このようなエポキシ樹脂の市販品としては、例えば、A
型としては、大日本インキ化学工業社製のエピクロン1
050、エピクロン4050、エピクロン7050(い
ずれも商品名)、ジャパンエポキシレジン社製のエピコ
ート1001、エピコート1004、エピコート100
7、エピコート1009、エピコート1010(いずれ
も商品名)、東都化成社製のエポトートYD−017、
YD−019、YD−020(いずれも商品名)等が挙
げられる。F型としては、エピコート4004P、エピ
コート4007P、エピコート4010P、エピコート
4110、エピコート4210(いずれも商品名、ジャ
パンエポキシレジン社製)等が挙げられる。水添型とし
ては、エポトートYD−5100(商品名、東都化成社
製)等が挙げられる。特に屋外で使用する耐候性を要求
される用途では、水添型のものを使用することが望まし
い。
【0023】上記(1)の方法において、エステル化反
応においては、アクリル系樹脂とエポキシ樹脂とを親水
性有機溶剤中で塩基性化合物の存在下で反応させること
によりカルボキシ変性エポキシ樹脂を得ることになる。
塩基性化合物としては特に限定されず、例えば、ジメチ
ルエタノールアミン等の第3級アミン等が挙げられる。
また、(3)の方法において、エステル化反応において
は、アクリル系樹脂とエポキシ樹脂とを親水性有機溶剤
中で反応させることによりカルボキシ変性エポキシ樹脂
を得ることになる。これらのエステル化反応において
は、必要に応じて加熱を行ってもよい。また、(4)の
方法においては、エポキシ樹脂とリン酸基含有重合性単
量体とを反応させて二重結合を有する組成物を得る際、
必要に応じて加熱を行ってもよい。
【0024】上記の方法等により製造されたカルボキシ
ル基含有水性樹脂は、必要に応じて、最終組成物のpH
が4〜11となる量の塩基性化合物、好ましくはアンモ
ニアやアミンを加え中和して、水性媒体中に分散して用
いてもよい。水性媒体とは、水又は水と親水性有機溶剤
との混合物を意味する。親水性有機溶剤としては水と混
合可能なものであれば特に限定されず、例えば、メタノ
ール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノー
ル、n−ブタノール、sec−ブタノール、tert−
ブタノール、イソブタノール等のアルキルアルコール
類;エーテルアルコール類;メチルセロソルブアセテー
ト、エチルセロソルブアセテート等のエーテルエステル
類;ジオキサン、ジメチルホルムアミド、ダイアセトン
アルコール類、エチレングリコールモノブチルエーテ
ル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロ
ピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリ
コールモノブチルエーテル等のエーテルアルコール類;
ジエチレングリコール、アセトン、メチルエチルケトン
が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上
を併用してもよい。
【0025】本発明では、硬化剤としてオキサゾリン系
樹脂を用いる。このような樹脂としては、下記一般式
(1);
【0026】
【化1】
【0027】(式中、R1、R2、R3及びR4は、同一若
しくは異なって、水素原子、ハロゲン原子、アルキル
基、アラルキル基、フェニル基又は置換フェニル基を表
す。)で表されるオキサゾリン基を有する重合体であれ
ば特に限定されず、例えば、付加重合性オキサゾリンを
必須とし、必要に応じてその他の不飽和単量体を含む単
量体成分を、従来公知の重合法により水性媒体中で溶液
重合することにより得ることができる。
【0028】上記付加重合性オキサゾリンとしては、例
えば、下記一般式(2);
【0029】
【化2】
【0030】(式中、R1、R2、R3及びR4は、上記と
同様である。R5は、付加重合性不飽和結合をもつ非環
状有機基を表す。)で表される化合物等が挙げられる。
このような化合物として、具体的には、2−ビニル−2
−オキサゾリン、2−ビニル−4−メチル−2−オキサ
ゾリン、2−ビニル−5−メチル−2−オキサゾリン、
2−イソプロペニル−2−オキサゾリン、2−イソプロ
ペニル−4−メチル−2−オキサゾリン、2−イソプロ
ペニル−5−エチル−2−オキサゾリン等が挙げられ、
1種又は2種以上を用いることができる。これらの中で
も、2−イソプロペニル−2−オキサゾリンが工業的に
も入手し易く好適である。
【0031】上記付加重合性オキサゾリンの使用量とし
ては特に限定されず、例えば、オキサゾリン系樹脂の製
造に用いる全単量体成分100重量%に対して、5重量
%以上であることが好ましい。5重量%未満であると、
硬化の程度が不充分となり、耐久性、耐水性等が損なわ
れるおそれがある。また、その他の不飽和単量体として
は、付加重合性オキサゾリンと共重合可能であり、かつ
オキサゾリン基と反応しない単量体であれば特に限定さ
れず、例えば、上述した単量体等を1種又は2種以上用
いることができる。
【0032】このようなオキサゾリン系樹脂としては、
水溶性タイプでは、エポクロスWS−500、WS−7
00、エマルションタイプでは、エポクロスK−201
0、K−2020、K−2030(日本触媒社製)が挙
げられる。特に、主剤との反応性の高い水溶性タイプが
好ましい。
【0033】上記オキサゾリン系樹脂の使用量として
は、例えば、カルボキシル基含有水性樹脂が有するカル
ボキシル基と、オキサゾリン系樹脂が有するオキサゾリ
ン基とのモル比(カルボキシル基のモル数/オキサゾリ
ン基のモル数)が、100/20〜100/100とな
るようにすることが好ましい。カルボキシル基に対する
オキサゾリン基のモル比が100/20未満であると、
未反応のカルボキシル基が残るおそれがあり、100/
100を超えると、余剰のオキサゾリン基が生じて親水
基が増えるおそれがあり、また経済的にも好ましくな
い。
【0034】上記カルボキシル基含有水性樹脂とオキサ
ゾリン系樹脂との反応においては、カルボキシル基が中
和されている場合、オキサゾリン基とカルボン酸塩とが
反応しにくいことから、中和に用いるアミンの種類(揮
発性)を変えることで、反応性をコントロールすること
もできる。アミンとしては、例えば、トリメチルアミ
ン、トリエチルアミン、ブチルアミン等のアルキルアミ
ン類;ジメチルエタノールアミン、ジエタノールアミ
ン、トリエタノールアミン、アミノメチルプロパノール
等のアルカノールアミン類;モルホリン;エチレンジア
ミン、ジエチレントリアミン等の多価アミン等が挙げら
