JP2003117749A - 工作機械のワーク位置決め装置 - Google Patents

工作機械のワーク位置決め装置

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JP2003117749A JP2001312512A JP2001312512A JP2003117749A JP 2003117749 A JP2003117749 A JP 2003117749A JP 2001312512 A JP2001312512 A JP 2001312512A JP 2001312512 A JP2001312512 A JP 2001312512A JP 2003117749 A JP2003117749 A JP 2003117749A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の仕様のワークを共通のワークベースに
位置決めクランプするにあたり、各仕様ごとに交換する
必要のある専用治具の構造を簡素化する。 【解決手段】 各仕様のワークWをワークベース8に位
置決めクランプするにあたり、その都度、各仕様専用の
カセット治具10とドリフト治具21とを併用する。カ
セット治具10の治具プレート15は各仕様を通して共
通形状とするも、シートパッド19およびロケートピン
20の配置は各仕様独自のものとする。ドリフト治具2
1は、ワークベース8に設けられたクランパー11を各
仕様のものに共通して使用するために、クランプ位置の
高さを一定にするために使用される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マシニングセンタ
に代表されるような工作機械のワーク位置決め装置に関
し、特に仕様が異なる複数種類のワークを同一工作機械
にて加工するにあたり、各仕様ごとに相違する治具を手
作業による段取り替えによって併用しながら各仕様のワ
ークを共通のワークベースに位置決めクランプするよう
にしたワーク位置決め装置に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】自動車用
エンジンのシリンダヘッドのように外観形状がほとんど
同一であっても細部の構造が微妙に相違する複数仕様の
ワークをマシニングセンタ等の共通のの工作機械にて加
工する場合、その仕様の相違のために位置決め基準位置
やクランプ位置が少しずつ異なるために、予め各仕様ご
とに設定した位置決め治具を用いてワークベースにワー
クを位置決め固定することが有効であるとされている。
特にマシニングセンタのように加工自由度が大きい工作
機械とチルト回転による割り出し機能を備えたワークベ
ースとを組み合わせて使用するような場合にはその傾向
が一層顕著となる。
【0003】しかしながら、位置決め治具には少なくと
もロケート機能やクランプ機能およびリフト機能が必要
不可欠であることから治具全体が複雑且つ大がかりなも
のとならざるを得ず、このような位置決め治具を各仕様
ごとに用意したのでは設備費の著しい高騰を招くだけで
なく、治具交換装置が必要となり好ましくない。特に、
ワークのセットを作業者の手作業にて行うことを前提と
した場合には、ワークの仕様ごとに交換することになる
位置決め治具もまた作業者が取り扱いやすいものである
ことが望ましい。
【0004】本発明はこのような課題に着目してなされ
たもので、特にワークの搬出入や各仕様ごとの治具の交
換(段取り替え)を作業者の手作業にて行うことを前提
としつつも、ワークのクランプ機能は全ての仕様のワー
クに共通して使用できるようにする一方で、ワークの仕
様ごとに交換することになる治具は作業者が取り扱い容
易なようにきわめて簡素な構造とした装置を提供しよう
とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、仕様が異なる複数種類のワークのうちいずれか一つ
をワークベースに位置決めクランプして共通の工作機械
にて機械加工を施すにあたり、ワークベースに対する位
置決め基準部がワークの仕様の違いにかかわらず共通化
されていて且つワークに対する位置決め基準部がワーク
の仕様ごとに相違するように設定された特定の仕様のカ
セット治具を上記ワークベースに着脱可能に位置決め固