れる。また、中和には、アンモニア水を用いることもで
きる。これらの中でも、アンモニア水、トリエチルアミ
ン、ジメチルエタノールアミンが好ましい。
【0035】本発明ではまた、必要に応じて、オキサゾ
リン系樹脂以外の硬化剤1種又は2種以上を併用しても
よい。他の硬化剤としては、例えば、アミノ樹脂、フェ
ノール系化合物、ポリイソシアネート化合物、酸無水物
等が挙げられる。これらの中でも、アミノ樹脂、ポリイ
ソシアネート化合物を用いることが好ましい。すなわち
本発明の好ましい形態としては、更に、アミノ樹脂及び
/又はポリイソシアネート化合物を含むことである。こ
れらの硬化剤の使用量としては、所望する物性や用途等
に応じて適宜設定すればよい。
【0036】上記アミノ樹脂としては、例えば、アルキ
ルエーテル化メラミン樹脂等のメラミン樹脂、アルキル
エーテル化ベンゾグアナミン樹脂等のベンゾグアナミン
樹脂、アルキルエーテル化尿素樹脂等の尿素樹脂等が挙
げられる。これらの中でも、メラミン樹脂が好ましい。
アミノ樹脂の使用量としては、例えば、水性硬化性樹脂
組成物(固形分)とアミノ樹脂(固形分)との重量比
が、95/5〜60/40になるようにすることが好ま
しい。水性硬化性樹脂組成物が95を超えると、強度が
低下するおそれがあり、60未満であると、強度及び耐
蝕性が低下するおそれがある。より好ましくは、85/
15〜65/35である。
【0037】上記ポリイソシアネート化合物としては、
例えば、ブロックポリイソシアネート化合物が好適であ
る。ポリイソシアネート化合物としては、HDI系(ヘ
キサメチレンジイソシアネート等)、TDI系(トリレ
ンジイソシアネート等)、XDI系(キシリレンジイソ
シアネート等)、MDI系(ジフェニルメタンジイソシ
アネート等)等が挙げられ、イソシアネートをブロック
するためのブロック剤としては、オキシムやラクタム等
が挙げられる。
【0038】上記ポリイソシアネート化合物の使用量と
しては、例えば、ブロックイソシアネート基含有樹脂を
用いる場合には、反応物が有する水酸基と、ブロックイ
ソシアネート基含有樹脂が有する再生イソシアネート基
とのモル比(水酸基のモル数/再生イソシアネート基の
モル数)が、100/20〜100/150になるよう
にすることが好ましい。水酸基に対する再生イソシアネ
ート基のモル比が100/20未満であると、未反応の
水酸基が残るため耐熱性向上が不充分となるおそれがあ
る。100/150を超えると、ブロックイソシアネー
ト基含有樹脂の骨格成分であるポリイソシアネートが硬
化性樹脂中に相対的に多くなり、エポキシ鎖が相対的に
減少することから、硬化性樹脂の主鎖自体の耐熱性が低
下するおそれがある。なお、硬化剤として他の硬化剤を
併用する場合においても、上記のモル比とすることが好
ましい。
【0039】本発明における有機無機複合微粒子とは、
有機部分(有機部)と無機部分(無機部)とから構成さ
れる微粒子であり、例えば、有機部分を構成する有機物
と無機部分を構成する無機物とが縮合して形成されるも
のが好ましいが、有機部分を構成する有機物と無機部分
を構成する無機物とを混合したもの等を有機無機微粒子
として用いてもよい。また、このような有機無機微粒子
の好ましい形態としては、有機部に水酸基及び/又はカ
ルボキシル基を有することであり、これにより硬化剤と
反応することができるため、強度や耐水性等の物性が向
上する。
【0040】上記有機物と無機物とが縮合して形成され
る有機無機複合微粒子としては、例えば、1分子当たり
に少なくとも1個のポリシロキサン基が結合しており、
かつ、上記ポリシロキサン基中に少なくとも1個のSi
−OR6基(R6は、水素原子、アルキル基及びアシル基
からなる群より選択される置換されていてもよい少なく
とも一種の基を表す。R6が1分子中に複数ある場合、
複数のR6は、同一であってもよく、異なってもよ
い。)を有する有機ポリマーを単独又は加水分解可能な
金属化合物と共に加水分解・縮合する製造方法により得
られるもの等が好適であり、このような製造方法により
製造される有機無機複合微粒子を用いることは、本発明
の最も好ましい形態の1つである。このような製造方法
により製造される有機無機複合微粒子においては、無機
微粒子が有機ポリマーで表面修飾されているためカルボ
キシル基含有水性樹脂との親和性が良好であり、本発明
の作用効果をより充分に発揮することができることにな
る。また、縮合前の有機ポリマーを、本発明における有
機無機複合微粒子として用いることもできる。
【0041】上記有機ポリマーを構成する有機鎖の構造
としては特に限定されるものではない。また、有機ポリ
マーとしては、入手し易さ等の理由から、有機ポリマー
中のポリシロキサン基と有機鎖とが、Si−C結合、S
i−O−C結合等を介して化学結合している構造を有す
るものが好ましく、特に、結合部位が耐加水分解性に優
れる点及び結合部位での交換反応等の好ましくない反応
を受けにくいのが好ましいこと等から、ポリシロキサン
基と有機鎖とが、Si−C結合を介して化学結合してい
るものがより好ましい。なお、ここで有機鎖とは、有機
ポリマーにおいて、ポリシロキサン基以外の部分であ
る。
【0042】上記有機ポリマーの構造としては、後述す
る有機溶剤及び/又は水に溶解するものであれば特に限
定されず、例えば、ポリシロキサン基が有機鎖にグラフ
トした重合体、ポリシロキサン基が有機鎖の片末端若し
くは両末端に結合した重合体又はポリシロキサン基をコ
アとして複数の直鎖状若しくは分枝状の有機鎖(複数の
有機鎖は同じであってもよく、異なってもよい)が結合
した重合体等が挙げられる。有機鎖中の主鎖は、炭素を
主体とするものであり、主鎖結合にあずかる炭素原子が
50〜100モル%を占め、残部をN、O、S、Si、
P等の元素からなるものが容易に得られるため好まし
い。有機鎖を構成する重合体としては、例えば、(メ
タ)アクリル樹脂、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、ポ
リエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリ
塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレンテレフ
タレート等のポリエステル及びこれらの共重合体や一部
変性した樹脂等が挙げられる。これらの中でも、本発明
の作用効果を充分に発揮することができることから、
(メタ)アクリル単位を必須として含む重合体が好まし
い。(メタ)アクリル単位を形成する単量体としては、
例えば、カルボキシル基や水酸基を有する単量体等が挙
げられるが、これらについては上述したエチレン性不飽