定し、このカセット治具を基準として該当する仕様のワ
ークを位置決めするとともに、ワークにはそのワークの
仕様の違いにかかわらずクランプ部位を共通化させるた
めのドリフト治具を着脱可能に装着し、このドリフト治
具をクランプ部位として、ワークベースに設けられたク
ランプ機構にてワークをワークベースにクランプするよ
うにしたことを特徴としている。
【0006】したがって、この請求項1に記載の発明で
は、ワークの仕様ごとに設定したカセット治具を併用す
ることでワークベースに対するワークの位置決めがなさ
れ、同時にドリフト治具を併用することでワークの仕様
の違いにかかわらず共通のクランプ機構をもってワーク
がワークベースにクランプされる。これにより、各仕様
ごとのカセット治具にクランプ機構を付帯させる必要が
なくなる。
【0007】請求項2に記載の発明は、請求項1の記載
を前提として、ワークベースに隣接してワーク搬送用の
コンベヤが配置されているとともに、ワークベースには
カセット治具に対してワークを昇降させるためのワーク
リフタが設けられている。そして、このワークリフタ
は、ワークベース側に設けられたリフトシリンダ等の昇
降駆動手段と、カセット治具のうちワークよりも下方位
置に昇降可能に案内支持されているとともに上記昇降駆
動手段によって昇降駆動され、ワークベースと上記コン
ベヤとの間でのワークの搬出入に際してそのワーク送給
路として機能するべくコンベヤ側に向かって延びている
ワーク用レールとを備えていて、上記ワーク用レールが
上昇した状態ではその高さ位置が上記コンベヤの搬送レ
ベルと同一高さとなるように設定されていることを特徴
としている。
【0008】したがって、この請求項2に記載の発明で
は、ワークベースとワーク搬送用のコンベヤとの間での
ワークの搬出入に際しては、ワークリフタを上昇駆動さ
せておくことにより少なくともコンベヤの搬送レベルと
ワーク用レールとは同一高さ位置となる。そして、例え
ばワーク搬入時には、作業者はコンベヤ上のワークをワ
ーク用レール上にて滑らせるようにしてカセット治具上
まで搬入し、その状態で上記ワークリフタを下降動作さ
せればワークはワーク用レールとともに所定量だけ下降
して、そのカセット治具に対して自律的に位置決めされ
ることになる。また、ワーク搬出時には上記手順とは逆
の手順による。
【0009】請求項3に記載の発明は、請求項2の記載
を前提として、ワークベースには、カセット治具の交換
に際してワークベース上のカセット治具をコンベヤの搬
送レベルと同一の高さ位置まで押し上げる治具リフタが
設けられていることを特徴としている。
【0010】ここで、ワークベースとコンベヤとの間で
のワークの搬出入の場合と同様に、ワークベースとコン
ベヤとの間でのカセット治具の搬出入に備えてカセット
治具の送給路として機能するレールをワークベース側に
設けておくのが望ましい。
【0011】したがって、この請求項3に記載の発明で
は、ワークの搬出入の場合と同様にしてワークベースと
コンベヤとの間でカセット治具の搬出入が容易に行われ
る。
【0012】請求項4に記載の発明は、請求項3の記載
を前提として、ワークベースは、治具フレームに対し水
平な軸を回転中心として回転可能で且つ任意の回転位置
に割り出し可能に支持されたチルト式のものとなってい
て、上記ワークリフタの昇降駆動手段および治具リフタ
は治具フレーム側に配置されていることを特徴としてい
る。
【0013】したがって、この請求項4に記載の発明で
は、可動式のワークベースにはクランプシリンダ等のア
クチュエータを含むクランプ機構だけが付帯しているこ
とになり、このクランプ機構をもって仕様の違いにかか
わらず各仕様のワークが確実にクランプされることにな
る。
【0014】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、各仕様
ごとに設定したカセット治具とともにドリフト治具を併
用して、ワークの仕様の違いにかかわらずクランプ部位
を共通化したことにより、各カセット治具にクランプ機
構を付帯させる必要がないだけでなく、ワークベースに
設けたクランプ機構を全てのワークのクランプに共通し
て使用することができ、各仕様ごとのカセット治具の構
造を簡素化できるとともに、設備費の低減化に寄与でき
る。
【0015】請求項2に記載の発明によれば、ワークリ
フタの昇降駆動手段を共通のワークベース側に設ける一
方で、その昇降駆動手段によって昇降駆動されるワーク
用レールをカセット治具側に昇降可能に案内支持させた
ことにより、昇降駆動手段は各仕様のワークに共通して
使用されることになるので、各仕様ごとのカセット治具
にその昇降駆動手段を付帯させる必要がなくなり、カセ
ット治具の一層の簡素化を図ることができるほか、ワー
ク用レールがワーク送給路として機能することにより、
ワークベースとコンベヤとの間でのワークの搬出入をよ
りスムーズに行える利点がある。
【0016】請求項3に記載の発明によれば、カセット
治具の交換に際してそのカセット治具をコンベヤの搬送
レベルまで押し上げる治具リフタを設けたため、請求項
2に記載の発明と同様の効果に加えて、ワークベースと
コンベヤとの間でのカセット治具の搬出入も容易に行え
る利点がある。
【0017】請求項4に記載の発明によれば、ワークベ
ースをチルト式のものとしたことにより、可動部分であ
るそのワークベースに付帯するのはクランプ機構だけと
なるため、可動部分に多くのアクチュエータを付帯させ
る必要がなく、そのワークベースの構造を一段と簡素化
できる利点がある。
【0018】
【発明の実施の形態】図1以下の図面は本発明の好まし
い実施の形態を示す図であって、マシニングセンタによ
るシリンダヘッド(以下、これをワークと称する)の加
工工程を示している。
【0019】図1〜3に示すように、主軸2との間での
自動工具交換機能を有する横型のマシニングセンタ1に
隣接してチルト式のワーク位置決め治具3が配置されて
いるとともに、そのワーク位置決め治具3の外側にワー
ク搬送用のローラコンベヤ4が配置されている。そし
て、図1のステップ5の上に作業者Mが立ち、ローラコ
ンベヤ4とワーク位置決め治具3との間でワークWの搬
出入を行うようになっている。すなわち、ローラコンベ
ヤ4を使って前工程から送られてきたワークWをワーク
位置決め治具3にセットしてマシニングセンタ1による
加工に供する一方、加工を終えたワークWをそのワーク
位置決め治具3からローラコンベヤ4側に取り出して次
工程に送り出すことになる。
【0020】ワーク位置決め治具3は、図4〜6に示す
ように、脚状の治具フレーム6にブラケット7を介して
略上向きコ字状をなすワークベース8を両持ち状態で軸
受支持させたものであって、サーボモータ等を主体とす
るチルト駆動手段9のはたらきにより水平なチルト中心
Cを回転中心として360°の任意の位置まで回転させ
ることが可能であり、同時にその任意の位置に割り出し
て位置決めすることができるようになっている。
【0021】ここで、本実施の形態では、後述するよう
にワークベース8を仕様が異なる複数種類のワークWに
共通して使用するために、各々のワークWを直接ワーク
ベース8に位置決めすることはせずに、各ワークWの仕
様に応じて予め用意されたカセット治具10を介してワ
ークWをワークベース8に位置決めするようになってい
る。同時に、ワークWのクランプに際しても共通のクラ
ンパー11にて各仕様のワークWに対応するために、後
述るように直接ワークWをクランプすることなく各ワー
クWの仕様ごとに予め用意されたドリフト治具21を介
してクランプするようになっている。
【0022】図7〜9には上記ワークベース8の詳細を
示す。なお、構造の理解を容易にするためにワークベー
ス8のみを取り出した状態を図10〜12に示す。これ
らの図7〜9および図10〜12に示すように、ワーク
ベース8にはクランプ機構として左右一対のクランパー
11が設けられているほか、中央部に窓部12が開口形
成された基準シート面8aには各ワークWの仕様ごとの
カセット治具10を位置決めするにあたってその位置決
め基準部となる複数の基準ブロック13と同じく複数の
偏心クランプナット14が設けられている。なお、各仕
様ごとのカセット治具10の母体となる矩形状の治具プ
レート15はその外形状およびサイズがワークWの仕様
の違いにかかわらず予め共通化されている。
【0023】上記クランパー11は、クランプシリンダ
16の伸縮作動に応じてクランプアーム17が90°程
度旋回しながら基準シート面8aに対し接近離間動作す
なわちクランプ,アンクランプ動作する公知の構造のも