和カルボン酸単量体や他の不飽和単量体を用いることが
できる。特に耐候性を必要とする場合は、上述したよう
に、屋外で使用し耐候性を必要とする用途に用いられる
単量体が好ましい。
【0043】上記Si−OR6基中のR6O基は、加水分
解及び/又は縮合可能な官能基であって、有機ポリマー
1分子当たり少なくとも1個あり、平均5個以上あるの
が好ましく、20個以上あるのがより好ましい。R6
基の個数が多いほど、加水分解・縮合する反応点が増加
し、より強固な骨格を形成する微粒子が得られる。ここ
でR6としては、R6O基の加水分解・縮合速度が更に速
くなることから、水素原子、メチル基、エチル基が好ま
しく、メチル基が最も好ましい。
【0044】上記R6O基がSi原子と結合したSi−
OR6基を1個以上有するポリシロキサン基とは、2個
以上のSi原子がポリシロキサン結合(Si−O−Si
結合)により直鎖状又は分枝状に連結してなる基であ
る。このポリシロキサン基の有するSi原子の個数は、
特に限定されるものではないが、上述したR6O基を多
く含有できることから、ポリシロキサン基1個当たりの
平均で、4個以上が好ましく、11個以上がより好まし
い。このようなポリシロキサン基としては、例えば、ポ
リメチルメトキシシロキサン基、ポリエチルメトキシシ
ロキサン基、ポリメチルエトキシシロキサン基、ポリエ
チルエトキシシロキサン基、ポリフェニルメトキシシロ
キサン基、ポリフェニルエトキシシロキサン基等が挙げ
られる。
【0045】更に、ポリシロキサン基中のすべてのSi
原子は、有機鎖との結合及びポリシロキサン結合(Si
−O−Si結合)の他はR6O基とのみ結合しているこ
とが好ましい。このようなポリシロキサン基としては、
例えば、ポリジメトキシシロキサン基、ポリジエトキシ
シロキサン基、ポリジイソプロポキシシロキサン基、ポ
リn−ブトキシシロキサン基等が挙げられる。
【0046】上記有機ポリマーの分子量としては特に限
定されず、例えば、数平均分子量が200000以下で
あることが好ましい。200000を超えると、後述す
る有機溶剤に溶解しない場合があり、好ましくない。よ
り好ましくは、50000以下である。
【0047】上記有機ポリマーの製造方法としては、従
来公知の方法により製造することができ、特に限定され
ず、例えば、以下に示す(1)〜(4)の方法等により
製造することができる。
【0048】(1)二重結合基やメルカプト基を有する
ようなシランカップリング剤の存在下、ラジカル重合性
単量体をラジカル(共)重合した後、得られた(共)重
合体とシラン化合物及び/又はその誘導体を共加水分解
・縮合する方法。(2)二重結合基やメルカプト基を有
するようなシランカップリング剤とシラン化合物及び/
又はその誘導体とを共加水分解・縮合した後、得られた
共加水分解・縮合物(以下、重合性ポリシロキサンとも
いう)の存在下ラジカル重合性単量体をラジカル(共)
重合する方法。
【0049】(3)二重結合基、アミノ基、エポキシ
基、メルカプト基等の反応性基を有するようなシランカ
ップリング剤と上記反応性基と反応するような基を有す
る重合体とを反応させた後、得られた重合体とシラン化
合物及び/又はその誘導体を共加水分解・縮合する方
法。(4)二重結合基、アミノ基、エポキシ基、メルカ
プト基等の反応性基を有するようなシランカップリング
剤とシラン化合物及び/又はその誘導体とを共加水分解
・縮合した後、得られた上記反応性基を有するような共
加水分解・縮合によって得られたものと上記反応性基と
反応するような基を有する重合体を反応させる方法。こ
れらの方法の中でも、より容易に有機ポリマーを得るこ
とができる点から(2)の方法が好ましい。
【0050】上記加水分解可能な金属化合物は、加水分
解、更に縮合することにより3次元的にネットワークを
形成することができるものである。このような金属化合
物としては、例えば、金属ハロゲン化物、硝酸金属塩、
硫酸金属塩、金属アンモニウム塩、有機金属化合物、ア
ルコキシ金属化合物又はこれらの金属化合物の誘導体等
が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上
を併用してもよい。
【0051】上記金属化合物としては、金属化合物を構
成する金属元素が元素周期律表のIII族、IV族、V族の
各元素からなる群から選ばれる少なくとも1種の金属元
素であるものが好ましい。中でも、金属化合物を構成す
る金属元素がSi、Al、Ti及びZrからなる群から
選ばれる少なくとも1種の金属元素によって構成される
金属化合物がより好ましい。また、金属化合物の加水分
解速度と有機ポリマー中のポリシロキサン基が有するR
O基との加水分解速度が同等であれば、共加水分解・
縮合反応を制御し易いため、金属化合物を構成する金属
元素としては、Siが最も好ましい。
【0052】上記金属化合物として、上記金属化合物の
誘導体も使用することができる。金属化合物の誘導体と
は、例えば、ハロゲン、NO3、SO4、アルコキシ基、
アシロキシ基等の加水分解性基の一部をジカルボン酸
基、オキシカルボン酸基、β−ジケトン基、β−ケトエ
ステル基、β−ジエステル基、アルカノールアミン基等
のキレート化合物を形成しうる基で置換した金属化合物
又は金属化合物及び/若しくはキレート置換金属化合物
を部分的に加水分解及び/又は縮合して得られるオリゴ
マー及びポリマー等である。
【0053】上記のキレート置換化合物としては、例え
ば、ジイソプロポキシチタンジアセチルアセトネート、
オキシチタンジアセチルアセトネート、ジブトキシチタ
ンビストリエタノールアミネート、ジヒドロキシチタン
ジラクテート、ジルコニウムアセチルアセトネート、ア
セチルアセトンジルコニウムブトキシド、トリエタノー
ルアミンジルコニウムブトキシド、アルミニウムアセチ
ルアセトネート等が挙げられる。
【0054】上記金属化合物としては、例えば、下記一
般式(3); (R7O)mMR8 n-m (3) (式中、Mは、Si、Al、Ti及びZrからなる群よ
り選択される少なくとも一種の金属元素を表す。R
7は、水素原子、アルキル基及びアシル基からなる群よ
り選択される置換されていてもよい少なくとも一種の基
を表す。R8は、アルキル基、シクロアルキル基、アリ
ール基及びアラルキル基からなる群より選択される置換
されていてもよい少なくとも1種の基を表す。nは、金
属元素Mの価数を表す。mは、1〜nの整数を表す。R
7及び/又はR8が1分子中に複数ある場合、複数のR7
及び/又はR8は互いに同一であってもよく、異なって
もよい。)で表される化合物及び/又は誘導体を用いる
ことが好ましい。