のである。また、上記偏心クランプナット14は、相手
側のねじの回転操作によりその偏心量に応じて相対変位
して、六角形のいずれかの平坦面を当接面として上記カ
セット治具10を基準ブロック13に押し付けてクラン
プするものである。したがって、後述するようにいずれ
の仕様のカセット治具10であっても基準ブロック13
を位置決め基準部として基準シート面8a上の同一位置
に位置決めクランプされるようになっている。
【0024】図13,14には特定の仕様のカセット治
具の詳細を示す。なお、図13,14は構造の理解を容
易にするために図7〜9からカセット治具10のみを取
り出した状態を示している。図7〜9および図13,1
4に示すように、仕様の違いにかかわらず共通形状とさ
れた矩形状の治具プレート15の中央部にはワークベー
ス8と同様に窓部18が開口形成されているとともに、
その治具プレート15にはワーク着座面となる複数のシ
ートパッド19のほか同じく複数のロケートピン20が
固定されている。これらのシートパッド19およびロケ
ートピン20はいずれも当該カセット治具10上に位置
決めされることになるワークWの位置決め基準部として
機能するもので、各部の寸法L1〜L3はワークWの仕
様に応じて少しずつ異なっている。つまり、仕様が異な
るカセット治具10,10同士を比較した場合に、母体
となる治具プレート15の形状は共通であってもシート
パッド19やロケートピン20の配置はワークWの仕様
に応じて個々に異なっていることになる。そして、上記
シートパッド19やロケートピン20を基準としてカセ
ット治具10上に位置決めされたワークWは、図7〜9
および図10〜12に示すようにそのワークWに予め装
着されるドリフト治具21を介してクランパー11によ
りカセット治具10とともにワークベース8にクランプ
されるようになっている。なお、上記ドリフト治具21
については後述する。
【0025】また、カセット治具10の治具プレート1
5上には左右一対のワーク用レール22が配置されてい
る。これらのワーク用レール22は図5,6に示すよう
にワークベース8側からワーク搬送用のローラコンベヤ
4側に向かって延びており、後述するようにそのローラ
コンベヤ4とワークベース8との間でのワークWの搬出
入に際してワーク送給路として機能するようになってい
る。各ワーク用レール22は、図15に示すように治具
プレート15に固定されたホルダ23にブッシュ24と
ガイドロッド25とを介して所定ストロークαだけ昇降
可能に案内支持されていて、上記シートパッド19やロ
ケートピン20によってワークWが位置決めされた状態
ではそのワークWに接触しないように設定されている。
そして、これらのワーク用レール22は後述する昇降駆
動手段としてのリフトシリンダ34およびリフタテーブ
ル31とともにワークリフタ26を形成していて、加工
完了後に所定ストロークαだけリフトアップすることに
よりロケートピン20とワークWとの相互嵌合を解除し
つつカセット治具10からワークWを浮上させることが
できるようになっている。
【0026】なお、上記一対のワーク用レール22はワ
ークWの底面に接触してこれを支えるものであるが、図
7〜9に示すように治具ベース15には一対のワーク用
レール22とは別にワークWの側面に接触してこれを案
内する別のサイドレール27が設けられている。また、
上記ワーク用レール22と平行となるようにワークベー
ス8側にも左右一対の治具用レール28が形成されてお
り、この治具用レール28は後述するようにカセット治
具10の交換の際に使用される。
【0027】ここで、上記カセット治具10と併用され
るドリフト治具21について説明すると、図9,12に
示すようにこのドリフト治具21はいずれの仕様のもの
も左右一対のロケートピン部59,59をバー30にて
相互に連結して略コ字状もしくはU字状のものとして形
成したもので、ワークWの仕様の違いにかかわらず一つ
のワークWについて一対のドリフト治具21が使用され
る。そして、このドリフト治具21は図16に示すよう
に一対のロケートピン部59をワークW側のボルト穴等
に嵌合させることで位置決めするようになっており、例
えば図12に示すようにワークWの仕様に応じて各部の
寸法L4,L5等が微妙に異なっていたとしても、クラ
ンプに必要な寸法LがワークWの仕様にかかわらず一定
の値のものにする機能を有している。これにより、ワー
ク仕様ごとにそれ専用のカセット治具10およびドリフ
ト治具21を使用することを前提として、共通のクラン
パー11にていずれの仕様のワークWをも確実にクラン
プすることができるようになっている。
【0028】図7,8および図10に示すように、上記
ワークベース8の基準シート面8aのうちカセット治具
10の左右両端部に相当する位置には左右一対のプッシ
ュロッド29が設けられている。このプッシュロッド2
9はワークベース8に対し上下動可能に支持されている
ものの、基準シート面8a上にカセット治具10が位置
している状態ではその上端が基準シート面8aよりも突
出しないように圧縮コイルスプリング30にて下方に付
勢されている。
【0029】一方、図4〜6および図7に示すように、
上記ワークベース8を支持している治具フレーム6側に
は、ワークベース8および各カセット治具10の窓部1
2,18を通して昇降可能なリフタテーブル31と、治
具リフタとして治具リフトシリンダ32が設けられてい
る。
【0030】リフタテーブル31は左右一対のガイドロ
ッド33にて案内されながらリフトシリンダ34の伸縮
動作に応じて昇降動作するようになっていて、先に述べ
たカセット治具10側の一対のワーク用レール22とと
もにワークリフタ26を形成している。したがって、図
15に示すように、少なくともカセット治具10上のワ
ークWがアンクランプ状態にあるとき、ワークベース8
および各カセット治具10の各窓部12,18を通して
リフタテーブル31を上昇させることにより、リフタテ
ーブル31はワークWを直接リフトアップさせながら同
時に左右一対のワーク用レール22をストロークαだけ
リフトアップせるようになっている。
【0031】また、上記リフタテーブル31の両側に設
けられた左右一対の治具リフトシリンダ32は図7,1
0に示したワークベース8側のプッシュロッド29の位
置と一致していて、後述するように治具リフトシリンダ
32にてプッシュロッド29を突き上げることによりワ
ークベース8の基準シート面8aに対してカセット治具
10が所定量だけリフトアップされるようになってい
る。
【0032】次に、以上のように構成された設備におけ
るワーク搬出入の手順について説明する。
【0033】最初に、ワークベース8には特定の仕様の
カセット治具10が予め位置決めクランプされていて、
且つ一対のクランパー11がアンクランプ状態にあるも
のとすると、図1,2に示したように作業者Mはローラ
コンベヤ4上を送られてくる該当する仕様のワークWを
手作業にてカセット治具10上に搬入することになる。
なお、この時にはワークベース8の基準シート面8aが
水平となるような位置すなわち図4,6に示す状態とな
るようにワークベース8が割り出されて停止している。
【0034】このワークWの搬入に先立って、作業者M
は図9および図10〜12に示すようにワークWの所定
位置に該当する仕様の一対のドリフト治具21をセット
する。同時にこの段階では、ワークリフタ26を形成し
ているリフタテーブル31が図4,7に示す上昇限位置
Q1で停止しており、その結果として図6および図15
に示すようにカセット治具10のワーク用レール22は
所定ストロークαだけリフトアップされて、そのワーク
用レール22はローラコンベヤ4の搬送レベルと同一高
さ位置となっている。
【0035】作業者Mはローラコンベア4上のワークW
をワークベース8側に押し込み、そのワークWをカセッ
ト治具10の上に位置させる。すなわち、ワークWを図
7〜9に示したサイドレール27に沿わせながらワーク
送給路として機能する一対のワーク用レール22上にて
滑らせるようにして押し込むことで、そのワークWはス
ムーズにカセット治具10上に搬入され、最終的にはワ
ークWはリフタテーブル31と一対のワーク用レール2
2によって支えられることになる。
【0036】特定仕様のワークWがカセット治具10上
に搬入されたならば、リフタテーブル31を下降させ
る。このリフタテーブル31の下降に伴いワーク用レー
ル22も図15の所定ストロークαだけ下降することか
ら、ワークWはカセット治具10上のロケートピン20
に自律的に嵌合しながらそのロケートピン20によって