【0055】上記一般式(3)で表される金属化合物と
しては、具体的には、メチルトリアセトキシシラン、ジ
メチルジアセトキシシラン、トリメチルアセトキシシラ
ン、テトラアセトキシシラン、テトラメトキシシラン、
テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラン、
テトラブトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、フ
ェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラ
ン、ジメトキシジメチルシラン、ジメトキシメチルフェ
ニルシラン、トリメチルメトキシシラン、トリメチルエ
トキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメトキシ
ジエトキシシラン、アルミニウムトリメトキシド、アル
ミニウムトリエトキシド、アルミニウムトリイソプロポ
キシド、アルミニウムトリブトキシド、ジメチルアルミ
ニウムメトキシド、テトラメトキシチタン、テトラエト
キシチタン、テトライソプロポキシチタン、テトラブト
キシチタン、テトラ(2−エチルヘキシロキシ)チタ
ン、ジエキトシジブトキシチタン、イソプロポキシチタ
ントリオクタレート、ジイソプロポキシチタンジアクリ
レート、トリブトキシチタンステアレート、ジルコニウ
ムアセテート、テトラメトキシジルコニウム、テトラエ
トキシジルコニウム、テトライソプロポキシジルコニウ
ム、テトラブトキシジルコニウム等が挙げられる。
【0056】上記一般式(3)で示される金属化合物の
誘導体としては、具体的には、ジイソプロポキシチタン
ジアセチルアセトネート、オキシチタンジアセチルアセ
トネート、ジブトキシチタンビストリエタノールアミネ
ート、ジヒドロキシチタンジラクテート、ジルコニウム
アセチルアセトネート、アセチルアセトンジルコニウム
ブトキシド、トリエタノールアミンジルコニウムブトキ
シド、アルミニウムアセチルアセトネート等が挙げられ
る。
【0057】上記金属化合物としてはまた、工業的に入
手し易く、製造装置及び最終製品の諸物性に悪影響を及
ぼすハロゲン等を含んでいない等の理由から、一般式
(3)においてMがSiであるシラン化合物及びその誘
導体からなる群より選ばれる少なくとも1種を用いるこ
とがより好ましい。シラン化合物としては、例えば、メ
チルトリアセトキシシラン、ジメチルジアセトキシシラ
ン、トリメチルアセトキシシラン、テトラアセトキシシ
ラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、
テトライソプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、
メチルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラ
ン、フェニルトリエトキシシラン、ジメトキシジメチル
シラン、ジメトキシメチルフェニルシラン、トリメチル
メトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、ジメチル
ジエトキシシラン、ジメトキシジエトキシシラン等が挙
げられる。また、シラン化合物の誘導体としては、例え
ば、シラン化合物の加水分解・縮合物等が挙げられる。
これらの中でも、アルコキシシラン化合物が原料として
入手し易く特に好ましい。また、シラン化合物及びその
誘導体が、Si(OR74及びその誘導体であると、加
水分解・縮合速度が速く、より強固な骨格を形成した有
機無機複合微粒子が得られる点で好ましい。
【0058】上記有機複合無機微粒子の製造において、
有機ポリマーを単独又は金属化合物とともに加水分解・
縮合する際、加水分解・縮合の方法としては特に限定さ
れないが、反応を容易に行えるという理由から、溶液中
で行うのが好ましい。溶液とは、有機溶剤及び/又は水
を含む溶液であり、溶液の組成としては特に限定される
ものではない。
【0059】上記有機溶剤としては、例えば、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;酢酸メ
チル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、酢酸イ
ソブチル、酢酸エチレングリコールモノメチルエーテ
ル、酢酸エチレングリコールモノエチルエーテル、酢酸
エチレングリコールモノブチルエーテル、酢酸プロピレ
ングリコールモノメチルエーテル、酢酸プロピレングリ
コールモノエチルエーテル、酢酸プロピレングリコール
モノブチルエーテル等のエステル類;アセトン、メチル
エチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類;
テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチルエーテル、ジ
−n−ブチルエーテル等のエーテル類;メタノール、エ
タノール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、
エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエ
ーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチ
レングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコ
ール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロ
ピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリ
コールモノブチルエーテル等のアルコール類;塩化メチ
レン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類等が挙げ
られ、1種又は2種以上を用いることができる。これら
の中でも、水と溶解可能なアルコール類、ケトン類、エ
ーテル類を必須として用いることが好ましい。
【0060】上記有機ポリマー単独又は有機ポリマーと
金属化合物の加水分解・縮合は無触媒で行うことができ
るが、酸性触媒又は塩基性触媒の1種又は2種以上を用
いることができる。酸性触媒としては、例えば、塩酸、
硫酸、硝酸、燐酸等の無機酸類;酢酸、プロピオン酸、
シュウ酸、p−トルエンスルホン酸等の有機酸類;酸性
イオン交換樹脂等が挙げられる。塩基性触媒としては、
例えば、アンモニア;トリエチルアミン、トリプロピル