位置決めされて、最終的にはシートパッド19に着座し
た位置決め状態となる。この後、ワークベース8に付設
されている一対のクランパー11がクランプ動作して、
図9〜12に示すようにワークWに予めセットされてい
るドリフト治具21を介してワークWをカセット治具1
0とともにワークベース8に堅固にクランプする。
【0037】以上をもってワークベース8に対するワー
クWの位置決めクランプが完了し、ワークWはワーク位
置決め治具3自体のチルト機能によって適宜姿勢を変更
しながら図1〜3に示したマシニングセンタ1による切
削加工に供されることになる。なお、このような動作
は、ワークWの仕様が他の仕様のものであっても全く同
様である。
【0038】マシニングセンタ1による加工が終了する
と、ワークベース8は再び図4,6の状態となるように
割り出されて停止する。この時のワークベース8とロー
ラコンベヤ4との相対位置関係はワーク搬入時と全く同
様であり、したがってワーク搬入時とは全く逆の手順で
加工済みのワークWの搬出を行う。
【0039】このワーク搬出作業に先立って、一対のク
ランパー11をアンクランプ動作させた上で、リフタテ
ーブル31を上昇限位置まで上昇動作させる。これによ
り、先に述べたようにリフタテーブル31はカセット治
具10上の加工済みのワークWとともに一対のワーク用
レール22をリフトアップさせ、そのカセット治具10
上のロケートピン20とワークWとの嵌合を解除しなが
ら、ワーク用レール22の高さをローラコンベヤ4の搬
送レベルに揃えるかたちとなる。これにより、そのワー
ク用レール22上を滑らせるようにして加工済みのワー
クWをワークベース8からローラコンベヤ4側に引き出
せば容易にその搬出が行える。
【0040】ここで、次に加工すべきワークWの仕様が
その前の仕様のものと異なる場合には、その次のワーク
Wの搬入前にカセット治具10を該当する仕様のものと
交換する必要がある。
【0041】カセット治具10の交換は、上記のような
加工済みワークWの搬出後に行うものとし、現在ワーク
ベース8上に在席しているカセット治具10をクランプ
している偏心クランプナット14(図8参照)をアンク
ランプ状態とした上で、ワークリフタ26のリフタテー
ブル31を上昇限位置Q1まで上昇させ、さらに図4,
7に示した治具フレーム6側の治具リフトシリンダ32
を伸長動作させて、その上方に位置するワークベース8
側のプッシュロッド29を所定ストロークだけ突き上げ
る。その結果、カセット治具10は左右一対のワーク用
レール22とともにワークベース8から完全に浮上した
状態となり、図7,8に示すようにカセット治具10の
下面とリフタテーブル31の中央部上面、およびワーク
ベース8側の治具用レール28とがほぼ同一高さ位置と
なる。
【0042】この状態で、カセット治具10を一対のワ
ーク用レール22とともにリフタテーブル31上にて滑
らせるようにして引き出しながら、左右一対の治具用レ
ール28に乗り移らせることで、これらリフタテーブル
31や治具用レール28を使ってカセット治具10をロ
ーラコンベヤ4側にスムーズに引き出すことができる。
【0043】こうして、加工済みワークWのカセット治
具10を引き出し終えたならば、上記とは全く逆の手順
で次に加工すべきワークWの仕様に応じたカセット治具
10(一対のワーク用レール22を含む)をワークベー
ス8上に移載してクランプする。このカセット治具10
の交換が完了した段階では、治具リフトシリンダ32の
収縮動作によって一対のプッシュロッド29は下降して
はいても、ワークリフタ26側のリフタテーブル31は
なおも上昇限位置Q1にあり、先に述べたようにこのリ
フタテーブル31を有効に使って次に加工すべきワーク
Wをカセット治具10上に搬入して位置決めクランプ
し、以降は上記と同様の加工サイクルを繰り返すことに
なる。
【0044】このように本実施の形態によれば、マシニ
ングセンタ1での加工対象となるワークWの搬出入を手
作業にて行うにあたり、そのワークWの仕様に応じて治
具の一部を交換する必要がある場合に、各仕様ごとのド
リフト治具21およびカセット治具10として駆動源を
持たないきわめて簡易な構造のものとすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好ましい実施の形態として、マシニン