アミン等の有機アミン化合物;ナトリウムメトキシド、
ナトリウムエトキシド、カリウムメトキシド、カリウム
エトキシド、カリウム−t−ブトキシド、水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属化合物;塩基性
イオン交換樹脂等が挙げられる。これらの中でも、塩基
性触媒を用いると、加水分解・縮合によって得られる無
機成分が、より強固な骨格を形成するため、好ましい。
触媒の使用方法としては特に限定されず、例えば、あら
かじめ水、有機溶剤、有機ポリマー、金属化合物に混合
して使用することができる。
【0061】上記加水分解・縮合の際の原料組成として
は特に限定されず、例えば、有機ポリマー、金属化合
物、有機溶剤、触媒及び水等よりなる原料組成物全量に
対して、有機ポリマーの量は、0.1〜80重量%が好
ましく、0.5〜30重量%がより好ましい。金属化合
物の量は、0〜80重量%が好ましく、0〜50重量%
がより好ましい。有機溶剤の量は、0〜99.9重量%
が好ましく、20〜99重量%がより好ましい。触媒の
量は、0〜20重量%が好ましく、0〜10重量%がよ
り好ましい。
【0062】上記加水分解・縮合に用いる水の量として
は、有機ポリマー単独又は有機ポリマーと金属化合物
が、加水分解・縮合によって粒子化する量であれば特に
限定されるものではないが、加水分解・縮合をより充分
に行い、粒子の骨格をより強固にするには、使用する水
の量は多ければ多いほどよい。具体的には、加水分解・
縮合する加水分解性基に対する水のモル比が、0.1以
上であることが好ましく、より好ましくは、0.5以
上、更に好ましくは、1以上の条件で加水分解・縮合を
行うことである。
【0063】上記加水分解・縮合の操作方法としては特
に限定されず、例えば、有機ポリマー又はその溶液を、
また、金属化合物も用いる場合は、金属化合物又はその
溶液を、水を含む溶液に添加し、反応温度が0〜100
℃で、好ましくは0〜70℃の範囲で、5分間〜100
時間攪拌することによって行われる。この際、有機ポリ
マー又はその溶液、金属化合物やその溶液を混合して、
又は、それぞれ別々に、一括、分割、連続等の任意の添
加方法で反応できる。また、添加を逆にして、水を含む
溶液を、有機ポリマー又はその溶液や金属化合物又はそ
の溶液中に添加してもよい。
【0064】上記加水分解・縮合の方法としては、より
狭い(シャープな)粒子径分布を有する有機無機複合微
粒子を製造できる点で、以下の方法が好ましい。すなわ
ち、反応容器中に下記原料液(A)及び原料液(B)
を、個別にかつ同時に供給して加水分解・縮合を行う方
法が好適に適用される。
【0065】原料液(A): 有機ポリマー又は有機ポ
リマーと加水分解可能な金属化合物とを含む液 原料液(B): 水を必須成分とする液 また、反応容器中に原料液(A)及び原料液(B)とと
もに、個別にかつ同時に、下記原料液(C)を供給する
方法も好ましい。
【0066】原料液(C): 加水分解可能な金属化合
物を含む液 また、原料液(A)中に少なくとも1種の加水分解可能
な金属化合物を含有させておいて上記の加水分解・縮合
する方法も好ましい。このような方法で加水分解・縮合
を行うと、加水分解・縮合に伴う有機無機複合微粒子の
析出過程をより制御しやすくなり、よりシャープな粒子
径分布を有する有機無機複合微粒子が得られる。
【0067】上記方法において、原料液(A)〜原料液
(C)の、反応容器中への個別の供給とは、各原料液が
反応容器中に供給される以前に、各原料液が混合するこ
となく供給が行われることである。また、原料液(A)
〜原料液(C)の、反応容器中への同時の供給とは、下
記の式で定義される任意の時間tにおける原料液(A)
及び原料液(C)の原料液(B)に対する供給比Xa
cが、好ましくは0.1〜10で、より好ましくは
0.3〜3で、特に好ましくは0.5〜2で供給される
ことである。
【0068】Xa=(a/A)/(c/C) Xc=(b/B)/( b/B) 上記式中、Aは、原料液(A)の全量を表し、Bは、原
料液(B)の全量を表し、Cは、原料液(C)の全量を
表す。aは、任意の時間tにおいて、既に供給された原
料液(A)の量を表し、bは、任意の時間tにおいて、
既に供給された原料液(B)の量を表し、cは、任意の
時間tにおいて、既に供給された原料液(C)の量を表
す。
【0069】上記加水分解・縮合の反応終了後、得られ
た有機無機複合微粒子を反応混合物から単離する方法と
しては特に限定されず、常法により行うことができ、例
えば、溶媒の留去、遠心分離、再沈、限外ろ過等により
単離、精製することができる。上記製造方法で得られた
有機無機複合微粒子は、そのまま添加してもよく、分散
体として添加してもよい。有機無機複合微粒子の分散体
は、有機無機複合微粒子を種々の溶媒に分散させること
により得ることができる。
【0070】上記有機無機複合微粒子を分散させる溶媒
としては、有機無機複合微粒子中の有機鎖が溶解する有
機溶剤又は水を用いることが好ましい。例えば、上記し
た有機溶剤の中でも、エステル類、アルコール類、ケト
ン類及び芳香族炭化水素類からなる群より選ばれる少な
くとも1種の有機溶剤及び/又は水が好ましく、このよ
うな溶媒に有機無機複合微粒子が分散した分散体は長期
間保存安定性が良く、更に種々の有機媒体への分散安定
性が良好である。
【0071】上記有機無機複合微粒子の平均粒径として
は、本発明の作用効果を奏する限り特に限定されるもの
ではないが、例えば、10nm〜1μmであることが好
ましい。1μmを超えると、水性硬化性樹脂組成物から
なる被膜外観の低下、強度の低下等が生じるおそれがあ
る。
【0072】上記有機無機複合微粒子の使用量として
は、有機無機複合微粒子の種類等により適宜設定するこ
とになるが、例えば、カルボキシル基含有水性樹脂10
0重量部に対して、1〜30重量部となるようにするこ
とが好ましい。1重量部未満であると、強度や耐熱性が
充分得られないおそれがあり、30重量部を超えると、
被膜外観の低下、強度の低下、耐水性の低下等が生じる
おそれがある。より好ましくは、5〜20重量部であ
る。
【0073】本発明におけるトリアルコキシシラン化合
物を必須に含むアルコキシシラン化合物分散体とは、ト
リアルコキシシラン化合物を必須に含むアルコキシシラ
ン化合物が媒体中に分散されたものである。好ましい形
態としては、水性媒体中に分散された形態であり、より
好ましくは、乳化分散された形態である。このようなア
ルコキシシラン化合物分散体の好ましい製造方法として
は、例えば、水と乳化剤とを含む混合液を攪拌しなが
ら、この混合液に、アルコキシシラン化合物と乳化剤と
を含む混合液を徐々に添加、混合して乳化、分散を行う
方法等が挙げられる。
【0074】上記アルコキシシラン化合物分散体に含ま
れるアルコキシシラン化合物は、1種であってもよく、
2種以上であってもよいが、トリアルコキシシラン化合
物を必須として含むことになる。トリアルコキシシラン
化合物としては、例えば、ヘキシルトリエトキシシラ
ン、ヘキシルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシ
シラン、メチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシ
プロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリ
メトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシ
シラン、3−(2−アミノエチルアミノプロピル)トリ
メトキシシラン、n−オクチルトリエトキシシラン、フ
ェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラ
ン等が挙げられる。トリアルコキシシラン化合物以外の
アルコキシシラン化合物としては、例えば、テトラメト
キシシラン、テトラエトキシシラン、テトライソプロポ
キシシラン、テトラブトキシシラン、ジメトキシジメチ
ルシラン、ジメトキシジエトキシシラン、ジメチルジエ
トキシシラン等が挙げられる。
【0075】上記アルコキシシラン化合物分散体の製造
に用いられる乳化剤としては、イオン性乳化剤、ノニオ
ン性乳化剤等が挙げられる。上記ノニオン性乳化剤とし
ては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル
類、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル類、ソ
ルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビ
タン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビトー
ル脂肪酸エステル類、グリセリン脂肪酸エステル類、ポ
リオキシエチレン脂肪酸エステル類、ジメチルシロキサ
ンの側鎖や末端をポリアルキレンオキサイドで変性した
ジメチルシロキサン共重合体類、セルロース類が挙げら
れる。
【0076】上記イオン性乳化剤は、通常アニオン性乳
化剤とカチオン性乳化剤の2種類に分けられる。アニオ
ン性乳化剤としては、例えば、アルキルベンゼンスルホ
ン酸塩類、高級アルコール硫酸エステル類、ポリオキシ
エチレンアルキルエーテル硫酸エステル類、ポリオキシ
エチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル類、ア
ルキルナフチル酸塩類等が挙げられる。カチオン性乳化
剤としては、例えば、アルキルアミン塩類、第4級アン
モニウム塩類等が挙げられる。なお、カチオン性乳化剤
は、有機ケイ素成分の加水分解・重縮合が進行し易いの
で、通常は、イオン性乳化剤としてカチオン性乳化剤で
はなく、アニオン性乳化剤を用いるのが好ましい。中で
も、上記の好ましい製造方法においては、例えば、ポリ
オキシエチレンノニルフェニルエーテル硫酸アンモニウ
ム塩等が好適であり、また、アルコキシシラン化合物を
含む乳化剤としては、例えば、ポリオキシエチレンジエ
トキシメチルシリルプロピルグリシジルノニルフェニル
エーテル等が好適である。
【0077】上記アルコキシシラン化合物分散体の使用
量としては、例えば、カルボキシル基含有水性樹脂10
0重量部に対して、トリアルコキシシラン化合物を必須
に含むアルコキシシラン化合物が1〜30重量部となる
ようにすることが好ましい。1重量部未満であると、密
着性、耐水性、強度、耐熱性、難燃性の効果が得られな
いおそれがあり、30重量部を超えると、水性硬化性樹
脂組成物の安定性が低下するおそれがある。より好まし
くは、5〜20重量部である。
【0078】本発明の水性硬化性樹脂組成物には、上述
した必須成分以外に、必要に応じてカップリング剤、硬
化促進剤等を適量添加することができる。本発明の水性
硬化性樹脂組成物にはまた、本発明の作用効果を奏する
限り、必要に応じて、溶剤、可塑剤、無機又は有機の充
填剤、着色顔料、染料、増粘剤、分散剤、湿潤剤、消泡
剤、防腐防カビ剤、防錆剤等を適宜添加してもよい。
【0079】本発明の水性硬化性樹脂組成物における固
形分濃度としては特に限定されず、例えば、水性硬化性
樹脂組成物100重量%に対して、固形分が5〜60重
量%となるようにすることが好ましい。
【0080】本発明の水性硬化性樹脂組成物を製造する
方法としては特に限定されず、例えば、カルボキシル基
含有水性樹脂の水溶液、水希釈液又は水分散液に、オキ
サゾリン系樹脂、有機無機複合微粒子及び/又はアルコ
キシシラン化合物分散体、並びに、必要に応じて添加さ
れるその他の成分を適宜添加、混合することにより行う
ことができる。
【0081】本発明の水性硬化性樹脂組成物を基材に塗
布する場合には、例えば、ロールコーター、スプレー、
浸漬、刷毛塗り等の方法により行うことができる。硬化
条件としては特に限定されず、例えば、室温で硬化を行
うことができるが、80〜250℃で1〜120分間程
度加熱することが好ましい。特に120〜240℃が好
ましい。
【0082】本発明の水性硬化性樹脂組成物は、作業性
や安全性等に優れると共に、耐水性や耐熱性等において
優れた基本性能を与えることができるものである。本発
明の水性硬化性樹脂組成物の用途としては特に限定され
ず、例えば、自動車、建築物、(無機、金属等)建材、
金属、プラスチック、ガラス、木工、各種(金属、無
機、ガラス、合成高分子等)繊維等の塗料、表面処理
剤、コーティング剤、収束剤や処理剤等を含むバインダ
ー、粘接着剤、シーリング剤、フィルム、成型品、注型
品等に好適に適用することができる。
【0083】
【実施例】以下に実施例を揚げて本発明を更に詳細に説
明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるも
のではない。なお、特に断りのない限り、「部」は、
「重量部」を意味するものとする。
【0084】実施例1 (カルボキシル基含有エポキシエマルションの合成)攪
拌機、還流冷却機、滴下ロート、温度計及び窒素吹き込
み管を備えた反応機に、ブチルセロソルブ33部を仕込
み、窒素置換を行い、105℃に昇温後、モノ(2−メ
タクリロイルオキシエチル)アシッドフォスフェート
(ライトエステルPM、共栄社化学社製)10部、メチ