グセンタによるシリンダヘッドの加工工程の概略を示す
正面説明図。
【図2】図1の平面説明図。
【図3】同じく図1の左側面説明図。
【図4】図3に示すワーク位置決め治具の要部拡大説明
図。
【図5】図4の平面説明図。
【図6】図4の右側面説明図。
【図7】図4におけるワークベース部の拡大説明図。
【図8】図7の平面説明図。
【図9】図7の垂直断面説明図。
【図10】図7の構造を模式化した構成説明図。
【図11】同じく図8の構造を模式化した構成説明図。
【図12】同じく図9の構造を模式化した構成説明図。
【図13】図8に示したカセット治具のみの模式化した
構成説明図。
【図14】図13の正面説明図。
【図15】図9の要部拡大説明図。
【図16】図9のB部拡大説明図。
【符号の説明】
1…マシニングセンタ(工作機械) 3…ワーク位置決め治具 4…ローラコンベヤ 6…治具フレーム 8…ワークベース 8a…基準シート面 10…カセット治具 11…クランパー(クランプ機構) 13…基準ブロック(位置決め基準部) 14…偏心クランプナット 15…治具プレート 19…シートパッド(位置決め基準部) 20…ロケートピン(位置決め基準部) 21…ドリフト治具 22…ワーク用レール 26…ワークリフタ 28…治具用レール 31…リフタテーブル 32…治具リフトシリンダ(治具リフタ) 34…リフトシリンダ(昇降駆動手段) W…ワーク(シリンダヘッド)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 仕様が異なる複数種類のワークのうちい
    ずれか一つをワークベースに位置決めクランプして共通
    の工作機械にて機械加工を施すにあたり、 ワークベースに対する位置決め基準部がワークの仕様の
    違いにかかわらず共通化されていて且つワークに対する
    位置決め基準部がワークの仕様ごとに相違するように設
    定された特定の仕様のカセット治具を上記ワークベース
    に着脱可能に位置決め固定し、 このカセット治具を基準として該当する仕様のワークを
    位置決めするとともに、 ワークにはそのワークの仕様の違いにかかわらずクラン
    プ部位を共通化させるためのドリフト治具を着脱可能に
    装着し、 このドリフト治具をクランプ部位として、ワークベース
    に設けられたクランプ機構にてワークをワークベースに
    クランプするようにしたことを特徴とする工作機械のワ
    ーク位置決め装置。
  2. 【請求項2】 上記ワークベースに隣接してワーク搬送
    用のコンベヤが配置されているとともに、ワークベース
    にはカセット治具に対してワークを昇降させるためのワ
    ークリフタが設けられていて、 このワークリフタは、 ワークベース側に設けられた昇降駆動手段と、 カセット治具のうちワークよりも下方位置に昇降可能に
    案内支持されているとともに上記昇降駆動手段によって
    昇降駆動され、ワークベースと上記コンベヤとの間での
    ワークの搬出入に際してそのワーク送給路として機能す
    るべくコンベヤ側に向かって延びているワーク用レール
    と、 を備えていて、 上記ワーク用レールが上昇した状態ではその高さ位置が
    上記コンベヤの搬送レベルと同一高さとなるように設定
    されていることを特徴とする請求項1に記載の工作機械
    のワーク位置決め装置。
  3. 【請求項3】 上記ワークベースには、カセット治具の
    交換に際してワークベース上のカセット治具をコンベヤ
    の搬送レベルと同一の高さ位置まで押し上げる治具リフ
    タが設けられていることを特徴とする請求項2に記載の
    工作機械のワーク位置決め装置。
  4. 【請求項4】 上記ワークベースは、治具フレームに対
    し水平な軸を回転中心として回転可能で且つ任意の回転
    位置に割り出し可能に支持されたチルト式のものとなっ
    ていて、 上記ワークリフタの昇降駆動手段および治具リフタは治
    具フレーム側に配置されていることを特徴とする請求項
    3に記載の工作機械のワーク位置決め装置。
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