ルメタクリレート(MMA)20部、ブチルアクリレー
ト20部、スチレン(St)20部、メタクリル酸20
部、ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)10
部及び2,2′−アゾビスイソブチロニトリル(AIB
N)2部の混合液を2時間かけて滴下した。その後10
5℃で2時間保持を行い、カルボキシル基含有アクリル
樹脂を得た。次いで、予め調製していたエポキシ樹脂の
ブチルセロソルブ溶液(エピコート♯1009、油化シ
ェルエポキシ社製、75重量%ブチルセロソルブ溶液)
133部を加え、120℃で、グラフト反応を行い、冷
却を行った後、トリエチルアミン12部を添加し、強攪
拌化に脱イオン水388部を30分滴下し、不揮発分3
0.0%、pH8.8のカルボキシル基含有エポキシエ
マルション(A−1)を得た。
【0085】合成例1 (有機無機複合微粒子の合成)攪拌機、還流冷却機、滴
下ロート、温度計及び窒素吹き込み管を備えた反応機
に、テトラメトキシシラン144.5g、γ−メタクリ
ロキシプロピルトリメトキシシラン23.6g、水19
g、メタノール30g、アンバーリスト15(ロームア
ンドハースジャパン社製の陽イオン交換樹脂)5gを入
れ、65℃で2時間攪拌し、反応させた。反応混合物を
室温まで冷却した後、冷却管にかえて、蒸留塔、これに
接続させた冷却管及び流出口を設け、1.96kPaの
圧力の減圧下、90℃の温度で、メタノールが流出しな
くなるまで保持し、反応を更に進行させた。その後、室
温まで冷却した後、アンバーリスト15を濾別し、数平
均分子量が1800の重合性ポリシロキサン(B−1)
を得た。
【0086】次に、攪拌機、還流冷却管、滴下ロート、
温度計及び窒素吹き込み管を備えた反応機に、有機溶剤
としてトルエン200gを入れ、窒素ガスを導入し、フ
ラスコ内温を110℃まで昇温した。次いで、先に合成
したB−1を20g、MMA30g、シクロヘキシルメ
タアクリレート60g、HEMA30g、アクリル酸
(AA)60g及びAIBN6gを混合した溶液を2時
間滴下した。更に2時間保持を行い、不揮発分49.5
%、数平均分子量が12000の有機ポリマートルエン
溶液(C−1)を得た。
【0087】攪拌機、2つの滴下口、温度計を備えたフ
ラスコに、酢酸ブチル200g、メタノール50gを入
れておき、内温を20℃に調整した。次にフラスコ内を
攪拌し、有機ポリマー(C−1)20g、テトラメトキ
シシラン30g、酢酸ブチルの混合液と25%アンモニ
ア水20g、メタノール20gの混合液をそれぞれ1時
間で滴下した。更に2時間熟成を行い、溶剤系有機無機
複合微粒子(D−1)を得た。
【0088】更に攪拌機、温度計、冷却管及び流出口が
接続した蒸留塔を備えたフラスコに溶剤系有機無機複合
微粒子(D−1)250g、水100gを入れ、1.4
7Paの圧力下でフラスコ内温を100℃まで昇温し、
アンモニア、メタノール、イソプロピルアルコール、水
を固形分濃度が30%となるまで留去し、水分散有機無
機複合微粒子(D−2)を得た。不揮発分30.0%、
粒子中の有機含有量38.6g、平均粒子形57mm、
変動係数17.4%であった。
【0089】カルボキシル基含有エポキシエマルション
(A−1)50g、水分散有機無機複合微粒子(D−
2)20g、水溶性オキサゾリン樹脂(エポクロスWS
−500、日本触媒社製)5gを混合し、水性硬化性樹
脂組成物を得た。
【0090】リン酸亜鉛処理鋼板に、この水性硬化性樹
脂組成物をドライで20ミクロンになるようにバーコー
ダーで塗装を行い、170℃で30分、硬化を行い、評
価を行った。結果を表1に示す。
【0091】実施例2 (トリアルコキシシラン化合物含有分散体の製造例)水
70gにオキシエチレンの繰り返し単位数22であるポ
リオキシエチレンノニルフェニルエーテル硫酸アンモニ
ウム塩(HLB45.8)0.075gを溶解した混合
液をホモミキサーを用いて高速攪拌しながら、この混合
液に、ヘキシルトリエトキシシラン30gにポリオキシ
エチレンジエトキシメチルシリルプロピルグリシジルノ
ニルフェニルエーテル(HLB9.7)0.125gを
溶解した混合液を徐々に添加、混合して乳化、分散を行
い、30分高速攪拌を続けてトリアルコキシシラン化合
物含有分散体(E−1)を得た。平均粒子径は、1.9
μmであった。
【0092】実施例1で合成したカルボキシル基含有エ
ポキシエマルション(A−1)50gと上記トリアルコ
キシシラン化合物含有分散体(E−1)20g及び水溶
性オキサゾリン樹脂(エポクロスWS−500、日本触
媒社製)5gを混合し、水性硬化性樹脂組成物を得た。
リン酸亜鉛処理鋼板に、この水性硬化性樹脂組成物をド
ライで20ミクロンになるようにバーコーダーで塗装を
行い、170℃で30分、硬化を行い、評価を行った。
結果を表1に示す。
【0093】実施例3 実施例1で合成したカルボキシル基含有エポキシエマル
ション(A−1)50gと水分散有機無機複合微粒子
(D−2)20gと上記トリアルコキシシラン化合物含
有分散体(E−1)20g、水溶性オキサゾリン樹脂
(エポクロスWS−500、日本触媒社製)5g及びジ
アミノシランカップリング剤0.2gを混合し、水性硬
化性樹脂組成物を得た。リン酸亜鉛処理鋼板に、この水
性硬化性樹脂組成物をドライで20ミクロンになるよう
にバーコーダーで塗装を行い、170℃で30分、硬化
を行い、評価を行った。結果を表1に示す。
【0094】実施例4 攪拌機、還流冷却機、滴下ロート、温度計及び窒素吹き
込み管を備えた反応機に、ブチルセロソルブ33部を仕
込み、窒素置換を行い、105℃に昇温後、スチレン1
0部、メチルメタクリレート20部、ブチルアクリレー
ト20部、スチレン20部、メタクリル酸20部、ヒド
ロキシエチルメタクリレート10部及び2,2′−アゾ
ビスイソブチロニトリル(AIBN)2部の混合液を2
時間かけて滴下した。その後105℃で2時間保持を行
い、カルボキシル基含有アクリル樹脂を得た。ついで、
予め調整していたエポキシ樹脂のブチルセロソルブ溶液
(エピコート#1009、油化シェルエポキシ社製、7
5重量%ブチルセロソルブ溶液)133部を加え、ジメ
チルエタノールアミン13部を添加し、105℃、2時
間グラフト反応を行い、強攪拌下に脱イオン水388部
を30分で滴下し、不揮発分29.8%、pH8.5の
カルボキシル基含有エポキシエマルション(A−2)を
得た。
【0095】カルボキシル基含有エポキシエマルション
(A−2)を実施例1のA−1の代わりに使用した以外
は実施例1と同様に、水性硬化性樹脂組成物を得た。リ
ン酸亜鉛処理鋼板に、この水性硬化性樹脂組成物をドラ
イで20ミクロンになるようにバーコーダーで塗装を行
い、170℃で30分、硬化を行い、評価を行った。結
果を表1に示す。
【0096】実施例5 実施例1で作製した水性硬化性樹脂組成物に更に硬化剤
として水分散ブロックイソシアネート樹脂(タケネート
WB−720、武田薬品工業社製)を10g添加して、
水性硬化性樹脂組成物を得た。リン酸亜鉛処理鋼板に、
この水性硬化性樹脂組成物をドライで20ミクロンにな
るようにバーコーダーで塗装を行い、170℃で30
分、硬化を行い、評価を行った。結果を表1に示す。
【0097】実施例6 攪拌機、還流冷却機、滴下ロート、温度計及び窒素吹き
込み管を備えた反応機に、プロピレングリコールモノメ
チルエーテル33部を仕込み、窒素置換を行い、105
℃に昇温後、メチルメタクリレート15部、ブチルアク
リレート20部、シクロヘキシルメタクリレート30
部、メタクリル酸20部、4−ヒドロキシブチルメタク
リレート10部、4−(メタ)アクリロイルオキシ−
1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン5部及び
2,2′−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)4
部の混合液を2時間かけて滴下した。その後105℃で
2時間保持を行い、カルボキシル基含有アクリル樹脂を
得た。ついで、予め調整していたエポキシ樹脂のブチル
セロソルブ溶液(エポトートYD−5100、東都化成
社製、75重量%ブチルセロソルブ溶液)133部を加
え、ジメチルエタノールアミン13部を添加し、105
℃、30分間グラフト反応を行い、強攪拌下に脱イオン
水388部を30分で滴下し、不揮発分29.8%、p
H8.5のカルボキシル基含有エポキシエマルション
(A−3)を得た。
【0098】カルボキシル基含有エポキシエマルション
(A−3)を実施例1のA−1の代わりに使用した以外
は実施例1と同様に、水性硬化性樹脂組成物を得た。リ
ン酸亜鉛処理鋼板に、この水性硬化性樹脂組成物をドラ
イで20ミクロンになるようにバーコーダーで塗装を行
い、170℃で30分、硬化を行い、評価を行った。結
果を表2に示す。
【0099】実施例7 アクリルエマルション(ユーダブルE−11、不揮発分
50%、pH8.8、日本触媒社製)50g、水分散有
機無機複合微粒子(D−2)20g及び水溶性オキサゾ
リン樹脂(エポクロスWS−500、日本触媒社製)3
gを混合し、水性硬化性樹脂組成物を得た。リン酸亜鉛
処理鋼板に、この水性硬化性樹脂組成物をドライで20
ミクロンになるようにバーコーダーで塗装を行い、17
0℃で30分、硬化を行い、評価を行った。結果を表2
に示す。
【0100】実施例8 ウレタンエマルション(スーパーフレックス150、不
揮発分30%、pH8.8、平均粒子径約70nm、第
一工業製薬社製)50g、水分散有機無機複合微粒子
(D−2)20g、水溶性オキサゾリン樹脂(エポクロ
スWS−500、日本触媒社製)2g及びジアミノシラ
ンカップリング剤0.2gを混合し、水性硬化性樹脂組
成物を得た。リン酸亜鉛処理鋼板に、この水性硬化性樹
脂組成物をドライで5ミクロンになるようにバーコーダ
ーで塗装を行い、200℃で5分、硬化を行い、評価を
行った。結果を表2に示す。
【0101】比較例1 実施例1の水分散有機無機複合微粒子(D−2)を使用
しない以外は実施例1と同様に、水性硬化性樹脂組成物
を得た。リン酸亜鉛処理鋼板に、この水性硬化性樹脂組
成物をドライで20ミクロンになるようにバーコーダー
で塗装を行い、170℃で30分、硬化を行い、評価を
行った。結果を表1に示す。
【0102】比較例2 実施例1の水溶性オキサゾリン樹脂(エポクロスWS−
500、日本触媒社製)5gの代わりに、水溶性メラミ
ン樹脂(サイメル303、三井サイテック社製)を使用
した以外は実施例1と同様に、水性硬化性樹脂組成物を
得た。リン酸亜鉛処理鋼板に、この水性硬化性樹脂組成
物をドライで20ミクロンになるようにバーコーダーで
塗装を行い、170℃で30分、硬化を行い、評価を行
った。結果を表2に示す。
【0103】
【表1】
【0104】
【表2】
【0105】
【発明の効果】本発明の水性硬化性樹脂組成物は、上述
のような構成からなり、作業性や安全性等に優れると共
に、耐水性や耐熱性等において優れた基本性能を与える
ことができるものであり、塗料、表面処理剤、コーティ
ング剤、接着剤、シーリング剤等に好適に適用すること
ができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09K 3/10 C09K 3/10 Z Fターム(参考) 4H017 AA04 AB01 AB02 AB03 AB07 AB08 AB15 AC03 AC05 AC17 4J002 BJ002 CC134 CC164 CC184 CC194 CD201 CP033 ER006 FA083 FB263 FD142 FD144 FD146 GH01 GH02 GJ01 GJ02 HA07 4J036 CD03 DA05 DA06 DC27 FB01 FB09 JA01 JA06 KA04

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カルボキシル基含有水性樹脂と、オキサ
    ゾリン系樹脂と、有機無機複合微粒子及び/又はトリア
    ルコキシシラン化合物を必須に含むアルコキシシラン化
    合物含有分散体とを含むことを特徴とする水性硬化性樹
    脂組成物。
  2. 【請求項2】 前記カルボキシル基含有水性樹脂は、エ
    ポキシ樹脂であることを特徴とする請求項1記載の水性
    硬化性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 前記有機無機複合微粒子は、有機部に水
    酸基及び/又はカルボキシル基を有するものであること
    を特徴とする請求項1又は2記載の水性硬化性樹脂組成
    物。
  4. 【請求項4】 更に、アミノ樹脂及び/又はポリイソシ
    アネート化合物を含むことを特徴とする請求項1、2又
    は3記載の水性硬化性樹脂組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN114507417A (zh) * 2021-12-28 2022-05-17 浙江豪邦化工有限公司 一种改性环氧树脂及其使用方法

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